JP2000317683A - 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法 - Google Patents

表面被覆アルミニウム合金材の製造方法

Info

Publication number
JP2000317683A
JP2000317683A JP13455999A JP13455999A JP2000317683A JP 2000317683 A JP2000317683 A JP 2000317683A JP 13455999 A JP13455999 A JP 13455999A JP 13455999 A JP13455999 A JP 13455999A JP 2000317683 A JP2000317683 A JP 2000317683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
brazing
binder
resin
aluminum alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13455999A
Other languages
English (en)
Inventor
Takenobu Doko
武宜 土公
Yutaka Yanagawa
裕 柳川
Koji Okada
光司 岡田
Yoshihisa Ota
義久 太田
Yoshiro Nakada
義郎 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP13455999A priority Critical patent/JP2000317683A/ja
Publication of JP2000317683A publication Critical patent/JP2000317683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム合金チューブ、条などにろう材
をバインダーとともに被覆するに当り、ろう材を所定
の、かつ、均一な厚みに被覆しうる、工業的に実施する
に好適な表面被覆アルミニウム合金材の製造方法を提供
する。 【解決手段】 アルミニウム合金材の表面に、バインダ
ーによりろう材およびフラックスから選ばれる少なくと
も一種を被覆するに当り、バインダー樹脂として、エネ
ルギー線硬化性化合物を使用して被覆層を形成し、エネ
ルギー線の照射および加熱処理を行う表面被覆アルミニ
ウム合金材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ろう材やフラック
スを被覆したチューブ、条などを製造する方法に関する
ものであり、さらに詳しくは、バインダーによりろう材
粉末やフラックス粉末を所定厚さで被覆したチューブ、
条などをを生産性よく製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金製熱交換器の具体例と
して、コンデンサーの代表的な例を図2に示す。図中2
1は押出多穴扁平チューブ、22はフィン、23はヘッ
ダーパイプを示す。チューブ21は押出による多穴管が
使用され、フィン22はろう材をクラッドしたブレージ
ングシートフィンが使用され、ブレージング工法により
一体に製造されている。近年、熱交換器の小型、軽量化
のため、ろう拡散の点から薄肉化に限界があるフィンを
ろう材をクラッドしないいわゆるベアフィンにして薄肉
化し、チューブの外側にバインダーにてろう材粉末を塗
布し、これらを組み合わせてブレージングにより一体化
する方法が提案されている(特開平7−75844号な
ど)。この方法の一番の問題は、ろう材粉末を含有した
塗膜を形成する工業的な方法がまだ確立していないこと
である。実験室的に少量のチューブに塗布を行う場合
は、ろう材粉末を混ぜたバインダー溶液をロールコータ
ーやディッピングや刷毛塗り等で塗布後樹脂を硬化させ
ることで製造可能であるが、大量の材料に塗布する場
合、以下の問題が生じる。 バインダーが硬化するまでの間にろう材粉末やフラッ
クス粉末が、母材の表面を樹脂と一緒に流れて不均一な
付着状態となる。 所定量のろう材粉末やフラックスを固定するために必
要なバインダーの量が多くなり、バインダー被覆層が数
十μmと厚くなる。そのために、硬化に時間がかかり、
ライン速度を上げると塗布ライン長が長くなりすぎるた
めに、速度を上げることができず、生産性が低くなる。
すなわち、硬化に3分の加熱を有する樹脂の場合、30
m/分のライン速度で90mの硬化炉が必要であるが、
幅16mmのチューブに塗布する場合の生産性は約80
kg/時間であり、非常に少量しか製造できない。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、アルミニウム合金チューブ、条などにろう材をバ
インダーとともに被覆するに当り、ろう材を所定の、か
つ、均一な厚みに被覆しうる工業的に実施するに好適な
表面被覆アルミニウム合金材の製造方法を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
従来のろう材含有のバインダーの被覆方法の欠点を克服
するため鋭意検討を重ねた結果、バインダー樹脂として
エネルギー線硬化性化合物を利用する方法により、ろう
材が均一に付着することで優れたろう付性を確保した、
チューブ、条などを工業的に安定して大量に製造でき、
上記目的を満足しうることを見い出し、この知見に基づ
き本発明をなすに至った。すなわち、本発明は、(1)
アルミニウム合金材の表面に、バインダーによりろう材
およびフラックスから選ばれる少なくとも一種を被覆す
るに当り、バインダー樹脂として、エネルギー線硬化性
化合物を使用して被覆層を形成し、エネルギー線の照射
および加熱処理を行うことを特徴とする表面被覆アルミ
ニウム合金材の製造方法、(2)前記エネルギー線硬化
性化合物が溶媒に溶解、可溶化、分散、または懸濁され
ていることを特徴とする(1)項記載のアルミニウム合
金材の製造方法、(3)前記被覆層の硬化のためにエネ
ルギー線の照射が行われ、溶媒の除去のため及び/又は
硬化のために加熱処理が行われることを特徴とする
(1)項記載の方法、(4)前記エネルギー線硬化性化
合物がカチオン重合性の官能基を有する高分子重合体
(A)と光カチオン重合開始剤(B)からなる(1)か
ら(3)項記載の方法、(5)エネルギー線が紫外線で
ある(1)から(4)項記載の方法、及び(6)バイン
ダーによるろう材及び/又はフラックスの塗布をディッ
ピング法により行うことを特徴とする(1)から(5)
項記載の方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、ろう材粉末又はフラックスを塗布したアルミ
ニウム合金材の製造方法である。アルミニウム合金は特
に制限がなくブレージング用に使用可能なアルミニウム
合金であれば、それぞれの用途にあったものを使用すれ
ばよい。例えば、チューブであれば、3003合金、1
100合金、Al−Cu合金等が挙げられるし、熱交換
器の流体通路として使用される条であれば、3003合
金、1100合金、Al−Mn−Cu系合金等やこれら
の合金にAl−Zn系合金や純アルミニウム系の合金を
被覆した条等が挙げられる。また、フィンとして使用さ
れる条であれば、Al−Mn系合金、Al−Fe系合
金、純アルミニウム系合金やこれらにZn等の元素を添
加した合金を挙げられる。以上の合金は一例であり、使
用される部位により必要な特性を満たすアルミニウム合
金を使用すればよい。チューブまたは条に使用するアル
ミニウム合金は以上の通りであるが、チューブまたは条
の寸法は、本材料を使用して製造する機器の設計によっ
て定められるものとし、ここでは特に限定しない。アル
ミニウム合金材の形状は特に制限がなく、前記のチュー
ブ状、条が代表的であるが、その他板状、多穴管等であ
ってもよい。本発明ではろう材粉末およびフラックスの
両者を一緒に被覆してもよく、また、ろう材粉末または
フラックスのみを被覆してもよい。本発明に使用するろ
う材粉末としてはアルミニウム合金ろう材粉末またはS
i粉末が挙げられる。アルミニウム合金粉末はAl−S
i系合金、Al−Zn系合金、Al−Cu系合金等が代
表的な合金系であるが、これらに限定するものでない。
すなわち、従来から行われているろう付が可能なろう材
の組成であればよいが、耐食性やろう流れ性を考慮する
とAl−Si系合金、Al−Si−Zn系合金、Al−
Si−Cu系合金、Al−Si−Cu−Zn系合金、A
l−Cu−Zn系合金が特に好ましい。
【0006】これらのろう材はその90重量%以上を粒
子径で250μm以下の粒径の粉末とすることが望まし
い。これはバインダー溶液中でのろう材の沈降による不
均一な塗布を防止するためであり、特に粒径は100μ
m以下が好ましい。また、チューブおよび条をコイルと
する際に被覆したろう材粉末粒子を剥がれにくくするた
めには、40μm以下の粒径の粒子が望ましく、30μ
m以下がさらに望ましい。また、ろう材粉末が小さくな
りすぎるとろう材粉末の表面積が増えるために、表面の
酸化皮膜の量が多くなり、ろう付性を低下させるため、
90重量%以上の粒子を3μm以上の粒子径とする必要
があり、さらに5μm以上とすることが望ましい。粉末
の形状は球形に近い方が搬送および均一な分散性の点で
望ましい。その場合、凝固後のろう材を粉砕した粉末よ
りも、アトマイズ法等の方法で溶湯を急冷して製造した
粉末が望ましい。しかし、ろう付性の点では板状に近い
形の方が望ましいので、ろう材粉末を粉砕したり、ボー
ルミル等で潰した粒子を使用してもよい。粉末の形状が
球形から大きく異なる場合の粒子径は、体積が等しい球
に換算したときの径で考えればよい。また、ろう材とし
てSi粉末を使用することも本発明では可能である。こ
の場合、Si粉末はチューブや条などのアルミニウム合
金と反応してろう材となるために、50μm以下の粒子
径とすることとアルミニウム合金表面の酸化皮膜を破壊
するためのフラックスを用いるのが好ましい。しかし、
ろう材表面の酸化皮膜については考慮する必要がないた
め、下限は0.5μm程度でも問題はない。Si粒子は
粉砕法によって製造したものが通常使用されるが、これ
に限定するものではない。
【0007】これらのろう材粉末はその表面にろう付に
使用するフラックスを予めコートしてあっても、本発明
に影響を及ぼさない。塗布するろう材粉末の量は、ろう
付時に形成されるフィレットの大きさが、機器の設計上
でどの程度要求されているかにより決まる。通常、アル
ミニウム合金ろう材を使用する場合、10g/m以上
150g/m以下が好ましい。10g/m 未満で
は十分な大きさのフィレットが形成されないためであ
る。150g/m を超えると、樹脂の表面がほとん
どろう材粉末に覆われるため、付着自体が困難なためで
ある。Si粉末を使用する場合、塗布量では3g/m
以上あればよい。本発明では、ろう材と一緒または単独
にフラックス粉末を塗布してもよい。フラックスはろう
付時にアルミニウム合金表面の酸化皮膜を破壊し、ろう
付を可能とするために使用されるものであり、弗化物
系、Cs系、塩化物系等のフラックスが代表として挙げ
られるがこれに限定するものでない。単独に塗布する場
合はチューブ、条などのアルミニウム合金材にあらかじ
め溶射や従来からのクラッド法等でろう材を被覆したも
のでもよいし、ベア材でもよい。ベア材の場合は、ろう
付する相手側にろう材があるか、置きろう等の方法であ
ればフラックスの塗布が省けるメリットがある。この場
合のフラックスの寸法は先に述べたSiの粒径と同等と
すれば、問題は生じない。このようにフラックスを塗布
したものは、ろう付時にフラックスの塗布が不要になる
という利点が生じる。フラックスの塗布量は0.5g/
以上30g/m以下が好ましいが、ろう材ほど正
確に、塗布量や分布を制御する必要はない。
【0008】さらに、耐食性を改善する等の目的で亜
鉛、錫、インジウム、銅等の粉末をろう付性に悪影響を
及ぼさない範囲で同時に塗布してもよい。本発明で使用
するバインダー樹脂はエネルギー線硬化性化合物を含有
してなる。このエネルギー線硬化性化合物としては、通
常、多官能化合物(A1)を有する光硬化性化合物
(A)を含有してなり、多官能化合物(A1)がエネル
ギー線で硬化可能な官能基(a)を1分子中に2個以上
有する化合物である。このバインダー樹脂は2種以上の
成分を混合した組成物として通常、好ましく用いられ
る。例えば、この組成物は光硬化性化合物(A)ととも
に、官能基(a)を1分子中に1個有する単官能化合物
(A2)を有していてもよい。また、エネルギー線を赤
外線、可視光線、紫外線とする場合に光硬化性化合物
(A)は光重合開始材(B)を含有していてもよい。こ
のような本発明の樹脂は特性として、エネルギー線で硬
化することと、ろう付温度により低い温度で分解して、
ろう付性や耐食性に悪影響を及ぼす残留物を分解時に残
さないことが好ましい。本発明において、バインダー樹
脂とは、エネルギー線の照射による硬化前に既に高分子
であるものばかりでなく、エネルギー線照射の硬化によ
って高分子化する化合物も包含する意である。また、光
硬化性化合物とはエネルギー線照射により硬化する化合
物である。
【0009】さらに詳しく説明すると、光硬化性化合物
(A)は、1分子中に2個以上の官能基(a)を有す
る多官能化合物(A1)のみが成分とされて、該多官能
化合物(A1)単独により構成される場合と、多官能
化合物(A1)と、1分子中に1個の官能基(a)を有
する単官能化合物(A2)を成分として、両者により構
成される場合がある。光硬化性化合物(A)中の多官能
化合物(A1)と単官能化合物(A2)のモル比は、通
常、(0.1〜100):(99.9〜0)とされ、耐
溶剤性の点から、好ましくは、(1〜100):(99
〜0)とされる。
【0010】前記の官能基(a)としては、エネルギー
線の照射により、硬化反応可能なものであればよく、例
えば、エチレン性不飽和基、ヘテロ環含有基、(メタ)
アクリロイル基等が挙げられる。特に好ましいのはカチ
オン重合性の官能基(al)である。カチオン重合性の
官能基により光硬化性化合物(A)を3次元的な網目状
とすることで、ろう材又はフラックスを被覆した後のチ
ューブに、何らかの原因で付着した有機溶剤が被膜を剥
離することを防止できるのである。光硬化性化合物
(A)は特に制限するものではないが、塗布性および耐
溶剤性の点から、高分子重合体が好ましく、その重量平
均分子量は、通常、2,000〜1,000,000、
好ましくは50,000〜300,000である。光硬
化性化合物(A)の溶解度パラメータ(以下SP値とい
う)は、耐食性の点から50.0以下とされ、好ましく
は、8.5〜30.0とされる。なお、SP値はFed
ors法[Polym.Eng.Sci.14(2)1
52、(1974)]によって算出される値である。
【0011】カチオン重合性の官能基(al)は特に限
定されないが、例えば、電子供与基を有する電子密度の
高いビニル基(ビニルエーテル基、プロペニルエーテル
基等)、ヘテロ環含有基(エポキシ基、オキサゾリジン
基、オキセタン基、環状カーボネート基、環状チオカー
ボネート基、環状ジチオカーボネート基、ラクタム基、
チオラクタム基等)が挙げられる。この内、好ましく
は、ビニルエーテル基、プロペニルエーテル基、エポキ
シ基、オキサゾリジン基、オキセタン基であり、特に好
ましいのは、ビニルエーテル基、プロペニルエーテル
基、エポキシ基である。
【0012】官能基(a1)の高分子重合体への導入方
法は、特に限定されないが、例えば、下記の方法が挙げ
られる。即ち、官能基(al)を有するラジカル重合
性不飽和単量体(α)と、官能基(al)を有しないラ
ジカル重合性不飽和単量体(β)を共重合する方法、
高分子重合体[例えば、ポリアルキルアクリレート、ポ
リアルキルメタクリレート、ポリプテン、ポリアルキレ
ンオキサイド]に有機過酸化水素系ラジカル重合開始剤
[例えば、ターシャリブチルパーオキシラウレート、タ
ーシャリブチルパーオキシアセテート等]を用いて、高
分子重合体にラジカル重合性不飽和単量体(α)をグラ
フト重合する方法、活性水素[例えば、水酸基、カル
ボキシル基、アミノ基、メルカプト基]含有の高分子重
合体に、官能基(al)及び活性水素と反応可能な基
[例えば、イソシアネート基、エポキシ基、ブロックイ
ソシアネート基、ブロックエポキシ基、アミンイミド
基、ヒドロキシアルキルアミノ基、アルコキシアルキル
アミノ基]を有する化合物とを反応させる方法等であ
る。
【0013】官能基(al)を有するラジカル重合性不
飽和単量体(α)としては、例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレート、3,4−エポキシシクロキシアルキ
ル(メタ)アクリレート、官能基(al)及び水酸基を
有する化合物[ビニルアルコールのアルキレンオキサイ
ド付加物プロペニルアルコールのアルキレンオキサイド
付加物等]と(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられ
る。
【0014】官能基(al)を有しないラジカル重合性
不飽和単量体(β)としては、例えば、官能基(al)
を有しない(1)ビニル芳香族[例えば、スチレン、α
−メチルスチレン等]、(2)ビニルエステル[例え
ば、酢酸ビニル等]、(3)(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル[例えば、炭素数2〜20のアルキル基を有
する(メタ)アクリレート等]、(4)(メタ)アクリ
ル酸、(5)ポリアルキレングリコールモノメタクリレ
ート及び(6)これら2種以上の混合物が挙げられる。
この内、低温揮発分解性の点から好ましいのは、上記
(3)(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、更
に好ましいのは、メタクリル酸アルキルエステルであ
る。
【0015】光重合開始剤(B)の使用量については、
特に限定はないが、重合効果及び重合速度の観点から、
好ましくは、樹脂組成物の合計重量に基づいて、通常、
0.01〜30重量%、好ましくは、0.5〜10重量
%である。
【0016】光重合開始剤(B)としては、例えば
(1)光カチオン開始剤、(2)光ラジカル開始剤、
(3)光レドックス開始剤等が挙げられる。上記(1)
光カチオン開始剤としては、例えば、トリフェニルスル
フォニウムヘキサフルオロンチモネート、トリフェニル
スルフォニウムホスフェート、ジアリルヨードニウムヘ
キサフルオロアンチモネート及びこれらの2種以上の混
合物が挙げられる。上記(2)光ラジカル開始剤として
は、例えば、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジ
メチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾイ
ルフォーメート、イソプロピルチオキサントン及びこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。上記(3)光レド
ックス開始剤としては、例えば、ナフタレンとジシアノ
ベンゼンとの併用物が挙げられる。光重合性開始剤とし
て好ましくは、光カチオン開始剤である。
【0017】上記のように本発明のバインダー樹脂は好
ましくは組成物として用いられ、この場合に付与する各
機能に応じて、樹脂組成物に以下のものを添加してもよ
い。例えば、平滑性を付与する場合には、樹脂組成物
に、低分子潤滑剤(メチルピロリドン、イソプロピルア
ルコール等)、高分子潤滑剤(ポリアルキルアクリレー
ト、ポリアクリル酸、ポリアルキルメタクリレート、ポ
リメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、
コロイダルシリカ等)、増粘剤(エアロゾル等)等を添
加してもよい。
【0018】更に、塗布時の均一塗布性を付与する場合
には、樹脂組成物に、レベリング剤として、界面活性剤
(例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル等のノニオン活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸エステル等のアニオン活性剤、アルキルアミ
ン塩等のカチオン活性剤、N,N,N−トリアルキル−
N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン等の両性活
性剤)を添加してもよい。
【0019】樹脂組成物に、防菌性や防かび性を付与す
る場合には、ペーストや樹脂組成物に、防菌剤(例え
ば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等)や、
防かび剤[2−チアゾール−4−(メチルスルホニル)
ピリジン等]を添加してもよい。
【0020】更に、本発明の樹脂組成物の硬化速度を速
めることで、ろう付けの作業性を向上させる場合には、
樹脂組成物に、増感剤[例えば、ベンゾフェノン、クロ
ラニル等のカルボニル化合物;ニトロベンゼン、2−ニ
トロフルオレン等のニトロ化合物;アントラセン、クリ
セリン等の芳香族化合物;ジフェニルジスルフィド等の
硫化化合物等]を添加してもよい。本発明は、上記アル
ミニウム合金チューブ、条などの材料に、上記樹脂バイ
ンダーを使用し、上記ろう材粉末やフラックスを被覆す
る方法である。塗布はディッピング、ロールコーター、
スプレー塗布等で行えばよいが、ろう材やフラックスの
分布を均一にする点から特にディッピング法が好まし
い。ロールコーター、スプレー塗布の場合、ろう材やフ
ラックスを塗布する面は、両面に必要であれば両面に、
片面に必要であれば片面に、一部分に必要であれば必要
な部分に塗布することが可能である。本発明においてエ
ネルギー線硬化性化合物は、水、アルコール、トルエン
等の溶剤により溶解、可溶化、分散、または懸濁させて
用いることが好ましい。このように希釈することでバイ
ンダー樹脂の粘度を調整し、樹脂およびろう材やフラッ
クスの塗布量を一定かつ所定の量に制御することが容易
にできるためである。バインダー樹脂の塗布量は、硬化
後(溶媒を蒸発させた状態で)100mg/m以上3
0g/m以下が好ましい。この量が少なすぎると、被
覆したろう材やフラックスがわずかな衝撃で剥がれてし
まうが、多すぎると付着する効果は変わらないためにバ
インダーが無駄になる上に、バインダーを硬化させるの
に時間がかかるために、塗布の生産性が低下する。本発
明において、バインダー樹脂と、ろう材およびフラック
スから選ばれる少なくとも一種との混合比は、塗布する
ろう材の量、ライン速度、樹脂の粘度等で変わり、特に
制限するものでなく、目的とするろう材及びフラックス
と樹脂の塗布量に合わせて適宜設定することができる。
【0021】このようにバインダー樹脂またはその溶液
によりろう材粉末やフラックスを塗布したチューブ、条
などのバインダーを硬化させるが、まず、硬化工程の最
初にエネルギー線を照射して樹脂の硬化を行い、その
後、熱による硬化の促進を行う順序をとるのが好まし
い。エネルギー線の種類に特に限定はなく、赤外線、可
視光線、紫外線および電子線が挙げられる。この内好ま
しいのは、紫外線、可視光線、赤外線であり、特に好ま
しいのは紫外線である。紫外線の照射装置としては、例
えば、高圧水銀灯、メタルハロゲンランプ等が挙げられ
る。本発明方法において、エネルギー線での硬化は短時
間で済むために、バインダーが硬化する前に母材の表面
を樹脂と一緒にろう材やフラックスが流れることがな
く、不均一な付着状況となることを防止できる。この効
果は特に塗布速度を高速化した際に顕著である。さら
に、表面が硬化するために、その後のチューブ、条など
の表面にロールが触れても、ろう材やフラックスの塗布
状態に変化を生じさせないために、後の炉中でチュー
ブ、条などを蛇行させることが可能となる。すなわち、
連続的な塗布を行う場合、炉中でチューブ、条などを蛇
行させることにより、コンパクトな加熱炉を使用してチ
ューブ、条などの加熱部分を長くすることができるの
で、塗布速度の高速度化が可能となり、生産性が向上す
るのである。
【0022】本発明においてエネルギー線の照射のみで
なく、熱による硬化の促進を行うのは、紫外線または電
子線のみでは、ろう材やフラックスの裏側に隠れた樹脂
をエネルギー線で硬化するには照射時間の長時間化が必
要なためと、さらにろう材やフラックスを均一にかつ塗
布量を所定量に制御するのにバインダーに溶剤を添加し
てその粘度等を調整することが有効であるが、エネルギ
ー線では溶剤の蒸発ができないためである。本発明にお
いてこの加熱については、バインダー樹脂の種類、被覆
層の厚さにより異なるが、温度は好ましくは50〜30
0℃で適宜の時間行うことができる。また本発明におい
て通常、加熱はエネルギー線の照射後又は照射と同時に
行われるが、ろう材やフラックスの塗布にバインダー溶
液を使用する場合、さらに最初に溶媒の蒸発ための加熱
処理を行うことが特に好ましい。加熱は溶剤の蒸発温度
以上で樹脂の分解温度以下とするのがよい。溶媒は蒸発
温度の低いものが好ましい。蒸発に限ると硬化のための
加熱と比較して短時で完了する上、溶媒を蒸発させた効
果と残熱の影響で、その後のエネルギー線での硬化が短
時間で完了し、トータルの蒸発および硬化時間が短縮し
て生産性が著しく向上する。または蒸発は短時間の加熱
で済むがその段階で樹脂の粘度が増し、バインダー溶液
と一緒にろう材やフラックスが流れることを防止できる
効果もある。効率的には加熱温度を高めに設定して樹脂
の硬化を同時開始させることが好ましい。溶媒の蒸発後
はエネルギー線で硬化を行うと効率的である。また、最
初の加熱条件によっては、エネルギー線での硬化後の再
度の加熱処理が不要となる場合もあるが、通常はエネル
ギー線での硬化後加熱処理を行い、樹脂の硬化と溶媒の
蒸発を完全なものとすることが好ましい。この場合の加
熱は樹脂の硬化温度以上かつ溶剤の蒸発温度以上で樹脂
の分解温度以下とするのがよい。温度が高いほど短時間
で硬化する。加熱方法は雰囲気を加熱した炉中を、チュ
ーブ、条などを通してもよいし、高周波等でチューブ、
条などを加熱することで間接的に樹脂を加熱してもよ
い。
【0023】本発明の実施形態としては、ろう材やフラ
ックスを混合したバインダーまたはバインダー溶液中に
チューブ、条などを通し、垂直に引き上げるディッピン
グ法で塗布を行った後、必要によって溶媒の蒸発のため
の加熱を行った後、樹脂を紫外線で硬化し、その後高温
雰囲気中をチューブを蛇行させながら加熱し、通過中に
硬化させる方法が最も好ましい。また、より短時間に硬
化を完了させるために、エネルギー線を照射時やその前
に熱風を吹き付けたり、照射前にチューブ、条などを高
周波等で加熱することも本発明の実施形態の一つであ
る。
【0024】本発明で製造したチューブ、条などのアル
ミニウム合金材は、ろう付に使用する以外、特にその用
途は限定しないが、自動車等の熱交換器用の材料として
特に適している。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。なお下記説明中、組成を示す%は特にことわら
ない限り重量%を示す。実施例では図1に示すような被
覆ラインを使用して、ろう材やフラックスの塗布を行っ
た。チューブまたは条1のコイルは2のアンコイラーよ
り巻き出され、3のディッピング槽にて塗布液(ろう材
やフラックスを混合したバインダー樹脂またはその溶
液)によりろう材やフラックスをバインダー樹脂ととも
に塗布された後、垂直に引き上げられ、長さ0.5mの
4の加熱炉(溶媒の蒸発)領域を通り、5のメタルハロ
ゲンランプによる紫外線照射装置を通り、さらに6の加
熱炉を通過する。6の加熱炉ではその頂上付近の8のロ
ーラーにより蛇行して、加熱炉の下側に出て9のコイラ
ーで巻き取られる場合と、破線で示したように6の加熱
炉の上側に出て、7のメタルハロゲンランプによる紫外
線照射装置を通り、9のコイラーで巻き取られる場合が
ある。5の加熱炉の長さは3mであり、蛇行して往復の
加熱を行う場合6mである。
【0026】実施例1 3003合金に1%Znを添加した板厚0.08mm幅
16mmの条(長さ約10km)に表2の条件にてろう
材粉末の塗布を行った。ろう材は粒子径を10μm〜3
0μmの範囲内になるように分級したAl−14%Si
合金(不可避的不純物として、Feを0.6wt%以
下、Cu、Zn、Mn、Ti等の元素をそれぞれ0.0
5wt%以下含有している)ろう材粉末(ガスアトマイ
ズ法により製造)を使用した。比較例および従来例に使
用したバインダー樹脂を表1に示す。実施例に使用した
バインダー樹脂は多官能化合物として、トリエチレング
リコールジメタクリレートを、また、光重合開始剤とし
て2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン
−1−オンを選択し、これらを表1の重量比で配合した
ものである。塗布する際には、ろう材の付着量を調整す
るために、必要に応じ溶媒としてトルエンを添加した。
比較例ならびに従来例では、熱硬化型として代表的なポ
リメタクリレートを使用し、溶媒としてトルエンを添加
した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】塗布液の組成は次の通りである。バインダ
ー樹脂3〜30%、ろう材5〜50%、残部溶媒など。
ディッピング槽中の塗布液の粘度と引き上げ速度および
塗布液中のろう材含有量を調整することによりろう材の
付着量が30g/m、バインダー樹脂5〜15g/m
となるようにした。加熱条件及び紫外線条件は次の通
りである。 加熱炉4 200℃ 長さ 0.5m 加熱炉6 200℃ 長さ 3又は6m 紫外線照射装置5 1000mJ/cm 長さ 0.5m 紫外線照射装置8 1000mJ/cm 長さ 0.5m 実験番号1と加熱を行わない以外の条件を同じで実施し
たものが、実験番号4であり、紫外線照射以外を同じ条
件で実施したものが、実験番号7であり、さらに、紫外
線照射を行わずに、実験番号1の半分の速度としている
条件が実験番号5である。実験番号2と紫外線照射以外
を同じ条件で実施したものが、実験番号6である、従来
例はエネルギー線の照射を行わずに樹脂が硬化する最大
速度である。得られたコイルの状況を表3に示す。実験
番号4、6、7では完全に樹脂が硬化しないでコイリン
グされ、条の間で樹脂が結合してしまうブロッキング現
象が発生した。ブロッキングが発生していないコイルか
ら採取した条を高さ10mm間隔2mmのピッチにコル
ゲート加工を行った。このコルゲートした条をフィン材
として20山分ずつを使用し、幅16mm厚さ1mmの
3003合金板と組み合わせて2段コアを組み立て、フ
ッ化物系のフラックスを塗布し、窒素ガス雰囲気中で6
00℃×3分のろう付加熱を行った。ろう付状況をフィ
ンの接着率で評価した。すなわち、チューブからフィン
を剥がし、完全に接着されているものの接着率を100
%とし、未接着部があるものは、(接着されている部分
の長さ)/(接着されている部分の長さ+未接着部の長
さ)を100倍して接着率(%)とした。結果を表3に
示す。
【0030】
【表3】
【0031】本発明の条では、いずれの部位でも良好な
ろう付性を有している。対して、実験番号5は実験番号
1よりも速度が遅いにも関わらず、接着率が非常に低
い。これは樹脂表面が硬化する前に炉中の折り返しのロ
ーラーに樹脂の表面が接したためと考えられる。また、
従来例で100%を達成していないのは、速度が遅いた
めに樹脂が硬化する前に樹脂とともにろう材が流れて不
均一な分布となるためである。これはろう材の付着量を
増やすことで解決できるが、コスト的に不利である。す
なわち、本発明によるものは、従来および比較例と比
べ、塗布速度が早いにも関わらず、優れたろう付性を示
している。
【0032】実施例2 JISAl050アルミニウムの円筒状のビレットを熱
間押出して得られた多穴扁平管(高さ1.8mm、幅1
6mm、長さ約2km、8穴)に表4に示すろう材やフ
ラックスを表5のバインダー樹脂またはバインダー樹脂
溶液に混合して塗布液を調製し、これを用いて、図1の
塗布ラインにて表6の手順にて被覆を行った。表中に示
されているろう材粉末には特に記載されていない限り
は、不可避的不純物として、Feを0.6wt%以下、
Cu、Zn、Mn、Ti等の元素をそれぞれ0.05w
t%以下含有している。バインダー樹脂は、実施例1に
使用したものと同じもの(および)ならびにカチオ
ン重合性の官能基を有する高分子体とカチオン重合開始
剤からなるバインダー樹脂を使用した。また、ろう材お
よびフラックスの付着量を調整するために、必要に応じ
溶媒としてトルエンを添加した。塗布液の組成は次の通
りである。バインダー樹脂3〜30%、ろう材及びフラ
ックス5〜70%。ディッピング槽中の塗布液の粘度と
引き上げ速度および塗布液中のろう材およびフラックス
含有量を調整することによりろう材のおよびフラックス
の付着量が表6の量となるようにした。この場合のバイ
ンダー樹脂の付着量は0.5〜15g/mである。加
熱条件および紫外線照射条件は実施例1と同じである。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】実験番号9および11と加熱処理以外を同
じ条件で実施したものが、それぞれ実験番号17および
20である。また、実験番号10、13および16と紫
外線照射以外を同じ条件で材実施したものが、それぞれ
実験番号19、21および23であり、さらに実験番号
9および13の半分の速度としている条件がそれぞれ実
験番号18および22である。従来例はエネルギー線の
照射を行わずに樹脂が硬化する最大速度で実施した例で
ある。得られたコイルの状況を表7に示す。実験番号1
7、19、20、21および23では完全に樹脂が硬化
しないでコイリングされ、条間で樹脂が結合してしまう
ブロッキング現象が発生した。ブロッキングが生じてい
ないコイルは、その後製直加工を行って長さ580mm
ずつに切断したチューブを採取した。
【0037】得られた多穴チューブのうちろう材を被覆
したものを、板厚0.07mmでコルゲート加工したA
l−0.5Si−1%Fe−0.5%Ni−2%Zn合
金フィンと3003合金のヘッダーパイプと組み合わせ
図2に示す熱交換器コアを組み立てた。得られたコアに
フッ化物系のフラックスを塗布し(フラックスをろう材
と一緒に塗布しているものについてはフラックスを塗布
せずに)、窒素雰囲気中で595℃にて3.5分の加熱
条件でろう付した。また、フラックスのみを塗布したチ
ューブは、3003合金を芯材にして4045合金を両
面に8%クラッドした板厚0.1mmのブレージングシ
ートをコルゲートしたフィンと3003合金の表層に4
045合金を5%被覆したヘッダーパイプと組み合わ
せ、フラックスを塗布することなく上記と同じ条件でろ
う付加熱した。
【0038】ろう付状況を実施例1と同様にしてフィン
の接着率で評価した。すなわち、チューブからフィンを
剥がし、完全に接着されているものの接着率を100%
とし、未接着部があるものは、(接着されている部分の
長さ)/(接着されている部分の長さ+未接着部の長
さ)を100倍して接着率(%)とした。結果を表7に
示す。
【0039】
【表7】
【0040】また、耐溶剤性の試験として、ブロッキン
グを生じていないコイルから切断したチューブを使用
し、30℃のトルエンに10分間浸漬後、チューブをト
ルエンから取り出し、チューブ表面にトルエンが残存す
る状態で、チューブとガーゼをこする剥離試験を行っ
て、皮膜の剥離状況を観察した。剥離試験後に剥離が認
められないものを○、浸漬時に皮膜が溶出したり、剥離
試験で剥離が認められるものを×とした。本発明の方法
によればよく、いずれの部位でも良好なろう付性を有し
ている。対して、実験番号18および22は実験番号9
および13よりも速度が遅いにも関わらず、接着率が非
常に低い。これは樹脂表面が硬化する前に炉中の折り返
しのローラーに樹脂の表面が接したためであると考えら
れる。また、従来例で100%を達成していないのは、
速度が遅いために樹脂が硬化する前に樹脂とともにろう
材やフラックスが流れて不均一な分布となるためであ
る。これはろう材やフラックスの付着量を増やすことで
解決できるが、コスト的に不利である。さらに、カチオ
ン重合性の官能基を有する高分子重合体をカチオン重合
開始剤からなるバインダーを使用した本発明の実施例で
は、耐溶剤性にも優れる。すなわち、本発明によるもの
は、従来および比較例と比べ、塗布速度が早いにも関わ
らず、優れたろう付性を示している。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明法によれば、ろう付
性が安定したろう材やフラックスを樹脂により被覆した
アルミニウム合金チューブおよび条を生産性を高く工業
的に得ることができ、さらに、フラックスをろうと一緒
に塗布したものではろう付時のフラックスの塗布が不要
であり、工業上顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例に使用したろう材およびフラック
スの塗布ラインを示す模式図である。
【図2】図2はパラレルフロータイプのコンデンサーを
示す模式図である。
【符号の説明】
1 ろう材やフラックスを塗布する条またはチューブ 2 アンコイラー 3 ディッピング槽 4 加熱炉(溶媒の蒸発炉) 5 メタルハロゲンランプによる紫外線照射装置 6 加熱炉 7 ローラー 8 メタルハロゲンランプによる紫外線照射装置 9 コイラー 21 押出多穴扁平チューブ 22 フィン 23 ヘッダーパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22C 21/00 C22C 21/00 J (72)発明者 柳川 裕 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 岡田 光司 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 太田 義久 京都府京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋化成工業株式会社内 (72)発明者 中田 義郎 京都府京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AB01 BB21Z BB46Z CA47 DA15 DB07 DC16 EA21 EA60 EB22 EB45 EC10 EC30 4F042 AA23 AA25 DB51

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金材の表面に、バインダ
    ーによりろう材およびフラックスから選ばれる少なくと
    も一種を被覆するに当り、バインダー樹脂として、エネ
    ルギー線硬化性化合物を使用して被覆層を形成し、エネ
    ルギー線の照射および加熱処理を行うことを特徴とする
    表面被覆アルミニウム合金材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エネルギー線硬化性化合物が溶媒に
    溶解、可溶化、分散、または懸濁されていることを特徴
    とする請求項1記載のアルミニウム合金材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記被覆層の硬化のためにエネルギー線
    の照射が行われ、溶媒の除去のため及び/又は硬化のた
    めに加熱処理が行われることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記エネルギー線硬化性化合物がカチオ
    ン重合性の官能基を有する高分子重合体(A)と光カチ
    オン重合開始剤(B)からなる請求項1から3のいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 エネルギー線が紫外線である請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 バインダーによるろう材及び/又はフラ
    ックスの塗布をディッピング法により行うことを特徴と
    する請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
JP13455999A 1999-05-14 1999-05-14 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法 Pending JP2000317683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13455999A JP2000317683A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13455999A JP2000317683A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000317683A true JP2000317683A (ja) 2000-11-21

Family

ID=15131173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13455999A Pending JP2000317683A (ja) 1999-05-14 1999-05-14 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000317683A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005125379A (ja) * 2003-10-24 2005-05-19 Furukawa Sky Kk ろう付け性に優れた自動車熱交換器用樹脂被覆アルミニウム扁平多穴管およびその製造方法
JP2005523163A (ja) * 2002-04-22 2005-08-04 アルコア インコーポレイテッド フラックスがコーティングされたブレージングシート
EP1679146A1 (en) 2003-10-20 2006-07-12 Furukawa-Sky Aluminum Corporation Coating apparatus for member for heat exchanger made of aluminum alloy and method for manufacturing member for heat exchanger, and member for heat exchanger made of aluminum alloy
JP2006346681A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Nippon Light Metal Co Ltd アルミニウム合金のろう付け方法
JP2007260733A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Mitsubishi Alum Co Ltd ろう付用混合物およびろう付方法
JP2008508103A (ja) * 2004-07-30 2008-03-21 ヴァレオ システム テルミク 表面処理を含む熱交換器の製法及びこのようにして得られた熱交換器
US7722922B2 (en) 2003-10-20 2010-05-25 Furukawa-Sky Aluminum Corp. Coating apparatus for an aluminum alloy heat exchanger member, method of producing a heat exchanger member, and aluminum alloy heat exchanger member
JP4547032B1 (ja) * 2009-04-17 2010-09-22 三菱アルミニウム株式会社 アルミニウム材のフラックスレスろう付け方法およびフラックスレスろう付け用アルミニウムクラッド材
JP2012112000A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Mitsubishi Alum Co Ltd 熱交換器用偏平管および熱交換器
CN118002986A (zh) * 2024-04-09 2024-05-10 山西银河阳光科技有限公司 一种铝母线带电修复焊接剂的制备方法及装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005523163A (ja) * 2002-04-22 2005-08-04 アルコア インコーポレイテッド フラックスがコーティングされたブレージングシート
EP1679146A1 (en) 2003-10-20 2006-07-12 Furukawa-Sky Aluminum Corporation Coating apparatus for member for heat exchanger made of aluminum alloy and method for manufacturing member for heat exchanger, and member for heat exchanger made of aluminum alloy
US7722922B2 (en) 2003-10-20 2010-05-25 Furukawa-Sky Aluminum Corp. Coating apparatus for an aluminum alloy heat exchanger member, method of producing a heat exchanger member, and aluminum alloy heat exchanger member
JP2005125379A (ja) * 2003-10-24 2005-05-19 Furukawa Sky Kk ろう付け性に優れた自動車熱交換器用樹脂被覆アルミニウム扁平多穴管およびその製造方法
JP2008508103A (ja) * 2004-07-30 2008-03-21 ヴァレオ システム テルミク 表面処理を含む熱交換器の製法及びこのようにして得られた熱交換器
JP2006346681A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Nippon Light Metal Co Ltd アルミニウム合金のろう付け方法
JP4692088B2 (ja) * 2005-06-13 2011-06-01 日本軽金属株式会社 アルミニウム合金のろう付け方法
JP2007260733A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Mitsubishi Alum Co Ltd ろう付用混合物およびろう付方法
JP4547032B1 (ja) * 2009-04-17 2010-09-22 三菱アルミニウム株式会社 アルミニウム材のフラックスレスろう付け方法およびフラックスレスろう付け用アルミニウムクラッド材
JP2010247209A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Mitsubishi Alum Co Ltd アルミニウム材のフラックスレスろう付け方法およびフラックスレスろう付け用アルミニウムクラッド材
JP2012112000A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Mitsubishi Alum Co Ltd 熱交換器用偏平管および熱交換器
CN118002986A (zh) * 2024-04-09 2024-05-10 山西银河阳光科技有限公司 一种铝母线带电修复焊接剂的制备方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6800345B2 (en) Aluminum-extruded multi-cavity flat tube having excellent brazing characteristics for use in automotive heat exchanger and manufacturing method therefor
JP2000317683A (ja) 表面被覆アルミニウム合金材の製造方法
EP0795565B1 (en) Actinic radiation-curable and heat ray-shielding resin composition and film coated with the same
US7534309B2 (en) Aqueous aluminum brazing composition, aluminum material coated with the brazing composition, brazing method using the aluminum material, and automotive heat exchanger manufactured by using the brazing method
JPH0469175B2 (ja)
TW200923434A (en) Polyester film for brightness enhancement sheet
DE2607185A1 (de) Lichthaertender isolierueberzug
WO2000008108A1 (de) Mit energiereicher strahlung und/oder thermisch härtbare bindemittel
JP3734947B2 (ja) アルミニウム材ろう付け用ペースト及びアルミニウム材
WO1999025897A1 (de) Polymerisierbare chromfreie organische coilbeschichtungen
JP4671174B2 (ja) アルミニウムろう付け用バインダーおよび水系アルミニウムろう付け用組成物
JP3160099B2 (ja) 熱交換器の製造方法
JP2000079496A (ja) アルミニウム材ろう付け用ペーストに用いるバインダー樹脂、アルミニウム材ろう付け用ペースト及びアルミニウム材
JP2001001136A (ja) フラックスが塗布されたアルミニウム合金製ろう付け用部材およびその製造方法
DE19835867A1 (de) Mit energiereicher Strahlung und/oder thermisch härtbare Bindemittel
JP3578908B2 (ja) アルミニウム材ろう付け用ペーストに用いる樹脂組成物、アルミニウム材ろう付け用ペースト及びアルミニウム材
JP3734635B2 (ja) 硬化性アルミニウムろう付け用バインダ
JP3316464B2 (ja) ブレージングペースト
JP4088887B2 (ja) 水系アルミニウムろう付け用組成物、及びろう付け方法
JP3677372B2 (ja) 紫外線硬化性樹脂組成物
JP2649621B2 (ja) 裏止め材用紫外線硬化型樹脂組成物及びシャドウマスクの製造方法
JPH11245080A (ja) アルミニウム材ろう付け用ペースト及びアルミニウム材
JPH0679463B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JPS5819704B2 (ja) アルカリ脱膜可能な活性エネルギ−線硬化性一時防錆被覆組成物
JPH11291028A (ja) ろう材被覆金属材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20040202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20040324

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422