JP2007260733A - ろう付用混合物およびろう付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均粒径が45〜75μmからなり、かつ25μm〜200μm粒径の粒子質量密度が90質量%以上である粉末ろう材とろう付用フラックスとを含むろう付用混合物とする。ろう付用粉末フラックスは、粉末ろう材に対し、質量比で1:0.5〜1:5の範囲内とする。上記ろう付用混合物を粉末ろう材換算で10〜30g/m2の範囲で被ろう付材に塗布してろう付を行う。粉末ろう材の比表面積が減少し、それに伴って必要なフラックス量も減少でき、ろう付性を損なうことなく、全体の塗布量を少なくできる。またバーリング加工時などの塗布物の耐剥離性を向上させる。
【選択図】なし
Description
粉末形状を円球形とみなすと、大粒径粉末皮膜面積と小粒径粉末皮膜面積とは、(R大/R小)2の関係にあり、粒径の2乗に比例する。一般にろう材の粒子径は平均粒子径を指し、実際に用いられている粉末ろう材は、粒子径が均一でなく、大小の粒子が正規分布で存在している。特に、粉末ろう材の粒径が25μm未満になると、ろう付に際し良好なフィレットを形成するためにはフラックスの所要量が極端に増大する。通常、一般的なアルミニウムのろう材に使用されているSi粉末を例とし、平均粒径が17.5±5μmであるSi粉末とフッ化物フラックスからなるろう付粉末混合物を使用すると、ヘッダーパイプ/チューブ間の良好なろう付性を得るためにSi粉末に対するフッ化物所要量が多めにしなければならないことになる。
したがって、ろう付用混合物の塗布量が一定な場合、大粒径粉末ろう材であるほど、フッ化物フラックスの所要量が少なくなり、薄塗りした塗膜は加工時の変形による剥離問題を解決でき、ヘッダー/チューブ間の良好なろう付性を得られる。
その一方で、粉末ろう材の粒径が大きくなりすぎると、ろう付時に被ろう付材へのエロージョンが顕著になる。
また、粗大粒子を除去することで、エロージョンを回避することができる。
本発明では、25〜200μmの粒径を有する粉末を粒子質量密度で90wt%以上とする。90wt%未満であると、フラックスの所要量が増大したり、エロージョンを招く。なお、同様の理由で上記粒子質量密度は、95%以上が望ましい。
また、本発明の粉末ろう材は、上記粒子質量密度を前提にして、平均で45〜75μmの粒径を有している。ここで平均粒径が45μm未満であると、フラックスの所定量が極端に増大し、75μmを越えると粗大Si粒子によるエロージョン防止が困難になるため、平均粒径を上記範囲に定める。
例えば、KAlF4、K2AlF5・H2O、K3AlF6、AlF3、K2SiF6、KZnF3等のフッ化物やNaCl、KCl、LiCl、ZnCl2等の塩化物フラックス等を用いることができる。特に粉末ろう材としてSi粉末を用いる場合には、フッ化物フラックスが望ましく、特にK2SiF6が好適である。
上記粉末の混合比は、粉末ろう材を基準にして質量比で1:0.5〜1:5の範囲内で混合する。0.5未満であると良好なろう付が困難になる。一方、1:5を越えると、 フッ化物の残渣が多量に残ってしまう。なお、同様な理由で下限を1:0.8、上限を1:3.5とするのが望ましい。
なお、ろう付用混合物の塗布量は、粉末ろう材が10〜30g/m2となるように塗布するのが望ましい。その理由は、10g/m2未満では、ろう材が不足して良好なろう付(フィレット形成)が難しくなり、30g/m2を越えると、塗布層が厚くなりすぎてコスト増を招き、また孔開け加工などによる剥離・脱落が生じやすくなる。
粉末ろう材は、例えばSiが用意され、粉砕とふるい分級等により所定の粒径(平均粒径45〜75μm)に粉末化される。材料の粉末化は本発明としては特に限定されるものではなく、既知の方法により行うことができる。
該粉末は、乾式分級、湿式分級、ふるい分け分級などによって25μm〜100μm粒径の粒子質量密度が90wt%になるように調整をする。粉末の粒径の分級方法は特に限定されるものではなく、既知の方法により行うことができる。なお、乾式分級としては、重力分級、慣性分級、遠心分級などがあり、湿式分級としては、沈降分級、機械的分級、水力分級、遠心分級などがあり、ふるい分け分級は、ふるい網などを用いて行われる。
上記した各材料は、適当に混合されて、被ろう付材に付着させる。その付着方法として、例えば、スプレー法、シャワー法、フローコータ法、ロールコータ法、刷毛塗り法、浸漬法といった手段を利用することができ、本発明としては、付着方法が特定の方法に限定されるものではない。
複数の被ろう付材を組み立てた後、不活性雰囲気などの適当な雰囲気で適温に加熱して、ろう材を溶解させる。この際の加熱温度としては580〜620℃が例示される。また、加熱保持時間としては1〜10分が挙げられる。ただし、これら温度および加熱時間は例示であり、本発明としては特定の条件に限定されるものではない。
なお、本発明の粉末ろう材でろう付する場合、母材の一部がろうとなって、被ろう付材同士が良好にろう付される。
本発明の粉末ろう材としてSi粉末を用意した。使用したSi粉末の粒径は平均で50μmである。また、粒径分布において、25〜200μm粒径の範囲内の粒子が質量密度で90%以上であるものとした。なお、粉末の調製は、粒径が微小なものから粗大なものまで分布している従来品を用いて、羽根撹拌式の機械的強制流動と傾斜式振動を組み合わせた湿式分級と、乾燥分離工程と、羽根撹拌式の機械的強制流動と脈動流動を組み合わせた乾式分級とからなる循環工程によって行った。また、比較材(従来材)として、同じく平均粒径が50μmで25〜200μm粒径の範囲内の粒子が質量密度で90%未満のものを用意した。それぞれの粉末ろう材の分布は、表1および図1に示すとおりである。
上記各粉末ろう材に、フラックスとしてKmAlFnのフッ化物フラックスまたはK2SiF6とを表2、3に示す混合比で混合した。これら混合物にはろう付用混合物の総重量の15%の量のアクリル系樹脂接合剤を加えてろう付用混合物とした。
なお、剥離・脱落の状態は、試験片(T1mm×W25mm×L60mm)の塗布面積から、ろう付用混合物が剥離・脱落した面積の割合(%)を算出して表した。また、剥離率が20%以下を良好の目安とした。
なお、母材へのエロージョン深さが150μm以下の場合に耐エロージョン性が良好である目安とした。
Claims (6)
- 平均粒径が45〜75μmからなり、かつ25μm〜200μm粒径の粒子質量密度が90質量%以上である粉末ろう材とろう付用フラックスとを含むことを特徴とするろう付用混合物。
- 前記粉末ろう材が、Si粉末の単体または混合物からなることを特徴とする請求項1記載のろう付用混合物。
- 前記粉末ろう材に対し、質量比で1:0.5〜1:5の範囲内で前記ろう付用フラックスを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のろう付用混合物。
- 前記ろう付用フラックスがフッ化物フラックスであることを特徴とする請求項3記載のろう付用混合物。
- 接合剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のろう付用混合物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のろう付用混合物を粉末ろう材換算で10〜30g/m2の範囲で被ろう付材に塗布することを特徴とするろう付方法。
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