JP2000294504A - フォトレジストレリーフイメージの形成方法 - Google Patents

フォトレジストレリーフイメージの形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディープUV用途を含む、特に、平坦化被覆
層が要求される場合に有用である反射防止被覆組成物と
して使用することができる新規な光吸収組成物を提供す
る。 【解決手段】 トポグラフィーを有する基体上にフォト
レジストレリーフイメージを形成する方法であって、
(a)約8、000以下の分子量を有するポリマーを含
む反射防止組成物の層を基体上に適用し、(b)該反射
防止組成物層の上にフォトレジスト組成物の層を適用
し、および(c)活性化放射線によりフォトレジスト層
を露光し、露光したフォトレジスト層を現像する、こと
を含む、フォトレジストレリーフイメージを形成する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、露光している放射線の、基盤か
ら上塗りされたフォトレジスト層への反射を減少させる
組成物に関する。より詳細には、本発明は、基礎をなす
基体に関して平坦化をする被覆層として適用されること
ができる反射防止被覆組成物(antireflect
ive coating compositions)
に関する。
【0002】フォトレジストは、基体に対しイメージを
転写するために用いられる感光性フィルムである。フォ
トレジストの被覆層は、基体の上に形成される。その
後、フォトレジスト層はフォトマスクを通して活性化放
射線源(activatingradiation)に
よって露光される。フォトマスクは、活性化放射線に対
して不透明な部分と、活性化放射線に対して透明な他の
部分を持つ。活性化放射線による露光は、フォトレジス
トコーティングの光誘起による化学的変換を招き、それ
によって、フォトレジストで被覆された基体に対してフ
ォトマスクのパターンを転写する。露光に続いて、フォ
トレジストは現像され、基体の選択的処理が可能なレリ
ーフイメージ(relief image)を提供す
る。一般的なフォトレジスト組成物は、業界内で知られ
ており、例えば、McGraw Hill Book
Company(New York)のDefores
t著, Photoresist Materials
and Processes,1975、第2章に、
及び、Plenum Press(New York)
のMoreau著,Semiconductor Li
thography,Principles, Pra
ctices and Materials、第2及び
4章に記載されている。
【0003】フォトレジストの主要な用途は、半導体製
造にある。ここでは、目的は、高度にポリッシュされた
半導体スライス、シリコンまたはガリウム砒素のような
もの、を回路機能を果たす、好ましくは1ミクロンまた
は1ミクロン以下のジオメトリーである電子導通パス
(electron conducting path
s)の複雑なマトリックスに転換することである。適切
なフォトレジス処理は、この目的を成し遂げるための鍵
である。さまざまなフォトレジスト処理工程間の強力な
相互依存があるとは言え、露光は、高い分解能を持った
フォトレジストイメージを達成するためにより重要な工
程の一つである。
【0004】フォトレジストの露光に用いられる活性化
放射線の反射は、しばしばフォトレジスト層にパターン
されるイメージの分解能を制限する。基体とフォトレジ
ストとの境界面からの放射線の反射は、フォトレジスト
内における放射線の強さの空間的な変動を起こさせる。
これによって、現像後のフォトレジストの線幅は不均一
なものとなる。また放射線は、基体とフォトレジストと
の境界面から露光を所望しない範囲のフォトレジストの
部分に散乱する。これによっても、線幅の変動を招く。
散乱と反射の量は、一般に場所によって変わる。これに
よってさらに線幅の不均一性が起こる。基体のトポグラ
フィー(topography)の変動もまた、分解能
を制限する反射の問題を引き起こす。
【0005】このように、新しい反射防止被覆組成物が
望まれている。
【0006】発明者は、反射性防止被覆が一般的に反射
表面上に四分の一波長の厚さである時に最適の作用をす
ることを発見した。したがって、多くの場合、コンフォ
マル(confomal)反射防止被覆が好まれること
になる。
【0007】しかしながら、ある種の用途においては、
コンフォマル被覆は好ましくない。例えば、ウェハーま
たは他の基体のトポグラフィーは垂直のステップを有
し、所望の四分の一波長の被覆層厚さを維持することが
できない。このような場合、平坦化反射防止被覆組成物
(planarizing antireflecti
ve coating composition)が垂
直なステップの上でのレジスト厚さの変動をなくすこと
ができるとして好まれる。そのような均一のレジスト厚
さは、CD変動を最小にでき、かつ、同じ高さにすべて
のレジストを配置することができるため、利用できる焦
点深度を潜在的に大きくする。さらに、そのようなトポ
グラフィー上への平坦化反射防止被覆組成物の使用は、
側壁のクリアリング(clearing)の際に反射防
止エッチへ曝露されるトレンチセンター(trench
center)を有するものよりも、エッチ処理に比
較的均一に曝露されることができる。
【0008】本発明は、フォトレジスト組成物と共に反
射防止被覆組成物(ARCs)として使用することがで
きる新規な放射線吸収組成物を提供する。本発明のAR
Csは、高い平坦化を実現できるので、上述のような用
途に使用することができる。
【0009】本発明の第一の態様では、反射防止組成物
は、比較的低い分子量ポリマー、例えば約8、000ダ
ルトン以下の分子量(Mw)、さらに好ましくは約7、
000、6、000または5、000ダルトン以下の分
子量(Mw)を有するポリマー、を含む樹脂バインダー
成分を含むものである。約4、000、3、000また
は2、000ダルトン以下の分子量(Mw)を有するポ
リマー又はオリゴマーもまた本発明の平坦化ARCsに
有用である。一般的に、本発明のこの態様においては、
低分子量樹脂は少なくとも約1、000又は1、500
ダルトンの分子量(Mw)を有する。しばしばアクリレ
ート単位を有する樹脂が好ましい。
【0010】そのような低分子量樹脂を有する本発明の
ARCsは、基体表面への適用に関して良い平坦化特性
を示すことがわかった。例えば、本発明のARCsは垂
直なかつスロープ形状のステップのようなたくさんのト
ポグラフィーを被覆することができ、これらの上に均一
で平坦の表面を提供する。
【0011】本発明の更なる態様としては、平坦化AR
Csは比較的に低分子量の可塑剤化合物を含んでいる。
本発明のARC組成物の可塑剤化合物としては、さまざ
まなオリゴマーを使用できるが、非ポリマー状化合物が
好ましい。本発明のARCsに使用される可塑剤は、典
型的には、約2、000又は1、500ダルトン以下の
分子量を有する。より好ましくは、約1、000、80
0又は500ダルトン以下の分子量を有する。好ましい
可塑剤はまた、リソグラフィ処理の間に比較的非揮発性
であるのに十分な分子量を有する。例えば、少なくとも
約150又は200ダルトン、及び/また 約160
℃、より好ましくは約180℃又は約200℃より高い
沸点を有する。
【0012】例えば、適当な可塑剤には、アントラセン
化合物、特にフェニル又はベンジル置換化合物、例え
ば、9−(2’、4’−ジヒドロキシ−3−メチルベン
ジル)アントラセン; (3−ヒドロキシフェニル;)
[ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メ
チルフェニル;)]メタンのような多数のアリール置換
基、特に多フェニル又は他のカルボシクリックアリール
置換基を有する化合物;2、6−ビス(2’、4’−ジ
ヒドロキシベンジル)4−メチルフェノールのような付
加カルボキシリックアリール置換基を有することができ
るフェノリック化合物; ジ(C−C16アルキル)
フタレート化合物、例えばジオクチルフタレート、のよ
うなアルキルフタレート化合物等が含まれる。オリゴマ
ーの例としては、エチルアクリレート/グリシジルアク
リレートのオリゴマー等のアクリレートオリゴマーが挙
げられる。
【0013】このような可塑剤化合物を有する本発明の
ARCsは、垂直及びスロープ形状のステップのような
有意のトポグラフィーを有する基体表面をはじめとする
基体表面に適用する際に良い平坦化特性を示す。
【0014】平坦化ARCsはまた、本発明のこのよう
な二つの態様を兼ね備えることができる。すなわち、可
塑剤化合物と同時に低分子量樹脂を含ませることができ
る。
【0015】本発明の架橋性ARCsはしばしば好まし
い。架橋システムにおいては、一以上の成分が、架橋ま
たはその他の方法により適用されるARC被覆層を硬化
する反応を可能にする。このような架橋型組成物は、好
ましくは、ARCの一以上の成分の架橋を誘起又は促進
する酸または酸発生化合物、例えば熱酸発生剤を含む。
一般的に好ましい架橋性反射防止組成物は、アミンベー
ス物質のような別個の架橋剤成分を含む。本発明はま
た、フォトレジスト組成物と共に使用される間は有意の
架橋が起こらない反射防止組成物を包含する。
【0016】本発明の更なる態様は、平坦化ARC組成
物の適用方法に関する。この方法には、一般的に、AR
C組成物を基体上に適用すること、組成物の流動性を提
供するために適用されたARC被覆層を加熱することを
含む。これらにより、平坦性は高められる。フォトレジ
ストがその後ARC層の上に適用される。
【0017】この方法において、ARC組成物が架橋性
組成物である場合、流動温度(flow temper
ature)は、ARC組成物の有意の架橋を生ずる温
度より低くしなければならない。例えば、このような平
坦化架橋性ARCは、実質的なARC組成物の架橋を生
ずる温度よりも低いガラス転移温度(Tg)を有する樹
脂を含むことができる。このようなARCsの場合、適
用されたARCは、組成物の有意の架橋は起こさない
が、ARC組成物の流動が起き、そして高いレベルの平
坦性を達成できる該樹脂のTgに近い温度に加熱され
る。その後、ARC組成物は、有意の架橋を生ずるため
に該樹脂のTgより高い温度にさらに加熱される。好ま
しくは、ARC樹脂のTgはARC組成物の有意の架橋
を生ずる温度より、少なくとも約10℃、15℃または
20℃低い。さらに好ましくは、ARC樹脂のTgは、
ARC組成物の有意の架橋を生ずる温度より少なくとも
約25℃、30℃、35℃または40℃低い。アクリレ
ート単位を含む低Tg樹脂が、しばしば好まれる。ここ
で、「ARC組成物の有意の架橋を生じる温度」または
これに類似した用語の言及は、当該温度に60秒曝露さ
れた場合にARC組成物の架橋剤成分の少なくとも約2
0モルパーセントが反応する温度を意味すると定義され
る。
【0018】このような低Tg樹脂を有するARCs
は、多くの手段により提供される。例えば、樹脂のTg
を低くすることができる比較的「軟質」のモノマーを重
合単位に含むARC樹脂を使用することができる。軟質
モノマーの例としては、ジエチレングリコールメタクリ
レートおよびジエチレングリコールアクリレートおよび
これらに対応する低級アルキル(例えばC1―4)エス
テル、とくにCH=C(CH)C(O)OCH
OCH、CH=CHC(O)OCHCH
CH、CH=CHC(O)OCHCHOCH
CHOCH、CH=C(CH)C(O)OCH
CHOCHCHOCH等のようなメチルエス
テル;エチレングリコールメタクリレートおよびエチレ
ングリコールアクリレート;4以上の炭素原子を有する
アルキルアクリレート、典型的には、4から約16炭素
原子を有するもの、n−ブチルアクリレート;および、
4から約16の炭素原子を有するヒドロキシアルキル置
換基を持つヒドロキシアルキルメタクリレートまたはア
クリレート;およびこれらのようなものを含む。
【0019】ARC組成物の流動と架橋とのこのような
温度の相違は、さまざまな異なった手段により提供され
る。好ましい手段としては、ARC組成物が酸の存在下
において架橋するものであり、該組成物が、ARC樹脂
のTgよりも高い、比較的高い温度に曝露された場合に
のみ酸を発生する熱酸発生剤を含んでいることである。
例えば、本発明のこの態様において使用される好ましい
熱酸発生剤は、少なくとも約70℃または80℃、さら
に好ましくは少なくとも約90℃または100℃、さら
に好ましくは少なくとも約110℃または120℃にお
ける長い曝露(例えば少なくとも30秒)によって活性
化する(酸を発生する)ものである。
【0020】本発明は、上述した本発明の他の態様のも
の、すなわち低分子量樹脂および/または可塑剤化合
物、の一つまたは二つを含む物においてさらにこのよう
な低Tg樹脂を含むARC組成物も包含している。
【0021】本発明の反射防止組成物はポジ型およびネ
ガ型フォトレジスト組成物のどちらと共にでも好適に使
用することができる。
【0022】本発明は、さらにフォトレジストレリーフ
イメージを形成する方法、および本発明の反射防止組成
物を単独でまたはフォトレジスト組成物とともに被覆し
た基体からなる新規な製造物品を提供する。本発明の反
射防止組成物で被覆された典型的な基体には、例えば、
マイクロエレクトロニックウェーハおよび液晶画面基体
のようなフラットパネルディスプレー基体を含む。本発
明の他の態様については、後に述べられる。
【0023】上述したように、第一の態様では、本発明
の反射防止組成物は、低分子量ポリマーを含む。低分子
量ポリマー組成物は高度に平坦化されている被覆を提供
することができる。
【0024】被覆層の平坦性の程度は、「平坦度(de
gree of planarity)」または「DO
P」として示される。ここで、「DOP」は、ステップ
のあるトポグラフィーについて次式のように定義され
る。 DOP=1−R1/R2 ここで、R1は、ステップの上にあるARC組成物の
「くぼみ深さ」の最大値である。R2は、ステップの深
さである。DOPを計算する上でのこの関係は、図1に
更に示されている。図1には、スロープ形状のステップ
(シリコンの局部酸化によって形成されるようなもの)
を有する基体10およびARC層12が描写されてい
る。この図において、1引く、図1に示されたR1およ
びR2の値の商は、該被覆のためのDOPと等しい。こ
こで使用されている「平坦度」または「DOP」の用語
は、上述した、および図1に例示したように、1引く
(R1割るR2)の値をいう。
【0025】本発明の好ましいARCsは、シリコンの
局部酸化(local oxidation of s
ilion、LOCOS)手順により形成され、0.8
ミクロンの幅および2ミクロンの中間点深さ(mid−
point depth)であるスロープ形状を有する
ステップに対して、少なくとも約0.5のDOPを示
す。より好ましくは、そのような形状に対して約0.5
5または0.60のDOPを示す。さらにより好ましく
は、そのような形状に対して約0.65のDOPを示
す。
【0026】上述のように、本発明の第一の態様におい
ては、平坦化ARCsは低分子量樹脂を含むものとして
提供される。さまざまな物質がARCsの低分子量ポリ
マーとして用いられることができる。低分子量ポリマー
は、所望の用途に使用するための適当な特性を示す。特
に、かかるポリマーは、選択された溶剤に対し溶解され
ることができる。
【0027】本発明の架橋性ARCsにおいては、ポリ
マーは架橋をするための他の組成物成分と反応をする部
位を含むことが好適である。他のARC成分は他のポリ
マーのような架橋性の種として作用することができる。
【0028】ディープUV用としては、反射防止組成物
のポリマーは、ディープUV範囲(典型的には約100
から300nm)において反射を効果的に吸収すること
が好ましい。従って、ポリマーは、ディープUV用発色
団(deep UV chromophores)単
位、すなわちディープUV放射線を吸収する単位を含む
ことが好ましい。強い共役成分は一般的に適当な発色団
である。芳香族、特に多環式炭化水素または複素環式ユ
ニット、はディープUV発色団として典型的に好まし
い。例えば、それぞれの環が3員環から8員環であり、
および窒素、酸素または硫黄元素が各環に0から3つあ
る、2から3または4つの縮合環または別個の環を有す
る基があげられる。そのような発色団には、置換および
非置換のフェナントリル、置換および非置換のアントラ
シル(anthracyl)、置換および非置換のアク
リジン(acridine)、置換および非置換のナフ
チル(naphthyl)、置換および非置換のキノリ
ニル(quinolinyl)、およびヒドロキシキノ
リニル基のような環置換キノリニルが含まれる。置換ま
たは非置換アントラシル基が特に好ましい。好ましい樹
脂バインダーはペンダントアントラセン基を持つ。好ま
しい樹脂には、Shipley Companyのヨー
ロッパで公開された出願第813114号A2の第4ペ
ージに開示されている式1のようなものが含まれる。
【0029】他の好ましい樹脂バインダーは、置換また
は非置換のキノリニル、またはヒドロキシキノリニルの
ような1以上の窒素、酸素または硫黄元素を有するキノ
リニル誘導体を含む。ポリマーは、カルボキシのような
単位および/またはポリマーの主鎖にペンダントしてい
るアルキルエステル単位を含むことができる。特に好ま
しい反射防止組成物樹脂は、このような単位を含むアク
リルポリマーであり、たとえばShipley Com
panyのヨーロッパで公開された出願第813114
号A2の4から5ページに開示されている式2の樹脂の
ようなものである。
【0030】193nmにおいて画像形成するために、
ARC組成物は、好ましくは、フェニル発色団単位を有
する樹脂を含む。例えば、193nmで画像形成するフ
ォトレジストと共に使用するために好ましいARC樹脂
の一つは、スチレン、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートおよびメチルメタクリレートの重合単位から成るタ
ーポリマー(30:38:32モル比)である。このよ
うなフェニル樹脂及びARC組成物における使用は、S
hipley Companyに譲渡されたアメリカ特
許出願(出願番号09/153、575、出願日199
8年9月15日)に開示されている。
【0031】本発明の反射防止組成物の低分子量樹脂
は、二以上の異なったモノマーを重合することにより合
成されるのが好ましい。該モノマーの少なくとも一つに
は、アントラセニル、キノリニルまたはヒドロキシキノ
リニル基のような発色団を含んでいる。フリーラジカル
重合が好適である。例えば、好ましくは不活性雰囲気
(例えば窒素またはアルゴン)の下、約50℃以上のよ
うな昇温下、ラジカル開始剤の存在下で、さまざまな単
位を提供するために複数のモノマーを反応させる。反応
温度は、反応溶剤(もし溶媒を使用したのなら)の沸点
および使用した具体的な試薬の反応性によってさまざま
である。プロパノール、ブタノール、およびベンゼン、
クロロベンゼン、トルエン及びキシレンのような芳香族
溶媒など、さまざまな反応溶媒が使用できる。ジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、プロピレン グ
リコール モノメチルエーテル、エチルラクテートおよ
びTHFもまた適当である。溶媒は、試薬の添加の前に
脱気されていることが好ましい。t−ドデシルチオール
のような連鎖移動剤もまた使用することができる。個々
のシステムに対する適当な反応温度は、ここに開示され
ている事項により当業者であれば経験的に容易に決定す
ることができる。様々なラジカル開始剤が本発明のコポ
リマーを調製するために用いられることができる。例え
ば、2、2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリ
ル)、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルペンタン
ニトリル)、アゾ−ビス−2、2’−イソブチロニトリ
ル(AIBN)および1、1’−アゾビス(シクロヘキ
サンカルボニトリル)のようなアゾ化合物を使用するこ
とができる。パーオキシド、パーエステル、パーアシッ
ドおよびパースルフェートもまた使用することができ
る。反応条件の例示として後述の実施例1から4を参照
できる。
【0032】あまり好ましいとは言えないが、予備成形
された樹脂が、発色団単位で官能化されることができ
る。例えば、グリシジルノボラックのようなグリシジル
フェノリック樹脂を、アントラニルカルボン酸と反応さ
せることができる。
【0033】本発明の反射防止組成物の樹脂は、100
から約300nmの範囲のようなディープUV波長でよ
い吸光度を示す。さらに詳しくは、本発明の好ましい樹
脂バインダーは、利用される露光波長(例えば、約24
8nmまたは約193nm)において、1ミクロンあた
り少なくとも3吸光度単位(Absorb.units
/μ)の光学濃度を持つ。露光波長において1ミクロン
あたり約5から20以上の吸光度単位が好ましい。さら
に好ましくは、利用される露光波長において1ミクロン
あたり約4から16以上の吸光度を有する。個々の樹脂
に対する高い吸光度の値は、樹脂における発色団単位の
パーセンテージを上げることにより得ることができる。
【0034】そのような吸収性発色団を有する反射防止
組成物樹脂は一般的に好適であるが、本発明の反射防止
組成物は、コレジン(co−resin)または単独の
樹脂バインダー成分として他の樹脂を含むことができ
る。例えば、ポリ(ビニルフェノール)およびノボラッ
クのような、フェノール類が使用できる。そのような樹
脂は、Shipley Companyのヨーロッパ特
許出願EP542008およびThacheray e
t alの米国特許第5、851、738に開示されて
いる。フォトレジスト樹脂バインダーとして以下に述べ
る他の樹脂も本発明の反射防止組成物の樹脂バインダー
成分として使用することができる。
【0035】本発明の反射防止組成物の樹脂成分の濃度
は比較的広い範囲において変化することができる。一般
的に樹脂バインダーは、反射防止組成物の乾燥成分全体
の約50から95重量パーセントの濃度において使用さ
れる。より典型的には、全乾燥成分(溶媒キャリアを除
いた全ての成分)の約60から90重量パーセントであ
る。
【0036】様々な化合物が、本発明の反射防止組成物
の可塑剤として使用できる。可塑剤原料は、もし所望す
るなら露光放射線吸収発色団を含むこともできる。例え
ば、好適な可塑剤としては、アントラセン化合物、特に
フェニルまたはベンジル置換化合物、例えば、9−
(2’、4’−ジヒドロキシ−3−メチルベンジル)ア
ントラセン;多数のアリール置換基、特に(3−ヒドロ
キシフェニル;)[ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシ−6−メチルフェニル;)]メタンのような多
数のフェニルまたは他のカルボシクリックアリール置換
基、を有する化合物;付加的なカルボシクリックアリー
ル置換基を有することができるフェノリック化合物、例
えば、2,6−ビス(2’、4’−ジヒドロキシベンジ
ル)4−メチルフェノール;及びこれらのようなものが
挙げられる。非ポリマー状可塑剤は多くの用途に好まし
い。しかしながら、上述のようにオリゴマー可塑剤も使
用することができる。好ましいオリゴマーとしては、エ
チルアクリレート/グリシジルアクリレートのオリゴマ
ーのようなアクリレートオリゴマー等が挙げられる。一
般的に、本発明のARC組成物で使用されるオリゴマー
可塑剤は、約2,3,4,5,6または7の結合単位、
より典型的には約2,3,4または5の結合単位を有す
る。本発明のARCsのオリゴマー可塑剤は、好ましく
は約3000以下、より好ましくは約2,000または
1,500以下の分子量を有する。
【0037】本発明のARCsに使用する好ましい具体
的な可塑剤は以下の化合物1から6が挙げられる。4か
ら6はオリゴマーである。
【0038】
【化1】
【0039】可塑剤化合物は、ARC組成物の全固形分
(溶媒キャリアを除くすべての成分)を基準として、約
5重量パーセントから約50重量パーセントの量で存在
することが好ましい。より好ましくは、ARC組成物の
全固形分の約10から30または40重量パーセントで
ある。特に好ましくは、ARC組成物の全固形分を基準
として、可塑剤が20重量パーセント添加されているこ
とである。
【0040】低Tg樹脂を含む本発明のARCは、低分
子量樹脂について上述したように、樹脂合成において軟
質モノマーを使用することにより一般的に調製されるこ
とができる。反応条件の例は以下の実施例3および4を
参照することができる。低Tg樹脂はここで述べられる
ように低分子量を有することもできる。上述したよう
に、適当な「軟質」モノマーは、例えば、ジエチレング
リコールメタクリレート及びジエチレングリコールアク
リレート;エチレングリコールメタクリレート及びエチ
レングリコールアクリレート;4以上の炭素、典型的に
は、4から約16の炭素を有するアルキルアリーレー
ト、n−ブチルアクリレート;およびヒドロキシアルキ
ル置換基が4から約16の炭素を有するヒドロキシアル
キルメタクリレートまたはアクリレート、例えば、CH
=C(CH)COO(CHCH O)CHCH
OH(「HEMA−5」として知られているモノマ
ー);等を含む。
【0041】本発明の架橋型反射防止組成物は、一般的
に更なる架橋剤成分を含んでいる。参考としてここに組
み込まれるShipleyのヨーロッパ特許出願第54
2008号に開示されている反射防止組成物架橋剤をは
じめとして様々な架橋剤が使用されることができる。例
えば、適当な反射防止組成物架橋剤としては、Amer
ican Cyanamidによって製造され、Cym
el300,301,303,350,370,38
0,1116および1130の商標で販売されているよ
うなメラミン樹脂を含むメラミン物質のようなアミンベ
ースの架橋剤が挙げられる。American Cya
namidから入手できるグリコールウリル(gluc
ourils)をはじめとするグリコールウリル類が特
に好適である。Cymel1123および1125の名
前でAmerican Cyanamidから入手可能
なベンゾグアナミン樹脂、およびBeetle60,6
5および80の名前でAmerican Cyanam
idから入手できる尿素樹脂のような樹脂を含むベンゾ
グアナミン(benzoquanamines)および
尿素ベースの物質もまた適当である。商業的に入手可能
なものに加えて、このようなアミンベースの樹脂は、例
えばアルコール含有溶液中でのホルムアルデヒドとアク
リルアミドまたはメタクリルアミドのコポリマーとの反
応により、あるいはN−アルコキシメチルアクリルアミ
ドまたはメタクリルアミドと他の適当なモノマーとのコ
ポリマー化によって調製することができる。
【0042】メトキシメチレート化グリコールウリルの
ような低塩基度の反射防止組成物架橋剤は、特に好まし
い。特に好ましい架橋剤は次式(III)に示されるメ
トキシメチレート化グリコールウリルである。
【0043】
【化2】
【0044】このメトキシメチレート化グリコールウリ
ルは公知の手段により調製することができる。この化合
物はまた、Powderlink1174の商標でAm
erican Cyanamid Co.から商業的に
入手できる。他の好適な低塩基度の架橋剤には、ヒドロ
キシ化合物、特に一以上のヒドロキシまたはC1−8
ドロキシアルキル置換基のようなヒドロキシアルキル置
換基を有するフェニルまたは他の芳香族基のような多官
能性化合物を含む。近接する(1−2個の環内元素)ヒ
ドロキシ及びヒドロキシアルキル置換基を有する、ジ−
メタノールフェノール(C(CHOH)
H)および他の化合物、特に一以上のメタノールまたは
他のヒドロキシアルキル環置換基、およびそのようなヒ
ドロキシアルキル置換基と近接する少なくとも1のヒド
ロキシを有する、フェニルまたは他の芳香族化合物のよ
うなフェノール化合物は、一般的に好ましい。
【0045】本発明の反射防止組成物で使用されるメト
キシメチレート化グリコールウリルのような低塩基度の
架橋剤は、上塗りされたフォトレジストのレリーフイメ
ージのフッティング(footing)またはアンダー
カット(undercutting)の著しい減少(S
EM試験)をはじめとする、優れたリソグラフィー動作
特性を提供することが発見された。一般的に本発明の反
射防止組成物の架橋剤成分は、反射防止組成物の全固形
分(溶媒キャリアを除くすべての成分)の5から50重
量パーセントの量で存在する。さらに典型的には、全固
形分の約7から25重量パーセントの量で存在する。
【0046】本発明の架橋性反射防止組成物は、反射防
止組成物の被覆層を硬化する間に架橋を促進させまたは
触媒するために、さらに酸または酸発生化合物、特に熱
酸発生化合物、を含むことが好ましい。好ましくは、熱
酸発生剤、すなわち熱処理により酸が発生する化合物が
使用される。様々な公知の熱酸発生剤、例えば、2,
4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン(2,
4,4,6−tetrabromocyclohexa
dienone)、ベンゾイントシレート(benzo
in tosylate)、4−ニトロベンジルトシレ
ート及び他の有機スルホン酸のアルキルエステル、が好
適に使用される。活性化により硫酸を発生する化合物が
一般に好ましい。典型的に、熱酸発生剤は、組成物の全
乾燥成分の約0.1から10重量パーセントの濃度で反
射防止組成物に存在する。より好ましくは、全乾燥成分
の約2重量パーセントである。
【0047】上述したように、低い流動熱処理(low
flow thermal treatment)を
行った後に高い温度で架橋処理をするという、本発明の
「多段硬化(multi−cure)」方法において
は、熱酸発生剤は比較的高い温度で活性化する(酸を発
生する)ものを使用することが好ましい。好ましい高温
活性熱酸発生剤には、次式に示される化合物のようなア
リールスルホン酸のアミン塩が含まれる:
【0048】
【化3】
【0049】ここで、Rはそれぞれ独立に、水素または
1から約6の炭素を有するアルキルであり、nは1また
は2であり、好ましくは2であり、ナフチル環は任意の
位置で例えば1から約16の炭素を有するアルキル等に
より置換されることができる。
【0050】特に好ましい熱酸発生剤は、次の構造式を
有す(Rは上記の定義と同様である)。これは、米国,
Norwalk,ConnecticutのKing
Industries、Inc.よりNacureX4
9−110の商品名で商業的に入手できる。
【0051】
【化4】
【0052】熱酸発生剤よりも、酸の方が、反射防止組
成物に簡単に配合することができる。特に、反射防止組
成物の使用の前に酸が組成物成分の望ましくない反応を
促進しないようにするため、酸の存在中で硬化のために
は加熱を必要とする反射防止組成物において配合され
る。好適な酸には、例えば、トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、トリフリック酸(triflic ac
id)のようなスルホン酸のような強酸等、またはこれ
らの混合物が含まれる。
【0053】本発明はまた、フォトレジスト組成物と使
用する際には有意の架橋をしない反射防止組成物を含
む。そのような非架橋性反射防止組成物は、架橋剤成分
または架橋反応を誘起または促進するための酸または熱
酸発生剤を含む必要はない。言い換えると、そのような
非架橋性反射防止組成物は、典型的に、架橋剤成分およ
び/または架橋反応を促進するための酸表面(asid
surface)が完全にないか、または本質的にな
い(すなわち約1または2重量パーセントより少な
い)。
【0054】本発明の反射防止組成物はまた、上塗りさ
れるフォトレジスト層の望ましくないフッティングまた
はノッチング(notching)を抑制または実質的
に防止するのに十分な量の一以上のフォト酸発生剤(す
なわち「PAG」)を含む。本発明のこの態様では、フ
ォト酸発生剤は、架橋反応を促進するための酸ソース
(source)として使用されない。好ましくは、架
橋性ARCの場合にフォト酸発生剤は反射防止組成物の
架橋の間、実質上活性化しない。特に、熱架橋される反
射防止組成物については、PAGは次の上塗りされたレ
ジスト層の露光の間に活性化し酸を発生するために、反
射防止組成物PAGは架橋反応の条件では実質的に安定
でなければならない。詳細には、好ましいPAGsは、
5から30分以上の約140または150℃から190
℃の温度への曝露で実質的に分解または劣化しない。反
射防止被覆組成物中のこのようなPAGおよびこれらの
使用は、Shipley Companyに譲渡された
Pavelchek etalの1997年2月6日に
出願された、出願番号第08/797,741号の米国
特許出願及びこの対応日本特許出願平成10年第618
45号に開示されている。
【0055】本発明の少なくともいくつかの反射防止組
成物のためには、界面活性剤として作用し、反射防止組
成物/レジスト被覆層の界面に近い反射防止組成物の上
側部分の近くに集まる反射防止組成物フォト酸発生剤が
好ましい。本発明の特に好ましい反射防止組成物フォト
酸発生剤は、反射防止組成物が上塗りされるディープU
Vフォトレジストと共に有効に使用されるように、ディ
ープUV放射線、特に約248nm、約193nm及び
/または約157nm、の露光に活性である。好適な反
射防止組成物のフォト酸発生剤およびフォトレジスト組
成物のフォト酸発生剤は、同じ露光波長で活性化され
る。本発明の反射防止組成物を、フォトレジスト組成物
と共に使用する場合において、フォトレジスト層の照射
の際の活性化放射線の露光で、反射防止組成物光活性化
合物とフォトレジスト光活性化合物とが、同じまたはほ
ぼ同じ酸化合物(光生産物(photoproduc
t))を発生することがさらに好ましい。すなわち、前
記光生産物が、近似する拡散特性および近似する酸強度
を有することが好ましい。上記で引用した米国特許出願
番号08/797,741および日本特許出願平成10
年第61845号を参照のこと。
【0056】オニウム塩は、本発明の反射防止組成物の
光酸発生剤として使用することができる。好適なオニウ
ム塩の例は、上記で引用した米国特許出願08/79
7,741および日本特許出願平成10年第61845
号、ならびに米国特許第4,442,197号;第4,
603,101号および第4,624,912号に見る
ことができる。
【0057】置換ジフェニルヨードニウムカンファー
(camphor)スルフォネート化合物は、本発明の
反射防止組成物のための好ましいオニウムPAGsであ
り、とくにスルフォネート塩が好ましい。特に好ましい
二つの物質は、次式PAGS1および2である:
【0058】
【化5】
【0059】このようなヨードニウム化合物は、上記P
AG1の合成を詳述している欧州特許出願961181
11.2(公開番号0783136)に開示されている
ように調製される。
【0060】他の好適なPAGSはスルフォネート化エ
ステルおよびスルフォニルオキシケトンを含む。ベンゾ
イントシレート、t−ブチルフェニル アルファ−(p
−トルエンスルフォニルオキシ)−アセテートおよびt
−ブチル アルファ−(p−トルエンスルフォニルオキ
シ)−アセテートを含む、好適なスルフォネートPAG
Sを開示しているJ.of Photopolymer
Science and Technology、4
(3):337−340(1991)を参照。好ましい
スルフォネートPAGsは、Sinta et alの
米国特許第5,344,742号にも開示されている。
【0061】本発明の反射防止組成物に有用な他の酸発
生剤は、ニトロベンジルエステルのファミリーおよびs
−トリアジン誘導体を含む。適当なs−トリアジン酸発
生剤は、例えば、米国特許第4,189,323号に開
示されている。
【0062】ハロゲン化、非イオン性、光酸発生化合物
もまた、本発明の反射防止組成物に好適である。例え
ば、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2
−トリクロロエタン(DDT);1,1−ビス[p−メ
トキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン;
1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロデカ
ン;1,10−ジブロモデカン;等が挙げられる。好適
な光酸発生剤はまた、Sinta et alの欧州特
許出願第0164248号および第0232972号;
および米国特許第5,362,600号に開示されてい
る。
【0063】本発明の反射防止組成物はまた、上塗りさ
れたフォトレジスト層の露光に使用される放射線を吸収
する染料化合物をさらに含むことができる。他の任意の
添加物は、表面平滑剤、例えば、Union Carb
ideからSilwet7604の商品名で入手できる
平滑剤、または3M Companyから入手できる界
面活性剤FC171またはFC431、を含む。
【0064】本発明のARCsは、公知の手段により調
製されることができる。液状被覆組成物を作り、反射防
止組成物の成分をそのような適当な溶剤に溶解する。例
えば、エチルラクテートまたは2−メトキシエチルエー
テル(diglyme)、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、およびプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルのような一以上のグリコールエーテル;メトキシ
ブタノール、エトキシブタノール、メトキシプロパノー
ルおよびエトキシプロパノールのようなエーテルおよび
ヒドロキシ部位の両者を有する溶剤;メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなエ
ステルおよび二塩基エステル、プロピレンカーボネート
およびガンマ−ブチロラクトンのような他の溶剤が適当
である。溶剤における乾燥成分の濃度は、塗布の方法の
ようないくつかの要因により変化する。一般的には、反
射防止組成物の固形分含有量は、反射防止組成物の全重
量の約0.5から20重量パーセントの間で変化する。
好ましくは、固形分含有量は、反射防止組成物の全重量
の約2から10重量パーセントの間で変化する。
【0065】様々なフォトレジスト組成物が、本発明の
反射防止組成物とともに使用することができる。該フォ
トレジスト組成物には、ポジ型およびネガ型の光酸発生
組成物が含まれる。本発明の反射防止組成物と共に使用
されるフォトレジストは、概して、樹脂バインダーとフ
ォト活性成分、典型的には、光酸発生剤化合物を含む。
好ましくは、フォトレジスト樹脂バインダーは、画像形
成されたレジスト組成物にアルカリ水溶液現像能を付与
するための官能基を有する。一般的に、本発明の反射防
止組成物と共に使用するための特に好ましいフォトレジ
ストは、ポジ型およびネガ型の化学的に増幅されるレジ
ストである。多くの化学的増幅レジスト組成物が、例え
ば米国特許4,968,581;4,883,740;
4,810,613;4,491,628および5,4
92,793に記載されている。これらのすべては、化
学的増幅ポジ型レジストの製造および使用の示唆のため
の参考文献としてここに組み入れられる。本発明の反射
防止組成物と共に使用することに特に好ましい化学的増
幅フォトレジストは、光酸発生剤および、フェノール系
および非フェノール系単位の両方を含むコポリマーを含
む樹脂バインダーの混合物を含む。例えば、このような
コポリマーの一つの好ましい群は、実質的に、本質的に
または完全にコポリマーの非フェノール系単位にのみ酸
レイビル基(acid labile group)を
有する。一つの特に好ましいコポリマーバインダーは、
次式の繰り返し単位xおよびyを有する:
【0066】
【化6】
【0067】ここで、ヒドロキシ基はコポリマーの全体
にわたりオルト、メタまたはパラの位置で存在し、R’
は1から約18の炭素原子を有する置換または非置換ア
ルキル、より一般的には、1から約6または8の炭素原
子を有する。Tert−ブチルが一般的に好ましいR’
基である。R’基は任意に、例えば、一以上のハロゲン
(特にF、ClまたはBr)、C1−8アルコキシ、C
2−8アルケニル等によって置換されることができる。
単位xおよびyは、コポリマー中で規則正しく交互に、
またはポリマーを通じてランダムに存在することができ
る。そのようなコポリマーは容易に形成することができ
る。例えば、上記の式の樹脂については、ビニルフェノ
ールとt−ブチルアクリレート等のような置換または非
置換のアルキルアクリレートを当業者に知られているフ
リーラジカル条件の下で重合させることができる。置換
エステル部分、すなわちR’−O−C(=O)−、アク
リレートの部分は、樹脂の酸レイビル基として作用し、
樹脂を含んでいるフォトレジストの被覆層の露光で光酸
に誘起された開裂を生ずる。好ましくは、コポリマーは
約8,000から約50,000の分子量、より好まし
くは、約15,000から約30,000の分子量(M
w)を有するとともに、約3以下の分子量分布、より好
ましくは、2以下の分子量分布を有する。非フェノール
性樹脂、例えば、t−ブチルアクリレートまたはt−ブ
チルメタクリレートのようなアルキルメタクリレートと
ビニルノルボルニル(vinyl norborny
l)またはビニルシクロヘキサノール化合物のようなビ
ニルアリシクリック(vinylalicyclic)
とのコポリマー、は本発明の組成物中の樹脂バインダー
として使用することができる。そのようなコポリマーは
そのようなフリーラジカル重合または他の公知の手段に
より調製されることができる。該コポリマーは、好適に
は約8,000から約50,000の分子量(Mw)、
および約3以下の分子量分布を有する。さらなる好まし
い化学的増幅ポジ型レジストは、Sinta et a
lの米国特許5,258,257;Thackeray
et al の米国特許5,700,624;および
Barclay et alの米国特許5,861,2
31に開示されている。
【0068】本発明の反射防止組成物はまた他のポジ型
レジストと使用することができる。ヒドロキシまたはカ
ルボキシレートのような極性官能基を有する樹脂バイン
ダーを含む組成物を含む。該樹脂バインダーは、アルカ
リ水溶液でレジストが現像できるようにするのに十分な
量でレジスト組成物に使用される。一般的に好まれるレ
ジスト樹脂バインダーは、ノボラック樹脂として当業者
に知られているフェノールアルデヒド縮合物、アルケニ
ルフェノールのホモおよびコポリマーおよびN−ヒドロ
キシフェニル−マレイミドのホモおよびコポリマーを含
むフェノール樹脂である。
【0069】本発明の反射防止組成物と共に使用するた
めの好ましいネガ型レジスト組成物は、酸に露光するこ
とで硬化し、架橋しまたは固まる(harden)物質
の混合物および光酸発生剤を含む。
【0070】特に好ましいネガ型レジスト組成物は、フ
ェノール系樹脂のような樹脂バインダー、架橋剤成分お
よび本発明の光活性成分を含む。このような組成物およ
びその使用法については、Thackeray et
alの欧州特許出願0164248および023297
2および米国特許第5、128、232に開示されてい
る。樹脂バインダー成分として使用するのに好ましいフ
ェノール系樹脂は、上述したようなノボラック類および
ポリ(ビニルフェノール)類を含む。好ましい架橋剤に
は、メラミンをはじめとするアミンベースの物質、グリ
コールウリル、ベンゾグアナミンベースの物質および尿
素ベースの物質を含む。メラミンホルムアルデヒド樹脂
が一般的にもっとも好ましい。このような架橋剤は、商
業的に入手できる。例えば、メラミン樹脂は、Amer
ican CyanamidよりCymel300、3
01および303の商品名で売られている。グリコール
ウリル樹脂は、American Cyanamidよ
りCymel1170、1171、1172、Powd
erlink1174の商品名で販売されている。尿素
ベース樹脂は、Beetle60、65、および80の
商品名で販売され、ベンゾグアナミン樹脂はCymel
1123および1125の商品名で販売されている。
【0071】本発明の反射防止組成物と共に使用される
適当な光酸発生剤化合物は、ここで参照され一部として
取り込まれる米国特許4442197、460310
1、および4624912に開示されているもののよう
なオニウム塩;およびThackeray et al
の米国特許5128232に開示されるハロゲン化光活
性成分及びスルホネート化エステルおよびスルホニルオ
キシケトンのようなスルホン酸塩光酸発生剤のような非
イオン性有機光活性化合物を含む。ベンゾイントシレー
ト、t−ブチルフェニル アルファ−(p−トルエンス
ルフォニルオキシ)−アセテートおよびt−ブチル ア
ルファ−(p−トルエンスルフォニルオキシ)−アセテ
ートをはじめとする適当なスルホン化PAGSを開示す
る、J.of Photopolymer Scien
ce and Technology,4(3):33
7―440(1991)を参照のこと。好ましいスルホ
ン酸塩PAGsはまた、Sinta et alの米国
特許第5、344、742号にも開示されている。上記
のカンファースルホネートPAGs1および2は、本発
明の反射防止組成物とともに使用されるレジスト組成物
のための好ましい光酸発生剤であり、特に、本発明の化
学的増幅樹脂において好ましい。
【0072】本発明の反射防止組成物と共に使用される
フォトレジストはまた、他の物質を含むことができる。
例えば、他の任意の添加物として、アクチニック(ac
tinic)およびコントラスト染料(contras
t dyes)、耐光条剤(anti−atriati
on agent)、可塑剤、スピードエンハンサー
(speed enhancers)等を含む。このよ
うな任意の添加物は、例えば、レジストの乾燥成分の全
重量の5から30重量パーセントの量の様な比較的に大
きな濃度で存在する充填剤(fillers)及び染料
以外は、典型的には、フォトレジスト組成物中では少な
い濃度で存在する。
【0073】適当なグリコールウリルのような低塩基性
架橋剤を含む本発明の反射防止組成物は、露光において
トリフリック酸、カンファースルホネート、または他の
スルホン酸、または25℃で約2以下のpKaを有する
他の酸のような強酸光生産物を発生するフォトレジスト
に特に有用である。上述したShipley Comp
anyの欧州特許出願を参照のこと。
【0074】使用において、本発明の反射防止組成物
は、スピンコーティングのような様々な方法により基体
に被覆層として適用される。一般に、反射防止組成物
は、約0.02から0.5μmの間の乾燥膜厚で基体上
に適用される。好ましくは、約0.04から0.20μ
mの乾燥膜厚である。基体は、フォトレジストを使用す
るプロセスにおいて使用されるいずれの基体でも適当で
ある。例えば、基体は、シリコン、二酸化シリコンまた
はアルミニウム−酸化アルミニウムマイクロエレクトロ
ニックウェーハであることができる。ガリウム砒素、セ
ラミック、石英または、銅基体もまた使用できる。液晶
ディスプレイまたは他のフラットパネルディスプレイ用
途に使用される基体もまた、好適に使用される。例え
ば、ガラス基体、インジウム スズ酸化物被覆基体等が
ある。光学および光学−電子ディバイス(たとえば導波
管(waveguides))の基体もまた使用され
る。
【0075】架橋性反射防止組成物を使用した場合、適
用された反射防止被覆層は、その上にフォトレジスト組
成物が適用される前に硬化されることが好ましい。硬化
条件は、反射防止組成物の成分により変化する。従っ
て、組成物が酸又は熱酸発生剤を含まない場合、硬化温
度および条件は、酸または酸発生剤化合物を含んでいる
組成物のそれよりもよりも激しくなる。典型的な硬化条
件は、約0.5から40分間で約120℃から225℃
である。硬化条件は、反射防止組成物被覆層をアルカリ
水溶現像液およびフォトレジストの溶媒にも実質的に不
溶性とするようなものが望ましい。
【0076】本発明の「多段硬化」方法を採用した場
合、すなわち上述した低流動熱処理の後に高い温度の架
橋処理をする場合、適用されたARC組成物層は、ま
ず、流動性を変える低温の樹脂「流動」平坦化熱処理
(planarizing thermal trea
tment)にさらされ、そしてARC組成物の架橋温
度にさらされる。しかしながら、適当な流動平坦化熱処
理は約50℃または60℃で少なくとも約1から2分間
行われる。適当な流動平坦化処理は、個々のARC組成
物について経験的に容易に決定されることができる。そ
の後、ARC組成物層は、組成物を架橋するため高温で
処理される。
【0077】このような硬化の後、フォトレジストは反
射防止組成物の表面上に適用される。反射防止組成物の
適用と同じように、フォトレジストはスピニング、ディ
ッピング、メニスカス(meniscus)またはロー
ルコーティングのような任意の標準的な手段により適用
され得る。適用に続いて、フォトレジスト被覆層は、典
型的には、溶剤を除去するため、好ましくはレジスト層
が非粘着性になるまで加熱される。最適なものとして、
反射防止組成物層とフォトレジスト層との混合は、本質
的に起きない。
【0078】その後、レジスト層は、慣用方法によりマ
スクを通して活性化放射線で画像形成される。露光エネ
ルギーは、反射防止組成物層の厚さ方向の少なくとも一
部の光酸発生剤を活性化するとともに、レジストシステ
ムのフォト活性化合物を活性化し、レジスト被覆層にパ
ターン化された画像を提供するために反射防止組成物の
PAGから光発生した酸が、反射防止組成物/レジスト
被覆層の境界面に存在するのに十分なものである。露光
エネルギーは、典型的には、約1から300mJ/cm
の範囲であり、これは、いくぶん露光装置および使用
した具体的なレジストおよび用いられたレジストの使用
方法による。ARCが望ましくないノッチングおよびフ
ッティングを減らすため光酸発生剤を含んでいる場合、
一般にレジスト層の典型的な画像形成に用いられる露光
量は、下層の反射防止組成物層において酸の有効量を光
活性させるのに十分な量である。
【0079】被覆層の露光された範囲と露光されなかっ
た範囲の間の溶解度の違いを発生させ、または大きくす
ることを望む場合、露光されたレジスト層は、露光後ベ
ーク(post−exposure bake)にさら
されることができる。例えば、ネガ型酸硬化フォトレジ
ストは、典型的には、酸促進架橋反応を生じさせために
露光後加熱を必要とする、多くの化学的増幅ポジ型レジ
ストは、酸促進されるデプロテクション反応(depr
otection reaction)を誘起するため
に露光後加熱を必要とする。典型的には、露光後ベーク
条件は、約50℃以上の温度、より詳しくは、約50℃
から160℃の範囲の温度である。
【0080】露光されたレジスト被覆層は、その後、現
像される。好ましくは、テトラブチルアンモニウム、ハ
イドロオキサイド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水溶液等で例
示される無機アルカリのような水性塩基現像液で現像さ
れる。別法として、有機現像液も使用することができ
る。一般に、現像は、当業者に知られた方法にしたがっ
て行われる。現像に続いて、酸硬化フォトレジストの最
終ベークが、約100から150℃の温度で、数分間行
われる。これにより、現像され露光された被覆層の領域
がさらに硬化する。
【0081】現像された基体は、その後、フォトレジス
トのない基体の領域において選択的に処理が行われる。
例えば、当業者に公知の方法に従って、フォトレジスト
の無い基体領域に化学エッチングまたはメッキをする。
適当なエッチャントとしては、フッ化水素酸エッチング
液および酸素プラズマエッチのようなプラズマガスエッ
チがあげられる。プラズマガスエッチは、架橋されたア
ンチハレーション被覆層を除去することができる。
【0082】ここに示した文献の全ては、参考としてこ
こに取り込まれる。次の制限的でない実施例は、本発明
を例示する。
【0083】実施例1 ARCポリマーの合成 9−アントラセンメチル メタクリレート(155.6
3g)、2−ヒドロキシエチル メタクリレート(6
5.07g)、およびメチルメタクリレート(65.6
2g)が1850gのエチルラクテートに溶解された。
該溶液は、乾燥窒素のストリームによって、15分間脱
気され、50℃に加熱された。重合開始剤(2、2’ア
ゾビス(2−メチルブタンニトリル))(23.217
g)が、110gのエチルラクテートに溶解され、該溶
液はフラスコに素早く添加された;85℃を維持するよ
う加熱した。24時間継続して85℃に加熱し続けた。
該溶液を室温まで冷やした。ポリマー生産物は、12L
の脱イオン水の中の沈殿させて単離し、それを真空乾燥
した。収率は100%。ポリスチレン標準で分子量(M
w)は8355、Tgは103℃の物が得られた。
【0084】実施例2 連鎖移動剤を用いた低分子量A
RCポリマーの合成 200gのエチルラクテートに、9−アントラセンメチ
ル メタクリレート(15.56g)、2−ヒドロキシ
エチル メタクリレート(6.51g)およびメチルメ
タクリレート(6.59g)が溶解された。連鎖移動剤
として、t−ドデシルチオールが2.01g添加され
た。該溶液は、乾燥窒素のストリームにより10分間脱
気され、50℃に加熱された。1.015gの重合開始
剤(2、2’アゾビス(2−メチルブタンニトリル))
が添加され、85℃を維持するよう加熱された。溶液
は、24時間85℃に加熱された。溶液を室温まで冷却
し、50gの更なるエチルラクテートで希釈した。ポリ
マー生産物は、2Lのヘキサン中で沈殿物として単離
し、それを真空乾燥した。収率は86%であった。その
分子量(Mw)は、ポリスチレンを標準とし6304、
Tgは101℃であった。
【0085】実施例3 連鎖移動剤と低分子量ARCポ
リマーの合成 200gのエチルラクテートに、9−アントラセンメチ
ルメタクリレート(15.58g)、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート(6.51g)、及びメチルメタク
リレート(6.58g)を溶解した。t−ドデシルチオ
ール(4.06g)が、連鎖移動剤として添加された。
該溶液は、乾燥窒素のストリームで10分間、脱気さ
れ、50℃に加熱された;1.012gの重合開始剤
(2、2’アゾビス(2−メチルブタンニトリル))が
添加され、85℃を維持するよう加熱された。溶液は、
85℃で、24時間加熱された。溶液は室温に冷やされ
た。反応溶液は、800mLのt−ブチルメチルエーテ
ル中で沈澱された。混合物はろ過され、集めたligo
ursは濃縮された。生じたオイルは300mLのヘプ
タン中で沈澱させられ、これを真空乾燥した。収率は、
21%。ポリスチレン標準で分子量(Mw)は、233
7、Tgは60℃であった。
【0086】実施例4 Tgの低いモノマーを用いたA
RCポリマーの合成 9−アントラセンメチルメタクリレート(33.21
g)、HEMA−5(すなわちCH=C(CH)C
OO(CHCHO)CHCHOH)(15.
36g)及びメチルメタクリレート(8.00g)を4
30gのエチルラクテートに溶解した。該溶液は乾燥窒
素のストリームで10分間、脱気され、45℃に加熱さ
れた。重合開始剤(2、2’アゾビス(2、4−ジメチ
ルペンタンニトリル))(5.58g)が添加され、8
5℃を維持するように加熱した。85度の加熱は、24
時間続けた。溶液は室温まで冷やされた。ポリマー生産
物は、2.5Lの脱イオン水中で沈殿として単離され、
真空乾燥された。収率は79%。ポリスチレン標準で分
子量(Mw)が4963;Tgは50℃であった。
【0087】実施例5 本発明の低分子量樹脂ARC組
成物の調製および使用 低分子量ポリマーを有する本発明の好ましいARC組成
物は、以下の成分を混合することにより調製される。成
分量は、液状反射防止被覆組成物の全固形分(溶媒キャ
リアを除く全ての成分)に基づいた重量部によってあら
わされる: (1)樹脂:88%の上記実施例1のターポリマー (2)架橋剤:11%のPowderlink1174
(American Cyanamid) (3)光酸発生剤:0.5%のジ−t−ブチル ジフェ
ニル ヨードニウム カンファースルホネート (4)酸:0.3%のp−トルエンスルホン酸一水和物
【0088】ARC組成物は、エチルラクテートの溶剤
中で調製される。液状ARC組成物はシリコンウェーハ
基体上にスピンコートされ、その後、175℃で60秒
間、熱硬化される。この硬化ARC層は、Shiple
y Companyから入手できるポジ型フォトレジス
トUV5により上塗りされる。レジスト層は、真空ホッ
トプレート上で、ソフトベーク(softbake)さ
れ、パターン化した放射線で露光され、露光後ベークさ
れ、そしてアルカリ水性溶液で現像される。下層のAR
C層が、酸素/フルオロカーボンプラズマでエッチされ
る、基盤となる基体表面がプラズマエッチされる。
【0089】実施例6 可塑剤を含む本発明のARC組
成物の製造および使用 可塑剤を含む本発明の好ましいARC組成物は、以下の
成分を混合することにより好適に調製される。成分量
は、液状反射防止被覆組成物の全固形分(溶媒キャリア
を除く全ての成分)に基づいた重量部によってあらわさ
れる: (1)樹脂:68%の上記実施例1のターポリマー (2)可塑剤:20%の2、6−ビス(2’、4’−ジ
ヒドロキシベンジル)4−メチルフェノール (3)架橋剤:11%のPowderlink1174
(American Cyanamid) (4)光酸発生剤:0.5%のジ−t−ブチル ジフェ
ニル ヨードニウム カンファースルホネート (5)酸:0.3%のp−トルエンスルホン酸一水和物
【0090】ARC組成物は、エチルラクテートの溶剤
中で調製される。液状ARC組成物はシリコンウェーハ
基体上にスピンコートされ、その後、175℃で60秒
間、熱硬化される。この硬化ARC層は、Shiple
y Companyから入手できるポジ型フォトレジス
トUV5により上塗りされる。レジスト層は、真空ホッ
トプレート(vacuum hot plate)上
で、ソフトベーク(softbake)され、パターン
化した放射線で露光され、露光後ベークされ、そしてア
ルカリ水性溶液で現像される。下層のARC層が、酸素
/フルオロカーボンプラズマでエッチされ、基盤となる
基体表面がプラズマエッチされる。
【0091】実施例7 二硬化システム 本発明のARC組成物は、次の成分を混合することで調
製される:95.5重量%のプロピレングリコールモノ
エチルエーテル溶媒;4.5重量%の固形分。該固形分
は、86.95重量%の分子量(Mw)12000以下
のターポリマー(ANTMA/HEMA/MMA)、1
1重量%のPowderlink1174架橋剤、0.
8重量%の表面平滑剤(3M Co.から入手できるF
C430)、0.5重量%のジ tert−ブチル フ
ェニル ヨードニウム カンファースルホネートのPA
G、および0.75%のNacureX49(King
Industries)熱酸発生剤。
【0092】このARC組成物は、ウェーハ基体上に2
500rpmでスピンコートされ、1200オングスト
ロームの厚さとされ、その後、200℃で硬化される。
これにより許容可能なレジストプロフィルが得られ、2
48nm放射線で、0.53NAレンズにより9.2m
J/cmで露光された。
【0093】熱酸発生剤NacureX49を含む本発
明のARCsの更なるテストによれば、125℃の硬化
の後は、わずかに架橋した。(エチルラクテートの溶剤
中に90%喪失した)。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ARCの平坦度を決定するための図式
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 61/20 C08L 61/20 101/12 101/12 H01L 21/30 578 (71)出願人 596156668 455 Forest Street,Ma rlborough,MA 01752 U. S.A (72)発明者 ティモシー・ジー・アダムズ アメリカ合衆国マサチューセッツ州01776, サッドベリー,サットン・ロード・137 (72)発明者 マニュエル・ドカント アメリカ合衆国マサチューセッツ州02072, ストートン,アトキンソン・アベニュー・ 59 (72)発明者 スザンヌ・コーリー アメリカ合衆国マサチューセッツ州02048, マンスフィールド,ウィロー・ストリー ト・251 (72)発明者 ジョージ・ジー・バークレー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01522, ジェファーソン,メイン・ストリート・ 1566

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トポグラフィーを有する基体上にフォト
    レジストレリーフイメージを形成する方法であって、
    (a)約8、000以下の分子量を有するポリマーを含
    む反射防止組成物の層を基体上に適用し、(b)該反射
    防止組成物層の上にフォトレジスト組成物の層を適用
    し、および(c)活性化放射線によりフォトレジスト層
    を露光し、露光したフォトレジスト層を現像する、こと
    を含む、フォトレジストレリーフイメージを形成する方
    法。
  2. 【請求項2】 反射防止層がフォトレジスト組成物層を
    適用する前に熱硬化されている請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ポリマーが、約6、000以下の分子量
    である請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリマーが、約5、000以下の分子量
    である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ポリマーが、約3、000以下の分子量
    である請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ポリマーが、アントラセニル単位また
    は、フェニル単位を含む請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 反射防止組成物が、シリコンの局部酸化
    により形成され、0.8ミクロンの幅および2ミクロン
    の中間点深さであるスロープ形状を有するステップに対
    して約0.50以上の平坦度を示す請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 反射防止組成物が架橋剤化合物をさらに
    含む請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 反射防止組成物が可塑剤化合物をさらに
    含む請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 可塑剤化合物が、非ポリマー状化合物
    である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 可塑剤化合物が、フェニルまたはベン
    ジル置換のアントラセン化合物;多数のアリール置換基
    を有する化合物;またはフェノール系化合物である請求
    項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 可塑剤化合物が、約2、000以下の
    分子量を有するオリゴマーである請求項9に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 反射防止組成物が、反射防止組成物の
    実質的な架橋が生じる温度よりも低いTgを有する樹脂
    を含んでいる請求項8に記載の方法。
  14. 【請求項14】 反射防止組成物を適用した後、反射防
    止組成物を反射防止組成物の実質的な架橋が起こらない
    がおおむね樹脂のTgに加熱する請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 トポグラフィーを有する基体上にフォ
    トレジストレリーフイメージを形成する方法であって、
    (a)可塑剤化合物を含む反射防止組成物の層を基体上
    に適用し、(b)該反射防止組成物層の上にフォトレジ
    スト組成物の層を適用し、および(c)活性化放射線に
    よりフォトレジスト層を露光し、露光されたフォトレジ
    スト層を現像することを含む、フォトレジストレリーフ
    イメージの形成方法。
  16. 【請求項16】 トポグラフィーを有する基体上にフォ
    トレジストレリーフイメージを形成する方法であって、
    (a)可塑剤化合物を含む反射防止組成物の実質的な架
    橋を生ずる温度より低いTgを有する樹脂を含む反射防
    止組成物の層を基体上に適用し、および(b)該反射防
    止組成物層の上にフォトレジスト組成物の層を適用し、
    (c)活性化放射線によりフォトレジスト層を露光し、
    露光されたフォトレジスト層を現像することを含む、フ
    ォトレジストレリーフイメージの形成方法。
  17. 【請求項17】 トポグラフィーを有する基体上にフォ
    トレジストレリーフイメージを形成する方法であって、
    (a)反射防止組成物の実質的な架橋を生ずる温度より
    低いTgを有する樹脂を含む架橋性反射防止組成物の層
    を基体上に適用し、(b)該反射防止組成物層を、反射
    防止組成物の実質的な架橋を生じないが、少なくともお
    おむね該樹脂のTgに加熱し、(c)該反射防止組成物
    層の上にフォトレジスト組成物の層を適用し、および
    (d)活性化放射線によりフォトレジスト層を露光し、
    露光されたフォトレジスト層を現像することを含む、フ
    ォトレジストレリーフイメージの形成方法。
  18. 【請求項18】 上塗りされるフォトレジストと共に用
    いられる反射防止被覆組成物であって、1またはそれ以
    上の(1)約8、000以下の分子量を有するポリマ
    ー、(2)可塑剤、(3)組成物の実質的な架橋を生ず
    る温度より低いTgを有する樹脂、を含む組成物。
  19. 【請求項19】 ポリマーまたは樹脂が、アクリレート
    単位を含む請求項18に記載の反射防止被覆組成物。
  20. 【請求項20】 被覆された基体であって、(1)請求
    項17に記載の反射防止組成物の被覆層;および(2)
    フォトレジストの被覆層をその上に有する基体。
  21. 【請求項21】 基体が、マイクロエレクトロニックウ
    ェーハ基体である請求項20の被覆された基体。
  22. 【請求項22】 基体が、フラットパネルディスプレイ
    基体である請求項20に記載の被覆された基体。
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