JPH07130651A - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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JPH07130651A
JPH07130651A JP23433894A JP23433894A JPH07130651A JP H07130651 A JPH07130651 A JP H07130651A JP 23433894 A JP23433894 A JP 23433894A JP 23433894 A JP23433894 A JP 23433894A JP H07130651 A JPH07130651 A JP H07130651A
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Akiko Yamada
田 晶 子 山
Kiyonobu Onishi
西 廉 伸 大
Ichiro Mori
一 朗 森
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の段差部や角部でも均一な膜厚の薄膜を
形成することができる薄膜形成方法を提供する。 【構成】 基板の表面に塗布膜を形成する工程と、基板
との界面付近の塗布膜領域または基板との界面付近以外
の塗布膜領域のいずれか一方を改質させる工程と、所定
の溶媒を用いて界面付近以外の塗布膜領域を除去するこ
とにより薄膜を形成する工程とを備える。 【効果】 均一な膜厚のレジスト膜または反射防止膜を
形成することができるので、エッチング等によるパター
ン形成を行う際にパターン寸法の精度を向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
の製造工程等において、反射防止膜やレジス膜等を形成
するための薄膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の集積度の向上に
伴って、回路素子のパターン寸法の微細化が進んでお
り、このため、パターン寸法の精度の向上が求められて
いる。
【0003】半導体集積回路のパターン形成は、被処理
基板の表面にレジストパターンを形成し、このレジスト
パターンをマスクとして被処理基板にエッチングを施す
ことによって行われている。
【0004】ここで、レジストパターンの形成は、通
常、以下のようにして行われる。図8は、従来のレジス
トパターン形成工程を説明するための工程断面図であ
る。
【0005】まず、被処理基板361の表面に樹脂お
よび感光剤を含有する溶液(レジスト材料)をスピンコ
ート法等により塗布する(塗布工程;図36(a)参
照)。
【0006】次に、この溶液を乾燥させることによっ
てレジスト膜362を形成する。
【0007】このレジスト膜362に、形成すべきレ
ジストパターンに対応させて、光、電子、X線等のエネ
ルギー線を選択的に照射する(露光工程;図36(b)
参照)。これにより、レジスト膜362の露光領域で化
学反応が生じ、溶解性等の物性の変化が起こる。現在、
半導体集積回路の露光処理で主に用いられているエネル
ギー線としては、水銀ランプのg線(λ=436n
m),i線(λ=365nm)等があるが、近年では,
KrFエキシマレーザ光(λ=248nm)や水銀ラン
プの250nm付近の深紫外光(DUV)も用いられて
いる。
【0008】最後に、所定の溶液(塩基性水溶液や有
機溶媒等)に基板を浸漬することにより、上述したよう
な溶解性の差異を利用して、露光処理でエネルギー線を
照射した部分のみ(または照射しなかった部分のみ)を
溶解させる。これにより、レジストパターン362′を
形成することができる(現像工程;図36(c)参
照)。
【0009】従来、レジスト材料としては、フェノール
系樹脂が多用されている。フェノール系樹脂は、光感度
が高く、ドライエッチング耐性が優れているという長所
を有しているからである。
【0010】また、近年、酸触媒反応を利用した化学増
幅型レジスト材料の使用が検討されている。このような
化学増幅型レジスト材料は、高解像性および高感度を備
えているという長所を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のレジストパターン形成工程は、被処理基
板361の表面に段差があるような場合に露光源として
光を用いるとパターン寸法の精度が悪くなるという欠点
を有していた。
【0012】これは、被処理基板361の表面に段差が
あると、図8(a)に示したように、この被処理基板3
61上に形成するレジスト膜362の膜厚にばらつきが
生じるからである。スピンコート法を用いてレジストの
塗布を行った場合、被処理基板361が平坦な場合は膜
厚ばらつきを±1%以内に抑えることができる。しか
し、通常、被処理基板361にはほとんどの工程で数百
nm近い段差があるので、レジスト膜厚のばらつきを十
分に抑えることができなかった。
【0013】加えて、被処理基板361としてウエハを
用いる場合には、このウエハのオリエンテーションフラ
ット部の角の部分のレジスト膜厚が、他の部分の数倍〜
数十倍となってしまう。
【0014】また、被処理基板361としてフォトマス
ク用ガラス基板、液晶用ガラス基板或いはブラウン管等
の矩形基板を用いる場合にも、この被処理基板361の
角の部分のレジスト膜厚が、他の部分の数倍〜数十倍と
なってしまう。
【0015】レジスト膜厚のばらつきによってパターン
寸法の精度が悪化するのは、以下のような理由によるも
のである。
【0016】露光源として光を用いた場合、膜厚1.0
μm程度のレジスト膜中では、入射光と被加工膜表面か
らの反射光とによる多重干渉が生じる。このため、この
レジスト膜の膜抜け感度Ethとレジスト膜厚との関係、
及びパターン寸法とレジスト膜厚との関係は、いわゆる
スイングカーブを描く。Brunner によれば、膜レジスト
膜厚に対する抜け感度Ethの変化量(peak to valley)で
あるスイング比は、次式(1)で表される。ここで、式
(1)において、R1 はレジストと空気との界面での反
射率、R2 はレジストと基板との界面での反射率、αは
レジストの吸収係数、Dはレジスト膜厚である。
【0017】 S=4×(R1 ・R2 1/2 ×e -αD ・・・(1) 式(1)から、このスイング比は、レジストと基盤との
界面での反射率R2 が大きくなると、この反射率R2
平方根に比例して増加することがわかる(SPIEvol.1466
(1991)297)。
【0018】また、レジスト膜厚の変化に対する膜抜け
感度Ethの変化の周期、及びレジスト膜厚の変化に対す
るパターン寸法の変化の周期は、次式(2)で与えられ
る。ここで、Tr は変化の周期(レジスト膜厚で表され
る)、λは露光波長、nはレジストの屈折率である。
【0019】 Tr =λ/(2n) ・・・(2) 式(2)より、露光波長が短いほど周期Tr は短くな
り、レジスト膜厚の精度の向上が要求されることがわか
る。
【0020】このような欠点を解消してパターン寸法の
精度を向上させる方法としては、反射防止膜を使用する
方法がある(特開平6-69121 号公報等参照)。これは、
被処理基板361とレジスト膜362との間に光吸収の
大きい層(反射防止膜)を形成して、レジスト膜362
を透過した光が被処理基板361の表面で反射すること
を防止し、これにより、レジスト膜362中での定在波
効果(上式(1)参照)を低減させて、パターン寸法の
精度を向上させようとするものである。被処理基板36
1上に反射防止膜を形成する方法としては、被処理基板
361上に高分子系材料を塗布する方法と、スパッタ法
やCVD(Chemical Vapor Deposition)法等を用いて無
機系の材料からなる反射防止膜を成長させる方法とがあ
る。しかしながら、塗布によって反射防止膜を形成する
方法には、上述のレジスト膜の形成の場合と同様、被処
理基板361の段差等に起因して膜厚の変動が生じ、反
射防止効果にばらつきが生じてしまうという欠点があっ
た。また、スパッタ法やCVD法等で反射防止膜を形成
する方法には、成膜工程が複雑で製造コストが上昇して
しまうという欠点があった。
【0021】また、パターン寸法の精度を向上させるた
めの他の方法として、被処理基板361上に平坦な層を
設け、その上にレジスト膜362を形成する方法があ
る。この方法では、まず、被処理基板361上に平坦化
層と呼ばれる高分子膜を塗布し、この高分子膜を必要に
応じてガラス転移温度以上にまで加熱して平坦化を行
い、そして、このようにして得られた平坦化層上にさら
に中間層を形成する。この中間層は、後の工程で平坦化
層をエッチングにより加工する際のマスクとなるので、
このようなマスクを形成し得る材料(例えば塗布型のシ
リコン酸化膜SOG)を使用する。そして、この中間層
上にレジスト膜を形成することにより、平坦なレジスト
膜を得ることができる。また、レジスト膜としてシリコ
ンを含有する材料を使用し、このレジスト膜のパターン
形成を行ってマスクとして使用すれば、中間層を不要と
することもできる(ただし、この場合には平坦化層とレ
ジスト膜とのミキシングを防止する必要がある)。しか
し、このような方法では、パターンを形成するために反
応性イオンエッチング等のドライエッチングを行わなけ
ればならないので(上述の三層構造においては平坦化層
および中間層、二層構造においては平坦化層をエッチン
グする)、工程が複雑化し、製造コストが上昇するとい
う欠点があった。また、ドライ現像される層の膜厚にば
らつきがあるため、膜厚の薄い部分では被処理基板36
1がエッチングによるダメージが大きくなってしまうと
いう欠点もあった。
【0022】さらに、パターン寸法の精度を向上させる
ための他の方法として、露光処理後のレジスト膜にシリ
ル化層を形成し、このシリル化層をマスクとして反応性
イオンエッチング等を行う方法がある。このような方法
では、可能な限りレジスト膜を平坦化し、且つ、レジス
トのバルクでの光吸収を大きくして定在波効果を抑える
ことにより、ある程度のパターン寸法の精度の向上を図
ることができる。しかし、このような方法にも、工程が
複雑となって製造コストが上昇するという欠点や、膜厚
の薄い部分のダメージが大きくなるという欠点があっ
た。
【0023】その他、パターン寸法の精度を向上させる
ための方法としては、特開昭62-187844 号公報に記載さ
れた方法や、特開昭60-211936 号公報に記載された方
法、特開平6-69114 号公報に記載された方法等が既に提
案されているが、いずれも実用化されていない。
【0024】本発明は、このような従来技術の欠点に鑑
みてなされたものであり、基板の段差部や角部でも均一
な膜厚の薄膜を低コストで形成することができる薄膜形
成方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】(1) 第1の発明に係わる
薄膜形成方法(請求項1)は、基板上に塗布膜を形成す
る工程と、前記基板との界面付近の塗布膜領域または前
記基板との界面付近以外の塗布膜領域のいずれか一方を
改質させる工程と、前記界面付近以外の塗布膜領域を所
定の溶媒を用いて除去することにより薄膜を形成する工
程と、を備えたことを特徴とする。 (2) 第2の発明に係わる薄膜形成方法(請求項14)
は、基板上に所定の物質を導入する工程と、前記所定の
物質が導入された前記基板の表面に、この所定の物質と
反応して感光波長の吸光度が増大するレジスト膜を形成
して、前記所定の物質と前記レジスト膜との界面付近に
光吸収層を形成する工程と、を備えたことを特徴とす
る。
【0026】
【作用】(1) 第1の発明によれば、基板の表面に塗布膜
を形成し、基板との界面付近の塗布膜領域または界面付
近以外の塗布膜領域のいずれか一方を改質させ、所定の
溶媒を用いて界面付近以外の塗布膜領域を除去すること
により薄膜を形成することとしたので、基板の段差部や
角部でも膜厚が均一な薄膜を得ることができる。 (2) また、第2の発明によれば、基板の表面に導入した
所定の物質とその上に形成したレジスト膜とを反応させ
て光吸収層を形成し、この吸収層を反射防止膜として用
いることとしたので、基板の段差部や角部でも膜厚が均
一な薄膜を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明しつつ、本発明
について詳細に説明する。
【0028】(実施例1)実施例1として、請求項1〜
3に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止膜を形成し
た場合について、図1〜図4を用いて説明する。
【0029】ここで、図1〜図3は本実施例に係わる薄
膜形成方法を説明するための断面工程図であり、図4は
本実施例において使用する装置示す概略的断面図であ
る。
【0030】本実施例では、基板11として、最上面に
シリコン酸化膜(図示せず)を有し、10μmごとに
0.75μmの段差が形成されたシリコン基板を使用し
た。また、この段差の側壁角度は約20度とし、側壁と
段差の上下は緩やかにつながっているものを使用した
(図1(a)参照)。
【0031】まず、被処理基板11の表面に、スピン
コート法を用いて、塗布膜12を形成した(図1(b)
参照)。ここで、塗布膜12の材料としては、分子量1
0000のポリ塩化ビニリデンをテトラメチルスルホキ
サイドに溶解した溶液を使用した。なお、このテトラメ
チルスルホキサイド溶液中には、形成後の薄膜を反射防
止膜として作用させるために、紫外線吸収剤として5重
量%の2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールを添
加した。この溶液の粘度は30cp、固形分濃度は20
重量%であった。
【0032】塗布膜12の形成は、この溶液を8ml滴
下した後、基板11を5000rpmで回転させてこの
溶液を基板11上に広げた後、1000rpmで20秒
間乾燥させることによって行った。このときの塗布膜1
2の膜厚を走査型電子顕微鏡で観察したところ、最も厚
い部分(段差の下の部分)で2.4μm、最も薄い部分
(段差の上の部分)で1.3μmであった。
【0033】次に、この基板11を、図4に示した加
熱装置内に搬入した。そして、基板11をホットプレー
ト42に真空保持させ、100℃で2分間加熱した。ま
た、この加熱を行っている間、塗布膜12に0℃の純粋
窒素ガスを吹き付けることによって、塗布膜12の上面
からの冷却を行った。この窒素ガスをチャンバ41内に
導入する手段としては、基板11よりも1cm上方に設
置されたガス導入部43を使用した。このガス導入部4
3には、φ2mmの吹き出し口が、20mm間隔で同心
円状に設けられている。この吹き出し口から、0.5m
/秒で一様に窒素ガスを吹き付けた。このときの窒素ガ
スの供給量は、18リットル/分であった。
【0034】なお、基板11をホットプレート42に真
空保持させることとしたのは、ホットプレート42と基
板11との間で直接熱伝導が起きるようにして、基板1
1の温度を均一にするためである。
【0035】これにより、塗布膜12に温度勾配を持た
せることができ、塗布膜12の下層13では溶媒の蒸発
が多く、上層では溶媒の蒸発がほとんど無い状態を得る
ことができる。そして、これにより、塗布膜12の下層
13をのみを改質させることができた(図1(c)参
照)。すなわち、塗布膜12のうち、下層13には溶媒
が高分子に配位した高分子錯体が存在せず、他の領域は
高分子錯体を形成している。
【0036】続いて、基板11を、テトラヒドロナフ
タレン溶液中に5分間浸漬することによって、下層13
以外の塗布膜12(すなわち高分子錯体を形成する領
域)を除去した。そして、この基板11を100℃で3
分間加熱することにより下層13を乾燥させ、反射防止
膜と13を得た(図1(d)参照)。
【0037】このようにして得られた反射防止膜13を
膜厚を電子顕微鏡による断面観察で測定したところ、最
も厚い所で0.22μm、最も薄いところで0.20μ
mであった。
【0038】シップレー(株)製のDUV用化学増幅
型ネガレジストXP89131(商品名)を、回転数3
000rpm(平坦なシリコン基板上で膜厚が1.0μ
mとなる条件である)で、スピンコート法によって塗布
し、これによりレジスト膜14を形成した(図2(a)
参照)。
【0039】次に、KrFエキシマレーザ(波長24
8nm、NA=0.45、σ=0.5)を用い、図示し
ないマスクパターンを介して、レジスト膜14の領域1
4aに対して選択露光を行った(図2(b)参照)。そ
の後、ホットプレートを用いて、この基板11を100
℃で60秒間加熱した。
【0040】そして、この基板11を、シップレー
(株)製のXP89114現像液(商品名)に、23℃
で90秒間浸漬することにより、上記工程で露光した
領域のみからなるレジストパターン(0.35μmのラ
インアンドスペース)14′を形成した(図2(c)参
照)。
【0041】このようにして形成されたレジストパター
ン14′のパターン線幅を測定したところ、段差の上と
下とのパターン線幅の差は0.01μm以下であった。
【0042】続いて、レジストパターン14′をマス
クとし、酸素プラズマを用いて、反射防止膜(ポリ塩化
ビニリデン膜)13の反応性イオンエッチングを行っ
た。これにより、反射防止膜13のうち、レジストパタ
ーン14′で覆われた領域13′以外が除去された(図
2(d)参照)。
【0043】最後に、このレジストパターン14′お
よび反射防止膜のパターン13′をマスクとして、公知
の方法によって基板のシリコン酸化膜11のエッチング
を行い(図3(a)参照)、さらにレジストパターン1
4′および反射防止膜のパターン13′を除去した(図
3(b)参照)。そして、シリコン酸化膜11のエッチ
ングパターンの線幅を測定したところ、段差の上と下と
のパターン線幅の差は0.02μm以下であった。
【0044】一方、比較例として、本実施例の反射防止
膜13を用いずにレジストパターンおよびシリコン酸化
膜のエッチングパターンを形成し、基板11の段差の上
下でパターン線幅を測定したところ、レジストパターン
およびエッチングパターンの線幅の変動はともに0.1
μm程度であった。
【0045】さらに、単にスピンコート法で塗布するこ
とのみによって形成した反射防止膜を用いてシリコン酸
化膜のエッチングパターンを形成したところ、レジスト
パターンの線幅の変動は0.04μmとなり、また、エ
ッチングパターンの線幅の変動は0.08μmであっ
た。
【0046】このように、本実施例によれば、基板の段
差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜13を得ること
ができ、さらに、これによりエッチングパターンの寸法
精度を向上させることができた。
【0047】なお、本実施例では、塗布膜(ここでは反
射防止膜12)を形成する材料として、分子量1000
0のポリ塩化ビニリデンをテトラメチルスルホキサイド
に溶解した溶液を使用したが、少なくとも所望の高分子
と錯体を形成する溶媒を含んでいれば、本発明に適用す
ることができる。
【0048】また、紫外線吸収剤としては、例えば、サ
リチル酸フェニル、2−ヒドロキシベンゾフェノン、ア
ルキル−2−シアノ−3−フェニールシンナメート、
1,3,5−トリ(2′・ヒドロキシフェニル)トリア
ジンを、それぞれ上記溶媒に1〜10重量%添加した溶
液を用いても良い。
【0049】さらに、本実施例では、塗布膜12の形成
方法としてスピンコート法を使用したが、他の方法であ
ってもよい。
【0050】乾燥工程(上記工程)は、塗布膜12内
に温度勾配を発生させることができるものであればよ
い。
【0051】ホットプレート42による加熱温度は、塗
布膜12を、下層13には高分子錯体が存在せず且つ上
層は高分子錯体を形成している状態にしなければならな
いことより、この加熱温度は高分子が溶媒と錯体を形成
できなくなる温度から高分子自体が分解する温度までの
範囲となる。一般的には、この温度範囲は、50℃〜2
00℃程度となる。
【0052】なお、加熱手段はホットプレート42に限
られるものではない。例えば、基板が選択的に吸収する
波長の赤外線を照射することによって基板を選択的に加
熱することとしてもよく、また、基板が誘電体である場
合にはマイクロ波放電による誘電加熱により基板を選択
的に加熱することとしてもよい。
【0053】この他、基板表面に予め導入しておいた物
質を塗布膜中に拡散させた後、前記物質が選択的に吸着
する赤外線なども塗布膜に照射することで、塗布膜の界
面付近のみを加熱することもできる。
【0054】本実施例では冷却用ガスとして窒素ガスを
使用したが、これに限定されるものではなく、不活性ガ
スや乾燥空気等であってもよい。また、ホットプレート
42上の基板11を回転させて薄膜12からの蒸発を促
進し、このときの蒸発熱による冷却の効果をあわせて利
用してもよい。ここで、冷却用ガスの温度は、ホットプ
レート42の加熱温度よりも低く、且つ、下層13にお
ける溶媒の蒸発を妨げないものであればよい。但し、塗
布膜の上面で高分子錯体の分解が起こらないようにする
必要がある。この温度は、高分子および溶媒によって異
なるが、一般的には−50℃〜50℃程度となる。
【0055】本実施例では、塗布膜12の上層を除去す
る溶媒としてテトラヒドロナフタレン溶液を用いたが
(上記工程)、上層は溶解するが下層13を溶解しな
いものであれば、何でも良い。
【0056】形成される薄膜13の膜厚は、ホットプレ
ート42の加熱温度、冷却用ガスの温度、処理時間等に
よって制御することができる。
【0057】(実施例2)実施例2として、請求項1〜
3に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止膜を形成す
る他の方法について、図4および図5〜図7を用いて説
明する。
【0058】ここで、図5〜図7は本実施例に係わる薄
膜形成方法を説明するための断面工程図である。
【0059】本実施例では、被処理基板51として、実
施例1の場合と同様のものを使用した(図5(a)参
照)。
【0060】まず、基板51の表面に、スピンコート
法を用いて、厚さ200nmの塗布膜52を形成した
(図5(b)参照)。ここで、塗布膜52の材料として
は、DUV露光用塗布型反射防止膜CD−9(BREWER S
CIENCE社製)を使用した。このときの塗布膜52の実際
の膜厚を測定したところ、最も厚い部分(段差の下の部
分)で320nm、最も薄い部分(段差の上の部分)で
160nmであった。
【0061】次に、この基板51を、図4に示した加
熱装置内に搬入し、ホットプレート42に真空保持さ
せ、200℃で30秒間加熱した。また、このとき、塗
布膜52側から、25℃の純粋窒素ガスを吹き付けるこ
とによって、塗布膜52の上面からの冷却を行った。こ
れにより、高分子錯体を有していない層53を得た(図
5(c)参照)。
【0062】続いて、塗布膜52の表面に25℃のメ
チルメトキシプロピオネート(MMP)をスプレーして
基板51上にパドルを形成した。そして、この基板51
を60秒間静置した後で2000rpmで回転させて、
この基板51上の溶媒を除去した。これにより、膜厚が
80nmの反射防止膜53を得た(図5(d)参照)。
【0063】その後、反射防止膜53上にポジレジス
トをスピンコート法によって塗布し、これを90℃で6
0秒間加熱することにより、膜厚約1.0μmのレジス
ト膜54を形成した(図6(a)参照)。ここで、ポジ
レジストとしては、酸発生剤としてのトリフェニルスル
フォニウム−トリメタンスルフォン酸を樹脂固形分に対
して1%含有し、樹脂固形分として水酸基の30%をt
−BOC系の溶解抑止基にて置換したポリビニルフェノ
ール(PVP)を溶剤であるエチルセロソルブアセテー
ト(ECA)に対して20重量%溶解したものを使用し
た。
【0064】次に、KrFエキシマレーザステッパを
用い、図示しないマスクパターンを介して、レジスト膜
54の領域54aに対して選択露光を行った(図6
(b)参照)。そして、ホットプレートを用いて、この
基板51を100℃で60秒間加熱した。
【0065】そして、この基板51を、2.7規定の
テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド(TMA
H)水溶液に60秒間浸漬することにより、上記工程
で露光しなかった領域のみからなるレジストパターン
(0.3μmのラインアンドスペース)54′を形成し
た(図6(c)参照)。
【0066】続いて、レジストパターン54′をマス
クとし、酸素プラズマを用いて、反射防止膜(CD−9
層)53のエッチングを行った。これにより、反射防止
膜53のうち、レジストパターン54′で覆われた領域
53′以外が除去された(図6(d)参照)。
【0067】最後に、このレジストパターン54′お
よび反射防止膜のパターン53′をマスクとして、公知
の方法によって基板51のシリコン酸化膜のエッチング
を行い(図7(a)参照)、さらにレジストパターン5
4′および反射防止膜のパターン53′を除去した(図
7(b)参照)。そして、シリコン酸化膜のエッチング
パターンの線幅を測定したところ、段差の上と下とのパ
ターン線幅の差は0.02μmであった。
【0068】一方、比較例として、単にスピンコート法
で塗布することのみによって形成した反射防止膜を用い
てエッチングパターンを形成したところ、このエッチン
グパターンの線幅の変動は0.06μmであった。
【0069】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜53を得るこ
とができ、さらに、これによりエッチングパターンの寸
法精度を向上させることができた。
【0070】(実施例3)実施例3として、請求項1,
4,5,6に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止膜
を形成する方法について、図8を用いて説明する。
【0071】ここで、図8は、本実施例に係わる薄膜形
成方法を説明するための断面工程図である。
【0072】本実施例では、被処理基板81として、実
施例1の場合と同様のものを使用した。
【0073】まず、基板81を、重合開始剤(本発明
の「高分子化のための反応開始剤」に該当する)として
のt−ブチルヒドロペルオキシドを5重量%溶解したベ
ンゼン溶液に、1分間浸漬した。そして、この基板81
を3000rpmで30秒間回転させることにより、ス
ピンドライ法による乾燥を行った。これにより、基板8
1の表面に、重合開始剤の吸着層82を形成することが
できた(図8(a)参照)。
【0074】次に、プレポリマーである分子量200
0のp−ヒドロオキシスチレンを40重量%含むフタル
酸ジエチル溶液を、スピンコート法により、回転数30
00rpmで塗布した。これにより、塗布膜83を得た
(図8(b)参照)。
【0075】続いて、ホットプレートを用い、基板8
1を80℃で2分間加熱した。これにより、重合開始剤
が拡散した層84を形成することができた(図8(c)
参照)。
【0076】その後、同様のホットプレートを用い、
基板81を150℃で5分間加熱することにより、層8
4での重合を行わせた。そして、この基板84を、冷却
板を用いて25℃まで冷却した。
【0077】最後に、基板81をベンゼンに1分間浸
漬し、塗布膜83のうちの重合していない領域(上層
部)を除去し、膜厚が0.5μmの反射防止膜84を得
た(図8(d)参照)。
【0078】このようにして形成した反射防止膜84の
膜厚の変動を測定したところ、段差部分での膜厚差は
0.08μmであった。
【0079】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜84を得るこ
とができた。
【0080】なお、本実施例では高分子化の方法として
重合反応を採用したが、架橋や縮合を採用してもよい。
また、重合反応は、ラジカル重合であってもよいし、イ
オン重合であってもよい。
【0081】反応開始剤は、t−ブチルヒドロペルオキ
シドに限定されるものではない。重合反応の場合であれ
ば、触媒として作用するラジカル重合開始剤或いは金属
塩ドライヤー(イオン重合開始剤;例えばナフテン酸金
属塩)等であれば、本実施例で使用することができる。
【0082】ラジカル重合開始剤としては、例えば、最
適使用温度範囲が80℃以上のクメンヒドロペルオキシ
ド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキ
シド、ジ−t−ブチルペルオキシド等を用いることが望
ましい。これらを重合開始剤として使用する場合には、
最適使用温度範囲未満(80℃未満)で基板81を加熱
することにより、重合反応を行わせることなく拡散層8
4を形成することができるからである。そして、そのあ
とで、最適使用温度範囲で加熱することにより、重合し
た層を形成することとすればよい。
【0083】この時、更に加熱温度は樹脂のガラス転移
温度以上であることが望ましい。重合反応をより効果的
に起こさせることができるからである。但し、一般的な
重合開始剤として知られている過酸化ベイゾイル、過酸
化ラウロイル、過硫酸塩、アゾピスイソプチルニトリル
を使用することも可能である。
【0084】金属塩ドライヤーとしては、主乾燥剤とし
てCoを用い、補助乾燥剤としてPb、CaおよびAl
等を使用することができる。
【0085】また、本実施例では、浸漬法およびスピン
ドライ法を用いて基板81の表面に重合開始剤の吸着層
82を形成することとしたが、基板表面に反応開始剤を
導入する方法は、これに限定されるものではない。例え
ば、反応開始剤を気化して基板表面に吸着させる方法、
フィルム状に加工した反応開始剤を基板に張り付ける方
法等も、採用することができる。これらの方法は、反応
開始剤の種類や基板の種類等に応じて適宜選択すること
ができる。
【0086】(実施例4)実施例4として、請求項1,
4,5,6に相当する薄膜形成方法を用いてレジスト膜
を形成する方法について、図9および図10を用いて説
明する。
【0087】ここで、図9および図10は、本実施例に
係わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図であ
る。
【0088】本実施例では、基板91として、実施例1
の場合と同様のものを使用した。
【0089】まず、基板91を、実施例3の場合と同
様、重合開始剤としてのt−ブチルヒドロペルオキシド
を5重量%溶解したベンゼン溶液に、1分間浸漬した。
そして、この基板91を3000rpmで30秒間回転
させることにより、スピンドライ法による乾燥を行っ
た。これにより、基板91の表面に、重合開始剤の吸着
層92を形成することができた(図9(a)参照)。
【0090】次に、この吸着層92上に、レジスト液
による塗布膜を、スピンコート法を用いて形成した。レ
ジスト液としては、実施例3で用いたp−ヒドロオキシ
スチレン溶液において、p−ヒドロオキシスチレンの水
酸基の30%をt−ブトキシカルボニル基(溶解抑止
剤)で置換したプレポリマーとトリフェニルスルフォニ
ウム−トリフルオロメタンスルフォン酸(感光剤)とを
固形分濃度に対して2%含有した溶液を用いた。この結
果、膜厚が、厚い部分で2.1μm、薄い部分で1.2
μmの塗布膜93を得た(図9(b)参照)。
【0091】続いて、ホットプレートを用い、基板9
1を80℃で2分間加熱した。これにより、重合開始剤
が拡散した層94を形成することができた(図9(c)
参照)。
【0092】その後、同様のホットプレートを用い、
基板91を150℃で5分間加熱することにより、層9
4での重合を行わせた。そして、この基板94を、冷却
板を用いて25℃まで冷却した。
【0093】そして、基板91を乳酸エチル溶液に1
分間浸漬し、塗布膜93のうちの重合していない領域
(上層部)を除去し、さらにホットプレートを用いて1
00℃で3分間加熱乾燥させることにより、膜厚が0.
5μmのレジスト膜(本発明の「薄膜」に該当する)9
4を得た(図9(d)参照)。このレジスト膜の段差付
近での膜厚変動は0.08μmであった。
【0094】次に、KrFエキシマレーザステッパを
用い、図示しないマスクパターンを介して、レジスト膜
94の領域94aに対して選択露光を行った(図10
(a)参照)。そして、ホットプレートを用いて、この
基板91を100℃で60秒間加熱した。
【0095】その後、この基板91を、2.7規定の
TMAH水溶液に60秒間浸漬することにより、上記工
程で露光した領域のみからなるレジストパターン
(0.75μmのラインアンドスペース)94′を形成
した(図10(b)参照)。段差の上下では、このレジ
ストパターンの線幅の変動は、0.03μmであった。
【0096】続いて、レジストパターン94′をマス
クとし、公知の方法によって基板のシリコン酸化膜91
のエッチングを行い(図10(c)参照)、さらにレジ
ストパターン94′を除去した(図10(d)参照)。
そして、シリコン酸化膜91のエッチングパターンの線
幅を測定したところ、段差の上下でのパターン線幅の差
は0.04μmであった。
【0097】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一なレジスト膜94を得るこ
とができ、これにより、線幅の寸法精度が高いエッチン
グパターンを形成することができた。
【0098】(実施例5)実施例5として、請求項1,
4,5,6に相当する薄膜形成方法を用いて薄膜を形成
する他の方法について、図11を用いて説明する。
【0099】ここで、図11は、本実施例に係わる薄膜
形成方法を説明するための断面工程図である。
【0100】本実施例は、光重合を利用している点で、
上述の実施例3、4と異なる。
【0101】本実施例でも、被処理基板111として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0102】まず、基板111を、光重合開始剤とし
てのベンゾフェノンを10重量%加えたアセトン溶液
に、5分間浸漬した。そして、この基板111を300
0rpmで30秒間回転させることにより、スピンドラ
イ法による乾燥を行った。これにより、基板111の表
面に、光重合開始剤の吸着層112を形成することがで
きた(図11(a)参照)。
【0103】次に、プレポリマーである分子量200
0のポリスチレンを25重量%含むフタル酸ジエチル溶
液を、スピンコート法により、回転数3000rpmで
塗布した。これにより、塗布膜113を得た(図11
(b)参照)。この塗布膜113の膜厚は、厚い部分で
1.5μm、薄い部分で1.0μmであった。
【0104】続いて、ホットプレートを用い、基板1
11を120℃で5分間加熱した。これにより、光重合
開始剤が拡散した層114を形成することができた(図
11(c)参照)。
【0105】その後、500ワットの水銀ランプを用
いて基板111に紫外線を3分間照射し、これにより、
光重合反応が行われた層115を形成した(図11
(d)参照)。
【0106】さらに、基板111を酢酸エチルに2分
間浸漬し、塗布膜113のうちの重合していない領域
(上層部)を除去した(図11(e)参照)。
【0107】最後に、ホットプレートを用いて基板1
11を100℃で2分間加熱することにより溶媒を除去
し、これにより、膜厚が0.72μmの反射防止膜11
5を得た。このようにして形成した反射防止膜115の
膜厚の変動を測定したところ、段差部分での膜厚差は
0.01μmであった。
【0108】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜114を得る
ことができる。本実施例の薄膜形成方法は、例えばレン
ズの表面に薄膜を形成するような場合にも有効である。
【0109】なお、光重合開始剤のもとで紫外線を照射
することにより光重合反応を生じるものとしては、ポリ
ビニルケイ皮酸エステル系、ポリビニルベンザルアセト
フェノン系、ポリビニルスチリルピリジン系、ポリビニ
ルアンスラール系、不飽和ポリエステル系、アクリル化
油、アクリル化アルキルド樹脂、ポリエステルアクリレ
ート系、ポリエーテルアクリレート系、アクリル化スピ
ラン樹脂、アクリル化シリコン樹脂系、ポリアリル系、
ポリスピラン系、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、ポリペプチド、多糖類、ポリ
ビニルアルコールアジドベンゾエート、ポリ塩化ビニル
等がある。したがって、塗布膜113としては、これら
の樹脂のモノマー、オリゴマーまたは結合剤高分子を含
んだ溶液を使用することができる。
【0110】光重合開始剤を基板111に導入する方法
としては、浸漬法のほか、反応開始剤を気化して基板表
面に吸着させる方法、フィルム状に加工した反応開始剤
を基板に張り付ける方法等も採用することができる。
【0111】薄膜115の膜厚は、紫外線の照射量、光
重合開始剤を拡散する工程(上記工程)での加熱温
度、加熱時間等により、制御することができる。
【0112】(実施例6)実施例6として、請求項1,
4,5,6に相当する薄膜形成方法を用いて石英マスク
基板上に薄膜を形成する方法について、図12を用いて
説明する。
【0113】ここで、図12は、本実施例に係わる薄膜
形成方法を説明するための断面工程図である。
【0114】まず、6インチの石英マスク基板121
(図12(a)参照)を、光重合開始剤としてのベンゾ
フェノンを10重量%加えたアセトン溶液に、5分間浸
漬した。そして、この基板121を3000rpmで3
0秒間回転させることにより、スピンドライ法による乾
燥を行った。これにより、基板121の表面に、光重合
開始剤の吸着層122を形成することができた(図12
(b)参照)。
【0115】次に、プレポリマーである分子量200
0程度のポリスチレンを25重量%含むフタル酸ジエチ
ル溶液を、スピンコート法により、回転数3000rp
mで塗布した。これによって、膜厚1.5μmの塗布膜
123を得た。
【0116】続いて、ホットプレートを用い、基板1
21を120℃で5分間加熱した。これにより、光重合
開始剤が拡散した層124を形成することができた(図
12(c)参照)。
【0117】その後、500ワットの水銀ランプを用
いて基板121の裏面に紫外線を3分間照射し、これに
より、光重合反応が行われた層125を形成した(図1
2(d)参照)。
【0118】さらに、基板121を酢酸エチルに2分
間浸漬し、塗布膜123のうちの重合していない領域
(上層部)を除去した(図12(e)参照)。
【0119】最後に、ホットプレートを用いて基板1
21を100℃で2分間加熱することにより溶媒を除去
し、これにより、膜厚が0.68μmの薄膜125を得
た。このようにして形成した薄膜125の膜厚のばらつ
きを測定したところ、0.01μmであった。
【0120】このように、本実施例によれば、基板12
1として紫外線に対して透明なものを使用したので、光
重合開始剤の導入および塗布膜の形成を行った面と反対
の面から紫外線を照射することで、基板121と塗布膜
123との界面のみに光重合反応を生じさせることがで
きる。
【0121】そして、本実施例によれば、基板の角部で
も膜厚が均一な薄膜124を得ることができる。
【0122】(実施例7)実施例7として、請求項1,
4,7に相当する薄膜形成方法を用いて薄膜を形成する
方法について、図13を用いて説明する。
【0123】ここで、図13は、本実施例に係わる薄膜
形成方法を説明するための断面工程図である。
【0124】本実施例では、被処理基板131として、
実施例1の場合と同様のものを使用した(図13(a)
参照)。
【0125】まず、基板131の表面に、スピンコー
ト法を用いて塗布膜132を形成した(図13(b)参
照)。ここで、塗布膜132の材料としては、分子量約
8000のポリウレタンをベンゼンに20重量%溶解し
た溶液を使用した。このときの塗布膜132の膜厚を測
定したところ、最も厚い部分で2.5μm、最も薄い部
分で1.8μmであった。
【0126】次に、この基板131を図4に示した加
熱装置内に搬入し、ホットプレート42に真空保持さ
せ、150℃で10分間加熱した。また、このとき、塗
布膜132側から、0℃の純粋窒素ガスを吹き付けるこ
とによって、塗布膜132の上面からの冷却を行った。
これにより、架橋反応により高分子化した層133を得
た(図13(c)参照)。
【0127】続いて、基板131をベンゼン溶液中に
3分間浸漬することにより、塗布膜132のうちの高分
子化しなかった領域を除去した(図13(d)参照)。
【0128】最後に、ホットプレートを用いて基板1
31を3分間加熱することにより溶媒を除去し、これに
より、膜厚が0.8μmの薄膜133を得た。このよう
にして形成した薄膜133の膜厚のばらつきを測定した
ところ、0.05μmであった。
【0129】このように、本実施例によっても、膜厚が
均一な薄膜133を得ることができる。
【0130】なお、本実施例の塗布膜としては、アルキ
ド樹脂、アミノ・アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリシロキサ
ン、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂等の熱
硬化性樹脂を使用することができる。このような樹脂を
塗布膜として用いた場合、基板131との界面付近の領
域のみを加熱することにより、この領域のみで架橋反応
を進行させることができる。
【0131】ホットプレート42による加熱温度は架橋
反応を起こす温度であればよく、冷却用窒素ガスの温度
は架橋反応を起こさせない温度であればよい。但し、一
般的には、ホットプレート42の加熱温度は100℃〜
180℃が望ましく、窒素ガスの温度は50℃以下であ
ることが望ましい。
【0132】薄膜の膜厚は、ホットプレート42の温
度、冷却用窒素ガスの温度、これらの加熱・冷却を行う
処理時間等によって制御することができる。
【0133】(実施例8)実施例8として、請求項1,
4に相当する薄膜形成方法を用いて、薄膜を、レジスト
膜に形成されたコンタクトホールパターンの内側の面に
形成する方法について、図14および図15を用いて説
明する。
【0134】ここで、図14および図15は、本実施例
に係わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図であ
る。
【0135】まず、被処理基板141上に、被加工膜
としてのシリコン酸化膜142を形成した。
【0136】そして、このシリコン酸化膜142上に
レジスト膜を塗布した。このレジスト膜143として
は、日本合成ゴム(株)製のi線用レジストIX−50
0(商品名)に、感光剤(光酸発生剤)としてのトリフ
ェニルスルフォニウム−トリフルオロメタンスルフォン
酸を溶液の重量に対して0.5%添加したものを使用し
た。その後、この基板141をホットプレートを用い
て、100℃で1分間加熱することにより、膜厚1.0
μmのレジスト膜143を形成した。
【0137】次に、i線ステッパー(NA=0.5、
σ=0.5)により、レジスト膜143に対して選択露
光を行った(図14(a)参照)。そして、基板141
を、ホットプレートを用いて100℃で1分間加熱し、
さらに、室温で規定濃度2.7NのTMAH水溶液に1
分間浸漬することにより、直径0.52μmのコンタク
トホールパターン143aを形成した(図14(b)参
照)。
【0138】その後、この基板141を、ホットプレ
ートを用いて130℃で5分間加熱した。これは、ホー
ルを形成した後のレジスト膜143′から溶媒を除去し
て乾燥させるとともに、後の工程で形成される塗布膜1
44とのミキシングを防止するためである。
【0139】続いて、このレジスト膜143′の全面
を露光することによって、レジスト膜143′に残留し
た感光剤をすべて反応させ、これにより感光剤の除去を
行った。
【0140】そして、レジスト膜143′上に、本発
明の「塗布膜」としての化学増幅型ネガレジストXP8
9131を、スピンコート法を用いて塗布した。このと
きの回転数は、5000rpmとした。これにより、ホ
ールパターン143a内は、この塗布膜144により埋
め込まれた(図14(c)参照)。
【0141】次に、ホットプレートを用い、基板14
1を100℃で90秒間加熱した。これによって、レジ
スト膜143′との界面付近の塗布膜144で架橋反応
が起こり、高分子化された層145が形成された(図1
5(a)参照)。
【0142】さらに、基板141を、シップレー
(株)製の現像液XP89114(商品名)に室温で2
分間浸漬し、塗布膜144のうちの高分子化していない
領域(上層部)を除去した(図15(b)参照)。そし
て、基板141を純水で20秒間洗浄した後、乾燥し
た。これにより、直径が0.35μmのホールパターン
143aを得た。これにより、本発明の薄膜としての高
分子層145を得た。
【0143】その後、レジスト膜143′および高分
子化された層145をマスクとし、公知の方法によっ
て、シリコン酸化膜142のエッチングを行った。エッ
チング後のシリコン酸化膜142′に形成されたコンタ
クトホールの直径を測定したところ、0.33μmであ
った(図15(c)参照)。
【0144】最後に、レジスト膜143′および高分
子化された層145を除去した。
【0145】このように、本実施例によれば、レジスト
膜143′に形成されたホールの内側の面に薄膜145
を形成することができるので、レジスト膜にコンタクト
ホールパターンを形成する際の選択露光の限界よりも小
さい直径のコンタクトホールパターンをを形成すること
ができる。
【0146】(実施例9)実施例9として、請求項1,
8〜10に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止膜を
形成する方法について、図16を用いて説明する。
【0147】ここで、図16は、本実施例に係わる薄膜
形成方法を説明するための断面工程図である。
【0148】本実施例では、被処理基板161として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0149】まず、基板161を、光酸化防止剤(本
発明の「反応抑制剤」に相当する)としてのサリチル酸
フェニルを10重量%加えたアセトン溶液に、5分間浸
漬した。そして、この基板161を3000rpmで3
0秒間回転させることにより、スピンドライ法による乾
燥を行った。これにより、基板161の表面に、光酸化
防止剤の吸着層162を形成することができた(図16
(a)参照)。
【0150】次に、分子量約8000のポリスチレン
を25重量%含むフタル酸ジエチル溶液を、スピンコー
ト法により、回転数4000rpmで塗布した。これに
より、塗布膜163を得た(図16(b)参照)。この
塗布膜163の膜厚は、厚い部分で1.5μm、薄い部
分で1.0μmであった。
【0151】続いて、光を遮断した状態で、ホットプ
レートを用いて、基板161を120℃で5分間加熱し
た。これにより、光酸化防止剤が拡散した層164を形
成することができた(図16(c)参照)。
【0152】その後、500ワットの水銀ランプを用
いて基板161に紫外線を3分間照射し、これにより、
塗布膜163のうち、光酸化防止剤拡散層164以外の
領域内では高分子が分解するが、光酸化防止剤拡散層1
64内の高分子は分解しないので、高分子の層165が
形成された(図16(d)参照)。
【0153】さらに、基板161を酢酸エチルに2分
間浸漬して、塗布膜163のうちの高分子が分解された
領域(上層部)を除去した(図16(e)参照)。
【0154】最後に、ホットプレートを用いて基板1
61を100℃で2分間加熱することにより溶媒を除去
し、これにより、膜厚が0.53μmの反射防止膜16
5を得た。このようにして形成した反射防止膜165の
膜厚の変動を測定したところ、段差部分での膜厚差は
0.01μmであった。
【0155】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜165を得る
ことができた。
【0156】なお、光酸化防止剤を基盤161に導入す
る方法としては、浸漬法のほか、反応開始剤を気化して
基板表面に吸着させる方法、フィルム状に加工した反応
開始剤を基板に張り付ける方法等も採用することができ
る。
【0157】また、薄膜165の膜厚は、紫外線の照射
量、光酸化防止剤を拡散する工程(上記工程)での加
熱温度、加熱時間等により、制御することができる。
【0158】(実施例10)実施例10として、請求項
1,8〜10に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止
膜を形成する他の方法について、図17を用いて説明す
る。
【0159】ここで、図17は、本実施例に係わる薄膜
形成方法を説明するための断面工程図である。
【0160】本実施例でも、被処理基板171として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0161】まず、基板171を、光酸化防止剤とし
ての2−ヒドロキシベンゾトリアゾールを10重量%加
えたアセトン溶液に、5分間浸漬した。そして、この基
板171を3000rpmで30秒間回転させることに
より、スピンドライ法による乾燥を行った。これによ
り、基板171の表面に、光酸化防止剤の吸着層172
を形成することができた(図17(a)参照)。
【0162】次に、分子量約8000のポリスチレン
を25重量%含むフタル酸ジエチル溶液を、スピンコー
ト法により、回転数4000rpmで塗布した。これに
より、塗布膜173を得た(図17(b)参照)。この
塗布膜173の膜厚は、厚い部分で1.5μm、薄い部
分で1.0μmであった。
【0163】続いて、光を遮断した状態で、ホットプ
レートを用いて、基板171を120℃で5分間加熱し
た。これにより、光酸化防止剤が拡散した層174を形
成することができた(図17(c)参照)。
【0164】その後、500ワットの水銀ランプを用
いて基板171に紫外線を3分間照射し、これにより、
塗布膜173のうち、光酸化防止剤拡散層174以外の
領域内では高分子が分解するが、光酸化防止剤拡散層1
74内の高分子は分解しないので、高分子の層175が
形成された(図17(d)参照)。
【0165】さらに、基板171を酢酸エチルに2分
間浸漬して、塗布膜173のうちの高分子が分解された
領域(上層部)を除去した(図17(e)参照)。
【0166】最後に、ホットプレートを用いて基板1
71を100℃で2分間加熱することにより溶媒を除去
し、これにより、膜厚が0.47μmの反射防止膜17
5を得た。このようにして形成した反射防止膜175の
膜厚の変動を測定したところ、段差部分での膜厚差は
0.01μmであった。
【0167】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜175を得る
ことができた。
【0168】(実施例11)実施例11として、請求項
1,8〜10に相当する薄膜形成方法を用いてレジスト
膜を形成する方法について、図18および図19を用い
て説明する。
【0169】ここで、図18および図19は、本実施例
に係わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図であ
る。
【0170】本実施例でも、被処理基板181として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0171】まず、基板181を、光酸化防止剤とし
ての2−ヒドロキシベンゾフェノンを10重量%加えた
アセトン溶液に、5分間浸漬した。そして、この基板1
81を3000rpmで30秒間回転させることによ
り、スピンドライ法による乾燥を行った。これにより、
基板181の表面に、光酸化防止剤の吸着層182を形
成することができた(図18(a)参照)。
【0172】次に、この吸着層182の表面に、塗布
膜183を形成した(図18(b)参照)。この塗布膜
としては、実施例3で用いたp−ヒドロオキシスチレン
溶液において、分子量8000のp−ヒドロオキシスチ
レンの水酸基の30%をt−ブトキシカルボニル基(溶
解抑止剤)で置換した樹脂固定分とトリフェニルスルフ
ォニウム−トリフルオロメタンスルフォン酸(感光剤)
とを固形分濃度に対して2%含有した溶液を用いた。こ
の結果、膜厚が、厚い部分で2.1μm、薄い部分で
1.2μmの塗布膜93を得た。
【0173】続いて、光を遮断した状態で、ホットプ
レートを用いて、基板181を120℃で5分間加熱し
た。これにより、光酸化防止剤が拡散した層184を形
成することができた(図18(c)参照)。
【0174】その後、500ワットの水銀ランプを用
いて基板181に紫外線を3分間照射し、これにより、
塗布膜183のうち、光酸化防止剤拡散層184以外の
領域内では高分子が分解するが、光酸化防止剤拡散層1
84内の高分子は分解しないので、高分子の層185が
形成された(図18(d)参照)。
【0175】さらに、基板181を25℃まで冷却し
た後で、酢酸エチルに1分間浸漬して、塗布膜183の
うちの高分子が分解された領域(上層部)を除去した
(図18(e)参照)。これにより、膜厚が0.5μm
のレジスト膜(本発明の「薄膜」に該当する)185を
得た。このようにして形成したレジスト膜185の膜厚
の変動を測定したところ、段差部分での膜厚差は0.0
8μmであった。
【0176】次に、KrFエキシマレーザステッパを
用い、図示しないマスクパターンを介して、レジスト膜
185の領域185aに対して選択的に露光を行った
(図19(a)参照)。そして、ホットプレートを用い
て、この基板191を100℃で60秒間加熱した。
【0177】その後、この基板181を、2.7規定
のTMAH水溶液に60秒間浸漬することにより、上記
工程で露光した領域のみからなるレジストパターン
(0.75μmのラインアンドスペース)185′を形
成した(図19(b)参照)。このレジストパターンの
線幅の変動は、0.03μmであった。
【0178】続いて、レジストパターン185′をマ
スクとし、公知の方法によって基板181のシリコン酸
化膜のエッチングを行い(図19(c)参照)、さらに
レジストパターン185′を除去した(図19(d)参
照)。そして、シリコン酸化膜181′のエッチングパ
ターンの線幅を測定したところ、段差の上と下とのパタ
ーン線幅の差は0.04μmであった。
【0179】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一なレジスト膜185を得る
ことができ、これにより、線幅の寸法精度が高いエッチ
ングパターンを形成することができた。
【0180】(実施例12)実施例12として、請求項
1,8〜10に相当する薄膜形成方法を用いて反射防止
膜を形成する他の方法について、図20および図21を
用いて説明する。
【0181】ここで、図20は本実施例に係わる薄膜形
成方法を説明するための断面工程図であり、図21は本
実施例において使用する装置示す概略的断面図である。
【0182】本実施例でも、被処理基板201として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0183】まず、基板201を、光酸化防止剤とし
てのo−ジブチル−p−メチルフェノールを3重量%だ
けエチルアルコールに溶解した溶液に、5分間浸漬し
た。そして、この基板201を3000rpmで30秒
間回転させることにより、スピンドライ法による乾燥を
行った。これにより、基板201の表面に、光酸化防止
剤の吸着層202を形成することができた(図20
(a)参照)。
【0184】次に、この吸着層202の表面に、スピ
ンコート法により、塗布膜203を形成した(図20
(b)参照)。この塗布膜としては、2%のカルボニル
基(高分子の分解の促進剤)を含む分子量8000のポ
リスチレンを20重量%溶解した酢酸エチル溶液を用い
た。このとき、回転数は3000rpmとし、時間は3
0秒間とした。そして、基板201を、ホットプレート
を用いて100℃で5分間加熱することにより、膜厚
が、厚い部分で2.7μm、薄い部分で1.8μmの塗
布膜203を得た。
【0185】続いて、この基板201を、図21に示
した加熱装置のチャンバ211内に搬入した。そして、
基板201をホットプレート212に真空保持させ、水
銀ランプ213で紫外線を照射しながら、100℃で2
分間加熱した。ここで、基板201を加熱するのは、吸
着層202の光酸化防止剤を塗布膜203の下層(基板
201との界面付近の領域)により拡散させるためであ
る。また、紫外線を照射するのは、塗布膜203の高分
子を分解するためである。また、高分子の分解を促進す
るために、この加熱を行っている間、ガス導入口214
およびガス排気口215により、純粋酸素ガスを流し
た。このときの酸素ガスの流量は、1リットル/分とし
た。
【0186】このような工程により、塗布膜203のう
ちの上層部(基板201との界面付近以外の領域)の高
分子のみを分解することができ、高分子の層204が形
成された(図20(c)参照)。
【0187】その後、基板201をベンゼン溶液に5
分間浸漬して塗布膜203のうちの高分子が分解された
領域(上層部)を除去し、さらに、ホットプレートを用
いて100℃で3分間加熱した(図20(d)参照)。
これにより、膜厚が1.1μmの薄膜204を得た。こ
のようにして形成した薄膜205の膜厚の変動を測定し
たところ、段差部分での膜厚差は0.05μmであっ
た。
【0188】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜205を得る
ことができた。
【0189】なお、本実施例では、光酸化防止剤を拡散
するための加熱と高分子を分解するための紫外線照射お
よび酸素供給とを同時に行うこととしたが(上記工程
)、このような場合には、紫外線照射量、酸素供給
量、加熱温度、処理時間等により、薄膜の膜厚を制御す
ることができる。
【0190】(実施例13)実施例13として、請求項
1および請求項8〜10に相当する薄膜形成方法を用い
て薄膜を形成する他の方法について、図22を用いて説
明する。
【0191】ここで、図22は本実施例に係わる薄膜形
成方法を説明するための断面工程図である。
【0192】本実施例でも、被処理基板221として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0193】まず、基板221を、光酸化防止剤とし
てのo−ジブチル−p−メチルフェノールを3重量%だ
けエチルアルコールに溶解した溶液に、5分間浸漬し
た。そして、この基板221を3000rpmで30秒
間回転させることにより、スピンドライ法による乾燥を
行った。これにより、基板221の表面に、光酸化防止
剤の吸着層222を形成することができた(図22
(a)参照)。
【0194】次に、この吸着層222の表面に、スピ
ンコート法により、塗布膜223を形成した(図22
(b)参照)。この塗布膜としては、2%のカルボニル
基(高分子の分解の促進剤)を含む分子量8000のポ
リスチレンを20重量%溶解した酢酸エチル溶液を用い
た。このとき、回転数は3000rpmとし、時間は3
0秒間とした。そして、基板221を、ホットプレート
を用いて100℃で5分間加熱することにより、膜厚
が、厚い部分で2.7μm、薄い部分で1.8μmの塗
布膜223を得た。
【0195】続いて、この基板221を真空チャンバ
内に搬入し、室温下で、500ワットの水銀ランプで紫
外線を照射しながら、1リットル/分の純水酸素ガスを
流した。これにより、塗布膜223のうち、上層部では
高分子が分解するが、光酸化防止剤の吸着層222付近
の高分子は分解しないので、高分子の層224が形成さ
れた(図22(c)参照)。後の工程で形成する薄膜の
膜厚によっては、このように基板221を加熱すること
なく、室温で光酸化防止剤を拡散させることとしてもよ
い。
【0196】その後、基板221をベンゼン溶液に5
分間浸漬して塗布膜223のうちの高分子が分解された
領域(上層部)を除去し、さらに、ホットプレートを用
いて100℃で3分間加熱した(図22(d)参照)。
これにより、膜厚が0.56μmの薄膜224を得た。
このようにして形成した薄膜225の膜厚の変動を測定
したところ、段差部分での膜厚差は0.05μmであっ
た。
【0197】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な薄膜224を得ることが
できた。
【0198】なお、以上説明した実施例9〜13では塗
布膜の形成材料として光分解性高分子材料を用いたが、
熱分解性の高分子材料を用いてもよい。熱分解性の高分
子材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリα−メツルスチレン、
ポリスチレン、ポリm−メチルスチレン、ポリイソプチ
レン、ポリイソプレン、ポリエチレン等が使用できる。
これらの高分子材料を塗布膜として使用する場合には、
例えば、塗布膜の上面の加熱と基板の冷却とを同時に行
うこととすればよい(請求項11)。
【0199】(実施例14)次に、実施例14として、
請求項1および請求項12,13に相当する薄膜形成方
法を用いて反射防止膜を形成する場合について、図23
〜図25を用いて説明する。
【0200】ここで、図23〜図25は、本実施例に係
わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図である。
【0201】本実施例でも、被処理基板231として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0202】まず、基板231を、20重量%の硫酸
水溶液中に10分間浸漬した。そして、この基板231
を純水で10分間洗浄した後、乾燥した。これにより、
基板201の表面に、硫酸が付着した層232を形成す
ることができた(図23(a)参照)。
【0203】次に、この吸着層232の表面に、スピ
ンコート法により、膜厚が1.0μmの塗布膜233を
形成した(図23(b)参照)。この塗布膜としては、
紫外線吸収剤としてのサリチル酸フェニルを固形分に対
して10重量%含む化学増幅型ネガレジストXP891
31(中性)を用いた。
【0204】続いて、この基板231を、ホットプレ
ートを用い、100℃で5分間加熱した。これにより、
塗布膜233のうちの下層部(基板231との界面付近
以外の領域)のみを酸性化することができ、酸存在下で
レジスト中の架橋剤が架橋反応を起こし、架橋した層2
34が形成された(図23(c)参照)。
【0205】その後、基板231を2.7規定のTM
AH水溶液に5分間浸漬して塗布膜233の上層部を除
去し、反射防止膜214を得た(図23(d)参照)。
そして、高圧水銀ランプによる紫外線照射を行いなが
ら、90℃から1℃/秒で90秒間昇温して、キュアリ
ングを行った。これは、次の工程で形成するレジスト膜
235とのミキシングを防止するためである。このよう
にして形成された反射防止膜214の膜厚は0.13μ
mであり、反射率は波長248nmについて17%であ
った。
【0206】その後、反射防止膜234上に化学増幅
型ポジレジストAPEX−Eをスピンコート法によって
塗布し、これを100℃で60秒間加熱することによ
り、膜厚約1.0μmのレジスト膜235を形成した
(図24(a)参照)。
【0207】次に、KrFエキシマレーザステッパを
用い、図示しないマスクパターンを介して、レジスト膜
235の領域235aに対する選択的な露光を行った
(図24(b)参照)。そして、ホットプレートを用い
て、この基板231を100℃で60秒間加熱した。
【0208】そして、この基板231を、0.21規
定のTMAH水溶液に90秒間浸漬することにより、上
記工程で露光しなかった領域のみからなるレジストパ
ターン(0.4μmのラインアンドスペース)235′
を形成した(図24(c)参照)。このレジストパター
ン235′の段差の上下での寸法差は0.02μmであ
った。
【0209】続いて、レジストパターン235′をマ
スクとし、酸素プラズマを用いて、反射防止膜(サリチ
ル酸フェニルを含むネガレジスト層)234の反応性イ
オンエッチングを行った。これにより、反射防止膜23
4のうち、レジストパターン235′で覆われた領域2
34′以外が除去された(図24(d)参照)。
【0210】最後に、このレジストパターン235′
および反射防止膜のパターン234′をマスクとして、
公知の方法によって基板のシリコン酸化膜231のエッ
チングを行い(図25(a)参照)、さらにレジストパ
ターン235′および反射防止膜のパターン234′を
除去した(図25(b)参照)。そして、シリコン酸化
膜231′のエッチングパターンの線幅を測定したとこ
ろ、段差の上と下とのパターン線幅の差は0.025μ
mであった。
【0211】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜233を得る
ことができ、さらに、これによりエッチングパターンの
寸法精度を向上させることができた。
【0212】なお、塗布膜233の上層(反射防止膜2
34以外の領域)を除去するための溶媒としては、乳酸
エチルやシクロヘキサノンを使用してもよい。これらの
溶媒を用いた場合には、1分間の浸漬によって、それぞ
れ乳酸エチルで0.34μm、シクロヘキサノンで0.
27μmの薄膜を形成することができた。
【0213】基板表面に導入される酸性物質は硫酸の他
に、塩酸、硝酸などを用いてもよい。また導入の方法と
して液相に浸漬するだけでなく、気相の雰囲気中に曝す
方法や、霧状の雰囲気中に曝うなどの方法でもよい。
【0214】(実施例15)実施例15として、請求項
1および請求項12,13に相当する薄膜形成方法を用
いて反射防止膜を形成する他の方法について、図26〜
図28を用いて説明する。
【0215】ここで、図26〜図28は、本実施例に係
わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図である。
【0216】本実施例でも、被処理基板261として、
実施例1の場合と同様のものを使用した。
【0217】まず、基板261を、20重量%のアン
モニア水溶液中に10分間浸漬した。そして、この基板
261を純水で10分間洗浄した後、乾燥した。これに
より、基板201の表面に、アンモニアが付着した層2
62を形成することができた(図26(a)参照)。
【0218】次に、この付着層262の表面に、スピ
ンコート法により、膜厚が1.0μmの塗布膜263を
形成した(図26(b)参照)。この塗布膜263とし
ては、紫外線吸収剤としてのサリチル酸フェニルを固形
分に対して10重量%含む化学増幅型ポジレジストAP
EX−E(シップレー(株)、商品名)(中性)を用い
た。
【0219】続いて、この基板261を、KrFエキ
シマレーザで露光量5mJ/cm2の全面照射を行っ
た。これにより、塗布膜263中の化学増幅型ポジレジ
ストから酸が発生するが、この酸は基板261との界面
付近では付着層262のアンモニアと中和する。これに
より、塗布膜263の上層部のみを酸性化することがで
き、中性の層264が形成された(図26(c)参
照)。その後、この基板261を、ホットプレートを用
いて100℃で1分間加熱し、塗布膜263の上層部に
おいて、酸解媒反応による無極性の溶解抑止剤の分解を
行なった。
【0220】さらに、基板261を2.7規定のTM
AH水溶液に1分間浸漬して塗布膜263の上層部を除
去した後でこれを乾燥し、反射防止膜214を得た(図
26(d)参照)。そして、高圧水銀ランプによる紫外
線照射を行いながら、90℃から1℃/秒で90秒間昇
温して、キュアリングを行った。これは、次の工程で形
成するレジスト膜265とのミキシングを防止するため
である。このようにして形成された反射防止膜214の
膜厚は0.13μmであり、反射率は波長248nmに
ついて15%であった。
【0221】その後、反射防止膜264上に化学増幅
型ポジレジストAPEX−Eをスピンコート法によって
塗布し、これを100℃で60秒間加熱することによ
り、膜厚約1.0μmのレジスト膜265を形成した
(図27(a)参照)。
【0222】次に、KrFエキシマレーザステッパを
用い、図示しないマスクパターンを介して、レジスト膜
265の領域265aに対して選択的に露光を行った
(図27(b)参照)。そして、ホットプレートを用い
て、この基板261を100℃で60秒間加熱した。
【0223】そして、この基板261を、0.21規
定のTMAH水溶液に90秒間浸漬することにより、上
記工程で露光しなかった領域のみからなるレジストパ
ターン(0.4μmのラインアンドスペース)265′
を形成した(図27(c)参照)。このレジストパター
ン265′の段差の上下での寸法差は0.02μmであ
った。
【0224】続いて、レジストパターン265′をマ
スクとし、酸素プラズマを用いて、反射防止膜(サルチ
ル酸フェニルを含むポジレジスト層)264の反応性イ
オンエッチングを行った。これにより、反射防止膜26
4のうち、レジストパターン265′で覆われた領域2
64′以外が除去された(図27(d)参照)。
【0225】最後に、このレジストパターン265′
および反射防止膜のパターン264′をマスクとして、
公知の方法によって基板のシリコン酸化膜261のエッ
チングを行い(図28(a)参照)、さらにレジストパ
ターン265′および反射防止膜のパターン264′を
除去した(図28(b)参照)。そして、シリコン酸化
膜261′のエッチングパターンの線幅を測定したとこ
ろ、段差の上と下とのパターン線幅の差は0.025μ
mであった。
【0226】このように、本実施例によっても、基板の
段差部や角部でも膜厚が均一な反射防止膜263を得る
ことができ、さらに、これによりエッチングパターンの
寸法精度を向上させることができる。
【0227】基板表面に導入する塩基性物質としてはア
ンモニアの他に有機系アミンなども用いてもよい。また
導入の方法としては、液相に浸漬する方法に限らず、気
相、もしくは霧状の雰囲気中に基板を曝すなどしてもよ
い。
【0228】(実施例16)実施例15として、請求項
1および請求項12,13に相当する薄膜形成方法を用
いてレジスト膜を形成する他の方法について、図29お
よび図30を用いて説明する。
【0229】ここで、図29および図30は、本実施例
に係わる薄膜形成方法を説明するための断面工程図であ
る。
【0230】本実施例では、基板291として、最上面
にBPSG(ボロン・リン・シリケートガラス)膜を形
成した、0.1μmの段差を有する基板を使用した。
【0231】まず、基板291の表面に塩基性物質(こ
こではアンモニアを使用する)292を導入する工程と
して、この被処理基板291を10ppmのアンモニア
雰囲気中に60分間放置した(図29(a)参照)。
【0232】次に、スピンコート法を用いて、被処理基
板291の表面にレジスト材料を塗布した。ここで、レ
ジスト材料としては、エチルセロソルブアセテート(E
CA)を溶剤とし、この溶剤に、酸発生剤としてトリフ
ェニルスルフォニウム−トリメタンスルフォン酸等のオ
ニウム塩およびナフトキノンジアジド−4−スルフォン
酸エステルを樹脂固形分に対してそれぞれ3%および5
%含有させ、また、溶解抑止剤として水酸基の30%を
t−BCO系の溶解抑止基によって置換したポリビニル
フェノール(PVP)を含有させたものを使用した。
【0233】そして、このレジスト材料を塗布した被処
理基板291を、90℃で60秒間加熱することによ
り、レジスト材料の層(膜厚約1.0μm)293を得
た(図29(b)参照)。
【0234】次に、波長が365nmの超高圧水銀ラン
プを用いて、このレジスト材料の層293の全面を、露
光量100mJ/cm2 で露光した。これにより、レジ
スト材料293内のナフトキノンジアジド−4−スルフ
ォン酸エステルが感光して、酸が発生する。なお、トリ
フェニルスルフォニウム−トリメタンスルフォン酸は、
このような長波長の光に対しては感度が低いので、ほと
んど反応せず、酸を発生させない。
【0235】続いて、ホットプレートを用いて、この被
処理基板291を90℃で60秒間加熱した。これによ
り、被処理基板291の塩基性物質(アンモニア)29
2がレジスト材料293内に拡散して、被処理基板29
1との界面付近にアンモニア拡散層294が形成される
(図29(c)参照)。
【0236】ここで、このアンモニア拡散層294内で
は、アンモニア292と上記工程で発生したレジスト
材料293内の酸とが中和する。このため、レジスト材
料293のうち、アンモニア拡散層294以外の領域で
は溶解抑止剤が酸によって分解されるが、アンモニア拡
散層294内では酸による溶解抑止剤の分解が行われな
い。
【0237】次に、この被処理基板291を、0.27
規定のTMAHに浸漬した。このとき、レジスト材料2
93のうち、アンモニア拡散層294に該当する部分は
溶解抑止剤を含んでいるので除去されないが、それ以外
の部分は溶解抑止剤を含んでいないので除去される。こ
れにより、膜厚が均一(0.5μm)なレジスト膜29
5を得た(図30(a)参照)。なお、このときのレジ
スト膜295の膜厚は、塩基性物質292の導入方法
(工程)、全面露光時の露光量(工程)、基板の加
熱時間・温度(工程)によって制御することができ
る。
【0238】その後、波長が248nmのKrFエキシ
マレーザ露光装置を用いて、ライン・アンド・スペース
・パターンが形成されるように、露光量100mJ/c
m2でレジスト膜に対するパターン露光を行った。これ
により、レジスト膜の露光領域295a内のトリフェニ
ルスルフォニウム−トリメタンスルフォン酸が感光し
て、酸が発生する(図30(b)参照)。
【0239】そして、ホットプレートを用いて、この被
処理基板291を100℃で60秒間加熱した。これに
より、露光領域22内の溶解抑止剤が、上記工程で発
生した酸によって分解される。
【0240】最後に、この被処理基板291を、0.2
7規定のTMAHに浸漬した。この現像処理において
は、レジスト膜295のうち、露光領域295a以外の
部分は溶解抑止剤を含んでいるので除去されないが、露
光領域295aに該当する部分は溶解抑止剤が分解され
ているので除去される。これによって、レジストパター
ン(ライン・アンド・スペース・パターン)295′を
得ることができた(図30(c)参照)。
【0241】このようにして形成されたレジストパター
ン295′の断面を走査型電子顕微鏡で観察してレジス
ト寸法を測定したところ、段差の上と下とのレジスト寸
法の差は±0.03μmであった。
【0242】一方、比較例として、ナフトキノンジアジ
ド−4−スルフォン酸エステルを含有しないレジスト材
料を使用し、全面露光でレジストパターンを形成したと
ころ、被処理基板291の段差の上下でパターン寸法は
大きく異なり、場所によっては解像しない部分ができ
た。
【0243】このように、第1の発明に係わるレジスト
パターン形成方法によれば、アンモニア292を導入さ
れた被処理基板291の表面にレジスト材料の層293
を形成し、このレジスト材料中のナフトキノンジアジド
−4−スルフォン酸エステルにより発生した酸とアンモ
ニア292とを反応させてレジスト材料の所定領域29
4のみを不溶化し、不溶化していない領域をTMAHを
用いて除去することによってレジスト膜295を得るこ
ととしたので、被処理基板291に段差があっても膜厚
が均一なレジスト膜295を得ることができる。
【0244】なお、本実施例では、被処理基板291を
アンモニア雰囲気中に放置することによって塩基性物質
(アンモニア)の導入を行うこととしたが(上記工程
)、本発明は、塩基性物質の種類や導入方法を限定す
るものではない。例えばアンモニアに代えて有機系アミ
ン等を用いてもよい。また、塩基性物質の厚みを限定す
るものでもなく、厚さが均一であればよい。さらに、導
入方法も限定するものではなく、塩基性物質を含有する
固体、液体または気体に被処理基板291を接触させて
もよいし、最上層の製膜時に塩基性物質を導入すること
としてもよい。例えば、工程に代えて、被処理基板2
91を1規定のアンモニア水に3分間浸したのち、純粋
で5分間洗浄して乾燥させてもよい。
【0245】また、本実施例では、レジスト材料に含有
させる酸発生剤としてトリフェニルスルフォニウム−ト
リメタンスルフォン酸とナフトキノンジアジド−4−ス
ルフォン酸エステルとを用いたが、これに限定するもの
ではない。例えば、トリフェニルスルフォニウム−トリ
メタンスルフォン酸にかえて、他のオニウム塩(図31
参照)を用いてもよい。すなわち、レジスト材料は、通
常の現像工程を行うことができ且つ所定溶媒と反応させ
てレジスト材料を不溶化させることができるものであれ
ばよい。また、このようなレジスト材料を得るために2
種類の酸発生剤を使用する場合には、第1の酸発生剤と
してパターン形成のための露光波長に感光するものを使
用し、第2の酸発生剤としてはこの露光波長よりも長い
波長に感光するもの(またはこの露光波長に対する感度
の高いもの)を使用することが望ましい。第2の酸発生
剤に対する露光を行っている際に、この光に対して第1
の酸発生剤を反応し難くくするためである。このような
理由から、パターン形成のための露光に使用する波長と
全面露光に使用する波長との差がなるべく大きくなるよ
うに、レジスト材料および露光源を選択することが望ま
しい。
【0246】なお、良好な高解像性を得るためには、レ
ジスト材料としては、化学増幅型ポジレジストを使用す
ることが望ましい。
【0247】なお、以上説明した各実施例1〜16で
は、有機系塗布材料による塗布膜を形成する場合につい
て説明したが、水ガラス系、有機シリケート系、無機高
分子系等の塗布材料を使用する場合でも、第1の発明の
効果を得ることができる。
【0248】(実施例17)次に、第2の発明の一実施
例について、図32〜図35を用いて説明する。図32
および図33は、本実施例に係わるレジストパターン形
成方法を説明するための断面工程図である。
【0249】本実施例では、被処理基板321として、
最上面に多結晶シリコン膜322を形成した、0.1μ
mの段差を有する基板を使用した。
【0250】まず、硫酸と過酸化水素とを3:1の割合
で混合した溶液に、被処理基板321を30分間浸漬す
ることにより、この被処理基板321の表面に硫酸(本
発明の「所定の物質」に該当する)323を吸着させた
(図32(a)参照)。
【0251】次に、スピンコート法を用いて、被処理基
板321の表面にレジスト材料324を塗布した(図3
2(b)参照)。ここで、レジスト材料324として
は、樹脂、架橋剤および化学増幅型ネガレジストに、α
−水素を持つケトン誘導体(ここではアセト酢酸エチル
を使用する)を樹脂固定分に対して5%含有させたもの
を使用した。
【0252】そして、このレジスト材料324を塗布し
た被処理基板321を、120℃で60秒間加熱するこ
とにより、レジスト膜325を得た。また、このとき、
被処理基板321の表面に吸着した硫酸323とレジス
ト材料324内のアセト酢酸エチルとが反応して、被処
理基板321の表面とレジスト膜325との界面付近
に、膜厚が均一な光吸収層326が形成される(図32
(c)参照)。この光吸収層326は、レジスト膜32
5よりも感光波長に対する光吸収度が大きく、また、後
述する現像液に対して不溶性を有している。
【0253】次に、波長が248nmのKrFエキシマ
レーザ露光装置を用いて、ライン・アンド・スペース・
パターンが形成されるように、レジスト膜325に対す
るパターン露光を行った。このとき、光吸収層326が
反射防止膜となり、レジスト膜325中での定在波効果
が低減される。
【0254】そして、ホットプレートを用いて、この被
処理基板321を120℃で60秒間加熱した。
【0255】続いて、この被処理基板321を、現像液
(シップレー社製MF−321)で現像し、0.5μm
のレジストパターン325′(ライン・アンド・スペー
ス・パターン)を得た(図33(a)参照)。
【0256】このようにして形成されたレジストパター
ン325′の断面を走査型電子顕微鏡で観察してレジス
ト寸法を測定したところ、段差の上と下とのレジスト寸
法の差は±0.03μmであった。
【0257】その後、このレジストパターン325′を
マスクとして、反応性イオンエッチングにより、光吸収
層326および多結晶シリコン膜322をエッチング加
工した(図33(b)参照)。これにより、エッチング
パターン326′,322′を得た。
【0258】最後に、レジストパターン325′および
光吸収層のパターン326′を、酸素プラズマアッシン
グによって剥離した(図33(c)参照)。
【0259】このようにして形成された多結晶シリコン
膜のパターン322′の断面を走査型電子顕微鏡で観察
してレジスト寸法を測定したところ、段差の上と下との
寸法の差はなかった。
【0260】このように、本実施例によれば、被処理基
板321の表面に導入した硫酸323とその上に形成し
たレジスト膜325内のアセト酢酸エチルとを反応させ
て光吸収層326を形成し、この吸収層326を反射防
止膜として用いることとしたので、被処理基板321に
段差があっても膜厚が均一な反射防止膜を得ることがで
きる。そして、これにより、高精度のパターン寸法を有
する多結晶シリコン膜パターン52を得ることができ
る。
【0261】なお、本実施例では、硫酸と過酸化水素と
を混合した溶液に被処理基板321を浸漬することによ
ってこの被処理基板321の表面に硫酸323(すなわ
ち、第2の発明の「所定の物質」)を導入することとし
たが、「所定の物質」の種類や導入方法は特に限定され
るものではない。
【0262】すなわち、「所定の物質」は、レジスト膜
と反応して感光波長の吸光度を増大させることができる
ものであればよく、他のα−水素を持つケトン誘導体
や、キノン誘導体(R.A.Morton et al.,J.Chem.Soc.,88
3(1934) 参照)でもよい。これらの誘導体はケト型であ
り、酸または塩基の触媒反応によりすみやかにケト−エ
ノール互変異性反応を起こし、エノール型に変化する。
この反応の例を図34に示す。また、図35に、ケト型
の化合物とエノール型の化合物との紫外光の吸収波長を
示す。図35に示したように、ケト型の化合物とエノー
ル型の化合物とでは紫外光の吸収波長の最大値が異なる
ため、吸着させた「所定の物質」(酸または塩基)と反
応した基板界面部のみに選択的に光吸収を持たせること
ができ、反射防止膜として使用することができる。
【0263】また、「所定の物質」としては、媒質のp
Hによって構造が変化して紫外光の最大吸収波長が変化
する物質である、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、
プリン誘導体等の複素環式化合物(S.F.Mason,J.Chem.S
oc.,2701(1954)、D.E.Metzler,E.E.Snell、J.Am.So
c.,2431、pp.77(1955) 参照)や、アミノ酸等の両性化
合物を使用してもよい。さらに、触媒反応によりシスー
トランス異性化を起こすポリエン類も、「所定の物質」
として使用できる(Zechmeister,Chem.Revs.,267,pp34
(1944) 参照)。
【0264】加えて、この「所定の物質」と反応させる
ためにレジスト中に含有させる物質も、特に限定される
ものではない。すなわち、レジストパターン形成反応に
は影響を及ぼさず、「所定の物質」とのみ反応して感光
波長の吸光度を増大させることができるものであればよ
い。例えば、「所定の物質」をテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドとし、レジスト中に含有させる物
質をチロシン(アミノ酸の一種)としてもよい。この場
合には、上記工程に代えて、最上面に多結晶シリコン
膜322を形成した被処理基板321をテトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド水溶液に30分間浸漬さ
せて多結晶シリコン膜322の表面をアルカリ性にする
工程を行い、さらに、上記工程において、レジスト材
料324として、樹脂、架橋剤および化学増幅型ネガレ
ジストにチロシンを樹脂固定分に対して10%含有させ
たものを使用すればよい。
【0265】さらに、この「所定の物質」の導入方法
は、上述したような浸漬に限定されるものではなく、例
えば、「所定の物質」の雰囲気中に被処理基板321を
さらすこととしてもよい。また、「所定の物質」を被処
理基板321に導入した後(上記工程)、加熱、紫外
線照射或いはプラズマ処理等によって、この「所定の物
質」を活性化させる工程を付加してもよい。
【0266】加えて、本実施例では、硫酸323とレジ
スト材料中のアセト酢酸エチルとの反応を加熱処理によ
って進行させることとしたが(上記工程)、レジスト
材料を塗布することによりそのまま反応が進行するよう
にしてもよい。
【0267】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1、第2
の発明に係わる薄膜形成方法によれば、被処理基板に段
差があっても膜厚が均一な薄膜を形成することができ
る。特に、第1、第2の発明を用いてレジスト膜または
反射防止膜を形成した場合には、かかるレジスト膜また
は反射防止膜を用いてエッチング等によるパターン形成
を行う際にパターン寸法の精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)ともに、実施例1に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図2】(a)〜(d)ともに、実施例1に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図3】(a)、(b)ともに、実施例1に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図4】実施例1で使用する加熱装置の構成を示す断面
図である。
【図5】(a)〜(d)ともに、実施例2に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図6】(a)〜(d)ともに、実施例2に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図7】(a)、(b)ともに、実施例2に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図8】(a)〜(d)ともに、実施例3に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図9】(a)〜(d)ともに、実施例4に係わる薄膜
形成方法を説明するための工程断面図である。
【図10】(a)〜(d)ともに、実施例4に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図11】(a)〜(e)ともに、実施例5に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図12】(a)〜(e)ともに、実施例6に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図13】(a)〜(d)ともに、実施例7に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図14】(a)〜(c)ともに、実施例8に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図15】(a)〜(c)ともに、実施例8に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図16】(a)〜(e)ともに、実施例9に係わる薄
膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図17】(a)〜(e)ともに、実施例10に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図18】(a)〜(e)ともに、実施例11に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図19】(a)〜(d)ともに、実施例11に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図20】(a)〜(d)ともに、実施例12に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図21】実施例12で使用する加熱装置の構成を示す
断面図である。
【図22】(a)〜(d)ともに、実施例13に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図23】(a)〜(d)ともに、実施例14に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図24】(a)〜(d)ともに、実施例14に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図25】(a)、(b)ともに、実施例14に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図26】(a)〜(d)ともに、実施例15に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図27】(a)〜(d)ともに、実施例15に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図28】(a)、(b)ともに、実施例15に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図29】(a)〜(c)ともに、実施例16に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図30】(a)〜(c)ともに、実施例16に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図31】第1の発明の一実施例で使用できるオニウム
塩の組成を示す図である。
【図32】(a)〜(c)ともに、実施例17に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図33】(a)〜(c)ともに、実施例17に係わる
薄膜形成方法を説明するための工程断面図である。
【図34】第2の発明の原理を説明するための化学反応
式を示す図である。
【図35】ケト型の化合物とエノール型の化合物との紫
外光の吸収波長を示すグラフである。
【図36】(a)〜(c)ともに、従来のレジストパタ
ーン形成方法を説明するための工程断面図である。
【符号の説明】
11 被処理基板 12 塗布膜 13 改質層 14 レジスト膜 13′,14′ レジストパターン 41 チャンバ 42 ホットプレート 43 ガス導入部 44 ガス排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 一 朗 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に塗布膜を形成する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域または前記基板との
    界面付近以外の塗布膜領域のいずれか一方を改質させる
    工程と、 前記界面付近以外の塗布膜領域を所定の溶媒を用いて除
    去することにより薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】基板上に塗布膜を形成する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域に含まれる第1の溶
    媒を蒸発させることにより、この界面付近の塗布膜領域
    を乾燥させる工程と、 乾燥しなかった塗布膜領域を前記第1の溶媒の存在下で
    前記塗布膜が可溶となる第2の溶媒を用いて除去するこ
    とにより薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】前記塗布膜の界面からの加熱と前記塗布膜
    の上面からの冷却とを同時に行うことによって前記基板
    との界面付近の塗布膜領域の前記第1の溶媒を蒸発させ
    ることを特徴とする請求項2記載の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】基板上に塗布膜を形成する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域のみを高分子化する
    工程と、 高分子化しなかった塗布膜領域を所定の溶媒を用いて除
    去することにより薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】基板上に高分子化のための反応開始剤を導
    入する工程と、 前記反応開始剤が導入された前記基板上に塗布膜を形成
    する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域中に前記反応開始剤
    を拡散する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域を高分子化する工程
    と、 高分子化しなかった塗布膜領域を所定の溶媒を用いて除
    去することにより薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】前記基板を高分子化のための反応温度より
    も低い温度で加熱することによって、前記界面付近の塗
    布膜領域中に前記反応開始剤を拡散させることを特徴と
    する請求項5記載の薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】前記塗布膜の界面からの加熱と前記塗布膜
    の上面からの冷却とを同時に行うことにより、前記基板
    との界面付近の塗布膜領域のみを高分子化することを特
    徴とする請求項4記載の薄膜形成方法。
  8. 【請求項8】基板上に高分子の塗布膜を形成する工程
    と、 前記基板との界面付近以外の塗布膜領域の高分子のみを
    分解する工程と、 分解した塗布膜領域を所定の溶媒を用いて除去すること
    により薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  9. 【請求項9】基板上に所定の高分子の分解を抑制するた
    めの反応抑制剤を導入する工程と、 前記反応抑制剤が導入された前記基板上に高分子の塗布
    膜を形成する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域中に前記反応抑制剤
    を拡散する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域以外の高分子を分解
    する工程と、 分解した塗布膜領域を所定の溶媒を用いて除去すること
    により薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  10. 【請求項10】前記基板を加熱することによって前記界
    面付近の塗布膜領域中に前記反応抑制剤を拡散させるこ
    とを特徴とする請求項9記載の薄膜形成方法。
  11. 【請求項11】前記塗布膜の界面からの冷却と前記塗布
    膜の上面からの加熱とを同時に行うことにより、前記基
    板との界面付近の塗布膜領域以外の高分子のみを分解す
    ることを特徴とする請求項8記載の薄膜形成方法。
  12. 【請求項12】基板上に無極性置換基または極性置換基
    を有する塗布膜を形成する工程と、 前記基板との界面付近の塗布膜領域または前記基板との
    界面付近以外の塗布膜領域の一方について、置換基の極
    性の有無を変更する工程と、 前記基板との界面付近以外の塗布膜の極性に対してのみ
    可溶な所定の溶媒を用いて前記界面付近以外の塗布膜領
    域を除去することにより薄膜を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
  13. 【請求項13】塗布膜を形成する前の前記基板上に、こ
    の基板との界面付近の塗布膜領域の置換基の極性の有無
    の変更を抑制または促進する物質を導入する工程を備え
    たことを特徴とする請求項12記載の薄膜形成方法。
  14. 【請求項14】基板上に所定の物質を導入する工程と、 前記所定の物質が導入された前記基板の表面に、この所
    定の物質と反応して感光波長の吸光度が増大するレジス
    ト膜を形成して、前記所定の物質と前記レジスト膜との
    界面付近に光吸収層を形成する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜形成方法。
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