JP2000294459A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

Info

Publication number
JP2000294459A
JP2000294459A JP9513899A JP9513899A JP2000294459A JP 2000294459 A JP2000294459 A JP 2000294459A JP 9513899 A JP9513899 A JP 9513899A JP 9513899 A JP9513899 A JP 9513899A JP 2000294459 A JP2000294459 A JP 2000294459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pore
diameter
pores
double layer
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9513899A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiko Shimizu
達彦 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9513899A priority Critical patent/JP2000294459A/ja
Publication of JP2000294459A publication Critical patent/JP2000294459A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気容量の向上を図るのに有利な電気二重層キ
ャパシタを提供すること。 【解決手段】電気二重層キャパシタは、細孔を備えると
共に陰イオンを吸着する正極の基材となる正極細孔保有
部材と、細孔を備えると共に陽イオンを吸着する負極の
基材となる負極細孔保有部材とを具備している。正極細
孔保有部材の細孔の細孔径は、負極細孔保有部材の細孔
の細孔径よりも相対的に大きくされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活性炭などの細孔保
有部材で形成された電極に対して充電および放電を行う
電気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気二重層キャパシタが開発され
ている。電気二重層キャパシタは、活性炭などの比表面
積が大きな細孔保有部材に対して、物理的に電荷を蓄積
して充電したり、電荷を放出して放電を行うものであ
る。電気二重層キャパシタの概念図を図3(A)(B)
に示す。図3(A)は充電時を示し、図3(B)は放電
時を示す。図3(A)に示すように、電荷を蓄積する充
電時には、正極100側の細孔保有部材の細孔100a
の表面に陰イオンが引き寄せられるとともに、負極20
0側の細孔保有部材の細孔200aの表面に陽イオンが
引き寄せられる。蓄積した電荷を放出する放電時には図
3(B)に示すように正極100側の細孔保有部材の細
孔100aの表面から陰イオンが脱離するとともに、負
極200側の細孔保有部材の細孔200aの表面から陽
イオンが脱離する。
【0003】電気二重層キャパシタは、大きな電気容量
をもつとともに、充放電の繰り返しに対する安定性が高
く、車両や電気機器に使用される給電源等の用途に広く
使用されつつある。産業界においては、電気二重層キャ
パシタの電気容量を更に向上させることが要請されてい
る。
【0004】そこで特開平8−107047号公報に
は、負極に用いる活性炭の比表面積が、正極に用いる活
性炭の比表面積よりも小さく設定された電気二重層キャ
パシタが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
公報技術によれば、負極に用いる活性炭の比表面積が、
正極に用いる活性炭の比表面積よりも小さくされている
ものの、正極側の活性炭の細孔径と負極側の活性炭の細
孔径との大小関係に着目したものではなく、電気二重層
キャパシタの満足できる電気容量を確保するには必ずし
も充分ではない。
【0006】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、電気容量の向上を図るのに有利な電気二重層
キャパシタを提供することを課題とするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した課題
を達成すべく電気二重層キャパシタについて鋭意開発を
進めている。そして本発明者は、負極に吸着される陽イ
オンや正極に吸着される陰イオンの直径の相違に着目
し、陽イオンの直径や陰イオンの直径の大きさに応じ
て、負極や正極の細孔の細孔径の大きさを選択すれば、
正極の単極静電容量や負極の単極静電容量をそれぞれ高
めることができ、これにより電気二重層キャパシタの電
気容量を一層高めるのに貢献できることを知見し、この
知見に基づいて本発明の電気二重層キャパシタを完成し
た。
【0008】即ち第1発明に係る電気二重層キャパシタ
は、細孔を備えると共に陰イオンを引き寄せる正極の基
材となる正極細孔保有部材と、細孔を備えると共に陽イ
オンを引き寄せる負極の基材となる負極細孔保有部材と
を具備する電気二重層キャパシタにおいて、正極細孔保
有部材の細孔の細孔径は、負極細孔保有部材の細孔の細
孔径よりも相対的に大きくされていることを特徴とする
ものである。
【0009】第2発明に係る電気二重層キャパシタは、
細孔を備えると共に陰イオンを引き寄せる正極の基材と
なる正極細孔保有部材と、細孔を備えると共に陽イオン
を引き寄せる負極の基材となる負極細孔保有部材とを具
備する電気二重層キャパシタにおいて、正極細孔保有部
材の細孔の細孔径は、負極細孔保有部材の細孔の細孔径
よりも相対的に小さくされていることを特徴とするもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る電気二重層キャパシ
タにおいて、代表的な正極細孔保有部材や負極細孔保有
部材としては活性炭を採用することができる。活性炭は
多数の細孔をもち、比表面積が大きいため電荷の蓄積に
適する。場合によっては、ゾルゲル法等で形成したセラ
ミックス多孔質体を採用することもできる。
【0011】細孔保有部材としては活性炭を用いる場合
には、活性炭の他に、活性炭の導電性を補う導電化材、
これらを結合するバインダを用いることができる。活性
炭としては、粉末状、粒状でも良いし、繊維状でも良
く、従ってヤシガラ活性炭、木質系活性炭、石炭系活性
炭、樹脂を原料とする活性炭等の公知の活性炭から適宜
選択することができる。活性炭の細孔径は、ガス賦活や
薬品賦活による賦活処理で適宜調整することができる。
賦活処理を行えば、活性炭の細孔に係る細孔径の目標値
付近の頻度を高めることができる。
【0012】ガス賦活では、一般的に、水蒸気、二酸化
炭素、酸素の少なくとも1種を含むガスと、活性炭とな
る炭化材とを加熱雰囲気において加熱炉内で接触させ
る。ガス賦活では、炭化材の未組織化部分が選択的に分
解消費され、閉ざされていた微細な孔隙が開放される。
ガス賦活の温度は目標細孔径、原料、ガス等に応じて適
宜選択でき、例えば500〜1200℃の範囲を選択で
きるが、この範囲に限定されるものではない。薬品賦活
では、一般的に、塩化亜鉛水溶液などの賦活用薬品と原
料とを加熱雰囲気において加熱炉内で接触させ、脱水ま
たは酸化反応により細孔を形成し、調整する。薬品賦活
の温度は目標細孔径、原料、薬品等に応じて適宜選択で
き、例えば300〜800℃の範囲を選択できるが、こ
の範囲に限定されるものではない。
【0013】前記した導電化材としてはカーボンブラッ
ク、金属粉末などを採用することができる。バインダと
してはメチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシエチルセルロースな
どを採用することができる。正極細孔保有部材の1グラ
ム重あたりの比表面積としては、電気二重層キャパシタ
の種類に応じて適宜選択できるが、窒素吸着によるBE
T法(Brunauer-Emmett-Teller)によれば、例えば、5
00〜4000m2/g、殊に1000〜2500m2
gを採用できるが、これらに限定されるものではない。
負極細孔保有部材の比表面積についても同様に設定する
ことができる。
【0014】第1発明の電気二重層キャパシタにおいて
は、正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、負極細孔保有
部材の細孔の細孔径よりも相対的に大きくされている。
この場合には、電解質を構成する陽イオンと陰イオンと
を比較したとき、正極に吸着される陰イオンの径が、負
極に吸着される陽イオンの径よりも相対的に大きい場合
に適する。この場合には、相対的に大きい側の正極細孔
部材の細孔に係る細孔径の最頻度径は、0.6〜10n
mの範囲内、特に1〜4nmの範囲内に設定することが
できる。細孔径とは細孔の口径を意味する。
【0015】相対的に小さい側の負極細孔部材の細孔に
係る細孔径の最頻度径は、0.1〜10nmの範囲内、
特に0.1〜4nmの範囲内に設定することができる。
但しこれらの範囲に限定されるものではない。細孔径は
上記したBET法に基づいて求めることができる。電気
二重層キャパシタで用いる電解質としては、イオン直径
が小さいLi+を陽イオンとする場合がある。このよう
に電解質の陽イオンとしてLi+を用いたときには、L
+が引き寄せられる負極細孔保有部材の細孔に係る細
孔径の最頻度径は、Li+の直径(=0.1nm程度)以
上で1.5nm以下の領域内に設定されており、正極細
孔保有部材の細孔に係る細孔径の最頻度径は、1.5n
m以上で10nm以下の領域内に設定されている構成を
採用することができる。このようにすれば陽イオンがL
+であるとき、Li+の直径に対応するのに有利とな
り、また陰イオンの直径に対応するのに有利となる。
【0016】第2発明に係る電気二重層キャパシタにお
いて、正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、負極細孔保
有部材の細孔の細孔径よりも相対的に小さくされてい
る。この場合には、電解質を構成する陽イオンと陰イオ
ンとを比較したとき、陰イオンの径が陽イオンの径より
も相対的に小さい場合に適する。この場合には、相対的
に小さい側の正極細孔部材の細孔に係る細孔径の最頻度
径は、0.6〜10nm、特に0.6〜4nmの範囲内
に設定することができる。相対的に大きい側の負極細孔
部材の細孔に係る細孔径の最頻度径は、0.6〜10n
m、特に1〜5nmの範囲内で、相対的に小さい側の正
極細孔部材の細孔径よりも大きくなるように設定するこ
とができる。但しこれらの範囲に限定されるものではな
い。
【0017】ところで正極細孔保有部材や負極細孔保有
部材の細孔径は、横軸に細孔径を取り、縦軸にその細孔
径の頻度を取った頻度グラフを作成すると、頂部をもつ
所定の山形または山脈形の頻度分布を描くものである。
従って細孔径の頻度分布の形態から、正極細孔保有部材
と負極細孔保有部材との間における細孔径の相対的な大
小関係を判定することができる。判定しにくいときに
は、細孔径頻度分布において頻度が高い細孔径の領域を
基準として、正極細孔保有部材と負極細孔保有部材との
間における細孔径の相対的な大小関係を判定することが
できる。殊に、細孔径分布における最高頻度の細孔径領
域を基準として相対的な大小関係を判定することができ
る。
【0018】本発明に係る電気二重層キャパシタにおい
て、電解液としては溶媒に電解質を溶かしたものを採用
できる。溶媒としては特に限定されず公知のものを採用
することができ、プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンな
どを採用することができる。電解質としては特に限定さ
れず公知のものを採用することができ、陽イオンと陰イ
オンとの塩をあげることができる。電解質としては、例
えば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、(C
254NBF4、(CH34NBF4、CH3(C25
3NBF4等があげられる。
【0019】この場合、陽イオンの直径と陰イオンの直
径との大小関係を比較すると、文献などに基づけば、L
iの陽イオン<BF4の陰イオン、Liの陽イオン<P
6の陰イオン、Liの陽イオン<ClO4の陰イオンの
関係であり、また、(C254Nの陽イオン>BF4
陰イオン、(CH34Nの陽イオン>BF4の陰イオ
ン、CH3(C253Nの陽イオン>BF4の陰イオン
の関係であると推察される。
【0020】なお文献などによれば、代表的なイオンの
直径については、Liの陽イオンは約0.1nm、BF
4の陰イオンは約0.23nm、PF6の陰イオンは約
0.25nm、(C254Nの陽イオンは約0.34
nm、(CH34Nの陽イオンは約0.28nmである
と考えられている。
【0021】
【実施例】試験 正極細孔保有部材の基材として活性炭(比表面積:約2
000m2/g)を用いる。この活性炭は所定の細孔分
布となるように賦活処理されている。活性炭(約80重
量部)と導電化材(カーボンブラック、約10重量部)
とバインダ(メチルセルロース、約10重量部)と水を
含むスラリー状の混合材料を形成した。この混合材料を
ドクターブレード法により集電体(アルミ箔:厚み20
μm)に塗布し、乾燥して正極を作製した。
【0022】また負極細孔保有部材の基材として、正極
用の活性炭とは異なる細孔径分布をもつように賦活処理
された負極用の活性炭(比表面積:約2000m2
g)を用い、同様に活性炭と導電化材(カーボンブラッ
ク、約10重量部)とバインダ(メチルセルロース、約
10重量部)と水とを含むスラリー状の混合材料を形成
した。この混合材料を集電体(アルミ箔:厚み20μ
m)に塗布し、乾燥して負極を作製した。
【0023】そして複数個の正極および負極を電解液や
セパレータと共に組み込んで、テストピースである電気
二重層キャパシタを形成した。電解液は、プロピレンカ
ーボネート(PC)からなる溶媒に電解質を溶かしたも
のを用い、濃度は約1mol/リットルとした。電解質
としてはLiBF4を用いた。従って陽イオンはLi+
あり、陰イオンはBF4 -である。これらのイオンであれ
ば、イオン直径が小さく、電気二重層キャパシタの静電
容量を大きくするのに有利となる。なおイオン直径はL
+<BF4 -の関係とされている。
【0024】さて活性炭の細孔径は所定の分布を呈す
る。そのため本試験においては、細孔径の最頻度領域が
異なる複数種類の活性炭を用意し、その複数の活性炭を
用いて正極をそれぞれ複数種類形成し、各正極について
活性炭の細孔径(最頻度径)と単極静電容量との関係を
求めた。同様に負極についても、最頻度領域の細孔径が
異なる複数種類の活性炭を用意し、その複数の活性炭を
用いて負極をそれぞれ複数種類形成し、各負極について
活性炭の細孔径(最頻度径)と単極静電容量との関係を
求めた。これを図1に示す。
【0025】図1において横軸は活性炭の細孔径(最頻
度径:単位nm)を示し、縦軸は単極静電容量(単位F
/g)を示す。F/gとは、集電体を除いた電極1グラ
ム重あたりの電気容量を意味する。図1において特性線
A1は負極の静電容量特性を示す。特性線A2は正極の
静電容量特性を示す。静電容量は定電流放電時の電圧変
化より測定した。
【0026】図1の特性線A1に示すように、負極につ
いては、細孔径が0.1〜3nmの領域内、特に0.1
〜1.5nmの領域内で単極静電容量が高かった。換言
すれば、負極については、Li+の直径(つまり0.1
nm)以上で1.5nm以下の領域内で、単極静電容量
が良好であった。また図1の特性線A2に示すように、
正極については、細孔径が1.5〜10nmの領域内
で、特に1.8nm〜4nmの領域内で、単極静電容量
が良好であった。
【0027】図1に示す結果から理解できるように、正
極の基材となる活性炭の細孔径、負極の基材となる活性
炭の細孔径が、単極静電容量の大小に影響を与える。そ
して負極の静電容量を大きくするためには、負極用の活
性炭に係る細孔径の高い頻度を示す径(一般的には最頻
度径)を0.1〜3nmの範囲内、殊に0.1〜1.5
nmの範囲内に設定することが好ましいことがわかる。
【0028】正極の静電容量を大きくするためには、正
極に引き寄せられる陰イオンの直径を考慮すれば、正極
用の活性炭に係る細孔径の高い頻度を示す径(一般的に
は最頻度径)を1.5〜10nmの範囲内、1.5〜5
nmの範囲内、特に1.8〜4nmの範囲内に設定する
ことが好ましいことがわかる。 形態1 形態1においては、正極細孔保有部材として活性炭を用
い、活性炭と導電化材(カーボンブラック)とバインダ
(メチルセルロース)と水とを含むスラリー状の混合材
料を形成し、混合材料を集電体に塗布し、乾燥して正極
を作製した。また負極細孔保有部材として、正極用の活
性炭とは異なる細孔径分布をもつ負極用の活性炭を用
い、同様に活性炭と導電化材(カーボンブラック)とバ
インダ(メチルセルロース)と水とを含むスラリー状の
混合材料を形成し、この混合材料を集電体に塗布し、乾
燥して負極を作製した。各活性炭は、細孔分布において
目標細孔径付近で高頻度となるように賦活処理されてい
る。
【0029】この形態1においては、電解液としては、
プロピレンカーボネートの溶媒に電解質を溶かしたもの
を用いた。電解質としてはLiBF4を採用し、その濃
度は約1mol/リットルとした。電解質を構成する陽
イオンと陰イオンとを比較したとき、陰イオン(B
4 -)の直径が陽イオン(Li+)の直径よりも相対的
に大きい。
【0030】従って形態1においては、陰イオン(BF
4 -)を引き寄せる正極の基材となる活性炭の細孔に係る
細孔径は相対的に大きくされており、陽イオン(L
+)を引き寄せる負極の基材となる活性炭の細孔に係
る細孔径は相対的に小さくされている。この形態1によ
れば、細孔径が相対的に大きい側の正極の基材となる活
性炭においては、細孔に係る最頻度の細孔径は、1.5
nm〜5nmの範囲内に設定されている。また、細孔径
が相対的に小さい側の負極の基材となる活性炭において
は、細孔に係る最頻度の細孔径は、0.1nm〜1.5
nmの範囲内に設定されている。
【0031】充電時には、従来の電気二重層キャパシタ
と同様に、正極側の活性炭の細孔表面に陰イオンが引き
寄せられるとともに、負極側の活性炭の細孔表面に陽イ
オンが引き寄せられる。これにより活性炭に電荷が蓄積
される。放電時には蓄積した電荷が放出されると共に、
電解質の陽イオンおよび陰イオンが負極側の細孔や正極
側の細孔から脱離する。
【0032】なお電解質としてはLiBF4に代えてL
iPF6にしても良い。 形態2 形態2においては、正極細孔保有部材の基材として活性
炭を用い、活性炭と導電化材(カーボンブラック)とバ
インダ(メチルセルロース)と水とを含むスラリー状の
混合材料を集電体に塗布し、乾燥して正極を作製した。
また負極細孔保有部材の基材として、正極用の活性炭と
は異なる細孔径分布をもつ負極用の活性炭を用い、同様
に活性炭と導電化材(カーボンブラック)とバインダ
(メチルセルロース)と水とを含むスラリー状の混合材
料を集電体に塗布し、乾燥して負極を作製した。各活性
炭は、細孔分布において目標細孔径付近で高頻度となる
ように賦活処理されている。
【0033】形態2においては、電解質としては(C2
54NBF4、(CH34NBF4、CH3(C253
NBF4の少なくとも1種を用いている。形態2におい
ては、電解質の基材となる陽イオンと陰イオンとを比較
したとき、陰イオンの径が陽イオンの径よりも相対的に
小さい。従って形態2においては、陰イオンを引き寄せ
る正極の基材となる活性炭の細孔の細孔径は相対的に小
さく、陽イオンを引き寄せる負極の基材となる活性炭の
細孔の細孔径は相対的に大きくされている。
【0034】具体的には形態2においては、相対的に小
さい側の正極用の活性炭の細孔に係る最頻度の細孔径
は、1.5〜2.0nmの範囲内に設定されている。ま
た相対的に大きい側の負極用の活性炭の細孔に係る最頻
度の細孔径は、2.0〜3.0nmの範囲内に設定され
ている。 適用例 図2は適用例の概念図を示す。1sは正極用の集電体、
1は正極、2sは負極用の集電体、2は負極、3は正極
1と負極2とを分離するセパレータ、4は電解質を含む
電解液、5はこれらを密閉状態で収容するケースであ
る。正極1及び負極2はそれぞれ多数枚積層されてい
る。この電気二重層キャパシタの正極1及び負極2は、
上記した形態1または形態2のいずれかで構成されてい
る。なお本発明に係る電気二重層キャパシタは、図2に
示す構造、形態に限られるものではないことは勿論であ
る。
【0035】(その他)その他、本発明は上記し且つ図
面に示した実施例のみに限定されるものではなく、例え
ば電解質としては上記したものに限定されず、必要に応
じて適宜変更して実施できるものである。 (付記)上記した記載から次の技術的思想が把握でき
る。
【0036】・各請求項において、正極細孔保有部材お
よび負極細孔保有部材は、細孔分布において所定の目標
細孔径付近で細孔径が高頻度となるように賦活処理され
た活性炭であることを特徴とする電気二重層キャパシ
タ。 ・各請求項において正極細孔保有部材および負極細孔保
有部材の細孔径は、電解質を構成するイオンのうち吸引
されるイオンの直径に応じて設定されていることを特徴
とする電気二重層キャパシタ。
【0037】・請求項1において、電解質を構成する陽
イオンと陰イオンとを比較したとき、陰イオン(例えば
BF4 -,PF6 -)の直径は相対的に大きく、陽イオン
(例えばLi+)の直径は相対的に小さい電解質を含む
電解液を備えていることを特徴とする電気二重層キャパ
シタ。 ・請求項3において、電解質を構成する陽イオンと陰イ
オンとを比較したとき、陰イオンの直径(例えばB
4 -,PF6 -)は相対的に小さく、陽イオンの直径(例
えば(C254N、(CH34N、CH3(C253
Nなどのイオン)は相対的に大きい電解質を含む電解液
を備えていることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【0038】
【発明の効果】第1発明に係る電気二重層キャパシタに
よれば、正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、負極細孔
保有部材の細孔の細孔径よりも相対的に大きくされてい
る。そのため、電解質を構成する陽イオンと陰イオンと
の径の相違に対応することができる。具体的には陽イオ
ンの径が陰イオンよりも相対的に小さく、陰イオンの径
が陽イオンよりも相対的に大きい場合に対応することが
できる。よって電気二重層キャパシタの電気容量を向上
させるのに有利となる。従って同一の電気容量であれ
ば、電気二重層キャパシタの小型化に有利となる。
【0039】第2発明に係る電気二重層キャパシタによ
れば、正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、負極細孔保
有部材の細孔の細孔径よりも相対的に小さくされてい
る。そのため、電解質を構成する陽イオンと陰イオンと
の径の相違に対応することができる。具体的には陰イオ
ンの径が陽イオンよりも相対的に小さく、陽イオンの径
が陰イオンよりも相対的に大きい場合に対応することが
できる。よって電気二重層キャパシタの電気容量を向上
させるのに有利となる。従って同一の電気容量であれ
ば、電気二重層キャパシタの小型化に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】細孔保有部材を構成する活性炭の細孔に係る細
孔径と単極静電容量との関係を示すグラフである。
【図2】適用例に係る断面図である。
【図3】電気二重層キャパシタの概念図であり、(A)
は充電時を示し、(B)は放電時を示す。
【符号の説明】
図中、1は正極、2は負極を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細孔を備えると共に陰イオンを引き寄せる
    正極の基材となる正極細孔保有部材と、細孔を備えると
    共に陽イオンを引き寄せる負極の基材となる負極細孔保
    有部材とを具備する電気二重層キャパシタにおいて、 前記正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、前記負極細孔
    保有部材の細孔の細孔径よりも相対的に大きくされてい
    ることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、電解質の陽イオンとし
    てLi+を用い、前記正極細孔保有部材の細孔に係る細
    孔径の最頻度径は、1.5nm以上で10nm以下の領
    域内に設定されており、前記負極細孔保有部材の細孔に
    係る細孔径の最頻度径は、Li+の直径以上で1.5n
    m以下の領域内に設定されていることを特徴とする電気
    二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】細孔を備えると共に陰イオンを引き寄せる
    正極の基材となる正極細孔保有部材と、細孔を備えると
    共に陽イオンを引き寄せる負極の基材となる負極細孔保
    有部材とを具備する電気二重層キャパシタにおいて、 前記正極細孔保有部材の細孔の細孔径は、前記負極細孔
    保有部材の細孔の細孔径よりも相対的に小さくされてい
    ることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
JP9513899A 1999-04-01 1999-04-01 電気二重層キャパシタ Pending JP2000294459A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9513899A JP2000294459A (ja) 1999-04-01 1999-04-01 電気二重層キャパシタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9513899A JP2000294459A (ja) 1999-04-01 1999-04-01 電気二重層キャパシタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000294459A true JP2000294459A (ja) 2000-10-20

Family

ID=14129461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9513899A Pending JP2000294459A (ja) 1999-04-01 1999-04-01 電気二重層キャパシタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000294459A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003109873A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Nec Tokin Corp 電気ニ重層キャパシタ
WO2005112057A1 (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 電気二重層コンデンサとその製造方法
WO2006112067A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-26 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha リチウムイオンキャパシタ
JP2011512662A (ja) * 2008-02-19 2011-04-21 バッツキャップ 多重トラックスーパーキャパシタ
JP2011515016A (ja) * 2008-02-19 2011-05-12 バッツキャップ 多重コイルスーパーキャパシタ

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003109873A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Nec Tokin Corp 電気ニ重層キャパシタ
WO2005112057A1 (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 電気二重層コンデンサとその製造方法
EP1746612A1 (en) * 2004-05-13 2007-01-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Electric double-layer capacitor and production method therefor
JPWO2005112057A1 (ja) * 2004-05-13 2008-03-27 松下電器産業株式会社 電気二重層コンデンサとその製造方法
US7583494B2 (en) 2004-05-13 2009-09-01 Panasonic Corporation Electrical double layer capacitor and production method therefor
EP1746612B1 (en) * 2004-05-13 2012-04-04 Panasonic Corporation Electric double-layer capacitor and production method therefor
WO2006112067A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-26 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha リチウムイオンキャパシタ
US7697264B2 (en) 2005-03-31 2010-04-13 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Lithium ion capacitor
KR101161721B1 (ko) * 2005-03-31 2012-07-03 후지 주코교 카부시키카이샤 리튬 이온 커패시터
JP2011512662A (ja) * 2008-02-19 2011-04-21 バッツキャップ 多重トラックスーパーキャパシタ
JP2011515016A (ja) * 2008-02-19 2011-05-12 バッツキャップ 多重コイルスーパーキャパシタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100227764B1 (ko) 개선된 캐소우드를 갖는 재충전식 리튬 전지 및 그의 제조 방법
US20080003166A1 (en) Methods of forming nanoporous carbon material and electrodes and electrochemical double layer capacitors therefrom
EP3329543B1 (en) Semi-solid flow li/o2 battery
JP2007305625A (ja) 疑似容量キャパシタ
JPH05275077A (ja) リチウム二次電池用負極
KR101901281B1 (ko) 커패시터용 탄소 재료 및 커패시터
JP6867574B2 (ja) リチウムイオン電池およびリチウムイオンキャパシタ用負極活物質
KR20230029985A (ko) 비수계 알칼리 금속 축전 소자 및 정극 도공액
JP6931186B2 (ja) 導電性カーボン混合物、この混合物を用いた電極、及びこの電極を備えた蓄電デバイス
JP4512336B2 (ja) キャパシタ
CN114342113A (zh) 非水电解质二次电池
JP2000294459A (ja) 電気二重層キャパシタ
KR101948804B1 (ko) 향상된 리튬이온 도핑속도를 갖는 흑연전극 및 이를 채용한 리튬이온커패시터
JP4738217B2 (ja) 電気二重層キャパシタ及びその製造方法
JP6500116B2 (ja) リチウムイオンキャパシタ及びその正極活物質として使用する炭素材料
WO2013150853A1 (ja) リチウム空気電池用電解液及びリチウム空気電池
JP5593169B2 (ja) 金属空気二次電池
JP2000124084A (ja) 電気二重層キャパシター
JP2000138141A (ja) 電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素多孔体の製造方法
JP6715209B2 (ja) リチウム空気二次電池
JP2007201397A (ja) 2層の下塗り層を有する非水系電子部品用電極部材
JP2013165161A (ja) キャパシタ
KR102460238B1 (ko) 이차전지 양극 활물질용 복합체, 이를 포함하는 이차전지, 및 이의 제조방법
JP2013046053A (ja) 電極活物質とその製造方法、及びこれを用いた電極を含む電気化学キャパシタ
JP6862159B2 (ja) 蓄電デバイス用炭素材料及び蓄電デバイス