JP2017183591A - 蓄電デバイス用炭素材料及び電極並びに蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】電極密度が高く且つ耐久性に優れた蓄電デバイスを提供する。【解決手段】本発明の蓄電デバイス用炭素材料221は、酸性官能基量が0.2mmol/g乃至0.45mmol/gの範囲内にあり、ゼータ電位の絶対値が25mV以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、蓄電デバイス用炭素材料及び電極並びに蓄電デバイスに関する。
炭素材料は、電気二重層キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ及びリチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスの電極に使用されることがある。
電気二重層キャパシタは、活性炭を主成分とした一対の分極性電極と、それらの間に介在する非水電解液とを含んでいる。電気二重層キャパシタでは、一対の分極性電極と非水電解液とのそれぞれの界面に電気二重層が形成され、この電気二重層へのイオンの吸着・脱着現象を利用して充放電を行う。
リチウムイオン二次電池は、リチウム金属酸化物を主成分とした正極と、リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料を主成分とした負極と、それらの間に介在する非水電解液とを含んでいる。リチウムイオン二次電池は、正極及び負極の一方に吸蔵されたリチウムイオンが、正極及び負極の他方へ移動することにより充放電を行う。
ハイブリッドキャパシタは、一対の電極を有し、いずれか一方の電極の近傍に電気二重層を形成し、もう一方の電極において酸化還元反応を生じさせるキャパシタである。ハイブリッドキャパシタの一例として、リチウムイオンキャパシタが知られている。リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタの分極性電極からなる正極とリチウムイオン二次電池の負極とを組み合わせたキャパシタである。
このような蓄電デバイスに用いる電極の製造方法としては、液状分散媒に活性炭と導電補助剤とバインダとからなる混合物を分散させたペーストを用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、pHを調整した分散媒に活性炭とカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)との混合物を分散させて作成したペーストを、電極集電体上に塗布し、得られた積層体を乾燥させることにより電極を製造することが記載されている。
特開平10−70048号公報
本発明は、電極密度が高く且つ耐久性に優れた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明の第1側面によると、酸性官能基量が0.2mmol/g乃至0.45mmol/gの範囲内にあり、ゼータ電位の絶対値が25mV以上である蓄電デバイス用炭素材料が提供される。
本発明の第2側面によると、第1側面に係る炭素材料を含有している蓄電デバイス用電極が提供される。
本発明の第3側面によると、一対の電極とそれらの間に介在した非水電解液とを具備し、前記一対の電極の少なくとも一方は第2側面に係る電極である蓄電デバイスが提供される。
本発明によると、電極密度が高く且つ耐久性に優れた蓄電デバイスが提供される。
本発明の一態様に係る蓄電デバイスを概略的に示す断面図。 本発明の一態様に係る炭素材料を概略的に示す断面図。 ゼータ電位と酸性官能基量との関係の一例を示すグラフ。 電極密度の例を示すグラフ。 10サイクル試験後における緩和電流の例を示すグラフ。 100サイクル試験後における緩和電流の例を示すグラフ。
従来、蓄電デバイス用電極の製造方法では、活性炭と導電補助剤とバインダとからなる混合物を分散させる分散媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)等の有機溶剤が用いられてきた。NMPは、活性炭等を分散させる能力が高い反面、その毒性は高く、環境への負荷も大きい。また、NMPの沸点は202℃と高温である。したがって、NMP等の有機溶剤を分散媒として用いた場合、加熱処理及び排液処理に掛かるコストが高くなっていた。それゆえ、現在では、分散媒として有機溶剤を用いる代わりに、水を用いることが主流になっている。
しかしながら、分散媒として水を用いた場合、分散媒として有機溶剤を用いた場合と比べて、電極の密度が低下することを本発明者らは見出した。その理由については、以下の通りであると本発明者らは考えている。
先ず、活性炭は、賦活処理時の熱負荷により、表面が疎水性となりやすい。したがって、活性炭は、有機溶剤との親和性が高く、有機溶剤中で均一に分散しやすい。一方、活性炭は、水との親和性が低く、水中で均一に分散しにくい。それゆえ、分散媒として水を用いた場合、分散媒として有機溶剤を用いた場合ほど高い電極密度を達成することは困難であった。
この問題に対して、本発明者らは、以下に説明する炭素材料を電極材料として用いることにより、電極密度が高く且つ耐久性に優れた蓄電デバイスを実現できることを見出した。
以下、本発明の態様について説明する。
図1は本発明の一態様に係る蓄電デバイスを概略的に示す断面図である。
この蓄電デバイスは、電気二重層キャパシタである。
図1に示すキャパシタ1は、一対の分極性電極2a及び2bと、セパレータ3と、非水電解液4とを含んでいる。これらは、図示しないセル容器に収容されている。
分極性電極2a及び2bは、それぞれ、分極集電体21a及び21bと分極活物質層22a及び22bとを含んでいる。
分極集電体21a及び21bは、例えば、導電性材料からなる薄層である。導電性材料としては、例えば、アルミニウムを使用することができる。
分極活物質層22a及び22bは、それぞれ、分極集電体21a及び21b上に積層されている。分極活物質層22a及び22bは、主成分として、炭素材料221を含んでいる。分極活物質層22a及び22bの全体量に占める炭素材料221の割合は、例えば、60質量%乃至99質量%の範囲内にあり、典型的には、80質量%乃至99質量%の範囲内にある。
図2は、本発明の一態様に係る炭素材料を概略的に示す断面図である。この炭素材料221は、複数の細孔Pを有している。複数の細孔Pは、この炭素材料221の内部で網目状に広がっている。この炭素材料221は、細孔P内で露出した部分である内表面ISと、細孔Pの外部で露出した部分である外表面OSとを有している。内表面ISの面積は、典型的には、内表面ISの面積と外表面OSの面積との合計の大部分を占めている。
この炭素材料221の酸性官能基量は、0.2mmol/g乃至0.45mmol/gの範囲内にあり、好ましくは、0.25mmol/g乃至0.45mmol/gの範囲内にある。酸性官能基としては、例えば、ラクトン基、キノン基、フェノール性水酸基及びカルボキシル基を挙げることができる。こなお、この炭素材料221の酸性官能基量は、Boehm法により求めることができる。
この酸性官能基量は、炭素材料221の内表面ISにおける酸性官能基量と外表面OSにおける酸性官能基量との和を表している。したがって、この酸性官能基量は、炭素材料221の粒子全体の親水性を示す指標である。すなわち、酸性官能基量が多い炭素材料221は、水との親和性が高く、水中での分散性が高い傾向にある。それゆえ、酸性官能基量が多い炭素材料221を電極材料に用いると、蓄電デバイスの電極密度が高まる傾向にある。
しかしながら、酸性官能基量が過剰に多い炭素材料221を電極材料に用いると、蓄電デバイスの耐久性が低下する傾向にある。すなわち、炭素材料221がその表面に有する酸性官能基は、非水電解液4の分解反応の起点となることがある。非水電解液4が分解すると、非水電解液4の劣化や、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス及び水素(H2)ガス等のガスの発生等が起こる。したがって、酸性官能基量が過剰に多い炭素材料221を電極材料に用いると、非水電解液4の分解反応が促進され、蓄電デバイスの耐久性が低下する傾向にある。
以上のことから、蓄電デバイス用炭素材料221の酸性官能基量を上記の範囲内にすることにより、蓄電デバイスの電極密度と耐久性との双方を高めることができる。
なお、非水電解液4の反応性は、緩和電流により評価することができる。緩和電流は、以下の方法により得られる電流値である。先ず、蓄電デバイスについて、放電状態から上限電圧まで定電流で充電する。その後、蓄電デバイスの上限電圧を維持したまま、更に充電を行い、一定時間経過後の電流値を測定する。以下、この電流値を緩和電流という。この緩和電流は、非水電解液4が分解する際に消費する電流値を意味している。したがって、緩和電流が大きな蓄電デバイスの耐久性は低い傾向にある。
また、この炭素材料221のゼータ電位の絶対値は25mV以上であり、好ましくは、27mV以上である。なお、このゼータ電位の絶対値に上限値はないが、例えば、50mV以下であり、典型的には、35mV以下である。このゼータ電位は、イオン交換水中に濃度が0.06g/Lとなるように炭素材料221を分散させてなる分散液中での炭素材料221のゼータ電位である。このゼータ電位の絶対値は、電気泳動光散乱法(レーザードップラー法)により求めることができる。電気泳動式ゼータ電位測定装置としては、大塚電子株式会社製 ELSZ−1000ZS等を用いることができる。
この炭素材料221のゼータ電位の絶対値は、炭素材料221の分散安定性を示す指標である。すなわち、炭素材料221を水中に分散させると、炭素材料221粒子の外表面OSに、対イオンによる電気二重層が形成される。ゼータ電位は、この電気二重層のすべり面と、炭素材料221の外表面OSから十分に離れて電気的に中性である領域との間に生じる電位差である。したがって、ゼータ電位の絶対値が大きな炭素材料221は、粒子間での反発力が大きく、水中での分散性が高い傾向にある。それゆえ、ゼータ電位の絶対値が大きな炭素材料221を電極材料に用いると、不所望な凝集が抑制され、蓄電デバイスの電極密度が高まる傾向にある。
この炭素材料221の平均粒径は、例えば、0.1μm乃至30μmの範囲内にあり、典型的には、1μm乃至10μmの範囲内にある。平均粒径が小さな炭素材料221を電極材料に用いると、蓄電デバイスの電極密度が更に高まる傾向にある。この平均粒径は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布において、体積積算値が50%となる粒径を意味している。レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製 LA750等を使用することができる。測定サンプルとしては、炭素材料221を水中に分散させたものを用いることができる。
この炭素材料221の比表面積は、例えば、100m2/g乃至4000m2/gの範囲内にあり、典型的には、1000m2/g乃至3000m2/gの範囲内にある。比表面積の大きな炭素材料221を電極材料に用いると、蓄電デバイスのエネルギー密度が高まる傾向にある。ここで、「比表面積」は、窒素BET(Brunauer, Emmet and Teller)法により求めた比表面積、即ち、BET比表面積を意味している。この窒素BET法に基づく比表面積は、以下の方法により求めることができる。
先ず、77K(窒素の沸点)の窒素ガス中で、窒素ガスの圧力P(mmHg)を徐々に高めながら、各圧力P毎に、炭素材料221の窒素ガス吸着量(mL/g)を測定する。次いで、圧力P(mmHg)を窒素ガスの飽和蒸気圧P0(mmHg)で除した値を相対圧力P/P0として、各相対圧力P/P0に対する窒素ガス吸着量をプロットすることにより吸着等温線を得る。次いで、この窒素吸着等温線とBET式とからBETプロットを算出し、このBETプロットを利用して比表面積を得る。なお、BETプロットの算出には、BET多点法を用いる。
この炭素材料221の全細孔容積は、例えば、0.05ml/g乃至3.0ml/gの範囲内にあり、典型的には、0.5ml/g乃至2.0ml/gの範囲内にある。この全細孔容積は、上記の温度77Kで測定した窒素吸着等温線において、相対圧力P/P0が1.0のときの窒素吸着量から算出した値である。
この炭素材料221の平均細孔径は、例えば、0.5nm乃至5nmの範囲内にあり、典型的には、1nm乃至3nmの範囲内にある。ここで、平均細孔径は、全細孔容積(V)をBET比表面積(SSA)で除した値に、4を乗じて得られる値(4×V/SSA)である。
このような炭素材料221は、例えば、以下のようにして製造することができる。
先ず、炭素材料221の原料として、活性炭を準備する。この活性炭の原料は、例えば、石炭、ヤシ殻、コークス、ピッチ又は樹脂であり、典型的には、ヤシ殻である。この活性炭としては、例えば、比表面積が100m2/g乃至1500m2/gの範囲内にあり、平均粒径が0.3μm乃至3μmの範囲内にあるものを用いることができる。ここでは、活性炭としてアルカリ賦活炭を用いた例を一例に挙げて説明する。
先ず、この活性炭について酸洗浄を行う。酸洗浄により、活性炭に残留するアルカリ金属又はアルカリ土類金属を除去することができる。酸洗浄は、この活性炭と洗浄液とを混合し、得られた混合液を十分に撹拌することにより行う。洗浄液としては、例えば、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸又はこれらの混合物の水溶液を用いることができる。
次いで、この活性炭について水洗浄を行う。水洗浄により、酸洗浄後の活性炭に残留した酸を除去することができる。具体的には、この活性炭と洗浄液とを混合し、得られた混合液を十分に撹拌することにより、活性炭を洗浄する。次いで、この混合液から活性炭をろ別する。次いで、ろ別された活性炭と新たな洗浄液とを混合し、得られた混合液を十分に撹拌して、活性炭を更に洗浄する。この水洗浄は、日本工業規格JIS K 1474に基づき、この混合液の上澄み液のpHが3.5以上になるまで繰り返し行う。洗浄液としては、例えば、超純水、イオン交換水又はこれらの混合物を用いることができる。
次いで、洗浄後の活性炭を水蒸気賦活に供する。活性炭を水蒸気賦活に供することにより、炭素材料221のゼータ電位を高めることができる。水蒸気処理は、例えば、窒素ガス等の不活性雰囲気下、水蒸気の供給量を0.5L/min乃至2.0L/minの範囲内とし、賦活温度を800℃乃至1000℃の範囲内とし、賦活時間を10分乃至600分の範囲内として行う。
次いで、この水蒸気賦活処理後の活性炭を酸性官能基の付与処理に供する。具体的には、この活性炭と処理液とを混合し、得られた混合液を十分に撹拌することにより、活性炭に酸性官能基を付与する。次いで、この混合液から活性炭をろ別する。次いで、ろ別された活性炭と新たな処理液とを混合し、得られた混合液を十分に撹拌して、活性炭に酸性官能基を更に付与する。この活性炭への酸性官能基の付与処理は、混合液の上澄み液のpHが7以下になるまで繰り返し行う。
この処理液としては、例えば、超純水、イオン交換水、酸性水溶液又はこれらの混合物を用いることができ、典型的には、イオン交換水を用いる。酸性水溶液としては、例えば、過酸化水素、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸又はこれらの混合物の水溶液を用いることができる。酸性水溶液の濃度は、例えば、0.5mol/L乃至15mol/Lの範囲内とする。なお、この付与処理を繰り返す際には、すべての工程において用いる処理液の種類を同一としてもよく、各工程ごとに用いる処理液の種類を異ならしめてもよい。
なお、処理液として、酸性水溶液を用いる場合、酸性官能基付与処理後の活性炭について、水洗浄を更に行ってもよい。水洗浄は、上述したのと同様の方法により行うことができる。
次いで、酸性官能基付与後の活性炭を十分に乾燥させる。次いで、粉砕機を用いて、乾燥後の活性炭を粉砕し、炭素材料221を得る。
ここで、炭素材料221は、熱処理に更に供してもよい。熱処理は、例えば、窒素ガス等の不活性雰囲気下、熱処理温度を300℃乃至1000℃の範囲内とし、熱処理時間を0.5時間乃至24時間の範囲内として行う。熱処理温度が高いと、炭素材料221の酸性官能基量が減少する傾向にある。熱処理時間が長いと、炭素材料221の酸性官能基量が減少する傾向にある。
このように、活性炭を水蒸気賦活処理に供すること、活性炭に処理液を用いて酸性官能基を付与すること、及び熱処理温度と熱処理時間とを調整することにより、所望の酸性官能基量及びゼータ電位の絶対値を有する炭素材料221を得ることができる。
分極活物質層22a及び22bは、この炭素材料221に加え、バインダ、導電補助剤及び増粘材を更に含んでいてもよい。バインダは、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。導電補助剤は、例えば、カーボンブラックである。増粘材は、例えば、カルボキシメチルセルロ−スである。
セパレータ3は、一対の分極性電極2a及び2bの間に位置し、これらの短絡を防止する。セパレータ3は、例えば、樹脂からなる多孔質シート又は不織布である。多孔質シートを形成する樹脂は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンである。
非水電解液4は、一対の分極集電体21a及び21bの隙間に存在している。非水電解液4は、例えば、電解質と有機溶媒とを含む溶液である。この電解質としては、例えば、電離することにより、テトラアルキルアンモニウムイオンなどのカチオンと、テトラフルオロ硼酸イオンやヘキサフルオロ燐酸イオンや過塩素酸イオンなどのアニオンとを生じるものを使用することができる。有機溶媒は、例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル又はそれらの混合物である。有機溶媒には、例えば、プロピオニトリル、炭酸エチレン、ジメチルスルホキシド、ニトロメタン又はそれらの混合物を更に添加してもよい。
以上、説明したように、この炭素材料221を電極材料に用いた蓄電デバイスは、電極密度が高く且つ耐久性に優れている。そして、蓄電デバイスの電極密度を高めると、そのエネルギー密度が高まる傾向にある。すなわち、この炭素材料221を電極材料に用いると、静電容量が大きく且つ耐久性に優れた蓄電デバイスを実現することができる。
なお、ここでは電気二重層キャパシタを一例に挙げて説明したが、この炭素材料221は、リチウムイオンキャパシタ又はリチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスの電極材料としても、好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
<例1>
[炭素材料CM1の製造]
先ず、原料として、ヤシ殻活性炭を準備した。次いで、このヤシ殻活性炭と0.3mol/Lの硝酸溶液とを混合し、得られた混合液を2時間撹拌して、酸洗浄を行った。次いで、この混合液から酸洗浄後のヤシ殻活性炭をろ別した。次いで、このろ別したヤシ殻活性炭とイオン交換水とを混合し、得られた混合液を撹拌して、水洗浄を行った。次いで、この混合液からヤシ殻活性炭をろ別し、このろ別したヤシ殻活性炭と新たなイオン交換水とを混合し、得られた混合液を撹拌して水洗浄を更に行った。水洗浄は、JIS K1474に基づくpH測定方法により、この混合液の上澄み液のpHが3.5以上になるまで繰り返し行った。
次いで、水洗浄後のヤシ殻活性炭を水蒸気賦活処理に供した。具体的には、ロータリーキルン炉(タナベ株式会社社製)を用いて、窒素雰囲気下、1時間当り50kgの水蒸気を供給しながら、900℃の温度で120分間加熱した。以上の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。
次いで、この水蒸気賦活後の活性炭とイオン交換水とを混合し、得られた混合液を2時間撹拌して、酸性官能基を活性炭に付与した。次いで、この混合液から活性炭をろ別した。次いで、このろ別した活性炭と新たなイオン交換水とを混合し、得られた混合液を2時間撹拌して、活性炭に酸性官能基を更に付与した。この酸性官能基の付与は、この混合液の上澄み液のpHが7になるまで繰り返し行った。以上の方法により、酸性官能基を付与した活性炭を得た。
次いで、110℃の温度で24時間加熱して、この酸性官能基を付与した活性炭を乾燥させた。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この乾燥後の活性炭を粉砕した。以上の方法により、炭素材料CM1を得た。
[電極P1の製造]
先ず、この炭素材料CM1を真空下、110℃の温度で2時間加熱して乾燥させた。次いで、イオン交換水に4質量部のカルボキシメチルセルロースを溶解させて、溶解液を得た。次いで、この溶解液に、85質量部の炭素材料CM1と6質量部のカーボンブラックとを混合し、十分に撹拌して混合液を得た。次いで、この混合液に5質量部のバインダを添加し、十分に撹拌してスラリーを調製した。次いで、アルミニウム集電箔上に自動塗工機を用いてこのスラリーを塗工し、得られた積層体を乾燥させて、電極集電体と電極活物質との積層構造を得た。次いで、この積層構造をシート状に成型し、5cm角のシート片にカッティングしてシート状電極P1を得た。
[セルC1の製造]
電極P1を一対の分極とし、不織布セパレータを挟んでこれらを対向させた。次いで、真空下、150℃の温度で4時間これらを乾燥させた。次いで、不活性雰囲気中で、これらに1.5モル/Lの濃度でテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有させたプロピレンカーボネート溶液を含浸させた。次いで、これらをアルミラミネートの外包に組み込み、セルを形成した。以下、このセルをセルC1という。
<例2>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。次いで、この水蒸気賦活後の活性炭とイオン交換水とを混合し、得られた混合液を2時間撹拌して、活性炭に酸性官能基を付与した。次いで、この混合液から活性炭をろ別した。次いで、このろ別した活性炭と2質量%濃度の過酸化水素水溶液とを混合し、得られた混合液を1時間撹拌して、活性炭に酸性官能基を更に付与した。この酸性官能基の付与処理は、この混合液の上澄み液のpHが7になるまで繰り返し行った。なお、この酸性官能基の付与処理を繰り返す際、3回目以降の付与処理では、処理液に2質量%濃度の過酸化水素水溶液を使用した。以上の方法により、酸性官能基を付与した活性炭を得た。
次いで、110℃の温度で24時間加熱して、この酸性官能基を付与した活性炭を乾燥させた。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この乾燥後の活性炭を粉砕した。以上の方法により、炭素材料CM2を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM2を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P2及びセルC2を得た。
<例3>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。次いで、この水蒸気賦活後の活性炭と13mol/Lの硝酸溶液とを混合し、得られた混合液を2時間撹拌して、活性炭に酸性官能基を付与した。次いで、この混合液から活性炭をろ別した。次いで、このろ別した活性炭とイオン交換水とを混合し、得られた混合液を1時間撹拌して、水洗浄を行った。水洗浄は、この混合液の上澄み液のpHが3.5になるまで繰り返し行った。以上の方法により、酸性官能基を付与した活性炭を得た。
次いで、110℃の温度で24時間加熱して、この酸性官能基を付与した活性炭を乾燥させた。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この乾燥後の活性炭を粉砕した。
次いで、昇降式焼成炉(美濃窯業株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、5℃/minの昇温速度で加熱し、550℃まで昇温し、550℃に達してから3時間維持して、粉砕後の活性炭を熱処理に供した。以上の方法により、炭素材料CM3を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM3を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P3及びセルC3を得た。
<例4>
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM4として、YP−50F(クラレケミカル社製)を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P4及びセルC4を得た。なお、YP−50Fの平均粒径は4.5μmであった。
<例5>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この水蒸気賦活後の活性炭を粉砕した。
次いで、昇降式焼成炉(美濃窯業株式会社製)を用いて、3体積%の濃度で水素を含む窒素雰囲気下、2℃/minの昇温速度で加熱し、700℃まで昇温し、700℃に達してから8時間維持して、粉砕後の活性炭を加熱処理に供した。以上の方法により、炭素材料CM5を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM5を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P5及びセルC5を得た。
<例6>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この水蒸気賦活後の活性炭を粉砕した。以上の方法により、炭素材料CM6を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM6を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P6及びセルC6を得た。
<例7>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、水蒸気賦活後の活性炭を得た。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この水蒸気賦活後の活性炭を粉砕した。
次いで、昇降式焼成炉(美濃窯業株式会社製)を用いて、空気雰囲気下、10℃/minの昇温速度で加熱し、350℃まで昇温し、350℃に達してから4時間維持して、粉砕後の活性炭に酸性官能基を付与した。以上の方法により、炭素材料CM7を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM7を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P7及びセルC7を得た。
<例8>
酸性官能基の付与処理時間を、4時間から6時間に変更したこと以外は、例7に記載したのと同様の方法により、炭素材料CM8を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM8を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P8及びセルC8を得た。
<例9>
先ず、例1に記載したのと同様の方法により、酸性官能基を付与した活性炭を得た。次いで、110℃の温度で24時間加熱して、この酸性官能基を付与した活性炭を乾燥させた。次いで、乾式振動ミルを用いて、平均粒径がおよそ4.5μmとなるように、この乾燥後の活性炭を粉砕した。
次いで、昇降式焼成炉(美濃窯業株式会社製)を用いて、3体積%の濃度で水素を含む窒素雰囲気下、2℃/minの昇温速度で加熱し、700℃まで昇温し、700℃に達してから8時間維持して、粉砕後の活性炭を加熱処理に供した。以上の方法により、炭素材料CM9を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM9を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P9及びセルC9を得た。
<例10>
熱処理温度を550℃から500℃に変更したこと以外は、例3に記載したのと同様の方法により、炭素材料CM10を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM10を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P10及びセルC10を得た。
<例11>
熱処理温度を550℃から600℃に変更したこと以外は、例3に記載したのと同様の方法により、炭素材料CM11を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM11を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P11及びセルC11を得た。
<例11> 1
熱処理温度を550℃から700℃に変更したこと以外は、例3に記載したのと同様の方法により、炭素材料CM12を得た。
炭素材料CM1の代わりに、炭素材料CM12を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、電極P12及びセルC12を得た。
<評価方法>
[酸性官能基量測定]
炭素材料CM1乃至CM12について、Boehm法により酸性官能基量を測定した。具体的には、先ず、各炭素材料を115℃の温度で1時間以上加熱することにより乾燥させた。次いで、2.000gの乾燥させた各炭素材料と0.1mol/L濃度のナトリウムエトキシド(C25ONa)水溶液20mlとを混合し、得られた混合液を十分に撹拌した。次いで、この混合液から炭素材料をろ別して、ろ液を得た。次いで、5mlのろ液に、指示薬としてメチルオレンジ試薬を添加し、この混合液の色が変化するまで0.05mol/Lの塩酸を滴下した。上記の混合液の色が変化するまでに要した塩酸水溶液の量を、塩酸滴下量bとした。
次いで、ブランクテストを行った。具体的には、0.1mol/L濃度のC25ONa水溶液20mlにメチルオレンジ試薬を添加し、この混合液の色が変化するまで0.05mol/Lの塩酸水溶液を滴下した。上記の混合液の色が変化するまでに要した塩酸水溶液の量を、塩酸滴下量aとした。
次いで、下記式(1)に示すように、C25ONa水溶液量(ml)と塩酸濃度(mol/L)と塩酸滴下量aから塩酸滴下量bを減じた値(ml)とを乗じた値を、炭素材料量(g)にろ液量(ml)を乗じた値で除することにより、各炭素材料について単位質量当りの酸性官能基量(mmol/g)を算出した。この結果を、表1に示す。
[ゼータ電位測定]
炭素材料CM1乃至CM12について、ゼータ電位を測定した。具体的には、先ず、3.0mgの各炭素材料と50mlのイオン交換水とを混合し、十分に撹拌して、懸濁液を調製した。次いで、ゼータ電位測定システム(大塚電子株式会社製 ELSZ−1000ZS)の試料台に各懸濁液をセットし、ゼータ電位の絶対値を測定した。
この結果を、表1に示す。
[電極密度評価]
電極P1乃至P12について、電極活物質層の厚み、面積及び重量から、各電極密度を算出した。
この結果を、表1に示す。
[蓄電デバイスの耐久性評価]
セルC1乃至C12について、緩和電流を測定した。具体的には、先ず、各セルについて、充放電サイクル試験を行った。充放電サイクル試験は、先ず、各セルを25℃の恒温槽に2時間以上置いて温度を調整した後、電圧が2.7Vに達するまで定電流を流して充電した。次いで、2.7Vの電圧を保持したまま、5分間、定電圧充電を行った。次いで、このセルを10秒間休ませた後、電圧が0Vに達するまで放電させた。この充電と放電とを1サイクルとし、各セルについて充放電を繰り返し行った。なお、この充放電は、連続して100サイクル行った。
10サイクル終了時の緩和電流から、10サイクル時のセル当たりの緩和電流を算出した。次いで、このセル当たりの緩和電流を電極活物質密度で除することで、各セルについて、10サイクル時の電極活物質の単位質量当たりの緩和電流を算出した。ここで、電極活物質密度は、電極厚み、電極活物質質量及び電極面積から算出した。
上記の方法と同様の方法により、100サイクル時の電極活物質の単位質量当たりの緩和電流を算出した。
この結果を、表1に示す。
上記表1において、「製造条件」という見出しの下方の列のうち、「賦活処理」と表記した列には、賦活の種類を記載している。「処理液」と表記した列には、活性炭への酸性官能基を付与する処理において用いた処理液を記載している。「熱処理温度条件(温度/時間/雰囲気)」と表記した列には、活性炭を熱処理した時の温度、時間及び雰囲気の種類を記載している。
また、上記表1において、「炭素材料」という見出しの下方の列のうち、「酸性官能基量(mmol/g)」と表記した列には、上記の酸性官能基量測定を行った結果を記載している。「ゼータ電位(mV)」と表記した列には、上記のゼータ電位測定を行った結果を記載している。
また、上記表1において、「電極」という見出しの下方の列のうち、「密度(g/ml)」と表記した列には、上記の電極密度評価により得られた電極密度を記載している。
更に、上記表1において、「セル」という見出しの下方の列のうち、「緩和電流(mA/g)」と表記した列には、上記の緩和電流測定により得られた電極活物質の単位質量当たりの緩和電流を記載している。
上記表1において、例3及び例10乃至例12から明らかなように、熱処理温度を上昇させると、炭素材料221の酸性官能基量は減少する傾向にある。また、例1乃至例3、例7及び例8に示すように、処理液を用いて酸性官能基を付与した炭素材料221のゼータ電位は、空気中で活性炭を加熱することにより酸性官能基を付与した炭素材料のゼータ電位に比べて大きい傾向にある。
そして、上記表1から明らかなように、例1乃至例3は、例4乃至例12と比較して、電極密度は高く、且つ、電極活物質の単位質量当たりの緩和電流は小さかった。
ここで、蓄電デバイスの電極密度を高めると、エネルギー密度が高まる傾向にある。そして、緩和電流は、非水電解液4が分解する際に消費する電流値である。
従って、炭素材料CM1乃至CM3を電極材料に用いると、炭素材料CM4乃至CM12を電極材料に用いた場合と比較して、静電容量が大きく且つ耐久性に優れたキャパシタを得ることができる。
図3は、酸性官能基量とゼータ電位との関係の一例を示すグラフである。図3は、例1乃至例12で得られたデータを利用して作成している。図3に示すグラフにおいて、横軸は炭素材料CM1乃至CM12について得られた酸性官能基量を表し、縦軸は炭素材料CM1乃至CM12について得られたゼータ電位を表している。
図4は、電極密度の例を示すグラフである。図4は、例1乃至例12で得られたデータを利用して作成している。
図3及び図4に示すように、酸性官能基量が0.2mmol/g以上であり、且つゼータ電位の絶対値が25mV以上である炭素材料221を電極材料に用いた電極の密度は、酸性官能基量が0.2mmol/gより少ない炭素材料221、及びゼータ電位の絶対値が25mVより小さい炭素材料221を電極材料に用いたものと比較して、高い傾向にある。
図5は、10サイクル試験後における緩和電流の例を示すグラフである。図6は、100サイクル試験後における緩和電流の例を示すグラフである。図5及び図6は、例1乃至例12で得られたデータを利用して作成している。
図3、図5及び図6に示すように、酸性官能基量が0.45mmol/g以下である炭素材料221を電極材料に用いたセルは、酸性官能基量が0.45mmol/gよりも大きい炭素材料221を電極材料に用いたセルと比較して、電極活物質の単位質量当たりの緩和電流が小さい傾向にある。
1…キャパシタ、2a…分極性電極、2b…分極性電極、21a…分極集電体、21b…分極集電体、22a…分極活物質層、22b…分極活物質層、221…炭素材料、3…セパレータ、4…非水電解液、IS…内表面、OS…外表面、P…細孔。

Claims (3)

  1. 酸性官能基量が0.2mmol/g乃至0.45mmol/gの範囲内にあり、ゼータ電位の絶対値が25mV以上である蓄電デバイス用炭素材料。
  2. 請求項1に記載の炭素材料を含有している蓄電デバイス用電極。
  3. 一対の電極とそれらの間に介在した非水電解液とを具備し、前記一対の電極の少なくとも一方は請求項2に記載の電極である蓄電デバイス。
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