JP4935374B2 - 電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタ Download PDF

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Description

本発明は、電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、電解液中にセパレータを介して、2対の電極を対向することにより構成される。充放電はセルに電圧を印加することにより、電解液中のイオンが電極表面に電気的吸脱着をすることにより行われる。このように、電気二重層キャパシタは電極と電解液間で化学的な反応が伴わないため、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池など他の二次電池と比較して、高い出力、高い寿命、さらには高い安全性を有することが特徴である。
電気二重層キャパシタは半導体メモリのバックアップ電源として実用化され、次いで、高容量化と共に太陽電池と組み合わせた道路標識、照明等に使用されるようになった。近年、注目されている電気二重層キャパシタの利用分野は車載用電源と瞬時停電用電源である。特に車載用途は、自動車の電子制御化、ハイブリッド化と共に、電源への信頼性、寿命、出力特性に対する要求が高まり、これらの特性に優れる電気二重層キャパシタが注目されている。
電気二重層キャパシタの電極材には、高い比表面積を有する活性炭が用いられている。活性炭はナノサイズの細孔から成る多孔質炭素である。この細孔内で電気二重層形成及びイオン移動などが起こるため、電気二重層キャパシタの特性向上を目的とし、予てより電極材としての活性炭の改良検討が盛んに行われてきた。
車載用電源用電気二重層キャパシタには、高い出力特性、特に低温域での高出力化が要求されている。一般的に電気二重層キャパシタを電極材から高出力化するためには、(1)電極材固有の電気抵抗を低下させること、(2)電極材間の接触抵抗を低下させること、(3)活性炭細孔内の電解液の拡散抵抗を低下させることが挙げられる。特に、低温域では、(3)の細孔内のイオンの拡散抵抗が抵抗成分の主要因となっており、活性炭の細孔径をコントロールすることによる出力特性改善の試みが多数報告されている(例えば特許文献1、2参照)。
ところで、古来より活性炭を製造する方法として、水蒸気などを使用したガス賦活法が用いられてきた。しかし、近年では電気二重層キャパシタ用電極材として高い容量が得られるアルカリ賦活法が注目されており、例えば、メソフェーズピッチ系炭素繊維をアルカリ賦活し、高容量活性炭を製造するなどの報告がなされている(例えば特許文献3参照)。一方、高出力化に関するアルカリ賦活の報告例としては、水蒸気賦活後にアルカリ賦活を行うことでメソポアを発達させ、電極材の高出力化を試みているほか、賦活温度、賦活時間、アルカリ化合物添加量などの製造条件から電極材の細孔径をコントロールし、高出力化を試みている報告例が挙げられる(例えば特許文献2、4参照)。
特開2002−33249号公報 特開2001−118753号公報 特開平10−121336号公報 特開平8−119614号公報
電極材を高出力するためには、細孔径をコントロールすることが重要である。従来の報告では、水蒸気賦活後にアルカリ賦活を行う、あるいは製造条件として、前駆体種、賦活温度、賦活時間、アルカリ化合物種及びその混合量を制御するなどから検討されてきた。しかし、これらの製造方法はコストがかかるうえ、多くの製造条件を調整する必要があり、工程が複雑化する等の課題があった。
発明者らはアルカリ賦活時の圧力を制御することで容易に細孔径がコントロールでき、電極材の高出力化が図れることを見出した。本発明は、低温域において高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタを提供する。
発明者らはアルカリ賦活による電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法において、従来アルカリ賦活の製造条件として検討されてきた前駆体種、賦活温度、賦活時間、アルカリ化合物種及びその混合量以外に、アルカリ賦活の雰囲気圧を制御することで容易に電極材の細孔径がコントロールでき、0.11MPa以上でアルカリ賦活し得られる電極材は、電気二重層キャパシタ用電極材として高い出力特性を有することを見出した。
具体的には下記の[1]〜[3]に記載の事項を特徴とするものである。
[1]炭素質物質とアルカリ化合物を含む混合物をアルカリ賦活してなる電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法において、アルカリ賦活を実施する系内の温度域が600℃から900℃であり、アルカリ賦活を実施する系内が圧力0.11MPa以上の不活性雰囲気下である電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法。
[2][1]に記載の電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法により作製してなる電気二重層キャパシタ用電極材。
[3][2]に記載の電気二重層キャパシタ用電極材を用いてなる電気二重層キャパシタ。
本発明によれば、低温域において高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、その製造方法及び電気二重層キャパシタを得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法は、炭素質物質とアルカリ化合物を含む混合物を、600℃から900℃の温度域の系内において、圧力0.11MPa以上の不活性雰囲気下でアルカリ賦活を行うことを特徴とする。以下、賦活とはアルカリ賦活を表す。0.11MPa以上の不活性雰囲気下で賦活にすることにより、0.11MPa未満で賦活した電極材と比較して細孔径を拡大することが可能となる。系内の圧力としては0.11〜0.30MPaが好ましく、0.12〜0.25MPaがより好ましく、0.12〜0.20MPaがさらに好ましい。過度の加圧は反応性の高いアルカリ金属が炉内(系内)で生成されていることを考慮すると、危険性が高くなる懸念があるため好ましくない。
加圧を実施する温度は、炭素が賦活される温度域に近い方が好ましい。具体的には600〜900℃であり、650〜900℃が好ましく、700〜900℃がより好ましい。600℃未満で加圧を行うと、混合しているアルカリ化合物の脱水反応を阻害し、高温域での賦活反応に影響する。また、900℃を超える温度は、アルカリによる炉体及び容器の腐食が著しくなるため好ましくない。
加圧する方法としては、賦活を実施する系内の圧力が0.11MPa以上になれば特に制限はされないが、炉の設計、構造により内圧をコントロールすることが、簡単かつ確実に制御できるため好ましい。例えば、耐圧設計した雰囲気炉に圧力センサーを入れ、排気バルブの開閉を制御することで内圧をコントロールすることが可能である。また、アルカリ賦活時には反応性の高い金属アルカリが生成し、炉内または配管内に飛散する。このため、炉内に外気が導入しないよう逆流防止弁を設けるなどの安全対策を十分に行う必要性がある。また、飛散するアルカリにより配管及びバルブが閉塞しないよう、充分考慮した炉設計が必要である。
本発明に用いる炭素質物質としては、例えば、ピッチ、コークス、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニリデン等を不活性雰囲気下で熱処理を施し炭化した炭化物が挙げられる。
硬化し、粉砕処理を施した物質を炭化することが好ましい。炭化については、通常、窒素、アルゴン、ヘリウム、真空等の不活性雰囲気下500〜1000℃の範囲で行うのが好ましく、600〜900℃で行うのがより好ましく、700〜800℃で行うことがさらに好ましい。炭化温度が500℃未満であると、得られる電極材が低結晶性のため、出力特性が悪い傾向がある。炭化温度が1000℃を超えると、賦活時に多量のアルカリ化合物が必要になるほか、結晶性の向上が出力特性に大きく寄与しなくなる傾向がある。また、得られた炭化物はさらに目的粒子径まで粉砕することが好ましい。粉砕機はピンミル、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等挙げられる。これらは、単独で行ってもよく又は2種以上の方法を組み合わせて行ってもよい。
また、本発明において用いられるアルカリ化合物については特に制限はないが、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。中でも水酸化カリウムを用いると、高い比表面積を有する電極材が得られるため好ましい。
アルカリ賦活は以下のようにして行ってもよい。炭化物(炭素質物質)とアルカリ化合物をプラネタリミキサ等の混合機を用い混合する。この混合物をNi製容器に入れ、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気下で600〜900℃の範囲で、圧力0.11MPa以上で、0.5〜3時間処理を行う。
加圧賦活後は、アルカリ化合物またはNi容器から混入した金属不純物を、酸により溶解抽出することが好ましい。この方法については特に限定されるものではないが、金属不純物は電気二重層キャパシタの寿命特性、自己放電性に影響するため、電極材をできる限り高純度化することが好ましい。高純度化する方法例としては、例えば、賦活後の混合物を4重量%の塩酸中で80℃以上に加熱しながら攪拌し、金属不純物を溶解させる方法が挙げられる。その後酸溶液をろ過し、再度、同濃度塩酸を用いて前記工程を5回繰り返す。次いで純水を用いて前記同様の工程を5回以上行い、電極材に付着した塩酸を除去することにより、高純度な電極材が得られる。
精製された電極材は、表面官能基を低減させるため、さらに不活性雰囲気下で熱処理を行うことが好ましい。該熱処理温度は500〜1000℃が好ましく、600〜900℃がより好ましく、700〜800℃がさらに好ましい。500℃未満の温度では表面官能基が充分低減できない傾向があり、寿命特性が低下する傾向がある。また、熱処理温度1000℃を超えると、比表面積や細孔容量などが低下する傾向があり、静電容量及び出力特性が低下する傾向がある。
本発明により得られる電気二重層キャパシタ用電極材は、低温域で高い出力特性と静電容量を必要とする電気二重層キャパシタの電極材として好適である。本発明の電極材を使用する電気二重層キャパシタの構成、作製方法などについては特に制限はないが、例えば、以下のようにして電気二重層キャパシタを作製することができる。
電極は、本発明の電気二重層キャパシタ用電極材、バインダー及び各種添加剤等を溶剤などと共に攪拌機、混練機などにより混合分散し、スラリーを作製する。これを集電体に塗布することにより電極を作製することができる。また、ペースト状の塗料をシート状、ペレット状などの形状に成形し、これを集電体と一体化することでも電極を作製することが可能である。
上記バインダーとしては特に限定はないが、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系樹脂や、スチレンブタジエンゴム(SBR)など用いることが可能である。これらのバインダーは、通常、粉末状として溶媒中に溶解、あるいは分散した状態で使用されるが、溶媒を用いず、粉末状のまま使用することも可能である。また、上記電極には、導電助材を混合することが好ましい。導電助剤としては、黒鉛や、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックなどを使用することが可能である。
上記集電体については、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼などを箔状、穴開け箔状、メッシュ状等にした帯状のものを用いることができる。また、多孔質材料、例えばポーラスメタル(発泡メタル)やカーボンペーパーなども使用可能である。
上記電極スラリーを塗布する方法として特に限定はないが、例えば、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法など公知の方法が挙げられる。塗布後は、必要に応じて、平板プレス、カレンダーロール等による圧延処理を行う。また、シート状、ペレット状との形状に成形された電極材と集電体との一体化は、ロールプレスなど公知の方法により行うことが可能である。
本発明の電気二重層キャパシタは、本発明の電極材を用いてなる電極を、通常、セパレータを介して対向配置し、電解液を注入することにより作製することができる。なお、キャパシタセル作製時は水分混入が起こらないように、グローブボックスなどを用いて不活性雰囲気下で行うことが好ましい。また、電極は吸着している水分を十分に除去した後、使用することが好ましい。
上記電解液は、水系、有機系と大別できるが、高電圧で使用できる点から、有機系電解液を使用することが好ましい。電解液及び電解質の種類については特に制限はないが、例えば、(CNBF、(CCHNBF等の第4級アンモニウム塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムBF等の常温溶融塩、LiBF等のリチウム含有塩などをプロピレンカーボネート等の有機溶剤に溶解して用いることが可能である。電解質のアニオン種としてはBFのほか、ClO 、PF 、AsF などが用いることができる。電解質を溶解させる有機溶剤としてはPC(プロピレンカーボネート)のほか、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、スルホランなど用いることができる。これら電解液の構成については、使用条件などから適宜選択することが好ましい。上記セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルムや紙などを用いることができる。
本発明の電気二重層キャパシタの構造について特に限定はしないが、通常、正負極及びセパレータを扁平渦巻状に捲回して捲回式極板群としたり、これらを平板状として積層して積層式極板群とし、これら極板群を外装体内に封入した構造とするのが一般的である。本発明の電気二重層キャパシタは、通常、コイン型、積層型、円筒型セルなどとして使用される。また、本発明の電気二重層キャパシタ用電極材は、電気二重層キャパシタの他にも各種蓄電デバイス用電極材、電気化学素子等に適用可能である。
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
フェノールホルムアルデヒド樹脂500gを秤量しヘキサミン50gとともに粉砕・混合した。混合物をホットプレート上のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をコーティングしたバットで溶融混合し、フェノール樹脂の半硬化物を得た。得られたフェノール樹脂半硬化物は熱風乾燥機で180℃、2時間アフターキュアを行い、樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をカッターミルで100μm程度に粉砕し、雰囲気焼成炉にて窒素気流中、300ml/分の流量で室温(25℃)から700℃まで昇温し、2時間保持しフェノール樹脂炭化物(炭素質物質)を作製した。得られた炭化物(炭素質物質)は平均粒子径4μmまで粉砕し、これと炭化物重量に対し2.5倍量の水酸化カリウムと混合し、この混合物を加圧可能な雰囲気制御炉にて、窒素気流中、5L/分の流量で、室温(25℃)から450℃まで昇温し、5時間保持後、800℃まで昇温し2時間保持してアルカリ賦活を行った。この際、炉内圧力は室温(25℃)から600℃までは0.1MPaとし、600℃以上900℃以下の温度域では0.15MPaとなるように圧力制御を行った。また、800℃で2時間保持後、冷却時は0.1MPaとした。
温度が室温(25℃)に戻ったらサンプルを取り出し、前述記載の方法により金属不純物を除去し、これを120℃で40時間乾燥し、活性炭を得た。得られた活性炭は窒素雰囲気下で室温(25℃)から800℃まで昇温後、1時間熱処理を行うことにより電極材を得た。得られた電極材は以下の方法により、BET比表面積、細孔容量、平均細孔径、平均粒径、表面官能基量を測定した。また、静電容量及び出力特性についても、以下の方法により電極セルを作製し評価した。結果を表1に示した。
(BET比表面積、細孔容量、平均細孔径)
本発明におけるBET比表面積、細孔容量、平均細孔径はNガス吸着測定によって測定することが可能である。平均細孔径についてはBET比表面積と細孔容量から次式を用いて評価することができる。また、本発明においてはNガス吸着測定装置として、株式会社島津製作所製ASAP−2010を使用した。
平均細孔径 D(nm)=4V/S (V:細孔容量、S:BET比表面積)
(表面官能基量測定法)
電極材1gと0.1mol/L水酸化ナトリウム100mlをメスフラスコに入れ、25℃で20時間攪拌する。混合液をろ過後、ろ液50mlをホールピペットで正確量り、メスフラスコに入れる。指示薬としてメチルオレンジ3滴をろ液に適下し、この水溶液を0.1mol/Lの塩酸で逆滴定する。電極材の表面官能基量は次式より評価できる。
電極材表面官能基量(mmol/g)=(50−塩酸滴下量(ml))×0.1×2
(平均粒子径)
本発明における平均粒径は、レーザー回折粒度測定装置(株式会社島津製作所製SALD−3000J)を用いて測定することにより得られる。また、平均粒子径は、体積基準に基づいた累積粒度分布の50%値とする。
(電極セル作製方法)
電極材と導電助剤(電気化学工業株式会社製 HS100)及びカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業株式会社製 DN−10L)2重量%水溶液、60重量%PTFE水分散液(ダイキン工業株式会社製 M−390)を100:10:200:5の割合で混合し、水を加えスラリーを作製した後、アルミエッチング箔(宝泉製 膜圧20μm)に電極厚70μmとなるように塗布した。塗布電極を乾燥機にて80℃5時間、120℃3時間で乾燥した後、電極を直径16mmの円形の大きさに打ち抜き、電極を作製した。この電極を正極用負極用に二枚用意し、紙セパレータ(日本高度紙工業株式会社製TF40)とSUS製コインセル上下蓋、アルミスペーサーとともに真空乾燥機を用い120℃3時間の条件で真空乾燥を行った。乾燥後はアルゴン置換グローブボックス内にて、コイン型キャパシタセルを作製した。セルは、セパレータを介して2枚の電極を対向させた後、セル内の空間を埋めるためアルミスペーサーを入れた。電解液を約0.03ml入れた後、サイドボックス内で10torr以下の減圧度で10分間減圧含浸処理を行ってからコインセルを密封した。作製したセルは充放電試験機(東陽システム株式会社製 TOSCAT)に接続し、充放電試験を行った。なお、電解液としてエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートの1.5mol/Lプロピレンカーボネート溶液(広栄化学工業株式会社製)を用いたが、本発明の効果は、特に電解液の種類、濃度などに制限はされない。
(電極特性評価方法)
前記で作製したキャパシタセルは、恒温槽にて所定温度で3時間以上放置した後、以下の条件により充放電試験を行い、25℃(常温)及び−30℃(低温)での電極特性評価を行った。結果を表1に示した。
・充電条件:定電流/定電圧
・充電電流:2mA
・充電電圧:2V
・充電時間:2時間
・放電条件:定電圧
・放電電流:2mA
・放電電圧:0V
静電容量は、前記記載の充放電試験で得られた放電曲線の1.7V(電圧:V1、時間:T1(秒))から1.3V(電圧:V2、時間:T2(秒))の傾きから算出した(次式参照)。
静電容量(F/g)=(T2−T1)×0.002/(V1−V2)/G
(G:活物質量(g))
また、出力特性は直流抵抗値を指標として評価した。直流抵抗値は放電曲線の10秒から40秒までの曲線について近似直線を引き、この切片値と満充電電圧値の差分を電圧低下ΔVとし、次式により抵抗値を求めた。
抵抗値(Ω)=ΔV/0.002
(実施例2)
600℃以上900℃以下の温度域において0.12MPaでアルカリ賦活を実施した以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例1)
600℃以上900℃以下の温度域において0.10MPaでアルカリ賦活を実施した以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
水酸化カリウムの混合量を炭化物重量に対し2.7倍量とした以外は、比較例1と同様に行った。
Figure 0004935374
表1に示したように、混合物を600℃以上900℃以下の温度域で、圧力0.11MPa以上の不活性雰囲気下で、アルカリ賦活を行なった実施例1〜2は、−30℃(低温)での抵抗値が、比較例1〜2と比較して低いことがわかる。また、実施例1〜2では、電極材の平均細孔径が1.74nm以上であり、比較例1〜2の電極材の平均細孔径1.72nmより大きいなど、アルカリ賦活時の圧力を制御することで平均細孔径をコントロールできることがわかった。本発明によれば、低温域において高い出力特性を有する電気二重層キャパシタ用電極材、電気二重層キャパシタを得ることが可能となる。

Claims (3)

  1. 炭素質物質とアルカリ化合物を含む混合物をアルカリ賦活してなる電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法において、アルカリ賦活を実施する系内の温度域が600℃から900℃であり、アルカリ賦活を実施する系内が圧力0.11MPa以上の不活性雰囲気下である電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用電極材の製造方法により作製してなる電気二重層キャパシタ用電極材。
  3. 請求項2に記載の電気二重層キャパシタ用電極材を用いてなる電気二重層キャパシタ。
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