JP2000279418A - 内視鏡用処置具 - Google Patents

内視鏡用処置具

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JP2000279418A JP11089398A JP8939899A JP2000279418A JP 2000279418 A JP2000279418 A JP 2000279418A JP 11089398 A JP11089398 A JP 11089398A JP 8939899 A JP8939899 A JP 8939899A JP 2000279418 A JP2000279418 A JP 2000279418A
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Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内視鏡とともに体腔内に挿入して、単純な操作
で、生体組織を連続して、かつ、容易に採取できる内視
鏡用処置具を提供する。 【解決手段】内視鏡用処置具1は、細長いシース4と、
シース4の先端に一体に固着された先端カバー11と、
カバー11に回動自在に取り付けられた一対の鉗子12
a,12bなどを有している。鉗子12a,12bはそ
れぞれ独立した可動ジョー20a,20bからなり、そ
れぞれに一対の独立アクチュエータ手段としての鉗子操
作ワイヤ9a,9bが回動自在に係合している。処置具
1を内視鏡501とともに体腔内に挿入する。内視鏡で
観察しつつ、処置具1の先端を目標の生体組織62の近
辺に配置する。ワイヤ9a,9bを近位側に引いてジョ
ー20a,20bを両開きさせ、その開口を組織62の
表面に当接させる。ワイヤ9a,9bを遠位側に押して
開口を閉じ、組織62を切除し、保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、内視鏡と
ともに使用して体腔内の生体組織を連続的に採取する内
視鏡用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】体腔内の生体組織を、内視鏡を用いて調
べつつ連続的に採取する内視鏡用処置具としての生体組
織採取用鉗子には、例えば、国際特許WO98/255
23号公報に開示されている構成のものがある。
【0003】以下、図27〜図31を参照しつつ、内視
鏡用処置具としての生体組織採取用鉗子aを説明する。
【0004】この生体組織採取用鉗子aは、可撓性を有
し、内視鏡bに併設可能なシースc、このシースcの遠
位端に取り付けて、生体組織dを採取する組織採取部
e、およびシースcの近位端に取り付けて、組織採取部
eを操作する処置具操作部fなどから構成されている。
【0005】組織採取部eは、図27に示すように、シ
ースcの遠位端に一体に固着された固定ジョーg、およ
び同じくシースcの遠位端において、固定ジョーgに対
して回動自在に取り付けられた可動ジョーhなどから構
成されている。
【0006】可動ジョーhの固定ジョーgと対向する側
の縁部には、可動ジョーhの長手方向に沿って、一対の
旋回アームiが一体に固着されている。これら一対の旋
回アームiは、固定ジョーgをその幅方向両側から挟み
込むとともに、それぞれの一端部を貫通して、固定ジョ
ーgの幅方向両側面に打たれた支持ピンjによって、固
定ジョーgにそれぞれ回動自在に支持されている。これ
により、一対の旋回アームiが一体に固着されている可
動ジョーhは、支持ピンjを回動中心として固定ジョー
gに対して回動できる。
【0007】また、一対の旋回アームiのそれぞれの他
端部には、可動ジョーhを開閉駆動させる一本の連続し
た可動ジョー操作ワイヤkが貫通して接続されている。
この可動ジョー操作ワイヤkは、後述する第2ルーメン
lの内部を挿通されて処置具操作部fまで導かれてい
る。また、可動ジョー操作ワイヤkは、可撓性および剛
性を有している。これにより、図29に示すように、可
動ジョー操作ワイヤkをシースcの遠位端側に押し出す
と、これに接続されている可動ジョーhは開口方向に回
動し、また、可動ジョー操作ワイヤkをシースcの近位
端側に引き戻すと、可動ジョーhは閉口方向に回動す
る。
【0008】組織採取部eの近位端側には、図27およ
び図30に示すように、この生体組織採取用鉗子aを内
視鏡bに取り付けるための内視鏡取り付けリングmが、
シースcおよび組織採取部eに一体に設けられている。
【0009】シースcの内部には、図27および図31
に示すように、第1、第2、および第3の3つのルーメ
ンn,l,oが、シースcの長手方向に沿って、シース
cの近位端から遠位端まで貫通して設けられている。
【0010】第1ルーメンnは、図31に示すように、
可動ジョーhが閉じている状態において、固定ジョーg
の凹部pと可動ジョーhの凹部qとで形成されるジョー
部内腔rからシースcの遠位端を経てシースcの近位端
へと、組織採取部eが生体組織dから採取した組織片s
を運ぶための管腔である。第2ルーメンlは、可動ジョ
ーhからシースcの遠位端を経てシースcの近位端へ
と、前述の可動ジョー操作ワイヤkを挿通するための管
腔である。第3ルーメンoは、シースcの近位端からシ
ースcの遠位端を経てジョー部内腔rへと、組織片sを
押し流すための流体が灌流する管腔である。
【0011】処置具操作部fは、図28に示すように、
可動ジョー操作ワイヤkを介して可動ジョーhを開閉駆
動させるリング状の可動ジョー操作スライダt、この可
動ジョー操作スライダtが摺動自在に取り付けられてい
る円筒状のロッドu、このロッドuの最近位端に一体に
設けられている把持リングv、ロッドuとシースcとの
接続部分に取り付けられているバルブ装置wなどから構
成されている。
【0012】バルブ装置wのシースc側には、ジョー部
内腔rから第1ルーメンn内を通されて運ばれて来る組
織片sを捕獲する組織片トラップxが着脱自在に取り付
けられる。また、第1ルーメンnおよび第3ルーメンo
は、このバルブ装置wによってその内部導通を開放、も
しくは規制されているとともに、図示しない流体灌流装
置に接続されている。
【0013】次に、前述の構成からなる生体組織採取用
鉗子aを用いた生体組織dの採取作業を、図30および
図31を参照しつつ説明する。
【0014】内視鏡bの体腔内挿入部yの先端を、図3
0に示すように、生体組織採取用鉗子aの内視鏡取り付
けリングmに嵌着させた後、それらを患者の体腔内に挿
入する。内視鏡bで体腔内を観察しつつ、生体組織採取
用鉗子aの組織採取部eを目的の生体組織dと対向する
位置まで送り込む。
【0015】内視鏡bの観察下において、可動ジョー操
作スライダtを把持リングv側に移動させて可動ジョー
hを開く。固定ジョーgおよび可動ジョーhをともに目
的の生体組織dに当接させた後、可動ジョー操作スライ
ダtをバルブ装置w側に移動させて可動ジョーhを閉じ
ることにより生体組織dを切除する。
【0016】切断された組織片sは、図31に示すよう
に、ジョー部内腔rに保持されている。このとき、バル
ブ装置wのバルブzは閉じられており、第1ルーメンn
および第3ルーメンoはその内部導通を規制されてい
る。
【0017】バルブ装置wのバルブzを開くと、第1ル
ーメンnおよび第3ルーメンoはその内部導通を開放さ
れる。この状態において、図示しない流体灌流装置を作
動させると、第1ルーメンn内の圧力が第3ルーメンo
内およびジョー部内腔r内の圧力よりも下げられるとと
もに、流体が第3ルーメンo内をバルブ装置w側からジ
ョー部内腔r側に向かって灌流する。組織片sは、ジョ
ー部内腔rから流体によって押し流されるとともに、圧
力差によって流体とともに第1ルーメンn内に吸い込ま
れる。組織片sは第1ルーメンn内を通って、バルブ装
置w側まで運ばれて、そこで組織片トラップxによって
捕獲される。
【0018】流体灌流装置の作動を停止させた後、再び
バルブzを閉じる。この状態においては、前述と同様に
第1ルーメンnおよび第3ルーメンoはその内部導通を
規制されている。組織片トラップxを処置具操作部fか
ら取り外し、組織片sを図示しない標本瓶などに保管す
る。洗浄などをして組織片トラップxから組織片sの残
りかすなどを取り除いた後、組織片トラップxを処置具
操作部fに取り付けることにより、再び生体組織dの採
取が可能な状態とする。以後は前述の採取作業を、所望
する回数に達するまで繰り返す。
【0019】前述の採取作業が所望する回数に達した
後、内視鏡bとともに生体組織採取用鉗子aを患者の体
腔内から抜去して、生体組織dの採取作業を終了する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前述した国際特許WO
98/25523号公報に開示されている内視鏡用処置
具としての生体組織採取用鉗子aにおいては、組織採取
部eの可動ジョーhに一体に固着されている一対の旋回
アームiに、可動ジョー操作ワイヤkが接続されてい
る。この可動ジョー操作ワイヤkは、固定ジョーgと可
動ジョーhとの間の開口部をまたいでいるとともに、固
定ジョーgおよび可動ジョーhのそれぞれの幅方向両側
に露出している。この状態で、第2ルーメンlの遠位端
側開口から押し出されたり、引き戻されたりを繰り返
す。これにより、可動ジョーhが一対の旋回アームiと
ともに回動する。
【0021】このように、一方が固定ジョーgで他方が
可動ジョーhという構成では、図29に示すように、可
動ジョーhが開口方向に回動したときの、固定ジョーg
および可動ジョーhからなる開口部が、シースcの長手
方向に沿った軸線上から一方向に偏っている。すなわ
ち、可動ジョーhはシースcの長手方向に沿った軸線上
から一方向に偏って開く、いわゆる片開き状態となって
いる。このため、生体組織採取作業を容易に行なえる方
向が、生体組織採取用鉗子aおよび内視鏡bの長手方向
に沿った軸線上から一方向に傾いている。
【0022】したがって、生体組織dを採取する際に
は、図30に示すように、組織採取部eを内視鏡bの先
端ごと生体組織dに対して傾けて、開口部を組織に当接
させなければならない。このため、採取する生体組織d
の位置と、内視鏡bの視線の方向がずれてしまい、内視
鏡bによる生体組織dの観察と並行した生体組織採取作
業は困難である。
【0023】また、固定ジョーgを挟んで可動ジョーh
の開口方向と逆側の生体組織dを採取する場合には、組
織採取部eを内視鏡bごと体腔内でさらに移動させて開
口部を目的とする生体組織dの位置に合わせなければな
らないので、生体組織採取作業はより困難となる。
【0024】本発明が解決しようとする課題は、内視鏡
とともに体腔内に挿入して、生体組織を連続して、か
つ、容易に採取することが可能であるとともに、組織採
取部の操作性に優れた内視鏡用処置具を得ることにあ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る内視鏡用処置具は、細長いシ
ースと、前記シースの先端に固着された中空の先端カバ
ーと、前記先端カバーの外表面の対称位置に回動自在に
固着された一対の鉗子とを具備し、内視鏡に挿入して体
内の組織の一部を採取する内視鏡用処置具において、前
記一対の鉗子が前記先端カバーに対して回動するそれぞ
れ独立した可動ジョーより構成され、前記可動ジョーに
はそれぞれ可動ジョーに対して回動自在な一対の独立ア
クチュエータ手段が係合していることを特徴とするもの
である。
【0026】この発明の内視鏡用処置具によれば、一対
の鉗子が独立に回動可能な2つの可動ジョーにより構成
されるとともに、それぞれに係合された一対の独立アク
チュエータ手段によりそれぞれの可動ジョーを回動させ
ることができる。よって、シースの先端に固着された先
端カバーに対する鉗子の開口方向を自由に変えることが
できるので、体内における組織の採取作業を容易に行な
うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図1〜図
14を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態に係る内
視鏡用処置具1を説明する。
【0028】まず、内視鏡用処置具1の構成について説
明する。内視鏡用処置具1は、図1に示すように、図示
しない内視鏡の鉗子チャンネルに挿入して、内視鏡とと
もに体腔内に挿入する挿入部2、およびその近位端に一
体に固着された処置具操作部3などから構成されてい
る。
【0029】なお、内視鏡および鉗子チャンネルは、本
実施形態〜第5実施形態までの説明においては図示しな
いとともに、符号を付さない。第6実施形態を説明する
ときに用いる図24〜図26において図示するととも
に、符号を付す。内視鏡はその符号を501,501
a,501b,501cとする。また、鉗子チャンネル
はその符号を502,502a,502b,502cと
する。
【0030】挿入部2は、シース4と、シース4の遠位
端に一体に固着された組織採取部5とから構成されてい
る。
【0031】シース4は、図4に示すように、シース内
壁6と、このシース内壁6の外表面を保護するシース外
皮7とから構成されている。シース内壁6には、例え
ば、図示しない矩形断面に圧延したステンレス素線から
なる密巻きコイルなどが用いられる。これにより、密巻
きコイル自体、ひいてはシース4の剛性を高めることが
できるとともに、シース4の内腔を広く確保することが
できる。
【0032】シース外皮7は、シース内壁6の外表面
に、四弗化エチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレンなどの化学物質をコーティングすることにより
作られる。これらの化学物質は、コーティング後の外表
面が平滑であるため、内視鏡の鉗子チャンネル内へシー
ス4を容易に挿入することができる。また、これらの化
学物質は気密性も高いので、シース4の気密性を保持す
ることができる。
【0033】以上説明したように、シース4は、シース
内壁6およびシース外皮7からなる二重構造となってい
る。これにより、シース4は内視鏡用処置具1および内
視鏡の、生体組織採取作業に伴う動きに対する耐久性を
備えることができるとともに、体腔内の形状に沿わせて
滑らかに曲げることのできる可撓性を備えることができ
る。また、シース4の内腔の気密を保持することができ
る。
【0034】シース4は、その内腔に、その長手方向に
沿って、全長にわたって貫通している2つのルーメン3
0を有している。それら2つのルーメン30のうちの1
つとして、後述する体内組織としての生体組織62から
切除した、切除切片としての組織片63を、シース4の
遠位端から近位端まで運ぶ、切除切片回収用ルーメンと
しての内側チューブ8が挿通されている。この内側チュ
ーブ8は、その遠位端が後述する組織採取部5の吸引ノ
ズル13に気密性を保持して接続されているとともに、
その近位端が後述する処置具操作部3の吸引ポート38
に気密を保持して接続されている。なお、本実施形態に
おいては、この内側チューブ8の長手方向に垂直な断面
積は、1.0mm以上が確保されている。内側チュー
ブ8がそのような大きさに形成されているため、吸引ノ
ズル13から吸い込んだ組織片63を内側チューブ8内
で詰まらせることなく、処置具操作部3まで運ぶことが
できる。
【0035】この内側チューブ8自体も、吸引ノズル1
3から吸引ポート38までの気密性を保持可能、かつ可
撓性を有する素材、例えば内外表面の平滑な四弗化エチ
レン、低密度ポリエチレン、あるいは高密度ポリエチレ
ンなどの化学物質、または超弾性を有する金属素材など
から作られている。
【0036】また、同じくシース4の内腔には、その長
手方向に沿って、全長にわたって、この内側チューブ8
に併設されて、後述する一対の鉗子12a,12bを独
立に操作する、一対の独立アクチュエータ手段としての
2本の鉗子操作ワイヤ9a,9bが挿通されている。そ
れら2本の鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれの遠位
端は、鉗子12a,12bに接続されているとともに、
それぞれの近位端は、後述する処置具操作部3の、独立
アクチュエータ駆動手段としての鉗子操作スライダ34
に一体に固着されている。これらの鉗子操作ワイヤ9
a,9bは切断されたり、座屈したりするおそれが低
く、曲げに強い素材、例えば、ステンレスばね鋼線、あ
るいは超弾性線材などで作られているモノフィラメント
ワイヤ製である。
【0037】それとともに、鉗子操作ワイヤ9a,9b
の表面には、鉗子操作ワイヤ外皮10a,10bが巻か
れている。これらの鉗子操作ワイヤ外皮10a,10b
は、四弗化エチレン、低密度ポリエチレン、あるいは高
密度ポリエチレンなどの、表面が平滑に仕上がる化学物
質から作られている。これにより、鉗子操作ワイヤ9
a,9bのシース内壁6の内壁面に対する摺動抵抗を小
さくすることができる。
【0038】組織採取部5は、図2〜図5に示すよう
に、シース4の遠位端に一体に固着されている先端カバ
ー11、先端カバー11に回動自在に支持されている一
対の鉗子12a,12b、および内側チューブ8の遠位
端に一体に固着されている後述する吸引ノズル13など
から構成されている。
【0039】先端カバー11は、その近位側に先端カバ
ー円筒部14を有しているとともに、その遠位側には、
鉗子12a,12bの回動方向に対して垂直に、対称な
先端カバー平面部15a,15bを有している。また、
先端カバー11の遠位端には、その軸線方向に垂直な断
面が長円形の先端カバー開口部16が設けられている。
さらに、先端カバー円筒部14から先端カバー平面部1
5a,15bにかけての先端カバー移行部17a,17
bには、鉗子操作ワイヤ9a,9bがシース4の内腔か
ら外部へと導出している鉗子操作ワイヤ導出部18a,
18bが形成されている。
【0040】鉗子12a,12bのそれぞれは、一端部
に生体組織62の一部を把持して、それを組織片63と
して切除するとともに、この組織片63を保持する一対
の可動ジョー20a,20bを有している。それととも
に、他端部にはそれら可動ジョー20a,20bに一体
に形成されて可動ジョー20a,20bを回動させる回
動アーム21a,21bを有している。鉗子12a,1
2bはそれぞれの中央付近を、先端カバー11の先端カ
バー平面部15a,15bを貫通して互いに独立に回動
可能に取り付けられている鉗子支持ピン22a,22b
に、それぞれ取り付けられる。この後、鉗子支持ピン2
2a,22bのそれぞれの先端は、熱的にあるいは機械
的に加締められることにより、鉗子12a,12bに一
体に固定される。これにより、鉗子12a,12bのそ
れぞれは先端カバー11の先端カバー平面部15a,1
5bに回動自在に支持される。
【0041】2つの回動アーム21a,21bのそれぞ
れの近位端には、鉗子操作ワイヤ9a,9bを、それぞ
れ1本ずつ保持するための、回動ピンとしての鉗子操作
ワイヤ保持ピン23a,23bが、それぞれ1つずつ貫
通穴29a,29bを貫通して回動可能に取り付けられ
ている。これらの鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23
bは、それぞれの先端カバー11の先端カバー平面部1
5a,15bと対向する側の一端部が、そちらとは反対
側の他端部よりも大径に形成されている。また、それら
他端部には、鉗子操作ワイヤ9a,9bと係合して、そ
れらを保持するための鉗子操作ワイヤ保持溝24a,2
4bが形成されている。
【0042】鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれを、
鉗子操作ワイヤ保持溝24a,24bのそれぞれに1本
ずつ通した後、鉗子操作ワイヤ9a,9bおよび鉗子操
作ワイヤ保持溝24a,24bに加締め加工、レーザー
溶接などを施す。これにより、鉗子操作ワイヤ9a,9
bと鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bとをそれぞ
れ一体に固着する。また、鉗子操作ワイヤ9a,9bの
遠位端近傍には、鉗子操作ワイヤ導出部18a,18b
から鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bに向かう方
向に沿う形で、彎曲部64a,64bがそれぞれ形成さ
れている。
【0043】鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれを、
鉗子操作スライダ34で操作して、鉗子操作ワイヤ導出
部18a,18bから挿入部2の遠位側に向かって押し
出す。すると、鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれと
一体に固着している鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,2
3bが、それぞれが回動自在に支持されている回動アー
ム21a,21bに対して回動しつつ、それら回動アー
ム21a,21bを挿入部2の遠位側に向かって押し出
す。すると、鉗子操作ワイヤ9a,9bに彎曲部64
a,64bが設けられているので、鉗子12a,12b
の回動アーム21a,21bとは反対側の端部に設けら
れている可動ジョー20a,20bのそれぞれが、鉗子
支持ピン22a,22bを回動中心としてそれぞれ独立
に回動する。よって、鉗子12a,12bからなる鉗子
開口は、組織採取部5の中心軸線を挟んで両開きに開口
する。
【0044】このように、鉗子12a,12bからなる
鉗子開口を両開きできるとともに、組織採取部5の軸線
方向に対して正面方向に位置させることができるので、
生体組織62の採取方向が広がり、組織採取部5の操作
性が向上し、生体組織62からの組織片63の採取作業
が容易になる。
【0045】また、鉗子操作スライダ34で操作して、
鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bから挿入部2の近
位側に向かって引き戻すと、前述の開口動作とは逆方向
に、可動ジョー20a,20bのそれぞれが、鉗子支持
ピン22a,22bを回動中心としてそれぞれ独立に回
動する。よって、鉗子12a,12bからなる鉗子開口
は、組織採取部5の中心軸線上において閉口する。
【0046】可動ジョー20a,20bのそれぞれの可
動ジョー縁部25a,25bの少なくとも一方には、体
腔内の生体組織62から検査に必要な部分を切除できる
ように、鋭い刃先状に研磨されて形成されている。ま
た、可動ジョー20a,20bのそれぞれの内側には、
一対の可動ジョー凹部26a,26bがそれぞれ形成さ
れている。それら可動ジョー凹部26a,26bから形
成される、鉗子内部としてのジョー部内腔27に、組織
片63を保持するとともに、そこからこぼれ落ちないよ
うにする。そのために、可動ジョー縁部25a,25b
は互いに略隙間なく噛み合うように形成されている。
【0047】鉗子12a,12bは、高い強度を有して
いるとともに、刃物としても十分な切れ味を有している
ステンレス鋼材、ABS樹脂、あるいはポリカーボネー
トなどの硬質の樹脂で形成されていることが好ましい。
また、複雑な形状を有しているとともに、高い精密性を
要求される先端カバー11、および鉗子12a,12b
は、樹脂または金属の射出成形などで加工成形すること
により、安価で大量な生産が可能となる。
【0048】挿入部2の長手方向に垂直な断面が長円形
に形成されている吸引ノズル13は、内側チューブ8の
遠位端に一体に固着されている。また、この吸引ノズル
13の遠位端に設けられている、遠位端開口部としての
吸引口19は、先端カバー11の先端カバー開口部16
から、ジョー部内腔27に突出している。これにより、
ジョー部内腔27に保持されている組織片63に、後述
する残余空間28から高圧で大量の流体を流し当てるこ
となく、吸引口19で組織片63を吸着し、ジョー部内
腔27から剥離させ、吸引ノズル13内に吸い込むこと
ができる。よって、残余空間28の内部に流体を灌流さ
せるための、後述する流体供給手段39の流量および圧
力を抑制することができ、流体供給手段39を簡略化す
ることができる。
【0049】また、吸引ノズル13は、長円形の先端カ
バー開口部16の長軸方向に沿った一端側、ここでは可
動ジョー20b側に偏位して取り付けられている。これ
により、挿入部2の内腔には、その近位端から遠位端に
わたって、シース4と内側チューブ8との間、および先
端カバー11と吸引ノズル13との間などに、前述した
ルーメン30のうちの1つとして、灌流用ルーメンとし
ての残余空間28が形成されている。この残余空間28
は、その遠位端がジョー部内腔27において、内側チュ
ーブ8の遠位端と導通しているとともに、その近位端が
後述する処置具操作部3の灌流ポート40に接続されて
いる。なお、本実施形態においては、この残余空間28
の長手方向に垂直な断面積は、0.5mm以上が確保
されている。
【0050】処置具操作部3は、図1に示すように、挿
入部2の近位端が気密を保持して接続されている処置具
操作部本体31、この処置具操作部本体31の近位側
に、その長手方向に沿って一体に固定されている処置具
操作部支持棒32、この処置具操作部支持棒32の最近
位端に一体に設けられている把持リング33、処置具操
作部支持棒32によって、中央部をその軸線方向に沿っ
て貫通されているとともに、処置具操作部支持棒32の
長手方向に沿って、処置具操作部本体31と把持リング
33との間を摺動可能に取り付けられている、アクチュ
エータ駆動手段としてのリング状の鉗子操作スライダ3
4などを有している。
【0051】この鉗子操作スライダ34には、処置具操
作部支持棒32の内部を挿通して、一対の鉗子操作ワイ
ヤ9a,9bが接続されている。鉗子操作スライダ34
を、処置具操作部支持棒32に沿って処置具操作部本体
31側に移動させると、前述のように鉗子12a,12
bが開口する。また、鉗子操作スライダ34を、処置具
操作部支持棒32に沿って把持リング33側に移動させ
ると、前述のように鉗子12a,12bが閉口する。
【0052】また、この処置具操作部3は、処置具操作
部本体31から分岐されて、内側チューブ8の近位端
と、後述する吸引手段としての陰圧発生器35とを、直
接に、もしくは任意のチューブ36などを用いて間接
に、後述する組織回収用コンテナ37を介して接続可能
な吸引ポート38、および、同じく処置具操作部本体3
1から分岐されて、残余空間28の近位端と後述する流
体供給手段(もしくは流体源、灌流源、灌流手段、ある
いは灌流装置などと別称しても構わない。)としてのシ
リンジ39などを直接、接続可能な灌流ポート40など
も有している。
【0053】処置具操作部本体31の内部構造を、図6
および図7を参照しつつ説明する。
【0054】処置具操作部本体31には、挿入部2が気
密性を保持した状態で接続されている。処置具操作部本
体31の内部では、内側チューブ8が吸引ポート38に
気密性を保持したまま連通しているとともに、同じく残
余空間28が灌流ポート40に気密性を保持したまま接
続している。灌流ポート40からは、灌流ポート40と
内側チューブ8とを連通するリリース管路41が、灌流
ポート40の軸線方向に沿って延長されて設けられてい
る。このリリース管路41は、灌流ポート40の内径よ
りも小径に形成されている。
【0055】灌流ポート40の内部には、シリンジ39
などの流体供給手段を挿入し易いように、滑らかな表面
を有するルアーテーパ加工が施されており、灌流ポート
40の入口側はリリース管路41側よりも大径となって
いる。また、灌流ポート40の内部には、灌流ポート4
0と内側チューブ8との内部導通を断つ、あるいは解放
するための押し棒42が、灌流ポート40の長手方向に
沿って摺動可能に配置されている。押し棒42のリリー
ス管側端部には、リリース管路41よりも大径であると
もに、灌流ポート40の内径よりも小径であるバルブシ
ート43が、押し棒42と一体に形成されている。
【0056】また、リリース管路41の内部には、バル
ブ用ばね44が設置されている。このバルブ用ばね44
は、リリース管路41の長手方向に沿った長さよりも長
い自然長を有している。このため、バルブ用ばね44の
一端は、リリース管路41の内部から灌流ポート40の
内部に突出してバルブシート43に当接しているととも
に、押し棒42を灌流ポート40側に付勢している。
【0057】内側チューブ8の近位端に接続されている
陰圧発生器35は常時、作動状態になっており、吸引ポ
ート38の内部には常時、陰圧が印加されている。
【0058】灌流ポート40にシリンジ39が挿入され
ていない状態においては、図6に示すように、押し棒4
2はリリース管路41側に向かって押し込まれていな
い。よって、バルブシート43はリリース管路41の灌
流ポート側開口45を塞いでおらず、灌流ポート40と
内側チューブ8との内部導通は解放された状態になって
いる。この状態において、内側チューブ8の近位端に接
続されている陰圧発生器35からの空気の流れは、図6
中実線矢印で示すように、灌流ポート40を通して処置
具操作部本体31の外部から内側チューブ8内に空気が
流れ込むだけなので、内側チューブ8、吸引ノズル13
およびジョー部内腔27は、それらの外部に対して負圧
にはならない。
【0059】また、灌流ポート40にシリンジ39が挿
入されている状態においては、図7に示すように、押し
棒42はリリース管路41側に向かって押し込まれてい
る。よって、バルブシート43はリリース管路41の灌
流ポート側開口45を塞いでいるので、灌流ポート40
と内側チューブ8との内部導通は断たれた状態になって
いる。
【0060】この状態において、シリンジ39から灌流
ポート40の内部に流体を押し出す。すると、流体は、
図7中白抜き矢印で示すように、灌流ポート40の内部
から残余空間28の内部に流れ込み、ジョー部内腔27
に達する。また、空気が灌流ポート40を通して処置具
操作部本体31の外部から内側チューブ8内に流れ込む
ことはなく、ジョー部内腔27、吸引ノズル13および
内側チューブ8内の空気は、図7中実線矢印で示すよう
に、内側チューブ8を通して陰圧発生器35に吸い出さ
れる。
【0061】このため、内側チューブ8、吸引ノズル1
3およびジョー部内腔27は負圧となる。よって、ジョ
ー部内腔27に保持されている組織片63は、吸引ノズ
ル13から内側チューブ8内に吸い込まれるとともに、
流体で押し流されて、最後に後述する組織回収用コンテ
ナ37に回収される。
【0062】なお、吸引ポート38に接続される吸引手
段としての陰圧発生器35には、電動ポンプ、手動ポン
プ、ゴム球、あるいは大型の注射筒などを用いることが
できる。また、灌流ポート40に接続される流体供給源
としては、シリンジ39以外にも、送水ポンプなどを用
いることができる。
【0063】組織回収用コンテナ37は、図8および図
9に示すように、1つ1つが独立している独立組織トラ
ップとしての6本のバイアル46a,46b,46c,
46d,46e,46f、およびそれら6本のバイアル
46a〜46fのそれぞれと対応して、それらが着脱自
在に取り付け可能であるとともに、互いに気密性を保持
できる形状に形成されている6つのバイアル挿入孔47
a,47b,47c,47d,47e,47fを有する
直方体形のコンテナハウジング48などから構成されて
いる。
【0064】なお、6本のバイアル46a〜46fはす
べて同じ構造をしているので、ここではそれらのうちの
バイアル46bを、図9を参照しつつ説明し、バイアル
46b以外の5本のバイアル46a,46c〜46fに
ついては、同一部分については同一番号を付し、さらに
アルファベットを付して表示し、その説明を省略する。
また、6つのバイアル挿入孔47a〜47f、および後
述する6本の標本瓶59a〜59fについての説明も、
前記6本のバイアル46a〜46fと同様とする。
【0065】また、これ以後の説明において、6本のバ
イアル46a〜46fとそれらの各部分、6つのバイア
ル挿入孔47a〜47f、および6本の標本瓶59a〜
59fについては、それらを区別するときはアルファベ
ットを付して表記し、それらをまとめて指し示すとき
は、只単に46,47および59などとしてアルファベ
ットを省略する。また、組織片63についても、6本の
バイアル46a〜46fのそれぞれごとに捕獲したもの
を区別するときは、63a,63b,63c,63d,
63e,63fのようにアルファベットを付して表記
し、それらをまとめて指し示すときは、只単に63とし
てアルファベットを省略する。
【0066】バイアル46bは、その一端部には略円筒
形に形成されているバイアル孔挿入部49bを有してい
るとともに、その他端部には円錐台形に形成されている
バイアル把持部50bを有している。
【0067】バイアル孔挿入部49bの先端には、この
バイアル46bの軸線方向に垂直に、かつその直径を含
んでスロット65bが形成されている。このスロット6
5bは断面が半円形状を有し、かつその直径は吸引管路
55と同等の寸法を有している。バイアル孔挿入部49
bの中央付近には、このバイアル46bの軸線方向に垂
直に、かつその直径を含んでバイアル貫通孔51bが設
けられている。また、このバイアル貫通孔51bの一端
部は、径方向中心に向かって凹状に形成されており、そ
の最も凹んだ部分には、バイアル貫通孔51bを覆うよ
うにメッシュフィルタ52bが取り付けられている。
【0068】例えば、後述する生体組織採取作業に先立
って、バイアル46a〜46fをそれぞれバイアル挿入
孔47a〜47fに、各バイアル46a〜46fのスロ
ット65a〜65fが形成されている側の端面が、吸引
管路55の軸線上において互いに当接し合うまで差し込
んでおく。このときスロット65a〜65fの軸線方向
を吸引管路55の軸線方向と一致させる。
【0069】ここで、バイアル46bに生体組織62よ
り切除された組織片63bを捕獲する際の手順を説明す
る。
【0070】バイアル46bを、その進入が止まるま
で、バイアル挿入孔47bに差し込んでおく。このと
き、バイアル貫通孔51bの軸線方向が、吸引管路55
の軸線方向と一致するように、また、メッシュフィルタ
52bが吸引管路55の軸線方向を垂直に横切るととも
に、吸引管路55の上流側に位置しているように配置す
る。
【0071】バイアル46bを押し込むことによって、
バイアル46bと互いに端面を接するバイアル46a,
46cは吸引管路55の外側に押し出され、吸引管路5
5上にはバイアル46bのメッシュフィルタ52bのみ
が位置する。さらに下流のバイアル46d〜46fはス
ロット65d〜65fが吸引管路55上に位置するの
で、上流からの流体の流通を阻害しない。
【0072】生体組織62から目的の組織片63bを切
除した後、シリンジ39および陰圧発生器35を作動さ
せる。すると、ジョー部内腔27に保持されている組織
片63bが流体とともに内側チューブ8内を通って吸引
管路55内に運ばれてくるので、それをメッシュフィル
タ52bで捕獲する。
【0073】バイアル把持部50bのバイアル端面53
bには、このバイアル46bを他の5本のバイアル46
a,46c〜46fのそれぞれと区別するためのバイア
ルマーキング54bが算用数字で2と描かれている。な
お、本実施形態においては、医療施設内で使用しても人
体に害を及ぼさない塗料によって、図8に示すように、
6本のバイアル46a〜46fのそれぞれに対応して、
算用数字の1〜6がそれぞれ塗装されている。また、そ
れらのバイアルマーキング54a〜54fによって、6
本のバイアル46a〜46fのそれぞれごとに捕獲す
る、後述する組織片63a〜63fについても、それぞ
れ区別することができる。
【0074】コンテナハウジング48には、その長手方
向において対向している両端面を、それらの中央部同士
を連通するように、管路としての吸引管路55が貫通し
て設けられている。前記両端面のうちの一端面からは、
吸引管路55の一端部と連通しているとともに、このコ
ンテナハウジング48を吸引ポート38に取り付けるた
めの吸引ポート挿入部56が突出して設けられている。
それとともに、前記両端面のうちの他端面からは、吸引
管路55の他端部と連通しているとともに、このコンテ
ナハウジング48をチューブ36などを介して陰圧発生
器35に接続するための吸引手段接続部57が突出して
設けられている。それら吸引ポート挿入部56および吸
引手段接続部57によって、コンテナハウジング48、
すなわち、吸引管路55は、吸引ポート38と陰圧発生
器35とに、その気密性を保持して接続される。
【0075】6つのバイアル挿入孔47a〜47fは、
図9に示すように、コンテナハウジング48の幅方向に
おいて対向している両側面から、それら両側面と吸引管
路55とを連通するように、貫通して設けられている。
前記両側面のうち、一側面からは、6つのうちの3つの
バイアル挿入孔47a,47c、および47eが、前記
一側面の長手方向に沿って一列に並んで設けられてい
る。それとともに、前記両側面のうち、他側面からは、
6つのうちの3つのバイアル挿入孔47b,47d、お
よび47fが、前記他側面の長手方向に沿って一列に並
んで設けられている。
【0076】また、それら3つずつに分けられた6つの
バイアル挿入孔47a〜47fは、吸引管路55の長手
方向に沿って、互いに僅かに位置をずらされて設けられ
ている。これによって、図9に示すように、それぞれの
吸引管路55側の端部は、吸引管路55の中心軸線上に
おいて対向する孔同士と、それらの一部ずつが重なり合
う部分である、重畳部58a,58b,58c,58
d,58eを有している。
【0077】重畳部58aはバイアル挿入孔47aとバ
イアル挿入孔47bとが重なり合う部分である。重畳部
58bはバイアル挿入孔47bとバイアル挿入孔47c
とが重なり合う部分である。重畳部58cはバイアル挿
入孔47cとバイアル挿入孔47dとが重なり合う部分
である。重畳部58dはバイアル挿入孔47dとバイア
ル挿入孔47eとが重なり合う部分である。重畳部58
eはバイアル挿入孔47eとバイアル挿入孔47fとが
重なり合う部分である。
【0078】以上説明したように配置されているバイア
ル挿入孔47a〜47fに、それぞれに対応するバイア
ル46a〜46fを挿入すると、前述の吸引管路55内
の重畳部58a〜58eにおいて、前述のバイアル46
a〜46fのそれぞれのバイアル孔挿入部49a〜49
fの先端同士が当接し合う。
【0079】この状態から、例えば、図8に示すよう
に、バイアル46bを、そのバイアル挿入孔47b内へ
の進入が、円錐台形のバイアル把持部50bにより止め
られるまで、吸引管路55側に向けてさらに押し込む。
すると、このバイアル46bと、重畳部58aで当接し
合っているバイアル46aと、同様に重畳部58bで当
接し合っているバイアル46cとは、それぞれが挿入さ
れているバイアル挿入孔47aおよび47cから外側に
向かって押し出される。
【0080】それとともに、その状態においては、バイ
アル孔挿入部49bのバイアル貫通孔51bおよびメッ
シュフィルタ52bが吸引管路55上に位置している。
また、この状態においては、バイアル46bとバイアル
挿入孔47bとは、互いに気密性を保持して嵌合してい
る。
【0081】以上説明したバイアル46bと、バイアル
46aおよびバイアル46cとの相対的な配置関係は、
それらを含めた6本のバイアル46a〜46同士の、重
畳部58a〜58eにおける相対的な配置関係について
も同様である。
【0082】また、組織回収用コンテナ37とは別に、
6本のバイアル46a〜46fのそれぞれに対応して、
6本の標本瓶59a〜59fが準備されている。それら
の口元60a〜60fのそれぞれは、バイアル把持部5
0a〜50fのそれぞれの中間部と係合し合う寸法およ
び形状に形成されている。よって、それら口元60a〜
60fのそれぞれが、バイアル把持部50a〜50fの
それぞれの中間部と係合している状態においては、標本
瓶59a〜59fの内部は、その気密性が保持されてい
る。標本瓶59a〜59fの内部には、組織片63を長
時間保存するための組織固定液61を入れる。
【0083】図10には、バイアル46aに対応してい
る標本瓶59aを示す。実際には、例えば、吸引管路5
5の最も上流側に配置されているバイアル46aのメッ
シュフィルタ52aによって組織片63aを捕獲する。
その後、バイアル46bをバイアル挿入孔47bにその
進入が止まるまで押し込み、バイアル46aをバイアル
挿入孔47aから押し出す。そのバイアル46aを、バ
イアル孔挿入部49a側から、組織固定液61が入れら
れている標本瓶59a内に、その口元60aから差し込
む。バイアル把持部50aの中間部と口元60aとが係
合し合い、バイアル46aの標本瓶59aへの進入が止
まると、標本瓶59aの内部は、その気密性が保持され
るとともに、組織片63aはバイアル孔挿入部49aの
先端付近に保持されたまま組織固定液61の中に浸かっ
ている状態となる。よって、組織片63aを長時間保存
することができる。
【0084】他の5本のバイアル46b〜46f、およ
びそれらに対応している標本瓶59b〜59fについて
も、吸引管路55の上流側から下流側に向けて順番に、
前述の作業を行なえばよい。ただし、吸引管路55の最
も下流側に配置されるバイアル46fだけは、組織片6
3fを捕獲した後、人手などにより、バイアル挿入孔4
7fから抜き出す。
【0085】このように、組織回収用コンテナ37に独
立組織トラップとしてのバイアル46a〜46fを採用
したことにより、生体組織62から組織片63a〜63
fを連続して採取する作業を迅速かつ容易に行なうこと
ができる。それとともに、組織片63ごとの回収および
保存も容易に行なうことができる。よって、内視鏡用処
置具1および内視鏡を用いた手術などの医療行為に係る
時間を短縮することができ、患者への負担を軽減するこ
とができる。
【0086】また、メッシュフィルタ52a〜52fに
よって、組織片63a〜63fを捕獲することができた
か否かを、組織回収用コンテナ37の外部からその内部
を目視することによって容易に確認できるように、コン
テナハウジング48および6本のバイアル46a〜46
fは、すべて高い透明性を有している素材で作られてい
ることが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリカーボ
ネイト、あるいはポリメチルペンテンなどの合成樹脂に
より形成されていることが好ましい。
【0087】なお、バイアル46、バイアル挿入孔47
および標本瓶59のそれぞれの数は、6に限定されな
い。例えば、12にすれば、前述の2倍の数の組織片6
3を連続して採取、保存することができる。この場合、
バイアルマーキング54も1,2,…,12とその数が
増えるのは勿論である。
【0088】次に、この内視鏡用処置具1を内視鏡とと
もに用いて、体腔内の生体組織62から目的の組織片6
3を連続して採取する作業について説明する。
【0089】まず、生体組織62の連続採取作業に先立
つ準備として、処置具操作部3の吸引ポート38に、6
本のバイアル46を装着した組織回収用コンテナ37お
よびチューブ36を介して、吸引手段35を取り付け
る。取り付けが済んだ後、吸引手段35を予め作動させ
ておく。このとき、灌流ポート40には、まだシリンジ
39を接続していない。このため、吸引手段35は、こ
れが発生させる陰圧により、吸引ポート38およびリリ
ース管路41を通して、灌流ポート40から外気を吸引
するだけである。よって、内側チューブ8および吸引ノ
ズル13のそれぞれの内部は、それらの外部よりも負圧
にはならない。
【0090】また、吸引管路55の最も上流側に位置す
るバイアル46aのみを、バイアル挿入孔47aに、そ
の進入が止まるまで押し込んでおく。バイアル46aを
押し込むことによって、バイアル46aと互いに端面を
接するバイアル46bは吸引管路55の外側に押し出さ
れ、吸引管路55上にはバイアル46aのメッシュフィ
ルタ52aのみが位置する。さらに下流のバイアル46
c〜46fは吸引管路55の軸線上において、各バイア
ル46c〜46fのスロット65c〜65fが形成され
ている側の端面が、互いに当接し合うまで押し込んでお
くが、吸引管路55上にはスロット65c〜65fが位
置するので、上流からの流体の流通を阻害しない。
【0091】また、挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネル
に通す。このとき、組織採取部5が鉗子チャンネルの遠
位側開口から内視鏡の外部に出て位置するようにしてお
く。
【0092】以上の準備が整った後、この内視鏡用処置
具1を内視鏡とともに患者の体腔内に挿入する。
【0093】体腔内を内視鏡で観察しつつ、内視鏡およ
び内視鏡用処置具1を移動させて、組織採取部5を体腔
内の患部粘膜の、目標の生体組織62と対向する位置ま
で誘導する。鉗子操作スライダ34を遠位側に移動させ
て、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bを遠位側に押し出
す。すると、図11に示すように、鉗子操作ワイヤ保持
ピン23a,23bが回転しつつ、回動アーム21aと
ともに遠位側に移動する。鉗子12a,12bが、鉗子
支持ピン22a,22bを中心に回動して、可動ジョー
20a,20bが組織採取部5の中心軸線を中心とし
て、その両側にそれぞれ独立に開く。
【0094】目標の生体組織62が、可動ジョー20
a,20bから形成される鉗子開口の正面方向に対して
傾いて存在する場合、可動ジョー20a,20bのうち
のどちらか一方を目標の生体組織62に押し付ける。す
ると、鉗子12a,12bが、図14に示すように、鉗
子支持ピン22a,22bを中心として揺動して、可動
ジョー20a,20bから形成される鉗子開口の正面方
向が生体組織62と正対する。このため、それぞれの可
動ジョー縁部25a,25bの全面が、目標の生体組織
62と当接する。
【0095】鉗子操作スライダ34を近位側に移動させ
て、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bを近位側に引き戻
すと、可動ジョー20a,20bは、それらが形成して
いる鉗子開口を閉じる。すると、図12および図13に
示すように、生体組織62は切除されて、切除されたそ
の組織片63aはジョー部内腔27に保持される。
【0096】続いて、灌流用の流体を満たしたシリンジ
39を灌流ポート40に装着する。すると、図7に示す
ように、押し棒42がリリース管路41側に押し込ま
れ、バルブシート43が灌流ポート側開口45を閉塞す
る。このため、吸引手段35は、これが発生させる陰圧
により、吸引ポート38を通して、内側チューブ8およ
び吸引ノズル13のそれぞれの内部から空気を吸い出
す。よって、内側チューブ8および吸引ノズル13のそ
れぞれの内部は、それらの外部よりも負圧となる。吸引
ノズル13はジョー部内腔27に突出しているため、組
織片63aはジョー部内腔27から容易に剥離して、吸
引口19に吸着される。
【0097】続いて、シリンジ39によって、流体を灌
流ポート40の内部に流し込むと、図13中白抜き矢印
で示すように、流体は灌流ポート40からシース4内部
の残余空間28を通って組織採取部5内まで送り込まれ
る。流体は、組織採取部5内において、先端カバー開口
部16の吸引ノズル13の偏位側とは逆側から、ジョー
部内腔27に噴出する。噴出した流体は、一方の可動ジ
ョー凹部26a側から他方の可動ジョー凹部26b側に
還流し、組織片63aを吸引ノズル13の内部に流し込
む。
【0098】吸引ノズル13と連通している内側チュー
ブ8の内腔は、組織片63aが通過できる大きさに形成
されている。このため、組織片63aは流体と共に内側
チューブ8内腔で詰まることなく、吸引ポート38を経
て吸引管路55内まで吸引されて運ばれる。吸引管路5
5内まで運ばれた組織片63aは、バイアル46aのメ
ッシュフィルタ52aに捕獲される。また、組織片63
aとともに吸引管路55内まで流されてきた流体は、そ
のままメッシュフィルタ52aおよびバイアル貫通孔5
1aを通過して、吸引手段35まで吸引される。
【0099】組織片63aがメッシュフィルタ52aに
捕獲される様子は、図8に示すように、高い透明性を有
している素材で形成されているコンテナハウジング48
およびバイアル46aを通して、それらの外部から目視
で確認する。組織片63aがメッシュフィルタ52aに
捕獲されたことを確認した後、シリンジ39を灌流ポー
ト40より取り外し、吸引手段35の作動を停止させ
る。
【0100】続いて、バイアル46aに対向したバイア
ル46bを、バイアル貫通孔51bが吸引管路55内に
突出するまでバイアル挿入孔47bに押し込む。する
と、図9に示すように、重畳部58aにおいて、バイア
ル46bはバイアル46aと当接して、バイアル46a
をバイアル挿入孔47aから外側に押し出す。それとと
もに、吸引管路55上に位置するメッシュフィルタ52
も、52aから52bに入れ替わる。
【0101】その後、前述と同様にして内視鏡用処置具
1による組織片63bの切除を連続して行い、組織片6
3bをメッシュフィルタ52bまで回収する。以後、所
望の数の組織片63a,63b,…,63fを採取した
後、内視鏡用処置具1を内視鏡とともに、患者の体腔内
から抜去する。
【0102】バイアル46a,46b,…,46fをバ
イアル挿入孔47a,47b,…,47fからすべて取
り外し、既に組織固定液61を注入してある6本の独立
した標本瓶59a,59b,…,59fのそれぞれに差
し込む。バイアル46a,46b,…,46fのバイア
ル把持部50a,50b,…,50fは、標本瓶59
a,48b,…,59fの口元60a,60b,…,6
0fに、それらの内部の気密性を保持するように係合し
て、標本瓶59a,48b,…,59fを密封する。そ
れとともに、メッシュフィルタ52a,52b,…,5
2fに捕獲されている組織片63a,63b,…,63
fは、組織固定液61に浸された状態で保存されてお
り、そのまま病理検査の工程に引き渡すことができる。
【0103】以上で、この内視鏡用処置具1を用いた体
腔内の患部粘膜の、目標の生体組織の連続採取作業を終
了とする。
【0104】この内視鏡用処置具1は、その組織採取部
5に、一対の独立した鉗子12a,12bがそれぞれ独
立に回動可能に取り付けられているとともに、鉗子12
a,12bのそれぞれに、一対の鉗子操作ワイヤ9a,
9bがそれぞれ独立して回動可能に係合している。これ
により、鉗子操作ワイヤ9a,9bを操作して、鉗子1
2a,12bを両開きに開口させることができ、その開
口方向を組織採取部5の軸線方向に対して正面方向に向
けることができる。よって、生体組織62を採取する方
向を広げることができ、容易に生体組織62を採取でき
る。
【0105】また、内側チューブ8の断面積を1.0m
以上確保しているとともに、残余空間28の断面積
を0.5mm以上確保している。これにより、組織片
63が残余空間28の内部に入り込んでしまうおそれを
低くすることができるとともに、内側チューブ8の内部
において詰まらせることなく、ジョー部内腔27から吸
引管路55内まで、組織片63を吸引して移動させるこ
とができる。
【0106】また、ジョー部内腔27に吸引ノズル13
を突出して設けている。これにより、灌流流体に高い圧
力をかけたり、吸引力を強めたりすることなく、容易に
組織片63を吸引口19に吸着させて、ジョー部内腔2
7から引き離して、内側チューブ8内に吸い込むことが
できる。よって、流体供給手段39および吸引手段35
を単純かつ簡易な装置で済ますことができる。
【0107】さらに、吸引管路55上に、複数の独立組
織トラップとしてのバイアル46を着脱自在に配置して
いる。それとともに、バイアル46を蓋として用いる標
本瓶59もバイアル46と同数用意している。これによ
り、採取した組織片63を、吸引管路55の上流側のバ
イアル46から順番に捕獲していくとともに、その順番
で組織片63をバイアル46ごと、組織固定液61が入
れられている標本瓶に移していくことができる。よっ
て、迅速かつ容易に、連続して生体組織62の採取およ
び保存ができるので、採取作業にかかる時間を短縮し
て、患者への負担を軽減することができる。
【0108】(第2実施形態)次に、図15〜図17を
参照しつつ、本発明の第2の実施の形態に係る内視鏡用
処置具1を説明する。
【0109】この第2実施形態の内視鏡用処置具1は、
一対の鉗子12a,12bを回動させる独立アクチュエ
ータ手段100の構成、作用、および効果が、前述の第
1実施形態の独立アクチュエータ手段としての鉗子操作
ワイヤ9a,9bのものと若干異なっているだけで、そ
の他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よ
って、その異なっている部分だけについて説明し、その
他のすべての説明は省略する。
【0110】また、図面についても、組織回収用コンテ
ナ37の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の
図面は省略し、本実施形態の独立アクチュエータ手段1
00の特徴をよく理解することのできる図面のみを示
し、これらの図15〜図17において、前述の第1実施
形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0111】本実施形態の独立アクチュエータ手段とし
てのリンク装置100は、図16に示すように、シース
4の内腔を、その全長にわたって、処置具操作部3から
組織採取部5まで通されている1本のリンク装置駆動ワ
イヤ101、このリンク装置駆動ワイヤ101の遠位端
が一体に固着されている、ワイヤ接続部材としてのスラ
イドリング102、このスライドリング102の遠位端
付近に、一対の第1リンクピン103a,103b(1
03bは図示しない。)によって、一端部が回動自在に
支持されているとともに、一対の回動アーム21a,2
1b(21bは図示しない。)の近位端付近に、一対の
第2リンクピン104a,104b(104bは図示し
ない。)によって、他端部が回動自在に支持されてい
る、一対のリンクとしてのリンクロッド105a,10
5b(105bは図示しない。)などから構成されてい
る。
【0112】リンク装置駆動ワイヤ101は、その近位
端が鉗子操作スライダ34に一体に固着されているとと
もに、その遠位端が後述するスライドリング102の一
端部であるスライドリング環状部106の内側に一体に
固着されている。また、リンク装置駆動ワイヤ101
は、残余空間28の内部を内側チューブ8に併設されて
通されており、シース4の長手方向に沿って摺動するこ
とができる。また、リンク装置駆動ワイヤ101は、残
余空間内28の内部を円滑に摺動できるように、例え
ば、鉗子操作ワイヤ9a,9bと同じ材料で同じ構造に
作られていることが好ましい。
【0113】スライドリング102は、図17に示すよ
うに、その一端部にスライドリング環状部106を有し
ているとともに、その他端部に、スライドリング102
の直径を含んで、その径方向において対向する一対のス
ライドリング爪部107a,107bを有している。そ
れらスライドリング爪部107a,107bのそれぞれ
の先端付近には、第1リンクピン103a,103bが
それぞれ回動自在に取り付けられる第1リンクピン貫通
孔108a,108bが設けられている。
【0114】前述したように、スライドリング環状部1
06の内側には、リンク装置駆動ワイヤ101の遠位端
が一体に固着されている。それとともに、スライドリン
グ102は、シース4の内腔において、スライドリング
環状部106に内側チューブ8を貫通させている。これ
により、スライドリング102は、鉗子操作スライダ3
4によるリンク装置駆動ワイヤ101の摺動に対応し
て、シース4の内腔を内側チューブ8の長手方向に沿っ
て摺動することができる。また、スライドリング爪部1
07a,107bのそれぞれには、後述する一対のリン
クロッド105a,105bのそれぞれが,第1リンク
ピン103a,103bのそれぞれを介して回動自在に
取り付けられている。
【0115】一対のリンクロッド105a,105bの
それぞれは、図15および図16に示すように、長円形
に形成されている。リンクロッド105a,105bの
それぞれは、前述したように第1リンクピン103a,
103bによって、スライドリング爪部107a,10
7bのそれぞれに回動自在に取り付けられている。ま
た、第2リンクピン104a,104bによって、回動
アーム21a,21bのそれぞれにも回動自在に取り付
けられている。
【0116】次に、このリンク装置100を備えた本実
施形態の組織採取部5の動作を説明する。
【0117】鉗子操作スライダ34を遠位側に摺動させ
る。すると、リンク装置駆動ワイヤ101がシース4の
長手方向に沿って、遠位側に押し出される。それととも
に、リンク装置駆動ワイヤ101に一体に固着されてい
るスライドリング102も、内側チューブ8によって案
内されつつ、遠位側に移動する。すると、先端カバー操
作ワイヤ導出部18a,18bのそれぞれから、スライ
ドリング爪部107a,107bのそれぞれが遠位側に
向かって押し出される。すると、リンクロッド105
a,105bのそれぞれの近位端部が、第1リンクピン
103a,103bのそれぞれを回動中心として回動し
つつ、リンクロッド105a,105bのそれぞれは遠
位側に押し出される。さらに、リンクロッド105a,
105bのそれぞれの遠位端部が、第2リンクピン10
3a,103bのそれぞれを回動中心として回動しつ
つ、回動アーム21a,21bのそれぞれを、鉗子支持
ピン22a,22bを回動中心として回動させる。それ
に伴なって、一対の可動ジョー20a,20bは、鉗子
支持ピン22a,22bを回動中心として回動する。以
上のようにして、一対の鉗子12a,12bは、組織採
取部5の中心軸線を中心として、その両側にそれぞれ独
立に鉗子開口を開く。
【0118】また、鉗子操作スライダ34を近位側に摺
動させる。すると、リンク装置駆動ワイヤ101がシー
ス4の長手方向に沿って、近位側に引き戻される。それ
とともに、リンク装置駆動ワイヤ101に一体に固着さ
れているスライドリング102も、内側チューブ8によ
って案内されつつ、近位側に移動する。すると、鉗子操
作ワイヤ導出部18a,18bのそれぞれから、スライ
ドリング爪部107a,107bのそれぞれが近位側に
向かって引き戻される。すると、リンクロッド105
a,105bのそれぞれの近位端部が、第1リンクピン
103a,103bのそれぞれを回動中心として、先程
とは逆方向に回動しつつ、リンクロッド105a,10
5bのそれぞれは近位側に引き戻される。さらに、リン
クロッド105a,105bのそれぞれの遠位端部が、
第2リンクピン103a,103bのそれぞれを回動中
心として、先程とは逆方向に回動しつつ、回動アーム2
1a,21bのそれぞれを、鉗子支持ピン22a,22
bを回動中心として、先程とは逆方向に回動させる。そ
れに伴なって、一対の可動ジョー20a,20bは、鉗
子支持ピン22a,22bを回動中心として、先程とは
逆方向に回動する。以上のようにして、一対の鉗子12
a,12bは、組織採取部5の中心軸線上において鉗子
開口を閉口する。
【0119】この第2実施形態の内視鏡用処置具1は、
以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用
処置具1と同じであるので、この第2実施形態の内視鏡
用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成のリンク装置100を
備えた第2実施形態は、以下の点で優れている。
【0120】スライドリング爪部107a,107bお
よびリンクロッド105a,105bは、剛体であるた
め変形し難く、鉗子操作スライダ34の摺動により敏感
に対応するとともに、より円滑に鉗子12a,12bの
開閉駆動を行なうことができる。
【0121】(第3実施形態)次に、図18を参照しつ
つ、本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡用処置具1
を説明する。
【0122】この第3実施形態の内視鏡用処置具1は、
吸引ノズル200の形状、作用、および効果が、前述の
第1実施形態の吸引ノズル13のものと若干異なってい
るだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同
じである。よって、その異なっている部分だけについて
説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0123】また、図面についても、内視鏡用処置具1
全体の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図
面は省略し、本実施形態の吸引ノズル200の特徴をよ
く理解することのできる図面のみを示し、この図18に
おいて、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を
付してある。
【0124】本実施形態の吸引ノズル200は、その遠
位端開口部としての吸引口201が、組織採取部5の軸
線方向に対して傾けて設けられている。よって、吸引口
201の開口面積をより大きくすることができる。それ
とともに、先端カバー開口部からの、吸引ノズル200
の突出容積をより小さくすることができるので、ジョー
部内腔27における、吸引ノズル200の占有容積をよ
り小さくすることができる。
【0125】この第3実施形態の内視鏡用処置具1は、
以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用
処置具1と同じであるので、この第3実施形態の内視鏡
用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の吸引ノズル200を
備えた第3実施形態は、以下の点で優れている。
【0126】吸引口201の開口面積がより大きくなっ
ているので、ジョー部内腔27に保持されている組織片
63への吸着力をより強くすることができる。また、ジ
ョー部内腔27における、吸引ノズル200の占有容積
がより小さくなっているので、生体組織62の採取作業
において、一度により多くの量の生体組織62を採取す
ることができる。
【0127】(第4実施形態)次に、図19および図2
0を参照しつつ、本発明の第4の実施の形態に係る内視
鏡用処置具1を説明する。
【0128】この第4実施形態の内視鏡用処置具1は、
内側チューブ300および吸引ノズル301の構造、作
用、および効果が、前述の第1実施形態の内側チューブ
8および吸引ノズル13のものと若干異なっているだけ
で、その他の構成、作用、および効果はすべて同じであ
る。よって、その異なっている部分だけについて説明
し、その他のすべての説明は省略する。
【0129】また、図面についても、組織回収用コンテ
ナ37の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の
図面は省略し、本実施形態の内側チューブ300および
吸引ノズル301の特徴をよく理解することのできる図
面のみを示し、これらの図19および図20において、
前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してあ
る。
【0130】内側チューブ300は、シース4の内腔
を、その長手方向に沿って、シース4に対して摺動自在
に配置されている。その近位端は、図19に示すよう
に、処置具操作部本体31の内部を通り、吸引ポート3
8から処置具操作部本体31の外部に導出されている。
【0131】吸引ポート38からは、吸引筒302が内
側チューブ300との気密性を保持しつつ、吸引ポート
38に一体に固着されて延出されている。また、吸引筒
302には、リング状の吸引ノズル操作スライダ303
が、吸引筒302の軸線方向に沿って摺動自在に取り付
けられている。内側チューブ300は、吸引筒302の
内部に挿通するとともに、その近位端を吸引ノズル操作
スライダ303に一体に固着されている。
【0132】吸引筒302の近位端は、チューブ36お
よび組織回収用コンテナ37を介して陰圧発生器35に
接続されている。よって、内側チューブ300から陰圧
発生器35までの管路は、その気密性を保持されてい
る。
【0133】吸引ノズル301は、その近位端を内側チ
ューブ300の遠位端に一体に固着されている。よっ
て、図20中実線矢印で示すように、内側チューブ30
0の摺動に従って、吸引ノズル301も組織採取部5の
軸線方向に沿って、内側チューブ300とともに摺動す
る。
【0134】吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒
302の長手方向に沿って、遠位側に移動させる。吸引
ノズル操作スライダ303と一体に固着されている内側
チューブ300は、シース4の内腔をその長手方向に沿
って、遠位側に押し出される。すると、内側チューブ3
00と一体に固着されている吸引ノズル301も、組織
採取部5の軸線方向に沿って、遠位側に押し出されて、
ジョー部内腔27に突出する。
【0135】吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒
302の長手方向に沿って、近位側に移動させる。吸引
ノズル操作スライダ303と一体に固着されている内側
チューブ300は、シース4の内腔をその長手方向に沿
って、近位側に引き戻される。すると、内側チューブ3
00と一体に固着されている吸引ノズル301も、組織
採取部5の軸線方向に沿って、近位側に引き戻されて、
ジョー部内腔27から先端カバー11の内部に埋没す
る。
【0136】次に、以上説明した内側チューブ300お
よび吸引ノズル301などを有している内視鏡用処置具
1を用いた生体組織62の採取作業における、内側チュ
ーブ300および吸引ノズル301などの動作を説明す
る。
【0137】組織採取部5を目的の生体組織62と対向
する位置に配置する。このとき、吸引ノズル操作スライ
ダ303を、吸引筒302の最近位側に前もって移動さ
せておき、吸引ノズル301をジョー部内腔27に突出
していない位置に配置しておく。鉗子12a,12bか
らなる鉗子開口を開いて可動ジョー縁部25a,25b
を生体組織62に当接させる。鉗子開口を閉じて、可動
ジョー縁部25a,25bで生体組織62を切除する。
組織片63をジョー部内腔27に保持した後、吸引ノズ
ル操作スライダ303を、吸引筒302の最遠位側に移
動させて、吸引ノズル301をジョー部内腔27に突出
させて、吸引ノズル301の吸引口19を組織片63に
接触させる。
【0138】この第4実施形態の内視鏡用処置具1は、
以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用
処置具1と同じであるので、この第4実施形態の内視鏡
用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の内側チューブ300
および吸引ノズル301を備えた第4実施形態は、以下
の点で優れている。
【0139】吸引ノズル301を先端カバー11から突
没自在に配置したので、生体組織62を採取する際に、
吸引ノズル301を先端カバー11の内部に埋没させ
て、ジョー部内腔27を空にすることができる。これに
よって、一度により大量の生体組織62を採取すること
ができる。また、採取した組織片63を吸引ノズル30
1内に吸引する際には、吸引ノズル301を先端カバー
11からジョー部内腔27に突出させて、吸引口を組織
片63に接触させることができる。これによって、陰圧
発生器35を、より大型で吸引力の強い高性能なものに
交換することなく、吸引力を強めることができる。
【0140】(第5実施形態)次に、図21を参照しつ
つ、本発明の第5の実施の形態に係る内視鏡用処置具1
を説明する。
【0141】この第5実施形態の内視鏡用処置具1は、
組織回収用コンテナ400の構成、作用、および効果
が、前述の第1実施形態の組織回収用コンテナ37のも
のと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、お
よび効果はすべて同じである。よって、その異なってい
る部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省
略する。
【0142】また、図面についても、内視鏡用処置具1
全体の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図
面は省略し、本実施形態の組織回収用コンテナ400の
特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、この
図21において、前述の第1実施形態と同一部分には同
一符号を付してある。
【0143】組織回収用コンテナ400は、軸線方向に
沿って短い円筒形のコンテナハウジング401、および
6本のバイアル46などから構成されている。コンテナ
ハウジング401は、これを吸引ポート38に接続する
ための吸引ポート挿入部56が、一端面の外周付近から
突設されている第1ハウジング円盤402、これを陰圧
発生器35に接続するための吸引手段接続部57が、一
端面の外周付近から突設されている第2ハウジング円盤
403、第1ハウジング円盤402と第2ハウジング円
盤403との間に回転自在に配置されている、軸線方向
に沿って短い円筒形のコンテナハウジング本体404な
どから構成されている。
【0144】第1ハウジング円盤402の径方向中心に
は、これの中心軸線方向に沿って延びる円柱形のコンテ
ナハウジング本体回転軸405の一端部が一体に固着さ
れている。また、第2ハウジング円盤403の径方向中
心には、これの中心軸線方向に沿って延びる円柱形のコ
ンテナハウジング本体回転軸405の他端部が一体に固
着されている。これにより、第1ハウジング円盤402
と第2ハウジング円盤403とは一体に固着されてい
る。このとき、吸引管路55の一部を構成する吸引ポー
ト挿入部56および吸引手段接続部57のそれぞれの中
心軸線が一致するように、第1ハウジング円盤402と
第2ハウジング円盤403とはそれらの位置を調節して
一体に固着される。
【0145】コンテナハウジング本体404は、第1ハ
ウジング円盤402と第2ハウジング円盤403との間
において、コンテナハウジング本体回転軸405によっ
て、その径方向中心を、その軸線方向に沿って貫通され
ている。これによって、コンテナハウジング本体404
は、第1ハウジング円盤402および第2ハウジング円
盤403のそれぞれに対して回転することができる。
【0146】コンテナハウジング本体404には、その
径方向中心から外周面に向かって放射状に、かつ、周方
向に沿って等間隔に、6本のバイアル46が着脱自在に
取り付けられる6つのバイアル挿入孔47が設けられて
いる。それとともに、コンテナハウジング本体404に
は、6つのバイアル挿入孔47と交錯する6つの吸引管
路55が、その厚み方向に沿って、その両端面を連通す
るように、貫通して設けられている。それら6つの吸引
管路55は、コンテナハウジング本体404を回転させ
て、吸引ポート挿入部56と吸引手段接続部57とを吸
引管路55で連通するように配置させたときに、吸引ポ
ート挿入部56、吸引管路55、および吸引手段接続部
57のそれぞれの中心軸線が一致するように、予め位置
を調節されて設けられている。また、6つのバイアル挿
入孔47のそれぞれの奥行きは、バイアル挿入孔47に
バイアル46をその進入が止まるまで挿入したときに、
メッシュフィルタ52が吸引管路55内に位置するよう
に、予め深さを調節されて設けられている。
【0147】また、この組織回収用コンテナ400を構
成している各構成部品は、すべて高い透明性を有してい
る素材で作られていることが好ましい。例えば、ポリス
チレン、ポリカーボネイト、あるいはポリメチルペンテ
ンなどの合成樹脂により形成されていることが好まし
い。
【0148】次に、以上説明した組織回収用コンテナ4
00を有している内視鏡用処置具1を用いた生体組織6
2の採取作業における、組織回収用コンテナ400の動
作を説明する。
【0149】6つのバイアル挿入孔47に、6本のバイ
アル46をその進入が止まるまで挿入する。このとき、
それぞれのバイアル孔挿入部49の先端付近に取り付け
られているメッシュフィルタ52のそれぞれが、それぞ
れのバイアル挿入孔47と交錯している吸引管路55の
それぞれの上流側を向くとともに、それぞれの吸引管路
55の軸線方向に正対するように、それぞれの向きを予
め調節して配置する。コンテナハウジング本体404を
回転させて、6つのうちの1つの吸引管路55の中心軸
線と、吸引ポート挿入部56および吸引手段接続部57
のそれぞれの中心軸線とを一致させる。
【0150】生体組織62から採取された組織片63
が、灌流流体とともに吸引管路55内まで吸引されて、
メッシュフィルタ52によって捕獲される。流体はその
ままメッシュフィルタ52を通り越して、陰圧発生器3
5に吸引される。このことを、透明な組織回収用コンテ
ナ400の外側から目視で確認した後、陰圧発生器35
の作動を停止するとともに、シリンジ39からの流体の
灌流を停止する。組織片63を捕獲したバイアル46
を、バイアル挿入孔47から引き抜き、組織片63を保
持させたまま、前もって組織固定液61が入れられてい
る標本瓶59に差し込む。
【0151】次の採取作業に入る前に、コンテナハウジ
ング本体404を回転させて、吸引管路55およびバイ
アル46を先程と同様の配置にしておく。この後は、採
取した組織片63の数が、所望する数に達するまで、前
述と同様の作業を繰り返し行なえばよい。
【0152】なお、バイアル46、バイアル挿入孔4
7、および吸引管路55などの数は6には限らない。例
えば、12にすれば、前述の2倍の数の組織片63を連
続して採取、保存することができる。
【0153】この第5実施形態の内視鏡用処置具1は、
以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用
処置具1と同じであるので、この第5実施形態の内視鏡
用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の組織回収用コンテナ
400を備えた第5実施形態は、以下の点で優れてい
る。
【0154】バイアル46で組織片63を捕獲する度
に、組織片63を捕獲したバイアル46をバイアル挿入
孔47から引き抜き、コンテナハウジング本体404を
回転させるだけで、次の採取作業に入ることができる。
すなわち、生体組織62から組織片63を連続して採取
する作業を、さらに迅速に行なうことができる。
【0155】(第6実施形態)次に、図22〜図26を
参照しつつ、本発明の第6の実施の形態に係る内視鏡用
処置具1を説明する。
【0156】この第6実施形態の内視鏡用処置具1は、
独立アクチュエータ駆動手段としての一対の鉗子操作ス
ライダ500a,500bの構造、作用、および効果
が、前述の第1実施形態の鉗子操作スライダ34のもの
と若干異なっているだけで、その他の構成、作用、およ
び効果はすべて同じである。よって、その異なっている
部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略
する。
【0157】また、図面についても、組織採取部5の側
面図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、
本実施形態の鉗子操作スライダ500a,500bの特
徴をよく理解することのできる図面のみを示し、これら
の図22〜図26において、前述の第1実施形態と同一
部分には同一符号を付してある。
【0158】鉗子操作スライダ500a,500bは、
図22に示すように、処置具操作部支持棒32に、その
長手方向に沿って、互いに独立して摺動可能に取り付け
られている。図23に示すように、鉗子操作スライダ5
00aには、鉗子操作ワイヤ9aの手元側である近位端
が一体に固着されている。同様に、鉗子操作スライダ5
00bには、鉗子操作ワイヤ9bの手元側である近位端
が一体に固着されている。
【0159】鉗子操作スライダ500aだけを、処置具
操作部支持棒32の長手方向に沿って、遠位側に移動さ
せる。すると、鉗子操作スライダ500aに一体に接続
されている鉗子操作ワイヤ9aだけが遠位側に押し出さ
れて、鉗子操作ワイヤ9aと鉗子操作ワイヤ保持ピン2
3aを介して回動自在に接続している鉗子12aだけ
を、鉗子支持ピン22aを中心として回動させることが
できる。同様に、鉗子操作スライダ500bだけを、処
置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、遠位側に移
動させる。すると、鉗子操作スライダ500bに一体に
接続されている鉗子操作ワイヤ9bだけが遠位側に押し
出されて、鉗子操作ワイヤ9bと鉗子操作ワイヤ保持ピ
ン23bを介して回動自在に接続している鉗子12bだ
けを、鉗子支持ピン22bを中心として回動させること
ができる。
【0160】また、鉗子操作スライダ500aだけを、
処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、近位側に
移動させる。すると、鉗子操作スライダ500aに一体
に接続されている鉗子操作ワイヤ9aだけが近位側に引
き戻されて、鉗子操作ワイヤ9aと鉗子操作ワイヤ保持
ピン23aを介して回動自在に接続している鉗子12a
だけを、鉗子支持ピン22aを中心として、先程とは逆
方向に回動させることができる。同様に、鉗子操作スラ
イダ500bだけを、処置具操作部支持棒32の長手方
向に沿って、近位側に移動させる。すると、鉗子操作ス
ライダ500bに一体に接続されている鉗子操作ワイヤ
9bだけが近位側に引き戻されて、鉗子操作ワイヤ9b
と鉗子操作ワイヤ保持ピン23bを介して回動自在に接
続している鉗子12bだけを、鉗子支持ピン22bを中
心として、先程とは逆方向に回動させることができる。
【0161】以上の操作により、組織採取部5の軸線方
向に対する、鉗子12a,12bのそれぞれの回動角度
を、鉗子操作スライダ500a,500bのそれぞれの
移動量に対応させて、独立に設定することができる。ひ
いては、鉗子開口の開口角度を極めて大きくすることが
できる。
【0162】また、本実施形態においては、鉗子操作ス
ライダ500a,500bが、ともに処置具操作部支持
棒32の長手方向中央に位置しているときに、鉗子12
a,12bは組織採取部5の中心軸線上において、互い
の可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口する
ように設定している。また、鉗子操作スライダ500
a,500bが、ともに処置具操作部支持棒32の長手
方向一端部に位置しているときには、鉗子12a,12
bは組織採取部5の中心軸線から一方向に傾いて、互い
の可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口する
ように設定している。同様に、鉗子操作スライダ500
a,500bが、ともに処置具操作部支持棒32の長手
方向他端部に位置しているときには、鉗子12a,12
bは組織採取部5の中心軸線から他方向に傾いて、互い
の可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口する
ように設定している。
【0163】これにより、鉗子12a,12bを生体組
織62に押し当てることなく、鉗子12a,12bから
なる鉗子開口の正面方向を組織採取部5の軸線方向から
傾けることができる。
【0164】次に、この内視鏡用処置具1を用いる生体
組織62の採取作業について、図24〜図26を参照し
つつ説明する。
【0165】図24は、内視鏡用処置具1とともに用い
る内視鏡501aの視野が、内視鏡501aの軸線方向
に沿って、その遠位側正面方向にある場合を示してい
る。また、図25は、内視鏡用処置具1とともに用いる
内視鏡501bの視野が、内視鏡501bの軸線方向か
ら一方向側に傾いた方向にある場合を示している。ま
た、図26は、内視鏡用処置具1とともに用いる内視鏡
501cの視野が、内視鏡501cの軸線方向に沿って
側面方向にある場合を示している。
【0166】内視鏡501a,501b,501cを用
いて患者の体腔内の患部粘膜の表面を観察しつつ、内視
鏡501a,501b,501cのそれぞれの遠位側端
部を目標の粘膜付近まで移動させた後、それぞれの鉗子
チャンネル502a,502b,502cのそれぞれの
遠位側開口から内視鏡用処置具1の遠位側端部を突出さ
せる。鉗子操作スライダ500a,500bをそれぞれ
独立に、適当な方向に適当な量だけ動かして、図24〜
図26に示すように、内視鏡501a,501b,50
1cのそれぞれの視野内において、鉗子12a,12b
からなる鉗子開口の正面方向を、患部粘膜表面と平行に
する。その状態を保持しつつ、鉗子12a,12bを患
部粘膜表面に近づけていき、可動ジョー縁部25a,2
5bを患部の生体組織62と当接させる。前述のように
設定した鉗子開口の正面方向中央において、可動ジョー
縁部25a,25b同士が当接するように鉗子操作スラ
イダ500a,500bをそれぞれ独立に操作して、生
体組織62から組織片63を切除する。
【0167】この第6実施形態の内視鏡用処置具1は、
以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用
処置具1と同じであるので、この第6実施形態の内視鏡
用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の鉗子操作スライダ5
00a,500bを備えた第6実施形態は、以下の点で
優れている。
【0168】鉗子操作スライダ500a,500bをそ
れぞれ独立して操作することにより、鉗子12a,12
bをそれぞれ独立に回動させることができる。これによ
り、鉗子開口の開口角度を極めて大きくすることができ
る。また、可動ジョー縁部25a,25bを生体組織6
2に押し付けることなく、鉗子12a,12bからなる
鉗子開口の正面方向を、組織採取部5の軸線方向に対し
て揺動させることができる。よって、内視鏡501a,
501b,501cのそれぞれの軸線方向、あるいは、
それぞれの鉗子チャンネル502a,502b,502
cのそれぞれからの内視鏡用処置具1の突出方向に拘わ
ることなく、鉗子開口の正面方向を、目標の患部粘膜の
表面と平行に配置させることができる。
【0169】また、内視鏡501a,501b,501
cのそれぞれの視野方向に拘わらずに、内視鏡501
a,501b,501cのそれぞれの視野内において、
前述のような鉗子12a,12bのそれぞれの回動作業
をおこなうことができる。これにより、視野方向によっ
て分類された多種多様な型の内視鏡501a,501
b,501cなどの中から、体腔内の患部粘膜の位置に
応じて、視野方向が最も適したものと、この内視鏡用処
置具1とを併用すればよい。
【0170】よって、患部粘膜表面、視野方向、鉗子開
口の開口角度、および鉗子開口の正面方向の相対的な位
置関係を、生体組織62の採取作業を極めて行い易い配
置にすることができる。すなわち、目標の患部粘膜の生
体組織62を、極めて正確に、かつ極めて容易に切除す
ることができる。
【0171】なお、本発明の内視鏡用処置具1は、前記
第1〜第6の実施の形態には制約されない。
【0172】前記第1〜第6の実施の形態に係る内視鏡
用処置具1によれば、例えば、以下のような構成を得る
ことができる。
【0173】(付記1)細長いシース4と、前記シース
4の先端に固着された中空の先端カバー11と、前記先
端カバー11の外表面の対称位置に回動自在に固着され
た一対の鉗子12a,12bとを具備し、内視鏡501
a,501b,501cに挿入して体内の組織62の一
部を採取する内視鏡用処置具1において、前記一対の鉗
子12a,12bが前記先端カバー11に対して回動す
るそれぞれ独立した可動ジョー20a,20bより構成
され、前記可動ジョー20a,20bにはそれぞれ可動
ジョー20a,20bに対して回動自在な一対の独立ア
クチュエータ手段9a,9b,100が係合しているこ
とを特徴とする内視鏡用処置具1。
【0174】(付記2)前記シース4の内部に切除切片
回収用のルーメン8を具備することを特徴とする付記1
に記載の内視鏡用処置具1。
【0175】(付記3)前記シース4の内部に先端の一
対の鉗子12a,12bまで連通する灌流用のルーメン
28を具備することを特徴とする付記1または2に記載
の内視鏡用処置具1。
【0176】(付記4)前記回収用ルーメン8の内腔断
面積が1.0mm以上であることを特徴とする付記2
または3に記載の内視鏡用処置具1。
【0177】(付記5)前記灌流用ルーメン28の内腔
断面積が0.5mm以上であることを特徴とする付記
3または4に記載の内視鏡用処置具1。
【0178】(付記6)前記一対の可動ジョー20a,
20bが開状態を維持したまま、前記先端カバー11に
対して揺動可能であることを特徴とする付記1〜5のう
ちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0179】(付記7)前記独立アクチュエータ手段9
a,9bの手元側に、それぞれ独立して進退操作可能な
アクチュエータ駆動手段500a,500bが固着され
ていることを特徴とする付記1〜6のうちのいずれか1
つに記載の内視鏡用処置具1。
【0180】(付記8)前記鉗子12a,12bの開状
態における方向が内視鏡501a,501b,501c
の視野方向と一致することを特徴とする付記1〜7のう
ちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0181】(付記9)前記切除切片回収用ルーメン8
の遠位端に、前記一対の鉗子12a,12bの内部に突
出する吸引ノズル13が設けられることを特徴とする付
記2〜8のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具
1。
【0182】(付記10)前記吸引ノズル13の断面形
状が長円形であることを特徴とする付記9に記載の内視
鏡用処置具。
【0183】(付記11)前記吸引ノズル200の遠位
端開口部201が内視鏡用処置具1の長手方向軸に対し
て傾斜していることを特徴とする付記9または10に記
載の内視鏡用処置具1。
【0184】(付記12)前記吸引ノズル301が前記
一対の鉗子12a,12bの内部に突没自在に配置され
ることを特徴とする付記9〜11のうちのいずれか1つ
に記載の内視鏡用処置具1。
【0185】(付記13)前記アクチュエータ手段9
a,9bが前記シース4の内部に挿通された2本のモノ
フィラメントワイヤ9a,9bであることを特徴とする
付記1〜12のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処
置具1。
【0186】(付記14)前記ワイヤ9a,9bが前記
可動ジョー20a,20bに設けられた貫通穴29a,
29bに回動自在に固着された回動ピン23a,23b
に固着されていることを特徴とする付記13に記載の内
視鏡用処置具1。
【0187】(付記15)前記アクチュエータ手段10
0が前記一対の可動ジョー20a,20bに回動自在に
係合された、一対のリンク105a,105b、及び前
記リンクと回動自在に固着されたワイヤ接続部材10
2、及び前記ワイヤ接続部材102に固着され、前記シ
ース4の内部に挿通される1本の操作ワイヤ101から
構成されることを特徴とする付記1〜12のうちのいず
れか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0188】(付記16)内視鏡501a,501b,
501c、または内視鏡用処置具1と共に用いられる組
織回収用コンテナ37で、内視鏡501a,501b,
501c、または内視鏡用処置具1が可撓性を有する細
長い挿入部2と、前記挿入部2を軸方向に貫通するルー
メン8を有し、前記ルーメン8は直接、または任意のチ
ューブ36を介することで陰圧発生器35に接続可能で
あり、組織回収用コンテナ37は前記ルーメン8と陰圧
発生器35との間に接続可能な前・後端部56,57を
有する組織回収用コンテナ37において、前記前・後端
部間56,57を貫通する管路55と、前記管路55上
に突没可能、かつコンテナ37から着脱自在な複数の独
立組織トラップ46と、を有することを特徴とする内視
鏡用組織回収コンテナ37。
【0189】(付記17)前記組織トラップ46及び前
記トラップ46が配置される前記管路55の周辺が透明
性を有する素材で構成されていることを特徴とする付記
16に記載の内視鏡用組織回収コンテナ37。
【0190】(付記18)前記組織トラップ46の一部
が、組織固定液61を収容可能な標本瓶59の口元60
に係合する寸法、形状を有することを特徴とする付記1
6または17に記載の組織回収用コンテナ37。
【0191】(付記19)前記複数の組織トラップ46
が各々対向して配置され、かつ対向した組織トラップ4
6同士は常にその一部が重畳接触可能に配置されている
ことを特徴とする付記16〜18のうちのいずれか1つ
に記載の内視鏡用処置具1。
【0192】(付記20)前記複数の組織トラップ46
がある軸405を中心として放射状に配置され、前記軸
405を中心として前記管路55に対して回転可能であ
ることを特徴とする付記16〜18のうちのいずれか1
つに記載の内視鏡用処置具1。
【0193】
【発明の効果】本発明によれば,シースの先端に一体に
固着された先端カバーに対して回動するそれぞれ独立し
た可動ジョーによって一対の鉗子を構成するとともに、
それぞれの可動ジョーに対して、回動自在に一対の独立
アクチュエータ手段を係合させる。この一対の独立アク
チュエータ手段を操作することによって、先端カバーに
対して可動ジョーを互いに対称方向に回動させることが
できる。すなわち、先端カバーに対して、一対の鉗子を
両開きで開口させることができる。これにより、鉗子開
口を内視鏡用処置具の長手方向に沿って正面方向に配置
させたまま、生体組織の表面へ接触させることができ
る。このような構成の鉗子を有する内視鏡用処置具を内
視鏡とともに体腔内に挿入することにより、内視鏡で観
察しつつ生体組織を採取することができる範囲が広が
る。よって、単純な操作で、体腔内において生体組織を
連続して、かつ、容易に採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡用処置
具を示す側面図。
【図2】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を
示す外観斜視図。
【図3】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を
示す側面図。
【図4】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の
一部を断面にして示す側面図。
【図5】(a)は図4中一点鎖線A−Aに沿って示す内
視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。(b)は
図4中一点鎖線B−Bに沿って示す内視鏡用処置具の挿
入部の遠位端付近の断面図。(c)は図4中一点鎖線C
−Cに沿って示す内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近
の断面図。(d)は図4中一点鎖線D−Dに沿って示す
内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。
【図6】図1の内視鏡用処置具の処置具操作部の灌流ポ
ート側を示す外観斜視図。
【図7】図6において、灌流ポートにシリンジを挿入し
た場合を示す外観斜視図。
【図8】図1の内視鏡用処置具の組織回収用コンテナを
示す外観斜視図。
【図9】図8において、コンテナハウジングからバイア
ルを取り外した場合を示す外観斜視図。
【図10】図8のバイアルのうちの1本を標本瓶に差し
込んだ状態を示す外観斜視図。
【図11】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端が生
体組織に当接した場合を示す側面図。
【図12】図11において、一対の鉗子を閉じて生体組
織の一部を切除した場合を示す側面図。
【図13】図12において、内視鏡用処置具の挿入部の
遠位端付近の一部を断面にして示す側面図。
【図14】図11において、生体組織の表面が組織採取
部の軸線方向に対して傾いている場合を示す側面図。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る内視鏡用処
置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図16】図15の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付
近の一部を断面にして示す側面図。
【図17】図15の内視鏡用処置具に用いる独立アクチ
ュエータ手段としてのリンク装置の構成部品の1つであ
るスライドリングの外観斜視図。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡用処
置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る内視鏡用処
置具を示す側面図。
【図20】図19の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付
近を示す外観斜視図。
【図21】本発明の第5の実施の形態に係る内視鏡用処
置具に用いる組織回収用コンテナの外観斜視図。
【図22】本発明の第6の実施の形態に係る内視鏡用処
置具を示す外観斜視図。
【図23】図22の内視鏡用処置具の組織採取部、独立
アクチュエータ手段、および独立アクチェータ駆動手段
を示す外観斜視図。
【図24】図22の内視鏡用処置具を、視野が前方視形
の内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図25】図22の内視鏡用処置具を、視野が斜視形の
内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図26】図22の内視鏡用処置具を、視野が側視形の
内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図27】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示
す外観斜視図。
【図28】従来の内視鏡用処置具の操作部付近を示す外
観斜視図。
【図29】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示
す側面図。
【図30】従来の内視鏡用処置具を内視鏡とともに用い
る場合を示す側面図。
【図31】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示
す断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡用処置具 4…シース 9a,9b…鉗子操作ワイヤ(独立アクチュエータ手
段) 11…先端カバー 12a,12b…鉗子 20a,20b…可動ジョー 62…生体組織(体内組織) 100…リンク装置(独立アクチュエータ手段) 501a,501b,501c…内視鏡

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長いシースと、前記シースの先端に固
    着された中空の先端カバーと、前記先端カバーの外表面
    の対称位置に回動自在に固着された一対の鉗子とを具備
    し、内視鏡に挿入して体内の組織の一部を採取する内視
    鏡用処置具において、 前記一対の鉗子が前記先端カバーに対して回動するそれ
    ぞれ独立した可動ジョーより構成され、前記可動ジョー
    にはそれぞれ可動ジョーに対して回動自在な一対の独立
    アクチュエータ手段が係合していることを特徴とする内
    視鏡用処置具。
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