JP4343316B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、内視鏡とともに使用して体腔内の生体組織を連続的に採取する内視鏡用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
体腔内の生体組織を、内視鏡を用いて調べつつ連続的に採取する内視鏡用処置具としての生体組織採取用鉗子には、例えば、国際特許WO98/25523号公報に開示されている構成のものがある。
【0003】
以下、図27〜図31を参照しつつ、内視鏡用処置具としての生体組織採取用鉗子aを説明する。
【0004】
この生体組織採取用鉗子aは、可撓性を有し、内視鏡bに併設可能なシースc、このシースcの遠位端に取り付けて、生体組織dを採取する組織採取部e、およびシースcの近位端に取り付けて、組織採取部eを操作する処置具操作部fなどから構成されている。
【0005】
組織採取部eは、図27に示すように、シースcの遠位端に一体に固着された固定ジョーg、および同じくシースcの遠位端において、固定ジョーgに対して回動自在に取り付けられた可動ジョーhなどから構成されている。
【0006】
可動ジョーhの固定ジョーgと対向する側の縁部には、可動ジョーhの長手方向に沿って、一対の旋回アームiが一体に固着されている。これら一対の旋回アームiは、固定ジョーgをその幅方向両側から挟み込むとともに、それぞれの一端部を貫通して、固定ジョーgの幅方向両側面に打たれた支持ピンjによって、固定ジョーgにそれぞれ回動自在に支持されている。これにより、一対の旋回アームiが一体に固着されている可動ジョーhは、支持ピンjを回動中心として固定ジョーgに対して回動できる。
【0007】
また、一対の旋回アームiのそれぞれの他端部には、可動ジョーhを開閉駆動させる一本の連続した可動ジョー操作ワイヤkが貫通して接続されている。この可動ジョー操作ワイヤkは、後述する第2ルーメンlの内部を挿通されて処置具操作部fまで導かれている。また、可動ジョー操作ワイヤkは、可撓性および剛性を有している。これにより、図29に示すように、可動ジョー操作ワイヤkをシースcの遠位端側に押し出すと、これに接続されている可動ジョーhは開口方向に回動し、また、可動ジョー操作ワイヤkをシースcの近位端側に引き戻すと、可動ジョーhは閉口方向に回動する。
【0008】
組織採取部eの近位端側には、図27および図30に示すように、この生体組織採取用鉗子aを内視鏡bに取り付けるための内視鏡取り付けリングmが、シースcおよび組織採取部eに一体に設けられている。
【0009】
シースcの内部には、図27および図31に示すように、第1、第2、および第3の3つのルーメンn,l,oが、シースcの長手方向に沿って、シースcの近位端から遠位端まで貫通して設けられている。
【0010】
第1ルーメンnは、図31に示すように、可動ジョーhが閉じている状態において、固定ジョーgの凹部pと可動ジョーhの凹部qとで形成されるジョー部内腔rからシースcの遠位端を経てシースcの近位端へと、組織採取部eが生体組織dから採取した組織片sを運ぶための管腔である。第2ルーメンlは、可動ジョーhからシースcの遠位端を経てシースcの近位端へと、前述の可動ジョー操作ワイヤkを挿通するための管腔である。第3ルーメンoは、シースcの近位端からシースcの遠位端を経てジョー部内腔rへと、組織片sを押し流すための流体が灌流する管腔である。
【0011】
処置具操作部fは、図28に示すように、可動ジョー操作ワイヤkを介して可動ジョーhを開閉駆動させるリング状の可動ジョー操作スライダt、この可動ジョー操作スライダtが摺動自在に取り付けられている円筒状のロッドu、このロッドuの最近位端に一体に設けられている把持リングv、ロッドuとシースcとの接続部分に取り付けられているバルブ装置wなどから構成されている。
【0012】
バルブ装置wのシースc側には、ジョー部内腔rから第1ルーメンn内を通されて運ばれて来る組織片sを捕獲する組織片トラップxが着脱自在に取り付けられる。また、第1ルーメンnおよび第3ルーメンoは、このバルブ装置wによってその内部導通を開放、もしくは規制されているとともに、図示しない流体灌流装置に接続されている。
【0013】
次に、前述の構成からなる生体組織採取用鉗子aを用いた生体組織dの採取作業を、図30および図31を参照しつつ説明する。
【0014】
内視鏡bの体腔内挿入部yの先端を、図30に示すように、生体組織採取用鉗子aの内視鏡取り付けリングmに嵌着させた後、それらを患者の体腔内に挿入する。内視鏡bで体腔内を観察しつつ、生体組織採取用鉗子aの組織採取部eを目的の生体組織dと対向する位置まで送り込む。
【0015】
内視鏡bの観察下において、可動ジョー操作スライダtを把持リングv側に移動させて可動ジョーhを開く。固定ジョーgおよび可動ジョーhをともに目的の生体組織dに当接させた後、可動ジョー操作スライダtをバルブ装置w側に移動させて可動ジョーhを閉じることにより生体組織dを切除する。
【0016】
切断された組織片sは、図31に示すように、ジョー部内腔rに保持されている。このとき、バルブ装置wのバルブzは閉じられており、第1ルーメンnおよび第3ルーメンoはその内部導通を規制されている。
【0017】
バルブ装置wのバルブzを開くと、第1ルーメンnおよび第3ルーメンoはその内部導通を開放される。この状態において、図示しない流体灌流装置を作動させると、第1ルーメンn内の圧力が第3ルーメンo内およびジョー部内腔r内の圧力よりも下げられるとともに、流体が第3ルーメンo内をバルブ装置w側からジョー部内腔r側に向かって灌流する。組織片sは、ジョー部内腔rから流体によって押し流されるとともに、圧力差によって流体とともに第1ルーメンn内に吸い込まれる。組織片sは第1ルーメンn内を通って、バルブ装置w側まで運ばれて、そこで組織片トラップxによって捕獲される。
【0018】
流体灌流装置の作動を停止させた後、再びバルブzを閉じる。この状態においては、前述と同様に第1ルーメンnおよび第3ルーメンoはその内部導通を規制されている。組織片トラップxを処置具操作部fから取り外し、組織片sを図示しない標本瓶などに保管する。洗浄などをして組織片トラップxから組織片sの残りかすなどを取り除いた後、組織片トラップxを処置具操作部fに取り付けることにより、再び生体組織dの採取が可能な状態とする。以後は前述の採取作業を、所望する回数に達するまで繰り返す。
【0019】
前述の採取作業が所望する回数に達した後、内視鏡bとともに生体組織採取用鉗子aを患者の体腔内から抜去して、生体組織dの採取作業を終了する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
前述した国際特許WO98/25523号公報に開示されている内視鏡用処置具としての生体組織採取用鉗子aにおいては、組織採取部eの可動ジョーhに一体に固着されている一対の旋回アームiに、可動ジョー操作ワイヤkが接続されている。この可動ジョー操作ワイヤkは、固定ジョーgと可動ジョーhとの間の開口部をまたいでいるとともに、固定ジョーgおよび可動ジョーhのそれぞれの幅方向両側に露出している。この状態で、第2ルーメンlの遠位端側開口から押し出されたり、引き戻されたりを繰り返す。これにより、可動ジョーhが一対の旋回アームiとともに回動する。
【0021】
このように、一方が固定ジョーgで他方が可動ジョーhという構成では、図29に示すように、可動ジョーhが開口方向に回動したときの、固定ジョーgおよび可動ジョーhからなる開口部が、シースcの長手方向に沿った軸線上から一方向に偏っている。すなわち、可動ジョーhはシースcの長手方向に沿った軸線上から一方向に偏って開く、いわゆる片開き状態となっている。このため、生体組織採取作業を容易に行なえる方向が、生体組織採取用鉗子aおよび内視鏡bの長手方向に沿った軸線上から一方向に傾いている。
【0022】
したがって、生体組織dを採取する際には、図30に示すように、組織採取部eを内視鏡bの先端ごと生体組織dに対して傾けて、開口部を組織に当接させなければならない。このため、採取する生体組織dの位置と、内視鏡bの視線の方向がずれてしまい、内視鏡bによる生体組織dの観察と並行した生体組織採取作業は困難である。
【0023】
また、固定ジョーgを挟んで可動ジョーhの開口方向と逆側の生体組織dを採取する場合には、組織採取部eを内視鏡bごと体腔内でさらに移動させて開口部を目的とする生体組織dの位置に合わせなければならないので、生体組織採取作業はより困難となる。
【0024】
本発明が解決しようとする課題は、内視鏡とともに体腔内に挿入して、生体組織を連続して、かつ、容易に採取することが可能であるとともに、組織採取部の操作性に優れた内視鏡用処置具を得ることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る内視鏡用処置具は、シースと、前記シースの先端に配設された中空の先端カバーと、前記先端カバーにそれぞれ互いに対して独立して回動自在に枢支され開口および閉口する1対のジョーとを具備し、前記1対のジョーには、それぞれ前記先端カバーに対して独立して回動自在な1対の独立アクチュエータ手段が係合し、前記独立アクチュエータ手段の手元側には、それぞれ独立して進退操作可能なアクチュエータ駆動手段が配設され、前記1対のジョーは、前記先端カバーに対して揺動可能であり、前記1対のジョーを開口させたときの開口の正面方向を前記シースおよび先端カバーの中心軸方向に対して傾けることが可能であることを特徴とするものである。
【0026】
この発明の内視鏡用処置具によれば、一対の鉗子が独立に回動可能な2つの可動ジョーにより構成されるとともに、それぞれに係合された一対の独立アクチュエータ手段によりそれぞれの可動ジョーを回動させることができる。よって、シースの先端に固着された先端カバーに対する鉗子の開口方向を自由に変えることができるので、体内における組織の採取作業を容易に行なうことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図1〜図14を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0028】
まず、内視鏡用処置具1の構成について説明する。内視鏡用処置具1は、図1に示すように、図示しない内視鏡の鉗子チャンネルに挿入して、内視鏡とともに体腔内に挿入する挿入部2、およびその近位端に一体に固着された処置具操作部3などから構成されている。
【0029】
なお、内視鏡および鉗子チャンネルは、本実施形態〜第5実施形態までの説明においては図示しないとともに、符号を付さない。第6実施形態を説明するときに用いる図24〜図26において図示するとともに、符号を付す。内視鏡はその符号を501,501a,501b,501cとする。また、鉗子チャンネルはその符号を502,502a,502b,502cとする。
【0030】
挿入部2は、シース4と、シース4の遠位端に一体に固着された組織採取部5とから構成されている。
【0031】
シース4は、図4に示すように、シース内壁6と、このシース内壁6の外表面を保護するシース外皮7とから構成されている。シース内壁6には、例えば、図示しない矩形断面に圧延したステンレス素線からなる密巻きコイルなどが用いられる。これにより、密巻きコイル自体、ひいてはシース4の剛性を高めることができるとともに、シース4の内腔を広く確保することができる。
【0032】
シース外皮7は、シース内壁6の外表面に、四弗化エチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの化学物質をコーティングすることにより作られる。これらの化学物質は、コーティング後の外表面が平滑であるため、内視鏡の鉗子チャンネル内へシース4を容易に挿入することができる。また、これらの化学物質は気密性も高いので、シース4の気密性を保持することができる。
【0033】
以上説明したように、シース4は、シース内壁6およびシース外皮7からなる二重構造となっている。これにより、シース4は内視鏡用処置具1および内視鏡の、生体組織採取作業に伴う動きに対する耐久性を備えることができるとともに、体腔内の形状に沿わせて滑らかに曲げることのできる可撓性を備えることができる。また、シース4の内腔の気密を保持することができる。
【0034】
シース4は、その内腔に、その長手方向に沿って、全長にわたって貫通している2つのルーメン30を有している。それら2つのルーメン30のうちの1つとして、後述する体内組織としての生体組織62から切除した、切除切片としての組織片63を、シース4の遠位端から近位端まで運ぶ、切除切片回収用ルーメンとしての内側チューブ8が挿通されている。この内側チューブ8は、その遠位端が後述する組織採取部5の吸引ノズル13に気密性を保持して接続されているとともに、その近位端が後述する処置具操作部3の吸引ポート38に気密を保持して接続されている。なお、本実施形態においては、この内側チューブ8の長手方向に垂直な断面積は、1.0mm以上が確保されている。内側チューブ8がそのような大きさに形成されているため、吸引ノズル13から吸い込んだ組織片63を内側チューブ8内で詰まらせることなく、処置具操作部3まで運ぶことができる。
【0035】
この内側チューブ8自体も、吸引ノズル13から吸引ポート38までの気密性を保持可能、かつ可撓性を有する素材、例えば内外表面の平滑な四弗化エチレン、低密度ポリエチレン、あるいは高密度ポリエチレンなどの化学物質、または超弾性を有する金属素材などから作られている。
【0036】
また、同じくシース4の内腔には、その長手方向に沿って、全長にわたって、この内側チューブ8に併設されて、後述する一対の鉗子12a,12bを独立に操作する、一対の独立アクチュエータ手段としての2本の鉗子操作ワイヤ9a,9bが挿通されている。それら2本の鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれの遠位端は、鉗子12a,12bに接続されているとともに、それぞれの近位端は、後述する処置具操作部3の、独立アクチュエータ駆動手段としての鉗子操作スライダ34に一体に固着されている。これらの鉗子操作ワイヤ9a,9bは切断されたり、座屈したりするおそれが低く、曲げに強い素材、例えば、ステンレスばね鋼線、あるいは超弾性線材などで作られているモノフィラメントワイヤ製である。
【0037】
それとともに、鉗子操作ワイヤ9a,9bの表面には、鉗子操作ワイヤ外皮10a,10bが巻かれている。これらの鉗子操作ワイヤ外皮10a,10bは、四弗化エチレン、低密度ポリエチレン、あるいは高密度ポリエチレンなどの、表面が平滑に仕上がる化学物質から作られている。これにより、鉗子操作ワイヤ9a,9bのシース内壁6の内壁面に対する摺動抵抗を小さくすることができる。
【0038】
組織採取部5は、図2〜図5に示すように、シース4の遠位端に一体に固着されている先端カバー11、先端カバー11に回動自在に支持されている一対の鉗子12a,12b、および内側チューブ8の遠位端に一体に固着されている後述する吸引ノズル13などから構成されている。
【0039】
先端カバー11は、その近位側に先端カバー円筒部14を有しているとともに、その遠位側には、鉗子12a,12bの回動方向に対して垂直に、対称な先端カバー平面部15a,15bを有している。また、先端カバー11の遠位端には、その軸線方向に垂直な断面が長円形の先端カバー開口部16が設けられている。さらに、先端カバー円筒部14から先端カバー平面部15a,15bにかけての先端カバー移行部17a,17bには、鉗子操作ワイヤ9a,9bがシース4の内腔から外部へと導出している鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bが形成されている。
【0040】
鉗子12a,12bのそれぞれは、一端部に生体組織62の一部を把持して、それを組織片63として切除するとともに、この組織片63を保持する一対の可動ジョー20a,20bを有している。それとともに、他端部にはそれら可動ジョー20a,20bに一体に形成されて可動ジョー20a,20bを回動させる回動アーム21a,21bを有している。鉗子12a,12bはそれぞれの中央付近を、先端カバー11の先端カバー平面部15a,15bを貫通して互いに独立に回動可能に取り付けられている鉗子支持ピン22a,22bに、それぞれ取り付けられる。この後、鉗子支持ピン22a,22bのそれぞれの先端は、熱的にあるいは機械的に加締められることにより、鉗子12a,12bに一体に固定される。これにより、鉗子12a,12bのそれぞれは先端カバー11の先端カバー平面部15a,15bに回動自在に支持される。
【0041】
2つの回動アーム21a,21bのそれぞれの近位端には、鉗子操作ワイヤ9a,9bを、それぞれ1本ずつ保持するための、回動ピンとしての鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bが、それぞれ1つずつ貫通穴29a,29bを貫通して回動可能に取り付けられている。これらの鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bは、それぞれの先端カバー11の先端カバー平面部15a,15bと対向する側の一端部が、そちらとは反対側の他端部よりも大径に形成されている。また、それら他端部には、鉗子操作ワイヤ9a,9bと係合して、それらを保持するための鉗子操作ワイヤ保持溝24a,24bが形成されている。
【0042】
鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれを、鉗子操作ワイヤ保持溝24a,24bのそれぞれに1本ずつ通した後、鉗子操作ワイヤ9a,9bおよび鉗子操作ワイヤ保持溝24a,24bに加締め加工、レーザー溶接などを施す。これにより、鉗子操作ワイヤ9a,9bと鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bとをそれぞれ一体に固着する。また、鉗子操作ワイヤ9a,9bの遠位端近傍には、鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bから鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bに向かう方向に沿う形で、彎曲部64a,64bがそれぞれ形成されている。
【0043】
鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれを、鉗子操作スライダ34で操作して、鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bから挿入部2の遠位側に向かって押し出す。すると、鉗子操作ワイヤ9a,9bのそれぞれと一体に固着している鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bが、それぞれが回動自在に支持されている回動アーム21a,21bに対して回動しつつ、それら回動アーム21a,21bを挿入部2の遠位側に向かって押し出す。すると、鉗子操作ワイヤ9a,9bに彎曲部64a,64bが設けられているので、鉗子12a,12bの回動アーム21a,21bとは反対側の端部に設けられている可動ジョー20a,20bのそれぞれが、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心としてそれぞれ独立に回動する。よって、鉗子12a,12bからなる鉗子開口は、組織採取部5の中心軸線を挟んで両開きに開口する。
【0044】
このように、鉗子12a,12bからなる鉗子開口を両開きできるとともに、組織採取部5の軸線方向に対して正面方向に位置させることができるので、生体組織62の採取方向が広がり、組織採取部5の操作性が向上し、生体組織62からの組織片63の採取作業が容易になる。
【0045】
また、鉗子操作スライダ34で操作して、鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bから挿入部2の近位側に向かって引き戻すと、前述の開口動作とは逆方向に、可動ジョー20a,20bのそれぞれが、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心としてそれぞれ独立に回動する。よって、鉗子12a,12bからなる鉗子開口は、組織採取部5の中心軸線上において閉口する。
【0046】
可動ジョー20a,20bのそれぞれの可動ジョー縁部25a,25bの少なくとも一方には、体腔内の生体組織62から検査に必要な部分を切除できるように、鋭い刃先状に研磨されて形成されている。また、可動ジョー20a,20bのそれぞれの内側には、一対の可動ジョー凹部26a,26bがそれぞれ形成されている。それら可動ジョー凹部26a,26bから形成される、鉗子内部としてのジョー部内腔27に、組織片63を保持するとともに、そこからこぼれ落ちないようにする。そのために、可動ジョー縁部25a,25bは互いに略隙間なく噛み合うように形成されている。
【0047】
鉗子12a,12bは、高い強度を有しているとともに、刃物としても十分な切れ味を有しているステンレス鋼材、ABS樹脂、あるいはポリカーボネートなどの硬質の樹脂で形成されていることが好ましい。また、複雑な形状を有しているとともに、高い精密性を要求される先端カバー11、および鉗子12a,12bは、樹脂または金属の射出成形などで加工成形することにより、安価で大量な生産が可能となる。
【0048】
挿入部2の長手方向に垂直な断面が長円形に形成されている吸引ノズル13は、内側チューブ8の遠位端に一体に固着されている。また、この吸引ノズル13の遠位端に設けられている、遠位端開口部としての吸引口19は、先端カバー11の先端カバー開口部16から、ジョー部内腔27に突出している。これにより、ジョー部内腔27に保持されている組織片63に、後述する残余空間28から高圧で大量の流体を流し当てることなく、吸引口19で組織片63を吸着し、ジョー部内腔27から剥離させ、吸引ノズル13内に吸い込むことができる。よって、残余空間28の内部に流体を灌流させるための、後述する流体供給手段39の流量および圧力を抑制することができ、流体供給手段39を簡略化することができる。
【0049】
また、吸引ノズル13は、長円形の先端カバー開口部16の長軸方向に沿った一端側、ここでは可動ジョー20b側に偏位して取り付けられている。これにより、挿入部2の内腔には、その近位端から遠位端にわたって、シース4と内側チューブ8との間、および先端カバー11と吸引ノズル13との間などに、前述したルーメン30のうちの1つとして、灌流用ルーメンとしての残余空間28が形成されている。この残余空間28は、その遠位端がジョー部内腔27において、内側チューブ8の遠位端と導通しているとともに、その近位端が後述する処置具操作部3の灌流ポート40に接続されている。なお、本実施形態においては、この残余空間28の長手方向に垂直な断面積は、0.5mm以上が確保されている。
【0050】
処置具操作部3は、図1に示すように、挿入部2の近位端が気密を保持して接続されている処置具操作部本体31、この処置具操作部本体31の近位側に、その長手方向に沿って一体に固定されている処置具操作部支持棒32、この処置具操作部支持棒32の最近位端に一体に設けられている把持リング33、処置具操作部支持棒32によって、中央部をその軸線方向に沿って貫通されているとともに、処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、処置具操作部本体31と把持リング33との間を摺動可能に取り付けられている、アクチュエータ駆動手段としてのリング状の鉗子操作スライダ34などを有している。
【0051】
この鉗子操作スライダ34には、処置具操作部支持棒32の内部を挿通して、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bが接続されている。鉗子操作スライダ34を、処置具操作部支持棒32に沿って処置具操作部本体31側に移動させると、前述のように鉗子12a,12bが開口する。また、鉗子操作スライダ34を、処置具操作部支持棒32に沿って把持リング33側に移動させると、前述のように鉗子12a,12bが閉口する。
【0052】
また、この処置具操作部3は、処置具操作部本体31から分岐されて、内側チューブ8の近位端と、後述する吸引手段としての陰圧発生器35とを、直接に、もしくは任意のチューブ36などを用いて間接に、後述する組織回収用コンテナ37を介して接続可能な吸引ポート38、および、同じく処置具操作部本体31から分岐されて、残余空間28の近位端と後述する流体供給手段(もしくは流体源、灌流源、灌流手段、あるいは灌流装置などと別称しても構わない。)としてのシリンジ39などを直接、接続可能な灌流ポート40なども有している。
【0053】
処置具操作部本体31の内部構造を、図6および図7を参照しつつ説明する。
【0054】
処置具操作部本体31には、挿入部2が気密性を保持した状態で接続されている。処置具操作部本体31の内部では、内側チューブ8が吸引ポート38に気密性を保持したまま連通しているとともに、同じく残余空間28が灌流ポート40に気密性を保持したまま接続している。灌流ポート40からは、灌流ポート40と内側チューブ8とを連通するリリース管路41が、灌流ポート40の軸線方向に沿って延長されて設けられている。このリリース管路41は、灌流ポート40の内径よりも小径に形成されている。
【0055】
灌流ポート40の内部には、シリンジ39などの流体供給手段を挿入し易いように、滑らかな表面を有するルアーテーパ加工が施されており、灌流ポート40の入口側はリリース管路41側よりも大径となっている。また、灌流ポート40の内部には、灌流ポート40と内側チューブ8との内部導通を断つ、あるいは解放するための押し棒42が、灌流ポート40の長手方向に沿って摺動可能に配置されている。押し棒42のリリース管側端部には、リリース管路41よりも大径であるともに、灌流ポート40の内径よりも小径であるバルブシート43が、押し棒42と一体に形成されている。
【0056】
また、リリース管路41の内部には、バルブ用ばね44が設置されている。このバルブ用ばね44は、リリース管路41の長手方向に沿った長さよりも長い自然長を有している。このため、バルブ用ばね44の一端は、リリース管路41の内部から灌流ポート40の内部に突出してバルブシート43に当接しているとともに、押し棒42を灌流ポート40側に付勢している。
【0057】
内側チューブ8の近位端に接続されている陰圧発生器35は常時、作動状態になっており、吸引ポート38の内部には常時、陰圧が印加されている。
【0058】
灌流ポート40にシリンジ39が挿入されていない状態においては、図6に示すように、押し棒42はリリース管路41側に向かって押し込まれていない。よって、バルブシート43はリリース管路41の灌流ポート側開口45を塞いでおらず、灌流ポート40と内側チューブ8との内部導通は解放された状態になっている。この状態において、内側チューブ8の近位端に接続されている陰圧発生器35からの空気の流れは、図6中実線矢印で示すように、灌流ポート40を通して処置具操作部本体31の外部から内側チューブ8内に空気が流れ込むだけなので、内側チューブ8、吸引ノズル13およびジョー部内腔27は、それらの外部に対して負圧にはならない。
【0059】
また、灌流ポート40にシリンジ39が挿入されている状態においては、図7に示すように、押し棒42はリリース管路41側に向かって押し込まれている。よって、バルブシート43はリリース管路41の灌流ポート側開口45を塞いでいるので、灌流ポート40と内側チューブ8との内部導通は断たれた状態になっている。
【0060】
この状態において、シリンジ39から灌流ポート40の内部に流体を押し出す。すると、流体は、図7中白抜き矢印で示すように、灌流ポート40の内部から残余空間28の内部に流れ込み、ジョー部内腔27に達する。また、空気が灌流ポート40を通して処置具操作部本体31の外部から内側チューブ8内に流れ込むことはなく、ジョー部内腔27、吸引ノズル13および内側チューブ8内の空気は、図7中実線矢印で示すように、内側チューブ8を通して陰圧発生器35に吸い出される。
【0061】
このため、内側チューブ8、吸引ノズル13およびジョー部内腔27は負圧となる。よって、ジョー部内腔27に保持されている組織片63は、吸引ノズル13から内側チューブ8内に吸い込まれるとともに、流体で押し流されて、最後に後述する組織回収用コンテナ37に回収される。
【0062】
なお、吸引ポート38に接続される吸引手段としての陰圧発生器35には、電動ポンプ、手動ポンプ、ゴム球、あるいは大型の注射筒などを用いることができる。また、灌流ポート40に接続される流体供給源としては、シリンジ39以外にも、送水ポンプなどを用いることができる。
【0063】
組織回収用コンテナ37は、図8および図9に示すように、1つ1つが独立している独立組織トラップとしての6本のバイアル46a,46b,46c,46d,46e,46f、およびそれら6本のバイアル46a〜46fのそれぞれと対応して、それらが着脱自在に取り付け可能であるとともに、互いに気密性を保持できる形状に形成されている6つのバイアル挿入孔47a,47b,47c,47d,47e,47fを有する直方体形のコンテナハウジング48などから構成されている。
【0064】
なお、6本のバイアル46a〜46fはすべて同じ構造をしているので、ここではそれらのうちのバイアル46bを、図9を参照しつつ説明し、バイアル46b以外の5本のバイアル46a,46c〜46fについては、同一部分については同一番号を付し、さらにアルファベットを付して表示し、その説明を省略する。また、6つのバイアル挿入孔47a〜47f、および後述する6本の標本瓶59a〜59fについての説明も、前記6本のバイアル46a〜46fと同様とする。
【0065】
また、これ以後の説明において、6本のバイアル46a〜46fとそれらの各部分、6つのバイアル挿入孔47a〜47f、および6本の標本瓶59a〜59fについては、それらを区別するときはアルファベットを付して表記し、それらをまとめて指し示すときは、只単に46,47および59などとしてアルファベットを省略する。また、組織片63についても、6本のバイアル46a〜46fのそれぞれごとに捕獲したものを区別するときは、63a,63b,63c,63d,63e,63fのようにアルファベットを付して表記し、それらをまとめて指し示すときは、只単に63としてアルファベットを省略する。
【0066】
バイアル46bは、その一端部には略円筒形に形成されているバイアル孔挿入部49bを有しているとともに、その他端部には円錐台形に形成されているバイアル把持部50bを有している。
【0067】
バイアル孔挿入部49bの先端には、このバイアル46bの軸線方向に垂直に、かつその直径を含んでスロット65bが形成されている。このスロット65bは断面が半円形状を有し、かつその直径は吸引管路55と同等の寸法を有している。バイアル孔挿入部49bの中央付近には、このバイアル46bの軸線方向に垂直に、かつその直径を含んでバイアル貫通孔51bが設けられている。また、このバイアル貫通孔51bの一端部は、径方向中心に向かって凹状に形成されており、その最も凹んだ部分には、バイアル貫通孔51bを覆うようにメッシュフィルタ52bが取り付けられている。
【0068】
例えば、後述する生体組織採取作業に先立って、バイアル46a〜46fをそれぞれバイアル挿入孔47a〜47fに、各バイアル46a〜46fのスロット65a〜65fが形成されている側の端面が、吸引管路55の軸線上において互いに当接し合うまで差し込んでおく。このときスロット65a〜65fの軸線方向を吸引管路55の軸線方向と一致させる。
【0069】
ここで、バイアル46bに生体組織62より切除された組織片63bを捕獲する際の手順を説明する。
【0070】
バイアル46bを、その進入が止まるまで、バイアル挿入孔47bに差し込んでおく。このとき、バイアル貫通孔51bの軸線方向が、吸引管路55の軸線方向と一致するように、また、メッシュフィルタ52bが吸引管路55の軸線方向を垂直に横切るとともに、吸引管路55の上流側に位置しているように配置する。
【0071】
バイアル46bを押し込むことによって、バイアル46bと互いに端面を接するバイアル46a,46cは吸引管路55の外側に押し出され、吸引管路55上にはバイアル46bのメッシュフィルタ52bのみが位置する。さらに下流のバイアル46d〜46fはスロット65d〜65fが吸引管路55上に位置するので、上流からの流体の流通を阻害しない。
【0072】
生体組織62から目的の組織片63bを切除した後、シリンジ39および陰圧発生器35を作動させる。すると、ジョー部内腔27に保持されている組織片63bが流体とともに内側チューブ8内を通って吸引管路55内に運ばれてくるので、それをメッシュフィルタ52bで捕獲する。
【0073】
バイアル把持部50bのバイアル端面53bには、このバイアル46bを他の5本のバイアル46a,46c〜46fのそれぞれと区別するためのバイアルマーキング54bが算用数字で2と描かれている。なお、本実施形態においては、医療施設内で使用しても人体に害を及ぼさない塗料によって、図8に示すように、6本のバイアル46a〜46fのそれぞれに対応して、算用数字の1〜6がそれぞれ塗装されている。また、それらのバイアルマーキング54a〜54fによって、6本のバイアル46a〜46fのそれぞれごとに捕獲する、後述する組織片63a〜63fについても、それぞれ区別することができる。
【0074】
コンテナハウジング48には、その長手方向において対向している両端面を、それらの中央部同士を連通するように、管路としての吸引管路55が貫通して設けられている。前記両端面のうちの一端面からは、吸引管路55の一端部と連通しているとともに、このコンテナハウジング48を吸引ポート38に取り付けるための吸引ポート挿入部56が突出して設けられている。それとともに、前記両端面のうちの他端面からは、吸引管路55の他端部と連通しているとともに、このコンテナハウジング48をチューブ36などを介して陰圧発生器35に接続するための吸引手段接続部57が突出して設けられている。それら吸引ポート挿入部56および吸引手段接続部57によって、コンテナハウジング48、すなわち、吸引管路55は、吸引ポート38と陰圧発生器35とに、その気密性を保持して接続される。
【0075】
6つのバイアル挿入孔47a〜47fは、図9に示すように、コンテナハウジング48の幅方向において対向している両側面から、それら両側面と吸引管路55とを連通するように、貫通して設けられている。前記両側面のうち、一側面からは、6つのうちの3つのバイアル挿入孔47a,47c、および47eが、前記一側面の長手方向に沿って一列に並んで設けられている。それとともに、前記両側面のうち、他側面からは、6つのうちの3つのバイアル挿入孔47b,47d、および47fが、前記他側面の長手方向に沿って一列に並んで設けられている。
【0076】
また、それら3つずつに分けられた6つのバイアル挿入孔47a〜47fは、吸引管路55の長手方向に沿って、互いに僅かに位置をずらされて設けられている。これによって、図9に示すように、それぞれの吸引管路55側の端部は、吸引管路55の中心軸線上において対向する孔同士と、それらの一部ずつが重なり合う部分である、重畳部58a,58b,58c,58d,58eを有している。
【0077】
重畳部58aはバイアル挿入孔47aとバイアル挿入孔47bとが重なり合う部分である。重畳部58bはバイアル挿入孔47bとバイアル挿入孔47cとが重なり合う部分である。重畳部58cはバイアル挿入孔47cとバイアル挿入孔47dとが重なり合う部分である。重畳部58dはバイアル挿入孔47dとバイアル挿入孔47eとが重なり合う部分である。重畳部58eはバイアル挿入孔47eとバイアル挿入孔47fとが重なり合う部分である。
【0078】
以上説明したように配置されているバイアル挿入孔47a〜47fに、それぞれに対応するバイアル46a〜46fを挿入すると、前述の吸引管路55内の重畳部58a〜58eにおいて、前述のバイアル46a〜46fのそれぞれのバイアル孔挿入部49a〜49fの先端同士が当接し合う。
【0079】
この状態から、例えば、図8に示すように、バイアル46bを、そのバイアル挿入孔47b内への進入が、円錐台形のバイアル把持部50bにより止められるまで、吸引管路55側に向けてさらに押し込む。すると、このバイアル46bと、重畳部58aで当接し合っているバイアル46aと、同様に重畳部58bで当接し合っているバイアル46cとは、それぞれが挿入されているバイアル挿入孔47aおよび47cから外側に向かって押し出される。
【0080】
それとともに、その状態においては、バイアル孔挿入部49bのバイアル貫通孔51bおよびメッシュフィルタ52bが吸引管路55上に位置している。また、この状態においては、バイアル46bとバイアル挿入孔47bとは、互いに気密性を保持して嵌合している。
【0081】
以上説明したバイアル46bと、バイアル46aおよびバイアル46cとの相対的な配置関係は、それらを含めた6本のバイアル46a〜46同士の、重畳部58a〜58eにおける相対的な配置関係についても同様である。
【0082】
また、組織回収用コンテナ37とは別に、6本のバイアル46a〜46fのそれぞれに対応して、6本の標本瓶59a〜59fが準備されている。それらの口元60a〜60fのそれぞれは、バイアル把持部50a〜50fのそれぞれの中間部と係合し合う寸法および形状に形成されている。よって、それら口元60a〜60fのそれぞれが、バイアル把持部50a〜50fのそれぞれの中間部と係合している状態においては、標本瓶59a〜59fの内部は、その気密性が保持されている。標本瓶59a〜59fの内部には、組織片63を長時間保存するための組織固定液61を入れる。
【0083】
図10には、バイアル46aに対応している標本瓶59aを示す。実際には、例えば、吸引管路55の最も上流側に配置されているバイアル46aのメッシュフィルタ52aによって組織片63aを捕獲する。その後、バイアル46bをバイアル挿入孔47bにその進入が止まるまで押し込み、バイアル46aをバイアル挿入孔47aから押し出す。そのバイアル46aを、バイアル孔挿入部49a側から、組織固定液61が入れられている標本瓶59a内に、その口元60aから差し込む。バイアル把持部50aの中間部と口元60aとが係合し合い、バイアル46aの標本瓶59aへの進入が止まると、標本瓶59aの内部は、その気密性が保持されるとともに、組織片63aはバイアル孔挿入部49aの先端付近に保持されたまま組織固定液61の中に浸かっている状態となる。よって、組織片63aを長時間保存することができる。
【0084】
他の5本のバイアル46b〜46f、およびそれらに対応している標本瓶59b〜59fについても、吸引管路55の上流側から下流側に向けて順番に、前述の作業を行なえばよい。ただし、吸引管路55の最も下流側に配置されるバイアル46fだけは、組織片63fを捕獲した後、人手などにより、バイアル挿入孔47fから抜き出す。
【0085】
このように、組織回収用コンテナ37に独立組織トラップとしてのバイアル46a〜46fを採用したことにより、生体組織62から組織片63a〜63fを連続して採取する作業を迅速かつ容易に行なうことができる。それとともに、組織片63ごとの回収および保存も容易に行なうことができる。よって、内視鏡用処置具1および内視鏡を用いた手術などの医療行為に係る時間を短縮することができ、患者への負担を軽減することができる。
【0086】
また、メッシュフィルタ52a〜52fによって、組織片63a〜63fを捕獲することができたか否かを、組織回収用コンテナ37の外部からその内部を目視することによって容易に確認できるように、コンテナハウジング48および6本のバイアル46a〜46fは、すべて高い透明性を有している素材で作られていることが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリカーボネイト、あるいはポリメチルペンテンなどの合成樹脂により形成されていることが好ましい。
【0087】
なお、バイアル46、バイアル挿入孔47および標本瓶59のそれぞれの数は、6に限定されない。例えば、12にすれば、前述の2倍の数の組織片63を連続して採取、保存することができる。この場合、バイアルマーキング54も1,2,…,12とその数が増えるのは勿論である。
【0088】
次に、この内視鏡用処置具1を内視鏡とともに用いて、体腔内の生体組織62から目的の組織片63を連続して採取する作業について説明する。
【0089】
まず、生体組織62の連続採取作業に先立つ準備として、処置具操作部3の吸引ポート38に、6本のバイアル46を装着した組織回収用コンテナ37およびチューブ36を介して、吸引手段35を取り付ける。取り付けが済んだ後、吸引手段35を予め作動させておく。このとき、灌流ポート40には、まだシリンジ39を接続していない。このため、吸引手段35は、これが発生させる陰圧により、吸引ポート38およびリリース管路41を通して、灌流ポート40から外気を吸引するだけである。よって、内側チューブ8および吸引ノズル13のそれぞれの内部は、それらの外部よりも負圧にはならない。
【0090】
また、吸引管路55の最も上流側に位置するバイアル46aのみを、バイアル挿入孔47aに、その進入が止まるまで押し込んでおく。バイアル46aを押し込むことによって、バイアル46aと互いに端面を接するバイアル46bは吸引管路55の外側に押し出され、吸引管路55上にはバイアル46aのメッシュフィルタ52aのみが位置する。さらに下流のバイアル46c〜46fは吸引管路55の軸線上において、各バイアル46c〜46fのスロット65c〜65fが形成されている側の端面が、互いに当接し合うまで押し込んでおくが、吸引管路55上にはスロット65c〜65fが位置するので、上流からの流体の流通を阻害しない。
【0091】
また、挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネルに通す。このとき、組織採取部5が鉗子チャンネルの遠位側開口から内視鏡の外部に出て位置するようにしておく。
【0092】
以上の準備が整った後、この内視鏡用処置具1を内視鏡とともに患者の体腔内に挿入する。
【0093】
体腔内を内視鏡で観察しつつ、内視鏡および内視鏡用処置具1を移動させて、組織採取部5を体腔内の患部粘膜の、目標の生体組織62と対向する位置まで誘導する。鉗子操作スライダ34を遠位側に移動させて、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bを遠位側に押し出す。すると、図11に示すように、鉗子操作ワイヤ保持ピン23a,23bが回転しつつ、回動アーム21aとともに遠位側に移動する。鉗子12a,12bが、鉗子支持ピン22a,22bを中心に回動して、可動ジョー20a,20bが組織採取部5の中心軸線を中心として、その両側にそれぞれ独立に開く。
【0094】
目標の生体組織62が、可動ジョー20a,20bから形成される鉗子開口の正面方向に対して傾いて存在する場合、可動ジョー20a,20bのうちのどちらか一方を目標の生体組織62に押し付ける。すると、鉗子12a,12bが、図14に示すように、鉗子支持ピン22a,22bを中心として揺動して、可動ジョー20a,20bから形成される鉗子開口の正面方向が生体組織62と正対する。このため、それぞれの可動ジョー縁部25a,25bの全面が、目標の生体組織62と当接する。
【0095】
鉗子操作スライダ34を近位側に移動させて、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bを近位側に引き戻すと、可動ジョー20a,20bは、それらが形成している鉗子開口を閉じる。すると、図12および図13に示すように、生体組織62は切除されて、切除されたその組織片63aはジョー部内腔27に保持される。
【0096】
続いて、灌流用の流体を満たしたシリンジ39を灌流ポート40に装着する。すると、図7に示すように、押し棒42がリリース管路41側に押し込まれ、バルブシート43が灌流ポート側開口45を閉塞する。このため、吸引手段35は、これが発生させる陰圧により、吸引ポート38を通して、内側チューブ8および吸引ノズル13のそれぞれの内部から空気を吸い出す。よって、内側チューブ8および吸引ノズル13のそれぞれの内部は、それらの外部よりも負圧となる。吸引ノズル13はジョー部内腔27に突出しているため、組織片63aはジョー部内腔27から容易に剥離して、吸引口19に吸着される。
【0097】
続いて、シリンジ39によって、流体を灌流ポート40の内部に流し込むと、図13中白抜き矢印で示すように、流体は灌流ポート40からシース4内部の残余空間28を通って組織採取部5内まで送り込まれる。流体は、組織採取部5内において、先端カバー開口部16の吸引ノズル13の偏位側とは逆側から、ジョー部内腔27に噴出する。噴出した流体は、一方の可動ジョー凹部26a側から他方の可動ジョー凹部26b側に還流し、組織片63aを吸引ノズル13の内部に流し込む。
【0098】
吸引ノズル13と連通している内側チューブ8の内腔は、組織片63aが通過できる大きさに形成されている。このため、組織片63aは流体と共に内側チューブ8内腔で詰まることなく、吸引ポート38を経て吸引管路55内まで吸引されて運ばれる。吸引管路55内まで運ばれた組織片63aは、バイアル46aのメッシュフィルタ52aに捕獲される。また、組織片63aとともに吸引管路55内まで流されてきた流体は、そのままメッシュフィルタ52aおよびバイアル貫通孔51aを通過して、吸引手段35まで吸引される。
【0099】
組織片63aがメッシュフィルタ52aに捕獲される様子は、図8に示すように、高い透明性を有している素材で形成されているコンテナハウジング48およびバイアル46aを通して、それらの外部から目視で確認する。組織片63aがメッシュフィルタ52aに捕獲されたことを確認した後、シリンジ39を灌流ポート40より取り外し、吸引手段35の作動を停止させる。
【0100】
続いて、バイアル46aに対向したバイアル46bを、バイアル貫通孔51bが吸引管路55内に突出するまでバイアル挿入孔47bに押し込む。すると、図9に示すように、重畳部58aにおいて、バイアル46bはバイアル46aと当接して、バイアル46aをバイアル挿入孔47aから外側に押し出す。それとともに、吸引管路55上に位置するメッシュフィルタ52も、52aから52bに入れ替わる。
【0101】
その後、前述と同様にして内視鏡用処置具1による組織片63bの切除を連続して行い、組織片63bをメッシュフィルタ52bまで回収する。以後、所望の数の組織片63a,63b,…,63fを採取した後、内視鏡用処置具1を内視鏡とともに、患者の体腔内から抜去する。
【0102】
バイアル46a,46b,…,46fをバイアル挿入孔47a,47b,…,47fからすべて取り外し、既に組織固定液61を注入してある6本の独立した標本瓶59a,59b,…,59fのそれぞれに差し込む。バイアル46a,46b,…,46fのバイアル把持部50a,50b,…,50fは、標本瓶59a,48b,…,59fの口元60a,60b,…,60fに、それらの内部の気密性を保持するように係合して、標本瓶59a,48b,…,59fを密封する。それとともに、メッシュフィルタ52a,52b,…,52fに捕獲されている組織片63a,63b,…,63fは、組織固定液61に浸された状態で保存されており、そのまま病理検査の工程に引き渡すことができる。
【0103】
以上で、この内視鏡用処置具1を用いた体腔内の患部粘膜の、目標の生体組織の連続採取作業を終了とする。
【0104】
この内視鏡用処置具1は、その組織採取部5に、一対の独立した鉗子12a,12bがそれぞれ独立に回動可能に取り付けられているとともに、鉗子12a,12bのそれぞれに、一対の鉗子操作ワイヤ9a,9bがそれぞれ独立して回動可能に係合している。これにより、鉗子操作ワイヤ9a,9bを操作して、鉗子12a,12bを両開きに開口させることができ、その開口方向を組織採取部5の軸線方向に対して正面方向に向けることができる。よって、生体組織62を採取する方向を広げることができ、容易に生体組織62を採取できる。
【0105】
また、内側チューブ8の断面積を1.0mm以上確保しているとともに、残余空間28の断面積を0.5mm以上確保している。これにより、組織片63が残余空間28の内部に入り込んでしまうおそれを低くすることができるとともに、内側チューブ8の内部において詰まらせることなく、ジョー部内腔27から吸引管路55内まで、組織片63を吸引して移動させることができる。
【0106】
また、ジョー部内腔27に吸引ノズル13を突出して設けている。これにより、灌流流体に高い圧力をかけたり、吸引力を強めたりすることなく、容易に組織片63を吸引口19に吸着させて、ジョー部内腔27から引き離して、内側チューブ8内に吸い込むことができる。よって、流体供給手段39および吸引手段35を単純かつ簡易な装置で済ますことができる。
【0107】
さらに、吸引管路55上に、複数の独立組織トラップとしてのバイアル46を着脱自在に配置している。それとともに、バイアル46を蓋として用いる標本瓶59もバイアル46と同数用意している。これにより、採取した組織片63を、吸引管路55の上流側のバイアル46から順番に捕獲していくとともに、その順番で組織片63をバイアル46ごと、組織固定液61が入れられている標本瓶に移していくことができる。よって、迅速かつ容易に、連続して生体組織62の採取および保存ができるので、採取作業にかかる時間を短縮して、患者への負担を軽減することができる。
【0108】
(第2実施形態)
次に、図15〜図17を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0109】
この第2実施形態の内視鏡用処置具1は、一対の鉗子12a,12bを回動させる独立アクチュエータ手段100の構成、作用、および効果が、前述の第1実施形態の独立アクチュエータ手段としての鉗子操作ワイヤ9a,9bのものと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よって、その異なっている部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0110】
また、図面についても、組織回収用コンテナ37の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、本実施形態の独立アクチュエータ手段100の特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、これらの図15〜図17において、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0111】
本実施形態の独立アクチュエータ手段としてのリンク装置100は、図16に示すように、シース4の内腔を、その全長にわたって、処置具操作部3から組織採取部5まで通されている1本のリンク装置駆動ワイヤ101、このリンク装置駆動ワイヤ101の遠位端が一体に固着されている、ワイヤ接続部材としてのスライドリング102、このスライドリング102の遠位端付近に、一対の第1リンクピン103a,103b(103bは図示しない。)によって、一端部が回動自在に支持されているとともに、一対の回動アーム21a,21b(21bは図示しない。)の近位端付近に、一対の第2リンクピン104a,104b(104bは図示しない。)によって、他端部が回動自在に支持されている、一対のリンクとしてのリンクロッド105a,105b(105bは図示しない。)などから構成されている。
【0112】
リンク装置駆動ワイヤ101は、その近位端が鉗子操作スライダ34に一体に固着されているとともに、その遠位端が後述するスライドリング102の一端部であるスライドリング環状部106の内側に一体に固着されている。また、リンク装置駆動ワイヤ101は、残余空間28の内部を内側チューブ8に併設されて通されており、シース4の長手方向に沿って摺動することができる。また、リンク装置駆動ワイヤ101は、残余空間内28の内部を円滑に摺動できるように、例えば、鉗子操作ワイヤ9a,9bと同じ材料で同じ構造に作られていることが好ましい。
【0113】
スライドリング102は、図17に示すように、その一端部にスライドリング環状部106を有しているとともに、その他端部に、スライドリング102の直径を含んで、その径方向において対向する一対のスライドリング爪部107a,107bを有している。それらスライドリング爪部107a,107bのそれぞれの先端付近には、第1リンクピン103a,103bがそれぞれ回動自在に取り付けられる第1リンクピン貫通孔108a,108bが設けられている。
【0114】
前述したように、スライドリング環状部106の内側には、リンク装置駆動ワイヤ101の遠位端が一体に固着されている。それとともに、スライドリング102は、シース4の内腔において、スライドリング環状部106に内側チューブ8を貫通させている。これにより、スライドリング102は、鉗子操作スライダ34によるリンク装置駆動ワイヤ101の摺動に対応して、シース4の内腔を内側チューブ8の長手方向に沿って摺動することができる。また、スライドリング爪部107a,107bのそれぞれには、後述する一対のリンクロッド105a,105bのそれぞれが,第1リンクピン103a,103bのそれぞれを介して回動自在に取り付けられている。
【0115】
一対のリンクロッド105a,105bのそれぞれは、図15および図16に示すように、長円形に形成されている。リンクロッド105a,105bのそれぞれは、前述したように第1リンクピン103a,103bによって、スライドリング爪部107a,107bのそれぞれに回動自在に取り付けられている。また、第2リンクピン104a,104bによって、回動アーム21a,21bのそれぞれにも回動自在に取り付けられている。
【0116】
次に、このリンク装置100を備えた本実施形態の組織採取部5の動作を説明する。
【0117】
鉗子操作スライダ34を遠位側に摺動させる。すると、リンク装置駆動ワイヤ101がシース4の長手方向に沿って、遠位側に押し出される。それとともに、リンク装置駆動ワイヤ101に一体に固着されているスライドリング102も、内側チューブ8によって案内されつつ、遠位側に移動する。すると、先端カバー操作ワイヤ導出部18a,18bのそれぞれから、スライドリング爪部107a,107bのそれぞれが遠位側に向かって押し出される。すると、リンクロッド105a,105bのそれぞれの近位端部が、第1リンクピン103a,103bのそれぞれを回動中心として回動しつつ、リンクロッド105a,105bのそれぞれは遠位側に押し出される。さらに、リンクロッド105a,105bのそれぞれの遠位端部が、第2リンクピン103a,103bのそれぞれを回動中心として回動しつつ、回動アーム21a,21bのそれぞれを、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心として回動させる。それに伴なって、一対の可動ジョー20a,20bは、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心として回動する。以上のようにして、一対の鉗子12a,12bは、組織採取部5の中心軸線を中心として、その両側にそれぞれ独立に鉗子開口を開く。
【0118】
また、鉗子操作スライダ34を近位側に摺動させる。すると、リンク装置駆動ワイヤ101がシース4の長手方向に沿って、近位側に引き戻される。それとともに、リンク装置駆動ワイヤ101に一体に固着されているスライドリング102も、内側チューブ8によって案内されつつ、近位側に移動する。すると、鉗子操作ワイヤ導出部18a,18bのそれぞれから、スライドリング爪部107a,107bのそれぞれが近位側に向かって引き戻される。すると、リンクロッド105a,105bのそれぞれの近位端部が、第1リンクピン103a,103bのそれぞれを回動中心として、先程とは逆方向に回動しつつ、リンクロッド105a,105bのそれぞれは近位側に引き戻される。さらに、リンクロッド105a,105bのそれぞれの遠位端部が、第2リンクピン103a,103bのそれぞれを回動中心として、先程とは逆方向に回動しつつ、回動アーム21a,21bのそれぞれを、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心として、先程とは逆方向に回動させる。それに伴なって、一対の可動ジョー20a,20bは、鉗子支持ピン22a,22bを回動中心として、先程とは逆方向に回動する。以上のようにして、一対の鉗子12a,12bは、組織採取部5の中心軸線上において鉗子開口を閉口する。
【0119】
この第2実施形態の内視鏡用処置具1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用処置具1と同じであるので、この第2実施形態の内視鏡用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であるが、前記構成のリンク装置100を備えた第2実施形態は、以下の点で優れている。
【0120】
スライドリング爪部107a,107bおよびリンクロッド105a,105bは、剛体であるため変形し難く、鉗子操作スライダ34の摺動により敏感に対応するとともに、より円滑に鉗子12a,12bの開閉駆動を行なうことができる。
【0121】
(第3実施形態)
次に、図18を参照しつつ、本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0122】
この第3実施形態の内視鏡用処置具1は、吸引ノズル200の形状、作用、および効果が、前述の第1実施形態の吸引ノズル13のものと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よって、その異なっている部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0123】
また、図面についても、内視鏡用処置具1全体の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、本実施形態の吸引ノズル200の特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、この図18において、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0124】
本実施形態の吸引ノズル200は、その遠位端開口部としての吸引口201が、組織採取部5の軸線方向に対して傾けて設けられている。よって、吸引口201の開口面積をより大きくすることができる。それとともに、先端カバー開口部からの、吸引ノズル200の突出容積をより小さくすることができるので、ジョー部内腔27における、吸引ノズル200の占有容積をより小さくすることができる。
【0125】
この第3実施形態の内視鏡用処置具1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用処置具1と同じであるので、この第3実施形態の内視鏡用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であるが、前記構成の吸引ノズル200を備えた第3実施形態は、以下の点で優れている。
【0126】
吸引口201の開口面積がより大きくなっているので、ジョー部内腔27に保持されている組織片63への吸着力をより強くすることができる。また、ジョー部内腔27における、吸引ノズル200の占有容積がより小さくなっているので、生体組織62の採取作業において、一度により多くの量の生体組織62を採取することができる。
【0127】
(第4実施形態)
次に、図19および図20を参照しつつ、本発明の第4の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0128】
この第4実施形態の内視鏡用処置具1は、内側チューブ300および吸引ノズル301の構造、作用、および効果が、前述の第1実施形態の内側チューブ8および吸引ノズル13のものと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よって、その異なっている部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0129】
また、図面についても、組織回収用コンテナ37の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、本実施形態の内側チューブ300および吸引ノズル301の特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、これらの図19および図20において、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0130】
内側チューブ300は、シース4の内腔を、その長手方向に沿って、シース4に対して摺動自在に配置されている。その近位端は、図19に示すように、処置具操作部本体31の内部を通り、吸引ポート38から処置具操作部本体31の外部に導出されている。
【0131】
吸引ポート38からは、吸引筒302が内側チューブ300との気密性を保持しつつ、吸引ポート38に一体に固着されて延出されている。また、吸引筒302には、リング状の吸引ノズル操作スライダ303が、吸引筒302の軸線方向に沿って摺動自在に取り付けられている。内側チューブ300は、吸引筒302の内部に挿通するとともに、その近位端を吸引ノズル操作スライダ303に一体に固着されている。
【0132】
吸引筒302の近位端は、チューブ36および組織回収用コンテナ37を介して陰圧発生器35に接続されている。よって、内側チューブ300から陰圧発生器35までの管路は、その気密性を保持されている。
【0133】
吸引ノズル301は、その近位端を内側チューブ300の遠位端に一体に固着されている。よって、図20中実線矢印で示すように、内側チューブ300の摺動に従って、吸引ノズル301も組織採取部5の軸線方向に沿って、内側チューブ300とともに摺動する。
【0134】
吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒302の長手方向に沿って、遠位側に移動させる。吸引ノズル操作スライダ303と一体に固着されている内側チューブ300は、シース4の内腔をその長手方向に沿って、遠位側に押し出される。すると、内側チューブ300と一体に固着されている吸引ノズル301も、組織採取部5の軸線方向に沿って、遠位側に押し出されて、ジョー部内腔27に突出する。
【0135】
吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒302の長手方向に沿って、近位側に移動させる。吸引ノズル操作スライダ303と一体に固着されている内側チューブ300は、シース4の内腔をその長手方向に沿って、近位側に引き戻される。すると、内側チューブ300と一体に固着されている吸引ノズル301も、組織採取部5の軸線方向に沿って、近位側に引き戻されて、ジョー部内腔27から先端カバー11の内部に埋没する。
【0136】
次に、以上説明した内側チューブ300および吸引ノズル301などを有している内視鏡用処置具1を用いた生体組織62の採取作業における、内側チューブ300および吸引ノズル301などの動作を説明する。
【0137】
組織採取部5を目的の生体組織62と対向する位置に配置する。このとき、吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒302の最近位側に前もって移動させておき、吸引ノズル301をジョー部内腔27に突出していない位置に配置しておく。鉗子12a,12bからなる鉗子開口を開いて可動ジョー縁部25a,25bを生体組織62に当接させる。鉗子開口を閉じて、可動ジョー縁部25a,25bで生体組織62を切除する。組織片63をジョー部内腔27に保持した後、吸引ノズル操作スライダ303を、吸引筒302の最遠位側に移動させて、吸引ノズル301をジョー部内腔27に突出させて、吸引ノズル301の吸引口19を組織片63に接触させる。
【0138】
この第4実施形態の内視鏡用処置具1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用処置具1と同じであるので、この第4実施形態の内視鏡用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であるが、前記構成の内側チューブ300および吸引ノズル301を備えた第4実施形態は、以下の点で優れている。
【0139】
吸引ノズル301を先端カバー11から突没自在に配置したので、生体組織62を採取する際に、吸引ノズル301を先端カバー11の内部に埋没させて、ジョー部内腔27を空にすることができる。これによって、一度により大量の生体組織62を採取することができる。また、採取した組織片63を吸引ノズル301内に吸引する際には、吸引ノズル301を先端カバー11からジョー部内腔27に突出させて、吸引口を組織片63に接触させることができる。これによって、陰圧発生器35を、より大型で吸引力の強い高性能なものに交換することなく、吸引力を強めることができる。
【0140】
(第5実施形態)
次に、図21を参照しつつ、本発明の第5の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0141】
この第5実施形態の内視鏡用処置具1は、組織回収用コンテナ400の構成、作用、および効果が、前述の第1実施形態の組織回収用コンテナ37のものと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よって、その異なっている部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0142】
また、図面についても、内視鏡用処置具1全体の外観斜視図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、本実施形態の組織回収用コンテナ400の特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、この図21において、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0143】
組織回収用コンテナ400は、軸線方向に沿って短い円筒形のコンテナハウジング401、および6本のバイアル46などから構成されている。コンテナハウジング401は、これを吸引ポート38に接続するための吸引ポート挿入部56が、一端面の外周付近から突設されている第1ハウジング円盤402、これを陰圧発生器35に接続するための吸引手段接続部57が、一端面の外周付近から突設されている第2ハウジング円盤403、第1ハウジング円盤402と第2ハウジング円盤403との間に回転自在に配置されている、軸線方向に沿って短い円筒形のコンテナハウジング本体404などから構成されている。
【0144】
第1ハウジング円盤402の径方向中心には、これの中心軸線方向に沿って延びる円柱形のコンテナハウジング本体回転軸405の一端部が一体に固着されている。また、第2ハウジング円盤403の径方向中心には、これの中心軸線方向に沿って延びる円柱形のコンテナハウジング本体回転軸405の他端部が一体に固着されている。これにより、第1ハウジング円盤402と第2ハウジング円盤403とは一体に固着されている。このとき、吸引管路55の一部を構成する吸引ポート挿入部56および吸引手段接続部57のそれぞれの中心軸線が一致するように、第1ハウジング円盤402と第2ハウジング円盤403とはそれらの位置を調節して一体に固着される。
【0145】
コンテナハウジング本体404は、第1ハウジング円盤402と第2ハウジング円盤403との間において、コンテナハウジング本体回転軸405によって、その径方向中心を、その軸線方向に沿って貫通されている。これによって、コンテナハウジング本体404は、第1ハウジング円盤402および第2ハウジング円盤403のそれぞれに対して回転することができる。
【0146】
コンテナハウジング本体404には、その径方向中心から外周面に向かって放射状に、かつ、周方向に沿って等間隔に、6本のバイアル46が着脱自在に取り付けられる6つのバイアル挿入孔47が設けられている。それとともに、コンテナハウジング本体404には、6つのバイアル挿入孔47と交錯する6つの吸引管路55が、その厚み方向に沿って、その両端面を連通するように、貫通して設けられている。それら6つの吸引管路55は、コンテナハウジング本体404を回転させて、吸引ポート挿入部56と吸引手段接続部57とを吸引管路55で連通するように配置させたときに、吸引ポート挿入部56、吸引管路55、および吸引手段接続部57のそれぞれの中心軸線が一致するように、予め位置を調節されて設けられている。また、6つのバイアル挿入孔47のそれぞれの奥行きは、バイアル挿入孔47にバイアル46をその進入が止まるまで挿入したときに、メッシュフィルタ52が吸引管路55内に位置するように、予め深さを調節されて設けられている。
【0147】
また、この組織回収用コンテナ400を構成している各構成部品は、すべて高い透明性を有している素材で作られていることが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリカーボネイト、あるいはポリメチルペンテンなどの合成樹脂により形成されていることが好ましい。
【0148】
次に、以上説明した組織回収用コンテナ400を有している内視鏡用処置具1を用いた生体組織62の採取作業における、組織回収用コンテナ400の動作を説明する。
【0149】
6つのバイアル挿入孔47に、6本のバイアル46をその進入が止まるまで挿入する。このとき、それぞれのバイアル孔挿入部49の先端付近に取り付けられているメッシュフィルタ52のそれぞれが、それぞれのバイアル挿入孔47と交錯している吸引管路55のそれぞれの上流側を向くとともに、それぞれの吸引管路55の軸線方向に正対するように、それぞれの向きを予め調節して配置する。コンテナハウジング本体404を回転させて、6つのうちの1つの吸引管路55の中心軸線と、吸引ポート挿入部56および吸引手段接続部57のそれぞれの中心軸線とを一致させる。
【0150】
生体組織62から採取された組織片63が、灌流流体とともに吸引管路55内まで吸引されて、メッシュフィルタ52によって捕獲される。流体はそのままメッシュフィルタ52を通り越して、陰圧発生器35に吸引される。このことを、透明な組織回収用コンテナ400の外側から目視で確認した後、陰圧発生器35の作動を停止するとともに、シリンジ39からの流体の灌流を停止する。組織片63を捕獲したバイアル46を、バイアル挿入孔47から引き抜き、組織片63を保持させたまま、前もって組織固定液61が入れられている標本瓶59に差し込む。
【0151】
次の採取作業に入る前に、コンテナハウジング本体404を回転させて、吸引管路55およびバイアル46を先程と同様の配置にしておく。この後は、採取した組織片63の数が、所望する数に達するまで、前述と同様の作業を繰り返し行なえばよい。
【0152】
なお、バイアル46、バイアル挿入孔47、および吸引管路55などの数は6には限らない。例えば、12にすれば、前述の2倍の数の組織片63を連続して採取、保存することができる。
【0153】
この第5実施形態の内視鏡用処置具1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用処置具1と同じであるので、この第5実施形態の内視鏡用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であるが、前記構成の組織回収用コンテナ400を備えた第5実施形態は、以下の点で優れている。
【0154】
バイアル46で組織片63を捕獲する度に、組織片63を捕獲したバイアル46をバイアル挿入孔47から引き抜き、コンテナハウジング本体404を回転させるだけで、次の採取作業に入ることができる。すなわち、生体組織62から組織片63を連続して採取する作業を、さらに迅速に行なうことができる。
【0155】
(第6実施形態)
次に、図22〜図26を参照しつつ、本発明の第6の実施の形態に係る内視鏡用処置具1を説明する。
【0156】
この第6実施形態の内視鏡用処置具1は、独立アクチュエータ駆動手段としての一対の鉗子操作スライダ500a,500bの構造、作用、および効果が、前述の第1実施形態の鉗子操作スライダ34のものと若干異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果はすべて同じである。よって、その異なっている部分だけについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
【0157】
また、図面についても、組織採取部5の側面図をはじめとする、同一の構成部分の図面は省略し、本実施形態の鉗子操作スライダ500a,500bの特徴をよく理解することのできる図面のみを示し、これらの図22〜図26において、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0158】
鉗子操作スライダ500a,500bは、図22に示すように、処置具操作部支持棒32に、その長手方向に沿って、互いに独立して摺動可能に取り付けられている。図23に示すように、鉗子操作スライダ500aには、鉗子操作ワイヤ9aの手元側である近位端が一体に固着されている。同様に、鉗子操作スライダ500bには、鉗子操作ワイヤ9bの手元側である近位端が一体に固着されている。
【0159】
鉗子操作スライダ500aだけを、処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、遠位側に移動させる。すると、鉗子操作スライダ500aに一体に接続されている鉗子操作ワイヤ9aだけが遠位側に押し出されて、鉗子操作ワイヤ9aと鉗子操作ワイヤ保持ピン23aを介して回動自在に接続している鉗子12aだけを、鉗子支持ピン22aを中心として回動させることができる。同様に、鉗子操作スライダ500bだけを、処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、遠位側に移動させる。すると、鉗子操作スライダ500bに一体に接続されている鉗子操作ワイヤ9bだけが遠位側に押し出されて、鉗子操作ワイヤ9bと鉗子操作ワイヤ保持ピン23bを介して回動自在に接続している鉗子12bだけを、鉗子支持ピン22bを中心として回動させることができる。
【0160】
また、鉗子操作スライダ500aだけを、処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、近位側に移動させる。すると、鉗子操作スライダ500aに一体に接続されている鉗子操作ワイヤ9aだけが近位側に引き戻されて、鉗子操作ワイヤ9aと鉗子操作ワイヤ保持ピン23aを介して回動自在に接続している鉗子12aだけを、鉗子支持ピン22aを中心として、先程とは逆方向に回動させることができる。同様に、鉗子操作スライダ500bだけを、処置具操作部支持棒32の長手方向に沿って、近位側に移動させる。すると、鉗子操作スライダ500bに一体に接続されている鉗子操作ワイヤ9bだけが近位側に引き戻されて、鉗子操作ワイヤ9bと鉗子操作ワイヤ保持ピン23bを介して回動自在に接続している鉗子12bだけを、鉗子支持ピン22bを中心として、先程とは逆方向に回動させることができる。
【0161】
以上の操作により、組織採取部5の軸線方向に対する、鉗子12a,12bのそれぞれの回動角度を、鉗子操作スライダ500a,500bのそれぞれの移動量に対応させて、独立に設定することができる。ひいては、鉗子開口の開口角度を極めて大きくすることができる。
【0162】
また、本実施形態においては、鉗子操作スライダ500a,500bが、ともに処置具操作部支持棒32の長手方向中央に位置しているときに、鉗子12a,12bは組織採取部5の中心軸線上において、互いの可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口するように設定している。また、鉗子操作スライダ500a,500bが、ともに処置具操作部支持棒32の長手方向一端部に位置しているときには、鉗子12a,12bは組織採取部5の中心軸線から一方向に傾いて、互いの可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口するように設定している。同様に、鉗子操作スライダ500a,500bが、ともに処置具操作部支持棒32の長手方向他端部に位置しているときには、鉗子12a,12bは組織採取部5の中心軸線から他方向に傾いて、互いの可動ジョー縁部25a,25bを当接させて閉口するように設定している。
【0163】
これにより、鉗子12a,12bを生体組織62に押し当てることなく、鉗子12a,12bからなる鉗子開口の正面方向を組織採取部5の軸線方向から傾けることができる。
【0164】
次に、この内視鏡用処置具1を用いる生体組織62の採取作業について、図24〜図26を参照しつつ説明する。
【0165】
図24は、内視鏡用処置具1とともに用いる内視鏡501aの視野が、内視鏡501aの軸線方向に沿って、その遠位側正面方向にある場合を示している。また、図25は、内視鏡用処置具1とともに用いる内視鏡501bの視野が、内視鏡501bの軸線方向から一方向側に傾いた方向にある場合を示している。また、図26は、内視鏡用処置具1とともに用いる内視鏡501cの視野が、内視鏡501cの軸線方向に沿って側面方向にある場合を示している。
【0166】
内視鏡501a,501b,501cを用いて患者の体腔内の患部粘膜の表面を観察しつつ、内視鏡501a,501b,501cのそれぞれの遠位側端部を目標の粘膜付近まで移動させた後、それぞれの鉗子チャンネル502a,502b,502cのそれぞれの遠位側開口から内視鏡用処置具1の遠位側端部を突出させる。鉗子操作スライダ500a,500bをそれぞれ独立に、適当な方向に適当な量だけ動かして、図24〜図26に示すように、内視鏡501a,501b,501cのそれぞれの視野内において、鉗子12a,12bからなる鉗子開口の正面方向を、患部粘膜表面と平行にする。その状態を保持しつつ、鉗子12a,12bを患部粘膜表面に近づけていき、可動ジョー縁部25a,25bを患部の生体組織62と当接させる。前述のように設定した鉗子開口の正面方向中央において、可動ジョー縁部25a,25b同士が当接するように鉗子操作スライダ500a,500bをそれぞれ独立に操作して、生体組織62から組織片63を切除する。
【0167】
この第6実施形態の内視鏡用処置具1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の内視鏡用処置具1と同じであるので、この第6実施形態の内視鏡用処置具1を用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であるが、前記構成の鉗子操作スライダ500a,500bを備えた第6実施形態は、以下の点で優れている。
【0168】
鉗子操作スライダ500a,500bをそれぞれ独立して操作することにより、鉗子12a,12bをそれぞれ独立に回動させることができる。これにより、鉗子開口の開口角度を極めて大きくすることができる。また、可動ジョー縁部25a,25bを生体組織62に押し付けることなく、鉗子12a,12bからなる鉗子開口の正面方向を、組織採取部5の軸線方向に対して揺動させることができる。よって、内視鏡501a,501b,501cのそれぞれの軸線方向、あるいは、それぞれの鉗子チャンネル502a,502b,502cのそれぞれからの内視鏡用処置具1の突出方向に拘わることなく、鉗子開口の正面方向を、目標の患部粘膜の表面と平行に配置させることができる。
【0169】
また、内視鏡501a,501b,501cのそれぞれの視野方向に拘わらずに、内視鏡501a,501b,501cのそれぞれの視野内において、前述のような鉗子12a,12bのそれぞれの回動作業をおこなうことができる。これにより、視野方向によって分類された多種多様な型の内視鏡501a,501b,501cなどの中から、体腔内の患部粘膜の位置に応じて、視野方向が最も適したものと、この内視鏡用処置具1とを併用すればよい。
【0170】
よって、患部粘膜表面、視野方向、鉗子開口の開口角度、および鉗子開口の正面方向の相対的な位置関係を、生体組織62の採取作業を極めて行い易い配置にすることができる。すなわち、目標の患部粘膜の生体組織62を、極めて正確に、かつ極めて容易に切除することができる。
【0171】
なお、本発明の内視鏡用処置具1は、前記第1〜第6の実施の形態には制約されない。
【0172】
前記第1〜第6の実施の形態に係る内視鏡用処置具1によれば、例えば、以下のような構成を得ることができる。
【0173】
(付記1)細長いシース4と、前記シース4の先端に固着された中空の先端カバー11と、前記先端カバー11の外表面の対称位置に回動自在に固着された一対の鉗子12a,12bとを具備し、内視鏡501a,501b,501cに挿入して体内の組織62の一部を採取する内視鏡用処置具1において、前記一対の鉗子12a,12bが前記先端カバー11に対して回動するそれぞれ独立した可動ジョー20a,20bより構成され、前記可動ジョー20a,20bにはそれぞれ可動ジョー20a,20bに対して回動自在な一対の独立アクチュエータ手段9a,9b,100が係合していることを特徴とする内視鏡用処置具1。
【0174】
(付記2)前記シース4の内部に切除切片回収用のルーメン8を具備することを特徴とする付記1に記載の内視鏡用処置具1。
【0175】
(付記3)前記シース4の内部に先端の一対の鉗子12a,12bまで連通する灌流用のルーメン28を具備することを特徴とする付記1または2に記載の内視鏡用処置具1。
【0176】
(付記4)前記回収用ルーメン8の内腔断面積が1.0mm以上であることを特徴とする付記2または3に記載の内視鏡用処置具1。
【0177】
(付記5)前記灌流用ルーメン28の内腔断面積が0.5mm以上であることを特徴とする付記3または4に記載の内視鏡用処置具1。
【0178】
(付記6)前記一対の可動ジョー20a,20bが開状態を維持したまま、前記先端カバー11に対して揺動可能であることを特徴とする付記1〜5のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0179】
(付記7)前記独立アクチュエータ手段9a,9bの手元側に、それぞれ独立して進退操作可能なアクチュエータ駆動手段500a,500bが固着されていることを特徴とする付記1〜6のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0180】
(付記8)前記鉗子12a,12bの開状態における方向が内視鏡501a,501b,501cの視野方向と一致することを特徴とする付記1〜7のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0181】
(付記9)前記切除切片回収用ルーメン8の遠位端に、前記一対の鉗子12a,12bの内部に突出する吸引ノズル13が設けられることを特徴とする付記2〜8のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0182】
(付記10)前記吸引ノズル13の断面形状が長円形であることを特徴とする付記9に記載の内視鏡用処置具。
【0183】
(付記11)前記吸引ノズル200の遠位端開口部201が内視鏡用処置具1の長手方向軸に対して傾斜していることを特徴とする付記9または10に記載の内視鏡用処置具1。
【0184】
(付記12)前記吸引ノズル301が前記一対の鉗子12a,12bの内部に突没自在に配置されることを特徴とする付記9〜11のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0185】
(付記13)前記アクチュエータ手段9a,9bが前記シース4の内部に挿通された2本のモノフィラメントワイヤ9a,9bであることを特徴とする付記1〜12のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0186】
(付記14)前記ワイヤ9a,9bが前記可動ジョー20a,20bに設けられた貫通穴29a,29bに回動自在に固着された回動ピン23a,23bに固着されていることを特徴とする付記13に記載の内視鏡用処置具1。
【0187】
(付記15)前記アクチュエータ手段100が前記一対の可動ジョー20a,20bに回動自在に係合された、一対のリンク105a,105b、及び前記リンクと回動自在に固着されたワイヤ接続部材102、及び前記ワイヤ接続部材102に固着され、前記シース4の内部に挿通される1本の操作ワイヤ101から構成されることを特徴とする付記1〜12のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0188】
(付記16)内視鏡501a,501b,501c、または内視鏡用処置具1と共に用いられる組織回収用コンテナ37で、内視鏡501a,501b,501c、または内視鏡用処置具1が可撓性を有する細長い挿入部2と、前記挿入部2を軸方向に貫通するルーメン8を有し、前記ルーメン8は直接、または任意のチューブ36を介することで陰圧発生器35に接続可能であり、組織回収用コンテナ37は前記ルーメン8と陰圧発生器35との間に接続可能な前・後端部56,57を有する組織回収用コンテナ37において、前記前・後端部間56,57を貫通する管路55と、前記管路55上に突没可能、かつコンテナ37から着脱自在な複数の独立組織トラップ46と、を有することを特徴とする内視鏡用組織回収コンテナ37。
【0189】
(付記17)前記組織トラップ46及び前記トラップ46が配置される前記管路55の周辺が透明性を有する素材で構成されていることを特徴とする付記16に記載の内視鏡用組織回収コンテナ37。
【0190】
(付記18)前記組織トラップ46の一部が、組織固定液61を収容可能な標本瓶59の口元60に係合する寸法、形状を有することを特徴とする付記16または17に記載の組織回収用コンテナ37。
【0191】
(付記19)前記複数の組織トラップ46が各々対向して配置され、かつ対向した組織トラップ46同士は常にその一部が重畳接触可能に配置されていることを特徴とする付記16〜18のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0192】
(付記20)前記複数の組織トラップ46がある軸405を中心として放射状に配置され、前記軸405を中心として前記管路55に対して回転可能であることを特徴とする付記16〜18のうちのいずれか1つに記載の内視鏡用処置具1。
【0193】
【発明の効果】
本発明によれば,シースの先端に一体に固着された先端カバーに対して回動するそれぞれ独立した可動ジョーによって一対の鉗子を構成するとともに、それぞれの可動ジョーに対して、回動自在に一対の独立アクチュエータ手段を係合させる。この一対の独立アクチュエータ手段を操作することによって、先端カバーに対して可動ジョーを互いに対称方向に回動させることができる。すなわち、先端カバーに対して、一対の鉗子を両開きで開口させることができる。これにより、鉗子開口を内視鏡用処置具の長手方向に沿って正面方向に配置させたまま、生体組織の表面へ接触させることができる。このような構成の鉗子を有する内視鏡用処置具を内視鏡とともに体腔内に挿入することにより、内視鏡で観察しつつ生体組織を採取することができる範囲が広がる。よって、単純な操作で、体腔内において生体組織を連続して、かつ、容易に採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡用処置具を示す側面図。
【図2】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図3】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を示す側面図。
【図4】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の一部を断面にして示す側面図。
【図5】(a)は図4中一点鎖線A−Aに沿って示す内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。(b)は図4中一点鎖線B−Bに沿って示す内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。(c)は図4中一点鎖線C−Cに沿って示す内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。(d)は図4中一点鎖線D−Dに沿って示す内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の断面図。
【図6】図1の内視鏡用処置具の処置具操作部の灌流ポート側を示す外観斜視図。
【図7】図6において、灌流ポートにシリンジを挿入した場合を示す外観斜視図。
【図8】図1の内視鏡用処置具の組織回収用コンテナを示す外観斜視図。
【図9】図8において、コンテナハウジングからバイアルを取り外した場合を示す外観斜視図。
【図10】図8のバイアルのうちの1本を標本瓶に差し込んだ状態を示す外観斜視図。
【図11】図1の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端が生体組織に当接した場合を示す側面図。
【図12】図11において、一対の鉗子を閉じて生体組織の一部を切除した場合を示す側面図。
【図13】図12において、内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の一部を断面にして示す側面図。
【図14】図11において、生体組織の表面が組織採取部の軸線方向に対して傾いている場合を示す側面図。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図16】図15の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近の一部を断面にして示す側面図。
【図17】図15の内視鏡用処置具に用いる独立アクチュエータ手段としてのリンク装置の構成部品の1つであるスライドリングの外観斜視図。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る内視鏡用処置具を示す側面図。
【図20】図19の内視鏡用処置具の挿入部の遠位端付近を示す外観斜視図。
【図21】本発明の第5の実施の形態に係る内視鏡用処置具に用いる組織回収用コンテナの外観斜視図。
【図22】本発明の第6の実施の形態に係る内視鏡用処置具を示す外観斜視図。
【図23】図22の内視鏡用処置具の組織採取部、独立アクチュエータ手段、および独立アクチェータ駆動手段を示す外観斜視図。
【図24】図22の内視鏡用処置具を、視野が前方視形の内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図25】図22の内視鏡用処置具を、視野が斜視形の内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図26】図22の内視鏡用処置具を、視野が側視形の内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図27】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示す外観斜視図。
【図28】従来の内視鏡用処置具の操作部付近を示す外観斜視図。
【図29】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示す側面図。
【図30】従来の内視鏡用処置具を内視鏡とともに用いる場合を示す側面図。
【図31】従来の内視鏡用処置具の組織採取部付近を示す断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡用処置具
4…シース
9a,9b…鉗子操作ワイヤ(独立アクチュエータ手段)
11…先端カバー
12a,12b…鉗子
20a,20b…可動ジョー
62…生体組織(体内組織)
100…リンク装置(独立アクチュエータ手段)
501a,501b,501c…内視鏡

Claims (5)

  1. シースと、
    前記シースの先端に配設された中空の先端カバーと、
    前記先端カバーにそれぞれ互いに対して独立して回動自在に枢支され開口および閉口する1対のジョー
    を具備し、
    前記1対のジョーには、それぞれ前記先端カバーに対して独立して回動自在な1対の独立アクチュエータ手段が係合し、
    前記独立アクチュエータ手段の手元側には、それぞれ独立して進退操作可能なアクチュエータ駆動手段が配設され、
    前記1対のジョーは、前記先端カバーに対して揺動可能であり、前記1対のジョーを開口させたときの開口の正面方向を前記シースおよび先端カバーの中心軸方向に対して傾けることが可能であることを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. シースと、
    前記シースの先端に配設された中空の先端カバーと、
    前記先端カバーにそれぞれ互いに対して独立して回動自在に枢支され開口および閉口する1対のジョーと
    を具備し、
    前記1対のジョーには、それぞれ前記先端カバーに対して独立して回動自在な1対の独立アクチュエータ手段が係合し、
    前記独立アクチュエータ手段の手元側には、それぞれ独立して進退操作可能なアクチュエータ駆動手段が配設され、
    前記1対のジョーは、前記先端カバーに対して揺動可能であり、前記1対のジョーを開口させたときの開口の正面方向を、その開口状態を維持した状態で前記シースおよび先端カバーの中心軸方向に対して傾けることが可能であることを特徴とする内視鏡用処置具。
  3. 前記シースは、前記可動ジョーにより切除された生体組織を、吸引手段により陰圧にして回収するための第1のルーメンをその内部に備えていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の内視鏡用処置具。
  4. 前記シースは、前記1対の鉗子と前記シースの基端との間に、流体供給手段から流体を灌流させるための第2のルーメンをその内部に備えていることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡用処置具。
  5. 前記第1のルーメンは、その基端側で組織回収用コンテナに着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項3もしくは請求項4に記載の内視鏡用処置具。
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