JP6844842B2 - 医療用鉗子および医療用鉗子システム - Google Patents

医療用鉗子および医療用鉗子システム Download PDF

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Description

本発明は、医療用鉗子および同医療用鉗子を備えた医療用鉗子システムに関する。本発明は、手術中に、とりわけ脳神経外科手術中に、腫瘍等の異常な組織と正常な組織とを短時間で識別しつつ手術を行う場合に特に有用である。
腫瘍除去手術のうち、腫瘍等の異常な組織と正常な組織との視認による識別は困難なものと知られている。とりわけ脳神経外科手術中における、脳組織の腫瘍の識別は非常に難しい。
腫瘍除去手術を行う場合においては、切除による生体への影響を最低限とするため、腫瘍等の異常な組織と正常な組織とを識別し、可能な限り腫瘍等の異常な組織のみを切除するように手術することが求められる。
そのため、生体組織を切除し、切除した生体組織を回収して細胞組織検査を行い、その生体組織が腫瘍等の異常な組織であるか識別した上で、生体組織のさらなる切除を行うかの判断を行う場合がある。特許文献1には、生体組織を吸引可能な鉗子器具が記載されている。
特許第3517247号公報
しかしながら、生体組織を切除して細胞組織検査を行いつつ、腫瘍除去手術を進める場合、頻繁な生検鉗子器具の出し入れが必要となり手間と時間がかかる。これらは迅速に行うことが望ましい手術における課題となっていた。
上記事情を踏まえ、本発明は、切除した生体組織を速やかに回収することができる医療用鉗子と、当該医療用鉗子を備えた医療用鉗子システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る医療用鉗子は、第一パイプと、前記第一パイプの内部に挿通された第二パイプと、前記第二パイプの内部に挿通された第三パイプと、前記第二パイプの内部に連通する供給口と、前記第二パイプの先端に接続され、バネ性の材料で形成されたバネ部材と、前記バネ部材に接続された開閉部材と、を備える医療用鉗子であって、前記第二パイプは先端口と前記供給口のみが開口しており、前記第二パイプと前記第三パイプとは、長手方向に相対移動しないように固定され、前記開閉部材が第一の位置にあるとき、前記第パイプの先端口および前記第二パイプの先端口は外部空間と連通しており、前記開閉部材が第二の位置にあるとき、前記開閉部材と前記第二パイプとが密接して、前記第パイプの先端口と前記第二パイプの先端口とにのみ連通する内部空間を形成し、前記バネ部材は前記開閉部材を第一の位置に付勢しており、前記第一パイプを前記第二パイプに対して先端側に相対移動させることで、前記第一パイプは前記開閉部材を第二の位置に移動させる。
本発明に係る医療用鉗子は、二つの把持部材で構成され、前記二つの把持部材の基端部が接続され、前記二つの把持部材の先端部が離間する方向に付勢された把持部と、前記把持部の基端部と前記第二パイプの基端部を固定する第二パイプ支持部と、両端部が前記把持部の先端側にそれぞれ接続され、中央部が前記第一パイプの外面で、前記両端部よりも前記第一パイプの先端側に接続されている第一パイプ押し出し部と、を有するハンドルをさらに備え、前記二つの把持部材の先端部を前記第一パイプに近づけることで、前記第一パイプ押し出し部が前記第一パイプを前記第二パイプに対して先端側に相対移動させてもよい。
本発明に係る医療用鉗子は、前記開閉部材が前記第二の位置にあることを検出する開閉センサをさらに備えてもよい。
本発明に係る医療用鉗子システムは、上記の医療用鉗子と、空気の吸引を行う吸引部と、生体を診断する診断装置と、前記吸引部からの吸引圧を前記医療用鉗子の前記第三パイプにかけ、前記医療用鉗子から回収した生体を分離して前記診断装置に送る分離部と、前記医療用鉗子の前記供給口に水を供給する水供給部と、スイッチを有する制御部と、前記医療用鉗子の位置を計測し、前記診断装置による診断結果を患部画像上に表示するナビゲーションシステムと、を備える。
本発明の医療用鉗子によれば、切除した生体組織を速やかに回収することができる。
本発明の第一実施形態の医療用鉗子の全体構成を示す図である。 同医療用鉗子を図1と異なる角度からみた図である。 同医療用鉗子の一対の開閉部材が第一の位置にある場合の断面図である。 同医療用鉗子の一対の開閉部材が第二の位置にある場合の断面図である。 同医療用鉗子の供給経路および回収経路の変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態の医療用鉗子の全体構成を示す図である。 同医療用鉗子の把持部が初期位置にある場合の鉗子の側面図である。 同医療用鉗子の把持部を挟み込んだ場合の鉗子の上面図である。 本発明の第三実施形態の医療用鉗子の全体構成を示す図である。 同医療用鉗子の把持部の上面図である。 本発明の第四実施形態の医療用鉗子システムの機能構成図である。 同医療用鉗子システムの制御部による制御の一例である。 同医療用鉗子システムの制御部による制御の一例である。 同医療用鉗子システムの制御部による制御の一例である。 同医療用鉗子システムの制御部による制御の一例である。
(第一実施形態)
本発明の医療用鉗子100の第一実施形態について図1から図5を参照して説明する。
図1は、医療用鉗子(以下、「鉗子」と称す)100の構成を示す図である。図2は鉗子100を図1と異なる角度からみた図である。鉗子100は、図1に示すように、小パイプ(第三パイプ)1と、中パイプ(第二パイプ)2と、大パイプ(第一パイプ)3と、一対の開閉部材4と、一対の板バネ(バネ部材)5と、を備える。
図3は、一対の開閉部材4が中パイプ2と離れた位置(第一の位置)にある場合の鉗子100の断面図である。
図4は、一対の開閉部材4が中パイプ2と密接する位置(第二の位置)にある場合の鉗子100の断面図である。
小パイプ1は、長尺形状に構成された、内部に空洞を有する管である。小パイプ1は、図1から図4に示すように、先端部10における開口である先端口11と、基端部12における開口である基端口13とを有する。小パイプ1において、先端口11と基端口13のみが開口している。小パイプ1の内部空間は、生体組織を回収する回収経路14となる。そのため、小パイプの内径は、回収の対象となる生体組織が通過可能な大きさを有している。回収対象の生体組織は、先端口11から回収経路14に回収され、回収経路14を通過して基端口13から排出される。生体組織が通過しやすいよう、小パイプ1の内面は、長手方向に見て真円形状であることが好ましい。
中パイプ2は、長尺形状に構成された、内部に空洞を有する管である。中パイプ2は、図1および図3に示すように、先端部20における開口である先端口21を有する。中パイプ2の内径は、小パイプ1の外径よりも大きく、中パイプ2の内部を小パイプ1が挿通している。中パイプ2の内面と小パイプ1の外面の間には、水や空気が通過する供給経路24が形成される。
中パイプ2は、図2に示すように、小パイプ1に対して長手方向に相対移動しないように、中パイプ2の基端部22で小パイプ1と接続されている。中パイプ2の基端部22は、開口しておらず、塞がれている。基端部22は、中パイプ2の基端側を塞ぐとともに、中パイプ2と小パイプ1とを接続している。小パイプ1は、中パイプ2の基端部22を貫通して突出している。
図1から図4に示すように、中パイプ2の基端部22よりも先端側に、中パイプ2の内部の供給経路24に連通する供給口25が設けられている。供給口25には、例えば、図示しないシリンジなどがチューブを介して接続され、シリンジから洗浄水が供給される。中パイプ2は、先端口21と供給口25のみが開口しており、供給口25から供給された洗浄水などは、先端口21から排出される。
大パイプ3は、長尺形状に構成された、内部に空洞を有する管である。大パイプ3は、図1から図4に示すように、先端部30における開口である先端口31と、基端部32における開口である基端口33とを有する。大パイプ3の内径は、中パイプ2の外径よりも大きく、大パイプ3の内部を中パイプ2が挿通している。大パイプ3の内面と中パイプ2の外面の間には水等を通過させないため、大パイプ3は先端口31と基端口33以外の開口を有していてもよい。
大パイプ3は、中パイプ2に対して長手方向に相対移動させることができる。中パイプ2は、先端部20から基端部22にわたる領域の外周が同じ外径で形成されている。また、大パイプ3は、先端部30から基端部32にわたる領域の内周が、中パイプ2の外径よりわずかに大きい内径で形成されている。そのため、大パイプ3を中パイプ2に沿ってスライドさせることで、中パイプ2に対して長手方向に相対移動させることができる。
一対の開閉部材4は、図1から図4に示すように、中パイプ2の先端部20に設けられた開閉部材であり、第一開閉部材41と第二開閉部材42とで構成される。一対の開閉部材4は、後述する一対の板バネ5を介してそれぞれが中パイプ2の先端部20と接続されている。
一対の開閉部材4が中パイプ2の先端部20と離れた位置(第一の位置:開時)にある場合、図3に示すように、小パイプ1の先端口11および中パイプ2の先端口21は外部空間と連通する。一方、一対の開閉部材4が中パイプ2の先端部20と密接する位置(第二の位置:閉時)にある場合、図4に示すように、小パイプ1の先端口11および中パイプ2の先端口21は外部空間と連通しない。
すなわち、一対の開閉部材4は、小パイプ1の先端口11および中パイプ2の先端口21における外部空間との開閉を行う。
図1および図3に示すように、第一開閉部材41は、第二開閉部材42と接触する部分に、半円弧状の第一接触面41aを有する。また、第二開閉部材42は、第一開閉部材41と接触する部分に、半円弧状の第二接触面42aを有する。
第一開閉部材41と第二開閉部材42とは、第二の位置にある場合、第一開閉部材41の第一接触面41aと、第二開閉部材42の第二接触面42aとは対向する面となり密接する。
一対の開閉部材4は、第二の位置にある場合、図4に示すように、中パイプ2の先端部20と接触する部分に、円環状の接触面40aを形成する。中パイプ2の先端部20は、一対の開閉部材4と接触する部分に、一対の開閉部材4の接触面40aと対向する、円環状の接触面20aを有している。一対の開閉部材4が第二の位置にある場合、一対の開閉部材4の接触面40aと中パイプ2の接触面20aとは、隙間なく密接する。
すなわち、一対の開閉部材4が第二の位置にある場合、図4に示すように、第一開閉部材41と第二開閉部材42と中パイプ2の先端部20とは、隙間なく密接する。このとき、小パイプ1の先端口11および中パイプ2の先端口21は外部空間と連通しない。
一対の開閉部材4が第二の位置にある場合、図4に示すように、一対の開閉部材4と中パイプ2の先端部20とは、小パイプ1の先端口11と中パイプ2の先端口21のみに連通する内部空間43を形成する。すなわち、一対の開閉部材4が第二の位置にある場合、小パイプ1の先端口11と中パイプ2の先端口21とは内部空間43を介して連通する。
図4に示すように、第一開閉部材41と第二開閉部材42とが第二の位置にある場合、一対の開閉部材4は、先端側の中心が丸みを帯びて突出した円柱形状となる。この円柱形状の最大外径は、大パイプ3の最小内径よりも小さく、第二の位置にある一対の開閉部材4は大パイプ3の内部を挿通可能である。
また、第一開閉部材41と第二開閉部材42とが第二の位置にある場合に形成される内部空間43の先端側は半球状となっている。
一対の開閉部材4が第二の位置にある状態において、供給口25から水が供給された場合、供給された洗浄水が供給経路24を通過して先端口21から内部空間43に排出される。内部空間43は、図4に示すように、小パイプ1の先端口11にも連通しているため、洗浄水は小パイプ1の先端口11から回収経路14を通過して、小パイプ1の基端口13から排出される。
内部空間43は、図4に示すように、先端側が半球状になっているため、洗浄水が中パイプ2の先端口21から、小パイプ1の先端口11にスムーズに流れる。
第一開閉部材41の第一接触面41aと、第二開閉部材42の第二接触面42aとは、先端側の対向する部分の少なくとも一部に、接触面積が小さく鋭利となった鋭利部(41b、42b)を有している。第一開閉部材41の第一接触面41aの鋭利部41bと、第二開閉部材42の第二接触面42aの鋭利部42bとが接触する部分は、生体組織を切除しやすい。
一対の板バネ5は、バネ性を有する板状の弾性部材である。一対の板バネ5は、一対の開閉部材4をそれぞれ中パイプ2の先端部20に接続している。一対の板バネ5は変形することで、一対の開閉部材4を第一の位置から第二の位置、および第二の位置から第一の位置に移動させる。
一対の板バネ5は、一対の開閉部材4を第一の位置に支持するように付勢されている。そのため、一対の板バネ5および一対の開閉部材4に外力が加えられていない場合、一対の板バネ5は、一対の開閉部材4を第一の位置に保持し、小パイプ1の先端口11および中パイプ2の先端口21は外部空間と連通する。
一対の板バネ5は、一対の開閉部材4の外周部と、中パイプ2の先端部20の外周部とに、溶接等により接続されている。それぞれの外周部に一対の板バネ5を接続することで、一対の開閉部材4が第二の位置にある場合に形成される内部空間43から、一対の板バネ5を隔離できる。これにより、内部空間43を通過する生体組織や洗浄水から、一対の板バネ5を隔離できる。
一対の開閉部材4の外周部および中パイプ2の先端部20の外周部には、一対の板バネ5を格納するための窪みが設けられており、一対の板バネ5は、その窪みに格納され、溶接等により固定される。
そのため、一対の板バネ5は、一対の開閉部材4および中パイプ2の外周部に凸部を形成しない。よって、大パイプ3が中パイプ2および第二の位置にある一対の開閉部材4に対して長手方向に相対移動する際に、大パイプ3の移動を妨げる障害物とならない。
鉗子100は、腫瘍除去手術の処置に使用するため、回収経路14は腫瘍等の異常な組織が通過できる程度の内径を有している。例えば、脳神経外科手術に使用する場合は、小パイプ1は内径1.5mm、外径1.8mmであり、中パイプ2は内径2.4mm、外径2.7mmであり、大パイプ3は内径2.75mm〜2.85mm、外径3.0mmであることが好ましいが、必ずしもこれに限らず適宜サイズを変更することができる。
次に、鉗子100の動作について説明する。はじめに、使用者は、大パイプ3の外周部と、中パイプ2の基端部22との二カ所を持ち、大パイプ3を中パイプ2に対して基端側に相対移動させる。一対の開閉部材4は一対の板バネ5の付勢力により、第一の位置に移動する。使用者は、第一の位置にある一対の開閉部材4を切除したい生体組織に近づける。
次に、使用者は大パイプ3を中パイプ2に対して先端側に相対移動させる。大パイプ3は、一対の板バネ5もしくは第一の位置にある一対の開閉部材4もしくはその両方と係合し、一対の開閉部材4を第二の位置に移動させる。
使用者は、中パイプ2を大パイプ3に対して基端側に相対移動させるのではなく、大パイプ3を中パイプ2に対して先端側に相対移動させる。こうすることで、使用者は、切除対象の生体組織と一対の開閉部材4との相対位置関係を保ったまま、一対の開閉部材4を第一の位置から第二の位置に移動させることができる。
切除対象の腫瘍等と思われる生体組織は、一対の開閉部材4の第一接触面41aと第二接触面42aによって切離される。鋭利部が形成された箇所を生体組織に接触させることで、より好適に生体組織は切離される。切離された生体組織は、内部空間43の内部に保持される。
次に、使用者は、小パイプ1の基端口13に接続されたチューブからの吸引を開始する。合わせて供給口25に洗浄水を供給し、供給経路24に洗浄水を供給する。
この時、供給口25に供給する洗浄水に圧力をかけ、加圧した洗浄水を供給経路24および内部空間43に供給することで、効率的に生体組織を回収経路14から回収を行うこともできる。
内部空間43に保持された生体組織は、小パイプ1の基端口13からの吸引、および、供給経路24からの水流によって、回収経路14を通過して、小パイプ1の基端口13から排出される。排出された生体組織は、回収して細胞組織検査を行い、その生体組織が腫瘍等であるか識別する。その識別結果に基づき、生体組織のさらなる切除を行うかの判断を行う。
供給経路24からの水流によって、一対の開閉部材4の内部空間43や回収経路14の洗浄が完了しているため、別途、鉗子100を取り出して洗浄する必要なく、腫瘍除去手術を継続することができる。
(第一実施形態の効果)
本実施形態の鉗子100によれば、大パイプ3を中パイプ2に対して先端側に相対移動させることで、使用者は、切除対象の生体組織と一対の開閉部材4との相対位置関係を保ったまま、一対の開閉部材4を第一の位置から第二の位置に移動させ、生体組織を切離することができる。また、鉗子100は、生体組織を切離して保持し、切離した生体組織を水流とともに吸引し、同時に、回収経路14の洗浄を実施することができる。これにより、使用者は、切離した生体組織を容易に回収できる。また、回収した生体組織に細胞組織検査を実施し、生体組織が腫瘍等であるかを判断し、さらなる生体組織の切除が必要な場合は、鉗子100の生体への出し入れをせずに、腫瘍除去手術を継続することができる。
(変形例)
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の第一実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、上記実施形態では、二つの開閉部材は互いに対向する部分(41a、42a)に鋭利部(41b、42b)を有しており、一対の開閉部材4を密着させることで、二つの鋭利部により生体組織を切離することが可能である。しかしながら、一対の開閉部材4は鋭利部を必ずしも有していなくてもよい。一対の開閉部材4は鋭利部を有さなくとも生体組織を切除することができる。また、他の処置具等により生体組織が切離された場合に、鉗子100が切離された生体組織を二つの開閉部材により挟み込み、生体組織を回収してもよい。
一対の開閉部材4が第二の位置にある場合に、一対の開閉部材4と中パイプ2とが、小パイプ1の先端口11と中パイプ2の先端口21のみに連通する内部空間43を形成する限り、一対の開閉部材4と中パイプ2の先端部20との密接態様はどのようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、開閉部材は一対の開閉部材4であり、第一開閉部材41と第二開閉部材42とで構成されている。しかしながら、開閉部材の構成はこれに限定されない。開閉部材は二つでなくてもよい。例えば、開閉部材は一つでもいいし、3つ以上で構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、一対の開閉部材4の両方を移動可能としていた。しかしながら、一対の開閉部材4の構成はこれに限定されない。例えば、一方の開閉部材を移動不可能に固定しておき、もう一方の開閉部材のみを移動させることで、一対の開閉部材を開閉させる構成であってもよい。稼働部品点数を減らすことで、稼働動作が原因による不良動作の発生頻度を低減できる。
また、上記実施形態では、小パイプ1は中パイプ2に対し長手方向に相対移動しないように固定されている。しかしながら、小パイプ1と中パイプ2との構成はこれに限定されない。一対の開閉部材4が閉じられると同時に、小パイプ1が中パイプ2に対し長手方向の先端側に相対移動する構成であってもよい。中パイプ2の先端口21が、一対の開閉部材4が閉じられるにしたがって、先端側に突出し、切離した生体組織に近づく事が可能となる。これにより、一対の開閉部材4が第二の位置に移動された後、切離した生体組織と中パイプ2の先端口21がより近くに位置し、生体組織の回収が容易となる。
また、図5に示すように、中パイプ2の内部を二つの経路に分離し、一方を供給経路24Aとし、もう一方を回収経路14Aとしてもよい。供給経路24Aおよび回収経路14Aの位置を明確に分離し、洗浄水が排出される位置を明確に固定できる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図6から図8を参照して説明する。本実施形態は、大パイプ3の開閉動作が第一実施形態と異なっている。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図6は、本実施形態の鉗子200の構成を示す図である。鉗子200は、図6に示すように、鉗子100と比較して、さらにハンドル6を備える。ハンドル6は、把持部60と、中パイプ支持部(第二パイプ支持部)62と、大パイプ押し出し部(第一パイプ押し出し部)63と、を有する。
図7は、把持部60が後述する初期位置にある場合の鉗子200の側面図である。
図8は、把持部60を挟み込んだ場合の鉗子200の上面図である。
把持部60は、ピンセット形状であり、二つの把持部材で構成されている。二つの把持部材は基端部61において接続されており、基端部61は二つの把持部材の両先端部が離間する方向に移動するように付勢されている。二つの把持部材の両先端部が最も離間した位置を把持部60の初期位置とする。二つの把持部材を挟み込むことで、二つの把持部材の両先端部は近づく。把持部材を挟み込んでいた力を解消すると、基端部61の付勢力で、把持部60は初期位置に戻る。
中パイプ支持部62は、把持部60の基端部61と、中パイプ2の基端部22とを、同じ位置関係に固定する部材である。そのため、中パイプ2は、中パイプ支持部62により、把持部60に対して長手方向に相対移動できない。
大パイプ押し出し部63は、両端部が把持部60の両先端部にそれぞれ接続されており、中央部が大パイプ3の外面で、両端部よりも前記第一パイプの先端側に接続されている。そのため、大パイプ押し出し部63は、把持部60の二つの把持部材が挟み込まれ、両端部が接近すると、中央部が大パイプ3の長手方向の先端側に押し出されるように移動する。把持部材を挟み込んでいた力を解消すると、大パイプ押し出し部63はもとの位置に戻る。
なお、大パイプ押し出し部63の両端部は、把持部60の先端部でなくても、先端側に接続されていればよい。
次に、鉗子200の動作について説明する。
使用者は、鉗子200の把持部60の二つの把持部材を持つ。把持部は60はピンセット形状であり、二つの把持部を片手だけで把持することができる。このとき、把持部60は初期位置にあり、大パイプ3は中パイプ2に対して基端側に配置される。また、一対の開閉部材4は第一の位置にある。
使用者は、鉗子200を移動させ、第一の位置にある一対の開閉部材4を切除したい生体組織に近づける。
次に、使用者は把持部60の二つの把持部材を挟み込み、大パイプ押し出し部63の両端部を近づける。大パイプ押し出し部63の中央部は、大パイプ3を中パイプ2に対して先端側に相対移動させる。大パイプ3が中パイプ2に対して先端側に相対移動することで、鉗子100の動作の説明で述べたように、生体組織は切除される。
把持部材を挟み込んでいた力を解消すると、把持部60が初期位置に戻り、大パイプ押し出し部63は大パイプ3を中パイプ2に対して基端側に相対移動させる。
すなわち、把持部60は初期位置に移動するように基端部61が付勢されているため、把持部材に力を加えて挟み込まなければ、大パイプ3は基端側に配置される。
(第二実施形態の効果)
本実施形態の鉗子200によれば、第一実施形態の鉗子100の効果に加え、片手で安定して一対の開閉部材4の開閉を行い、生体組織の切除を実施することができる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態について、図9と図10を参照して説明する。本実施形態は、一対の開閉部材4の開閉を検知できる開閉センサを備えている点が第二実施形態と異なっている。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図9は、本実施形態の鉗子300の構成を示す図である。鉗子300は、図9に示すように、鉗子200と比較して、さらに開閉検知部7をハンドル6の一部として備える。
開閉検知部7は、L字形状の部材で、先端部7aは大パイプ3の基端部32付近に固定されている。開閉検知部7の基端部7bには、導電体で形成された第二導体部8bが設けられている。
中パイプ支持部62Aは、第二実施形態の中パイプ支持部62と同様、把持部60の基端部61と、中パイプ2の基端部22とを、同じ位置関係に固定する部材である。中パイプ支持部62Aは、開閉検知部7の基端部7bを収容可能なスリット62aをさらに有している。スリット62a内側の先端側には、導電体で形成された第一導体部8aが設けられている。
図10(a)は、把持部60が初期位置にある場合の鉗子300の上面図である。
図10(b)は、把持部60を挟み込んだ場合の鉗子300の上面図である。
図10(a)が示すように、把持部60が初期位置にある場合、第二導体部8bが形成された開閉検知部7の基端部7bは、スリット62aの基端側に収容される。この状態において、第一導体部8aと第二導体部8bとは接触しない。
図10(b)が示すように、把持部60が挟み込まれると、大パイプ3は、第二実施形態と同様に、中パイプ2および中パイプ支持部62Aに対して長手方向の先端側に相対移動する。この際、大パイプ3に固定された開閉検知部7も、中パイプ2および中パイプ支持部62Aに対して長手方向の先端側に相対移動する。
開閉検知部7が、中パイプ支持部62Aに対して長手方向の先端側に相対移動し、第一導体部8aと第二導体部8bとは接触する。
第一導体部8aと第二導体部8bとの位置関係は、一対の開閉部材4が第二の位置にある場合に、接触するように調整されている。つまり、一対の開閉部材4が閉じた場合に、第一導体部8aと第二導体部8bとは接触する。
一対の導体部8(第一導体部8aと第二導体部8b)とが接触した場合に、第一導体部8aと第二導体部8bとが通電するような電気配線を設け、その通電を検出することで、一対の開閉部材4が閉じたことを検出することができる。
なお、一対の開閉部材4が閉じたことを検出できる第一導体部8aと第二導体部8bはハンドル6を有さない鉗子100に設けられていてもよい。大パイプ3と中パイプ2に、第一導体部8aと第二導体部8bとが、一対の開閉部材4が第二の位置にある場合に接触するように設けられていれば、鉗子300同様、一対の開閉部材4が閉じたことを検出することができる。
(第三実施形態の効果)
本実施形態の鉗子200によれば、第一実施形態の鉗子100および第二実施形態の鉗子200の効果に加え、一対の開閉部材4が閉じたことを検出することができる。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態について、図11から図15を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図11は、本実施形態に係る医療用鉗子システム400の機能構成図である。医療用鉗子システム400は、鉗子300と、吸引部91と、分離部92と、迅速診断装置93と、制御部94と、ナビゲーションシステム95を備える。図11中、太線による接続はチューブによる物理的な接続を意味し、細線による接続は電気信号による制御を目的とした接続を意味する。
水供給部90は、鉗子300の供給口25に対して洗浄水を供給する装置である。供給口25への洗浄水の供給は、電磁バルブによって制御されている。電磁バルブ信号をONとすることで、洗浄水の供給を行い、電磁バルブ信号をOFFとすることで、洗浄水の供給を停止する。
吸引部91は、吸引ポンプやレギュレータ等で構成された空気を吸引する装置である。後述する制御部94からの吸引部動作信号がONの場合に、チューブを介して接続された分離部から空気の吸引を開始する。吸引部動作信号がOFFの場合、空気の吸引は停止する。
分離部92は、鉗子300と、吸引部91と、迅速診断装置93とチューブを介して接続されている。吸引部91が分離部92に対して空気の吸引を開始すると、分離部92は吸引圧を鉗子300の小パイプ1と接続されたチューブにかける。その結果、小パイプ1の先端口11からの吸引が開始される。
小パイプ1による吸引が開始されると、小パイプ1の回収経路14を経由して、切除した生体組織や洗浄水がチューブを経由して分離部92まで吸引される。分離部92のフィルター機能等により、洗浄水の大部分と生体組織とは分離され、生体組織は迅速診断装置93に送られる。
迅速診断装置93には、公知の生体組織を診断する装置を使用できる。回収した生体組織が腫瘍等であるか、正常な生体組織であるかを迅速に診断することができる。
制御部94は、吸引スイッチ96を含む、医療用鉗子システム400を制御する装置である。電気信号等で入力される入力信号に基づいて、医療用鉗子システム400の各機器を制御する信号を出力する。プログラムが動作する機器であるPCやシーケンサ等で構成されていてもよい。
吸引スイッチ96は、医療用鉗子システム400の使用者が、吸引を開始するために操作するスイッチである。使用者は、医療用鉗子システム400による吸引を開始したい際に、吸引スイッチ96をONにする。また、使用者は、医療用鉗子システム400による吸引を停止したい際に、吸引スイッチ96をOFFにする。
制御部94は、鉗子300の第一導体部8aと第二導体部8bとに、電気配線により接続されている。そのため、第一導体部8aと第二導体部8bとが通電したことを検出して、一対の開閉部材4が閉じていることを検出することができる。以降、この検出機構を「開閉センサ」と称す。開閉センサの出力が「閉」の場合は、一対の開閉部材4が閉じたこと(第二の位置)を検出していることを意味する。逆に、開閉センサの出力が「開」の場合は、一対の開閉部材4が開いたこと(第一の位置)を検出していることを意味する。
ナビゲーションシステム95は、手術中の患部と鉗子300の位置関係等を表示する医療支援機器である。迅速診断装置93による診断結果は、ナビゲーションシステム95にも転送され、ナビゲーションシステム95の表示画面に表示される。
鉗子300の一部に3次元マーカや傾きセンサ等を搭載し、医療用鉗子システム400が鉗子300の位置(3次元座標)を計測して取得するように構成してもよい。鉗子300の一対の開閉部材4が閉じた位置、すなわち、生体組織を切除した位置を、切除した生体組織と関連づけることができる。この他、医療用鉗子の位置を3次元で追跡することが可能となる。
ナビゲーションシステム95において、手術中の患部位置と、切除した生体組織の位置と、その生体組織の迅速診断装置93による診断結果とを、合わせて表示すれば、使用者は、どこで切離した生体組織が腫瘍等であるかの判断をより容易に行う事が可能となる。
次に制御部94による制御について説明する。
「吸引」においては、制御部94は、吸引スイッチ96がONとされた場合であっても、開閉センサの出力が「閉」でないと、吸引部動作信号をONにしない。すなわち、一対の開閉部材4が開いた状態では、吸引スイッチ96をONにしても、吸引は開始されない。
開閉センサの出力が「閉」である場合に、吸引スイッチ96がONとなると、図12に示すように、制御部94は吸引部動作信号をONとし、吸引部91による空気の吸引を開始させる。この時の吸引部91による吸引圧は通常圧である。
吸引が開始されてから一定時間経過したのちに、制御部94は電磁バルブ信号をONとし、水供給部90からの洗浄水の供給を開始させる。制御部94は、洗浄水の供給が一定時間行われたのち、洗浄水の供給を停止させる。洗浄水は、一対の開閉部材4や回収経路14を洗浄する機能も有する。これらの洗浄が行われるため、連続して生体組織を切除して回収し診断することができる。なお、ここでは吸引が開始されて一定時間経過した後に洗浄水の供給を開始する制御について説明したが、吸引と、供給は同時に行われてもよい。
制御部94は、上記の「吸引」の制御とは別の制御を行ってもよい。例えば、制御部94は、一対の開閉部材4が閉じていない状態で、吸引部91による吸引を動作させ、一対の開閉部材4の前方にある生体組織を小パイプ1の先端口11に「吸着」させる制御を行ってもよい。
開閉センサの出力が「開」である場合に、使用者により吸引スイッチ96がONとされると、図13に示すように、制御部94は吸引部動作信号をONとし、吸引部91による空気の吸引を開始させる。この時の吸引部91による吸引圧は低圧である。電磁バルブ信号はOFFのままで、洗浄水は供給されない。
「吸引」および「吸着」のいずれの制御においても、制御部94は、吸引部動作信号をONにする前に、吸引スイッチ96が一定時間ONとなっているかを確認する。制御部94は、吸引スイッチ96が短期間ONとなっただけでは、吸引スイッチ96がONにならないように制御して、誤動作を防止する。
また、上記の「吸着」と「吸引」を組み合わせて制御することもできる。図14に示すように、開閉センサの出力が「開」である場合に、使用者により吸引スイッチ96がONとされると、「吸着」の制御が開始される。切除対象の生体組織が、一対の開閉部材4に十分近づいた段階で、使用者は一対の開閉部材4を閉じる。制御部94が開閉センサの出力が「閉」に変化したことを検出すると、制御部94は「吸引」の制御を開始する。制御部94は吸引部91による吸引圧を通常圧に引き上げる。また、制御部94は電磁バルブ信号をONにして、洗浄水の提供を開始する。
さらに、制御部94は、「吸引」の制御時に、一対の開閉部材4が誤って開いた場合の安全制御も実施することができる。図15に示すように、吸引スイッチ96がONの状態で、開閉センサの出力が「閉」から「開」に変化した場合、制御部94は一対の開閉部材4が誤って開いたと判断し、吸引部動作信号をすぐにOFFにして吸引部91を停止させ、また、電磁バルブをOFFにして洗浄水の提供も停止させる。
(第四実施形態の効果)
本実施形態の医療用鉗子システム400によれば、一対の開閉部材4の開閉状態の検出結果と、使用者の吸引スイッチ96の操作結果とから、医療用鉗子システム400に最適な動作を判断させて実施させることができる。使用者が自ら制御するべき項目を減らすことができ、使用者は手術に集中できる。また、使用者の鉗子300や操作スイッチに対する誤った操作による医療用鉗子システム400の誤動作も削減できる。
次に、医療用鉗子システム400により生体組織を吸引する際の吸引圧を評価するために行った実験とその結果について説明する。
(実験 生体組織の吸引圧に関する検討)
(1 実験の設定)
腫瘍代替モデル(正常なブタ脳)を鉗子300を用いて切除して吸引する。吸引部91の吸引圧は−10、−20、−30[kPa]の3種類である。
小パイプ1は内径1.5mm、外径1.8mmであり、中パイプ2は内径2.4mm、外径2.7mmであり、大パイプ3は内径2.75mm〜2.85mm、外径3.0mmである。
電磁バルブ信号は常時ONとして、供給された洗浄水とともに腫瘍代替モデルの吸引を行った。
吸引前の切除した腫瘍代替モデルの質量を計測し、その質量を目標回収質量とした。各吸引圧にて吸引を行い、回収した腫瘍代替モデルの質量が目標回収質量に達しているかを評価した。数回の試行を行い、その平均値による評価を行った。
(2 実験結果)
吸引圧が−10KPaの場合、回収した腫瘍代替モデルの質量は目標回収質量を下回っていた。一方、吸引圧が−20KPaおよび−30KPaの場合、医療用鉗子システム400は、目標回収質量の生体組織を回収できた。
本発明は、医療用鉗子、とりわけ脳神経外科手術に使用する鉗子、および同医療用鉗子を備えた医療用鉗子システムに適用することができる。
100,200,300 医療用鉗子
400 医療用鉗子システム
1 小パイプ(第三パイプ)
4 開閉部材
5 バネ部材
6 ハンドル
7 開閉検知部
8a 第一導体部
8b 第二導体部
11 小パイプの先端口
13 小パイプの基端口
14 回収経路
2 中パイプ(第二パイプ)
21 中パイプの先端口
24 供給経路
25 供給口
3 大パイプ(第一パイプ)
31 大パイプの先端口
33 大パイプの基端口
4 一対の開閉部材
43 内部空間
41 第一開閉部材
42 第二開閉部材
60 把持部
62、62A 中パイプ支持部(第二パイプ支持部)
63 大パイプ押し出し部(第一パイプ押し出し部)
90 水供給部
91 吸引部
92 分離部
93 迅速診断装置
94 制御部
95 ナビゲーションシステム
96 吸引スイッチ

Claims (16)

  1. 第一パイプと、
    前記第一パイプの内部に挿通された第二パイプと、
    前記第二パイプの内部に挿通された第三パイプと、
    前記第二パイプの内部に連通する供給口と、
    前記第二パイプの先端に接続され、バネ性の材料で形成されたバネ部材と、
    前記バネ部材に接続された開閉部材と、
    を備える医療用鉗子であって、
    前記第二パイプは先端口と前記供給口のみが開口しており、
    前記第二パイプと前記第三パイプとは、長手方向に相対移動しないように固定され、
    前記開閉部材が第一の位置にあるとき、前記第パイプの先端口および前記第二パイプの先端口は外部空間と連通しており、
    前記開閉部材が第二の位置にあるとき、前記開閉部材と前記第二パイプとが密接して、前記第パイプの先端口と前記第二パイプの先端口とにのみ連通する内部空間を形成し、
    前記バネ部材は前記開閉部材を第一の位置に付勢しており、
    前記第一パイプを前記第二パイプに対して先端側に相対移動させることで、前記第一パイプは前記開閉部材を第二の位置に移動させる、
    医療用鉗子。
  2. 前記第三パイプの先端口および前記第二パイプの先端口は、先端側に形成される前記内部空間側に開口する、
    請求項1に記載の医療用鉗子。
  3. 前記第二パイプの内面と前記第三パイプの外面との間に形成された供給経路から、前記第三パイプの内部に形成された回収経路とは、前記内部空間を介して連通する、
    請求項1または請求項2に記載の医療用鉗子。
  4. 前記第二の位置にある前記開閉部材は、前記第一パイプの内部を挿通可能である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医療用鉗子。
  5. 前記開閉部材は、少なくとも一部に鋭利部が形成されている、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の医療用鉗子。
  6. 前記内部空間は、先端側が半球状になっている、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の医療用鉗子。
  7. 二つの把持部材で構成され、前記二つの把持部材の基端部が接続され、前記二つの把持部材の先端部が離間する方向に付勢された把持部と、
    前記把持部の基端部と前記第二パイプの基端部を固定する第二パイプ支持部と、
    両端部が前記把持部の先端側にそれぞれ接続され、中央部が前記第一パイプの外面で、前記両端部よりも前記第一パイプの先端側に接続されている第一パイプ押し出し部と、
    を有するハンドルをさらに備え
    前記二つの把持部材の先端部を前記第一パイプに近づけることで、前記第一パイプ押し出し部が前記第一パイプを前記第二パイプに対して先端側に相対移動させる、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の医療用鉗子。
  8. 前記開閉部材が前記第二の位置にあることを検出する開閉センサをさらに備える、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の医療用鉗子。
  9. 前記開閉センサは、第一導体部と第二導体部とで構成され、
    前記開閉部材が前記第一の位置にあるときに、前記第一導体部と前記第二導体部とは接触せず、
    前記開閉部材が前記第二の位置にあるときに、前記第一導体部と前記第二導体部とは接触する、
    請求項に記載の医療用鉗子。
  10. 請求項または請求項に記載の医療用鉗子と、
    空気の吸引を行う吸引部と、
    組織を診断する診断装置と、
    前記吸引部からの吸引圧を前記医療用鉗子の前記第三パイプにかけ、前記医療用鉗子から回収した生体を分離して前記診断装置に送る分離部と、
    前記医療用鉗子の前記供給口に水を供給する水供給部と、
    を備える医療用鉗子システム。
  11. スイッチを有する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記開閉センサが前記開閉部材が前記第二の位置にあることを検出し、
    かつ、前記スイッチが押された場合、前記吸引部を通常吸引圧で起動させる、
    請求項10に記載の医療用鉗子システム。
  12. 前記制御部は、前記吸引部を通常吸引圧で起動させたあと、前記水供給部からの水の供給を開始させる、
    請求項11に記載の医療用鉗子システム。
  13. スイッチを有する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記開閉部材が前記第二の位置にないことを前記開閉センサが検出し、かつ、前記スイッチが押された場合、前記吸引部を低吸引圧で起動させる、
    請求項10に記載の医療用鉗子システム。
  14. 前記制御部は、前記吸引部を低吸引圧で起動させている際に、前記開閉部材が前記第二の位置にあることを前記開閉センサが検出した場合、前記吸引部を通常吸引圧で起動させる、
    請求項13に記載の医療用鉗子システム。
  15. 前記制御部は、前記吸引部を通常吸引圧で起動させている際に、前記開閉部材が前記第二の位置にないことを前記開閉センサが検出した場合、前記吸引部と前記水供給部とを停止させる、
    請求項11、請求項12、請求項14のいずれか一項に記載の医療用鉗子システム。
  16. 前記医療用鉗子の位置を計測し、前記診断装置による診断結果を患部画像上に表示するナビゲーションシステムをさらに備える
    請求項10から請求項15のいずれか一項に記載の医療用鉗子システム。
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