JP2000273684A - 電気銅メッキ浴及び当該メッキ浴により銅配線形成した半導体デバイス - Google Patents

電気銅メッキ浴及び当該メッキ浴により銅配線形成した半導体デバイス

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JP2000273684A
JP2000273684A JP11082823A JP8282399A JP2000273684A JP 2000273684 A JP2000273684 A JP 2000273684A JP 11082823 A JP11082823 A JP 11082823A JP 8282399 A JP8282399 A JP 8282399A JP 2000273684 A JP2000273684 A JP 2000273684A
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衛 内田
Takashi Okada
岡田  隆
Hidemi Nawafune
秀美 縄舟
Shozo Mizumoto
省三 水本
Koji Kitamura
浩司 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオウ化合物系の添加剤を含まない電気銅メ
ッキ浴において、特に、引張り強度と伸びの両方の機械
的性質に優れた析出皮膜を得る。 【解決手段】 (A)可溶性銅塩、(B)エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミンなどのメチレン鎖を基本骨格
とする分子内にアミノ基を複数個有し、それ以外の官能
基を有しないポリアミン類、(C)1,10−フェナント
ロリン、2,2′−ビピリジルなどのフェナントロリン
類、(D)グリシン、アラニンなどのアミノ酸類を含有し
てなる銅メッキ浴であり、(C)のフェナントロリン類の
濃度を0.003〜3mmol/Lとする。銅のポリア
ミン類錯体浴では、フェナントロリン類とアミノ酸類を
併用し、且つ、フェナントロリン類を微量濃度の範囲で
配合すると、析出皮膜の引張り強度と伸びの両方を良好
に改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気銅メッキ浴、並
びに当該メッキ浴により銅配線形成したLSIなどの半
導体デバイスに関して、銅皮膜の機械的性質、特に、引
張り強度及び伸びの両物性を良好に改善できるものを提
供する。
【0002】
【発明の背景】通常、電気銅メッキ浴では、所定のメル
カプタン類、スルフィド類、ジスルフィド類、或はベン
ゾチアゾール類などのイオウ化合物よりなる添加剤を含
有すると、銅の電着皮膜の光沢性、或は密着性などは改
善されるが(例えば、特開平5−230687号公報参
照)、その一方で、メッキ時に当該添加剤が皮膜中に共
析し、ボイドの成長に伴って皮膜の接合強度などに悪影
響を及ぼすことが知られており(特開平1−21918
7号公報の第7頁右下欄における発明の効果の参
照)、また、同趣旨の研究報告もなされている(表面技術
協会 第98回講演大会要旨集第42頁〜第43頁 「硫
酸銅めっき浴から形成したバンプの耐久強度低下メカニ
ズムの解析」(1998年10月2日発行)参照)。
【0003】
【従来の技術】本出願人は、上記特開平1−21918
7号公報(以下、従来技術1という)により、このような
イオウ化合物系の添加剤を含有しない電気銅メッキ浴を
開示した。当該従来技術1の銅メッキ浴は、銅塩と、錯
化剤としてエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチ
レントリアミン五酢酸(DTPA)、ニトリロ三酢酸(N
TA)、イミノジプロピオン酸(IDP)などのアミノ酢
酸類、或はアミノプロピオン酸類などに加えて、ピロリ
ン酸又はその塩、2,2′−ビピリジル、1,10−フェ
ナントロリン、フェロシアン化ナトリウムなどを0.0
06〜1mol/L含有することにより、広いpH範囲
で良好なメッキ皮膜を形成できるとともに、均一電着性
や析出皮膜の引張り強度、伸びなどの物性を改善でき
る。さらには、グリシン、アラニン、リジンなどの特定
のアミノ酸類を0.006〜1mol/L追加含有する
と、上記析出皮膜の物性がより一層向上する。
【0004】一方、特公昭53−35898号公報(以
下、従来技術2という)には、銅塩と、EDTA又はそ
の塩と、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリ
ン、2,2′−ビピリジル、2(2−ピリジル)−ベンツ
イミダゾールなどとを含有した銅メッキ浴を用いて、緻
密で光沢性に優れ、鉄素地に対する密着性も良好な銅皮
膜を形成する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、半導体デバイ
スの多層配線技術として、アルミニウム系合金配線に替
えて電気伝導率に優れた銅配線を使用すると、配線の高
密度化が可能になり、ワンチップ当たりのトランジスタ
ー等の搭載量が増大するが、この高密度実装に充分に対
応するためには、析出皮膜の引張り強度や伸びなどの機
械的性質を向上して、製品の信頼性を高めることが重要
になる。しかしながら、上記従来技術1から得られる銅
の電着皮膜の機械的性質は、例えば、市販の高延性電解
銅箔などに比べて必ずしも充分ではない。また、通常、
物性としての引張り強度と伸びは二律背反的な傾向にあ
り、一方の性質が強くなると他方が弱くなり易く、両物
性を良好に両立させることは容易でなく、上記従来技術
1から得られた銅皮膜もこの傾向を免れない。一方、上
記従来技術1のEDTAなどのアミノカルボン酸による
銅錯体浴では、電気メッキを行うと、陽極に金属酸化物
などのスライム(異物)が多く発生して、当該銅メッキ浴
を電子部品などに適用した場合、当該スライムが電子部
品などに付着し、製品の信頼性を低下させる恐れが少な
くない。本発明は、イオウ化合物系の添加剤を含まない
電気銅メッキ浴において、特に、引張り強度と伸びの両
方の機械的性質に優れた析出皮膜を得ることを技術的課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先ず、E
DTA、DTPA等のアミノ酢酸類などを錯化剤に用い
た上記従来技術1又は2に記載の銅メッキ浴に替えて、
エチレンジアミン等のポリアミン類を錯化剤とした銅メ
ッキ浴ではスライムの発生が良好に抑制できることに着
目し、当該銅のポリアミン類錯体浴を鋭意研究した結
果、この銅メッキ浴においては、ビピリジルなどのフェ
ナントロリン類とグリシンなどのアミノ酸類とを組み合
わせ、なおかつ、当該フェナントロリン類を所定の微量
範囲で含有させると、析出皮膜の引張り強度と伸びの両
方を良好に改善できることを突き止め、本発明を完成し
た。
【0007】即ち、本発明1は、(A)可溶性銅塩、(B)
メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキ
サミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレンテ
トラミンなどのメチレン鎖を基本骨格とする分子内にア
ミノ基を複数個有し、それ以外の官能基を有しないポリ
アミン類、(C)1,10−フェナントロリン、2,9−ジ
メチル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロ
キシフェナントロリン、3,4,7,8−テトラメチルフ
ェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナ
ントロリン、4,7−ジフェニル−2,9−ジメチル−
1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,
10−フェナントロリン−ジスルホン酸、4,7−ジフ
ェニル−2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン
−ジスルホン酸、2,2′−ビピリジル、4,4′−ビピ
リジル、2,2′,2′′−テルピリジル、2,2′−ジ
キノリンなどのフェナントロリン類、(D)グリシン、ア
ラニン、オルニチン、グルタミン酸などのアミノ酸類を
含有してなり、上記(C)のフェナントロリン類の濃度が
0.003〜3mmol/Lであることを特徴とする電
気銅メッキ浴である。
【0008】本発明2は、(A)可溶性銅塩、(B)エチレ
ンジアミン、(C)ビピリジル、(D)グリシンを含有して
なり、上記(C)のビピリジルの濃度が0.003〜3m
mol/Lであることを特徴とする電気銅メッキ浴であ
る。
【0009】本発明3は、(A)可溶性銅塩、(B)メチレ
ンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミ
ン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレンテトラ
ミンなどのメチレン鎖を基本骨格とする分子内に複数個
のアミノ基を有し、それ以外の官能基を有しないポリア
ミン類、(C)1,10−フェナントロリン、2,9−ジメ
チル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキ
シフェナントロリン、3,4,7,8−テトラメチルフェ
ナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナン
トロリン、4,7−ジフェニル−2,9−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10
−フェナントロリン−ジスルホン酸、4,7−ジフェニ
ル−2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン−ジ
スルホン酸、2,2′,2′′−テルピリジル、及び2,
2′−ジキノリンなどのフェナントロリン類、(D)グリ
シン、アラニン、オルニチン、グルタミン酸、システイ
ン、アスパラギン酸などのアミノ酸類を含有してなり、
上記(C)のフェナントロリン類の濃度が0.003〜3
mmol/Lであることを特徴とする電気銅メッキ浴で
ある。
【0010】本発明4は、上記本発明1〜3において、
(C)のフェナントロリン類、又はビピリジルの濃度が
0.006〜0.64mmol/Lであることを特徴とす
るものである。
【0011】本発明5は、上記本発明4において、(C)
のフェナントロリン類、又はビピリジルの濃度が0.0
6〜0.32mmol/Lであることを特徴とするもの
である。
【0012】本発明6は、上記本発明1〜5のいずれか
において、(D)のアミノ酸類、又はグリシンの濃度が、
0.01〜1.0mol/Lであることを特徴とするもの
である。
【0013】本発明7は、上記本発明1〜6のいずれか
のメッキ浴に、さらに硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの導電性塩を
含有することを特徴とするものである。
【0014】本発明8は、上記本発明1〜7のいずれか
の電気銅メッキ浴を用いて、ウエハー上に銅の電着皮膜
を施すことを特徴とする銅配線形成した半導体デバイス
である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の電気銅メッキ浴に用いる
可溶性銅塩は安定な銅の水溶液が得られる化合物を意味
し、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリ
ン酸銅、シュウ酢銅などが挙げられ、硫酸銅、酸化銅な
どが好ましい。上記可溶性銅塩は単用又は併用でき、そ
のメッキ浴に対する含有量は0.01〜5mol/L、
好ましくは0.05〜0.5mol/Lである。
【0016】上記ポリアミン類はメッキ浴中で銅錯体を
形成する錯化剤であり、本発明の銅メッキ浴はポリアミ
ン類の錯体浴を前提としている。上記ポリアミン類は、
基本的に、メチレン鎖を基本骨格とする分子内にアミノ
基を2個以上有し、アミノ基以外の官能基、例えば、カ
ルボキシル基などを有しない化合物を意味し、従って、
EDTA、DTPA、NTA等のアミノ酢酸、アミノプ
ロピオン酸などのアミノカルボン酸類、或はその塩など
は排除される。この場合、上記メチレン鎖の基本骨格は
直鎖状、分岐状、或は立体状などの様々な骨格を形成す
ることができる。当該ポリアミン類の具体例としては、
メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキ
サミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレンテ
トラミンなどが挙げられ、エチレンジアミン、メチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミンなどが好ましい。上
記ポリアミン類は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対
する含有量は0.01〜2mol/L、好ましくは0.1
〜0.6mol/Lである。
【0017】上記フェナントロリン類は皮膜物性を改善
するために用いられ、その具体例としては、1,10−
フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナ
ントロリン、4,7−ジヒドロキシフェナントロリン、
3,4,7,8−テトラメチルフェナントロリン、4,7−
ジフェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフ
ェニル−2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリ
ン、ビピリジル、4,7−ジフェニル−1,10−フェナ
ントロリン−ジスルホン酸、4,7−ジフェニル−2,9
−ジメチル−1,10−フェナントロリン−ジスルホン
酸、2,2′−ビピリジル、4,4′−ビピリジル、2,
2′,2′′−テルピリジル、及び2,2′−ジキノリン
など、或はこれらの塩などが挙げられ、1,10−フェ
ナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナント
ロリン、ビピリジル(2,2′−ビピリジル、4,4′−
ビピリジル)などが好ましい。上記フェナントロリン類
は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は微
量の割合であることが重要であり、具体的には0.00
3〜3mmol/L、好ましくは0.006〜0.64m
mol/L、より好ましくは0.06〜0.32mmol
/Lである。0.003mmol/Lより少ないと電着
皮膜の引張り強度と伸びの両方の改善が不充分であり、
逆に、3mmol/Lを越えると当該皮膜物性が低下
し、或は皮膜物性の両立が困難になり、また、不経済で
もある。
【0018】上記アミノ酸類は、フェナントロリン類と
の相乗作用により銅の皮膜物性を改善するものであり、
アミノ基の炭素位置を問わず、α、β、γ−位などの各
位のアミノ酸を含み、また、光学異性体を含む概念であ
る。その具体例としてはグリシン、アラニン、N−メチ
ルグリシン、オルニチン、システイン、グルタミン酸、
アスパラギン酸、リジンなどが挙げられ、グリシン、ア
ラニン、オルニチン、システイン、グルタミン酸、アス
パラギン酸などが好ましい。上記アミノ酸類は単用又は
併用できるが、そのメッキ浴に対する含有量は0.01
〜1.0mol/Lが好ましく、より好ましくは0.1〜
0.5mol/Lである。
【0019】上記フェナントロリン類とアミノ酸類は任
意に組み合わせることができるが、その組み合わせとし
ては、ビピリジルとグリシン、ビピリジルとアラニン、
フェナントロリンとグリシン、フェナントロリンとアラ
ニン、ビピリジルとフェナントロリンとグリシン、ビピ
リジルとグリシンとアラニン、フェナントロリンとグリ
シンとアラニンなどが好ましい。
【0020】本発明の銅メッキ浴に導電性塩を含有する
と、皮膜の均一電着性を向上することができる。当該均
一電着性は主に浴の電気伝導率と分極抵抗の積によって
決まり、導電性塩の含有に伴って、浴の電気伝導率が増
大し、LSI銅配線の微細なトレンチやコンタクトホー
ルに銅析出物を完全に充填することができる。上記導電
性塩としては、一般に、アルカリ金属のハロゲン化物或
は硫酸塩、アルカリ土類金属のハロゲン化物或は硫酸
塩、アンモニウムのハロゲン化物或は硫酸塩などが用い
られる。具体例としては、硫酸アンモニウム、硫酸カリ
ウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウ
ム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げら
れ、特に半導体デバイスの銅配線形成に用いる場合は、
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどが好ましい。
これらの化合物のメッキ浴に対する含有量は0.3〜5.
0mol/Lが好ましく、より好ましくは1.0〜2.0
mol/Lである。特に、当該導電性塩は高濃度の方が
均一電着性への寄与が大きく、例えば、硫酸アンモニウ
ムの好適な含有量は1.5mol/Lを中心として1.2
〜1.8mol/Lである。
【0021】本発明の銅メッキ浴には上述の成分以外
に、目的に応じて公知の界面活性剤、pH調整剤、緩衝
剤、陽極スライムの抑制剤、光沢剤などの電気銅メッキ
浴に通常使用される添加剤を混合できることは勿論であ
る。
【0022】上記界面活性剤はピットの防止、或は、メ
ッキ皮膜の平滑性や外観等の向上などのために添加さ
れ、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン
系界面活性剤、或はアニオン系界面活性剤よりなる各種
活性剤を単用又は併用できる。その添加量は0.01〜
100g/L、好ましくは0.1〜50g/Lである。
【0023】上記ノニオン系界面活性剤の具体例として
は、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトー
ル、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノー
ル、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキル
ナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソ
ルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1
22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチ
レンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(P
O)を2〜300モル付加縮合させたものや、C1〜C2 5
アルコキシル化リン酸(塩)などが挙げられる。
【0024】上記エチレンオキシド(EO)及び/又はプ
ロピレンオキシド(PO)を付加縮合させるC1〜C20
ルカノールとしては、メタノール、エタノール、n−ブ
タノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、オクタ
ノール、デカノール、ラウリルアルコール、テトラデカ
ノール、ヘキサデカノール、ステアリルアルコール、エ
イコサノール、オレイルアルコール、ドコサノールなど
が挙げられる。同じく上記ビスフェノール類としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノール
Fなどが挙げられる。上記C1〜C25アルキルフェノー
ルとしては、モノ、ジ、若しくはトリアルキル置換フェ
ノール、例えば、p−メチルフェノール、p−ブチルフ
ェノール、p−イソオクチルフェノール、p−ノニルフ
ェノール、p−ヘキシルフェノール、2,4−ジブチル
フェノール、2,4,6−トリブチルフェノール、ジノニ
ルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−ラウリル
フェノール、p−ステアリルフェノールなどが挙げられ
る。上記アリールアルキルフェノールとしては、2−フ
ェニルイソプロピルフェノール、クミルフェノール、
(モノ、ジ又はトリ)スチレン化フェノール、(モノ、ジ
又はトリ)ベンジルフェノールなどが挙げられる。上記
1〜C25アルキルナフトールのアルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチ
ル、デシル、ドデシル、オクタデシルなどが挙げられ、
ナフタレン核の任意の位置にあって良い。上記アルキレ
ングリコールとしては、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレン・コポリマーなどが挙げられ
る。
【0025】上記C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)
は、下記の一般式(a)で表されるものである。
【化1】 (式(a)中、Ra及びRbは同一又は異なるC1〜C25アル
キル、但し、一方がHであっても良い。MはH又はアル
カリ金属を示す。)
【0026】上記ソルビタンエステルとしては、モノ、
ジ又はトリエステル化した1,4−、1,5−又は3,6
−ソルビタン、例えばソルビタンモノラウレート、ソル
ビタンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、
ソルビタンジオレエート、ソルビタン混合脂肪酸エステ
ルなどが挙げられる。上記C1〜C22脂肪族アミンとし
ては、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、
ミリスチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミ
ン、牛脂アミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ンなどの飽和及び不飽和脂肪酸アミンなどが挙げられ
る。上記C1〜C22脂肪族アミドとしては、プロピオン
酸、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ベヘン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸などのアミドが挙
げられる。
【0027】更に、上記ノニオン系界面活性剤として
は、 R1N(R2)2→O (上式中、R1はC5〜C25アルキル又はRCONHR
3(R3はC1〜C5アルキレンを示す)、R2は同一又は異
なるC1〜C5アルキルを示す。)などで示されるアミン
オキシドを用いることができる。
【0028】上記カチオン系界面活性剤としては、下記
の一般式(b)で表される第4級アンモニウム塩
【0029】
【化2】 (式(b)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R1、R2、R3及びR4は同一
又は異なるC1〜C20アルキル、アリール又はベンジル
を示す。) 或は、下記の一般式(c)で表されるピリジニウム塩など
が挙げられる。
【0030】
【化3】 (式(c)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R5はC1〜C20アルキル、R
6はH又はC1〜C10アルキルを示す。)
【0031】塩の形態のカチオン系界面活性剤の例とし
ては、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリル
トリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルア
ンモニウム塩、オクタデシルジメチルエチルアンモニウ
ム塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチ
ルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメ
チルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアン
モニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ジメ
チルジフェニルアンモニウム塩、ベンジルジメチルフェ
ニルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ラ
ウリルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ステ
アリルアミンアセテート、ラウリルアミンアセテート、
オクタデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
【0032】上記アニオン系界面活性剤としては、アル
キル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、{(モノ、ジ、ト
リ)アルキル}ナフタレンスルホン酸塩などが挙げられ
る。アルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、オレイル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオ
キシエチレン(EO5)ノニルエーテル硫酸ナトリウム、
ポリオキシエチレン(EO15)ドデシルエーテル硫酸ナ
トリウムなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレ
ン(EO15)ノニルフェニルエーテル硫酸塩などが挙げ
られる。アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、{(モノ、ジ、トリ)アルキル}ナフタレンスルホ
ン酸塩としては、ナフタレンスルホン酸塩、ジブチルナ
フタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物などが挙げられる。
【0033】上記両性界面活性剤としては、カルボキシ
ベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、ア
ミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキ
シド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又
はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化
付加物も使用できる。
【0034】上記カルボキシベタインは下記の一般式
(d)で表されるものである。
【化4】 (式(d)中、R7はC1〜C20アルキル、R8及びR9は同
一又は異なるC1〜C5アルキル、nは1〜3の整数を示
す。)
【0035】上記イミダゾリンベタインは下記の一般式
(e)で表されるものである。
【化5】 (式(e)中、R10はC1〜C20アルキル、R11は(CH2)m
OH又は(CH2)mOCH2CO2 -、R12は(CH2)nCO2
-、(CH2)nSO3 -、CH(OH)CH2SO3 -、m及びn
は1〜4の整数を示す。)
【0036】代表的なカルボキシベタイン、或はイミダ
ゾリンベタインは、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプ
ロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ウンデシル−
1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、2−オクチル−1−カルボキシメチ
ル−1−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインな
どが挙げられ、硫酸化及びスルホン酸化付加物としては
エトキシル化アルキルアミンの硫酸付加物、スルホン酸
化ラウリル酸誘導体ナトリウム塩などが挙げられる。
【0037】上記スルホベタインとしては、ヤシ油脂肪
酸アミドプロピルジメチルアンモニウム−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸、N−ココイルメチルタウリンナ
トリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム
などが挙げられる。アミノカルボン酸としては、ジオク
チルアミノエチルグリシン、N−ラウリルアミノプロピ
オン酸、オクチルジ(アミノエチル)グリシンナトリウム
塩などが挙げられる。
【0038】また、本発明の銅メッキ浴には、上記導電
性塩や界面活性剤などの外に、前述したように、pH調
整剤、緩衝剤、スライム抑制剤、光沢剤、半光沢剤など
の添加剤が使用できるが、上記pH調整剤としては、塩
酸、硫酸等の各種の酸、水酸化アンモニウム、水酸化ナ
トリウム等の各種の塩基などが用いられる。上記緩衝剤
としては、ホウ酸類、リン酸類などが用いられる。銅の
ポリアミン類錯体浴は陽極スライムの発生を有効に防止
できるが、ポリアクリルアミドなどのスライム抑制剤を
添加すると、一層の効果が期待できる。光沢剤、半光沢
剤などは電気銅メッキ浴で通常使用できるものであれば
差し支えない。
【0039】本発明の銅メッキ浴を用いて電気メッキを
行う場合、浴温は一般に70℃以下、好ましくは10〜
40℃程度である。陰極電流密度は0.01〜150A
/dm2、好ましくは0.1〜10A/dm2であり、特
に、本発明の銅メッキ浴では、ポリアミン類の錯体浴に
フェナントロリン類とアミノ酸類を併用するため、低電
流密度から高電流密度までの広い領域において機械的性
質に優れた電着皮膜が得られる。また、pHも酸性から
アルカリ性の広い範囲で使用できるが、特に、弱酸性〜
微酸性の範囲が好ましい。
【0040】本発明1〜7の銅メッキ浴は鉛ガラス、セ
ラミックス、亜鉛、タングステン焼結体などの強酸、強
塩基に侵され易い被メッキ素材にも支障なく適用でき、
特に、セラミックス基板、チップコンデンサ、チップ抵
抗、サーディップICなどに好適である。本発明8は、
本発明の銅メッキ浴を用いてウエハー上に銅メッキを施
すことにより銅配線形成した半導体デバイスであり、本
発明の銅メッキ浴を適用すると、従来のアルミニウム系
合金配線に代わり、電気伝導率に優れ、且つ機械的性質
にも優れた銅配線形成したIC、LSIなどを円滑に製
造できる。
【0041】
【作用】EDTAなどのアミノカルボン酸類の錯体浴で
はなく、分子内に2個以上のアミノ基を有し、それ以外
の官能基(例えば、カルボキシル基)を有しないポリアミ
ン類が銅イオンに作用して安定な銅錯体浴を形成するた
め、電気メッキに際して陽極にスライムが生じることを
抑制できる。このポリアミン類の錯体浴を前提として、
共に電子供与的な性質を有するフェナントロリン類とア
ミノ酸類が相乗的に浴中の銅イオンに作用し、しかも、
フェナントロリン類を適正な微量範囲で含有するため、
電気メッキに際して銅の析出が適度に調整され、結晶構
造などを含めた銅の皮膜物性が円滑に改善されるものと
推定できる。この結果、得られた銅のメッキ皮膜におい
ては、二律背反的な関係にある引っ張り強度と伸びの両
物性を共に良好に改善できる。
【0042】
【発明の効果】(1)本発明では、イオウ化合物を含まな
い銅のポリアミン錯体浴において、フェナントロリン類
とアミノ酸類を組み合わせ、且つ、フェナントロリン類
の濃度を微量範囲に抑制するため、後述の試験例に示す
ように、メッキ皮膜の引っ張り強度と伸びという二律背
反的な機械的性質を良好に改善でき、市販の高延性電解
銅箔(例えば、引張り強度32kg/mm2、伸び5.6
%)に比べても遜色がないか、それ以上の物性を具備し
た銅メッキ皮膜を形成できる。特に、フェナントロリン
類とアミノ酸類の組み合わせとして、2,2′−ビピリ
ジルとグリシン、1,10−フェナントロリンとグリシ
ン、2,2′−ビピリジルとアラニンなどを選択した場
合、或は、フェナントロリン類の濃度を0.06〜0.3
2mmol/L、アミノ酸類の濃度を0.1〜0.5mo
l/Lに設定した場合には、引っ張り強度と伸びの両方
が一層良好に改善される。ちなみに、図3に示すよう
に、グリシンの濃度(0.3mol/L)を一定に設定
し、2,2′−ビピリジルの濃度を0〜50mg/Lに
変化させると、所定濃度以上の領域でメッキ皮膜の引張
り強度及び伸びは共に山形のピークを形成しつつ、比較
的高い水準を推移し、逆に、図4に示すように、2,
2′−ビピリジルの濃度(30mg/L)を一定に設定
し、グリシンの濃度を0〜0.3mol/Lに変化させ
ると、皮膜の引張り強度及び伸びは濃度にほぼ比例して
(曲線的に)増加する。
【0043】これに対して、フェナントロリン類とアミ
ノ酸類のいずれか一方が欠落すると(比較例1〜2参
照)、引張り強度と伸びの両方が顕著に低下し、また、
フェナントロリン類とアミノ酸類を併用しても、フェナ
ントロリン類の濃度が本発明の適正範囲から上限側、或
は下限側に外れると(比較例3〜5参照)、引張り強度と
伸びのいずれか、或は両方が顕著に低下する。さらに、
フェナントロリン類とアミノ酸類を併用しても、メッキ
浴がポリアミン類の錯体浴ではなく、EDTA錯体浴で
ある場合には(比較例6〜7)、引張り強度と伸びのいず
れか、又は両方が低下する。特に、比較例6はフェナン
トロリン類の濃度は本発明の適正範囲内であるにも拘わ
らず、引張り強度と伸びの両方を改善できない。また、
従来技術1に記載された実施例3に相当する銅メッキ浴
である比較例7では、2,2′−ビピリジルの濃度が本
発明の適正範囲より過剰であり、引張り強度は良好に改
善されるが、伸びを改善できない。以上のように、ポリ
アミン類の錯体浴であること、フェナントロリン類とア
ミノ酸類を組み合わせること、及びフェナントロリン類
の濃度を微量範囲に抑制することを条件とする本発明の
銅メッキ浴は、引張り強度と伸びの機械的性質を共に円
滑に改善できる点で、これらの条件の少なくとも一つを
満たさない浴に比べて、その優位性は明らかである。従
って、本発明の銅メッキ浴をLSIなどの半導体デバイ
スなどの多層配線形成に適用した場合でも、皮膜物性の
改善による製品の信頼性を向上できるため、半導体デバ
イスの高密度実装化にも充分に対応できる。
【0044】(2)後述の試験例に示すように、EDTA
錯体浴では電気メッキに際して、陽極スライムが多く発
生するが、ポリアミン類の錯体浴である本発明の銅メッ
キ浴ではスライムの発生を良好に防止できる。従って、
電子部品などに本発明の銅メッキを適用した場合でも、
電子部品などにスライムが付着することがなく、製品の
信頼性が高く保持して、上述のような高密度実装品にも
充分に対応できる。
【0045】(3)後述の試験例に示すように、硫酸アン
モニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウムなどの導電
性塩を添加すると、均一電着性が向上する。しかも、図
5に示すように、導電性塩の濃度に比例して浴の電気伝
導率は増加することから、導電性塩の濃度の多い方が均
一電着性への寄与は大きい。従って、銅メッキ浴に導電
性塩を添加する本発明7では、特に、プリント基板のス
ルーホール内部のつき回り性(いわば、微視的な均一電
着性)が良好に改善される。
【0046】
【実施例】以下、電気銅メッキ浴の実施例を順次述べる
とともに、各メッキ浴から得られた銅の電着皮膜の引張
り強度、伸び、均一電着性、スライムの発生状況などの
各種試験例を説明する。尚、本発明は下記の実施例並び
に試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思
想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0047】下記の実施例1〜23は、フェナントロリ
ン類、アミノ酸類、ポリアミン類、或は導電性塩の種類
並びに濃度を様々に変化させたもので、実施例16はフ
ェナントロリン類の併用例、その他の実施例はフェナン
トロリンの単用例である。実施例1〜4、実施例7〜1
3、実施例15〜23は共にエチレンジアミン錯体浴、
実施例5〜6はメチレンジアミン錯体浴、実施例14は
ジエチレントリアミン錯体浴である。実施例3は導電性
塩を添加しない例、その他の実施例は全て導電性塩の添
加例である。また、実施例17〜19は実施例1を基本
組成として、フェナントロリン類の濃度を変化させた
例、実施例20〜21は同実施例1を基本組成として、
アミノ酸類の濃度を変化させた例、実施例22〜23は
同実施例1を基本組成として、導電性塩の濃度を変化さ
せた例である。一方、比較例1はアミノ酸類を含有しな
い例、比較例2はフェナントロリン類を含有しない例、
比較例3及び5はフェナントロリン類の濃度を本発明の
適正範囲より上限側に増大した例、比較例4は逆にフェ
ナントロリン類の濃度を下限側に低減した例、比較例6
はフェナントロリン類及びアミノ酸類などの濃度を上記
実施例1と同様に設定しながら、実施例1のエチレンジ
アミン錯体浴をEDTA錯体浴に代替した例、比較例7
は冒述の従来技術1に記載してある実施例3に相当する
例(添加剤成分(A)として、2,2′−ビピリジルを選
択)である。
【0048】《実施例1》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0049】《実施例2》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.64mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0050】《実施例3》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L pH 5.0
【0051】《実施例4》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 1.0mol/L 塩化カリウム 1.5mol/L pH 5.0
【0052】《実施例5》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L メチレンジアミン 0.3mol/L 1,10−フェナントロリン 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 0.8mol/L pH 5.0
【0053】《実施例6》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L メチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L アラニン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0054】《実施例7》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.5mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0055】《実施例8》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L オルニチン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 9.0
【0056】《実施例9》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 4,4′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0057】《実施例10》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,9′−ジメチル −1,10−フェナントロリン 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0058】《実施例11》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 1,10−フェナントロリン 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 塩化アンモニウム 1.5mol/L pH 4.0
【0059】《実施例12》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−キノリン 0.19mmol/L システイン 0.6mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0060】《実施例13》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 3.0mmol/L グルタミン酸 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0061】《実施例14》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 酸化銅(Cu2+として) 0.1mol/L ジエチレントリアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0062】《実施例15》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 酸化銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L アスパラギン酸 0.5mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0063】《実施例16》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 塩化銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.1mmol/L 1,10−フェナントロリン 0.1mmol/L グリシン 0.05mol/L 塩化アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0064】《実施例17》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.06mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0065】《実施例18》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.13mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0066】《実施例19》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.32mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0067】《実施例20》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.1mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0068】《実施例21》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.2mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0069】《実施例22》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 0.5mol/L pH 5.0
【0070】《実施例23》下記の組成で電気銅メッキ
浴を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.0mol/L pH 5.0
【0071】《比較例1》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0072】《比較例2》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L グリシン 0.3mol/L 塩化アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0073】《比較例3》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 6.0mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0074】《比較例4》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.001mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0075】《比較例5》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L エチレンジアミン 0.3mol/L 1,10−フェナントロリン 10mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0076】《比較例6》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L EDTA 0.3mol/L 2,2′−ビピリジル 0.19mmol/L グリシン 0.3mol/L 硫酸アンモニウム 1.5mol/L pH 5.0
【0077】《比較例7》下記の組成で電気銅メッキ浴
を建浴した。 硫酸銅(Cu2+として) 0.1mol/L EDTA 0.2mol/L 2,2′−ビピリジル 60mmol/L グリシン 0.06mol/L pH 5.0
【0078】《銅の電着皮膜の機械的性質の試験例》そ
こで、チタン板を被メッキ素地として、上記各実施例1
〜23並びに比較例1〜7の各銅メッキ浴を用いて、基
本的に、温度50℃、陰極電流密度1.0A/dm2の条
件で銅メッキを行った。但し、実施例8では、陰極電流
密度を0.5A/dm2に設定した。上記銅メッキによっ
て形成された各電着皮膜を素地から引き剥がし、沸騰水
中で1時間熟成した後、得られた銅箔を長さ30mm、
幅6mmで、長手方向の中央部に位置する測定部分が幅
4.23mmに両脇から湾曲状に細く絞り込まれたダン
ベル形状に打ち抜いて、試験片とした。そして、デジタ
ル式荷重測定機(商品名1310−DW;アイコーエン
ジニアリング社製)を用いて、引張り速度2mm/分の
条件でこの試験片が破断するまでの応力−歪み曲線を測
定して、引張り強度並びに伸びを求めた。
【0079】(1)引張り強度試験例 引っ張り強度は、試験片に負荷された最大荷重を試験片
の最も狭い部分(幅4.23mmの部分)の原断面積で除
して、算出した。当該引張り強度の評価基準は下記の通
りである。 ◎:50kg/mm2以上であった。 ○:18〜50kg/mm2であった。 △:10〜18kg/mm2であった。 ×:10kg/mm2より低かった。 (2)伸び試験例 試験前のチャック間距離(10mm)に対する破断位置ま
での歪み量の百分率(%)で示した。当該引張り強度の評
価基準は下記の通りである。 ◎:5%以上であった。 ○:1.6〜5%であった。 ×:1.6%より低かった。
【0080】図1〜図2の最左欄及び中央左欄はその結
果であり、実施例1〜23の各メッキ浴から得られた銅
の電着皮膜の引張り強度と伸びの両方の機械的性質は、
共に全て○以上の評価であった。具体的には、メッキ皮
膜の引張り強度は18kg/mm2以上、伸びは1.6%
以上を示した。特に、2,2′−ビピリジルとグリシン
を併用した実施例1、3、18〜19、及び22〜2
3、1,10−フェナントロリンとグリシンを併用した
実施例5及び11、或は2,2′−ビピリジルとアラニ
ンを併用した実施例6では、夫々フェナントロリン類の
濃度は0.13〜0.32mmol/L、アミノ酸類の濃
度は0.2〜0.5mol/Lの範囲内にあり、各実施例
の引張り強度と伸びは共に◎の評価であった。従って、
実施例1〜23の各メッキ浴から得られた銅メッキ皮膜
の機械的性質は、全般的に、市販の高延性電解銅箔に比
べても遜色がないか、それ以上の物性を具備していた。
【0081】そこで、陰極電流密度の固定条件下で、フ
ェナントロリン類(具体的には、2,2′−ビピリジル)
とアミノ酸類(具体的には、グリシン)のうち、アミノ酸
類の濃度(0.3mol/L)が一定であり、フェナント
ロリン類の濃度が変化している例(0→10→20→3
0→50mg/L)として、実施例1、実施例17〜1
9、比較例2を抽出し、フェナントロリン類の濃度と皮
膜の引張り強度、或は伸びの関係をまとめたものが図3
である。図3によると、皮膜の引張り強度及び伸びは、
夫々フェナントロリン類の濃度の増加に伴って山形のピ
ークをなしつつ、比較的高い水準を推移した。即ち、フ
ェナントロリン類の濃度は皮膜の引張り強度並びに伸び
に強く影響し、当該濃度が所定以上の適正範囲にあり、
且つ、その範囲が微量域に抑制されると、引張り強度及
び伸びの両方が向上することが明らかになった。逆に、
陰極電流密度の固定条件下で、フェナントロリン類の濃
度(30mg/L)が一定であり、アミノ酸類の濃度が変
化している例(0→0.1→0.2→0.3mol/L)と
して、実施例1、実施例20〜21、比較例1を抽出
し、アミノ酸類の濃度と皮膜の引張り強度、或は伸びの
関係をまとめたものが図4である。図4によると、皮膜
の引張り強度と伸びは、夫々アミノ酸類の濃度にほぼ比
例して(曲線的に)増加しており、やはり、アミノ酸類の
濃度も皮膜の引張り強度及び伸びに強く影響し、当該濃
度が所定以上の適正範囲にあると、引張り強度及び伸び
の両方が向上することが明らかになった。
【0082】これに対して、フェナントロリン類とアミ
ノ酸類のいずれか一方が欠落した比較例1〜2では、引
張り強度と伸びは共に×の評価であった。これにより、
フェナントロリン類とアミノ酸類の組み合わせの優位性
が明らかになった。また、フェナントロリン類とアミノ
酸類を併用しても、フェナントロリン類の濃度が本発明
の適正範囲から上限側に外れた比較例3及び5では、引
張り強度は△、伸びは×であり、逆に、下限側に外れた
比較例4では、引張り強度及び伸び共に×であった。こ
れにより、フェナントロリン類の濃度を適正な微量範囲
に抑制することの優位性が明らかになった。さらに、比
較例6は、フェナントロリン類とアミノ酸類を併用し、
フェナントロリン類の濃度は本発明の適正な微量範囲内
にあるが、銅メッキ浴がポリアミン類の錯体浴ではな
く、EDTA錯体浴であるため、得られた皮膜の引張り
強度は△、伸びは×であった。これにより、ポリアミン
類の錯体浴の優位性が明らかになった。ちなみに、比較
例7は従来技術1に記載された実施例3に相当し、2,
2′−ビピリジルの濃度が本発明の適正範囲より過剰で
ある銅のEDTA錯体浴であり、引張り強度は◎であっ
たが、伸びは×であった。以上のように、銅のポリアミ
ン類錯体浴を前提として、フェナントロリン類とアミノ
酸類を組み合わせ、且つ、フェナントロリン類の濃度を
微量範囲に抑制した銅メッキ浴では、銅メッキ皮膜の引
張り強度と伸びの機械的性質を共に円滑に改善できた。
これにより、半導体デバイスの銅配線形成などに当該メ
ッキ浴を適用した場合には、製品の信頼性を円滑に向上
できるため、高密度実装化した半導体デバイスにも充分
に対応できる。
【0083】《銅メッキ浴の均一電着性試験例》前述し
たように、均一電着性は浴の電気伝導率と分極抵抗の積
で決まる。従って、本試験例では、実施例1〜23並び
に比較例1〜7の各銅メッキ浴の電気伝導率を測定する
ことにより、均一電着性の指標とした。当該均一電着性
の評価基準は次の通りである。 ○:200mS/cm以上であった。 △:50〜200mS/cmであった。 ×:50mS/cmより低かった。
【0084】図1の中央右欄はその試験結果を示す。導
電性塩を1.5mol/L含有した実施例1〜2、実施
例4、実施例6〜23では、すべて○の評価であった。
導電性塩を添加しなかった実施例3と、導電性塩を0.
5mol/L、或は0.8mol/L含有した実施例2
2、実施例5では、△の評価であった。そこで、導電性
塩の濃度が変化している例(0→0.5→1.0→1.5m
ol/L)として、実施例1、実施例3、実施例22〜
23を抽出して、導電性塩の濃度とメッキ浴の電気伝導
率の関係をまとめたものが図5である。図5によると、
導電性塩の濃度にほぼ比例して電気伝導率が増加し、導
電性塩の濃度の多い方が均一電着性への寄与が大きいこ
とが明らかになった。従って、銅メッキ浴に導電性塩を
添加すると、特に、半導体デバイスの微細スリット及び
コンタクトホール部のつき回り性(いわば、微視的な均
一電着性)を改善でき、その濃度が増すほど当該均一電
着性は一層向上する。
【0085】《銅メッキ浴のスライム発生状況の試験
例》実施例1〜23並びに比較例1〜7の各銅メッキ浴
を用いた前記条件による電気メッキに際して、陽極に金
属酸化物などのスライムが発生する度合を目視観察し
た。スライム発生度合の評価基準は次の通りである。 ○:スライムの発生が認められず。 △:スライムがわずかに発生した。 ×:スライムが多く発生した。
【0086】図1の最右欄はその結果であり、実施例1
〜23は全て○の評価であった。これに対して、EDT
A錯体浴である比較例6〜7では、×の評価であった。
即ち、陽極スライムの発生を有効に防止する観点からす
ると、ポリアミン類の錯体浴である実施例1〜23は、
EDTAの錯体浴である比較例6〜7に対して、その優
位性が明らかになった。従って、電子部品などに本発明
の銅メッキを適用した場合、電子部品などにスライムが
付着することがなく、製品の信頼性が高く保持でき、前
記高密度実装品にも充分に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜23の各電気銅メッキ浴から得られ
たメッキ皮膜の引張り強度、伸び、均一電着性、スライ
ム発生状況などの試験結果を示す図表である。
【図2】比較例1〜7に関する図1の相当図である。
【図3】アミノ酸類の濃度を一定にして、電気銅メッキ
浴に含有するフェナントロリン類の濃度を変化させた際
の、フェナントロリン類の濃度と浴から得られた銅メッ
キ皮膜の引張り強度又は伸びの関係図である。
【図4】フェナントロリン類の濃度を一定にして、電気
銅メッキ浴に含有するアミノ酸類の濃度を変化させた際
の、アミノ酸類の濃度と得られた銅メッキ皮膜の引張り
強度又は伸びの関係図である。
【図5】電気銅メッキ浴における導電性塩の濃度と電気
伝導率の関係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水本 省三 兵庫県神戸市灘区大土平町2丁目4−9 (72)発明者 北村 浩司 兵庫県宝塚市武庫山2−10−18 Fターム(参考) 4K023 AA19 BA06 BA08 BA21 BA25 BA26 BA29 CA09 CB11 CB16 CB28 DA06 DA07 DA08 DA11 4K024 AA09 BB09 BB12 CA02 CA04 CA06 GA16 4M104 BB04 DD52 HH20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)可溶性銅塩、 (B)メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチ
    レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレント
    リアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン
    ヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレ
    ンテトラミンなどのメチレン鎖を基本骨格とする分子内
    に複数個のアミノ基を有し、それ以外の官能基を有しな
    いポリアミン類、 (C)1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−
    1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキシフェ
    ナントロリン、3,4,7,8−テトラメチルフェナント
    ロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリ
    ン、4,7−ジフェニル−2,9−ジメチル−1,10−
    フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェ
    ナントロリン−ジスルホン酸、4,7−ジフェニル−2,
    9−ジメチル−1,10−フェナントロリン−ジスルホ
    ン酸、2,2′−ビピリジル、4,4′−ビピリジル、
    2,2′,2′′−テルピリジル、2,2′−ジキノリン
    などのフェナントロリン類、 (D)グリシン、アラニン、オルニチン、グルタミン酸、
    システイン、アスパラギン酸などのアミノ酸類を含有し
    てなり、 上記(C)のフェナントロリン類の濃度が0.003〜3
    mmol/Lであることを特徴とする電気銅メッキ浴。
  2. 【請求項2】 (A)可溶性銅塩、 (B)エチレンジアミン、 (C)ビピリジル、 (D)グリシンを含有してなり、 上記(C)のビピリジルの濃度が0.003〜3mmol
    /Lであることを特徴とする電気銅メッキ浴。
  3. 【請求項3】 (A)可溶性銅塩、 (B)メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチ
    レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレント
    リアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン
    ヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレ
    ンテトラミンなどのメチレン鎖を基本骨格とする分子内
    に複数個のアミノ基を有し、それ以外の官能基を有しな
    いポリアミン類、 (C)1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−
    1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキシフェ
    ナントロリン、3,4,7,8−テトラメチルフェナント
    ロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリ
    ン、4,7−ジフェニル−2,9−ジメチル−1,10−
    フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェ
    ナントロリン−ジスルホン酸、4,7−ジフェニル−2,
    9−ジメチル−1,10−フェナントロリン−ジスルホ
    ン酸、2,2′,2′′−テルピリジル、及び2,2′−
    ジキノリンなどのフェナントロリン類、 (D)グリシン、アラニン、オルニチン、グルタミン酸、
    システイン、アスパラギン酸などのアミノ酸類を含有し
    てなり、 上記(C)のフェナントロリン類の濃度が0.003〜3
    mmol/Lであることを特徴とする電気銅メッキ浴。
  4. 【請求項4】 (C)のフェナントロリン類、又はビピリ
    ジルの濃度が0.006〜0.64mmol/Lであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電
    気銅メッキ浴。
  5. 【請求項5】 (C)のフェナントロリン類、又はビピリ
    ジルの濃度が0.06〜0.32mmol/Lであること
    を特徴とする請求項4に記載の電気銅メッキ浴。
  6. 【請求項6】 (D)のアミノ酸類、又はグリシンの濃度
    が、0.01〜1.0mol/Lであることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気銅メッキ浴。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のメ
    ッキ浴に、さらに硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
    ム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの導電性塩を含
    有することを特徴とする電気銅メッキ浴。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電
    気銅メッキ浴を用いて、ウエハー上に銅の電着皮膜を施
    すことを特徴とする銅配線形成した半導体デバイス。
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