JP2000249379A - クリーンルーム階段の空調方式 - Google Patents

クリーンルーム階段の空調方式

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Shigekazu Tsuyuki
露木茂和
Takeshi Shiratani
毅 白谷
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高清浄度を確保すると共にスペースの低減を図
る。 【解決手段】多層階のクリーンルームに設けられた階段
室1と、該階段室に設けられた複数の踊り場1aおよび
その間に設けられた階段1bと、前記階段室に隣接して
設けられた換気ダクト5と、各踊り場の床近傍に配設さ
れ、前記換気ダクトに接続された吸込2口と、前記換気
ダクトの内部で各踊り場に設置されたファンフィルタユ
ニット6とを備え、各ファンフィルタユニット6は、高
清浄度の空調エアを階段室に吹き出した後、下階の吸込
口2から換気ダクト5を経て吸い込むようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や液晶など
の製造工場におけるクリーンルームの技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、クリーンルーム内に2層程度の階
段で清浄度クラス10万(0.5μm)が要求された場
合、踏面をグレーチング(多孔)構造とし、階段室の天
井面でエアを吹き出し、下階の床に近い位置で吸い込む
方式がとられてきた。多層化された半導体工場等では、
クリーンルーム内の垂直搬送だけではなく、作業者のた
めの多層にわたる高清浄度階段(クラス5,000−
0.1μm程度)が必要になる。階段歩行は水平歩行よ
りゴミが発生し易くこれが床に溜まり、歩行により舞い
上がることが懸念されるため、従来よりグレーチングの
踏面が採用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方式においては、多層階段になると上界のゴミが下
階に順に抜けていき歩行者の上にふりかかることが問題
となり、また、高清浄度要求のため天井吹き出し、下部
吸い込みでは高清浄度の確保が不可能になってきた。
【0004】そこで、図3に示す方式が考えられる。図
3(A)はクリーンルームの階段室の模式的断面図、図
3(B)は平面図であり、クリーンルームの階段室1に
は踊り場1aと階段1bが設けられ、各踊り場1aには
吸込口2が配設され、吸込口2の上部に吹出口3が配設
されている。各吹出口3および吸込口2は、それぞれ給
気ダクト4および換気ダクト5に接続されている。ファ
ンフィルタユニットにおいて高清浄度にされた空調エア
は、給気ダクト4を経て吹出口3から吹き出され、階段
1bの傾斜に沿って下降し、一つ下の階の踊り場1aの
吸込口2を経て換気ダクト5に吸い込まれるように構成
している。
【0005】しかしながら、この方式においては、各階
段1bの踊り場1aに空調エアを供給するため、空調風
量が多くなり、クラス5,000−0.1μm程度の清
浄度で45回程度の換気が必要になるとともに、階数が
多い場合には、階数分の風量が加算されるため、平面的
に大きなダクトスペースDが必要になり、生産室の平面
設計計画の障害になるという問題を有している。
【0006】本発明は、上記の問題を解決するものであ
って、高清浄度を確保することができると共に、スペー
スの低減を図ることができるクリーンルーム階段の空調
方式を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明の請求
項1記載のクリーンルーム階段の空調方式は、多層階の
クリーンルームに設けられた階段室1と、該階段室に設
けられた複数の踊り場1aおよびその間に設けられた階
段1bと、前記階段室に隣接して設けられた換気ダクト
5と、各踊り場の床近傍に配設され、前記換気ダクトに
接続された吸込2口と、前記換気ダクトの内部で各踊り
場に設置されたファンフィルタユニット6とを備え、各
ファンフィルタユニットは、高清浄度の空調エアを階段
室に吹き出した後、下階の吸込口から換気ダクトを経て
吸い込むようにしたことを特徴とし、請求項2記載の発
明は、請求項1において、踊り場1aおよび階段1bは
グレーチング構造とし、その下面に穴付き底板7を配設
したことを特徴とする。なお、上記構成に付加した番号
は、本発明の理解を容易にするために図面と対比させる
もので、これにより本発明が何ら限定されるものではな
い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は、本発明のクリーンルー
ム階段の空調方式の1実施形態を示し、図1(A)はク
リーンルーム階段室の模式的断面図、図1(B)は平面
図である。
【0009】多層階からなるクリーンルームには階段室
1が設けられ、この階段室1に隣接して換気ダクト5が
設けられている。階段室1には、複数の踊り場1aが交
互に設けられ、各踊り場1a間に階段1bが上下方向に
傾斜して設けられている。各踊り場1aの床近傍には階
段1bに対向して吸込口2が配設され、吸込口2は、換
気ダクト5に接続されている。換気ダクト5の内部に
は、踊り場1aの壁面にファンフィルタユニット(HE
PAフィルタ付き空調機)6が配設され、ファンフィル
タユニット6の下面には吸込口6aが形成され、上部に
吹出口6bが形成され、吹出口6bは階段1bに対向す
るように設けている。
【0010】上記構成からなるクリーンルーム階段の空
調方式においては、各踊り場1aのファンフィルタユニ
ット6において高清浄度にされた空調エアは、その吹出
口6bからから吹き出され、階段1bの傾斜に沿って下
降し、一つ下の階の踊り場1aの吸込口2を経て換気ダ
クト5に吸い込まれた後、ファンフィルタユニット6の
吸込口6aに吸い込まれ、再び高清浄度にされた空調エ
アは、その吹出口6bから吹き出される。従って、空調
エアを各階ごとに循環させる方式のため、高清浄度を確
保することができると共に、給気ダクトが不要になるた
め、ダクトスペースDの低減を図ることができる。
【0011】図2は、本発明の他の実施形態を示すクリ
ーンルームの階段室の模式的断面図である。本実施形態
においては、踊り場1aおよび階段1bをグレーチング
(多孔)構造とし、その下面に穴付き底板7を配設する
ようにしている。その他の構成は前記実施形態と同様で
ある。本実施形態によれば、穴付き底板7を設けること
により、階段の上面に水平層流を形成するとともに、一
部の風が踊り場1aおよび階段1bを貫通して流れるた
め、グレーチング表面にゴミがたまらずに、グレーチン
グを通過したゴミを穴付き底板7に捕捉し下階への落下
を防ぐことができる。
【0012】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、空調エアを各階ごとに循環させる方式のた
め、高清浄度を確保することができると共に、給気ダク
トが不要になるため、ダクトスペースの低減を図ること
ができ、加えて、空調機械室も不要になり、工期および
コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーンルーム階段の空調方式の1実
施形態を示し、図1(A)はクリーンルームの階段室の
模式的断面図、図1(B)は平面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すクリーンルームの
階段室の模式的断面図である。
【図3】本発明の課題を説明するための図であり、図3
(A)はクリーンルームの階段室の模式的断面図、図3
(B)は平面図である。
【符号の説明】
1…階段室 1a…踊り場 1b…階段 2…吸込口 5…換気ダクト 6…ファンフィルタユニット 7…穴付き底板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層階のクリーンルームに設けられた階段
    室と、該階段室に設けられた複数の踊り場およびその間
    に設けられた階段と、前記階段室に隣接して設けられた
    換気ダクトと、各踊り場の床近傍に配設され、前記換気
    ダクトに接続された吸込口と、前記換気ダクトの内部で
    各踊り場に設置されたファンフィルタユニットとを備
    え、各ファンフィルタユニットは、高清浄度の空調エア
    を階段室に吹き出した後、下階の吸込口から換気ダクト
    を経て吸い込むようにしたことを特徴とするクリーンル
    ーム階段の空調方式。
  2. 【請求項2】前記踊り場および階段はグレーチング構造
    とし、その下面に穴付き底板を配設したことを特徴とす
    る請求項1記載のクリーンルーム階段の空調方式。
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