JP2000246923A - 印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体 - Google Patents

印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体

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JP2000246923A
JP2000246923A JP11051382A JP5138299A JP2000246923A JP 2000246923 A JP2000246923 A JP 2000246923A JP 11051382 A JP11051382 A JP 11051382A JP 5138299 A JP5138299 A JP 5138299A JP 2000246923 A JP2000246923 A JP 2000246923A
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ink
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JP11051382A
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English (en)
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Takashi Maruyama
貴士 丸山
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Color, Gradation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色バランスを調整しても温度等の印刷環境の
変化によって本来の色を再現できない場合があった。 【解決手段】 印刷制御装置20は印刷装置30に対し
て各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリ
ブレーションパターンを印刷させつつ、同キャリブレー
ションパターン印刷時における温度等の印刷環境を検知
して所定の基準印刷環境における各色インクの使用量の
基準値からの偏差を取得するとともに、その後の印刷時
においては現印刷環境と上記基準印刷環境との差異に基
づいて同基準印刷環境における上記偏差を現印刷環境に
おける偏差に修正し、修正後の偏差を解消するように印
刷データを修正して印刷装置30に出力するようにした
ため、温度等の印刷環境が変化しても元の色を忠実に再
現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷制御方法、印
刷制御装置および印刷制御プログラムを記録した媒体に
関し、特に、色バランスを調整して印刷させる印刷制御
方法、印刷制御装置および印刷制御プログラムを記録し
た媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタのようなカラー
印刷装置では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ
ー(Y)の三色の色インク、あるいはこれにブラック
(K)を加えた四色の色インクでカラー画像を印刷す
る。これらの色インクを吐出する印刷ヘッドは全ての色
インクを吐出する一体型のものとすることも可能である
が、歩留まりが悪くなるので複数の印刷ヘッドを色ごと
に分けて使用することが多い。一体型の場合は色インク
の吐出量は全体的に多いか少ないかの誤差はあるものの
各色インク間でのバランスは保持される。しかしなが
ら、複数の印刷ヘッドを使用する場合には印刷ヘッドご
とのばらつきによって各色インク間でのバランスが崩れ
てしまう。このため、特公平6−79853号公報に示
す従来のカラー印刷装置では、印刷ヘッドを駆動する駆
動回路ごとに駆動信号を調整可能としておき、この駆動
信号を工場などで設定すれば各色インク間でのバランス
を保持可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のものに
おいては、各カラー印刷装置ごとに工場調整が必要とな
るので製造工程が増えて煩雑になるという課題がある。
そこで、いわゆるキャリブレーションの手法を適用する
ことができる。このキャリブレーションの手法において
は、各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャ
リブレーションパターンを印刷するとともに、これを測
色装置で読み取るなどして各色インクについてインク使
用量のばらつきを検知し、このばらつきを解消するよう
に対応する要素色の色変換テーブルに修正を加えること
によって印刷データ自体を修正する。従って、結果とし
て印刷媒体上では元画像の色が忠実に再現されることに
なる。むろん、かかるキャリブレーションの手法は利用
者側で実行することができるため、煩雑な工場調整は不
要となる。
【0004】しかしながら、同一の印刷画像を印刷する
場合であっても、印刷媒体上で再現される色は温度等の
印刷環境に応じて変化する。例えば、キャリブレーショ
ン実行時よりも温度が高くなれば色インクの粘度が低下
し、1ショットで印刷媒体上に付される色インクのドッ
ト面積が大きくなって色が濃いめに表れることになる。
従って、キャリブレーション実行時と同一の印刷環境下
においては元の色が再現されるが、これとは異なる印刷
環境下で印刷を行う場合には必ずしも元の色が再現され
るとは限らない。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、所定のキャリブレーションパターンを印刷し、
このキャリブレーションパターンに基づいて色バランス
のずれを補正する場合に、温度等の印刷環境が変化して
も元の色を忠実に再現することが可能な印刷制御方法、
印刷制御装置および印刷制御プログラムを記録した媒体
の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、利用可能な色インクごと
に独立した複数の印刷ヘッドを備えるとともに印刷デー
タの入力に基づいて所要の色インクを印刷媒体上に付し
て元画像を再現して印刷する印刷装置に対して、同印刷
データを出力する印刷制御方法であって、各色インクを
所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリブレーションパ
ターンを印刷させるとともに、同キャリブレーションパ
ターン印刷時の印刷環境を取得するキャリブレーション
パターン印刷工程と、上記キャリブレーションパターン
とキャリブレーションパターン印刷時の印刷環境とに基
づいて所定の基準印刷環境における上記各色インクの使
用量の基準値からの偏差を取得する基準偏差取得工程
と、上記印刷データを上記印刷装置に出力するにあたり
現印刷環境を取得し、当該現印刷環境と上記基準印刷環
境との差異に基づいて上記偏差を修正することにより現
印刷環境における上記偏差を取得する現偏差取得工程
と、この現偏差取得工程にて取得した上記偏差を解消す
るように印刷データを修正する印刷データ修正工程とを
備えた構成としてある。
【0007】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、印刷装置は利用可能な色インクごとに独
立した複数の印刷ヘッドを備えているため、各印刷ヘッ
ドにおける色インクの使用量に基準値からの偏差が生じ
て色バランスのずれが生じうる。この色バランスのずれ
を解消するには、まずキャリブレーションパターン印刷
工程にて各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付して
キャリブレーションパターンを印刷させるとともに、同
キャリブレーションパターン印刷時の印刷環境を取得す
る。そして、次に基準偏差取得工程にて上記印刷された
キャリブレーションパターンと、その印刷時における印
刷環境とに基づいて所定の基準印刷環境における上記偏
差を取得する。従って、この偏差を解消するように印刷
データを修正すれば、少なくとも基準印刷環境において
は元の色が再現されることになるが、色インクの使用量
に印刷環境の依存性がある場合にはこの限りではない。
そこで、実際に印刷データを出力するにあたり、現偏差
取得工程にて現印刷環境を取得するとともに、この現印
刷環境と上記基準印刷環境との差異に基づいて上記偏差
を修正することにより現印刷環境における色インクの使
用量の基準値からの偏差を取得し、印刷データ修正工程
にてこの偏差を解消するように印刷データを修正する。
すると、本来的に各印刷ヘッド間で生じていた色インク
の使用量の基準値からの偏差と、印刷環境の変化による
色インクの使用量の偏差とが同時に解消され、常に元画
像の色が忠実に再現されることになる。
【0008】ここにおいて、上記印刷装置に備えられた
印刷機構としては、例えば、微少の色インクをピエゾ素
子やバブルによって吐出させるインクジェット方式を採
用することができ、この場合には色インク等ごとに別々
にアセンブリされた印刷ヘッドが使用されることによっ
て記録材の吐出量にずれを生じうると言える。また、駆
動回路の個体差によっても与えられる機械的エネルギー
に差が生じうる。さらに、別の例としてトナーを静電気
で付着させる電子写真方式を採用してもよく、この場合
には個々のドラムの個体差であるとか、駆動回路、ある
いは放電ワイヤの機械的配置の差などによって色インク
の使用量に差が生じうる。
【0009】ここにおける印刷環境とは色インクの使用
量に変化を生じさせるあらゆる要素を含むものであり、
定量的に取得することができるものであれば、特に限定
されることはない。その具体的な一例として、請求項2
にかかる発明は、請求項1に記載の印刷制御方法におい
て、上記印刷装置は、温度検知機構とインク残量検知機
構とを備えており、上記キャリブレーションパターン印
刷工程は、上記キャリブレーションパターン印刷時の印
刷環境として上記印刷装置から温度とインク残量とを取
得する構成としてある。上記のように構成した請求項2
にかかる発明においては、印刷装置は温度検知機構とイ
ンク残量検知機構とを備えており、キャリブレーション
パターン印刷工程においては印刷装置から温度とインク
残量にかかる情報を取得する。例えば、インクジェット
方式のプリンタにおいては、温度が高くなれば色インク
の粘度が低くなってインク吐出量が全体的に増加して基
準値からの偏差が生じうる。また、インク残量が減少す
ればインク吐出量が全体的に減少して基準値からの偏差
が生じうる。
【0010】基準偏差取得工程においては所定の基準印
刷環境における色インクの使用量の基準値からの偏差を
取得するが、その基準印刷環境としては全くの任意であ
る。例えば、上述した温度とインク残量についてみれ
ば、温度が室温(25℃)でインク残量が所定量ある印
刷環境を基準印刷環境としてもよい。この場合、例えば
キャリブレーションパターン印刷時の温度が室温以下で
ある場合には、印刷されたキャリブレーションパターン
に基づいて同印刷時における色インクの使用量の基準値
からの偏差を取得するとともに、温度とインク吐出量の
相関関係を予め求めておき、この相関関係に従って上記
偏差を室温時に換算すればよい。また、キャリブレーシ
ョンパターン印刷時のインク残量が上記所定量以下であ
る場合には、同様にインク残量とインク吐出量の相関関
係を予め求めておき、この相関関係に従って上記偏差を
インク残量が所定量あるときに換算すればよい。
【0011】また、別の構成の一例として、請求項3に
かかる発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記
載の印刷制御方法において、上記基準偏差取得工程は、
上記キャリブレーションパターン印刷時の印刷環境を上
記基準印刷環境として上記偏差を取得する構成としてあ
る。すなわち、キャリブレーションパターン印刷時を基
準印刷環境とするため、上述したような換算を行う必要
がなく、基準偏差取得工程においては実際に印刷された
キャリブレーションパターンに基づいて色インクの使用
量の基準値からの偏差を取得すればよい。
【0012】さらに、キャリブレーションパターン印刷
時の印刷環境を基準印刷環境にするか否かにかかわら
ず、その後の印刷時にも同一の基準印刷環境を使用し続
ける必要はなく、適宜、別の印刷環境を基準印刷環境に
設定し直すなどしてもよい。その一例として、請求項4
にかかる発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載
の印刷制御方法において、上記現偏差取得工程は、上記
現印刷環境と基準印刷環境との差異に基づいて同基準印
刷環境における上記偏差を修正するとともに、現印刷環
境を基準印刷環境として修正後の偏差を同基準印刷環境
としての偏差に更新する構成としてある。
【0013】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、現偏差取得工程にて現印刷環境と基準印
刷環境との差異に基づいて同基準印刷環境における色イ
ンクの使用量の基準値からの偏差を修正して現印刷環境
での偏差を取得するが、以降、この現印刷環境を基準印
刷環境として上記偏差とする。すなわち、連続して印刷
する場合などを想定すれば、各印刷毎に温度やインク残
量等の印刷環境が急激に変化することは少ないと言える
ため、基準印刷環境を随時更新することによって現印刷
環境との差異が生じ難くなる。ここにおいて両者の差異
が生じなければ、現印刷環境において基準印刷環境の上
記偏差を修正する必要がないため処理が軽減される。ま
た、数回の印刷毎に基準印刷環境と現印刷環境とに差異
が生じているか否かを検知し、差異が生じている場合に
のみ基準環境における偏差を修正するようにしてもよ
い。
【0014】このように、所定のキャリブレーションパ
ターンを印刷し、このキャリブレーションパターンと、
その印刷時の印刷環境に基づいて所定の基準印刷環境に
おけるインク使用量の偏差を取得するとともに、実際の
印刷時の現印刷環境と上記基準印刷環境との差異に基づ
いて現印刷環境におけるインク使用量の偏差を取得し、
この偏差を解消するように印刷データを修正する手法は
実体のある装置において実現されるものであり、この手
法を取り入れた装置としても機能することは容易に理解
できる。このため、請求項5にかかる発明は、利用可能
な色インクごとに独立した複数の印刷ヘッドを備えると
ともに印刷データの入力に基づいて所要の色インクを印
刷媒体上に付して元画像を再現して印刷する印刷装置に
対して、同印刷データを出力する印刷制御装置であっ
て、各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャ
リブレーションパターンを印刷させるとともに、同キャ
リブレーションパターン印刷時の印刷環境を取得するキ
ャリブレーションパターン印刷手段と、上記キャリブレ
ーションパターンとキャリブレーションパターン印刷時
の印刷環境とに基づいて所定の基準印刷環境における上
記各色インクの使用量の基準値からの偏差を取得する基
準偏差取得手段と、上記印刷データを上記印刷装置に出
力するにあたり現印刷環境を取得し、当該現印刷環境と
上記基準印刷環境との差異に基づいて上記偏差を修正す
ることにより現印刷環境における上記偏差を取得する現
偏差取得手段と、この現偏差取得手段にて取得した上記
偏差を解消するように印刷データを修正する印刷データ
修正手段とを備えた構成としてある。すなわち、必ずし
も方法に限らず、その方法を取り込んだ実体のある装置
においても有効であることに相違はない。
【0015】ところで、キャリブレーションパターンを
印刷し、このキャリブレーションパターンと、その印刷
時の印刷環境に基づいて所定の基準印刷環境におけるイ
ンク使用量の偏差を取得するとともに、実際の印刷時の
現印刷環境と上記基準印刷環境との差異に基づいて現印
刷環境におけるインク使用量の偏差を取得し、この偏差
を解消するように印刷データを修正する方法は単独で存
在する場合もあるし、装置に組み込まれた状態で利用さ
れることもあるなど、発明の思想としてはこれらに限定
されるものではなく、各種の態様を含むものである。従
って、ソフトウェアであったりハードウェアであったり
するなど、適宜変更可能である。
【0016】発明の思想の具現化例としてソフトウェア
となる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒
体上においても上記の方法は当然に存在し、利用される
といわざるをえない。その一例として、請求項6にかか
る発明は、利用可能な色インクごとに独立した複数の印
刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づいて
所要の色インクを印刷媒体上に付して元画像を再現して
印刷する印刷装置に対して、同印刷データを出力する印
刷制御プログラムを記録した媒体であって、各色インク
を所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリブレーション
パターンを印刷させるとともに、同キャリブレーション
パターン印刷時の印刷環境を取得するキャリブレーショ
ンパターン印刷ステップと、上記キャリブレーションパ
ターンとキャリブレーションパターン印刷時の印刷環境
とに基づいて所定の基準印刷環境における上記各色イン
クの使用量の基準値からの偏差を取得する基準偏差取得
ステップと、上記印刷データを上記印刷装置に出力する
にあたり現印刷環境を取得し、当該現印刷環境と上記基
準印刷環境との差異に基づいて上記偏差を修正すること
により現印刷環境における上記偏差を取得する現偏差取
得ステップと、この現偏差取得ステップにて取得した上
記偏差を解消するように印刷データを修正する印刷デー
タ修正ステップとを備えた構成としてある。
【0017】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考え
ることができる。また、一次複製品、二次複製品などの
複製段階については全く問う余地無く同等である。その
他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも
本発明が利用されていることにはかわりない。さらに、
一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実
現されている場合においても発明の思想において全く異
なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて
必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとして
あってもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、キャリブ
レーションパターンを印刷し、このキャリブレーション
パターンとその印刷時の印刷環境とに基づいて所定の基
準印刷環境における各色インクの使用量の基準値からの
偏差を取得するとともに、実際の印刷時の現印刷環境と
上記基準印刷環境との差異に基づいて上記偏差を修正し
て現印刷環境における上記偏差を取得し、この偏差を解
消するように印刷データを修正するようにしたため、温
度等の印刷環境が変化しても元の色を忠実に再現するこ
とが可能な印刷制御方法を提供することができる。ま
た、請求項2にかかる発明によれば、インク使用量に影
響を与える具体的な印刷環境の一例として、温度とイン
ク残量を考慮することができる。
【0019】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
キャリブレーションパターン印刷時の印刷環境を基準印
刷環境とするため、少なくともキャリブレーションパタ
ーン印刷時においては基準印刷環境における上記偏差を
容易に取得することができる。さらに、請求項4にかか
る発明によれば、現印刷環境と基準印刷環境との差異に
基づいて同基準印刷環境における上記偏差を修正すると
ともに、以降、同現印刷環境を基準印刷環境として取り
扱うようにしたため、急激に変化することがない印刷環
境のもとでは基準印刷環境における上記偏差を修正する
場面が少なくなって処理を軽減することができる。さら
に、請求項5にかかる発明によれば、同様にして温度等
の印刷環境が変化しても元の色を忠実に再現することが
可能な印刷制御装置を提供することができ、請求項6に
かかる発明によれば、印刷制御プログラムを記録した媒
体を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる印刷制御方法を適用した印刷システムをブロック図
により示しており、図2は具体的ハードウェア構成例を
ブロック図により示している。図において、画像入力装
置10はカラー画像の色画像データを印刷制御装置20
へ入力し、同印刷制御装置20は同色画像データについ
て所定の画像処理を施し、印刷データを生成して印刷装
置30に出力する。ここにおいて、色画像データはカラ
ー画像を所定の要素色ごとに色分解しつつその要素色毎
に強弱を表したものであり、有彩色であって所定の比で
混合したときには灰色に代表される無彩色と黒色とから
なる。
【0021】ここにおいて、画像入力装置10の具体例
はスキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビ
デオカメラ13などが該当し、印刷制御装置20の具体
例はコンピュータ21とハードディスク22とキーボー
ド23とCD−ROMドライブ24とフロッピーディス
クドライブ25とモデム26などからなるコンピュータ
システムが該当し、印刷装置30の具体例はプリンタ3
1等が該当する。なお、モデム26については公衆通信
回線に接続され、外部のネットワークに同公衆通信回線
を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウンロード
して導入可能となっている。
【0022】コンピュータ21は、演算処理の中枢をな
すCPU21aや、書き換え不能なプログラムを記録し
たROM21bや、ワークエリアを確保するためのRA
M21cや、所定のI/O21dなどの電子デバイスを
備えており、これらを適宜使用して外部デバイスにアク
セスしたり、プログラムを実行可能となっている。かか
るプログラムのうち、基本プログラムとして稼働してい
るのはオペレーティングシステム(OS)21eであ
り、このオペレーティングシステム21eにはプリンタ
31に印刷出力を行わせるプリンタドライバ(PRT
DRV)21fとディスプレイ32での表示を行わせる
ディスプレイドライバ(DSP DRV)21gが組み
込まれている。これらのドライバ21f,21gの類は
プリンタ31やディスプレイ32の機種に依存してお
り、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム
21eに対して追加変更可能である。また、機種に依存
して標準処理以上の付加機能を実現することもできるよ
うになっている。すなわち、オペレーティングシステム
21eという標準システム上で共通化した処理体系を維
持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実
現できる。さらに、基本プログラムとしてのオペレーテ
ィングシステム21e上でアプリケーション(APL)
21hなどが実行され、その処理結果等が上記のように
してプリンタ31やディスプレイ32から出力されるこ
とになる。
【0023】一方、図3はカラーインクジェット方式の
プリンタ31の概略構成を示しており、印字インクとし
てシアン(C)、ライトシアン(c)、マゼンタ
(M)、ライトマゼンタ(m)、イエロー(Y)、ブラ
ック(K)の六色の色インクを使用するものであり、一
列の印字ノズルを有する六つの印字ヘッドユニット31
a1にて構成している。このようにして各色ごとに印字
ヘッドユニット31a1が独立しているため、各印字ヘ
ッドユニット31a1ごとの機体差によって出力特性に
ばらつきが生じ、色バランスが崩れる要因になってい
る。そして、この六つの印字ヘッドユニット31a1か
らなる印字ヘッド31aの他、この印字ヘッド31aを
制御する印字ヘッドコントローラ31bと、当該印字ヘ
ッド31aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁移動モー
タ31cと、印刷用紙を行方向に送る紙送りモータ31
dと、これらの印字ヘッドコントローラ31bと印字ヘ
ッド桁移動モータ31cと紙送りモータ31dなどの各
種機構を全般に制御するためのプリンタコントローラ3
1eとを備えている。
【0024】さらに、図4に示すように、本プリンタ3
1は温度を検知するためのサーミスタ31fと、インク
カートリッジのインク残量を検知するためのインク残量
検知センサ31gとを備えており、これらのセンサ出力
がプリンタコントローラ31eに入力されている。ここ
において、プリンタコントローラ31eは上記センサ出
力に基づく温度データとインク残量データをパラレルI
/O31hを介して出力可能となっている。このパラレ
ルI/O31hは所定のインターフェイスケーブルを介
してコンピュータ21に接続されており、このインター
フェイスケーブルを介してコンピュータ21とプリンタ
31は双方向通信が可能となっている。従って、上記温
度データとインク残量データはプリンタ31からコンピ
ュータ21に送信されることになるが、上記インターフ
ェイスケーブルは通常の印刷データの伝送媒体も兼ねて
おり、このインターフェイスケーブルを介してコンピュ
ータ21からプリンタ31に印刷データが送信される。
【0025】コンピュータ21は所定のユーティリティ
プログラムをハードディスク22に備えて必要時に実行
可能となっており、このユーティリティプログラムを実
行することによってプリンタ31からのインク残量デー
タを解析し、その解析結果に基づいてインク残量をディ
スプレイ32にグラフィック表示することが可能であ
る。また、通常の印刷中にインク切れが発生した場合、
プリンタドライバ21fは上記インク残量データからイ
ンク切れを検知し、所定のエラーメッセージをディスプ
レイ32に表示するように構成されている。従って、利
用者はプリンタ31側を確認しなくとも、コンピュータ
21側でインク残量の状況を容易に把握することができ
る。
【0026】ここで、図5は上記印字ヘッドユニット3
1a1において1ショットで使用される色インクのイン
ク重量とそのIDによるクラス分けの対応表を示してい
る。以下、単にIDと呼ぶときには、各CcMmYに対
応するIDのインク重量を指す。図に示すように、ID
の範囲は「1」〜「21」であり、中間の「11」が基
準値となっている。かかる場合は、1ショットで使用さ
れるインク重量の基準量は、20.0〜20.5ナノグ
ラム(ng)の範囲であることが望まれる。なぜなら、
プリンタ31の場合はコンピュータ21内部で利用され
るRGBデータに対して上述したCcMmYの色インク
を利用して印字することになるが、その際に表色空間が
異なるために色変換を実行している。従って、同じ色を
保持しつつ変換するためには、CcMmYの印字ヘッド
ユニット31a1にて1ショットに使用されるインク重
量が一定の所定量であることを前提としており、この使
用量が異なると上述した出力特性のばらつきとなり色バ
ランスが崩れることになる。なお、灰色を表現する場合
などにおいては、色変換によってKの成分データが混入
することもあるため、機体間でKの印字ヘッドユニット
31a1について出力特性のばらつきがある場合、同様
の理由から色バランスが崩れることになる。このため、
図示していないが、Kのインク重量についても同様にI
Dによってクラス分けされているものとする。
【0027】上記インク重量の使用量の差異を小さくす
ることも可能であるが、印字ヘッドユニット31a1の
製造歩留まりを悪化させてしまうこととなる。従って、
上記基準量と実際に特定されるIDにおけるインク重量
とのずれを印刷制御装置20にてデータの状態で修正す
ることにより、色バランスのずれを解消することが可能
になる。図から明らかなようにIDが小さいほどインク
重量が重いので色インクをたくさん使用しており、逆に
IDが大きいほど少しの色インクを使用している。従っ
て、IDが大きい場合にはデータが表す濃度を濃いめに
すれば色バランスのずれを修正することになるし、逆に
IDが小さい場合は濃度を薄めにすれば色バランスを修
正することができるようになる。故に、予め、IDに対
応して図6に示すように入力データと出力データとの間
で変換される関数を用意しておき、この関数に従ってデ
ータの変換を行えば色バランスをとることができる。
【0028】なお、図6に示す関数はよく知られている
γ補正のトーンカーブであり、256階調のRGBデー
タを前提とすれば、γ曲線はY=255×(X/25
5)**γ(「**」はべき乗を示す)となる入出力関係を
意味しており、γ=1において入出力間で修正を行わ
ず、γ>1において入力に対して出力が弱くなり、γ<
1において入力に対して出力が強くなる。本実施形態に
おいては、予めIDに対応して印刷結果が最もリニアに
なるトーンカーブのγ値を実験によって求めてあり、各
IDに対応したルックアップテーブルLUT1〜LUT
21を生成してある。むろん、修正の程度を変えつつ所
定の傾向に従って修正するトーンカーブとしては、γ補
正に限られる必要はなく、スプライン曲線などの他の手
法であっても構わない。
【0029】本実施形態においては、六色の色インクの
それぞれに印字ヘッドユニット31a1を割り当ててい
るが、図7に示すような同じ印字ヘッドユニット31a
2を利用して六色の色インクを使用するような構成とし
ても良い。また、インクジェット方式のカラープリンタ
31について説明したが、色インクを吐出させるために
はピエゾ素子によるマイクロポンプ機構を採用しても良
いし、インク吐出孔の内側壁面に備えられたヒータによ
って気泡を発生させ、その膨張圧力でインクを吐出させ
るようなものであっても構わない。むろん、これら以外
の方法で色インクを吐出させるものであっても良いし、
あるいは、色インクを吐出させるのではなく、ヒータに
よってインクリボンに付着した色インクを溶融させて転
写する熱転写タイプの印字ヘッドなどについても適用可
能である。ただし、この場合はインクリボンごとに印字
ヘッドが異なっており、各印字ヘッドごとに機体差が生
じているようなものに適用される。
【0030】また、本実施形態においては、印刷装置3
0としてカラー印刷可能なプリンタ31を使用している
が、図8に示すカラーファクシミリ機33や、図9に示
すカラーコピー機34などに適用可能である。すなわ
ち、カラーファクシミリ機33やカラーコピー機34な
どにおいても、プリンタ31と同様に色インクやトナー
などの使用量に偏差が生じることがある。さらに、本実
施形態においては、プリンタ31に対して色画像データ
を修正するコンピュータシステムを使用しているが、図
10に示すようにカラープリンタ35内にかかる色修正
システムを内蔵し、ネットワークなどから供給される色
画像データを直に入力して印刷するような構成も可能で
ある。
【0031】一方、印刷制御装置20を構成するコンピ
ュータ21は、図11のフローチャートに示す色バラン
ス調整プログラムをハードディスク22に備えており、
必要時に実行可能となっている。この色バランス調整プ
ログラムが起動されると、まずステップS110で第一
段階のキャリブレーションパターンであるカスタムAパ
ターンをプリンタ31にて印刷させる。このカスタムA
パターンは、図12に示すように、互いに並列に印刷さ
れるカスタムA1パターンおよびカスタムA2パターン
とから構成されており、さらに、カスタムA1パターン
には図13に示すようなcmYの成分データが少しずつ
異なる円形の灰色パッチ「A1」〜「D18」が備えら
れ、カスタムA2パターンには図14に示すようなCM
Yの成分データが少しずつ異なる円形の灰色パッチ「A
1’」〜「D18’」が備えられている。なお、図13
および図14においては、それぞれcmYおよびCMY
の成分データを%表示で示しており、図15および図1
6はそれらを表形式で示している。
【0032】図13についてみれば、それぞれの灰色パ
ッチのcmYの成分データを所定の規則性に従って少し
ずつ変化させてあり、中央の灰色パッチ「A1」におい
て、本来的には無彩色に見えるようになっており、紙面
上方に向かうにつれて赤(R)成分が大きくなるととも
に下方に向かうにつれて同赤成分が小さくなる。また、
紙面左下方向に向かうにつれて緑(G)成分が大きくな
るとともに右上方向に向かうにつれて同緑成分が小さく
なり、さらに、紙面右下方向に向かうにつれて青(B)
成分が大きくなるとともに左上方向に向かうにつれて同
青成分が小さくなっている。すなわち、上方から下方に
向かう方向に要素色たる赤成分の座標軸を設定し、左斜
め下方から右斜め上方に向かう方向に要素色たる緑成分
の座標軸を設定するとともに、右斜め下方から左斜め上
方に向かう方向に要素色たる青成分の座標軸を設定し、
これらの座標軸によって定まる座標に比例して各成分デ
ータが増減している。従って、このカスタムA1パター
ン内において全ての要素色の色バランスを一定の範囲内
で変化させた全ての組が表示されることになる。また、
カスタムA2パターンにおいては成分データがCMYと
なるが、カスタムA1パターンと同様の傾向を示すよう
にしてある。
【0033】なお、図13に示すカスタムA1パターン
について、灰色パッチは中央の「A1」と、その一回り
外の「B1」〜「B6」と、さらに一回り外の「C1」
〜「C12」と、最外周の「D1」〜「D16」とから
構成されているが、ハードウェアのチェックでは必ず
「C1」〜「C12」よりも外側にずれないようにして
いる。それにもかかわらず「D1」〜「D16」を印字
するのは、無彩色を選択する際に一定の傾向で成分デー
タがずれる複数の灰色パッチにおいて両側の灰色パッチ
と比較することによって正確に判断できる事実に鑑み、
必ず両側に灰色パッチが存在するようにするためであ
る。むろん、図14のカスタムA2パターンについても
同様であることは言うまでもない。
【0034】印字ヘッドユニット31a1におけるイン
クの使用量に偏りがある場合には、予定通りの色インク
が吐出されないため、灰色パッチ「A1」あるいは「A
1’」ではなく、他の灰色パッチにおいて色バランスが
正常になる、すなわち、無彩色のパッチとなる。その関
係を逆算した対応関係の一例を図17に示している。例
えば、カスタムA2パターンにおいて、灰色パッチ「A
1’」が無彩色に見えるのであれば、シアンの色インク
の使用量のIDは「11」となり、マゼンタの色インク
の使用量のIDは「11」となり、イエローの色インク
の使用量のIDは「11」となるのでまさしく各要素色
の使用量が均衡していることになる。しかし、灰色パッ
チ「C4’」が無彩色に見えるのであれば、シアンの色
インクに対する使用量のIDは「11」となり、マゼン
タの色インクに対する使用量のIDは「15」となり、
イエローの色インクに対する使用量のIDは「7」とな
っていることが分かる。すなわち、イエロー、シアン、
マゼンタの順で吐出するインク重量が少しずつ小さくな
っており、各要素色間の実際の吐出量における強弱が分
かる。
【0035】ところで、カスタムAパターンにて灰色パ
ッチがたくさん並ぶと、無彩色であるか否かの判断を付
けにくくなる場合がある。このため、図13および図1
4に示すように、灰色パッチの背景に黒色インクにより
所定の輝度を有するとともに機体間で輝度の差が生じに
くい横縞パターンのリファレンスパッチを印刷し、この
背景と灰色パッチを対比させることによって無彩色を確
認しつつ選択させるようにしてある。かかる場合は灰色
パッチの中から無彩色のパッチを選択する際の正確度を
向上させることが可能である。なお、カスタムA1パタ
ーンのリファレンスパッチ「REF1」は、カスタムA
2パターンのリファレンスパッチ「REF2」よりも横
縞パターンにおける黒色線の線幅を細くし、全体的に淡
色の要素色により印刷された灰色パッチと輝度が適合す
るようにしてある。
【0036】かかるカスタムAパターンが印刷された
ら、カスタムA1パターンおよびカスタムA2パターン
のそれぞれについて無彩色に見える灰色パッチの記号を
利用者に選択させ、ステップS120でキーボード23
からコンピュータ21に対して入力させる。次なるステ
ップS130では、ステップS120で入力された二つ
の灰色パッチの記号を利用して第二段階のキャリブレー
ションパターンであるカスタムB,Cパターンをプリン
タ31にて印刷させる。このカスタムB,Cパターン
は、図18に示すように、互いに並列に印刷されるカス
タムBパターンおよびカスタムCパターンとから構成さ
れており、さらに、カスタムCパターンは、カスタムC
1パターンとカスタムC2パターンとから構成されてい
る。
【0037】ここにおいて、カスタムBパターンは、図
19に示すように、黒色インクの成分データについて濃
度が少しずつ異なるモノトーンパターンで短冊形に印刷
された複数の黒色パッチ「1」〜「11」と、その背景
に黒色インクにより印刷された横縞パターンのリファレ
ンスパッチ「REF1」とから構成されている。なお、
それぞれの黒色パッチ「1」〜「11」に記載された数
字は、Kインクの成分データを表しており、中央の黒色
パッチ「6」を基準として紙面上方に向かうにつれて濃
度が薄くなるとともに下方に向かうにつれて同濃度が濃
くなっている。一方、カスタムC1パターンおよびカス
タムC2パターンは、図20に示すように構成されてい
る。同図を参照すると、この場合も同様に複数の短冊形
パッチが印刷されていることが分かり、この意味におい
て上述したカスタムBパターンと相違はないが、カスタ
ムC1パターンおよびカスタムC2パターンにおいて
は、それぞれの短冊形パッチが灰色パッチ「1」〜「1
1」で構成されることで異なる。
【0038】すなわち、カスタムC1パターンにおいて
は、上記カスタムA1パターンにて利用者が選択した灰
色パッチの記号に基づき、その灰色パッチと同等の輝度
を有する灰色パッチ「6」を配置し、紙面上方に向かう
につれて濃度が薄くなるとともに下方に向かうにつれて
同濃度が濃くなるようにcmYの各成分データを略均等
に変化させて印刷してあり、さらに、その背景には黒色
インクにより横縞パターンのリファレンスパッチ「RE
F1」を印刷してある。他方、カスタムC2パターンに
おいては、上記カスタムA2パターンにて利用者が選択
した灰色パッチの記号に基づき、その灰色パッチと同等
の輝度を有する灰色パッチ「6」を配置し、紙面上方に
向かうにつれて濃度が薄くなるとともに下方に向かうに
つれて同濃度が濃くなるようにCMYの各成分データを
略均等に変化させて印刷してあり、さらに、その背景に
は黒色インクにより横縞パターンのリファレンスパッチ
「REF2」を印刷してある。なお、図21および図2
2は、カスタムA1パターンおよびカスタムA2パター
ンにてそれぞれ灰色パッチ「B4」および「A1’」を
選択した場合において、カスタムC1パターンおよびカ
スタムC2パターンの各灰色パッチの成分データをそれ
ぞれ表形式により示している。これらの図を参照する
と、cmYあるいはCMYの各成分データが灰色パッチ
「6」を基準として±20%程度の範囲で略均等に増減
していることが分かる。
【0039】このようなカスタムB,Cパターンが印刷
されたら、カスタムBパターンについては背景と輝度が
一致する黒色パッチの記号を、カスタムC1パターンお
よびカスタムC2パターンについては背景と輝度が一致
する灰色パッチの記号をそれぞれ利用者に選択させ、ス
テップS140でキーボード23からコンピュータ21
に対して入力させる。次なるステップS150では、ス
テップS140で入力された灰色パッチの記号を利用し
て第三段階のキャリブレーションパターンであるカスタ
ムDパターンを印刷させる。このカスタムDパターン
は、図12に示すように互いに並列に印刷されるカスタ
ムD1パターンおよびカスタムD2パターンから構成さ
れている。このカスタムD1パターンおよびカスタムD
2パターンにおいては、それぞれ複数の灰色パッチ「A
1」〜「D18」および「A1’」〜「D18’」が印
刷される点において上述したカスタムA1パターンおよ
びカスタムA2パターンと同様である。しかし、それぞ
れの灰色パッチにおけるcmYあるいはCMYの成分デ
ータが異なる。
【0040】すなわち、カスタムD1パターンおよびカ
スタムD2パターンにおいては、それぞれ上記カスタム
C1パターンおよびカスタムC2パターンにて利用者が
選択した灰色パッチと同等の成分データを有する灰色パ
ッチを「A1」,「A1’」に配置する。そして、カス
タムA1パターンおよびカスタムA2パターンと同様の
規則性に従って成分データを変化させるが、このときの
変化度合いをより小さくしてある。例えば、図23およ
び図24は、それぞれカスタムC1パターンおよびカス
タムC2パターンにて「6」および「3」の灰色パッチ
を選択した場合におけるカスタムD1パターンおよびカ
スタムD2パターンの成分データを表形式により示して
いる。ここで、図15と図23、あるいは図16と図2
4とを比較すると、図23および図24に示す方が灰色
パッチ間における成分データの変化度合いが小さいこと
が分かる。
【0041】カスタムDパターンが印刷されたら、カス
タムD1パターンおよびカスタムD2パターンのそれぞ
れについて無彩色に見える灰色パッチの記号を利用者に
選択させ、ステップS160でキーボード23からコン
ピュータ21に対して入力させる。その後、ステップS
170ではプリンタ31から送信される温度データとイ
ンク残量データを取得する。そして、次のステップS1
80では、ステップS140で入力された黒色パッチの
記号に該当するKのIDに従って修正用ルックアップテ
ーブルを取得するとともに、ステップS160で入力さ
れた二つの灰色パッチの記号に該当するCcMmY各色
のIDに従って修正用ルックアップテーブルを取得し、
ステップS170で取得した温度データとインク残量デ
ータとを同修正用ルックアップテーブルのヘッダ情報と
して書き込みつつプリンタドライバ21fが色変換に使
用する色変換用ルックアップテーブルに組み込むべく設
定する。
【0042】図25は、プリンタドライバ21fの処理
手順を概略フローチャートにより示している。同図にお
いて、ステップS210ではプリンタドライバ21fに
修正用ルックアップテーブルが設定されているか否かを
判定し、その結果、設定されていないと判定した場合に
は、後述するステップS250の処理に移行する。一
方、修正用ルックアップテーブルが設定されていると判
定した場合には、ステップS220でプリンタ31から
送信される現時点での温度データとインク残量データと
を取得する。そして、次なるステップS230では、取
得した現時点での温度データおよびインク残量データ
と、修正用ルックアップテーブルのヘッダ情報として保
持されている温度データおよびインク残量データとをそ
れぞれ比較する。
【0043】ここで、現時点での温度データおよびイン
ク残量データと、ヘッダ情報としての温度データおよび
インク残量データをそれぞれ比較するのは、これらの印
刷環境に応じて1ショットで吐出されるインク重量が変
化するためである。具体的には、インク残量が一定であ
ると仮定した場合、インク吐出量に対する温度依存性は
概ね図26に示すようになる。同図を参照すると、温度
上昇に伴ってインク吐出量が増加する関係にあることが
分かるが、これは温度が上昇することによってインクの
粘度が低下して粘り気がなくなるためである。従って、
例えば、図に示すように、ヘッダ情報として保持されて
いる温度データと、現時点での温度データとの間に差異
があれば、インク吐出量にも偏差が生じることになる。
すなわち、この例においてはインク吐出量が全体として
多くなり、印刷画像は元の画像に比べて全体的に濃いめ
の色として表現されてしまうことになる。
【0044】一方、温度が一定であると仮定した場合、
インク吐出量に対するインク残量依存性は概ね図27に
示すようになる。同図を参照すると、インク残量がある
所定量以上の場合にはインク吐出量は一定であるが、同
所定量以下になると徐々にインク吐出量が低下すること
が分かる。従って、例えば、図に示すように、ヘッダ情
報として保持されているインク残量データと、現時点で
のインク残量データとの間に差異があれば、インク吐出
量にも偏差が生じることになる。すなわち、この例にお
いてはインク吐出量が全体として少なくなり、印刷画像
は元の画像に比べて薄めの色として表現されてしまうこ
とになる。そこで、本実施形態においては、インク吐出
量に対する温度依存性とインク残量依存性を予め実験に
より求めてその実験値を保持させてあり、上記ステップ
S230においてはそれぞれの実験値を参照しつつ、上
述した色バランス調整プログラム実行時と現時点での温
度およびインク残量の差異に基づくインク吐出量の偏差
を取得する。より具体的には、各成分毎に温度の差異に
基づくインク吐出量の偏差と、インク残量の差異に基づ
くインク吐出量の偏差とを合計すればよい。むろん、こ
こで取得する印刷環境としては、インク吐出量に影響を
及ぼすものであればよく、温度やインク残量の他、湿度
等に関する情報を取得して利用するなどしてもよい。
【0045】そして、次のステップS240において、
ステップS230で取得したインク吐出量の偏差を加味
して各色成分毎にIDを再判断する。例えば、ステップ
S230で取得したインク吐出量の偏差が「+1.0n
g(現時点の方がインク重量が多い)」である場合、図
5からも分かるようにIDの変化量としては「−2」に
相当するから元のIDにこの変化量を加算して新たなI
Dとすればよい。そして、再判断後のIDに従って対応
する修正用ルックアップテーブルを決定し、現時点での
温度データとインク残量データをヘッダ情報として書き
込みつつ、プリンタドライバ21fに設定された修正用
ルックアップテーブルを更新する。従って、次回以降は
更新された修正用ルックアップテーブルのヘッダ情報が
基準となり、このヘッダ情報と実際の印刷時の温度およ
びインク残量の差異に基づいて修正用ルックアップテー
ブルが随時更新されることになる。
【0046】その後、ステップS250ではラスタライ
ズされた印刷データを入力し、RGBの階調データから
CcMmYKの階調データへと色変換する。このとき、
各成分毎に本来の色変換用ルックアップテーブルを参照
して色変換を実行してから修正用ルックアップテーブル
を参照して成分データを修正する。従って、ステップS
250の色変換を実施することにより、色画像データは
色の同一性を失って変換されることになるが、このよう
に色の同一性を失っているにもかかわらず、そのデータ
に従って印字ヘッドにて色インクが吐出された場合には
インク吐出量の偏差によって元の色が再現される。むろ
ん、ここにおけるインク吐出量の偏差とは、本来的に生
じている各色インク間のインク吐出量の偏差と、温度や
インク残量といった印刷環境によるインク吐出量のばら
つきの双方を含み、これらが同時に解消されることを意
味する。そして、色変換が行われたらステップS260
にて256階調から2階調へと二値化し、ステップS2
70にて所定のコントロールコードを付加してスプール
ファイルを生成し、プリンタ31に転送することにより
印刷させる。
【0047】本実施形態においては、印刷要求毎にステ
ップS210〜S240の処理を実行するようにしてい
るが、むろん、かかる構成に限定されることはなく適宜
変更可能である。例えば、印刷要求毎に所定のカウンタ
をカウントアップし、所定回数の印刷要求毎にステップ
S210〜S240の処理を実行するようにしてもよ
い。すなわち、温度やインク残量が急激に変化すること
はないとの想定のもとでステップS210〜S240の
処理を間欠的に実行する。この場合、演算量を削減する
ことができるため処理速度は全体として向上するが、む
ろん、温度およびインク残量の変化に対する補正の追従
性が低下することは言うまでもない。
【0048】さらに、本実施形態においては、プリンタ
ドライバ21fにおいて温度およびインク残量の変化に
対する補正処理を行うようにしているが、別のプログラ
ムとしてかかる処理を実行するようにしてもよい。例え
ば、ステップS210〜S240の処理手順を有するプ
ログラムをシステム起動時に自動的に実行させ、その後
はコンピュータ21の未使用時等に随時実行させるよう
にしてもよい。ただし、プリンタ31から温度データと
インク残量データを取得する必要があるため、プリンタ
31の電源が常時投入されていることを要する。一方、
プリンタドライバ21fで処理する場合は印刷すること
を前提としているため、実際の処理時にはプリンタ31
の電源が投入されていると考えられ、温度データとイン
ク残量データを取得する上では何ら支障が生じることは
ない。
【0049】以上のように、本実施形態においては、色
バランス調整プログラムにおけるステップS110,S
120,S140でそれぞれ第一〜第三のキャリブレー
ションパターンを印刷するとともに、ステップS170
で印刷環境を示す情報として温度データとインク残量デ
ータとを取得しており、かかる処理を実行するソフトウ
ェア構成とハードウェア構成によってキャリブレーショ
ンパターン印刷手段が構成される。また、ステップS1
80ではキャリブレーションパターン印刷時の温度とイ
ンク残量を基準として各成分のインク吐出量の基準値か
らの偏差を取得して修正用ルックアップテーブルをプリ
ンタドライバ21fに設定しており、かかる処理を実行
するソフトウェア構成とハードウェア構成によって基準
偏差取得手段が構成される。
【0050】一方、プリンタドライバ21fにおけるス
テップS220で印刷時の温度データとインク残量デー
タを取得するとともに、ステップS230でキャリブレ
ーションパターン印刷時のデータと比較し、両者の差異
に基づいて現時点でのインク吐出量の偏差を取得してお
り、かかる処理を実行するソフトウェア構成とハードウ
ェア構成によって現偏差取得手段が構成される。さら
に、ステップS240では現時点での上記偏差を解消す
るように修正用ルックアップテーブルを更新しており、
この処理を実行するソフトウェア構成とハードウェア構
成によって印刷データ修正手段が構成される。
【0051】本実施形態においては第一〜第三の各キャ
リブレーションパターンを印刷し、利用者にパッチを選
択させるようにしているが、各キャリブレーションパタ
ーンの意味は次のようになる。まず、第一のキャリブレ
ーションパターンたるカスタムAパターンにて無彩色の
灰色パッチを選択させることにより、CcMmYの各色
のインク吐出量のばらつきを大まかに検出する。する
と、そのばらつきの程度も分かった感じもするが、その
灰色パッチの輝度が最適であるとは限らない。そこで、
各色の成分データを略均等に変化させることにより輝度
を変化させた第二のキャリブレーションパターンたるカ
スタムB,Cパターンを印刷する。
【0052】カスタムBパターンにおいては、背景のリ
ファレンスパッチと輝度が一致する黒色パッチを選択さ
せてKインクについてインク吐出量の基準量からの偏差
を取得する。また、カスタムCパターンにおいては、背
景のリファレンスパッチと輝度の一致する灰色パッチを
選択させて輝度合わせを行う。そして、第三のキャリブ
レーションパターンにて輝度合わせ後のCcMmYの成
分データを基準として各成分データを微妙に変化させた
灰色パッチを印刷し、利用者によって再度無彩色の灰色
パッチを選択させ、最終的にCcMmYの各色インクに
ついてかかるキャリブレーションパターン印刷時を基準
としてインク吐出量の偏差を取得する。従って、少なく
ともキャリブレーションパターン印刷時と同一の印刷環
境においては、最もバランスのとれた修正用ルックアッ
プテーブルが選択されてプリンタドライバ21fに設定
される。
【0053】ところで、上述したカスタムAパターン、
カスタムB,CパターンおよびカスタムDパターンを印
刷する場合、色変換処理を伴うプリンタドライバを利用
した印刷手法は採用し得ない。すなわち、かかるパター
ンを印刷する意味は、各印字ヘッドユニット31a1の
インク吐出量のばらつきを取得することにある。従っ
て、各パッチを所要の色インクの成分データで表現して
印刷しなければならないが、色変換処理を伴う印刷手法
においては、このような印刷態様をなし得ない。例え
ば、あるRGBの階調データを入力したときに、それが
cmYあるいはCMYの成分データに変換されるとは限
らない。従って、上記のキャリブレーションパターンを
印刷するにあたっては、色バランス調整プログラムに
て、ドットマトリクス状の画素で構成されるとともに、
各パッチに対応する画素に所要のcmY、CMYあるい
はKの成分データを配した画像データを生成し、この画
像データを256階調から2階調に二値化した後、所定
のコントロールコードを付加してスプールファイルを生
成し、このスプールファイルをプリンタ31に転送す
る。すると、プリンタ31においては、上記画像データ
の各画素における成分データに従って各印字ヘッドユニ
ット31a1を独立して駆動するため、上記のキャリブ
レーションパターンが印刷される結果となる。
【0054】なお、上述した色バランス調整プログラム
やプリンタドライバ21fなどはインストールプログラ
ムとともにフロッピーディスクやCD−ROMなどのプ
ログラム記録媒体に記録されて頒布され、コンピュータ
21にプリンタ31を接続した後、同フロッピーディス
クをフロッピーディスクドライブ25にセットしたり、
CD−ROMをCD−ROMドライブ24にセットして
インストールされる。すなわち、セットアップ後、イン
ストールプログラムはアプリケーションとして実行さ
れ、プリンタドライバ21fや色変換ルックアップテー
ブルなどをハードディスク22上に展開することにな
る。むろん、インストールはかかるフロッピーディスク
やCD−ROMなどの具体的な媒体に限らず、モデム2
6を介して公衆通信回線などを介してインストールする
ことも可能である。
【0055】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。プリンタ31の初期導入時や色バランスの
ずれが目立つようになったら、コンピュータ21にて色
バランス調整プログラムを実行する。この色バランス調
整プログラムが起動されると、コンピュータ21はステ
ップS110にてプリンタ31に対して図12〜図14
に示すカスタムAパターンを印刷させる。このカスタム
Aパターンにおいて、利用者はそれぞれの灰色パッチを
見て要素色の影響のないもの、すなわち無彩色に見える
灰色パッチを選択し、ステップS120にてその灰色パ
ッチの記号をコンピュータ21に入力する。このとき、
カスタムAパターンにおいては灰色パッチの並びと成分
データの変化の度合いに規則性があるため、二つ並んだ
いずれかが無彩色に近いか分かりにくい場合にはその並
び方向の直線上にある離れた二つの灰色パッチを比較し
て中間を選択するといったことも可能である。
【0056】ここで、利用者が灰色パッチの記号を入力
すると、コンピュータ21はステップS130にてその
記号に基づきプリンタ31に対して図18〜図20に示
すカスタムB,Cパターンを印刷させる。利用者は、カ
スタムBパターンについては背景と輝度が一致する黒色
パッチの記号を、カスタムC1パターンおよびカスタム
C2パターンについては背景と輝度が一致する灰色パッ
チの記号をそれぞれ選択し、ステップS140にてそれ
らの記号を入力する。すると、コンピュータ21は次な
るステップS150で上記入力された灰色パッチの記号
を利用してプリンタ31に対してカスタムDパターンを
印刷させる。
【0057】このカスタムDパターンは、カスタムC1
パターンとカスタムC2パターンのそれぞれで選択され
た灰色パッチの成分データと同等の灰色パッチを中心と
して、カスタムAパターンと同様に各要素色の成分デー
タが徐々に異なる複数の灰色パッチとその背景のリファ
レンスパッチとから構成されているが、成分データの変
化度合いがカスタムAパターンより小さくなっている。
このため、カスタムAパターンにて選択した無彩色の灰
色パッチより、より無彩色に近い灰色パッチを選択する
ことが可能になる。利用者がカスタムDパターンにおい
て無彩色に見える灰色パッチを選択し、ステップS16
0でそれらの記号をコンピュータ21に入力すると、コ
ンピュータ21はステップS170でプリンタ31から
温度データとインク残量データを取得する。そして、次
のステップS180では、ステップS140で入力され
た黒色パッチの記号に該当するKのIDに従って修正用
ルックアップテーブルを取得するとともに、ステップS
160で入力された二つの灰色パッチの記号に該当する
CcMmY各色のIDに従って修正用ルックアップテー
ブルを取得し、ステップS170で取得した温度データ
とインク残量データとを同修正用ルックアップテーブル
のヘッダ情報として書き込みつつプリンタドライバ21
fに設定する。このように、プリンタドライバ21fに
修正用ルックアップテーブルが設定されれば、プリンタ
31における出力特性の偏差を打ち消すように色変換さ
れて印刷され、本来のものに忠実に色が再現されるよう
になる。
【0058】むろん、温度およびインク残量等の印刷環
境が変化すれば、インク吐出量も変化して元の色が再現
されない可能性がある。しかしながら、本実施形態にお
いては、プリンタドライバ21fが色変換前のステップ
S220で現時点での温度データとインク残量データと
を取得し、ステップS230でこれらのデータと、設定
されている修正用ルックアップテーブルのヘッダ情報と
を比較し、印刷環境の変化によるインク吐出量の偏差を
取得するとともに、ステップS240で同偏差を加味し
つつ最もバランスの良い修正用ルックアップテーブルに
更新するため、印刷環境の変化によるインク吐出量の偏
差と、本来、生じていた印字ヘッド間でのインク吐出量
のばらつきとが同時に解消されて元画像が忠実に再現さ
れる。
【0059】このように、印刷制御装置20は印刷装置
30に対して各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付
してキャリブレーションパターンを印刷させつつ、同キ
ャリブレーションパターン印刷時における温度等の印刷
環境を検知して所定の基準印刷環境における各色インク
の使用量の基準値からの偏差を取得するとともに、その
後の印刷時においては現印刷環境と上記基準印刷環境と
の差異に基づいて同基準印刷環境における上記偏差を現
印刷環境における偏差に修正し、修正後の偏差を解消す
るように印刷データを修正して印刷装置30に出力する
ようにしたため、温度等の印刷環境が変化しても元の色
を忠実に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷制御方法を適
用した印刷システムの構成を示す概略ブロック図であ
る。
【図2】同印刷システムの具体的ハードウェア構成例を
示すブロック図である。
【図3】同印刷システムで色ずれを判断することになる
印刷装置としてのプリンタの概略ブロック図である。
【図4】同プリンタから温度とインク残量とを取得する
ための構成例を示す概略ブロック図である。
【図5】同プリンタにて吐出する色インクのインク重量
とそのクラス分けの対応を示す図である。
【図6】クラス分けに対応した修正用ルックアップテー
ブルでの入出力の対応関係を示す図である。
【図7】プリンタの変形例を示す概略ブロック図であ
る。
【図8】他の印刷装置としてカラーファクシミリ機を示
す図である。
【図9】他の印刷装置としてカラーコピー機を示す図で
ある。
【図10】他の印刷装置としてネットワークなどに接続
可能なカラープリンタを示す図である。
【図11】色バランス調整プログラムの処理手順を示す
フローチャートである。
【図12】カスタムA(D)パターンにおいてパターン
の配置を示す図である。
【図13】カスタムA1パターンをcmYモードの成分
データで示す図である。
【図14】カスタムA2パターンをCMYモードの成分
データで示す図である。
【図15】カスタムA1パターンの成分データの対応関
係を示す図である。
【図16】カスタムA2パターンの成分データの対応関
係を示す図である。
【図17】カスタムA2パターンで選択される灰色パッ
チに対応するIDを示す図である。
【図18】カスタムB,Cパターンにおいてパターンの
配置を示す図である。
【図19】カスタムBパターンを示す図である。
【図20】カスタムCパターンを示す図である。
【図21】カスタムC1パターンにおける成分データの
対応関係の一例を示す図である。
【図22】カスタムC2パターンにおける成分データの
対応関係の一例を示す図である。
【図23】カスタムD1パターンにおける成分データの
対応関係の一例を示す図である。
【図24】カスタムD2パターンにおける成分データの
対応関係の一例を示す図である。
【図25】プリンタドライバの印刷処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図26】温度とインク吐出量との関係を示す概略図で
ある。
【図27】インク残量とインク吐出量との関係を示す概
略図である。
【符号の説明】 10…画像入力装置 11…スキャナ 12…デジタルスチルカメラ 13…ビデオカメラ 20…印刷制御装置 21…コンピュータ 21a…CPU 21b…ROM 21c…RAM 21d…I/O 21e…オペレーティングシステム 21f…プリンタドライバ 21g…ディスプレイドライバ 21h…アプリケーション 22…ハードディスク 23…キーボード 24…CD−ROMドライブ 30…印刷装置 31…プリンタ 32…ディスプレイ 33…カラーファクシミリ機 34…カラーコピー機 35…カラープリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA11 EB27 EB30 EB47 EB50 EC79 EE03 KD10 2C061 AP01 AP03 AP04 AQ05 AR01 KK04 KK12 KK18 KK22 KK26 KK27 KK31 2C262 AA02 AA24 AA26 AA27 AB11 AB17 BC17 EA02 EA04 EA14 FA13 GA01 GA05 GA29 5C074 AA20 BB16 CC07 DD09 DD24 EE03 FF15 GG09 HH04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 利用可能な色インクごとに独立した複数
    の印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づ
    いて所要の色インクを印刷媒体上に付して元画像を再現
    して印刷する印刷装置に対して、同印刷データを出力す
    る印刷制御方法であって、 各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリブ
    レーションパターンを印刷させるとともに、同キャリブ
    レーションパターン印刷時の印刷環境を取得するキャリ
    ブレーションパターン印刷工程と、 上記キャリブレーションパターンとキャリブレーション
    パターン印刷時の印刷環境とに基づいて所定の基準印刷
    環境における上記各色インクの使用量の基準値からの偏
    差を取得する基準偏差取得工程と、 上記印刷データを上記印刷装置に出力するにあたり現印
    刷環境を取得し、当該現印刷環境と上記基準印刷環境と
    の差異に基づいて上記偏差を修正することにより現印刷
    環境における上記偏差を取得する現偏差取得工程と、 この現偏差取得工程にて取得した上記偏差を解消するよ
    うに印刷データを修正する印刷データ修正工程とを具備
    することを特徴とする印刷制御方法。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の印刷制御方法にお
    いて、上記印刷装置は、温度検知機構とインク残量検知
    機構とを備えており、 上記キャリブレーションパターン印刷工程は、上記キャ
    リブレーションパターン印刷時の印刷環境として上記印
    刷装置から温度とインク残量とを取得することを特徴と
    する印刷制御方法。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の印刷制御方法において、上記基準偏差取得工程
    は、上記キャリブレーションパターン印刷時の印刷環境
    を上記基準印刷環境として上記偏差を取得することを特
    徴とする印刷制御方法。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の印刷制御方法において、上記現偏差取得工程は、上
    記現印刷環境と基準印刷環境との差異に基づいて上記偏
    差を修正するとともに、修正後の偏差を同基準印刷環境
    としての偏差に更新することを特徴とする印刷制御方
    法。
  5. 【請求項5】 利用可能な色インクごとに独立した複数
    の印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づ
    いて所要の色インクを印刷媒体上に付して元画像を再現
    して印刷する印刷装置に対して、同印刷データを出力す
    る印刷制御装置であって、 各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリブ
    レーションパターンを印刷させるとともに、同キャリブ
    レーションパターン印刷時の印刷環境を取得するキャリ
    ブレーションパターン印刷手段と、 上記キャリブレーションパターンとキャリブレーション
    パターン印刷時の印刷環境とに基づいて所定の基準印刷
    環境における上記各色インクの使用量の基準値からの偏
    差を取得する基準偏差取得手段と、 上記印刷データを上記印刷装置に出力するにあたり現印
    刷環境を取得し、当該現印刷環境と上記基準印刷環境と
    の差異に基づいて上記偏差を修正することにより現印刷
    環境における上記偏差を取得する現偏差取得手段と、 この現偏差取得手段にて取得した上記偏差を解消するよ
    うに印刷データを修正する印刷データ修正手段とを具備
    することを特徴とする印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 利用可能な色インクごとに独立した複数
    の印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づ
    いて所要の色インクを印刷媒体上に付して元画像を再現
    して印刷する印刷装置に対して、同印刷データを出力す
    る印刷制御プログラムを記録した媒体であって、 各色インクを所定の濃度で印刷媒体上に付してキャリブ
    レーションパターンを印刷させるとともに、同キャリブ
    レーションパターン印刷時の印刷環境を取得するキャリ
    ブレーションパターン印刷ステップと、 上記キャリブレーションパターンとキャリブレーション
    パターン印刷時の印刷環境とに基づいて所定の基準印刷
    環境における上記各色インクの使用量の基準値からの偏
    差を取得する基準偏差取得ステップと、 上記印刷データを上記印刷装置に出力するにあたり現印
    刷環境を取得し、当該現印刷環境と上記基準印刷環境と
    の差異に基づいて上記偏差を修正することにより現印刷
    環境における上記偏差を取得する現偏差取得ステップ
    と、 この現偏差取得ステップにて取得した上記偏差を解消す
    るように印刷データを修正する印刷データ修正ステップ
    とを具備することを特徴とする印刷制御プログラムを記
    録した媒体。
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