JP4572357B2 - 印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体および印刷装置 - Google Patents

印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体および印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体および印刷装置に関し、特に、印刷媒体上での色を調整して印刷させる印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体および印刷装置に関する。
インクジェットプリンタのようなカラー印刷装置では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の三色の色インク、あるいはこれにブラック(K)を加えた四色の色インクでカラー画像を印刷する。これらの色インクを吐出する印刷ヘッドは全ての色インクを吐出する一体型のものとすることも可能であるが、歩留まりが悪くなるので複数の印刷ヘッドを色ごとに分けて使用することが多い。一体型の場合は色インクの吐出量は全体的に多いか少ないかの誤差はあるものの各色インク間でのバランスは保持される。しかしながら、複数の印刷ヘッドを使用する場合には印刷ヘッドごとのばらつきによって各色インク間でのバランスが崩れてしまう。
このため、従来のカラー印刷装置では、印刷ヘッドを駆動する駆動回路ごとに駆動信号を調整可能としておき、この駆動信号を工場などで設定すれば各色インク間でのバランスを保持可能となっている(特許文献1参照。)。
特公平6−79853号公報
上述した従来のものにおいては、次のような課題があった。
確かに、各色インク間での色バランスをとることができ、これによって元の色が再現されることになるが、同一のオブジェクト等を印刷する場合であっても印刷位置に応じて色差が生じるといった印刷位置に依存する色ずれを解消することができなかった。このような印刷位置に応じた色ずれは、主に印刷ヘッド−用紙間の距離が一定ではないことに起因している。すなわち、印刷ヘッド−用紙間の距離が長くなれば用紙上に付された色インクのドット面積が小さくなり、逆に、同距離が短くなれば色インクのドット面積が大きくなるため、印刷ヘッド−用紙間の距離が変化することによって色の濃淡が表れることになる。
むろん、一般的なカラー印刷装置においては、印刷ヘッド−用紙間の距離は略一定に保たれており、同距離が変化することによる影響はほぼ無視することができる。しかしながら、「A1」や「A2」サイズなどの大きな用紙に印刷可能なカラー印刷装置においては、自ずと装置が大型となることから、製造精度の問題やプラテンの湾曲などの要因により、一枚の用紙であっても印刷位置に応じてヘッド−用紙間の距離が無視できないほどに異なる場合がある。従って、かかる場合には、上述した理由から印刷位置に応じて色ずれが生じることになる。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、印刷位置に依存する色ずれを解消することが可能な印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムを記録した媒体および印刷装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、要素色の記録材に対応した印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づいて所要の要素色の記録材を印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷する印刷装置に対して、同印刷データを出力する印刷制御方法であって、予定される記録材の量と実際に付される記録材の量とに生じる偏差に印刷位置への依存性があるか否かを検出するためのキャリブレーションパターンを印刷させるキャリブレーションパターン印刷工程と、このキャリブレーションパターン印刷工程にて印刷されたキャリブレーションパターンに基づいて印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得工程と、この偏差取得工程にて取得した印刷位置に依存する偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力工程とを備えた構成としてもよい。
上記構成においては、印刷媒体上の印刷位置に応じて予定される記録材の量と実際に付される記録材の量とに生じる偏差に印刷位置への依存性が生じ、これによって印刷位置によって色ずれが生じうる印刷装置に使用して好適である。実際にかかる色ずれを解消するには、まずキャリブレーションパターン印刷工程にて所定のキャリブレーションパターンを印刷させる。そして、次の偏差取得工程にて同キャリブレーションパターンに基づき、印刷位置に依存する上記偏差を取得し、印刷データ修正出力工程にて同偏差を解消するように印刷データを修正して印刷装置に出力する。すると、同印刷装置側では同印刷データに基づいて所要の要素色の記録材を印刷媒体上に付して印刷する。
従って、印刷媒体上にて予定される記録材の量と実際に付される記録材の量との間には印刷位置に依存して偏差が生じることがあるものの、かかる印刷位置に依存する記録材の偏差を解消するように印刷データの時点で修正するので、結果として印刷位置に応じた色ずれが解消され、元の画像が忠実に再現されることになる。
ここにおける印刷装置に備えられた印刷機構としては、例えば、微少の色インクをピエゾ素子やバブルによって吐出させるインクジェット方式を採用することができ、この場合には印刷位置に応じていわゆるプラテンギャップが異なることにより、印刷媒体上に付される色インクのドット面積に偏差が生じて印刷位置に応じた色ずれが生じる。なお、かかるプラテンギャップの印刷位置に依存する偏差は特に大型の印刷装置にて生じることが多い。すなわち、装置が大型となれば製造精度の影響が表れやすいと言えるし、また、プラテンの湾曲も生じやすいと言える。さらに、別の例としてトナーを静電気で付着させる電子写真方式を採用してもよく、この場合には個々のドラムの個体差などの要因によって印刷媒体上に付されるトナーの量が印刷位置に依存して異なり、同様に色ずれが生じることがある。
キャリブレーションパターン印刷工程においては、予定される記録材の量と実際に付される記録材の量とに生じる偏差に印刷位置への依存性があるか否かを検出するためのキャリブレーションパターンを印刷させるが、印刷位置への依存性を検出するための具体的な一例として、印刷制御方法において、上記キャリブレーションパターン印刷工程は、上記印刷媒体を所定の領域単位で細分化した各印刷位置に対応して上記キャリブレーションパターンを印刷させる構成としてもよい。
上記構成においては、印刷対象となる印刷媒体を所定の領域単位で細分化しておき、この細分化された各領域に対応してキャリブレーションパターンを印刷させる。むろん、この場合には偏差取得工程にて各領域単位で上記偏差を取得することになるし、印刷データ修正出力工程にて各領域単位で取得した偏差を解消するように印刷データを修正することになる。
ここで印刷媒体を細分化する場合、各種の態様を考慮しうる。例えば、単に印刷媒体を長さ方向で帯状の領域に細分化するようにしてもよいし、格子状の領域に細分化するなどしてもよい。また、印刷位置に依存して生じる偏差に規則性があるならば、この規則性に従って細分化すれば効果的である。例えば、多くのインクジェット方式の印刷装置においては、副走査方向に印刷媒体を搬送しつつ主走査方向で印刷ヘッドを移動させて色インクを付すことにより印刷を行うため、この場合においてプラテンギャップの差異は主走査方向で生じやすいと言える。このため、印刷制御方法において、上記キャリブレーションパターン印刷工程は、主走査方向で細分化した各印刷位置に対応して上記キャリブレーションパターンを印刷させる構成としてもよい。
すなわち、印刷媒体を所定の領域単位で細分化し、各領域に対応してキャリブレーショパターンを印刷するが、プラテンギャップの差異が生じやすい主走査方向で所定の領域単位に細分化する。
偏差取得工程にて印刷位置に依存する上記偏差を取得するといった場合、例えば、所定要素色の記録材を基準となる濃度データに基づいて印刷媒体上に付してキャリブレーションパターンを印刷するとともに、測色装置でこれを読み取って実測データを取得し、印刷位置に応じた同実測データと基準となる濃度データとの差異を取得するようにしてもよい。また、測色装置を利用しなくとも、利用者の目視によってかかる偏差を取得することも可能である。その具体的構成の一例として、印刷制御方法において、上記印刷装置が墨色の記録材を用いて印刷可能である場合に、上記キャリブレーションパターン印刷工程は、所定の濃度データを基準として各要素色の濃度データが略均等に変化する複数の灰色パッチと当該灰色パッチの背景に上記墨色の記録材を用いた横縞パターンのリファレンスパッチとを複数の印刷位置に配して上記キャリブレーションパターンを印刷させ、上記偏差取得工程は、各印刷位置において上記リファレンスパッチと輝度の一致する灰色パッチを利用者に選択させ、実際に選択された灰色パッチの濃度データに基づいて上記印刷位置に依存する偏差を取得する構成としてもよい。
上記構成においては、キャリブレーションパターン印刷工程にて所定の濃度データを基準として各要素色の濃度データが略均等に変化する複数の灰色パッチと当該灰色パッチの背景に墨色の記録材を用いた横縞パターンのリファレンスパッチとを複数の印刷位置に配してキャリブレーションパターンを印刷させる。そして、偏差取得工程において利用者は印刷された同キャリブレーションパターンを視認し、各印刷位置にて背景のリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチを選択すると、実際に選択された灰色パッチの濃度データに基づいて印刷位置に依存する上記偏差を取得する。
すなわち、墨色の記録材を用いた横縞パターンは、純粋に無彩色に見えるものであり、さらに印刷位置や機体ごとで輝度の差が生じにくいのでリファレンスとして好適である。そして、かかる一定の輝度を有するリファレンスパッチと各要素色の濃度データを略均等に変化させた複数の灰色パッチとを各印刷位置で比較し、リファレンスパッチと輝度の一致する灰色パッチを選択することにより、各印刷位置にて予定通りに記録材が付されているか否かを判断することができる。そして、予定通りに記録材が付されていない場合には、その偏差は実際に選択された灰色バッチの濃度データと基準となる濃度データとの偏差として表れるから、この偏差に基づいて各印刷位置ごとに印刷データを修正すれば実質的な合計輝度がある所定値に収束するため、印刷位置に依存する色ずれが解消されることになる。
このように、印刷位置に依存して予定される記録材の量と実際に付される記録材の量との偏差を解消することにより、印刷位置に依存する色ずれを解消することができるが、印刷ヘッドにおいて各要素色の記録材の使用量に基準値からのずれがある場合には元の色が再現されないことになりかねない。例えば、インクジェット方式の印刷装置において、各色インクごとに別々にアセンブリされた印刷ヘッドが使用されることによって記録材の吐出量にずれが生じうるが、かかるずれが生じている場合には各色インクのレベルが予定通りに再現されない。このため、印刷制御方法において、上記印刷装置は、各要素色の記録材ごとに独立した複数の印刷ヘッドを備えており、上記キャリブレーションパターン印刷工程は、各要素色に対応した印刷ヘッドにて記録材の使用量の基準値からのずれを検出するための上記キャリブレーションパターンを印刷させ、上記偏差取得工程は、上記キャリブレーションパターンに基づいて上記ずれを取得するとともに、上記印刷データ修正出力工程は、上記偏差取得工程にて取得した上記ずれを解消するように上記印刷データを修正する構成としてもよい。
上記構成においては、印刷装置が各要素色の記録材ごとに独立した複数の印刷ヘッドを備えており、各印刷ヘッド間で記録材の使用量に基準値からのずれが生じて色バランスが崩れる要因となりうる。そこで、キャリブレーションパターン印刷工程にて同ずれを検出するためのキャリブレーションパターンを印刷し、偏差取得工程にて同ずれを取得するとともに、印刷データ修正出力工程にて同ずれを解消するように印刷データを修正する。すると、印刷位置に応じた色ずれと各要素色間での色バランスのずれが同時に解消されて元の色が忠実に再現されることになる。
なお、この場合におけるキャリブレーションパターンの一例としては、無彩色に見えるべき灰色パッチと、この灰色パッチの各要素色の濃度データを個別に微小単位で変化させた複数の灰色パッチで構成することができ、この場合、利用者に無彩色に見える灰色パッチを選択させる。すなわち、本来無彩色に見えるべき灰色パッチが選択されれば、各要素色の記録材の使用量に基準値からのずれは生じていないということになるし、その他の灰色パッチが選択された場合にはその濃度データから逆算していずれの要素色がどの程度強いか弱いかといったことが分かり、これを解消するように印刷データを修正すればよい。
本発明は、複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる印刷制御方法であって、所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷工程と、上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力工程と、上記第一入力工程で入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷工程と、上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力工程と、上記第二入力工程で入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得工程と、上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力工程とを具備する構成としてある。
このように、印刷位置に依存する記録材の量の偏差を取得し、この偏差を解消するように印刷データを修正する方法は、実体のある装置において実現されるものであり、この手法を取り入れた装置としても機能することは容易に理解できる。このため、複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる印刷制御装置であって、所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷手段と、上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力手段と、上記第一入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷手段と、上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力手段と、上記第二入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得手段と、上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力手段とを備えた構成としてある。
すなわち、必ずしも方法に限らず、その方法を取り込んだ実体のある装置においても有効であることに相違はない。
ところで、印刷位置に依存する記録材の量の偏差を取得し、この偏差を解消するように印刷データを修正する方法は、単独で存在する場合もあるし、装置に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれらに限定されるものではなく、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜変更可能である。
発明の思想の具現化例としてソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても上記の方法は当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
その一例として、複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる処理を、コンピュータに実行させる印刷制御プログラムを記録した媒体であって、所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン機能と、上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力機能と、上記第一入力機能により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷機能と、上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力機能と、上記第二入力機能により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得機能と、上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力機能とを実行させる構成としてある。
むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
このように、印刷位置に依存する記録材の量の偏差を取得し、この偏差を解消するように印刷データを修正すれば、印刷位置に依存する色ずれが解消されることになるが、むろん、これ以外の手法で同様に色ずれを解消することも可能である。その一例として、複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づいて所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷する印刷装置であって、所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷手段と、上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力手段と、上記第一入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷手段と、上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力手段と、上記第二入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得手段と、上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように実際に付すインクの量を調整する記録材調整手段とを備えた構成としてある。
すなわち、印刷データを修正するのではなく、印刷装置にて実際に付す記録材の量を印刷位置に応じて調整すれば、上記のような印刷位置に応じた色ずれを解消することができる。なお、ここにおけるキャリブレーションパターン印刷手段にてキャリブレーションパターンを印刷するには、印刷装置側に所定の印刷データを保持しておき、必要時に同印刷データを読み出して印刷するようにしてもよいし、所定の印刷データを外部から供給させて印刷するようにしてもよい。
以上説明したように本発明は、所定のキャリブレーションパターンを印刷するとともに、このキャリブレーションパターンを利用して予定される記録材の量と実際に付される記録材の量の印刷位置に依存する偏差を取得し、この偏差を解消するように印刷データを修正するようにしたため、印刷位置に応じた色ずれを解消することが可能な印刷制御方法を提供することができる。
また、発明によれば、印刷媒体を所定の領域単位で細分化した各印刷位置に対応して上記キャリブレーションパターンを印刷すればよく取り扱いが容易である。
さらに、発明によれば、主走査方向で細分化した各印刷位置に対応してキャリブレーションパターンを印刷し、各印刷位置に応じた偏差を取得するようにしたため、主走査方向で発生するプラテンギャップの差異に起因する印刷位置に応じた色ずれを解消する際に好適である。
さらに、発明によれば、利用者の目視によって印刷位置に依存する偏差を取得する場合に好適なキャリブレーションパターンの一例を提供することができる。
さらに、印刷装置が要素色ごとに独立した印刷ヘッドを備えている場合に、各印刷ヘッドにて記録材の使用量の基準値からのずれを解消するようにしたため、要素色間での色バランスのずれを解消することができる。
さらに、発明によれば、同様にして印刷位置に応じた色ずれを解消することが可能な印刷制御装置および印刷制御プログラムを記録した媒体を提供することができる。
さらに、発明によれば、印刷位置に依存する上記偏差を解消するように、印刷位置に応じて実際に付す記録材の量を調節するようにしたため、印刷位置に応じた色ずれを解消することが可能な印刷装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる印刷制御方法を適用した印刷システムの構成を示す概略ブロック図である。 同印刷システムの具体的ハードウェア構成例を示すブロック図である。 同印刷システムで色ずれを判断することになる印刷装置としてのプリンタの概略ブロック図である。 同プリンタにて吐出する色インクのインク重量とそのクラス分けの対応を示す図である。 クラス分けに対応した修正用ルックアップテーブルでの入出力の対応関係を示す図である。 プラテンギャップと色インクのドット面積との相関関係を示す図である。 プリンタの変形例を示す概略ブロック図である。 プリンタの他の変形例を示す概略ブロック図である。 他の印刷装置としてカラーファクシミリ機を示す図である。 他の印刷装置としてカラーコピー機を示す図である。 他の印刷装置としてネットワークなどに接続可能なカラープリンタを示す図である。 印字ヘッドの駆動電圧を示す波形図である。 色バランス調整プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 三種類のキャリブレーションパターンが印刷された印字用紙を示す図である。 カスタムA(D)パターンにおいてパターンの配置を示す図である。 カスタムA1パターンをcmYモードの成分データで示す図である。 カスタムA2パターンをCMYモードの成分データで示す図である。 カスタムA1パターンの成分データの対応関係を示す図である。 カスタムA2パターンの成分データの対応関係を示す図である。 カスタムA2パターンで選択される灰色パッチに対応するIDを示す図である。 カスタムB,Cパターンにおいてパターンの配置を示す図である。 カスタムBパターンを示す図である。 カスタムCパターンを示す図である。 カスタムC1パターンにおける成分データの対応関係の一例を示す図である。 カスタムC2パターンにおける成分データの対応関係の一例を示す図である。 カスタムD1パターンにおける成分データの対応関係の一例を示す図である。 カスタムD2パターンにおける成分データの対応関係の一例を示す図である。 プリンタドライバの印刷処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷制御方法を適用した印刷システムをブロック図により示しており、図2は具体的ハードウェア構成例をブロック図により示している。
図において、画像入力装置10はカラー画像の色画像データを印刷制御装置20へ入力し、同印刷制御装置20は同色画像データについて所定の画像処理を施し、印刷データを生成して印刷装置30に出力する。ここにおいて、色画像データはカラー画像を所定の要素色ごとに色分解しつつその要素色毎に強弱を表したものであり、有彩色であって所定の比で混合したときには灰色に代表される無彩色と黒色とからなる。
ここにおいて、画像入力装置10の具体例はスキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビデオカメラ13などが該当し、印刷制御装置20の具体例はコンピュータ21とハードディスク22とキーボード23とCD−ROMドライブ24とフロッピーディスクドライブ25とモデム26などからなるコンピュータシステムが該当し、印刷装置30の具体例はプリンタ31等が該当する。なお、モデム26については公衆通信回線に接続され、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能となっている。
コンピュータ21は、演算処理の中枢をなすCPU21aや、書き換え不能なプログラムを記録したROM21bや、ワークエリアを確保するためのRAM21cや、所定のI/O21dなどの電子デバイスを備えており、これらを適宜使用して外部デバイスにアクセスしたり、プログラムを実行可能となっている。かかるプログラムのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレーティングシステム(OS)21eであり、このオペレーティングシステム21eにはプリンタ31に印刷出力を行わせるプリンタドライバ(PRT DRV)21fとディスプレイ32での表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DRV)21gが組み込まれている。これらのドライバ21f,21gの類はプリンタ31やディスプレイ32の機種に依存しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム21eに対して追加変更可能である。また、機種に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもできるようになっている。すなわち、オペレーティングシステム21eという標準システム上で共通化した処理体系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実現できる。さらに、基本プログラムとしてのオペレーティングシステム21e上でアプリケーション(APL)21hなどが実行され、その処理結果等が上記のようにしてプリンタ31やディスプレイ32から出力されることになる。
一方、図3はカラーインクジェット方式のプリンタ31の概略構成を示しており、印字インクとしてシアン(C)、ライトシアン(c)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(m)、イエロー(Y)、ブラック(K)の六色の色インクを使用するものであり、一列の印字ノズルを有する六つの印字ヘッドユニット31a1にて構成している。このようにして各色ごとに印字ヘッドユニット31a1が独立しているため、各印字ヘッドユニット31a1ごとの機体差によって出力特性にばらつきが生じ、色インク間でのバランスが崩れる要因になっている。
ここにおいて各印字ヘッドユニット31a1は、所定の駆動電圧を印加することによって歪むピエゾ素子を用いたマイクロポンプ機構にて微少の色インク滴を吐出する構成としてある。そして、かかる六つの印字ヘッドユニット31a1からなる印字ヘッド31aの他、この印字ヘッド31aに対して上記駆動電圧を印加する印字ヘッドコントローラ31bと、当該印字ヘッド31aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁移動モータ31cと、印字用紙を行方向に送る紙送りモータ31dと、これらの印字ヘッドコントローラ31bと印字ヘッド桁移動モータ31cと紙送りモータ31dにおける外部機器とのインターフェイスにあたるプリンタコントローラ31eとから構成される。
ここで、図4は各印字ヘッドユニット31a1において1ショットで使用される色インクのインク重量とそのIDによるクラス分けの対応表を示している。以下、単にIDと呼ぶときには、各CcMmYに対応するIDのインク重量を指す。図に示すように、IDの範囲は「1」〜「21」であり、中間の「11」が基準値となっている。かかる場合は、1ショットで使用されるインク重量の基準量は、20.0〜20.5ナノグラム(ng)の範囲であることが望まれる。なぜなら、プリンタ31の場合はコンピュータ21内部で利用されるRGBデータに対して上述したCcMmYの色インクを利用して印字することになるが、その際に表色空間が異なるために色変換を実行している。従って、同じ色を保持しつつ変換するためには、CcMmYの各印字ヘッドユニット31a1にて1ショットに使用されるインク重量が一定の所定量であることを前提としており、この使用量が異なると出力特性のばらつきとなり色バランスが崩れることになる。
上記インク重量の使用量の差異を小さくすることも可能であるが、印字ヘッドユニット31a1の製造歩留まりを悪化させてしまうこととなる。従って、上記基準量と実際に特定されるIDにおけるインク重量とのずれを印刷制御装置20にてデータの状態で修正することにより、色バランスのずれを解消することが可能になる。図から明らかなようにIDが小さいほどインク重量が重いので色インクをたくさん使用しており、逆にIDが大きいほど少しの色インクを使用している。従って、IDが大きい場合にはデータが表す濃度を濃いめにすれば色インク間の色バランスのずれを修正することになるし、逆にIDが小さい場合は濃度を薄めにすれば同様にずれを修正することができるようになる。故に、予め、IDに対応して図5に示すように入力データと出力データとの間で変換される関数を用意しておき、この関数に従ってデータの変換を行えば色バランスを保持することができる。
なお、図5に示す関数はよく知られているγ補正のトーンカーブであり、256階調のRGBデータを前提とすれば、γ曲線はY=255×(X/255)**γ(「**」はべき乗を示す)となる入出力関係を意味しており、γ=1において入出力間で修正を行わず、γ>1において入力に対して出力が弱くなり、γ<1において入力に対して出力が強くなる。
本実施形態においては、予めIDに対応して印刷結果が最もリニアになるトーンカーブのγ値を実験によって求めてあり、各IDに対応した修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を生成してある。むろん、修正の程度を変えつつ所定の傾向に従って修正するトーンカーブとしては、γ補正に限られる必要はなく、スプライン曲線などの他の手法であっても構わない。
各印字ヘッドユニット31a1において1ショットで使用されるインク重量にばらつきがなければ、色バランスのずれが発生することはなく、この限りにおいて元画像の色が忠実に再現されることになる。しかし、本実施形態におけるプリンタ31は、「A1」や「A2」サイズなどの大きな印字用紙に対して印刷可能であり、装置として大型であることから、製造精度の問題やプラテンの湾曲等に起因して印字ヘッドユニット31a1と印字用紙間の距離、すなわちプラテンギャップが印刷位置に応じて異なり、これによって印刷位置に応じて色ずれが生じることも考慮しうる。このプラテンギャップは印字用紙上に付される色インクのドット面積と密接な関係にあり、その相関関係は概略図6に示すようになる。
同図に示すものは、設計上のプラテンギャップが「L(基準値)」であり、このときの印字用紙上での色インクのドット面積が「S」であることを予定しているが、上述したように印刷位置に応じてプラテンギャップが変化することにより、印字用紙上での色インクのドット面積が変化することを示している。具体的には、プラテンギャップが基準値よりも長くなるとドット面積が小さくなり、プラテンギャップが基準値よりも短くなるとドット面積が大きくなるという傾向にある。むろん、ドット面積が大きくなれば予定している色よりも濃色になるし、ドット面積が小さくなれば淡色になり、この意味において印刷位置に依存して色ずれが生じる。
この場合も同様に、ドット面積が予定しているものよりも大きければ入力データを薄めに修正して出力データとすればよいし、逆にドット面積が予定しているものよりも小さければ入力データを濃いめに修正して出力データとすればよく、同様にしてγ補正のトーンカーブなどを利用して補正すればよい。ここで、かかるドット面積のずれは主にプラテンギャップの差異に起因するものであるが、1ショットで吐出されるインク重量の差異に起因するものと考えても差し支えない。すなわち、プラテンギャップが一定であることを仮定すると、1ショットで使用されるインク重量が多ければ印字用紙上に付される色インクのドット面積は大きくなり、逆にインク重量が少なければドット面積が小さくなる。
従って、上記のような印刷位置に依存する色ずれを解消するには、同様にして予め用意しておいた複数の修正用ルックアップテーブルから印刷位置に応じて所要の修正用ルックアップテーブルを選択しつつ適用してデータを修正すればよい。ただし、上述した色バランスのずれを解消するには、実際のインク重量が基準値からずれている要素色成分のデータを修正するのに対して、印刷位置に依存する色ずれは全体としての色の濃淡、すなわち輝度の差として表れるものであるため、全要素色成分のデータを修正する必要があることは言うまでもない。
本実施形態においては、六色の色インクのそれぞれに印字ヘッドユニット31a1を割り当てているが、図7に示すような同じ印字ヘッドユニット31a2を利用して六色の色インクを使用するような構成としても良いし、図8に示すような一体型の印字ヘッドユニット31a3を使用するような構成としてもよい。ただし、一体型の印字ヘッドユニット31a3においては、印刷位置に応じて色ずれが生じることはあるものの、各色インク間でのインク使用量のずれは基本的には生じないため、色バランスのずれは生じないことになる。また、インクジェット方式のカラープリンタ31について説明したが、色インクを吐出させるためにはピエゾ素子によるマイクロポンプ機構の他、インク吐出孔の内側壁面に備えられたヒータによって気泡を発生させ、その膨張圧力でインクを吐出させるようなものであっても構わない。むろん、これら以外の方法で色インクを吐出させるものであっても良いし、あるいは、色インクを吐出させるのではなく、静電気で付着させる電子写真方式を採用してもよく、この場合には個々のドラムの個体差などの要因によって印字用紙上に付されるトナーの量が印刷位置に依存して異なり、同様に色ずれが生じることがある。
また、本実施形態においては、印刷装置30としてカラー印刷可能なプリンタ31を使用しているが、図9に示すカラーファクシミリ機33や、図10に示すカラーコピー機34などに適用可能である。すなわち、カラーファクシミリ機33やカラーコピー機34などにおいても、プリンタ31と同様に色インクやトナーなどの使用量に偏差が生じて色バランスが崩れることがあるし、印刷位置に応じて色ずれが生じうる。さらに、本実施形態においては、プリンタ31に対して色画像データを修正するコンピュータシステムを使用しているが、図11に示すようにカラープリンタ35内にかかる色修正システムを内蔵し、ネットワークなどから供給される色画像データを直に入力して印刷するような構成も可能である。
このように、印刷装置に色修正システムを組み込む場合、上述した色バランスのずれを解消するにはデータを修正する手法が有効ではあるが、印刷位置に応じた色ずれを解消するには必ずしもデータ自体を修正する手法が有効であるとは限らない。すなわち、印刷位置に応じて全体としての色の濃淡を補正するのであれば、印字ヘッドに印加する駆動電圧を印刷位置に応じて動的に変化させてインク吐出量を調整すればよい。例えば、図12(a)に示すように基準となる駆動電圧が「V」であるとした場合、プラテンギャップが基準値よりも長く、色が薄めに表れるのであれば、同図(b)に示すように「V」よりも大きな駆動電圧「VH」を印加して1ショットのインク吐出量を全体として増加させればよい。逆に、プラテンギャップが基準値よりも短く、色が濃いめに表れるのであれば、同図(c)に示すように「V」よりも小さな駆動電圧「VL」を印加して1ショットのインク吐出量を全体として低下させればよい。
一方、本実施形態における印刷制御装置20を構成するコンピュータ21は、図13のフローチャートに示す色バランス調整プログラムをハードディスク22に備えており、必要時に実行可能となっている。同図において、ステップS110では第一段階のキャリブレーションパターンであるカスタムAパターンをプリンタ31にて印刷させる。本実施形態における色バランス調整プログラムは、図14に示すように、印字用紙上の印刷領域を桁方向である主走査方向で三等分して領域R1,R2,R3として認識しており、ステップS110では領域R1,R2,R3のそれぞれにて主走査方向で並列するように同一の濃度データに基づくカスタムAパターンを印刷させる。
図14を参照すると、領域R1,R2,R3の行方向である副走査方向には同様にして主走査方向で並列するように三つのカスタムB,CパターンおよびカスタムDパターンが印刷されることが分かる。ここにおいて各カスタムB,Cパターンあるいは各カスタムDパターンは、それぞれ同一の濃度データに基づくものであり、後述するようにして順次印刷されるものであるが、副走査方向で各パターンを並べて印刷するようにしたのは次の事由による。
本実施形態にかかるプリンタ31は、用紙サイズの大きな印字用紙に対して同一の濃度データに基づくキャリブレーションパターンを主走査方向で並列するように印刷するため、副走査方向には印刷に使用されない印刷領域が多く存在する。このため、かかる印刷領域を利用して順次キャリブレーションパターンを印刷することにより、余白の領域を有効に利用することができる。
また、色バランス調整プログラムが印字用紙の印刷領域を主走査方向で等分する意味は、上述したようにプラテンギャップの差異によって印刷位置に応じて色ずれが発生しているか否かを検出するためであるが、プリンタ31は印字用紙を副走査方向に搬送しつつ、各印字ヘッドユニット31a1を主走査方向に移動させて色インクを吐出して印刷するため、副走査方向でのプラテンギャップの差異はほぼ無視することができ、主に主走査方向での影響が顕著に表れると考えられるためである。なお、本実施形態においては、印刷領域を主走査方向で三等分する構成としてあるが、むろん、さらに細分化するなどしてもよく、適宜変更可能である。
ステップS110で印刷される各カスタムAパターンは、図15に示すように互いに並列に印刷されるカスタムA1パターンおよびカスタムA2パターンとから構成されており、さらに、カスタムA1パターンには図16に示すようなcmYの成分データが少しずつ異なる円形の灰色パッチ「A1」〜「D18」が備えられ、カスタムA2パターンには図17に示すようなCMYの成分データが少しずつ異なる円形の灰色パッチ「A1’」〜「D18’」が備えられている。なお、図16および図17においては、それぞれcmYおよびCMYの成分データを%表示で示しており、図18および図19はそれらを表形式で示している。
図16についてみれば、それぞれの灰色パッチのcmYの成分データを所定の規則性に従って少しずつ変化させてあり、中央の灰色パッチ「A1」において、本来的には無彩色に見えるようになっており、紙面上方に向かうにつれて赤(R)成分が大きくなるとともに下方に向かうにつれて同赤成分が小さくなる。また、紙面左下方向に向かうにつれて緑(G)成分が大きくなるとともに右上方向に向かうにつれて同緑成分が小さくなり、さらに、紙面右下方向に向かうにつれて青(B)成分が大きくなるとともに左上方向に向かうにつれて同青成分が小さくなっている。
すなわち、上方から下方に向かう方向に要素色たる赤成分の座標軸を設定し、左斜め下方から右斜め上方に向かう方向に要素色たる緑成分の座標軸を設定するとともに、右斜め下方から左斜め上方に向かう方向に要素色たる青成分の座標軸を設定し、これらの座標軸によって定まる座標に比例して各成分データが増減している。従って、このカスタムA1パターン内において全ての要素色の色バランスを一定の範囲内で変化させた全ての組が表示されることになる。また、カスタムA2パターンにおいては成分データがCMYとなるが、カスタムA1パターンと同様の傾向を示すようにしてある。
なお、図16に示すカスタムA1パターンについて、灰色パッチは中央の「A1」と、その一回り外の「B1」〜「B6」と、さらに一回り外の「C1」〜「C12」と、最外周の「D1」〜「D16」とから構成されているが、ハードウェアのチェックでは必ず「C1」〜「C12」よりも外側にずれないようにしている。それにもかかわらず「D1」〜「D16」を印字するのは、無彩色を選択する際に一定の傾向で成分データがずれる複数の灰色パッチにおいて両側の灰色パッチと比較することによって正確に判断できる事実に鑑み、必ず両側に灰色パッチが存在するようにするためである。むろん、図17のカスタムA2パターンについても同様であることは言うまでもない。
各印字ヘッドユニット31a1におけるインクの使用量に偏りがある場合には、予定通りのインク重量が吐出されないため、灰色パッチ「A1」あるいは「A1’」ではなく、他の灰色パッチにおいて色インク間のバランスが正常になる、すなわち、無彩色のパッチとなる。その関係を逆算した対応関係の一例を図20に示している。例えば、カスタムA2パターンにおいて、灰色パッチ「A1’」が無彩色に見えるのであれば、シアンの色インクの使用量のIDは「11」となり、マゼンタの色インクの使用量のIDは「11」となり、イエローの色インクの使用量のIDは「11」となるのでまさしく各要素色の使用量が均衡していることになる。しかし、灰色パッチ「C4’」が無彩色に見えるのであれば、シアンの色インクに対する使用量のIDは「11」となり、マゼンタの色インクに対する使用量のIDは「15」となり、イエローの色インクに対する使用量のIDは「7」となっていることが分かる。すなわち、イエロー、シアン、マゼンタの順で吐出するインク重量が少しずつ小さくなっており、各要素色間の実際の吐出量における強弱が分かる。
ところで、カスタムAパターンにて灰色パッチがたくさん並ぶと、無彩色であるか否かの判断を付けにくくなる場合がある。このため、図16および図17に示すように、灰色パッチの背景に黒色インクにより所定の輝度を有するとともに機体間あるいは印刷位置ごとで輝度の差が生じにくい横縞パターンのリファレンスパッチを印刷し、この背景と灰色パッチを対比させることによって無彩色を確認しつつ選択させるようにしてある。かかる場合は灰色パッチの中から無彩色のパッチを選択する際の正確度を向上させることが可能である。なお、カスタムA1パターンのリファレンスパッチ「REF1」は、カスタムA2パターンのリファレンスパッチ「REF2」よりも横縞パターンにおける黒色線の線幅を細くし、全体的に淡色の要素色により印刷された灰色パッチと輝度が適合するようにしてある。
かかるカスタムAパターンが印刷されたら、領域R1,R2,R3のそれぞれにおいてカスタムA1パターンおよびカスタムA2パターンについて無彩色に見える灰色パッチの記号を利用者に選択させ、ステップS120でキーボード23からコンピュータ21に対して入力させる。
次なるステップS130では、ステップS120で入力された灰色パッチの記号を利用して第二段階のキャリブレーションパターンであるカスタムB,Cパターンを印刷させる。上述しなかったが、カスタムAパターンが印刷された後にプリンタ31から印字用紙が排出されるので、カスタムB,Cパターンの印刷時に同印字用紙をプリンタ31にセットしておく。すると、色バランス調整プログラムは、印字用紙にカスタムAパターンが印刷されていることを前提として、所定量だけ副走査方向に紙送りさせてからカスタムB,Cパターンの印刷を開始するので、図14に示すように三つのカスタムAパターンの下に主走査方向で並列してカスタムB,Cパターンが印刷される。
このカスタムB,Cパターンは、図21に示すように、互いに並列に印刷されるカスタムBパターンおよびカスタムCパターンとから構成されており、さらに、カスタムCパターンは、カスタムC1パターンとカスタムC2パターンとから構成されている。ここにおいて、カスタムBパターンは、図22に示すように、黒色インクの成分データについて濃度が少しずつ異なるモノトーンパターンで短冊形に印刷された複数の黒色パッチ「1」〜「11」と、その背景に黒色インクにより印刷された横縞パターンのリファレンスパッチ「REF1」とから構成されている。なお、それぞれの黒色パッチ「1」〜「11」に記載された数字は、黒色インクの成分データを表しており、中央の黒色パッチ「6」を基準として紙面上方に向かうにつれて濃度が薄くなるとともに下方に向かうにつれて同濃度が濃くなっている。
一方、カスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンは、図23に示すように構成されている。同図を参照すると、この場合も同様に複数の短冊形パッチが印刷されていることが分かり、この意味において上述したカスタムBパターンと相違はないが、カスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンにおいては、それぞれの短冊形パッチが灰色パッチ「1」〜「11」で構成されることで異なる。
すなわち、カスタムC1パターンにおいては、領域R1,R2,R3のそれぞれにてカスタムA1パターンで利用者が選択した灰色パッチの記号に基づき、その灰色パッチと同等の輝度を有する灰色パッチ「6」を配置し、紙面上方に向かうにつれて濃度が薄くなるとともに下方に向かうにつれて同濃度が濃くなるようにcmYの各成分データを略均等に変化させて印刷してあり、さらに、その背景には黒色インクにより横縞パターンのリファレンスパッチ「REF1」を印刷してある。
他方、カスタムC2パターンにおいては、領域R1,R2,R3のそれぞれにて上記カスタムA2パターンで利用者が選択した灰色パッチの記号に基づき、その灰色パッチと同等の輝度を有する灰色パッチ「6」を配置し、紙面上方に向かうにつれて濃度が薄くなるとともに下方に向かうにつれて同濃度が濃くなるようにCMYの各成分データを略均等に変化させて印刷してあり、さらに、その背景には黒色インクにより横縞パターンのリファレンスパッチ「REF2」を印刷してある。なお、図24および図25は、カスタムA1パターンおよびカスタムA2パターンにてそれぞれ灰色パッチ「B4」および「A1’」を選択した場合において、カスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンの各灰色パッチの成分データをそれぞれ表形式により示している。これらの図を参照すると、cmYあるいはCMYの各成分データが灰色パッチ「6」を基準として±20%程度の範囲で略均等に増減していることが分かる。
このようなカスタムB,Cパターンが印刷されたら、領域R1,R2,R3のそれぞれにおいてカスタムBパターンについては背景と輝度が一致する黒色パッチの記号を、カスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンについては背景と輝度が一致する灰色パッチの記号をそれぞれ利用者に選択させ、ステップS140でキーボード23からコンピュータ21に対して入力させる。
ここにおいて、主走査方向でのプラテンギャップが一定であれば、必ずしも基準となる「6」の灰色パッチが選択されるとは限らないが、三つの領域R1,R2,R3で概ね同一記号の灰色パッチが選択されることになる。なぜなら、カスタムB,Cパターンの背景に印刷される黒色インクによる横縞パターンのリファレンスパッチ「REF1」またはリファレンスパッチ「REF2」は、印刷位置に応じて輝度の差が生じにくく、全ての領域R1,R2,R3において一定の輝度を有しているとしても差し支えない。従って、プラテンギャップが三つの領域R1,R2,R3で一定ならば、全体としての色の濃淡に基準値からのずれはあるものの、各領域間で色の濃淡が生じることはないことになる。
次なるステップS150では、ステップS140で入力された灰色パッチの記号を利用して第三段階のキャリブレーションパターンであるカスタムDパターンを印刷させる。この場合も同様にカスタムB,Cパターンが印刷された後にプリンタ31から印字用紙が排出されるので、カスタムDパターンの印刷時に同印字用紙をプリンタ31にセットしておく。すると、色バランス調整プログラムは、印字用紙にカスタムAパターンおよびカスタムB,Cパターンが印刷されていることを前提として、所定量だけ副走査方向に紙送りさせてからカスタムDパターンの印刷を開始するので、図14に示すように三つのカスタムB,Cパターンの下に主走査方向で並列してカスタムDパターンが印刷される。
このカスタムDパターンは、図15に示すように互いに並列に印刷されるカスタムD1パターンおよびカスタムD2パターンから構成されている。このカスタムD1パターンおよびカスタムD2パターンにおいては、それぞれ複数の灰色パッチ「A1」〜「D18」および「A1’」〜「D18’」が印刷される点において上述したカスタムA1パターンおよびカスタムA2パターンと同様である。しかし、それぞれの灰色パッチにおけるcmYあるいはCMYの成分データが異なる。
すなわち、カスタムD1パターンおよびカスタムD2パターンにおいては、領域R1,R2,R3のそれぞれにて上記カスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンにて利用者が選択した灰色パッチと同等の成分データを有する灰色パッチを「A1」,「A1’」に配置する。そして、カスタムA1パターンおよびカスタムA2パターンと同様の規則性に従って成分データを変化させるが、このときの変化度合いをより小さくしてある。例えば、図26および図27は、それぞれカスタムC1パターンおよびカスタムC2パターンにて「6」および「3」の灰色パッチを選択した場合におけるカスタムD1パターンおよびカスタムD2パターンの成分データを表形式により示している。ここで、図18と図26、あるいは図19と図27とを比較すると、図26および図2727に示す方が灰色パッチ間における成分データの変化度合いが小さいことが分かる。
カスタムDパターンが印刷されたら、領域R1,R2,R3のそれぞれにてカスタムD1パターンおよびカスタムD2パターンから無彩色に見える灰色パッチの記号を利用者に選択させ、ステップS160でキーボード23からコンピュータ21に対して入力させる。
次なるステップS170では、ステップS140で入力された三つの黒色パッチの記号に該当するKのIDに従って修正用ルックアップテーブルを決定し、プリンタドライバ21fが色変換に使用する色変換用ルックアップテーブルに組み込むべく設定する。これとともに、ステップS160で入力された六つの灰色パッチの記号に該当するCcMmY各色のIDに従って修正用ルックアップテーブルを決定し、同様にプリンタドライバ21fに設定する。むろん、かかる修正用ルックアップテーブルは、三つの領域R1,R2,R3に対応して設定することになる。
図28は、プリンタドライバ21fの処理手順を概略フローチャートにより示している。同図において、ステップS210ではラスタライズされた印刷データを入力し、領域R1,R2,R3に対応して参照するルックアップテーブルを切り替えつつRGBの階調データからCcMmYKの階調データへと色変換する。このときに色変換用ルックアップテーブルを参照した後、各成分毎に修正用ルックアップテーブルを参照してもかまわないが、予め色変換用ルックアップテーブルの中身を修正用ルックアップテーブルの内容で書き換えておけば、色変換用ルックアップテーブルを参照するだけで修正と色変換とが実行されることになる。
すなわち、色変換用ルックアップテーブルを参照してから修正用ルックアップテーブルを参照する場合であっても、また、書き換えた色変換用ルックアップテーブルを参照する場合であっても、ステップS210の色変換を実施することにより、色画像データは色の同一性を失って変換されることになる。しかし、このように色の同一性を失っているにもかかわらず、そのデータに従って印字ヘッドにて色インクが吐出された場合にはインク使用量の偏差によって元の色を再現することができ、さらに領域R1,R2,R3間での色ずれを解消することができる。そして、色変換が行われたらステップS220にて256階調から2階調へと二値化し、ステップS230にて所定のコントロールコードを付加してスプールファイルを生成し、プリンタ31に転送することにより印刷させる。
以上のように、本実施形態においては、ステップS110,S130,S150で領域R1,R2,R3に対応してそれぞれ第一〜第三のキャリブレーションパターンを印刷しており、かかる処理を実行するソフトウェア構成とハードウェア構成によってキャリブレーションパターン印刷手段が構成される。また、ステップS120,S140,S160にて利用者にパッチを選択させることにより、各印字ヘッドユニット31a1ごとのインク吐出量のばらつきと、印刷位置に応じて印字用紙上に付されるインク量のばらつきとを取得しており、かかる処理を実行するソフトウェア構成とハードウェア構成によって偏差取得手段が構成される。さらに、ステップS170では利用者の選択結果に応じて領域R1,R2,R3ごとに修正用ルックアップテーブルを決定し、プリンタドライバ21fに組み込む処理を実行しており、かかる処理を実行するソフトウェア構成とハードウェア構成によって印刷データ修正出力手段が構成される。
本実施形態においては第一〜第三の各キャリブレーションパターンを印刷し、利用者にパッチを選択させるようにしているが、各キャリブレーションパターンの意味は次のようになる。
まず、第一のキャリブレーションパターンたるカスタムAパターンにて無彩色の灰色パッチを選択させることにより、CcMmYの各色のインク吐出量のばらつきを大まかに検出する。すると、そのばらつきの程度も分かった感じもするが、その灰色パッチの輝度が最適であるとは限らないし、印刷位置に応じて輝度のずれが生じていることも考慮しうる。そこで、各色の成分データを略均等に変化させることにより輝度を変化させた第二のキャリブレーションたるカスタムB,Cパターンを印刷する。
カスタムBパターンにおいては、背景のリファレンスパッチと輝度が一致する黒色パッチを選択させ、黒色インクについてインク吐出量の基準量からの偏差に印刷位置ごとのインク量の偏差を含めて取得する。また、カスタムCパターンにおいては、背景のリファレンスパッチと輝度の一致する灰色パッチを選択させ、同様にインク吐出量の基準量からの偏差に印刷位置ごとのインク量の偏差を含めて取得する。ここにおけるリファレンスパッチは印刷位置によらず一定の輝度を有しているものであるため、リファレンスパッチと輝度の一致する灰色パッチを選択することによって印刷位置に応じた輝度のずれが解消されることになる。そして、第三のキャリブレーションパターンにて輝度合わせ後のCcMmYの成分データを基準として各成分データを微妙に変化させた灰色パッチを印刷し、利用者によって再度無彩色の灰色パッチを選択させ、最終的にCcMmYの各色インクについてインク吐出量の基準量からの偏差を取得する。そして、取得したCcMmYKの各色の偏差に基づき、領域R1,R2,R3ごとにプリンタドライバ21fの色変換処理に修正を加えていることになる。
ところで、上述したカスタムAパターン、カスタムB,CパターンおよびカスタムDパターンを印刷する場合、色変換処理を伴うプリンタドライバを利用した印刷手法は採用し得ない。すなわち、かかるキャリブレーションパターンは、各印字ヘッドユニット31a1のインク吐出量のばらつきを取得する意味もあるため、各パッチを所要の色インクの成分データで表現して印刷しなければならない。しかしながら、色変換処理を伴う印刷手法においては、このような印刷態様をなし得ない。例えば、あるRGBの階調データを入力したときに、それがcmYあるいはCMYの成分データに変換されるとは限らない。
従って、上記のパターンを印刷するにあたっては、色バランス調整プログラムにて、ドットマトリクス状の画素で構成されるとともに、各パッチに対応する画素に所要のcmY、CMYあるいはKの成分データを配した画像データを生成し、この画像データを256階調から2階調に二値化した後、所定のコントロールコードを付加してスプールファイルを生成し、このスプールファイルをプリンタ31に転送する。すると、プリンタ31においては、上記画像データの各画素における成分データに従って各印字ヘッドユニット31a1を独立して駆動するため、上記のキャリブレーションパターンが印刷される結果となる。
なお、上述した色バランス調整プログラムやプリンタドライバ21fなどはインストールプログラムとともにフロッピーディスクやCD−ROMなどのプログラム記録媒体に記録されて頒布され、コンピュータ21にプリンタ31を接続した後、同フロッピーディスクをフロッピーディスクドライブ25にセットしたり、CD−ROMをCD−ROMドライブ24にセットしてインストールされる。すなわち、セットアップ後、インストールプログラムはアプリケーションとして実行され、プリンタドライバ21fや色変換ルックアップテーブルなどをハードディスク22上に展開することになる。むろん、インストールはかかるフロッピーディスクやCD−ROMなどの具体的な媒体に限らず、モデム26を介して公衆通信回線などを介してインストールすることも可能である。
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
プリンタ31の初期導入時や色ずれが目立つようになったら、コンピュータ21にて色バランス調整プログラムを実行する。この色バランス調整プログラムが起動されると、コンピュータ21はステップS110にてプリンタ31に対してカスタムAパターンを印刷させる。プリンタ31は「A1」や「A2」サイズなどの大きな印字用紙に対して印刷することを前提としており、図14に示すように主走査方向で区分した領域R1,R2,R3のそれぞれに同一の濃度データに基づくカスタムAパターンを並列して印刷する。利用者は領域R1,R2,R3のそれぞれに印刷されたカスタムAパターンを視認し、それぞれの領域で背景のリファレンスパッチと色目が一致する無彩色パッチを選択し、ステップS120にてそれらの記号をコンピュータ21に入力する。このとき、カスタムAパターンにおいては灰色パッチの並びと成分データの変化の度合いに規則性があるため、二つ並んだいずれかが無彩色に近いか分かりにくい場合にはその並び方向の直線上にある離れた二つの灰色パッチを比較して中間を選択するといったことも可能である。
利用者が灰色パッチの記号を入力すると、コンピュータ21はステップS130にてその記号に基づきプリンタ31に対してカスタムB,Cパターンを印刷させる。このカスタムB,Cパターンを印刷するにあたっては、上述したようにしてカスタムAパターンが印刷された印字用紙をプリンタ31にセットしておく。すると、色バランス調整プログラムは、印字用紙にカスタムAパターンが印刷されていることを前提として、所定量だけ副走査方向に紙送りさせてからカスタムB,Cパターンの印刷を開始し、図14に示すように三つのカスタムAパターンの下に主走査方向で並列してカスタムB,Cパターンが印刷される。上記カスタムAパターンではcmYあるいはCMYについて、特定の階調値付近での色バランスのみしか判断できなかったが、このカスタムB,Cパターンにおいては、色バランスがとれている各要素色の合計輝度を修正することができる。むろん、印刷位置ごとに輝度のずれが生じている場合には、かかるずれが解消されることになる。ここで、利用者は領域R1,R2,R3のそれぞれにてカスタムBパターンからは背景と輝度の一致する黒色パッチの記号を選択するとともに、カスタムCパターンからは背景と輝度の一致する灰色パッチの記号を選択し、ステップS140にてそれらの記号をコンピュータ21に対して入力する。
利用者が黒色パッチおよび灰色パッチの記号を入力すると、コンピュータ21はステップS150にて同灰色パッチの記号に基づきプリンタ31に対してカスタムDパターンを印刷させる。この場合も同様に、カスタムAパターンおよびカスタムB,Cパターンの印刷された印字用紙をプリンタ31に予めセットしておくと、色バランス調整プログラムは印字用紙にカスタムAパターンおよびカスタムB,Cパターンが印刷されていることを前提として、所定量だけ副走査方向に紙送りさせてからカスタムDパターンの印刷を開始し、図14に示すように三つのカスタムB,Cパターンの下に主走査方向で並列してカスタムDパターンが印刷される。
このカスタムDパターンは、カスタムAパターンと同様に複数の灰色パッチとその背景のリファレンスパッチとから構成されているが、成分データの変化度合いがカスタムAパターンより小さくなっている。このため、カスタムAパターンにて選択した無彩色の灰色パッチより、より無彩色に近い灰色パッチを選択することが可能になる。ここで、利用者は領域R1,R2,R3のそれぞれにてカスタムDパターンから無彩色に見える灰色パッチの記号を選択し、ステップS160にてそれらの記号をコンピュータ21に対して入力する。
すると、コンピュータ21は、ステップS140で入力された黒色パッチの記号とステップS160で入力された灰色パッチの記号に基づき、ステップS170で三つの領域R1,R2,R3のそれぞれにおいて各CcMmYKのIDを決定するとともに、総合的に最も色バランスのとれた修正用ルックアップテーブルを選択し、各領域に対応してプリンタドライバ21fに設定する。従って、プリンタドライバ21fに修正用ルックアップテーブルが設定されれば、プリンタ31における出力特性の偏差や領域間での色ずれを打ち消すように色変換されて印刷され、本来のものに忠実に色が再現されるようになる。
このように、印刷装置30はいわゆるプラテンギャップの差異等に起因して印刷位置に応じて予定される色インクの量と実際に付される色インクの量との間に偏差が生じ、これによって印刷位置に依存した色ずれが生じうるが、印刷制御装置20は、印刷位置に依存する上記偏差を検出するために所定のキャリブレーションパターンを印刷装置30にて印刷させるとともに、同キャリブレーションパターンに基づいて印刷位置に依存した上記偏差を取得し、この偏差を打ち消すようにして印刷データを修正するようにしたため、印刷位置に依存する色ずれを解消することができる。
10…画像入力装置
11…スキャナ
12…デジタルスチルカメラ
13…ビデオカメラ
20…印刷制御装置
21…コンピュータ
21a…CPU
21b…ROM
21c…RAM
21d…I/O
21e…オペレーティングシステム
21f…プリンタドライバ
21g…ディスプレイドライバ
21h…アプリケーション
22…ハードディスク
23…キーボード
24…CD−ROMドライブ
30…印刷装置
31…プリンタ
32…ディスプレイ
33…カラーファクシミリ機
34…カラーコピー機
35…カラープリンタ

Claims (4)

  1. 複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる印刷制御方法であって、
    所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷工程と、
    上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力工程と、
    上記第一入力工程で入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷工程と、
    上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力工程と、
    上記第二入力工程で入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得工程と、
    上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力工程とを具備することを特徴とする印刷制御方法。
  2. 複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる印刷制御装置であって、
    所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷手段と、
    上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力手段と、
    上記第一入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷手段と、
    上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力手段と、
    上記第二入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得手段と、
    上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  3. 複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えた印刷装置に対して印刷データを入力し、所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷させる処理を、コンピュータに実行させる印刷制御プログラムを記録した媒体であって、
    所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン機能と、
    上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力機能と、
    上記第一入力機能により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷機能と、
    上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力機能と、
    上記第二入力機能により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得機能と、
    上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように上記印刷データを修正して上記印刷装置に出力する印刷データ修正出力機能とを実行させることを特徴とする印刷制御プログラムを記録した媒体。
  4. 複数のインクに対応した印刷ヘッドを備えるとともに印刷データの入力に基づいて所要の色のインクを印刷媒体上に付して元画像を再現して印刷する印刷装置であって、
    所定の各インクの濃度を互いに異ならせた複数のパッチを含む第一キャリブレーションパターンを、上記印刷媒体を上記印刷ヘッドの主走査方向で分割した各領域にそれぞれ配して印刷させる第一キャリブレーションパターン印刷手段と、
    上記複数の領域に印刷された各第一キャリブレーションパターンにおける、利用者による無彩色のパッチの選択を入力する第一入力手段と、
    上記第一入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各パッチを基準として上記所定の各インクの濃度が略均等に変化する複数の灰色パッチと、当該複数の灰色パッチの背景において黒色インクを用いた横縞パターンのリファレンスパッチと、を含む第二キャリブレーションパターンを、上記各領域の空欄にそれぞれ印刷させる第二キャリブレーションパターン印刷手段と、
    上記複数の領域に印刷された各第二キャリブレーションパターンにおける、利用者によるリファレンスパッチと輝度が一致する灰色パッチの選択を入力する第二入力手段と、
    上記第二入力手段により入力した上記領域毎の選択にかかる各灰色パッチの濃度に基づいて、印刷媒体上にて予定されるインクのドット面積と実際に付されるインクのドット面積との間に生じる偏差であって上記主走査方向における印刷位置に依存する上記偏差を取得する偏差取得手段と、
    上記取得した印刷位置に依存する各偏差を解消するように実際に付すインクの量を調整する記録材調整手段とを具備することを特徴とする印刷装置。
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