JP2001246783A - キャリブレーション方法、キャリブレーション装置およびキャリブレーション制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

キャリブレーション方法、キャリブレーション装置およびキャリブレーション制御プログラムを記録した記録媒体

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JP2001246783A
JP2001246783A JP2000057698A JP2000057698A JP2001246783A JP 2001246783 A JP2001246783 A JP 2001246783A JP 2000057698 A JP2000057698 A JP 2000057698A JP 2000057698 A JP2000057698 A JP 2000057698A JP 2001246783 A JP2001246783 A JP 2001246783A
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Takashi Maruyama
貴士 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動的に適切な色バランス調整が可能なキャ
リブレーション方法、キャリブレーション装置およびキ
ャリブレーション制御プログラムを記録した記録媒体を
提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明による画像処理装置によれば、ま
ず、インク補正量算出部20gによって、所定画像出力
装置の各要素色毎のインク出力量を示す、プリンタID
に含まれるインクIDが取得される。そして、当該イン
クIDに基づき、インク吐出重量補正部20hによっ
て、前記所定画像出力装置の各要素色毎のインク出力量
が修正されて、キャリブレーションが行われる。このた
め、画像出力装置が異なることによって生じる色バラン
スのずれをインクIDに基づき自動的に補正することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出力装置の色バラ
ンスを調整することのできるキャリブレーション方法、
キャリブレーション装置およびキャリブレーション制御
プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタのようなカラー
印刷装置では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ
ー(Y)およびブラック(K)の4色のインク、または
これらにライトシアン(c)およびライトマゼンタ
(m)を加えた6色のインクでカラー画像を印刷する。
これらの色インクを吐出する印刷ヘッドは全ての色イン
クを吐出する一体型のものとすることも可能であるが、
歩留まりが悪くなるので複数の印刷ヘッドを色毎に分け
て使用することが多い。
【0003】しかし、複数の印刷ヘッドを使用する場
合、たとえ同一機種のカラー印刷装置であっても機体毎
に印刷ヘッドのばらつきがある。このため、例えばネッ
トワーク上に同一機種のカラー印刷装置が複数接続され
ている場合、各機体において同一の色補正を施すと機体
によっては各色インク間でのバランスが崩れてしまい、
適切な色再現が不可能になってしまう。
【0004】このため、従来より、特開平10−285
415公報に開示されているように、所定の調整用パタ
ーンを印刷させると共に、その中からグレイに近いもの
を選択して入力させることによって、カラー印刷装置に
おける出力特性の偏差を打ち消すように色変換を行うこ
とが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記調
整用パターンに印刷されるデータのばらつき範囲は、市
場に流通しているカラー印刷装置の中で最も大きなばら
つきを有するカラー印刷装置について、マッチングパタ
ーン(ユーザによって選択されるグレイに近いパターン)
が所定のエリア内に存在するように決定されている。こ
のように、全てのカラー印刷装置のマッチングパターン
を所定のエリア内に収めようとしている為に、隣り合っ
たパッチのデータ差が大きくなり、正確な色調整が困難
となる。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、自動的に適切な色バランス調整が可能な
キャリブレーション方法、キャリブレーション装置およ
びキャリブレーション制御プログラムを記録した記録媒
体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、請求項
1に記載の発明は、濃度の異なる要素色からなる記録材
を使用して、所定の画像データに基づき所定画像出力装
置が生成する出力画像と、前記所定の画像データに基づ
き基準画像出力装置が生成する基準出力画像との各要素
色毎の色差を補正するためのキャリブレーション方法で
あって、前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材の
出力量を示す記録材情報を取得する記録材情報取得工程
と、前記記録材情報に基づき、前記所定画像出力装置の
各要素色毎の記録材出力量を修正する記録材出力量修正
工程と、を備え、各要素色毎の記録材出力量を修正する
ことによって前記色差を補正するように構成される。
【0008】以上のように構成された、濃度の異なる要
素色からなる記録材を使用して、所定の画像データに基
づき所定画像出力装置が生成する出力画像と、前記所定
の画像データに基づき基準画像出力装置が生成する基準
出力画像との各要素色毎の色差を補正するためのキャリ
ブレーション方法によれば、まず、記録材情報取得工程
によって、前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材
の出力量を示す記録材情報が取得される。そして、前記
記録材情報に基づき、記録材出力量修正工程によって、
前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材出力量が修
正されて、前記色差が補正される。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のキャリブレーション方法であって、前記記録材
出力量修正工程において、基準画像出力装置の各要素色
毎の基準記録材出力量と所定画像出力装置の各要素色毎
の記録材出力量との偏差を補正するように、所定画像出
力装置の各要素色毎の記録材出力量を修正するように構
成される。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に記載のキャリブレーション方法であって、
前記記録材情報が、前記基準記録材出力量に対する、所
定画像出力装置の記録材出力量の割合情報を有している
ように構成される。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載のキャリブレーション方法であって、前記割合情
報に基づき、各要素色毎に、所定画像出力装置の記録材
出力量が前記基準記録材出力量よりも多い場合には、そ
の多い割合だけ所定画像出力装置の記録材出力量を減少
させ、所定画像出力装置の記録材出力量が前記基準記録
材出力量よりも少ない場合には、その少ない割合だけ所
定画像出力装置の記録材出力量を増加させ、各要素色毎
の記録材出力量を修正するように構成される。
【0012】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
3または4に記載のキャリブレーション方法であって、
各要素色毎に、所定画像出力装置の記録材出力量が前記
基準記録材出力量よりも多い場合、その多いパーセント
値を基準値50に加えた値によって前記割合情報が表現
され、所定画像出力装置の記録材出力量が前記基準記録
材出力量よりも少ない場合、その少ないパーセント値を
基準値50から減算した値によって前記割合情報が表現
されるように構成される。
【0013】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5のいづれか一項に記載のキャリブレーション方法
であって、当該方法が、さらに前記修正された記録材出
力量に基づき、複数の要素色の割合を所定の割合だけ変
化させて使用して複数のパッチとして媒体に出力する工
程を備え、前記複数のパッチの中から無彩色となるパッ
チを選択することによって前記色差を補正するように構
成される。
【0014】さらに、請求項7に記載の発明は、請求項
6に記載のキャリブレーション方法であって、選択した
無彩色の濃度を所定の割合で段階的に変化させて、所定
の輝度と一致する濃度を選択することによって前記無彩
色の輝度合わせを行うように構成される。
【0015】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載のキャリブレーション方法であって、前記輝度合
わせを行った無彩色の各要素色について、前記偏差が生
じ得る程度に段階的に階調を変化させた複数のパッチを
印刷させる工程をさらに備え、当該印刷された複数のパ
ッチの中から無彩色の組み合わせを選択することによっ
て前記色差を補正するように構成される。
【0016】また、上記課題に鑑み、請求項9に記載の
発明は、濃度の異なる要素色からなる記録材を使用し
て、所定の画像データに基づき所定画像出力装置が生成
する出力画像と、前記所定の画像データに基づき基準画
像出力装置が生成する基準出力画像との各要素色毎の色
差を補正するためのキャリブレーション装置であって、
前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を
示す記録材情報を取得する記録材情報取得手段と、前記
記録材情報に基づき、前記所定画像出力装置の各要素色
毎の記録材出力量を修正する記録材出力量修正手段と、
を備え、各要素色毎の記録材出力量を修正することによ
って前記色差を補正するように構成される。
【0017】以上のように構成された、濃度の異なる要
素色からなる記録材を使用して、所定の画像データに基
づき所定画像出力装置が生成する出力画像と、前記所定
の画像データに基づき基準画像出力装置が生成する基準
出力画像との各要素色毎の色差を補正するためのキャリ
ブレーション装置によれば、まず、記録材情報取得手段
によって、前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材
の出力量を示す記録材情報が取得される。そして、前記
記録材情報に基づき、記録材出力量修正手段によって、
前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材出力量が修
正されて、前記色差が補正される。
【0018】さらに、上記課題に鑑み、請求項10に記
載の発明は、濃度の異なる要素色からなる記録材を使用
して、所定の画像データに基づき所定画像出力装置が生
成する出力画像と、前記所定の画像データに基づき基準
画像出力装置が生成する基準出力画像との各要素色毎の
色差を補正するためのキャリブレーション処理をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピ
ュータによって読取可能な記録媒体であって、前記所定
画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を示す記録
材情報を取得する記録材情報取得処理と、前記記録材情
報に基づき、前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録
材出力量を修正する記録材出力量修正処理と、を備え、
各要素色毎の記録材出力量を修正することによって前記
色差を補正するキャリブレーション処理をコンピュータ
に実行させるためのプログラムを記録してコンピュータ
によって読取可能に構成される。
【0019】以上のように構成された、コンピュータに
よって読取可能な記録媒体には、濃度の異なる要素色か
らなる記録材を使用して、所定の画像データに基づき所
定画像出力装置が生成する出力画像と、前記所定の画像
データに基づき基準画像出力装置が生成する基準出力画
像との各要素色毎の色差を補正するためのキャリブレー
ション処理をコンピュータに実行させるためのプログラ
ムが記録されている。そして、当該プログラムの実行に
より、まず、記録材情報取得処理によって、前記所定画
像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を示す記録材
情報が取得され、前記記録材情報に基づき、記録材出力
量修正処理によって前記所定画像出力装置の各要素色毎
の記録材出力量が修正される。このように各要素色毎の
記録材出力量が修正されることによって前記色差が補正
される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷
制御方法を適用した画像処理システムのブロック図であ
り、図2は、当該画像処理装置の具体的ハードウエア構
成例を概略ブロック図により示している。
【0022】図1において、画像入力装置10はカラー
画像の色画像データを画像処理装置20に入力し、前記
画像処理装置20は前記色画像データについて画像処理
を施す。そして、前記画像処理装置20は、接続されて
いる画像出力装置30に画像処理された色画像データを
出力する。ここで、色画像データはカラー画像を所定の
要素色毎に色分解しつつ、その要素色毎に強弱を表した
ものであり、有彩色であって所定の比で混合したときに
は灰色に代表される無彩色と黒色とからなる。
【0023】画像処理装置20は、色変換テーブルを参
照してRGBの階調データをCMY((シアン、マゼン
タ、イエロー)、またはこれに黒を加えたCMYK、ま
たはこれにライトシアン(c)ライトマゼンタ(m)を
加えたCMYKcm)の階調データに変換する色変換部
20aと;キャリブレーション装置200の色補正LU
T生成部20fにおいて生成された色補正用のLUT
(色変換テーブル)を参照して、前記CMY(またはC
MYK、またはCMYKcm)の階調データを、特定の
画像出力装置に適合するC'M'Y'(またはC'M'Y'
K'、またはC'M'Y'K'c'm')の階調データに変換
する色補正部20bと;当該変換されたC'M'Y'(ま
たはC'M'Y'K'、またはC'M'Y'K'c'm')の階調
データを二値データに階調変換する二値化部20cと;
を備えている。
【0024】キャリブレーション装置200は、インク
補正量算出部20gおよびインク吐出重量補正部20h
を有するパッチデータ修正部20dと;キャリブレーシ
ョン部20eと;色補正LUT生成部20fと、を備え
ている。これらの各構成部分の処理の詳細に関しては、
後述する。
【0025】画像入力装置10の具体例は、図2におけ
るデジタルスチルカメラ12またはビデオカメラ14な
どが該当する。また、画像処理装置20およびキャリブ
レーション装置200の具体例は、コンピュータ21、
ハードディスク22、キーボード23、CD−ROMド
ライブ24、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ
25、及びモデム26などを備えて構成されるコンピュ
ータシステムが該当する。そして、画像出力装置30の
具体例は、プリンタ31、ディスプレイ32などが該当
する。但し、当該実施の形態においては、これらの画像
出力装置30のうちプリンタ31について特に詳細な説
明を行う。なお、モデム26は公衆電話回線に接続さ
れ、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続
され、ソフトウエアやデータをダウンロードすることが
できる。
【0026】本発明による画像処理制御プログラムは、
通常、コンピュータ21が読取可能な形態でフロッピー
ディスク、CD−ROMなどの記録媒体に記録されて流
通する。当該プログラムは、メディア読取装置(CD−
ROMドライブ24、フロッピーディスクドライブ25
など)によって読み取られてハードディスク22にイン
ストールされる。そして、CPUが所望のプログラムを
適宜ハードディスク22から読み出して所望の処理を実
行するように構成されている。
【0027】当該実施の形態においては、画像入力装置
10としてのスキャナ11やデジタルスチルカメラ12
が画像データとしてRGB(赤、緑、青)の階調データ
を出力するとともに、画像出力装置30としてのプリン
タ31は、階調データとしてのCMY(シアン、マゼン
タ、イエロー)、またはこれに黒を加えたCMYK、ま
たはこれにライトシアン(c)ライトマゼンタ(m)を
加えたCMYKcmの二値データを入力として必要とす
る。また、ディスプレイ32は、RGBの階調データを
入力として必要とする。一方、コンピュータ21内で
は、オペレーティングシステム21a、プリンタ31及
びディスプレイ32に対応するプリンタドライバ21b
及びディスプレイドライバ21cを備えている。また、
画像処理用アプリケーション21dは、オペレーティン
グシステム21aにて処理の実行が制御され、必要に応
じてプリンタドライバ21bやディスプレイドライバ2
1cと連帯して所定の画像処理を実行する。したがっ
て、画像処理装置20およびキャリブレーション装置2
00としての当該コンピュータ21の具体的役割は、出
力装置との色バランスを調整して、RGBの階調データ
を入力して最適な画像処理を施したRGBの階調データ
を作成して、ディスプレイドライバ21cを介してディ
スプレイ32に表示させるとともに、プリンタドライバ
21bを介してCMY(またはCMYKまたはCMYK
cm)の二値データに変換してプリンタ31に印刷させ
る。
【0028】図3はカラーインクジェット方式のプリン
タ31の概略構成を示しており、印字インクとしてシア
ン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック
(K)の四色の色インクを使用するものであり、各色ご
とに印字ヘッドユニット31a1を備えている。このよ
うにして各色ごとに印字ヘッドユニット31a1が独立
しているため、各印字ヘッドユニット31a1ごとの機
体差によって出力特性にバラツキが生じ、色バランスが
崩れる要因ともなっている。
【0029】図4は各印字ヘッドユニット31a1にお
いて1ショットで使用される色インクのIDによるクラ
ス分けおよびインク重量の基準値に対する比率の対応表
を示している。以下、単にIDと称するときには、各C
MYに対応するIDのインク重量を指す。図4に示すよ
うに、IDの範囲は「20」〜「80」であり、中間の
「50」が基準値となっている。インクIDは、そのイ
ンクIDを有するプリンタのインク吐出重量の標準機体
に対するばらつき比率を示している。標準機体とインク
吐出重量が等しいプリンタのインクIDは50であり、
標準機体に比べてインク吐出重量が10パーセント多い
プリンタのインクIDは60となる。
【0030】プリンタ31の構成に関しては、四つの印
字ヘッドユニット31a1からなる印字ヘッド31aの
他、この印字ヘッド31aを制御する印字ヘッドコント
ローラ31bと、当該印字ヘッド31aを桁方向に移動
させる印字ヘッド桁移動モータ31cと、印字用紙を行
方向に送る紙送りモータ31dと、これらの印字ヘッド
コントローラ31bと印字ヘッド桁移動モータ31cと
紙送りモータ31dにおける外部機器とのインターフェ
イスにあたるプリンタコントローラ31eとから構成さ
れている。
【0031】本実施形態においては、四色の色インクの
それぞれに印字ヘッドユニット31a1を割り当ててい
るが、図5に示すように二列の印字ノズルを有する三つ
の印字ヘッドユニット31a2にて構成することもでき
る。この印字ヘッドユニット31a2では供給する色イ
ンクを印字ノズルの列単位で変えることができ、この場
合は図示左方の印字ヘッドユニット31a2については
二列とも黒色インク(K)を供給し、図示右方の印字ヘ
ッドユニット31a2については左列にマゼンタ色イン
ク(M)を供給するとともに右列にイエロー色インク
(Y)を供給し、図示真ん中の印字ヘッドユニット31
a2については左列にシアン色インク(C)を供給する
とともに右列は不使用としている。 ここにおいて、各印字ヘッドユニット31a2の左列と
右列との製造誤差は比較的小さく、ほぼ無視できる。従
って、マゼンタとイエローの色インクの使用量に偏りは
見られないものの、シアンの色インクとの間で同様の備
りが生じる可能性がある。また、同じ印字ヘッドユニッ
ト31a2を利用して図6に示すような六色の色インク
を使用するような構成としても良い。この場合、シアン
とマゼンタについては濃色インク(C,M)と淡色インク(c,
m)とを使用するものとし、さらにイエローとブラックと
を使用して合計六色となっている。
【0032】本実施形態においては、インクジェット方
式のカラープリンタ31について説明したが、色インク
を吐出させるためにはピエゾ素子によるマイクロポンプ
機構を採用しても良いし、インク吐出孔の内側壁面に備
えられたヒータによって気泡を発生させ、その膨張圧力
でインクを吐出させるようなものであっても構わない。
むろん、これら以外の方法で色インクを吐出させるもの
であっても良いし、あるいは、色インクを吐出させるの
ではなく、ヒータによってインクリボンに付着した色イ
ンクを溶融させて転写する熱転写タイプの印字ヘッドな
どについても適用可能である。ただし、この場合はイン
クリボンごとに印字ヘッドが異なっており、各印字ヘッ
ドごとに機体差が生じているようなものに適用される。
【0033】また、本実施形態においては、画像出力装
置30としてカラー印刷可能なプリンタ31を使用して
いるが、図7に示すディスプレイ32であるとか、図8
に示すカラーファクシミリ機33や、図9に示すカラー
コピー機34などに適用可能である。この場合、ディス
プレイ32についてはRGBの各陰極線の出力特性に偏
差が生じることがあるし、カラーファクシミリ機33や
カラーコピー機34などにおいてはプリンタ31と同様
に色インクやトナーなどの使用量に偏差が生じることが
ある。さらに、本実施形態においては、プリンタ31に
対して色画像データを修正するコンピュータシステムを
使用しているが、図10に示すようにカラープリンタ3
5内にかかる色修正システムを内蔵し、ネットワークな
どから供給される色画像データを直に入力して印字する
ような構成も可能である。
【0034】以下、図11を参照して、コンピュータ2
1によって実行される、図1に示すキャリブレーション
装置200におけるキャリブレーション制御プログラム
を説明する。以下の説明においては、説明を簡単にする
ため、出力装置がCMYKからなる4色のインクを使用
するプリンタである場合について説明する。
【0035】まず、キャリブレーション装置200のイ
ンク補正量算出部20gが、出力装置30としてのプリ
ンタから、プリンタID内に含まれるインクIDを取得
して(ステップ40)、当該取得されたインクIDに基
づき各インクの補正量を算出する(ステップ42)。こ
こで、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの補
正前の各インク量をC、M、YおよびK、また、C、
M、YおよびKの各インクIDをそれぞれIDC、I
M、IDYおよびIDKとする。図4に示すように、各
インク重量の基準値に対する比率は、基準値50から各
インクIDが1つ増加する毎に1パーセントづつ増加
し、基準値50から各インクIDが1つ減少する毎に1
パーセントづつ減少するので、各インク補正量△C、△
M、△Yおよび△Kは、その増加量および減少量を補正
するように、 △C=C×(50−IDC)/100 … (1) △M=M×(50−IDM)/100 … (2) △Y=Y×(50−IDY)/100 … (3) △K=K×(50−IDK)/100 … (4) となる。次に、キャリブレーション装置200のインク
吐出量補正部20hが、上記式(1)〜(4)によって計算さ
れる各インク補正量に基づき、以下で詳細に説明するカ
スタムAパターンにおけるCMYの各インクの吐出重
量、およびカスタムBパターンにおけるKインクの吐出
重量を補正する(ステップ44)。すなわち、シアン、
マゼンタ、イエローおよびブラックの各インクの補正後
の吐出重量を、C'、M'、Y'およびK'とすると、 C'=C+△C M'=M+△M Y'=Y+△Y K'=K+△K となる。これらの式に式(1)〜(4)を代入して、 C'=C(1.5−0.01×IDC)…(5) M'=M(1.5−0.01×IDM)…(6) Y'=Y(1.5−0.01×IDY)…(7) K'=K(1.5−0.01×IDK)…(8) となる。式(5)〜(8)より、シアン、マゼンタ、イエロー
およびブラックの補正前の各インク量C、M、Yおよび
Kが、各インクIDに基づき、C'、M'、Y'およびK'
に補正される。
【0036】例えば、標準機体によってカスタムAパタ
ーンおよびカスタムBパターンを印刷した際、カスタム
Aパターンの中心データのインク量がそれぞれ C=38 M=44 Y=44 であり、カスタムBパターンの中心値がK=41であっ
たとする。
【0037】また、所定のプリンタの各インクのIDが
それぞれ IDC=41 IDM=44 IDY=56 IDK=35 であったと仮定すると、当該所定プリンタのCインクの
吐出重量は、IDC=41なので標準機体よりも9パー
セント少ない。このため、Cインクのデータを9パーセ
ント増加させる。同様にして、当該所定プリンタのMイ
ンクの吐出重量は、IDM=44なので標準機体よりも
6パーセント少ない。このため、データを6パーセント
増加させる。また、当該所定プリンタのYインクの吐出
重量は、IDY=56なので標準機体よりも6パーセン
ト多いので、データを6パーセント減少させる。さら
に、当該所定プリンタのKインクの吐出重量は、IDK
=35なので標準機体よりも15パーセント少ないの
で、データを15パーセント増加させる。
【0038】以上より、小数点以下を切り捨てて、 C'=38×1.09=41 M'=44×1.06=47 Y'=44×0.94=41 K'=41×1.15=47 となる。
【0039】このようにして補正された吐出重量C'、
M'、Y'およびK'に基づき、以下で詳細に説明するキ
ャリブレーション部20eによる目視キャリブレーショ
ン処理が行われる(ステップ46)。
【0040】ステップ46における目視キャリブレーシ
ョン処理 次に、図12乃至16を参照して、図11のステップ4
6における目視法キャリブレーションについて説明す
る。
【0041】図12に、目視法キャリブレーションによ
る色補正LUTの生成処理プログラムを示す。当該色補
正LUTの生成処理プログラムでは、後述するテストパ
ターンを印刷するステップ110、130、160、1
90と、ユーザーたる作業者が要素色の影響のない無彩
色を選択するステップ120、200と、背景と輝度が
一致するテストパターンを選択する140、170と、
選択結果に応じた所定のルックアップテーブルを利用す
るステップ150、180と、選択結果に従って相当す
る修正用LUTを決定するステップ205とを備えてい
る。
【0042】図4から明らかなようにIDが小さいほど
基準値よりも少ない色インクを使用しており、逆にID
が大きいほど基準値よりも多くの色インクを使用してい
る。従って、IDが大きい場合にはデータが表す濃度を
薄くすることによって、色バランスのずれを修正するこ
とができ、逆にIDが小さい場合には濃度を濃くするこ
とによって、色バランスを修正することができるように
なる。故に、予め、色補正部20bが、IDに対応して
図13に示すように入力データと出力データとの間で変
換される関数を用意しておき、この関数に従ってデータ
の変換を行えば色バランスをとることができる。
【0043】なお、図13に示す関数は、いわゆるγ補
正のトーンカーブであり、256階調のRGBデータを
前提とすれば、γ曲線は、Y=255×(X/255)
γとなる入出力関係を意味しており、γ=1において入
出力間で修正を行わず、γ>1において入出力に対して
出力が弱くなり、γ<1において入出力に対して出力が
強くなる。
【0044】本実施形態においては、予めIDに対応し
て印刷結果が最もリニアになるトーンカーブのγ値を実
験によって求めておき、各ID(20〜80)に対応し
たルックアップテーブルLUT20〜LUT80を生成
しておく。修正の程度を変更しつつ所定の傾向に従って
修正するトーンカーブとしては、γ補正に限定される必
要はなく、スプライン曲線などの他の手法を用いること
もできる。
【0045】以下、これらについて詳述する。ステップ
110では第1段階のテストパターンであるカスタムA
パターンを印刷させる。ここで、図14はカスタムAパ
ターンを示しており、CMYの成分データが少しずつ異
なる円形の複数の灰色パッチ「A1」〜「D18」から
構成されている。当該実施形態においては、プリンタI
D内にデータとして含まれているインクID(IDC
IDM、IDY)を参照して、式(5)〜(7)よりイン
ク吐出量をC'、M'、Y'に補正してカスタムAパター
ンを印刷する。また、同図14はCMYKデータの%表
示で成分データを表示しており、図15はそれを一覧で
示している。
【0046】それぞれの灰色パッチのCMYの成分デー
タについては所定の規則性に従って少しずつ変化させて
あり、中央の灰色パッチにおいて成分データが均等して
おり、紙面上方に向かうにつれて赤(R)成分が大きく
なるとともに下方に向かうに連れて同赤成分が小さくな
り、また、紙面左下方向に向かうにつれて緑(G)成分
が大きくなるとともに右上方向に向かうにつれて同緑成
分が小さくなり、また、紙面右下方向に向かうにつれて
青(B)成分が大きくなるとともに左上方向に向かうに
つれて同青成分が小さくなっている。
【0047】すなわち、上方から下方に向かう方向に要
素色たる赤成分の座標軸を設定するとともに、左斜め下
方から右斜め上方に向かう方向に要素色たる緑成分の座
標軸を設定するとともに、右斜め下方から左斜め上方に
向かう方向に要素色たる青成分の座標軸を設定し、これ
らの座標軸によって定まる座標に比例して各成分データ
が増減している。従って、このカスタムAパターン内に
おいて全ての要素色の色バランスを一定の範囲内で変化
させた全ての組が表示されることになる。むろん、この
CMYの成分データ通りに色インクが吐出されれば中央
のA1の灰色パッチが無彩色に見え、中央から離れるに
従って色バランスのずれの量も大きくなっている。従っ
て、その周縁では要素色の色バランスが崩れて、いずれ
かの要素色の影響が表れた灰色となるはずである。
【0048】しかしながら、印字ヘッドユニット31a
1におけるインクの使用量に偏りがある場合には、予定
通りの色インクが吐出されないため、A1の灰色パッチ
ではなく、他の灰色パッチにおいて色バランスが正常に
なる。すなわち、無彩色のパッチ(「マッチングパター
ン」)となる。その関係を逆算した対応関係を図16に
示している。
【0049】例えば、図14においてA1が無彩色に見
えるのであれば、カスタムAパターンにおけるシアンの
色インクの使用量のID'Cは「50」となり、マゼンタ
の色インクの使用量のID'Mは「50」となり、イエロ
ーの色インクの使用量のID'Yは「50」となるのでま
さしく各要素色の使用量が均衡していることになる。し
かし、当該実施形態においては、所定のプリンタのシア
ン、マゼンタ、イエローのインク吐出量を式(5)〜
(7)を用いて補正している。各インクIDがIDC
41、IDM=44、IDY=56である上記例の場合、
シアンのインク量を9パーセント増加させているので、
この場合のシアンのインクID"Cは、ID'Cの値を9だ
け減少させる必要がある。すなわち、 ID"C=ID'C−9=50−9=41 となる。また、マゼンタのインク量を6パーセント増加
させているので、この場合のマゼンタのインクID"
Mは、ID'Mの値を6だけ減少させる必要がある。すな
わち、 ID"M=ID'M−6=50−6=44 となる。さらに、イエローのインク量を6パーセント減
少させているので、この場合のイエローのインクID"Y
は、ID'Yの値を6だけ増加させる必要がある。すなわ
ち、 ID"Y=ID'Y+6=50+6=56 となる。そして、ステップ150において各色のID
(ID"C、ID"M、ID"Y)に対応するLUTが選択さ
れる。
【0050】一方、同様にして図14においてC4が無
彩色に見えるのであれば、図16の対応関係表より、カ
スタムAパターンにおけるシアンの色インクの使用量の
ID'Cは「50」となり、マゼンタの色インクの使用量
のID'Mは「38」となり、イエローの色インクの使用
量のID'Yは「62」となることが分かる。すなわち、
イエロー、シアン、マゼンタの順で吐出するインク重量
が少しずつ小さくなっており、各要素色間の実際の吐出
量における強弱の偏差が分かる。この場合には、上記と
同様にして、 ID"C=ID'C−9=50−9=41 ID"M=ID'M−6=38−6=32 ID"Y=ID'Y+6=62+6=68 となる。そして、ステップ150において各色のID
(ID"C、ID"M、ID"Y)に対応するLUTが選択さ
れる。
【0051】そして、ステップ120においてユーザ
は、カスタムAパターンの中から無彩色と思われる灰色
パッチ(「マッチングパターン」)を選択してキーボー
ド23からコンピュータ21に対して入力する。
【0052】灰色パッチは中央のA1と、その一回り外
のB1〜B6と、さらに一回り外のC1〜C12と、最
外周のD1〜D16とから構成されている。当該実施形
態によれば、ステップ42および44において、インク
IDに基づき予めインク吐出重量を補正しているので、
マッチングパターンがカスタムAパターンのほぼ中心に
なるように各インクの吐出重量を修正することができ
る。このため、機体間のバラツキによって生じる各イン
ク吐出重量のバラツキを補正することが可能となるの
で、隣り合うパッチのデータ差を小さくしてもマッチン
グパターンを所定のエリア内に収めることが可能とな
り、より正確な色調整が可能となる。
【0053】本実施形態において、図14に示すカスタ
ムAパターンの背景は、印刷される用紙そのものの白色
であって、この白色を背景にしてそれぞれの灰色パッチ
をCMYの各要素色で印刷する構成を採用している。し
かし、灰色パッチがたくさん並ぶと、無彩色であるか否
かの判断を付けにくくなる場合があり、特に、紙色や照
明の加減によっては分かりにくくなる可能性がある。従
って、この灰色パッチの背景に黒色インクにより所定の
輝度を有するとともに輝度の差が生じにくい横縞パター
ンにて印刷されたリファレンスパッチを印刷し、この背
景と灰色パッチとを対比することによって基準の背景と
対比しつつ無彩色の確認をさせてもよく、かかる場合は
灰色パッチの中から無彩色のパッチを選択する際の正確
度を向上させることが可能である。
【0054】本実施形態においては、所定の輝度を有す
るとともに輝度の差が生じにくい形態として、黒色イン
クによる所定の間隔を備える横縞パターンの構成を採用
しているが、むろん、この構成に限定されるものではな
く、別のパターンであっても良い。例えば、所定の規則
に従って所定の大きさの黒色インクによる十字形を散り
ばめた千鳥パターンであってもよい。すなわち、肉眼で
認識可能な所定のパターンを所定の面積比によって構成
することにより、輝度のバラツキを発生しないようにし
た形態であればよい。
【0055】一方、CMYKの四色を利用するカラープ
リンタの場合、カラーモードでは黒色の成分をコンピュ
ータ21の側で制御できない場合が多い。しかしなが
ら、印刷モードによっては黒色を入れないであるとか、
白黒で印刷するといったモードの選択が可能である場合
があり、図14に示すカスタムAパターンにおいても灰
色パッチの部分では黒色を入れないで要素色だけで印刷
し、上記リファレンスパッチの部分を白黒モードとして
黒色インクだけで印刷する。
【0056】次に、ステップ130では第二段階のテス
トパターンであるカスタムBパターンを印刷させる。こ
のテストパターンでは、取得された無彩色の灰色パッチ
における各要素色の合計輝度を取得するための基準輝度
を黒色インクによるパッチにて取得する。図17はこの
カスタムBパターンを示しており、背景全面に印刷され
た黒色インクを使用した輝度の差が生じにくい横縞パタ
ーンで所定の輝度を有するリファレンスパッチと、この
背景上に印刷された黒色インクの成分データについて輝
度が少しずつ異なるモノトーンパターンであって短冊形
をした複数の黒色パッチ「1」〜「11」とから構成さ
れている。それぞれの黒色パッチ「1」〜「11」の濃
度データについては所定の規則性に従って少しずつ変化
させてあり、中央の黒色パッチ「6」において濃度デー
タを均等にしており、紙面上方に向かうにつれて濃度が
薄くなるとともに下方に向かうにつれて同濃度が濃くな
っている。
【0057】当該実施形態においては、プリンタID内
にデータとして含まれている黒インクID(IDK)を
参照して、式(8)よりインク吐出量をK'に補正して
カスタムBパターンを印刷する。
【0058】そして、ステップ140にてユーザは、カ
スタムBパターンの中から背景と揮度が一致する黒色パ
ッチを選択してキーボード23からコンピュータ21に
対して入力する。
【0059】ここで、当該実施形態においては、所定の
プリンタの黒のインク吐出量を式(8)を用いて補正し
ている。黒インクIDがIDK=35である上記例の場
合、黒のインク量を15パーセント増加させているの
で、この場合のインクID"Kは、ステップ140で選択
された黒色パッチに対応する黒インクのID(ID'K
の値を15だけ減少させる必要がある。すなわち、 ID"C=ID'C−15 となる。そして、このID"Kに基づき、ステップ150
において対応するLUTが選択される。
【0060】当該実施形態によれば、ステップ42およ
び44において、インクIDに基づき予め黒インクの吐
出重量を補正しているので、マッチングパターンがカス
タムBパターンのほぼ中心になるように各インクの吐出
重量を修正することができる。このため、機体間のバラ
ツキによって生じる黒インク吐出重量のバラツキを補正
することが可能となるので、隣り合うパッチのデータ差
を小さくしてもマッチングパターンを所定のエリア内に
収めることが可能となり、より正確な色調整が可能とな
る。
【0061】ところで、上述したカスタムAパターンで
無彩色と感じられる灰色パッチを選択した場合、その強
弱の程度も分かった感じもするが、その灰色パッチの輝
度が最適であるとは限らない。従って、コンピュータ2
1は次のステップ150にて、ステップ120および1
40における入力に対応した修正用ルックアップテーブ
ルを選択する。
【0062】ステップ150において選択された修正用
ルックアップテーブルに基づき、ステップ160にて第
三段階のテストパターンである図18に示すカスタムC
パターンを印刷する。このカスタムCパターンは、背景
全面に印刷されたステップ140にて決定した黒色イン
クによる所定の輝度を有するモノトーンパターンのリフ
ァレンスパッチと、この背景上に印刷された、CMYの
成分データについて濃度が少しずつ異なる短冊形をした
複数の灰色パッチ「1」〜「11」とから構成されてい
る。
【0063】それぞれの灰色パッチ「1」〜「11」の
濃度データについては所定の規則性に従って少しずつ変
化させてあり、中央の灰色パッチ「6」において濃度デ
ータを均等にしており、紙面上方に向かうにつれて濃度
が薄くなるとともに下方に向かうに連れて同濃度が濃く
なっている。ここで、ステップ170にてユーザは、カ
スタムCパターンの中から背景と輝度が一致する灰色パ
ッチを選択してキーボード23からコンピュータ21に
対して入力する。
【0064】そして、最後に、より正確な色バランスの
取得を行うためにコンピュータ21は次のステップ18
0にてステップ120、140および170における入
力に対応した修正用ルックアップテーブルを選択し、ス
テップ190にて第四段階のテストパターンである図示
しないカスタムDパターンを印刷させる。
【0065】このカスタムDパターンは、形態をカスタ
ムAパターンと同一としカスタムBパターンで選択した
所定の輝度を有する黒色パッチを背景に印刷するととも
に、カスタムCパターンにて選択した灰色パッチの成分
データを中央の灰色パッチ「A1」に配置し、CMYの
成分データが少しずつ異なる円形の複数の灰色パッチ
「A2」〜「D18」を印刷する。ここで、それぞれの
灰色パッチ「A1」〜「D18」のCMYの成分データ
については所定の規則性に従って少しずつ変化させ、紙
面上方に向かうにつれて赤(R)成分が大きくなるとと
もに下方に向かうにつれて同赤成分が小さくなり、ま
た、紙面左下方向に向かうにつれて緑(G)成分が大き
くなるとともに右上方向に向かうにつれて同緑成分が小
さくなり、また、紙面右下方向に向かうにつれて青
(B)成分が大きくなるとともに左上方向に向かうにつ
れて同青成分が小さくなっている。
【0066】すなわち、上方から下方に向かうに方向に
要素色たる赤成分の座標軸を設定するとともに、左斜め
下方から右斜め上方に向かう方向に要素色たる緑成分の
座標軸を設定するとともに、右斜め下方から左斜め上方
に向かうに方向に要素色たる青成分の座標軸を設定し、
これらの座標軸によって定まる座標に比例して各成分デ
ータが増減している。従って、このカスタムDパターン
内において全ての要素色の色バランスを一定範囲内で変
化させた全ての組が表示されることになる。かかる場
合、カスタムAパターンにおける無彩色の灰色パッチの
選択により無彩色の度合いはかなり絞り込まれている。
従って、さらにより無彩色の灰色パッチを選択するため
に、CMYの成分データの規則性のある変化はカスタム
Aパターンより変化量が小さいことはいうまでもない。
そして、ステップ200にてユーザは、カスタムDパタ
ーンの中から無彩色と思われる灰色パッチを選択してキ
ーボード23からコンピュータ21に対して入力する。
【0067】すると、ステップ205において最終的に
選択された灰色パッチに該当するCMYのIDに従って
修正用ルックアップテーブルが色補正LUT生成部20
fによって生成され、当該生成された修正用ルックアッ
プテーブルが色補正部20bに格納される。
【0068】
【発明の効果】請求項1に記載の画像処理方法、請求項
9に記載の画像処理装置、または請求項10に記載の記
録媒体に記録されているプログラムの実行によれば、所
定画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を示す記
録材情報に基づき、所定画像出力装置の各要素色毎の記
録材出力量が修正されて、前記色差が補正されるので、
画像出力装置が異なることによって生じる色バランスの
ずれを自動的に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を適
用した画像処理システムのブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の具
体的ハードウエア構成例を示す概略ブロック図である。
【図3】前記画像処理システムで色ずれを判断する画像
出力装置としてのプリンタの概略ブロック図である。
【図4】プリンタにて吐出する色インクのインクIDに
よるクラス分け、およびインク重量の基準値に対する比
率の対応を示す図である。
【図5】プリンタの変形例を示す概略ブロック図であ
る。
【図6】プリンタの変形例を示す概略ブロック図であ
る。
【図7】他の画像出力装置としてディスプレイを示す図
である。
【図8】他の画像出力装置としてカラーファクシミリを
示す図である。
【図9】他のカラー画像出力装置としてカラーコピー機
を示す図である。
【図10】他の画像出力装置としてネットワークなどに
接続可能なカラー印刷装置を示す図である。
【図11】キャリブレーション装置200におけるキャ
リブレーション制御プログラムを説明するためのフロー
チャートである。
【図12】目視法キャリブレーションによる色補正LU
Tの生成処理を示すフローチャートである。
【図13】クラス分けに対応した色補正LUTでの入出
力の対応関係を示す図である。
【図14】カスタムAパターンをCMYKモードの成分
データで示す図である。
【図15】カスタムAパターンの成分データの対応関係
を示す図である。
【図16】カスタムAパターンで選択される灰色パッチ
に対応するIDを示す図である。
【図17】カスタムBパターンを示す図である。
【図18】カスタムCパターンを示す図である。
【符号の説明】
10 画像出力装置 11 スキャナ 12 デジタルスチルカメラ 14 ビデオカメラ 20 画像処理装置 20a 色変換部 20b 色補正部 20c 二値化部 20d パッチデータ修正部 20e キャリブレーション部 20f 色補正LUT生成部 20g インク補正量算出部 20h インク吐出重量補正部 21 コンピュータ 23 キーボード 24 CD−ROMドライブ 25 フロッピーディスクドライブ 26 モデム 30 画像出力装置 31 プリンタ 32 ディスプレイ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA11 EE03 2C061 AP01 AP03 AP04 AQ05 AR01 KK04 KK25 2C262 AA02 AA24 AB11 AC04 BA09 BA16 BA17 BA20 BC01 BC17 EA12 FA13 GA29 2H086 BA03 BA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃度の異なる要素色からなる記録材を使
    用して、所定の画像データに基づき所定画像出力装置が
    生成する出力画像と、前記所定の画像データに基づき基
    準画像出力装置が生成する基準出力画像との各要素色毎
    の色差を補正するためのキャリブレーション方法であっ
    て、 前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を
    示す記録材情報を取得する記録材情報取得工程と、 前記記録材情報に基づき、前記所定画像出力装置の各要
    素色毎の記録材出力量を修正する記録材出力量修正工程
    と、 を備え、 各要素色毎の記録材出力量を修正することによって前記
    色差を補正するキャリブレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のキャリブレーション方
    法であって、前記記録材出力量修正工程において、基準
    画像出力装置の各要素色毎の基準記録材出力量と所定画
    像出力装置の各要素色毎の記録材出力量との偏差を補正
    するように、所定画像出力装置の各要素色毎の記録材出
    力量を修正するキャリブレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のキャリブレー
    ション方法であって、前記記録材情報が、前記基準記録
    材出力量に対する、所定画像出力装置の記録材出力量の
    割合情報を有しているキャリブレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のキャリブレーション方
    法であって、前記割合情報に基づき、各要素色毎に、所
    定画像出力装置の記録材出力量が前記基準記録材出力量
    よりも多い場合には、その多い割合だけ所定画像出力装
    置の記録材出力量を減少させ、所定画像出力装置の記録
    材出力量が前記基準記録材出力量よりも少ない場合に
    は、その少ない割合だけ所定画像定画像出力装置の記録
    材出力量を増加させ、各要素色毎の記録材出力量を修正
    するキャリブレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載のキャリブレー
    ション方法であって、各要素色毎に、所定画像出力装置
    の記録材出力量が前記基準記録材出力量よりも多い場
    合、その多いパーセント値を基準値50に加えた値によ
    って前記割合情報が表現され、所定画像出力装置の記録
    材出力量が前記基準記録材出力量よりも少ない場合、そ
    の少ないパーセント値を基準値50から減算した値によ
    って前記割合情報が表現されるキャリブレーション方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいづれか一項に記載の
    キャリブレーション方法であって、当該方法が、さらに
    前記修正された記録材出力量に基づき、複数の要素色の
    割合を所定の割合だけ変化させて使用して複数のパッチ
    として媒体に出力する工程を備え、 前記複数のパッチの中から無彩色となるパッチを選択す
    ることによって前記色差を補正するキャリブレーション
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のキャリブレーション方
    法であって、選択した無彩色の濃度を所定の割合で段階
    的に変化させて、所定の輝度と一致する濃度を選択する
    ことによって前記無彩色の輝度合わせを行うキャリブレ
    ーション方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のキャリブレーション方
    法であって、前記輝度合わせを行った無彩色の各要素色
    について、前記偏差が生じ得る程度に段階的に階調を変
    化させた複数のパッチを印刷させる工程をさらに備え、 当該印刷された複数のパッチの中から無彩色の組み合わ
    せを選択することによって前記色差を補正するキャリブ
    レーション方法。
  9. 【請求項9】 濃度の異なる要素色からなる記録材を使
    用して、所定の画像データに基づき所定画像出力装置が
    生成する出力画像と、前記所定の画像データに基づき基
    準画像出力装置が生成する基準出力画像との各要素色毎
    の色差を補正するためのキャリブレーション装置であっ
    て、 前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を
    示す記録材情報を取得する記録材情報取得手段と、 前記記録材情報に基づき、前記所定画像出力装置の各要
    素色毎の記録材出力量を修正する記録材出力量修正手段
    と、 を備え、 各要素色毎の記録材出力量を修正することによって前記
    色差を補正するキャリブレーション装置。
  10. 【請求項10】 濃度の異なる要素色からなる記録材を
    使用して、所定の画像データに基づき所定画像出力装置
    が生成する出力画像と、前記所定の画像データに基づき
    基準画像出力装置が生成する基準出力画像との各要素色
    毎の色差を補正するためのキャリブレーション処理をコ
    ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコ
    ンピュータによって読取可能な記録媒体であって、 前記所定画像出力装置の各要素色毎の記録材の出力量を
    示す記録材情報を取得する記録材情報取得処理と、 前記記録材情報に基づき、前記所定画像出力装置の各要
    素色毎の記録材出力量を修正する記録材出力量修正処理
    と、 を備え、 各要素色毎の記録材出力量を修正することによって前記
    色差を補正するキャリブレーション処理をコンピュータ
    に実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ
    によって読取可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6770857B2 (en) 2002-03-01 2004-08-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Induction heating apparatus
CN100352260C (zh) * 2003-07-16 2007-11-28 夏普株式会社 图像处理装置、读取装置、形成装置及图像处理方法

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