JP2003034055A - 画像形成システムの較正方法 - Google Patents
画像形成システムの較正方法Info
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- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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- Fax Reproducing Arrangements (AREA)
- Color, Gradation (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像カラーに対する印刷後の様々な変化を補
償する、画像形成システムにおけるカラー出力の補正方
法を提供する。 【解決手段】 本発明による方法は、新たに印刷された
テストパッチのカラーに伝達関数を適用することによっ
て、画像形成システムにより印刷されたテストパッチの
安定後の外観を予測する。伝達関数は、湿度または温度
のような各種環境条件、または、ラミネート化のような
印刷後処理を考慮して公式化することができる。画像形
成システムプロセッサは、画像形成システムによって使
用されるカラーマップを較正するため、予測された安定
後のテストパッチカラーを所望のテストパッチカラーと
比較することができる。
償する、画像形成システムにおけるカラー出力の補正方
法を提供する。 【解決手段】 本発明による方法は、新たに印刷された
テストパッチのカラーに伝達関数を適用することによっ
て、画像形成システムにより印刷されたテストパッチの
安定後の外観を予測する。伝達関数は、湿度または温度
のような各種環境条件、または、ラミネート化のような
印刷後処理を考慮して公式化することができる。画像形
成システムプロセッサは、画像形成システムによって使
用されるカラーマップを較正するため、予測された安定
後のテストパッチカラーを所望のテストパッチカラーと
比較することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成システム
の出力における所望のカラーの正確な再現のためのマル
チカラー画像形成システムの較正に関する。本較正方法
は、インクジェットプリンタ、電子写真式プリンタ、お
よびオフセットプリンタのカラー較正に対して有用であ
る。
の出力における所望のカラーの正確な再現のためのマル
チカラー画像形成システムの較正に関する。本較正方法
は、インクジェットプリンタ、電子写真式プリンタ、お
よびオフセットプリンタのカラー較正に対して有用であ
る。
【０００２】
【従来の技術】カラープリンタおよびカラー複写機等の
マルチカラー画像形成システムは、広く入手可能であ
り、殆どあらゆる用途に対して様々な性能の組み合わせ
および手ごろな値段を提供している。インクの配合、印
刷媒体の開発、およびプリンタドライバの技術的進歩に
より、洗練されたカラードキュメントを生成することが
可能である。
マルチカラー画像形成システムは、広く入手可能であ
り、殆どあらゆる用途に対して様々な性能の組み合わせ
および手ごろな値段を提供している。インクの配合、印
刷媒体の開発、およびプリンタドライバの技術的進歩に
より、洗練されたカラードキュメントを生成することが
可能である。
【０００３】印刷されたカラードキュメントの生成は通
常、色空間での所望の画像の記述で始まる。この記述
は、スキャナで生成することも、またカラー画像作成ソ
フトウェアを使用してコンピュータ上で生成することも
できる。ワークステーションまたはパーソナルコンピュ
ータによって形成される画像に存在するカラーは通常、
装置に依存しない色空間に存在する。一般に利用される
色空間は、ＣＩＥＬＡＢ空間である。
常、色空間での所望の画像の記述で始まる。この記述
は、スキャナで生成することも、またカラー画像作成ソ
フトウェアを使用してコンピュータ上で生成することも
できる。ワークステーションまたはパーソナルコンピュ
ータによって形成される画像に存在するカラーは通常、
装置に依存しない色空間に存在する。一般に利用される
色空間は、ＣＩＥＬＡＢ空間である。
【０００４】ＣＩＥＬＡＢ空間、より適切には１９７６
ＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*空間は、座標Ｌ*、ａ*、およびｂ*
を有する三刺激色空間である。中央の垂直軸（Ｌ*）は
明度を表し、０（黒）から１００（白）までの値を有す
る。２つの色軸はそれぞれ、正から負に延びる。ａ−
ａ’軸（ａ*）上においては、正の値が赤の量を示す一
方で、負の値は緑の量を示す。ｂ−ｂ’軸（ｂ*）上に
おいては、黄が正であり、青が負である。ａ−ａ’軸お
よびｂ−ｂ’軸の双方の場合、０は中性灰色である。単
一の特定カラーは、各色軸の値、および明度またはグレ
ースケールの軸の値を用いて一意に識別することができ
る。ＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*空間は、装置に依存しない。
ＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*空間は、座標Ｌ*、ａ*、およびｂ*
を有する三刺激色空間である。中央の垂直軸（Ｌ*）は
明度を表し、０（黒）から１００（白）までの値を有す
る。２つの色軸はそれぞれ、正から負に延びる。ａ−
ａ’軸（ａ*）上においては、正の値が赤の量を示す一
方で、負の値は緑の量を示す。ｂ−ｂ’軸（ｂ*）上に
おいては、黄が正であり、青が負である。ａ−ａ’軸お
よびｂ−ｂ’軸の双方の場合、０は中性灰色である。単
一の特定カラーは、各色軸の値、および明度またはグレ
ースケールの軸の値を用いて一意に識別することができ
る。ＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*空間は、装置に依存しない。
【０００５】画像形成システムが所望の画像を印刷する
には、装置に依存しない座標をまず、使用される画像形
成システムに特定の装置に依存する空間にマッピングし
なければならない。多くの画像形成システムでは、装置
に依存する色空間はＣＭＹＫ空間（シアン、マゼンタ、
イエロー、およびブラックの着色剤の場合）である。所
与の画像形成システムは、カラーマップを用いて、装置
に依存しない色空間において選択されたポイントをＣＭ
ＹＫ空間における特定のポイントに変換する。この変換
されたカラーは、装置に依存しない色空間において定義
されたカラーを生成するために装置に依存する色空間に
おいて必要なシアン、マゼンタ、イエロー、およびブラ
ック着色剤の量に対応する。
には、装置に依存しない座標をまず、使用される画像形
成システムに特定の装置に依存する空間にマッピングし
なければならない。多くの画像形成システムでは、装置
に依存する色空間はＣＭＹＫ空間（シアン、マゼンタ、
イエロー、およびブラックの着色剤の場合）である。所
与の画像形成システムは、カラーマップを用いて、装置
に依存しない色空間において選択されたポイントをＣＭ
ＹＫ空間における特定のポイントに変換する。この変換
されたカラーは、装置に依存しない色空間において定義
されたカラーを生成するために装置に依存する色空間に
おいて必要なシアン、マゼンタ、イエロー、およびブラ
ック着色剤の量に対応する。
【０００６】装置に依存しないカラーから装置に依存す
るカラーへのカラーマップ変換は通常、画像形成システ
ムの特定の物理的な制約（たとえば、インク滴サイズ、
インク濃度、印刷被着体上のインクの挙動）を考慮に入
れ、通常、線形化関数を各カラーチャネルに適用する。
画像効率を最大化すると共に画質を強化するために、デ
ィザリングおよび半ピクセル補間等の数学的な手順がカ
ラーマップに埋め込まれている場合もある。カラーマッ
ピングおよびマルチカラー画像のこのような側面は、こ
れまでに詳細に説明されており、本明細書ではさらに考
察はしない。
るカラーへのカラーマップ変換は通常、画像形成システ
ムの特定の物理的な制約（たとえば、インク滴サイズ、
インク濃度、印刷被着体上のインクの挙動）を考慮に入
れ、通常、線形化関数を各カラーチャネルに適用する。
画像効率を最大化すると共に画質を強化するために、デ
ィザリングおよび半ピクセル補間等の数学的な手順がカ
ラーマップに埋め込まれている場合もある。カラーマッ
ピングおよびマルチカラー画像のこのような側面は、こ
れまでに詳細に説明されており、本明細書ではさらに考
察はしない。
【０００７】不都合なことに、様々な要因が最終画像の
質に影響を及ぼしうる。最終画像とは、すなわち時間に
関して安定した、カラーを含む、画像の外観を意味す
る。着色剤濃度、着色剤の組成、着色剤の送出量、およ
び媒体の組成のばらつきにより、印刷後の画像の外観が
広く異なる結果となりうる。たとえば、保護シーリング
材の塗布または出力のラミネート化等、印刷出力の印刷
後のいくつかの修正もまた、通常、最終画像のカラーに
影響を及ぼす。印刷された画像は、「安定（settle）」
するか、または印刷後に色が変化する可能性もある。こ
のカラーシフトは、一部分は、新しく被着された着色剤
が老化するときの、印刷媒体上および印刷媒体内の染料
の分子の移動性によるものである。特にインクジェット
染料は通常、水溶液として被着される。このようなイン
クが完全に乾くまで、印刷媒体上または印刷媒体内での
染料分子の移動が継続し、画像の外観を変化させうる。
マルチカラー画像における個々の色成分の、異なる移動
および拡散もまた、細部のぼやけ、画像の暗化、または
画像全体のカラーシフトに繋がりうる。
質に影響を及ぼしうる。最終画像とは、すなわち時間に
関して安定した、カラーを含む、画像の外観を意味す
る。着色剤濃度、着色剤の組成、着色剤の送出量、およ
び媒体の組成のばらつきにより、印刷後の画像の外観が
広く異なる結果となりうる。たとえば、保護シーリング
材の塗布または出力のラミネート化等、印刷出力の印刷
後のいくつかの修正もまた、通常、最終画像のカラーに
影響を及ぼす。印刷された画像は、「安定（settle）」
するか、または印刷後に色が変化する可能性もある。こ
のカラーシフトは、一部分は、新しく被着された着色剤
が老化するときの、印刷媒体上および印刷媒体内の染料
の分子の移動性によるものである。特にインクジェット
染料は通常、水溶液として被着される。このようなイン
クが完全に乾くまで、印刷媒体上または印刷媒体内での
染料分子の移動が継続し、画像の外観を変化させうる。
マルチカラー画像における個々の色成分の、異なる移動
および拡散もまた、細部のぼやけ、画像の暗化、または
画像全体のカラーシフトに繋がりうる。
【０００８】染料の移動性の性質および程度は、インク
の乾燥する速度によって大きく制御されるため、大気湿
度レベルがカラーシフトに大きな影響を有することを理
解されたい。同様に、大気温度も、観察されるカラーシ
フトの程度および大きさに対して大きな影響を有しう
る。一般に、湿度レベルおよび温度が高いほど、元のカ
ラーレベルからより早くかつより大きくずれることにな
る。
の乾燥する速度によって大きく制御されるため、大気湿
度レベルがカラーシフトに大きな影響を有することを理
解されたい。同様に、大気温度も、観察されるカラーシ
フトの程度および大きさに対して大きな影響を有しう
る。一般に、湿度レベルおよび温度が高いほど、元のカ
ラーレベルからより早くかつより大きくずれることにな
る。
【０００９】表１は、標準的なインクを使用して印刷さ
れた画像において観察することのできるカラーシフトの
タイプおよび大きさの例を提供する。それぞれ１０個の
テストパッチを有する８つのシリーズを、青、混合ブラ
ック（composite black）（シアン、マゼンタ、および
イエローから形成される混合ブラック）、シアン、緑、
マゼンタ、赤、肌の色合い（skin tone）、およびイエ
ローの色で印刷した。テストパッチを、インクジェット
プリンタを使用して印刷し、光学的に走査して、初期の
色特性を決定した。次に、テストパッチを、４日間３５
°Ｃおよび相対湿度８０％に保たれたテスト室に配置し
た。低温放置後、テストパッチを再度光学的に走査し
た。
れた画像において観察することのできるカラーシフトの
タイプおよび大きさの例を提供する。それぞれ１０個の
テストパッチを有する８つのシリーズを、青、混合ブラ
ック（composite black）（シアン、マゼンタ、および
イエローから形成される混合ブラック）、シアン、緑、
マゼンタ、赤、肌の色合い（skin tone）、およびイエ
ローの色で印刷した。テストパッチを、インクジェット
プリンタを使用して印刷し、光学的に走査して、初期の
色特性を決定した。次に、テストパッチを、４日間３５
°Ｃおよび相対湿度８０％に保たれたテスト室に配置し
た。低温放置後、テストパッチを再度光学的に走査し
た。
【００１０】テストパッチの外観の変化を、以下の式に
従ってＡＥ（デルタＥ）単位で測定した。
従ってＡＥ（デルタＥ）単位で測定した。
【数１】
式中、ＡＬ*＝Ｌ* 1−Ｌ* 2、Δａ*＝ａ* 1−ａ* 2、および
Ａｂ*＝ｂ* 1−ｂ* 2である。
Ａｂ*＝ｂ* 1−ｂ* 2である。
【００１１】一般に、１のＡＥ値がちょうど知覚可能な
差であり、１よりも大きなＡＥ値は一般に、容易に識別
される。比較目的のため、１００デルタＥ単位の変化
は、真っ黒のパッチと真っ白のパッチの間の差を表す。
差であり、１よりも大きなＡＥ値は一般に、容易に識別
される。比較目的のため、１００デルタＥ単位の変化
は、真っ黒のパッチと真っ白のパッチの間の差を表す。
【００１２】表１に示すように、多くのテストパッチ
が、１０デルタＥ単位と同量のカラーシフトを示し、い
くつかは１６デルタＥ単位を示した。これは、上記環境
条件（３５°Ｃおよび相対湿度８０％で４日間）下で安
定した後の印刷出力の外観の実質的な変化を表してい
る。
が、１０デルタＥ単位と同量のカラーシフトを示し、い
くつかは１６デルタＥ単位を示した。これは、上記環境
条件（３５°Ｃおよび相対湿度８０％で４日間）下で安
定した後の印刷出力の外観の実質的な変化を表してい
る。
【００１３】
【表１】
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】現行の画像形成システ
ム較正方法は、限られた様式でのみ、また公称の温度お
よび湿度レベル下のみでの安定を補償する。このような
理想的な条件からのずれは通常、不完全な補正および最
終画像における後のカラーシフトに繋がる。また、印刷
媒体、ラミネート化、または他の画像変更プロセスのバ
リエーションによる印刷画像の外観の変化を許容する高
速で便利な方法はない。必要なのは、画像カラーに対す
る印刷後の様々な変化を積極的に補償する、画像形成シ
ステムにおけるカラー出力を補正する方法である。
ム較正方法は、限られた様式でのみ、また公称の温度お
よび湿度レベル下のみでの安定を補償する。このような
理想的な条件からのずれは通常、不完全な補正および最
終画像における後のカラーシフトに繋がる。また、印刷
媒体、ラミネート化、または他の画像変更プロセスのバ
リエーションによる印刷画像の外観の変化を許容する高
速で便利な方法はない。必要なのは、画像カラーに対す
る印刷後の様々な変化を積極的に補償する、画像形成シ
ステムにおけるカラー出力を補正する方法である。
【００１５】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成シス
テムを較正する方法を提供し、本方法は、テストパッチ
を印刷するステップと、テストパッチを走査するステッ
プと、テストパッチの外観に影響を及ぼす条件を決定す
るステップと、決定された外観に影響を及ぼす条件下で
の安定後のテストパッチの外観を予測するステップと、
予測された安定後テストパッチの外観を所望の安定後テ
ストパッチの外観と比較するステップと、決定された外
観に影響を及ぼす条件下の出力の予測された安定を考慮
に入れるように画像形成システムを較正するステップ
と、を含む。
テムを較正する方法を提供し、本方法は、テストパッチ
を印刷するステップと、テストパッチを走査するステッ
プと、テストパッチの外観に影響を及ぼす条件を決定す
るステップと、決定された外観に影響を及ぼす条件下で
の安定後のテストパッチの外観を予測するステップと、
予測された安定後テストパッチの外観を所望の安定後テ
ストパッチの外観と比較するステップと、決定された外
観に影響を及ぼす条件下の出力の予測された安定を考慮
に入れるように画像形成システムを較正するステップ
と、を含む。
【００１６】決定された条件下での安定後のテストパッ
チの外観を予測するステップは、経験的に決定されたカ
ラーシフトデータのデータベースを採用することができ
る。したがって、本発明の別の態様は、次のカラーシフ
トの予測に使用するための、１つまたは複数の外観に影
響を及ぼす条件下でのカラーシフトデータの決定を含
む。本発明は、マルチカラー画像形成システムにおいて
有用であり、したがって１つまたは複数の特定された外
観に影響を及ぼす条件下での１つまたは複数の色のカラ
ーシフトを予測するために、測定されたカラーシフトデ
ータを使用することができる。
チの外観を予測するステップは、経験的に決定されたカ
ラーシフトデータのデータベースを採用することができ
る。したがって、本発明の別の態様は、次のカラーシフ
トの予測に使用するための、１つまたは複数の外観に影
響を及ぼす条件下でのカラーシフトデータの決定を含
む。本発明は、マルチカラー画像形成システムにおいて
有用であり、したがって１つまたは複数の特定された外
観に影響を及ぼす条件下での１つまたは複数の色のカラ
ーシフトを予測するために、測定されたカラーシフトデ
ータを使用することができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の方法の実施に有
用なカラー画像形成システムの簡略図を示す。図示のよ
うに、印刷媒体１０は、往復するペンキャリッジ１２下
のローラまたはプラテン１１上に支持される。印刷媒体
はプラテン上を通過し、ペンキャリッジが左右に移動
し、搭載されたペンを介して印刷媒体上へのインクの被
着に適応する。光学スキャナ１３は、ペンキャリッジに
内蔵されてもよい。本発明の目的には必要ないが、ペン
キャリッジおよび光学スキャナを組み合わせると、それ
らが機械的な取り付け台（動作制御）と柔軟な配線接続
の共有すること、および単一のペンキャリッジ駆動回路
基板を利用することが可能になる。画像形成システムは
通常、ペンキャリッジおよび光学スキャナを制御し、環
境センサ７から測定を受信し、データ記憶装置６に格納
されている伝達関数のデータベースを利用して較正プロ
セスを指示するプロセッサ５も内蔵している。
用なカラー画像形成システムの簡略図を示す。図示のよ
うに、印刷媒体１０は、往復するペンキャリッジ１２下
のローラまたはプラテン１１上に支持される。印刷媒体
はプラテン上を通過し、ペンキャリッジが左右に移動
し、搭載されたペンを介して印刷媒体上へのインクの被
着に適応する。光学スキャナ１３は、ペンキャリッジに
内蔵されてもよい。本発明の目的には必要ないが、ペン
キャリッジおよび光学スキャナを組み合わせると、それ
らが機械的な取り付け台（動作制御）と柔軟な配線接続
の共有すること、および単一のペンキャリッジ駆動回路
基板を利用することが可能になる。画像形成システムは
通常、ペンキャリッジおよび光学スキャナを制御し、環
境センサ７から測定を受信し、データ記憶装置６に格納
されている伝達関数のデータベースを利用して較正プロ
セスを指示するプロセッサ５も内蔵している。
【００１８】ペンキャリッジおよび光学センサの詳細を
図２に示す。ペンキャリッジ１２はペン１４〜１７を組
み込み、各ペンは通常、異なる色（たとえば、シアン、
マゼンタ、イエロー、およびブラック）のインクを被着
することが可能である。ペンキャリッジ１２が媒体１０
に相対して移動するときに、選択されたペン１４、１
５、１６、および１７が起動され、インクが媒体１０に
被着される。インクは通常、画像形成システムプロセッ
サにより印刷エンジンに提供される入力色値に応答して
被着される。４つのカラーペンまたはプリントヘッドか
らの色を混合して、他の任意特定の色が得られる。較正
中、テストパッチまたはサンプルラインが通常、媒体１
０に印刷され、光学スキャナ１３が、テストパッチ上を
通過して、較正プロセスの一貫としてテストパッチを走
査できるようにする。
図２に示す。ペンキャリッジ１２はペン１４〜１７を組
み込み、各ペンは通常、異なる色（たとえば、シアン、
マゼンタ、イエロー、およびブラック）のインクを被着
することが可能である。ペンキャリッジ１２が媒体１０
に相対して移動するときに、選択されたペン１４、１
５、１６、および１７が起動され、インクが媒体１０に
被着される。インクは通常、画像形成システムプロセッ
サにより印刷エンジンに提供される入力色値に応答して
被着される。４つのカラーペンまたはプリントヘッドか
らの色を混合して、他の任意特定の色が得られる。較正
中、テストパッチまたはサンプルラインが通常、媒体１
０に印刷され、光学スキャナ１３が、テストパッチ上を
通過して、較正プロセスの一貫としてテストパッチを走
査できるようにする。
【００１９】図２の光学スキャナは、一般に、光検出器
２１および少なくとも１つの光源１８、１９を組み込ん
でいる。通常、光検出器２１は光電池であり、光源１８
および１９はそれぞれ、青色ＬＥＤおよび黄色ＬＥＤで
ある。カラーインクのスペクトル反射率により、青色Ｌ
ＥＤ１８は、媒体１０上のイエローインクの存在を検出
するために使用されるのに対し、黄色ＬＥＤ１９は、シ
アンインクおよびマゼンタインクの存在を検出するため
に使用され、いずれのダイオードも、ブラックインクの
検出に使用される。光学スキャナは、検出された走査画
像の精度を向上するために、焦点合わせ光学系２０、通
常は１枚または複数枚のレンズ、をオプションとして組
み込んでいる。本発明のさらなる態様では、光学スキャ
ナは画像形成システムに対して外部にある。
２１および少なくとも１つの光源１８、１９を組み込ん
でいる。通常、光検出器２１は光電池であり、光源１８
および１９はそれぞれ、青色ＬＥＤおよび黄色ＬＥＤで
ある。カラーインクのスペクトル反射率により、青色Ｌ
ＥＤ１８は、媒体１０上のイエローインクの存在を検出
するために使用されるのに対し、黄色ＬＥＤ１９は、シ
アンインクおよびマゼンタインクの存在を検出するため
に使用され、いずれのダイオードも、ブラックインクの
検出に使用される。光学スキャナは、検出された走査画
像の精度を向上するために、焦点合わせ光学系２０、通
常は１枚または複数枚のレンズ、をオプションとして組
み込んでいる。本発明のさらなる態様では、光学スキャ
ナは画像形成システムに対して外部にある。
【００２０】図３および図４は、印刷されたテストパッ
チにペン１４〜１７によって被着されたインクの個々の
スポットのサイズまたは形状の変化によるカラーシフト
を概略的に示す。図３は、シアンインク（テストパター
ン２４）、マゼンタインク（テストパターン２５）、イ
エローインク（テストパターン２６）、およびブラック
インク（テストパターン２７）の個々のスポットから構
成される公称初期テストパターン２４〜２７を示す。テ
ストパターン２４〜２７は、テストパターンの所望の外
観を示す。公称最終テストパターン３４〜３７は、安定
後のテストパターン２４〜２７の外観を示し、印刷媒体
における異なるインクの、異なる移動速度および拡散速
度により、異なる色のインクのスポットサイズが変化
し、結果として、公称初期テストパターン２４〜２７に
対する公称最終テストパターン３４〜３７について知覚
される色が変化することになる。インクスポットのサイ
ズおよび分布は、インク移動の大きさおよび均一性が示
されるように、説明目的のために強調されている。
チにペン１４〜１７によって被着されたインクの個々の
スポットのサイズまたは形状の変化によるカラーシフト
を概略的に示す。図３は、シアンインク（テストパター
ン２４）、マゼンタインク（テストパターン２５）、イ
エローインク（テストパターン２６）、およびブラック
インク（テストパターン２７）の個々のスポットから構
成される公称初期テストパターン２４〜２７を示す。テ
ストパターン２４〜２７は、テストパターンの所望の外
観を示す。公称最終テストパターン３４〜３７は、安定
後のテストパターン２４〜２７の外観を示し、印刷媒体
における異なるインクの、異なる移動速度および拡散速
度により、異なる色のインクのスポットサイズが変化
し、結果として、公称初期テストパターン２４〜２７に
対する公称最終テストパターン３４〜３７について知覚
される色が変化することになる。インクスポットのサイ
ズおよび分布は、インク移動の大きさおよび均一性が示
されるように、説明目的のために強調されている。
【００２１】補正係数のプリンタ出力への適用を図４に
示す。画像形成システムにより使用されるカラーマップ
の補正後、比例してより少数および／またはより小さな
インクスポットを次に適用すると、補正された初期テス
トパターン４４〜４７になる。安定後、テストパターン
４４〜４７におけるインクスポットの移動および拡散に
より、所望の外観（公称初期テストパターン２４〜２７
によっても示される）に近い外観を示す補正された最終
テストパターン５４〜５７になる。プリンタ出力に補正
係数を適用すると、後続するインク移動が補償され、所
望の出力の生成に繋がる。より大きいまたは小さい程度
の移動を示す特定のインクの描写は、説明のためのもの
である。実際の移動特性は、特定のインク成分、媒体の
組成、および大気環境条件を含む要因の組み合わせによ
る。
示す。画像形成システムにより使用されるカラーマップ
の補正後、比例してより少数および／またはより小さな
インクスポットを次に適用すると、補正された初期テス
トパターン４４〜４７になる。安定後、テストパターン
４４〜４７におけるインクスポットの移動および拡散に
より、所望の外観（公称初期テストパターン２４〜２７
によっても示される）に近い外観を示す補正された最終
テストパターン５４〜５７になる。プリンタ出力に補正
係数を適用すると、後続するインク移動が補償され、所
望の出力の生成に繋がる。より大きいまたは小さい程度
の移動を示す特定のインクの描写は、説明のためのもの
である。実際の移動特性は、特定のインク成分、媒体の
組成、および大気環境条件を含む要因の組み合わせによ
る。
【００２２】図５は、本発明のカラー較正方法を示す流
れ図である。較正する画像形成システム内のプロセッサ
５が、ユーザの較正要求、最後の較正からのある時間期
間の経過、または環境条件または他の外観に影響を及ぼ
す条件の変化の検出に応答して、較正プロセスを開始す
る。次に、ブロック６０で示すように、プロセッサは、
画像形成システムに少なくとも１つのテストパッチを印
刷するように指示する。複数のテストパッチが印刷され
る場合には、単一色のインクを様々な色濃度で使用して
複数のテストパッチを印刷しても、またはマルチカラー
のインクを使用して複数のテストパッチを印刷してもよ
い。次に、ブロック６１で示すように、ウェットテスト
パッチ（１つまたは複数）を光学的に走査して、初期テ
ストパッチすなわちウェットテストパッチの外観を決定
する。ウェットテストパッチは、内部または外部の光学
スキャナを使用して光学的に走査することができる。テ
ストパッチの色の所望の側面（明度、色合い等）を測定
可能な任意の光学スキャナは、許容可能な光学スキャナ
である。通常、光学スキャナは、画像形成システムに組
み込まれた分光計または濃度計であるが、本発明の特許
請求の範囲から逸脱せずに、画像形成システムに対して
外部にあってもよい。
れ図である。較正する画像形成システム内のプロセッサ
５が、ユーザの較正要求、最後の較正からのある時間期
間の経過、または環境条件または他の外観に影響を及ぼ
す条件の変化の検出に応答して、較正プロセスを開始す
る。次に、ブロック６０で示すように、プロセッサは、
画像形成システムに少なくとも１つのテストパッチを印
刷するように指示する。複数のテストパッチが印刷され
る場合には、単一色のインクを様々な色濃度で使用して
複数のテストパッチを印刷しても、またはマルチカラー
のインクを使用して複数のテストパッチを印刷してもよ
い。次に、ブロック６１で示すように、ウェットテスト
パッチ（１つまたは複数）を光学的に走査して、初期テ
ストパッチすなわちウェットテストパッチの外観を決定
する。ウェットテストパッチは、内部または外部の光学
スキャナを使用して光学的に走査することができる。テ
ストパッチの色の所望の側面（明度、色合い等）を測定
可能な任意の光学スキャナは、許容可能な光学スキャナ
である。通常、光学スキャナは、画像形成システムに組
み込まれた分光計または濃度計であるが、本発明の特許
請求の範囲から逸脱せずに、画像形成システムに対して
外部にあってもよい。
【００２３】本明細書において使用する「ウェット」テ
ストパッチは、初期テストパッチの外観を特徴とする新
たに印刷されたテストパッチである。ウェットテストパ
ッチは、老化または熟成をまだ経ておらず、外観に影響
を及ぼす条件によるカラーシフトをまだ示していない。
ウェットテストパッチは、このようなフレッシュな画像
は、従来の意味において文字通り湿っているわけではな
い場合であっても、インクジェットプリンタ、オフセッ
トプリンタ、およびゼロックスプリンタを含む様々な方
法によって印刷されたテストパッチを含む。
ストパッチは、初期テストパッチの外観を特徴とする新
たに印刷されたテストパッチである。ウェットテストパ
ッチは、老化または熟成をまだ経ておらず、外観に影響
を及ぼす条件によるカラーシフトをまだ示していない。
ウェットテストパッチは、このようなフレッシュな画像
は、従来の意味において文字通り湿っているわけではな
い場合であっても、インクジェットプリンタ、オフセッ
トプリンタ、およびゼロックスプリンタを含む様々な方
法によって印刷されたテストパッチを含む。
【００２４】ブロック６２に示すように、同時にあるい
は連続して、プロセッサが、画像形成システム出力に影
響を及ぼす、１つまたは複数の外観に影響を及ぼす条件
を決定する。外観に影響を及ぼす条件は、印刷画像に測
定可能なカラーシフトを誘導する任意の条件である。し
たがって、外観に影響を及ぼす条件は、噴霧での塗布あ
るいはラミネート化による、保護コートの塗布等の物理
的なプロセスであってもよい。あるいは、外観に影響を
及ぼす条件は、大気湿度、大気温度、大気光強度、大気
光波長、大気中の空気の移動、または印刷画像のカラー
シフトのタイプまたは大きさに本質的に影響を及ぼす他
の任意の条件等の環境条件であってもよい。
は連続して、プロセッサが、画像形成システム出力に影
響を及ぼす、１つまたは複数の外観に影響を及ぼす条件
を決定する。外観に影響を及ぼす条件は、印刷画像に測
定可能なカラーシフトを誘導する任意の条件である。し
たがって、外観に影響を及ぼす条件は、噴霧での塗布あ
るいはラミネート化による、保護コートの塗布等の物理
的なプロセスであってもよい。あるいは、外観に影響を
及ぼす条件は、大気湿度、大気温度、大気光強度、大気
光波長、大気中の空気の移動、または印刷画像のカラー
シフトのタイプまたは大きさに本質的に影響を及ぼす他
の任意の条件等の環境条件であってもよい。
【００２５】外観に影響を及ぼす条件が印刷媒体の選
択、またはシーリング材やラミネート化の適用等の印刷
後プロセスである場合、外観に影響を及ぼす条件は、プ
リンタに直接、あるいはワークステーションまたはコン
ピュータから画像形成システムに送信される印刷データ
に組み込まれて、画像形成システムのユーザによってオ
プションとして入力される。あるいは、画像形成システ
ムに組み込まれたセンサが、伝達関数の計算のために、
印刷媒体の特性を検出する。異なる印刷特性を示す印刷
媒体の種類としては、とりわけ普通紙、コート紙、光沢
紙、または透明シートが挙げられる。外観に影響を及ぼ
す条件が、保護シーリング材やラミネート化の適用等の
物理的なプロセスである場合、安定に必要な時間は、物
理的なプロセスの実行に必要な時間だけでありうる。
択、またはシーリング材やラミネート化の適用等の印刷
後プロセスである場合、外観に影響を及ぼす条件は、プ
リンタに直接、あるいはワークステーションまたはコン
ピュータから画像形成システムに送信される印刷データ
に組み込まれて、画像形成システムのユーザによってオ
プションとして入力される。あるいは、画像形成システ
ムに組み込まれたセンサが、伝達関数の計算のために、
印刷媒体の特性を検出する。異なる印刷特性を示す印刷
媒体の種類としては、とりわけ普通紙、コート紙、光沢
紙、または透明シートが挙げられる。外観に影響を及ぼ
す条件が、保護シーリング材やラミネート化の適用等の
物理的なプロセスである場合、安定に必要な時間は、物
理的なプロセスの実行に必要な時間だけでありうる。
【００２６】伝達関数が環境条件に依存する場合、本発
明の方法は、画像形成システムに対して外部にあるか、
あるいは画像形成システムに組み込まれた環境センサ７
を利用する。環境センサは、少なくとも１つの環境条件
を検出かつ／または測定するように構成される。プリン
タの出力画像のカラーシフトに対して検出可能な影響を
有する任意の環境条件が、例示的な本方法に適した環境
条件である。
明の方法は、画像形成システムに対して外部にあるか、
あるいは画像形成システムに組み込まれた環境センサ７
を利用する。環境センサは、少なくとも１つの環境条件
を検出かつ／または測定するように構成される。プリン
タの出力画像のカラーシフトに対して検出可能な影響を
有する任意の環境条件が、例示的な本方法に適した環境
条件である。
【００２７】決定される環境条件が大気温度である場
合、熱電対、抵抗温度装置（ＲＴＤ）、サーミスタ、ま
たは赤外線温度計を含むがこれらに限定されない、大気
温度の測定が可能な任意のセンサが、許容可能な環境セ
ンサである。使用する温度計の選択は、予想される最高
温度および最低温度、所望の精度、および本発明のプリ
ンタとの互換性に依存する。同様に、恒湿器や湿度計
等、相対湿度を測定可能な任意のセンサもまた、許容可
能な環境センサである。
合、熱電対、抵抗温度装置（ＲＴＤ）、サーミスタ、ま
たは赤外線温度計を含むがこれらに限定されない、大気
温度の測定が可能な任意のセンサが、許容可能な環境セ
ンサである。使用する温度計の選択は、予想される最高
温度および最低温度、所望の精度、および本発明のプリ
ンタとの互換性に依存する。同様に、恒湿器や湿度計
等、相対湿度を測定可能な任意のセンサもまた、許容可
能な環境センサである。
【００２８】図５のブロック６３に示すように、プリン
タプロセッサが、決定された外観に影響を及ぼす条件の
関数であるカラーシフトベクトルを選択する。このカラ
ーシフトベクトルは通常、本発明のプリンタに内蔵さ
れ、プロセッサにリンクされたデータ記憶装置６の伝達
関数のデータベースから選択される。画像形成システム
が伝達関数を用いて、初期のウェット外観および１つま
たは複数の外観に影響を及ぼす条件の決定の関数とし
て、テストパッチの安定後の色を予測する。伝達関数
は、オプションとして、単一の原色の初期の外観に依存
し、入力値として、テストパッチの光学的濃度、テスト
パッチの測定されたＣＩＥ Ｌ*値（シアン、マゼン
タ、およびブラックのインクについて）、テストパッチ
の測定されたＣＩＥ ｂ*値（イエローインクについ
て）、または完全なＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*値を利用するこ
とができる。あるいは、入力値は、別の色空間、たとえ
ばＣＭＹＫ空間におけるテストパッチの外観の定義であ
る。
タプロセッサが、決定された外観に影響を及ぼす条件の
関数であるカラーシフトベクトルを選択する。このカラ
ーシフトベクトルは通常、本発明のプリンタに内蔵さ
れ、プロセッサにリンクされたデータ記憶装置６の伝達
関数のデータベースから選択される。画像形成システム
が伝達関数を用いて、初期のウェット外観および１つま
たは複数の外観に影響を及ぼす条件の決定の関数とし
て、テストパッチの安定後の色を予測する。伝達関数
は、オプションとして、単一の原色の初期の外観に依存
し、入力値として、テストパッチの光学的濃度、テスト
パッチの測定されたＣＩＥ Ｌ*値（シアン、マゼン
タ、およびブラックのインクについて）、テストパッチ
の測定されたＣＩＥ ｂ*値（イエローインクについ
て）、または完全なＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*値を利用するこ
とができる。あるいは、入力値は、別の色空間、たとえ
ばＣＭＹＫ空間におけるテストパッチの外観の定義であ
る。
【００２９】伝達関数データベースはまず、実験室にお
いて、様々な量のすべての原色インクを含む複数のテス
トパッチを印刷し、湿っている間に光学的に走査し、テ
ストパッチを別個の既知の外観に影響を及ぼす条件下で
安定させてから、テストパッチを再度走査することによ
って用意される。たとえば、その環境条件のテストパッ
チに対する影響を決定するために、テストパッチを様々
なレベルの湿度下、または様々な温度下で安定させるこ
とが可能である。
いて、様々な量のすべての原色インクを含む複数のテス
トパッチを印刷し、湿っている間に光学的に走査し、テ
ストパッチを別個の既知の外観に影響を及ぼす条件下で
安定させてから、テストパッチを再度走査することによ
って用意される。たとえば、その環境条件のテストパッ
チに対する影響を決定するために、テストパッチを様々
なレベルの湿度下、または様々な温度下で安定させるこ
とが可能である。
【００３０】伝達関数は、各パッチに使用される異なる
原色インクの量、あるいは各パッチのＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ
*色座標、および適切な外観に影響を及ぼす条件を入力
として使用して計算される。所与の伝達関数の出力は、
外観に影響を及ぼす条件（１つまたは複数）の関数とし
て、所与のウェットテストパッチカラーを対応する安定
後のテストパッチカラーに関連付ける、ＣＩＥ Ｌ*ａ*
ｂ*色空間またはＣＭＹＫ色空間等の色空間におけるカ
ラーシフトベクトルである。さらなる外観に影響を及ぼ
す条件、または別個の安定特性を有する特定の媒体タイ
プの識別等、さらなる係数を伝達関数に組み込んでもよ
い。所与の伝達関数は線形回帰のように単純であること
ができるが、さらなる入力係数が伝達関数に組み込まれ
る場合、より一般的には多項式関数として表現される。
好ましい伝達関数は、相対湿度または大気温度、あるい
はこれら両者に依存する。伝達関数は、コンパイルされ
ると、較正プロセス中に使用するために、プリンタのデ
ータ記憶装置に記録される。
原色インクの量、あるいは各パッチのＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ
*色座標、および適切な外観に影響を及ぼす条件を入力
として使用して計算される。所与の伝達関数の出力は、
外観に影響を及ぼす条件（１つまたは複数）の関数とし
て、所与のウェットテストパッチカラーを対応する安定
後のテストパッチカラーに関連付ける、ＣＩＥ Ｌ*ａ*
ｂ*色空間またはＣＭＹＫ色空間等の色空間におけるカ
ラーシフトベクトルである。さらなる外観に影響を及ぼ
す条件、または別個の安定特性を有する特定の媒体タイ
プの識別等、さらなる係数を伝達関数に組み込んでもよ
い。所与の伝達関数は線形回帰のように単純であること
ができるが、さらなる入力係数が伝達関数に組み込まれ
る場合、より一般的には多項式関数として表現される。
好ましい伝達関数は、相対湿度または大気温度、あるい
はこれら両者に依存する。伝達関数は、コンパイルされ
ると、較正プロセス中に使用するために、プリンタのデ
ータ記憶装置に記録される。
【００３１】「安定後」のテストパッチとは、１つまた
は複数の外観に影響を及ぼす条件によるテストパッチの
カラーシフトが有効にまたは実質的に完了するのに十分
な時間、老化または熟成されたテストパッチである。安
定後のテストパッチの外観を達成するために必要な時間
の量は、可変でありうる。カラーシフトによっては、５
分後のように早く発生するものもあるが、通常は、より
長い期間の老化が有用な測定に必要である。通常、安定
後の外観の測定が行われる前に、少なくとも１５分が必
要である。しかし、好ましくは、少なくとも１時間が必
要である。テストパッチは、２４時間以上、４８時間以
上、または９６時間以上安定させてもよい。
は複数の外観に影響を及ぼす条件によるテストパッチの
カラーシフトが有効にまたは実質的に完了するのに十分
な時間、老化または熟成されたテストパッチである。安
定後のテストパッチの外観を達成するために必要な時間
の量は、可変でありうる。カラーシフトによっては、５
分後のように早く発生するものもあるが、通常は、より
長い期間の老化が有用な測定に必要である。通常、安定
後の外観の測定が行われる前に、少なくとも１５分が必
要である。しかし、好ましくは、少なくとも１時間が必
要である。テストパッチは、２４時間以上、４８時間以
上、または９６時間以上安定させてもよい。
【００３２】ウェットテストパッチを走査して、テスト
パッチの初期カラーを測定し、関連する外観に影響を及
ぼす条件が決定された後、画像形成システムプロセッサ
は、その外観に影響を及ぼす条件について最も適切な伝
達関数を使用して、カラーシフトベクトルを生成する。
次に、図５のブロック６４に示すように、カラーシフト
ベクトルが、初期ウェットテストパッチの外観に適用さ
れて、決定された環境条件下のテストパッチの安定後の
カラーを予測する。カラーシフトベクトルを初期ウェッ
トテストパッチの外観に適用した結果が、予測安定後テ
ストパッチカラーである。
パッチの初期カラーを測定し、関連する外観に影響を及
ぼす条件が決定された後、画像形成システムプロセッサ
は、その外観に影響を及ぼす条件について最も適切な伝
達関数を使用して、カラーシフトベクトルを生成する。
次に、図５のブロック６４に示すように、カラーシフト
ベクトルが、初期ウェットテストパッチの外観に適用さ
れて、決定された環境条件下のテストパッチの安定後の
カラーを予測する。カラーシフトベクトルを初期ウェッ
トテストパッチの外観に適用した結果が、予測安定後テ
ストパッチカラーである。
【００３３】図５のブロック６５に示すように、予測安
定後テストパッチカラーが、プロセッサによって所望の
テストパッチカラーと比較される。次に、図５のブロッ
ク６６に示すように、２つのカラーの相違を用いて、適
切な補正関数を計算する。補正関数は、予測安定後テス
トパターンカラーと所望のテストパッチカラーの間の相
違に基づいており、印刷エンジンの入力色値に対する調
整に対応する。補正関数は、各着色剤について入力色値
を、その他の着色剤についての入力色値の調整とは独立
して調整することができる。補正関数は、印刷媒体、着
色材料、または着色剤の間の相互作用の相違によるカラ
ー応答の変化を組み込むことも可能である。
定後テストパッチカラーが、プロセッサによって所望の
テストパッチカラーと比較される。次に、図５のブロッ
ク６６に示すように、２つのカラーの相違を用いて、適
切な補正関数を計算する。補正関数は、予測安定後テス
トパターンカラーと所望のテストパッチカラーの間の相
違に基づいており、印刷エンジンの入力色値に対する調
整に対応する。補正関数は、各着色剤について入力色値
を、その他の着色剤についての入力色値の調整とは独立
して調整することができる。補正関数は、印刷媒体、着
色材料、または着色剤の間の相互作用の相違によるカラ
ー応答の変化を組み込むことも可能である。
【００３４】図５のブロック６７に示すように、補正関
数は、通常画像形成システムが使用するカラーマップに
補正係数を適用することにより、画像形成システムの出
力に適用される。次に、決定された外観に影響を及ぼす
条件下で、最初に望まれていた出力カラーをより密接に
近似するカラーに安定する印刷カラーを生成するため
に、カラーマップが、補正された入力色値を印刷エンジ
ンに提供する。
数は、通常画像形成システムが使用するカラーマップに
補正係数を適用することにより、画像形成システムの出
力に適用される。次に、決定された外観に影響を及ぼす
条件下で、最初に望まれていた出力カラーをより密接に
近似するカラーに安定する印刷カラーを生成するため
に、カラーマップが、補正された入力色値を印刷エンジ
ンに提供する。
【００３５】初期測定のために画像形成システムによっ
て印刷されるテストパッチの数は、本発明の性質に対し
ては重要ではなく、当業者は、所与のプリンタを効率的
に較正し、オプションとして光学的に空白の印刷媒体
（通常は白紙）を走査することを含むために必要なテス
トパッチの最小数を十分に決定できることを理解された
い。単一のテストパッチが、本発明に十分でありうる。
あるいは、２つのテストパッチが印刷される。好ましく
は、少なくとも１つのテストパッチが、画像形成システ
ムによって使用されるあらゆる原色着色剤を使用して印
刷される。通常、２つから８つのテストパッチが、各着
色剤について印刷される。
て印刷されるテストパッチの数は、本発明の性質に対し
ては重要ではなく、当業者は、所与のプリンタを効率的
に較正し、オプションとして光学的に空白の印刷媒体
（通常は白紙）を走査することを含むために必要なテス
トパッチの最小数を十分に決定できることを理解された
い。単一のテストパッチが、本発明に十分でありうる。
あるいは、２つのテストパッチが印刷される。好ましく
は、少なくとも１つのテストパッチが、画像形成システ
ムによって使用されるあらゆる原色着色剤を使用して印
刷される。通常、２つから８つのテストパッチが、各着
色剤について印刷される。
【００３６】本発明の一態様では、予測された安定後の
テストパッチカラーは、プリンタプロセッサによって所
望のテストパッチカラーと比較するのではなく、ラスタ
画像プロセッサ等の外部画像プロセッサにエクスポート
される。
テストパッチカラーは、プリンタプロセッサによって所
望のテストパッチカラーと比較するのではなく、ラスタ
画像プロセッサ等の外部画像プロセッサにエクスポート
される。
【００３７】例示的な本較正方法は、着色剤またはイン
クの被着に使用される機構に関係なく、様々な画像形成
システムに対して有用である。たとえば、例示的な本方
法は、制限なく、インクジェットプリンタ、電子写真式
プリンタ（ゼロックスプリンタを含む）、およびオフセ
ットプリンタに適用可能である。通常、例示的な本較正
方法は、マルチカラーインクジェットプリンタによって
利用される。同様に、特定のセンサ、スキャナ、インク
および染料、または該当する環境条件の選択は、当業者
が選択可能である。したがって、本発明は、添付の特許
請求の範囲内のこのような代替、変更、および変形をす
べて包含するよう意図される。
クの被着に使用される機構に関係なく、様々な画像形成
システムに対して有用である。たとえば、例示的な本方
法は、制限なく、インクジェットプリンタ、電子写真式
プリンタ（ゼロックスプリンタを含む）、およびオフセ
ットプリンタに適用可能である。通常、例示的な本較正
方法は、マルチカラーインクジェットプリンタによって
利用される。同様に、特定のセンサ、スキャナ、インク
および染料、または該当する環境条件の選択は、当業者
が選択可能である。したがって、本発明は、添付の特許
請求の範囲内のこのような代替、変更、および変形をす
べて包含するよう意図される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の画像形成システムにおける用紙、プラ
テン、プリンタキャリッジ、光学スキャナ、プロセッ
サ、データ記憶装置、および環境センサの関係を概略的
に示す図である。
テン、プリンタキャリッジ、光学スキャナ、プロセッ
サ、データ記憶装置、および環境センサの関係を概略的
に示す図である。
【図２】用紙に対するプリンタキャリッジおよび光学ス
キャナの詳細を概略的に示す図である。
キャナの詳細を概略的に示す図である。
【図３】いくつかの着色剤がどのように、印刷後に時間
と共にさらなる移動および外観の変化を経るかを実証す
るための、安定前後のカラーテストパッチの図である。
と共にさらなる移動および外観の変化を経るかを実証す
るための、安定前後のカラーテストパッチの図である。
【図４】較正プロセスが、予測された染料の移動および
外観の変化をどのように考慮に入れるかを実証するため
の、安定前後の較正されたカラーテストパッチの図であ
る。
外観の変化をどのように考慮に入れるかを実証するため
の、安定前後の較正されたカラーテストパッチの図であ
る。
【図５】本発明によるカラー較正プロセスのフローチャ
ートである。
ートである。
【図６】本発明によるシフトベクトル計算プロセスのフ
ローチャートである。
ローチャートである。
５：プロセッサ
６：データ記憶装置
７：環境センサ
１０：印刷媒体
１２：ペンキャリッジ
１３：光学スキャナ
１４〜１７：ペン
１８、１９：光源
２１：光検出器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｈ０４Ｎ 1/23 １０１ Ｂ４１Ｊ 3/04 １０１Ａ ５Ｃ０７４
(72)発明者 ポール・エー・リチャーズ
アメリカ合衆国オレゴン州97330，コーバ
リス，バターカップ 3451
(72)発明者 ジョージ・シー・ロス
アメリカ合衆国オレゴン州97370，フィロ
マス，ハリス・ロード 22150
Ｆターム(参考） 2C056 EA11 EB06 EB27 EB29 EB30
EB31 EB42 EB47 EB58 EC76
EC79 EE03 FA02 FA10 HA58
2C061 AP04 AQ05 AR01 KK04 KK18
KK28
2C262 AA02 AA18 AA24 AA26 AB11
BA16 BC13 BC19 EA05 EA14
FA12
2H027 DA11 DA14 DA38 DC02 DE07
EA18 EB04 EC03 EC07
2H300 ED02 ED04 GG01 GG02 GG04
GG12 GG16 QQ25 RR10 RR21
RR22 RR31 RR35 RR37 RR45
TT02 TT03
5C074 AA08 BB16 DD05 DD11 DD24
DD28 EE12 FF15
Claims (10)
- 【請求項１】 画像形成システムを較正する方法であっ
て、所望のテストパッチ外観を有するテストパッチを印
刷するステップと、前記テストパッチを走査して、初期
テストパッチ外観を識別するステップと、外観に影響を
及ぼす条件を決定するステップと、前記決定された外観
に影響を及ぼす条件および前記初期テストパッチ外観に
基づいて、安定後のテストパッチ外観を予測するステッ
プと、前記予測された安定後のテストパッチ外観を所望
のテストパッチ外観と比較して、補正係数を生成するス
テップと、前記補正係数を後続する印刷動作に適用する
ように、画像形成システムを較正するステップと、を含
む方法。 - 【請求項２】 画像形成システムによって生成される画
像の最終的な外観を予測する方法であって、複数のテス
トパッチを印刷するステップと、前記テストパッチを光
学的に走査して、前記テストパッチそれぞれについて初
期カラーを決定するステップと、前記テストパッチを、
所定の時間、外観に影響を及ぼす条件下で個々に安定化
させるステップと、前記テストパッチを光学的に走査し
て、前記テストパッチそれぞれについて最終カラーを決
定するステップと、前記テストパッチそれぞれについ
て、前記外観に影響を及ぼす条件の関数である、前記初
期カラーから最終カラーへのシフトベクトルを計算する
ステップと、フィールド外観影響条件に対する前記適切
なシフトベクトルをフィールドテストパッチに適用し
て、予測フィールドテストパッチカラーを生成するステ
ップと、を含む方法。 - 【請求項３】 前記外観に影響を及ぼす条件が、環境条
件またはラミネート化である、請求項１または２記載の
方法。 - 【請求項４】 前記環境条件が、前記画像形成システム
に内蔵されたセンサを使用して決定される、請求項３記
載の方法。 - 【請求項５】 前記環境条件が、大気湿度または大気温
度である、請求項３記載の方法。 - 【請求項６】 前記シフトベクトルが、ＣＩＥ Ｌ*ａ*
ｂ*色空間またはＣＭＹＫ色空間におけるベクトルであ
る、請求項２記載の方法。 - 【請求項７】 所望のカラーに対応する入力色値に基づ
いて、着色剤を印刷媒体に被着させるように構成された
印刷エンジンと、外観に影響を及ぼす条件を識別するよ
うに構成された入力と、様々な外観に影響を及ぼす条件
下での色の安定を予測するために選択された複数のカラ
ーシフトベクトルを含むデータ記憶装置と、該データ記
憶装置および前記入力にリンクされ、適切なカラーシフ
トベクトルを初期カラーに適用して、前記選択された外
観に影響を及ぼす条件下での安定後の色を予測するよう
に構成されたプロセッサと、を備えた、マルチカラー画
像形成システム。 - 【請求項８】 前記プロセッサが、前記予測された安定
後のカラーを外部画像プロセッサにエクスポートするこ
とがさらに可能である、請求項７記載のマルチカラー画
像形成システム。 - 【請求項９】 前記プロセッサが、前記予測された安定
後のカラーを前記所望のカラーと比較し、前記外観に影
響を及ぼす条件下で前記所望のカラーに安定すると予測
される次の初期カラーを生成するために次の入力色値を
前記印刷エンジンに提供するようにさらに構成される、
請求項７記載のマルチカラー画像形成システム。 - 【請求項１０】 複数の着色剤を印刷媒体に被着させる
プリンタキャリッジと、該プリンタキャリッジに内蔵さ
れ、光源および光検出器を含み、前記印刷媒体を走査す
るように構成された光学スキャナと、環境条件を測定可
能なセンサと、前記環境条件の関数である複数のカラー
シフトベクトルが格納されたデータ記憶装置と、該デー
タ記憶装置にリンクされ、前記測定された環境条件に対
する適切なカラーシフトベクトルを初期走査カラーに適
用して、前記測定された環境条件についての予測された
安定後のカラーを生成するプロセッサと、を備えたイン
クジェットプリンタ。
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