JP2000242760A - Icカード - Google Patents

Icカード

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JP2000242760A
JP2000242760A JP4656399A JP4656399A JP2000242760A JP 2000242760 A JP2000242760 A JP 2000242760A JP 4656399 A JP4656399 A JP 4656399A JP 4656399 A JP4656399 A JP 4656399A JP 2000242760 A JP2000242760 A JP 2000242760A
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sheet
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Koji Aoki
孝司 青木
Kiyoshi Nakakuki
清 中久木
Toshiaki Yoshida
敏明 吉田
Kazuhide Sato
一秀 佐藤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表裏両面にカバーフィルムを装着したICカ
ードにおいて、量産性に優れ、しかも、カバーフィルム
の物性の影響を受け難く、反りなどの変形を生ずること
を極力防止する。 【解決手段】 熱可塑性プラスチックからなる中間シー
ト2の表裏両側にカバーフィルム3,4を重ねた状態で
それらを加熱しながら加圧すると、中間シート2が溶融
し、半導体チップ6は中間シート内に埋め込まれるよう
になると共に、カバーフィルム3,4が中間シート2に
接着される。また、中間シート2の溶融後の冷却過程に
おいて、カバーフィルム3,4は収縮する。この収縮は
カバーフィルム3,4の配向軸に沿う方向で特に大きい
から、表裏両側のカバーフィルム3,4の配向軸のずれ
が小さければ、ICカード1が変形することを極力防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CPU等の機能を
有する半導体チップを備えた中間シートの表裏両側にカ
バーフィルムを装着してなる3層構造のICカードに関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】現在広く用いられてい
るキャッシュカード、クレジットカード等は、プラスチ
ックカードに磁気ストライプを塗布し、これに記録され
た情報を読み取るようにしたものである。このような磁
気記録方式のものでは、第三者によって情報が解読され
易い、記録可能な情報量が少ないなどの問題があった。
【0003】そこで、近年、メモリ、CPU等の機能を
有する半導体チップをカード状基体に実装したICカー
ドが開発され、既に実用化されている。しかしながら、
ICカードの薄型化に伴い、意匠性の向上や基体の保護
などのために表裏両面に装着されるフィルムの物性によ
り、ICカードが反りを生じたり、うねりを生じたりし
て外観を損なうという問題を発生する。
【0004】この問題を解消するものとして、従来で
は、1枚のプラスチック製のベース板(厚さ0.5mm
程度)に穴を明けてその穴に半導体チップを組み入れ、
そして、そのベース板の表裏両面に0.lmm程度のプ
ラスチック製フィルムを接着材層を介して貼り付ける構
造を採用していた。この構造を用いれば、ベース板に硬
い樹脂材料を採用することにより、表裏両面のフィルム
の物性の影響を受けることがなくなり、反りやうねりを
なくすことができるものである。ところが、この構造の
ICカードでは、ベース板に穴を明け、そして、ベース
板の表裏両側に接着材を塗布してカバーフィルムを貼り
付ける必要があり、工程数が多くて量産性に劣り、コス
トアップにつながるという問題がある。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、量産性に優れ、しかも、表裏両面に装
着されるカバーフィルムの物性の影響を受け難く、反り
などの変形を生ずることを極力防止できるICカードを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1の発明は、中間シートを熱可塑性プラスチ
ックにより形成したこと、および表裏両面のカバーフィ
ルムをその配向軸がほぼ同じ方向のフィルムから形成し
たことを特徴とする。
【0007】この構成によれば、中間シートが熱可塑性
プラスチックであるから、加熱すると溶融し、接着性を
生ずる。そこで、半導体チップを表裏両側のカバーフィ
ルムのうちの一方のカバーフィルムに予め装着してお
き、その一方のカバーフィルム上に中間シートを重ね、
更にその上に残る他方のカバーフィルムを重ね、この状
態でそれらを加熱しながら加圧すると、半導体チップは
中間シート内に埋め込まれるようになると共に、表裏両
側のカバーフィルムが中間シートに接着される。このた
め、中間シートに半導体チップを埋め込むための穴を予
め明けておかずとも済むと共に、中間シートの表裏両面
に接着剤を塗布せずとも済むので、工程数が少なく、量
産性に優れたものとなる。
【0008】しかし、このように中間シートを加熱溶融
し、その接着性を利用して中間シートの表裏両面にカバ
ーフィルムを接着して3層構造としたものでは、図7に
示すようにICカードが捩れたように反る現象(以下、
ツイストカールと称する)を発生する。本発明者はこの
ツイストカールの発生原因が表裏両側のカバーシートの
配向軸のずれにあることを究明した。すなわち、中間シ
ートの表裏両面にカバーフィルムを接着する加熱過程で
は、カバーフィルムは伸張する。そして、その後の冷却
過程において、カバーフィルムは収縮する。
【0009】この加熱・冷却に伴うカバーフィルムの伸
縮は、フィルム分子の整列(配向)方向である配向軸に
沿う方向では特に大きい。このため、表裏両側のカバー
フィルムの配向軸の方向が大きくずれていると、上記冷
却過程でカバーフィルムが収縮するとき、表裏両側で異
なる方向に収縮力が作用するため、ツイストカールが発
生するのである。
【0010】上記構成の請求項1の発明では、表裏両面
のカバーフィルムを、配向軸がほぼ同じ方向のフィルム
から形成するようにしたので、ICカードがツイストカ
ールを生ずることを極力防止できる。
【0011】この場合、請求項2記載の発明のように、
表裏両面のカバーフィルムの配向軸のずれは、ほぼ8゜
以下であることが好ましい。このようによれば、ICカ
ードがツイストカールを生じたとしても、その変形量を
ICカードの厚さの2倍以下に抑えることができる。
【0012】また、請求項3記載の発明のように、表裏
両面のカバーフィルムは、ガラス転移点以上の温度で5
0ppm以下の低線膨脹係数の材料で形成されているこ
とが好ましい。
【0013】このような低線膨脹係数の材料でカバーフ
ィルムを形成すれば、加熱・冷却に伴う伸縮量が少なく
なるので、ツイストカールが発生しても、その程度を低
く抑えることができる。
【0014】請求項4の発明は、中間シートの弾性係数
を、カバーフィルムの弾性係数の2倍以上としたことを
特徴とするものである。このようにすると、カバーフィ
ルムの収縮による変形を中間シートの剛性によって抑制
することができ、ツイストカールの程度を低く抑えるこ
とができる。
【0015】請求項5の発明は、中間シートを反応性ホ
ットメルトにより形成したことを特徴とするものであ
る。反応性ホットメルトは、熱硬化性樹脂からなり、カ
バーフィルムのガラス転移点より低い温度で溶融し、接
着性を呈する。一般にプラスチック材料はガラス転移点
を通過すると、線膨脹係数が上昇するが、中間シートを
反応性ホットメルトにより形成すると、カバーフィルム
のガラス転移点まで加熱しなくとも、中間シートを溶融
できる。このため、カバーフィルムの伸縮量が少なくな
り、カバーフィルムの配向軸のずれとは関係なく、IC
カードのツイストカールを極力防止できる。
【0016】請求項6の発明は、表裏両側のカバーフィ
ルムの線膨脹係数をほぼ同じとしたことを特徴とするも
のであり、請求項7の発明は、表裏両面のカバーフィル
ムの厚さをほぼ同じとしたことを特徴とするものであ
る。この構成によれば、表裏両面のカバーシートの加熱
および冷却条件が同じようになるので、ICカードの反
りやうねりを抑制できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図6を参照しながら説明する。まず、図1および図2に
示すように、ICカード1は、中間接着層として機能す
る中間シート2と、この中間シート2の表裏両面に装着
されたカバーシート3および4との3層構造とされてい
る。
【0018】表裏両面のカバーシート3および4は、例
えばポリエステル系プラスチック、具体的にはPET
(ポリエチレンテレフタレート)製のシートからなる。
これら両カバーシート3および4のうち、図示下側の一
方のカバーシート3は回路シートとされ、その一面に導
体回路としてのコイル状の回路パターン5が形成されて
いると共に、この回路パターン5に接続された半導体チ
ップ6が実装されている。そして、半導体チップ6は、
中間シート2内に埋め込まれた状態となっていて、中間
シート2により保護されている。
【0019】なお、この実施例では、上記コイル状の回
路パターン5は、導電性ペースト、例えばポリエステル
系銀ペーストを用いたスクリーン印刷手段によって形成
され、半導体チップ6は、例えば異方導電性接着剤7に
よりフリップチップ実装されている。この回路パターン
5は、外部機器との間で信号を送受する素子、この実施
例では、電波信号を送受信するアンテナとして機能する
が、半導体チップ6に回路構成されたCPU等の動作用
電力も、この回路パターン5によって受信される外部機
器からの電波信号によって得るように構成されている。
【0020】前記中間シート2は、熱せられると溶融状
態になって流動性を帯びるという熱溶融性を有したプラ
スチック材料、例えばポリエステル系ホットメルト接着
剤により形成されたシートからなる。この中間シート2
は、回路パターン5、半導体チップ6等を保護すると共
に、自身とカバーシート3,4とを接着する機能を有す
るもので、回路パターン5、半導体チップ6等を隙間な
く覆う。また、表裏両側のカバーシート3および4は、
比較的軟質の中間シート2を保護する機能の他、意匠的
印刷を施してICカード1の外観意匠を向上させる等の
機能を有している。
【0021】ここで、中間シート2、カバーシート3,
4の厚さについて述べれば、最も厚い中間シート2の厚
さは0.3mm)表裏両側のカバーフィルム3,4はそ
れぞれ同一の0.lmmに設定されており、ICカード
1全体として厚さは0.5mmとなっている。
【0022】このような3層構造のICカード1を製造
するには、まず一方のカバーシート4に半導体チップ6
を実装する。この後、半導体チップ6を実装した一方の
カバーシート4上に中間シート2および他方のカバーシ
ート3を順に重ね、全体を図示しない熱プレス装置によ
り熱圧着する。すると、中間シート2を構成するホット
メルト接着剤が加熱されて溶融し、流動性を帯びるよう
になるため、溶融状態となったホットメルト接着剤が回
路パターン5や半導体チップ6を隙間なく覆う。同時に
中間シート2は、上下両側からの加圧によって厚さが均
一となるように成形され、且つその接着性によりカバー
シート3,4を接着する。
【0023】この加熱過程での加熱温度は、中間シート
2の溶融温度よりも高い140℃程度であり、この温度
は、カバーフィルム3,4のガラス転移点(70〜80
℃)よりも高い。そして、その後の冷却により、中間シ
ート2は固化し、以上により中間シート2とその表裏両
側のカバーシート3および4とからなる3層構造のIC
カード1が製造される。
【0024】このように、中間シート2をホットメルト
接着剤により形成したので、中間シート2に半導体チッ
プ6を埋め込むための穴を予め形成しておかなくとも、
また、中間シート2の表裏両側にカバーシート3,4を
装着するに当たり、中間シート2の表裏両面に接着材を
塗布せずとも済む。このため、工程数が少なく、量産性
に優れる。
【0025】さて、前記カバーシート3および4は、図
5に示すように、縦および横の直交する2軸方向(矢印
A,Bで示す)に延伸されたフィルム材料8から形成さ
れる。このフィルム材料8は、縦方向と横方向にそれぞ
れ或る割合で延伸されると、その縦方向と横方向の合成
方向にフィルム分子が整列(配向)する。このフィルム
分子の整列を配向軸というが、その配向軸の方向は、フ
ィルム材料8の幅方向(矢印B)の位置が同じであれ
ば、長さ方向(矢印A)のどの位置においても、ほぼ同
じ方向となる。この2軸延伸されたフィルム材料8は、
通常、数mと非常に幅広であるため、これを例えば50
cm程度の幅に切断してロール状に巻き取る。
【0026】図4は、4m幅のフィルム材料8の幅方向
各部の配向軸の方向を測定した結果を示す。同図におい
て、横軸はフィルム材料8の幅方向の位置を示し、縦軸
は配向軸の方向を示している。ここで、フィルム材料8
の幅方向の位置は、フィルム材料8の幅方向の中心から
の離間距離で表し、幅方向の中心を「0」として、その
中心位置からの距離を右方向にはプラス(+)、左方向
には(−)の符号を付して示した。また、配向軸の方向
は、縦方向(フィルム材料8の長さ方向)に沿う直線と
のなす角度で表し、縦方向に沿う直線を「0゜」とし
て、その0゜の直線から時計方向への傾きについてはブ
ラス(+)、反時計方向への傾きについては(−)の符
号を付して示した。
【0027】この図4から理解されるように、フィルム
材料8の配向軸は、幅方向中央部分と、右端部分、左端
部分とでは25゜程度、右端部分と左端部分とでは80
°程度と大きく異なるが、フィルム材料8から50cm
幅に切断されてロール状に巻き取られたフィルム材料
(以下、ロール状フィルム材料と称する)9a〜9hに
ついては、同一のロールフィルム材料内であれば5〜6
゜以下になっている。
【0028】そして、本実施例では、表裏両側のカバー
フィルム3,4は、ロールフィルム材料9a〜9hのう
ち同一のロールフィルム材料から裁断し、配向軸の傾き
方向が同じ方向となるように、すなわち一方のカバーフ
ィルム4がロールフィルム材料のときの表面を中間シー
ト2との接着面としたのであれば、他方のカバーフィル
ム3はロールフィルム材料のときの裏面を中間シート2
との接着面にし、逆に一方のカバーフィルム4がロール
フィルム材料のときの裏面を中間シート2との接着面に
したのであれば、他方のカバーフィルム3はロールフィ
ルム材料のときの表面を中間シート2との接着面にす
る。この結果、図7に示すように、表裏両面のカバーフ
ィルム3,4は、配向軸の方向(図6にθで示す)がほ
ぼ同じ方向に揃えられた状態となり、両カバーフィルム
3,4の配向軸のずれ量は5〜6゜以下に制限されたこ
ととなる。
【0029】図3は表裏両面のカバーフィルム3,4の
配向軸のずれ量を種々変えてICカード1のツイストカ
ールの量を測定した結果を示す。ここで、ICカード1
の外観を損なっていると感じるかどうかは、経験によ
り、ICカード1を平面上に置いた時、ICカード1の
最大高さがその厚さの2倍以上であるかどうかに依存し
ているとされる。なお、ツイストカール量は、ICカー
ド1を平面上に置いたとき、その平面からICカード1
の上面のうちの最も高い部位までの高さ寸法で表す。
【0030】そして、図3から明らかなように、表裏両
面のカバーフィルム3,4の配向軸のずれ量が8゜以下
の場合、ツイストカール量は最大のものでも1mm程度
で、ICカード1の厚さ(0.5mm)の2倍程度で、
外観を損なう程に変形することはなかった。しかしなが
ら、表裏両面のカバーフィルム3,4の配向軸のずれ量
が10゜程度になると、ツイストカール量の最も大きな
ICカードでは2mm程度となり、外観を損なってしま
う。
【0031】この実験結果から、ツイストカール防止
上、表裏両面のカバーフィルム3,4の配向軸のずれ量
は8゜以下に抑えることが好ましいと言い得る。そし
て、本実施例では、表裏両面のカバーフィルム3,4の
配向軸のずれ量は5〜6゜以下に制限されているから、
ツイストカール量をICカード1の厚さの2倍以下に抑
えることができ、外観を損なうことはないものである。
【0032】特に、本実施例では、表裏両側のカバーフ
ィルム3,4を同一のロールフィルム材料から得るの
で、両カバーフィルム3,4の線膨脹係数は同じで、そ
の厚さも同じである。線膨脹係数が同じであるから、両
カバーフィルム3,4の伸縮量は同程度となり、一方の
カバーフィルムの伸縮量が他方のカバーフィルムのそれ
よりも大きいことからくるICカード1の反りを極力防
止できる。また、両カバーフィルム3,4の厚さが同じ
であるから、両カバーフィルム3,4が収縮によって中
間シート2に与える収縮力は中間シート2の表裏両側に
ついて同じとなり、表裏両側のカバーフィルム3,4が
与える伸縮力の差に起因するICカード1の反りを極力
防止できる。
【0033】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような変更或いは
拡張が可能である。表裏両側のカバーフィルム3,4
は、異なる材質、異なる厚さのものであっても良い。中
間シート2の弾性係数はカバーフィルム3,4のそれの
2倍以上あることが好ましい。このようにすれば、中間
シート2の耐曲げ強度が大きくなるので、カバーフィル
ム3,4の収縮により中間シート2がその表裏両面に収
縮力を受けたときの反りを極力防止できる。
【0034】一般に、プラスチック材料の線膨脹係数
は、ガラス転移点を越えると、急に大きくなる。中間シ
ート2にカバーフィルム3,4を接着するための加熱温
度は、通常、カバーフィルム3,4のガラス転移点を越
える。一方、ICカード1のツイストカール量は、カバ
ーフィルム3,4の伸縮量の大小に依存する。このた
め、ツイストカールを抑えるためには、カバーフィルム
3,4は、ガラス転移点以上の温度となっても、線膨脹
係数の低いプラスチック材料から形成することが好まし
い。具体的には、ガラス転移点以上の温度でも、50p
pm以下の低線膨脹係数のブラスチック材料からカバー
フィルム3,4を形成すると良い。
【0035】中間シート2を反応性ホットメルトにより
形成するようにしても良い。反応性ホットメルトは、熱
硬化性樹脂からなり、カバーフィルム3,4のガラス転
移点(70〜80℃)より低い温度(例えば60℃)で
溶融し、接着性を呈する。従って、中間シート2を反応
性ホットメルトから形成すると、カバーフィルム3,4
のガラス転移点まで加熱しなくとも、中間シート2を溶
融状態にしてカバーフィルム3,4を接着できることと
なる。このため、カバーフィルム3,4の線膨脹係数が
小さいガラス転移点以下の温度で中間シート2の表裏両
面にカバーフィルム3,4を接着でき、この場合のカバ
ーフィルム3,4の伸縮量は小さいので、カバーフィル
ム3,4の配向軸のずれとは関係なく、ICカード1の
ツイストカールを極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すICカードの断面図
【図2】ICカードの分解斜視図
【図3】表裏両カバーフィルムの配向軸のずれとツイス
トカールとの関係を示す測定図
【図4】2軸延伸したフィルム材料の各部の配向軸の傾
きを示す測定図
【図5】2軸延伸したフィルム材料の斜視図
【図6】表裏両カバーフィルムの配向軸の方向を示す斜
視図
【図7】ツイストカールを示す斜視図
【符号の説明】
図中、1はICカード、2は中間シート、3,4はカバ
ーシート、6は半導体チップである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 敏明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地株式会社 デンソー内 (72)発明者 佐藤 一秀 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地株式会社 デンソー内 Fターム(参考) 2C005 MA14 MB08 PA18 QC15 RA04 4F100 AK01A AK01B AK01C AK41G AK42 BA03 BA08 BA10B BA10C BA22 BA42 CB03 CB03A DE05A EC14A GB71 JA02B JA02C JA05B JA05C JA20A JB16A JL02 JL04 YY00A YY00B YY00C 5B035 AA08 BA03 BA05 BB09 CA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製の中間シートと、 この中間シートの表裏両面に装着されたプラスチック製
    のカバーフィルムと、 これら両カバーフィルムのうち一方のカバーフィルムに
    設けられ、前記中間シート内に埋め込まれた半導体チッ
    プとを備えたICカードにおいて、 前記中間シートを熱可塑性プラスチックにより形成する
    と共に、前記表裏両面のカバーフィルムをその配向軸が
    ほぼ同じ方向のフィルムから形成したことを特徴とする
    ICカード。
  2. 【請求項2】 前記表裏両面のカバーフィルムは、配向
    軸のずれが8゜以下であることを特徴とする請求項1記
    載のICカード。
  3. 【請求項3】 前記表裏両面のカバーフィルムは、ガラ
    ス転移点以上の温度で50ppm以下の低線膨脹係数の
    材料で形成されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のICカード。
  4. 【請求項4】 前記中間シートの弾性係数は、前記カバ
    ーフィルムの弾性係数の2倍以上であることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のICカード。
  5. 【請求項5】 プラスチック製の中間シートと、 この中間シートの表裏両面に装着されたプラスチック製
    のカバーフィルムと、 これら両カバーフィルムのうち一方のカバーフィルムに
    設けられ、前記中間シート内に埋め込まれた半導体チッ
    プとを備えたICカードにおいて、 前記中間シートを反応性ホットメルトにより形成したこ
    とを特徴とするICカード。
  6. 【請求項6】 前記表裏両面のカバーフィルムは、線膨
    脹係数がほぼ同じであることを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれかに記載のICカード。
  7. 【請求項7】 前記表裏両面のカバーフィルムは、厚さ
    がほぼ同じであることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載のICカード。
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