JP3859865B2 - 非接触式icカード用積層シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式ICカードに最適な積層シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、従来の磁気ストライプ型カードにかわって、ICチップを内蔵したICカードが登場し、ガソリンの支払いカード、テレホンカード等として実用化が始まっている。ICチップを内蔵したICカードは、従来の磁気ストライプ型カードに比べると情報量、処理スピードおよびセキュリティ面での信頼性等が格段に優れており、今後のカードの主流になるものと思われる。
【0003】
ICカードを大きく分類すると、ICチップの情報を読み書きするリーダライタとの接点がカード表面に露出している「接触式ICカード」と、カードの中にアンテナコイルとICチップとが内蔵されていて、磁界中をカードが通過するときにコイルに発生する誘導電流でICチップの情報を読みとり、さらに書き換えることができる「非接触式ICカード」の2種類がある。
【0004】
接触式ICカードは高機能ICチップを使用することができるが、カードをリーダライタに挿入しなければならなくて手間がかかる上、リーダライタとカードとが物理的に接触するので摩擦、磨耗によるカードの耐久性やリーダライタのメンテナンスが問題になってくる。
【0005】
一方、非接触式ICカードはリーダライタに挿入する必要がないので、リーダライタとの物理的な接触はなく、例えばテレホンカードに非接触式ICカードを使用した場合には、カードとの接触が原因で生じる電話機の汚れを避けることができるため電話機のメンテナンスが楽になる、という利点がある。また、カードをいちいちリーダライタに挿入する必要がないので、例えば交通機関の自動改札機や高速道路の料金所を通過するときにノンストップで情報交換ができ、通勤ラッシュや交通渋滞の解消に効果がある。従って、非接触式ICカードは公共機関の定期やテレホンカード等のプリペードカードとして大きな市場が見込まれている。
【0006】
非接触式ICカードは、カード形状の金型の中にICチップとアンテナ用ループコイルを固定し、その後樹脂を注入して一体化させるという射出成形法によって主に製造されていた。ところが、この方法でICカードを製造すると、樹脂注入時の圧力や温度によってICチップが損傷を受けたり、成形後にICカード1枚毎に印刷を施さなければならないことによるコストアップ等が問題となっていた。この問題を解決するため、射出成形を用いないで大判シートにICチップ等(COB)を埋め込んで、この大判シートから多数個のカードを切り出すという方法がとられてきた。なお、大判シートには、機械的性質、加工性等の物性面から、またコスト等の面から、硬質PVC系シートが通常用いられている。その製造方法を具体的に説明する。まず、カードの中央部シート(以下「コアシート」という)にICチップを装填するための凹部を切削加工(以下「ザグリ加工」という)した後かかる凹部にICチップを装填するか、ICチップの大きさの窓部を打ち抜いた後でその打ち抜き窓にICチップを装填し、そのコアシートの片面または両面にICチップを隠蔽するためのシート(以下「オーバーシート」という)を重ねて、熱プレスによって熱融着一体化してICチップ等(COB)を埋め込んだ大判シートを形成する。その後、打ち抜き加工してカード形状に仕上げる。この場合、オーバーシートに予め印刷が施されていてもよいし、熱プレス後、打ち抜き加工前にオーバーシートに印刷してもよい。
【0007】
ところが、この方法でICカードを作製すると手間がかかり、また、ICチップを装填するためコアシートにICチップの大きさより少し大きめの凹部を形成するか、窓部を打ち抜かなければならないので、熱プレス後、カード表面にヒケが発生してカードの平滑性が悪くなる。このためプレス後に印刷を施したオーバーシートを重ねた場合には印刷板にゆがみが生じて美観を損ね、プレス後にオーバー層に印刷する場合には印刷性が低下する。最近開発されている多機能カードは、非接触式ICチップを内蔵するだけでなく接触式のICチップや磁気ストライプも1枚のカードに有していて接触式のリーダライタに挿入される場合もある。さらに、熱による印字や印字消去の繰り返しが可能な感熱リライト記録媒体がカード表面に塗布されている場合もあり、そのため表面平滑性が特に要求される。このようにカード表面の平滑性は、今後ますます重要な問題となることが予想される。
【0008】
これらの問題点を解決するため、非接触式ICカード用フィルムとして、プラスチックフィルムの片面に熱溶融して、被着体に接着する性能を有する接着層を設けた積層フィルムを2枚用い、その積層フィルムの間にアンテナ用ループコイルおよびICチップ等を配置して積層フィルムを加熱、加圧等して貼り合わせることが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、接着剤として低融点、低ガラス転移温度の樹脂を用いる場合には積層フィルム同士がブロッキングを起こしやすく保存に不便であり、またICカード作製の際にハンドリング性が悪くなり、連続して貼り合わせ加工を行うことができなくなり製造効率が著しく低下する。また、プレスまたはラミネーターにより積層フィルムが加熱、加圧等されると、接着剤が溶融して基板からはみ出し、そのはみ出した接着剤が加工装置に付着して製造効率を著しく低下させる恐れがあり、手間がかかり望ましくない。
【0010】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、ヒケの発生や、非接触式ICカードの製造時における加熱および加圧によるカードの変形を防止し、表面平滑性に優れ、ブロッキングを起こさず、ハンドリング性に優れた、製造効率の高い非接触式ICカード用積層シートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の非接触式ICカード用積層シートは、プラスチックフィルムの一方の面に、常温で柔軟性および密着性を示し、かつ加熱により溶融して被着体に対して接着性能を示し、軟化点が100℃以下のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂からなり、さらに、ICチップ等が熱融着により埋設される接着層を有し、さらに該接着層上に離型フィルムを有することを特徴とする。
【0012】
請求項2の非接触式ICカード用積層シートは、プラスチックフィルムの一方の面に、常温で柔軟性および密着性を示し、かつ加熱により溶融して被着体に対して接着性能を示し、軟化点が100℃以下のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂からなり、さらに、ICチップ等が熱融着により埋設される接着層を有し、さらに該接着層上及び前記プラスチックフィルムの他方の面上に離型フィルムを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の非接触式ICカード用積層シートは、基板となるプラスチックフィルム、接着層および離型フィルムの3層を有する構成である。接着層はプラスチックフィルムの一方の面に設けられており、接着層は常温で柔軟性および密着性を有し、熱溶融によりプラスチックフィルム等の被着体に対して接着性能を有しICチップ等が熱融着により埋設される。離型フィルムは、接着層上および/またはプラスチックフィルム上に設けられる。
【0014】
本発明において、離型フィルムは離型機能を有するものであれば特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、紙に離型剤が塗工されているフィルム等が挙げられるが、離型フィルムと接する基材(基板または接着層)の材質に合わせて適宜選択される。
【0015】
ICカードを製造するのに、ロール状に巻いた積層シートを繰り出しながら連続的に製造する方法が用いられる場合がある。かかる方法によれば大量生産できるので生産性がよく、この方法によるICカードの製造が増えている。ICカード用積層シートをロール状に巻く際、離型フィルムが設けられてない積層シートでは積層シート同士がブロッキングを起こし、取り扱いが困難になる。ところが本発明のように、接着層上に離型機能を有する離型フィルムが設けられていれば、積層シートをロール状に巻いても、または積層シートのシート状のものを何枚か重ねても、接着層の貼り合わせ面が基板と直接接することはないのでブロッキングが起こらない。
【0016】
また、基板上に離型フィルムを設ければ、加熱、加圧により溶融した接着剤が基板からはみ出してプレス板やラミネートロールに付着するのを防止することができる。すなわち、基板からはみ出した接着剤は離型フィルムに付着し、離型フィルムを剥離することにより、離型フィルムに付着した接着剤を容易に取り除くことができる。なお、基板上に離型フィルムを積層すれば、基板からはみ出した接着剤の付着防止のみならず、積層フィルムを重ねたりロール状に巻いて保存する際に積層シート同士のブロッキングを防止することもできる。
【0017】
本発明において、離型フィルムの厚さについては特に制限はなく、保存方法等により適宜決定される。例えばロール状に巻いて保存する場合には、薄いフィルムが好ましく、積み重ねて保存する場合にはある程度の厚さがあった方が好ましいと考えられる。また、基板状に積層する場合と接着層に積層する場合とで離型フィルムの厚さが異なってもよく、また必要に応じて両方に離型フィルムを積層する場合には薄い方が好ましいだろう。
【0018】
本発明において、基板となるプラスチックフィルムはICカードとして実際に使用される際に十分な機械的性質、加工性等を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等から製造されるフィルムが挙げられるが、延伸し、配向固定されたポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)であることが好ましく、特に2軸延伸されたPETまたはPENフィルムであることが好ましい。
【0019】
本発明においてプラスチックフィルムの厚さは特に制限されるわけではないが、例えば50〜250μmであることが好ましい。
【0020】
本発明において、ICチップ等が埋設される接着層は常温で柔軟性および密着性を示し、かつ加熱されて溶融し被着体に対して接着性能を示す樹脂であれば特に制限はないが、ポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂であることが好ましく、軟化点が100℃以下のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂であることが特に好ましい。ここでポリエステル樹脂は非晶性でも結晶性でもよい。例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン―酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン―アクリル酸エチル共重合体(EEA)、アクリル酸共重合樹脂(EAA)、エチレン―メタクリル酸共重合樹脂(EMAA)等のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂が挙げられ、特に結晶性のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。ただし、例えばプラスチックフィルムがポリエステル系フィルムである場合には共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、変成ポリエチレン系樹脂等が好ましく、プラスチックフィルムがPVCや塩素化PVC等のPVC系フィルムである場合には酢酸ビニル系樹脂等を用いることが好ましい。
【0021】
なお、本発明においては基材となるプラスチックフィルムの種類に応じて、接着層に用いられる樹脂を適宜選択することができる。
【0022】
本発明において接着層の厚さは、ICチップ等が熱融着により十分埋設され、表面に凹凸がでないような厚さであればよい。すなわち、2枚の積層シートからなるICカードでは2枚の接着層の合計の厚さが、ICチップ等の厚さの1.1倍以上あることが好ましい。その厚さがICチップ等の1.1倍以上ならば接着層の樹脂の流れ込みが十分であり、ICチップ等の周辺に空隙が生じたり、表面平滑性が損なわれたりすることはない。ただし、後述のICチップ等がプラスチックシートに配線されている場合には、プラスチックシートから突出している部分が埋め込まれればよいので、接着層の厚さは、ICチップ等を直接配置する場合の厚さより薄くてよい。
【0023】
本発明の非接触式ICカード用積層シートは、積層シートを構成する材料の特性に合わせて公知の製造方法の中から適宜選択して製造することができる。例えば、接着層の樹脂が溶剤希釈可能なものであれば、プラスチックフィルム上に溶液コートして接着層を形成することができ、溶剤希釈できないものであれば、接着層の樹脂を熱溶融させ押し出しコーティングして接着層を形成することができる。また、接着層とプラスチックフィルムを別々にフィルム状に製膜した後で熱溶融させ貼り合わせて本発明の積層シートを作製することもできる。本発明においては、プラスチックフィルムと接着層との接着性を向上させるため、プラスチックフィルムにコロナ処理やアンカー塗布等の処理を施してもよい。
【0024】
本発明の接着層上に離型フィルムを積層した非接触式ICカード用積層シートを用いて非接触式ICカードを作製する場合、2枚の積層シートを貼り合わせる直前に離型フィルムを除去してから2枚の接着層面でICチップ等を挟んで外側のプラスチックフィルム側から加熱することにより、接着層の樹脂を流動化させてICチップ等を埋め込み熱融着を行う。積層シートがロール状に巻かれて保存され、貼り合わせのため巻き出される場合でも、貼り合わせ直前に積層シートから離型フィルムが連続して剥ぎ取られる。
【0025】
本発明のプラスチックフィルムの接着層と反対側の面に離型フィルムを積層した非接触式ICカード用積層シートを用いて非接触式ICカードを作製する場合には、2枚の接着層面でICチップ等を挟んで離型フィルム側から加熱して熱融着を行った後、離型フィルムを剥離する。
【0026】
ICチップ等は、本発明の非接触式ICカード用積層シートの接着層面に直接配置されてもよいが、あらかじめプラスチックシートに配線しておいて、これを本発明の2枚の非接触式ICカード用積層シートの接着層面で挟んでもよい。このプラスチックシートの材料としては、上述のプラスチックフィルムの材料と同様のものを挙げることができる。
【0027】
本発明の積層シートを用いて製造される各種態様の非接触式ICカードは、加熱および加圧操作が熱プレスのようなバッチ式の加圧方法でも、2本の対向する加熱された圧着ロールの間を通過させて連続的に加熱、加圧を行う方法でも製造することができるが、量産性、製造コストの点から2本の圧着ロールの間を通過させる方法で製造することが好ましい。この圧着ロールは、貼り合わせ後のICカードの表面平滑性の点から硬度の高い材料から作られたものであることが好ましく、例えば、金属ロール、またはショアーD70以上の高硬度ゴムロールが挙げられる。
【0028】
【実施例】
実施例1
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面に、接着層としてガラス転移温度が−14℃で融点が62℃の厚さ300μmのEVA樹脂を積層し、さらに接着層の上に離型フィルムとして厚さ50μmの離型PETフィルムを積層してICカード用積層シートを作製した。ただしEVA樹脂は、押し出し法により300μmの厚さとなるようにした。
【0029】
得られたシート状のICカード用積層シートを2枚一組で貼り合わせて非接触式ICカードを作製するが、貼り合わせ直前にそれぞれの積層シートから離型フィルムを剥離し、接着層を向かい合わせにして貼り合わせた。ただし、その接着層の間に線径0.15mmの銅線を4周回した、4回巻きアンテナ用ループコイルや、5mm×5mmの大きさで0.35mmの厚さのICチップ等を配線したプラスチックシートを挟み、貼り合わせ温度が100℃、貼り合わせ圧力が5kg/cm2 、貼り合わせ速度が0.5m/分で2枚の積層シートをラミネーターで連続的に貼り合わせた。なお、アンテナ用ループコイル、ICチップ等はこれで1組とし、多数組のICチップ等をプラスチックシートに所望のカードサイズ等を考慮して等間隔で配置してある。次いで、この貼り合わせたフィルムを裁断、打ち抜きして、アンテナ用ループコイルおよびICチップが包埋された非接触式ICカードを得た。
【0030】
得られたICカードについて、ICチップの埋め込み部分の表面平滑性の目視判定を行った。その結果、得られた非接触式ICカードはいずれもカールせず、良好な表面平滑性を示していることが分かった。
【0031】
なお、アンテナ用ループコイル、ICチップ等をプラスチックシートに配置したものを用いる代わりに、積層シートに直接、ICチップ等を配置して貼り合わせたICカードも作成したところ、同様に良好な表面平滑性を示した。
【0032】
また、得られた非接触式ICカード用積層シートをロール状に巻いて保管し、このロール状の巻物2本を用いて、上記と同様に積層シートを貼り合わせた。積層シートをロール状の巻物から巻き出し、貼り合わせ直前に離型フィルムを剥がして積層シートを貼り合わせたので、積層シート同士がブロッキングを起こすこともなく、積層シートの走行が正常に行われ、非接触式ICカードを連続的に、効率よく製造することができた。得られた非接触式ICカードについて表面平滑性を目視判定したところ、良好な表面平滑性を示した。
【0033】
実施例2
実施例1において、接着層としてEVA樹脂の代わりに、ガラス転移温度が−6℃で融点が72℃のEEA樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして、基板としてPETフィルム、300μm厚のEEA樹脂および離型フィルムとして50μm厚の離型PETフィルムをこの順に積層したICカード用積層シートを作製した。次いで得られたシート状の積層シートを2枚一組で貼り合わせて実施例1と同様にして非接触式ICカードを作製した。
【0034】
得られた非接触式ICカードについて実施例1と同様に、ICチップの埋め込み部分の表面平滑性の目視判定を行った。その結果、得られた非接触式ICカードはいずれもカールせず、良好な表面平滑性を示していることが分かった。なお、実施例1と同様にICチップ等を直接積層シートに配置して貼り合わせたICカードも作成したところ、良好な表面平滑性を示した。
【0035】
また、実施例1と同様にロール状に巻いた積層シートの巻物2本を用いて非接触式ICカードを作製したところ、実施例1と同様にブロッキングを起こさず、正常な走行が行われた。なお、得られた非接触式ICカードは表面平滑性に優れていた。
【0036】
実施例3
実施例1において、接着層の樹脂をEVA樹脂からガラス転移温度が4℃で融点が83℃のEAA樹脂に代えた以外は実施例1と同様にして、非接触式ICカード用積層シートを作製した。得られたシート状の積層シートを2枚一組で貼り合わせて実施例1と同様に非接触式ICカードを作製した。
【0037】
得られた非接触式ICカードについて実施例1と同様に、ICチップの埋め込み部分の表面平滑性の目視判定を行った。その結果、得られた非接触式ICカードはいずれもカールせず、良好な表面平滑性を示していることが分かった。なお、実施例1と同様にICチップ等を直接積層シートに配置して貼り合わせたICカードも作成したところ、良好な表面平滑性を示した。
【0038】
また、実施例1と同様にロール状に巻いた積層シートの巻物2本を用いて非接触式ICカードを作製したところ、実施例1と同様にブロッキングを起こさず、正常な走行が行われた。なお、得られた非接触式ICカードは表面平滑性に優れていた。
【0039】
比較例1
実施例1において、離型PETフィルムを積層しなかった以外は実施例1と同様にして非接触式ICカード用積層シートを作製した。得られたシート状の積層シート2枚を、接着層同士を向かい合わせにして実施例1と同様にICチップ等を埋め込み非接触式ICカードをラミネーターで連続的に貼り合わせようと試みた。しかし、得られた積層シートには離型フィルムが設けられていなかったので、積層シート同士がブロッキングを起こしフィルムの走行が正常に行われず、積層シートを連続的に貼り合わせることができなかった。
【0040】
また、ここで得られた離型フィルムが積層されてない非接触式ICカード用積層シートをロール状に巻いた巻物2本を用意して、実施例1と同様に貼り合わせようと試みたが、積層シート同士がブロッキングを起こしフィルムの走行が正常に行われず、積層シートを連続的に貼り合わせることができなかった。
【0041】
比較例2
実施例2において、離型PETフィルムを積層しなかった以外は実施例2と同様にして非接触式ICカード用積層シートを作製した。得られたシート状の積層シート2枚を接着層同士を向かい合わせにして実施例2と同様にICチップ等を埋め込み非接触式ICカードをラミネーターで連続的に貼り合わせようと試みた。しかし、得られた積層シートには離型フィルムが設けられていなかったので、積層シート同士がブロッキングを起こしフィルムの走行が正常に行われず、積層シートを連続的に貼り合わせることができなかった。
【0042】
比較例3
実施例3において、離型PETフィルムを積層しなかった以外は実施例3と同様にして非接触式ICカード用積層シートを作製した。得られたシート状の積層シート2枚を接着層同士を向かい合わせにして実施例3と同様にICチップ等を埋め込み非接触式ICカードをラミネーターで連続的に貼り合わせようと試みた。しかし、得られた積層シートには離型フィルムが設けられていなかったので、積層シート同士がブロッキングを起こしフィルムの走行が正常に行われず、積層シートを連続的に貼り合わせることができなかった。
【0048】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば接着層の樹脂が溶融し、流動化してICチップ等の周囲に流込み凹凸を埋めるので平滑でカールのない非接触式ICカードを作製することができる。また、本発明の離型フィルムを有する非接触式ICカード用積層シートを用いてICカードを作製すると、積層シート同士のブロッキングもなく連続的に積層シートを走行させることができる。基板上に離型フィルムを有する非接触式ICカード用積層シートを用いれば、基板から接着剤がはみ出してプレス板等を汚すこともなく、連続して貼り合わせ加工を行うことができるので生産効率よくICカードを作製することができる。

Claims (2)

  1. プラスチックフィルムの一方の面に、常温で柔軟性および密着性を示し、かつ加熱により溶融して被着体に対して接着性能を示し、軟化点が100℃以下のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂からなり、さらに、ICチップ等が熱融着により埋設される接着層を有し、さらに該接着層上に離型フィルムを有することを特徴とする非接触式ICカード用積層シート。
  2. プラスチックフィルムの一方の面に、常温で柔軟性および密着性を示し、かつ加熱により溶融して被着体に対して接着性能を示し、軟化点が100℃以下のポリオレフィン樹脂またはポリエステル樹脂からなり、さらに、ICチップ等が熱融着により埋設される接着層を有し、さらに該接着層上及び前記プラスチックフィルムの他方の面上に離型フィルムを有することを特徴とする非接触式ICカード用積層シート。
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