JP2003067706A - 非接触icカード記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

非接触icカード記録媒体及びその製造方法

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JP2003067706A JP2001255743A JP2001255743A JP2003067706A JP 2003067706 A JP2003067706 A JP 2003067706A JP 2001255743 A JP2001255743 A JP 2001255743A JP 2001255743 A JP2001255743 A JP 2001255743A JP 2003067706 A JP2003067706 A JP 2003067706A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種のアンテナ付きICモジュール基盤に対応
することができ、安価の外観及び形状が品質よいICカ
ードを提供する。 【解決手段】少なくとも熱可塑性高分子樹脂からなり、
厚さがh1からなる基材1、アンテナ付き非接触ICモ
ジュール基盤3、熱可塑性高分子樹脂からなり、厚さが
h2からなる基材2を順次に積層、一体化してなる非接
触ICカードであって、上記基材1と基材2の厚さ、即
ちh1とh2が異なり、アンテナ付き非接触ICモジュ
ール基板がカード厚さ方向の非中心位置に配置される非
接触ICカードにおいて、上記基材1の熱可塑性高分子
樹脂と上記基材2の熱可塑性高分子樹脂の熱膨張率が異
なる非接触ICカード記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触ICカード
の記録媒体及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、クレジットカード、IDカー
ド、キャッシュカード等の分野においては、磁気カード
に代わるカードとして、カード素材にマイクロプロセッ
サやRAM、ROM等の半導体メモリを含むICモジュ
ールを搭載してなるいわゆるICカードが、情報記録容
量が非常に大きいこと、および高セキュリティ性を有す
ることから開発されてきている。このようなICカード
記録媒体においては、記録媒体が端末とのアクセス方法
によって、接触型ICカードと非接触ICカードの2種
類記録媒体がある。接触型ICカード記録媒体は端末と
通信する際、記録媒体の接点を端末の接点と合わせ、接
触し合う必要があるので、通信作業が面倒であり、通信
速度が遅い。更に記録媒体の接点が記録媒体の表面に露
出しているので、接点が汚され、壊され易い欠点があ
る。一方、非接触ICカード記録媒体は電磁結合、電磁
誘導またはマイクロ波を用いて、端末と情報通信するの
で、接点を持たない。よって、通信作業が容易であり、
接点が壊されて通信が出来なくなるような心配がない。
そのため、非接触ICカード記録媒体の開発が最近盛ん
に行われる。
【0003】この種のICカードを製造する方法として
は、液状接着剤、ホットメルト接着剤等の接着剤を用い
た接着剤充填方式、インジェクション成型機を用いた樹
脂射出成型方式、及び熱可塑性高分子からなる基材を用
いた熱ラミネート方式がある。それらの方式では、それ
ぞれ長所と短所があり、カード製造の規模、カード仕様
及び要求物性により使い分けされ、非接触ICカードを
製造している。
【0004】特に熱ラミネート方式の方法は、従来クレ
ジットカード、キャッシュカード等の製造方法に近く、
従来カード製造装置及び技術の一部を使用することがで
き、注目されている。熱ラミネート方式としては、熱可
塑性高分子樹脂からなる基材(1)、アンテナとICモ
ジュールからなるインレット、熱可塑性高分子樹脂から
なる基材(2)を順次積層し、熱及び圧力を加えてラミ
ネートを行うことにより一体化して、カード状に断裁し
て非接触ICカードを製造する。
【0005】非接触ICカード信頼性及び生産効率を向
上するため、アンテナ及びICモジュールを耐熱性のあ
る材料からなる基板、例えはPET基板、ガラスエポキ
シ基板、ポリイミド基板等上に形成し、アンテナ付きI
Cモジュール基盤(3)として用いることがある。この
場合、基材(1)と基材(2)の厚さ、即ちh1とh2
はカードの厚さ、基板の厚さ及びICモジュールの厚さ
に応じて設定しなければならなく、h1とh2が同等で
ないことが多い。またカードの基材として、カードの表
面を平坦にするため、熱変形温度が若干低く、Tm(溶
融温度)が200℃以下の熱可塑性高分子樹脂を用いる
のが好ましく、アンテナ付きICモジュール基盤の基材
と異なる基材を用いることが好ましい。
【0006】以上に記述したように、基材(1)及び基
材(2)がアンテナ付きICモジュール基盤の基材と材
質が異なるので、基材(1)及び基材(2)の熱膨張と
アンテナ付きICモジュール基板の熱膨張が相違し、更
に基材(1)と基材(2)の厚さ、即ちh1とh2が相
違するため、熱ラミネートにより、積層一体化される非
接触ICカードの反りが発生してしまい、カードの外観
及び形状が損なうことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点に着目してなされたもので、各種のアンテナ付き
ICモジュール基盤に対応することができ、安価の外観
及び形状が品質よいICカードを及びそのカードの効率
よい製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の発明は、少なくとも熱可塑性高分子樹脂からなり、
厚さがh1からなる基材(1)、アンテナ付き非接触I
Cモジュール基盤(3)、熱可塑性高分子樹脂からな
り、厚さがh2からなる基材(2)を順次に積層、一体
化してなる非接触ICカードであって、上記基材(1)
と基材(2)の厚さ、即ちh1とh2が異なり、アンテ
ナ付き非接触ICモジュール基盤がカード厚さ方向の非
中心位置に配置される非接触ICカードにおいて上記基
材(1)の熱可塑性高分子樹脂と上記基材(2)の熱可
塑性高分子樹脂の熱膨張率が異なることを特徴とする非
接触ICカード記録媒体である。
【0009】また請求項2に記載の発明は、上記基材
(1)の厚さh1が基材(2)の厚さh2より薄く、ア
ンテナ付き非接触ICモジュール基盤がカード厚さ方向
の非中心位置に配置される非接触ICカードにおいて、
基材(1)の熱膨張率が基材(2)の熱膨張率より大き
いことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード
記録媒体である。
【0010】また請求項3に記載の発明は、上記基材
(1)の厚さh1が基材(2)の厚さh2より薄く、ア
ンテナ付き非接触ICモジュール基盤がカード厚さ方向
の非中心位置に配置される非接触ICカードにおいて、
20℃から180℃まで温度変化した際、膨脹後の基材
(1)の厚さ(d1)と基材(2)の厚さ(d2)の比
が0.70〜1.30であることを特徴とする請求項1
および請求項2に記載の非接触ICカード記録媒体であ
る。
【0011】また請求項4に記載の発明は、上記の基材
(1)とアンテナ付きICモジュール基盤(3)、基材
(2)とアンテナ付きICモジュール基盤(3)の間
に、感熱接着層を形成することを特徴とする請求項1、
請求項2及び請求項3に記載の非接触ICカード記録媒
体である。
【0012】また請求項5に記載の発明は、少なくとも
熱可塑性高分子樹脂からなる基材(1)、アンテナ付き
非接触ICモジュール基盤(3)、熱可塑性高分子樹脂
からなる基材(2)を順次に積層、一体化してなる非接
触ICカードにおいて、積層、一体化方法として、熱プ
レスを用いることを特徴とする非接触ICカード記録媒
体の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明を詳
細に説明する。図1は本発明の実施例及び比較例に係わ
る非接触ICカード記録媒体(10)の断面図であり、
図2は他の本発明に係わる非接触ICカード記録媒体の
一例を示す断面図である図1の本発明の非接触ICカー
ド記録媒体(10)は印刷層(5)、基材(1)、接着
層(4)、アンテナ付きICモジュール基盤(3)、基
材(2)からなる構成である。図2は、他の本発明の非
接触IC記録媒体を示し、上記図1と異なる点は、1及
び2の基材が多層で形されていること以外は、図1と同
じである。
【0014】次に、各構成について説明する。基材
(1)及び基材(2)は強度がある熱可塑性高分子樹
脂、例えはPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
メタクリルメチル、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリカプ
ロラクトン、ポリ(3ヒドロキシブチレート−3ヒドロ
キシヴァリレート)、ポリビニルアルコール等の合成樹
脂類、天然樹脂類の単体、またそれらの樹脂または変性
樹脂などを単独または組み合わせた複合体、アロイ体、
ブレンド体を用いることができる。更にこれら樹脂単
体、複合体、アロイ体、ブレンド体に顔料、染料及び表
面活性剤等を加して改質することもできる。
【0015】本発明では、基材(1)と基材(2)をそ
れぞれ異なる熱膨張率の基材を使用した際の、熱ラミネ
ートによる非接触ICカード記録媒体のカール発生問題
を解決する。例えば基材(1)の厚さh1が薄く、基材
(2)の厚さh2が厚い場合、熱膨張率の大きい基材を
基材(1)とし、熱膨張率の小さい基材を基材(2)と
して使用する。このように互いに厚さの異なる基材を使
用する場合、熱膨張率の異なる基材を選択して使用する
ことにより、カード反りの発生を防げることができる。
【0016】更に熱膨張率が違う基材の選択において、
基材(1)及び基材(2)のそれぞれの厚さh1とh2
を考慮し、熱ラミネートの温度範囲内にカード内の基材
(1)の膨張した体積と基材(2)の膨張した体積との
差が少ないように選択するのが好ましい。このことは図
3に示すように、表裏に位置する基材(1)及び基材
(2)の表面積が同じであるので、膨脹した後の厚さd
1及びd2との差が少ないようにすることである。
【0017】差が大きければ、熱ラミネートにより、得
られる記録媒体のカールが大きくなる。差がまったくな
いのが理想であるが、基材の選定等においてかなりの制
限が出てくることになり、カードの物性保持に支障が生
じてしまう。よって本発明は熱ラミネートの温度範囲以
内において、基材(1)と基材(2)の膨張後の厚さの
比が0.70〜1.30以内にすることによって、カー
ドの反りをカードの規格内に押さえることができ、且つ
カードの物性保持においても、大きな支障が生じること
がない。
【0018】そして、このような基材(1)及び基材
(2)の一方表面の全面または一部には、ID情報及び
絵柄デザイン等の印刷層を設ける。基材と印刷層の接着
性を向上させるため、基材の表面に易接着処理例えば、
コロナ放電処理、プラズマ処理、樹脂塗布等を施しても
良い。更に基材の表面または印刷層の表面に他の機能性
薄膜層例えば、保護層、磁気記録層、可視記録層等を全
面または一部に設けてもよい。
【0019】アンテナ付きICモジュール基盤の基材
(3)としては耐熱性および強度のある高分子樹脂の単
体、複合体およびアロイ体、またはそれらの高分子樹脂
と無機材料との複合体を用いるのもよい。例えばポリイ
ミド基板、PEN基板、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)基板、ABS基板、PC(ポリカーボネート)
基板、ポリ塩化ビニル基板、ポリエステル基板、ポリメ
タクリルメチル基板、ガラスエポキシ樹脂(エポキシ含
浸ガラス基板)基板等を用いることができる。
【0020】上記の基板上に予め非接触通信用のアンテ
ナを形成する。アンテナの形成方法としては例えば、化
学エッチングによる形成方法、銅線の巻き加工による形
成方法、導電性インキの印刷による形成方法などがあ
る。基板とアンテナとの接着性を持たせるため、基板の
表面にプライマー層を設けてもよい。またアンテナの腐
食防止のため、アンテナの表面に防錆処理を行ってもよ
い。ICモジュールとしては電気回路が形成されたIC
チップをアンテナ基板上に公知のベアチップ実装方法で
実装し、アンテナと接続して形成するか、ICチップを
チップ実装用の基板上に公知の実装方法で実装し、樹脂
モールドしてから、アンテナ基板上に装着し、アンテナ
と接続して形成する。またICチップの信頼性を向上す
るため、アンテナ基板上に実装されたベアチップを更に
樹脂等で封止補強してもよい。
【0021】以上の基材(1)、アンテナ付きICモジ
ュール基盤(3)、基材(2)を積層し、熱ラミネート
により、一体化してから、カード形状に断裁して本発明
の非接触ICカード記録媒体となる。基材(1)及び基
材(2)とアンテナ付きICモジュール基盤との接着性
を上げるため、基材(1)及び基材(2)とアンテナ付
きICモジュール基盤(3)の間に接着剤を設けてもよ
い。接着層を設ける場合、例えば酢酸ビニル系接着剤、
ポリビニルアルコール系接着剤、ポリアミド系接着剤、
アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリウレタ
ン系接着剤、エポキシ系接着剤等の熱可塑性接着剤及び
熱硬化性接着剤を用いることができる。接着層としては
0.5μm〜10μmを設けた方が好ましい。
【0022】接着層の厚さがあまり薄くなると、接着強
度が弱くなり、基材と基材の間に層間剥離が生じやすく
なる。また接着層があまり厚くなると、接着層の熱クリ
ップ性が悪くなり、または記録媒体表面への影響が高く
なることがある。厚さが0.5μm〜10μmに規制す
るのが重要である。接着層の形成方法としては、基材
(1)及び基材(2)の表面上に、従来のスクリーン機
による印刷方法、グラビアコータによるコーティング方
法、ロールコータ及びナイフコータによる塗布方法等を
用いて形成すればよい。
【0023】熱ラミネートにより、基材(1)、アンテ
ナ付きICモジュール基盤(3)、基材(2)を一体化
して非接触ICカード記録媒体を成形する際、カードの
表面を平坦にするため、熱ラミネートの温度を高くして
更に圧力を加えることにより、基材(1)及び基材
(2)の樹脂をICモジュールの上下に流して埋め込ん
だ方が好ましい。しかし、温度が高くなると、熱ラミネ
ートによるICモジュール破損の危険性が高くなる。
【0024】そこで、図2に示すように、カード記録媒
体が耐熱性を有し、表面平坦性がよく、且つ熱ラミネー
ト時にICモジュールの破損がない非接触ICカード記
録媒体を製造するため、基材(1a)とアンテナ付きI
Cモジュール基盤(3)の間に、基材(2a)とアンテ
ナ付きICモジュール基盤(3)の間にそれぞれ熱変形
温度が何れも基材(1a)及び基材(2a)の熱可塑性
高分子樹脂の熱変形温度より低い熱可塑性高分子樹脂か
らなる基材(1b)、基材(2b)を設けてもよい。
【0025】ただし、この場合、基材(1a)とアンテ
ナ付きICモジュール基盤(3)、基材(2a)とアン
テナ付きICモジュール基盤(3)の間にそれぞれ設け
られる基材(1b)と基材(2b)の厚さを同等のもの
にするのが好ましい。また、カード記録媒体の表面をよ
り平滑するには、基材(1b)または基材(2b)上に
ICモジュールのチップ等の電気部品と同等の大きさの
穴をあけ、チップ等の電気部品を穴に填め込むように基
材に積層してから、熱ラミネートを行う方が好ましい。
【0026】熱ラミネート方法としては基材(1a)、
基材(1b)、アンテナ付きICモジュール基盤
(3)、基材(2b)、基材(2a)と順次に積層して
から熱ラミネートを行う一回ラミネートの方法と、基材
(1b)、アンテナ付きICモジュール基盤(3)、基
材(2b)を順次に積層して一次熱ラミネートを行って
一体化してから、更に基材(1a)及び基材(2a)と
積層して二次熱ラミネートを行う二回ラミネートの方法
がある。特に二回ラミネートの場合、二次ラミネート温
度を下げ、基材(1)及び基材(2)の印刷層への影響
を最低限することができる。
【0027】上記の何れの熱ラミネート方法でも、熱ラ
ミネート温度の低減による基材(1a)と基材(1b)
または基材(2b)と基材(2a)のラミネート強度の
低減を防ぐため、基材(1a)と基材(1b)の間、ま
た基材(2b)と基材(2a)の間に接着層を設けた方
が好ましい。接着層としては例えば酢酸ビニル系接着
剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリアミド系接着
剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリウ
レタン系接着剤、エポキシ系接着剤等の熱可塑性接着剤
及び熱硬化性接着剤を用いることができる。
【0028】
【実施例】〈実施例1〉図1は本発明の実施例1に係わ
る非接触ICカード記録媒体(10)の構成断面図であ
る。エッチングアンテナ(6)が形成された厚さ0.1
mmガラスエポキシ基盤(3)上に、厚さ0.18mm
のマイフェアチップ(Mikron社製)を異方性導電
フィルム(ACF)を介して実装し、更にエポキシ封止
樹脂で封止して実施例1のアンテナ付きICモジュール
基盤(3)とする。基盤上のICチップ部(樹脂封止部
を含む)の厚さが0.25mmとなる。体積膨張率が1
00℃から170℃温度で約6%で、厚さ0.25mm
の非晶性ポリエステルであるPET−G(イーストマン
ケミカル(株)製)とポリカーボネート(PC)とのポ
リマーアロイに酸化チタン顔料を含有させた熱可塑性樹
脂基材を基材(1)とし、体積膨張率が約4%の厚さが
0.40mmのPET―Gの酸化チタン顔料を含有する
熱可塑性樹脂基材を基材(2)とする。
【0029】そして、基材(1)と基材(2)のそれぞ
れアンテナ(6)付きICモジュール基盤(3)と接す
る側の表面に酢酸ビニルからなる接着剤を1μロールコ
ーターにより形成する。更に基材(1)及び基材(2)
のそれそれもう一方表面、即ち非接触ICカード記録媒
体の表面となる側の表面に、絵柄及びIDデータの印刷
層(5)を予め形成する。
【0030】次に、基材(1)の接着層が形成された表
面に、上記に形成されたアンテナ付きICモジュール基
盤(3)をガラスエポキシ側の表面が接着層と接するよ
うに積層し、更に基材(2)を基材の接着層側表面がI
Cモジュール基盤(3)のICモジュール側の表面と接
するように積層する。このようにして積層された積層体
を熱プレスに設置し、温度145℃まで加熱してから圧
力1.2Mpa加えることにより、熱ラミネートを行っ
て一体化する。このようにして、厚さが0.75mm、
ICモジュールを埋設した積層体が得られ、それをカー
ド記録媒体の形状に断裁して実施例1の非接触ICカー
ド記録媒体(10)とした。
【0031】以上で得られたカード記録媒体(10)は
反りが小さく(JIS X 6301)により、測定し
たカード面内の反りが2mm以下であった)、且つ印刷
層(5)の絵柄等の歪みが無く、表面平滑性がよく、通
信テストしたところ、正常に通信が出来た。更にカード
記録媒体を熱撓み温度を測定したところ、熱変形温度が
85℃という高い耐熱特性が得られた。
【0032】〈比較例1〉上記実施例1と異なる点は、
基材(1)として、体積膨張率が4%の非晶性ポリエス
テルであるPET−G(イーストマンケミカル(株)
製)に酸化チタン顔料を含有させた熱可塑性樹脂基を使
用した点であり、他は実施例1と同様である。
【0033】すなわち、実施例1と同じくエッチングア
ンテナが形成された厚さ0.1mmガラスエポキシ基盤
(3)上に、厚さ0.18mmのマイフェアチップ(M
ikron社製)を異方性導電フィルム(ACF)を介
して実装し、更にエポキシ封止樹脂で封止して、アンテ
ナ付きICモジュール基盤(3)とする。基板上のIC
チップ部(樹脂封止部を含む)の厚さが0.25mmと
なる。
【0034】体積膨張率が約4%、厚さが0.25mmの
非晶性ポリエステルであるPET−G(イーストマンケ
ミカル(株)製)に酸化チタン顔料を含有させた熱可塑
性樹脂基材を基材(1)とし、体積膨張率が約4%の厚
さが0.40mmのPET―Gの酸化チタン顔料を含有
する熱可塑性樹脂基材を基材(2)とする。
【0035】そして、基材(1)と基材(2)のそれぞ
れアンテナ付きICモジュール基盤(3)と接する側の
表面に酢酸ビニルからなる接着剤を1μロールコーター
により形成する。更に基材(1)及び基材(2)のそれ
それもう一方表面、即ち非接触ICカード記録媒体の表
面となる側の表面に、絵柄及びIDデータの印刷層
(5)を予め形成する。
【0036】次に、基材(1)の接着層が形成された表
面に、上記に形成されたアンテナ付きICモジュール基
盤(3)をガラスエポキシ側の表面が接着層と接するよ
うに積層し、更に基材(2)を基材の接着層側表面がI
Cモジュール基盤(3)のICモジュール側の表面と接
するように積層する。このようにして積層された積層体
を熱プレスに設置し、温度145℃まで加熱してから圧
力1.2Mpa加えることにより、熱ラミネートを行っ
て一体化する。このようにして、厚さが0.75mm、
ICモジュールを埋設した積層体が得られ、それをカー
ド記録媒体の形状に断裁して比較例1の非接触ICカー
ド記録媒体とした。
【0037】このように、得られた比較例1のカード記
録媒体の反りを測定したところ、カード面内の最大反り
が4.5mmであり、実施例1に比較して2倍以上の反
りが生じた。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、熱
可塑性樹脂からなる基材、アンテナ付きICモジュール
基盤、熱可塑性高分子樹脂からなる基材を積層して、熱
ラミネートを行うことにより、非接触ICカード記録媒
体を製造するにおいて、基材(1)の膨張後の厚さ(d
1)と基材(2)の膨脹後の厚さ(d2)の比が、0.
7〜1.3の間(好ましくは、ほぼ同等の厚さ)に設定
することによって、耐熱性の高く、表面平滑性がよく、
且つ反りが発生しない非接触カード記録媒体を製造する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例に係わる非接触IC
カード記録媒体の構成断面図である。
【図2】本発明に係わる非接触ICカード記録媒体の他
一例の構成断面図である。
【図3】熱膨脹した際、上下の基材の厚さがほぼ同等と
なり、反りが発生しにくいことを説明する図である。
【符号の説明】
1…基材 1a、1b…基材 2…基材 2a、2b…基材 3…アンテナ付きICモジュール基盤 4…接着層 5…印刷層 6…アンテナ 7…ICモジュール 10…ICカード h1,h2…基材の厚さ d1,d2…膨張後の基材の厚さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも熱可塑性高分子樹脂からなり、
    厚さがh1からなる基材(1)、アンテナ付き非接触I
    Cモジュール基盤(3)、熱可塑性高分子樹脂からな
    り、厚さがh2からなる基材(2)を順次に積層、一体
    化してなる非接触ICカードであって、上記基材(1)
    と基材(2)の厚さ、即ちh1とh2が異なり、アンテ
    ナ付き非接触ICモジュール基板がカード厚さ方向の非
    中心位置に配置される非接触ICカードにおいて、 上記基材(1)の熱可塑性高分子樹脂と上記基材(2)
    の熱可塑性高分子樹脂の熱膨張率が異なることを特徴と
    する非接触ICカード記録媒体。
  2. 【請求項2】上記基材(1)の厚さh1が基材(2)の
    厚さh2より薄く、アンテナ付き非接触ICモジュール
    基盤がカード厚さ方向の非中心位置に配置される非接触
    ICカードにおいて、 基材(1)の熱膨張率が基材(2)の熱膨張率より大き
    いことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード
    記録媒体。
  3. 【請求項3】上記基材(1)の厚さh1が基材(2)の
    厚さh2より薄く、アンテナ付き非接触ICモジュール
    基盤がカード厚さ方向の非中心位置に配置される非接触
    ICカードにおいて、 20℃から180℃の温度変化した際、膨脹後の基材
    (1)の厚さ(d1)と基材(2)の厚さ(d2)の比
    が0.70〜1.30であることを特徴とする請求項1
    および請求項2に記載の非接触ICカード記録媒体。
  4. 【請求項4】上記の基材(1)とアンテナ付きICモジ
    ュール基盤(3)、基材(2)とアンテナ付きICモジ
    ュール基盤(3)の間に、感熱接着層を形成することを
    特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3に記載の非
    接触ICカード記録媒体。
  5. 【請求項5】少なくとも熱可塑性高分子樹脂からなる基
    材(1)、アンテナ付き非接触ICモジュール基盤
    (3)、熱可塑性高分子樹脂からなる基材(2)を順次
    に積層、一体化してなる非接触ICカードにおいて、 積層、一体化方法として、熱プレスを用いることを特徴
    とする非接触ICカード記録媒体の製造方法。
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