JP2002001821A - プラスチックカードの製造方法 - Google Patents

プラスチックカードの製造方法

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JP2002001821A JP2000189540A JP2000189540A JP2002001821A JP 2002001821 A JP2002001821 A JP 2002001821A JP 2000189540 A JP2000189540 A JP 2000189540A JP 2000189540 A JP2000189540 A JP 2000189540A JP 2002001821 A JP2002001821 A JP 2002001821A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート基材の熱圧着により生じる反りやねじ
れが極めて少ないプラスチックカードの製造方法を提供
する。 【解決手段】 ロール状に巻き取られた原反1を切断す
ることで製造したロール状の原反2において、同一の原
反2より切り出したシート基材3を複数枚積層する。こ
のとき、シート基材3に対して表裏及びMD方向とTD
方向とを識別するためにコーナカット31を設ける。こ
れにより、複数のシート基材3を積層するにあたって、
このコーナカット31を基にそれぞれのシート基材3の
表裏とMD方向及びTD方向とを一致させて積層する。
また、積層するシート基材3の組み合わせは、原反2に
おいて近接する領域を切り出して得られたシート基材を
選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックカー
ドの製造方法に関し、特に、熱圧着により反りやねじれ
が生じることを防止するプラスチックカードの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、広く一般に使用されているカード
として、耐久性や利便性等の観点からプラスチックを原
材料として製造された所謂プラスチックカードと呼ばれ
るものがある。
【0003】これは、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、
エポキシ樹脂、又は非結晶性ポリエステル樹脂等を基と
したプラスチック製樹脂を材料としおり、現在では金融
機関のキャッシュカードやサービス産業等で用いられる
カードの多くにこのプラスチックカードが使用されてい
る。
【0004】上記のように、材料としてプラスチック製
樹脂を用いる理由としては、大量生産が可能な点や1個
体を安価に製造できる点、更に耐久性や携帯性に優れた
カードを生成することが可能である点などが揚げられ
る。
【0005】また、このプラスチックカードは、表面に
対する印字や張り付けられた磁気ストライプへの書き込
み、更には、製造過程におけるIC等の電子機器の組み
込みというような、目的に応じた様々な加工が容易であ
り、このことも相俟って、プラスチックカードが多くの
分野において普及するようになってきている。
【0006】このようなプラスチックカードを製造する
にあたっては、原料となるプラスチック製樹脂を所定の
厚みのある板状に加工したシート基材を複数枚積層し、
これらを熱圧着させることにより必要な厚みのある基材
(これを積層シート基材とする)を製造する工程を有し
ている。
【0007】このように加工された積層シート基材は、
所定の大きさの型を用いて打ち抜かれ、現在普及してい
るようなプラスチックカードが生産される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示した工程を経て製造されたプラスチックカードに反り
やねじれが生じてしまうというような問題が存在する。
【0009】これは、積層されて熱圧着されたシート基
材(以下、積層シート基材という)を製造する工程にお
いて、図1の(a)に示すように、生産性や運搬上の必
要性から鑑みて、細長い板状に作成した原反を円筒状の
ロールとして巻き取る工程を有しているため、この巻き
取りの工程において、図11に示すような張力が原反に
働いてしまい、この張力の働く方向に伸長した状態でプ
ラスチック性樹脂が固化してしまうことに起因して生じ
る問題である。
【0010】ここで、図11について説明する。図11
を参照すると、原反に働く力は、原反の中心を基準とし
て考えれば、この原反の巻き取り方向(MD方向)に対
して引き延ばされる力と、引き延ばされることにより疎
となった分子配列に対して左右(TD方向)より補おう
とする力との合成方向に向いている。
【0011】また、巻き取り方向(MD方向)と垂直方
向であるTD方向における位置に依存して巻き取る力が
異なることに起因して、ロール状に巻き取られた原反の
各部位によって異方性を有するように変化している。
【0012】従って、図11に示すように、例えばロー
ル状の原反より図示されるような領域Aを切り出した場
合、この領域Aは、図12に示すように、異方性を有し
た状態となる。
【0013】このため、図12に示したように、伸長し
ている領域Aより切り出した領域Bは、熱を加えること
により、図13に示すように、MD方向とTD方向とに
依存する異方性を有して体積が収縮する熱収縮をする。
【0014】このように個々で収縮する方向の異なるシ
ート基材を複数枚積層した場合、図14に示すように
(図14には、シート基材を2枚積層した場合について
示す)、シート基材毎に収縮方向が異なる場合が生じ、
収縮する方向の力が交差するため、図15に示すよう
に、熱圧着後の必要な厚みのある基材に反りやねじれを
生じさせてしまう。
【0015】更に、このように生じた反りやねじれは、
印字や磁気ストライプへの書き込みの工程において書き
込みむらを生じさせ、さらには、組み込んだIC等の電
子機器を破損するといった問題を伴っている。
【0016】従来までの技術においては、このような熱
圧着により生じる収縮の方向を考慮していないため、シ
ート基材を複数枚積層して熱圧着を施すことで生じる反
りやねじれを未然に防ぐことができず、歪なプラスチッ
クカードが製造されてしまい、上記のような問題を発生
させていた。
【0017】従って、本発明は上記問題に鑑みなされた
もので、原反を製造する工程において付加された熱によ
る収縮の作用を考慮し、シート基材の熱圧着により生じ
る反りやねじれが極めて少ないプラスチックカードの製
造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、板状に押出しされた樹脂を
ロール状に巻き取った原反を用いるプラスチックカード
の製造方法であって、原反を切り出して得られたシート
基材の表裏と巻き取り方向とを一致させて複数積層する
シート基材積層工程と、シート基材積層工程において積
層された複数のシート基材に熱圧着を施す熱圧着工程
と、を有することを特徴とする。
【0019】また、請求項2記載の発明は、板状に押出
しされた樹脂をロール状に巻き取った原反を用いるプラ
スチックカードの製造方法であって、原反を切り出して
得られたシート基材の表裏と巻き取り方向とを識別する
ための印を施す識別印付加工程と、識別印付加工程にお
いて印が付加された複数のシート基材を、表裏と巻き取
り方向とを一致させて複数積層するシート基材積層工程
と、シート基材積層工程において積層された複数のシー
ト基材に熱圧着を施す熱圧着工程と、を有することを特
徴とする。
【0020】また、請求項3記載の発明は、板状に押出
しされた樹脂をロール状に巻き取った原反を用いるプラ
スチックカードの製造方法であって、原反を、巻き取り
の方向に対して平行に切断し、複数の第2の原反を製造
する原反切断工程と、原反切断工程において製造された
第2の原反を、所定の大きさのシート基材に切断するシ
ート基材切断工程と、シート基材切断工程において製造
された所定の大きさのシート基材の表裏と巻き取り方向
とを識別するための印を施す識別印付加工程と、識別印
付加工程において印が付加された複数のシート基材を、
表裏と巻き取り方向とを一致させて複数積層するシート
基材積層工程と、シート基材積層工程において積層され
た複数のシート基材に熱圧着を施す熱圧着工程と、を有
し、シート基材積層工程は、同一の第2の原反より切断
されたシート基材を積層することを特徴とする。
【0021】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1から3のいずれかに記載のプラスチックカードの製
造方法において、シート基材積層工程は、巻き取り方向
と平行方向において隣接する領域を切断して得られたシ
ート基材を組として積層することを特徴とする。
【0022】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項1から3のいずれかに記載のプラスチックカードの製
造方法において、複数のシート基材は、異なる原反にお
いて、巻き取り方向と垂直方向における位置とが同一で
ある領域をそれぞれ切り出したものであることを特徴と
する。
【0023】また、請求項6記載の発明は、板状に押出
しされた樹脂をロール状に巻き取った原反を用いるプラ
スチックカードの製造方法であって、原反を、巻き取り
の方向に対して平行に切断し、複数の第2の原反を製造
する原反切断工程と、巻き取り方向に対して平行方向に
おいて隣接する第2の原反を組として、表裏と巻き取り
方向とを一致させて熱圧着を施す熱圧着工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0024】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項1から6のいずれかに記載のプラスチックカードの製
造方法において、シート基材積層工程は、積層するシー
ト基材の間にICを実装したアンテナシートまたはIC
機器を組み込んだ不織布を挟栽し、更に、シート基材の
間にICを実装したアンテナシートまたはIC機器を組
み込んだ不織布と各シート基材との間にそれぞれ接着層
を挟栽することを特徴とする。
【0025】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項1から7のいずれかに記載のプラスチックカードの製
造方法において、シート基材は、積層される複数のシー
ト基材の内、1つをプラスチックカードの表側を構成す
るシート基材としてリライト層が形成され、他の1つを
プラスチックカードの裏側を構成するシート基材として
文字印刷層が形成されたものであることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。先ず、本発明の要旨を説明す
ると、本発明によるプラスチックカードの製造方法は、
従来における、PET等のロール状に巻き取られた原反
をシート状に切断したシート基材を、表裏や巻き取り方
向を考慮せずに複数枚積層して熱圧着することで製造し
たカードに生じる、原反が異方性を有するために部位に
よって熱収縮の大きさが異なることに起因する、そりや
ねじれ等の変形を解決するために、カードを製造するに
あたり、一本のロール状原反から表側にリライト層等を
有する表シート基材と裏側に文字印刷層等を有する裏シ
ート基材とを、熱圧着時に表裏及び巻き取り方向(前
後、左右)が一致するように積層し、これを熱圧着によ
り接合した基材より所定の大きさのカードを打ち抜くこ
とで、そりやねじれ等の変形が極めて少ないカードを製
造することが可能なプラスチックカードの製造方法を提
供することを目的とする。
【0027】(第1の実施形態)先ず、本発明の第1の
実施形態を図面を用いて詳細に説明する。第1の実施形
態においては、図1の(a)に示すロール状に巻き取ら
れた原反1を、ポリエチレンテレフタレートを素材とし
て製造した場合について具体的に説明するが、本発明に
おいては、この素材として、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
スチレン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、又は、非
結晶性ポリエステル樹脂等を用いた場合に対しても、本
発明の主要概念を適用することが可能であることは明ら
かである。
【0028】また、上記の非結晶性ポリエステル樹脂を
基としたプラスチック性樹脂の具体例としては、イース
トマンケミカル社が提供しているPETGが揚げられ、
現在において、このPETGを提供しているメーカは、
唯一イーストマンケミカル社だけである。但し、他社に
より新たにPETGが提供された場合については勿論、
熱を加えることにより熱収縮する材料を用いたプラスチ
ックカードの製造方法に対しては、本発明の趣旨を逸脱
しない限り、本発明を適用することが可能である。
【0029】ここで、図1の(a)〜(c)を参照する
と、本発明の第1の実施形態は、溶融押出しされ、ロー
ル状に巻き取られた原反1を切断することでロール状の
原反2−1〜2−nを製造し、このロール状の原反2
(原反2−1〜2−nにおける任意の原反を原反2とす
る)において、同一の原反2より切り出したシート基材
3(シート基材3−1〜3−nにおける任意のシート基
材をシート基材3とする)を複数枚積層する。
【0030】また、このとき、同一の原反2より切り出
したシート基材3に対して、表裏及びMD方向とTD方
向とを識別するために、図2に示すように、コーナカッ
ト31を設ける工程を有する。
【0031】このように、各シート基材3にコーナカッ
ト31を設けることで、複数のシート基材3を積層する
にあたり、このコーナカット31を基に、それぞれのシ
ート基材3の表裏とMD方向及びTD方向とを一致させ
て積層することが可能となる。
【0032】ここで、第1の実施形態では、2枚のシー
ト基材3を積層する場合について説明するが、例えば3
枚以上のシート基材3を積層して熱圧着する場合におい
ても、上記のように、同一の原反2から切り出したシー
ト基材3を用い、コーナカット31を基に、各シート基
材3の表裏とMD方法及びTD方向とを整合させること
により、それぞれの熱収縮の度合いがなるべく整合する
ように構成する。
【0033】上記のようなことを踏まえて選択したシー
ト基材3の組み合わせは、図3に示すように、一方を表
面にリライト層等を有する表シート基材3aとし、他の
一方を裏面に文字印刷等を有する裏シート基材3bとし
てそれぞれを積層し、更に、この表シート基材3aと裏
シート基材3bとの間に接着層6を挟んで熱圧着を施
す。
【0034】この熱圧着処理は、先ず、表シート基材3
aと裏シート基材3bとに印加する圧力を低く抑えた状
態下において温度を上昇させ、この段階において接着層
6(ホットメルト層ともいう)が軟化し始めた時点よ
り、表シート基材3aと裏シート基材3bとに印加する
圧力を増加し、この圧力を維持した状態で冷却を始め、
温度が室温になった時点で、加圧を終了するようなステ
ップを踏むのが望ましい。
【0035】これにより、例えば、図4に示すような、
表シート基材3aと裏シート基材3bとの間にIC機器
を組み込んだ不織布7を挟んだ構成を有するカードを製
造する場合等においては、熱圧着処理開始時点で軟化し
ていない接着層6a及び6bがICチップ又はアンテナ
を破損することを防止しつつ、且つ、軟化した接着層を
ICチップ又はアンテナの凹凸になじませることがで
き、平行なカード面を実現することが可能になる。
【0036】上記のようなステップを図5のフローチャ
ートを用いて、具体的に説明すると、上記したように、
ポリエチレンテレフタレートを用いた第1の実施形態の
場合では、例えば、ICチップ等を表シート基材3aと
裏シート基材3bとの間に挟んだ構成を有する積層シー
ト基材4’を製造する場合、加熱をすることで温度上昇
をさせ続けると同時に、5kg/cm2 の圧力を8分間
かけ続ける(ステップS1)。
【0037】但し、このステップS1において、不織布
7に組み込まれているICチップ及びアンテナが、軟化
していない接着層6a及び6bにより破損させられるこ
とを防止し、更に、表面の凹凸をなじませるために、表
シート基材3aと裏シート基材3bとに印加する圧力を
低圧力に維持するように構成する。
【0038】このような条件のもと、ステップS1にお
いて、熱圧着処理開始後8分が経過すると、表シート基
材3aと裏シート基材3bとの間に位置する接着層6a
及び6bが徐々に軟化し始めるため、その後、ステップ
S2に移行し、表シート基材3aと裏シート基材3bと
に印加する圧力を15kg/cm2 に増加し、また、ス
テップS1における加熱を引き続き行うことで温度をさ
らに上昇させる(ステップS2)。
【0039】このように、ステップS2において、圧力
を増加させることにより、処理後のカード表面が平行に
なるように矯正される。また、ステップS1及びステッ
プS2における加熱は、加熱処理開始後、18分で温度
が120℃になるように構成する。
【0040】上記のように加熱することで、加熱開始よ
り18分後に120℃となると、次に、ステップS3と
して、加熱を終了し、冷却処理に移行する(ステップS
3)。
【0041】このステップS3における冷却処理では、
熱圧着処理を行う装置の内部に設けられた水パイプを使
用することにより行われるが、この冷却処理を行ってい
る期間も、表シート基材3aと裏シート基材3bとに
は、15kg/cm2 の圧力を印加し続ける。
【0042】その後、ステップS3による冷却を開始し
てから40分後に、ステップS4として、加圧処理を終
了する。また、積層シート基材4’の温度は、常温の状
態になるまで冷却される。
【0043】従って、本発明のプラスチックカードの製
造方法においては、例えば図5に示すような工程を経て
製造された積層シート基材4’において、そりやねじれ
等の変形が極めて少ない。
【0044】これは、積層する表シート基材3aと裏シ
ート基材3bとの収縮する方向と収縮する割合とが略等
しいために、図6に示すように、熱収縮前に表シート基
材3aと裏シート基材3bとにおいて重なり合っていた
各点が、熱収縮後もほとんどずれずに重なり合っている
ためである。
【0045】また、第1の実施形態では、具体例とし
て、ICカードを製造する方法に本発明によるプラスチ
ックカードの製造方法を適用した場合を説明したが、本
発明の第1の実施形態は、上記ICカードの製造方法に
限定されることなく、表面に磁気ストライプを積層した
カードや、サーマルヘッドによる書き込みを行うカード
に対しても、適用することが可能であり、カードを製造
するにあたり、熱収縮において異方性を有する原反を用
いるプラスチックカードの製造方法に関しては、あらゆ
るプラスチックカードの製造方法に対して適用すること
が可能である。
【0046】(第2の実施形態)次に、本発明のプラス
チックカードの製造方法を適用した第2の実施形態につ
いて、図面を用いて詳細に説明する。
【0047】第2の実施形態では、第1の実施形態にお
いて、図1における原反1より切り出した原反2を、図
7の(b)に示すように、MD方向に対して中心を通る
ように更に切断する。
【0048】このように、第1の実施形態において、1
本の原反とされていた原反2を2本の原反2a及び2b
に切断することで、図8に示すように、この切断した原
反2a及び2bにおいて、共に隣接し合うシート基材の
一方を表シート基材3aとし、他の一方を裏シート基材
3bとして、選択するように構成する。
【0049】このとき、第1の実施形態と同様に、原反
2a及び2bより切り出したシート基材3a及び3bに
対して、図8に示すように、表裏とMD方向及びTD方
向とを識別するために、コーナカット31を設ける。
【0050】このように設けたコーナカット31を基
に、第1の実施形態と同様に、表シート基材3aと裏シ
ート基材3bとを、表裏とMD方向及びTD方向とを整
合させて積層する。
【0051】ここで、熱圧着の条件等は、第1の実施形
態で示したものと同様なもので実施することが可能であ
る。
【0052】(第3の実施形態)上記した第1の実施形
態及び第2の実施形態では、それぞれ同一の原反1より
製造されたシート基材3を用いていた。これに対して、
第3の実施形態では、異なる原反1より切断されたシー
ト基材3を用いて本発明のプラスチックカードの製造方
法を適用した場合について、図面を用いて詳細に説明す
る。
【0053】図9を参照すると、第3の実施形態では、
異なる原反1c及び1dより切断されたシート基材3−
nc及び3−nd(nは任意の自然数とする)を用いて
いる。ここで、原反1c及び1bは、同一の厚みである
ことに限らず、異なる厚みであってもかまわない。
【0054】また、図9に示すように得たシート基材3
−nc及び3−ndは、上記した第1の実施形態及び第
2の実施形態と同様に、各シート基材3の表裏とMD方
向及びTD方向とを識別するために、コーナカット31
を施す。
【0055】コーナカット31が加工されたシート基材
3−nc及び3−ndは、図10に示すように、表裏と
MD方向及びTD方向とを一致させて積層される。これ
は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
但し、各原反1c及び1dにおいて、組み合わせる原反
2−nc及び2−ndは、それぞれ、例えば右側からの
位置が等しいものであることが望ましい。これは、上述
したように、各シート基材3の熱収縮による異方性が、
原反1の中心からの位置に依存するためであり、この異
方性をなるべく一致させるために、上記のように、例え
ば右端を基準として、この基準に対して同位置にある原
反2を選択するのである。
【0056】このように、選択され、積層されたシート
基材3−nc及び3−ndは、図10に示すように、間
に接着層6を挟んで、熱圧着がされる。以降の工程は、
上記した第1の実施形態と同様であり、また、この第1
の実施形態に示した工程に限らず、本発明の趣旨を逸脱
しない限り、種々変形実施することが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のプラス
チックカードの製造方法によれば、従来における、PE
T等のロール状に巻き取られた原反をシート状に切断し
たシート基材を、表裏や巻き取り方向を考慮せずに複数
枚積層して熱圧着することで製造したカードに生じる、
原反が異方性を有するために部位によって熱収縮の大き
さが異なることに起因する、そりやねじれ等の変形を解
決することが可能となる。
【0058】これは、本発明を用いてカードを製造する
にあたり、一本のロール状原反から表側にリライト層等
を有する表シート基材と裏側に文字印刷層等を有する裏
シート基材とを、熱圧着時に表裏及び巻き取り方向(前
後、左右)が一致するように積層するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスチックカードの製造方法において原反2
を製造するまでの過程を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態においてシート基材3
に施したコーナカット31を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を適用して製造するプ
ラスチックカードの積層構造を示す図である。
【図4】図3に示すプラスチックカードとしてICカー
ドを適用した場合における積層構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態をICカードの製造に
対して適用した場合の工程の流れを示すフローチャート
である。
【図6】本発明の第1の実施形態において製造されたプ
ラスチックカードにおける表シート基材3aと裏シート
基材3bとの収縮を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態によるプラスチックカ
ードの製造方法における原反2a及び2bを製造するま
での過程を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態においてシート基材3
a及び3bに施したコーナカット31を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態によるプラスチックカ
ードの製造方法におけるシート基材3−nc及び3−n
dを製造するまでの過程を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態を適用して製造する
プラスチックカードの積層構造を示す図である。
【図11】従来製造される原反(大)に対して働く張力
を示す図である。
【図12】従来製造される原反(小)に対して働く張力
を示す図である。
【図13】従来製造されるシート基材に働く熱収縮を示
す図である。
【図14】従来技術において積層したシート基材の熱収
縮の方向の交差を示す図である。
【図15】従来技術において問題となるプラスチックカ
ードに生じるねじれを示す図である。
【符号の説明】
1 原反(大) 2、2a、2b、2−n、2−nc、2−nd 原反
(小) 3、3−n、3−na、3−nb、3−nc、3−nd
シート基材 3a 表シート基材 3b 裏シート基材 4、4’ 積層シート基材 6、6a、6b 接着層 7 不織布 8 リライト層 9 文字印刷層 31 コーナカット
フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA10 HA18 HB09 KA03 LA03 LA08 4F100 AK01A AK01B AK01C AK12 AK15 AK42 AR00D AR00E AS00B BA03 BA04 BA05 BA10A BA10C BA10D BA10E BA13 BA23 CB00 DG15B EH012 EJ172 EJ321 EJ422 GB71 HB31E JL00D JL04 4F211 AA24 AH38 AM35 SA08 SC07 SD01 SJ01 SP01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状に押出しされた樹脂をロール状に巻
    き取った原反を用いるプラスチックカードの製造方法で
    あって、 前記原反を切り出して得られたシート基材の表裏と巻き
    取り方向とを一致させて複数積層するシート基材積層工
    程と、 該シート基材積層工程において積層された前記複数のシ
    ート基材に熱圧着を施す熱圧着工程と、を有することを
    特徴とするプラスチックカードの製造方法。
  2. 【請求項2】 板状に押出しされた樹脂をロール状に巻
    き取った原反を用いるプラスチックカードの製造方法で
    あって、 前記原反を切り出して得られたシート基材の表裏と巻き
    取り方向とを識別するための印を施す識別印付加工程
    と、 該識別印付加工程において前記印が付加された複数の前
    記シート基材を、表裏と巻き取り方向とを一致させて複
    数積層するシート基材積層工程と、 該シート基材積層工程において積層された前記複数のシ
    ート基材に熱圧着を施す熱圧着工程と、を有することを
    特徴とするプラスチックカードの製造方法。
  3. 【請求項3】 板状に押出しされた樹脂をロール状に巻
    き取った原反を用いるプラスチックカードの製造方法で
    あって、 前記原反を、前記巻き取りの方向に対して平行に切断
    し、複数の第2の原反を製造する原反切断工程と、 該原反切断工程において製造された前記第2の原反を、
    所定の大きさのシート基材に切断するシート基材切断工
    程と、 該シート基材切断工程において製造された前記所定の大
    きさのシート基材の表裏と巻き取り方向とを識別するた
    めの印を施す識別印付加工程と、 該識別印付加工程において前記印が付加された複数の前
    記シート基材を、表裏と巻き取り方向とを一致させて複
    数積層するシート基材積層工程と、 該シート基材積層工程において積層された前記複数のシ
    ート基材に熱圧着を施す熱圧着工程と、を有し、 前記シート基材積層工程は、同一の前記第2の原反より
    切断されたシート基材を積層することを特徴とするプラ
    スチックカードの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シート基材積層工程は、巻き取り方
    向と平行方向において隣接する領域を切断して得られた
    前記シート基材を組として積層することを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載のプラスチックカードの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数のシート基材は、異なる前記原
    反において、前記巻き取り方向と垂直方向における位置
    とが同一である領域をそれぞれ切り出したものであるこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプラ
    スチックカードの製造方法。
  6. 【請求項6】 板状に押出しされた樹脂をロール状に巻
    き取った原反を用いるプラスチックカードの製造方法で
    あって、 前記原反を、前記巻き取りの方向に対して平行に切断
    し、複数の第2の原反を製造する原反切断工程と、 前記巻き取り方向に対して平行方向において隣接する前
    記第2の原反を組として、表裏と前記巻き取り方向とを
    一致させて熱圧着を施す熱圧着工程と、を有することを
    特徴とするプラスチックカードの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記シート基材積層工程は、積層するシ
    ート基材の間にICを実装したアンテナシートまたはI
    C機器を組み込んだ不織布を挟栽し、更に、該シート基
    材の間にICを実装したアンテナシートまたはIC機器
    を組み込んだ不織布と各前記シート基材との間にそれぞ
    れ接着層を挟栽することを特徴とする請求項1から6の
    いずれかに記載のプラスチックカードの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記シート基材は、積層される複数の該
    シート基材の内、1つを前記プラスチックカードの表側
    を構成する前記シート基材としてリライト層が形成さ
    れ、他の1つを前記プラスチックカードの裏側を構成す
    る前記シート基材として文字印刷層が形成されたもので
    あることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載
    のプラスチックカードの製造方法。
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