JP4442094B2 - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュカード、クレジットカード、IDカード(身分証明書)、運転免許証、メンバーズカード、プリペイドカード、等に代表されるカード類、あるいは、トークンとかタグとか呼ばれるタグ類のような情報記録媒体で、特に、高耐熱性、高耐久性、エンボス加工適性、又はレーザ印字適性等に優れ、あるいは環境にも優しい情報記録媒体とその製造方法に関するものであり、好適な応用例として、非接触通信機能を備えた、いわゆる非接触ICカード等が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の情報記録媒体が広く利用されており、その素材としては主にポリ塩化ビニル(PVC)や塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体が用いられており、特にポリ塩化ビニルが一般的である。
ポリ塩化ビニル樹脂は物理的な機械特性や文字部のエンボス適性などが優れ、素材のコストが安いことから、カードなどの情報記録媒体の素材として広く用いられている。
【0003】
ところで、近年情報記録媒体のIC化につれ、情報記録媒体の特性に関し、高機能化が期待されている。
特に高耐久性、高耐熱性及び環境に優しい情報記録媒体が求められている。
しかし、従来情報記録媒体の基材であるポリ塩化ビニル樹脂または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂は耐熱性が低く、保管温度が80℃以上になると、記録媒体が変形することがある。
また、ポリ塩化ビニル樹脂は使用後廃棄される際、特に焼却時の塩化水素ガスを発生し、焼却炉を傷めて寿命を縮める。また焼却温度によるが、焼却の際にダイオキシンが生じる恐れもあると言われている。
【0004】
よって、ポリ塩化ビニル樹脂の代替樹脂として、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂等のハロゲンを含まない熱可塑性樹脂が提案されている。
しかし、これらの樹脂の物性がポリ塩化ビニル樹脂とはかなり異なる為、カード等の情報記録媒体の素材として使用するには、新たな樹脂改質等を行う必要がある。
【0005】
そこで、ここ数年非晶性ポリエステル樹脂PETG(イーストマンケミカル社製のポリエステル樹脂の商品名、エチレングリコールとテレフタル酸及びシクロヘキサンジメタノールの脱水縮合樹脂)がポリ塩化ビニルと近い物性を持つため、注目され、使用されるようになった。
また、高耐熱温度の要望に応えるため、PETGとポリカボネート(PC)のアロイ樹脂が開発され、カード用として使われている。
しかし、PETG樹脂は耐熱温度が低く、またPETGとポリカボネートのアロイ樹脂は文字のエンボス加工に対応できなく、エンボス加工により、大きなカールが生じる問題を抱えている。
またPETG及びPCは有機溶剤により、溶解または膨潤されやすく、情報記録媒体加工際の印刷、加熱加圧等の加工により、基材が劣化して耐久性が落ちてしまうことがある。
【0006】
そのため、情報記録媒体の構成において、表裏基材として二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いる方法が開発されている。
しかしPET基材の表面適性は従来の情報記録基材の基材と異なって、インキへの密着性低下、エンボスによる媒体表面割れの問題、また磁気ストライプを表面基材に埋め込む困難さ及びレーザー刻印の印字際、印字エネルギーによる文字縁部の膨れの問題など、数多く解決しなければならない問題を抱えている。
何れもカード等の情報記録媒体の素材として各種な仕様に対応できる完全な素材ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、従来の技術と比べて、高耐久性、高耐熱性、耐薬品性、エンボス加工適性(エンボス性、低カール性、耐割れ性)、印刷インキの密着性(なじみ性)、磁気記録用ストライプの埋め込み易さ、あるいはレーザ印字適性が、バランス良く改善され、特には、樹脂の共押し出し成形による場合に見られる制約や欠点も改善されていること、これらを満たす情報記録媒体とその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明において上記の課題を達成するために、まず請求項1の発明では、熱可塑性高分子樹脂を用いた第一の表面基材、熱可塑性高分子樹脂を用いた基材であるセンターコア、及び、熱可塑性高分子樹脂を用いた第二表面基材の、これら少なくとも3つの基材を、相対的にこの順の位置関係で積層することにより情報記録媒体を製造する方法であって、第一の表面基材および第二の表面基材に用いる熱可塑性高分子樹脂に、それぞれ二軸延伸された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材を使用し、第一の表面基材および第二の表面基材に用いられる熱可塑性高分子樹脂のそれぞれ前記センターコアから遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成し、該熱可塑性高分子樹脂のそれぞれセンターコアから近い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成することにより第一の表面基材および第二の表面基材を作製し、該第一の表面基材および第二の表面基材においては、熱可塑性高分子樹脂の厚さは25μm〜150μmであり、非晶性熱可塑性高分子樹脂の厚さは2μm〜50μmであり、且つ熱可塑性高分子樹脂の厚さ/非晶性熱可塑性高分子樹脂の厚さの比は2以上であり、第一の表面基材および第二の表面基材の延伸の縦方向及び横方向を揃えて重ね、第一の表面基材および第二の表面基材のコーナーをカット又は縁部に切り口を入れ、センターコアの表裏表面にそれぞれ第一の表面基材および第二の表面基材を、第一の表面基材と第二の表面基材コーナーのカット又は縁部の切り口が合うように積層し第一の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の配向の方向と、第二の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の配向の方向を揃えることを特徴とする情報記録媒体の製造方法としたものである。
【0011】
また請求項の発明では、第一の表面基材および第二の表面基材は、それぞれ、少なくとも前記非晶性熱可塑性高分子樹脂層、前記結晶性熱可塑性高分子樹脂基材、及びセンターコアに近い側に別の非晶性熱可塑性高分子樹脂層を、相対的にこの順の位置関係で備えていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体としたものである。
【0012】
また請求項の発明では、第一の表面基材および第二の表面基材のそれぞれで、前記センターコアから近い側に設けてある非晶性熱可塑性高分子樹脂層が、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液のウェットコーティングか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキの印刷のいずれかによって形成されてあることを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体としたものである。
【0013】
また請求項の発明では、第一の表面基材および第二の表面基材は、それぞれで、
結晶性熱可塑性高分子樹脂基材は、二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートを用いた結晶性高分子基材であり、厚さが25〜150μmであること、
非晶性熱可塑性高分子樹脂層の樹脂は、ガラス転移温度が30〜100℃であり、弾性率が500〜2500MPaであること、
しかも、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の厚さと非晶性熱可塑性分子樹脂層の厚さの比が2以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の情報記録媒体としたものである。
【0014】
また請求項の発明では、センターコアは、少なくとも、非接触通信用の機能を有するICチップと、ICチップと組合されて非接触通信を行う為のアンテナとを備えた非接触ICモジュールが、その全部か又は一部が、少なくとも非晶性熱可塑性高分子樹脂からなるセンターコア基材によって両側から挟み込まれた構造をなしていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の情報記録媒体としたものである。
【0015】
また請求項の発明では、熱可塑性高分子樹脂を用いた第一の表面基材、熱可塑性高分子樹脂を用いた基材であるセンターコア、及び、熱可塑性高分子樹脂を用いた第二表面基材の、これら少なくとも3つの基材を、相対的にこの順の位置関係で積層することにより情報記録媒体を製造する方法であって、
第一の表面基材および第二の表面基材に用いる熱可塑性高分子樹脂に、それぞれ二軸延伸された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材を使用し、
第一の表面基材および第二の表面基材の、それぞれ前記センターコアから遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成し、
第一の表面基材および第二の表面基材の、それぞれセンターコアから近い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成することを特徴とする情報記録媒体の製造方法としたものである。
【0017】
また請求項の発明では、第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材の少なくともいずれかに、隣り合う他の基材との間の接着性が加熱によって発現される材料を用いた層を、隣り合う他の基材に面するように設けておき、
少なくとも第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材を重ね合わせ、熱と圧力を共に加える工程を経ることによって積層を行うことを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体の製造方法としたものである。
【0018】
また請求項の発明では、第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材を重ね合わせる場合に、
第一の表面基材とセンターコアとの間に、加熱されることによって第一の表面基材と該センターコアとの接着性を発現する接着剤シートを介在させるか、あるいは、センターコアと第二の表面基材との間に、加熱されることによってセンターコアと第二の表面基材との接着性を発現する接着剤シートを介在させるか、いずれか両方か又は片方を行い、
しかる後に、第一の表面基材、センターコア、第二の表面基材、及び介在している接着剤シートが重なった状態で熱と圧力を共に加える工程を経ることによって、積層を行うことを特徴とする請求項のいずれかに記載の情報記録媒体の製造方法としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の実施例に係わる情報記録媒体10の構成を示す概念断面図である。
図2は本発明の第一の表面基材と第二の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂層の配向方向を揃える方法を示す概念図である。
尚、本明細書で云う配向の方向は基材の厚さ方向(成分)について不問であって、これら基材の面に平行な方向(成分)に関するものである。
【0020】
本発明の情報記録媒体は、少なくとも、熱可塑性高分子樹脂を用いた第一の表面基材と、熱可塑性高分子樹脂を用いた基材であるセンターコアと、熱可塑性高分子樹脂を用いた第二の表面基材とを、この順に積層したものである。
図1に示す本発明の実施例に係わる情報記録媒体10は、印刷層3、第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2、印刷層3が順次積層されて構成されている。
【0021】
次に、各構成について説明する。
第一の表面基材、及び第二の表面基材は、少なくとも、センターコアに遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂層が形成されている構成である。
図1に例示する第一の表面基材1及び第二の表面基材2は、表面に非晶性熱可塑性高分子樹脂層11、13、及び21、23が形成されている構成である。
第一の表面基材1の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材12、及び第二の表面基材2の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材22は、高い耐久性に必要な強度、強靭性等を情報記録媒体10に付与するためであり、二軸延伸処理を施されることにより、その効果が更に強化される。各表面基材のセンターコア7から遠い側の表面に形成される非晶性熱可塑性高分子樹脂層11、23は、情報記録媒体10の表面に、柔軟性、表面成形性等を持たせ、情報記録媒体10に印刷適性、エンボス適性、レーザー刻印の印字適性、磁気ストライプの埋め込み適性を付与するためのものである。
二軸延伸処理を施された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の厚さがより厚くなれば、媒体の強度、耐熱性などが強くなるが、反面、媒体の剛性及び堅さも強くなり、情報記録媒体としては柔軟性を欠け、硬くなる。また、非晶性熱可塑性高分子樹脂層の厚さがより厚くなれば、情報記録媒体の柔軟性が高くなり、エンボス適性、磁気ストライプの埋め込み適正性などがよくなるが、その反面、媒体の強度、耐熱温度などが弱くなる。よって、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の厚さと非晶性熱可塑性高分子樹脂層の厚さのバランスを情報記録媒体の適性に合せることが重要である。そこで、本発明は、基材として用いる結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の厚さは25μm〜150μmであり、その基材の表面に、厚さは2μm〜50μm非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成し、且つ結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の厚さ/非晶性熱可塑性高分子樹脂層の厚さの比は2以上となるように設定する。さもなければ、情報記録媒体の前記特性(強度、耐熱性、剛性、硬さ)が実用上、不満足なものとなる。相対的に後者(非晶性熱可塑性高分子樹脂層)の厚さは前者基材のそれより重要である。
【0022】
加熱加圧により、第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2を容易に積層一体化することができる。
結晶性熱可塑性高分子樹脂の熱溶融温度が高いため、第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2を容易に加熱加圧一体化するには、図1に示すように、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表裏にそれぞれ熱溶解温度の低い非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成した三層構成を用いた方がよい。なぜなら、第一の表面基材および第二の表面基材それぞれで、センターコアに近い側の表面に形成された非晶性熱可塑性高分子樹脂層が、低い温度の加熱によって接着性が発現されて、積層一体化がなされるからである。
加熱の温度や加圧の圧力は各表面基材とセンターコアが接着可能であれば構わないので、材料により適宜設定が可能であるが、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表裏にそれぞれ熱溶解温度の低い非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成する場合には、一般的に100〜150℃、500〜1500kPaの間が好ましい。
更に第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2を容易に積層一体化するため、第一の表面基材1とセンターコア7の間に、センターコア7と第二の表面基材2の間に、それぞれの接着剤を設けてもよい。この接着剤は、例えば、加熱により接着性を発現する接着シートを挟むことで設けられる。
また、各表面基材のセンターコアから遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を設ける方法として、第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2を一旦積層一体化してから、積層体の表面に当たる第一の表面基材及び第二の表面基材の表面に、それぞれ非晶性熱可塑性高分子樹脂層を設けてもよい。
【0023】
第一の表面基材1と第二の表面基材2に用いる結晶性熱可塑性高分子樹脂基材としてPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリエチレン・ビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン等を用いることができる。
しかし、情報記録媒体の耐熱性、耐久性、コスト及び加工適性から、PETを用いた方が好ましい。
非晶性熱可塑性高分子樹脂層としては強度があり、一定の破断伸び率を持つ樹脂、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(以下ABSと称する)、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、AS樹脂、ポリスチレン、セルロイド、ポリフェニレノキサイド、ポリ塩化ビニル、非晶性エラストマー、非晶性ポリエステル樹脂、例えばPETG樹脂(イーストマン・ケミカル製:エチレングリコールとテレフタル酸及びシクロヘキサンジメタノールの脱水縮合樹脂)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(以下EVAと称する)等の樹脂、またはそれらの樹脂の変性樹脂などを単独または組み合わせたアロイ体、ブレンド体などを使用することができる。エンボス印字などによる記録媒体表面の割れを防止するため、伸びやすく弾性率が500〜2500MPaで、形成しやすい樹脂を用いた方が好ましい。弾性率が高すぎると、樹脂剛性が高く、エンボスなどの二次加工による樹脂の塑性変形に追従できず、割れが発生したり、塑性変形のエンボスの高さが低くなることがある。しかし弾性率が低すぎると、樹脂が柔らかくなり、媒体の表面が弱く、損傷を受けやすくなる。また、非晶性熱可塑性高分子樹脂のガラス転移温度Tgとしては30℃〜100℃にすることが好ましい。Tgが低すぎると、樹脂が柔らかくなり、タック(粘着性)が生じやすく、加工適性が悪くなる。Tgが高すぎると、同じく高分子の分子量が大きくなり、膜としては強度が大きくなり、変形しにくくなってエンボス印字、磁気ストライプの埋設などの加工適性が悪くなる。
上記の樹脂に有機顔料、無機顔料または有機染料、無機染料、安定剤、表面活性剤などの添加剤を加え、樹脂を改質することも可能である。
【0024】
結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面に非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成するには、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材と非晶性熱可塑性高分子樹脂層とを共押し出しにより、製造することも可能である。しかし、共押し出しできる樹脂としては、結晶性熱可塑性高分子樹脂と非晶性熱可塑性高分子樹脂とがTgまたは溶融粘度の近似な樹脂であると制限される。または共押し出しの結晶性熱可塑性高分子樹脂基材に対して二軸延伸処理を施すにも、特別の装置などが必要である。また、大量の生産加工するにはコストが安くなるが、小ロット対応には向かない欠点もある。
そこで本発明では、樹脂塗液のウェットコーティング方法、樹脂インキの印刷方法の何れの方法により、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成する。
樹脂塗料のウェットコーティング、または樹脂インキの印刷方法では、非晶性熱可塑性高分子樹脂を溶媒などに溶かし、塗料またはインキとして調合し、既存のウェットコーティング装置例えばナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーターなどを用いて形成することができる。または樹脂のインキを用いてインキ印刷装置、例えば、スクリーン印刷機、オフセット印刷機、フレキソ印刷機等により形成することができる。何れの方法により、比較的容易に所定の膜厚の非晶性熱可塑性高分子樹脂層を結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面に形成することができる。また、これらの方法では何れもロットの大きなものからロットの小さいなものまで対応できる。
【0025】
結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の二軸延伸処理を行うことにより、表面基材の強度及び耐久性は強くなる。
しかし、二軸延伸処理された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材が異方性を持つため、異なる方向の強度、熱力学的な性質が異なる表面基材となる。
第一の表面基材1、センターコア、第二の表面基材2を積層一体化することにより、形成された情報記録媒体10は第一の表面基材1と第二の表面基材2の高分子の配向不一致により、容易に反り、ツイストまたはカールが生じる。
よって、第一の表面基材1の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の高分子配向と第二の表面基材2の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の高分子配向とが、図2に示したように積層し、両者の間で高分子配向の方向を揃えて一体化することが重要である。ここで、図2は基材の分子配向の概念図を示すものであり、図中、上下の基材に描いてある円や線は、重ね合わせる2つの基材(結晶性熱可塑性高分子樹脂基材12と22)の配向方向が全く同一に揃っていることを表している。この分子配向のパターンは、試料の誘電率の異方性による透過マイクロ波強度の変化をみることで判り、例えば、分子配向計(王子計測機器(株)MOA−3000シリーズ)により調べることができる。
【0026】
非晶性熱可塑性高分子樹脂層を、第一の表面基材、センターコア、第二の表面基材を積層一体化してなる積層体の表面に形成する場合、表面基材のフィルム縦方向(MD方向)、因みに、例えば、フィルムの巻き取りの長さ方向に並ぶ位置から第一の表面基材1及び第二の表面基材2の基材シートを取り、それぞれの高分子の縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)を揃えるようにして、センターコアを合せて積層一体化する。このように得られる積層体の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を設ける。
結晶性熱可塑性高分子樹脂からなる第一の表面基材1及び第二の表面基材2の両方の上下の表面に非晶性熱可塑性高分子樹脂層を設け、非晶性熱可塑性高分子樹脂層と、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材と、非晶性熱可塑性高分子樹脂層とからなる三層構成の場合、第一の表面基材1の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材12と、第二の表面基材2の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材22との高分子配向を揃えさせるため、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の上下の非晶性熱可塑性高分子樹脂層の厚さを同じにし、表面基材のフィルム縦方向(MD方向)、因みにフィルムの巻き取りの前後方向からおもて表面基材1及びうら表面基材2の基材シートを取り、それぞれの高分子の縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)を揃えるように積層する。
この場合、表面基材フィルムの上表面を第一の表面基材1の外側表面にすれば、第二の表面基材2の外側表面は表面基材フィルムの下表面に当たる。
【0027】
非晶性熱可塑性高分子樹脂層と、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材と、非晶性熱可塑性高分子樹脂層との三層構成からなる第一の表面基材1及び第二の表面基材2の各々に用いられる表面基材のフィルムを加工する際に、高分子の配向を間違えないため、表面基材をまず一定幅にスリッタして、スリッタされた表面基材シートを縦方向(MD方向)、因みにフィルムの巻き取りの前後方向から、第一の表面基材1及び第二の表面基材2の基材シートを取り、それぞれ延伸の縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)を揃えるように積み重ねてから、その積み重ねた高分子配向の揃った表面基材シートのコーナーをカットするか、あるにはシートの縁部に切り口を入れ、目印を付けた方が好ましい。
【0028】
結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面、またはそれらの表面に形成された非晶性熱可塑性高分子樹脂層の表面の全面または一部の表面には、ID情報及び絵柄デザイン等の印刷層が設けられていてもよい。
また、印刷層の接着性を向上させるために、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面、または非晶性熱可塑性高分子樹脂層の表面に易接着処理、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、樹脂塗布等を施しても良い。
さらに、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面或は印刷層の表面、または表面基材の表面に形成されている非晶性熱可塑性高分子樹脂層の表面或は印刷層3の表面に、ほかの機能性薄膜層、例えば、保護層、磁気ストライプ4、磁気記録層、可視記録層、ホログラム層5等を全面または一部に設けても良い。
【0029】
センターコアは非晶性熱可塑性高分子樹脂からなる。
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、AS樹脂、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリスルホン、セルロイド、ポリフェニレンオキサイド、非晶性エラストマー、PETG樹脂(イーストマン・ケミカル製:エチレングリコールとテレフタル酸及びシクロヘキサンジメタノールの脱水縮合樹脂)等の合成樹脂類、天然樹脂類、またはそれらの樹脂の変性樹脂などを単独または組み合わせた複合体、アロイ体、ブレンド体等の非晶性固体を使用することができる。
更に上記の樹脂に有機顔料、無機顔料または有機染料、無機染料、安定剤、表面活性剤などの添加剤を加え、樹脂を改質することも可能である。
【0030】
また、センターコアは必要に応じて上記高分子樹脂の複層構成を用いてもよい。
例えば、2枚のセンターコア基材、または数枚のセンターコア基材を用いて予め加熱加圧により一体化してセンターコアとして用いるか、第一の表面基材1、センターコア7、第二の表面基材2を一体化する際に、一緒に積層一体化することもできる。
また、センターコア中にアンテナ付きの非接触ICモジュールを埋め込むことも可能である。
例えば、図1に示すように、2つのセンターコア基材38を用いて、その2つの基材の間にアンテナ付き非接触ICモジュール37を配置して、熱ラミネートを行うことにより、ICモジュール37をセンターコア7中に埋設する。
【0031】
ICモジュール37は、受信用また送信用のアンテナコイル(コイル状になったアンテナ)とデータ蓄積用のメモリ、さらに場合によってはデータ演算用等のCPU、エネルギー供給用の電池(図示せず)などから成る。
出来上がる非接触ICカードの外観、形状等に影響を及ぼさないため、ICモジュール37はなるべく薄型のものを用いた方が好ましい。
また、ICモジュール37の取扱い易さ、低コストであること等から、プリント基板型の一体型モジュールを用いても良い。
【0032】
2枚のセンターコア基材38の間にICモジュール37を挟んで、加熱、加圧方式により、非接触ICカード記録媒体を作製する際、カード記録媒体の表面を平滑にするため、加熱温度を高くし、圧力により基材樹脂をICモジュール上下から流してICモジュールを埋め込んだ方が好ましい。
その際、チップへかかる圧力を減らすため、基材樹脂を加熱してから、加圧を行った方がよい。
またセンターコア基材38上に、ICモジュール37に搭載されたチップ等電気部品と同等の大きさの穴を穿ち、ICモジュール37をチップ等の電気部品を穴に埋め込むよう、基材上に設置してから、加熱、加圧を行う方が好ましい。
【0033】
第一の表面基材1とセンターコア7の間に、また第二の表面基材2とセンターコア7の間にそれぞれに接着層、印刷層などを設けることもできる。
更に情報記録媒体の仕様によって、第一の表面基材1とセンターコア7の間に、また第二の表面基材2とセンターコア7の間に、それぞれに中間基材を設けることもできる。
中間基材の表面にも接着層、印刷層などを設けることもできる。
【0034】
非接触ICモジュール37付きの情報記録媒体の積層一体化方法としては、第一の表面基材1、センターコア基材38、ICモジュール37、センターコア基材38、第二の表面基材2を順次に積層して加熱、加圧を行う一回方式と、先ず、センターコア基材38、ICモジュール37、センターコア基材38を順次に積層して第一次加熱、加圧を行い、ICモジュールとセンターコア基材の一体化を先ず行い、ついで、ICモジュール37が埋設されているセンターコア7上下表面に、第一の表面基材1、第二の表面基材2をそれぞれ積層して、第二次加熱、加圧を行う二回方式とがある。何れの方式も、表面基材のセンターコアから遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を予め形成するか、積層一体化してから、形成するか、どちらでも差し使いがない。
【0035】
【実施例】
以下、更に本発明の具体的な実施例を挙げて説明する。
【0036】
第一の表面基材及び第二の表面基材に、結晶性熱可塑性高分子樹脂として、厚さ100μmで幅が400mmである白色の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、非晶性熱可塑性高分子樹脂として、ポリエステルウレタン樹脂を用いた。
まず、ポリエステルウレタン樹脂としてはポリエステルウレタン樹脂ワニス(NV30%、Tg65℃、曲げ弾性率900MPa)を用いる。上記の白色二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの基材の両表面にグラビアコーターにより、厚さ10μmの非晶性熱可塑性高分子樹脂層を塗布し、100℃オープンで乾燥した。
このようにして得られた、幅が400mmで、両表面に非晶性熱可塑性高分子樹脂層が形成された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材のウェブから、その長手方向に並ぶ位置の材料から長さが400mmのシートを2枚取り、向きを変えずに積み重ねて、1箇所のコーナーをカットした。
以上のように得られた非晶性熱可塑性高分子樹脂層、結晶性熱可塑性高分子樹脂基材、非晶性熱可塑性高分子樹脂層からなる多層シートを本実施例の第一の表面基材1と第二の表面基材2とした。
【0037】
18μm銅箔エッチングアンテナ付きの一体型ICモジュール(アンテナが形成された基板の厚さが130μm、チップ封止材を含むICチップ部品の厚さが250μm、サイズ2×2mmの部品である)をICモジュール37として用いる。ここで、18μm銅箔エッチングアンテナとは、厚さ18μmの銅箔がアンテナ用の形状にエッチングによってパターニングされたものを云う。
【0038】
サイズ400mm×400mm、厚さ280μmの白色PETG(酸化チタン含有のPETG)基材2枚をそれぞれセンターコア基材38として、2枚のセンターコア基材38の間に、上記のICモジュール37を設置して、その積層体を熱プレス機にセットして温度;140℃、圧力;約1000kPaの条件で熱プレスを行い、一体化した。このように、ICモジュール入りの積層体を本実施例のセンターコア7とした。
そしてセンターコア7の表裏表面にそれぞれ第一の表面基材1及び第二の表面基材2を第一の表面基材1と第二の表面基材2のコーナーカット部が合うように積層した。
【0039】
このようにして積層された積層体の表面に磁気ストライプテープを転写して磁気ストライプ4を設けてから、積層体を熱プレス機にセットして、温度;125℃、圧力;約1000kPaの条件で熱プレスを行い、一体化した。
そして、厚さの0.8mmの積層体が得られ、これをカード記録媒体の形状に断裁して本実施例の情報記録媒体10とした。
【0040】
得られた情報記録媒体10の表面に、ホログラム転写箔を転写しホログラム層5を設け、レーザー刻印印字を行いレーザ刻印文字6を形成した。
ホログラムの転写が問題なく、更にレーザー刻印印字の文字縁部の膨れも生じなかった。
情報記録媒体の耐熱温度を評価したところ、熱変形温度は90℃という高い耐熱特性が得られた。
また情報記録媒体の表面が平滑であり、磁気ストライプが表面に埋設され、表面が面一された。ここで面一とは、磁気ストライプによる段差が無いか、又は、段差が殆ど判らない程度に平らな様子を指す。
磁気特性もJIS規格をクリアした。
【0041】
なお、PETGはイーストマンケミカル社の製品の商標であり、テレフタル酸とエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールとの脱水縮合反応で得られるポリエステル樹脂である。
【0042】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、延伸処理を施された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を、樹脂塗料のウェットコーティング、樹脂インキの印刷方法により形成してなる情報記録媒体のおもて表面基材1とうら表面基材2を、おもて表面基材1、センターコア7、うら表面基材2の順序に積層一体化することによって、磁気ストライプの埋設、レーザー刻印印字、表面へのホログラム転写箔の転写に支障がなくできる。
また延伸処理を施された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材を用いることにより、情報記録媒体の耐熱性が高くなり、耐久性がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる情報記録媒体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第一の表面基材と第二の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の配向方向を揃える方法を示す概念図である。
【符号の説明】
1…第一の表面基材
2…第二の表面基材
3…印刷層
4…磁気ストライプ
5…ホログラム層
6…レーザー刻印文字
7…センターコア
10…情報記録媒体
11…非晶性熱可塑性高分子樹脂層
12…結晶性熱可塑性高分子樹脂基材
13…非晶性熱可塑性高分子樹脂層
21…非晶性熱可塑性高分子樹脂層
22…結晶性熱可塑性高分子樹脂基材
23…非晶性熱可塑性高分子樹脂層
37…ICモジュール
38…センターコア基材
39…マイクロ波高分子配向計測定した配向パターン

Claims (4)

  1. 熱可塑性高分子樹脂を用いた第一の表面基材、熱可塑性高分子樹脂を用いた基材であるセンターコア、及び、熱可塑性高分子樹脂を用いた第二表面基材の、これら少なくとも3つの基材を、相対的にこの順の位置関係で積層することにより情報記録媒体を製造する方法であって、
    第一の表面基材および第二の表面基材に用いる熱可塑性高分子樹脂に、それぞれ二軸延伸された結晶性熱可塑性高分子樹脂基材を使用し、
    第一の表面基材および第二の表面基材に用いられる熱可塑性高分子樹脂のそれぞれ前記センターコアから遠い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成し、該熱可塑性高分子樹脂のそれぞれセンターコアから近い側の表面に、非晶性熱可塑性高分子樹脂の塗液をウェットコーティングするか又は非晶性熱可塑性高分子樹脂のインキを印刷するかのいずれかによって、非晶性熱可塑性高分子樹脂層を形成することにより第一の表面基材および第二の表面基材を作製し、
    該第一の表面基材および第二の表面基材においては、熱可塑性高分子樹脂の厚さは25μm〜150μmであり、非晶性熱可塑性高分子樹脂の厚さは2μm〜50μmであり、且つ熱可塑性高分子樹脂の厚さ/非晶性熱可塑性高分子樹脂の厚さの比は2以上であり、
    第一の表面基材および第二の表面基材の延伸の縦方向及び横方向を揃えて重ね、第一の表面基材および第二の表面基材のコーナーをカット又は縁部に切り口を入れ、
    センターコアの表裏表面にそれぞれ第一の表面基材および第二の表面基材を、第一の表面基材と第二の表面基材コーナーのカット又は縁部の切り口が合うように積層し第一の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の配向の方向と、第二の表面基材の結晶性熱可塑性高分子樹脂基材の配向の方向を揃えることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  2. 第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材の少なくともいずれかに、隣り合う他の基材との間の接着性が加熱によって発現される材料を用いた層を、隣り合う他の基材に面するように設けておき、
    少なくとも第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材を重ね合わせ、熱と圧力を共に加える工程を経ることによって積層を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体の製造方法。
  3. 第一の表面基材、センターコア、及び、第二の表面基材を重ね合わせる場合に、
    第一の表面基材とセンターコアとの間に、加熱されることによって第一の表面基材と該センターコアとの接着性を発現する接着剤シートを介在させるか、あるいは、センターコアと第二の表面基材との間に、加熱されることによってセンターコアと第二の表面基材との接着性を発現する接着剤シートを介在させるか、いずれか両方か又は片方を行い、
    しかる後に、第一の表面基材、センターコア、第二の表面基材、及び介在している接着剤シートが重なった状態で熱と圧力を共に加える工程を経ることによって、積層を行うことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報記録媒体の製造方法。
  4. センターコアは、少なくとも、非接触通信用の機能を有するICチップと、ICチップと組合されて非接触通信を行う為のアンテナとを備えた非接触ICモジュールが、その全部か又は一部が、少なくとも非晶性熱可塑性高分子樹脂からなるセンターコア基材によって両側から挟み込まれた構造をなしていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報記録媒体の製造方法。
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