JP2001071669A - カード - Google Patents
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- JP2001071669A JP2001071669A JP25490899A JP25490899A JP2001071669A JP 2001071669 A JP2001071669 A JP 2001071669A JP 25490899 A JP25490899 A JP 25490899A JP 25490899 A JP25490899 A JP 25490899A JP 2001071669 A JP2001071669 A JP 2001071669A
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Abstract
施した際にカードがカールすることがなく、さらに使用
済みとなった後に、焼却する際に塩化水素の問題やダイ
オキシンの問題を生じないカードである。 【解決手段】非晶性ポリエステルシート層1の両面に、
ポリエステルとポリカーボネートからなる高耐熱性を有
する耐熱シート層2,3を積層してなり、45℃立て掛
け変形試験時に90℃以上において変形を示さない高耐
熱性を有するカードである。
Description
カードやクレジットカード、IDカード(身分証明
書)、会員証、プリペイドカード等に用いられる情報記
録媒体に関するもので、さらに詳しくは、高温中で使用
もしくは保管する可能性のある車載用途やコンピュータ
等の家電製品内等で高温に晒される場合でもカード形状
の変形や材質が変性せず、更には、これらカードが使用
済みとなった場合に廃棄しやすいようにしたカードに関
するものである。
トカード及びIDカード等の分野において、磁気記録媒
体形式のカードが広く利用されており、その素材として
は主にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂や塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体が用いられており、特にポリ塩化ビニ
ル樹脂が一般的である。ポリ塩化ビニル樹脂は物理的な
機械特性や文字部のエンボス適性などが優れており、カ
ード素材としては申し分なく最適な素材として現在も広
く用いられている。
キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の
分野に留まらず、多様な分野に広がり、その機能も磁気
記録媒体以外に接触式のICモジュールをカード基材に
埋め込んだICカード、磁気ストライプ付きICカード
や、アンテナとICモジュールを組み込んだアンテナと
ICモジュールを組み込んだ非接触ICカード、磁気ス
トライプ付き非接触ICカード、さらに可逆性感熱記録
材料を情報記録層として組み込んだ可逆性感熱記録カー
ド、又はそれらを任意に組み合わせたカード、或いは全
てを持ち合わせたカードなど種々ある。また、アプリケ
ーションとしては、電子財布や定期券、テレホンカー
ド、免許証、車載カードなどがあげられ、このようなカ
ードに用いる素材には、従来のカード素材以上に屈曲
性、スクラッチ強度、引っ張り強度などの強度や、保存
特性、耐熱性、耐薬品性等の耐性を含めた高い信頼性が
求められている。更に、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)
は、使用後の廃棄において、特に焼却時の塩化水素ガス
を発生させ焼却炉を傷めて寿命を縮める等の問題を有し
ている。また、ダイオキシンとの関連性は明確にされて
はいないものの、この点でドイツや北欧などをはじめと
する各国で脱PVCの動きが活発になってきており、国
内でも建材分野や産業資材分野でその流れにある。
塩化ビニル(PVC)基材にオフセット印刷、グラビア
印刷、スクリーン印刷等公知の印刷方法で印刷を施し、
その両面に透明性の高いPVCシートを積層した後、磁
気テープを転写し、加熱プレス機で熱融着を行い、PV
C基材積層品と磁気テープを一体化させ、所定サイズの
金型で打ち抜いてカード形状にする。熱転写タイプの磁
気テープ(磁気ストライプ)は転写後にはカード表面よ
り浮き出て段差を生じているが、加熱プレス機での熱融
着によって埋め込まれ、カード表面と面一になるように
作製される。
63014.2.6項で以下のように規定されている。
「磁気ストライプの周囲それぞれから、6.35mmの
領域には磁気ストライプに対する情報の正常な書き込み
又は磁気ストライプに記録された情報の正常な読み取り
を損なう恐れのある表面不連続部を設けないこと。更
に、II型においてはカードの下端から24mm以上の範
囲で0.05mm以上のとつ部を設けないこと。・・
・」
個人の持っている固有データを記録し、使用時に固有デ
ータの読み取りや書き込みをすることである。従って、
この磁気テープがカード表面と面一になっていないと、
カード携帯時や、リーダ/ライターによる繰り返し使用
で、磁気テープのエッジ部が破損、または欠損し、磁気
テープの持つ役割をしない使用不可能な磁気カードとな
ってしまう恐れがある。このため、磁気テープ加工時に
カード表面と磁気テープ面が面一となる物性を備えた材
料であることが条件である。
一般的に用いられているポリ塩化ビニル樹脂の物性の欠
点として耐熱性の低いことがあげられる。一般的にポリ
塩化ビニル樹脂は約60℃で軟化し、変形するため、高
温域でのアプリケーション、例えば家電用途、車載用途
などには適さないと考えられる。更に、廃棄時の問題や
脱PVC活動の流れから、ポリ塩化ビニル樹脂以外のカ
ード素材が求められる。
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リアクリル樹脂等のハロゲンを含まない熱可塑性樹脂を
カード素材として利用する考えがある。これらの樹脂を
単体で用いて、ポリ塩化ビニル樹脂同様にカード化する
ことは可能であるが、カードとしての物性、とくにJI
S規格におけるカードの規定される規定値において、ポ
リ塩化ビニル樹脂に劣るため、規格を満たす物性を有す
るカード素材が必要となってくる。また、耐熱性を考慮
したプラスチック材料、例えばポリカーボネートをカー
ド素材に用いると、カードにエンボス加工すると、エン
ボス部分の周りもエンボス部分の変形に引っ張られて変
形し、カードがカールしてしまう問題を有していた。
問題点に着目してなされたもので、カード用基材として
ポリ塩化ビニル樹脂の代わりに、非晶性のポリエチレン
テレフタレート樹脂基材の両面に、ポリエステルとポリ
カーボネートからなる高耐熱性を有する耐熱シート層を
積層、45℃立て掛け変形試験時に90℃以上において
変形を示さない耐熱性の高い、エンボス加工によるカー
ドにカールを生じない、さらに使用後焼却された際に塩
化水素の問題やダイオキシンの問題がなく、廃棄処理を
考慮したカードを提案するものである。
を達成するために、まず請求項1の発明では、非晶性ポ
リエステルシート層の両面に、構成分子の主鎖にエステ
ル結合を含む高耐熱性を有する耐熱シート層を積層して
なり、45℃立て掛け変形試験時に90℃以上において
変形を示さない高耐熱性を有することを特徴とするカー
ドである。
ドであって、非晶性ポリエステルシート層と前記耐熱シ
ート層を積層した基材に、磁気記録層やICモジュー
ル、可逆性感熱記録層の少なくとも一つからなる情報記
録手段を有することを特徴とするものである。
ドであって、非晶性ポリエステルシート層は、テレフタ
ル酸と、シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリ
コールとの共重合体、又はその共重合体とポリカーボネ
ートとのポリマーアロイであることを特徴とするもので
ある。
ドであって、前記非晶性ポリエステルシート層は、ガラ
ス転移温度が80度以上であることを特徴とするもので
ある。とくに、ガラス転移温度が80度以下の場合に
は、カードの耐熱性が低下するため、好ましくない。
ドであって、耐熱シート層を構成するポリエステルは、
ポリエステルエラストマーであることを特徴とするもの
である。
ドであって、耐熱シート層を構成するポリエステルは、
ポリアリレートであることを特徴とするものである。
ドであって、非晶性ポリエステルシート及び前記耐熱シ
ート層は各々押し出し法によりシート化したことを特徴
とするものである。
する。図1は本発明のカードの構成の一例を概略断面図
を示す。本発明における非晶性ポリエステル樹脂(1)
は、ポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレンテ
レフタレートとポリカードネートとのポリマーアロイで
ある。ポリエチレンテレフタレートはエチレングリコー
ルとシクロヘキサンジメタノールをテレフタル酸と共重
合させて製造する。また、エチレングリコールとシクロ
ヘキサンジメタノールの配合比を変えることで、結晶性
及びガラス転移温度を制御することが可能になる。本発
明における耐熱シート層(2、3)は、構成分子の主鎖
にエステル結合を含む高耐熱性を有するポリエステルシ
ートであり、熱可塑性エラストマーであるポリエステル
エラストマーとポリアリレートが挙げられる。前者のポ
リエステルエラストマーは、弾性回復限界があり、材料
自体の変形率は7〜25%が限界で、それ以上の変形は
永久歪みが生じるが、材料強度が大きいため、物品とし
ては大きな弾性変形を発現させることができる。すなわ
ち、カード形状とした場合に、エンボス加工を施すと、
エンボス部分は永久歪みとして残るものの、その周囲は
弾性変形として元のカード形状に戻るため、エンボス後
に発生しやすいカールが生じることがない。
及び耐熱シート層は各々押し出し法によりシート化する
ことができる。
カード製造方法には、加熱プレス機による溶融ラミネー
ト方式がある。溶融ラミネート方式は、印刷された基材
の両面に透明な保護シートを積層するが、その際両面の
保護シートの種類は異なっていてもよい。溶融ラミネー
ト方式は一回り大きい鏡面板で挟み込み、その後加熱溶
融プレスによりカード素材を一体化する方法である。
ムメッキした銅板、表面を研磨したステンレス板、表面
を研磨したアルミ板などを用いることができる。また、
基材への印刷は、紙やプラスチックフィルムの場合と同
じ方法、すなわち、オフセット印刷法、スクリーン印刷
法、グラビア印刷法等の公知の印刷法で文字或いは絵柄
を印刷することができる。
ら剥がし、片刃またはオスーメスの金型による打ち抜き
でカード形状に打ち抜き、カード基材とする。このカー
ド基材には、例えば磁気記録層を設けることもでき、カ
ード基材の片面あるいは両面に、従来から用いられてい
る熱転写タイプの磁気テープを転写したり、或いは、カ
ード基材に直接磁気記録層を印刷する方法が用いられ
る。通常、カード形状になった後は、エンボッサーによ
り浮き文字をエンボスし、その文字の上に熱転写箔によ
りティッピングして色付けしたり、磁気記録層に磁気情
報をエンコードしたり、場合によっては顔写真やバーコ
ード等を転写しカードを仕上げる。そして、文字、絵柄
印刷層の摩耗等の耐性を向上させる目的で保護層を設け
ることもできる。
的に説明する。 〈実施例1〉厚み540μmの非晶性ポリエステルであ
る白色PETGシート(5)(三菱樹脂(株)製、PE
TG)に、オフセット印刷法により、絵柄印刷層(1
0)を膜厚1μmで設け、更に磁気テープ(8)を転写
した、ポリエステルエラストマーシートとポリカーボネ
ートシート(帝人化成(株)製、パンライト)からなる
厚み100μmの透明耐熱シート層(6)と、裏面に文
字(9)を印刷した同様のシート(7)を両面に重ねた
後、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、120
℃で20分間圧着熱融着させて冷却固化させた後、カー
ド形状に打ち抜いて図2に示すような断面構造の実施例
1のカードを作製した。
ート(帝人化成(株)製、パンライト)の代わりに厚み
100μmの透明PVCシート(三菱樹脂(株)製、ビ
ニホイル)を用いた以外は実施例1と同様である比較例
1のカードを作製した。
印刷層(14)を膜厚3μmで設けた、厚み500μm
の非晶性ポリエステルシート(11)(三菱樹脂(株)
製 PETG)と磁気テープ(15)を転写した厚み1
20μmのポリアリレートシート(商品名Uポリマー)
とポリカーボネートシート(東洋プラスチック精工
(株) PC)からなる耐熱シート層(12)と裏面に
文字(16)を印刷した同様のシート(13)を両面に
重ねた後、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、
130℃で20分間圧着熱融着させて冷却固化させた後
カード形状に打ち抜いて図3に示すような断面構造のカ
ードを作製した。
PCのアロイシート(三菱樹脂(株)製)(11)の代
わりに、ABSシート(旭化成工業(株)製、スタイラ
ック)を使用した以外は実施例2と同様である比較例2
のカードを作製した。
(6)をポリカーボネートのみとし、その他の構成は同
様とした。
に要求される耐光性、耐薬品性などは実施例1、2と同
様であったが、100℃のオーブン中では実施例1、2
のものは何ら変化はないが、比較例1、2のものは変形
が激しく、磁気カードとしては使用に耐えうるものでな
かった。また、比較例3では、ポリカーボネートの物性
が現れ、エンボス加工を行ったところ、エンボス部分の
周りも引っ張られ変形を生じた結果、カードがカールし
ていた。
自体に耐熱性を有していないため、高温となる室内等で
使用する場合は変形が著しく使用に耐えないという問題
点を有している。更に、使用済み後、廃棄時に焼却処理
した場合、塩化ビニル樹脂を用いているため、塩化水素
ガスが発生し炉を痛めるという廃棄性に優れないという
問題を有していた。また比較例3では上記問題は生じな
いが、エンボス部分の周囲に変形を生じ、カードにカー
ルを生じる問題を有していた。これに対して実施例1、
2、の磁気カードは、耐熱性に優れており、例えば真夏
の車内にどんな形で置かれても変形はせず、また、カー
ドにエンボス加工をしてもエンボス部分以外にエンボス
加工の引っ張りによる変形を生じることなく、カールが
発生しない。さらに塩化ビニル樹脂を用いていないた
め、用済み後焼却したとしても極めて廃棄性に優れたカ
ードといえることができる。
た磁気記録媒体としたが、これに代え、またこれに加え
て接触式のICカード、非接触式のICカード、可逆性
感熱記録媒体としてもよい。
することにより高温環境でカード形状が変形することな
く、使用することができ、またエンボス加工によるカー
ドにカールを生じることがなく、現在使用されるカード
を代替することができるものである。さらに使用済みと
なり焼却された際に塩化水素の問題やダイオキシンの問
題がない、廃棄処理を考慮したカードとなる。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】非晶性ポリエステルシート層の両面に、ポ
リエステルとポリカーボネートからなる高耐熱性を有す
る耐熱シート層を積層してなり、45℃立て掛け変形試
験時に90℃以上において変形を示さない高耐熱性を有
することを特徴とするカード。 - 【請求項2】前記非晶性ポリエステルシート層と前記耐
熱シート層を積層した基材に、磁気記録層やICモジュ
ール、可逆性感熱記録層の少なくとも一つからなる情報
記録手段を有することを特徴とする請求項1記載のカー
ド。 - 【請求項3】前記非晶性ポリエステルシート層は、テレ
フタル酸と、シクロヘキサンジメタノール及びエチレン
グリコールとの共重合体、又はその共重合体とポリカー
ボネートとのポリマーアロイであることを特徴とする請
求項1記載のカード。 - 【請求項4】前記非晶性ポリエステルシート層は、ガラ
ス転移温度が80度以上であることを特徴とする請求項
1記載のカード。 - 【請求項5】前記耐熱シート層を構成するポリエステル
は、ポリエステルエラストマーであることを特徴とする
請求項1記載のカード。 - 【請求項6】前記耐熱シート層を構成するポリエステル
は、ポリアリレートであることを特徴とする請求項1記
載のカード - 【請求項7】前記非晶性ポリエステルシート及び前記耐
熱シート層は各々押し出し法によりシート化したことを
特徴とする請求項1記載のカード。
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-
1999
- 1999-09-08 JP JP25490899A patent/JP4244460B2/ja not_active Expired - Fee Related
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