JP4378795B2 - カード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、キャッシュカード、クレジットカード、IDカード(身分証明書)、会員証、プリペイドカード等のカードに関するもので、さらに詳しくは、カードの反りが少なく、カードに求められる機能を保持し、更には、これらの使用後の廃棄時により廃棄しやすいようにしたカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、キャッシュカード、クレジットカード、及びIDカード等の分野において、エンボス加工を施した磁気記録媒体が広く利用されている。このカードの基材としては、主にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂や塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体が用いられており、特にポリ塩化ビニル樹脂が一般的である。
ポリ塩化ビニル樹脂は、物理的な機械特性や文字部のエンボス適性などが優れており、カードの基材としては申し分なく最適な基材として現在も広く用いられている。
【0003】
しかし、近年、磁気記録媒体はキャッシュカード、クレジットカード、及びIDカード等の分野に留まらず、接触式のICモジュールを埋め込んだストライプ状の磁気記録媒体、すなわち、磁気ストライプ付きICカード、アンテナとICモジュールを組み込んだ磁気ストライプ付き非接触ICカード、光記録層を有する光カード、又はそれら全てを持ち合わせたカードなど種々ある。
【0004】
また、そのアプリケーションとしては、電子財布、定期券、テレホンカード、免許証、車載カードなどがあげられ、このようなカードに用いる基材には、従来のカードの基材以上に屈曲性、スクラッチ強度、引っ張り強度などの強度や、保存性、耐熱性、耐薬品性等の耐性を含めた高い信頼性が求められている。
更に、ポリ塩化ビニル樹脂は、使用後の廃棄において、特に、焼却時に塩化水素ガスを発生させ焼却炉を傷めて寿命を縮める等の問題を有している。
また、ダイオキシンとの関連性は明確にはなってはいないものの、この点でドイツや北欧などをはじめとする各国で脱PVCの動きが活発になってきており、国内でも建材分野や産業資材分野でその流れにある。
【0005】
キャッシュカードのような磁気ストライプ付きの磁気カードの一般的な製造方法は、白色のポリ塩化ビニル樹脂を基材として用い、この基材にオフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等公知の印刷方法で印刷を施し、その両面に透明性の高いポリ塩化ビニル樹脂シートを積層した後、磁気テープを転写し、加熱プレス機で熱融着を行い、印刷された基材、透明性の高いポリ塩化ビニル樹脂シート、及び磁気テープを一体化させ、所定サイズの金型で打ち抜いてカード形状にする。
【0006】
その後、エンボッサーによりカードにエンボス加工を施す。エンボス加工を施したポリ塩化ビニルカードには反り等の変形は起こらず、カードとしても機能を保持している。また、この転写された磁気テープ(磁気ストライプ)は転写後にはカード表面より浮き出て段差を生じているが、加熱プレス機での熱融着によって埋め込まれ、カード表面と面一になる。
【0007】
ちなみに、エンボス前のカードの反りの状態に関しては、JIS−X6301−1998−8.1.11項で、また、カード表面の状態に関しては、JIS−X6301−1998−9.2.2項で、各々以下に示すように定められている。
「カードの反りとはカードの平面性の何らかの変形をいう。エンボス処理前の(非エンボス)カードの凸側の表面のあらゆる部分について、定盤の上に置いたとき、定盤の平面からの最大値が、そのカードの厚みを含めて1.5mmを越えてはならない。」
「図3(JIS−9.2.2項における)に示すA領域を除くB領域では、カードの両面に磁気ヘッドと磁気ストライプとの接触を妨害するわい曲、凹凸及び隆起があってはならない。
(中略)カードの表又は裏のその他の部分には、0.25mmを越える凸部があってはならない。」
【0008】
磁気カードにおける磁気ストライプの役割は、個人の持っている固有データを記録し、使用時に固有データの読み取りや書き込みをすることである。
従って、もし、この磁気ストライプがカード表面と面一になっていないと、カード携帯時や、リーダー/ライターによる繰り返し使用で、磁気ストライプのエッジ部が破損、または欠損し、磁気ストライプの持つ役割をしない使用不可能な磁気カードとなってしまう恐れがある。
【0009】
一般に、カードの基材として広く用いられているポリ塩化ビニル樹脂の物性の欠点として耐熱性の低いことがあげられる。ポリ塩化ビニル樹脂は約60℃で軟化して変形するため、高温域にて使用するアプリケーション、例えば、家電用、車載用などには適さないと考えられる。
更に、廃棄時の問題や脱PVCの動きの流れがあるため、ポリ塩化ビニル樹脂の使用は好ましいものではない。
【0010】
そこで、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂等のハロゲンを含まない熱可塑性樹脂をカードの基材として用いる考えがある。これらの樹脂を単体で用いて、ポリ塩化ビニル樹脂同様にカード化することは可能であるが、カードとしての物性においてポリ塩化ビニル樹脂に劣り、工夫が必要となってくる。
【0011】
ここで、ポリエステル樹脂の一種であるテレフタル酸及びシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体から作られるシート(PETG)は、熱融着が可能なので多層の熱ラミネート加工や磁気テープの埋め込み適性を持ち合わせており、更に、カードとしての物性に必要な屈曲性やエンボス適性等を持っている。
すなわち、最もポリ塩化ビニル樹脂に近い物性を有するので、最近ポリ塩化ビニル樹脂の代替品として注目を集めている。
【0012】
また、このPETG樹脂単体では耐熱性が低いので、ビスフェノールAを主成分とするポリカーボネート等を混合したアロイで耐熱性を高める工夫も成されている。その場合ポリカーボネートの含有量が多すぎるとカード化しづらいし、反対に少ないと耐熱性が満足されないので、含有量は5〜80%、好ましくは20〜50%入れてシート化している。
【0013】
ところが、従来ポリ塩化ビニル樹脂の基材用の印刷インキとしては、主にビニル系の印刷インキを選定し用いられていた。前記PETG或いはPETGを主成分とした基材に、このビニル系の印刷インキを用いると、熱ラミネート加工の工程で溶融積層したときに、基材と印刷層の加熱収縮率が異なるためカードに反りが発生してしまい、カードとしての見栄えばかりでなく、後工程での加工設備や、カード使用時のリーダー/ライター内で詰まる恐れ生じ、カードしては使用できないものになってしまう。
また、環境的な配慮からポリ塩化ビニル樹脂以外の樹脂をカード用基材に用いても、印刷インキに従来と同じ様な塩化ビニル系の材料を用いたのでは脱PVCが不十分なものになってしまうという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような問題点に着目してなされたもので、カード用基材としてポリ塩化ビニル樹脂の代わりに、テレフタル酸と、シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステル、または、この非晶性ポリエステルと他樹脂とのアロイを用い、印刷層を積層して熱ラミネートにより一体化させた場合のカードの反りを防いだ、また、使用後の焼却廃棄時に塩化水素を発生させず、塩化水素の問題やダイオキシンの問題のない、カードを提供することを課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルのシート状基材の両面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層を設けたことを特徴とするカードである。
【0016】
また、本発明は、上記発明によるカードにおいて、前記印刷層上に、前記非晶性ポリエステルのシートを積層したことを特徴とするカードである。
【0017】
また、本発明は、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルと、テレフタル酸とイソフタル酸及びエチレングリコールとの共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等から選ばれる少なくとも一つの樹脂とのアロイ(アロイB)のシート状基材の両面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層を設けたことを特徴とするカードである。
【0018】
また、本発明は、上記発明によるカードにおいて、前記印刷層上に、前記非晶性ポリエステルのシートを積層したことを特徴とするカードである。
【0019】
また、本発明は、上記発明によるカード上に、磁気記録層やICモジュールなどの情報を記録する層を積層したことを特徴とするカードである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明によるカードの一実施例の断面を示す説明図である。図1に示す様に、本発明によるカードは、テレフタル酸と、シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルのシート状基材(1)の両面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層(2)が設けられ、更に該非晶性ポリエステルのシート(3)が積層されたものである。
【0021】
本発明における基材、シート、及び印刷層の主成分であるアロイ(アロイA)を構成する非晶性ポリエステルは、非晶性ポリエステル樹脂PETGである。
すなわち、非晶性ポリエステルPETGは、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとを共重合させて製造したものである。
この非晶性ポリエステルPETGは、シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールの配合比を変えることで、ガラス転移温度を制御することが可能になる。
【0022】
さらに、この非晶性ポリエステルや、非晶性ポリエステルと他樹脂とのアロイ(アロイB)には、重量比で50%以下好ましくは15%以下であれば、各種添加剤やポリマー等の物質を添加してもよい。
【0023】
ポリエステルシートが非晶性であると塑性変型しやすくなり、エンボス性が良く、エンボス加工後のカードには反りが発生しないものとなる。
【0024】
本発明における、シート状基材用の、非晶性ポリエステルとのアロイ(アロイB)に用いる際のポリカーボネートは、ビスフェノールAを主成分とするポリカーボネートである。また、非晶性ポリエステルとアロイにする場合のポリカーボネートの含有量が多すぎると熱融着温度が高くなりすぎてカード化しづらく、また、弾性変型していくためエンボスを施すとカードの反りが大きくなり、反対に含有量が少なすぎると耐熱性が満足されないなどの問題が生じる。
【0025】
本発明における、テレフタル酸と、シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルと、ポリカーボネートとのアロイ(アロイA)を用いた印刷層は、これらの樹脂を溶解する溶剤を適宜選びワニス化し、色素として顔料または染料を分散したインキを用いて形成することができる。
溶剤としては、アセトン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、キシレン、ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、トルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、n−ヘキサン、4−メチル−2−ペンタノン、1,3,5−トリメチルベンゼン、シクロヘキサノン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、γ−ブチロラクトン、2,2,4−トリメチルペンタン、テトラヒドロフラン、ベンジルアルコール等の有機溶剤を用いることができる。
【0026】
本発明における非晶性ポリエステル、及び非晶性ポリエステルとポリカーボネートを用いた際のアロイ(アロイB)のシート化は、押し出し法、または、カレンダー法により行うのが好ましい。
これは、これら材料が、その物性上、押し出し法またはカレンダー法が適していることによるが、多層押し出しなどの加工により、シートに機能性を持たせることができるといった利点があるためでもある。
【0027】
本発明におけるシート状基材を用いたカードの製造方法には、加熱プレス機による溶融ラミネート方式がある。溶融ラミネート方式は、印刷された基材の両面に透明な保護シートを積層するが、その際両面の保護シートの種類は異なっていてもよい。
溶融ラミネート方式は、一回り大きい鏡面板で保護シートを積層した基材などを挟み込み、そして、加熱溶融プレスによりカードの基材などを一体化する方法である。この時に用いる鏡面板は、ニッケル−クロムメッキした銅板、表面を研磨したステンレス板、表面を研磨したアルミ板などを用いることができる。
【0028】
また、シート状基材への印刷は、紙やプラスチックフィルムの場合と同じ方法、すなわち、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等の公知の印刷法で文字或いは絵柄を印刷することができる。
加熱溶融ラミネート後は、保護シートと一体化した基材などを鏡面板から剥がし、片刃またはオス-メスの金型による打ち抜きでカード形状に打ち抜く。
カードには、磁気記録層を設けることもでき、カードの片面あるいは両面に、従来から用いられている熱転写タイプの磁気テープを転写したり、或いは、カードに直接磁気記録層を印刷する方法が用いられる。
【0029】
通常、カード形状になった後は、エンボッサーにより浮き文字をエンボスし、その文字の上に熱転写箔によりティッピングして色付けしたり、磁気記録層に磁気情報をエンコードしたり、場合によっては顔写真やバーコード等を転写しカードを仕上げる。そして、文字、絵柄印刷層の摩耗等の耐性を向上させる目的で保護層を設ける事もできる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<実施例1>
図2は実施例1のカードを示す説明図である。
厚み600μmの白色のPETGシート(4)(三菱樹脂(株)製:PETG、ディアフィクスPG−W)をセンターコアとし、その片面に、下記のインキ(A)でスクリーン印刷法により絵柄印刷層(5)を膜厚5μmに設け、更に磁気テープ(6)を転写した厚み100μmの透明なPETGシート(7)(三菱樹脂(株)製:PETG、ディアフィクスPG−C)を重ね、他の面に下記のインキ(B)でスクリーン印刷法により全面に印刷層(8)を設けた後に、100μmの透明なPETGシート(9)を重ね、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、100℃で20分間圧着熱融着させ、冷却固化させた後カード形状に打ち抜いてカード化した。
【0031】
・インキ(A)
PETG/PCアロイ樹脂 :30重量部
(東レ、EASTALLOY:DA003)
黄顔料(御国色素、MHI Black #220) : 6重量部
溶剤 :70重量部
(シクロヘキサノン/γ−ブチロラクトン=50/50)
・インキ(B)
PETG/PCアロイ樹脂 :30重量部
(東レ、EASTALLOY:DA003)
アルミペースト : 7重量部
(東洋アルミニウム、アルペースト0200M)
溶剤 :70重量部
(シクロヘキサノン/γ−ブチロラクトン=50/50)
【0032】
実施例1のカードの耐久性や耐薬品性などは、要求されるレベル以上のものであった。そして、カードの反りは何ら問題ないレベルであった。また、塩化ビニル樹脂を用いていないため、用済み後焼却したとしても極めて廃棄性に優れたカードと言える。また、クレジットカード等に使用されるエンボス加工適性にも優れていた。
【0033】
<実施例2>
図3は実施例2のカードの断面を示す説明図である。
PETG樹脂(東レ、EASTER:GN002)とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学、ユーピロン)及び白色顔料である酸化チタンの混合物を溶融押し出し法にて厚み600μmの白色シート(10)に成形し,その白色シート(10)の片面に下記のインキ(C)をグラビア印刷法により絵柄印刷層(11)を膜厚2μmに設けた。
次に、磁気テープ(12)を転写した厚み100μmの透明なPETGとポリカーボネートとのアロイシート(13)と、磁気テープ(12)を転写していない上記アロイシート(14)で両側を挟み込み、表面を平滑にしたステンレス板に挟み、140℃で30分間圧着熱融着させて冷却固化させた後カード形状に打ち抜いてカード化した。
【0034】
・インキ(C)
PETG/PCアロイ樹脂 :30重量部
(東レ、EASTALLOY:DA003)
黄顔料(御国色素、MHI Black #220) : 6重量部
溶剤(テトラヒドロフラン) :70重量部
【0035】
実施例2のカードの耐久性や耐薬品性などは、要求されるレベル以上のものであった。そして、カードの反りは何ら問題ないレベルであった。また、塩化ビニル樹脂を用いていないため、用済み後焼却したとしても極めて廃棄性に優れたカードと言える。また、クレジットカード等に使用されるエンボス加工適性にも優れていた。
【0036】
<比較例1>
インキ(A)、インキ(B)の代わりに、をインキ(X)、(Y)を用いた以外は実施例1と同様にしてカードを作製した。
【0037】
・インキ(X)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂 :30重量部
(積水化学工業、エスレックA)
黄顔料(御国色素、MHI Black #220) : 6重量部
溶剤 :70重量部
(シクロヘキサノン/γ−ブチロラクトン=50/50)
・インキ(Y)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂 :30重量部
(積水化学工業、エスレックA)
アルミペースト : 7重量部
(東洋アルミニウム、アルペースト0200M)
溶剤 :70重量部
(シクロヘキサノン/γ−ブチロラクトン=50/50)
【0038】
<比較例2>
インキ(C)の代わりにインキ(Z)を用いた以外は実施例2と同様にしてカードを作製した。
・インキ(Z)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂 :30重量部
(積水化学工業、エスレックA)
黄顔料(御国色素、MHI Black #220) : 6重量部
溶剤(テトラヒドロフラン) :70重量部
【0039】
かかる比較例1,及び2のカードは。カードに要求される耐光性、耐薬品性などは実施例1、2と同様であったが、熱ラミネート後のカードの反りが大きく、情報記録カードとしては使用に耐えうるものではなかった。
【0040】
以上のように、比較例1、2のカードは基材と印刷層の熱収縮率が異なるのでカードが反ってしまうため、カードとしての見栄えばかりでなく、後工程での加工設備や実用時のリーダー/ライター内で詰まる恐れがあり、カードしては使用できないものである。
また、環境的な配慮からポリ塩化ビニル樹脂以外の樹脂をカード用基材に用いても、印刷インキに従来と同じ様に塩化ビニル系の材料を用いたので脱PVCは不十分なものになってしまう。
【0041】
これに対して実施例1、2の磁気カードでは、基材に非晶性の熱可塑性樹脂を用い、印刷層に加熱収縮率が同程度の樹脂を用いているので、カードの反りが無く、また、ポリ塩化ビニル樹脂を用いていないため、用済み後焼却したとしても極めて廃棄性に優れたカードといえる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルのシート状基材の両面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層を設けたので、印刷層を積層して熱ラミネートにより一体化させた場合のカードの反りを防いだ、また、使用後の焼却廃棄時に塩化水素を発生させず、塩化水素の問題やダイオキシンの問題のない、カードとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカードの一実施例の断面を示す説明図である。
【図2】実施例1のカードを示す説明図である。
【図3】実施例2のカードの断面を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・非晶性ポリエステルのシート状基材
2、8・・印刷層
3・・非晶性ポリエステルのシート
4、7、9・・PETGシート
5、11・・絵柄印刷層
6、12・・磁気テープ
10・・白色シート
13、14・・アロイシート

Claims (5)

  1. テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルのシート状基材の少なくとも一方の面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層を設けたことを特徴とするカード。
  2. 前記印刷層上に、前記非晶性ポリエステルのシートを積層したことを特徴とする請求項1記載のカード。
  3. テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体である非晶性ポリエステルと、テレフタル酸とイソフタル酸及びエチレングリコールとの共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等から選ばれる少なくとも一つの樹脂とのアロイ(アロイB)のシート状基材の少なくとも一方の面に、該非晶性ポリエステルとポリカボネートとのアロイ(アロイA)と色素を主成分とする印刷層を設けたことを特徴とするカード。
  4. 前記印刷層上に、前記アロイ(アロイB)のシートを積層したことを特徴とする請求項3記載のカード。
  5. 請求項1乃至請求項4記載のカード上に、磁気記録層やICモジュールなどの情報を記録する層を積層したことを特徴とするカード。
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