JP2009230488A - Icカードの製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 カード基材内に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナ付近のコアシートとオーバーシートの間にできる空間の大きさに影響されずに、安定して、コアシートとオーバーシートの間に気泡のない非接触型ICカードを製造することができる非接触型ICカードの製造方法を提供することである。
【解決手段】 本発明によるICカードの製造方法は、オーバーシート2a、2bの片面に熱可塑性樹脂からなる接着剤を印刷し、排出経路7a、7b、7c、7d、及び接着層3a、3bを設け、排出経路7a、7b、7c、7d、及び接着層3a、3bを設けた、オーバーシート2a、2bの面をコアシート1に対向させ、排出経路7aと排出経路7bの直交する交差部77aを非接触型ICモジュール4上に配置し、排出経路7cと排出経路7dの直交する交差部77bを非接触型ICモジュール4上に配置し、コアシート1の両面にオーバーシート2aとオーバーシート2bを重ね、積層する事で解決を図る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非接触型通信機能を備えたICモジュールと通信用アンテナを内蔵するICカードの製造方法に関するものである。
近年、会員カード、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、乗車定期券、電子マネー等のカード分野において、ICカードが、その利便性及び耐久性の面から様々な分野で使用され、幅広く普及してきている。
ICカードは、カード基材に表面を切削して凹部を設け、通信用の接触端子を持つICモジュールを搭載する接触型ICカードと、非接触型通信機能を備えたICモジュール(以下、非接触型ICモジュールと表記する)と通信用アンテナをカード基材に埋設する非接触型ICカードに大別される。
近年、ICカードに対してセキュリティーを重視する傾向が強まり、通信用の接触端子がカード表面に露出している接触型ICカードに比べ、非接触型ICモジュールと通信用アンテナをカード基材内部に埋設し、ICモジュールとの電気的接触が容易に行えない非接触型ICカードは、例えば、偽造防止等の面に置いて優位であり、多くの分野で普及してきている。
また、接触型ICカードは、リーダライタに挿入しなければ通信できないのに対し、非接触型ICカードはリーダライタにかざすだけで通信できるという利点があり、その利便性から非接触ICカードの利用者数は年々増加傾向にある。
非接触型ICカードは、一般的に、電気的に結合した通信用アンテナと非接触型ICモジュールを、PVC(硬質塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET-G(非結晶性ポリエチレンテレフタレートコポリマー)等の材料から成る樹脂シートで挟み、加熱し、加圧して積層して作られている。
近年、ICカードに対するセキュリティー対策や、様々な用途のICカードに対応する為に、ICカードの積層構造は様々な構造をとっている。例えば、PVC(硬質塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET-G(非結晶性ポリエチレンテレフタレートコポリマー)等の材料から成る樹脂シートの内、同じ材料の樹脂シートを複数枚使用し積層するICカードや、材料の異なる樹脂シートを複数種類用いて積層するICカードがある。
ICカードの厚さは、JIS規格によれば680μm以上840μm以下であり、一般的に780μmが多く用いられる。カード基材に埋設する非接触型ICモジュールは、400μm以上500μm以下の厚みの非接触型ICモジュールが良く用いられ、通信用アンテナは、厚みが50μm程度のエッチングコイルや、線径60μm程度の巻線コイルが一般的に用いられている。
非接触型ICモジュールを埋設するカード基材の主部となるシート(以下、コアシートと表記する)の厚みは、使用する非接触型ICモジュールの厚みを考慮し適宜選定され、必要な厚みを1枚のシートで得る場合や、複数枚のシートを積層して必要な厚みを得る場合がある。
非接触型ICカードは、例えば、コアシートに貫通孔あるいは凹部を設けて、非接触型ICモジュールを挿入し、コアシートの上に通信用アンテナを設置し、コアシートの両面あるいは片面に、非接触型ICモジュールと通信用アンテナを覆い、ICカードの一番外側となるシート(以下、オーバーシートと表記する)を配置し、加熱し、加圧し、シートを積層してカード基材内に非接触型ICモジュールと通信用アンテナを埋設する方法がある。
非接触型ICカードのオーバーシートは、例えば、非接触型ICモジュールの厚さを500μmとし、コアシートの厚みを500μmとし、通信用アンテナに線径60μmの巻線コイルを用い、コアシートの両面にオーバーシートを配置する場合、JIS規格によるところのICカードの厚みが680μm以上840μm以下であることを考慮すると、オーバーシートは90μm以上170μm以下の厚みを選定できる。ここで、カードを使用する際に一般に必要とされるカード基材への曲げやひねり等の外力に対する耐性を確保し、非接触型ICモジュールを衝撃や圧力から守る為に、オーバーシートはできるだけ厚いものを選定するのが好ましいが、一般的には、メーカー標準品の100μm、もしくは150μmのシートが用いられる場合が多い。
従来、コアシートに配置した非接触型ICモジュールと通信用アンテナは、コアシートに対して凸状になっており、非接触型ICモジュールと通信用アンテナを配置したコアシートに、上記100μm程度の薄い樹脂シートから成るオーバーシートを重ねると、コアシートに配置した非接触型ICモジュールと通信用アンテナが支柱となり、オーバーシートはテントのように裾が広がり、コアシートとオーバーシートの間に空間ができる。この状態で、コアシートとオーバーシートを金属板で挟持し、加熱し、加圧し、シートを積層してカード基材内に非接触型ICモジュールと通信用アンテナを埋設した際に、コアシートとオーバーシートの間に気泡が残ってしまい、カード表面に凹凸ができ、カード外観品質を著しく損なうだけでなく、この気泡部分からオーバーシートが破損するという問題があった。
上記問題に対し、コアシート表面に微細な凹凸部からなる粗面を構成し、微細な凹凸部の作る空間を介して、コアシートとオーバーシートの間にできる空間に存在する空気を排出し、コアシートとオーバーシートの間に気泡が発生するのを防ぐ技術が知られており、このようなICカードの製造方法及びICカードは、例えば特許文献1に示されている。
特開平10−24688号公報
しかしながら、例えば、コアシートとオーバーシートの重なり合う面を微細な凹凸部からなる粗面にし、コアシートとオーバーシートの間にできる空間に存在する空気を排出する従来技術の製造方法では、前記粗面が排出する空気の量が微少である為に、カード基材に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナの大きさによっては、コアシートとオーバーシートの間に大きな空間が生じ、空間に存在する空気を完全に排出することができない場合があり、コアシートとオーバーシートの間に発生する気泡を完全に防ぐことができないという問題があった。
本発明の課題は、カード基材内に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナ付近のコアシートとオーバーシートの間にできる空間の大きさに影響されずに、安定して、コアシートとオーバーシートの間に気泡のない非接触型ICカードを製造することができる非接触型ICカードの製造方法を提供することである。
本発明は、コアシートとオーバーシートの間に配置した非接触型ICモジュールと通信用アンテナ周辺にできる空間に存在する空気を排出する為の溝を、前記非接触型ICモジュール及び通信用アンテナの上を横断する様に設け、非接触型ICモジュールと通信用アンテナ周辺にできる空間に存在する空気を前記溝を介して、コアシートとオーバーシートの間から外へ排出し、コアシートとオーバーシートの間に空気のない、つまり気泡のない非接触型ICカードを製造することを可能にしたICカードの製造方法である。
コアシートとオーバーシートの間に配置した非接触型ICモジュールと通信用アンテナ周辺にできる空間に存在する空気は、コアシートとオーバーシートの積層時の熱と圧力で軟化した前記接着層及び前記樹脂シートにより、コアシートとオーバーシートの間から外へと押し出される方向に力を受けるが、コアシートとオーバーシートの間に非接触型ICモジュールと通信用アンテナが存在しない部分、すなわち、コアシートとオーバーシートに設けた接着層が接触している部分、及び自己融着性を有したコアシートとオーバーシートが接触している部分が、コアシートとオーバーシートの積層時の熱と圧力で密着し、前記空気がコアシートとオーバーシートの間を移動することを妨げる為に、前記空気がコアシートとオーバーシートの間に残ってしまう。
本発明は、本発明者が実験により見出した、オーバーシートに設けた熱可塑性樹脂または熱硬化系樹脂からなる接着層、及び自己融着性を有したオーバーシートが、コアシートとオーバーシートの積層時の熱で軟化し、流動しやすい状態になり、更に、コアシートとオーバーシートの積層時の真空引きと圧力により、前記軟化した接着層及びオーバーシートが、コアシートとオーバーシートの間に配置した非接触型ICモジュールと通信用アンテナ周辺にできる空間、及び前記空間に存在する空気を排出する為の排出経路を成す溝に流れ込み、前記空気を押し出しながら、前記空間及び前記溝を塞ぐことができるという知見に基づくものである。
コアシートとオーバーシートの間に配置した非接触型ICモジュールは、コアシートとオーバーシートの間に配置した通信用アンテナより大きい為、コアシートとオーバーシートの間にできる空間は、通信用アンテナ周辺の空間より、非接触型ICモジュール周辺の空間の方が大きく、コアシートとオーバーシートの間から外へ排出すべき空気の量も多い。
また、前記非接触型ICモジュールは、コアシート面に対し最も突出しており、コアシートとオーバーシートの積層時の圧力が最初に加わる部分であり、前記非接触型ICモジュール上の熱可塑性樹脂または熱硬化系樹脂からなる接着層及び自己融着性を有したオーバーシートが、最初に動き出して非接触型ICモジュール近傍の前記溝に流れ込み、前記溝を縮小させる。従って、非接触型ICモジュール周辺の空間に存在する空気を排出し終わらないうちに、非接触型ICモジュール近傍の空気の通り道となる前記溝が小さくなり、前記空気の排出効率が下がる。
本発明は、本発明者が実験により見出した、空気を排出する為の排出経路を成す溝を、コアシートに配置した非接触型ICモジュールの真上で十字に交差し、2本設ける事により、前記非接触型ICモジュール上の熱可塑性樹脂または熱硬化系樹脂からなる接着層及び自己融着性を有したオーバーシートの量を減少させ、前記接着層及び前記オーバーシートが非接触型ICモジュール近傍の前記溝に流れ込む速度を鈍らせ、2本設けた前記溝でより効率よく、非接触型ICモジュール周辺の空間に存在する空気を、全てコアシートとオーバーシートの間から外へ排出することができるという知見に基づくものである。
本発明によれば、電気的に結合した非接触型ICモジュールと通信用アンテナを、カード基材を成す樹脂シートで挟み、前記カード基材に埋設する非接触型ICカードの製造方法であって、前記樹脂シートは、コアシートと、前記コアシートの両面あるいは片面に配置するオーバーシートからなり、前記コアシートに貫通孔あるいは凹部を設け、前記貫通孔あるいは前記凹部に、前記非接触型ICモジュールを挿入し、前記コアシートの上に前記通信用アンテナを設置し、前記オーバーシートの前記コアシートと重ね合わせる面に、予め、前記コアシートと前記オーバーシートの間にできる空間に存在する空気を排出する排出経路を設け、前記オーバーシートを前記コアシートの両面あるいは片面に重ね、前記オーバーシートと前記コアシートを重ね合わせたものを金属板で挟持し、真空引きし、加熱し、加圧し、積層し、前記カード基材内に前記非接触型ICモジュールと前記通信用アンテナを埋設することを特徴とするICカードの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記排出経路は、前記非接触型ICモジュールの真上で直交し、前記通信用アンテナと交差し、前記オーバーシートの幅方向の両端間、及び長さ方向の両端間に連続した溝であることを特徴とするICカードの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記排出経路は、幅が0.2mm以上2.0mm以下、深さが1μm以上30μm以下の連続した溝であることを特徴とするICカードの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記溝は、熱可塑性樹脂または熱硬化系樹脂からなる接着剤を前記オーバーシートの面に印刷して設けたことを特徴とするICカードの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記溝は、前記オーバーシートと前記コアシートに自己融着性を有する樹脂シートを用い、前記オーバーシートの表面を切削して設けたことを特徴とするICカードの製造方法が得られる。
本発明によれば、カード基材に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナの大きさに影響されずに、コアシートとオーバーシートの間に発生する空間に存在する空気を完全に排出するICカードの製造方法が得られ、コアシートとオーバーシートの間に気泡のない非接触型ICカードを安定して製造することができる。
本発明によるICカードの製造方法は、例えば、非接触型ICモジュールと通信用アンテナを電気的に結合し、コアシートに貫通孔あるいは凹部を設け、前記貫通孔あるいは前記凹部に、前記非接触型ICモジュールを挿入し、前記コアシートの上に前記通信用アンテナを設置し、前記コアシートとオーバーシートの間にできる空間に存在する空気を排出する排出経路をオーバーシートに設け、前記排出経路を有する面を前記コアシートに向け、非接触型ICモジュールと通信用アンテナを配置した前記コアシートの一方の面に、または、非接触型ICモジュールと通信用アンテナを配置していないもう一方の面を含み両面に、前記オーバーシートを重ね、金属板で挟持し、真空引きし、加熱し、加圧し、積層し、前記非接触型ICモジュールと前記通信用アンテナを、前記コアシートと前記オーバーシートにより構成されるカード基材に埋設する。
非接触型ICモジュールは、市販されているどのような形状のものを用いても良い。JIS規格によれば、ICカードの最大厚みは840μmであり、カード基材に埋設する事を考慮すれば、できるだけ小型で、薄型の非接触型ICモジュールを用いるのが好ましい。
通信用アンテナは、エッチングアンテナ、巻線アンテナ等、非接触型ICモジュールに合わせ適宜選択するのが良い。カード基材に埋設する事を考慮すれば、巻線アンテナを用いるのが好ましい。
コアシートは、PVC、PET、PET-G等の材料から成る一般的なカード用樹脂シートを適宜選択するのが良い。非接触型ICモジュールと通信用アンテナを埋設する事を考慮し、かつ環境問題に配慮するのであれば、PET-Gから成る樹脂シートを用いるのが好ましい。
オーバーシートは、PVC、PET、PET-G等の材料から成る一般的なカード用樹脂シートを適宜選択するのが良い。コアシートとの積層に接着剤を用いず、かつ環境問題に配慮するのであれば、PET-Gから成る樹脂シートを用いるのが好ましい。また、ICカード表面に外傷に対する耐性、及び強度を必要とするのであれば、PETから成る樹脂シートを用いるのが好ましく、接着剤を用いてコアシートと積層する。
接着剤は、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ナイロン系接着剤等の熱硬化系樹脂からなる接着剤や、オレフィン系接着剤、飽和共重合体ポリエステル系接着剤、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系接着剤等の熱可塑性樹脂からなる接着剤のいずれを用いても良く、適宜選択するのが良い。カード基材に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナの周りに気泡を発生させないで埋設する事を考慮すれば、EVA系接着剤を用いるのが好ましい。
排出経路は、自己融着性を有する樹脂シートからなるオーバーシートを切削し、溝を設けて構成する、または、オーバーシートに接着剤を印刷し、溝を設けて構成する。何れの方法で溝を設けて排出経路を構成しても良く、適宜選択するのが良い。
排出経路を構成する溝の本数は、種々の実験の結果、コアシートに配置された非接触型ICモジュールの真上で直交し、前記通信用アンテナと少なくとも4箇所で交差し、排出経路を構成する溝を設けるオーバーシートの幅方向の両端間、及び長さ方向の両端間に連続していれば良く、適宜選択するのが良い。コストを考慮すれば、オーバーシートの幅方向に一本、オーバーシートの長さ方向に一本の合計2本とするのが好ましい。
排出経路を構成する溝の幅は、種々の実験の結果、0.2mm以上2.0mm以下であれば良く、カード基材に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナの大きさを考慮し、適宜選択するのが良い。
排出経路を構成する溝の深さは、種々の実験の結果、1μm以上30μm以下であれば良く、カード基材に埋設する非接触型ICモジュールと通信用アンテナの大きさを考慮し、適宜選択するのが良い。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
図1は、本発明のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図1(a)は分解斜視図、図1(b)は断面図である。
本発明によるICカードの製造方法は、まず、非接触型ICモジュール4と通信用アンテナ5を半田接合し、コアシート1に貫通孔8を設け、貫通孔8に非接触型ICモジュール4を挿入し、コアシート1の上に通信用アンテナ5を設置し、オーバーシート2a、2bの片面に熱可塑性樹脂からなる接着剤を印刷し、排出経路7a、7b、7c、7d、及び接着層3a、3bを設け、排出経路7a、7b、7c、7d、及び接着層3a、3bを設けた、オーバーシート2a、2bの面をコアシート1に対向させ、排出経路7aと排出経路7bの直交する交差部77aを非接触型ICモジュール4上に配置し、排出経路7cと排出経路7dの直交する交差部77bを非接触型ICモジュール4上に配置し、コアシート1の両面にオーバーシート2aとオーバーシート2bを重ね、ICカードを構成する部材の集合体6を得た。
非接触型ICモジュール4は、一般的に市販されている金属フレームに樹脂モールドがなされているタイプで、厚みが500μmであり、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの非接触型ICモジュールを用いた。
通信用アンテナ5は、一般的に市販されている線径が140μmのウレタン被膜銅線を用いて巻線して得た。
コアシート1は、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが480μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用い、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの貫通孔8を樹脂シートに開けて得た。
オーバーシート2a、2bは、一般的に市販されているPETからなる樹脂シートで、厚みが150μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用いた。
接着層3a、3bは、一般的に市販されている熱可塑性樹脂の飽和共重合体ポリエステル系接着剤を用い、オーバーシート2a、2bにシルク印刷を行い、得た。接着層3a、3bの厚みは、後述する排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法と同一である。
排出経路7a、7b、7c、7dは、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法を0.1mm、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、3.0mmの6水準とし、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法を0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準として、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、排出経路7a、7b、7c、7dに対応する印刷を施さない部分を、図示しないシルク印刷用版に設け、オーバーシート2a、2bにシルク印刷を行い、得た。
次に、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明のICカードの製造方法を説明する図で、図2(a)は集合体6の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業を実施する前の状態を示している。
図2(b)は積層体61及び非接触型ICカード62の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業が終了し、ICカードを構成する部材の集合体6が積層された状態を示している。本実施例では、集合体6を図示しない金属板で挟持し、図示しない真空ポンプを備えた熱プレス装置を用い、真空ポンプで熱プレスの装置内部を0.4×10−6Paまで真空引きし、温度130℃で加熱し、圧力1MPaで加圧し、この真空引き、加熱、加圧の状態を45分間保持して、積層体61を得た。
続いて、積層体61をカード状に打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。図2(b)の白抜き矢印は、非接触型ICカード62を含み構成した積層体61から、非接触型ICカード62を分離した事を示している。ICカードの寸法は、JIS規格によれば、長さ方向の寸法は85.47mm以上85.72mm以下であり、幅方向の寸法は53.92mm以上54.03mm以下である。本実施例では、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmである積層体61を、長さ方向の寸法が85.60mmで、幅方向の寸法が54.00mmのカードに打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。
本実施例では、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法を0.1mm、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、3.0mmの6水準とし、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法を0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準とし、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、カードを100枚ずつ作成し、暗室でブラックライトを用い、カード一枚一枚を透かし、カード内部の気泡の有無を調べた。
表1は、カード内部の気泡の有無を調べた結果を、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、気泡カードの発生率で表したものである。実験の結果から、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法は、0.2mm以上2.0mm以下が最適であり、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法は、1μm以上30μm以下が最適であることがわかった。
Figure 2009230488
(実施例2)
図3は、本発明のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図3(a)は分解斜視図、図3(b)は断面を説明する図である。
本発明によるICカードの製造方法は、まず、非接触型ICモジュール4と通信用アンテナ5を半田接合し、コアシート1に貫通孔8を設け、貫通孔8に非接触型ICモジュール4を挿入し、コアシート1の上に通信用アンテナ5を設置し、オーバーシート2a、2bの片面を切削し、排出経路7a、7b、7c、7dを設け、排出経路7a、7b、7c、7dを設けた、オーバーシート2a、2bの面をコアシート1に対向させ、排出経路7aと排出経路7bの直交する交差部77aを非接触型ICモジュール4上に配置し、排出経路7cと排出経路7dの直交する交差部77bを非接触型ICモジュール4上に配置し、コアシート1の両面にオーバーシート2aとオーバーシート2bを重ね、ICカードを構成する部材の集合体6を得た。
非接触型ICモジュール4は、一般的に市販されている金属フレームに樹脂モールドがなされているタイプで、厚みが500μmであり、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの非接触型ICモジュールを用いた。
通信用アンテナ5は、一般的に市販されている線径が140μmのウレタン被膜銅線を用いて巻線して得た。
コアシート1は、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが480μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用い、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの貫通孔8を樹脂シートに開けて得た。
オーバーシート2a、2bは、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが150μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用いた。
排出経路7a、7b、7c、7dは、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法を0.1mm、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、3.0mmの6水準とし、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法を0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準として、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、切削装置を用い、切削を行い、得た。
次に、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明のICカードの製造方法を説明する図で、図4(a)は集合体6の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業を実施する前の状態を示している。
図4(b)は積層体61及び非接触型ICカード62の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業が終了し、ICカードを構成する部材の集合体6が積層された状態を示している。本実施例では、集合体6を図示しない金属板で挟持し、図示しない真空ポンプを備えた熱プレス装置を用い、真空ポンプで熱プレスの装置内部を0.4×10-6Paまで真空引きし、温度130℃で加熱し、圧力1MPaで加圧し、この真空引き、加熱、加圧の状態を45分間保持して、積層体61を得た。
続いて、積層体61をカード状に打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。図4(b)の白抜き矢印は、非接触型ICカード62を含み構成した積層体61から、非接触型ICカード62を分離した事を示している。ICカードの寸法は、JIS規格によれば、長さ方向の寸法は85.47mm以上85.72mm以下であり、幅方向の寸法は53.92mm以上54.03mm以下である。本実施例では、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmである積層体61を、長さ方向の寸法が85.60mmで、幅方向の寸法が54.00mmのカードに打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。
本実施例では、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法を0.1mm、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、3.0mmの6水準とし、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法を0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準とし、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、カードを100枚ずつ作成し、暗室でブラックライトを用い、カード一枚一枚を透かし、カード内部の気泡の有無を調べた。
表2は、カード内部の気泡の有無を調べた結果を、幅方向の寸法水準と深さ方向の寸法水準の組み合わせ毎に、気泡カードの発生率で表したものである。実験の結果から、排出経路7a、7b、7c、7dの幅方向の寸法は、0.2mm以上2.0mm以下が最適であり、排出経路7a、7b、7c、7dの深さ方向の寸法は、1μm以上30μm以下が最適であることがわかった。
Figure 2009230488
(比較例)
図5は、比較例のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図5(a)は分解斜視図、図5(b)は断面を説明する図である。
比較例のICカードの製造方法は、まず、非接触型ICモジュール4と通信用アンテナ5を半田接合し、コアシート1に貫通孔8を設け、貫通孔8に非接触型ICモジュール4を挿入し、コアシート1の上に通信用アンテナ5を設置し、オーバーシート2a、2bの片面に熱可塑性樹脂からなる接着剤を印刷し、接着層3a、3bを設け、接着層3a、3bを設けた、オーバーシート2a、2bの面をコアシート1に対向させ、コアシート1の両面にオーバーシート2aとオーバーシート2bを重ね、ICカードを構成する部材の集合体6を得た。
非接触型ICモジュール4は、一般的に市販されている金属フレームに樹脂モールドがなされているタイプで、厚みが500μmであり、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの非接触型ICモジュールを用いた。
通信用アンテナ5は、一般的に市販されている線径が140μmのウレタン被膜銅線を用いて巻線して得た。
コアシート1は、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが480μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用い、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの貫通孔8を樹脂シートに開けて得た。
オーバーシート2a、2bは、一般的に市販されているPETからなる樹脂シートで、厚みが150μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用いた。
接着層3a、3bは、一般的に市販されている熱可塑性樹脂の飽和共重合体ポリエステル系接着剤を用い、オーバーシート2a、2bにシルク印刷を行った。
接着層3a、3bの厚みは、上述実施例1にあわせ、0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準とし、シルク印刷を行った。
次に、図6を参照しながら説明する。図6は、比較例のICカードの製造方法を説明する図で、図6(a)は集合体6の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業を実施する前の状態を示している。
図6(b)は積層体61及び非接触型ICカード62の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業が終了し、ICカードを構成する部材の集合体6が積層された状態を示している。本実施例では、集合体6を図示しない金属板で挟持し、図示しない真空ポンプを備えた熱プレス装置を用い、真空ポンプで熱プレスの装置内部を0.4×10-6Paまで真空引きし、温度130℃で加熱し、圧力1MPaで加圧し、この真空引き、加熱、加圧の状態を45分間保持して、積層体61を得た。
続いて、積層体61をカード状に打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。図6(b)の白抜き矢印は、非接触型ICカード62を含み構成した積層体61から、非接触型ICカード62を分離した事を示している。ICカードの寸法は、JIS規格によれば、長さ方向の寸法は85.47mm以上85.72mm以下であり、幅方向の寸法は53.92mm以上54.03mm以下である。本実施例では、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmである積層体61を、長さ方向の寸法が85.60mmで、幅方向の寸法が54.00mmのカードに打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。
本比較例では、接着層3a、3bの厚み、0.5μm、1.0μm、3.0μm、5.0μm、10μm、20μm、30μm、40μmの8水準毎に、カードを100枚ずつ作成し、暗室でブラックライトを用い、カード一枚一枚を透かし、カード内部の気泡の有無を調べた。
表3は、カード内部の気泡の有無を調べた結果を、接着層の厚み水準毎に気泡カードの発生率で表したものである。実験の結果から、カード基材内部に気泡が発生しているカードが、接着層の厚みの全水準で10%から15%発生しており、カード基材内部に発生する気泡を完全に防ぐことができないことが分かった。
Figure 2009230488
(比較例)
図7は、比較例のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図7(a)は分解斜視図、図7(b)は断面を説明する図である。
本発明によるICカードの製造方法は、まず、非接触型ICモジュール4と通信用アンテナ5を半田接合し、コアシート1に貫通孔8を設け、貫通孔8に非接触型ICモジュール4を挿入し、コアシート1の上に通信用アンテナ5を設置し、コアシート1の両面にオーバーシート2aとオーバーシート2bを重ね、ICカードを構成する部材の集合体6を得た。
非接触型ICモジュール4は、一般的に市販されている金属フレームに樹脂モールドがなされているタイプで、厚みが500μmであり、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの非接触型ICモジュールを用いた。
通信用アンテナ5は、一般的に市販されている線径が140μmのウレタン被膜銅線を用いて巻線して得た。
コアシート1は、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが480μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用い、幅方向の寸法が10mmであり、長さ方向の寸法が10mmの貫通孔8を樹脂シートに開けて得た。
オーバーシート2a、2bは、一般的に市販されているPET-Gからなる樹脂シートで、厚みが150μmであり、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmの樹脂シートを用いた。
次に、図8を参照しながら説明する。図8は、比較例のICカードの製造方法を説明する図で、図8(a)は集合体6の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業を実施する前の状態を示している。
図8(b)は積層体61及び非接触型ICカード62の断面図であり、真空引き、加熱、加圧の積層作業が終了し、ICカードを構成する部材の集合体6が積層された状態を示している。本実施例では、集合体6を図示しない金属板で挟持し、図示しない真空ポンプを備えた熱プレス装置を用い、真空ポンプで熱プレスの装置内部を0.4×10-6Paまで真空引きし、温度130℃で加熱し、圧力1MPaで加圧し、この真空引き、加熱、加圧の状態を45分間保持して、積層体61を得た。
続いて、積層体61をカード状に打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。図8(b)の白抜き矢印は、非接触型ICカード62を含み構成した積層体61から、非接触型ICカード62を分離した事を示している。ICカードの寸法は、JIS規格によれば、長さ方向の寸法は85.47mm以上85.72mm以下であり、幅方向の寸法は53.92mm以上54.03mm以下である。本実施例では、幅方向の寸法が90mmであり、長さ方向の寸法が140mmである積層体61を、長さ方向の寸法が85.60mmで、幅方向の寸法が54.00mmのカードに打ち抜き、非接触型ICカード62を得た。
本比較例では、カードを100枚ずつ作成し、暗室でブラックライトを用い、カード一枚一枚を透かし、カード内部の気泡の有無を調べた。その結果10%のカードに気泡の発生が確認された。従って、カード基材内部に発生する気泡を完全に防ぐことができないことが分かった。
以上の比較より、本発明のICカードの製造方法によれば、コアシートとオーバーシートの間に発生する空間に存在する空気を完全に排出することができるが、従来のICカードの製造方法では、コアシートとオーバーシートの間に発生する空間に存在する空気を完全に排出することができないことが明確になった。
以上、実施例を用いて、この発明の実施の形態を説明したが、この実施例に限られるものでなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当事者であれば、当然なしえるであろう各種変形、製造するシート寸法及びカード数量の拡大、修正もまた本発明に含まれることは勿論である。
本発明のICカードの製造方法を用いることにより、現在、普及が目覚しい非接触型ICカードの利用分野において、コアシートとオーバーシートの間に気泡のない非接触型ICカードを安定して供給できる。
本発明のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図1(a)は分解斜視図、図1(b)は断面を説明する図。 本発明のICカードの製造方法を説明する図で、図2(a)は集合体の断面図、図2(b)は積層体及び非接触型ICカードの断面図。 本発明のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図3(a)は分解斜視図、図3(b)は断面を説明する図。 本発明のICカードの製造方法を説明する図で、図4(a)は集合体の断面図、図4(b)は積層体及び非接触型ICカードの断面図。 比較例のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図5(a)は分解斜視図、図5(b)は断面を説明する図。 比較例のICカードの製造方法を説明する図で、図6(a)は集合体の断面図、図6(b)は積層体及び非接触型ICカードの断面図。 比較例のICカードの製造方法を説明する非接触型ICカードの構成を説明する図で、図7(a)は分解斜視図、図7(b)は断面を説明する図。 比較例のICカードの製造方法を説明する図で、図8(a)は集合体の断面図、図8(b)は積層体及び非接触型ICカードの断面図。
符号の説明
1 コアシート
2a、2b オーバーシート
3a、3b 接着層
4 非接触型ICモジュール
5 通信用アンテナ
6 集合体
7a、7b、7c、7d 排出経路
8 貫通孔
61 積層体
62 非接触型ICカード
77a、77b 交差部
99 気泡

Claims (5)

  1. 電気的に結合した非接触型ICモジュールと通信用アンテナを、カード基材を成す樹脂シートで挟み、前記カード基材に埋設する非接触型ICカードの製造方法であって、前記樹脂シートは、コアシートと、前記コアシートの両面あるいは片面に配置するオーバーシートからなり、前記コアシートに貫通孔あるいは凹部を設け、前記貫通孔あるいは前記凹部に、前記非接触型ICモジュールを挿入し、前記コアシートの上に前記通信用アンテナを設置し、前記オーバーシートの前記コアシートと重ね合わせる面に、予め、前記コアシートと前記オーバーシートの間にできる空間に存在する空気を排出する排出経路を設け、前記オーバーシートを前記コアシートの両面あるいは片面に重ね、前記オーバーシートと前記コアシートを重ね合わせたものを金属板で挟持し、真空引きし、加熱し、加圧し、積層し、前記カード基材内に前記非接触型ICモジュールと前記通信用アンテナを埋設することを特徴とするICカードの製造方法。
  2. 前記排出経路は、前記非接触型ICモジュールの上で直交し、前記通信用アンテナと交差し、前記オーバーシートの幅方向の両端間、及び長さ方向の両端間に連続した溝であることを特徴とする請求項1記載のICカードの製造方法。
  3. 前記排出経路は、幅が0.2mm以上2.0mm以下、深さが1μm以上30μm以下の連続した溝であることを特徴とした請求項1乃至2のいずれかに記載のICカードの製造方法。
  4. 前記溝は、熱可塑性樹脂または熱硬化系樹脂からなる接着剤を前記オーバーシートの面に印刷して設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のICカードの製造方法。
  5. 前記溝は、前記オーバーシートと前記コアシートに自己融着性を有する樹脂シートを用い、前記オーバーシートの表面を切削して設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のICカードの製造方法。
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