JPH11272831A - Icカードの製造方法およびicカード - Google Patents

Icカードの製造方法およびicカード

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JPH11272831A
JPH11272831A JP7080798A JP7080798A JPH11272831A JP H11272831 A JPH11272831 A JP H11272831A JP 7080798 A JP7080798 A JP 7080798A JP 7080798 A JP7080798 A JP 7080798A JP H11272831 A JPH11272831 A JP H11272831A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICカードの製造ラインがトラブルによって
停止したとしても製造ラインへの悪影響を避けるととも
に、樹脂充填時のボイドや樹脂硬化時のしわを防止して
表面の平坦なICカードを製造する。 【解決手段】 開口部にICモジュールが埋め込まれた
コアシートの上下を、マイクロカプセル型潜在性触媒を
含む樹脂が塗布された2枚のカバーシートで挟む工程
と、コアシートおよびカバーシートを120〜180℃
において加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシートの開
口部に樹脂を充填するとともに潜在性触媒を包むマイク
ロカプセルを破壊する工程と、コアシートおよびカバー
シートを加熱炉に入れて樹脂を硬化させ、110℃以下
に設定された加熱炉出口から引き出して冷却する工程と
有するICカードの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICカードの製造方
法およびICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードや無線カードは、磁気カード
と比較して情報量を多く記憶できることから、将来的に
は広範に普及すると予想されている。これらのカード
は、平板状のカード本体の中にICモジュールおよび必
要に応じて導線をコイル状に複数回巻いたアンテナを埋
め込み、樹脂で成形した構造を有する。
【0003】ICカードや無線カードは、図1に示すよ
うなコアシート1を用いて製造される。このコアシート
1には、ICモジュールが埋め込まれる開口部1a、お
よび導線コイルからなるアンテナが埋め込まれる四辺形
状の開口部1bが設けられている。成形時に多数のカー
ドに対応する開口部を設けた長尺のコアシートを用い、
成形後に切断することにより1枚ずつのカードが製造さ
れる。これらのICカードや無線カードの製造方法とし
ては、コアシートの開口部にICモジュールやアンテナ
などを埋め込み、このコアシートを樹脂を塗布した2枚
のカバーシートの間に挟み、上下から加熱したロールや
プレスを用いて圧縮成形し、最終的に加熱炉で樹脂を硬
化させる方法が用いられる。この製造工程は、上下2枚
のカバーシートに熱硬化性樹脂を塗布し、そのままこれ
らのカバーシートでICモジュールなどを埋め込んだコ
アシートの上下を挟んでカード成形を行うという製造ラ
インで実施することが検討されている。
【0004】しかし、上記のような製造ラインでは、ト
ラブルなどによってラインが停止した場合には熱硬化性
樹脂の硬化が進行するため、製造ライン全体に悪影響を
及ぶおそれがある。したがって、製造ラインが停止した
ときの悪影響を避けることができる製造方法を開発する
ことが重要になる。
【0005】また、ICカードや無線カードは成形後に
表面に印刷がなされる。印刷時にカード表面に凹凸があ
ると、インクの塗布性が悪くなったり圧力ムラが生じる
ため、印刷ムラが生じ、場合によっては印刷されない部
分も発生する。具体的には、カード表面の凹凸は、スク
リーン印刷法で印刷する場合には20μm以内、熱転写
法で印刷する場合には10μm以内であることが好まし
い。特に、鮮明な印刷を実現するためには、カード表面
の凹凸は5μm以内であることが要求される。
【0006】ところが、ICモジュールやアンテナが埋
め込まれたコアシートの開口部の隙間に、カバーシート
に塗布された樹脂がうまく充填されないと、ボイドが発
生してカード表面に凹凸が生じる。また、ロールによる
ラミネート後に平板状のプレスなどを用いて圧力をかけ
てさらに圧着すると、かえってカード表面にしわが発生
することが多い。したがって、カード表面を平坦化でき
る製造方法を開発することが重要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、IC
カードの製造ラインがトラブルによって停止したとして
も製造ラインへの悪影響を避けることができる方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、樹脂充填時の
ボイドや樹脂硬化時のしわを防止して、表面の平坦なI
Cカードを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のICカードの製
造方法は、(a)開口部にICモジュールが埋め込まれ
たコアシートの上下を、マイクロカプセル型潜在性触媒
を含む樹脂が塗布された2枚のカバーシートで挟む工程
と、(b)コアシートおよびカバーシートを120〜1
80℃において加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシー
トの開口部に樹脂を充填するとともに潜在性触媒を包む
マイクロカプセルを破壊する工程と、(c)コアシート
およびカバーシートを加熱炉に入れて樹脂を硬化させ、
110℃以下に設定された加熱炉出口から引き出す工程
とを有する。
【0009】本発明の他のICカードの製造方法は、
(a)開口部にICモジュールが埋め込まれたコアシー
トの上下を、マイクロカプセル型潜在性触媒を含む樹脂
が塗布された2枚のカバーシートで挟む工程と、(b)
コアシートおよびカバーシートを120〜180℃にお
いて加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシートの開口部
に樹脂を充填して成形するとともに潜在性触媒を包むマ
イクロカプセルを破壊する工程と、(c)コアシートお
よびカバーシートを加熱炉に入れ、カバーシートに張力
を加えながら樹脂を硬化させ、110℃以下に設定され
た加熱炉出口から引き出す工程とを有する。
【0010】本発明のさらに他の製造方法は、コアシー
トおよびカバーシートを120〜180℃において加熱
加圧し、樹脂を溶融させてコアシートの開口部に樹脂を
充填して成形する際に、コアシートに設けられたアンテ
ナを配置するための開口部の各辺と、加熱圧着ロールと
の間に10℃以上の角度を設けることを特徴とする。
【0011】本発明のICカードは、開口部にICモジ
ュールおよびアンテナが埋め込まれたコアシートと、コ
アシートの上下を挟む2枚のカバーシートと、カバーシ
ートとコアシートとの間およびコアシートの開口部に充
填された樹脂とを具備したICカードであって、アンテ
ナが埋め込まれた四辺形状の開口部からカード外縁へ通
じる溝が設けられていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明のICカードの製造方法では、トラブルに
より製造ラインが停止する場合などに製造ラインに悪影
響を及ぼさないことを考慮して、カバーシートへの樹脂
塗布工程とカード成形工程を分離する。すなわち、予め
カバーシート上に樹脂を塗布し、ロール状に巻いたもの
を保存しておく。そして、カード成形工程において、予
め作製しておいた2枚のカバーシートで、開口部にIC
モジュールが埋め込まれたコアシートの上下を挟み、加
熱したロールなどを用いて圧縮成形し、加熱炉で樹脂を
硬化させる。
【0013】したがって、予め樹脂を塗布したカバーシ
ートの保存安定性を考慮すると、潜在性触媒を含有する
樹脂組成物を用いる必要がある。一方、カード表面の凹
凸を低減させる観点からは、樹脂をできるだけ低い温度
で硬化させることが有利である。これは、ICモジュー
ルと樹脂とで熱膨張率に差があるため、加熱炉から出さ
れて室温まで冷却するときの温度差が大きいほど両者の
熱収縮に大きな差で生じ、カード表面に凹凸が発生しや
すくなるためである。
【0014】ここで、樹脂を塗布したカバーシートの保
存安定性のみを考慮すると、高温硬化型潜在性触媒を用
いることが考えられる。しかし、高温硬化型潜在性触媒
を用いると、樹脂を低温で硬化させることができないた
め、カード表面に凹凸が生じやすい。
【0015】本発明においては、潜在性触媒として12
0〜180℃という比較的高温で破壊されるマイクロカ
プセル中に低温硬化型触媒を封入したマイクロカプセル
型潜在性触媒を用いる。こうしたマイクロカプセル型潜
在性触媒を含有する樹脂組成物は、マイクロカプセルが
破壊されない限り触媒が作用することはないので、樹脂
を塗布したカバーシートを安定に保存できる。また、カ
ード成形工程において樹脂が120〜180℃に加熱さ
れると、マイクロカプセルが破壊されて内部の触媒が流
出する。触媒が流出すると、樹脂は低温でも硬化する。
したがって、加熱硬化後に室温まで冷却するときの温度
差を小さくすることができ、ICモジュールと樹脂との
収縮差を低減してカード表面での凹凸発生を抑制するこ
とができる。このとき、加熱炉の出口温度を110℃以
下に設定しておけば、カード表面の平坦化に有効であ
る。なお、加熱炉の出口温度は100℃以下、さらに8
0℃以下に設定することが好ましい。
【0016】また、樹脂を硬化させる際にカバーシート
に張力を加えれば、プレスなどにより押圧しながら硬化
させる場合と異なり、カード表面にしわが発生すること
がないので、カード表面の平坦化に有効である。
【0017】さらに、成形時にコアシートに設けられた
アンテナを配置するための四辺形をなす開口部の各辺と
加熱圧着ロールとの間に10℃以上の角度を設けたり、
アンテナが埋め込まれた四辺形状の開口部を囲むコアシ
ートの枠部に、開口部から外部へ通じる溝を設ければ、
コアシートの開口部へ樹脂を良好に充填することがで
き、ボイドの発生を防止してカード表面の凹凸を抑制す
ることができる。
【0018】次に、本発明のICカードの製造に用いら
れる材料および全工程をより詳細に説明する。本発明に
おいて用いられる、カバーシートとコアシートとを接着
しコアシートの開口部を充填するための熱硬化性樹脂と
しては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹
脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単
独で用いてもよいし2種以上組み合わせても用いてもよ
い。このうちエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエ
ポキシ基を有するものであれば特に限定されない。たと
えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エボキシ樹
脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ
樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキ
シ樹脂、フェノールまたはアルキルフェノール類とヒド
ロキシベンズアルデヒド類との縮合物をエポキシ化して
得られるトリス(ヒドロキシフェニル)アルカンベース
のエポキシ樹脂、テトラ(ヒドロキシフェニル)アルカ
ンベースのエポキシ樹脂、2,2’,4,4’−テトラ
グリシジルベンゾフェノン、パラアミノフェノールのト
リグリシジルエーテル、ポリアリルグリシジルエーテ
ル、1,3,5−トリグリシジルエーテル化べンゼン、
2.2’,4,4’−テトラグリシドキシベンゼンなど
が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても
よいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0019】本発明で使用される触媒は、熱硬化性樹脂
と硬化剤との反応を促進するものであれば特に限定され
ず、通常使用されている低温硬化型の触媒が用いられ
る。たとえば、アミン、イミダゾール、ジアザビシクロ
アルケン、有機ホスフィン、ジルコニウムアルコラー
ト、ジルコニウムキレートなどが挙げられる。アミンと
しては、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−
メチルジシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルスルホン、ジメチルアミノメチ
ルフェノール、べンジルジメチルアミン、トリスジメチ
ルアミノメチルフェノールなどが挙げられる。イミダゾ
ールとしては、2−メチルイミダゾール、2−フェニル
イミダゾール、ヘプタデシルイミダゾール、2−ヘプタ
デシルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。ジア
ザビシクロアルケンとしては、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデンセン−7(DBU)、DBUの
フェノール塩(例えば、U−CAT SA No.1)
などが挙げられる。有機ホスフィンとしては、トリフェ
ニルホスフィン(TPP)、トリブチルホスフィン、ト
リシクロヘキシルホスフィン、メチルジフエニルホスフ
ィンなどが挙げられる。これらの触媒のうちでは、電気
特性の点からトリフェニルホスフィン、ヘプタデシルイ
ミダゾールが特に好ましい。これらの触媒は、通常の方
法でマイクロカプセル化することにより、マイクロカプ
セル型潜在性触媒として使用する。
【0020】本発明で使用される無機充填材としては、
石英ガラス、結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス、アル
ミナ、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、雲母、金属などが挙げられる。無機充
填材は、溶融時の樹脂の粘度を下げるには球状または亜
球状であることが好ましく、樹脂の強度を向上させるた
めには破砕状シリカを用いることが好ましい。樹脂中の
無機充填材の割合は20wt%以上であることが好まし
く、特に印刷面の凹凸を少なくするためには40wt%
以上であることが好ましい。ただし、充填材の量が多す
ぎると、樹脂が脆くなり、カードを携帯する時に曲げ強
度や屈曲性などが低下するため、充填材の割合は75w
t%以下であることが好ましい。
【0021】樹脂中には、離型剤、難燃剤、着色剤、低
応力添加剤その他各種添加剤を含有してもよい。難燃剤
を使用する場合、ハロゲン系、リン系、無機系のものが
好ましい。ハロゲン系難燃剤は、主に臭素系と塩素系に
大別される。臭素系は塩素系に比べて難燃効果が高く、
三酸化アンチモンとの併用効果が大きい。塩素系難燃剤
のうちでは塩素化パラフィンが好ましい。ハロゲン系難
燃剤として特に好ましいのは臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂である。
【0022】樹脂組成物は、樹脂、硬化剤、マイクロカ
プセル型潜在性触媒、充填材、難燃剤、低応力添加剤お
よびその他の添加剤をヘンシェルミキサー中で混合し、
加熱したロールによって混練した後、粉砕することによ
り調製することができる。
【0023】本発明において用いられる樹脂は、成形収
縮率が小さいことが好ましい。成形収縮率が大きいと、
成形後に面方向での収縮差によりカードに反りが生じや
すくなり、垂直方向での収縮差によりカード表面に凹凸
が発生しやすくなり、カードの平坦性が悪くなる。好ま
しい成形収縮率は1%以下であり、特に印刷性を重要な
カードの場合には成形収縮率が0.3%以下であること
が求められる。
【0024】本発明で使用されるカバーシートは、耐熱
性、強度、耐薬品性、表面平坦性などが良好なものが好
ましい。シートの材質は熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂
でもよいが、強度の観点から熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。カバーシートの材料としては、PPS(ポ
リフェニレンスルフィド)、PET(ポリエチレンテレ
フタレート)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニルなどが挙げられる。耐熱性や強度を考慮すると、
PPSやPETを用いることが好ましい。
【0025】本発明においては、長尺のカバーシートの
片面に樹脂を塗布した後、ロールに巻いて保存する。カ
バーシートへ塗布する樹脂は、ロールに巻いた状態で形
状を保てるように保形性と柔軟性を兼ね備えていること
が要求される。樹脂が硬すぎると、ロール状に巻いた時
に割れが生じる。このような性質を有する樹脂をシート
上に均一に塗布するためには、100℃程度に加熱して
溶融し、低粘度にした状態で塗布する。カバーシートに
樹脂を塗布するには、加熱した樹脂中にシートを通す方
法、加熱ロールを用いてシート上に樹脂を塗布する方
法、シート上に樹脂を滴下する方法などがある。
【0026】これらの方法では、塗布前に樹脂を溶融す
るので、マイクロカプセルが破壊する高温まで加熱され
ると硬化が進行してしまう。このため、樹脂槽の温度管
理は厳密に行う必要があり、ヒーターで直接加熱するよ
りも、オイルバスなどで均一に加熱することが好まし
い。また、塗布も短時間で行い、樹脂のゲル化が進まな
いようにする。
【0027】塗布工程では、特に高速塗布時に、溶融樹
脂がカバーシートにはじかれやすいので、これを防止す
る必要がある。樹脂中にシリコーンオイルなど、樹脂の
表面張力を小さくする添加剤を添加すれば、樹脂のはじ
きを防止する効果が高い。シリコーンオイルとしては、
樹脂との均一混合の観点から、両末端にエポキシ基を有
するものが好ましい。シリコーンオイルの添加量は5w
t%以下、さらにはじき防止効果を発揮する最低限の量
とすることが好ましい。カバーシートに塗布する樹脂層
の厚さは、余分な樹脂をかき取る方法、ノズルから一定
量の樹脂を供給する方法などにより調整する。
【0028】樹脂を塗布したカバーシートを巻き取る
と、塗布された樹脂がカバーシートの樹脂を塗布してい
ない面と接触する。このとき、樹脂の粘性が低いとカバ
ーシート面に樹脂が粘着してしまう。一方、樹脂の粘着
が起こらないように樹脂の粘性を上げると、塗布時にも
粘度があがるため薄く均一に塗布することが困難にな
る。
【0029】これらの問題を解決するためには、樹脂を
塗布した後、ロールに巻き付ける前に樹脂に熱履歴を与
えてBステージ化することが好ましい。ただし、Bステ
ージ化が進みすぎると、後工程である成形時の樹脂の溶
融粘度が上昇する。この点を考慮して、熱履歴時間を適
当に制御することが好ましい。
【0030】また、成形時の硬化温度で破壊するマイク
ロカプセル型潜在性触媒のほかに、カバーシートへの樹
脂の塗布温度で破壊するマイクロカプセル型触媒を少量
だけ用いてもよい。この場合、樹脂の塗布時に一部のマ
イクロカプセルだけを破壊して少量の触媒を作用させ
て、Bステージ化する程度まで樹脂の粘度を上昇させる
ことにより、Bステージ化させる条件を容易に設定でき
る。
【0031】また、カバーシートの裏面に剥離シートを
重ね合せ、樹脂が直接カバーシートに接触するのを防止
するようにしてもよい。この場合、剥離シートとして樹
脂と粘着しないものを用いれば、剥離シートの再利用に
よりコスト上昇を防ぐことができる。
【0032】本発明において、カードの表面平坦性を保
つためにはカバーシートは厚いことが好ましく、カード
の全厚さを薄くするためにはカバーシートは薄いことが
好ましい。適当なカバーシート厚さは50〜100μm
である。
【0033】本発明において、コアシートに埋め込まれ
るICモジュールは厚さが薄い方がよく、ICモジュー
ルの厚さはコアシートの厚さの83%以下であることが
好ましい。例えば、コアシートの厚さが300μmの場
合、ICモジュールの厚さは250μm以下とする。I
Cモジュールが薄いと変形に対して強くなり、上下の低
弾性率樹脂層を厚くして応力を緩和できる。特に、IC
モジュールが大きい場合には薄いことが好ましく、IC
モジュールの厚さはコアシートの厚さの50%以下であ
ることが好ましい。
【0034】以上の各部材から構成されるカードの全厚
は800μm以下であることが好ましい。最近は特に薄
型カードの需要が伸びているため、全厚は500μm以
下であることが好ましい。
【0035】図2(A)および(B)を参照して、コア
シートの上下を2枚のカバーシートで挟んで成形する工
程を説明する。図2(A)に示すように、長尺のコアシ
ート1の開口部にはICモジュール2およびアンテナ3
が埋め込まれている。コアシート1は製造ラインの中央
部を搬送される。このコアシート1の上下に、樹脂12
を塗布したカバーシート11が搬送される。そして、図
2(A)の右端において、これらのシートは加熱された
ロール(ここでは図示せず)によりラミネートされる。
なお、ロールの上流側でカバーシート11をプレ加熱し
てもよい。ロールまたはプレ加熱による加熱温度は、1
20〜180℃に設定される。この結果、図2(B)に
示すように、樹脂が溶融して、コアシート1の開口部を
充填し、カバーシート1とコアシート12とを接着す
る。これと同時に、樹脂中に含まれるマイクロカプセル
が破壊される。この温度では、1分以内にマイクロカプ
セルの80%以上が破壊される。なお、マイクロカプセ
ルの破壊の程度を厳密に制御する場合には、上記の加熱
温度を130〜150℃に設定することが好ましい。
【0036】図3に示すように、ラミネートの際に、長
尺のコアシート1はロール21と直交する方向に搬送さ
れる。この際、ロール21の圧力によって、コアシート
1のアンテナが埋め込まれる開口部1bを樹脂が流れ
て、開口部1b中の空気が押し出されるので、ボイドの
発生を防止することができる。
【0037】しかし、アンテナを埋め込むための四辺形
をなす開口部1bがロール21と平行になっている部分
(図3のX部分)では、開口部1bに沿って樹脂が流れ
にくいため、空気が残留してボイドが生じるおそれがあ
る。
【0038】こうしたボイドの発生を防止するために
は、コアシートに設けられたアンテナを配置するための
四辺形をなす開口部の各辺と、加熱圧着ロールとの間に
10℃以上の角度を設けることが好ましい。この角度
は、30゜以上であることが好ましい。
【0039】たとえば、図4(A)に示すようにコアシ
ート1におけるカード1枚に対応する部分は図3と同様
であるが、図4(B)に示すように個々のカード部分を
コアシート1の長手方向に対して角度θだけ傾けて配置
する方法が考えられる。このようにすれば、アンテナを
設置するための四辺形をなす開口部1bをロール21に
対して角度θ傾けることができる。この場合、図4
(A)に矢印で示すように、開口部1bに沿って樹脂が
流れやすくなり、開口部1b中に残留している空気を押
し出すことができ、ボイドの発生を防止できる。
【0040】また、図5(A)および(B)に示すよう
に、個々のカード部分は通常通りコアシート1の長手方
向と平行に形成するが、個々のカード部分の内部におい
て開口部1bをコアシート1の長手方向に対して角度θ
だけ傾けて設けてもよい。このような方法でも、開口部
1bに沿って樹脂が流れやすくなり、開口部1b中に残
留している空気を押し出すことができ、ボイドの発生を
防止できる。
【0041】なお、図4に示したコアシートを用いた場
合、図5の場合と比較してアンテナを大きくすることが
できるので、電波を長距離まで到達させるのに有利であ
る。一方、図5に示したコアシートを用いた場合、図4
の場合と比較して製造ラインの幅やカード成形後の切断
の容易さの点で有利である。
【0042】また、樹脂の充填性を向上させるために
は、アンテナが埋め込まれた四辺形状の開口部から空気
や余剰の樹脂を外部へ排出するための溝を設けることが
好ましい。図6に、このような溝5を設けたコアシート
の例を示す。この場合、アンテナが埋め込まれる四辺形
状の開口部1bを囲むコアシート1の枠部に、開口部1
bからカード外縁に達する溝5を設けている。
【0043】また、図7(A)〜(D)に、コアシート
1に設ける溝5の位置を示す。これらの溝5は、コアシ
ートおよび2枚のカバーシートをロールに通したときに
開口部中の空気や余剰の樹脂が押し出されるように、コ
アシート1の搬送方向(図では右方向)の下流側に設け
る。なお、図7(A)〜(D)の溝を組み合わせて設け
てもよい。
【0044】コアシートの強度の観点から、溝の深さは
コアシートの厚さの30〜70%であることが好まし
い。ただし、ロールによるラミネート速度が速い場合に
は、余剰樹脂や空気を高速に排出するためには、溝を深
くするかまたは貫通して切り込み部とすることが好まし
い。一方、ロールによるラミネート速度が低速の場合に
は、コアシートの強度を低下させないために溝は浅い方
が好ましい。
【0045】また、図8に示すように、コアシート1の
幅内にカード部分を複数列配置したものでは、コアシー
ト1の中央部に位置する開口部の余剰な樹脂を直接外部
に排出することができない。この場合、溝5のほかにコ
アシート1の中央部に樹脂溜6を設けて樹脂を排出する
ことが好ましい(なお、図8ではコアシートの搬送方向
は左方向である)。
【0046】図6〜図8のようにコアシート1に溝5や
樹脂溜6を設けると、カード表面における凹凸の発生を
防止するにも有利になる。すなわち、後工程において樹
脂が収縮しようとするときに、余剰樹脂として排出され
た樹脂が溝5や樹脂溜6から逆流してくる。このため、
収縮による樹脂の不足分を補うことができ、カード表面
に凹部が発生するのを抑制することができる。
【0047】なお、図9に示すように加熱圧着ロール2
1の後方に加熱したキャタピラプレス22を設けてさら
に圧着してもよい。ただし、このような方法では製造さ
れるICカードの表面にしわが生じやすいので、キャタ
ピラプレス22など平板状のプレスを用いずに、後述す
るようにカバーシートに張力を加えることが好ましい。
【0048】以上のようにラミネートロールを通過した
シートを加熱炉に装入して、カバーシートとコアシート
との間に充填されている樹脂を十分に硬化させる。上述
したように、ラミネートロールでの加熱(またはラミネ
ートロールの上流でのプレ加熱)により樹脂中のマイク
ロカプセルが破壊されて触媒が作用するようになってい
るので、樹脂は比較的低温でも硬化する。この硬化工程
において、高温に加熱して短時間で硬化を終了させよう
とすると、製造されるカードに表面段差や反りが発生す
る。このため、硬化反応は、4〜10時間かけて終了す
るようにすることが好ましい。一方、製造ラインの床面
積を小さくするためには、加熱炉の長さが短い方が好ま
しい。
【0049】これらの観点から、図10(A)および
(B)に示すように、加熱温度の異なる複数の炉31
a、31b、31cを設けて、上流側の加熱炉31aで
は高温で樹脂の硬化を進行させ、下流側に向かうにつれ
て加熱炉の加熱温度を徐々に下げ、最終的には110℃
以下、好ましくは80℃以下の比較的低温で硬化を完了
させる。なお、製造ラインの床面積に余裕がある場合に
は、図10(C)および(D)に示すように比較的炉長
が長い単独の加熱炉31を用い、低温で長時間かけて樹
脂を硬化させてもよい。ただし、上述したように単独の
加熱炉31を用いて高温で樹脂を硬化させる方法は好ま
しくない。
【0050】また、上述したように製造されるカード表
面のしわの発生を防止するためには、カバーシート11
に張力をかけた状態で樹脂の硬化を進行させることが好
ましい。カバーシート11に張力をかけるためには、図
10(A)〜(C)に示すように、シートの上下を挟む
複数対のテンションロール32を用いる。テンションロ
ール32は加熱炉の内部に設けてもよいし、外部に設け
てもよい。そして、各テンションロール32の回転速度
を下流側のものほど速くし、下流側においてカバーシー
ト11上でロールを滑らせ、その摩擦力によりカバーシ
ート11に張力をかけることができる。また、複数対の
テンションロールの隙間の幅を制御することにより、カ
ード表面の厚さを制御することもできる。一方、図10
(D)のように、ロール32を1対しか設けていない場
合には、カバーシート11に張力をかけることが困難な
ので、カード表面のしわの発生を防止する効果は期待で
きない。
【0051】カバーシート11にかける張力は、弱すぎ
るとカードの表面平坦性を保つ効果が期待できず、強す
ぎるとシートが伸びたり場合によっては切れることもあ
る。したがって、張力は0.1〜100Pa/m、さら
に1〜50Pa/mの範囲であることが好ましい。
【0052】上述したように、シートが加熱炉から出さ
れて室温まで冷却するときの温度差が小さいほど、IC
モジュールと樹脂との熱膨張率差に起因するカード表面
での凹凸の発生を抑制できるので、加熱炉の出口温度
(たとえば複数の加熱炉のうち最終段の加熱炉の温度)
を110℃以下に設定する。加熱炉の出口温度は100
℃以下、さらに80℃以下に設定することが好ましい。
【0053】このときの加熱炉の出口温度は、一般的に
は、以下のような式で求められる。すなわち、樹脂の熱
膨張係数をαr 、ICモジュールの熱膨張係数をαicと
したとき、加熱炉の出口温度は、 130−(αr −αic)×105 ×20(℃) より低い温度とすることが好ましい。ここで、ICモジ
ュールの熱膨張係数とは、封止されたものについては封
止されたパッケージ全体での熱膨張係数、フリップチッ
プなど封止されていないものはシリコンの熱膨張係数を
指す。αicは典型的には約1.5×10-5である。一
方、樹脂の熱膨張係数αr は充填材の含有率に依存する
が、充填材の割合が約50wt%の場合には、約3×1
-5である。これらの値を上記の式に代入すると、加熱
炉の出口温度を100℃以下とすることが好ましいこと
がわかる。以上の工程を経て成形されたシートを所定の
大きさに切断することにより、表面の平坦なカードを得
ることができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。原料とし
て、以下に示す各成分を用いた。 エポキシ樹脂:エピコート825(油化シェルエポキシ
社製、ビスフェノールA型、エポキシ当量172〜17
8、粘度4〜6Pa・S) エポキシ樹脂:エピコート807(油化シェルエポキシ
社製、ビスフェノールF型、エポキシ当量174、粘度
3Pa・S) エポキシ樹脂:YH−4000H(油化シェルエポキシ
社製、ビフェニル型、エポキシ当量186) フェノール樹脂:BRG−555(昭和高分子社製、フ
ェノールノボラック型、OH当量104、軟化点75
℃) フェノール樹脂:BRG−556(昭和高分子社製、フ
ェノールノボラック型、OH当量104、軟化点79゜
C) シランカップリング剤:A−187(UCC社製) マイクロカブセル型潜在性触媒:HX−3088(旭化
成社製) 溶融シリカ:GR−80AK これらの原料を表1に示す配合割合(重量%)で配合
し、万能混合機で混練して樹脂組成物を得た。各樹脂組
成物の成形収縮率を併記する。
【0055】
【表1】
【0056】これらの樹脂組成物を厚さ50μmのカバ
ーシ−トに塗布した後、保存した。一方、厚さ300μ
mのコアシートの開口部に、厚さ220μmのICパッ
ケージおよびアンテナを埋め込んだ。これらのコアシー
トおよびカバーシートを用い、以下に示すように種々の
製造条件でICカードを製造し、カード表面の凹凸およ
び反りを測定した。具体的な試験方法は下記に示す通り
である。
【0057】(1)カード表面の凹凸の測定方法 図11に示すように、定盤51上に反りが出ないように
カード10を押しつけた状態で測定針52を移動させ、
その上下動を検出してカードの厚さを測定した。カード
表面の凹凸は、アンテナ部と樹脂部との間およびICパ
ッケージ部と樹脂部との間の段差により評価した。測定
範囲は段差部の前後3mmの範囲とした。
【0058】(2)カードの反りの測定方法 図12に示すように、カード10を定盤51上に載せ、
カード10を定盤51に押しつけないようにして、測定
針52を移動させ、その上下動を検出してカードの反り
を全面にわたって測定した。
【0059】まず、硬化条件の影響について検討した結
果を表2に示す。実施例1〜4のように100℃以下の
温度で徐々に硬化させた場合には、ICカードの表面凹
凸および反りが非常に少ない。一方、比較例1〜4のよ
うに150℃で短時間で硬化させた場合には、硬化後の
収縮差に起因してICカードの表面凹凸や反りが大きく
なっている。
【0060】
【表2】
【0061】次に、コアシートに設けられたアンテナを
配置するための四辺形をなす開口部の各辺と、加熱圧着
ロールとの間の角度の影響について検討した結果を表3
および表4に示す。コアシートに設けられた開口部は長
方形または平行四辺形であるため、これらの表において
は、短辺または長辺と加熱圧着ロールとのなす角度の2
つの角度を表示している。実施例5〜12のように2つ
の角度とも10゜以上の場合は、開口部に沿って樹脂が
流れやすいため、ボイドがほとんど発生しない。この結
果、ICカードの表面凹凸や反りも少ない。一方、比較
例5〜12のように、2つの角度のうち一方の角度が緩
やかな場合、樹脂が流れにくいため、ボイドが発生しや
すく、ICカードの表面凹凸や反りが大きい。
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】次に、コアシートに設けた溝または切り込
みの影響について検討した結果を表5および表6に示
す。なお、これらの実験では、アンテナを配置する四辺
形をなす開口部の各辺と加熱圧着ロールとの間の角度は
0゜と90゜に固定した。比較例13のようにコアシー
トに溝を設けない場合には、ICカードの表面凹凸およ
び反りが大きい。これに対して、コアシートに溝または
切り込みを設けた実施例13〜26ではボイドをほとん
ど発生せず、ICカードの表面凹凸および反りは少なか
った。特に、2種の溝または切り込みを組み合わせた実
施例17〜19および24〜26ではボイドの発生がな
く、ICカードの表面凹凸および反りがさらに少なかっ
た。
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】次いで、加熱炉における加熱方法およびカ
バーシートへのテンションのかけ方の影響について検討
した結果を表7に示す。この表において、トータル炉長
とは、5cm/sの速度でシートを搬送したときに樹脂
が硬化するのに必要な炉の長さを示したものである。実
施例27〜30では、いずれもカバーシートへのテンシ
ョンをかけながら硬化させているので、カード表面には
ほとんどしわが発生しなかった。特に、テンションをか
けるロールの間隔が短い実施例27および28では、テ
ンションが強いため、特にカード表面のしわが少なかっ
た。また、実施例27〜29のように、温度の異なる複
数の加熱炉を用い、トータル炉長を短くすると、反りや
段差の少ないICカードを製造できる。実施例30のよ
うに炉長の長い加熱炉を用い、低い温度で硬化させた場
合にも、表面の平坦なICカードを製造できる。一方、
比較例14のように炉長の短い加熱炉を用い、高温で硬
化させると、ICカードの段差や反りが大きくなる。こ
のように、ICカード表面の平坦性を改善するために
は、加熱炉の炉長や温度設定を適切に設計する必要があ
る。また、比較例15のようにテンションロールでシー
トの下側だけを押さえた場合には、カバーシートに十分
なテンションが加わらないため、ICカードにしわ、反
り、表面段差が発生しやすくなる。
【0068】
【表7】
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の方法を用い
れば、ICカードの製造ラインがトラブルによって停止
したとしても製造ラインへの悪影響を避けることがで
き、インライン化による量産効果が期待できる。また、
本発明によれば、樹脂充填時のボイドや樹脂硬化時のし
わを防止して、表面の平坦なICカードを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コアシートの1個のカード部分を示す平面図。
【図2】コアシートおよび2枚のカバーシートのラミネ
ート工程を示す断面図。
【図3】コアシートと加熱圧着ロールとの配置を示す平
面図。
【図4】本発明の方法におけるコアシートと加熱圧着ロ
ールとの配置を示す平面図。
【図5】本発明の方法におけるコアシートと加熱圧着ロ
ールとの配置を示す平面図。
【図6】本発明に係る溝を設けたコアシートの斜視図。
【図7】本発明に係る溝を設けたコアシートの平面図。
【図8】本発明に係る溝および樹脂溜を設けたコアシー
トの平面図。
【図9】加熱圧着ロールおよびキャタピラプレスの配置
を示す側面図。
【図10】本発明において用いられる加熱炉の構成を示
す図。
【図11】ICカードの表面凹凸の測定方法を示す図。
【図12】ICカードの反りの測定方法を示す図。
【符号の説明】
1…コアシート 1a、1b…開口部 2…ICモジュール 3…アンテナ 5…溝 6…樹脂溜 11…カバーシート 12…樹脂 21…ロール 22…キャタピラプレス 31、31a、31b、31c…加熱炉 32…テンションロール
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)開口部にICモジュールが埋め込ま
    れたコアシートの上下を、マイクロカプセル型潜在性触
    媒を含む樹脂が塗布された2枚のカバーシートで挟む工
    程と、 (b)コアシートおよびカバーシートを120〜180
    ℃において加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシートの
    開口部に樹脂を充填するとともに潜在性触媒を包むマイ
    クロカプセルを破壊する工程と、 (c)コアシートおよびカバーシートを加熱炉に入れて
    樹脂を硬化させ、110℃以下に設定された加熱炉出口
    から引き出す工程とを具備したことを特徴とするICカ
    ードの製造方法。
  2. 【請求項2】(a)開口部にICモジュールが埋め込ま
    れたコアシートの上下を、マイクロカプセル型潜在性触
    媒を含む樹脂が塗布された2枚のカバーシートで挟む工
    程と、 (b)コアシートおよびカバーシートを120〜180
    ℃において加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシートの
    開口部に樹脂を充填して成形するとともに潜在性触媒を
    包むマイクロカプセルを破壊する工程と、 (c)コアシートおよびカバーシートを加熱炉に入れ、
    カバーシートに張力を加えながら樹脂を硬化させ、11
    0℃以下に設定された加熱炉出口から引き出す工程とを
    具備したことを特徴とするICカードの製造方法。
  3. 【請求項3】コアシートおよびカバーシートを120〜
    180℃において加熱加圧し、樹脂を溶融させてコアシ
    ートの開口部に樹脂を充填して成形する際に、コアシー
    トに設けられたアンテナを配置するための開口部の各辺
    と、加熱圧着ロールとの間に10℃以上の角度を設ける
    ことを特徴とするICカードの製造方法。
  4. 【請求項4】開口部にICモジュールおよびアンテナが
    埋め込まれたコアシートと、コアシートの上下を挟む2
    枚のカバーシートと、カバーシートとコアシートとの間
    およびコアシートの開口部に充填された樹脂とを具備し
    たICカードであって、アンテナが埋め込まれた四辺形
    状の開口部からカード外縁に達する溝が設けられている
    ことを特徴とするICカード。
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