JPH0873621A - 樹脂シート - Google Patents

樹脂シート

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Publication number
JPH0873621A
JPH0873621A JP21347394A JP21347394A JPH0873621A JP H0873621 A JPH0873621 A JP H0873621A JP 21347394 A JP21347394 A JP 21347394A JP 21347394 A JP21347394 A JP 21347394A JP H0873621 A JPH0873621 A JP H0873621A
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JP
Japan
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resin
epoxy resin
resin sheet
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Application number
JP21347394A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Okuyama
哲生 奥山
Hideo Ota
英男 太田
Shinetsu Fujieda
新悦 藤枝
Akira Yoshizumi
章 善積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0873621A publication Critical patent/JPH0873621A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存安定性に優れ、成形速度が速く、成形性
に優れたエポキシ樹脂組成物からなる樹脂シートを提供
する。 【構成】 (a)常温で固体のエポキシ樹脂、(b)常
温で固体のエポキシ樹脂硬化剤、(c)硬化触媒又は硬
化促進剤、及び(d)フィラーを含有するエポキシ樹脂
組成物からなる樹脂シートである。前記エポキシ樹脂組
成物は、単独では硬化せず75℃以上の軟化点を有し組
成の異なる第1及び第2のドメインを含む。各ドメイン
同士は、隣接して接触し、その界面が熱圧着により一体
化され、全体としての形状がシート状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体封止用として好
適な樹脂シートに係り、特に、未硬化状態での貯蔵安定
性と、硬化後の機械的特性とに優れた樹脂シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化に伴う半導
体チップの大型化によって、樹脂封止型半導体装置のパ
ッケージの大型化が進む一方で、実装スペースの微細化
に伴い、パッケージの薄型化の傾向が強まっている。ま
た、ASIC(Application Specif
ic IC)に代表されるように、半導体装置の高集積
化、高速化が進んでおり、動作時の発熱量が大きくなっ
てきている。この熱をヒートシンクまたは実装基板など
を介して半導体装置の外部に容易に放出するために、熱
伝導性の高い樹脂を用いた封止技術が望まれている。さ
らに、パッケージの種類が多様化する結果、樹脂封止型
半導体装置の品種が増加しているものの、個々の品種の
生産量は少なくなる傾向があり、多品種少量生産に適し
た樹脂封止型半導体装置の製造方法の確立が望まれてい
る。
【0003】樹脂封止型半導体装置の製造方法として
は、エポキシ樹脂組成物を封止樹脂として用いたトラン
スファ成形法が広く用いられている。このトランスファ
成形法では、樹脂封止工程のインライン化は困難なの
で、ラインをはずしてバッチ処理を行なう必要がある。
したがって多品種少量生産に適さず、封止工程のインラ
イン化が可能な新たな生産様式が求められていた。
【0004】このような観点から、封止用樹脂を樹脂シ
ートとして供給する方法が開示されている(特開平2−
257662号公報、特開平5−175642号公
報)。この方法は、半導体素子の両側に封止用樹脂シー
トを配置し、金型により加熱圧着するというものであ
る。この方法は、インライン化が容易であり、また、薄
型パッケージ化が可能であるため、大型パッケージ、多
品種少量生産に適している。
【0005】なお、半導体封止用の樹脂として好適に用
いられているエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂とそ
の硬化剤であるフェノール樹脂、さらに硬化触媒、難燃
剤、カーボンブラック、フィラー等の成分を含有する。
通常、これらの成分を均一に分散・混練した後、封止方
法に応じて加工処理を施す。例えば、トランスファ成形
法の場合には、混練後の組成物を粉砕し、その粉砕物を
ペレット状に打錠する。その後、上記ペレットを溶融
し、加熱した金型内で硬化反応を高めて硬化成形するこ
とによって、成形体が得られる。また、樹脂シートを用
いる場合には、混練物を所定の大きさの樹脂シートに加
工し、この樹脂シートを金型内で加熱して一旦溶融させ
た後、硬化成形させる。
【0006】封止用に用いられている従来のエポキシ樹
脂組成物では、エポキシ樹脂とその硬化剤および硬化促
進剤とが均一に混合されている。したがって、加熱溶融
し、金型内で硬化させることによって、成形性が良好な
成形体を容易に得ることができるという長所を有する。
しかしながら、このような成分が均一に混合された樹脂
組成物からなるシートの場合、貯蔵中あるいはシートへ
の加工時における樹脂硬化反応の進行に起因して貯蔵安
定性が悪いという短所があった。
【0007】上述のように、シート状の封止用樹脂を用
いることが、封止型半導体装置の製造の現状に適してい
るものの、エポキシ樹脂は、特にシート化する工程中に
貯蔵安定性が著しく損なわれてしまう。したがって、貯
蔵安定性に優れ、かつ成形性が良好なエポキシ樹脂組成
物からなる樹脂シートが要求されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存安定性
に優れ、成形速度が速く、成形性に優れたエポキシ樹脂
組成物からなる樹脂シートを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、(a)常温で固体のエポキシ樹脂、
(b)常温で固体のエポキシ樹脂硬化剤、(c)硬化触
媒または硬化促進剤、および(d)フィラーを含有する
エポキシ樹脂組成物からなるシートであって、前記エポ
キシ樹脂組成物は、単独では硬化せず75℃の軟化点を
有し組成の異なる第1および第2のドメインを含み、各
ドメイン同士が互いに隣接して接触し、その界面が熱圧
着により一体化されていることを特徴とする樹脂シート
を提供する。
【0010】本発明の樹脂シートを構成するエポキシ樹
脂組成物中に含まれるドメインは、主としてエポキシ樹
脂を含有する第1のドメインと、主としてエポキシ樹脂
硬化剤および硬化促進剤を含有する第2のドメインとに
分けることができる。なお、これらのドメインの軟化点
は、75℃以上であり、80℃以上であることが好まし
い。この理由は、75℃未満であると、常温での保存時
あるいは樹脂シートへの加工時にそのドメインの成分が
他のドメイン中に拡散して、保存性が損なわれるからで
ある。
【0011】この第1および第2のドメインは、いずれ
も単独では硬化せず、組み合わせて加熱することにより
硬化するという特徴を有する。これらのドメインは、そ
の組成等によって適宜組み合わせることができ、例え
ば、以下の3種類の組み合わせが挙げられる。
【0012】(1)−1 成分(a)を主成分とする第
1のドメインと、成分(b)および(c)を主成分とす
る第2のドメイン (2)−1 成分(a)および(b)を主成分とする第
1のドメインと、成分(b)および(c)を主成分とす
る第2のドメイン (3)−1 成分(a)ないし(c)を含有し、かつ、
成分(b)が成分(a)に対して当量未満である第1の
ドメインと、成分(a)ないし(c)を含有し、かつ、
成分(a)が成分(b)に対して当量未満である第2の
ドメイン すなわち、本発明の樹脂シートは、このシートを構成す
るエポキシ樹脂組成物の任意の成分を局在化して含有さ
せた2種類のドメインを含んでいるので、貯蔵時あるい
はシート状に成形する際の硬化反応を抑制することがで
きる。
【0013】さらに、上記(1)〜(3)の各第1また
は第2のドメインには、成分(d)を含有してもよい。
成分(d)である充填剤は、硬化成形時の加熱により各
ドメインが溶融した際の粘度を高める作用を有する。し
たがって、第1のドメインまたは第2のドメイン双方に
配合されていることが好ましい。
【0014】すなわち、各ドメインは、以下の組み合わ
せであることが望ましい。 (1)−2 成分(a)および(d)を主成分とする第
1のドメインと、成分(b)、(c)および(d)を主
成分とする第2のドメイン (2)−2 成分(a)、(b)および(d)を主成分
とする第1のドメインと、成分(b)、(c)および
(d)を主成分とする第2のドメイン (3)−2 成分(a)〜(d)を含有し、かつ、成分
(b)が成分(a)に対し当量未満である第1のドメイ
ンと、成分(a)〜(d)を含有し、かつ成分(a)が
成分(b)に対し当量未満である第2のドメイン 上記の組み合わせにおいて、(2)−1および(2)−
2の場合、第1のドメイン中に成分(a)と成分(b)
との硬化反応を促進するのに十分な量未満の量の成分
(c)を含有していてもよい。その際、第2のドメイン
中に含有される成分(c)の量は、樹脂シート全体に含
有される成分(c)の量が、樹脂シートを構成する成分
の硬化反応を促進するのに十分な量となるよう調節すれ
ばよい。
【0015】なお、上記組み合わせのうち、(1)−1
〜(3)−1の如く、各ドメイン中に成分(d)を含有
しない、あるいは必要量の一部のみ含有される場合に
は、各ドメインの他に、成分(d)を配合することが必
要となる。
【0016】また、上述の第1および第2のドメインに
加えて、さらに他のドメインあるいは添加物を含んでい
てもよい。このさらなるドメインは、単独で硬化せず、
軟化点が75℃以上の樹脂組成物であれば、任意の組成
とすることができる。
【0017】本発明の樹脂シートにおいては、例えば、
第1および第2のドメインのような組成の異なるドメイ
ンが互いに隣接して接触している。さらに、その接触界
面では、各ドメインの表面は加熱により溶融することに
よって圧着され、全体として完全に一体化しシートを形
成している。
【0018】本発明の樹脂シートを構成するエポキシ樹
脂組成物中に含まれる第1および第2のドメインは、そ
の軟化点が10℃以上異なることが好ましい。本発明の
樹脂シートを製造する際には、各ドメインの積層体ある
いは混合体を加熱一体化するが、軟化点の差が10℃未
満であると、樹脂シートの製造時に各ドメインを加熱し
て一体化する際の温度を低軟化点のドメインの軟化温度
に設定しても、高軟化点のドメインの溶融を十分に防止
することができない。したがって、各ドメインが相互に
溶融して成分が拡散し、一体化する際に硬化反応が進行
するおそれがある。ドメイン間の軟化点の差を10℃以
上とすると、各ドメインの一体化のために加えられる熱
によって、樹脂シートの保存安定性が損なわれることは
ない。本発明において、特に好ましくは、(a)常温で
固体のエポキシ樹脂をエポキシ樹脂組成物全体の平均値
より高濃度で含有する第1のドメインと、(b)常温で
固体のエポキシ樹脂硬化剤、および(c)硬化触媒また
は硬化促進剤を、エポキシ樹脂組成物全体の平均値より
高濃度で含有する第2のドメインとの軟化点の差が10
℃以上である組み合わせた挙げられる。なお、上記第1
および第2の各ドメインに含有されるそれぞれの成分
は、そのドメイン中に局在化していてもよい。
【0019】なお、上述のドメインは、の形状は問わな
いが、層状または粒状とすることができる。層状とする
場合には、各ドメインの平均膜厚が50μm以下である
ことが好ましい。50μmを越えると、溶融時に各ドメ
インの成分が十分に相互拡散することができないので、
成形体としての機械的強度が不足してしまう。なお、各
ドメインの平均層厚は、40μm以下とすることがより
好ましい。この場合、組み合わされる第1および第2の
ドメインの層厚は等しいことが好ましいが、±5μm程
度の違いは許容される。また、各ドメインの平均層厚の
下限は、各ドメインを構成する組成物の溶融時の粘度に
大きく依存する。したがって、各ドメインの粘度が10
〜1,000,000Pa・Sの範囲においては、下式
で表わされる範囲がドメインの最小層厚として好適であ
る。
【0020】 ドメインの平均層厚(μm)>50/ln(粘度) (lnは自然対数を表わす。) この範囲よりドメインの層厚が薄いと、積層工程などの
加熱時に、相互に混和して硬化が進行したり、保存安定
性が損なわれる。
【0021】なお、層状のドメインとする場合には、例
えば、異なる組成のドメインを交互に積層し、熱圧着に
より一体化させて本発明の樹脂シートを製造することが
できる。また、各ドメインの存在状態は、積層構造に限
定されず、組成の異なるドメインが交互に隣接して接触
していれば、任意の状態とすることができる。
【0022】このような組成の層状のドメインを積層し
て、本発明の樹脂シートを製造した場合には、積層工程
でいったん樹脂表面を加熱溶融するなどの加熱操作を行
なっても、硬化反応が進行することない。したがって、
安定にシートを積層することが可能となり、優れた保存
安定性を有する樹脂シートが得られる。
【0023】粒状とする場合には、各ドメインの平均粒
径が50μm以下であることが好ましい。50μmを越
えると、溶融時に各ドメインの成分が十分に相互拡散す
ることができないので、成形体としての機械的強度が不
足してしまう。なお、各ドメインの平均粒径は、40μ
m以下とすることがより好ましい。この場合、組み合わ
せて一体化される第1および第2のドメインの粒径およ
びその配合割合は、等しいことが好ましいが、それぞれ
±5μm程度、および±1体積%程度の差は許容され
る。
【0024】また、各ドメインの平均粒径の下限は、各
ドメインを構成する組成物の溶融時の粘度に大きく依存
する。したがって、各ドメインの粘度が10〜1,00
0,000Pa・Sの範囲においては、下式で表わされ
る範囲がドメインの最小粒径として好適である。
【0025】 ドメインの平均粒径(μm)>50/ln(粘度) (lnは自然対数を表わす) この範囲よりドメインの粒径が細かいと、積層工程など
の加熱時に相互に混和して硬化が進行したり、保存安定
性が損なわれる。
【0026】なお、粒状のドメインとする場合には、各
ドメインを混合して、ランダムに分散させた後、シート
化し、熱圧着により一体化させて本発明の樹脂シートを
製造することができる。
【0027】このような粒状のドメインをランダムに分
散させて、本発明の樹脂シートを製造した場合には、シ
ート化の工程でいったんドメインを加熱溶融するなどの
加熱操作を行なっても、硬化反応が進行することが少な
い。したがって、第1および第2のドメインを含有する
エポキシ樹脂組成物を安定してシート化できるととも
に、得られた樹脂シートを更に積層する工程において
も、硬化反応は進み難い。このため、積層化に優れた樹
脂シートが得られ、また、得られたシートは安定した保
存性を有するという利点を有する。
【0028】樹脂シートを層状のドメインの積層体とし
た場合、連続的に組成が異なる複数のドメインを積層す
ることによって、成形後の樹脂シートに傾斜機能を付与
することができる。この場合、単独では硬化せず、組み
合わせて加熱することにより硬化する第1および第2の
ドメインを1つのドメイン群として、各ドメイン群の平
均層厚は100μm以下であることが好ましく、組成の
異なるドメイン群を少なくとも3層積層することが好ま
しい。平均層厚が100μmを越えると、各層を積層す
るときのラミネートの工程の際に、多量の熱を与えなけ
ればドメインを軟化させることができず、また、冷却に
も時間がかかる。このため、樹脂の硬化反応が進行して
しまい、成形時の樹脂溶融粘度が上昇して成形性が損な
われる。なお、各ドメイン群の平均層厚は、80μm以
下がより好ましく、60μm以下が最も好ましい。
【0029】粒状とする場合には、成形時に樹脂シート
を迅速に硬化させることが可能となるので、生産効率の
改善に大きく寄与する。各ドメインの平均粒径は、10
0μm以下であることが好ましい。100μmを越える
と、部分的なムラを生じやすく、全体として均一な特性
が得られない。各ドメインの平均粒径は、80μm以下
であることがより好ましく、60μm以下が最も好まし
い。
【0030】なお、成形後の樹脂シートに、モザイク状
の複合体としての異なる性質を同時に付与したい場合に
は、各ドメインの平均粒径の最小値は、少なくとも30
μm以上が好ましく、40μm以上がより好ましい。
【0031】また、成形後に特に均一な構造の樹脂シー
トを得たい場合には、各ドメインの平均粒径は50μm
以下とすることがより好ましく、30μm以下が最も好
ましい。
【0032】以下、本発明の樹脂シートを構成するエポ
キシ樹脂組成物の成分を詳細に説明する。(a)成分で
あるエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポ
キシ基を有するものであれば、特に限定されない。例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリまたはテトラ
(ヒドロキシフェニル)アルカンベースのエポキシ化合
物、ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂などが挙
げられる。
【0033】上記のエポキシ樹脂のなかでも、特に、下
記化1に示す一般式(1)で表わされるビフェニル型の
エポキシ樹脂は、素子への接着性が高いので好ましい。
一般式(1)で表わされるエポキシ樹脂としては、具体
例には、例えば、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル
ビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル−2−クロ
ロビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロ
ポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル−2−ブ
ロモビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエチルビフェ
ニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェニル、およ
び4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,3´,5,5´−テトラフェニルビフェニルなどが
挙げられる。このエポキシ樹脂は、本発明の樹脂シート
の接着性を向上させるだけでなく、耐熱衝撃性を向上さ
せる作用も有する。
【0034】
【化1】 (上記一般式(1)中、R1 、R2 、R2'、R3
3'、R4 、R4'、R5 、およびR5'はそれぞれ1価の
有機基を表わす。) また、素子への接着性が高いエポキシ樹脂の他の例とし
て、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0035】さらに、耐クラック性を向上させるため
に、下記化2に示す一般式(2)で表わされる3官能型
のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。一般式
(2)で表わされるエポキシ樹脂の具体例としては、E
PPN−502(日本火薬製、軟化点70℃、エポキシ
当量170)、YL−932H(油化シェル製、軟化点
63℃、エポキシ当量171)、ESX−221(住友
化学製、軟化点85℃、エポキシ当量210)等が挙げ
られる。
【0036】
【化2】 (上記一般式(2)中、R6 およびR7 は、1価の有機
基を表わす。) 上述のエポキシ樹脂は、ポリイミド樹脂、マレイミド樹
脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹
脂、その他の樹脂と組み合わせて用いてもよい。また、
これらの樹脂の中に可塑性着色剤、難燃化剤、充填剤、
低応力添加剤、その他の各種添加剤を含有させることも
できる。
【0037】この(a)成分の含有量は、エポキシ樹脂
組成物全体において、通常約3〜20重量%の範囲内で
ある。(b)成分である常温で固体のエポキシ樹脂硬化
剤としては、フェノール樹脂が適切である。フェノール
樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾール
ノボラック樹脂、t−ブチルフェノールノボラック樹
脂、ノニルフェノールノボラック樹脂、フェノールアラ
ルキル樹脂、ジシクロペンタジエンフェノールノボラッ
ク樹脂、または、トリス(ヒドロキシフェニル)アルカ
ンなどの多官能フェノールを挙げることができる。これ
らのフェノール化合物は、単独で、または混合物の形で
用いることができる。
【0038】この(b)成分の含有量は、エポキシ樹脂
組成物全体において、通常約2〜15重量%の範囲内で
ある。(c)成分である硬化触媒または硬化促進剤とし
ては、フェノール樹脂を用いてエポキシ樹脂組成物を硬
化する際に硬化促進剤として作用することが知られてい
るものであれば、特に限定されない。例えば、トリメチ
ルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホス
フィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフ
ェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホ
スフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、およびビス(ジフ
ェニルホスフィノ)メタンなどの有機ホスフィン化合
物;2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フ
ェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダ
ゾール、および2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイ
ミダゾール化合物またはその誘導体;DBU(1,8−
ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7)または
そのフェノール塩などが挙げられる。これらは、単独で
用いても、必要に応じて混合物として用いてもよい。
【0039】この(c)成分の含有量は、エポキシ樹脂
組成物全体において、通常約0.2〜1.0重量%の範
囲内である。(d)成分であるフィラーは、加熱により
ドメインが溶融した際の粘度を高める作用を有する。し
たがって、いずれのドメイン中にも含有させることが好
ましい。このようなフィラーとしては、通常の成形体に
用いられているフィラーであれば特に限定されない。例
えば、結晶性シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ガラス繊
維などを好適に用いることができる。また、高熱伝導性
の無機質充填剤としては、酸化ベリリウム、窒化アルミ
ニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、
酸化アルミニウム、または表面に酸化防止処理を施した
アルミニウム粉末、銅粉末等の各種金属の粉末および合
金の粉末が挙げられる。
【0040】これらの無機材料の形状は、特に限定され
ず、任意の形状の材料を使用することができる。例え
ば、大きな無機材料を破砕して得た破砕状、真球に近い
形状、亜球状、破砕の過程でカットエッジを無くしただ
けの形状、偏平状、破砕状の無機粉末の表面に同種また
は異種の結晶を成長させ、連続面を形成させたものなど
が挙げられる。これらの無機材料は、単独で、または必
要に応じて混合物の形で用いることができる。
【0041】この(d)成分の含有量は、全組成物中の
60体積%以上であることが好ましい。フィラー量が6
0体積%未満であると、エポキシ樹脂組成物中の少なく
とも一成分が局在化、または高濃度に分布している各ド
メインの硬化前の不均一構造を維持することが困難とな
ってしまう。すなわち、成形時にドメインが溶融して、
他の成分と容易に混和するために、前記不均一構造が壊
れやすくなる。フィラー量が60体積%以上であると、
溶融時の粘度が高まり、組成の異なるドメイン同士の混
和が生じにくく、目的とする成形後の材料の傾斜機能化
またはモザイク化を容易に達成することができる。より
明確な傾斜機能化やモザイク化のためには、フィラー含
有量は、65体積%以上とすることがより好ましい。ま
た、フィラー含有量が70体積%のドメインと、60体
積%のドメインとを組み合わせて、傾斜機能化またはモ
ザイク化した樹脂シートを用いることにより、本発明の
目的を容易に達成することができる。
【0042】上述の無機充填剤と成形体との応力を低下
させるために添加される低応力添加剤は、最大粒子径
が、成形体の樹脂厚さの90%以下のものであれば、特
に限定されず、任意のものを使用することができる。樹
脂厚さ以上のものを用いると、成形体表面に低応力添加
剤が露出し、外観が不良となってしまう。なお、低応力
添加剤としては、例えば、MBS樹脂、シリコン樹脂等
が挙げられ、これらの配合量は、通常、エポキシ樹脂組
成物全体に対して約0.1〜1.5重量%程度である。
【0043】また、樹脂シートと金型との離型剤とし
て、炭化水素系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪酸ア
ミド系ワックス、エステル系ワックス等を、さらに添加
してもよい。これらの離型剤は、金型への接触面に塗布
することも有効である。具体的には、カルナバワック
ス、モンタンワックス等のエステル系ワックスが好まし
く、これ以外にも、ステアリン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの長鎖カル
ボン酸およびそれらの金属塩、低分子ポリエチレンワッ
クスなどを使用することができる。これらの離型剤は、
単独で、または混合物の形で用いることができ、その配
合量は、通常、エポキシ樹脂組成物全体に対して、0.
1〜10重量%程度である。
【0044】また、本発明の樹脂シートは、未硬化状態
の樹脂を、無機系、または有機系等の各種の織布で強化
してもよい。無機系の材料としては、例えば、ガラス、
石英、炭素繊維、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウム、アルミナ、ジルコニア、およびチタン酸カリウ
ム繊維などが挙げられる。また、有機系の材料として
は、例えば、ナイロン系、アクリル系、ビニロン系、ポ
リ塩化ビニル系、ポリエステル系、アラミド系、フェノ
ール系、レーヨン系、アセテート系、綿、麻、絹、およ
び羊毛などが挙げられる。これらの繊維は、単独で、ま
たは組み合わせて用いてもよい。
【0045】さらに、金属材料または高熱伝導性のセラ
ミックス材料を、未硬化のエポキシ樹脂組成物に積層し
て、樹脂シートを製造してもよい。また、これらの金属
材料または高熱伝導性セラミックス材料に、放熱板とし
ての加工処理を施した後、未硬化樹脂と積層して得られ
た樹脂シートを用い半導体素子を封止することにより、
熱放散性のさらに良好な樹脂封止型半導体装置を得るこ
とができる。
【0046】前記金属材の材質としては、熱伝導性の高
いものが好ましく、例えば、鉄、銅、アルミニウム、チ
タン、ジルコニア、タングステン、モリブデン、コバル
ト、ステンレス、42ニッケル−鉄合金、真鍮、ジュラ
ルミンなど、およびこれらの金属の合金が挙げられる。
また、高熱伝導性セラミックスとしては、アルミナ、窒
化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、結晶性シリ
カ等が挙げられる。ただし、パッケージの薄型化を指向
する場合には、特に薄型に加工でき、かつ軽量の材料を
用いることが好ましい。
【0047】以下、エポキシ樹脂と、その硬化剤および
硬化触媒とが異なるドメイン中に含有された構造を例に
挙げて、本発明の樹脂シートの製造方法を説明する。本
発明の層状のドメインからなる樹脂シートは、例えば、
次のような方法により製造することができる。エポキシ
樹脂、充填剤、その他の材料を粉砕混合、溶融してロー
ルにかけ、分散させることによって第1のドメインを構
成する組成物を作製する。さらに、エポキシ樹脂硬化
剤、硬化触媒、低応力添加剤、その他の材料を同様にし
て粉砕混合、溶融してロールにかけ、分散させることに
より第2のドメインを構成する組成物を作製する。
【0048】このようにして得られたドメインの原組成
物を所定の温度・圧力でプレス装置により加圧すること
によってシート化し、層状のドメイン組成物を得る。得
られたドメイン組成物をさらにラミネート装置などで加
熱積層し、目的とする層状のドメインからなる樹脂シー
トが得られる。また、必要に応じて、樹脂シートを更に
ラミネート装置などで加熱積層し、より厚い樹脂シート
を製造することも可能である。
【0049】また、層状のドメインからなる樹脂シート
は、従来不可能であった、ホットメルトコーティングに
より製造することもできる。ホットメルトコーティング
は、原材料である組成物を加熱溶融した後、この溶融状
態でコーティングする方法である。成分が均一に混練さ
れた従来のエポキシ樹脂組成物では、溶融状態において
熱硬化反応が進行してしまうので、このような方法でシ
ート化することができなかった。本発明の樹脂シートで
は、前述のように、単独では硬化がほとんど進行しない
組成の異なる2種類のドメインの原組成物を用いるの
で、各ドメイン原組成物を、単独で順次ホットメルティ
ングして積層することにより、樹脂シートを得ることが
可能である。
【0050】本発明の粒状のドメインからなる樹脂シー
トは、例えば、次のような方法で製造することができ
る。まず、第1および第2のドメインを構成する組成物
を、上述の層状の場合のようにして作製する。得られた
ドメインの原組成物を、超音速ジェットミルなどで微粉
砕し分級することにより、所定の平均粒径を有する粒状
ドメインを得る。得られた第1および第2のドメインを
混合し、所定の温度・圧力でプレス装置で加圧すること
によってシート化し、目的とする樹脂シートを得ること
ができる。必要に応じて、得られた樹脂シートを更にラ
ミネート装置などで加熱積層し、より厚い樹脂シートを
製造することも可能である。
【0051】また、ガラス織布などの織布で強化したプ
リプレグを使用する場合には、以下のような工程によ
り、エポキシ樹脂組成物からなる樹脂シートを製造する
ことができる。例えば、エポキシ樹脂、充填剤、その他
の材料をアセトンなどの溶剤に溶解して、第1のドメイ
ンの原料を含有する適当な濃度の溶液を調製する。さら
に、エポキシ樹脂硬化剤、硬化触媒等の他の成分を同様
の溶剤に溶解して、第2のドメインの原料を含有する適
切な濃度の溶液を調製する。続いて、それぞれの溶液を
織布に塗布するか、溶液中に織布を含浸させる。その
後、溶液を含んだ織布を放置、加熱、または減圧下にお
いて、溶媒を揮発させることによって、プリプレグを作
製することができる。このようにして得られた、第1の
ドメインの成分を含有するプリプレグと、第2のドメイ
ンの成分を含有するプリプレグとを重ね合わせてプレス
装置で加熱圧着することにより、本発明のエポキシ樹脂
組成物からなる樹脂シートが得られる。
【0052】上述のようにして得られた樹脂シートは、
所定の大きさに切断した後、半導体素子の上面・下面あ
るいは両面に樹脂シートを配置し、圧縮することにより
半導体素子を封止してパッケージを得ることができる。
【0053】なお、層状または粒状のドメインをもとに
して得られた樹脂シートは脆いので、所定の大きさに切
断するためには、以下のような手法を用いることが好ま
しい。例えば、樹脂シートを離型紙上で加熱し、冷えた
刃を押し当てることにより切断することができる。もし
くは、樹脂シートは室温のままとし、加熱した刃を用い
て切断してもよい。これら場合、樹脂シートまたは刃の
加熱温度は、樹脂を十分に溶融させつつ、硬化反応を進
行させないような、70〜130℃とすることが好まし
い。
【0054】樹脂シート自体には熱を加えずに切断する
他の方法として、ダイアモンドカッターを用いたダイシ
ング法、ダイシング法において用いられる冷却水の代わ
りにフロリナートを用いる方法、高圧の水流を樹脂シー
トに吹き付けて切断する方法、高圧の空気流に砂・アル
ミナ・シリカ・窒化ケイ素などの無機粉末を混入し、樹
脂シートに吹き付けて切断する方法などが挙げられる。
【0055】圧縮成形法により成形する際には、ボイド
の発生を防止するために、金型内を減圧することが好ま
しい。さらに、成形後に成形体の機械的特性・電気的特
性の向上を図るために、150〜190℃、4〜12時
間程度のアフターキュアを行なうことが好ましい。
【0056】
【作用】本発明の樹脂シートを構成するエポキシ樹脂組
成物は、単独では硬化せず、組み合わせることによって
硬化する性質の複数種類のドメインから構成されてい
る。前記ドメインに含有されるエポキシ樹脂およびエポ
キシ樹脂硬化剤として、常温で固体のものを用いている
ので、ドメインは常温では溶融せず、所定の温度に加熱
することによって硬化反応が開始する。したがって、シ
ート化工程での安定性および常温での保存安定性を極め
て優れたものとすることができる。
【0057】なお、本発明の樹脂シートにおいて、各ド
メインは、加熱圧着され完全に一体化されていることが
好ましい。熱圧着により完全に一体化された複数のドメ
インからなる樹脂シートは、各ドメインを圧縮してペレ
ットにしたものと比較して、組成物中に空気などが入っ
ていない緻密なものができる。
【0058】組成物中に空気が入っている場合には、熱
伝導性が悪いために溶融しにくく、加熱溶融しても成形
時に発泡して成形不良の原因となる。本発明の組成物で
は、このような成形不良の欠点を克服することができ
る。
【0059】従来、半導体の封止方法は、トランスファ
ー成形法、またはインジェクション成形法が用いられて
きた。このような成形法では、樹脂の流動経路が長いの
で、不均一な組成の原料樹脂組成物を用いた場合でも、
流路内で組成物が混合されてしまう。その結果、得られ
る成形体も、均一な特性を有するものとなり、例えば、
素子側におよび金型側に、それぞれ接着性および離型性
のような異なる性質を有する成形体を製造することは困
難であった。
【0060】本発明においては、エポキシ樹脂組成物を
シート化し、さらに、この樹脂シートを直接圧縮成形す
ることにより成形体を製造した場合は、組成の異なるシ
ートを複数用いて、成形体の厚さ方向に積層することに
より、成形体の所望の面に所望の特性を付与することが
できる。
【0061】前述のように、本発明の樹脂シートは、常
温での保存安定性が極めて優れた材料から構成されてい
るので、積層の工程において硬化反応がほとんど進行し
ない。したがって、組成の異なるシートを何層にもわた
って積層することが可能となり、従来のものでは不可能
であった高レベルの傾斜機能を実現することができる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の具体例を示し、本発明をより
詳細に説明する。原料として、以下に示す各成分を用い
た。 第1のエポキシ樹脂:多官能エポキシ樹脂、エポキシ当
量220 軟化点85℃ 第2のエポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、エポキシ当量48 軟化点68℃ 第3のエポキシ樹脂:臭素化エポキシ樹脂、エポキシ当
量300 軟化点92℃ 第4のエポキシ樹脂:4,4´−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチルビ
フェニル、エポキシ当量193、軟化点100℃ 第5のエポキシ樹脂:オルソクレゾールノボラック樹
脂、エポキシ当量19 軟化点90℃ 第1のフェノール樹脂:フェノールノボラック樹脂、水
酸基当量104 軟化点70℃ 第2のフェノール樹脂:フェノールアラルキル樹脂、水
酸基当量180 軟化点74℃ シランカップリング剤:A−187(UCC社製) カーボンブラック:CB−30(三菱化成製) 硬化促進剤:C17Z(四国化成製、ヘプタデシルイミ
ダゾール) シリコーンゲル:加熱硬化タイプ付加型シリコーンゲル MBS樹脂:平均粒径30μm 離型剤:カルナバワックス 難燃助剤:三酸化アンチモン 充填剤(A):溶融シリカ粒子(球状) :平均粒径8
μm (B):溶融シリカ粒子(破砕状):平均粒径7μm (C):窒化アルミ粒子(鋭角なし):平均粒径20μ
m、表面耐水処理 (D):窒化ケイ素粒子(破砕状):平均粒径3μm (E):アルミナ粒子 (球状) :平均粒径0.5μ
m 上記材料系を用いて、表1および表2に示す配合割合
(重量%)でドメインを構成する組成物を調製した。こ
れらのうち、シリコーンゲルおよびMBS樹脂は、予め
硬化剤に分散させて用いた。すなわち、初めに万能混合
機中でフェノール樹脂を軟化点以上の温度で加熱溶融
し、シリコーンゲルおよびMBS樹脂粉末を添加した。
その後、攪拌・混合し、更に3本ロールにて混練し、M
BS樹脂粉末を均一に分散させ、かつ、その最大粒子径
を小さくした予混品を作製した。次に、ヘンシェルミキ
サー中で、充填剤をシランカップリング剤で処理し、前
記予混品と他の成分とを配合混合した。この混合物を、
60〜110℃の2本ロールで混練し、前記組成物を得
た。得られた組成物の175℃での溶融粘度を測定し、
表1および表2に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】次に、得られたドメインを以下に示すよう
な所定の形状にした後、組成の異なる2種類を組み合わ
せて樹脂シートを作製した。 (層状のドメインからなるシート)まず、ドメイン1お
よびドメイン11を、プレス装置を用いてそれぞれ40
μmの厚さのシートに圧延した。これらのドメインを重
ね合わせ、プレスで加熱圧着した後、80μmに圧延し
て樹脂シート1を得た。さらに、下記表3に示すような
組み合わせで、同様の手順で、シート2〜10、および
21を得た。
【0066】
【表3】
【0067】上記表3には、各シートの溶融粘度を合わ
せて示した。 (粒状のドメインからなるシート)まず、ドメイン1お
よび11を、超音速ジェットミルを用いて、平均粒径4
0μmまで粉砕した。これを、50%ずつ用いてドライ
ブレンドした後、プレスで加熱圧着して100μmの厚
さに圧延して樹脂シート11を得た。さらに、下記表4
に示すような組み合わせで、同様の手順で、シート12
〜20を得た。
【0068】
【表4】
【0069】上記表4には、各シートの溶融粘度を合わ
せて示した。得られた樹脂シートを用いて、下記表5に
示すように組み合わせた後、プレス装置で加熱圧着して
積層し、1200μmの厚さを有する実施例1〜12の
封止用樹脂シート(積層樹脂シート)を得た。なお、こ
の際のプレス温度は、軟化点が最も低いドメインの軟化
温度に設定した。
【0070】さらに、得られた封止用樹脂シート1〜1
2の保存安定性について、次のような評価試験を行なっ
た。すなわち、封止用樹脂シートを30℃の貯蔵条件で
保存し、高化式フローテスターを用い、各シートの溶融
粘度が製造直後の値から10%上昇するまでの日数を測
定して、放置可能時間(日数)とした。得られた結果
を、表5に合わせて示す。
【0071】
【表5】
【0072】表5に示すように、本発明の樹脂シート
は、30日程度の貯蔵可能時間を有しており、最高では
37日と長期にわたって保存が可能である。次に、各封
止用樹脂シート1〜12を用いて、以下のような手順で
実際に半導体チップを封止してパッケージを製造し、そ
の特性を調べた。
【0073】まず、得られた封止用樹脂シートを所定の
温度に加熱し、これに冷えた刃を押し当てて19.5m
m角の大きさに切断した。切断後の封止用樹脂シート
を、リードフレームに接続された試験用の半導体チップ
(8.5mm角×400μm)の上下に配置した。この
際、樹脂シートの溶融粘度の低い側を半導体チップ面に
向けた。さらに、175℃、1分間プレス金型で加熱圧
着してパッケージを成形し、180℃で8時間アフター
キュアを行なって、実施例1〜12を応用した成形体を
得た。なお、作製した試作用パッケージは、2mm角、
厚さが2.4mmのQFPタイプである。各パッケージ
について、耐熱衝撃性、耐湿信頼性、および耐ハンダ浸
漬性を調べ、下記表6にまとめた。
【0074】
【表6】
【0075】なお、それぞれの特性は、以下のような試
験によって評価した。 (1)耐熱衝撃性 冷熱サイクル試験(TCT試験)により評価した。すな
わち、作製したパッケージを−65℃〜室温〜150℃
を1サイクルとする冷熱サイクルを100〜1000サ
イクル繰り返し、デバイスの動作特性チェックにより不
良発生率を調べた。 (2)耐信頼性 プレッシャークッカー試験(PCT)により評価した。
すなわち、作製したパッケージを127℃、2.5気圧
の飽和水蒸気圧のプレッシャークッカー内に100〜1
000時間放置した後、不良(リーク不良、オープン不
良)発生率を調べた。 (3)耐ハンダ浸漬性 作製したパッケージを85℃、相対湿度85%の雰囲気
中に72時間放置して吸湿処理を行なった後、これを2
40℃のハンダ浴に30秒間浸漬した。この時点で、パ
ッケージのクラック発生率を調べた。更に、このハンダ
浸漬パッケージをプレッシャークッカー内で127℃、
2.5気圧の飽和水蒸気圧雰囲気中に100〜1000
時間放置した後、不良発生率を調べた。
【0076】上記表6に示すように、本発明の樹脂シー
トを用いて得られたパッケージは、冷熱サイクル試験お
よび耐湿性試験を行なった後には、不良は全く発生しな
い。したがって、非常に優れた耐熱衝撃性、および耐信
頼性を有することがわかる。また、1Rリフロー後の耐
湿性試験を行なった後の不良もほとんど発生せず、耐ハ
ンダ浸漬性も優れている。 (比較例1)実施例1の封止用樹脂シートと同様の組成
を有するエポキシ樹脂組成物を、従来法により製造し
た。すなわち、シリコーンゲルおよびMBS樹脂は、予
め硬化剤に分散させて用いた。まず、万能混合機中でフ
ェノール樹脂を軟化点以上の温度で加熱溶融し、シリコ
ーンゲルおよびMBS樹脂粉末を添加した。その後、攪
拌・混合し、更に3本ロールにて混練し、MBS樹脂粉
末を均一に分散させ、かつ、その最大粒子径を小さくし
た予混品を作製した。次にヘンシェルミキサー中で充填
剤をシランカップリング剤で処理し、前記予混品と他の
成分を配合し、2本ロールで混練して比較例1のエポキ
シ樹脂組成物を得た。
【0077】このエポキシ樹脂組成物を用いてトランス
ファー成形法により、実施例と同様の試験用半導体チッ
プを封止してパッケージを得た。 (比較例2)実施例2の封止用樹脂シートと同様の組成
のエポキシ樹脂組成物を、比較例1と同様にして製造し
た。
【0078】得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、比
較例1と同様にトランスファー成形法を用いて半導体パ
ッケージを得た。成形された半導体パッケージは、20
%の未充填部分があり、成形不良であった。 (比較例3)実施例7の封止用樹脂シートを構成するド
メインと同様のドメインの組成物を粉砕した後、シート
化せずに粉体をそのまま打錠した。
【0079】これを用いて、比較例1と同様にトランス
ファー成形法により半導体パッケージを得た。用いたエ
ポキシ樹脂組成物の溶融粘度が高いため、成形された半
導体パッケージの5%に外観不良が認められた。 (比較例4)実施例9の封止用樹脂シートと同様の組成
のエポキシ樹脂組成物を、比較例1と同様にして製造し
た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例9と
同じ厚さのシートに圧延し、実施例9と同様に圧縮成形
法で半導体パッケージを得ようとした。しかしながら、
エポキシ樹脂組成物の粘度が高いために、成形体を得る
ことができなかった。 (比較例5)ドメイン4における第2のエポキシ樹脂
と、第4のエポキシ樹脂との配合割合を入れ替える以外
は、同様の組成でドメイン21を作製した。なお、得ら
れたドメインの軟化点は75℃であった。このドメイン
21をシート化した後、ドメイン14と積層してシート
21を得た。
【0080】得られたシート21を用い、実施例1と同
様にして半導体チップを封止し、パッケージを得た。得
られた比較例1〜5のエポキシ樹脂組成物について、実
施例と同様にして貯蔵可能時間を測定し、保存安定性を
調べた。得られた結果を、各組成物の溶融粘度ととも
に、下記表7に示す。
【0081】
【表7】
【0082】上記表7に示すように、比較例1、2、4
および5の組成物は、貯蔵安定性が劣る。また、比較例
3は、本発明の実施例7と同一組成のドメインから構成
されるにもかかわらず、実施例7と比較して粘度が高い
ことがわかる。
【0083】さらに、上記比較例1〜3、および5のエ
ポキシ樹脂組成物を用いて、半導体チップを封止して得
られたパッケージの特性を、実施例と同様にして評価し
た結果を下記表8にまとめる。
【0084】
【表8】
【0085】上記表8に示すように、比較例の樹脂組成
物を用いて得られたパッケージは、本発明の組成物を用
いて得られたパッケージと比較して、不良が発生しやす
い。特に、比較例2の樹脂組成物を用いたパッケージで
は、冷熱サイクル試験およびハンダ浸漬後には、サンプ
ル全てに不良が発生している。これは、未充填部分が2
0%も存在することに起因すると思われる。
【0086】また、エポキシ樹脂組成物全体としての組
成が同一である実施例9と比較例4との成形性の比較か
ら、以下のようなことがわかる。すなわち、エポキシ樹
脂組成物全体における高熱伝導性のフィラーの充填量を
多くすることによって、樹脂組成物の熱伝導率を向上さ
せることができるが、比較例4のように成形性が損なわ
れてしまう。これに対して、実施例9の組成物のように
フィラーの充填量の異なる複数の樹脂シートを積層する
ことにより、高熱伝導性と成型性という2つの相異なる
要求を十分に満足することが可能となった。実施例9の
組成物は、高熱伝導性に関与する樹脂シートと、成形性
に関与する樹脂シートとを積層しているので、厚さ方向
に機能を分離しているということができる。
【0087】このような組成を有する樹脂シートを、A
SICのような高発熱な半導体素子をパッケージングす
る成形体に応用した場合には、素子から発生する熱を、
高熱伝導性の封止樹脂層を通して効果的に排熱すること
ができる。また、密着性や樹脂強度が問題となる半導体
パッケージ実装時の高温雰囲気下では、成形性の良好な
樹脂が、これらの特性を十分に満足するものである。
【0088】上述の樹脂シートにおいて、高熱伝導性樹
脂および成形性の良好な樹脂は、成形時に共に溶融硬化
して、その界面で完全に一体化している。かかる樹脂組
成物を、放熱板として作用する金属板やセラミックスと
積層した場合、樹脂間の接着力は、金属板やセラミック
スとの接着よりもはるかに強固なものとなる。したがっ
て、半導体装置の実装時の高温雰囲気下におけるパッケ
ージクラックに対し、非常に良好な性質を示す。さら
に、高熱伝導性樹脂は、放熱板として作用する金属やセ
ラミックスに接する樹脂シートに、高熱伝導性フィラー
を高充填化することによって、その熱膨脹率を金属やセ
ラミックスに近付けることが可能であるため、金属板や
セラミックスと積層する際に一体化して成形することも
できる。
【0089】このように、封止樹脂が良好な状態で接着
しているため、本発明の樹脂シートを用いて得られるパ
ッケージの機械的強度は極めて高い。また、半導体素子
に対してパッケージが小さい場合や、超薄型のパッケー
ジの場合でも、リフロー時にクラックの発生がなく、優
れた耐熱衝撃性、耐湿性を付与することができる。
【0090】上述のような樹脂シートを用いた場合に
は、例えば、従来不可能であった、極めて高いレベルの
高熱伝導性と、良好な信頼性とを有する樹脂封止型半導
体装置を容易に製造可能なエポキシ樹脂組成物を提供す
ることができる。
【0091】次に、樹脂シートを用いて圧縮成形法によ
り半導体素子を封止する成形プロセスにおける、本発明
の樹脂シートを構成するエポキシ樹脂組成物、および従
来のエポキシ樹脂組成物の成形性および成形時間の長さ
を調べた。
【0092】成形プロセスは、以下のような工程を経て
行なわれる。すなわち、まず、常温で固体の樹脂シート
を金型内へ搬送する。樹脂シートは、金型からの熱伝導
により軟化して溶融状態となる。なお、この溶融状態に
おいて、測定周波数3Hz、試料の厚さ3mm、測定直
径16φの試験片で、動的弾性率(ヤング率)を測定し
た場合、樹脂は、1014Pa程度の弾性率まで十分に軟
化していることが好ましい。弾性率が大きい場合には、
素子へダメージを与えるなど、得られるパッケージに支
障をきたすおそれがある。樹脂が溶融状態となったとこ
ろで金型の型締めを行ない、圧縮成形を行なう。樹脂は
さらに加熱されて硬化反応が進行し、再び固体状態とな
る。その後、金型の型開き、成形体の取り出し、および
金型のクリーニングの工程を経て、成形プロセスが終了
する。
【0093】本発明の樹脂シートとして、実施例1の封
止用樹脂シートを用い、上述のプロセスにより動的弾性
率測定装置内で硬化させて、任意の時間における弾性率
を測定した。得られた結果を、図1に示す曲線aで表わ
す。さらに、実施例1における硬化触媒以外の成分を同
様の割合で用い、従来法により2種類の樹脂シートを製
造した。なお、触媒量を0.5倍と減少させたものを従
来例1とし、触媒量を同一としたものを従来例2とし
た。これらの従来例の樹脂シートを同様に硬化させて、
同様に弾性率を測定した。従来例1および2の結果を、
それぞれ曲線bおよびcとして、図1に示す。
【0094】図1に示すように、本発明の樹脂シート
は、加熱によって所望の程度まで軟化する。十分に軟化
して溶融状態に達した樹脂は、硬化触媒の作用によって
迅速に硬化が進行し、40秒程度ほどの経過時間の後に
は、硬化はほとんど完了する。このように、成形に要す
る時間は短いので、生産効率を向上させることができ
る。
【0095】これに対して、触媒量の少ない従来例1
(曲線b)では、樹脂シートは、金型からの熱伝導によ
って所望の程度まで軟化するものの、溶融状態が長く続
く。したがって、硬化が完了するまでには、本発明の樹
脂シートの2倍近い時間を要してしまう。
【0096】また、触媒量は同一でも、従来法により製
造された従来例2(曲線c)では、エポキシ樹脂とその
硬化剤および触媒とを熱混練するために、硬化反応が進
んでおり、さらにシート化の工程で加熱されて硬化反応
が進行する。したがって、樹脂が溶融状態にある時間は
さらに短くなるものの、所望の程度まで樹脂を軟化させ
ることができない。このため、樹脂の溶融時の粘度や弾
性率が大きくなるとともに、溶融状態の時間が短くな
り、成形体にボイドが発生する。また、成形体内部の素
子へダメージを与えたり、素子とリードとを結ぶワイヤ
の変形を生じたりするので、得られるパッケージに不良
を生じる。
【0097】本発明の樹脂シートにおいては、組成の異
なるドメインは、溶融後に熱拡散によって相互に混和す
るので、樹脂は所望の程度まで軟化する。したがって、
溶融時の粘度および弾性率を低くすることができ、優れ
た成形性を得ることができた。さらに、樹脂シートを構
成するエポキシ樹脂組成物全体としては、高速成形に適
する量の硬化触媒を含有しているので、混和後の硬化反
応を促進することができる。したがって、優れた成形性
と、成形時間の短縮化とを同時に達成することが可能と
なった。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
極めて良好な安定性を有する樹脂シートが提供される。
本発明の樹脂シートは、さらに、成形速度が速く、成形
性に優れ、かつ機械的性質が良好であるという性質を兼
ね備えており、かかる樹脂シートは、樹脂封止型半導体
装置の製造において有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形時の樹脂の溶融硬化特性を示すグラフ図。
【符号の説明】
a…本発明の樹脂シートの硬化特性を示す曲線 b…従来例の樹脂シートの硬化特性を示す曲線 c…従来例の樹脂シートの硬化特性を示す曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 善積 章 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)常温で固体のエポキシ樹脂、
    (b)常温で固体のエポキシ樹脂硬化剤、(c)硬化触
    媒または硬化促進剤、および(d)フィラーを含有する
    エポキシ樹脂組成物からなる樹脂シートであって、 前記エポキシ樹脂組成物は、単独では硬化せず75℃以
    上の軟化点を有し組成の異なる第1および第2のドメイ
    ンを含み、各ドメイン同士が互いに隣接して接触し、そ
    の界面が熱圧着により一体化されていることを特徴とす
    る樹脂シート。
  2. 【請求項2】 前記第1のドメインが、成分(a)を主
    成分とし、前記第2のドメインが成分(b)および成分
    (c)を主成分とする請求項1に記載の樹脂シート。
  3. 【請求項3】 前記第1のドメインが、前記成分
    (a)、(b)および(d)を主成分とし、前記第2の
    ドメインは、成分(b)、(c)および(d)を主成分
    とする請求項1に記載の樹脂シート。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のドメインが、成分
    (a)ないし(c)を含有し、第1のドメイン中におけ
    る成分(b)は、成分(a)に対して反応当量未満であ
    り、前記第2のドメイン中における成分(a)は、成分
    (b)に対して反応当量未満である請求項1に記載の樹
    脂シート。
  5. 【請求項5】 前記第1のドメインと第2のドメインと
    の軟化点が10℃以上異なる請求項1に記載の樹脂シー
    ト。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のドメインが、平均
    膜厚50μm以下の層状であり、第1および第2のドメ
    インが交互に隣接して存在する請求項5に記載の樹脂シ
    ート。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2のドメインが、平均
    粒径50μm以下の粒状であり、第1および第2のドメ
    インがランダムに分散されて存在する請求項5に記載の
    樹脂シート。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2のドメインが、軟化
    点が10℃以上異なる平均層厚が50μm以下のシート
    であり、第1のドメインは(a)常温で固体のエポキシ
    樹脂をエポキシ樹脂組成物全体の平均値より高濃度で含
    有し、前記第2のドメインは(b)常温で固体のエポキ
    シ樹脂硬化剤と(c)硬化触媒または硬化促進剤とをエ
    ポキシ樹脂組成物全体の平均値より高濃度に含有し、前
    記第1および第2のドメインを交互に積層してなる請求
    項1に記載の樹脂シート。
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