JP2000233955A - 高流動吹付けコンクリート用急結剤 - Google Patents

高流動吹付けコンクリート用急結剤

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JP2000233955A
JP2000233955A JP11047775A JP4777599A JP2000233955A JP 2000233955 A JP2000233955 A JP 2000233955A JP 11047775 A JP11047775 A JP 11047775A JP 4777599 A JP4777599 A JP 4777599A JP 2000233955 A JP2000233955 A JP 2000233955A
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quick
calcium aluminate
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specific surface
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Yutaka Nakajima
裕 中島
Akinori Sugiyama
彰徳 杉山
Takashi Ayada
隆史 綾田
Yoji Ogawa
洋二 小川
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Taiheiyo Cement Corp
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    • C04B2111/00146Sprayable or pumpable mixtures
    • C04B2111/00155Sprayable, i.e. concrete-like, materials able to be shaped by spraying instead of by casting, e.g. gunite

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベースコンクリートとして高流動コンクリー
トを用いる湿式吹付け施工において、急結性が良好で、
かつ、急結剤添加による長期強度(材令;28日)の低下
を改善し、プレーンコンクリートの強度を上回る強度を
発現させることができる高流動吹付けコンクリート用急
結剤を提供すること。 【解決手段】 ブレーン比表面積が4500cm2/g以上、CaO
/Al2O3モル比が2.0〜2.5で、ガラス化率が75%以上であ
るカルシウムアルミネートが100重量部及び石膏が0〜10
0重量部からなる高流動吹付けコンクリート用急結剤。
ブレーン比表面積が4500cm2/g以上、CaO/Al2O3モル比が
2.0〜2.5で、ガラス化率が75%以上であるカルシウムア
ルミネートが100重量部、石膏が0〜100重量部及びBE
T比表面積15m2/g以上の無機粉末が0.1〜100重量部から
なる高流動吹付けコンクリート用急結剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベースコンクリー
トとして高流動コンクリートを用いる湿式吹付け施工に
おいて、急結性が良好で、急結剤添加による長期強度
(材令;28日)の低下を改善してプレーンコンクリート
の強度を上回る強度を発現させることができる高流動吹
付けコンクリート用急結剤に関する。
【0002】
【従来の技術】掘削されたトンネルや地下空間の建設工
事では、露出面にコンクリートを吹付けてライニング
し、該露出面の崩落を防止する方法が広く実施されてい
る。コンクリート吹付け工法としては、乾式工法と湿式
工法が知られているが、湿式工法は、乾式工法に比べ
て、粉塵の発生が少ないという利点を有するため、吹付
け工法の主流となっている。
【0003】湿式工法は、ベースコンクリートを輸送パ
イプを通して圧送し、先端の吹付けノズルから吹き出
し、掘削された露出面にコンクリートを吹き付けてライ
ニングするものである。そして、ベースコンクリートだ
けでは、急結性が得られないので、急結剤を圧送途中で
添加混合し、吹き付けている。該急結剤としては、カル
シウムアルミネート系鉱物を主体とした急結剤、例え
ば、カルシウムアルミネートにアルミン酸アルカリ及び
/又は炭酸アルカリを混合したもの、が広く用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、ベースコンクリ
ートとして、「高流動コンクリート」を用いた湿式工法
が提案されている。該「高流動コンクリート」には、高
性能減水剤(高性能AE減水剤を含む)を添加したスラ
ンプーフロー400mm以上のものが使用されている。
【0005】前記「高流動コンクリート」をベースコン
クリートとして用いた湿式工法では、スランプ8〜21cm
程度のコンクリートをベースコンクリートとした従来の
湿式工法に比べて、「高流動コンクリート」のポンプ圧
送性が良好であり脈動が生じないために、 ・吹付けコンクリートの品質が安定しており、かつ、 ・単位時間当たりの吹付け量を増大させることができ、
施工効率を向上させることができる、 という、利点を有している。
【0006】しかしながら、高流動コンクリート(ベー
スコンクリート)に急結剤を混合した場合、急結剤無添
加の場合に比べて、長期強度(材令;28日)が低下す
る、という欠点を有していた(例えば、上述したカルシ
ウムアルミネートにアルミン酸アルカリ及び炭酸アルカ
リを混合した急結剤を用いた場合では、長期強度(材
令;28日)は、無添加の場合(プレーンコンクリート)
に比べて3〜4割低下していた)。
【0007】一方、近年においては、大断面のトンネル
やより大型の地下空間の建設が益々増加している。該大
断面のトンネルやより大型の地下空間の工事では、吹付
けコンクリートの長期強度(材令;28日)を向上させて
吹付けの肉厚を小さくすることが、吹付けの施工サイク
ルを短縮して工期を短縮でき、また、材料費を低減でき
るので経済性の点からも重要なポイントとなる。そのた
め、より高い強度発現性が期待でき、プレーンコンクリ
ートの強度を上回る強度を発現させることができる急結
剤の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のカルシウムア
ルミネートからなる、又は前記カルシウムアルミネート
と石膏を、又は前記カルシウムアルミネートと石膏と特
定の無機粉末を組み合わせた急結剤を、高流動コンクリ
ート(ベースコンクリート)に添加した場合、急結性が
良好であり、かつ長期強度(材令;28日)の低下を改善
してプレーンコンクリートの強度をも上回る強度を発現
させることができることを見いだし、本発明を完成させ
たものである。
【0009】即ち、本発明は、ブレーン比表面積が4500
cm2/g以上、CaO/Al2O3モル比が2.0〜2.5で、ガラス化率
が75%以上であるカルシウムアルミネートが100重量部
及び石膏が0〜100重量部からなることを特徴とする高流
動吹付けコンクリート用急結剤(請求項1)である。さ
らに、本発明は、ブレーン比表面積が4500cm2/g以上、C
aO/Al2O3モル比が2.0〜2.5で、ガラス化率が75%以上で
あるカルシウムアルミネートが100重量部、石膏が0〜10
0重量部及びBET比表面積15m2/g以上の無機粉末が0.1
〜100重量部からなることを特徴とする高流動吹付けコ
ンクリート用急結剤(請求項2)である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明で使用するカルシウムアルミネート
は、CaO原料とAl2O3原料を混合し、該混合物を電気炉等
の加熱炉で溶融し、該溶融物を急冷した後、粉砕して得
られるものである。溶融物を急冷する方法としては、該
溶融物を高圧空気で吹き飛ばして冷却する方法等が挙げ
られる。
【0011】CaO原料としては、生石灰、消石灰、石灰
石等の工業原料が、また、Al2O3原料としては、水酸化
アルミニウム、アルミナ等の工業原料が挙げられる。カ
ルシウムアルミネートのCaO/Al2O3モル比は2.0〜2.5で
あり、該カルシウムアルミネート製造時において溶融温
度を低下させることができるモル比2.0〜2.3がより好ま
しい。CaO/Al2O3モル比が2.5を超えると、ガラス化率を
高めることが困難となり、良好な急結性が得られない。
一方、CaO/Al2O3モル比が2.0未満では、長期強度(材
令;28日)の発現性が低下する傾向にあり、プレーンコ
ンクリートの強度を上回らせることが困難となる。
【0012】また、カルシウムアルミネートのブレーン
比表面積は4500cm2/g以上で、ガラス化率は75%以上で
ある必要がある。ブレーン比表面積とガラス化率が前記
範囲外では、良好な急結性が得られない場合がある。ま
た、長期強度(材令;28日)の発現性が低下する傾向に
あり、プレーンコンクリートの強度を上回らせることが
困難となる。なお、カルシウムアルミネートのブレーン
比表面積とガラス化率は大きい程急結性や初期強度発現
性が大きくなるが、一方で吸湿性も大きくなり、貯蔵期
間が長くなった場合急結性が低下する憂いがある。ま
た、ブレーン比表面積やガラス化率を大きくしようとす
る程、生産性が低下しコストも高くなるので、カルシウ
ムアルミネートのブレーン比表面積は5000〜7000cm2/
g、ガラス化率は80〜97%が好ましい。
【0013】なお、カルシウムアルミネートのガラス化
率は、以下の方法で測定されるものである。 粉末X線回折法によりカルシウムアルミネートのメイ
ンピークの面積Sを求める。 のカルシウムアルミネートを1000℃で2時間加熱
し、5℃/minの冷却速度で徐 冷した後、粉末X線回折
法によりメインピークの面積S0を求める。 ガラス化率(%)=(1−S/S0)×100から、
ガラス化率を算出する。
【0014】前記した工業原料には、SiO2、Fe2O3、TiO
2、MgO等の不純物が含まれている。本発明においてカル
シウムアルミネートは、これらの不純物を合計で10重量
%以下含有することは差し支えない。
【0015】石膏としては、無水、半水、2水石膏及び
これらの混合物が挙げられるが、急結性の点から無水石
膏を使用するのが好ましい。石膏の細かさは、特に限定
するものではないが、好ましくは3000cm2/g、強度発現
性及びコストを考慮して、より好ましくは4000〜10000c
m2/gである。
【0016】本発明においては、前記カルシウムアルミ
ネートのみを急結剤として用いても、良好な急結性が得
られ、かつプレーンコンクリートと同程度の長期強度
(材令;28日)を発現する。また、前記カルシウムアル
ミネートと特定量の石膏を組み合わせた急結剤では、前
記カルシウムアルミネート単独の場合よりは急結性はや
や低下するが、初期〜長期強度の発現性を向上させるこ
とができる。この場合、カルシウムアルミネートと石膏
の配合は、カルシウムアルミネート100重量部に対して
石膏が100重量以下、強度発現性の点からより好ましく
は石膏が10〜50重量部である。カルシウムアルミネート
100重量部に対して石膏が100重量部を超えると急結性の
低下が大きくなり、また長期強度(材令;28日)の発現
性が低下する傾向にあり、プレーンコンクリートの強度
を上回らせることが困難となる。
【0017】前記配合の急結剤に、BET比表面積が15
m2/g以上である無機粉末をさらに組み合わせることで、
急結性をより向上させることができる。特に、前記のよ
うにカルシウムアルミネートと石膏を組み合わせた場合
では、カルシウムアルミネート単独の場合よりは強度発
現性は向上するが、急結性は低下する傾向にあるので、
カルシウムアルミネートと石膏にさらにBET比表面積
が15m2/g以上である無機粉末を組み合わせることは、本
発明においては好ましいものである。該無機粉末は、高
流動コンクリート中の高性能減水剤(高性能AE減水剤
も含む)を吸着する作用を有すると考えられる。無機粉
末のBET比表面積が15m2/g未満では、急結性を向上さ
せる効果が認められない。
【0018】カルシウムアルミネート、石膏及びBET
比表面積が15m2/g以上である無機粉末を組み合わせた場
合の配合量は、カルシウムアルミネートが100重量部、
石膏が0〜100重量部、BET比表面積15m2/g以上である
無機粉末が0.1〜100重量部であり、強度発現性の点か
ら、カルシウムアルミネートが100重量部、石膏が10〜5
0重量部、BET比表面積15m2/g以上である無機粉末が5
〜70重量部がより好ましい。無機粉末の配合量が0.1重
量部未満では、急結性を向上させる効果が認められな
い。一方、無機粉末が100重量部を超えると長期強度
(材令;28日)の発現性が低下する傾向にある。
【0019】無機粉末は、BET比表面積が15m2/g以上
であれば特に限定するものではなく、例えば、ゼオライ
トのような細孔の多い無機粉末(ブレーン比表面積は30
00〜7000cm2/g程度)でも良いし、グラファイトやシリ
カヒュームのような超微粒子でもかまわない。本発明に
おいては、無機粉末としてはゼオライトのようなブレー
ン比表面積が3000〜7000cm2/g程度で、細孔の多いもの
を使用する方が、急結剤の調製や圧送が容易であり、好
ましい。
【0020】カルシウムアルミネートと石膏を組み合わ
せた急結剤、カルシウムアルミネートと石膏とBET比
表面積15m2/g以上である無機粉末を組み合わせた急結剤
の混合方法は、特に限定するものではなく、所望の割合
に配合したのち、慣用の混合装置を用いて混合すれば良
い。
【0021】本発明の急結剤の添加量は、セメントに対
して4〜10重量%が好ましい。セメントに対する添加量
が4重量%未満では、良好な急結性が得られない。10重
量%を超えると長期強度(材令;28日)の発現性が低下
する傾向にあり、また、コストの点からあまり好ましい
ものではない。
【0022】次に、本発明の急結剤を適用するベースコ
ンクリート(高流動コンクリート)について説明する。
ベースコンクリートである高流動コンクリートは、スラ
ンプフローが400mm以上、ポンプ圧送性やコストを考慮
してスランプフローが450〜750mmのものが好ましい。ス
ランプフローが400mm未満のベースコンクリートでは、
良好な急結性が得られない場合がある。また、長期強度
の発現性が低下する傾向にあり、プレーンコンクリート
の強度を上回らせることが困難となる。スランプフロー
が750mmを超えるベースコンクリートでは、急結剤の添
加量が多くなるので、コスト等の点からあまり好ましい
ものではない。なお、当然ながら、該高流動コンクリー
トは、スランプフロー試験で材料分離を起こさない実用
に供しうるコンクリートである。
【0023】高流動コンクリートとしては、前記スラン
プフローの範囲であれば、いわゆる「粉体系高流動コン
クリート」や、「増粘剤系高流動コンクリート」のどち
らでも用いることができるが、高流動コンクリートの製
造時の手間や製造コスト等を考慮して「粉体系高流動コ
ンクリート」を用いることが好ましい。これら高流動コ
ンクリートの配合は、特に限定するものではないが、単
位セメント量は500〜700kg/m3、単位水量は160〜200kg/
m3、水/セメント比(重量比)は0.28〜0.4、高性能減
水剤(高性能AE減水剤も含む)/セメント比(重量
比)は0.005〜0.02、粗骨材量は0.20〜0.26m3/m3、細骨
材率は55〜70容量%、増粘剤を使用する場合はその添加
量は2〜8kg/m3とすることが、ポンプ圧送性や急結性等
の点から、好ましいものである。
【0024】本発明の急結剤を上記高流動コンクリート
と組み合わせることにより、急結性が良好で、かつ、急
結剤を添加したことによる長期強度の低下も生じない。
その結果、吹付け厚さを薄くすることができるため材料
費を低減でき、また、吹付けの作業時間を短縮すること
ができる。さらに、ベースコンクリートとして高流動コ
ンクリートを用いることによって、単位時間当たりの吹
付け量を増大できるので施工効率を向上することができ
る。なお、本発明でいう吹付けコンクリートとは、ベー
スコンクリートに急結剤を添加してなるものであり、高
流動吹付けコンクリートとは、該吹付けコンクリートの
うち、ベースコンクリートのスランプフローが400mm以
上の吹付けコンクリートをいう。
【0025】ベースコンクリートに使用する材料につい
て説明する。セメントとしては、普通、早強、中庸熱、
低熱ポルトランドセメント等の市販されているポルトラ
ンドセメントや、高炉、フライアッシュセメント等の市
販されている混合セメントを使用することができる。ま
た、前記セメントの一部を石灰石粉末やシリカヒューム
で置換したセメントや、前記セメントに石膏を添加した
セメントも使用することができる。高性能減水剤として
は、アルキルアリルスルホン酸系、ナフタレンスルホン
酸系、メラミンスルホン酸系、ポリカルボン酸系等の高
性能減水剤(高性能AE減水剤も含む)が挙げられ、液
状又は粉末状どちらでも使用可能である。細骨材として
は、川砂、海砂、山砂、砕砂およびこれらの混合物が挙
げられる。粗骨材としては、川砂利、海砂利、砕石およ
びこれらの混合物が挙げられる。増粘剤としては、アク
リル系、セルロース系の増粘剤が挙げられる。
【0026】ベースコンクリートの調製方法は、特に限
定するものではなく、慣用のミキサーで混合すれば良
い。
【0027】吹付けコンクリートの施工については、従
来より行われている湿式工法を任意に適用することがで
きる。吹付け装置等の装置も、従来より用いられている
装置を適用することができる。
【0028】
【試験例】以下、試験例により本発明を説明する。 1. 急結剤材料 急結剤材料として、以下のものを使用した。また、比較
用として、下記の市販急結剤も使用した。 (1)カルシウムアルミネート CaO源として生石灰を、Al2O3源として純アルミナ(日本
軽金属(株)製)を表1に示すCaO/Al2O3(モル比)と
なるように混合し、該混合物を溶融し冷却したのち、ボ
ールミルで粉砕してカルシウムアルミネートを調製し
た。表1に調製したカルシウムアルミネートのCaO/Al2O
3(モル比)、ブレーン比表面積およびガラス化率
((0013)に記載の方法で測定)を示す。なお、各
カルシウムアルミネートは、不純物として、SiO2を2.7
〜3.0%、Fe2O 3を0.8〜1.1%、TiO2を1.2〜1.5%、MgO
を0.4〜0.6%、R2O(Na2O+0.658K2O)を0.1〜0.2%含んで
いた。 (2)無水石膏 第一セメント(株)製無水石膏(ブレーン比表面積4000
cm2/g)を用いた。 (3)無機粉末 ゼオライト;奥多摩工業(株)製、商品名「タマライ
ト」 BET比表面積54.2m2/g(ブレーン比表面積3600cm2/
g) グラファイト;関東化学(株)製試薬 BET比表面積26.9m2/g(ブレーン比表面積17000cm2/
g) シリカヒューム;エルケム(株)製、商品名「Micro
Silica」 BET比表面積20.0m2/g(ブレーン比表面積13000cm2/
g) (4)市販急結剤 参考として、カルシウムアルミネート−炭酸ナトリウム
−アルミン酸ナトリウム系の市販急結剤も使用した。
【0029】
【表1】
【0030】 2. コンクリート用材料 コンクリート用材料として、以下のものを使用した。 セメント1;普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製) 2;普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)と石灰 石粉末(鳥形産石灰石の粉砕物、ブレーン比表面積3700cm2/g ) の9:1(重量比)混合物 高性能減水剤;「NT-1000S」((株)エヌエムビー製) 増粘剤 ;「THF」(太平洋セメント(株)製) 細骨材 ;北九州市小倉南区産砕砂(比重:2.69):長崎県壱岐郡郷ノ浦 沖合海砂(比重:2.59)=3:7(重量比)混合品 粗骨材 ;北九州市門司区鹿喰産砕石(比重:2.80) 水 ;水道水
【0031】前記コンクリート用材料を使用し、表2に
示す配合にしたがって6種類の高流動コンクリート(ベ
ースコンクリート)を調製した(BC1〜6)。混練は、各材
料を一括して2軸強制練りミキサー(0.1m3)に投入
し、90秒間混練した。得られた各高流動コンクリートに
ついて、混練直後のスランプフロー及び圧縮強度(材
令;28日)を測定し、結果を同表に併記した。また、比
較用として、スランプ210mmのコンクリートも調製した
(BC7)。その圧縮強度(材令;28日)も同表に併記し
た。なお、スランプフローは、「JIS A 1101
(コンクリートのスランプ試験方法)」に準じてスラン
プコーンを引き上げた後、拡がったコンクリートの最大
直径の長さとその直角方向の長さを測定して、その平均
値を算出することにより求めた。
【0032】
【表2】
【0033】試験例1〜51 上記各ベースコンクリートに表3〜5に示す配合および
量の急結剤をポンプ圧送中に添加し、内側にラスボート
を張り付けた幅2.5×奥行き3.0×高さ3.0mのボックス
カルバートにコンクリートを吹付けた。1回の吹付け量
は0.15m3とした。吹付け装置として、MEYCO Equipment
(株)製MEYCO Supremaを、急結剤の供給装置として日
本プライブリコ(株)製Qガンを用いた。
【0034】上記吹付けコンクリートに対して以下の
1)〜2)の特性を測定した。 1)急結性 ;吹付け直後のコンクリートの状態を指触により調べ、
握り潰せない場合を「◎」、若干潰せる場合(変形が3
割程度以下)を「○」、変形が半分程度の場合を
「△」、握り潰せる場合を「×」とした。 2)圧縮強度 ;30×40×20cmの木箱にコンクリートを吹付け、φ5×
10cmの供試体を採取し、20℃で湿空気中養生(材令;1
日(一部)及び28日)後、「JIS A 1108(コ
ンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて圧縮強度を
測定した。なお、圧縮強度は、3本の供試体の平均値と
した。それらの結果を表3〜5に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】表3及び表4から明らかなように、本発明
で規定する特定のカルシウムアルミネートからなる、又
は前記カルシウムアルミネートと石膏を組み会わせた急
結剤を使用した試験例1〜30では、吹付けコンクリート
の急結性は良好であり、かつ、急結剤無添加の場合(プ
レーンコンクリート)と同等以上の長期強度(材令;28
日)を発現した。また、カルシウムアルミネートと石膏
を組み合わせた急結剤の方が、初期〜長期の強度発現性
が良好であった。一方、本発明で規定する以外のカルシ
ウムアルミネートを用いた試験例31〜38では、急結性が
低下したり、急結剤無添加の場合に比べて強度発現性が
低下した。さらに、本発明で規定する配合を外れる急結
剤を用いた試験例39でも、急結性と強度発現性が低下し
た。また、ベースコンクリートとして、スランプフロー
が400mm未満のコンクリートを使用した試験例40では、
急結剤無添加の場合に比べて強度発現性が低下した。
【0039】表5から明らかなように、カルシウムアル
ミネートと石膏にさらにBET比表面積が15m2/g以上で
ある無機粉末を組み合わせた急結剤を使用した試験例42
〜51では、吹付けコンクリートの急結性が向上した。ま
た、プレーンコンクリートを上回る強度を発現した。
【0040】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明の高流動吹
付けコンクリート用急結剤は、特定のカルシウムアルミ
ネートからなる、又は前記カルシウムアルミネートと石
膏を、又は前記カルシウムアルミネートと石膏と特定の
無機粉末を組み合わせたことを特徴とするものである。
該急結剤を高流動コンクリート(ベースコンクリート)
と組み合わせることによって、急結性が良好で、かつ、
長期強度(材令;28日)の低下を改善し、プレーンコン
クリートの強度をも上回る強度を発現させることができ
る、という優れた効果を奏する。
【0041】また、本発明の高流動吹付けコンクリート
用急結剤は、アルカリ金属をほとんど含まない、という
特徴も有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 洋二 千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ ント株式会 社佐倉研究所内 Fターム(参考) 2D055 DB00 KA08 4G012 MB00 MB06 MB26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーン比表面積
    が4500cm2/g以上、CaO/Al2O3モル比が2.0〜2.5で、ガラ
    ス化率が75%以上であるカルシウムアルミネートが100
    重量部及び石膏が0〜100重量部からなることを特徴とす
    る高流動吹付けコンクリート用急結剤。
  2. 【請求項2】 ブレーン比表面積が4500cm2/g以上、CaO
    /Al2O3モル比が2.0〜2.5で、ガラス化率が75%以上であ
    るカルシウムアルミネートが100重量部、石膏が0〜100
    重量部及びBET比表面積15m2/g以上の無機粉末が0.1
    〜100重量部からなることを特徴とする高流動吹付けコ
    ンクリート用急結剤。
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