JP2000233783A - ハンドルロック装置 - Google Patents

ハンドルロック装置

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JP2000233783A
JP2000233783A JP11036832A JP3683299A JP2000233783A JP 2000233783 A JP2000233783 A JP 2000233783A JP 11036832 A JP11036832 A JP 11036832A JP 3683299 A JP3683299 A JP 3683299A JP 2000233783 A JP2000233783 A JP 2000233783A
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Japan
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handle
lock
fixing member
spring
handle fixing
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JP11036832A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Furukawa
俊晴 古川
Makoto Koganemaru
信 小金丸
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Bridgestone Cycle Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Cycle Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は自転車等の駐車中にハンドルバーが
自然に回転して車体が転倒する事態を防止し得るハンド
ルロック装置に関するものである。 【解決手段】 ハンドル固定部材をスライド可能に設け
るとともに、ロック部材をハンドル固定部材に回動可能
に設け、ハンドル固定部材を第1バネ部材の付勢に反し
て押し込むとハンドル固定部材が受け部材に嵌まり込む
とともにロック部材も押し込まれ、かつ、第2バネ部材
の付勢によりロック部材の引っ掛け部が引っ掛かってハ
ンドル固定部材の嵌合状態が維持されるようになされた
ハンドルロック装置。 9‥受け部材、10‥ハンドル固定部材、11‥ロック
部材、11a‥引っ掛け部、12‥第2バネ部材、15
‥第1バネ部材

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自転車等の駐車中に
ハンドルバーが自然に回転して車体が転倒する事態を防
止し得るハンドルロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自転車等のハンドルは駐車中に自然に回
転する場合があり、特に前輪上に取り付けられた荷籠に
荷物が入っているとその重みで簡単に回転し、自転車等
が転倒してしまうという問題がある。そのため、従来か
らハンドルの回転を制限するハンドルロック装置が知ら
れており、このようなハンドルロック装置として、特開
平3−45486号や実用新案登録第2515270号
に記載されたものがあった。
【0003】しかしながら、特開平3−45486号や
実用新案登録第2515270号に記載されたハンドル
ロック装置は、いずれも「フリーからロック」、「ロッ
クからフリー」の両方の操作をレバーの回動によって行
なうものである。このレバーの回動という操作は一見簡
単なもののように感じるが、実際にはその操作は煩わし
く、そのため短時間の駐輪等では使用頻度が低くなると
いう問題があった。
【0004】また、ハンドルの自然回転を防止するとい
う本来の目的達成のため、「フリーからロック」への操
作は比較的利用されても、「ロックからフリー」への操
作を忘れて乗車してしまうことがあり、乗員は意に反し
てハンドル操作が重いという事態に直面することがあっ
た。このような場合、停車後に改めてロック解除操作を
しなければならず、乗員にとって煩わしいものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、ハン
ドルロックの操作をレバーによる回動式から、ボタン様
のものによるプッシュ式とし、操作を簡単にして使用頻
度を高くすることができるハンドルロック装置を提供す
ることを目的とするものである。また、ロック操作は必
要とするが、ロック解除操作はハンドルバーを普通に回
転させるだけで自然に解除し得るハンドルロック装置を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたものであって、その要旨は、自転
車等のハンドルの回転を制限するロック装置であって、
ヘッドパイプに取り付けられた受け部材と、前記受け部
材に嵌まり込んでハンドルをロックするハンドル固定部
材と、受け部材とハンドル固定部材とを離間させるよう
に付勢する第1バネ部材と、受け部材とハンドル固定部
材との嵌合状態を維持する引っ掛け部を有するロック部
材と、前記ロック部材を付勢する第2バネ部材とからな
り、前記ハンドル固定部材をスライド可能に設けるとと
もに、前記ロック部材をハンドル固定部材に回動可能に
設け、ハンドル固定部材を第1バネ部材の付勢に反して
押し込むとハンドル固定部材が受け部材に嵌まり込むと
ともにロック部材も押し込まれ、かつ、第2バネ部材の
付勢によりロック部材の引っ掛け部が引っ掛かってハン
ドル固定部材の嵌合状態が維持されるようになされたハ
ンドルロック装置であって、好ましくは、前記受け部材
に斜面を有する複数の穴を設けるとともに、前記ハンド
ル固定部材に第3バネ部材を設け、嵌合状態でハンドル
固定部材に回転力が作用すると前記第3バネ部材が縮ん
でハンドル固定部材が受け部材の前記穴の斜面に乗り上
げ、同時に前記ロック部材が持ち上がって引っ掛かりが
外れ、ハンドル固定部材の嵌合状態が解除されるように
なされたものであり、さらには、前記受け部材の穴の斜
面が左側にだけ設けられ、ハンドル固定部材に右回りの
回転力が作用したときだけハンドル固定部材の嵌合状態
が解除されるようになされたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のハンドルロック装置にお
いて、ヘッドパイプに取り付けられた受け部材は、通常
のヘッド小物である玉受けに複数の穴を設けたものが使
用できる。ただし、穴は貫通している必要はなく、玉受
けの外周部に凹部を設けたものであってもよい。また、
ハンドル固定部材は押し操作部を有するものであり、以
下適宜プッシュロッドと呼称する。
【0008】受け部材を兼ねる玉受けとハンドル固定部
材となるプッシュロッドとを離間させる第1バネ部材は
例えばスプリングであり、スプリングの付勢に反してプ
ッシュロッドを押し込むと、プッシュロッドの先端部が
玉受けの穴に嵌まり込む。ここで、ハンドルバーはプッ
シュロッドと共に回転するようになっているので、ヘッ
ドパイプに固定された玉受けの穴に嵌まり込むとハンド
ルバーがロックされることになる。また、プッシュロッ
ドがスプリングにより押し返されないようにして嵌合状
態を維持するため、ロック部材が設けられている。な
お、以下適宜ロック部材をロックアームと呼称する。
【0009】プッシュロッドとロックアームとはピンに
より回動可能に連結されており、プッシュロッドが押し
込まれると、同時にロックアームも押し込まれる。な
お、プッシュロッドの押し込み方向は前後方向に限られ
ず、左右方向や斜め方向としても何ら差し支えない。ま
た、ロックアームは第2バネ部材となる例えば板バネの
付勢によってプッシュロッドの上面と接触しているが、
ロックアームの引っ掛け部が玉受けの上端部に当接する
と、板バネが縮みロックアームが回動して引っ掛け部が
上方に持ち上がり、玉受けの上端部を越えたところで元
の位置に戻る。すなわち、ロックアームの引っ掛け部が
引っ掛かるのである。したがって、プッシュロッドの先
端部は玉受けの穴に嵌まり込んだ状態で維持されること
となり、ハンドルバーがロックされる。このように本発
明のハンドルロック装置では、プッシュロッドを単に押
し込むだけでハンドルバーをロックすることができるの
である。
【0010】次にロックを解除する場合であるが、プッ
シュロッドを単に押し下げれば解除できる。すなわち、
プッシュロッドはピンにより回動可能とされているの
で、プッシュロッドを押し下げると逆に先端は持ち上が
る。このとき、プッシュロッドの上面とロックアームと
が接触しているので、ロックアームの引っ掛け部も持ち
上げられる。したがって、ロックアームの引っ掛かりが
外れ、プッシュロッドがスプリングの付勢によって後方
にスライドし、嵌合状態が解除されるのである。このよ
うな解除操作は手動によってするものであってもよい
が、ロックを解除せずに走行してしまった場合であって
も安全性を確保できるように自動解除とすることが好ま
しい。
【0011】そこで本発明においては、受け部材を兼ね
る玉受けに斜面を有する穴を設けると共に、プッシュロ
ッドに第3バネ部材となる例えばスプリングを設けてい
る。これはハンドルロックの解除操作をハンドルバーの
回転により行なおうとするものであり、本発明の最大の
ポイントと言えるものである。すなわち、プッシュロッ
ドはケース内でスプリングで付勢されているだけなの
で、ロック状態でハンドルバーを回転させる力が発生す
ると、玉受けの穴に対してプッシュロッドの先端部がハ
ンドルバーの回転方向に移動する。すると、スプリング
が押し縮められて、玉受けの穴の斜面にプッシュロッド
の先端部が乗り上げることとなり、プッシュロッドは上
方に持ち上がる。したがって、プッシュロッド一緒にロ
ックアームも持ち上がり、ロックが解除されるのであ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に
より説明する。図1は本発明のハンドルロック装置を示
す図であり、図1(A)はハンドルロック装置を取り付
けたヘッドパイプ周辺の上面図、図1(B)はその側面
図である。図1(A)および(B)に示すように、本発
明のハンドルロック装置はボタン様の押し操作部10d
によるプッシュ式のものであり、ケース13がブラケッ
ト6にネジで固定されている。ここで、ブラケット6は
玉受け9の上方にロックナット4で取り付けられてい
る。また、玉受け9には穴9aが複数設けられてヘッド
パイプ1に固定されている。なお、図示しない自転車の
ハンドルバーは、ハンドルステム3を介してヘッドパイ
プ1内のステアリングコラムパイプに固定されている。
【0013】図2はステアリングコラムパイプ2とブラ
ケット6との関係を示す斜視図である。図2に示すよう
に、ブラケット6には突起部6aが設けられ、ステアリ
ングコラムパイプ2に設けられた縦溝2aに嵌まり込む
ようになっている。したがって、ステアリングコラムパ
イプ2とブラケット6とは位相をずらすことなく回転す
る。また、上記した通り、自転車のハンドルバーはハン
ドルステムを介してステアリングコラムパイプ2に固定
されているので、自転車のハンドル操作に連動してブラ
ケット6も回転することになる。そして、ハンドル固定
部材であるプッシュロッドはブラケット6に取り付けら
れているので、結局、プッシュロッドはハンドルバーと
共に回転するようになっている。
【0014】図3は本発明のハンドルロック装置を示す
図1(B)の断面図である。図3はハンドルがロックさ
れていない初期状態を示す図であり、装置内部の個々の
部品の形状と位置関係は、図4および図5で斜視図で示
すようになっている。すなわち、図3におけるケース1
3は図4に示すようにミゾ13aを有するものであり、
カバー16と共にブラケット6に取り付けられ、図1
(B)に示す状態となるのである。また、ケース13内
のプッシュロッド10およびロックアーム11は図5に
示すようなものである。
【0015】本発明において実際にロック機構として働
く部品は玉受け9とプッシュロッド10であるが、プッ
シュロッド10は図5に示すように軸部10a、先端部
10b、穴10cおよび押し操作部10dからなる。ま
た、プッシュロッド10はロックアーム11に挿入され
るようになっており、ピン17がプッシュロッド10の
穴10Cとロックアーム11の穴11bを貫通すること
で両者が固定される。ただし、プッシュロッド10とロ
ックアーム11は、ピン17を軸にして所定範囲内で回
動可能である。なお、ロックアーム11は穴11bの他
に、引っ掛け部11aおよび板バネ12を収容する落ち
込み部11cを有している。
【0016】このようにプッシュロッド10とロックア
ーム11とはピン17で回動可能に固定されるが、さら
に、ピン17は図4に示すケース13のミゾ13aに挿
入され、カバー16の腕部16bによって外れないよう
にされている。ただし、腕部16bはミゾ13aの先端
まで達するものではない。したがって、図1(B)に示
すようにピン17はミゾ13a内をその先端から腕部1
6bに当接する範囲で平行移動できる。すなわち、プッ
シュロッド10とロックアーム11は、ミゾ13a内を
平行移動することもピン17を軸に回動することもでき
るのである。
【0017】また、本発明のハンドルロック装置にはバ
ネの類が3つ使用されている。まず、図3に示すスプリ
ング14はケース13とプッシュロッド10との間に挿
入されたものであり、ケース13に対してプッシュロッ
ド10の後部を常に上方に持ち上げる方向に作用し、ピ
ン17の存在によって逆に先端部10bを押し下げる方
向に作用する。ただし、プッシュロッド10がカバー1
6の穴16aの上辺にぶつかって止まるので、ケース1
3から外れることはない。
【0018】図3に示すスプリング15は、プッシュロ
ッド10とカバー16との間でプッシュロッド10を常
に外側に押し出すように作用するものであり、これによ
りプッシュ式のボタンが形成される。また、図5に示す
板バネ12は、プッシュロッド10とロックアーム11
の自由な回動を防止するためのものである。すなわち、
プッシュロッド10を付勢することにより、図3に示す
ようにプッシュロッド10の上面とロックアーム11の
内面とが接触するようにしているのである。
【0019】次に、本発明のハンドルロック機構を説明
する。本発明においてハンドルをロックするには、図3
に示す押し操作部10dを指で押し込めば良い。する
と、プッシュロッド10が玉受け9の方向に移動し、先
端部10bが穴9aに嵌め込まれ、ハンドルバーがロッ
クされるのである。
【0020】すなわち、図3に示す初期状態(ハンドル
バーがロックされていない状態)で、プッシュロッド1
0の押し操作部10dをスプリング15の付勢に逆らい
徐々に押し込んでいく。すると、図6に示すように、ロ
ックアーム11の引っ掛け部11aが、玉受け9の上端
部9cに乗り上げる。このとき、板バネ12が押し縮め
られて、ピン17を軸にロックアーム11だけが上方に
回動する。ここでプッシュロッド10が上方に回動しな
いのは、スプリング14により付勢されているからであ
る。また、プッシュロッド10の先端部10bは玉受け
9の穴9aに嵌め込まれるようになる。したがって、そ
のまま押し込んでいくと図7に示す状態になるのであ
る。
【0021】図7に示す状態では、ロックアーム11の
引っ掛け部11aが、玉受け9の上端部9cに完全に引
っ掛かっている。すなわち、引っ掛け部11aはその先
端が玉受け9の上端部9cを越えたところで板バネ12
の付勢により下方に回動し引っ掛かるのである。したが
って、プッシュロッドの先端部10bも玉受けの穴9a
に嵌まり込んだまま固定されるので、ハンドルバーの回
転がロックされることになる。
【0022】次に、本発明のハンドルロックの解除機構
を説明する。本発明においてロックを解除するには、単
にハンドルバーを回転させるだけでよい。したがって、
たとえロック状態であっても、乗車時にハンドルバーに
手を掛けて少し回転させれば自動的にロックが解除さ
れ、ハンドルバーのロックの有無を何ら意識することな
く乗車することができるのである。
【0023】すなわち、玉受けの穴9aとプッシュロッ
ドの先端部10bとの関係は図9に示すようになってい
る。ここで穴9aは、図9(A)に示すように、プッシ
ュロッドの先端部10bが入るスペースの左右に、角度
θの斜面9bが設けられたものであり、ハンドルバーの
ロック状態では、図9(B)に示すように、先端部10
bが穴9aに嵌め込まれた状態となっている。なお、先
端部10bが穴9aの下面に当接しているのは、図7に
示すように、スプリング14によって付勢されているた
めである。
【0024】図9(B)に示すロック状態でハンドルバ
ーを回転させる力が発生すると、玉受け9に対してプッ
シュロッドの先端部10bがハンドルバーの回転方向に
移動しようとする。その時の様子を示すのが図9(C)
であり、先端部10bは、ハンドルバーの回転にしたが
って穴9aの斜面9bに乗り上げ、先端部10bが上方
に持ち上げられる。
【0025】すなわち、図9(C)の状態におけるハン
ドルロック装置の断面は図8に示すようになっており、
プッシュロッド10はケース13内でスプリング14に
よって付勢されているだけなので、玉受け9の穴9aの
斜面に先端部10bが乗り上げれば、スプリング14が
押し縮められて先端部10bが上方に持ち上げられるの
である。すると、同時にロックアーム11も持ち上がる
ことになり、ロックアーム11の引っ掛け部11aが玉
受け9の上端部9cから外れる。引っ掛け部11aが外
れると、スプリング15の付勢にしたがってロックアー
ム11が外側に押し出され、プッシュロッドの先端部1
0bが玉受けの穴9aから外れてロックが解除されるこ
ととなる。そして、解除後は、図3に示す初期状態に戻
るのである。
【0026】このように本発明におけるロック解除は、
単にハンドルバーを回転させるだけでよく、解除のため
に特別な操作を必要とするものではない。このロック解
除時に必要なハンドルバーの回転トルクは、スプリング
14の強さ(バネ定数k)と、穴9aに設けられた斜面
の角度θを変化させることによって、自由な数値に設定
することが可能である。例えばスプリング14を強くす
る、もしくは斜面の角度を大きくすれば、解除に必要な
ハンドルバーの回転トルクは大きく設定できることにな
る。
【0027】そこで次に、スプリング14のバネ定数k
と穴9aの斜面の角度θとの関係式について説明する。
ハンドルバーをトルクTで回転させたときにロック解除
となるのであるが、このとき、図7に示すように、ヘッ
ドパイプの中心軸から玉受け9の外周までの距離をL0
とすれば、プッシュロッドの先端部10bが穴9aの斜
面を押す水平方向成分はT/L0となり、同時に発生す
る鉛直方向成分は(1/tanθ)×(T/L0)とな
る。この鉛直方向成分は、プッシュロッドの先端部10
bを上方に持ち上げる力となり、ピン17を支点として
スプリング14をδだけ縮めることになる。
【0028】また、スプリング14の中心軸に働く軸方
向の力をf、ハンドルロック時における玉受け9の外周
とピン17の軸中心までの距離をL1、ピン17の軸中
心からスプリング14の作用点までの距離をL2とすれ
ば、 f=k/δ≒(L1/L2)×(1/tanθ)×(T
/L0) とみなすことができる。よって、 tanθ=(L1×δ×T)/(L2×k×L0) ∴ θ=tan−1((L1×δ×T)/(L2×k×
L0)) となり、穴9aの斜面の角度θは上記式により決定すれ
ばよい。ここで、上式から各値が実用上おかしな値にな
らないよう最適値を決定する。
【0029】すなわち、上式中で、L0、L1、L2、
δの各値は、設計時の寸法で決まるものである。今、T
を500kgf・mmと仮定する。これは、ヘッドパイ
プ軸から25cm離れたハンドルグリップ部に2kgf
の回転力を加えた時の値である。また、L0=22m
m、L1=10mm、L2=15mm、δ=1mmとす
ると、上式は θ=tan−1(15.2/k) となり、θはkによって決定されることになる。上式を
満たせばθとkは様々な値の組み合わせが考えられる
が、摺動や部品強度を考慮すると、θ=45°(k=1
5.2kgf/mm)からθ=75°(k=4.1kg
f/mm)の範囲が好ましい。
【0030】なお、図9に示した第一実施例では、ハン
ドルバーをどちらに回転させてもロック解除に働くが、
穴9aの形状を図10に示す第二実施例のような形状に
することもできる。図10(A)では、図9(A)に比
較して右側の斜面がないため、プッシュロッドの先端部
10bが右側には移動できなくなっている。これはすな
わち、ロック時にハンドルバーは左には回転できないこ
とを意味している。よって、ハンドルバーの回転による
ロック解除は、ハンドルバーを右に回転させることによ
ってのみ行なうことができるということになる。
【0031】この事を利用して、例えば、左側に一本足
スタンドが取り付けられた自転車に第二実施例を適用す
ることができる。すなわち、スタンドをかけると自転車
は必ず左側に傾くので、ハンドルバーも自然に左側に回
転しようとする。ところが、図10のような穴形状を持
った第二実施例のハンドルロック装置を使用すれば、ハ
ンドルバーを左側に回転させる力ではロック解除になら
ない。したがって、前籠に重い荷物を積んだ自転車の駐
輪時のように、荷物の重みでハンドルバーを左に回転さ
せようとする力が過大になったときでも、自然にロック
解除にはならず自転車は安定する。そして、解除する時
は人間がハンドルバーを右に回転させればよいのであ
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はハンドル
固定部材をスライド可能に設けるとともに、ロック部材
をハンドル固定部材に回動可能に設け、ハンドル固定部
材を第1バネ部材の付勢に反して押し込むとハンドル固
定部材が受け部材に嵌まり込むとともにロック部材も押
し込まれ、かつ、第2バネ部材の付勢によりロック部材
の引っ掛け部が引っ掛かってハンドル固定部材の嵌合状
態が維持されるようになされているので、従来のような
レバーの回動操作がボタンによるプッシュ操作となり、
簡単な操作体系とすることができる。したがって、短時
間の駐車時における操作の煩わしさを解消することがで
きる。また、嵌合状態でハンドル固定部材に回転力が作
用すると第3バネ部材が縮んでハンドル固定部材が受け
部材の穴の斜面に乗り上げ、同時にロック部材が持ち上
がって引っ掛かりが外れ、ハンドル固定部材の嵌合状態
が解除されるようになされているので、ハンドルバーの
回転によって簡単にロックを解除することができる。す
なわち、自転車に乗ろうとする動作上では必ずハンドル
バーに手を掛けるので、「ロックからフリー」への操作
を特別に行なう必要がなくなり、自然にロックが解除さ
れた自転車に乗ることができる。さらに、ハンドル固定
部材に右回りの回転力が作用したときだけハンドル固定
部材の嵌合状態が解除されるようにすれば、左側に一本
足スタンドが取り付けられた自転車に特に好適なものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のハンドルロック装置を取り付け
たヘッドパイプ周辺を示す上面図および側面図である。
【図2】図2は本発明のハンドルロック装置におけるス
テアリングコラムパイプとブラケットとの関係を示す斜
視図である。
【図3】図3は本発明のハンドルロック装置のロック解
除状態を示す断面図である。
【図4】図4は本発明のハンドルロック装置の個々の部
品を示す斜視図である。
【図5】図5は本発明のハンドルロック装置の主要部品
とその位置関係を示す斜視図である。
【図6】図6は本発明のハンドルロック装置における
「フリーからロック」への操作の中間状態を示す断面図
である。
【図7】図7は本発明のハンドルロック装置のロック維
持状態を示す断面図である。
【図8】図8は本発明のハンドルロック装置における
「ロックからフリー」への操作の中間状態を示す断面図
である。
【図9】図9は本発明の第一実施例における受け部材の
穴の形状とその作用を示す正面図である。
【図10】図10は本発明の第二実施例における受け部
材の穴の形状とその作用を示す正面図である。
【符号の説明】
1‥ヘッドパイプ 2‥ステアリングコラムパイプ 2a‥縦溝 3‥ハンドルステム 4‥ロックナット 5‥スペーサ 6‥ブラケット 6a‥突起部 7‥玉押し 8‥ボール 9‥受け部材を兼ねる玉受け 9a‥穴 9b‥斜面 9c‥上端部 10‥ハンドル固定部材となるプッシュロッド 10a‥軸部 10b‥先端部 10c‥穴 10d‥押し操作部 11‥ロック部材となるロックアーム 11a‥引っ掛け部 11b‥穴 11c‥落ち込み部 12‥第2バネ部材となる板バネ 13‥ケース 13a‥ミゾ 14‥第3バネ部材となるスプリング 15‥第1バネ部材となるスプリング 16‥カバー 16a‥穴 16b‥腕部 17‥ピン θ‥穴の斜面の角度 L0‥ヘッドパイプの中心軸から玉受けの外周までの距
離 L1‥ハンドルロック時における玉受けの外周とピンの
軸中心までの距離 L2‥ピンの軸中心からスプリングの作用点までの距離

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車等のハンドルの回転を制限するロ
    ック装置であって、ヘッドパイプに取り付けられた受け
    部材と、前記受け部材に嵌まり込んでハンドルをロック
    するハンドル固定部材と、受け部材とハンドル固定部材
    とを離間させるように付勢する第1バネ部材と、受け部
    材とハンドル固定部材との嵌合状態を維持する引っ掛け
    部を有するロック部材と、前記ロック部材を付勢する第
    2バネ部材とからなり、前記ハンドル固定部材をスライ
    ド可能に設けるとともに、前記ロック部材をハンドル固
    定部材に回動可能に設け、ハンドル固定部材を第1バネ
    部材の付勢に反して押し込むとハンドル固定部材が受け
    部材に嵌まり込むとともにロック部材も押し込まれ、か
    つ、第2バネ部材の付勢によりロック部材の引っ掛け部
    が引っ掛かってハンドル固定部材の嵌合状態が維持され
    るようになされたことを特徴とするハンドルロック装
    置。
  2. 【請求項2】 前記受け部材に斜面を有する複数の穴を
    設けるとともに、前記ハンドル固定部材に第3バネ部材
    を設け、嵌合状態でハンドル固定部材に回転力が作用す
    ると前記第3バネ部材が縮んでハンドル固定部材が受け
    部材の前記穴の斜面に乗り上げ、同時に前記ロック部材
    が持ち上がって引っ掛かりが外れ、ハンドル固定部材の
    嵌合状態が解除されるようになされたことを特徴とする
    請求項1に記載のハンドルロック装置。
  3. 【請求項3】 前記受け部材の穴の斜面が左側にだけ設
    けられ、ハンドル固定部材に右回りの回転力が作用した
    ときだけハンドル固定部材の嵌合状態が解除されるよう
    になされたことを特徴とする請求項2に記載のハンドル
    ロック装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019011016A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両のハンドルロック装置
US10501137B2 (en) 2016-02-25 2019-12-10 Omron Corporation Handlebar lock system
US10538285B2 (en) 2016-02-25 2020-01-21 Omron Corporation Handlebar locking mechanism, handlebar locking device, and moving body

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