JP2000226766A - 吸湿性ポリエステル繊維成形品 - Google Patents

吸湿性ポリエステル繊維成形品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯耐久性にすぐれた吸湿性ポリエステル繊
維成形品を提供する。 【解決手段】 疎水性ラジカル開始剤、N−アルキルフ
タルイミド系の化合物、及びエチレン性不飽和有機酸を
含む水性乳化液中にポリエステル繊維成形品を浸漬、加
熱処理しグラフト重合した後、塩基性アルカリ金属化合
物と金属イオン封鎖剤を含む水性液で処理された吸湿性
ポリエステル繊維成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯耐久性にすぐ
れた吸湿性ポリエステル繊維成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は多くの優れた特徴を
有している為に、合成繊維として極めて広い用途を有し
ている。しかしその反面、天然高分子繊維素材と比較し
て、吸湿性に乏しいため、帯電しやすく、油性汚れが落
ちにくい等の欠点を有するほか、タバコの火等により溶
融して孔が飽きやすいなどの欠点を有している。また、
特に衣料、寝装等の用途に用いる場合、吸水性、吸湿性
がないためにべとつき、蒸し暑いと言った欠点を有して
いる。
【0003】従来これらの欠点を改良するためにポリエ
ステルに後加工で吸湿性の機能剤を付与する方法が提案
されているが、風合い硬化のため、高い性能が付けられ
ない上、洗濯耐久性も低い。また、ポリエステル高分子
に吸湿性機能剤を製糸工程にて練り込む方法も提案され
ている。この場合、風合いの硬化は避けられ、洗濯耐久
性も比較的いいのだが、添加量が増えると機械的特性が
低下するため、高い性能を付けるのが難しく、吸湿性機
能剤の含水成分が、製糸工程での大きな問題になり生産
が非常に難しくなる。また、重合段階でポリエステルに
様々な吸湿性のモノマーやポリマーを共重合させる方法
も提案されている。これらの方法を用いれば、洗濯耐久
性は非常にすぐれているのだが、高機能のためにその共
重合量を多くすれば、紡糸、延伸等の製糸工程での生産
技術が非常に困難になる上、ポリエステルのすぐれた機
械的特性も低下する。後加工工程にて親水性不飽和重合
体をグラフト重合する方法が提案されている。しかしな
がら、一般に疎水性高分子成形品にアクリル酸、メタク
リル酸のような親水性不飽和単量体をグラフト重合する
場合、グラフト重合効率が著しく低く、また不均一にな
りやすい欠点を有している。
【0004】従来、グラフト重合方法としては、疎水性
ラジカル開始剤、開始剤の溶液、疎水性重合体の膨潤剤
及び乳化剤を配合した水系乳化分散液を疎水性重合体に
付着させ加熱、水洗して該重合体に重合活性中心を導入
した後、ラジカル重合によって重合し得る二重結合を有
する単量体を作用させる二浴法(特公昭45−502号
公報)、芳香族ポリエステル成形物を、疎水性有機溶
剤、疎水性ラジカル開始剤、ラジカル重合によって重合
し得る二重結合を有する親水性単量体及び、乳化剤から
なる水性分散液で処理する一浴法(特公昭48−277
43号公報)等が提案されている。しかし、前者の方法
は活性化処理工程とグラフト重合工程との二工程からな
り、操作が煩雑で時間を必要とするばかりか、グラフト
率の変動、グラフト重合の不均一化を生じて常に安定し
た均一グラフト重合を得ることが困難である。また、後
者の方法は単一工程という利点はあるが、グラフト重合
の均一性に欠けること、重合効率が低い等の欠点を有し
ている。
【0005】また、グラフト重合加工の際に、グラフト
効率を高めるために、疎水性重合体の膨潤剤としてキャ
リヤーを用いることが知られているが用いられるキャリ
ヤーの臭気が非常に特徴的でなおかつ強く、最終製品に
まで臭気が残り、問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題を解決して、洗濯耐久性にすぐれた、吸湿性ポリエス
テル繊維成形品を、安全かつ効率的に提供する事であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(1)
疎水性ラジカル開始剤、フタルイミド系化合物及びエチ
レン性不飽和有機酸を含む水性乳化液中にポリエステル
繊維成形品を浸漬、加熱処理しグラフト重合した後、塩
基性アルカリ金属化合物と金属イオン封鎖剤を含む水性
液で処理することにより得られた吸湿性ポリエステル繊
維成形品である。さらに、20℃×65%RH環境下で
の吸湿率が4%以上であり、さらにJIS L0201
7−103法による繰返し洗濯試験後10回後の20℃
×65%RH環境下での吸湿率が3%以上である前記
(1)記載の吸湿性ポリエステル繊維成形品である。
【0008】本発明によると、高性能で洗濯耐久性にす
ぐれた吸湿性ポリエステル繊維成形物が効率よく得られ
るばかりでなく、これらにより作られた製品からの臭気
は非常に少ない。更に、グラフト重合率、吸湿性の再現
性も高く、工業化における大きな利点を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、繊維形成性のポリエステルであれば特に限定はされ
ないが、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸を主たるカルボン酸成分とし、
エチレングリコール、プロピレングリコール、もしくは
テトラメチレングリコールを主たるグリコール成分とす
るポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレ
フタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、あるいはポリエチレン2,6−ナフ
タレート等の線状ポリエステルを主成分としたものが好
ましく、特にポリエチレンテレフタレートが望ましい。
【0010】また、当該ポリエステルは、用途によって
は難燃性、易染性、制電性等の機能性を有する化合物等
が共重合されていても、ダル剤、無機粒子等の添加剤が
含まれていても構わない。
【0011】本発明におけるポリエステル繊維成形品と
は、その形態はわた、トウ、糸、織編物、不織布、敷物
などいずれでもよく、いづれの状態でも加工される。
【0012】得られた吸湿性ポリエステル繊維成形品は
それらのみでも良いが、製品の機械的特性やコスト等を
考慮に入れると、混繊、混紡、交織編、積層等の方法で
他の素材と混用されるのが望ましい。また、吸湿性能か
ら考えると、混率は10%以上が好ましい。
【0013】疎水性ラジカル開始剤としては、ベンゾイ
ルパーオキサイド、トルイルパーオキサイド、芳香族ア
ルキルパーオキサイド系化合物、ジクロルベンゾイルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリル、キュメンハイドロパーオキサイド、過
安息香酸、過安息香酸エステル等があげられる。その使
用量は一般にグラフト重合浴に対し0.01重量%以上
5重量%以下である。
【0014】フタルイミド系化合物とはフタルイミド基
を有する化合物であり、フタルイミドのN基に脂肪族も
しくは芳香族のアルキル基を有するN置換フタルイミド
系化合物が好ましく、加工処理後の製品への残存量、臭
気、安全性、取り扱い性を考えると、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル等の低分
子量脂肪族アルキル基を有するN−アルキルフタルイミ
ド系化合物がより望ましい。また、これらの化合物は単
独で用いても、数種類混合して用いても良い。
【0015】この、フタルイミド系化合物の使用量は、
グラフト重合浴に対し、0.01重量%以上2.0重量
%以下が望ましい。これより少ないと、均一にグラフト
重合が行われず、重合率も上がらない。また、これ以上
使用量を増やしても、反応効率は良くならず、最終製品
に残存するフタルイミド系化合物の量も多くなり、臭気
が残り、消費特性上好ましくない。また、安全性、処理
液コスト、反応性の点から、より好ましくは0.1重量
%以上1.0重量%以下である。
【0016】これらの加工により得られた吸湿性ポリエ
ステル繊維成形品及びそれらを含む製品中に残存するフ
タルイミド系化合物の量は2000ppm以下である事
が望ましい。これ以上残存量が多くなると臭気が残るだ
けでなく、消費特性上も好ましくない。これらは、最終
製品5gを充てん管に入れ、180℃で15分間熱処理
し、発生したガスをクロロホルムで抽出し、ガスクロマ
トグラフィーを用いて測定することができる。また、最
終製品におけるフタルイミド系化合物の量を2000p
pmにするためには、フルタルイミドの使用量にもよる
が、反応後の製品乾燥もしくは成形工程にて、140℃
以上の温度で処理してやればよい。
【0017】本発明で重合浴の安定化のために使用でき
る界面活性剤としては、非イオン型界面活性剤、アニオ
ン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、両性界面活性
剤、非イオンアニオン型界面活性剤、非イオンカチオン
型界面活性剤などが用いられ、これらは単独又は場合に
よっては2種以上の併用で用いられるが、乳化系の安定
性及びグラフト重合の効率の面からは、非イオン系界面
活性剤、非イオンアニオン型界面活性剤又は非イオン型
界面活性剤とアニオン型活性剤の混合物が好ましい。
【0018】本発明におけるエチレン性不飽和有機酸と
してはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、スチレンスルホン酸、クロトン酸、ブテントリカ
ルボン酸等が例示され、各々単独または混合物としてグ
ラフト重合に用いられるが、特にアクリル酸及び/又は
メタクリル酸が好ましい。また、不飽和有機酸以外のエ
チレン性不飽和単量体を共存させても良い。これらの不
飽和単量体の例としては、不飽和有機酸エステル類、こ
れらのフッ素や臭素の置換体、リンや硫黄含有化合物な
ど各種の機能性を付与できる化合物が挙げられる。
【0019】グラフト重合浴中における、エチレン性不
飽和有機酸の濃度は0.5重量%以上10重量%以下が
好ましく、0.5重量%以上5重量%以下がより好まし
い。これらのモノマー濃度が10重量%を超えると非グ
ラフト重合体である副生成重合体が多くなる傾向がある
が、通常2〜100%のグラフト率を得ることが可能で
ある。
【0020】本発明におけるグラフト重合率は、好まし
くは10%以上、より好ましくは12%以上さらに好ま
しくは15%以上である。吸湿性を向上させる上でグラ
フト率は高い方がよいが、あまり高すぎると繊維の強度
低下が著しくなるため、グラフト率30%程度までが実
用性の点で好ましい。
【0021】本発明においては、上記組成からなるグラ
フト重合浴の室温におけるpHが2.5以上3.5以下
となるようにアルカリ金属化合物によりpH調整される
必要がある。pHが2.5未満ではグラフト率が低下
し、非グラフト重合体の副成生物が増加し、ポリエステ
ル繊維成形品の表面に膠着する上、機械的特性の低下も
見られる。pHが3.5をこえると、副生成重合体の膠
着は生じにくくなるがグラフト率が低下する。
【0022】pH調整剤として用いられるアルカリ金属
化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭
酸塩等の他、リン酸−2−ナトリウム、リン酸−3−ナ
トリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリリン酸ナトリウ
ム、リン酸−3−カリウムのような無機弱酸のアルカリ金属
塩、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、アクリ
ル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウムのような、有
機酸のアルカリ金属塩等の水に溶解してアルカリ性を示
す広範囲の化合物がしようできるが、特に無機弱酸のア
ルカリ金属塩が使用しやすい。
【0023】本発明においては調整されたグラフト重合
浴中にポリエステル繊維成形品を浸漬して加熱処理する
が、処理条件は通常50℃から150℃で5分から3時
間であり、好ましくは70℃から130℃で30分から
120分間である。雰囲気としては窒素ガス雰囲気が好
ましい。
【0024】これらの方法によりグラフト重合されたポ
リエステル繊維成形品はさらに、共重合したエチレン不
飽和有機酸の酸末端をアルカリ金属塩化する事により、
吸湿性能が高くなる。このアルカリ金属塩化に用いるア
ルカリ金属としては、ナトリウム、リチウム、カリウム
等があげられ、塩基性アルカリ金属化合物としては、具
体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、リン酸−2−ナトリウム、リン酸−3−
ナトリウムなど無機弱酸のアルカリ金属塩、酢酸ナトリ
ウム、プロピオン酸ナトリウムなど有機弱酸のアルカリ
金属塩、亜硫酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等の水に溶
けてアルカリ性を示す化合物であり、これらは単独また
は2種以上の混合物として用いられる。なお、該アルカ
リ金属化合物の使用量は0.1g/L〜10g/Lの濃
度で使用される。
【0025】本発明において、上記のアルカリ金属化合
物と共に用いられる金属イオン封鎖剤は公知の物質が使
用される。一般に金属イオン封鎖剤としては、ピロリン
酸ナトリウム、トリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸
ナトリウム、テトラメタリン酸ナトリウム、ポリリン酸
ナトリウム等の縮合リン酸塩類、エチレンジアミンテト
ラ酢酸の2ナトリウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸
の4ナトリウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸の2ア
ンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸の4アンモ
ニア塩等のエチレンジアミンテトラ酢酸塩、N−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン−N、N’N’−トリ酢酸
類、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、グリコールエー
テルジアミンテトラ酢酸、シクロヘキサンジアミンテト
ラ酢酸、ニトリロトリ酢酸類等があげられる。これらの
金属イオン封鎖剤の使用量は用水中に溶存する多価金属
イオンの量にもよるが、一般には0.01g/L〜5g
/Lの濃度で使用すれば十分である。
【0026】アルカリ金属化合物と金属イオン封鎖剤を
含む水溶液によるグラフト重合したポリエステル繊維成
形品のアルカリ金属塩化処理は、一般には常温から10
0℃の範囲の温度で行われるが、アルカリ金属化合物の
濃度を高くし、パッドスチーミング等で行うこともでき
る。本発明は用水として、多価金属イオンが炭酸カルシ
ウムに換算した全硬度で5ppm以上、特に10ppm
以上溶存している水を用いる場合には、非常に効果的で
ある。
【0027】本発明の方法に従いアルカリ金属塩化され
たエチレン性不飽和有機酸グラフトポリエステル繊維形
成品には、すぐれた吸水性、吸湿性、吸湿発熱性、帯電
防止性が付与される。これらの方法により、20℃×6
5%RH環境下での吸湿率が4%以上と高く、さらにJ
IS L0217−103法による繰返し洗濯試験10
回後の20℃×65%RH環境下での吸湿率が3%以上
である吸湿性ポリエステル繊維成形品を得ることができ
る。これらを用いることにより、衣料、寝装等の用途に
ポリエステル繊維を用いた場合に問題となっていたべと
つき、蒸し暑いという欠点を改善することができ、それ
らの性能は実使用における洗濯後も継続される。吸湿率
が4%未満の場合は、べとつき、蒸し暑さが残り、洗濯
後は更に悪くなる。更に望ましくは20℃×65%RH
環境下での吸湿率が6%以上、JIS L0217−1
03法による繰返し洗濯試験10回後の20℃×65%
RH下の吸湿率が4.5%以上である。
【0028】これらのエチレン性不飽和有機酸グラフト
ポリエステル繊維成形品には、さらに、防融性や抗ピル
性、アンモニア消臭性、アルカリガス吸着性、pHバラ
ンス性なども、複合的に付与され、その効果は著しい。
また、処理により染色性、接着性、金属蒸着性、あるい
は他の化合物との反応性等の多くの改善された性質を有
する。
【0029】以下、実施例により本発明を説明する。実
施例における吸湿性ポリエステル繊維成形品の評価方法
は以下の通りである。 (1)洗濯耐久性試験:JIS L0217−103法
にて10回洗濯試験する。 (2)グラフト重合率(GT%):反応前の絶乾重量
(W0)からグラフト重合し洗浄した後の絶乾重量(W
1)への重量増加率から計算した。 グラフト率(GT%)=(W1−W0)×100/W0 (3)吸湿率(M%):最終品の絶乾重量(S0)から
環境温湿度下で48時間放置した後の重量(S1)への
重量増加量から計算した。 吸湿率(M%)=(S1−S0)×100/S0
【0030】(実施例1、2、比較例1、2、3)ベン
ゾイルパーオキサイド(BPO)、N−ブチルフタルイ
ミド、およびポリエチレングリコールとアニオン系の界
面活性剤よりなる乳化水正液を調整し、該調整液にアク
リル酸とメタクリル酸の等量混合モノマーを加え、さら
に炭酸ナトリウムでpH3.0に調整してグラフト重合
浴を得た。N−ブチルフタルイミド及びモノマーの重合
浴に対する添加量は表1に示した。BPOの重合浴中の
濃度は0.1重量%である。この重合浴の1/15重量
のポリエチレンテレフタレートフィラメント加工糸編物
(75d/36f)を重合浴に浸漬して、窒素ガス雰囲
気下、100℃で1時間グラフト重合を行った。次い
で、80℃の熱水で10分処理し、その後、工業用水
(炭酸カルシウム換算の全硬度38ppm)を用いて、
水酸化ナトリウムおよびジエチレンジアミンテトラ酢酸
−4−ナトリウム塩(EDTA4Na)を含む水溶液
(実施例1、2、比較例3)及びEDTANaを含まな
い水酸化ナトリウム水溶液(比較例1、2)を用いて、
70℃×10分処理し、その後、湯水洗を行い、乾燥機
(140℃×10分)を用いて乾燥させ最終製品を得
た。
【0031】上記実施例および比較例で得られた繊維製
品について、グラフト重合率、吸湿率、N−アルキルフ
タルイミド残存量、および最終製品の臭気を調べた。こ
の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法を用いれば、洗濯耐久性に
すぐれた吸湿性ポリエステル繊維成形品を得る事ができ
る。また、それらおよびそれらを含む製品からの臭気は
非常に少なく、洗濯耐久性のある吸湿性があり、消費特
性上非常に好ましい製品である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性ラジカル開始剤、フタルイミド系
    化合物及びエチレン性不飽和有機酸を含む水性乳化液中
    にポリエステル繊維成形品を浸漬、加熱処理しグラフト
    重合加工した後、塩基性アルカリ金属化合物と金属イオ
    ン封鎖剤を含む水性液で処理することにより得られた吸
    湿性ポリエステル繊維成形品。
  2. 【請求項2】 20℃×65%RH環境下での吸湿率が
    4%以上であり、さらにJIS L0217−103法
    による繰返し洗濯試験10回後の20℃×65%RH環
    境下での吸湿率が3%以上である請求項1記載の吸湿性
    ポリエステル繊維成形品。
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