JPS595126B2 - 疎水性合成重合体のグラフト重合方法 - Google Patents
疎水性合成重合体のグラフト重合方法Info
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- JPS595126B2 JPS595126B2 JP10142775A JP10142775A JPS595126B2 JP S595126 B2 JPS595126 B2 JP S595126B2 JP 10142775 A JP10142775 A JP 10142775A JP 10142775 A JP10142775 A JP 10142775A JP S595126 B2 JPS595126 B2 JP S595126B2
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- methacrylic acid
- graft
- acrylic acid
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は疎水性合成重合体のグラフト重合方法に関する
ものであり、更に詳しくは疎水性合成重合体に、ラジカ
ル重合によつて重合し得るビニル基を有する親水性単量
体を効率よく、かつ均一にグラフト重合し、疎水性合成
重合体に吸湿性、吸水性、防汚性、帯電防止性などの多
くの有用な性5 質を付与するほか、この重合体の染色
性、反応性などを改善する経済的なグラフト重合方法を
提供するものである。
ものであり、更に詳しくは疎水性合成重合体に、ラジカ
ル重合によつて重合し得るビニル基を有する親水性単量
体を効率よく、かつ均一にグラフト重合し、疎水性合成
重合体に吸湿性、吸水性、防汚性、帯電防止性などの多
くの有用な性5 質を付与するほか、この重合体の染色
性、反応性などを改善する経済的なグラフト重合方法を
提供するものである。
疎水性合成重合体は一般にすぐれた機械的性質を有し、
その成形物、ことに繊維としての利用度10はきわめて
高いが、一方その疎水性のために帯電し易く、油性の汚
れが落ちにくいなどのほか、吸湿、吸水性がほとんどな
いため衣料とした場合に、蒸し暑い、べとつくなどの欠
点を有する。
その成形物、ことに繊維としての利用度10はきわめて
高いが、一方その疎水性のために帯電し易く、油性の汚
れが落ちにくいなどのほか、吸湿、吸水性がほとんどな
いため衣料とした場合に、蒸し暑い、べとつくなどの欠
点を有する。
従来、これらの欠点を改良する方法として、疎15水性
合成重合体に親水性ビニル単量体をグラフト重合する方
法が提案されているが、とくにグラフト重合を単量体の
水溶液または水分散液中で行う場合、単量体が親水性の
ために疎水性重合体中への拡散が不充分で単量体の利用
効率が著しく低いク0 ことや、副生ホモポリマーの水
に対する溶解性の低さによつて不均一グラフト重合とな
つたり、グラフト重合後の洗浄処理が困難であるなどか
ら、コスト高、加工斑、加工品の品質低下などを招くこ
とにより、グラフト重合による改質の実用化は95甚だ
困難であつた。
合成重合体に親水性ビニル単量体をグラフト重合する方
法が提案されているが、とくにグラフト重合を単量体の
水溶液または水分散液中で行う場合、単量体が親水性の
ために疎水性重合体中への拡散が不充分で単量体の利用
効率が著しく低いク0 ことや、副生ホモポリマーの水
に対する溶解性の低さによつて不均一グラフト重合とな
つたり、グラフト重合後の洗浄処理が困難であるなどか
ら、コスト高、加工斑、加工品の品質低下などを招くこ
とにより、グラフト重合による改質の実用化は95甚だ
困難であつた。
本発明者らは上記の難点を解決して、疎水性合成重合体
に高いグラフト重合効率で、しかも均一にかつ経済的に
親水性ビニル単量体をグラフト重合させる方法につき鋭
意研究の結果、本発明の方■0 法に到達した。
に高いグラフト重合効率で、しかも均一にかつ経済的に
親水性ビニル単量体をグラフト重合させる方法につき鋭
意研究の結果、本発明の方■0 法に到達した。
すなわち、本発明はラジカル重合に対する活性を有する
疎水性合成重合体を、親水性ビニル単量体の水溶液また
は水性分散液で処理してグラフト重合する方法において
、アクリル酸の使用重量比をX、メタクリル酸の使用重
量比を■5Y)不飽和酸ポリアルキレングリコールエス
テル類から選ばれた少なくとも1種の親水性ビニル単量
体の使用重量比をzとしたとき、下記の(1)から:ワ
ーを満たす、2種または3種以上の混合された単量体を
使用することを特徴とする、疎水性合成重合体のグラフ
ト重合方法である。
疎水性合成重合体を、親水性ビニル単量体の水溶液また
は水性分散液で処理してグラフト重合する方法において
、アクリル酸の使用重量比をX、メタクリル酸の使用重
量比を■5Y)不飽和酸ポリアルキレングリコールエス
テル類から選ばれた少なくとも1種の親水性ビニル単量
体の使用重量比をzとしたとき、下記の(1)から:ワ
ーを満たす、2種または3種以上の混合された単量体を
使用することを特徴とする、疎水性合成重合体のグラフ
ト重合方法である。
本発明の方法によるときは、上記で限定された組成比の
単量体混合物を水系でのグラフト重合に供することによ
り、驚くべきことには各実施例に示されるようにアクリ
ル酸、メタクリル酸などの各単量体を単独で用いた場合
に比べ、同一の単量体使用量で著しく高いグラフト率が
得られそのグラフト率は各単量体の使用量を変えて得ら
れる当該組成比での各グラフト率の和よりも著しく高い
値であること、単独の単量体を用いた場合に比べ反応系
中に副生するホモポリマーの量が少なく、常に再現性の
ある安定したグラフト重合がきわめて均一に行われるこ
と、通常メタクリル酸の重合体は熱水に難溶性であるた
め、グラフト重合後の水または熱水によるホモポリマー
の洗浄処理を著しく困難とするのに対し、混合単量体か
らの重合体はいずれも水または熱水に対する溶解性が高
く、洗浄を容易にすること、アクリル酸やメタクリル酸
などの液状単量体は、各々寒冷時に凍結しグラフト重合
に先立つて加熱融解が必要となるうえ、凍結による安定
剤の不均一分布に関連した支障を起こしやすくなるなど
、取扱い上の難点があるが、予め当該組成に混合された
単量体はもはや凍結することはなく、単量体の取扱いが
きわめて容易になること、などの特徴を有し企業化に際
して性能的にも経済的にも、一段とすぐれたグラフト重
合体を提供することができる。
単量体混合物を水系でのグラフト重合に供することによ
り、驚くべきことには各実施例に示されるようにアクリ
ル酸、メタクリル酸などの各単量体を単独で用いた場合
に比べ、同一の単量体使用量で著しく高いグラフト率が
得られそのグラフト率は各単量体の使用量を変えて得ら
れる当該組成比での各グラフト率の和よりも著しく高い
値であること、単独の単量体を用いた場合に比べ反応系
中に副生するホモポリマーの量が少なく、常に再現性の
ある安定したグラフト重合がきわめて均一に行われるこ
と、通常メタクリル酸の重合体は熱水に難溶性であるた
め、グラフト重合後の水または熱水によるホモポリマー
の洗浄処理を著しく困難とするのに対し、混合単量体か
らの重合体はいずれも水または熱水に対する溶解性が高
く、洗浄を容易にすること、アクリル酸やメタクリル酸
などの液状単量体は、各々寒冷時に凍結しグラフト重合
に先立つて加熱融解が必要となるうえ、凍結による安定
剤の不均一分布に関連した支障を起こしやすくなるなど
、取扱い上の難点があるが、予め当該組成に混合された
単量体はもはや凍結することはなく、単量体の取扱いが
きわめて容易になること、などの特徴を有し企業化に際
して性能的にも経済的にも、一段とすぐれたグラフト重
合体を提供することができる。
本発明に用いられる疎水性合成重合体としては、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリオレフイン系、ポリアク
リロニトリル系およびそれらの各種改質重合体、たとえ
ばイオン性染料可染性改質重合体、難燃性改質重合体、
帯電防止性改質重合体などがあげられる。
ステル系、ポリアミド系、ポリオレフイン系、ポリアク
リロニトリル系およびそれらの各種改質重合体、たとえ
ばイオン性染料可染性改質重合体、難燃性改質重合体、
帯電防止性改質重合体などがあげられる。
これらの疎水性合成重合体の形態はトウ、糸、編織物、
フイルム、不織布、合成紙、その他いずれでもよい。ラ
ジカル重合に対する活性点を疎水性合成重合体に導入す
る活性化処理は、親水性ビニル単量体によるグラフト重
合処理に先立つてあるいは同時に、場合によつてはビニ
ル単量体による処理の後で行われる。
フイルム、不織布、合成紙、その他いずれでもよい。ラ
ジカル重合に対する活性点を疎水性合成重合体に導入す
る活性化処理は、親水性ビニル単量体によるグラフト重
合処理に先立つてあるいは同時に、場合によつてはビニ
ル単量体による処理の後で行われる。
活性点導入方法としては電離性放射線を照射する方法、
低温プラズマで処理する方法、イオン放電による方法、
ラジカル重合開始触媒を用いる方法、あるいは無触媒法
などいずれの方法を用いてもよく、とくに限定されるも
のではないが、疎水性ラジカル重合開始剤を、疎水性重
合体の構造を弛緩し得る化合物、所望により有機溶媒こ
とに疎水性有機溶媒などと水に乳化分散させた液で処理
する方法が操作上およびグラフト効率、コスト等から工
業的には一段と有利である。本発明においては、ラジカ
ル重合に対する活性を有する疎水性合成重合体を、アク
リル酸の使用重量比をX、メタクリル酸の使用重量比を
Y、不飽和酸ポリアルキレングリコールエステル類から
選ばれた少なくとも1種の親水性ビニル単量体の使用重
量比をZとし、次の(1)から(5)の条件を満たす2
種または3種以上の混合された単量体により水溶液また
は水性分散液の系でグラフト重合するのであるが、X.
YおよびZのいずれかが0.8以上の場合には、混合に
よるグラフト率向上効果が小さく、本発明による効果が
充分発現されない。なお、X,.YおよびZはことに0
.7以下が好ましい。不飽和酸ポリアルキレングリコー
ルエステル類としてはポリエチレングリコールのモノま
たはジアクリレート、ポリエチレングリコールのモノま
たはジメタクリレート、アルコキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、アルコキシポリエチレングリコール
メタクリレート、フエノキシポリエチレングリコールア
クリレート、フエノキシポリエチレングリコールメタク
リレートなどが例示される。
低温プラズマで処理する方法、イオン放電による方法、
ラジカル重合開始触媒を用いる方法、あるいは無触媒法
などいずれの方法を用いてもよく、とくに限定されるも
のではないが、疎水性ラジカル重合開始剤を、疎水性重
合体の構造を弛緩し得る化合物、所望により有機溶媒こ
とに疎水性有機溶媒などと水に乳化分散させた液で処理
する方法が操作上およびグラフト効率、コスト等から工
業的には一段と有利である。本発明においては、ラジカ
ル重合に対する活性を有する疎水性合成重合体を、アク
リル酸の使用重量比をX、メタクリル酸の使用重量比を
Y、不飽和酸ポリアルキレングリコールエステル類から
選ばれた少なくとも1種の親水性ビニル単量体の使用重
量比をZとし、次の(1)から(5)の条件を満たす2
種または3種以上の混合された単量体により水溶液また
は水性分散液の系でグラフト重合するのであるが、X.
YおよびZのいずれかが0.8以上の場合には、混合に
よるグラフト率向上効果が小さく、本発明による効果が
充分発現されない。なお、X,.YおよびZはことに0
.7以下が好ましい。不飽和酸ポリアルキレングリコー
ルエステル類としてはポリエチレングリコールのモノま
たはジアクリレート、ポリエチレングリコールのモノま
たはジメタクリレート、アルコキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、アルコキシポリエチレングリコール
メタクリレート、フエノキシポリエチレングリコールア
クリレート、フエノキシポリエチレングリコールメタク
リレートなどが例示される。
とくに好ましい単量体の組合せはアクリル酸/メタクリ
ル酸とアクリル酸/メタクリル酸/不飽和酸ポリアルキ
レングリコールエステルである。
ル酸とアクリル酸/メタクリル酸/不飽和酸ポリアルキ
レングリコールエステルである。
また上記混合単量体を主体とし、これに加えてマレイン
酸、フマール酸、イタコン酸のようなアクリル酸または
メタクリル酸以外の不飽和カルボン酸類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N
−N=ジメチルアクリルアミド、アクリルアミドまたは
メタクリルアミドのエチレンオキシド付加物、ビニルピ
ロリドンのような不飽和アミド類、ビニルホスホン酸の
ような不飽和ホスホン酸類等の親水性ビニル単量体を適
宜添加併用することができる。なお、アクリル酸、メタ
クリル酸および上記の各種親水性ビニル単量体のほかに
、目的とする親水性能、均一グラフト性等を損わない範
囲内でスチレン、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、アクリロニトリルなどの疎水性ビニル単量体
を併用することは可能である。
酸、フマール酸、イタコン酸のようなアクリル酸または
メタクリル酸以外の不飽和カルボン酸類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N
−N=ジメチルアクリルアミド、アクリルアミドまたは
メタクリルアミドのエチレンオキシド付加物、ビニルピ
ロリドンのような不飽和アミド類、ビニルホスホン酸の
ような不飽和ホスホン酸類等の親水性ビニル単量体を適
宜添加併用することができる。なお、アクリル酸、メタ
クリル酸および上記の各種親水性ビニル単量体のほかに
、目的とする親水性能、均一グラフト性等を損わない範
囲内でスチレン、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、アクリロニトリルなどの疎水性ビニル単量体
を併用することは可能である。
グラフト重合は場合により、疎水性合成高分子を上記親
水性ビニル単量体の水溶液または水分散液で処理したの
ち、グラフト重合のための活性化処理をして行われるが
、好ましくは疎水性合成高分子に対するグラフト重合の
ための活性化処理を行つたのち、あるいは活性化処理と
同時に上記親水性ビニル単量体の水溶液または水性分散
液で疎水性合成重合体を処理して行われる。
水性ビニル単量体の水溶液または水分散液で処理したの
ち、グラフト重合のための活性化処理をして行われるが
、好ましくは疎水性合成高分子に対するグラフト重合の
ための活性化処理を行つたのち、あるいは活性化処理と
同時に上記親水性ビニル単量体の水溶液または水性分散
液で疎水性合成重合体を処理して行われる。
この単量体処理は具体的には浸漬加熱するか、パッド、
スプレー、塗布、転写などにより単量体を付与しての1
1ち加熱スチーム処理するか、熱処理する方法があげら
れる。本発明の方法によれば疎水性合成重合体に均一か
つ高いグラフト効率のグラフト重合ができ、疎水性合成
重合体の欠点を改善するのに経済的にも非常に有利で工
業化の利点は大きい。
スプレー、塗布、転写などにより単量体を付与しての1
1ち加熱スチーム処理するか、熱処理する方法があげら
れる。本発明の方法によれば疎水性合成重合体に均一か
つ高いグラフト効率のグラフト重合ができ、疎水性合成
重合体の欠点を改善するのに経済的にも非常に有利で工
業化の利点は大きい。
以下本発明を実施例により説明する。
なお実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。
実施例 1未染色、未加工のポリエチレンテレフタレー
ト加工糸(75d/24f)編物(目付110y/m”
)を、ベンゾイルパーオキサイド1部、モノクロルベン
ゼン5部、プライサーブA2l7E(第一工業製薬社製
界面活性剤)2部、水1000部よりなる分散液に8
5゜Cで30分間、浴比1対50で浸漬処理して水洗し
た。
実施例 1未染色、未加工のポリエチレンテレフタレー
ト加工糸(75d/24f)編物(目付110y/m”
)を、ベンゾイルパーオキサイド1部、モノクロルベン
ゼン5部、プライサーブA2l7E(第一工業製薬社製
界面活性剤)2部、水1000部よりなる分散液に8
5゜Cで30分間、浴比1対50で浸漬処理して水洗し
た。
ついで、(1)アクリル酸のoから3%水溶液、(2)
メタクリル酸の0から3%水溶液および(3)アクリル
酸とメタクリル酸の所定混合液の3%水溶液に、各々浴
比1対50で浸漬し窒素雰囲気下に密封のうえ100℃
で1時間振盪処理した。こうして得られたグラフト物の
うちアクリル酸によるグラフト物は大過剰の沸とう水に
より3時間、メタクリル酸によるグラフト物は大過剰の
沸とうエタノールにより2時間処理してホモポリマーの
抽出を行い、アクリル酸とメタクリル酸の混合液による
グラフト物については(a)大過剰の沸とう水により3
時間処理、(b)大過剰の沸とうエタノールにより2時
間処理ののち、大過剰沸とう水により3時間処理の(a
)、(b)2通りのホモポリマー抽出を行つた。初期重
合に対する重量増加分の割合をグラフト率とし、得られ
た結果を表−1および図面に示した。本発明のアクリル
酸とメタクリル酸の混合単量体を用いたグラフト重合は
アクリル酸、メタクリル酸をそれぞれ単独で単量体濃度
を変えてグラフト重合した場合の当該混合単量体成分比
でのグラフト率の和よりも高いグラフト率が得られ、そ
の混合比が0.8対0.2から0.2対0.8、とくに
0.7対0.3から0.3対0.7の範囲においてグラ
フト率の向上が著しい。これらは図面によつて一層明ら
かに示される。すなわち、アクリル酸単独による曲線(
)とメタクリル酸単独によるグラフト曲線()から計算
によつて求めたグラフト率の和の曲線()と本発明によ
る混合単量体グラフト重合によつて得られたグラフト曲
線()の比較から明白である。また表−1から本発明の
方法によるグラフト物のホモポリマー抽出は沸とう水抽
出で充分であることもわかる。なお、アクリル酸単独、
メタクリル酸単独、アクリル酸/メタクリル酸−0.6
/0.4または0.4/0.6混合の各3%水溶液によ
るグラフト物を沸とう水抽出後、アマクロンブル一RL
S(アメリヵンアニリンプロダクツ社製 分散染料)1
.8%0wf、デイスパ一TL(明成商会社製 分散剤
)1y/f!、硫酸アンモニウム17/lからなる染液
により浴比1対100で100℃、1時間染色し、染色
斑からグラフト重合の均一性をテストした。
メタクリル酸の0から3%水溶液および(3)アクリル
酸とメタクリル酸の所定混合液の3%水溶液に、各々浴
比1対50で浸漬し窒素雰囲気下に密封のうえ100℃
で1時間振盪処理した。こうして得られたグラフト物の
うちアクリル酸によるグラフト物は大過剰の沸とう水に
より3時間、メタクリル酸によるグラフト物は大過剰の
沸とうエタノールにより2時間処理してホモポリマーの
抽出を行い、アクリル酸とメタクリル酸の混合液による
グラフト物については(a)大過剰の沸とう水により3
時間処理、(b)大過剰の沸とうエタノールにより2時
間処理ののち、大過剰沸とう水により3時間処理の(a
)、(b)2通りのホモポリマー抽出を行つた。初期重
合に対する重量増加分の割合をグラフト率とし、得られ
た結果を表−1および図面に示した。本発明のアクリル
酸とメタクリル酸の混合単量体を用いたグラフト重合は
アクリル酸、メタクリル酸をそれぞれ単独で単量体濃度
を変えてグラフト重合した場合の当該混合単量体成分比
でのグラフト率の和よりも高いグラフト率が得られ、そ
の混合比が0.8対0.2から0.2対0.8、とくに
0.7対0.3から0.3対0.7の範囲においてグラ
フト率の向上が著しい。これらは図面によつて一層明ら
かに示される。すなわち、アクリル酸単独による曲線(
)とメタクリル酸単独によるグラフト曲線()から計算
によつて求めたグラフト率の和の曲線()と本発明によ
る混合単量体グラフト重合によつて得られたグラフト曲
線()の比較から明白である。また表−1から本発明の
方法によるグラフト物のホモポリマー抽出は沸とう水抽
出で充分であることもわかる。なお、アクリル酸単独、
メタクリル酸単独、アクリル酸/メタクリル酸−0.6
/0.4または0.4/0.6混合の各3%水溶液によ
るグラフト物を沸とう水抽出後、アマクロンブル一RL
S(アメリヵンアニリンプロダクツ社製 分散染料)1
.8%0wf、デイスパ一TL(明成商会社製 分散剤
)1y/f!、硫酸アンモニウム17/lからなる染液
により浴比1対100で100℃、1時間染色し、染色
斑からグラフト重合の均一性をテストした。
アクリル酸/メタクリル酸混合液による本発明のグラフ
ト物およびアクリル酸単独グラフト物はいずれもきわめ
て均一に染色され、グラフト重合の均一性が優れること
を示した。これに対しメタクリル酸グラフト物は著しい
染色斑を生じ、グラフト重合が不均一なことを示した。
なおメタクリル酸グラフト物はエタノール・水抽出後で
さえ不均一染色されることからグラフト中ホモポリマー
の沈着によりグラフト重合が不均一となることが考えら
れる。メタクリル酸グラフト物は更に0.5%炭酸ナト
リウム水溶液により50℃、60分間中和処理した後染
色することによつて染色斑もいくらか改善されるが、中
和処理によつて著しい強力低下を生じる。したがつて、
水抽出のみで均一染色が得られることは物性の低下がな
いことからもきわめて有利である。実施例 2 実施例1で用いたのと同じポリエチレンテレフタレート
編物を、ベンゾイルパーオキサイド1部、ナフタレン2
部、モノクロルベンゼン5部、プライサーフA2l7E
(第一工業製薬社製 界面活性剤)1部、アクリル酸と
メタクリル酸の所定混合液15部および水1000部よ
りなる乳化分散液に浴比1対50で浸漬し、窒素雰囲気
下に密封し100℃で1時間、振盪処理した。
ト物およびアクリル酸単独グラフト物はいずれもきわめ
て均一に染色され、グラフト重合の均一性が優れること
を示した。これに対しメタクリル酸グラフト物は著しい
染色斑を生じ、グラフト重合が不均一なことを示した。
なおメタクリル酸グラフト物はエタノール・水抽出後で
さえ不均一染色されることからグラフト中ホモポリマー
の沈着によりグラフト重合が不均一となることが考えら
れる。メタクリル酸グラフト物は更に0.5%炭酸ナト
リウム水溶液により50℃、60分間中和処理した後染
色することによつて染色斑もいくらか改善されるが、中
和処理によつて著しい強力低下を生じる。したがつて、
水抽出のみで均一染色が得られることは物性の低下がな
いことからもきわめて有利である。実施例 2 実施例1で用いたのと同じポリエチレンテレフタレート
編物を、ベンゾイルパーオキサイド1部、ナフタレン2
部、モノクロルベンゼン5部、プライサーフA2l7E
(第一工業製薬社製 界面活性剤)1部、アクリル酸と
メタクリル酸の所定混合液15部および水1000部よ
りなる乳化分散液に浴比1対50で浸漬し、窒素雰囲気
下に密封し100℃で1時間、振盪処理した。
ついで実施例1と同様に2通りの抽出処理を行い表−2
の結果を得た。実施例 3 精練したポリエチレンテレフタレートのフイラメントヤ
ーン(75d/36f)、約0.2f7を3個精秤し、
各々に空気の存在下、25℃でコバルト60によるγ線
を線量率9.0×104レントゲン/時間で照射した。
の結果を得た。実施例 3 精練したポリエチレンテレフタレートのフイラメントヤ
ーン(75d/36f)、約0.2f7を3個精秤し、
各々に空気の存在下、25℃でコバルト60によるγ線
を線量率9.0×104レントゲン/時間で照射した。
これらを直ちに110%アクリル酸水溶液、210%メ
タクリ酸水溶液、310%(アクリル酸・メタクリル酸
等部混合)水溶液の各々に浴比に50で浸漬し、空気を
除去したうえ60℃で1時間処理した。得られたグラフ
ト物3種を沸とうエタノールにより1時間、更に沸とう
水により3時間抽出処理し、重量増加分から表−3のグ
ラフト率?得た。混合単量体によるグラフト率が、各単
独単量体によるグラフト率に比べて著しく高い。また実
施例1記載の染色による均一性テストを行つたところメ
タクリル酸単独グラフトが不均一であるのに対し、本発
明の共グラフトがきわめて良好な均一性を示した。実施
例 4 実施例1で用いたのと同じポリエチレンテレフタレート
編物を、実施例2と同じ方法で処理するにあたり、単量
体としてメトキシポリエチレングリコール(#400)
メタクリレートとアクリル酸・メタクリル酸等部混合物
との所定混合液18部を用いた。
タクリ酸水溶液、310%(アクリル酸・メタクリル酸
等部混合)水溶液の各々に浴比に50で浸漬し、空気を
除去したうえ60℃で1時間処理した。得られたグラフ
ト物3種を沸とうエタノールにより1時間、更に沸とう
水により3時間抽出処理し、重量増加分から表−3のグ
ラフト率?得た。混合単量体によるグラフト率が、各単
独単量体によるグラフト率に比べて著しく高い。また実
施例1記載の染色による均一性テストを行つたところメ
タクリル酸単独グラフトが不均一であるのに対し、本発
明の共グラフトがきわめて良好な均一性を示した。実施
例 4 実施例1で用いたのと同じポリエチレンテレフタレート
編物を、実施例2と同じ方法で処理するにあたり、単量
体としてメトキシポリエチレングリコール(#400)
メタクリレートとアクリル酸・メタクリル酸等部混合物
との所定混合液18部を用いた。
グラフト物を3時間沸とう水により抽出処理して表−5
のグラフト率を得た。3者混合単量体により、2者混合
単量体よりも更に効率のよいグラフト重合が得られた。
のグラフト率を得た。3者混合単量体により、2者混合
単量体よりも更に効率のよいグラフト重合が得られた。
なお実施例1に記載した染色テストを行つたところ、い
ずれも斑なく均一に染色された。実施例 6 未染色、未加工のナイロン6加工糸(70d/24f、
双糸)の總を、実施例2と同じ方法で処理するにあたり
、単量体としてアクリルアミドとアクリル酸との所定混
合溶液15部を用いた。
ずれも斑なく均一に染色された。実施例 6 未染色、未加工のナイロン6加工糸(70d/24f、
双糸)の總を、実施例2と同じ方法で処理するにあたり
、単量体としてアクリルアミドとアクリル酸との所定混
合溶液15部を用いた。
グラフト物を3時間沸とう水処理して表−6のグラフト
率を得た。混合単量体により、効率のよいグラフト重合
が得られた。実施例 7 実施例6で用いたのと同じナイロン6加工糸の總を、実
施例2と同じ方法で処理するにあたり、単量体としてア
クリルアミドとアクリル酸・メタクリル酸等部混合物と
の所定混合液5部を用いた。
率を得た。混合単量体により、効率のよいグラフト重合
が得られた。実施例 7 実施例6で用いたのと同じナイロン6加工糸の總を、実
施例2と同じ方法で処理するにあたり、単量体としてア
クリルアミドとアクリル酸・メタクリル酸等部混合物と
の所定混合液5部を用いた。
グラフト物を3時間沸とう水により抽出処理して表−7
のグラフト率を得た。単量体混合による著しいグラフト
効率の向上がみられる。
のグラフト率を得た。単量体混合による著しいグラフト
効率の向上がみられる。
図面は単量体成分比とグラフト率の関係を示すグラフで
ある。 :アクリル酸単独によるグラフト曲線、:メタクリル酸
単独によるグラフト曲線、:Iとの和(計算値)による
曲線、:アクリル酸/メタクリル酸混合単量体によるグ
ラフト曲線。
ある。 :アクリル酸単独によるグラフト曲線、:メタクリル酸
単独によるグラフト曲線、:Iとの和(計算値)による
曲線、:アクリル酸/メタクリル酸混合単量体によるグ
ラフト曲線。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ラジカル重合に対する活性を有する疎水性合成重合
体を、親水性ビニル単量体の水溶液または水性分散液で
処理してグラフト重合する方法において、アクリル酸の
使用重量比をX、メタクリル酸の使用重量比をY、不飽
和酸ポリアルキレングリコールエステル類から選ばれた
少なくとも1種の親水性ビニル単量体の使用重量比をZ
としたとき、下記の(1)から(5)の条件0≦X≦0
.8(1) 0≦Y≦0.8(2) 0≦Z≦0.8(3) X+Y+Z=1.0(4) X、YおよびZのうち2つが同時に0と ならない(5) を満たす、2種または3種以上の混合された単量体を使
用することを特徴とする疎水性合成重合体のグラフト重
合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142775A JPS595126B2 (ja) | 1975-08-20 | 1975-08-20 | 疎水性合成重合体のグラフト重合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142775A JPS595126B2 (ja) | 1975-08-20 | 1975-08-20 | 疎水性合成重合体のグラフト重合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5225894A JPS5225894A (en) | 1977-02-26 |
JPS595126B2 true JPS595126B2 (ja) | 1984-02-02 |
Family
ID=14300396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10142775A Expired JPS595126B2 (ja) | 1975-08-20 | 1975-08-20 | 疎水性合成重合体のグラフト重合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595126B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55102632A (en) * | 1979-01-31 | 1980-08-06 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | Method for manufacturing non-fogging article |
JPS6065461U (ja) * | 1983-10-14 | 1985-05-09 | 日産自動車株式会社 | トルクコンバ−タの軸受装置 |
JPH0730137B2 (ja) * | 1986-05-09 | 1995-04-05 | 出光興産株式会社 | 吸水材 |
-
1975
- 1975-08-20 JP JP10142775A patent/JPS595126B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5225894A (en) | 1977-02-26 |
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