JP2000220047A - スパン調嵩高糸および布帛 - Google Patents
スパン調嵩高糸および布帛Info
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- JP2000220047A JP2000220047A JP11016403A JP1640399A JP2000220047A JP 2000220047 A JP2000220047 A JP 2000220047A JP 11016403 A JP11016403 A JP 11016403A JP 1640399 A JP1640399 A JP 1640399A JP 2000220047 A JP2000220047 A JP 2000220047A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製糸工程、嵩高加工工程での工程安定性に優
れ、高次加工工程でのループ消失が少なく、染色した際
に自然な杢調の外観を呈し、均質性の高いループと相ま
って微小な凹凸によりソフトでさらさらとした触感を与
え、さらに染色堅牢性が良好な素材、製品を提供する。 【解決手段】 実質的に繊維長差を有する2群以上のポ
リアミド系マルチフィラメントから構成される、ループ
を有するスパン調嵩高糸であって、該嵩高糸を構成する
ポリアミド系マルチフィラメントの少なくとも1群は、
繊維軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.2〜
3.0である単繊維から構成される太細を有するマルチ
フィラメントであり、かつ前記嵩高糸の15%伸長点応
力が0.7〜2.0cN/dtexおよびループ安定率
(T)が60%以上であることを特徴とするスパン調嵩
高糸。該マルチフィラメントを少なくとも一部に用いて
なる布帛。
れ、高次加工工程でのループ消失が少なく、染色した際
に自然な杢調の外観を呈し、均質性の高いループと相ま
って微小な凹凸によりソフトでさらさらとした触感を与
え、さらに染色堅牢性が良好な素材、製品を提供する。 【解決手段】 実質的に繊維長差を有する2群以上のポ
リアミド系マルチフィラメントから構成される、ループ
を有するスパン調嵩高糸であって、該嵩高糸を構成する
ポリアミド系マルチフィラメントの少なくとも1群は、
繊維軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.2〜
3.0である単繊維から構成される太細を有するマルチ
フィラメントであり、かつ前記嵩高糸の15%伸長点応
力が0.7〜2.0cN/dtexおよびループ安定率
(T)が60%以上であることを特徴とするスパン調嵩
高糸。該マルチフィラメントを少なくとも一部に用いて
なる布帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高次工程通過性が
良好であり、布帛とした際にソフトでさらさらとしたス
パン調風合いを有し、太細斑による濃淡色差が小さく、
自然な杢調の外観を呈するポリアミド系の嵩高糸に関す
るものである。
良好であり、布帛とした際にソフトでさらさらとしたス
パン調風合いを有し、太細斑による濃淡色差が小さく、
自然な杢調の外観を呈するポリアミド系の嵩高糸に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリアミド系繊維はその優れ
た特性により衣料用に限らず産業用、インテリア用など
さまざまな分野に用いられてきた。しかし、これらナイ
ロン6、66などのポリアミド系繊維は、絹や麻等の天
然繊維と比較してドライ感やさらさらとした肌触りに乏
しいものであった。
た特性により衣料用に限らず産業用、インテリア用など
さまざまな分野に用いられてきた。しかし、これらナイ
ロン6、66などのポリアミド系繊維は、絹や麻等の天
然繊維と比較してドライ感やさらさらとした肌触りに乏
しいものであった。
【0003】ポリアミド系繊維に対してドライ感を付与
する手段としては、繊維横断面の異形化、ポリマ改質、
ポリマへの粒子添加など種々の試みがなされており、近
年では繊維軸方向に太細を付与することでドライ感、杢
感のある繊維構造物とする手法が検討されている。しか
しながら、いずれも商品化されているのはポリエチレン
テレフタレートに代表されるポリエステル系繊維からな
る繊維構造物である。
する手段としては、繊維横断面の異形化、ポリマ改質、
ポリマへの粒子添加など種々の試みがなされており、近
年では繊維軸方向に太細を付与することでドライ感、杢
感のある繊維構造物とする手法が検討されている。しか
しながら、いずれも商品化されているのはポリエチレン
テレフタレートに代表されるポリエステル系繊維からな
る繊維構造物である。
【0004】ポリアミド系繊維で太細を付与する方法と
しては、特公昭42−22576号公報、特公昭44−
7744号公報のように紡糸口金部での異常流動を利用
してメルトフラクチャを発生させる方法、特公昭44−
15573号公報、特開昭55−122017号公報、
特開昭58−362107号公報には異種ポリマを混合
紡糸する方法が開示されているが、いずれの方法も糸切
れが発生しやすく製糸が不安定であり、生産性が悪いも
のであった。
しては、特公昭42−22576号公報、特公昭44−
7744号公報のように紡糸口金部での異常流動を利用
してメルトフラクチャを発生させる方法、特公昭44−
15573号公報、特開昭55−122017号公報、
特開昭58−362107号公報には異種ポリマを混合
紡糸する方法が開示されているが、いずれの方法も糸切
れが発生しやすく製糸が不安定であり、生産性が悪いも
のであった。
【0005】また、特開昭62−191510号公報に
は、未延伸糸を低い伸長率あるいはオーバーフィード状
態で熱処理した後、室温で延伸する方法が開示されてい
るが、該方法では糸長手方向の太細周期長が長いものし
か得られないばかりか、未延伸の段階で配向を抑制しつ
つ球晶を形成させているため、球晶が構造欠陥となり強
度特性が低いものしか得られない。さらには原糸段階で
高結晶性としているため、高次加工工程での熱セット性
が劣るものであった。
は、未延伸糸を低い伸長率あるいはオーバーフィード状
態で熱処理した後、室温で延伸する方法が開示されてい
るが、該方法では糸長手方向の太細周期長が長いものし
か得られないばかりか、未延伸の段階で配向を抑制しつ
つ球晶を形成させているため、球晶が構造欠陥となり強
度特性が低いものしか得られない。さらには原糸段階で
高結晶性としているため、高次加工工程での熱セット性
が劣るものであった。
【0006】また、特公平4−5772号公報には未延
伸糸ないし半延伸糸に交絡処理を施した後、自然延伸比
近辺で不均一延伸させる方法が開示されているが、該方
法では交絡点が細部を、非交絡点が太部を形成するた
め、単繊維間の太細の位相が完全に揃っており、濃淡色
差がはっきりした外観のものしか得られなかった。
伸糸ないし半延伸糸に交絡処理を施した後、自然延伸比
近辺で不均一延伸させる方法が開示されているが、該方
法では交絡点が細部を、非交絡点が太部を形成するた
め、単繊維間の太細の位相が完全に揃っており、濃淡色
差がはっきりした外観のものしか得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、染色による
濃淡色差が小さく無地に近い自然な斑感を有し、かつ布
帛表面に微細な凹凸および小ループを多数有することに
よって、ソフトでさらさらとしたスパン調風合いを与え
る衣料用織物に好適な素材を得ようとするものである。
さらに製織などの高次工程通過性、染色堅牢性が良好な
製品を提供しようとするものである。
濃淡色差が小さく無地に近い自然な斑感を有し、かつ布
帛表面に微細な凹凸および小ループを多数有することに
よって、ソフトでさらさらとしたスパン調風合いを与え
る衣料用織物に好適な素材を得ようとするものである。
さらに製織などの高次工程通過性、染色堅牢性が良好な
製品を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ため本発明のスパン調嵩高糸は、主として次の構成を有
する。すなわち、実質的に繊維長差を有する2群以上の
ポリアミド系マルチフィラメントから構成される、ルー
プを有するスパン調嵩高糸であって、該嵩高糸を構成す
るポリアミド系マルチフィラメントの少なくとも1群
は、繊維軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.
2〜3.0である単繊維から構成される太細を有するポ
リアミド系マルチフィラメントであり、かつ前記嵩高糸
の15%伸長点応力が0.7〜2.0cN/dtexお
よびループ安定率(T)が60%以上であることを特徴
とするスパン調嵩高糸である。
ため本発明のスパン調嵩高糸は、主として次の構成を有
する。すなわち、実質的に繊維長差を有する2群以上の
ポリアミド系マルチフィラメントから構成される、ルー
プを有するスパン調嵩高糸であって、該嵩高糸を構成す
るポリアミド系マルチフィラメントの少なくとも1群
は、繊維軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.
2〜3.0である単繊維から構成される太細を有するポ
リアミド系マルチフィラメントであり、かつ前記嵩高糸
の15%伸長点応力が0.7〜2.0cN/dtexお
よびループ安定率(T)が60%以上であることを特徴
とするスパン調嵩高糸である。
【0009】また、本発明の布帛は主として次の構成を
有する。すなわち、上記スパン調嵩高糸を少なくとも一
部に用いてなることを特徴とする布帛である。
有する。すなわち、上記スパン調嵩高糸を少なくとも一
部に用いてなることを特徴とする布帛である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の嵩高糸の主成分はポリア
ミドであればとくに限定されないが、繊維形成能および
力学的特性の点でナイロン6、ナイロン66が好まし
い。また、ポリアクリル酸ソーダ、ポリNビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸およびその共重合体、ポリメタア
クリル酸およびその共重合体、ポリビニルアルコールお
よびその共重合体、架橋ポリエチレンオキサイド系ポリ
マなどの吸湿・吸水物質やポリアミド、ポリエステル、
ポリオレフィン等の汎用熱可塑性樹脂が本発明の目的を
阻害しない範囲で含有されていてもよい。また、酸化チ
タン、カーボンブラック等の顔料のほか従来公知の抗酸
化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等が本発明の目
的を阻害しない範囲で含有されていてもよい。
ミドであればとくに限定されないが、繊維形成能および
力学的特性の点でナイロン6、ナイロン66が好まし
い。また、ポリアクリル酸ソーダ、ポリNビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸およびその共重合体、ポリメタア
クリル酸およびその共重合体、ポリビニルアルコールお
よびその共重合体、架橋ポリエチレンオキサイド系ポリ
マなどの吸湿・吸水物質やポリアミド、ポリエステル、
ポリオレフィン等の汎用熱可塑性樹脂が本発明の目的を
阻害しない範囲で含有されていてもよい。また、酸化チ
タン、カーボンブラック等の顔料のほか従来公知の抗酸
化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等が本発明の目
的を阻害しない範囲で含有されていてもよい。
【0011】また、本発明の嵩高糸を構成するポリアミ
ド系マルチフィラメントは、その少なくとも1群が繊維
軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.2〜3.
0である単繊維から構成される太細を有するポリアミド
系マルチフィラメントであることが必要である。繊維軸
方向に太細を有することにより、太部と細部の境界に存
在するネック(くびれ)効果により従来素材にないドラ
イでさらさらとした触感を与える。またこの太細形態は
繊維構造差を有するため、染色したときに濃淡色差が小
さい自然な斑感を呈する。繊維軸方向の太細比は、染色
したときの濃淡色差が強調されすぎたり、さらに太部の
繊維構造がルーズとなり十分な強度を持つ繊維を作り得
ないために用途が制限されるのを防止する観点から、
1.2〜3.0であることが必要であり、1.3〜2.
5であることが好ましい。
ド系マルチフィラメントは、その少なくとも1群が繊維
軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.2〜3.
0である単繊維から構成される太細を有するポリアミド
系マルチフィラメントであることが必要である。繊維軸
方向に太細を有することにより、太部と細部の境界に存
在するネック(くびれ)効果により従来素材にないドラ
イでさらさらとした触感を与える。またこの太細形態は
繊維構造差を有するため、染色したときに濃淡色差が小
さい自然な斑感を呈する。繊維軸方向の太細比は、染色
したときの濃淡色差が強調されすぎたり、さらに太部の
繊維構造がルーズとなり十分な強度を持つ繊維を作り得
ないために用途が制限されるのを防止する観点から、
1.2〜3.0であることが必要であり、1.3〜2.
5であることが好ましい。
【0012】この太細比が1.2未満であると、染色布
帛にしたときの外観が斑のない合繊独特の均質なものと
なってしまう上に、本発明の目的とするドライ感、さら
さら感のある風合いが発現しない。一方、この太細比が
3.0を越えると、染色布帛にしたときの濃淡色差が強
調されすぎてしまう問題がある。
帛にしたときの外観が斑のない合繊独特の均質なものと
なってしまう上に、本発明の目的とするドライ感、さら
さら感のある風合いが発現しない。一方、この太細比が
3.0を越えると、染色布帛にしたときの濃淡色差が強
調されすぎてしまう問題がある。
【0013】なお、本発明でいう繊維軸方向の太細比と
は、繊維軸方向における太い部分と細い部分の横断面積
の比(太繊度部/細繊度部)であり、マルチフィラメン
トから取り出した任意のフィラメントの太繊度部と細繊
度部の横断面を光学顕微鏡を用いて写真撮影し、面積比
で算出する。
は、繊維軸方向における太い部分と細い部分の横断面積
の比(太繊度部/細繊度部)であり、マルチフィラメン
トから取り出した任意のフィラメントの太繊度部と細繊
度部の横断面を光学顕微鏡を用いて写真撮影し、面積比
で算出する。
【0014】また、前記の太細を有するマルチフィラメ
ントは、その横断面方向においても構成フィラメント間
で断面積が異なるものである。従来の太細糸のように、
横断面方向には実質的に太細が存在せず、糸長手方向に
のみ太細が存在すると、マルチフィラメントとしての太
細が大きくなり、染色布帛にしたときの濃淡色差が強調
されすぎてしまうとともに、太細による表面凹凸効果が
発現しにくい。マルチフィラメント横断面方向における
全フィラメントの断面積のCV値(%)は5〜50%の
範囲であることが好ましく、10〜40%の範囲である
ことがさらに好ましい。
ントは、その横断面方向においても構成フィラメント間
で断面積が異なるものである。従来の太細糸のように、
横断面方向には実質的に太細が存在せず、糸長手方向に
のみ太細が存在すると、マルチフィラメントとしての太
細が大きくなり、染色布帛にしたときの濃淡色差が強調
されすぎてしまうとともに、太細による表面凹凸効果が
発現しにくい。マルチフィラメント横断面方向における
全フィラメントの断面積のCV値(%)は5〜50%の
範囲であることが好ましく、10〜40%の範囲である
ことがさらに好ましい。
【0015】本発明でいう横断面方向における断面積の
CV値(%)は、光学顕微鏡を用いてマルチフィラメン
トの横断面を撮影し、構成するフィラメント全てについ
て断面積を測定し、全フィラメント断面積の値から下式
によって算出する。
CV値(%)は、光学顕微鏡を用いてマルチフィラメン
トの横断面を撮影し、構成するフィラメント全てについ
て断面積を測定し、全フィラメント断面積の値から下式
によって算出する。
【0016】糸横断面におけるフィラメント断面積のC
V値(%)=(σn/A)×100 σn:全てのフィラメント断面積から求めた標準偏差 A:全てのフィラメント断面積から求めた断面積の平均
値 本発明の嵩高糸は、通常用いられている流体乱流処理に
よるループ加工によって得られる。その際、細かくかつ
安定したループを有する高品質のスパン調嵩高糸を得る
ために、本発明の嵩高糸の15%伸長点応力は、0.7
〜2.0cN/dtexの範囲であることが必要であ
る。これは、流体乱流加工の際、繊維は曲がりやすい
(曲げ剛性が低い)ほどループの形成性が容易になると
ともに、製織等の高次工程で受ける外力に対してもその
柔軟性により外力を吸収しやすく、ループの消失を防ぐ
効果がある。15%伸長点応力は0.8〜1.7cN/
dtexの範囲が好ましく、0.9〜1.5cN/dt
exの範囲がさらに好ましい。15%伸長点応力が0.
7cN/dtex未満の場合には、外力に対する永久歪
みが残りやすく、実用上の耐久性に乏しい。一方2.0
cN/dtexを越える場合には製織等の高次工程で受
ける外力に対してループ安定性が低く、部分的にループ
が消失するという問題がある。
V値(%)=(σn/A)×100 σn:全てのフィラメント断面積から求めた標準偏差 A:全てのフィラメント断面積から求めた断面積の平均
値 本発明の嵩高糸は、通常用いられている流体乱流処理に
よるループ加工によって得られる。その際、細かくかつ
安定したループを有する高品質のスパン調嵩高糸を得る
ために、本発明の嵩高糸の15%伸長点応力は、0.7
〜2.0cN/dtexの範囲であることが必要であ
る。これは、流体乱流加工の際、繊維は曲がりやすい
(曲げ剛性が低い)ほどループの形成性が容易になると
ともに、製織等の高次工程で受ける外力に対してもその
柔軟性により外力を吸収しやすく、ループの消失を防ぐ
効果がある。15%伸長点応力は0.8〜1.7cN/
dtexの範囲が好ましく、0.9〜1.5cN/dt
exの範囲がさらに好ましい。15%伸長点応力が0.
7cN/dtex未満の場合には、外力に対する永久歪
みが残りやすく、実用上の耐久性に乏しい。一方2.0
cN/dtexを越える場合には製織等の高次工程で受
ける外力に対してループ安定性が低く、部分的にループ
が消失するという問題がある。
【0017】また、流体乱流処理によって得られた本発
明の嵩高糸は、ループ安定率T(%)が60%以上であ
ることが必要である。このループ安定率Tとは、次に示
す方法によって測定される値であり、高次工程通過性
や、得られる嵩高糸の品位を計る指標のひとつである。
明の嵩高糸は、ループ安定率T(%)が60%以上であ
ることが必要である。このループ安定率Tとは、次に示
す方法によって測定される値であり、高次工程通過性
や、得られる嵩高糸の品位を計る指標のひとつである。
【0018】ループ安定率Tの測定は、東レ(株)社製
ループ測定装置FRAY COUNTER MODEL-104を用い、張力
0.088cN/dtexで検知器(SPUN用)に通し、
ループ数が最大となる糸表面を基準にして、その糸表面
より0.35mm外側の点のループ数を測定し、小ルー
プ数N1(個/m)とする。同様に、張力0.44cN
/dtexで小ループ数を測定し、小ループ数N2(個
/m)とし、得られたN1、N2の値から下式によって
ループ安定率Tを算出する。
ループ測定装置FRAY COUNTER MODEL-104を用い、張力
0.088cN/dtexで検知器(SPUN用)に通し、
ループ数が最大となる糸表面を基準にして、その糸表面
より0.35mm外側の点のループ数を測定し、小ルー
プ数N1(個/m)とする。同様に、張力0.44cN
/dtexで小ループ数を測定し、小ループ数N2(個
/m)とし、得られたN1、N2の値から下式によって
ループ安定率Tを算出する。
【0019】 ループ安定率T(%)=(N2/N1)×100 このループ安定率Tが60%よりも低いと、その嵩高糸
を緯糸に用いて製織したとき、製織における緯糸飛走張
力によってループ数が減少し、目的とするソフトなスパ
ン調風合いを有する布帛が得られ難い。また、織機の巾
方向における糸飛走張力斑がそのままループ数の変化と
なって現れ、布帛のヨコ方向に斑を生じさせ、布帛品位
が低下してしまう。
を緯糸に用いて製織したとき、製織における緯糸飛走張
力によってループ数が減少し、目的とするソフトなスパ
ン調風合いを有する布帛が得られ難い。また、織機の巾
方向における糸飛走張力斑がそのままループ数の変化と
なって現れ、布帛のヨコ方向に斑を生じさせ、布帛品位
が低下してしまう。
【0020】ループ安定率Tは高いほどよく、高次加工
速度を大幅に増加できるという利点をも生む。
速度を大幅に増加できるという利点をも生む。
【0021】また、上記の測定によって数えられる嵩高
糸表面のループ数N1およびN2は、120個/m以
上、さらには150個/m以上であることが布帛の触感
を良好にする上で好ましい。
糸表面のループ数N1およびN2は、120個/m以
上、さらには150個/m以上であることが布帛の触感
を良好にする上で好ましい。
【0022】本発明において、嵩高糸の160℃乾熱収
縮率は15%以下、さらには12%以下とするのが好ま
しい。織上がり後の精錬、熱セット、染色等の熱履歴に
よる布帛収縮を小さく押さえることができるため、布帛
設計が容易となるからである。
縮率は15%以下、さらには12%以下とするのが好ま
しい。織上がり後の精錬、熱セット、染色等の熱履歴に
よる布帛収縮を小さく押さえることができるため、布帛
設計が容易となるからである。
【0023】また、本発明の嵩高糸を構成するポリアミ
ド系マルチフィラメントの断面形状は、丸断面、三角断
面、マルチローバル断面、偏平断面、H型断面、π型断
面、C型断面その他公知の異形断面でもよい。その中で
も絹様の風合いや光沢を示し、吸水性が高く、さらには
ループが細かくなるとともにループ保持性が格段に向上
するという点で、3〜8個の凸部を有する異形度1.2
〜5.0のマルチローバル断面が好ましく、異形度1.
6〜3.0であることがさらに好ましい。ここで、異形
度とは図1で示されるように異形断面の外接円R1と、
内接円R2の半径比R1/R2を言う。さらに繊維内部
に中空部分を設けても良い。また、2種類以上の異形断
面を混繊した断面ミックスマルチフィラメントであって
もよい。
ド系マルチフィラメントの断面形状は、丸断面、三角断
面、マルチローバル断面、偏平断面、H型断面、π型断
面、C型断面その他公知の異形断面でもよい。その中で
も絹様の風合いや光沢を示し、吸水性が高く、さらには
ループが細かくなるとともにループ保持性が格段に向上
するという点で、3〜8個の凸部を有する異形度1.2
〜5.0のマルチローバル断面が好ましく、異形度1.
6〜3.0であることがさらに好ましい。ここで、異形
度とは図1で示されるように異形断面の外接円R1と、
内接円R2の半径比R1/R2を言う。さらに繊維内部
に中空部分を設けても良い。また、2種類以上の異形断
面を混繊した断面ミックスマルチフィラメントであって
もよい。
【0024】布帛形態は、織物、編物、不織布など目的
に応じて適宜選択できるが、太細による表面凹凸および
ループによるスパン調風合いを効果的に出すためには、
本発明の嵩高糸を少なくとも経糸および/または緯糸に
用いた織物とすることが好ましい。
に応じて適宜選択できるが、太細による表面凹凸および
ループによるスパン調風合いを効果的に出すためには、
本発明の嵩高糸を少なくとも経糸および/または緯糸に
用いた織物とすることが好ましい。
【0025】次に、本発明の嵩高糸の製造方法の一例を
図2をもって説明する。
図2をもって説明する。
【0026】まず、図2(a)に示す紡糸機にて溶融紡
糸法で所望の未延伸糸3を得、第1ゴデローラー4と第
2ゴデローラー6との間に流体旋回ノズル5を設置し、
走行糸条に有節バルーンを発生させつつ加熱された第2
ゴデローラーに接触させ、低倍率延伸する。さらに第2
ゴデローラー6上で熱セットし、太細を有するポリアミ
ド系マルチフィラメントを製造する。同様に、第1ゴデ
ローラー4と第2ゴデローラー6との間で残留伸度が4
0〜50%になるように高倍率延伸し、実質的に太細の
ないポリアミド系マルチフィラメントを製造する。
糸法で所望の未延伸糸3を得、第1ゴデローラー4と第
2ゴデローラー6との間に流体旋回ノズル5を設置し、
走行糸条に有節バルーンを発生させつつ加熱された第2
ゴデローラーに接触させ、低倍率延伸する。さらに第2
ゴデローラー6上で熱セットし、太細を有するポリアミ
ド系マルチフィラメントを製造する。同様に、第1ゴデ
ローラー4と第2ゴデローラー6との間で残留伸度が4
0〜50%になるように高倍率延伸し、実質的に太細の
ないポリアミド系マルチフィラメントを製造する。
【0027】このようにして得られた2種類のマルチフ
ィラメントを、どちらか一方のマルチフィラメントが芯
糸になるようにオーバーフィード率を変えて図2(b)
に示す通常用いられている流体乱流処理ノズルを有する
ループ加工機に供給し、ダブル加工を行なってオーバー
フィード率の高いマルチフィラメントを絡ませる。
ィラメントを、どちらか一方のマルチフィラメントが芯
糸になるようにオーバーフィード率を変えて図2(b)
に示す通常用いられている流体乱流処理ノズルを有する
ループ加工機に供給し、ダブル加工を行なってオーバー
フィード率の高いマルチフィラメントを絡ませる。
【0028】その際の加工条件は、所望のループ特性
(ループ安定率Tが60%以上、0.44cN/dte
x張力下でのループ数が120個/m以上)が得られる
条件であればよく、フィードロール10とデリベリロー
ル14の間での芯糸オーバーフィード率5〜15%程
度、フィードロール11とデリベリロール14の間での
鞘糸オーバーフィード率13〜35%程度、芯糸と鞘糸
のフィード差8〜22%程度、ノズル前水付与装置10
での水付与量10cc/分以上、流体乱流ノズル11の供
給空気圧力0.4〜1.4MPaといった条件で行われ
る。
(ループ安定率Tが60%以上、0.44cN/dte
x張力下でのループ数が120個/m以上)が得られる
条件であればよく、フィードロール10とデリベリロー
ル14の間での芯糸オーバーフィード率5〜15%程
度、フィードロール11とデリベリロール14の間での
鞘糸オーバーフィード率13〜35%程度、芯糸と鞘糸
のフィード差8〜22%程度、ノズル前水付与装置10
での水付与量10cc/分以上、流体乱流ノズル11の供
給空気圧力0.4〜1.4MPaといった条件で行われ
る。
【0029】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳細に説
明する。◎実施例中の各特性値は次の方法によって求め
た。◎ A.強伸度特性、15%伸長点応力 強伸度、15%伸長点応力はオリエンテック(株)社製
TENSILON UCT-100で測定した。測定条件は、試料長:5
cm、引張速度:5cm/分、チャート速度:10cm/分で
S−S曲線(応力−歪み曲線)を得て、別に測定した繊
度から強度、15%伸長点応力を算出した。繰り返し測
定回数は10回とし、その平均値を各特性値の値とし
た。 B.ループ安定率T ループ安定率Tは、東レ(株)社製ループ測定装置FRAY
COUNTER MODEL-104を用い、糸速度50m/分、張力
0.088cN/dtexで検知器(SPUN用)に通し、
ループ数が最大となる糸表面を基準にして、その糸表面
より0.35mm外側の点のループ数を測定し、小ループ
数N1(個/m)とする。同様に、張力0.44cN/
dtexで小ループ数を測定し、小ループ数N2(個/
m)とする。 測定は各々1分間(糸長50m)行い、
これを5回繰り返して行ったその平均値で表す。得られ
たN1、N2の値から下式によってループ安定率Tを算
出した。
明する。◎実施例中の各特性値は次の方法によって求め
た。◎ A.強伸度特性、15%伸長点応力 強伸度、15%伸長点応力はオリエンテック(株)社製
TENSILON UCT-100で測定した。測定条件は、試料長:5
cm、引張速度:5cm/分、チャート速度:10cm/分で
S−S曲線(応力−歪み曲線)を得て、別に測定した繊
度から強度、15%伸長点応力を算出した。繰り返し測
定回数は10回とし、その平均値を各特性値の値とし
た。 B.ループ安定率T ループ安定率Tは、東レ(株)社製ループ測定装置FRAY
COUNTER MODEL-104を用い、糸速度50m/分、張力
0.088cN/dtexで検知器(SPUN用)に通し、
ループ数が最大となる糸表面を基準にして、その糸表面
より0.35mm外側の点のループ数を測定し、小ループ
数N1(個/m)とする。同様に、張力0.44cN/
dtexで小ループ数を測定し、小ループ数N2(個/
m)とする。 測定は各々1分間(糸長50m)行い、
これを5回繰り返して行ったその平均値で表す。得られ
たN1、N2の値から下式によってループ安定率Tを算
出した。
【0030】ループ安定率T(%)=(N2/N1)×
100 C.フィラメント繊維軸方向の太細比 光学顕微鏡を用いてマルチフィラメントから取り出した
10本のフィラメント各々について太繊度部と細繊度部
の横断面を写真撮影し、太細比を算出した。
100 C.フィラメント繊維軸方向の太細比 光学顕微鏡を用いてマルチフィラメントから取り出した
10本のフィラメント各々について太繊度部と細繊度部
の横断面を写真撮影し、太細比を算出した。
【0031】太細比=太部の横断面積/細部の横断面積 D.マルチフィラメント横断面方向の断面積のCV値
(%) 光学顕微鏡を用いてマルチフィラメントの長さ方向10
cm毎に5カ所、横断面の写真撮影をし、各横断面におけ
るフィラメント全てについて断面積を測定し、全フィラ
メント断面積の値から下式によって算出した。
(%) 光学顕微鏡を用いてマルチフィラメントの長さ方向10
cm毎に5カ所、横断面の写真撮影をし、各横断面におけ
るフィラメント全てについて断面積を測定し、全フィラ
メント断面積の値から下式によって算出した。
【0032】糸横断面におけるフィラメント断面積のC
V値(%)=(σn/A)×100 σn:全てのフィラメント断面積から求めた標準偏差 A:全てのフィラメント断面積から求めた断面積の平均
値 E.乾熱収縮率 JIS L 1013(化学繊維フィラメント糸試験方
法)に記載のA法に従い測定した。すなわち検尺機で周
長1.125mのカセ試料を作成し、2時間放縮・調湿
(20±2℃、相対湿度65±2%で調湿)した後、1
/34(cN/dtex)の荷重をかけ、30秒後に試
料長を測定してL0 とする。
V値(%)=(σn/A)×100 σn:全てのフィラメント断面積から求めた標準偏差 A:全てのフィラメント断面積から求めた断面積の平均
値 E.乾熱収縮率 JIS L 1013(化学繊維フィラメント糸試験方
法)に記載のA法に従い測定した。すなわち検尺機で周
長1.125mのカセ試料を作成し、2時間放縮・調湿
(20±2℃、相対湿度65±2%で調湿)した後、1
/34(cN/dtex)の荷重をかけ、30秒後に試
料長を測定してL0 とする。
【0033】この試料を両端フリーでオーブン型乾燥機
内に入れ、160℃×15分で熱処理する。次いで乾熱
処理後の試料をオーブンより取り出し、室内で2時間放
冷・調湿し、再度1/34(cN/dtex)の荷重を
かけ、30秒後に試料長を測定してLとし、次式により
乾熱収縮率を求めた。また、測定は任意の5カ所でサン
プリングして行った。
内に入れ、160℃×15分で熱処理する。次いで乾熱
処理後の試料をオーブンより取り出し、室内で2時間放
冷・調湿し、再度1/34(cN/dtex)の荷重を
かけ、30秒後に試料長を測定してLとし、次式により
乾熱収縮率を求めた。また、測定は任意の5カ所でサン
プリングして行った。
【0034】 乾熱収縮率(%)=〔(L0 −L)/L0 〕×100 F.耐光堅牢度 日本工業規格、染色堅ろう度試験方法 L0842に記
載の方法に従い測定した。10時間照射を3級、20時
間照射を4級、40時間照射を5級とし、ブルースケー
ルの退色を基準として、グレースケールによりサンプル
の退色を等級判定した。 G.洗濯堅牢度 日本工業規格、染色堅ろう度試験方法 L0844(A
−2)に記載の方法で処理した後、グレースケールによ
り洗濯前後の退色の程度を次の基準により等級判定し
た。
載の方法に従い測定した。10時間照射を3級、20時
間照射を4級、40時間照射を5級とし、ブルースケー
ルの退色を基準として、グレースケールによりサンプル
の退色を等級判定した。 G.洗濯堅牢度 日本工業規格、染色堅ろう度試験方法 L0844(A
−2)に記載の方法で処理した後、グレースケールによ
り洗濯前後の退色の程度を次の基準により等級判定し
た。
【0035】5級:全く退色が認められない。
【0036】4級:ほとんど退色しない。
【0037】3級:少し退色が認められる。
【0038】2級:退色が認められる。
【0039】1級:退色がひどい。 (実施例1)硫酸中の相対粘度ηrが2.70のナイロ
ン6ポリマを、図2aに示す紡糸機にて紡糸温度270
℃でY型吐出孔を24孔有する口金から溶融吐出し、ガ
イド給油装置にてストレート油剤(非含水系油剤)を付
着させた後、第1ゴデローラー(以下、1GDローラ
ー)周速度1000m/分、第2ゴデローラー(以下、
2GDローラー)周速度2000m/分(延伸倍率2.
0倍)で直接紡糸延伸する際、1GDローラー〜2GD
ローラー間に設けられた流体旋回ノズルによって作動圧
空圧0.3MPaで仮撚しながら2GDローラー温度14
0℃で延伸し、75デシテックス、24フィラメントの
太細を有するマルチフィラメントAを得た。該マルチフ
ィラメントの繊維軸方向の太細比は約2.0であり、マ
ルチフィラメントの横断面方向での断面積を全数(24
フィラメント)測定したところ、図3のようになり、断
面積のCV値(%)は21.7%であった。また、繊維
断面の異形度を測定したところ、1.8であった。次
に、硫酸中の相対粘度ηrが2.70のナイロン6ポリ
マを、図2(a)に示す紡糸機にて紡糸温度270℃で
Y型吐出孔を42個有する口金から溶融吐出し、ガイド
給油装置にてストレート油剤(非含水系油剤)を付着さ
せた後、1GDローラー周速度3000m/分、2GD
ローラー周速度4500m/分(延伸倍率1.5倍)、
2GDローラー温度140℃で直接紡糸延伸し、75デ
シテックス、42フィラメントの実質的に太細のないマ
ルチフィラメントBを得た。マルチフィラメントBの繊
維断面の異形度を測定したところ、1.5であった。
ン6ポリマを、図2aに示す紡糸機にて紡糸温度270
℃でY型吐出孔を24孔有する口金から溶融吐出し、ガ
イド給油装置にてストレート油剤(非含水系油剤)を付
着させた後、第1ゴデローラー(以下、1GDローラ
ー)周速度1000m/分、第2ゴデローラー(以下、
2GDローラー)周速度2000m/分(延伸倍率2.
0倍)で直接紡糸延伸する際、1GDローラー〜2GD
ローラー間に設けられた流体旋回ノズルによって作動圧
空圧0.3MPaで仮撚しながら2GDローラー温度14
0℃で延伸し、75デシテックス、24フィラメントの
太細を有するマルチフィラメントAを得た。該マルチフ
ィラメントの繊維軸方向の太細比は約2.0であり、マ
ルチフィラメントの横断面方向での断面積を全数(24
フィラメント)測定したところ、図3のようになり、断
面積のCV値(%)は21.7%であった。また、繊維
断面の異形度を測定したところ、1.8であった。次
に、硫酸中の相対粘度ηrが2.70のナイロン6ポリ
マを、図2(a)に示す紡糸機にて紡糸温度270℃で
Y型吐出孔を42個有する口金から溶融吐出し、ガイド
給油装置にてストレート油剤(非含水系油剤)を付着さ
せた後、1GDローラー周速度3000m/分、2GD
ローラー周速度4500m/分(延伸倍率1.5倍)、
2GDローラー温度140℃で直接紡糸延伸し、75デ
シテックス、42フィラメントの実質的に太細のないマ
ルチフィラメントBを得た。マルチフィラメントBの繊
維断面の異形度を測定したところ、1.5であった。
【0040】次に、該マルチフィラメントA(太細糸)
およびマルチフィラメントB(普通糸)を各々オーバー
フィード率8%および20%で図2bに示す通常用いら
れている流体乱流処理ノズル(ヘバーライン社製Hemaj
et T311)を有するループ加工機に供給し、ノズル前水
付与30cc/分、ノズル作動圧空圧0.8MPa、巻取フ
ィード率−2%、加工速度600m/分で加工してルー
プを多数有する嵩高糸を得た。
およびマルチフィラメントB(普通糸)を各々オーバー
フィード率8%および20%で図2bに示す通常用いら
れている流体乱流処理ノズル(ヘバーライン社製Hemaj
et T311)を有するループ加工機に供給し、ノズル前水
付与30cc/分、ノズル作動圧空圧0.8MPa、巻取フ
ィード率−2%、加工速度600m/分で加工してルー
プを多数有する嵩高糸を得た。
【0041】該嵩高糸の15%伸長点応力は1.1cN
/dtex、0.088cN/dtex張力下でのルー
プ数N1は214個/m、0.44cN/dtex張力
下でのループ数N2は166個/mであり、ループ安定
率Tは78%であった。
/dtex、0.088cN/dtex張力下でのルー
プ数N1は214個/m、0.44cN/dtex張力
下でのループ数N2は166個/mであり、ループ安定
率Tは78%であった。
【0042】次に、該嵩高糸を経糸及び緯糸として製織
し、180℃で生機セットし、ついで常法で精錬してか
ら染色し、170℃で仕上げセットすることで羽二重を
得た。実施例1のマルチフィラメントは高次工程通過性
が安定しており、得られた織物の表面に均質なループが
形成されていた。
し、180℃で生機セットし、ついで常法で精錬してか
ら染色し、170℃で仕上げセットすることで羽二重を
得た。実施例1のマルチフィラメントは高次工程通過性
が安定しており、得られた織物の表面に均質なループが
形成されていた。
【0043】得られた織物試料について官能評価を実施
した結果、織物表面は濃淡色差の小さい自然な杢感のあ
る外観を呈し、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触
りを有する製品であった。また、耐光堅牢度、洗濯堅牢
度がいずれも4級であり、染色堅牢性も良好であった。
評価結果を表1に示す。
した結果、織物表面は濃淡色差の小さい自然な杢感のあ
る外観を呈し、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触
りを有する製品であった。また、耐光堅牢度、洗濯堅牢
度がいずれも4級であり、染色堅牢性も良好であった。
評価結果を表1に示す。
【0044】なお、表1中、「原糸A製糸条件」とは、
太細を有するマルチフィラメントAの製糸条件を、「ノ
ズル圧」とは「流体旋回ノズルの作動圧空圧」を、「フ
ィード率」とは、「乱流嵩高加工での各マルチフィラメ
ントのオーバーフィード率」を、「原糸A」とは、「太
細を有するマルチフィラメントA」を、「原糸B」と
は、「乱流嵩高加工で鞘糸になるマルチフィラメント
B」を、「太細比」とは、「繊維軸方向の太細比」を、
「断面積CV値(%)」とは、「太細を有するマルチフ
ィラメントAの横断面方向の全フィラメントの断面積か
ら求めたCV値(%)」を、「ループ特性」の項で「ル
ープN1」とは、「張力0.088cN/dtexでの
小ループ数」を、「ループN2」とは、「張力0.44
cN/dtexでの小ループ数」を、「乾収率」とは、
「嵩高糸の160℃における乾熱収縮率」をそれぞれ意
味する。
太細を有するマルチフィラメントAの製糸条件を、「ノ
ズル圧」とは「流体旋回ノズルの作動圧空圧」を、「フ
ィード率」とは、「乱流嵩高加工での各マルチフィラメ
ントのオーバーフィード率」を、「原糸A」とは、「太
細を有するマルチフィラメントA」を、「原糸B」と
は、「乱流嵩高加工で鞘糸になるマルチフィラメント
B」を、「太細比」とは、「繊維軸方向の太細比」を、
「断面積CV値(%)」とは、「太細を有するマルチフ
ィラメントAの横断面方向の全フィラメントの断面積か
ら求めたCV値(%)」を、「ループ特性」の項で「ル
ープN1」とは、「張力0.088cN/dtexでの
小ループ数」を、「ループN2」とは、「張力0.44
cN/dtexでの小ループ数」を、「乾収率」とは、
「嵩高糸の160℃における乾熱収縮率」をそれぞれ意
味する。
【0045】
【表1】 (実施例2、実施例3)太細を有するマルチフィラメン
トAの製糸条件を変更し、1GDローラー周速度を12
00m/分および700m/分とし、延伸倍率を変更し
た以外は実施例1と同様の条件で実施した。1GDロー
ラー周速度を1200m/分とした実施例2の試料は、
実施例1と比較してやや濃淡色差が強い外観であるが、
ソフトでさらさらとしたスパン調の手触りを有する優れ
た製品であった。また、1GDローラー周速度を700
m/分とした実施例3の試料は、実施例1よりも無地染
めに近い外観であり、ドライ感、さらさら感は若干劣る
ものの、ソフト感に優れたスパン調の手触りを有する製
品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例1、比較例2)鞘糸として用いるマルチフィラ
メントBの製糸条件を変更し、2GDローラー周速度を
3000m/分、1GDローラー周速度を3000m/
分および800m/分として延伸倍率を変更した以外は
実施例1と同様の条件で実施した。1GDローラー周速
度を3000m/分(未延伸)としたマルチフィラメン
トBを用いた比較例1の試料は、嵩高加工でのループ形
成性は良好であるが、外力に対する永久歪みが残りやす
く、実用上の耐久性に劣るものであるとともに染色堅牢
性が低いものであった。また、1GDローラー周速度を
800m/分(延伸倍率:3.75倍)としたマルチフ
ィラメントBを用いた比較例2の試料は安定した加工特
性を示したが、製織中に受ける緯糸張力によりループが
消失しやすく、織物の巾方向でループ斑を生じ、品位の
劣るスパン調織物しか得られなかった。評価結果を表1
に併せて示す。 (実施例4、実施例5)太細を有するマルチフィラメン
トAの製糸条件を変更し、2GDローラー温度を変更し
た以外は実施例1と同様の条件で実施した。2GDロー
ラー温度を160℃としたマルチフィラメントAを用い
た実施例4の試料は実施例1よりも無地染めに近い外観
であり、ドライ感、さらさら感は若干劣るものの、ソフ
ト感に優れたスパン調の手触りを有する製品であった。
また、2GDローラー温度を100℃としたマルチフィ
ラメントAを用いた実施例5の試料は実施例1と同等以
上のさらさら感を有しており、スパン調の手触りを有す
る優れた製品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例3)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、1GDローラー〜2GDローラー間(延
伸ゾーン)の流体旋回ノズルを取り除き、1GDローラ
ー周速度を600m/分として延伸倍率を変更した以外
は実施例1と同様の条件で実施した。比較例3の試料
は、染色後の外観がほぼ無地染めで斑感が感じられず、
ソフトな触感を有するものの、ドライ感やさらさら感に
欠けた製品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例4)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、1GDローラー周速度700m/分、2
GDローラー周速度1400m/分とし、延伸後の繊度
が75デシテックスとなるように溶融ポリマの吐出量を
変更した以外は実施例1と同様の条件で実施した。比較
例4の試料は嵩高加工での糸切れが発生しやすく、さら
に太細による濃淡色差がかなり強調されたものであり、
外観の品位が劣るものであった。また、外力に対する永
久歪みが残りやすく、染色堅牢度も3級と低いため、実
用上の耐久性に劣るものであった。評価結果を表1に併
せて示す。 (実施例6)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、サイズの異なる2種類のY型吐出孔(孔
サイズ大:10孔、孔サイズ小:20孔で合計30孔)
を有する口金から溶融吐出した以外は実施例1と同様の
条件で実施した。口金直下での単孔当たりの吐出量比は
大孔:小孔=1.9:1であった。該マルチフィラメン
トAの繊維軸方向の太細比は1.9であり、横断面方向
の断面積のCV値(%)は40.1%であった。マルチ
フィラメントBとの混繊・嵩高加工によって得られた嵩
高糸の15%伸長点応力は1.2cN/dtex、0.
088cN/dtex張力下でのループ数N1は221
個/m、0.44cN/dtex張力下でのループ数N
2は170個/mであり、ループ安定率Tは77%であ
った。また、得られた試料について官能評価を実施した
結果、布帛表面は濃淡色差の小さい自然な杢感のある外
観を呈し、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触りを
有する優れた製品であった。評価結果を表1に併せて示
す。 (実施例7)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、2GDローラー温度を60℃に変更した
以外は実施例6と同様の条件で実施した。実施例7の試
料は実施例1と比較して濃淡色差が強く、品位が劣る外
観を有するが、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触
りを有する製品であった。評価結果を表1に併せて示
す。 (実施例8)マルチフィラメントAおよびマルチフィラ
メントBの製糸において、ナイロン66(硫酸中の相対
粘度ηr:2.70)を原料ポリマとして用い、紡糸温
度を295℃に変更した以外は実施例1と同様の条件で
実施した。実施例8の試料は、実施例1と同様、濃淡色
差の小さい自然な杢感のある外観を呈し、ソフトでさら
さらとしたスパン調の手触りを有する優れた製品であっ
た。また、耐光堅牢度が4級、洗濯堅牢度が4−5級で
あり、実施例1よりも染色堅牢性に優れていた。評価結
果を表1に併せて示す。 (実施例9)マルチフィラメントAおよびマルチフィラ
メントBの製糸において、口金の吐出孔形状を丸に変更
した以外は実施例1と同様の条件で実施した。実施例9
の試料は、実施例1と比較してループ数が少なく、若干
ソフト性に欠ける風合いであったが、従来品よりは優れ
た風合いを有する製品であった。評価結果を表1に併せ
て示す。 (実施例10)マルチフィラメントBとして太細を有す
るマルチフィラメントを用い、芯糸、鞘糸ともに太細糸
とした以外は実施例1と同様の条件で実施した。マルチ
フィラメントBの製糸条件はY型吐出孔を42孔有する
口金を用い、75デシテックス、42フィラメントとし
た以外はマルチフィラメントAと同じ条件で製糸した。
マルチフィラメントBの繊維軸方向の太細比は約1.6
であり、マルチフィラメントの横断面方向での断面積を
全数(42フィラメント)測定したところ、断面積のC
V値(%)は16.2%であった。また、繊維断面の異
形度を測定したところ、1.4であった。実施例10の
試料は濃淡色差の小さい自然な杢感のある外観を呈し、
実施例1と同等以上のさらさら感を有しており、スパン
調の手触りを有する優れた製品であった。評価結果を表
1に併せて示す。
トAの製糸条件を変更し、1GDローラー周速度を12
00m/分および700m/分とし、延伸倍率を変更し
た以外は実施例1と同様の条件で実施した。1GDロー
ラー周速度を1200m/分とした実施例2の試料は、
実施例1と比較してやや濃淡色差が強い外観であるが、
ソフトでさらさらとしたスパン調の手触りを有する優れ
た製品であった。また、1GDローラー周速度を700
m/分とした実施例3の試料は、実施例1よりも無地染
めに近い外観であり、ドライ感、さらさら感は若干劣る
ものの、ソフト感に優れたスパン調の手触りを有する製
品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例1、比較例2)鞘糸として用いるマルチフィラ
メントBの製糸条件を変更し、2GDローラー周速度を
3000m/分、1GDローラー周速度を3000m/
分および800m/分として延伸倍率を変更した以外は
実施例1と同様の条件で実施した。1GDローラー周速
度を3000m/分(未延伸)としたマルチフィラメン
トBを用いた比較例1の試料は、嵩高加工でのループ形
成性は良好であるが、外力に対する永久歪みが残りやす
く、実用上の耐久性に劣るものであるとともに染色堅牢
性が低いものであった。また、1GDローラー周速度を
800m/分(延伸倍率:3.75倍)としたマルチフ
ィラメントBを用いた比較例2の試料は安定した加工特
性を示したが、製織中に受ける緯糸張力によりループが
消失しやすく、織物の巾方向でループ斑を生じ、品位の
劣るスパン調織物しか得られなかった。評価結果を表1
に併せて示す。 (実施例4、実施例5)太細を有するマルチフィラメン
トAの製糸条件を変更し、2GDローラー温度を変更し
た以外は実施例1と同様の条件で実施した。2GDロー
ラー温度を160℃としたマルチフィラメントAを用い
た実施例4の試料は実施例1よりも無地染めに近い外観
であり、ドライ感、さらさら感は若干劣るものの、ソフ
ト感に優れたスパン調の手触りを有する製品であった。
また、2GDローラー温度を100℃としたマルチフィ
ラメントAを用いた実施例5の試料は実施例1と同等以
上のさらさら感を有しており、スパン調の手触りを有す
る優れた製品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例3)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、1GDローラー〜2GDローラー間(延
伸ゾーン)の流体旋回ノズルを取り除き、1GDローラ
ー周速度を600m/分として延伸倍率を変更した以外
は実施例1と同様の条件で実施した。比較例3の試料
は、染色後の外観がほぼ無地染めで斑感が感じられず、
ソフトな触感を有するものの、ドライ感やさらさら感に
欠けた製品であった。評価結果を表1に併せて示す。 (比較例4)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、1GDローラー周速度700m/分、2
GDローラー周速度1400m/分とし、延伸後の繊度
が75デシテックスとなるように溶融ポリマの吐出量を
変更した以外は実施例1と同様の条件で実施した。比較
例4の試料は嵩高加工での糸切れが発生しやすく、さら
に太細による濃淡色差がかなり強調されたものであり、
外観の品位が劣るものであった。また、外力に対する永
久歪みが残りやすく、染色堅牢度も3級と低いため、実
用上の耐久性に劣るものであった。評価結果を表1に併
せて示す。 (実施例6)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、サイズの異なる2種類のY型吐出孔(孔
サイズ大:10孔、孔サイズ小:20孔で合計30孔)
を有する口金から溶融吐出した以外は実施例1と同様の
条件で実施した。口金直下での単孔当たりの吐出量比は
大孔:小孔=1.9:1であった。該マルチフィラメン
トAの繊維軸方向の太細比は1.9であり、横断面方向
の断面積のCV値(%)は40.1%であった。マルチ
フィラメントBとの混繊・嵩高加工によって得られた嵩
高糸の15%伸長点応力は1.2cN/dtex、0.
088cN/dtex張力下でのループ数N1は221
個/m、0.44cN/dtex張力下でのループ数N
2は170個/mであり、ループ安定率Tは77%であ
った。また、得られた試料について官能評価を実施した
結果、布帛表面は濃淡色差の小さい自然な杢感のある外
観を呈し、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触りを
有する優れた製品であった。評価結果を表1に併せて示
す。 (実施例7)太細を有するマルチフィラメントAの製糸
条件を変更し、2GDローラー温度を60℃に変更した
以外は実施例6と同様の条件で実施した。実施例7の試
料は実施例1と比較して濃淡色差が強く、品位が劣る外
観を有するが、ソフトでさらさらとしたスパン調の手触
りを有する製品であった。評価結果を表1に併せて示
す。 (実施例8)マルチフィラメントAおよびマルチフィラ
メントBの製糸において、ナイロン66(硫酸中の相対
粘度ηr:2.70)を原料ポリマとして用い、紡糸温
度を295℃に変更した以外は実施例1と同様の条件で
実施した。実施例8の試料は、実施例1と同様、濃淡色
差の小さい自然な杢感のある外観を呈し、ソフトでさら
さらとしたスパン調の手触りを有する優れた製品であっ
た。また、耐光堅牢度が4級、洗濯堅牢度が4−5級で
あり、実施例1よりも染色堅牢性に優れていた。評価結
果を表1に併せて示す。 (実施例9)マルチフィラメントAおよびマルチフィラ
メントBの製糸において、口金の吐出孔形状を丸に変更
した以外は実施例1と同様の条件で実施した。実施例9
の試料は、実施例1と比較してループ数が少なく、若干
ソフト性に欠ける風合いであったが、従来品よりは優れ
た風合いを有する製品であった。評価結果を表1に併せ
て示す。 (実施例10)マルチフィラメントBとして太細を有す
るマルチフィラメントを用い、芯糸、鞘糸ともに太細糸
とした以外は実施例1と同様の条件で実施した。マルチ
フィラメントBの製糸条件はY型吐出孔を42孔有する
口金を用い、75デシテックス、42フィラメントとし
た以外はマルチフィラメントAと同じ条件で製糸した。
マルチフィラメントBの繊維軸方向の太細比は約1.6
であり、マルチフィラメントの横断面方向での断面積を
全数(42フィラメント)測定したところ、断面積のC
V値(%)は16.2%であった。また、繊維断面の異
形度を測定したところ、1.4であった。実施例10の
試料は濃淡色差の小さい自然な杢感のある外観を呈し、
実施例1と同等以上のさらさら感を有しており、スパン
調の手触りを有する優れた製品であった。評価結果を表
1に併せて示す。
【0046】
【発明の効果】製糸工程、嵩高加工工程での工程安定性
に優れ、高次加工工程でのループ消失が少なくループ安
定性が高い嵩高糸であり、染色した際に太細斑による濃
淡色差が小さく自然な杢調の外観を呈し、均質性の高い
ループと相まって微小な凹凸によるソフト感、さらさら
感を発現し、さらに染色堅牢性が良好な素材、製品を提
供する。
に優れ、高次加工工程でのループ消失が少なくループ安
定性が高い嵩高糸であり、染色した際に太細斑による濃
淡色差が小さく自然な杢調の外観を呈し、均質性の高い
ループと相まって微小な凹凸によるソフト感、さらさら
感を発現し、さらに染色堅牢性が良好な素材、製品を提
供する。
【図1】本発明で好ましい繊維断面の異形度を説明する
ための繊維の横断面図。
ための繊維の横断面図。
【図2】本発明のスパン調嵩高糸を製造するための紡糸
・引取装置およびループ加工機の一例の概略図。
・引取装置およびループ加工機の一例の概略図。
【図3】実施例1でのマルチフィラメントの横断面方向
での全単繊維(24フィラメント)の断面積を示したグ
ラフ。
での全単繊維(24フィラメント)の断面積を示したグ
ラフ。
1:口金 2:給油装置 3:糸条 4:第1ゴデーローラー 5:流体旋回ノズル 6:第2ゴデーローラー(ホットローラー) 7:巻取機 8:嵩高加工に供するマルチフィラメントA(芯糸)パ
ッケージ 9:嵩高加工に供するマルチフィラメントB(鞘糸)パ
ッケージ 10:フィードローラーA 11:フィードローラーB 12:ノズル前水付与装置 13:流体乱流ノズル 14:デリベリローラー 15:巻取機
ッケージ 9:嵩高加工に供するマルチフィラメントB(鞘糸)パ
ッケージ 10:フィードローラーA 11:フィードローラーB 12:ノズル前水付与装置 13:流体乱流ノズル 14:デリベリローラー 15:巻取機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D02G 3/04 D02G 3/04 D02J 1/00 D02J 1/00 A 1/02 1/02 1/22 1/22 K R D03D 15/00 D03D 15/00 J Fターム(参考) 4L035 AA08 BB32 BB33 BB36 BB61 BB91 CC20 DD02 DD12 FF10 HH10 4L036 MA06 MA20 MA33 MA39 PA01 PA03 PA05 PA12 PA15 PA42 RA04 RA05 RA27 UA01 UA02 4L048 AA24 AA34 AA36 AA37 AA51 AB07 AB21 AB24 AC01 AC17 BA02 CA16
Claims (5)
- 【請求項1】 実質的に繊維長差を有する2群以上のポ
リアミド系マルチフィラメントから構成される、ループ
を有するスパン調嵩高糸であって、該嵩高糸を構成する
ポリアミド系マルチフィラメントの少なくとも1群は、
繊維軸方向に沿って太細を有し、その太細比が1.2〜
3.0である単繊維から構成される太細を有するポリア
ミド系マルチフィラメントであり、かつ前記嵩高糸の1
5%伸長点応力が0.7〜2.0cN/dtexおよび
ループ安定率(T)が60%以上であることを特徴とす
るスパン調嵩高糸。 - 【請求項2】 太細を有するポリアミド系マルチフィラ
メントが、横断面方向において単繊維間で断面積が異な
り、横断面方向における断面積のCV値(%)が5〜5
0%であることを特徴とする請求項1記載のスパン調嵩
高糸。 - 【請求項3】 0.44cN/dtex張力下での嵩高
糸表面のループ数が120個/m以上であることを特徴
とする請求項1または2記載のスパン調嵩高糸。 - 【請求項4】 ポリアミド系マルチフィラメントを構成
するフィラメントの繊維横断面が3〜8個の凸部を有す
るマルチローバル断面であり、その異形度が1.2〜
5.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載のスパン調嵩高糸。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のスパン
調嵩高糸を少なくとも一部に用いてなることを特徴とす
る布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016403A JP2000220047A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | スパン調嵩高糸および布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016403A JP2000220047A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | スパン調嵩高糸および布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000220047A true JP2000220047A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=11915291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11016403A Pending JP2000220047A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | スパン調嵩高糸および布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000220047A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011074539A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Toray Ind Inc | 異形断面ポリアミドマルチフィラメント |
WO2014021013A1 (ja) * | 2012-08-02 | 2014-02-06 | 東レ株式会社 | 扁平多葉形断面繊維を用いた織物 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP11016403A patent/JP2000220047A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011074539A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Toray Ind Inc | 異形断面ポリアミドマルチフィラメント |
WO2014021013A1 (ja) * | 2012-08-02 | 2014-02-06 | 東レ株式会社 | 扁平多葉形断面繊維を用いた織物 |
CN104520481A (zh) * | 2012-08-02 | 2015-04-15 | 东丽株式会社 | 使用扁平多叶形截面纤维而成的织物 |
JPWO2014021013A1 (ja) * | 2012-08-02 | 2016-07-21 | 東レ株式会社 | 扁平多葉形断面繊維を用いた織物 |
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