JP3139557B2 - 複合交絡糸とその糸条を用いた布帛 - Google Patents

複合交絡糸とその糸条を用いた布帛

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,一般の衣料用途をはじ
め,スポーツ衣料等広範囲の衣料用途に使用できる複合
交絡糸とこの糸条を用いた布帛に関わり,さらに詳しく
は,エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物とポリアミ
ドからなる複合繊維を含有し,しかも構成フイラメント
の沸水収縮率と熱収縮応力値が特定された複合交絡糸と
その糸条を用いた布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド繊維を使用した織編物は,ソ
フト性に優れる,発色性がよい,染色加工性がよい等,
ポリエステル繊維や他の合成繊維にみられない優れた特
性を有している。また,その反面,張り,腰がない,ふ
くらみや反発性に欠ける,ポリアミドフイラメント糸特
有のヌメリがある等の欠点も指摘されている。
【0003】従来,ポリアミド繊維の欠点を改良するた
めに種々の異収縮混繊糸が提案されているが,これらは
いずれも沸水収縮率や捲縮性に着目しての改良であるた
め,織編後の布帛にその効果を十分に具現できないとい
う欠点があった。すなわち,ポリアミド繊維の場合,沸
水収縮率の高い繊維は延伸条件を適切に設定することに
より得ることができるが,ポリマー特有の水素結合のた
めか熱収縮応力が低いものしか得られない。このため,
異収縮混繊糸を用いて布帛とし,染色工程等で熱処理し
ても,異収縮混繊糸を構成する各糸条は布帛の組織に規
制されて十分に収縮することができず,したがって,沸
水収縮率差ほどは糸長差が生じないので,布帛に十分な
ふくらみを付与できないという欠点があった。また,布
帛の状態で十分に収縮させることができないので,布帛
を後工程の熱処理で高密度化させることもできなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記の欠点
を解消し,ソフトでふくらみがあり,かつ反発性に優
れ, さらには製編織時には特別な高密度化を要せず,布
帛にした後の熱処理で高密度化させることができる布帛
を得るのに好適な複合交絡糸とその糸条を用いた布帛を
提供することを技術的な課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために,鋭意検討した結果, 優れた親水
性,制電性等を有し,かつ天然繊維の木綿,麻に似た風
合を備えているエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物
とポリアミドの複合繊維は, 高い沸水収縮率と高い熱収
縮応力を有する点に着目し,この複合繊維と他の低収縮
性マルチフイラメント糸条を混繊して,両者の沸水収縮
率と熱収縮応力との相乗効果を巧みに活用すれば, 布帛
にした後の熱処理で, 布帛の組織に規制されることなく
糸条を十分収縮できることを知見して本発明に到達し
た。すなわち,本発明は, エチレン・酢酸ビニル共重合
体ケン化物(以下,EVAという。)を芯成分,ポリア
ミドを鞘成分とし,芯鞘の重量比率が7/3〜3/7で
ある複合繊維からなる高収縮性のマルチフイラメント糸
条Aと,EVAを含まない低収縮性のマルチフイラメン
ト糸条Bからなる混繊交絡糸であって,前記糸条Aの沸
水収縮率が15%以上,最大熱収縮応力値が0.3g/d以
上であり,かつ糸条Aと糸条Bとの沸水収縮率差が5%
以上である複合交絡糸を要旨とするものである。
【0006】なお,本発明における特性値の測定法は,
次のとおりである。 (1)沸水収縮率 糸条を50cmのループにし,1/30g/dの初荷重をかけ
て長さXを求め,次いで,フリーにして沸騰水中に15分
間浸漬した後,自然乾燥し,再び1/30g/dの荷重を
かけて長さYを求め,次の式で算出する。 沸水収縮率(%)=〔(X−Y)/X〕×100 (2)熱収縮応力 カネボウエンジニアリング社製のKE−2型熱収縮応力
測定機を用い,長さ16cmの試料をループにして8cmと
し,初荷重1/30g/d,昇温速度100℃/分で測定す
る。
【0007】以下,本発明について詳細に説明する。ま
ず,本発明の複合交絡糸において, 高収縮性のマルチフ
イラメント糸条A(以下,糸条Aという。)は,EVA
を芯成分,ポリアミドを鞘成分とした芯鞘型の複合繊維
で構成する必要があり,これにより熱収縮応力の高い糸
条Aを得ることができる。ここで重要なことは,融点が
低く,熱安定性に劣るEVAを芯成分とし,かつ上記ポ
リマーからなる複合繊維の複合比率を,EVA/ポリア
ミドで7/3〜3/7の重量比とする点である。通常,
EVAはポリエステルあるいはポリオレフインとの接着
性が劣り,界面での剥離がみられるが,ポリアミドとの
併用の場合は,溶解度係数(SP値)が近いためと推定
されるが,剥離現象は起こりにくい。なお,複合比率が
上記範囲よりEVA成分が少ないと,熱収縮応力の高い
複合繊維を得ることができない。逆に,EVA成分が多
すぎると,芯成分の一部が繊維表面に露出し,熱安定性
が低下する。
【0008】芯成分として使用されるEVAは,エチレ
ン含有量30〜70モル%,ケン化度95%以上のEVAが好
ましい。エチレン含有量が上記範囲よりも少ないと,溶
融紡糸性が低下することがあり,逆に多いときには,E
VAの特性の1つである吸水性が損なわれる。ケン化度
も95%より少ないと,熱分解や延伸時に単糸間の融着を
生じることがある。EVAはこのような特性を有するポ
リマーであるが,繊維用として使用されるためには,融
点は 150℃以上,粘度は 210℃で測定したMIで2〜30
のものが好ましい。
【0009】一方,糸条Aを構成する複合繊維の鞘成分
を構成するポリアミドは,溶融紡糸可能なものであれば
いずれでもよく,例えば,ナイロン6,ナイロン66,ナ
イロンMXD6等があげられ,これらの共重合体,ブレ
ンド物でもよい。ただ,EVAの融点,熱安定性との関
係からも,融点がこれらの中でも低いナイロン6が好ま
しい。ポリアミドの粘度は,相対粘度(96%硫酸を溶媒
とし,濃度1g/デシリツトル,温度25℃で測定)が2.
0〜4.0の範囲のものが好ましい。
【0010】また,糸条Aの沸水収縮率は15%以上であ
ることが必要であり,好ましくは17〜35%であると同時
に,熱収縮応力の最大値が0.3g/d以上であることが
必要であり,好ましくは0.35〜0.6g/dで, そのピー
ク温度が 100℃以上のものが好適である。沸水収縮率と
熱収縮応力の最大値が同時に上記の数値を満足しなけれ
ば本発明の目的は達成できない。例えば,沸水収縮率が
30%であっても,最大熱収縮応力が0.3g/d未満であ
れば,布帛にした後の工程で熱処理しても十分な収縮挙
動が得られず,また,最大熱収縮応力が0.3g/d以上
であっても,沸水収縮率が15%未満であれば,前者の場
合と同様に,やはり十分な収縮挙動が得られず,本発明
の目的は達成できない。
【0011】本発明の複合交絡糸は,上述した高収縮性
の糸条Aと,糸条Aより沸水収縮率が5%以上小さい低
収縮性のマルチフイラメント糸条B(以下,糸条Bとい
う。)とが混繊交絡されていることが必要である。糸条
Aと糸条Bとの沸水収縮率差が5%未満であれば,布帛
にした後の熱処理工程で十分な収縮挙動が得られない。
すなわち,本発明の目的とする,布帛にした後の染色工
程等における熱処理で組織に拘束された構成フイラメン
トを収縮させて布帛に張り,腰やふくらみ,反発性を付
与し,さらには高密度化を図るためには,単に沸水収縮
率を目安とする従来の異収縮混繊技術では不十分であ
り,沸水収縮率と最大熱収縮応力値との相乗効果によ
り,布帛にした後の熱処理工程で十分な収縮挙動を起こ
させることが重要である。
【0012】また,糸条Bとして仮撚捲縮糸を用いる
と,布帛にした場合,捲縮効果でふくらみを一層向上さ
せることができる。さらに,流体処理時に,糸条Bの単
糸相互の開繊性が高まり,交絡やループ形成効果を格段
に向上させることができる。特に極細糸を用いると,こ
の効果は大きい。
【0013】本発明の複合交絡糸は,糸条Aと糸条Bが
適度の強さで交絡しており,これにより撚糸や製編織
等,後工程における工程通過性が向上するものである。
したがって,後工程において,糸条に加わる張力やしご
きによって複合交絡糸を構成する糸条A,Bが分離した
り,ずれたりしない程度の交絡が必要である。なお,本発
明の複合交絡糸には,ループ毛羽が形成されていても,さ
れていなくてもよい。
【0014】また,本発明の複合交絡糸においては,糸
条Aと糸条Bの糸長が同じであっても,異なっていても
よいが,低収縮性の糸条Bの糸長を長くして,高収縮性
の糸条Aを複合交絡糸の比較的中心部に,糸条Bを比較
的外周部に配置させると,布帛のふくらみを格段に向上
させることができる。この場合,特に糸条Bとして,単
糸繊度が1.5デニール以下の極細糸を用いると,この極
細糸が多量に布帛表面に浮き出すことによってソフト性
が格段に強調され,ピーチスキン調の製品を得ることが
できる。
【0015】本発明の複合交絡糸は,マルチフイラメン
ト糸条の状態で編織布,不織布等の布帛の製造用として
使用することができ,その際に,必要に応じて他の糸や
繊維を併用してもよい。
【0016】さらに,本発明に用いる低収縮性の糸条B
としては,EVAを含まず,かつ前述した沸水収縮率差
を満足すれば,ポリアミド,ポリエステル,その他の合
成繊維,レーヨン等いかなるものでもよいが,落着いた
深みのある色調に仕上げるには糸条Aの鞘成分と同じポ
リアミドが好ましい。
【0017】次に,複合交絡糸の製法例について説明す
る。
【0018】まず,EVAとポリアミドを1000m/分以
上で溶融紡糸し,次いで,2倍以上延伸して糸条Aを得
る。紡糸速度が1000m/分未満では,生産性が低いばか
りでなく,延伸工程での延伸倍率を大きくすることが必
要となり,EVAとポリアミドの剥離が起こりやすくな
るので好ましくない。延伸は,40〜90℃の加熱ローラと
120℃以上で芯成分の融点より15℃以上低い温度範囲の
熱ローラとの間で熱延伸を行うのが好ましい。通常,衣
料用のポリアミドは,ガラス転移温度が低く,室温近く
にあるため,冷延伸でも製造可能であるが,EVAはガ
ラス転移温度が45〜75℃のため,加熱したローラ間で延
伸するのが好ましい。延伸温度は,使用されるEVAの
エチレン共重合比率,芯鞘比率によって異なるが,EV
Aのガラス転移温度近くの温度のローラと結晶化温度に
近いローラとの間で延伸するのがよい。この際,延伸倍
率は,紡糸速度,目的とする糸質特性とも関係するが,
2.0倍以上の倍率で延伸しなければならない。この延伸
倍率より低いと,十分な沸水収縮率及び熱収縮応力が得
られないばかりか,残留伸度が大きすぎ,衣料用として
使用できないものとなる。
【0019】次いで,上記で得られる糸条Aと通常の方
法で得られた糸条Bとを同一の流体噴射ノズルに供給し
て,オーバーフイード下で流体攪乱処理を施す。この場
合,糸条Aと糸条Bは同じオーバーフイード率で同一の
ローラから供給しても,異なるオーバーフイード率で異
なるローラから別々に供給してもよい。この場合,糸条
Bのオーバーフイード率を糸条Aのそれより5%以上,
好ましくは5〜30%大きくすると,ふくらみや反発性
等,性質のより良好な複合交絡糸を得ることができる。
また,流体攪乱処理には,市販のインターレースノズル
又はループ形成能を有する流体噴射ノズルが好ましく使
用され,空気圧力は3〜8kg/cm2 が好ましく採用され
る。
【0020】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0021】実施例1 エチレン含有量44モル%,ケン化度98%のEVAを芯成
分に用い,ナイロン6を鞘成分とした複合繊維からなる
未延伸糸を表1に示した速度で紡糸し,巻き取った。こ
の未延伸糸を室温の第1ローラと50℃の第2ローラとの
間で1.013 倍に予備延伸し,さらに第2ローラと 140℃
の第3ローラとの間で, 全延伸倍率が表1に示した倍率
になるように延伸し,70d/34fの高収縮性の糸条を得た。
得られた糸条の糸質を併せて表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】試験No.eは,紡糸速度が低く,延伸倍率
も高すぎるため,部分的に芯と鞘の剥離現象がみられ,
また,試験No.gは,熱安定性が悪く,実用に供し得な
いものであった。
【0024】次いで,このeとgを除く他の糸条を糸条
Aとして使用して,低収縮性の糸条Bととともに表2に
示す条件で各種の複合交絡糸を製造した。ここで,試験
No.1〜9は一般に市販されているインターレースノズ
ルを用い,試験No.10〜13は特公昭63-46178号公報に記
載のループ形成用の流体噴射ノズルを用いて,それぞれ
流体攪乱処理を行った。
【0025】得られた複合交絡糸を織物の経糸及び緯糸
に用いて,経密度65本/2.54cm,緯密度58本/2.54cmの
平組織の織物を製織し,通常の染色仕上げ加工を行っ
た。得られた織物製品の評価結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】試験No.1,3,7,8,9,10,11,12
は本発明の実施例であり,いずれもソフト性,ふくら
み,反発性が優れ,好ましい風合を呈する織物が得られ
た。この中で,特に糸条Bとして極細のポリエステルフ
イラメントからなる糸条を用いた試験No.1とNo.12か
らの織物は,極細糸が布帛表面に多量に浮き出て,杢調
で,かつ優れたピーチフエース調を呈した。また,糸条
Bとしてレーヨン糸を使用した試験No.9は,ふくら
み,反発感に加えて,ドライ感にも優れた織物が得られ
た。
【0028】一方, 試験No.5とNo.6は,ともに糸条
Aの沸水収縮率が低く,かつ糸条Aと糸条Bとの沸水収
縮率差が小さいため,好ましい風合の織物が得られなか
った。また,試験No.2,4及びNo.13も,好ましい風
合の織物が得られなかった。
【0029】また,試験No.10と11で得られた複合交絡
糸については,前記経緯使いの織物の他,経糸として70
d/48fのナイロン6なま糸使いの緯糸として使用し,
平織物を製造したところ,緯糸使いのみでも良好な風合
を呈した。
【0030】実施例2 エチレン含有量42モル%,ケン化度97%のEVAを芯成
分に用い,ナイロン6を鞘成分として複合重量比5/5
で複合紡糸して,30d/12fの芯鞘型複合繊維からなる
糸条Aを得た。糸条Aの沸水収縮率は19%,最大熱収縮
応力は0.44g/dであった。
【0031】この糸条Aと沸水収縮率8%のナイロン6
マルチフイラメント40d/48fとを,オーバーフイード
率2%,流体交絡ノズルの空気圧力3kg/cm2 で同時に
流体処理して,ポリアミド系の複合交絡糸を製造した。
【0032】このポリアミド系複合交絡糸を経糸及び緯
糸に用いて平組織に製織し,次いで通常の染色仕上げ加
工を行った。供給糸の性状と,得られたポリアミド系複
合交絡糸使いの織物の染色仕上加工前後の経,緯糸密度
を表3に示す。
【0033】表3から明らかなように,得られた織物は,
染色仕上工程の熱収縮によって組織が高密度化するとと
もに,ソフトな触感と発色性に優れた高密度織物であっ
た。
【0034】実施例3 実施例2で使用した糸条Aと沸水収縮率6%のナイロン
6マルチフイラメントからなる仮撚捲縮糸40d/68fを
用い,実施例1で使用したループ形成用の流体噴射ノズ
ルにより,前者はオーバーフイード率2%,後者はオー
バーフイード率10%,流体噴射ノズルの空気圧力5kg/
cm2 で同時に流体処理して,糸条表面にループ毛羽を形
成したポリアミド系複合交絡糸を製造した。
【0035】このポリアミド系複合交絡糸を経糸及び緯
糸に用いて平組織に製織し,次いで通常の染色仕上げ加
工を行った。供給糸の性状と,得られたポリアミド系複
合交絡糸使いの織物の染色仕上加工前後の経,緯糸密度
を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3から明らかなように,染色仕上加工後
の織物は,高密度になるとともに,布帛表面に極細フイ
ラメントで形成されたループ毛羽が緻密に浮き出て,ピ
ーチスキン調のソフトな風合を有し,かつイラツキのな
い鮮明な色彩を呈したものであった。
【0038】
【発明の効果】本発明の複合交絡糸は,高沸水収縮率で
かつ高熱収縮応力を有する芯鞘型EVA/ポリアミド複
合繊維からなる糸条Aと低収縮性の糸条Bを混繊交絡さ
せているので,この複合交絡糸を使用した布帛は,沸水
収縮率の絶対値と差,並びに熱収縮応力との相乗効果に
よって,染色工程等の熱処理における収縮量が高まり,
このため,布帛の張り,腰,ふくらみ,反発性を向上さ
せることができ,さらに,製織時に特別な高密度化を施
すことなく,布帛にした後の熱処理で高密度織物とする
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D02G 3/22 D02G 3/22 D02J 1/00 D02J 1/00 R D03D 15/00 D03D 15/00 A (72)発明者 藤原 正幸 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ 株式会社中央研究所内 (72)発明者 治田 勝 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ 株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−370231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/04 D01D 5/30 D01F 8/10 D01F 8/12 D02G 1/18 D02G 3/22 D02J 1/00 D03D 15/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物
    を芯成分,ポリアミドを鞘成分とし,芯鞘の重量比率が
    7/3〜3/7である複合繊維からなる高収縮性のマル
    チフイラメント糸条Aと,エチレン・酢酸ビニル共重合
    体ケン化物を含まない低収縮性のマルチフイラメント糸
    条Bからなる混繊交絡糸であって,前記糸条Aの沸水収
    縮率が15%以上,最大熱収縮応力値が0.3g/d以上で
    あり,かつ糸条Aと糸条Bとの沸水収縮率差が5%以上
    である複合交絡糸。
  2. 【請求項2】 糸条Bがポリアミド系の繊維である請求
    項1記載の複合交絡糸。
  3. 【請求項3】 糸条Bが混繊交絡糸の比較的外層部に配
    置されてなる請求項項1又は2記載の複合交絡糸。
  4. 【請求項4】 糸条Bの単糸繊度が1.5デニール以下で
    ある請求項1,2又は3記載の複合交絡糸。
  5. 【請求項5】 糸条Bが仮撚加工を施した捲縮糸である
    請求項1,2,3又は4記載の複合交絡糸。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5記載の複合
    交絡糸を用いて製編織し,次いで熱処理を施して得られ
    る布帛。
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