JP2925608B2 - 仮撚複合糸、およびその製造方法 - Google Patents

仮撚複合糸、およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、伸度の異なる2種以上のフィラメント糸か
らなり、特に熱収縮特性が改良された低結晶性仮撚複合
糸、およびその製造方法に関するものである。
[従来技術とその問題点] 伸度の異なる2種以上のポリエステルフィラメント糸
を用いて、複合仮撚加工を施し、芯鞘2層構造糸を製造
する方法、およびそれによって得られる2層構造糸につ
いては特公昭61−19733号公報をはじめその他の公報で
多数提案されている。また、仮撚加工温度を低温にする
ことによって得られる低捲縮・高沸水収縮率特性を有す
る仮撚2層構造糸も、特開昭63−145445号公報で提案さ
れている。
前者の仮撚2層構造糸においては、芯鞘構造が安定化
されているため、織編物の仕上工程でも、その芯鞘関係
は安定に保持され、十分なスパナイズ効果が得られる。
一方、後者の場合は、芯糸に対して鞘糸の方が沸水収縮
率が高くなり、従って織編物の仕上工程で、芯鞘構造の
逆転現象を惹起する。その結果、伸度の高い鞘糸が織編
物中では、糸の芯部になるため、鞘糸の大きな収縮で風
合がごわごわする硬いものになったり、ひざぬけ、ひじ
ぬけ等の着用疲労を招き易いという問題の存在が判明し
た。
そして、この問題に対処するため、芯糸に高収縮性ポ
リエステルを用いた2層構造仮撚加工糸が特開平1−15
6536号公報に対案された。しかし、現実には収縮率の高
い鞘糸ないし側糸以上に芯糸を収縮させることは困難で
あって、本質的な解決手段とはならなかった。
[発明の目的] 本発明の目的は、前記低温仮撚加工された複合仮撚糸
の芯鞘糸の熱収縮特性を改良し、鞘糸の沸水収縮率を芯
糸の沸水収縮率よりも低くすることにより、布帛の風合
が仕上工程でごわごわに硬くなることがなく、しかも実
用性能に優れた仮撚複合糸を提供することにある。
[発明の構成] 本発明者らは、上記の目的を達成せんとして鋭意研究
した結果、高伸度糸を構成するポリエステルに、120℃
以下の温度において該ポリエステルよりも結晶化速度の
早いポリマーを複合させるとき、該高伸度糸の収縮率が
低下することを知り、本発明に到達した。
かくして、本発明によれば、伸度の異なる2種以上の
フィラメント糸からなる仮撚複合糸であって、該複合糸
を構成する全フィラメントの平均密度が1.36g/cm3以下
であって、低伸度側のフィラメント糸はポリエステル繊
維からなり、高伸度側のフィラメント糸は120℃以下で
の結晶化温度がポリエステルよりも早いポリマーを複合
したポリエステル繊維からなり、かつ高伸度側フィラメ
ント糸の沸水収縮率が低伸度側フィラメント糸の沸水収
縮率より低いことを特徴とする仮撚複合糸、および伸度
の異なる2種以上のフィラメント糸を引揃えて、120℃
未満の温度で仮撚加工を施すに際し、低伸度側のフィラ
メント糸にはポリエステル繊維を用い、高伸度側のフィ
ラメント糸には、120℃以下での結晶化温度がポリエス
テルよりも早いポリマーを複合したポリエステル繊維を
用いることを特徴とする仮撚複合糸の製造方法が提供さ
れる。
本発明で用いるポリエステルとしては、ポリエチレン
テレフタレートが最適であるが、ポリブチレンテレフタ
レートなどでもさしつかえない。また、イソフタル酸や
スルホン酸金属塩基などを第3成分とする共重合ポリエ
ステルでもさしつかえない。更に酸化チタンや硫酸バリ
ウムなどの艶消剤を含んでいてもよいし、シリカのよう
な無機物を含んでいてもよい。他方、本発明で言う、
“120℃以下での結晶化速度がポリエステルよりも早い
ポリマー”としては、ポリアミド(例えばナイロン6や
ナイロン6・6),ポリエチレン,ポリプロピレンおよ
びポリブチレンテレフタレート等が好ましく、これらポ
リマーは酸化チタン等の艶消剤などの無機物粒子を含ん
でいてもよい。尚、ポリブチレンテレフタレートの場
合、これを複合させる相手の“ポリエステル”として
は、当然ポリブチレンテレフタレート以外のポリエステ
ルを採用する。特にポリブチレンテレフタレートとして
は、3,5−ジカルボメトキシスルホン酸ソーダのような
化合物を共重合したものはアルカリ溶解性が向上するの
で好ましく用いられる。
本発明について更に詳細に説明する。
一般に伸度の異なる2種のポリエステルフィラメント
糸を引揃えて、その結晶化温度未満の温度で仮撚加工す
る場合、低伸度側のフィラメント糸からなる芯糸よりも
高伸度側フィラメント糸からなる鞘糸の方が沸水収縮率
が高くなる。その理由は以下のように推察される。即
ち、低伸度側、つまり配向度の高い方のフィラメント糸
は延伸仮撚・熱固定作用により延伸されると結晶化して
沸水収縮率が低くなる傾向があるのに対して、高伸度
側、つまり配向度の低い方のフィラメント糸は延伸仮撚
・熱固定作用を受けても、配向度の高い方の糸よりは伸
度の高いフィラメントとして留まるため、相対的には結
晶化度が低く、それ故に、沸水中に投入された時、より
大きな収縮を示すものと考えられる。
これに対して、本発明の場合、伸度の高い側のポリエ
ステルフィラメント糸に複合されている前記結晶化速度
の早いポリマーは延伸仮撚・熱固定作用を受けた際、結
晶化を起し易く、ポリアミド成分の沸水収縮率が小さく
なる。その結果、該ポリアミドは沸水収縮率の高いポリ
エステル成分が縮むのを阻止するように作用し、鞘糸の
収縮率が芯糸のそれよりも低くなるものと考えられる。
ここで、“複合”とは、前記結晶化速度の早い成分
を、ポリエステルにブレンドするか、ポリエステルとコ
ンジュゲートさせることを言う。
前者の場合、ポリアミド分子鎖が凝集して、ポリエス
テルに対し島あるいは海を形成したものであることが必
要である。このようなフィラメント糸はポリエステルに
ポリアミドを混合して溶融紡糸することによって得られ
る。
後者の場合は、第1図(a)〜(h)に示したように
周知の貼合わせ型または海島型等とすればよい。ポリエ
ステルに混合するポリアミドの量は全ポリマー中でポリ
アミドが10〜90重量%を占める割合であればよい。しか
し、仮撚加工後の鞘糸の沸水収縮率を十分に低くする為
には、20%以上とすることがより好ましい。他方、上限
は、防皺性等の機能性を確保する点から80%以下とする
ことがより好ましい。尚、第1図において、通常は斜線
部に結晶化の早いポリマーを配するのが適当である。
第2図は、本発明の仮撚複合糸を製造する為の一実施
態様を示すもので、低伸度側の原糸1には通常のポリエ
ステル繊維を用い、高伸度側の原糸2には、結晶化速度
の早いポリマーを複合したポリエステル繊維が用いられ
る。原糸1,2は引揃えられて、供給ローラ5によって、
仮撚加工域に供給され、仮撚具7によって施撚され、低
伸度側原糸1に高伸度側原糸2が巻付くような形態とな
り、ヒーター6によってその形態がセットされる。しか
しながら、この熱セットはポリエステルの結晶化開始温
度(120℃)未満で行われ、その結果全構成フィラメン
トの平均密度(以下、“繊維密度”という)が1.36g/cm
3以下という低密度フィラメントから構成される仮撚複
合糸が得られる。
この工程において、仮撚複合糸に抱合性を付与して取
扱性や混繊性を向上させるために、仮撚加工前にインタ
ーレースノズル4によって、引揃えられた原糸1,2に交
絡を付与してもよいし、また、この交絡は仮撚加工後、
巻取るまでに付与してもよい。
また、得られる仮撚複合糸の熱収縮率を低減して、用
途に適応させるために、第2ヒーター9によって熱セッ
トしてもよい。しかし、この場合も仮撚複合糸の繊維密
度が1.36g/cm3以下に保たれることが肝要である。
本発明において、仮撚が施されたときに、原糸1が芯
となり、原糸2が外層部となって原糸1に巻付くように
捩り伸されるためには原糸1と2との伸度差は、少なく
とも50%は必要である。
また、繊維密度が1.36g/cm3以下の複合糸を得るに
は、原糸1は、紡糸速度3700m/min以下で紡糸されたい
わゆる部分配向糸(POY)が適しており、また原糸2は
それより低い紡速で紡糸された未延伸糸が好適である。
仮撚加工時の延伸倍率は、芯糸の伸度に応じて設定さ
れ、伸度(倍)×0.7前後の延伸倍率が好ましい。また
ヒーター6のセット温度は、加工糸の密度を1.36g/cm3
以下に保つため、ポリエステルの結晶化開始温度(120
℃)未満、好ましくはガラス転移温度(85℃)未満が採
用され、更には室温(20〜30℃)が最も好ましい。用い
る仮撚具としては、低温加工のため、ディスク式あるい
はベルト式の摩擦仮撚具が糸掛しやすく、糸切れも少な
くて適当であるが、空気式やピン方式の仮撚具であって
もよい。仮撚数は、芯糸1のまわりに外層糸(鞘糸ない
し側糸)2を十分に捩り伸して巻付け、捩り延伸を施す
とともに糸長差を発生せしめるため、出来るだけ多くし
た方がよく、仮撚数 の式においてα=0.5〜1.5が好ましく、通常はα=0.9
〜1.1位とするのがよい。
摩擦仮撚具を用いて仮撚を施す場合は、目安として解
撚張力/加撚張力の比を0.5〜1.2とすると、必要な仮撚
数が得られ、通常は0.7〜1.0を採用すればよい。
本発明において、仮撚加工の前または後で交絡を付与
する場合は、10〜170個/m付与するのがよく、仮撚前に
交絡を付与する場合は仮撚あるいは延伸仮撚によって交
絡が消失しやすいので、30個以上の交絡点を付与するこ
とが必要である。通常は40〜120個/mが適当である。ま
た、交絡は通常の空気式インターレースノズルで付与す
るのがよい。
[発明の作用] 以上のようにして得られる複合仮撚糸は、ポリエステ
ルの結晶化開始温度未満で仮撚加工を施されるため、繊
維密度が結晶化開始温度以上で加工した場合の1.385以
上に対して1.36g/cm3以下となり、特に、ガラス転移点
以下で仮撚加工を施した場合は、繊維密度が1.35g/cm3
以下となる。
そして、仮撚複合糸の沸水収縮率は、ポリエステル繊
維からなる低伸度側のフィラメント糸よりも、ポリアミ
ドを複合したポリエステル繊維からなる高伸度側フィラ
メント糸の方が低くなる。
低伸度側フィラメント糸と高伸度側フィラメント糸と
の仮撚複合糸としての集合体構造は、基本的には、仮撚
加撚時の変形に起因し、低伸度側のフィラメント糸を芯
糸とし、その周囲に芯糸より多く捩り伸された分だけ糸
長差の長くなった高伸度側のフィラメント糸がとり囲む
ような構造をとる。この時発生する糸長差は、高々10%
であるが、ポリアミドの複合の比率が25%以上になると
仮撚加工して解撚されたとき糸が弾性回復し、糸長差が
2%以下となり、実質的に糸長差のない複合糸となる場
合もある。また、仮撚解撚後、熱セットを施した場合も
実質的に糸長差のない複合糸となる場合もなる。この意
味では、本発明では便宜的に低伸度側のフィラメント糸
を芯糸と、また高伸度側のフィラメント糸を鞘糸と称す
るものである。
更に、原糸は仮撚施撚時に、結晶化開始温度(120
℃)未満の温度しか受けないので、撚形態が実質的には
固定されず、捲縮率(TC)は高々3%までであり、通常
は1.5%以下の値をとるようになる。
更に、仮撚加工の前または後で交絡を付与した場合に
は、低伸度側フィラメント糸と高伸度側フィラメント糸
の間に交絡を与え、かつ交絡点が5〜150個/m程度付与
されると仮撚複合糸の取扱性や混繊性がよくなる。
[発明の効果] 本発明によれば、伸度の異なる2種以上のフィラメン
ト糸からなり、ポリエステル繊維の結晶化開始温度未満
の温度で複合仮撚加工された低結晶性仮撚複合糸の熱収
縮特性が改良できる。即ち、高伸度側ポリエステル糸に
ポリアミドを複合することにより、仮撚加工後の沸水収
縮率を低伸度側ポリエステル糸より低くすることがで
き、その結果、布帛が硬くごわごわした風合になること
を防止したり、着用時のひじぬけ、ひざぬけ等の着用疲
労の懸念をなくすことができる。
本発明により得られる仮撚複合糸は、織物や編物のよ
うな布帛とし、衣料やインテリアに用いることができ
る。熱収縮率の高い複合糸は、布帛を染色仕上工程で十
分に縮め、経糸・緯糸の組織屈曲を大きくすることで、
皮革のようでしかも柔らかい布帛を得ることができる
し、熱収縮率の低い複合糸では、染色仕上との組合せ
で、シルクライクな風合やスパンライクな風合を作るこ
とができる。また、高伸度側の糸が複合型の繊維である
場合は、各構成ポリマーの一部または全部を溶出したり
(例えば、ポリアミドまたはポリエステルの一部または
全てをギ酸またはカセイソーダ等で溶出する、また、ポ
リエチレン,ポリプロピレンはベンゼン,トルエンで容
易に溶出させることができる)、薬品の作用で収縮歪差
を起したり、機械的作用を加えたりして個々の繊維を更
にマイクロファイバーに一部または全てを分割してもよ
い。
糸特性の測定は次の方法で行った。
糸の密度(δ) 密度勾配管を用いて、n−ヘプタン/四塩化炭素中で
25℃で測定した。
捲縮率(TC),沸水収縮率(BWS) 約500デニールの綛を作り、2mg/deの軽荷重および0.1
g/deの重荷重を負荷し1分間経過後の長さl0を読み、直
ちに重荷重を取り除き軽荷重をかけたままの状態で沸水
中に入れ20分後に取り出し、軽荷重をはずして24時間自
然乾燥する。このものに再び軽荷重および重荷重を負荷
し、1分間経過後の長さl2を読み、直ちに重荷重を取り
除いた後1分間経過した後の長さl3を読む。
次式によって計算する。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート(25℃で測定した、オル
ソ−クロロフェノール中での極限粘度が0.64)を紡速33
00m/minで溶融紡糸して得られた伸度125%、密度1.344g
/cm3の50デニール12フィラメントのマルチフィラメント
糸と、上記のポリエチレンテレフタレートとナイロン6
(35℃で測定した、メタクレゾール中での極限粘度が1.
28)とを50:50の比率で特公昭53−10169号公報記載の方
法により紡糸速度1500m/minでコンジュゲート紡糸して
得られた伸度235%、密度1.206g/cm3、1フィラメント
当り32層貼り合せ[第1図(f)の形状]の66デニール
20フィラメントのマルチフィラメント糸とを引揃えて、
オーバーフィード率1%,圧空圧3Kg/cm2の条件下にイ
ンターレースノズルに導き、96個/mの交絡を与えた後、
室温で28℃および80℃の2条件で、延伸倍率1.55倍,摩
擦仮撚装置のディスク表面速度を糸速度の1.8倍とし
て、400m/minの加工速度で延伸仮撚加工し、巻取った。
得られた仮撚複合糸の物性は第1表の通りであり、沸水
収縮率についてみると、芯糸よりも鞘糸ないし側糸(伸
度の高い方のフィラメント糸)の方が低かった。
比較例1 実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレート
を紡速3300m/minで溶融紡糸して得られた伸度125%,密
度1.344g/cm3の50デニール12フィラメントのマルチフィ
ラメント糸と、ポリエチレンテレフタレートを紡速1500
m/minで溶融紡糸して得られた伸度345%,密度1.341g/c
m370デニール24フィラメントのマルチフィラメント糸と
を引揃えて実施例1と同様にして交絡を与えた後、同条
件で延伸仮撚加工を施した。得られた複合糸の物性は第
2表の通りであった。この場合、沸水収縮率についてみ
ると、芯糸よりも鞘糸ないし側糸(伸度の高い方のフィ
ラメント糸)の方が高かった。この複合糸を丸編に編成
し、染色した所、極端に収縮し、プラスチック板のよう
に固くなってしまった。これに対して、実施例1の複合
糸では染色で編地が収縮を起しても、編目ループの隙間
も残っており、固くはならず、衣料として使えるだけの
十分なしなやかさをもっていた。これらの際は鞘糸ない
し側糸の熱収縮挙動の違いによるものである。
実施例2 実施例1と同じ原糸を用い、仮撚ヒーター温度を室温
(28℃)として、同じ条件で交絡と仮撚加工を施した
後、引続いて、第2ヒーター(200℃)を用いて非接触
下に定長で熱セットした。得られた糸の特性は第3表の
通りであった。この場合も沸水収縮率は芯糸よりも鞘糸
ないし側糸の方が低い糸が得られた。
実施例3 実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレート
を紡速3300m/minで溶融紡糸して得られた伸度125%,密
度1.344g/cm3の50デニール12フィラメントのマルチフィ
ラメント糸と、ポリエチレンテレフタレートとナイロン
とを70:30の比率でブレンドし、1500m/minの速度で溶融
紡糸して得られた伸度225%,密度1.264g/cm3,70デニー
ル35フィラメントのマルチフィラメント糸とを引揃え
て、インターレースノズルを用い、オーバーフィード率
1.5%,圧空圧4Kg/cm3の条件下で75個/mの交絡を与えた
後、室温25℃で延伸倍率1.5倍,摩擦仮撚具のディスク
表面速度を糸速度の2.0倍として350m/minの加工速度で
延伸仮撚加工し、巻取った。得られた複合糸の物性は第
4表の通りであり、沸水収縮率についてみると、芯糸よ
りも鞘糸ないし側糸(伸度の高い方のフィラメント糸)
の方が低かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いるポリエステルと、120℃以下で
の結晶化速度がポリエステルよりも早いポリマーとを複
合した繊維の複合形態を例示する模式図、第2図は本発
明を実施する装置を例示する模式図である。 1は低伸度側の原糸、2は高伸度側の原糸、3,5は送り
ローラ、8,10は引取りローラ、4はインターレースノズ
ル、6は仮撚セットヒータ、7は仮撚具、9は熱処理ヒ
ータ、11は巻取装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−145445(JP,A) 特開 昭57−176217(JP,A) 特開 昭49−41631(JP,A) 特開 昭62−223322(JP,A) 特開 昭54−101946(JP,A) 特開 昭58−46129(JP,A) 特開 平1−156536(JP,A) 特開 昭62−184119(JP,A) 特開 昭63−282326(JP,A) 特開 昭61−146830(JP,A) 特開 昭60−75631(JP,A) 特開 昭48−27049(JP,A) 特公 昭61−19733(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 1/00 - 3/38 D01F 6/62 D01F 8/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸度の異なる2種以上のフィラメント糸か
    らなる仮撚複合糸であって、該複合糸を構成する全フィ
    ラメントの平均密度が1.36g/cm3以下であって、低伸度
    側のフィラメント糸はポリエステル繊維からなり、高伸
    度側のフィラメント糸は120℃以下での結晶化速度がポ
    リエステルよりも早いポリマーを複合したポリエステル
    繊維からなり、かつ高伸度側フィラメント糸の沸水収縮
    率が低伸度側フィラメント糸の沸水収縮率より低いこと
    を特徴とする仮撚複合糸。
  2. 【請求項2】仮撚複合糸に交絡点が5〜150個/m存在す
    る請求項1記載の仮撚複合糸。
  3. 【請求項3】伸度の異なる2種以上のフィラメント糸を
    引揃えて、120℃未満の温度で仮撚加工を施すに際し、
    低伸度側のフィラメント糸にはポリエステル繊維を用
    い、高伸度側のフィラメント糸には120℃以下での結晶
    化速度がポリエステルよりも早いポリマーを複合したポ
    リエステル繊維を用いることを特徴とする仮撚複合糸の
    製造方法。
  4. 【請求項4】仮撚前、または仮撚後の糸に10〜170個/m
    の交絡点を付与する請求項3記載の仮撚複合糸の製造方
    法。
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