JP2000219702A - 塩化ビニル重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

塩化ビニル重合体ラテックスの製造方法

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JP2000219702A
JP2000219702A JP11022999A JP2299999A JP2000219702A JP 2000219702 A JP2000219702 A JP 2000219702A JP 11022999 A JP11022999 A JP 11022999A JP 2299999 A JP2299999 A JP 2299999A JP 2000219702 A JP2000219702 A JP 2000219702A
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alcohol
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Masahiko Sakamoto
聖彦 坂本
Tatsuya Ozaki
達也 尾崎
Tetsukichi Yano
哲吉 矢野
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SHIN DAIICHI ENBI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細懸濁重合において、良好な粘度特性を有
するプラスチゾルを与える、凝集物の発生の少い、機械
的安定性の大きな塩化ビニル重合体ラテックスの製造方
法を提供すること。 【解決手段】 塩化ビニルまたは塩化ビニルおよびこれ
と共重合し得る不飽和単量体の混合物を微細懸濁重合し
て塩化ビニル重合体ラテックスを製造するに際し、
(A)アルキル硫酸アルカリ金属塩またはアルキルベン
ゼンスルフォン酸アルカリ金属塩および(B)直鎖脂肪
族高級アルコールからなる分散剤系を、仕込み単量体1
00重量部あたり0.1〜10.0重量部、(B)/
(A)のモル比2.0〜8.0で用い、かつ、(B)が
モル分率(イ)炭素数10〜13の脂肪族アルコール
が50%以上、(ロ)炭素数14〜17の脂肪族アルコ
ールが33〜40%、(ハ)炭素数18以上の脂肪族ア
ルコールが17%以下の分布を有することを特徴とする
塩化ビニル重合体ラテックスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル重合体
ラテックスの製造方法に関し、詳しくは、凝集物の生成
が少く、機械的安定性の良好なラテックスの得られる塩
化ビニル重合体ラテックスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ペースト加工用の塩化ビニルレジンを得
る目的で、塩化ビニル単量体の微細懸濁重合が多く行わ
れている。微細懸濁重合は、水を分散媒、アニオン性界
面活性剤と分散助剤とを分散剤系とし、これらと単量
体、油溶性重合開始剤等とを合わせて予備混合してから
ホモジナイザ等の均質機を用いて均質化(乳化)し、単
量体を微細な液滴に分散してから重合する方法である。
重合反応生成物は、1次粒径が0.1〜5.0μmに連
続的に広く分布し、約1.2μmの位置を頂点とする山
形の粒径分布を有する球状の重合体粒子が水媒体中に分
散するラテックスである。しかし塩化ビニルの微細懸濁
重合により安定なラテックスを得ることは極めて困難
で、微細懸濁重合後の塩化ビニル重合体ラテックスには
重合反応中に発生する凝集物(コアギュラム)が混在す
ることが多い。ラテックス中に凝集物が混在すると移送
配管の詰りによる操業トラブル、収率の低下、濾過フィ
ルターのメンテナンスの負担増、濾別凝集物の廃棄処分
等のラテックス製造上の手間やコスト増加の問題が起き
るばかりでなく、品質上でも濾過フィルターを通過する
小さな凝集粒子がペースト加工用塩化ビニルレジンの中
に混在し、これがペースト塗布加工に際して、成形品の
表面にスジ引きや粒状突起を発生させる問題をしばしば
引き起こす。また、微細懸濁重合により得られる塩化ビ
ニル重合体ラテックスは、一般に機械的安定性が不十分
で、そのためペースト加工用塩化ビニルレジンの製造過
程で、重合反応後のラテックスを残存単量体除去工程、
乾燥工程等に輸送する場合などで高速遠心ポンプ内でク
リーム化による閉塞のトラブルをしばしば惹起する。こ
のため、凝集物の発生の少い、機械的安定性の大きな塩
化ビニル重合体ラテックスの得られる微細懸濁重合法の
開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、微細懸濁重合において、良好な粘度特性
を有するプラスチゾルを与える、凝集物の発生の少い、
機械的安定性の大きな塩化ビニル重合体ラテックスの得
られる方法を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアニオン
性界面活性剤と分散助剤からなる分散剤系を採用するこ
とにより塩化ビニル重合体ラテックスの安定性が増大す
ることに着眼し、本発明を完成するに至った。かくして
本発明によれば、塩化ビニルまたは塩化ビニルおよびこ
れと共重合し得る不飽和単量体の混合物を微細懸濁重合
して塩化ビニル重合体ラテックスを製造するに際し、
(A)アルキル硫酸アルカリ金属塩またはアルキルベン
ゼンスルフォン酸アルカリ金属塩および(B)直鎖脂肪
族高級アルコールからなる分散剤系を、仕込み単量体1
00重量部あたり0.1〜10.0重量部、(B)/
(A)のモル比2.0〜8.0で用い、かつ、(B)が
モル分率(イ)炭素数10〜13の脂肪族アルコール
が50%以上、(ロ)炭素数14〜17の脂肪族アルコ
ールが33〜40%、(ハ)炭素数18以上の脂肪族ア
ルコールが17%以下の分布を有することを特徴とする
塩化ビニル重合体ラテックスの製造方法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明方法は、塩化ビニルの重合
並びに塩化ビニルおよびこれと共重合し得る不飽和単量
体との共重合に適用するもので、単量体混合物中の塩化
ビニルの量が50重量%以上であることが好ましく、7
5重量%以上であることがより好ましい。本発明方法に
おいて、塩化ビニルと共重合し得る不飽和単量体として
は、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン系化
合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエス
テル;アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボ
ン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸−N,N−ジメチルアミノエチル等の不飽和モノカル
ボン酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド等
の不飽和アミド;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等の不飽和ニトリル;マレイン酸、フマール酸等の不
飽和ジカルボン酸並びにこれらのエステル及びこれらの
無水物;N−置換マレイミド類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;塩化ビ
ニリデン等のビニリデン化合物等を挙げることができ
る。
【0006】本発明方法において分散剤系の(A)成分
として用いられるアニオン界面活性剤は、ラウリル硫酸
ナトリウム塩、テトラデシル硫酸カリウム塩等の炭素数
10〜14のアルキル基を有するアルキル硫酸アルカリ
金属塩またはドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルフォン酸カリウム等の炭素数
10〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスル
フォン酸アルカリ金属塩である。本発明方法において
は、単量体液滴の乳化分散保護力を高める目的で(A)
成分のアニオン界面活性剤と併せて、分散剤系の(B)
成分として分散助剤が用いられる。分散助剤としては、
デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルア
ルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、
ステアリルアルコール、エイコシルアルコール等の炭素
数10〜18の直鎖脂肪族高級アルコールが混合して用
いられる。直鎖脂肪族高級アルコールのアルキル基は天
然アルコール、合成アルコールのいずれに由来するもの
でも良いが、ヤシ油、パーム油等の天然油から誘導され
る場合は通常、偶数のみの炭素数の脂肪族アルコールと
なる。
【0007】(A)成分および(B)成分を合わせた分
散剤系の使用量は、仕込み単量体100重量部あたり
0.1〜10.0重量部、好ましくは2.0〜8.0重
量部である。分散剤系の使用量が0.1重量部未満であ
ると重合反応時の重合体粒子の分散が不安定になって粒
子の凝集量が増えたり、得られるラテックスの機械的安
定性が低下する虞があり、逆に10.0重量部を越える
と生成する重合体粒子が微細になってプラスチゾルの粘
度が高くなる傾向がある。また、(B)成分使用量の
(A)成分使用量に対する比率は、モル比で2.0〜
8.0、好ましくは3.0 〜6.0である。このモル
比が2.0未満であると重合反応により得られる重合体
ラテックスの機械的安定性が低くなりやすく、逆にモル
比が8.0を越えても本発明の効果が特に向上すること
がないので経済的に不利になる傾向がある。 (B)成分である直鎖脂肪族高級アルコールの炭素数の
分布は、モル分率で(イ)炭素数10〜13の脂肪族ア
ルコールが50%以上、好ましくは55〜60%、
(ロ)炭素数14〜17の脂肪族アルコールが33〜4
0%、好ましくは35〜40%、(ハ)炭素数18以上
の脂肪族アルコールが17%以下、好ましくは10〜1
5%である。
【0008】油溶性重合開始剤は一般的なものが採用可
能であり、例えば、アセチルパーオキシド、3,5,5
−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ラウロイルパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパー
オキシド;メチルエチルケトンパーオキシド等のケトン
パーオキシド;ベンゾイルヒドロパーオキシド、クメン
ヒドロパーオキシド、p−シメンヒドロパーオキシド、
ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、p−メン
タンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド;t−
ブチルパーオキシピバレート、2,4,4−トリメチル
ペンチルパ−オキシネオデカノエート、クミルパーオキ
シネオデカノエート等のパーオキシエステル;ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキ
シルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボ
ネート;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシ
ド等のスルホニルパーオキシド等の有機過酸化物;これ
らの有機過酸化物とロンガリット等の還元剤を組み合わ
せた酸化還元型重合開始剤;2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等を
挙げることができる。使用量は単量体100重量部当た
り0.01〜2.0重量部である。
【0009】本発明に係る微細懸濁重合法においては、
例えば、先ず、撹拌機を備えた予備混合器に水、油溶性
重合開始剤、乳化剤および直鎖脂肪族高級アルコールを
入れ、空気を真空除去して酸素を低減せしめてから塩化
ビニル又は塩化ビニル及びこれと共重合し得る不飽和単
量体の混合物を加えて予備混合し、これを均質器により
均質化処理して油滴の粒径調節を行う。均質機として
は、例えば、コロイドミル、振動攪拌機、二段高圧ポン
プ式ホモジナイザ等を用いることができる。均質化処理
した液を重合器に送り、緩やかに攪拌しながらジャケッ
ト加熱等により重合器内の温度を所定反応温度まで昇温
して重合反応を開始し、以後、所定の転化率、通常85
〜95%に達するまで重合を行う。重合温度は、通常3
0〜80℃である。得られる重合体ラテックスの固形分
濃度が30〜65重量%となるよう、仕込み時の単量体
/水の量比が定められることが好ましい。
【0010】本発明方法に使用する重合器には特に制限
がなく、容量は10〜100mが適当である。ジャケ
ットは在来型の外套方式でも、あるいは特公平3−42
49号公報に記載されたような伝熱係数の改善された内
部ジャケット方式でもよい。また反応時間短縮のために
還流凝縮器を付帯させて除熱能力を上げたものを使用し
てもよい。本発明方法においては、重合条件によって連
鎖移動剤、架橋剤、スケール防止剤等の公知の添加剤を
適宜使用することができる。
【0011】次に本発明の態様を挙げる。 (1)塩化ビニルまたは塩化ビニルおよびこれと共重合
し得る不飽和単量体の混合物を微細懸濁重合して塩化ビ
ニル重合体ラテックスを製造するに際し、(A)アルキ
ル硫酸アルカリ金属塩またはアルキルベンゼンスルフォ
ン酸アルカリ金属塩および(B)直鎖脂肪族高級アルコ
ールからなる分散剤系を、仕込み単量体100重量部あ
たり0.1〜10.0重量部、(B)/(A)のモル比
2.0〜8.0で用い、かつ、(B)がモル分率で
(イ)炭素数10〜13の脂肪族アルコールが50%以
上、(ロ)炭素数14〜17の脂肪族アルコールが33
〜40%、(ハ)炭素数18以上の脂肪族アルコールが
17%以下の分布を有することを特徴とする塩化ビニル
重合体ラテックスの製造方法。 (2)(B)/(A)のモル比3.0〜6.0で用いる
ことを特徴とする(1)記載の塩化ビニル重合体ラテッ
クスの製造方法。 (3)(B)がモル分率で(イ)炭素数10〜13の脂
肪族アルコールを55〜60%有することを特徴とする
(1)または(2)記載の塩化ビニル重合体ラテックス
の製造方法。 (4)( B)がモル分率で(ロ)炭素数14〜17の
脂肪族アルコールを35〜40%有することを特徴とす
る(1)〜(3)のいずれかに記載の塩化ビニル重合体
ラテックスの製造方法。 (5)(B)がモル分率で(ハ)炭素数18以上の脂肪
族アルコールを10〜15%有するることを特徴とする
(1)〜(4)のいずれかに記載の塩化ビニル重合体ラ
テックスの製造方法。 (6)アルキル硫酸アルカリ金属塩がラウリル硫酸ナト
リウムである(1)〜(5)のいずれかに記載のル重合
体ラテックスの製造方法。 (7)アルキルベンゼンスルフォン酸アルカリ金属塩が
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムである(1)
〜(6)のいずれかに記載のル重合体ラテックスの製造
方法。
【0012】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定
されるものではない。特記しない限り部数、%は重量基
準である。なお、実施例及び比較例において、塩化ビニ
ル重合体ラテックスの評価は下記の方法により行った。 (1)中心粒子径 重合反応により得られたラテックスを採取して、固形分
が0.5重量%となるように水で希釈した試料につき、
レーザー散乱粒径分布測定装置[マルバーン社製、マス
ターサイザーMS−20]を用いて累積粒径分布を測定
し、累積値が50重量%に当たる粒径として求める。 (2)凝集物量 得られたラテックスを、60メッシュの金網でろ過し、
金網上の凝集物を取得し、また、重合器内壁の付着物を
かき取り、合わせて乾燥後の重量を測定し、生成重合体
に対する凝集物の重量%で表した。
【0013】(3)ラテックス機械的安定性 内径158mm、高さ350mmの円筒状(外套付き)
容器の内壁に接して幅15mm、長さ158mm、厚さ
1mmの長尺状バッフル4枚ををその長さ方向を鉛直
に、その平面の延長上に容器の中心がくるように、その
下端が容器測壁下端の高さから50mmになるように、
互いに等間隔に設置し、翼幅85mm、翼高さ150m
mのマックスブレンド翼M/B−G型(「住友重機械技
報」第35巻,第104号,8月号、第74〜78頁、
1987参照)を装着する。この容器にラテックス5l
を入れ、撹拌翼を20rpmでゆっくり回しつつジャケ
ットにより加熱してラテックス温度を70℃に調整し、
次いで撹拌翼を150〜270rpmで回転し、ラテッ
クスがクリーム化するまでの時間と撹拌機にかかる実ト
ルク(またはアンペア)とを知る。ここで実トルク(ま
たはアンペア)とは、ラテックスを入れた状態での撹拌
機のトルク(またはアンペア)とラテックスを入れない
状態での撹拌機のトルク(またはアンペア)との差とし
て求まる。この実トルクを用いてクリ−ム化するまでの
単位容量ラテックスの累積動力KW・Hを求め、KW・
H/m の値が大きいほどラテックスの機械的安定性
が高いと判定する。 (4)ゾル粘度 重合反応を経て製造された塩化ビニル重合体ラテックス
を60メッシュの金網でろ過した後スプレー乾燥して得
られた樹脂粉100重量部と可塑剤ジ−2−エチルヘキ
シルフタレート60重量部とを、温度25℃、相対湿度
55%の恒温恒湿室中でらいかい機で混練してプラスチ
ゾルを調製し、4時間静置後のゾルの粘度をブルックフ
ィールド型粘度計〔トキメック(株)製、BL型〕、ロ
ーター4を用いて6rpmで測定する。
【0014】実施例1〜5 内容積100リットルの攪拌機付き耐圧反応器に脱イオ
ン水30Kg、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネート9gr、表1に示す種類と量のアニオン界面
活性剤および直鎖脂肪族高級アルコール(アルキル基は
天然アルコール由来ですべて偶数)および塩化ビニル単
量体35Kgを仕込み、30分攪拌してから2段加圧式
高圧ポンプで均質化した。次にこの分散液を脱気済みの
内容積100リットルのグラスライニング重合槽に移送
し、49℃まで昇温してこの温度で重合を行った。約1
3.5時間経過後、圧力が1.0Kg/cm 低下す
る重合転化率約85%の時点で重合反応を終了させ、未
反応単量体を回収して内容物を取り出した。結果を表1
に示す。
【0015】比較例1〜6 実施例1〜5と同様にして、ただしアニオン界面活性剤
および直鎖脂肪族高級アルコールとして表2に示す種類
と量を用いて重合反応を行った。結果を表2に記す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】本願発明の要件を具備した実施例1〜5に
おける重合反応の結果、いずれも機械的安定性の良い、
凝集物の少ないラテックスが得られ、これらをもとにし
て調整されるプラスチゾルはいずれも良好な粘度特性を
示した。一方、表2に見られるように、本願発明が規定
する要件のいずれかを満たさない条件で得られた重合体
ラテックスまたはそれから得られる重合体は何らかの不
都合な結果を呈した。即ち、直鎖脂肪族高級アルコール
(B)のアニオン界面活性剤(A)に対するモル比が2
未満であると、ラテックスは機械的安定性が悪くて凝集
物の多い物となり(比較例1)、逆に、(B)/(A)
のモル比が8を越えると、ゾル粘度の高いプラスチゾル
が得られる(比較例2)。(B)/(A)のモル比が2
〜8の範囲にあっても、直鎖脂肪族高級アルコールの中
の(イ)成分の占める割合が50%未満で(ハ)成分の
占める割合が17%を越えると、ラテックスは機械的安
定性が悪くて凝集物の多い物となり(比較例4)、この
ことは(B)成分の使用量を増大しても解決されない
(比較例3)。また、(ロ)成分の占める割合が33%
未満であっても、機械的安定性が悪くて凝集物の多いラ
テックスが得られる(比較例5)。
【0019】
【発明の効果】本発明方法により、微細懸濁重合におい
て、良好な粘度特性を有するプラスチゾルを与える、凝
集物の発生の少い、機械的安定性の大きな塩化ビニル重
合体ラテックスの得られる方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 哲吉 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4J011 JA10 JA11 JA13 JB29

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニルまたは塩化ビニルおよびこれ
    と共重合し得る不飽和単量体の混合物を微細懸濁重合し
    て塩化ビニル重合体ラテックスを製造するに際し、
    (A)アルキル硫酸アルカリ金属塩またはアルキルベン
    ゼンスルフォン酸アルカリ金属塩および(B)直鎖脂肪
    族高級アルコールからなる分散剤系を、仕込み単量体1
    00重量部あたり0.1〜10.0重量部、(B)/
    (A)のモル比2.0〜8.0で用い、かつ、(B)が
    モル分率(イ)炭素数10〜13の脂肪族アルコール
    が50%以上、(ロ)炭素数14〜17の脂肪族アルコ
    ールが33〜40%、(ハ)炭素数18以上の脂肪族ア
    ルコールが17%以下の分布を有することを特徴とする
    塩化ビニル重合体ラテックスの製造方法。
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