JPH1180212A - 塩化ビニル系重合体の製造法 - Google Patents
塩化ビニル系重合体の製造法Info
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- JPH1180212A JPH1180212A JP24522297A JP24522297A JPH1180212A JP H1180212 A JPH1180212 A JP H1180212A JP 24522297 A JP24522297 A JP 24522297A JP 24522297 A JP24522297 A JP 24522297A JP H1180212 A JPH1180212 A JP H1180212A
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- chloride polymer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 重合時間4時間以下で、粒子径が細かく、嵩
比重も高く、フィッシュアイも良好な塩化ビニル系重合
体をえる製造方法を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤及
び分散安定剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合を行い塩
化ビニル系重合体を4時間以下で重合する方法におい
て、塩化ビニル系単量体の塩化ビニル系重合体への転化
率0.3〜3.0%の範囲で、Sauter径として表
される塩化ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小値
を30〜60μmの範囲内とすることを特徴とする塩化
ビニル系重合体の製造法。
比重も高く、フィッシュアイも良好な塩化ビニル系重合
体をえる製造方法を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤及
び分散安定剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合を行い塩
化ビニル系重合体を4時間以下で重合する方法におい
て、塩化ビニル系単量体の塩化ビニル系重合体への転化
率0.3〜3.0%の範囲で、Sauter径として表
される塩化ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小値
を30〜60μmの範囲内とすることを特徴とする塩化
ビニル系重合体の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系重合
体の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、重
合時間を短縮することで、塩化ビニル系重合体の生産性
を高くし、かつ粒子径が細かく、嵩比重も高く、フィッ
シュアイも少ない塩化ビニル系重合体の製造法に関する
ものである。
体の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、重
合時間を短縮することで、塩化ビニル系重合体の生産性
を高くし、かつ粒子径が細かく、嵩比重も高く、フィッ
シュアイも少ない塩化ビニル系重合体の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリマーの製造においては、重合時間を
短縮化することにより、生産性を向上させる技術がさま
ざまな分野で検討されている。
短縮化することにより、生産性を向上させる技術がさま
ざまな分野で検討されている。
【0003】しかし、塩化ビニル系重合体の製造におい
ては、重合極初期の重合速度が速くなることが原因と考
えられる粗粒化,嵩比重の低下、フィッシュアイの悪化
等の品質の低下が起こることが知られている。そして、
このような品質の低下を防止する方法として、特開平5
−295008号公報には、ケン化度15〜55モル%
の部分ケン化ポリビニルアルコール(以下、PVAとい
う。)あるいはHLB2〜10の非イオン系界面活性剤
を分散安定助剤として用いることが記載されている。ま
た、一般的にこのような品質の低下を防ぐためには、分
散剤を増量する方法が知られている。
ては、重合極初期の重合速度が速くなることが原因と考
えられる粗粒化,嵩比重の低下、フィッシュアイの悪化
等の品質の低下が起こることが知られている。そして、
このような品質の低下を防止する方法として、特開平5
−295008号公報には、ケン化度15〜55モル%
の部分ケン化ポリビニルアルコール(以下、PVAとい
う。)あるいはHLB2〜10の非イオン系界面活性剤
を分散安定助剤として用いることが記載されている。ま
た、一般的にこのような品質の低下を防ぐためには、分
散剤を増量する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、重合時間を
短縮すれば時間当たりの重合発熱量が多くなり、還流凝
縮器等の冷却装置の負荷比率を高くすることが必要とな
る。
短縮すれば時間当たりの重合発熱量が多くなり、還流凝
縮器等の冷却装置の負荷比率を高くすることが必要とな
る。
【0005】特開平5−295008号公報に記載の分
散安定助剤を用いる場合、あるいは分散剤を増量させた
場合、重合反応器内の懸濁液の激しい発泡が起こり、そ
の結果として気液界面のスケールが増大し、このスケー
ルの剥離が原因と考えられるフィッシュアイの悪化が起
こる。
散安定助剤を用いる場合、あるいは分散剤を増量させた
場合、重合反応器内の懸濁液の激しい発泡が起こり、そ
の結果として気液界面のスケールが増大し、このスケー
ルの剥離が原因と考えられるフィッシュアイの悪化が起
こる。
【0006】そこで、本研究の目的は、短縮化された重
合時間で、品質に優れる塩化ビニル系重合体を製造する
方法を提供することにある。
合時間で、品質に優れる塩化ビニル系重合体を製造する
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の転化率
までに、塩化ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小
値を特定の範囲内にすることにより、重合時間が4時間
以下でも、品質に優れる塩化ビニル系重合体を製造でき
ることを見いだし本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の転化率
までに、塩化ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小
値を特定の範囲内にすることにより、重合時間が4時間
以下でも、品質に優れる塩化ビニル系重合体を製造でき
ることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、塩化ビニル系単量体
を油溶性重合開始剤及び分散安定剤の存在下、水性媒体
中で懸濁重合を行い塩化ビニル系重合体を4時間以下で
重合する方法において、塩化ビニル系単量体の塩化ビニ
ル系重合体への転化率0.3〜3.0%の範囲で、Sa
uter径として表される塩化ビニル単量体液滴の平均
液滴径の最小値を30〜60μmの範囲内とすることを
特徴とする塩化ビニル系重合体の製造法に関するもので
ある。
を油溶性重合開始剤及び分散安定剤の存在下、水性媒体
中で懸濁重合を行い塩化ビニル系重合体を4時間以下で
重合する方法において、塩化ビニル系単量体の塩化ビニ
ル系重合体への転化率0.3〜3.0%の範囲で、Sa
uter径として表される塩化ビニル単量体液滴の平均
液滴径の最小値を30〜60μmの範囲内とすることを
特徴とする塩化ビニル系重合体の製造法に関するもので
ある。
【0009】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明は、塩化ビニル系単量体の塩化ビニ
ル系重合体への転化率(以下、転化率という。)0.3
〜3.0%の範囲で、Sauter径として表される塩
化ビニル単量体液滴の平均液滴径の最小値を30〜60
μmの範囲内とすることにより、短時間で、品質の優れ
た塩化ビニル系重合体を製造するものである。ここで、
転化率0.3〜3.0%の範囲で、Sauter径とし
て表される塩化ビニル単量体液滴の平均液滴径の最小値
が30μm未満の場合、得られる塩化ビニル系重体の嵩
比重の低下が起こり好ましくない。また、該平均液滴径
の最小値が60μmを越える場合、得られる塩化ビニル
系重合体の粗粒化,フィッシュアイの悪化が起こり好ま
しくない。
ル系重合体への転化率(以下、転化率という。)0.3
〜3.0%の範囲で、Sauter径として表される塩
化ビニル単量体液滴の平均液滴径の最小値を30〜60
μmの範囲内とすることにより、短時間で、品質の優れ
た塩化ビニル系重合体を製造するものである。ここで、
転化率0.3〜3.0%の範囲で、Sauter径とし
て表される塩化ビニル単量体液滴の平均液滴径の最小値
が30μm未満の場合、得られる塩化ビニル系重体の嵩
比重の低下が起こり好ましくない。また、該平均液滴径
の最小値が60μmを越える場合、得られる塩化ビニル
系重合体の粗粒化,フィッシュアイの悪化が起こり好ま
しくない。
【0011】本発明において塩化ビニル系単量体液滴の
平均液滴径を表すSauter径を求める方法は任意で
あるが、例えば重合途中の懸濁液を取り出し、該懸濁液
を顕微鏡等により直接観察し、その結果を下記一般式
(1)に挿入することにより求めることができる。
平均液滴径を表すSauter径を求める方法は任意で
あるが、例えば重合途中の懸濁液を取り出し、該懸濁液
を顕微鏡等により直接観察し、その結果を下記一般式
(1)に挿入することにより求めることができる。
【0012】 Sauter径=ΣDi3/ΣDi2 (1) (ここで、Diは観察による液滴径を示す。) 本発明において用いられる水性媒体とは、水又は水を主
成分とする媒体であり、本発明の目的を逸脱しない限り
においていかなるものを含んでも問題ない。そして、生
産効率よく、品質の優れた塩化ビニル系重合体が得られ
ることから該水性媒体は、温度が30℃以上であること
が好ましい。
成分とする媒体であり、本発明の目的を逸脱しない限り
においていかなるものを含んでも問題ない。そして、生
産効率よく、品質の優れた塩化ビニル系重合体が得られ
ることから該水性媒体は、温度が30℃以上であること
が好ましい。
【0013】本発明の方法において用いられる塩化ビニ
ル系単量体としては、塩化ビニル単量体、塩化ビニル単
量体と塩化ビニル単量体との共重合可能な単量体からな
る混合物が挙げられる。
ル系単量体としては、塩化ビニル単量体、塩化ビニル単
量体と塩化ビニル単量体との共重合可能な単量体からな
る混合物が挙げられる。
【0014】ここで、塩化ビニル単量体との共重合可能
な単量体としては、塩化ビニル単量体との共重合が可能
であればいかなるものでもよく、例えばエチレン,プロ
ピレン等のオレフィン類、酢酸ビニル,ステアリン酸ビ
ニル等のビニルエステル類、エチルビニルエーテル,セ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリル酸
メチル,アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類、
マレイン酸,フマル酸等のエステル類若しくは無水物、
スチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル等
が挙げられる。そして、該共重合可能な単量体は、塩化
ビニル単量体に対し、通常20重量%以下の割合で使用
することが好ましい。
な単量体としては、塩化ビニル単量体との共重合が可能
であればいかなるものでもよく、例えばエチレン,プロ
ピレン等のオレフィン類、酢酸ビニル,ステアリン酸ビ
ニル等のビニルエステル類、エチルビニルエーテル,セ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリル酸
メチル,アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類、
マレイン酸,フマル酸等のエステル類若しくは無水物、
スチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル等
が挙げられる。そして、該共重合可能な単量体は、塩化
ビニル単量体に対し、通常20重量%以下の割合で使用
することが好ましい。
【0015】本発明の方法において用いられる油溶性重
合開始剤としては、特に限定はなく、一般的に油溶性重
合開始剤として使用されているものでよく、例えばジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチル
パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネイト
化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−ク
ミルパーオキシネオデカネート等のパーオキシエステル
化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシ
ド等の過酸化物:アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ
化合物等が挙げられ、これらは一種単独または二種以上
組合せて使用することも可能である。また、該油溶性重
合開始剤の使用量は、高速重合が可能となることから塩
化ビニル系単量体100重量部に対し、0.05重量部
以上使用することが望ましい。
合開始剤としては、特に限定はなく、一般的に油溶性重
合開始剤として使用されているものでよく、例えばジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチル
パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネイト
化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−ク
ミルパーオキシネオデカネート等のパーオキシエステル
化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシ
ド等の過酸化物:アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ
化合物等が挙げられ、これらは一種単独または二種以上
組合せて使用することも可能である。また、該油溶性重
合開始剤の使用量は、高速重合が可能となることから塩
化ビニル系単量体100重量部に対し、0.05重量部
以上使用することが望ましい。
【0016】本発明の方法において用いられる分散安定
剤としては特に限定はなく、一般的に懸濁重合の分散安
定剤として使用されているもので良く、例えばメチルセ
ルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプ
ロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、PVA,アクリル酸重合体,
ゼラチン等の水溶性ポリマー、ノニオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤等が挙げられ、これらは一種単独また
は二種以上組合わせ使用することも可能である。そし
て、本発明においては、特に、短時間の重合時間で安定
的に品質に優れる塩化ビニル系重合体が得られることか
ら、分散安定剤として、(A)ケン化度75〜90モル
%、かつ、平均重合度2000〜4000であるPVA
(以下、分散安定剤Aという。)及び(B)ケン化度6
0〜85モル%、かつ、平均重合度300〜1500で
あるPVA(以下、分散安定剤Bという。)を塩化ビニ
ル系単量体100重量部に対して、該分散安定剤の合計
量を0.04〜0.08重量部の範囲で、分散安定剤A
/分散安定剤B(重量比率)=5/1〜20/1の範囲
内で用いることが好ましい。
剤としては特に限定はなく、一般的に懸濁重合の分散安
定剤として使用されているもので良く、例えばメチルセ
ルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプ
ロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、PVA,アクリル酸重合体,
ゼラチン等の水溶性ポリマー、ノニオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤等が挙げられ、これらは一種単独また
は二種以上組合わせ使用することも可能である。そし
て、本発明においては、特に、短時間の重合時間で安定
的に品質に優れる塩化ビニル系重合体が得られることか
ら、分散安定剤として、(A)ケン化度75〜90モル
%、かつ、平均重合度2000〜4000であるPVA
(以下、分散安定剤Aという。)及び(B)ケン化度6
0〜85モル%、かつ、平均重合度300〜1500で
あるPVA(以下、分散安定剤Bという。)を塩化ビニ
ル系単量体100重量部に対して、該分散安定剤の合計
量を0.04〜0.08重量部の範囲で、分散安定剤A
/分散安定剤B(重量比率)=5/1〜20/1の範囲
内で用いることが好ましい。
【0017】本発明の方法においては、正味攪拌動力に
ついては特に限定するものではないが、効率よく、品質
に優れる塩化ビニル系重合体が得られることから、塩化
ビニル系単量体及び水性媒体の重合反応器への仕込時の
正味攪拌動力を2.00〜4.00kw/m3の範囲と
し、転化率0.5%〜3.0%の範囲で、正味攪拌動力
を1.50〜2.00kw/m3の範囲にすることが特
に好ましい。
ついては特に限定するものではないが、効率よく、品質
に優れる塩化ビニル系重合体が得られることから、塩化
ビニル系単量体及び水性媒体の重合反応器への仕込時の
正味攪拌動力を2.00〜4.00kw/m3の範囲と
し、転化率0.5%〜3.0%の範囲で、正味攪拌動力
を1.50〜2.00kw/m3の範囲にすることが特
に好ましい。
【0018】本発明においては、重合反応時の重合発熱
による熱量の除去を効率よくできることから、還流凝縮
器を付設した重合反応器を用いることが好ましい。
による熱量の除去を効率よくできることから、還流凝縮
器を付設した重合反応器を用いることが好ましい。
【0019】本発明の方法において、転化率0.3〜
3.0%の範囲で、Sauter径として表される塩化
ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小値を30〜6
0μmとすることにより、重合時間4時間以下でも、粒
子径が細かく、嵩比重も高いなど品質が良好な塩化ビニ
ル系重合体が得られる効果の発現機構は明確ではない
が、以下のように考えられる。
3.0%の範囲で、Sauter径として表される塩化
ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小値を30〜6
0μmとすることにより、重合時間4時間以下でも、粒
子径が細かく、嵩比重も高いなど品質が良好な塩化ビニ
ル系重合体が得られる効果の発現機構は明確ではない
が、以下のように考えられる。
【0020】塩化ビニル系単量体の重合は、転化率0.
3〜3.0%の範囲で塩化ビニル系単量体の液滴表面に
スキンが形成され、スキンが形成されることにより塩化
ビニル系単量体の液滴表面の粘性が上がり、液滴同士の
凝集が起こる。ここで、転化率0.3〜3.0%の範囲
で塩化ビニル系単量体の液滴のSauter径の最小値
が60μmを越えるような場合、良好な凝集は起こる
が、凝集前の液滴が大きいために、粗粒化が起こること
と考えられる。また、転化率0.3〜3.0%の範囲で
塩化ビニル系単量体の液滴のSauter径の最小値が
30μm未満の場合、液滴の数が非常に増えることか
ら、塩化ビニル系単量体の液滴同士の衝突頻度が増加
し、液滴同士の凝集が盛んに起こり、その結果として、
粗粒になると考えられる。そして、本発明においては、
転化率0.3〜3.0%の範囲で塩化ビニル系単量体の
液滴のSauter径の最小値が30〜60μmの範囲
内であれば、良好な凝集が起こり、その結果として重合
時間4時間以下でも、粒子径が細かく、嵩比重も高いな
ど品質が良好な塩化ビニル系重合体が得られたと考えら
れる。
3〜3.0%の範囲で塩化ビニル系単量体の液滴表面に
スキンが形成され、スキンが形成されることにより塩化
ビニル系単量体の液滴表面の粘性が上がり、液滴同士の
凝集が起こる。ここで、転化率0.3〜3.0%の範囲
で塩化ビニル系単量体の液滴のSauter径の最小値
が60μmを越えるような場合、良好な凝集は起こる
が、凝集前の液滴が大きいために、粗粒化が起こること
と考えられる。また、転化率0.3〜3.0%の範囲で
塩化ビニル系単量体の液滴のSauter径の最小値が
30μm未満の場合、液滴の数が非常に増えることか
ら、塩化ビニル系単量体の液滴同士の衝突頻度が増加
し、液滴同士の凝集が盛んに起こり、その結果として、
粗粒になると考えられる。そして、本発明においては、
転化率0.3〜3.0%の範囲で塩化ビニル系単量体の
液滴のSauter径の最小値が30〜60μmの範囲
内であれば、良好な凝集が起こり、その結果として重合
時間4時間以下でも、粒子径が細かく、嵩比重も高いな
ど品質が良好な塩化ビニル系重合体が得られたと考えら
れる。
【0021】本発明の塩化ビニル系単量体を油溶性重合
開始剤及び分散安定剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合
を行い塩化ビニル系重合体を4時間以下で重合する方法
において、転化率0.3〜3.0%の範囲で塩化ビニル
系単量体の液滴のSauter径の最小値を30〜60
μmの範囲内にすることを除けば、その他の重合条件、
例えば反応器への水性媒体,塩化ビニル系単量体、油溶
性重合開始剤、分散安定剤等の仕込み方法及び重合温度
条件等は従来の方法と同様にして行なえば良く、格別の
制限を受けない。また、必要に応じて、pH調整剤、重
合度調節剤等を本発明の目的に影響しない範囲内であれ
ば使用して差し支えない。
開始剤及び分散安定剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合
を行い塩化ビニル系重合体を4時間以下で重合する方法
において、転化率0.3〜3.0%の範囲で塩化ビニル
系単量体の液滴のSauter径の最小値を30〜60
μmの範囲内にすることを除けば、その他の重合条件、
例えば反応器への水性媒体,塩化ビニル系単量体、油溶
性重合開始剤、分散安定剤等の仕込み方法及び重合温度
条件等は従来の方法と同様にして行なえば良く、格別の
制限を受けない。また、必要に応じて、pH調整剤、重
合度調節剤等を本発明の目的に影響しない範囲内であれ
ば使用して差し支えない。
【0022】
【実施例】以下、本発明の製造方法を実施例および比較
例にもとづき説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
例にもとづき説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0023】得られた塩化ビニル系重合体の評価は下記
の方法により行った。
の方法により行った。
【0024】〜重合体の平均粒子径〜 得られた塩化ビニル系重合体の50%の重合体粒子が通
過するふるいの目の大きさ(μm)を平均粒子径とし
た。
過するふるいの目の大きさ(μm)を平均粒子径とし
た。
【0025】〜嵩比重〜 JIS K−6721に示される方法に準じて測定し
た。
た。
【0026】〜フィッシュアイ〜 得られた塩化ビニル系重合体100重量部、Ca−Zn
系粉末複合安定剤1.5重量部、有機燐系安定化助剤
0.5重量部、群青3重量部およびDOP(ジオクチル
フタレート)50重量部を混合し、150℃のロールで
厚さ0.35mmとして5分間混練し、0.35mmの
シートを分取し、シート50cm2中の透明粒子の数を
もって示した。
系粉末複合安定剤1.5重量部、有機燐系安定化助剤
0.5重量部、群青3重量部およびDOP(ジオクチル
フタレート)50重量部を混合し、150℃のロールで
厚さ0.35mmとして5分間混練し、0.35mmの
シートを分取し、シート50cm2中の透明粒子の数を
もって示した。
【0027】〜昇温時の塩化ビニル単量体の転化率測定
〜 内容積3リットルの撹拌翼付きステンレス製重合容器に
分散剤,水150重量部(1430g)を仕込み、真空
にしてから、塩化ビニル単量体100重量部(980
g)を仕込み、35℃にした後攪拌し、実施例及び比較
例と同じ昇温速度、つまり35℃から57℃まで40分
かけ昇温し、重合を行った。開始剤として、クミルパー
オキシネオデカノエート0.045重量部とt−ブチル
パーオキシネオデカノエート0.045重量部用いた。
そして、所定の時間(昇温開始2.5分後,5分,10
分,20分,30分、40分)になったところで、ヒン
ダードフェノール系の重合禁止剤を用い重合を停止し
た。そして、得られた塩化ビニル重合体の重量から転化
率を測定した。
〜 内容積3リットルの撹拌翼付きステンレス製重合容器に
分散剤,水150重量部(1430g)を仕込み、真空
にしてから、塩化ビニル単量体100重量部(980
g)を仕込み、35℃にした後攪拌し、実施例及び比較
例と同じ昇温速度、つまり35℃から57℃まで40分
かけ昇温し、重合を行った。開始剤として、クミルパー
オキシネオデカノエート0.045重量部とt−ブチル
パーオキシネオデカノエート0.045重量部用いた。
そして、所定の時間(昇温開始2.5分後,5分,10
分,20分,30分、40分)になったところで、ヒン
ダードフェノール系の重合禁止剤を用い重合を停止し
た。そして、得られた塩化ビニル重合体の重量から転化
率を測定した。
【0028】転化率は、昇温開始2.5分後,5分,1
0分,20分,30分、40分について測定した。その
結果を表1に示す。
0分,20分,30分、40分について測定した。その
結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】〜重合中の液滴変化〜 実施例及び比較例の重合について、重合容器内の懸濁液
を圧力差0.5kg/cm3の条件下で抜き取り、この
懸濁液を希釈し、耐圧セルに入れ、セル内の液滴を80
倍の顕微鏡を用いて、写真撮影し、この写真から500
個以上液滴を測定し、この結果から、下記に示す式より
Sauter径を計算し、Sauter径を平均液滴径
とした。
を圧力差0.5kg/cm3の条件下で抜き取り、この
懸濁液を希釈し、耐圧セルに入れ、セル内の液滴を80
倍の顕微鏡を用いて、写真撮影し、この写真から500
個以上液滴を測定し、この結果から、下記に示す式より
Sauter径を計算し、Sauter径を平均液滴径
とした。
【0031】Sauter径=ΣDi3/ΣDi2 (ここで、Diは液滴径を示す。) 転化率0.1%,0.4%,0.7%,1.1%,1.
4%,2.8%,4.8%の時の液滴について、液滴径
を測定した。
4%,2.8%,4.8%の時の液滴について、液滴径
を測定した。
【0032】実施例1 内容積1.6m3の逆流コンデンサーを設置した重合反
応器に分散安定剤として、(A)ケン化度80モル%,
平均重合度2600であるPVA0.05重量部及び
(B)ケン化度73モル%、平均重合度850であるP
VA0.005重量部、重合開始剤としてクミルパーオ
キシネオデカノエート0.045重量部及びt−ブチル
パーオキシネオデカノエート0.045重量部、塩化ビ
ニル単量体100重量部(603kg),40℃の水1
10重量部(663kg)を正味攪拌動力を1.75k
w/m3で攪拌しながら、反応器に仕込んだ。その時の
懸濁液の温度は35℃であった。その後、正味攪拌動力
を1.75kw/m3のまま40分間で57℃まで昇温
した。その際、Sauter径の最小値は、転化率0.
4%における50μmであった。そして、57℃到達後
から3.0時間重合を行い、その後、未反応の塩化ビニ
ル単量体を回収し、塩化ビニル重合体スラリーを取り出
し、脱水乾燥して得られた塩化ビニル重合体を得た。得
られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
応器に分散安定剤として、(A)ケン化度80モル%,
平均重合度2600であるPVA0.05重量部及び
(B)ケン化度73モル%、平均重合度850であるP
VA0.005重量部、重合開始剤としてクミルパーオ
キシネオデカノエート0.045重量部及びt−ブチル
パーオキシネオデカノエート0.045重量部、塩化ビ
ニル単量体100重量部(603kg),40℃の水1
10重量部(663kg)を正味攪拌動力を1.75k
w/m3で攪拌しながら、反応器に仕込んだ。その時の
懸濁液の温度は35℃であった。その後、正味攪拌動力
を1.75kw/m3のまま40分間で57℃まで昇温
した。その際、Sauter径の最小値は、転化率0.
4%における50μmであった。そして、57℃到達後
から3.0時間重合を行い、その後、未反応の塩化ビニ
ル単量体を回収し、塩化ビニル重合体スラリーを取り出
し、脱水乾燥して得られた塩化ビニル重合体を得た。得
られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0033】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0034】実施例2 正味攪拌動力を2.00kw/m3とし、Sauter
径の最小値を転化率0.4%における40μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
径の最小値を転化率0.4%における40μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
【0035】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0036】実施例3 正味攪拌動力を2.50kw/m3とし、Sauter
径の最小値を転化率0.4%における31μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
径の最小値を転化率0.4%における31μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
【0037】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0038】実施例4 分散安定剤をケン化度80モル%,平均重合度2600
であるPVA0.05重量部、正味攪拌動力を2.50
kw/m3とし、Sauter径の最小値を転化率0.
7%における56μmとした以外は、実施例1と同様の
方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニ
ル系重合体の評価結果を表2に示す。
であるPVA0.05重量部、正味攪拌動力を2.50
kw/m3とし、Sauter径の最小値を転化率0.
7%における56μmとした以外は、実施例1と同様の
方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニ
ル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0039】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0040】実施例5 分散安定剤をケン化度88モル%,平均重合度2600
であるPVA0.05重量部、正味撹拌動力を3.00
kw/m3とし、Sauter径の最小値を転化率0.
7%における39μmとした以外は、実施例1と同様の
方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニ
ル系重合体の評価結果を表2に示す。
であるPVA0.05重量部、正味撹拌動力を3.00
kw/m3とし、Sauter径の最小値を転化率0.
7%における39μmとした以外は、実施例1と同様の
方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニ
ル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0041】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0042】実施例6 分散安定剤ケン化度80モル%,平均重合度2600で
あるPVA0.05重量部、塩化ビニル単量体と水の仕
込み時の正味攪拌動力を4.00kw/m3、転化率
0.7%(昇温開始10分後)の時点で正味攪拌動力を
1.75kw/m3とし、Sauter径の最小値を転
化率0.7%における31μmとした以外は、実施例1
と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた
塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
あるPVA0.05重量部、塩化ビニル単量体と水の仕
込み時の正味攪拌動力を4.00kw/m3、転化率
0.7%(昇温開始10分後)の時点で正味攪拌動力を
1.75kw/m3とし、Sauter径の最小値を転
化率0.7%における31μmとした以外は、実施例1
と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。得られた
塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0043】得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が高
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
く、粒径も細かく、フィッシュアイも少なかった。
【0044】比較例1 分散安定剤をケン化度80モル%,平均重合度2600
であるPVA0.05重量部とし、Sauter径の最
小値を転化率0.4%における85μmとした以外は、
実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。
得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
であるPVA0.05重量部とし、Sauter径の最
小値を転化率0.4%における85μmとした以外は、
実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。
得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0045】転化率0.3〜3.0%の範囲のSaut
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径
も粗く、フィッシュアイも多かった。
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径
も粗く、フィッシュアイも多かった。
【0046】比較例2 分散安定剤をケン化度88モル%,平均重合度2600
であるPVA0.05重量部とし、Sauter径の最
小値を転化率0.7%における65μmとした以外は、
実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。
得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
であるPVA0.05重量部とし、Sauter径の最
小値を転化率0.7%における65μmとした以外は、
実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を得た。
得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に示す。
【0047】転化率0.3〜3.0%の範囲のSaut
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径
も粗く、フィッシュアイも多かった。
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径
も粗く、フィッシュアイも多かった。
【0048】比較例3 正味撹拌動力を1.25kw/m3とし、Sauter
径の最小値を転化率0.7%における68μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
径の最小値を転化率0.7%における68μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
【0049】転化率0.3〜3.0%の範囲のSaut
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、粒径も粗く、フィッ
シュアイも多かった。
er径の最小値は、60μmを越えるものであった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体は、粒径も粗く、フィッ
シュアイも多かった。
【0050】比較例4 正味撹拌動力を4.50kw/m3とし、Sauter
径の最小値を転化率0.4%における21μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
径の最小値を転化率0.4%における21μmとした以
外は、実施例1と同様の方法により塩化ビニル重合体を
得た。得られた塩化ビニル系重合体の評価結果を表2に
示す。
【0051】転化率0.3〜3.0%の範囲のSaut
er径の最小値は、30μm未満であった。また、得ら
れた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径も粗く、
フィッシュアイも多かった。
er径の最小値は、30μm未満であった。また、得ら
れた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径も粗く、
フィッシュアイも多かった。
【0052】比較例5 分散安定剤を(A)ケン化度80モル%,平均重合度2
600であるPVA0.05重量部と(B)ケン化度7
3モル%,平均重合度850であるPVA0.05重量
部とし、Sauter径の最小値を転化率0.4%にお
ける21μmとした以外は、実施例1と同様の方法によ
り塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニル系重合
体の評価結果を表2に示す。
600であるPVA0.05重量部と(B)ケン化度7
3モル%,平均重合度850であるPVA0.05重量
部とし、Sauter径の最小値を転化率0.4%にお
ける21μmとした以外は、実施例1と同様の方法によ
り塩化ビニル重合体を得た。得られた塩化ビニル系重合
体の評価結果を表2に示す。
【0053】転化率0.3〜3.0%の範囲のSaut
er径の最小値は、30μm未満であった。また、得ら
れた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径も粗く、
フィッシュアイも多かった。
er径の最小値は、30μm未満であった。また、得ら
れた塩化ビニル重合体は、嵩比重が低く、粒径も粗く、
フィッシュアイも多かった。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、転化率0.3〜3.0
%までの範囲で、Sauter径として表される塩化ビ
ニル系単量体液滴の平均液滴径の最小値を30〜60μ
mの範囲内にすることにより、重合時間4時間以下で
も、粒子径が細かく、嵩比重も高く、フィッシュアイも
良好な塩化ビニル系重合体を製造することができるの
で、工業的効果が極めて大である。
%までの範囲で、Sauter径として表される塩化ビ
ニル系単量体液滴の平均液滴径の最小値を30〜60μ
mの範囲内にすることにより、重合時間4時間以下で
も、粒子径が細かく、嵩比重も高く、フィッシュアイも
良好な塩化ビニル系重合体を製造することができるの
で、工業的効果が極めて大である。
Claims (4)
- 【請求項1】塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤及
び分散安定剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合を行い塩
化ビニル系重合体を4時間以下で重合する方法におい
て、塩化ビニル系単量体の塩化ビニル系重合体への転化
率0.3〜3.0%の範囲で、Sauter径として表
される塩化ビニル系単量体の液滴の平均液滴径の最小値
を30〜60μmの範囲内とすることを特徴とする塩化
ビニル系重合体の製造法。 - 【請求項2】分散安定剤として、(A)ケン化度75〜
90モル%、かつ、平均重合度2000〜4000であ
る部分ケン化ポリビニルアルコール及び(B)ケン化度
60〜85モル%、かつ、平均重合度300〜1500
である部分ケン化ポリビニルアルコールを用い、塩化ビ
ニル系単量体100重量部に対して、該分散安定剤の合
計量を0.04〜0.08重量部、分散安定剤(A)/
分散安定剤(B)(重量比率)=5/1〜20/1の範
囲内で用いることを特徴とする請求項1に記載の塩化ビ
ニル系重合体の製造法。 - 【請求項3】塩化ビニル系単量体及び水性媒体の重合反
応器への仕込時の正味攪拌動力を2.00〜4.00k
w/m3の範囲とし、塩化ビニル系単量体の塩化ビニル
系重合体への転化率0.5%〜3.0%の範囲で正味攪
拌動力を1.50〜2.00kw/m3の範囲とするこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ビニル系重
合体の製造法。 - 【請求項4】還流凝縮器を付設した重合反応器を用いる
ことを特徴とする請求項1〜3に記載の塩化ビニル系重
合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24522297A JPH1180212A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 塩化ビニル系重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24522297A JPH1180212A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 塩化ビニル系重合体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180212A true JPH1180212A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17130468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24522297A Pending JPH1180212A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 塩化ビニル系重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180212A (ja) |
-
1997
- 1997-09-10 JP JP24522297A patent/JPH1180212A/ja active Pending
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