JP2000216392A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2000216392A
JP2000216392A JP1710499A JP1710499A JP2000216392A JP 2000216392 A JP2000216392 A JP 2000216392A JP 1710499 A JP1710499 A JP 1710499A JP 1710499 A JP1710499 A JP 1710499A JP 2000216392 A JP2000216392 A JP 2000216392A
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semiconductor device
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JP1710499A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yoshida
岳司 吉田
Masahiko Suzumura
正彦 鈴村
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Yoshiki Hayazaki
嘉城 早崎
Yoshifumi Shirai
良史 白井
Takashi Kishida
貴司 岸田
仁路 ▲高▼野
Kimimichi Takano
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アバランシェ耐量やESD耐量のような耐量
を向上させる。 【解決手段】 半導体基板101上に絶縁層102を介
してn型半導体層103を形成して成るSOI構造の基
板を有する半導体装置の断面構造において、n+型ソー
ス領域106と絶縁層102との間のウェル領域に低抵
抗p型ウェル領域112を形成し、この部分での電圧降
下を小さくすることで、n型半導体層103、p型ウェ
ル領域105およびn+型ソース領域106により形成
される寄生的なトランジスタをオンになり難くする。ま
た、低抵抗p型ウェル領域112の形成方法について
は、例えば、p型ウェル領域形成マスクを用いて、高エ
ネルギーイオン注入により、p型ウェル領域105の底
面に低抵抗p型ウェル領域112を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチとして用
いられる低容量化が可能な半導体装置およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチ要素として高周波信号を
オン・オフする半導体スイッチのニーズが高まってい
る。このような半導体スイッチとしてはアナログスイッ
チや半導体リレーなどが知られている。これらの半導体
スイッチを高周波信号のオン・オフに用いる場合、オン
時には電流−電圧特性が線形、つまりオフセットがな
く、かつ低抵抗であること、およびオフ時には高周波遮
断特性が良い、つまり出力容量が小さいことが半導体素
子に要求される。また、この類の半導体スイッチにおい
てはある程度の高耐圧が要求され、オン・オフの切り替
えの瞬間に生じるスパイク電圧などに対する耐量も必要
である。
【0003】この種の半導体素子としては、SOI構造
の横型二重拡散型絶縁ゲートトランジスタ(LDMOS
FET:Lateral Double-Diffused MOSFET)があり、こ
の断面構造を図5に示す。
【0004】この図に示すSOI−LDMOSFET5
00の構造では、単結晶シリコンよりなる支持用の半導
体基板101の一主表面上にシリコン酸化膜よりなる絶
縁層102を介してn型半導体層103を形成したSO
I構造としてある。
【0005】なお、SOI構造の基板の製造には、単結
晶シリコン中に酸素をイオン注入して内部に絶縁層を形
成するSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)
法、絶縁層102上に単結晶シリコンの基板を張り合わ
せる張り合わせSOI法、半導体基板101の表面にシ
リコン酸化膜の絶縁層102を形成した後に単結晶シリ
コンを成長させるSOI成長法、および陽極酸化によっ
てシリコンを部分的に多孔質化し酸化することによって
形成する方法などが知られている。SOI成長法での単
結晶シリコンは、気相、液相、個相のいずれかで成長さ
せる。
【0006】SOI−LDMOSFET500は、半導
体基板101上に絶縁層102を介してn型半導体層1
03を形成したSOI構造の基板を有し、半導体層10
3の表面側にn+型ドレイン領域104と、これと離間
してp型ウェル領域105が形成され、この中にn+型
ソース領域106が形成される。p型ウェル領域105
はn型半導体層103の表面から絶縁層102に到達す
るように形成され、かつn+型ドレイン領域104とは
所定の耐圧を保持可能に所定距離(ドリフト距離)だけ
離間して形成される。また、n+型ソース領域106も
n型半導体層103の表面(p型ウェル領域105の表
面)に露出するように形成される。
【0007】p型ウェル領域105のうちで、n+型ソ
ース領域106とn+型ドレイン領域104の間に位置
する部位上には、ゲート絶縁膜108を介してポリシリ
コンなどからなる絶縁ゲート型のゲート電極109が形
成される。また、n+型ドレイン領域104上にはドレ
イン電極110が形成され、p型ウェル領域105とn
+型のソース領域106に跨る形でソース電極111が
形成されている。
【0008】このように、図5に示す従来のSOI−L
DMOSFETは上記構造を有するように形成される。
【0009】なお、特開平3−288442号公報に
は、LDD型MOSトランジスタにおいて、LDD領域
における不純物濃度の垂直方向分布が半導体基板表面近
傍で一様であるMOSトランジスタが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示す半導体装置では、電流の集中によって故障を誘発す
るという課題がある。以下、この故障を誘発する動作に
ついて、その説明図である図6を用いて説明を行う。
【0011】SOI−LDMOSFET500がオフ状
態の場合に、ドレイン電極110とソース電極111と
の間にドレイン電極110が高電位となるような電圧V
が印加されると、p型ウェル領域105とn型半導体層
103との接合に空乏層が形成される。
【0012】そして、電圧Vが耐圧を越えると、図6に
示すように電界が最も大きくなるp型ウェル領域105
とn型半導体層103の接合近傍で、なだれ増幅的に電
子・正孔対が生成される(ブレークダウン)。これら生
成されたキャリアはポテンシャルの勾配に従って移動す
る。すなわち、正孔はp型ウェル領域105を通ってソ
ース電極111に移動する一方で、電子はn型半導体層
103、n+型ドレイン領域104を通ってドレイン電
極110に移動する。
【0013】ここで、n型半導体層103の厚みが薄い
ほど、n+型ソース領域106と絶縁層102との間の
距離が短くなり、この部分のp型ウェル領域105の断
面積が小さくなるので、この部分の抵抗Rが大きくな
る。そうすると、正孔がこの領域を通過してソース電極
111方向に移動するので、抵抗Rの増大に応じてその
抵抗Rでの電圧降下が大きくなる。
【0014】他方、n型半導体層103、p型ウェル領
域105およびn+型ソース領域106により寄生的な
npn型のトランジスタTrが形成されるが、このトラ
ンジスタTrのベースに接続される形になる抵抗Rでの
前述の電圧降下によって、トランジスタTrのベース・
エミッタ間が順バイアスされることになる。つまり、n
型半導体層103の厚みが薄いほど増大する抵抗Rでの
電圧降下によってトランジスタTrがオンするのであ
る。
【0015】この現象(バイポーラアクションと呼ぶ)
は表面構造上一部の領域で発生するため、一部領域の温
度が上昇し(ホットスポツトが生じる)、電子・正孔対
の生成が加速され、これによって流れる電流が大きくな
り、さらにこの領域の温度が上昇するというような正帰
還がかかり、ついには電流の集中によって故障を誘発し
てしまう。
【0016】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、アバランシェ耐量やESD耐量のよ
うな耐量を向上させることができる半導体装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の半
導体装置は、半導体基板上に絶縁層を介して第一導電型
の半導体層を形成して成るSOI構造の基板を有し、前
記半導体層の上面側に形成された高濃度第一導電型のド
レイン領域と、前記ドレイン領域と離間して前記半導体
層の上面から前記絶縁層まで形成された第二導電型のウ
ェル領域と、前記ウェル領域内であって当該ウェル領域
の上面側に形成された高濃度第一導電型のソース領域
と、前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記ウ
ェル領域の上方にゲート絶縁膜を介して配置されたゲー
ト電極と、前記ドレイン領域に接続されたドレイン電極
と、前記ソース領域と前記ゲート電極が敷設されていな
い前記ウェル領域とに接続されたソース電極と、前記ソ
ース領域と前記絶縁層との間の前記ウェル領域に形成さ
れた高濃度第二導電型層とにより成る断面構造を有する
ものである。
【0018】この構造では、上記バイポーラアクション
発生原因となる電圧降下が増大し得る領域、すなわちソ
ース領域と絶縁層との間のウェル領域には、低抵抗とな
る高濃度第二導電型層が形成されているので、この部分
での電圧降下が小さくなる。この結果、半導体層、ウェ
ル領域およびソース領域により形成される寄生的なトラ
ンジスタがオンになるのを防止することが可能になる。
これにより、アバランシェ耐量やESD耐量のような耐
量を向上させることができる。
【0019】なお、半導体装置は、前記絶縁層がAl
N、または類似のSiO2 より低誘電率で高熱伝導度を
持つ材料により形成されるものでもよい(請求項2)。
これによれば、寄生容量の低減が可能になると同時に、
オン抵抗とドレイン電流によって半導体層内で発生する
熱が効率よく基板に逃げるので、素子の発熱および熱破
壊を抑制することが可能になる。
【0020】また、半導体装置は、前記絶縁層を介した
前記半導体層の少なくともドリフト領域が、SiC、ま
たは類似のSiより広いバンドギャップを持つ材料によ
り形成されるものでもよい(請求項3)。これによれ
ば、オン抵抗が低くなり、耐圧が高くなると同時に、半
導体層内で発生する熱が効率よく半導体基板に逃げるの
で、素子の発熱および熱破壊を抑制することが可能にな
る。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1記載の半
導体装置を製造するための製造方法であって、前記ウェ
ル領域形成のためのマスクと同一のものを用いて、高エ
ネルギーイオン注入によって、前記ウェル領域内底面に
前記高濃度第二導電型層を形成する工程を有する。この
方法によれば、高濃度第二導電型層がソース領域と絶縁
層との間に形成される。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1記載の半
導体装置を製造するための製造方法であって、前記半導
体基板上に前記絶縁層を介して、この絶縁層側の層が高
濃度第二導電型にされたエピタキシャル基板によりなる
層を形成し、その絶縁層側の層における前記ソース領域
直下に相当する部分以外の高濃度第二導電型をカウンタ
ードーピングによって第一導電型にする工程を有する。
この方法によれば、高濃度第二導電型層がソース領域と
絶縁層との間に形成されるとともに、半導体層がエピタ
キシャル基板によりなる層で形成される。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1記載の半
導体装置を製造するための製造方法であって、前記ドレ
イン領域、ウェル領域およびソース領域を形成する前の
前記半導体層に前記高濃度第二導電型層を形成する工程
と、この工程後の半導体層を、その高濃度第二導電型層
が形成されている面で前記半導体基板上の前記絶縁層に
張り合わせる工程とを有する。この方法によれば、高濃
度第二導電型層がソース領域と絶縁層との間に形成され
る。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態に係
る半導体装置としてのSOI構造のNチャネルLDMO
SFETを示す断面図で、この図を用いて以下に第1実
施形態の説明を行う。
【0025】本SOI−LDMOSFET100は、半
導体基板101上に絶縁層102を介してn型半導体層
103を形成して成るSOI構造の基板を有し、n型半
導体層103の上面(表面)側に形成されたn+型ドレ
イン領域104と、このn+型ドレイン領域104と離
間してn型半導体層103の上面から絶縁層102まで
形成されたp型ウェル領域105と、このp型ウェル領
域105内であって当該p型ウェル領域105の上面側
に形成されたn+型ソース領域106と、このn+型ソ
ース領域106を挟んでn+型ドレイン領域104と対
向するp型ウェル領域105の上面側に形成されたp型
ベースコンタクト領域107と、n+型ドレイン領域1
04とn+型ソース領域106との間のp型ウェル領域
105の上方にゲート絶縁膜108を介して配置された
ゲート電極109と、n+型ドレイン領域104に接続
されたドレイン電極110と、n+型ソース領域106
とゲート電極109が敷設されていないp型ウェル領域
105のp型ベースコンタクト領域107とに接続され
たソース電極111と、n+型ソース領域106と絶縁
層102との間のウェル領域に形成された低抵抗p型ウ
ェル領域(高濃度第二導電型層)112とにより成る断
面構造を有している。
【0026】また、SOI−LDMOSFET100
は、n型半導体層103、p型ウェル領域105、n+
型ソース領域106およびp型ベースコンタクト領域1
07が、n+型ドレイン領域104を表面的に取り囲
む、いわゆるドーナツ状の形状をしている。
【0027】次に、このような構造を有するSOI−L
DMOSFET100は、オフ状態以外では通常の二重
拡散金属酸化膜半導体装置と同様に動作するので、その
オフ状態での動作について説明する。
【0028】ドレイン電極110とソース電極111の
間に印加される電圧が耐圧を越えると、p型ウェル領域
105とn型半導体層103の接合近傍で、なだれ増幅
的に電子・正孔対が生成される。これら生成されたキャ
リアはポテンシャルの勾配に従って移動する。すなわ
ち、電子はn型半導体層103、n+型ドレイン領域1
04を通ってドレイン電極110に移動する一方で、正
孔はp型ウェル領域105、低抵抗p型ウェル領域11
2を通ってソース電極111に移動する。
【0029】ここで、上述のバイポーラアクション発生
原因となる電圧降下が増大し得る領域、すなわちn+型
ソース領域106と絶縁層102との間のウェル領域に
は、低抵抗p型ウェル領域112が形成されているの
で、この部分での電圧降下が小さくなる。この結果、n
型半導体層103、p型ウェル領域105およびn+型
ソース領域106により形成される寄生的なnpn型の
トランジスタTrがオンになるのを防止することが可能
になる。これにより、正帰還による電流の集中、熱破壊
という故障発生を防止することができるとともに耐量を
向上させることができる。
【0030】図2は本発明の第2実施形態に係る半導体
装置の製造方法の説明図で、この図を用いて以下に第2
実施形態の説明を行う。ただし、第2実施形態では、第
1実施形態のSOI−LDMOSFET100の製造方
法について説明する。
【0031】先ず、図2(a)に示すように、通常のD
MOSFET工程において、p型ウェル領域105を形
成する。
【0032】この後、図2(b)に示すように、p型ウ
ェル領域形成マスク213を用いて、高エネルギーイオ
ン注入により、p型ウェル領域105の底面に低抵抗p
型ウェル領域112を形成する。
【0033】この後、上記工程で作成した図2(b)で
示すSOI基板に対して、通常のDMOSFET工程に
従って半導体動作層を形成する。
【0034】以上により、図1に示したSOI−LDM
OSFET100を製造することができる。また、上記
工程は、マスク枚数の増加もなく、平易な方法であり、
著しく困難な製造装置を必要としないため、SOI−L
DMOSFET100を安価に製造することができる。
【0035】図3は本発明の第3実施形態に係る半導体
装置の製造方法の説明図で、この図を用いて以下に第3
実施形態の説明を行う。ただし、第3実施形態では、第
1実施形態のSOI−LDMOSFET100の製造方
法について説明する。
【0036】先ず、図3(a)に示すように、半導体の
動作層として高濃度p型層314aを持つエピタキシャ
ル基板314を用意して、このエピタキシャル基板31
4を高濃度p型層314aの面で半導体基板101上の
絶縁層102に張り合わせ、熱処理により張り合わせ界
面の強度を上げる。
【0037】この後、図3(b)に示すように、低抵抗
p型ウェル領域112を形成すべき領域上方のエピタキ
シャル基板314上面にマスク315を設け、この後、
高濃度p型層314aに高エネルギー注入によりカウン
タードーピングを行う。これにより、マスク315の下
方に残存した高濃度p型層314aが低抵抗p型ウェル
領域112として得られる。
【0038】この後、上記工程で作成した図3(c)で
示すSOI基板に対して、通常のDMOSFET工程に
従って半導体動作層を形成する。
【0039】以上により、図1に示したSOI−LDM
OSFET100を製造することができる。また、この
ような張り合わせによるSOI基板の作成は、いずれの
工程も平易な方法であり、著しく困難な製造装置を必要
としないため、SOI−LDMOSFET100を安価
に製造することができる。
【0040】図4は本発明の第4実施形態に係る半導体
装置の製造方法の説明図で、この図を用いて以下に第4
実施形態の説明を行う。ただし、第4実施形態では、第
1実施形態のSOI−LDMOSFET100の製造方
法について説明する。
【0041】先ず、図4(a)に示すように、n型半導
体層103の厚みT1より厚いn型半導体層403を用
意して、このn型半導体層403の一の面上における低
抵抗p型ウェル領域112を形成すべき領域以外をマス
ク416で覆う。この後、マスク416側からn型半導
体層403に対して通常のイオン注入を行う。これによ
り、マスク416で覆われていないn型半導体層403
に低抵抗p型ウェル領域112が形成される。
【0042】この後、マスク416を除去してから、図
4(b)に示すように、n型半導体層403を低抵抗p
型ウェル領域112が形成されている面で半導体基板1
01上の絶縁層102に張り合わせ、熱処理により張り
合わせ界面の強度を上げる。それから、n型半導体層4
03の厚みがn型半導体層103の所定の厚みT1にな
るようにn型半導体層403上部を研磨する。
【0043】この後、上記工程で作成した図4(c)で
示すSOI基板に対して、通常のDMOSFET工程に
従って半導体動作層を形成する。
【0044】以上により、図1に示したSOI−LDM
OSFET100を製造することができる。また、この
ような張り合わせによるSOI基板の作成は、いずれの
工程も平易な方法であり、著しく困難な製造装置を必要
としないため、SOI−LDMOSFET100を安価
に製造することができる。
【0045】なお、第1〜第4実施形態では、本発明の
第一導電型および第二導電型は、それぞれ、n型および
p型になっているが、これに限らず、p型およびn型で
もよいのは言うまでもない。
【0046】また、第1〜第4実施形態では、SOI−
LDMOSFET100は、絶縁層102がAlN、ま
たは類似のSiO2 より低誘電率で高熱伝導度を持つ材
料により形成されるものでもよい。このように、埋め込
み酸化膜よりなる絶縁層102を、AlN、または類似
のSiO2 より低誘電率で高熱伝導度を持つ材料により
形成すると、寄生容量の低減が可能になると同時に、オ
ン抵抗とドレイン電流によって半導体層103内で発生
する熱が効率よく基板に逃げるので、素子の発熱および
熱破壊を抑制することが可能になる。
【0047】さらに、第1〜第4実施形態では、SOI
−LDMOSFET100は、絶縁層102を介した半
導体層103の少なくともドリフト領域が、SiC、ま
たは類似のSiより広いバンドギャップを持つ材料によ
り形成されるものでもよい。このように、埋め込み酸化
膜よりなる絶縁層102を介した一主表面の半導体層1
03が、Siに比べ高移動度、高熱伝導度、高電界強度
を持つSiC、または類似のSiより広いバンドギャッ
プを持つ材料により形成すると、オン抵抗が低くなり、
耐圧が高くなると同時に、半導体層103内で発生する
熱が効率よく基板に逃げるので、素子の発熱および熱破
壊を抑制することが可能になる。
【0048】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1記載の発明によれば、半導体基板上に絶縁層を介して
第一導電型の半導体層を形成して成るSOI構造の基板
を有し、前記半導体層の上面側に形成された高濃度第一
導電型のドレイン領域と、前記ドレイン領域と離間して
前記半導体層の上面から前記絶縁層まで形成された第二
導電型のウェル領域と、前記ウェル領域内であって当該
ウェル領域の上面側に形成された高濃度第一導電型のソ
ース領域と、前記ドレイン領域と前記ソース領域との間
の前記ウェル領域の上方にゲート絶縁膜を介して配置さ
れたゲート電極と、前記ドレイン領域に接続されたドレ
イン電極と、前記ソース領域と前記ゲート電極が敷設さ
れていない前記ウェル領域とに接続されたソース電極
と、前記ソース領域と前記絶縁層との間の前記ウェル領
域に形成された高濃度第二導電型層とにより成る断面構
造を有するので、アバランシェ耐量やESD耐量のよう
な耐量を向上させることができる。
【0049】請求項2記載の発明によれば、前記絶縁層
がAlN、または類似のSiO2 より低誘電率で高熱伝
導度を持つ材料により形成されるので、寄生容量の低減
が可能になると同時に、オン抵抗とドレイン電流によっ
て半導体層内で発生する熱が効率よく基板に逃げるの
で、素子の発熱および熱破壊を抑制することが可能にな
る。
【0050】請求項3記載の発明によれば、前記絶縁層
を介した前記半導体層の少なくともドリフト領域が、S
iC、または類似のSiより広いバンドギャップを持つ
材料により形成されるので、オン抵抗が低くなり、耐圧
が高くなると同時に、半導体層内で発生する熱が効率よ
く半導体基板に逃げるので、素子の発熱および熱破壊を
抑制することが可能になる。
【0051】請求項4記載の発明であって、請求項1記
載の半導体装置を製造するための製造方法によれば、前
記ウェル領域形成のためのマスクと同一のものを用い
て、高エネルギーイオン注入によって、前記ウェル領域
内底面に前記高濃度第二導電型層を形成する工程を有す
るので、高濃度第二導電型層をソース領域と絶縁層との
間に形成することができる。これにより、アバランシェ
耐量やESD耐量のような耐量を向上させることができ
る半導体装置を提供することが可能になる。
【0052】請求項5記載の発明であって、請求項1記
載の半導体装置を製造するための製造方法によれば、前
記半導体基板上に前記絶縁層を介して、この絶縁層側の
層が高濃度第二導電型にされたエピタキシャル基板によ
りなる層を形成し、その絶縁層側の層における前記ソー
ス領域直下に相当する部分以外の高濃度第二導電型をカ
ウンタードーピングによって第一導電型にする工程を有
するので、高濃度第二導電型層をソース領域と絶縁層と
の間に形成することができるとともに、半導体層をエピ
タキシャル基板によりなる層で形成することができる。
これにより、アバランシェ耐量やESD耐量のような耐
量を向上させることができる半導体装置を提供すること
が可能になる。
【0053】請求項6記載の発明であって、請求項1記
載の半導体装置を製造するための製造方法によれば、前
記ドレイン領域、ウェル領域およびソース領域を形成す
る前の前記半導体層に前記高濃度第二導電型層を形成す
る工程と、この工程後の半導体層を、その高濃度第二導
電型層が形成されている面で前記半導体基板上の前記絶
縁層に張り合わせる工程とを有するので、高濃度第二導
電型層をソース領域と絶縁層との間に形成することがで
きる。これにより、アバランシェ耐量やESD耐量のよ
うな耐量を向上させることができる半導体装置を提供す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置として
のSOI構造のNチャネルLDMOSFETを示す断面
図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造
方法の説明図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の製造
方法の説明図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る半導体装置の製造
方法の説明図である。
【図5】従来のSOI構造のLDMOSFETの断面構
造を示す図である。
【図6】故障を誘発する動作説明図である。
【符号の説明】
100 SOI−LDMOSFET 101 半導体基板 102 絶縁層 103 n型半導体層 104 n+型ドレイン領域 105 p型ウェル領域 106 n+型ソース領域 107 p型ベースコンタクト領域 108 ゲート絶縁膜108 109 ゲート電極 110 ドレイン電極 111 ソース電極 112 低抵抗p型ウェル領域
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 裕二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 早崎 嘉城 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 白井 良史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 岸田 貴司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 ▲高▼野 仁路 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5F110 AA02 AA13 BB12 CC02 DD12 DD22 FF02 GG01 HJ06 HJ13 HJ15 HM02 HM04 HM12 QQ17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に絶縁層を介して第一導電
    型の半導体層を形成して成るSOI構造の基板を有し、 前記半導体層の上面側に形成された高濃度第一導電型の
    ドレイン領域と、 前記ドレイン領域と離間して前記半導体層の上面から前
    記絶縁層まで形成された第二導電型のウェル領域と、 前記ウェル領域内であって当該ウェル領域の上面側に形
    成された高濃度第一導電型のソース領域と、 前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記ウェル
    領域の上方にゲート絶縁膜を介して配置されたゲート電
    極と、 前記ドレイン領域に接続されたドレイン電極と、 前記ソース領域と前記ゲート電極が敷設されていない前
    記ウェル領域とに接続されたソース電極と、 前記ソース領域と前記絶縁層との間の前記ウェル領域に
    形成された高濃度第二導電型層とにより成る断面構造を
    有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層は、AlN、または類似のS
    iO2 より低誘電率で高熱伝導度を持つ材料により形成
    される請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層を介した前記半導体層の少な
    くともドリフト領域が、SiC、または類似のSiより
    広いバンドギャップを持つ材料により形成される請求項
    1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置を製造するた
    めの製造方法であって、前記ウェル領域形成のためのマ
    スクと同一のものを用いて、高エネルギーイオン注入に
    よって、前記ウェル領域内底面に前記高濃度第二導電型
    層を形成する工程を有する半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置を製造するた
    めの製造方法であって、前記半導体基板上に前記絶縁層
    を介して、この絶縁層側の層が高濃度第二導電型にされ
    たエピタキシャル基板によりなる層を形成し、その絶縁
    層側の層における前記ソース領域直下に相当する部分以
    外の高濃度第二導電型をカウンタードーピングによって
    第一導電型にする工程を有する半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の半導体装置を製造するた
    めの製造方法であって、前記ドレイン領域、ウェル領域
    およびソース領域を形成する前の前記半導体層に前記高
    濃度第二導電型層を形成する工程と、この工程後の半導
    体層を、その高濃度第二導電型層が形成されている面で
    前記半導体基板上の前記絶縁層に張り合わせる工程とを
    有する半導体装置の製造方法。
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JPWO2013035843A1 (ja) * 2011-09-08 2015-03-23 株式会社タムラ製作所 Ga2O3系半導体素子

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