JP2000204251A - 熱硬化性低誘電樹脂組成物及び回路積層板 - Google Patents

熱硬化性低誘電樹脂組成物及び回路積層板

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JP2000204251A
JP2000204251A JP11004737A JP473799A JP2000204251A JP 2000204251 A JP2000204251 A JP 2000204251A JP 11004737 A JP11004737 A JP 11004737A JP 473799 A JP473799 A JP 473799A JP 2000204251 A JP2000204251 A JP 2000204251A
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Takeshi Hashimoto
武司 橋本
Masaharu Kobayashi
正治 小林
Takeshi Sato
健 佐藤
Daisuke Orino
大輔 織野
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プリント配線に使用するための低誘電率、低
誘電正接で金属への接着性に優れ、作業時の樹脂の飛び
散りがきわめて少ない熱硬化性低誘電樹脂組成物及びそ
れを用いた積層板、金属張積層板等を提供することを目
的とする。 【課題】 【解決手段】 成分(a)シロキサン変性ポリイ
ミドと、成分(b)下記式(1−1)あるいは式(1−
2)で示される化合物、成分(c)マレイミド基を2個
以上含有する化合物および成分(d)特定のジアミン化
合物又は両末端にアミノ基を有するポリシロキサン化合
物を含有する熱硬化性低誘電樹脂組成物、該組成物を充
填した積層板及び金属張積層板。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線に使
用するための低誘電率、低誘電正接で金属への接着性に
優れ、打ち抜きや切断等の作業時に樹脂の飛び散りがき
わめて少ない熱硬化性低誘電樹脂組成物、積層板及び金
属張積層板等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子システムの信号スピード及び
作動周波数が飛躍的に増加してきているので、高周波領
域で用いられる電子システムには、耐熱性に優れ、低誘
電率、低誘電正接の積層板用樹脂及びプリプレグ等積層
板、金属張積層板等が望まれている。低誘電材料を使用
した積層板、金属張積層板等は電気信号の伝搬速度を早
くすることができるため、より速いスピードで信号の処
理を行うことができるようになる。
【0003】誘電率の小さいフッ素樹脂やポリフェニレ
ンエーテル樹脂などが提案されているが、作業性、接着
性が悪く信頼性に欠ける等の問題があった。そこで、作
業性、接着性を改善する目的でエポキシ変性ポリフェニ
レンエーテルあるいはポリフェニレンエーテル変性エポ
キシが提案されている。しかしエポキシ樹脂の誘電率が
高く満足な特性が得られていない。ポリフェニレンエー
テル樹脂と多官能シアン酸エステル樹脂類、さらにこれ
にその他の樹脂を配合し、ラジカル重合開始剤を添加
し、予備反応させてなる硬化可能な樹脂組成物(特開昭
57−185350)が知られているが、誘電率の低下
は不十分であった。
【0004】また、熱硬化性の1,2−ポリブタジエン
を主成分とするポリブタジエン樹脂は低誘電率である
が、接着性及び耐熱性が不十分であった。ポリフェニレ
ンエーテル樹脂100重量部に対し1,2−ポリブタジ
エン樹脂5〜20重量部、架橋性モノマー5〜10重量
部およびラジカル架橋剤を配合した組成物(特開昭61
−83224)が知られている。しかしながら、分子量
数千の1,2−ポリブタジエン樹脂を用いた場合には組
成物から溶剤を除いた場合にベタツキが残り、ガラス基
材等に塗布、含浸して得られるプリプレグがタックフリ
ーの状態を維持できないので実用上問題があった。一方
ベタツキをなくすために高分子量の1,2−ポリブタジ
エンを用いる方法があるが、溶媒への溶解性が低下し、
溶液が高粘度になり流動性が低下し実用上問題であっ
た。フルオロカーボン繊維からなる布に熱硬化性樹脂を
含浸した低誘電積層板、銅張積層板(特公平8−257
8097)も提案されている。しかしながら、フルオロ
カーボン繊維と熱硬化性樹脂との密着性を向上させるた
めにフルオロカーボン繊維の表面を処理しなくてはなら
ないこと、及びフルオロカーボン繊維の価格が高いた
め、最終的な積層板、銅張積層板が非常に高価になって
しまい実用化されずにいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プリント配
線に使用するための低誘電率、低誘電正接で金属への接
着性に優れ、作業時の樹脂の飛び散りがきわめて少ない
熱硬化性低誘電樹脂組成物及びそれを用いた積層板、金
属張積層板等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、成分
(a)シロキサン変性ポリイミドと、成分(b)下記式
(1−1)ないし(1−2)で示される化合物、成分
(c)マレイミド基を2個以上含有する化合物および
(d)下記式(2)で示されるジアミン化合物ないし式
(3)で示される両末端にアミノ基を有する、好ましく
は重量平均分子量200〜7000の、ポリシロキサン
化合物を含有する熱硬化性低誘電樹脂組成物を提供す
る。本発明における好ましい上記各成分の配合比は、成
分(a)100重量部に対する、成分(b)、成分
(c)及び成分(d)の総和が10〜900重量部であ
り、成分(c)のマレイミド基1モル当量に対し、成分
(b)のアリル基もしくはメチルアリル基が0.1〜
2.0モル当量、成分(d)のアミノ基が0.1〜2.
0モル当量である。
【0007】
【化5】
【0008】H2N−R1−NH2
(2) (ただし、式中R1は2価の脂肪族基、芳香族基、脂環
式基を表す) (ただし、式中のR2は、2価の脂肪族基、芳香族基、
脂環式基を表し、nは1〜8の整数を示す)。第2の本
発明は、繊維強化材に上記熱硬化性低誘電樹脂組成物を
充填したプリプレグを1枚もしくは2枚以上積層した積
層板を提供する。第3の本発明は、上記積層板の片面な
いし両面に金属箔が積層されていることを特徴とする金
属張積層板を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、第1の熱硬化性低誘電樹脂組成物について
説明する。第1の熱硬化性低誘電樹脂組成物は、(a)
シロキサン変性ポリイミドと、成分(b)上記式(1−
1))または式(1−2)に示すアリル基もしくはメチ
ルアリル基を2個以上含有する化合物と、成分(c)マ
レイミド基を2個以上含有する化合物および成分(d)
上記式(2)に示すジアミン化合物または上記式(3)
に示す両末端にアミノ基を有するポリシロキサン化合物
から構成される。
【0010】シロキサン変性ポリイミドを使用すること
により、樹脂組成物の可とう性が良くなり、打ち抜きや
切断等の作業時に樹脂の飛び散りがきわめて少なくな
り、プリント配線板を製造する際、取り扱い性が良くな
り、歩留まりが向上する。また、シロキサン変性ポリイ
ミドの使用は、単なるポリイミドの使用に比して溶剤溶
解性の向上に寄与し、かつ低誘電化を向上させる効果が
ある。本発明に使用されるシロキサン変性ポリイミドと
しては、下記式(4a)で表される構造単位の少なくと
も1種を90〜40モル%と下記式(4b)で表される
構造単位の少なくとも1種を10〜60モル%とを含有
してなるものが例示される。式(4b)で表される構造
単位は、シロキサン変性ポリイミド中、好ましくは20
〜60モル%、さらに好ましくは25〜60モル%であ
る。
【0011】
【化6】
【0012】(式中Xは、直接結合、−O−、−SO
2−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF3
2−、−COOCH2CH2OCO−何れかの結合を示
し、Arは芳香環を有する下記式(5)の構造から選ば
れる二価の基を、Rはメチレン基がSiに結合している
−CH2OC64−または炭素原子数1〜10のアルキ
レン基を示し、nは1〜20の整数を意味する。)、
【0013】
【化7】
【0014】(式中R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同
じでも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基又はアルコキシ基を示すが、これら全ての基
が同時に水素原子であることはない。)。
【0015】シロキサン変性ポリイミドとしてより好ま
しくは、下記式(6a)で表される構造単位の少なくと
も1種を90〜40モル%と、下記式(6b)で表され
る構造単位の少なくとも1種を10〜60モル%含有す
るシロキサン変性ポリイミドである。式(6b)で表さ
れる構造単位は、式(4b)の場合と同じく、シロキサン
変性ポリイミド中、好ましくは20〜60モル%、さら
に好ましくは、25〜60モル%である。
【0016】
【化8】
【0017】(式中、Xは四価の芳香族基で3,3’,
4,4’−ジフェニルスルホン構造、3,3’,4,
4’−ビフェニル構造、2,3’,3,4’−ビフェニ
ル構造の何れかを、Arは上記式(5)に示される構造
単位から選ばれる二価の基を、Rはメチレン基がSiに
結合している−CH2OC64−または炭素原子数1〜
10のアルキレン基を示し、nは1〜20の整数を意味
する。)。
【0018】成分(a)のシロキサン変性ポリイミドは
重量平均分子量が5,000〜500,000、ガラス転
移点温度が150℃以下、誘電率が3.0以下のものが
好ましい。重量平均分子量が5,000〜300,00
0、ガラス転移点温度が140℃以下、誘電率が3.0
以下のものがより好ましく、重量平均分子量が10,0
00〜300,000、ガラス転移点温度が130℃以
下、誘電率が3.0以下のものがさらに好ましい。重量
平均分子量が上記範囲の下限より小さくなると熱安定性
が不良になり、耐熱性が低下し、上限より大きくなると
溶融粘度の増大により、樹脂組成物として使用した場
合、作業性、接着性が不良となる。ガラス転移点温度が
150℃より高くなると溶融温度が高くなり、作業温度
の上昇を招いたり、接着性が不良となったりする。誘電
率が3.0をこえると樹脂組成物の低誘電化を達成でき
図、内回路を微細化することが困難となる。
【0019】本発明に使用するシロキサン変性ポリイミ
ドは、一般的なポリイミドの製造方法を用いることによ
り得ることができる。即ち、各繰り返し構造単位に対応
するテトラカルボン酸二無水物と、各繰り返し構造単位
に対応するジアミン又はジイソシアナートとから製造が
できる。具体的には、テトラカルボン酸二無水物として
ピロメリト酸二無水物、3,3‘、4,4’−ジフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3‘,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3‘,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3‘,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エー
テル二無水物、4,4‘−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、エチレング
リコールビストリメリテート二無水物、2,2−ビス
[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
プロパン二無水物等を、より好ましくは3,3’,4,
4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物を前記の式(2)で表される化合物及び下記
式(8)で表されるシロキサン系化合物及び/又は芳香
族系ジアミン化合物とを反応させることにより製造する
ことができる。
【0020】 (式中、Rは式(4b)と同義であり、Yはアミノ基又は
イソシアナート基を示し、nは1〜20の整数を示
す。)。
【0021】ポリイミドの製造原料として使用する式
(8)で表されるシロキサン系化合物において、官能基
Yがアミノ基であるジアミン類としては、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10
−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、ア
ミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量
体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチル
ジシロキサン等が挙げられ、これらを併用することも可
能である。また、式(8)で表される化合物において、
官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナート類
としては、上記に示したジアミン類において、「アミ
ノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げるこ
とができる。上記式(8)で表される化合物において、
官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナート類
は、上記に例示した対応するジアミンを常法に従いホス
ゲンと反応させることにより容易に製造することができ
る。
【0022】本発明で使用されるシロキサン変性ポリイ
ミドの製造法をより具体的に説明する。原料として、テ
トラカルボン酸二無水物と式(8)で示されるジアミン
及び/又は芳香族ジアミンとを使用する場合、これらを
有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミン、トリエチ
ルアミン、亜リン酸トリフェニル等の触媒存在下(反応
物の20重量部以下)で、100℃以上、好ましくは1
80℃以上に加熱し、直接ポリイミドを得る方法、テト
ラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中、10
0℃以下で反応させポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸を得た後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸等
の脱水触媒(テトラカルボン酸二無水物の1〜5倍モ
ル)を加え、加熱によりイミド化を行うことでポリイミ
ドを得る方法、或いはこのポリアミド酸を、無水酢酸、
無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等
の脱水閉環剤と、必要に応じてピリジン、イソキノリ
ン、イミダゾール、トリエチルアミン等の閉環触媒(脱
水閉環剤及び閉環触媒はテトラカルボン酸二無水物の2
〜10倍モル)を添加して、比較的低温(室温〜100
℃程度)で化学閉環させる方法等がある。
【0023】上記の反応に用いる有機溶媒としては、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン
性極性溶媒、フェノール、クレゾール、キシレノール、
p−クロロフェノール等のフェノール系溶媒等が挙げら
れる。また、必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、メチル
セロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクレン、ニトロベンゼン等を先の溶媒に混合し
て用いることも可能である。
【0024】また、原料として、テトラカルボン酸二無
水物とジイソシアナートとを使用する場合には、上記し
たポリイミドを直接得る方法に準じて製造することが可
能であり、このときの反応温度は室温以上、特に60℃
以上であることが好ましい。テトラカルボン酸二無水物
とジアミン或いはジイソシアナートとの反応は等モル量
で反応させることにより、高重合度のポリイミドを得る
ことが可能であるが、必要に応じて何れか一方が10モ
ル%以下の範囲で過剰量用いてポリイミドを製造するこ
とも可能である。
【0025】アリル基もしくはメチルアリル基を3個以
上含有する化合物としては、樹脂組成物の硬化後の耐熱
性、誘電率特性の点から、前記式(1−1)ないし(1
−2)に示す化合物が選択される。これらの化合物は一
般に市販されており、容易に入手することができる。
【0026】マレイミド基を2個以上含有する化合物と
しては、いずれのものも使用できるが、電気的信頼性、
溶剤溶解性等の点から、下記式(7−1)ないし(7−
5)が特に好ましい。これらの化合物は一般に市販され
ており、容易に入手することができる。又従来公知の方
法により合成することもできる。
【0027】
【化9】
【0028】式(2)に示すジアミン化合物としては、
以下のものが例示される。3,3’−ジアミノビフェニ
ル、3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミ
ノビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、2,2−(3,3’−ジアミノ
ジフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノ
ジフェニル)プロパン、2,2−(4,4’−ジアミノ
ジフェニル)プロパン、2,2−(3,3’−ジアミノ
ジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,
4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’
−オキシジアニリン、4,4’−オキシジアニリン、
3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、1,3−ビス[1
−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼ
ン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−
メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−ア
ミノフェニル]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジ
フェニルエーテル、3,3’−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテ
ル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルエーテル、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニ
ル)−1−メチルエチル−ビス(3−アミノフェノキ
シ)]ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[3−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビ
ス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(3
−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)フルオレン、メチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等。好まし
いR1の構造としては、ビフェニル構造、ジフェニルメタ
ン構造、ジフェニルプロパン構造、ジフェニルヘキサフ
ルオロプロパン構造、ジフェニルエーテル構造、ジフェ
ニルスルフィド構造、ジフェニルスルホン構造、ジフェ
ニルベンゼン構造、ビスフェノキシベンゼン構造、ビス
フェノキシジフェニルエーテル構造、ビス(フェニルビ
スフェノキシ)ビフェニル構造、ビスフェノキシビフェ
ニルこ構造、ビス(フェノキシフェニル)スルホン構
造、ビス(フェノキシフェニル)プロパン構造、ビス
(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン構造、
ジフェニルフルオレン構造、炭素原子数1〜12のアル
キレン基が例示される。
【0029】前記式(3)で示される、両末端にアミノ
基を有する重量平均分子量200〜7,000のポリシ
ロキサン化合物としては、例えば、ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末
端のジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−ア
ミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサン等が
挙げられ、これらを混合して用いることも可能である。
好ましいR2としては、炭素原子数1〜4のアルキレン
基、二価のフェニル基、フェノキシ基が例示される。
【0030】熱硬化性低誘電樹脂組成物の配合割合は、
成分(a)100重量部に対して、成分(b)、成分
(c)及び成分(d)の総和が10〜900重量部、好
ましくは50〜900重量部、より好ましくは100〜
900重量部に設定することが好ましい。成分(b)、
成分(c)及び成分(d)の総和が上記範囲の下限より
少なくなると硬化した後、樹脂組成物の耐熱性、特にT
g、ヤング率の低下が著しくなり、目的の用途に適さな
い。また、900重量部より多くなると、樹脂組成物を
Bステージまで硬化した際に、樹脂組成物自体が脆くな
って樹脂の飛び散りの原因となる。また、成分(b)と
成分(c)の配合割合は、成分(c)のマレイミド基1
モル当量に対し、成分(b)のアリル基またはメチルア
リル基を0.1〜2.0モル当量、好ましくは0.3〜
1.8モル当量、より好ましくは0.5〜1.5モル当
量に設定することが好ましい。アリル基またはメチルア
リル基当量が上記範囲の下限より少なくなると、樹脂組
成物の硬化後、電気的な信頼性が悪くなり、上限より多
くなると、混合に際してゲル化するため、接着剤を調製
することができなくなる。成分(c)と成分(d)の配
合割合は、成分(c)のマレイミド基1モル当量に対
し、成分(d)のアミノ基が0.1〜2.0モル当量、
好ましくは0.1〜1.5モル当量、より好ましくは
0.1〜1.0モル当量に設定する。アミノ基当量が
0.1モル当量より少なくなると、樹脂組成物の硬化
後、誘電特性が悪くなり、上記範囲の上限より多くなる
と、混合に際してゲル化するため、接着剤を調製するこ
とができなくなる。
【0031】成分(a)、成分(b)、成分(c)及び
成分(d)の混合は、それらを溶解する溶媒中で行うこ
ともできる。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホ
ラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリドン、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシメタン、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン
等が挙げられ、これらの中から、各成分が溶解するよう
に種類と量を適宜選択して使用する。
【0032】熱硬化性低誘電樹脂組成物においては、乾
燥時、又は加熱硬化時における反応を促進させるため
に、必要に応じて、ジアザビシクロオクタン、又はメチ
ルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオ
キサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパー
オキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセ
トンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5トリメチルヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、2,2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジ
メチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、
1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミ
ルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、アセチルパーオキ
サイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパー
オキサイド、デカノイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−
トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、スクシニック
アシッドパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジ−
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチ
ルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピ
ルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−ミリ
スティルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシ
エチルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3
−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−ア
リルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ
アセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t
−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ
ネオデカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブ
チルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサネート、
t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t
−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミル
パーオキシオクテート、t−ヘキシルパーオキシネオデ
カネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブ
チルパーオキシネオヘキサネート、アセチルシクロヘキ
シルスルフォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シアリルカーボネート等の有機過酸化物、1,2−ジメ
チルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプ
タデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−
2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニ
ルイミダゾール・トリメリット酸塩、1−ベンジル−2
−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5
−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−
イソプロピルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジ
ルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−イソプロピルイミダゾ
ール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリウムトリメリ
テート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウ
ムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メ
チルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4−メチ
ルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダ
ゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2−メ
チルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2−フェ
ニルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2,4−
ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−
(1’)]−エチル−s−トリアジン−イソシアヌール
酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒド
ロキシメチルイミダゾール、4,4’−メチレン−ビス
−(2−エチル−5−メチルイミダゾール)、1−アミ
ノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)
イミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジ
ルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾール
・ベンゾトリアゾール付加物、1−アミノエチル−2−
エチルイミダゾール、1−(シアノエチルアミノエチ
ル)−2−メチルイミダゾール、N,N’−[2−メチ
ルイミダゾリル−(1)−エチル]−アジポイルジアミ
ド、N,N’−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−
エチル)尿素、N−(2−メチルイミダゾリル−1−エ
チル)尿素、N,N’−[2−メチルイミダゾリル−
(1)−エチル]ドデカンジオイルジアミド、N,N’
−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]エイコ
サンジオイルジアミド、1−ベンジル−2−フェニルイ
ミダゾール・塩化水素酸塩等のイミダゾール類、トリフ
ェニルフォスフィン等の反応促進剤を添加することもで
きる。
【0033】熱硬化性低誘電樹脂組成物にシランカップ
リング剤を添加することもできる。また、熱硬化性低誘
電樹脂組成物には、積層板あるいは金属張積層板に適用
した場合、樹脂組成物の流動性を安定させるために、平
均粒径1μm以下のフィラーを含ませることができる。
フィラーの含有率は、低誘電樹脂組成物の全固形分に対
し5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%、より
好ましくは20〜50重量%の範囲に設定される。含有
率が上記範囲の下限よりも低くなると流動性の安定化効
果が小さくなり、上限よりも多くなると積層板の接着強
度が低下し、誘電率が上昇する。フィラーとしては、例
えば、シリカ、石英粉、アルミナ、炭酸カルシウム、酸
化マグネシウム、ダイヤモンド粉、マイカ、フッ素樹
脂、ジルコン粉等が使用される。
【0034】次に、上記の熱硬化性低誘電樹脂組成物を
使用した本発明の積層板及び金属張積層板について説明
する。第2の本発明の繊維強化材に半硬化状態の上記樹
脂組成物を充填した積層板を作製するには、上記の上記
有機溶剤に溶解した熱硬化性低誘電樹脂組成物ワニス
を、繊維強化材に塗布、含浸させ、乾燥すればよい。も
しくは、樹脂組成物からなるフィルムを作成後、そのフ
ィルムを熱圧プレスにより繊維強化材の空孔に充填させ
てもよい。その際、乾燥後の樹脂組成物量は、繊維強化
材、例えば布の空隙を充填できる量とすることが好まし
い。繊維強化材の厚さは、0.05〜1mm、好ましく
は、0.1〜0.5mm、より好ましくは0.1〜0.
2mmの範囲に設定する。薄すぎる場合には繊維強化材
の強度が不充分になり、厚すぎる場合には、樹脂組成物
ワニスの塗布、含浸が困難となる。
【0035】繊維強化材に用いる材料としては耐熱性繊
維であることが好ましく、具体的には炭素繊維、ガラス
繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、ボロン
繊維、シリカ繊維あるいはテトラフルオロカーボン繊維
等を挙げることができる。これらの繊維は、長繊維、短
繊維の何れであっても良く、織布、不織布を使用しても
良い。これらの繊維は、単独で使用しても、2種以上を
併用しても良いが、特にアラミド繊維、芳香族ポリエス
テル繊維あるいはテトラフルオロカーボン繊維が好まし
い。樹脂組成物ワニスを繊維強化材に塗布、含浸させて
作製した積層板は、熱ラミネーター、カレンダー等を使
用して積層板の表面を平滑にしても良い。
【0036】第3の本発明である、繊維強化材に半硬化
状態の上記熱硬化性低誘電樹脂組成物を充填した積層板
の片面ないし両面に金属箔を積層一体化した金属張積層
板を作製するには、プレス機、真空プレス機又は熱ラミ
ネーター等を使用して半硬化状樹脂組成物を充填した上
記積層板の片面ないし両面に金属箔を張り合わせて積層
一体化すればよい。金属箔としては厚さ5μm〜200
μmの銅、白銅、銀、鉄、42合金、ステンレスが好ま
しく使用できる。
【0037】上記熱硬化性低誘電樹脂組成物が硬化状態
である金属張積層板を作製するには、基材に半硬化状態
の上記熱硬化性低誘電樹脂組成物を充填した積層板と金
属箔を加熱加圧により積層一体化すればよい。金属箔と
しては上記のものが使用できる。
【0038】なお、繊維強化材に、上記樹脂組成物を充
填し、半硬化状態である積層板の片面に金属箔を積層一
体化した片面金属張積層の樹脂組成物面の上に剥離性の
保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムとしては、
ポリプロピレンフィルム、フッ素樹脂系フィルム、ポリ
エチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、紙、及び場合によってはそれらにシリコーン樹脂で
剥離性を付与したもの等が挙げられる。これらの剥離性
フィルムは、90゜ピール強度が0.01〜7.0g/
cmの範囲にあることが望ましい。剥離強度が0.01
g/cmより小さい場合には積層板および片面金属張積
層板の搬送時に剥離性フィルムが簡単に剥離する等の問
題があり、7.0g/cmより大きい場合には剥離性フ
ィルムが積層板および片面金属張積層板からきれいに剥
がれず、作業性が悪くなる。こうして得られた低誘電熱
硬化性樹脂組成物、積層板及び金属張積層板(金属を除
外した部分)の誘電率は、3.0以下であることが好ま
しく、さらに好ましくは2.8以下である。誘電率が
3.0を超えると内回路を微細化することが困難にな
る。
【0039】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細
に説明する。
【実施例】(シロキサン変性ポリイミド合成例) 合成例1 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
プロパン29.42g(72ミリモル)と前記式(8)
においてY=NH2、R=プロピレン、n=8で表され
るジアミノシロキサン21.45g(28ミリモル)と
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物35.83g(100ミリモル)及びN−
メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と記す。)
300mlとを氷温下に導入し、1時間攪拌を続けた。
次いで、この溶液を室温で2時間反応させポリアミド酸
を合成した。得られたポリアミド酸に50mlのトルエ
ンと1.0gのp−トルエンスルホン酸を加え、160
℃に加熱し、反応の進行に伴ってトルエンと共沸してき
た水分を分離しながら、3時間イミド化反応を行った。
その後トルエンを留去し、得られたシロキサン変性ポリ
イミドワニスをメタノール中に注いで、得られた沈殿物
を分離、粉砕、洗浄、乾燥させる工程を経ることによ
り、上記した式で表される各構成単位のモル比が(4
a):(4b)=72:28で示される分子量18,0
00、Tg30℃、誘電率2.8のシロキサン変性ポリ
イミド78.4g(収率94%)を得た。得られたシロ
キサン変性ポリイミドの赤外吸収スペクトルを測定した
ところ、1718cm-1及び1783cm-1に典型的な
イミドの吸収が認められた。
【0040】合成例2 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
プロパン30.39g(74ミリモル)と前記式(8)
においてY=NH2、R=プロピレン、n=8で表され
るジアミノシロキサン19.94g(26ミリモル)と
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.42g(100ミリモル)及びNMP300
mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位の
モル比が(4a):(4b)=74:26で示される分
子量19,000、Tg45℃、誘電率2.9のシロキ
サン変性ポリイミド72.3g(収率95%)を得た。
得られたシロキサン変性ポリイミドの赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm
-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0041】合成例3 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
プロパン32.74g(80ミリモル)と前記式(8)
においてY=NH2、R=プロピレン、n=8で表され
るジアミノシロキサン15.54g(20ミリモル)と
2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物29.42g(100ミリモル)及びNMP300
mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位の
モル比が(4a):(4b)=80:20で示される分
子量10,000、Tg60℃、誘電率2.9のシロキ
サン変性ポリイミド69.7g(収率94%)を得た。
得られたシロキサン変性ポリイミドの赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm
-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0042】合成例4 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
プロパン29.42g(72ミリモル)と前記式(8)
においてY=NH2、R=プロピレン、n=1で表され
るジアミノシロキサン6.96g(28ミリモル)と
2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物35.83g(100ミリモル)及びNMP300
mlを用いて、合成例1と同様の方法で、各構成単位の
モル比が(4a):(4b)=72:28で示される分
子量17,000、Tg30℃、誘電率2.8のシロキ
サン変性ポリイミド67.9g(収率94%)を得た。
得られたシロキサン変性ポリイミドの赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1718cm-1及び1783cm
-1に典型的なイミドの吸収が認められた。
【0043】合成例5 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン41.48g(80ミリモル)
と前記式(8)においてY=NH2、R=プロピレン、
n=8で表されるジアミノシロキサン15.54g(2
0ミリモル)と2,3’,3,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物29.42g(100ミリモル)及
びNMP300mlを用いて、合成例1と同様の方法
で、各構成単位のモル比が(4a):(4b)=80:
20で示される分子量10,000、Tg60℃、誘電
率2.9のシロキサン変性ポリイミド81.2g(収率
94%)を得た。得られたシロキサン変性ポリイミドの
赤外吸収スペクトルを測定したところ、1718cm-1
及び1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。
【0044】(熱硬化性低誘電樹脂組成物作成例) 樹脂組成物作成例1 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミド樹脂10
0重量部、前記式(7−2)で示される化合物69重量
部、前記式(1−1)で示される化合物の内Rがメチル
基である化合物24重量部(マレイミド基1モル当量に
対するメチルアリル基のモル当量は1.0)、前記式
(3)で示される化合物の内R2がプロピレン、nが1
である化合物7重量部(マレイミド基1モル当量に対す
るアミノ基のモル当量は0.25)を、テトラヒドロフ
ラン中に添加して充分に混合、溶解し、固形分率30重
量%の樹脂組成物ワニスを得た。
【0045】樹脂組成物作成例2 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を273
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を97重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を30重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同
様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを
得た。
【0046】樹脂組成物作成例3 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を616
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を218重量部に(マ
レイミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当
量は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
がプロピレン、nが1である化合物7重量部を60重量
部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当
量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と
同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニス
を得た。
【0047】樹脂組成物作成例4 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を306
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を64重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は0.5)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を30重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同
様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを
得た。
【0048】樹脂組成物作成例5 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を253
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を117重量部に(マ
レイミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当
量は1.5)、前記式(3)で示される化合物の内R2
がプロピレン、nが1である化合物7重量部を30重量
部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当
量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と
同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニス
を得た。
【0049】樹脂組成物作成例6 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を233
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を155重量部に(マ
レイミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当
量は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
がプロピレン、nが1である化合物7重量部を80重量
部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当
量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と
同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニス
を得た。
【0050】樹脂組成物作成例7 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を314
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を39重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を47重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同
様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを
得た。
【0051】樹脂組成物作成例8 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を252
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を97重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を51重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.5)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同様
に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを得
た。
【0052】樹脂組成物作成例9 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を300
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を前記式(1−2)で
示される化合物の内Rがメチル基である化合物70重量
部に(マレイミド基1モル当量に対するメチルアリル基
のモル当量は1.0)、前記式(3)で示される化合物
の内R2がプロピレン、nが1である化合物7重量部を
30重量部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基
のモル当量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作
成例1と同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成
物ワニスを得た。
【0053】樹脂組成物作成例10 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を307
重量部に、前記式(1−1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を前記式(1−2)で
示される化合物の内Rが水素である化合物63重量部に
(マレイミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモ
ル当量は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内
2がプロピレン、nが1である化合物7重量部を30
重量部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモ
ル当量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例
1と同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワ
ニスを得た。
【0054】樹脂組成物作成例11 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を278
重量部に、前記式(1)で示される化合物の内Rがメチ
ル基である化合物24重量部を水素である化合物92重
量部に(マレイミド基1モル当量に対するメチルアリル
基のモル当量は1.0)、前記式(3)で示される化合
物の内R2がプロピレン、nが1である化合物7重量部
を30重量部(マレイミド基1モル当量に対するアミノ
基のモル当量は0.25)に変更した以外は樹脂組成物
作成例1と同様に操作して固形分率30重量%の樹脂組
成物ワニスを得た。
【0055】樹脂組成物作成例12 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を前記式
(7−1)で示される化合物306重量部に、前記式
(1)で示される化合物の内Rがメチル基である化合物
24重量部を74重量部に(マレイミド基1モル当量に
対するメチルアリル基のモル当量は1.0)、前記式
(3)で示される化合物の内R2がプロピレン、nが1
である化合物7重量部を20重量部(マレイミド基1モ
ル当量に対するアミノ基のモル当量は0.25)に変更
した以外は樹脂組成物作成例1と同様に操作して固形分
率30重量%の樹脂組成物ワニスを得た。
【0056】樹脂組成物作成例13 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を前記式
(7−3)で示される化合物289重量部に、前記式
(1)で示される化合物の内Rがメチル基である化合物
24重量部を86重量部に(マレイミド基1モル当量に
対するメチルアリル基のモル当量は1.0)、前記式
(3)で示される化合物の内R2がプロピレン、nが1
である化合物7重量部を25重量部(マレイミド基1モ
ル当量に対するアミノ基のモル当量は0.25)に変更
した以外は樹脂組成物作成例1と同様に操作して固形分
率30重量%の樹脂組成物ワニスを得た。
【0057】樹脂組成物作成例14 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を前記式
(7−4)で示される化合物の内pが1である化合物2
84重量部に、前記式(1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を90重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を26重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同
様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを
得た。
【0058】樹脂組成物作成例15 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を前記式
(7−4)で示される化合物の内pが8である化合物3
36重量部に、前記式(1)で示される化合物の内Rが
メチル基である化合物24重量部を52重量部に(マレ
イミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量
は1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2
プロピレン、nが1である化合物7重量部を12重量部
(マレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量
は0.25)に変更した以外は樹脂組成物作成例1と同
様に操作して固形分率30重量%の樹脂組成物ワニスを
得た。
【0059】樹脂組成物作成例16 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を前記式
(7−5)で示される化合物302重量部に、前記式
(1)で示される化合物の内Rがメチル基である化合物
24重量部を77重量部に(マレイミド基1モル当量に
対するメチルアリル基のモル当量は1.0)、前記式
(3)で示される化合物の内R2がプロピレン、nが1
である化合物7重量部を21重量部(マレイミド基1モ
ル当量に対するアミノ基のモル当量は0.25)に変更
した以外は樹脂組成物作成例1と同様に操作して固形分
率30重量%の樹脂組成物ワニスを得た。
【0060】樹脂組成物作成例17 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を231
重量部に、前記式(1)で示される化合物の内Rがメチ
ル基である化合物24重量部を97重量部に(マレイミ
ド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量は
1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2がプ
ロピレン、nが1である化合物7重量部をnが8である
化合物72重量部(マレイミド基1モル当量に対するア
ミノ基のモル当量は0.25)に変更した以外は樹脂組
成物作成例1と同様に操作して固形分率30重量%の樹
脂組成物ワニスを得た。
【0061】樹脂組成物作成例18 前記式(7−2)で示される化合物69重量部を273
重量部に、前記式(1)で示される化合物の内Rがメチ
ル基である化合物24重量部を97重量部に(マレイミ
ド基1モル当量に対するメチルアリル基のモル当量は
1.0)、前記式(3)で示される化合物の内R2がプ
ロピレン、nが1である化合物7重量部をヘキサメチレ
ンジアミン15重量部(マレイミド基1モル当量に対す
るアミノ基のモル当量は0.25)に変更した以外は樹
脂組成物作成例1と同様に操作して固形分率30重量%
の樹脂組成物ワニスを得た。
【0062】樹脂組成物作成例19 樹脂組成物作成例2で得られた樹脂組成物ワニスにシリ
カフィラー150重量部を分散し樹脂組成物ワニスを得
た。
【0063】樹脂組成物作成例20 樹脂組成物作成例2で得られた樹脂組成物ワニスにシリ
カフィラー300重量部を分散し樹脂組成物ワニスを得
た。
【0064】樹脂組成物作成例21 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミドを合成例
1で得られたシロキサン変性ポリイミドに代え以外は樹
脂組成物作成例2と同様に操作して樹脂組成物ワニスを
得た。
【0065】樹脂組成物作成例22 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミドを合成例
2で得られたシロキサン変性ポリイミドに代え以外は樹
脂組成物作成例2と同様に操作して樹脂組成物ワニスを
得た。
【0066】樹脂組成物作成例23 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミドを合成例
4で得られたシロキサン変性ポリイミドに代え以外は樹
脂組成物作成例2と同様に操作して樹脂組成物ワニスを
得た。
【0067】樹脂組成物作成例24 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミドを合成例
5で得られたシロキサン変性ポリイミドに代え以外は樹
脂組成物作成例2と同様に操作して樹脂組成物ワニスを
得た。
【0068】(実施例) 実施例1〜24 樹脂作成例1〜24で得られた樹脂組成物ワニスを芳香
族ポリエステル不織布(厚さ0.1mm、クラレ社製)
100重量部に樹脂組成物を固形分で120重量部含浸
させて140℃の乾燥器中で5分間乾燥させ、プリプレ
グを作成した。得られたプリプレグはタックフリーで可
とう性を有しており作業性に優れていた。このプリプレ
グを4枚重ね合わせ、さらに上下の最外層に18μmの
銅箔を配して、20kg/cm2の圧力で、200℃、
2時間の加熱条件で成形し、0.4mmの両面銅張積層
板を得た。得られた積層板の試験結果を表−1に示す。
【0069】実施例25 芳香族ポリエステル不織布をアラミド不織布(厚さ0.
1mm、デュポン社製)に代えた以外は実施例2と同様
に操作して0.4mmの両面銅張積層板を得た。得られ
た積層板の試験結果を表1に示す。
【0070】実施例26 芳香族ポリエステル不織布をテトラフルオロカーボン不
織布(厚さ0.1mm、巴川社製)に代えた以外は実施
例2と同様に操作して0.4mmの両面銅張積層板を得
た。得られた積層板の試験結果を表1に示す。
【0071】実施例27 厚さ18μmの銅箔を厚さ18μmの42合金箔に代え
た以外は実施例2と同様に操作して0.4mmの両面銅
張積層板を得た。得られた積層板の試験結果を表1に示
す。
【0072】比較例1 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミド樹脂10
0重量部と前記式(7−2)で示される化合物400重
量部を、テトラヒドロフラン中に添加して充分に混合、
溶解し、得られた固形分率30重量%の樹脂組成物を用
いた以外は、実施例2と同様に操作して0.4mmの両
面銅張積層板を得た。得られた積層板の試験結果を表1
に示す。
【0073】比較例2 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミド樹脂10
0重量部、式(9)で示される化合物412重量部、前
記式(1−1)の内Rが水素である化合物193重量部
(マレイミド基1モル当量に対するメチルアリル基のモ
ル当量は1.0)を、テトラヒドロフラン中に添加して
充分に混合、溶解した、固形分率30重量%の樹脂組成
物ワニスを用いた以外は、実施例2と同様に操作して
0.4mmの両面銅張積層板を得た。得られた積層板の
試験結果を表1に示す。
【0074】
【化10】
【0075】比較例3 合成例3で得られたシロキサン変性ポリイミドをアクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体に代えた以外は樹脂組
成物作成例1と同様に操作して樹脂組成物ワニスを用い
た以外は、実施例1〜24と同様に操作して0.4mm
の両面銅張積層板を得た。得られた積層板の試験結果を
表1に示す。 表1 誘電率 ヒ゜ール強度 はんだ耐熱性 PCBT 実施例1 2.4 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例2 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例3 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例4 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例5 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例6 2.4 1.4 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例7 2.4 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例8 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例9 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例10 2.6 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例11 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例12 2.4 1.4 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例13 2.6 1.4 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例14 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例15 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例16 2.4 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例17 2.5 1.4 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例18 2.4 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例19 2.4 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例20 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例21 2.6 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例22 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例23 2.5 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例24 2.5 1.4 kg/cm 異常なし ショート無し 表1(続) 誘電率 ヒ゜ール強度 はんだ耐熱性 PCBT 実施例25 2.4 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例26 2.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し 実施例27 2.4 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 比較例1 3.3 1.4 kg/cm 銅箔ふくれ ショート無し 比較例2 3.0 1.3 kg/cm 異常なし ショート無し 比較例3 3.5 1.2 kg/cm 異常なし ショート無し (評価方法) 誘電率:JIS C6481(比誘電率及び誘電正接)
に準じて行い周波数1MHzの静電容量を測定して求め
た。 ピール強度:JIS C6481(引きはがし強さ)に
準じて測定した。 はんだ耐熱:JIS C6481(はんだ耐熱性)に準じて測
定し、260℃での外観の異常の有無を調べた。 PCBT:積層板の表面にエッチングで線間100μm
のパターンを作成し、そのパターンの上に厚さ0.1m
mのプリプレグを積層し、圧力20kg/cm2、温度
200℃で2時間加熱加圧成形を行い試験体を作成し
た。試験体に5V印加、121℃、2気圧、100%R
H、1000時間の条件でパターン間のショート有無を
調べた。
【0076】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物及び樹脂組成物を用
いた積層用材料は低誘電率、耐熱性に優れ、かつ室温に
おいて十分なピール強度を有するため、プリント配線板
等の積層用材料として好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/24 CFG C08J 5/24 CFG C08L 83/10 C08L 83/10 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610N (72)発明者 佐藤 健 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料事業部内 (72)発明者 織野 大輔 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料事業部内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA07 AB04 AB05 AB06 AB28 AB29 AD45 AD47 AD52 AD53 AE01 AE08 AF14 AF15 AF27 AF28 AF32 AG03 AG16 AG17 AK02 AL12 AL13 AL14 4F100 AB01B AB33B AH03A AK18A AK42A AK47A AK49A AK52A BA02 DG01A DG12A DG15A DH01A GB43 JA05A JA07A JB13A JG05 JG05A JL11 YY00A 4J002 BD15Y CF16Y CL06Y CM04W CP09X CP17W EJ036 EN038 EN078 EU027 EU196 EX077 FA04Y FD01Y GF00 GQ00 GQ01 4J043 PA02 PA04 PA15 PA19 PC016 PC116 QB15 QB26 QB31 QB58 QC07 RA35 SA06 SA11 SA42 SA43 SA44 SA72 SB03 TA02 TA22 TA66 TA67 TA68 TA72 TA73 TB01 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA152 UA181 UA221 UA231 UA352 UA392 UA662 UA672 UA761 UA762 UA771 UB011 UB012 UB021 UB022 UB061 UB062 UB121 UB122 UB131 UB141 UB152 UB172 UB281 UB301 UB302 UB351 UB352 UB401 UB402 VA011 VA012 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA042 VA051 VA061 VA062 VA071 VA081 VA092 XA13 XA16 XA17 XA19 XB17 XB18 XB19 XB20 YA06 YA08 ZA42 ZA60 ZB50

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成分(a)シロキサン変性ポリイミド
    と、成分(b)下記式(1−1)あるいは式(1−2)
    で示される化合物、成分(c)マレイミド基を2個以上
    含有する化合物および成分(d)下記式(2)で示され
    るジアミン化合物ないし式(3)で示される両末端にア
    ミノ基を有するポリシロキサン化合物を含有することを
    特徴とする熱硬化性低誘電樹脂組成物、 【化1】 2N−R1−NH2 (2) (ただし、式中R1は2価の脂肪族基、芳香族基、脂環
    式基を表す) (ただし、式中のR2は、2価の脂肪族基、芳香族基、
    脂環式基を表し、nは1〜8の整数を示す)。
  2. 【請求項2】 上記各成分が、成分(a)100重量部
    に対して、成分(b)、成分(c)及び成分(d)の総
    和が10〜900重量部であり、成分(c)のマレイミ
    ド基1モル当量に対し、成分(b)のアリル基もしくは
    メチルアリル基が0.1〜2.0モル当量、成分(d)
    のアミノ基が0.1〜2.0モル当量であることを特徴
    とする請求項1記載の熱硬化性低誘電樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(a)のシロキサン変性ポリイミド
    が、下記式(4a)で表される構造単位の少なくとも1
    種を90〜40モル%と下記式(4b)で表される構造
    単位の少なくとも1種を10〜60モル%とを含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の熱硬化性低誘電樹脂組
    成物、 【化2】 (式中Xは、直接結合、−O−、−SO2−、−CO−、
    −C(CH32−、−C(CF32−、−COOCH2
    CH2OCO−何れかの結合を示し、Arは芳香環を有
    する下記式(5)の構造から選ばれる二価の基を、Rは
    メチレン基がSiに結合している−CH2OC64−ま
    たは炭素原子数1〜10のアルキレン基を示し、nは1
    〜20の整数を意味する。)、式(5) 【化3】 (式中R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同じでも異なっ
    ていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又
    はアルコキシ基を示すが、これら全ての基が同時に水素
    原子であることはない。)。
  4. 【請求項4】 成分(a)のシロキサン変性ポリイミド
    の誘電率が、3.0以下であることを特徴とする請求項
    1記載の熱硬化性低誘電樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(a)のシロキサン変性ポリイミド
    のガラス転移点温度が、150℃以下であることを特徴
    とする請求項1記載の熱硬化性低誘電樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分(a)のシロキサン変性ポリイミド
    の重量平均分子量が、5,000〜500,000である
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性低誘電樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 成分(c)のマレイミド基を2個以上含
    有する化合物が、下記式(7−1)ないし(7−5) 【化4】 で示される化合物であることを特徴とする請求項1記載
    の熱硬化性低誘電樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 繊維強化材に、請求項1〜7記載の半硬
    化状態の熱硬化性低誘電樹脂組成物を充填したプリプレ
    グを1枚もしくは2枚以上積層したことを特徴とする積
    層板。
  9. 【請求項9】 熱硬化性低誘電樹脂組成物層が、硬化状
    態で誘電率3.0以下である請求項8記載の積層板。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の積層板の片面ないし
    両面に金属箔が積層されていることを特徴とする金属張
    積層板。
  11. 【請求項11】 積層板の熱硬化性低誘電樹脂組成物が
    硬化状態であることを特徴とする請求項9記載の金属張
    積層板。
  12. 【請求項12】 請求項8〜10記載の繊維強化材がア
    ラミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、テトラフルオロ
    カーボン繊維の織物または不織布であることを特徴とす
    る積層板または金属張積層板。
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