JP2000192003A - たばこチップ用接着剤およびその製造方法 - Google Patents
たばこチップ用接着剤およびその製造方法Info
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Abstract
れたたばこチップ用接着剤を得る。 【解決手段】 カルボキシル基及びC5-15アルキル基を
含有するポリビニルアルコール変成体を乳化剤とし、酢
酸ビニル系重合体を重合体粒子として含む水性高分子エ
マルジョンと、可塑剤とを組み合わせることにより、水
性接着剤を得る。さらに水溶性高分子を含んでいてもよ
い。酢酸ビニル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、
−30℃〜70℃程度であり、平均粒子径は0.01〜
5μm程度である。ポリビニルアルコール変性体の含有
量は、水性高分子エマルジョンの重合体粒子(又は単量
体の総量)100重量部に対して、1〜20重量部程度
である。
Description
着力を発現しうる初期接着性に優れ、塗工時に転写ロー
ルからの飛び散りがなく、高速でたばこを巻き上げるこ
とができるたばこチップ用接着剤およびその製造方法に
関する。
で巻いたたばこの葉の部分と、フィルターをプラグペー
パーで巻いたフィルター部分とをチップペーパーで巻き
つないでできている。この際にチップペーパーに塗工し
て使用される接着剤(以下、たばこチップ用接着剤と称
する場合がある)としては、従来からポリビニルアルコ
ール重合体を乳化剤とし、酢酸ビニル系重合体を重合体
粒子として含む水性エマルジョンが主として用いられて
きた。最近、生産性向上のため、巻き上げ速度を従来よ
り2〜3倍速くする検討の中で、以下の問題点が明らか
になってきた。すなわち、接着剤タンクから転写ロー
ルを通してチップペーパーに接着剤を塗工してから、巻
き上げられるまでの時間が短くなったため、初期接着力
が十分に発現せずに剥離してしまう。転写ロールのス
ピードが速くなったため、接着剤が飛び散り、回りを汚
してしまう。
初期接着力を向上させるため、例えば、水性エマルジ
ョンの固形分濃度を上げる方法、ポリビニルアルコー
ルのゲル化剤(例えばホウ酸等)を添加する方法が検討
されている。例えば、特公昭56−9953号公報に
は、ゴムラテックスを主成分とする水性接着剤と造膜助
剤とを組み合わせた接着剤組成物が開示され、特開昭5
6−59874号公報には、エマルジョン型水性接着剤
と接着促進剤とを組み合わせて二液型接着剤を構成し、
初期接着性を発現する接着剤組成物が開示されている。
さらに、特開昭59−33372号公報には、不飽和カ
ルボン酸を含む水性高分子エマルジョンと多価金属塩と
の組合わせにより二液型接着剤を構成し、初期接着性を
発現する方法が提案されている。
性、例えば、金属塩の水溶液などの添加により塩析が生
じたり、有機溶剤や反対荷電のイオンの添加によりエマ
ルジョンが凝集することに着目している。しかし実際に
はエマルジョンの種類等によって状況は著しく異なる。
例えば、前記方法に使用されるエマルジョンによって
は、全く塩析や凝集が生じない場合があるとともに、塩
析や凝集が生じたとしても、被着体に対する接着性が極
度に低下し、接着機能を果たせない場合がある。また、
乾燥性が低下し、却って初期接着性が大幅に低下する場
合もある。さらに、接着促進剤や多価金属塩を用いる方
法では、エマルジョンと、接着促進剤や多価金属塩とを
それぞれ別に被着体に塗工する必要があるため、作業性
を低下させる。そのため、接着作業効率が低下し、高速
接着できない。
は、初期接着性に優れ、ロールからの飛び散りがなく、
高速でたばこを巻き上げることのできるたばこチップ用
接着剤およびその製造方法を提供することにある。
を達成するため鋭意検討の結果、特定の水溶性重合体を
乳化剤とし、酢酸ビニル系重合体を重合体粒子として含
む水性高分子エマルジョンと可塑剤とを組み合わせるこ
とにより、極めて短時間内に驚くほど大きな初期接着力
が発現するとともに、高速で転写ロールで塗工しても飛
び散りが少ない接着剤が得られることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
は、カルボキシル基及びC5-15アルキル基を含有するポ
リビニルアルコール変成体(以下、「変性ポリビニルア
ルコール」と称する場合がある)を乳化剤とし、酢酸ビ
ニル系重合体を重合体粒子として含む水性高分子エマル
ジョン(以下、水性エマルジョンやエマルジョンと称す
る場合がある)と、可塑剤とで構成されている。
溶性高分子を含んでいてもよい。酢酸ビニル系重合体の
ガラス転移温度(Tg)は、−30℃〜70℃程度であ
り、平均粒子径は0.01〜5μm程度である。変性ポ
リビニルアルコールの含有量は、水性高分子エマルジョ
ンの重合体粒子(又は該重合体の単量体総量)100重
量部に対して、1〜20重量部程度である。このような
水性接着剤は、接着力測定機(日本たばこ産業(株)
製、ASM−1)により、クラフト紙を基材として、オ
ープンタイム0.1秒、圧締時間0.1秒の後、剪断速
度300mm/分で測定したとき、少なくとも0.04
kgの最大接着力を示す。
5-15アルキル基を含有するポリビニルアルコール変成体
を乳化剤とし、酢酸ビニル系重合体を重合体粒子として
含む水性高分子エマルジョンと、可塑剤とを混合するこ
とによりたばこチップ用接着剤を製造する。
シル基及びC5-15アルキル基を含有する変性ポリビニル
アルコールを乳化剤とし、酢酸ビニル系重合体を重合体
粒子として含む水性高分子エマルジョンと、可塑剤とで
構成されている。変性ポリビニルアルコールは、水性高
分子エマルジョンの高分子乳化剤又は保護コロイドとし
て使用される。このような構成の水性接着剤は、分散安
定性を損なうことなく、水性高分子エマルジョン単独に
比べて初期接着力を大きく改善できる。
用接着剤は水性高分子エマルジョンを含むエマルジョン
型接着剤を構成しており、前記高分子エマルジョンの樹
脂としては、酢酸ビニル系重合体が用いられる。より詳
細には、酢酸ビニル系重合体には、酢酸ビニル単独重合
体、及び酢酸ビニルと共重合性ビニル単量体との共重合
物が含まれる。共重合性ビニル単量体には、例えば、オ
レフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテンな
どのC2-12アルケンなど)、(メタ)アクリル酸エステ
ル(例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル
酸2−エチルへキシルなどのアクリル酸C1-10アルキル
エステル、これらに対応するメタクリル酸エステルな
ど)、酢酸ビニル以外のビニルエステル(例えば、プロ
ピオン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプロン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル(VeoVa)などのC3-16脂肪
酸ビニルエステルなど)、マレイン酸エステル又はフマ
ル酸エステル(例えば、マレイン酸ジエチル、マレイン
酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸2−エ
チルへキシルなどのマレイン酸ジC1-10アルキルエステ
ル、およびこれらに対応するフマル酸エステルなど)、
カルボキシル基含有単量体(例えば、(メタ)アクリル
酸、イタコン酸などのモノカルボン酸、無水マレイン
酸、マレイン酸、フマル酸などの多価カルボン酸又はそ
の酸無水物、前記多価カルボン酸のモノアルキルエステ
ル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピ
ルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、オク
チルエステル、ラウリルエステルなどのC1-16アルキル
エステル)などが例示できる。これらの共重合性ビニル
単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
酸ビニル単独重合体、酢酸ビニルと前記共重合性ビニル
単量体から選択された少なくとも一種の単量体との共重
合体[例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビ
ニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニ
ル−ビニルエステル共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸
エステル(又はフマル酸エステル)共重合体など]など
が挙げられる。
算出される酢酸ビニル系重合体粒子のガラス転移温度
は、例えば、−30℃〜70℃、好ましくは−20℃〜
60℃、特に好ましくは−10℃〜50℃程度である場
合が多い。また、重合体粒子の平均粒径は、例えば、
0.01〜5μm、好ましくは0.05〜4μm(例え
ば、0.1〜3μm程度)程度である。高分子エマルジ
ョンにおいて、重合体粒子の粒径範囲は、0.01〜1
0μm(好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましく
は0.1〜4μm、特に0.5〜3μm)程度、平均粒
径0.01〜3μm(好ましくは0.05〜3μm、さ
らに好ましくは0.1〜3μm、特に1〜3μm程度)
であり、粒径0.5〜3μmの重合体粒子が全体の50
〜95体積%(好ましくは60〜90体積%)を占める
場合には、高い初期接着性を発現できる。
常30〜60重量%程度である。なお、水性高分子エマ
ルジョンは、慣用の方法、例えば、水系での重合性単量
体の乳化重合により調製してもよく重合体の乳化分散に
より調製してもよい。
有するポリビニルアルコール変成体は、酢酸ビニルと、
カルボキシル基を有する共重合性ビニル単量体と、C
5-15アルキル基を有する共重合性ビニル単量体との共重
合物をケン化することにより得られる。
量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン
酸などのモノカルボン酸、無水マレイン酸、マレイン
酸、フマル酸などの多価カルボン酸又はその酸無水物、
前記多価カルボン酸のモノアルキルエステル(例えば、
メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、
ブチルエステル、ヘキシルエステル、オクチルエステ
ル、ラウリルエステルなどのC1-16アルキルエステル)
などが例示できる。これらのカルボキシル基を有する共
重合性ビニル単量体は単独で又は二種以上組み合わせて
使用できる。
単量体としては、例えば、オレフィン(例えば、1−ヘ
プテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなど
のC 7-17アルケンなど)、(メタ)アクリル酸エステル
(例えば、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、
アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸デシルなど
のアクリル酸C5-15アルキルエステル、これらに対応す
るメタクリル酸エステルなど)、酢酸ビニル以外のビニ
ルエステル(例えば、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビ
ニル、デカン酸ビニル、バーサチック酸ビニル(VeoV
a)などのC6-16脂肪酸ビニルエステルなど)、マレイ
ン酸エステル又はフマル酸エステル(例えば、マレイン
酸ジヘキシル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸2−
エチルへキシルなどのマレイン酸ジC5-15アルキルエス
テル、およびこれらに対応するフマル酸エステルなど)
などが例示できる。これらの共重合性ビニル単量体は単
独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
量体の酢酸ビニルに対する割合は、例えば0.1〜30
モル%、好ましくは0.3〜25モル%、さらに好まし
くは0.5〜20モル%程度である。C5-15アルキル基
を有する共重合性ビニル単量体の酢酸ビニルに対する割
合は、例えば0.05〜20モル%、好ましくは0.1
〜15モル%、さらに好ましくは0.3〜10モル%程
度である。
50〜100モル%(好ましくは60〜99モル%、さ
らに好ましくは70〜98モル%程度)、重合度は、5
0〜6000(好ましくは100〜5000、さらに好
ましくは200〜4000、特に300〜3000)程
度である。変性ポリビニルアルコールは、乳化重合や乳
化の際に乳化剤または保護コロイドとして用いてもよ
く、エマルジョンを調製した後で添加してもよい。
えば、水性高分子エマルジョンの重合体粒子(または単
量体の総量)100重量部に対して1〜30重量部(例
えば、3〜27重量部)、好ましくは5〜20重量部、
さらに好ましくは7〜15重量部程度である。
合や乳化の際の乳化剤または保護コロイドとして用いる
場合、変性ポリビニルアルコールの使用量は、例えば、
水性高分子エマルジョンの重合体粒子(または単量体の
総量)100重量部に対して0.5〜15重量部、好ま
しくは1〜10重量部、さらに好ましくは3〜8重量部
程度である。
アルコールとともに又は変性ポリビニルアルコールと併
用することなく、界面活性剤を使用してもよい。界面活
性剤としては、カチオン系界面活性剤や両性界面活性剤
を使用してもよいが、アニオン系界面活性剤及び/又は
ノニオン系界面活性剤を使用する場合が多い。アニオン
系界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩(オクタ
ン酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナト
リウム、オイレン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウ
ムなどのC8-20脂肪酸塩など)、アルキル硫酸塩(ラウ
リル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウムなどのC
8-20アルキル硫酸塩など)、高級アルコール硫酸エステ
ル塩(ラウリルアルコール硫酸エステル塩、オレイルア
ルコール硫酸エステル塩、ステアリルアルコール硫酸エ
ステル塩などのC8-20アルコール硫酸エステル塩な
ど)、高級アルキルポリエチレングリコール硫酸エステ
ル塩、α−オレフィン硫酸エステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカ
ンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩(スルホ
コハク酸塩など)などが例示できる。ノニオン性界面活
性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール型(高
級アルコール−エチレンオキサイド付加物、アルキルフ
ェノール−エチレンオキサイド付加物、脂肪酸−エチレ
ンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステル−
エチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコール
−エチレンオキサイド付加物など)、多価アルコール型
(グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール及びソルビタン、ポリオキシエチレ
ンソルビタン、ショ糖などの多価アルコールの脂肪酸エ
ステルなど)などが挙げられる。これらの界面活性剤は
単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい
界面活性剤には、アニオン系界面活性剤及びノニオン系
界面活性剤から選択された少なくとも一種の界面活性剤
が含まれる。アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活
性剤は併用することにより分散安定性を向上できる場合
がある。
子エマルジョンの重合体粒子(又は単量体の総量)10
0重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.
1〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2.5重量部
程度である。界面活性剤は、前記高分子エマルジョンに
予め含有させてもよく、水性接着剤の調製に際して添加
してもよい。
ては、フタル酸エステル(ジブチルフタレート、ジヘキ
シルフタレート、ジオクチルフタレート、ビス(2−エ
チルへキシル)フタレートなど)、安息香酸エステル
(エチレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリ
コールジベンゾエート、ポリエチレングリコールジベン
ゾエート、プロピレングリコールジベンゾエート、ジプ
ロピレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレング
リコールジベンゾエートなど)、長鎖脂肪族多価カルボ
ン酸エステル(ジブチルアジペート、ビス(2−エチル
ヘキシル)アジペート、ジブチルセバケートなど)、リ
ン酸誘導体(トリフェニルホスフェート、トリス(2−
エチルへキシル)ホスフェートなど)、ポリエステルな
どが挙げられる。これらの可塑剤は単独で又は二種以上
組み合わせて使用できる。可塑剤の使用量は、水性エマ
ルジョンの樹脂成分100重量部に対して1〜50重量
部、好ましくは5〜40重量部程度である。
し、また塗工時の飛び散りを低減するため、さらに水溶
性(又は親水性)高分子を添加してもよい。水溶性高分
子としては、例えば、水溶性天然高分子又はその誘導体
(澱粉、変性澱粉、酸化澱粉、コーンスターチ、アルギ
ン酸ナトリウム、ゼラチン、カゼイン、デキストリンな
ど)、セルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースな
ど)、ビニルアルコール系重合体(ポリビニルアルコー
ル、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、エチ
レン系重合体(エチレン−無水マレイン酸共重合体な
ど)、酢酸ビニル系共重合体(酢酸ビニル−アクリル酸
共重合体など)、ポリアルキレンオキサイド(ポリエチ
レンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキ
サイドブロック共重合体など)、カルボキシル基又はス
ルホン酸基を有する重合体又はその塩[アクリル系重合
体(ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩(アンモニウ
ム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩)、メタクリル酸
メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、アクリル酸−ポ
リビニルアルコール共重合体など)、ビニルエーテル系
重合体(ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルイソブ
チルエーテルなどのポリビニルアルキルエーテル、メチ
ルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体など)、ス
チレン系重合体(スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリスチレン
スルホン酸ナトリウムなど)、ポリビニルスルホン酸ナ
トリウムなど]、窒素含有重合体(又はカチオン性ポリ
マー)又はその塩(ポリビニルベンジルトリメチルアン
モニウムクロライド、ポリジアリルジメチルアンモニウ
ムクロライドなどの4級アンモニウム塩、ポリエチレン
イミン、ポリアミドポリアミン、ポリビニルピロリドン
など)などが挙げられる。これらの水溶性高分子は単独
で又は二種以上組み合わせて使用できる。
誘導体(特にヒドロキシエチルセルロースなど)、ビニ
ルアルコール系重合体(特にポリビニルアルコールな
ど)、ビニルエステル系重合体(特に酢酸ビニル系共重
合体など)、ポリビニルピロリドンなどが好ましい。
膜助剤(エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセ
ロソルブ類やメチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトールなどのカルビトール類など)、
タッキファイヤー(例えば、ロジン、ロジンエステル、
ジシクロペンタジエン樹脂、石油樹脂、スチレン系樹
脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂及びこれ
らの水素添加物など)、有機溶剤(アルコール、エステ
ル、ケトン、エーテル、炭化水素類から選択された水溶
性又は非水溶性溶媒)、充填剤、着色剤、防腐剤、消泡
剤などを含んでいてもよい。
ルジョンの造膜性、水性接着剤の初期接着性や安定性な
どを損なわない範囲で選択できる。例えば、造膜助剤の
使用量は、水性エマルジョンの樹脂成分100重量部に
対して1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部程度
であってもよい。
接着性を損なわない範囲で選択でき、例えば、固形分濃
度15〜75重量%、好ましくは30〜65重量%、さ
らに好ましくは40〜50重量%程度である。
材として、接着力測定機(日本たばこ産業(株)製、A
SM−1)を用い、温度20℃、相対湿度65%RH、
オープンタイム0.1秒、圧締時間0.1秒の後、剪断
速度300mm/分で測定したとき、最大接着力が少な
くとも0.04kg、好ましくは0.05〜0.5kg
(例えば0.06〜0.3kg)、さらに好ましくは
0.07〜0.5kg程度を示す。
マルジョンと可塑剤とを混合することにより調製するこ
とができる。
短時間内に発現するとともに接着強度が大きい。そのた
め、高速(例えば、チップペーパーへの転写速度50〜
180m/分、好ましくは60〜160m/分、さらに
好ましくは70〜140m/分程度)でたばこを巻き上
げるのに有用である。接着剤の塗布量は、例えば、1〜
100g/m2、好ましくは3〜80g/m2、さらに好
ましくは5〜50g/m2程度の範囲から選択できる。
また、接着に際しては、必要に応じて加熱し、接着性の
発現を促進してもよい。
してだけではなく、種々の被着体(例えば、紙、木材、
プラスチック、金属など)の接着にも有用である。特
に、極めて短時間内に初期接着力が発現し、しかも初期
接着力が極めて高いため、種々の多孔質被着体、例えば
ダンボール、板紙、クラフト紙などの種々の紙質材料で
構成された被着体を高速で接着させるのにも好適であ
る。
及びC5-15アルキル基を含有する変性ポリビニルアルコ
ールを乳化剤とし、酢酸ビニル系重合体を重合体粒子と
して含む水性高分子エマルジョンと、可塑剤とを組み合
わせているため、極めて短時間内に高い初期接着力が発
現する。これは、水中でのアルキル基の絡みにより、擬
網目構造を形成しているためと推定される。このため、
高速でたばこを巻き上げることができる。さらに、ロー
ルで転写する際の接着剤の飛び散りが少なく、接着作業
性を向上できるとともに、特別な設備を用いることなく
使用できる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、例中、「部」は重量部を示す。
スコに、常温で脱イオン水46.76部、カルボキシル
基と炭素数10のアルキル基を含有するポリビニルアル
コール変性体(ケン化度88モル%、重合度1700、
カルボキシル基1モル%含有、アルキル基1.5モル%
含有)3.27部を仕込み、80℃で2時間撹拌し溶解
させた。その後80℃で、酒石酸0.07部を添加し、
酢酸ビニル46.66部と、脱イオン水2.67部及び
過酸化水素0.01部の水溶液を4時間かけて滴下し
た。滴下終了後、85℃に維持して2時間重合し、室温
に冷却することにより、固形分濃度48.6重量%、粘
度70000mP・s、pH4.8のエマルジョンを得
た。得られたエマルジョン100部、ポリビニルアルコ
ール(ケン化度88モル%、重合度1700)の15重
量%水溶液8.93部、ジブチルフタレート18.73
部、調整水30.67部を混合し、水性接着剤を調製し
た。
部、カルボキシル基と炭素数10のアルキル基を含有す
るポリビニルアルコール変性体(ケン化度88モル%、
重合度1700、カルボキシル基2モル%含有、アルキ
ル基3モル%含有)5.25部を仕込み、80℃で2時
間撹拌し溶解した。その後80℃で、酒石酸0.06部
を添加し、酢酸ビニル35部と、脱イオン水4.3部及
び過酸化水素0.08部の水溶液を4時間かけて滴下し
た。滴下終了後、85℃に維持して2時間重合し、室温
に冷却することにより、固形分濃度38.2重量%、粘
度10000mP・s、pH4.8のエマルジョンを得
た。得られたエマルジョン100部、ポリビニルアルコ
ール(ケン化度88モル%、重合度1700)の15重
量%水溶液7.13部、ジブチルフタレート15部、調
整水60部を混合し、水性接着剤を調製した。
部、ポリビニルアルコール(ケン化度88モル%、重合
度1700)1.6部を仕込み、80℃で2時間撹拌し
溶解した。その後70℃に冷却し、酢酸ビニル5.34
部、過硫酸カリウム0.01部を添加し、80℃に昇温
した後、酢酸ビニル48.06部と、脱イオン水3部及
び過硫酸カリウム0.09部の水溶液を3時間かけて滴
下した。滴下終了後、80℃に維持して2時間重合し、
室温に冷却することにより、固形分濃度54.8重量
%、粘度9000mP・s、pH4.6のエマルジョン
を得た。得られたエマルジョン100部と、ポリビニル
アルコール(ケン化度88モル%、重合度1700)の
15重量%水溶液25部を混合し、水性接着剤を調製し
た。
以下の方法で測定した。接着力測定機(日本たばこ産業
(株)製、ASM−1)を用い、基材として坪量84g
/m2のクラフト紙に前記水性接着剤を塗布量40g/
m2で塗布した。温度20℃、相対湿度65%RH、オ
ープンタイム0.1秒、圧締時間0.1秒の後、剪断速
度300mm/分の条件で接着力を6回測定し、各測定
毎に得られた初期接着力の最大値の平均値を初期接着力
とした。水性接着剤の特性とともに、初期接着力の測定
結果を表1に示す。
比較例の接着剤に比べて高い初期接着力が発現する。
Claims (7)
- 【請求項1】 カルボキシル基及びC5-15アルキル基を
含有するポリビニルアルコール変成体を乳化剤とし、酢
酸ビニル系重合体を重合体粒子として含む水性高分子エ
マルジョンと、可塑剤とで構成されているたばこチップ
用接着剤。 - 【請求項2】 さらに水溶性高分子を含有する請求項1
記載のたばこチップ用接着剤。 - 【請求項3】 ポリビニルアルコール変性体の含有量
が、水性高分子エマルジョンの重合体粒子(又は該重合
体の単量体の総量)100重量部に対して1〜20重量
部である請求項1記載のたばこチップ用接着剤。 - 【請求項4】 酢酸ビニル系重合体のガラス転移温度
(Tg)が、−30℃〜70℃である請求項1記載のた
ばこチップ用接着剤。 - 【請求項5】 酢酸ビニル系重合体の平均粒子径が0.
01〜5μmである請求項1記載のたばこチップ用接着
剤。 - 【請求項6】 接着力測定機(日本たばこ産業(株)製、
ASM−1)により、クラフト紙を基材として、オープ
ンタイム0.1秒、圧締時間0.1秒の後、剪断速度3
00mm/分で測定したとき、最大接着力が少なくとも
0.04kgである請求項1記載のたばこチップ用接着
剤。 - 【請求項7】 カルボキシル基及びC5-15アルキル基を
含有するポリビニルアルコール変成体を乳化剤とし、酢
酸ビニル系重合体を重合体粒子として含む水性高分子エ
マルジョンと、可塑剤とを混合するたばこチップ用接着
剤の製造方法。
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