JP4519484B2 - 水離解性を有する帯封紙 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートシール強度、耐ブロッキング性、帯封機での搬送性に優れた水離解性を有する帯封紙に関し、特に紙幣等の結束用として古紙回収後に紙幣等と共にリサイクル可能な水離解性を有する帯封紙に関する。
従来より、書籍、用紙結束、検札などの軽量品又は貴重品を包装するには、合成樹脂バンド、ビニール包装、ストレッチ包装が主に使用されてきたが、軽量物の包装については、省資源・省エネルギーの観点から、紙製の帯封バンドが市場で使用されつつある。
紙幣結束用帯封紙においても、自動結束機により熱接着できるように、紙やそれに合成樹脂をラミネートした支持体に溶剤型、ホットメルト型又はエマルション型の接着剤から形成された接着剤層を有するものが提供されている。
近年の環境保護・省資源・省エネルギー意識の高まりやコスト削減の観点などから、再生紙化を考慮した紙製帯封紙が多く採用されている。特に接着剤層についてもヒートシール性を維持しながら古紙回収後に紙幣と共にリサイクル可能な接着剤も使用されるようになった(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
しかしながら、これらのリサイクル可能な接着剤は、その離解性能を意識するあまり、湿熱条件化での耐ブロッキング性能に劣っていたり、結束機での搬送性が悪い等の問題点を有していた。
実開昭53−100382号公報 実公昭54−42868号公報 特開2002−293365号公報
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、ヒートシール強度が高く、耐ブロッキング性に優れ、帯封機での搬送性に優れ、かつ、古紙リサイクルが可能な水離解性を有する帯封紙を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、紙のテープである紙基材の少なくとも片面に、酢酸ビニル単独重合体を69.5〜75質量%及び酢酸ビニル・オレフィン共重合体又はアクリル酸アルキルエステル共重合体の共重合体を25〜30.5質量%含む、ガラス転移温度5〜25℃の熱可塑性ビニル樹脂を樹脂成分として含有し、軟化点が50〜70℃のワックスを水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対して1.0〜8.0質量部含有する水離解性エマルション型接着剤を塗布して、ヒートシール性を有する接着剤層を形成し、該接着剤層のポリアセタール板に対する静摩擦係数を0.25以上にすることにより、上記課題を達成できることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、紙のテープである紙基材の少なくとも片面にヒートシール性を有する接着剤層が設けられており、該接着剤層が酢酸ビニル単独重合体を69.5〜75質量%及び酢酸ビニル・オレフィン共重合体又はアクリル酸アルキルエステル共重合体の共重合体を25〜30.5質量%含む、ガラス転移温度5〜25℃の熱可塑性ビニル樹脂を樹脂成分として含有し、軟化点が50〜70℃のワックスを水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対して1.0〜8.0質量部含有する水離解性エマルション型接着剤を塗布して形成されており、かつ、該接着剤層のポリアセタール板に対する静摩擦係数が0.25以上であることを特徴とする水離解性を有する帯封紙を提供するものである。
また、本発明は、上記水離解性を有する帯封紙において、前記静摩擦係数が0.28〜0.5である水離解性を有する帯封紙を提供するものである。
また、本発明は、上記水離解性を有する帯封紙において、前記共重合体がアクリル酸アルキルエステル共重合体であり、前記熱可塑性ビニル樹脂のガラス転移温度が10〜22℃であるである水離解性を有する帯封紙を提供するものである。
また、本発明は、上記水離解性を有する帯封紙において、エマルション中に分散している熱可塑性ビニル樹脂の粒子の平均粒径が0.6〜1.0μmである水離解性を有する帯封紙を提供するものである。
また、本発明は、上記水離解性を有する帯封紙において、水離解性を有する帯封紙を200℃、2kgf/cmで1秒間加熱しヒートシールを行った際のシール強度が1.5N/15mm以上である水離解性を有する帯封紙を提供するものである。
本発明の水離解性を有する帯封紙は、ヒートシール強度が高く、耐ブロッキング性に優れ、帯封機での搬送性に優れ、かつ、古紙リサイクルを可能な水離解性にも優れている。
本発明において、紙基材は、パルプ繊維、合成繊維又は化学繊維からなる紙のテープである。パルプ繊維としては、木材パルプやマニラ麻などのパルプ繊維からなるものが好ましく、木材パルプの具体例としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ又はこれらの混合物などが挙げられる。また、これらのパルプを漂白精製処理した晒パルプ、漂白精製処理を行わない未晒パルプ、その中間の半晒パルプなども使用できる。これらの中で、特に、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及びこれらの混合物を含むものが好ましい。また、古紙再生パルプも使用できる。パルプ繊維は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。さらに、必要に応じて、パルプ繊維には、合成繊維及び化学繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維を混合してもよい。合成繊維の具体例としては、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維などが挙げられる。化学繊維の具体例としては、レーヨン繊維、アセテート繊維などが挙げられる。
また、紙には、填料を含有させることができる。填料としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー、カオリナイト、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどが挙げられる。填料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
紙基材の厚みは、帯封紙として使用できる厚みであれば特に制限ないが、通常坪量で40〜300g/mが好ましい。
本発明において使用する水離解性エマルション型接着剤は、ガラス転移温度5〜25℃の熱可塑性ビニル樹脂を主成分とする。ガラス転移温度が℃未満である場合は、夏場における高温条件下での長期保管時にブロッキングのトラブルが発生しやすくなため好ましくない。一方、ガラス転移温度が25℃を超える場合は、帯封紙の接着に必要な熱量の増加や摩擦係数(静摩擦、動摩擦)が低下することによる帯封紙の搬送不良を発生させるため好ましくない。
熱可塑性ビニル樹脂のガラス転移温度は、5〜25℃であり、特に好ましくは10〜22℃である。また、この熱可塑性ビニル樹脂としては、親水基を多く含むことが好ましい。
熱可塑性ビニル樹脂としては、具体的には、酢酸ビニルから由来する単位のみからなる重合体、ビニルモノマーから由来する単位を主たる構成単位と、共重合可能な単量体から由来する構成単位から成る共重合体が挙げられる。
ビニルモノマーとしては、酢酸ビニルなどが挙げられる。共重合可能な単量体としては、ビニル系モノマーが好ましく、具体例としては、エチレン、プロピレンなどのオレフィン挙げられる。
熱可塑性ビニル樹脂を主成分とする水離解性エマルションは、酢酸ビニル単独又はビニルモノマーと共重合可能な単量体を水媒体中で乳化剤の存在下で単独重合又は共重合することにより得られる。
熱可塑性酢酸ビニル樹脂を主成分とする水離解性エマルションとしては、ポリビニルアルコール等の水溶液を保護コロイドとして酢酸ビニル単独又は酢酸ビニル及び共重合可能なオレフィンを乳化剤の存在下で重合することにより得られたものが好ましい。
エマルション中に分散している熱可塑性ビニル樹脂の粒子の平均粒径は、特に制限ないが、通常0.2〜2.0μmが好ましく、0.6〜1.0μmが特に好ましい。エマルション中の熱可塑性ビニル樹脂の濃度は、通常20〜60質量%であればよい。
本発明においては、熱可塑性酢酸ビニル樹脂を主成分とする水離解性エマルションと、アクリル酸アルキルエステル共重合体を主成分とする水離解性エマルションとを混合して使用することが好ましい。ここで、アクリル酸アルキルエステル共重合体としては、具体的には、アクリル酸アルキルエステルから由来する単位を主たる構成単位と、共重合可能な単量体から由来する構成単位から成る共重合体が挙げられる。アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数3〜10のアクリル酸エステルが挙げられ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。また、共重合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、スチレン誘導体、アクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニルなどが挙げられる。なお、アクリル酸及びメタクリル酸から由来する単位の含有量は、0〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%がさらに好ましい。
アクリル酸アルキルエステル共重合体を主成分とする水離解性エマルションは、アクリル酸アルキルエステルと、共重合可能な単量体を水媒体中で乳化剤の存在下で共重合することにより得られる。
エマルション中に分散しているアクリル酸アルキルエステル共重合体の粒子の平均粒径は、特に制限ないが、通常0.2〜2.0μmが好ましく、0.6〜1.0μmが特に好ましい。エマルション中のアクリル酸アルキルエステル共重合体の濃度は、通常20〜60質量%であればよい。
熱可塑性酢酸ビニル樹脂を主成分とする水離解性エマルションとアクリル酸アルキルエステル共重合体を主成分とする水離解性エマルションの両者の混合比率は、特に制限されるものではなく、樹脂成分のガラス転移温度が0〜30℃、好ましくは5〜25℃、特に好ましくは10〜22℃になるように調整すればよい。
また、水離解性エマルション型接着剤には、ワックスを混合してもよい。ワックスを添加することにより、ブロッキングの一層の抑制に効果的である。ワックスは接着剤成分に適度な滑り性を付与することができ、接着剤の樹脂成分のガラス転移温度が低くても効果的にブロッキングを抑制することが可能となる。
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、脂肪酸エステル系ワックス、石油樹脂系ワックス、合成樹脂系ワックス、天然植物系ワックス等が挙げられ、好ましくはパラフィンワックスである。ワックスは、軟化点が40〜80℃のものが好ましく、50〜70℃のものが特に好ましい。
これらのワックスは、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。また、ワックスは、水に乳化させてワックスエマルションの形態で用いることが好ましい。
ワックスの含有量は、水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対して1〜8質量部が好ましく、2〜6質量部が特に好ましい。ワックスが少な過ぎると、特に高温多湿下での耐ブロッキング性が低下し、ワックスが多過ぎると、摩擦係数が低下し、水離解性を低下させ、ヒートシール強度を低下させることがある。
ワックスエマルション中のワックスの濃度は、通常30〜70質量%であればよく、40〜60質量%が好ましい。
水離解性エマルション型接着剤には、ブロッキングを抑制する目的で、必要に応じて、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウムなどの無機系充填剤の1種以上を適宜配合することができる。この無機系充填剤は、摩擦性やヒートシール性を低下させる恐れがあるため、含有量は樹脂成分およびワックスの合計量100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、0.1〜8質量部が特に好ましい。
また、水離解性エマルション型接着剤には、必要に応じて、本発明の性能に悪影響を与えない範囲で、可塑剤、分散剤、消泡剤などの助剤の1種以上を含有させてもよい。
本発明においては、紙基材の少なくとも片面に、水離解性エマルション型接着剤を塗布してヒートシール性を有する接着剤層を形成する。
この接着剤層のポリアセタール板に対する静摩擦係数は、0.25以上であり、より好ましくは0.28以上である。静摩擦係数が0.25未満であると、結束機で使用する際に摩擦力不足に伴う搬送不良を発生させる。
静摩擦係数の上限値は、特に限定されないが、0.7以下が好ましく、0.6以下がより好ましく、0.5以下が特に好ましい。
水離解性を有する帯封紙を200℃、2kgf/cmで1秒間加熱しヒートシールを行った際のシール強度は、1.5N/15mm以上であることが好ましい。1.5N/15mm未満であると、結束後にヒートシールを行った部分が自然に剥れたり、落下などにより強い衝撃が加わった際に剥れを生じさせたり、搬送時に剥れが生じたりする恐れがある。
接着剤の塗工量は、5〜25g/mであることが好ましく、10〜20g/mであることが特に好ましい。接着剤の塗工量が5g/m未満であると、目的とするヒートシール強度が得られ難くなり、25g/mを超えると、乾燥能力への負荷、及び各種原価が高くなる。
水離解性エマルション型接着剤の塗工方法としては、例えば、バーコーター、エアナイフコーター、カーテンコーターなど一般に公知の方法が挙げられる。
本発明においては、上記接着剤層が設けられている紙基材の面とは反対の面に、防滑性、カール防止性などを付与するために、防滑剤、防滑剤を含有するポリビニルアルコール、デンプンなどを塗工してもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
水離解性エマルション型接着剤としての酢酸ビニル樹脂70質量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルに由来する単位の含有率72質量%)30質量部からなる樹脂成分を含有する酢酸ビニル樹脂エマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)に、軟化点60℃のパラフィンワックスを含有するワックスエマルション(新中村化学(株)製、商品名「プルニット101Z」、ワックス含有量50質量%)を、水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対してパラフィンワックスが3質量部になるように混合し、接着剤を調製した。得られた接着剤をエアナイフコーターにより紙基材である片面ツヤ仕上げ原紙(坪量60g/m、以下片ツヤ原紙という。)の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。なお、片ツヤ原紙は、マニラ麻50質量%、NBKP30質量%、LBKP20質量%からなるパルプ繊維を原料として抄紙したものを用いた。
(実施例2)
酢酸ビニル樹脂69.5質量部を含有するエマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)と、アクリル酸ブチル22質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル5質量部、アクリル酸エチル3質量部及びアクリル酸0.5質量部を共重合して得られたアクリル酸アルキルエステル系共重合体を含有するエマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)を混合した水離解性エマルション型接着剤に、軟化点60℃のパラフィンワックスを含有するワックスエマルション(新中村化学(株)製、商品名「プルニット101Z」、ワックス含有量50質量%)を、水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対してパラフィンワックスが2質量部になるように混合し、接着剤を調製した。得られた接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
(実施例
水離解性エマルション型接着剤としての酢酸ビニル樹脂75質量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルに由来する単位の含有率72質量%)25質量部からなる樹脂成分を含有する酢酸ビニル樹脂エマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)に、軟化点60℃のパラフィンワックスを含有するワックスエマルション(新中村化学(株)製、商品名「プルニット101Z」、ワックス含有量50質量%)を、水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対してワックスが1質量部になるように混合し、接着剤を調製した。得られた接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
(比較例1)
酢酸ビニル樹脂100質量部からなる樹脂成分を含有する酢酸ビニル樹脂エマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)に、ポリビニルアルコール5質量部を混合してエマルション型接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
(比較例2)
アクリル酸エチル62質量部、酢酸ビニル35質量部、アクリルアマイド2質量部及びアクリル酸1質量部を共重合して得られたアクリル酸アルキルエステル系共重合体を含有するエマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)を混合したエマルション型接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
(比較例3)
酢酸ビニル70質量部、アクリル酸ブチル19質量部を共重合して得られた酢酸ビニル樹脂を含有するエマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)を混合したエマルション型接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
(比較例4)
メタクリル酸メチル55質量部、アクリル酸ブチル43質量部及びアクリル酸2質量部を共重合して得られたアクリル酸アルキルエステル共重合体を含有するエマルション型接着剤(樹脂成分の含有量40質量%、樹脂粒子の平均粒径0.8μm)を混合したエマルション型接着剤をエアナイフコーターにより実施例1と同じ片ツヤ原紙の片面に塗工して、100℃、1分間の乾燥を行い、乾燥後の接着剤の塗工量が15g/mの帯封紙を作成した。
実施例1〜5及び比較例1〜4の帯封紙の評価は、下記の方法に従って行なった。
(1)静摩擦係数測定試験:ガラス板に代えてポリアセタール板を使用した以外は、JIS P8147に規定される摩擦試験方法に準拠して、ポリアセタール板(東洋プラスチック社製、M−25仕様)に対する帯封紙の接着剤層の表面の静摩擦係数を測定した。ポリアセタール板を水平板に固定し、帯封紙の試験片を貼り付けた質量10.0Nの錘を、1,000mm/minの速度で移動させたときの静摩擦力を測定し、次式から静摩擦係数を算出した。
μ=Fμ/Fn (1)
(式中、μは静摩擦係数であり、Fμ/は静摩擦力(N)であり、Fnは錘による垂直荷重である(N)。)
(2)水離解性試験:帯封紙を試料としてJIS−P8209のパルプ紙試験方法で使用されているTAPPI標準離解機を用いて水離解性試験を行った。25mm×25mmの寸法に裁断した帯封紙30gを30℃に調整した水2リットルに入れ、回転数3000rpmで15分間撹拌し離解し、その後撹拌した帯封紙をJIS角形標準手抄マシンでシート上にし、目視で評価する。
○:良好
△:普通(実用上問題ないレベル)
×:悪い(糊ツブが残る)
(3)ヒートシール強度測定試験:幅15mmの帯封紙を2本用意し、一方の帯封紙のヒートシール性を有する接着剤層を、他方の帯封紙の接着剤層を有しない面とが接するようにして重ね合わせ、200℃、2kgf/cmで1秒間加熱し、ヒートシールを行い、試験片とした。この試験片の両端を引張試験機のチャックに取り付け、JIS Z1707に準拠し、引張速度200mm/minで引っ張り、剥離強度を測定した。
(4)耐ブロッキング性測定試験:40℃、80%RHの雰囲気中にて、片面に接着剤層を有する帯封紙を、ヒートシール性を有する接着剤層とヒートシール性を有する接着剤層がない面とが接するようにして3枚重ね合わせ、上から20g/cmの荷重を載せて7日間放置した後に、剥離する際のブロッキング発生の有無により、耐ブロッキング性を評価した。
○:良好(ブロッキングなし)
△:普通(実用上問題ないレベル)
×:悪い(ブロッキングあり)
(5)結束機搬送テスト:帯封紙を結束機(グローリー工業(株)製、WAVEシリーズ)にセットし、結束試験を行った際の帯封紙の搬送性を評価した。
○:良好(問題なし)
△:普通(実用上問題ないレベル)
×:悪い(使用不可。ジャムリングの発生などで問題あり)
(総合評価)
上記の各種試験結果をもとに総合的に判断した。
◎:極めて優れている。
○:優れている。
△:実用上問題ないレベル。
×:劣っている。
実施例及び比較例の帯封紙の組成を表1に示し、それらの評価結果を表2に示した。
Figure 0004519484
なお、表1中の数字の単位は質量部であり、略号は、以下のものを示す。
VAc:酢酸ビニル樹脂
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体
BA:アクリル酸ブチル
2EHA:アクリル酸−2−エチルヘキシル
EA:アクリル酸エチル
MMA:メタクリル酸メチル
AA:アクリル酸
AM:アクリルアミド
PVA:ポリビニルアルコール
Figure 0004519484
本発明の水離解性を有する帯封紙は、書籍、書類、用紙、紙幣等の結束用として利用できる。

Claims (5)

  1. 紙のテープである紙基材の少なくとも片面にヒートシール性を有する接着剤層が設けられており、該接着剤層が酢酸ビニル単独重合体を69.5〜75質量%及び酢酸ビニル・オレフィン共重合体又はアクリル酸アルキルエステル共重合体の共重合体を25〜30.5質量%含む、ガラス転移温度5〜25℃の熱可塑性ビニル樹脂を樹脂成分として含有し、軟化点が50〜70℃のワックスを水離解性エマルション型接着剤の樹脂成分100質量部に対して1.0〜8.0質量部含有する水離解性エマルション型接着剤を塗布して形成されており、かつ、該接着剤層のポリアセタール板に対する静摩擦係数が0.25以上であることを特徴とする水離解性を有する帯封紙。
  2. 前記静摩擦係数が0.28〜0.5である請求項1に記載の水離解性を有する帯封紙。
  3. 前記共重合体がアクリル酸アルキルエステル共重合体であり、前記熱可塑性ビニル樹脂のガラス転移温度が10〜22℃である請求項1又は2に記載の水離解性を有する帯封紙。
  4. エマルション中に分散している熱可塑性ビニル樹脂の粒子の平均粒径が0.6〜1.0μmである請求項1〜3のいずれかに記載の水離解性を有する帯封紙。
  5. 水離解性を有する帯封紙を200℃、2kgf/cmで1秒間加熱しヒートシールを行った際のシール強度が1.5N/15mm以上である請求項1〜4のいずれかに記載の水離解性を有する帯封紙。
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