JP2000186854A - 自動風呂電気温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 追い焚き回路を貯湯タンク側面下部に配置す
ることで、追い焚き往き配管及び追い焚き戻り配管を短
くして放熱ロスを少なくでき、かつ循環ポンプの能力を
小さくできることでコスト低減を図れ、また自動風呂電
気温水器本体の設置スペースの省スペース化を図りなが
ら自動風呂電気温水器本体高さを低くできる自動風呂電
気温水器を提供する。 【解決手段】 浴槽１９内の浴水を追い焚きするための
追い焚き回路９を追い焚き回路９と浴槽１９とを接続す
る各種配管が短くなるように配置し、混合手段６を給湯
口２ａの近傍に配置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、浴槽への湯張り
を自動的に行う自動風呂電気温水器に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動風呂電気温水器として、例え
ば特開平４―９５４７号公報に開示されたものがある。
図３は、上記公報に示された従来の自動風呂電気温水器
のシステム構成図である。図３において、１は自動風呂
電気温水器、２は貯湯タンクで、該貯湯タンク２内には
貯湯タンク２内の水を加熱する発熱体３が取付けられて
いる。貯湯タンク２への給水は、給水源から減圧弁４及
び給水口５を介して行われ、貯湯タンク２からの給湯は
貯湯タンク２上部に設けられた給湯口２ａから行われ
る。

【０００３】６ｂは貯湯タンク２の湯と減圧弁４からの
水とを混合する風呂用電動混合弁で、給湯管７で給湯口
２ａに接続されている。８は開閉により前記風呂用電動
混合弁６ｂによる混合湯を浴槽１９へ注湯制御する注湯
開閉弁、９ａは浴槽１９内の浴水を追い焚きするための
追い焚き回路である。これら風呂用電動混合弁６ｂ、注
湯開閉弁８及び追い焚き回路９ａは貯湯タンク２の上部
に配置されており、連結管１０で連結されている。追い
焚き回路９ａは、浴槽１９の浴水を加熱する浴槽用発熱
体１１、浴槽１９内の浴水を循環させるための循環ポン
プ１２、配管１７ｂからの浴水の温度を検出する温度検
出器１３、浴槽１９内の位を検出する水位検出器１４、
電動二方弁１５、配管１７ａ、配管１７ｂから構成され
ている。なお、追い焚き回路９ａにおいて、浴槽用発熱
体１１は配管１７ａに接続され、循環ポンプ１２、温度
検出器１３、水位検出器１４及び電動二方弁１５は配管
１７ｂに接続されており、配管１７ａ，１７ｂの一端は
給湯口２ａ側にそれぞれ接続され、他端は追い焚き往き
配管１８ａ、追い焚き戻り配管１８ｂの上端にそれぞれ
接続される。

【０００４】浴槽１９には、浴槽アダプタ２０が取り付
けられており、該浴槽アダプタ２０には、風呂往き配管
２１ａ、風呂戻り配管２１ｂの一端がそれぞれ接続さ
れ、該風呂往き配管２１ａ、風呂戻り配管２１ｂの他端
は、追い焚き往き配管１８ａ、追い焚き戻り配管１８ｂ
の下端にそれぞれ接続される。

【０００５】自動風呂電気温水器１は、貯湯タンク２、
給湯口２ａ、発熱体３、減圧弁４、給水口５、風呂用電
動混合弁６ｂ、給湯管７、注湯開閉弁８、追い焚き回路
９ａ、連結管１０、追い焚き往き配管１８ａ及び追い焚
き戻り配管１８ｂを含む構成となっており、自動風呂電
気温水器１の下部で風呂往き配管２１ａ及び風呂戻り配
管２１ｂに接続されて浴槽アダプタ２０を介して浴槽１
９に接続される。

【０００６】次に動作について説明する。貯湯タンク２
には発熱体３により沸き上げられた湯が貯められてお
り、自動注湯時には、電動二方弁１５を閉止し、注湯開
閉弁８を開き、給湯管７を介して貯湯タンク２から供給
される湯と減圧弁４からの水を風呂用電動混合弁６ｂで
混合する。そして、適温に調節された混合湯を追い焚き
往き配管１８ａ及び風呂往き配管２１ａを介して送り、
浴槽アダプタ２０から浴槽１９へ給湯する。ついで、浴
槽１９に張られた湯が設定水位に達し湯張りが完了する
と、注湯開閉弁８を閉止し浴槽１９への注湯を自動停止
する。

【０００７】浴水の温度が下がり追い焚きを行う場合に
は、電動二方弁１５を開き、循環ポンプ１２を運転して
浴槽１９内の湯を風呂戻り配管２１ｂ、追い焚き戻り配
管１８ｂを介して追い焚き回路９ａへ汲み上げ、汲み上
げた湯を追い焚き往き配管１８ａ、風呂往き配管２１ａ
を介して浴槽１９内に戻し、浴水を循環させつつ、浴槽
用発熱体１１を発熱させて浴槽１９内の浴水を昇温させ
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】従来の自動風呂電気温
水器１は、浴槽１９の浴水を昇温するための追い焚き回
路９ａが浴槽１９から離れた位置、すなわち、ここでは
貯湯タンク２の上部に取付けてあるため、以下のような
問題点があった。 （１）追い焚き往き配管１８ａ及び追い焚き戻り配管１
８ｂが長くなり放熱ロスが大きい。 （２）浴槽１９内の浴水の追い焚き時、浴槽１９の浴水
を循環させるために浴槽１９から追い焚き回路９ａまで
浴水を汲み上げるので、循環ポンプ１２の能力を大きく
しなければならない。 （３）自動風呂電気温水器１本体の高さが高くなり輸送
しづらい。

【０００９】また、従来の自動風呂電気温水器１には上
述したものの他、風呂用電動混合弁６ｂや注湯開閉弁
８、追い焚き回路９ａ等を貯湯タンク２の側部に設ける
ようにしたものもある。

【００１０】このような自動電気温水器１の場合、給湯
管７が長くなり、上記（１）の場合と同様放熱ロスが大
きくなるという問題点があった。

【００１１】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、追い焚き回路を貯湯タンク側
面下部に配置することで、追い焚き往き配管及び追い焚
き戻り配管を短くして放熱ロスを少なくでき、かつ循環
ポンプの能力を小さくできることでコスト低減を図れ、
また自動風呂電気温水器本体の設置スペースの省スペー
ス化を図りながら自動風呂電気温水器本体高さを低くで
きる自動風呂電気温水器を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明に係
る自動風呂電気温水器は、貯湯タンクと、貯湯タンク内
の水を加熱する発熱手段と、貯湯タンクに設けられた給
湯口に給湯管を介して接続され、貯湯タンクの湯と水と
を混合し、混合湯を送出する混合手段と、混合手段によ
る混合湯を浴槽へ給湯制御する注湯手段と、浴槽内の浴
水を加熱するための発熱手段及び浴水を循環させる循環
手段を有する追い焚き回路とを備えた自動風呂電気温水
器において、追い焚き回路を追い焚き回路と浴槽とを接
続する配管が短くなるように配置し、混合手段を給湯口
の近傍に配置したものである。

【００１３】請求項２記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、追い焚き回路を貯湯タンク側面下部に配置した
ものである。

【００１４】請求項３記載の発明に係る自動風呂電気温
水器の混合手段は、浴槽を含む複数の給湯先毎に、貯湯
タンクの湯と水とを混合すると共にその混合湯を送出す
るものである。

【００１５】請求項４記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、注湯手段を混合手段とは離れた位置に配置した
ものである。

【００１６】請求項５記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、注湯手段を貯湯タンク側面下部側に配置したも
のである。

【００１７】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１はこの発明の
一実施の形態の自動風呂電気温水器１のシステム構成図
である。なお、図１において、従来例と同一部分には同
一符号を付し、説明を省略する。

【００１８】図１において、６は給水源からの水と貯湯
タンク２の湯とを混合し、混合湯を送出する混合手段
で、混合湯を台所、洗面所等に給湯するための一般給湯
用電動混合弁６ａと、風呂用に給湯するための風呂用電
動混合弁６ｂとを含む構成となっている。そして、混合
手段６と注湯開閉弁８は給湯管７に取り付けられ、給湯
口２ａ近傍の貯湯タンク２上部に配置される。

【００１９】９は前記注湯開閉弁８に連結管１０を介し
て接続され、追い焚き往き配管２１ａ及び追い焚き戻り
配管２１ｂが短くなるよう貯湯タンク２の側面下部に配
置される追い焚き回路で、循環ポンプ１２、浴槽用発熱
体１１、温度検出器１３、水位検出器１４、電動二方弁
１５、フロースイッチ１６、配管１７ａ及び配管１７ｂ
を含む構成となっている。なお、追い焚き回路９におい
て、浴槽用発熱体１１、温度検出器１３、水位検出器１
４、電動二方弁１５及びフロースイッチ１６は配管１７
ａに接続され、循環ポンプ１２は配管１７ｂに接続され
る。ここで、フロースイッチ１６とは、配管１７ａ内の
温水の流れの有無を検出するもので、検出結果に応じ
て、図示しない制御手段により浴槽用発熱体１１の運転
が制御される。

【００２０】次に、動作について説明する。まず、給水
源から貯湯タンク２へ減圧弁４及び給水口５を介して給
水する。そして、貯湯タンク２内が満水になると、 発
熱体３は制御手段の制御により発熱し、貯湯タンク２内
の水を湯に沸き上げ、自動風呂電気温水器１を給湯管７
からの給湯可能状態にする。

【００２１】台所や洗面所へ給湯する場合は、給湯管７
を介して貯湯タンク２から供給された湯と減圧弁４から
の水を一般給湯用電動混合弁６ａで混合し、適温に調節
された湯を一般給湯用電動混合弁６ａから台所や洗面所
に給湯する。一方、浴槽１９への給湯は注湯開閉弁８の
開閉により制御され、給湯する場合には注湯開閉弁８及
び二方弁を開き、給湯管７を介して貯湯タンク２から供
給された湯と減圧弁４からの水を風呂用電動混合弁６ｂ
で混合する。そして、適温に調整された湯を連結管１０
を介して追い焚き回路９に送り、該追い焚き回路９から
追い焚き往き配管２１ａ及び風呂往き配管２１ａ、追い
焚き戻り配管及び風呂戻り配管２１ｂのそれぞれの径路
を介して送出して浴槽アダプタ２０から浴槽１９へ給湯
する。

【００２２】また、温度検出器１３は給湯温度を検出し
て、その検出温度を制御手段に出力しており、制御手段
は温度検出器１３からの検出温度に基づき、設定温度に
なるように風呂用電動混合弁を制御すると共に、湯張り
途中で随時、電動二方弁１５を閉じ、水位検出器１３に
て浴槽アダプタ２０からの浴槽１９湯の水圧により浴槽
１９内の水位を検出する。そして、設定水位になると注
湯開閉弁８を閉じ、湯張りを完了させる。

【００２３】このようにして湯張りが完了すると、追い
焚き回路９で所定時間、自動風呂運転を行なう。すなわ
ち、循環ポンプ１２を運転して、浴水を風呂戻り配管２
１ｂから追い焚き戻り配管１８ｂを介して追い焚き回路
９へ汲み上げ、汲み上げた湯を追い焚き往き配管１８
ａ、風呂往き配管２１ａを介して浴槽１９内に戻し、浴
水を循環させる。また、制御手段は、温度検出器１３に
て浴槽１９へ送られる浴水の温度を検出すると共に、フ
ロースイッチ１６で浴水の流れを検出しており、浴水の
流れが検出されている場合に浴水温度が設定温度より低
下すると、浴槽用発熱体１１を運転して浴水を昇温させ
る。そして、浴槽１９内の浴水が設定温度になると、浴
槽用発熱体１１の運転を停止する。自動風呂運転中はこ
の動作を繰り返し行い、浴槽１９内の浴水を設定温度に
保持する。なお、フロースイッチ１６により浴水の流れ
が検出されていない場合に浴水温度が設定温度より低下
したときには、浴槽用発熱体１１の運転は行わない。こ
れは、例えば自動風呂電気温水器１の使用者が、浴槽用
発熱体１１が発熱しているのを知らずに浴槽１９内の浴
水を排水してしまい、空だき状態になるのを未然に防止
するためである。

【００２４】このように、実施の形態１によれば、混合
手段６を給湯口２ａの近傍である貯湯タンク２上部に配
置するようにしたので、給湯管７を短くでき、給湯時に
貯湯タンク２から混合手段６に供給する湯の放熱ロスを
防ぐことができる。また、追い焚き回路９を貯湯タンク
２側面下部に配置するようにしたので、追い焚き往き配
管１８ａと追い焚き戻り配管１８ｂが短くなり、湯張り
完了後の自動風呂運転中の放熱ロスを少なくでき、か
つ、追い焚き回路９へ汲み上げる循環ポンプ１２の能力
を小さくできるのでコスト低減が図れ、さらに自動風呂
電気温水器１本体の設置スペースの省スペース化を図り
ながら自動風呂電気温水器１本体高さを低くできる。

【００２５】また、例えば、貯湯タンク２の湯と水とを
混合する電動混合弁を複数設け、給湯先を台所、洗面
所、浴槽１９の他、新たに設けると共に給湯先毎に湯温
の調節ができるなど多機能化した場合にも、貯湯タンク
２側部に設けた場合に比べ給湯管７を短くすることがで
き、それに伴って図示されない他の配管も短くなるな
ど、配管を簡素にすることができる。

【００２６】実施の形態２．図２は実施の形態２の自動
風呂電気温水器のシステム構成図である。この実施の形
態２は、上記実施の形態１と部品構成についてはほぼ同
様であるが、注湯開閉弁８の配置が異なり、貯湯タンク
２の側面下部側、すなわち混合手段６とは離れた位置に
配置するようにしたものである。

【００２７】このように配置したことにより、実施の形
態１とほぼ同じ作用及び効果が得られるとともに、複数
の弁（一般給湯用電動混合弁６ａ，風呂用電動混合弁６
ｂ）を近接に配置することによって生じる配置上の制約
が解消され、組立が容易になる。また、自動風呂電気温
水器１のメンテナンス時に注湯開閉弁８を手動で閉じる
必要がある場合など、注湯開閉弁８が貯湯タンク２の側
面下部側に配置されていると操作し易く、メンテナンス
を行いやすい。

【００２８】

【発明の効果】請求項１記載の発明に係る自動風呂電気
温水器は、貯湯タンクと、貯湯タンク内の水を加熱する
発熱手段と、貯湯タンクに設けられた給湯口に給湯管を
介して接続され、貯湯タンクの湯と水とを混合し、混合
湯を送出する混合手段と、混合手段による混合湯を浴槽
へ給湯制御する注湯手段と、浴槽内の浴水を加熱するた
めの発熱手段及び浴水を循環させる循環手段を有する追
い焚き回路とを備えた自動風呂電気温水器において、追
い焚き回路を追い焚き回路と浴槽とを接続する配管が短
くなるように配置し、混合手段を給湯口の近傍に配置し
たので、給湯管が短くなり配管が簡素になると共に、給
湯時に貯湯タンクから混合手段に供給する湯の放熱ロス
を防ぐことができ、また、湯張り完了後の自動風呂運転
中の放熱ロスも少なくすることができる。

【００２９】請求項２記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、追い焚き回路を前記貯湯タンク側面下部に配置
したので、循環ポンプの能力を小さくでき、これにより
コスト低減が図れ、また、自動風呂電気温水器本体の設
置スペースの省スペース化を図りながら自動風呂電気温
水器本体高さを低くできる。

【００３０】請求項３記載の発明に係る自動風呂電気温
水器の混合手段は、浴槽を含む複数の給湯先毎に、貯湯
タンクの湯と水とを混合すると共にその混合湯を送出す
るものであるので、このように多機能化した場合にも、
混合手段が給湯口の近傍に配置されていることにより配
管を簡素にすることができる。

【００３１】請求項４記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、注湯手段を混合手段とは離れた位置に配置した
ので、組立が容易になる。

【００３２】請求項５記載の発明に係る自動風呂電気温
水器は、注湯手段を貯湯タンク側面下部側に配置したの
で、注湯手段を手動で操作してメンテナンスを行う必要
がある場合など、貯湯タンク側面下部側にあることによ
り操作し易く、メンテナンスを行い易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１の自動風呂電気温水
器のシステム構成図である。

【図２】 この発明の実施の形態２の自動風呂電気温水
器のシステム構成図である。

【図３】 従来の保温機能付自動風呂釜を示すシステム
構成図である。

【符号の説明】

１ 自動風呂電気温水器、２ 貯湯タンク、２ａ 給湯
口、３ 発熱体、 ４減圧弁、７ 給湯管、６ 混合手
段、８ 注湯開閉弁、９ 追い焚き回路、１１浴槽用発
熱体、１２ 循環ポンプ、１８ａ 追い焚き往き配管、
１８ｂ 追い焚き戻り配管、１９ 浴槽。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 学 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3L025 AB21 AD02

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貯湯タンクと、該貯湯タンク内の水を加
   熱する発熱手段と、前記貯湯タンクに設けられた給湯口
   に給湯管を介して接続され、貯湯タンクの湯と水とを混
   合し、混合湯を送出する混合手段と、該混合手段による
   混合湯を浴槽へ給湯制御する注湯手段と、浴槽内の浴水
   を加熱するための発熱手段及び浴水を循環させる循環手
   段を有する追い焚き回路とを備えた自動風呂電気温水器
   において、 前記追い焚き回路を該追い焚き回路と前記浴槽とを接続
   する配管が短くなるように配置し、前記混合手段を前記
   給湯口の近傍に配置したことを特徴とする自動風呂電気
   温水器。
2. 【請求項２】 前記追い焚き回路を前記貯湯タンク側面
   下部に配置したことを特徴とする請求項１記載の自動風
   呂電気温水器。
3. 【請求項３】 前記混合手段は、前記浴槽を含む複数の
   給湯先毎に、貯湯タンクの湯と水とを混合すると共にそ
   の混合湯を送出するものであることを特徴とする請求項
   １又は２記載の自動風呂電気温水器。
4. 【請求項４】 前記注湯手段を前記混合手段とは離れた
   位置に配置したことを特徴とする請求項１乃至請求項３
   のいずれかに記載の自動風呂電気温水器。
5. 【請求項５】 前記注湯手段を前記貯湯タンク側面下部
   側に配置したことを特徴とする請求項１乃至請求項４の
   いずれかに記載の自動風呂電気温水器。