JPS6124836Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は２缶式給湯装置に関するもので、即
ち第１図に示す如く缶本体１′に内装した熱交換
器７′と浴槽等の給湯部８′とを往管９′及び復管
１０′を介して連通すると共に往管９′途中に強制
循環ポンプ１１′を接続したものが多く知られて
いる（例えば本件出願の出願人による実願昭56−
15054号（実開昭57−128037号公報））。

この従来のものは、缶本体１′内の温水より熱
交換器７′内の温水が受熱した昇温され強制循環
ポンプ１１′にて浴槽等の給湯部８′に給湯するも
ので給湯や追焚による保温が行えるものであつ
た。しかし、この従来の据付としては強制循環ポ
ンプ１１′が必ず給湯部８′の温水面位より下方に
位置しないと、強制循環ポンプ１１′が空運転し
温水の循環ができないので、この位置関係を厳守
しなければならない制約がある。

又往管９′と復管１０′の傾斜角度もエアー溜り
が出来ないように配管しなければならない制約も
有する。

しかし、上記制約は新築した家庭の場合、給湯
部８′上に給湯部を設けて給湯部８′への給湯は必
ず給湯管にて行こなうようにすれば解消され、又
買替の場合でも既設の給湯部を設けてある家庭は
問題はない。

しかしながら、給湯装置の据付時には各家庭の
環境や費用や給湯部の美観などの様々の事情によ
つて、必ずしも給湯管を設けるとは限らず、従つ
て従来の給湯装置で完全であるとは言えない。

しかるに、この考案はこの点に鑑み、缶本体の
給湯管と往管との間にバイパス管を接続し、缶本
体と強制循環ポンプと熱交換器とを連通させる構
成によることにより上記従来の制約の欠点を解消
しようとするものである。

次に、図面に示す実施例について説明すれば、 １はボイラー本体を形成する缶本体で、下方に
燃焼バーナ２を備え、上方に市水と連通する入水
管３と接続する入水管口４及び給湯管５と接続す
る出湯管口６を備え、且つ内部にコイル状の熱交
換器７を内装している。

前記熱交換器７は浴槽又は放熱器等の給湯部８
との間に往管９及び復管１０を介して連通すると
共に往管９途中に強制循環ポンプ１１を接続して
いる。

又入水管３と給湯管５とは給湯箇所に延長し、
且つ先端に開閉自在な操作ハンドル１２，１３を
備え、更に給湯管５の途中より電磁弁１４を有し
たバイパス管１５を分岐し乍ら強制循環ポンプ１
１と給湯部８との間の往管９に接続する。

１６はバイパス管１５の接続箇所と給湯部８と
の間に備えた逆止弁で、給湯部８側に温水が逆流
させないようにする。

１７は全電気回路Ｅを制御する電源スイツチ１
８は燃焼回路、１９はａ接点とｂ接点と中立接点
とを備えた操作スイツチで、ａ接点には強制循環
ポンプ１１と直列接続し、且つｂ接点には電磁弁
１４を直列接続している。

次に作動について説明すると、缶本体１及び強
制循環ポンプ１１による熱交換器７及び給湯部８
の温水の熱交換は従来と全く同じである。次に据
付条件によつて強制循環ポンプ１１の位置が給湯
部８の温水面位より高くなつたり、あるいは往管
９又は復管１０の傾斜角度が悪かつたり又は若干
の凹凸の場合、操作スイツチ１９をａ接点側に閉
じたとしても強制循環ポンプ１１は空運転やエア
ーロツクを発生し、熱交換器７と給湯部８の温水
は循環されない。

又、給湯部５を設けておらない家庭でも給湯部
８に給湯が不可能となる。

従つて、このような据付の場合に於いては、給
湯部８には注入しない状態で操作スイツチ１９を
ｂ接点側に閉じると電磁弁１４が開口されるの
で、入水管３より缶本体１に給水されると共に缶
本体１内の温水が約１Kgｆ／cm²の水道圧に押し上
げられ、バイパス管１５より往管９及び強制循環
ポンプ１１及び熱交換器７及び復管１０を圧送さ
れ給湯部８に給湯され、該給湯部８に充分に給湯
することができる。

従つて給湯部８に所定の給湯がなされたら、操
作スイツチ１９を中立接点に位置すれば電磁弁１
４は閉じられ給湯は停止される。

又この状態に於いては、逆止弁１６の為熱交換
器７内の温水は給湯部８へ流下することなく貯溜
され、従つて給湯部８の温水を溢流することもな
い。

この状態で給湯部８へ温水温度が低下した場合
操作スイツチ１９を中立接点よりａ接点を閉じる
ことにより、熱交換器７や往管９内には予め温水
が貯溜されているので強制循環ポンプ１１は正常
運転し、給湯部８の温水は熱交換器７で昇温され
つつ再び給湯部８への循環を繰返し所定温度に昇
温するものである。

以上の如くこの考案は、缶本体１に内装した熱
交換器７と給湯部８とを往管９及び復管１０を介
して連通すると共に往管９途中に強制循環ポンプ
１１を接続したものに於いて、前記缶本体１の給
湯部５途中より電磁弁１４を有したバイパス管１
５を分岐し乍ら往管９に接続したものであるか
ら、強制循環ポンプと給湯部との位置関係がどの
ような状態（上下）であつたり、往管と復管の傾
斜角度狂いによるエアー溜りを生じたり、又給湯
部を必ず設けるとも給湯部と熱交換器との間の循
環が行われ、従つて据付位置関係や据付条件及び
各家庭の様々の事情にも制約されることは解消さ
れ、しかもこれによつて据付時の配管も簡便とな
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の２缶式給湯装置の配管図、第２
図はこの考案の２缶式給湯装置、第３図は電気回
路図。 １……缶本体、５……給湯管、７……熱交換
器、８……給湯部、１０……復管、１１……強制
循環ポンプ、１４……電磁弁、１５……バイパス
管、１６……逆止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 缶体１に内装した熱交換器７と給湯部８とを往
   管９及び復管１０を介して連通すると共に往管９
   途中に強制循環ポンプ１１を接続したものに於い
   て、前記缶体１の給湯管５途中より電磁弁１４を
   有したバイパス管１５を分岐し乍ら往管９に接続
   した事を特徴とする２缶式給湯装置。