JPS6128988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は給湯兼用風呂釜に関するものであ
る。

〈従来の技術〉 近年第１図に示す如く、内側に燃焼室ａを備え
た給湯或いは暖房専用の缶体ｂ内に該缶体ｂの温
水と熱交換する風呂専用の熱交換器ｃを内装し、
該熱交換器ｃと離れた位置の浴槽ｄとを循環ポン
プｅを途中に備えた往管ｆ及び復管ｇを介して連
通し、給湯或いは暖房の場合には、従来と同じく
缶体ｂ内で得られた温水を給湯或いは暖房箇所に
送湯するものであり、又風呂焚の場合には、浴槽
ｄ内に貯した水を循環ポンプｅによつて浴槽ｄ→
復管ｇ→熱交換器ｃ→往管ｆ→浴槽ｄと順次循環
させ、缶体ｂ内の温水と熱交換させて風呂を沸か
すものであり、１台の器具で給湯或いは暖房と共
に風呂焚及び風呂の追焚及び保温が出来きわめて
便利で経済的な給湯兼用風呂釜が提供されてい
た。

又、風呂専用の熱交換器でなく、給湯用の缶体
から浴槽に配管を延長し、蛇口を介して直接浴槽
に給湯するもの例えば実公昭35−24356号公報の
如く知られている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし第１図の従来例の給湯兼用風呂釜では、
風呂釜焚は熱交換器ｃでの缶体ｂ内の温水との熱
交換でのみ行つているので、風呂が沸き上がるま
でに時間がかかり過ぎ至急入浴したい場合にはき
わめて不便であり、必要に応じて短時間に入浴が
可能となるものが切望されてきた。

又、実公昭35−24356号公報の従来例は、蛇口
より浴槽に給湯するには必ず浴槽の蓋を取り外し
た状態で給湯しなければならず、従つて面倒であ
ると共に熱損失が大きい欠点を有した。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案はこの点に着目し、上記欠点を解消す
るため給湯或いは暖房専用の缶体の温水と熱交換
器を内装し、該熱交換器と離れた位置の浴槽とを
循環ポンプを途中に備えた往管及び復管を介して
連通したものに於いて、前記缶体と熱交換器の往
管とをバイパス管を介して連通し、該連通部分に
作動スイツチによつて往管と缶体及び熱交換器と
の連通を必要に応じて切り替える切替手段を備え
たことを特徴とする給湯兼用風呂釜に関するもの
である。

〈作用〉 缶体１に給水後周知の燃焼操作することによ
り、ガンタイプバーナ６は燃焼室で燃焼を開始す
る。この燃焼によつて缶体１内の水は加熱され、
設定温度まで昇温された温水となる。この状態で
蛇口２５より給湯必要箇所に給湯或いは開閉弁２
９を介して放熱器２６で暖房を行い、従来と何等
変わりなく給湯或いは暖房をおこなえるものでで
ある。次に、風呂焚する場合には、浴槽１２に水
を貯溜し缶体１内に設定温度の温水が得られたこ
ろに、操作装置１８の作動スイツチ１９を操作し
循環ポンプ１７を駆動させれば、浴槽１２内の水
循環ポンプ１７によつて往管１６を流通して熱交
換器９に流入し、該熱交換器９内を流通するうち
に缶体１の温水と熱交換し昇温させた後、往管１
５を流通して再び浴槽１２へ戻り、順次この循環
を繰り返して風呂を沸き上がたり追焚をするもの
である。次に、至急入浴しなければならないなど
の時、浴槽１２の蓋を取り外すことなく蓋をその
ままの状態で操作装置１８の作動スイツチ１９を
操作し、切替手段２１の連通を切り替えて熱交換
器９と往管１５との連通を停止し該往管１５とバ
イパス管２０とを連通させれば、缶体１内の温水
は循環ポンプ１７によつて出湯管８よりバイパス
管２０に流入し、更に該バイパス管２０から往管
１５を流通して直接浴槽１２に所定量を自動的に
供給され、しかも浴槽１２に蓋したままであり熱
損失させることなく瞬時に入浴が可能となりきわ
めて使用勝手が良いものであり、又給湯用の配管
をいちいち浴室まで行わなくとも風呂焚用の循環
回路で兼用出来きわめて便利で安価ですむもので
ある。

〈実施例〉 １は内壁板２と外壁板３と複数の煙道管４とで
形勢された給湯専用の缶体で、その容積は15〜
201程度とし且つ内側下部を燃焼室５と成し、又
燃焼室５には１個のガンタイプバーナ６を挿入し
ている。

缶体１の上端左右には入水管７及び出湯管８を
取り付けている。

９は缶体１内の上部にコイル状に巻着した風呂
専用の熱交換器で、入管１０と出管１１を缶体１
側より突出させ浴槽１２の流入管１３及び送水管
１４との間に可撓性の往管１５及び復管１６を介
して連通させている。

前記復管１６には循環ポンプ１７を接続し、浴
室側に取り付けた操作装置１８の作動スイツチ１
９にて始動及び停止させ、浴槽１２内の水を缶体
１内の温水と熱交換器９とに強制循環させる。

２０は缶体１の出湯管８と熱交換器の温水を浴
槽１２に送る往管１５とを連通するバイパス管
で、往管１５との連結部分には循環ポンプ１７と
同じく浴室側に取り付けられた操作装置１８の作
動スイツチ１９によつて通常熱交換器９と往管１
５とを連通していたものを閉口し替わりに通常閉
口している往管１５とバイパス管２０とを連通さ
せる二方切替弁等切替自在切替手段２１が備えら
れており、必要に応じて切替手段２１を切り替え
させ、熱交換器９と往管１５との連通を停止し缶
体１と往管１５とを連通させて、缶体１内の温水
を往管１５を介して直接浴槽１２に供給出切るも
のである。

更にここでは切替手段２１を二方切替弁とし、
これをバイパス管２０と往管１５との連結部分に
備えたが、切替手段２１を開閉自在の２つの電磁
弁としこれをバイパス管２０の連結部分から熱交
換器９までの往管１５及びバイパス管２０にそれ
ぞれ備え逆連動させて、連通を切り替えても良い
事は勿論である。２２は缶体１内の温度を検知し
てカンタイプバーナ６をON−OFFさせる温度検
知装置。２３は枠体２４と缶体１との間に介在し
た断熱材。２５は出湯管８途中で給湯必要箇所に
備えられた辞口。２６は出湯管６に開閉弁２９を
介して連結した暖房用の放熱器。

〈考案の効果〉 従来の給湯兼用風呂釜と同じく給湯或いは暖房
と共に風呂焚及び風呂の追焚及び保温を１台の器
具で行えきわめて便利であると共に経済的である
事は勿論の事、特に缶体と往管とを作動スイツチ
による切替手段を備えたことによつて、至急入浴
したい時や浴槽内に高温な湯が欲しい場合には、
浴槽の蓋を取り外す事や蛇口を手動操作すること
なく作動スイツチ操作のみの操作によつて、自動
的に缶体内の温水を浴槽に供給でき、きわめて便
利であると共に熱損失させる事もない。

これにより必要に応じて風呂焚や風呂の追焚を
きわめて短時間に、しかも熱効率良く行え、更に
従来のごとくいちいち給湯用の難しい配管を浴室
まで設けることもなくなり、安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図はこの考
案の一実施例の断面図。 １……缶体、９……熱交換器、１２……浴槽、
１５……往管、１６……復管、１７……循環ポン
プ、２０……バイパス管、２１……切替手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯或いは暖房専用の缶体１の温水と熱交換器
   ９を内装し、該熱交換器９と離れた位置の浴槽１
   ２とを循環ポンプ１７を途中に備えた往管１５及
   び復管１６を介して連通したものに於いて、前記
   缶体１と熱交換器９の往管１５とをバイパス管２
   ０を介して連通し、該連通部分に作動スイツチ１
   ９によつて往管１５と缶体１及び熱交換器９との
   連通を必要に応じて切り替える切替手段２１を備
   えたことを特徴とする給湯兼用風呂釜。