JPS631142Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は貯湯式給湯機を用いた風呂装置に関す
るものである。

（従来の技術およびその問題点） 給湯機を用いた従来の風呂装置に於いて追焚を
行なえるようにするためには、浴槽側に追焚用の
熱交換器が別途必要であり、その設置スペースが
必要であると共に、設置に際しての作業性も悪
い。また、従来の風呂装置では、浴槽内の残水を
必要に応じて、浴室外の他所に供給して使用し得
るような機能を有していない。

本考案は以上の点に鑑みなされたもので、その
目的は、貯湯式給湯機を用い、簡単な構成によ
り、給湯、追焚そして浴室外の他所への浴室内の
残水の供給を行なえるようにすることにある。

（問題点を解決するための手段） 前述した目的を達成するための本考案の構成を
実施例に対応する図面に基づいて説明すると、本
考案は、水道に連なる給水管１から貯湯式給湯機
２の貯湯タンク３を経て浴室内４に至る給湯配管
系統５を構成すると共に、前記貯湯タンク３内に
追焚用熱交換器６を設け、ポンプ７の吐出側８か
ら前記追焚用熱交換器６を経て前記浴室内４の浴
槽９の入湯口１０に至り、そして該浴槽９の出湯
口１１から前記ポンプ７の吸込側１２に至る浴槽
水循環配管系統１３を構成すると共に、前記ポン
プ７の吐出側８と前記追焚用熱交換器６間配管１
４から分岐させた浴槽水他所供給配管系統１５を
構成し、前記給湯配管系統５と浴槽水他所供給配
管系統１５には夫々栓１６，１７を設けると共に
前記貯湯式給湯機２側には、該貯湯式給湯機２及
び前記ポンプ７を夫々独立して、あるいは同時に
運転制御できる運転制御装置１８を設け、浴室内
４には前記貯湯式給湯機２及び前記ポンプ７を同
時に運転させるための遠隔操作部１９を設けたも
のである。

（作 用） 以上の構成に於いて、給水管１から貯湯タンク
３内に供給された水は、図示していないバーナ等
の加熱手段により加温され、貯湯される。そし
て、栓１６を開とすると貯湯タンク３内の温水は
給湯配管系統５を経て、栓１６から出湯し、こう
して浴槽９内に給湯することができる。この際、
浴槽９内の湯温は浴室内４への給水管２０から栓
２１を経て供給する水道水により調節するのであ
るが、この水道水は図示例のように混合水栓２２
を介して温水と混合して供給するようにする他、
独立に供給する構成としても良い。

しかして、入浴に際して浴槽９内の湯温が低い
場合には、浴室内４の遠隔操作部１９により制御
装置１８を操作して、前記貯湯式給湯機２及び前
記ポンプ７を同時に運転する。該ポンプ７が運転
状態となると、浴槽９内の温水は吸引されて、出
湯口１１から、浴槽水循環配管系統１３を構成す
る配管２３を経て前記ポンプ７の吸込側１２に至
り、そして吐出側８から吐出して追焚用熱交換器
６に至る。こうして温水は熱交換器６を通過する
間に貯湯タンク３内の温水と間接的に熱交換して
昇温され、次いで配管２４を経て入湯口１０から
浴槽９内に還流する。浴槽９内の温水は、このよ
うにして循環配管系統１３を循環しながら昇温さ
れ、こうして浴槽９内の温湯を高くすることがで
き、いわゆる追焚を行なうことができる。

次に浴槽９内の残水を洗濯等に使用する場合に
は、制御装置１８を操作してポンプ７のみを独立
して運転する。こうすると、浴槽水他所供給配管
系統１５の栓１７が閉の場合には、浴槽９内の残
水は前述の追焚の動作と同様に循環配管系統１３
を循環する。しかして、栓１７を開とすると、ポ
ンプ７の吐出側８から吐出した残水は、前記追焚
用熱交換器６よりも上流側に於いて分岐している
浴槽水他所供給配管系統１５にも流れ、開状態の
栓１７から吐出して洗濯機２５の洗濯槽内等に供
給することができる。この際、浴槽水他所供給配
管系統１５の流水抵抗は、追焚用熱交換器６のそ
れよりも低いので、ポンプ７の吐出側８から吐出
した残水の多くの部分は浴槽水他所供給配管系統
１５に流れ込み、こうして浴槽９内の残水を浴室
外の他所に円滑に供給することができ、以つて洗
濯等に有効に使用することができる。

（実施例） 図示の実施例に於いては、ポンプ７、前記配管
１４，２３，２４の一部１４′，２３′，２４′及
び浴槽水他所供給配管系統１５の配管の一部１
５′を組み込んだ浴槽水循環供給部２６を貯湯式
給湯機２の本体とは別体に構成し、設置時に於い
て、それらを一体化すると共に所定の配管接続を
行なうように構成しており、かかる構成に於いて
は作業性が良好である。次に、以上に説明してい
ない実施例の構成要素を説明すると、符号２７は
給水管１の元弁、２８は給湯弁、２９は水抜管、
３０は水抜栓である。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、貯湯式給湯機の貯湯タン
ク内に追焚用熱交換器を設け、この熱交換器とポ
ンプ並びに浴槽とにより浴槽水の循環系統を構成
したので、前記貯湯タンク内温水による給湯と共
に、浴槽内水の追焚を行なうことができ、また前
記ポンプの吐出側と前記熱交換器間配管から分岐
させた浴槽水他所供給配管系統を構成したので、
前述した浴槽水の循環用のポンプを利用して、浴
槽内の残水を浴室外の他所に供給して洗濯の他目
的に有効に使用することができるという効果があ
る。そして本考案はこのように多くの機能を有す
るものでありながら、前述した通り貯湯タンク内
に追焚用熱交換器を構成し、またポンプを兼用す
る構成とすることにより、全体構成が簡素化さ
れ、設置スペースも小さいという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に対応する全体構成の
模式的系統説明図、第２図は浴槽水循環供給部の
説明図である。 符号１…給水管、２…貯湯式給湯機、３…貯湯
タンク、４…浴室内、５…給湯配管系統、６…追
焚用熱交換器、７…ポンプ、８…吐出側、９…浴
槽、１０…入湯口、１１…出湯口、１２…吸込
側、１３…浴槽水循環配管系統、１４…配管、１
５…浴槽水他所供給配管系統、１６，１７…栓、
１８…運転制御装置、１９…遠隔操作部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水道に連なる給水管から貯湯式給湯機の貯湯タ
   ンクを経て浴室内に至る給湯配管系統を構成する
   と共に、前記貯湯タンク内に追焚用熱交換器を設
   け、ポンプの吐出側から前記追焚用熱交換器を経
   て前記浴室内の浴槽の入湯口に至り、そして該浴
   槽の出湯口から前記ポンプの吸込側に至る浴槽水
   循環配管系統を構成すると共に、前記ポンプの吐
   出側と前記追焚用熱交換器間配管から分岐させた
   浴槽水他所供給配管系統を構成し、前記給湯配管
   系統と浴槽水他所供給配管系統には夫々栓を設け
   ると共に前記貯湯式給湯機側には、該貯湯式給湯
   機及び前記ポンプを夫々独立して、あるいは同時
   に運転制御できる運転制御装置を設け、浴室内に
   は前記貯湯式給湯機及び前記ポンプを同時に運転
   させるための遠隔操作部を設けたことを特徴とす
   る風呂装置。