JP2019117015A - 給湯暖房システム - Google Patents

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Yoshihiko Tanaka
良彦 田中
寿久 斉藤
Toshihisa Saito
寿久 斉藤
優介 藤枝
Yusuke Fujieda
優介 藤枝
健太郎 山岡
Kentaro Yamaoka
健太郎 山岡
隆一 冨永
Ryuichi Tominaga
隆一 冨永
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Abstract

【課題】ヒートポンプ部の室外の熱交換器の内管の空気を水に置換する空気・水置換動作を行う際に、追い焚き管路に残った湯水が浴槽内に入ることを抑えることができる給湯暖房システムを提供すること。【解決手段】給湯暖房システム2では、制御装置70は、季節が夏季になった場合に、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と暖房系統の管路のうちの少なくとも一部とを利用して、第2の液体熱交換器302の内管353の空気を排出し第2の液体熱交換器302の内管353に水を入れて内管353の空気を水に置換するとともに、風呂往き管に通水し、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、および第3の風呂戻り管625を有する追い焚き動作時の風呂往き管を流れる水を風呂往き管に接続された排水管299を通して排出する置換動作の制御を実行する。【選択図】図21

Description

本発明は、給湯暖房システムに関し、具体的には給湯機能と追い焚き機能と暖房機能と蓄熱機能とを有する給湯暖房システムに関する。
特許文献1には、コージェネレーションシステムが開示されている。このコージェネレーションシステムは、特許文献1の段落番号[0002]と段落番号[0004]とに記載されているように、電力を発電するともに、その際に発生する排熱を、給湯や暖房等に利用している。家庭用のコージェネレーションシステムは、発電部と貯留タンクとを備え、発電部と貯留タンクとの間を環状に結ぶ熱回収用回路が設けられている。
コージェネレーションシステムは、発電部で発生した熱を利用して、熱回収用回路を流れる湯水を昇温して、貯留タンクに溜める、蓄熱運転を行う。
特許文献1に記載されたコージェネレーションシステムでは、特許文献1の段落番号[0010」から[0013]に記載されているように、発熱温度は高いがその排熱量が少ないために、蓄熱運転で湯水の温度を昇温させるときに、熱回収用回路を流れる湯水の流速を極めて遅くすることにより、循環流量を少なくして運転しなければならない。このように熱回収用回路を流れる湯水の流速を極めて遅くすると、あたかも熱回収用回路に湯水が滞留しているような状態になる。
特許第5846413号公報
ところが、冬季に外気の温度が極めて低くなるときには、熱回収用回路の周囲は冷気で満たされる。このため、このコージェネレーションシステムを運用すると、熱回収用回路が周囲の冷気によって冷却されるので、熱回収用回路内の湯水が凍結してしまうおそれがある。
従来、熱回収用回路の湯水が凍結する可能性のある条件下においては、一時的に熱回収用回路を流れる湯水の流速を速くして、凍結を防止する方策が提案されている。
このように、熱回収用回路の湯水が凍結する可能性のある条件下において、一時的に熱回収用回路を流れる湯水の流速を速くする運転制御は、コージェネレーションシステムの故障を防止するために、熱回収用回路の湯水が凍結する可能性のある冬季の期間に、頻繁に繰り返して実行されなければならない。そのため、運転制御が複雑になったり、煩雑になったりするという問題がある。
そこで、冬季に、周囲の冷気が、熱回収用回路内の水を凍結させてしまうのを防止するために、熱回収用回路の不使用時に熱回収用回路内の水を抜くことが、一策として考えられる。
ところで、熱回収用回路内の水抜きにあたって、例えば、追い焚き管路を用いる構造が採用される場合がある。しかし、そうすると、冬季に、熱回収用回路内の水が抜かれている状態であっても、浴槽内の湯水の追い焚きを行う追い焚き動作が追い焚き管路を用いて行われることから、追い焚き管路には湯水が充満して残っている。
このように、追い焚き管路に湯水が充満して残っている状態で、季節が夏季になったからといって、熱回収用回路内の空気を水に再び置換しようとすると、次のような課題がある。
すなわち、夏季に注水を開始すると、追い焚き管路に残った湯水が浴槽内に入り込んで、浴槽内が湯水により水浸しになる。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、ヒートポンプ部の室外の熱交換器の内管の空気を水に置換する空気・水置換動作を行う際に、追い焚き管路に残った湯水が浴槽内に入ることを抑えることができる給湯暖房システムを提供することを目的とする。
前記課題は、本発明によれば、水供給源から供給された水を貯留するタンクを有するタンク部と、供給された前記水をバーナの燃焼により加熱する燃焼装置を有するガス湯沸かし部と、熱媒体を循環させる熱媒体循環路を有し、前記熱媒体と供給された前記水との間において熱交換を行うヒートポンプ部と、前記燃焼装置および前記ヒートポンプ部の少なくともいずれかと、浴槽と、を接続し水を循環させる浴槽系統の管路と、前記燃焼装置および前記ヒートポンプ部の少なくともいずれかと、暖房装置と、を接続し水を循環させる暖房系統の管路と、前記タンク部と前記ガス湯沸かし部と前記ヒートポンプ部との動作を制御する制御装置と、を備え、前記浴槽系統の管路は、前記暖房系統の管路に接続され、前記浴槽系統の管路の一部は、前記暖房系統の管路の一部と共通する部分を有しており、前記浴槽系統の管路は、前記浴槽へ接続されて前記浴槽へ前記水を送る風呂往き管と前記浴槽に接続されて前記浴槽から前記水を戻す風呂戻り管とを有し、前記制御装置は、季節が夏季になった場合に、前記浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と前記暖房系統の管路のうちの少なくとも一部とを利用して、前記液体熱交換器の内管の空気を排出し前記液体熱交換器の前記内管に水を入れて前記内管の前記空気を水に置換するとともに、前記風呂往き管に通水し前記風呂往き管を流れる水を前記風呂往き管に接続された排水管を通して排出する置換動作の制御を実行することを特徴とする給湯暖房システムにより解決される。
上記構成によれば、制御装置は、季節が夏季になると、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と暖房系統の管路のうちの少なくとも一部とを利用して、液体熱交換器の内管の空気を排出し液体熱交換器の内管に水を入れて液体熱交換器の内管の空気を水に置換するとともに、風呂往き管に通水し風呂往き管を流れる水を風呂往き管に接続された排水管を通して排出する置換動作の制御を実行する。このため、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部を有する追い焚き管路に残った湯水を風呂往き管に接続された排出管を通して排出することができる。これにより、ヒートポンプ部の室外の熱交換器の内管の空気を水に置換する置換動作を行う際に、追い焚き管路に残った湯水が浴槽内に入ることを抑えることができる。また、水が例えば冬季から夏季まで流れていない液体熱交換器の内管を流れた不衛生な水が、浴槽内に入ることを抑えることができる。
好ましくは、前記室外の温度を検出する外気温センサをさらに備え、前記制御装置は、前記外気温センサからの温度信号を受けて、季節が前記夏季になったと判断すると、前記置換動作の制御を実行することを特徴とする。
上記構成によれば、制御装置は、夏季を確認してから、自動注水により液体熱交換器の内管の空気を水に置換する置換動作を実行することができる。
好ましくは、前記ガス湯沸かし部は、前記浴槽に向かって流れる水の量を制御する湯量サーボを有し、前記制御装置は、前記湯量サーボを制御することにより、前記置換動作において前記内管で圧縮された前記空気が前記浴槽内に出る量を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、置換動作において液体熱交換器の内管で圧縮された空気が浴槽内に勢いよく出て、例えば「プシュ」などという大きな音が浴室内に反響することを抑えることができる。
好ましくは、前記ガス湯沸かし部は、前記置換動作の制御が実行されるときに流れる水の経路の途中に設けられたシスターンを有し、前記シスターンの内部の水は、前記置換動作が所定時間実行されることで新たな水に置換されることを特徴とする。
上記構成によれば、シスターンの内部に不衛生な水が入ってきた場合であっても、シスターンの内部の水をきれいな水に置換することができる。このため、シスターン内から浴槽等に不衛生な水が入ることを防ぐことができる。
好ましくは、前記ガス湯沸かし部は、前記置換動作の制御が実行されるときに流れる水の経路の途中に設けられたシスターンを有し、前記シスターンの内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで前記新たな水に置換されることを特徴とする。
上記構成によれば、シスターンの内部に不衛生な水が入ってきた場合であっても、シスターンの内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで新たな水に置換される。このため、シスターン内から浴槽等に不衛生な水が入ることを防ぐことができる。
本発明によれば、ヒートポンプ部の室外の熱交換器の内管の空気を水に置換する空気・水置換動作を行う際に、追い焚き管路に残った湯水が浴槽内に入ることを抑えることができる給湯暖房システムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る給湯暖房システムを表す平面図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムを表す配管図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの給水予熱動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの給湯動作および蓄熱利用給湯動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の湯張り動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第3の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱回収動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の高温暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の高温暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの水(液体)抜き動作例を説明する図である。 風呂往き管と風呂戻り管との判別方法を説明する図である。 第2の液体熱交換器の内管の空気・水置換動作を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る給湯暖房システムを表す配管図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの給水予熱動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの給湯動作および蓄熱利用給湯動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第3の追い焚き動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱回収動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の高温暖房動作を説明する図である。 本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の高温暖房動作を説明する図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明するが、理解の便宜のため、まず、本発明の実施形態の主要な特徴を列記し、その後、該実施形態を詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
〔特徴1:小型化〕
本実施形態の給湯暖房システム2は、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、を備える。これらの各装置は、管、各種の弁、および圧力調整用のシスターン237等を介して相互に連結されている。特に、従来では、暖房装置40と浴槽50とを管で直接つなぐと、暖房装置40内の汚水が浴槽水に混入する恐れがある等の問題がある。そのため、暖房経路(暖房系統の管路)と浴槽経路(浴槽系統の管路)とを管で繋げることは非常識であり、水―水熱交換機を用いて熱交換するのが常識であった。
これに対して、本実施形態の給湯暖房システム2は、暖房経路と浴槽経路において共通する管路(以下、「共通管」という)691、692(図2の塗りつぶし部分参照)を有し、風呂往き三方弁(風呂往き切替弁)246(図2参照)および風呂戻り四方弁(風呂戻り切替弁)249(図2参照)を利用することで暖房経路と浴槽経路とを変更できるようにしている。従って、比較的大きなスペースをとる水―水熱交換機が不要となった分、管路の小型化を図ることができる。また、風呂往き三方弁246および風呂戻り四方弁249を用いることで、浴槽50の水が、暖房装置40の水と混合することを抑えることができる。
また、所定の装置に存在する余分な熱ないし湯水をその他の装置に回すようにコントロールすることで(即ち、熱を融通し合うことで)、装置の小型化も図っている。
かくして、小さなスペースしかないマンションや狭小住宅等であっても、高効率の給湯暖房システム2を利用することができる。
そして、このように各装置を管などで繋ぐことで、各装置間を湯水が流通可能となる。これにより、「機能性の向上」「効率性の向上」「快適性の向上」「コストダウン」を更に図れるようになった。以下、これを説明する。
〔特徴2:機能性の向上〕
本実施形態では、機能性の向上を図っている。
例えば、本実施形態に係る給湯暖房システム2は、浴槽50の残湯などをタンク部10の熱交換器(図2の場合、プレート熱交換器)103に送ることで、該残湯の熱をタンク部10に回収可能な「浴湯熱回収機能」を有している。この機能によれば、エネルギーの無駄を省いて、タンク部10内に温水を作ることが出来ると共に、浴槽50の残湯を冷却して菌の繁殖を抑制できる。そして、本実施形態では、この浴湯熱回収機能を向上させている。一例をあげれば、浴槽50の湯をヒートポンプ部30まで送って、ヒートポンプ部30でその熱を回収すると共に、冷房時にヒートポンプ部30から生じる廃熱を加えた上で、タンク部10まで湯を送る。これにより、タンク部10での熱回収機能を向上させている。
また、本実施形態のタンク部10は例えばマンションのパイプシャフトに収容可能なほど小型である。そこで、タンク部10の湯が所定の温度になったら、その湯を他の装置に回して利用し、タンク部10では可及的に次々に新たな湯を生成できる状態にする。これにより、大型の貯湯タンク並みの機能を発揮させている。例えば、本実施形態に係る給湯暖房システム2は、ヒートポンプ部30の冷房運転時の廃熱を利用してタンク部10に湯を生成する「廃熱回収機能」を有している。この廃熱回収の際に、湯張りの予約がされている場合において、タンク部10の湯が基準の温度になったら、タンク部10の湯を率先して浴槽50に送る。そして、タンク部10内の湯が所定量に低下したら再び廃熱回収機能を利用してタンク部10に湯を生成し、その湯を再び浴槽50に送るという動作を繰り返している。これにより、小型のタンク部10であっても、浴槽50への所定量の湯張りが可能となる。
〔特徴3:効率性の向上〕
次に、本実施形態では、上記各装置の効率の向上を図っている。
例えば、ヒートポンプ部30の起動時の効率向上を図っている。即ち、ヒートポンプ部30は、停止時に室外の気体熱交換器303が冷却機になって、気体熱交換器303内の熱媒体(例えばR290、R32)が液体になる。そうすると、次回の起動に時間を要して効率が悪化するという特性を有する。そこで、気体熱交換器303内における熱媒体の液化を防止する構造ないし制御を採用することで、ヒートポンプ部30の効率の向上を図っている。熱媒体の液化の防止手段としては、本実施形態では、ヒートポンプ部30の停止に先立ち、第1の液体熱交換器301内で液体となる熱媒体の量を増やす為に、第1の液体熱交換器301の残熱をタンク部10に回して、第1の液体熱交換器301内及びその周辺の熱媒体循環路351内の圧力を気体熱交換器303よりも下げて、熱媒体が気体熱交換器303に回らないように制御する方法が用いられている。これにより、気体熱交換器303内での熱媒体の液化を防止して、ヒートポンプ部30の起動時の効率が向上する。さらに、タンク部10の湯を効率よく生成することもできる。
また、本実施形態では、管路内での自然放熱量を抑制することでも効率の向上を図っている。即ち、上述のように各装置を互いに管で連結すると、湯が流れる管の経路の切替えに伴って、該切替え前に使用していた管が使われなくなる。そして、そこに湯が残ってしまう場合がある。そこで、管の経路を切り替える際に、湯が残る所定の管に湯を残さないように制御したり、或いは、所定の管に湯が残っても、その湯を送り出してから経路を切り替えたりしている。これにより、湯が管に取り残される事態を防止して無駄を省き、効率の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、ヒートポンプ部30に低い温度の液体(湯水)を送り込むことで、フルパワーで運転することが高効率なヒートポンプ部30の効率を上げることができる。
例えば、ヒートポンプ部30だけでは加熱不足なために、ヒートポンプ部30とガス湯沸かし部20との双方を用いて加熱する場合、先ずヒートポンプ部30で加熱する。その後、所定の不足分の熱を加えるために、ガス湯沸かし部20で加熱するという順序にしている。これにより、ヒートポンプ部30には低い給水温度の液体が送り込まれ、効率を上げることができる。
また、浴槽50の湯を保温だけする場合は、効率性を考慮してヒートポンプ部30だけで保温するのが理想的である。しかし、熱い湯がヒートポンプ部30に送り込まれると、ヒートポンプ部30の高効率性が没却される。そこで、浴槽50の湯を一旦タンク部10に回し、タンク部10で奪熱して温水を生成した後に、低い給水温度の液体をヒートポンプ部30に送り込んでいる。これにより、ヒートポンプ部30の効率を上げることができる。
また、本実施形態では、ヒートポンプ部30だけで加熱した湯を暖房装置40や浴槽50に送り込む際、できるだけガス湯沸かし部20を介さない経路にしている。これにより、ガス湯沸かし部20の風呂熱交換器207から自然放熱される事態を回避して、効率を上げることができる。
〔特徴4:快適性の向上〕
次に、本実施形態では、快適性の向上を図っている。
例えば、本実施形態では、夏場に涼しい浴室内でシャワーを浴びることができる。即ち、ヒートポンプ部30で冷却した水を暖房装置40に送ることで浴室を冷房することができる。また、このヒートポンプ部30で冷却した際に発生した熱をタンク部10で回収して湯を生成することができる。そして、タンク部10の湯の温度が所定温度よりも低い場合には、ガス湯沸かし部20で不足分を加熱し、この加熱した湯をシャワーとして使用することができる。
また、本実施形態では、目標設定温度などが異なるために通常は同時期に終了することがない浴室の暖房と追焚とを同時期に終了させることで、暖かい浴室に入浴することができる。また、寒暖の差で生じる脳卒中や心臓発作などを防止することができる。即ち、本実施形態では、ガス湯沸かし部20で加熱した熱い湯を、暖房装置40への暖房経路と浴槽50への追焚経路の双方に振り分けている。この際、暖房装置40を通過した後の冷えた湯を追焚経路にコントロールしながら混合している。これにより、浴槽50に火傷するような熱湯を送り込むことなく、暖房終了時間と追焚終了時間とを同期させることができる。
この点、ガス湯沸かし部20から暖房装置40への湯の通常の供給ルートを逆にして、ガス湯沸かし部20、暖房装置40、浴槽50の順に湯を送り込むことでも、除々に湯温が低下していく。そのため、浴槽50に火傷するような熱湯を送り込むことなく、暖房終了時間と追焚終了時間とを同期させることができる。さらに、この場合、暖房装置40から浴槽50に湯を送り込む際、風呂往き管621、622と風呂戻り管623、624の双方で浴槽50に湯を送り込んで、最短での入浴が可能となる。
〔特徴5:トラブルの回避〕
以上のように、本発明の実施形態では、「小型化」「機能性の向上」「効率性の向上」「快適性の向上」を図っているが、そのような構成及び/又は制御を行う結果、種々のトラブルが発生する恐れが想定される。そこで、本実施形態では、該トラブルを回避するための更なる構成ないし制御を行っている。
例えば、上述のように、本実施形態は、浴槽50の残湯の熱をタンク部10で回収する「浴湯熱回収機能」を有している。この浴湯熱回収の経路には、シスターン237が存在しないように調整弁を設けている。これにより、開放型のシスターン237から湯が溢れ出て、シスターン237を格納する例えばマンションのパイプシャフトやそれに通じる廊下等が濡れる恐れを防止している。
また、ヒートポンプ部30をマンションのパイプシャフト内に設置した場合、発生したドレン水を通常の室外機のようにそのまま排出すると、パイプシャフトを通じて廊下等が濡れる恐れがある。この点、本実施形態では、ヒートポンプ部30と浴室の排水口とを管で接続して、発生したドレン水をその排水口内に排水するようにしている。
また、各装置を相互に連結している本実施形態では、浴槽50以外の装置で発生したレジオネラ菌等が浴槽水に混入する恐れを防止している。例えば、所定の装置を使用しない時期(例えば暖房装置40を使用しない春や秋)に、その装置及びその周辺の管内で滞留水が発生して、そこに菌が発生する恐れがある。これに対して、一定期間不使用な装置及び管がある場合、或いはそれが想定される場合、該不使用な装置及び管内の排水及び/又は注水を行い、換水を行うようにしている。この点、管路にある風呂ポンプ235を用いて換水作業を行うと、様々な経路があること等から、時間がかかってしまう。そのため、水道局から供給される水を、水圧をコントロールしながら不使用の装置及び管内に注水して、短時間で換水するのが好ましい。
また、上述のように、ヒートポンプ部30の冷房運転時の廃熱(排熱)を利用してタンク部10に湯を貯める「廃熱(排熱)回収機能」を有している。この廃熱(排熱)回収機能は、冷房運転時にのみ行われる。そのため、冬期にはこの廃熱回収のための経路内の水が凍結する恐れがある。そこで、本実施形態では、冬期が到来したら、或いは、温度が所定の基準値を下回ったら、廃熱回収のための経路内の水を自動で抜くように制御している。さらに、この水を抜いた後に、夏が到来したら、或いは温度が所定の基準値を上回ったら、廃熱回収のための経路内に自動注水するのが好ましい。これにより、夏場の冷房及び廃熱回収機能を問題なく行うことができる。
また、上述のように、種々の場面で自動注水を行うと、使用者が命令もしていないのに、押し出された水が浴槽に入って水浸しになる恐れがある。これに対して、本実施形態では、自動注水した際に押し出される水が排水口に回るように弁を制御している。
また、上述のように排水を行った場合、その後、注水をしても管内に空気が混入する恐れがある。そこで、排水作業を行った後には、浴槽50又はシスターン237を通らない運転経路があっても、浴槽50又はシスターン237を通るように経路を変更して空気抜き運転するようにしている。
〔特徴6:コストダウン〕
本実施形態では、給水管151は、ガス湯沸かし部20、及び共通管691を介して、シスターン237と連結している。そうすると、シスターン237内の水量が所定の基準値を下回ったら、給水管151、ガス湯沸かし部20、及び共通管691を介して、シスターン237に給水することができる。これにより、従来必要であったシスターン専用の補給水電磁弁が不要となり、コストダウンを図ることができる。
〔実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る給湯暖房システムを表す平面図である。
なお、図1(a)は、本実施形態に係る給湯暖房システムを表す正面図である。図1(b)は、本実施形態に係る給湯暖房システムを表す側面図である。
本実施形態に係る給湯暖房システム2は、ガス湯沸かし部20とヒートポンプ部30とを組み合わせたハイブリッド器具であり、例えば集合住宅の各住戸や戸建て住宅等に用いられるセントラルヒーティング等の用途に適用される。ヒートポンプ部30は、吸気部31と排気部32とを有し、ガス湯沸かし部20を挟むように配置されている。言い換えれば、ガス湯沸かし部20は、ヒートポンプ部30の吸気部31と、ヒートポンプ部30の排気部32と、の間において、ヒートポンプ部30と並んで配置されている。
ガス湯沸かし部20は、例えば上下方向に長く形成された長方形状の筐体21を有する。ガス湯沸かし部20の筐体21は、前面カバーにより覆われている。筐体21の前面カバーには、複数の吸気口228と、排気口226と、が設けられている。吸気口228は、前面カバーの前面および側面に設けられている。排気口226は、前面カバーの前面の上部に設けられている。
ヒートポンプ部30は、例えば上から見てほぼU字型に形成された筐体33を有し、ガス湯沸かし部20の左右の領域および後の領域にわたって配置されている。ヒートポンプ部30の吸気部31の前面カバーには、ほぼ全面に渡って複数の吸気口315が設けられている。また、ヒートポンプ部30の排気部32の前面カバーには、ほぼ全面に渡って複数の排気口325が設けられている。なお、ガス湯沸かし部20の吸気口228および排気口226、ならびにヒートポンプ部30の吸気口315および排気口325のそれぞれの配置および数は、図1に表した例には限定されない。
図2は、本実施形態に係る給湯暖房システムを表す配管図である。
図2に表したように、本実施形態に係る給湯暖房システム2は、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、制御装置70と、を備える。タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、制御装置70と、は図1に表した筐体21および筐体33の内部に設けられている。
タンク部10は、タンク101と、減圧弁102と、プレート熱交換器103と、を有する。
タンク101は、水供給源(例えば水道)から供給された水を貯留する。タンク101の容量は、例えば約10リットル(L)以上、20L以下程度である。但し、タンク101の容量は、これだけには限定されない。タンク101は、密閉型であり、外側のうちの少なくとも一部を断熱材によって覆われている。
なお、本実施形態に係る給湯暖房システム2が備える各管路を流れる液体は、水だけには限定されない。但し、本実施形態の説明では、給湯暖房システム2の各管路を流れる液体が水である場合を例に挙げる。また、本願明細書において、単に「水」という場合には、加熱されていない冷水だけではなく、加熱された温水あるいは湯が「水」に含まれることがある。
タンク101の表面には、第1のタンク表面サーミスタ111と、第2のタンク表面サーミスタ112と、プレート熱交換器103と、が設けられている。タンク101の内部には、タンク内サーミスタ113が設けられている。第1のタンク表面サーミスタ111と、第2のタンク表面サーミスタ112と、タンク内サーミスタ113と、はこの順にタンク101の下部から上部に向かって略均等間隔で設けられている。第1のタンク表面サーミスタ111は、プレート熱交換器103の下端部に対応するタンク101の表面の温度を検出する。第2のタンク表面サーミスタ112は、プレート熱交換器103の上端部に対応するタンク101の表面の温度を検出する。タンク内サーミスタ113は、タンク101の上部に接続された湯導入管153に排出される水の温度を検出する。
減圧弁102は、水供給源から供給された水を導く給水管151の途中に設けられ、逆止弁を有する。減圧弁102は、水供給源から供給された水の圧力を下げる。また、減圧弁102は、減圧弁102を通過した後の水の圧力を略一定にして安定化させる。
プレート熱交換器103は、タンク101の下部の表面に設けられている。プレート熱交換器103は、プレート熱交換器103の内部を流れる水(例えば温水)と、タンク101の内部に貯留された水(例えば冷水)と、の間においてプレート熱交換器103の外装とタンク101の外装とがある2重絶縁の形で熱交換を行うことができる。プレート熱交換器103は、いわゆる液−液熱交換器である。
減圧弁102の下流側において、給水管151は、タンク101の下部に接続されている。また、減圧弁102とタンク101との間における給水管151には、給水管151から分岐した水導入管152が接続されている。水導入管152には、水制御弁114と、水量センサ115と、水温サーミスタ116と、が設けられている。水制御弁114は、弁の開度を調整し、水導入管152を流れる水の流量を制御する。水量センサ115は、水導入管152を流れる水の流量を検出する。水温サーミスタ116は、水導入管152を流れる水の温度を検出する。減圧弁102とタンク101との間における給水管151から分岐した管の端部には、水抜き栓104が設けられている。
タンク101の上部には、湯導入管153が接続されている。湯導入管153には、湯制御弁117と、湯量センサ118と、湯温サーミスタ119と、が設けられている。湯制御弁117は、弁の開度を調整し、湯導入管153を流れる湯の流量を制御する。湯量センサ118は、湯導入管153を流れる湯の流量を検出する。湯温サーミスタ119は、湯導入管153を流れる湯の温度を検出する。
水導入管152および湯導入管153は、混合水導入管154として合流している。水導入管152を流れた水と、湯導入管153を流れた水と、は混合水導入管154で混合水として合流し、ガス湯沸かし部20に向かって流れる。混合水導入管154には、混合サーミスタ121が設けられている。混合サーミスタ121は、混合水導入管154を流れる水の温度を検出する。
ガス湯沸かし部20は、燃焼装置201と、中和器231と、ドレンタンク233と、風呂ポンプ235と、回収ポンプ236と、シスターン237と、を有する。
燃焼装置201の燃焼室202には、第1のバーナ203と、第2のバーナ204と、給湯潜熱熱交換器205と、給湯熱交換器206と、風呂熱交換器207と、が設けられている。また、燃焼装置201には、点火プラグ215と、フレームロッド216と、過熱防止装置(温度ヒューズ)217と、が取り付けられている。
第1のバーナ203および第2のバーナ204は、給湯熱交換器206および風呂熱交換器207の近傍に設けられ、給湯熱交換器206および風呂熱交換器207を加熱する。給湯熱交換器206は、多数のフィンを有し、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。風呂熱交換器207は、給湯熱交換器206と同様に、多数のフィンを有し、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205は、給湯熱交換器206および風呂熱交換器207の上側に設けられ、燃焼室202の排ガスに含まれる潜熱を回収する。すなわち、給湯潜熱熱交換器205は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかの燃焼により給湯熱交換器206および風呂熱交換器207が熱交換を行った後の燃焼排気と接触する位置に設けられている。このようにして、燃焼装置201は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかの燃焼により、供給された水を加熱することができる。
燃焼室202には、燃焼ファン208と、ガス管601と、が接続されている。ガス管601は、第1のガス分岐管602および第2のガス分岐管603を介して燃焼室202に接続されている。
燃焼ファン208は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の燃焼に必要な空気を燃焼室202に送る。ガス管601は、第1のガス分岐管602と、第2のガス分岐管603と、に分岐している。ガス管601は、第1のガス分岐管602を介して、第1のバーナ203に対して燃焼に必要なガスを導く。また、ガス管601は、第2のガス分岐管603を介して、第2のバーナ204に対して燃焼に必要なガスを導く。
ガス管601には、元ガス電磁弁211と、ガス比例弁212と、が設けられている。第1のガス分岐管602には、第1のガス電磁弁213が設けられている。第2のガス分岐管603には、第2のガス電磁弁214が設けられている。元ガス電磁弁211は、第1のバーナ203および第2のバーナ204に対するガスの供給および停止を制御する。ガス比例弁212は、対応する第1のバーナ203および第2のバーナ204への供給燃料量を弁開度でもって制御する。第1のガス電磁弁213および第2のガス電磁弁214は、対応する第1のバーナ203および第2のバーナ204への燃料供給・停止を制御する。
燃焼装置201の燃焼室202には、ドレン(水)の受け部としての給湯受け皿225がさらに設けられている。燃焼室202において燃焼排気中に存在する水蒸気が比較的低い温度の給湯潜熱熱交換器205の表面で結露し滴下すると、滴下したドレンは、給湯受け皿225に溜められる。給湯受け皿225は、ドレン排出管639を通して中和器231に接続されている。
中和器231は、中和器水位電極232を有し、ドレン排出管639を通して給湯受け皿225から導かれたドレンの中和処理を行う。ドレンタンク233は、水位電極234を有し、中和器231により中和処理されたドレンを貯留する。図2に表した矢印A3および矢印A4のように、ドレンタンク233から溢れたドレンは、適宜排水される。
シスターン237は、水位電極238と、オーバーフロー弁239と、を有する容器であり、内部に水を貯留している。シスターン237は、オーバーフロー弁239が開くことにより大気開放される。つまり、シスターン237は、空気抜きの貯留槽として機能する。オーバーフロー弁239の開閉動作は、制御装置70により制御される。つまり、オーバーフロー弁239は、所定以上の圧力がかかると自動的に開く動作を行うわけではなく、制御装置70から送信された信号に基づいて開閉動作を行う。
ヒートポンプ部30は、熱媒体循環路351と、第1の液体熱交換器301と、第2の液体熱交換器302と、気体熱交換器303と、圧縮機304と、膨張弁305と、ファン306と、四方切替弁307と、除霜弁308と、を有する。熱媒体循環路351は、例えばフロンガスR410Aなどの熱媒体を循環させる管路であり、第1の液体熱交換器301および第2の液体熱交換器302の内部を通過している。気体熱交換器303、圧縮機304および膨張弁305は、熱媒体循環路351に接続されている。第1の液体熱交換器301は、熱媒体循環路351により気体熱交換器303と直列に接続されている。第2の液体熱交換器302は、熱媒体循環路351により気体熱交換器303と直列に接続されている。
第1の液体熱交換器301は、熱媒体循環路351を流れる熱媒体と、ガス湯沸かし部20から第1の液体熱交換器301の内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。すなわち、第1の液体熱交換器301の内部において、熱媒体循環路351は、ガス湯沸かし部20からヒートポンプ部30に向かって供給された水が通る第1の液体熱交換器301の内管352と熱的に接続されている。第1の液体熱交換器301は、いわゆる液−液熱交換器である。
第2の液体熱交換器302は、熱媒体循環路351を流れる熱媒体と、タンク部10のプレート熱交換器103から第2の液体熱交換器302の内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。すなわち、第2の液体熱交換器302の内部において、熱媒体循環路351は、タンク部10からヒートポンプ部30に向かって供給された水が通る第2の液体熱交換器302の内管353と熱的に接続されている。第2の液体熱交換器302は、第1の液体熱交換器301と同様に、いわゆる液−液熱交換器である。
気体熱交換器303は、ファン306によって送風された外気(気体)と、熱媒体循環路351を流れる熱媒体と、の間で熱交換を行う。
圧縮機304は、熱媒体循環路351の内部の熱媒体を圧縮する。具体的には、圧縮機304には、比較的高温で低圧の気体状態の熱媒体が供給される。熱媒体は、圧縮機304によって圧縮され、高温高圧の気体状態になる。圧縮機304は、図2に表した矢印A5のように、圧縮後の高温高圧の気体状態の熱媒体を四方切替弁307に供給する。このとき、高温高圧の気体状態は、液体になりやすい(液体になる寸前)の状態である。
膨張弁305は、熱媒体循環路351の内部の熱媒体を減圧する。具体的には、膨張弁305には、比較的低温で高圧の液体状態の熱媒体が供給される。熱媒体は、膨張弁305を通過することによって減圧され、低温低圧の液体状態になる。このとき、低温低圧の液体状態は、気体になりやすい(気体になる寸前)の状態である。
四方切替弁307は、熱媒体循環路351の内部における熱媒体の流れを切り替える。圧縮機304から送り出された熱媒体が四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に供給される場合には、高温高圧の気体状態の熱媒体が第1の液体熱交換器301に供給される。そのため、この場合において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能し、ガス湯沸かし部20から供給された水を加熱する。このとき、第1の液体熱交換器301の内部において熱媒体循環路351を流れる熱媒体は、熱交換の結果として熱を奪われる。そして、第2の液体熱交換器302には、膨張弁305を通過した低温低圧の液体状態の熱媒体が気体熱交換器303を介して供給される。そのため、この場合において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
一方で、圧縮機304から送り出された熱媒体が四方切替弁307を介して第2の液体熱交換器302に供給される場合には、高温高圧の気体状態の熱媒体が第2の液体熱交換器302に供給される。そのため、この場合において、第2の液体熱交換器302は、暖房機として機能し、タンク部10のプレート熱交換器103から供給された水を加熱する。このとき、第2の液体熱交換器302の内部において熱媒体循環路351を流れる熱媒体は、熱交換の結果として熱を奪われる。そして、第1の液体熱交換器301には、膨張弁305を通過した低温低圧の液体状態の熱媒体が供給される。そのため、この場合において、第1の液体熱交換器301は、冷房機として機能し、ガス湯沸かし部20から供給された水を冷却する。
このように、第1の液体熱交換器301が冷房機として機能し、第2の液体熱交換器302が暖房機として機能する場合には、熱媒体は、図2に表した四方切替弁307の破線部分を通過する。一方で、第1の液体熱交換器301が暖房機として機能し、第2の液体熱交換器302が冷房機として機能する場合には、熱媒体は、図2に表した四方切替弁307の実線部分を通過する。
除霜弁308は、熱媒体循環路351から分岐した熱媒体バイパス管354に設けられている。除霜弁308は、弁の開度を調整して膨張弁305による熱媒体の減圧の度合を調整することにより、第1の液体熱交換器301、第2の液体熱交換器302および気体熱交換器303の少なくともいずれかに付着した霜を取り除くことができる。
熱媒体循環路351には、圧力センサ314が設けられている。圧力センサ314は、熱媒体循環路351を循環する熱媒体の圧力を検出することができる。
暖房装置40は、高温暖房装置401と、低温暖房装置402と、を有する。高温暖房装置401としては、例えば浴室暖房機などが挙げられる。低温暖房装置402としては、例えば温水マットなどが挙げられる。
高温暖房装置401には、予め設定された温度(例えば約80℃程度)の湯がガス湯沸かし部20から熱動弁404を介して供給される。例えば、高温暖房装置401が浴室暖房機である場合には、暖房ファン403が駆動することにより、浴室の内部に温風が供給される。高温暖房装置401を通過した湯は、液体合流部405を介してシスターン237に導かれる。
低温暖房装置402には、予め設定された温度(例えば約60℃程度)の湯がガス湯沸かし部20に設けられた低温往き熱動弁241を介して供給される。低温暖房装置402を通過した湯は、液体合流部405を介してシスターン237に導かれる。
制御装置70は、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、に電気的に接続されており、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、の動作を制御する。
次に、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、の相互の接続について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る給湯暖房システム2では、タンク部10は、ガス湯沸かし部20に対して管路で接続されている。ガス湯沸かし部20は、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、に対して管路で接続されている。ヒートポンプ部30は、ガス湯沸かし部20を介して暖房装置40および浴槽50に管路で接続されている。暖房装置40は、ガス湯沸かし部20を介して浴槽50に管路で接続されている。
この際、ガス湯沸かし部20とタンク部10とを直接接続するための管路、およびヒートポンプ部30において生成された熱をタンク部10に回収するための管路を除き、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、は第1の共通管691(図2に表した塗りつぶし部分参照)および第2の共通管692(図2に表した塗りつぶし部分参照)の少なくとも一部を介して互いに接続されている。すなわち、浴槽系統の管路の一部は、暖房系統の管路の一部と共通している。
第1の共通管691は、風呂熱交換器207の出口管609と、第1の風呂往き管619と、を有し、風呂熱交換器207の入口管608と、風呂往き三方弁246と、に接続されている。図2に表した矢印A1のように、第1の共通管691を流れる水は、風呂熱交換器207から浴槽50に向かって流れる。第1の共通管691の上流側の端部は、風呂熱交換器207の内部において、風呂熱交換器207の入口管608に接続されている。第1の共通管691の下流側の端部は、風呂往き三方弁246に接続されている。
第2の共通管692は、第3の風呂戻り管625と、風呂ポンプ入口管626と、風呂ポンプ出口管614と、風呂熱交換器207の入口管608と、を有し、風呂戻り四方弁249と、風呂熱交換器207の出口管609と、に接続されている。図2に表した矢印A2のように、第2の共通管692を流れる水は、風呂ポンプ235から風呂熱交換器207に向かって流れる。第2の共通管692の上流側の端部は、風呂戻り四方弁249に接続されている。第2の共通管692の下流側の端部は、風呂熱交換器207の内部において、風呂熱交換器207の出口管609に接続されている。
〔ガス湯沸かし部と浴槽との接続〕
まず、ガス湯沸かし部20と、浴槽50と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、ガス湯沸かし部20と浴槽50とを接続する浴槽系統の管路の一例である。ガス湯沸かし部20と浴槽50とを接続する管路は、第1の共通管691と、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、第2の共通管692と、を有する。
第1の共通管691のうちの風呂熱交換器207の出口管609は、風呂往き四方弁245を介して第1の風呂往き管619に接続されている。第1の風呂往き管619は、風呂往き三方弁246を介して第2の風呂往き管621に接続されている。第2の風呂往き管621は、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に接続された第3の風呂往き管622に接続されている。風呂往き三方弁246は、第1の風呂往き管619に導かれた水が、浴槽50に導かれる状態と、暖房装置40の高温暖房装置401に導かれる状態と、を切り替える。すなわち、風呂往き三方弁246は、第1の風呂往き管619に導かれた水が、第2の風呂往き管621に導かれる状態と、第1の高温暖房往き管627に導かれる状態と、を切り替える。風呂往き三方弁246は、水が浴槽系統の管路を流れる状態と、水が暖房系統の管路を流れる状態と、を切り替える切替弁に相当する。
浴槽50には、第3の風呂往き管622とは異なる第1の風呂戻り管623が循環金具(図示せず)を介して接続されている。第1の風呂戻り管623は、第2の風呂戻り管624に接続され、風呂戻り四方弁249を介して第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625に接続されている。第3の風呂戻り管625は、プレート四方弁251を介して風呂ポンプ入口管626に接続されている。風呂ポンプ入口管626は、風呂ポンプ235を介して風呂ポンプ出口管614に接続されている。そして、風呂ポンプ出口管614は、風呂熱交換器207の入口管608に接続されている。
風呂熱交換器207の出口管609には、第1の風呂往きサーミスタ256が設けられている。第1の風呂往きサーミスタ256は、風呂熱交換器207の出口管609を流れる水の温度を検出する。
第2の風呂往き管621には、第2の風呂往きサーミスタ257が設けられている。第2の風呂往きサーミスタ257は、第2の風呂往き管621を流れる水の温度を検出する。第3の風呂往き管622には、第1のドレン切替三方弁247が設けられている。第1のドレン切替三方弁247は、第3の風呂往き管622を流れる水が、浴槽50に導かれる状態と、排出される状態と、を切り替える。第2の風呂戻り管624には、電磁弁248が設けられている。
風呂ポンプ入口管626には、第2のドレン切替三方弁252と、風呂水流スイッチ253と、風呂戻りサーミスタ254と、水位センサ255と、がこの順に上流側(浴槽50側)から下流側(風呂ポンプ235側)に向かって設けられている。風呂水流スイッチ253は、水が風呂ポンプ入口管626を流れていることを検出する。風呂戻りサーミスタ254は、風呂ポンプ入口管626を流れる水の温度を検出する。
〔ガス湯沸かし部と暖房装置との接続〕
続いて、ガス湯沸かし部20と、暖房装置40と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、ガス湯沸かし部20と暖房装置40とを接続する暖房系統の管路の一例である。ガス湯沸かし部20と浴槽50との接続に関して前述した第1の共通管691は、風呂往き三方弁246を介して第1の高温暖房往き管627に接続されている。第1の高温暖房往き管627は、第2の高温暖房往き管451に接続されている。第2の高温暖房往き管451は、熱動弁404を介して高温暖房装置401の内部を通過し、高温暖房戻り管452に接続されている。高温暖房戻り管452は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に接続されている。暖房戻り管628は、シスターン237に接続されている。
シスターン237には、暖房戻り管628とは異なるシスターン出口管629が接続されている。シスターン出口管629は、風呂戻り四方弁249を介して第2の共通管692に接続されている。風呂戻り四方弁249は、浴槽50の内部の水が第2の共通管692に導かれる状態と、高温暖房装置401および低温暖房装置402を流れた水がシスターン237を介して第2の共通管692に導かれる状態と、を切り替える。風呂戻り四方弁249は、水が浴槽系統の管路を流れる状態と、水が暖房系統の管路を流れる状態と、を切り替える切替弁に相当する。第2の共通管692は、ガス湯沸かし部20と浴槽50との接続に関して前述した通りである。
第2の風呂往き管621と、第1の高温暖房往き管627と、には、浴槽バイパス管631が接続されている。そして、浴槽バイパス管631には、電磁弁258が設けられている。第1の風呂往き管619を流れた水が第1の高温暖房往き管627に導かれる状態において、電磁弁258は、弁の開度を調整し、浴槽バイパス管631を通して第2の風呂往き管621に水を導くことができる。すなわち、浴槽バイパス管631および電磁弁258は、第1の高温暖房往き管627と第2の風呂往き管621との両方に任意の流量比で水を導くことができる。
風呂熱交換器207の出口管609には、風呂熱交換器207の出口管609から分岐した第1の低温能力管632が接続されている。第1の低温能力管632は、第1の低温能力四方弁259を介して第2の低温能力管633に接続されている。第2の低温能力管633は、第2の低温能力四方弁261を介して第3の低温能力管634に接続されている。そして、第3の低温能力管634は、シスターン237に接続されている。
また、第2の低温能力管633は、第2の低温能力四方弁261を介して第1の暖房往き管617および第2の暖房往き管635に接続されている。第2の暖房往き管635は、蓄熱三方弁262を介して第3の暖房往き管636および第4の暖房往き管637に接続されている。
第3の暖房往き管636は、低温往き熱動弁241を介して低温暖房往き管453に接続されている。低温暖房往き管453は、低温暖房装置402の内部を通過し、低温暖房戻り管454に接続されている。低温暖房戻り管454は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に接続されている。暖房戻り管628と、シスターン237と、シスターン出口管629と、第2の共通管692と、の接続は、前述した通りである。
第1の低温能力管632には、低温能力切替弁263が設けられている。低温能力切替弁263は、弁の開度を調整し、第1の低温能力管632を流れる水の流量を制御する。つまり、低温能力切替弁263は、弁の開度を調整し、風呂熱交換器207の出口管609を通って第1の風呂往き管619に導かれる水の流量と、風呂熱交換器207の出口管609を通って第1の低温能力管632に導かれる水の流量と、の比率を制御する。低温能力切替弁263は、弁を閉じることにより、第1の低温能力管632を流れる水を止めることができる。すなわち、低温能力切替弁263は、止水機能を有する。
〔ガス湯沸かし部とヒートポンプ部との接続〕
続いて、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、の接続について説明する。第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614には、風呂ポンプ出口管614から分岐した第1の液体熱交換器301の入口管615が接続されている。第1の液体熱交換器301の入口管615は、第1の液体熱交換器301の内管352を介して第1の液体熱交換器301の出口管616に接続されている。第1の液体熱交換器301の出口管616は、第2の共通管692のうちの風呂熱交換器207の入口管608に接続されている。
風呂ポンプ出口管614と、第1の液体熱交換器301の入口管615と、の接続部には、ヒートポンプ入口三方弁243が設けられている。ヒートポンプ入口三方弁243は、風呂ポンプ235から送り出された水が第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれる状態と、風呂熱交換器207の入口管608に直接的に導かれる状態と、を切り替える。
第1の液体熱交換器301の入口管615には、入口サーミスタ311が設けられている。入口サーミスタ311は、第1の液体熱交換器301の入口管615を流れる水であって、第1の液体熱交換器301に流入する直前の水の温度を検出する。第1の液体熱交換器301の出口管616には、出口サーミスタ312が設けられている。出口サーミスタ312は、第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水であって、第1の液体熱交換器301から流出した直後の水の温度を検出する。
第1の液体熱交換器301の出口管616には、第1の液体熱交換器301の出口管616から分岐した水抜き管357が接続されている。水抜き管357の端部には、水抜き栓313が設けられている。また、出口サーミスタ312よりも下流側の第1の液体熱交換器301の出口管616には、第1の液体熱交換器301の出口管616から分岐した第1の暖房往き管617が接続されている。
第1の液体熱交換器301の出口管616と、第1の暖房往き管617と、の接続部には、ヒートポンプ出口三方弁244が設けられている。ヒートポンプ出口三方弁244は、第1の液体熱交換器301を流れた水が風呂熱交換器207の入口管608に導かれる状態と、第1の暖房往き管617に導かれる状態と、を切り替える。第1の液体熱交換器301の出口管616と、第1の暖房往き管617と、には、暖房バイパス管618が接続されている。そして、暖房バイパス管618には、電磁弁264が設けられている。
第1の液体熱交換器301を流れた水が風呂熱交換器207の入口管608に導かれる状態において、電磁弁264は、弁の開度を調整し、暖房バイパス管618を通して第1の暖房往き管617に水を導くことができる。すなわち、暖房バイパス管618および電磁弁264は、風呂熱交換器207の入口管608と第1の暖房往き管617との両方に任意の流量比で水を導くことができる。
〔ヒートポンプ部と浴槽との接続〕
続いて、ヒートポンプ部30と、浴槽50と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、ヒートポンプ部30と浴槽50とを接続する浴槽系統の管路の一例である。ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、の接続に関して前述したように、第1の液体熱交換器301の出口管616は、ヒートポンプ出口三方弁244を介して第1の暖房往き管617に接続されている。第1の暖房往き管617は、第2の低温能力四方弁261を介して第2の暖房往き管635に接続されている。第2の暖房往き管635は、蓄熱三方弁262を介して第4の暖房往き管637に接続されている。第4の暖房往き管637は、風呂往き四方弁245を介して第1の共通管691に接続されている。蓄熱三方弁262は、第2の暖房往き管635を流れる水が、第3の暖房往き管636に導かれる状態と、第4の暖房往き管637に導かれる状態と、を切り替える。
第1の共通管691と、浴槽50と、の接続は、ガス湯沸かし部20と、浴槽50と、の接続に関して前述した通りである。また、第2の共通管692と、浴槽50と、の接続は、ガス湯沸かし部20と、浴槽50と、の接続に関して前述した通りである。そして、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、の接続に関して前述したように、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に接続されている。
〔ヒートポンプ部と暖房装置との接続〕
続いて、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、ヒートポンプ部30と暖房装置40とを接続する暖房系統の管路の一例である。ヒートポンプ部30と、浴槽50と、の接続に関して前述したように、第1の液体熱交換器301の出口管616は、ヒートポンプ出口三方弁244を介して第1の暖房往き管617に接続されている。第1の暖房往き管617は、第2の低温能力四方弁261と、第2の暖房往き管635と、蓄熱三方弁262と、第4の暖房往き管637と、風呂往き四方弁245と、を介して第1の共通管691に接続されている。第1の共通管691のうちの第1の風呂往き管619と、第1の高温暖房往き管627と、第2の高温暖房往き管451と、高温暖房装置401と、高温暖房戻り管452と、暖房戻り管628と、シスターン237と、シスターン出口管629と、の接続は、ガス湯沸かし部20と、暖房装置40と、の接続に関して前述した通りである。
また、第2の暖房往き管635は、蓄熱三方弁262を介して第3の暖房往き管636に接続されている。第3の暖房往き管636と、低温暖房往き管453と、低温暖房戻り管454と、暖房戻り管628と、シスターン237と、シスターン出口管629と、の接続は、ガス湯沸かし部20と、暖房装置40と、の接続に関して前述した通りである。
シスターン出口管629は、風呂戻り四方弁249を介して第2の共通管692に接続されている。そして、ガス湯沸かし部20と、ヒートポンプ部30と、の接続に関して前述したように、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に接続されている。
〔タンク部とガス湯沸かし部との接続〕
続いて、タンク部10と、ガス湯沸かし部20と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、タンク部10とガス湯沸かし部20とを接続するタンク系統の管路の一例である。タンク部10の混合水導入管154は、給湯潜熱熱交換器205の入口管604に接続されている。なお、給湯潜熱熱交換器205の入口管604は、タンク部10の混合水導入管154と同じ管であってもよいし、タンク部10の混合水導入管154とは別の管であってもよい。つまり、タンク部10の混合水導入管154を流れる水が、給湯潜熱熱交換器205の入口管604に導かれればよい。
給湯潜熱熱交換器205の入口管604には、水量センサ221と、バイパスサーボ222と、が設けられている。水量センサ221は、給湯潜熱熱交換器205の入口管604を流れる水の流量を検出する。バイパスサーボ222は、給湯潜熱熱交換器205の入口管604と、給湯バイパス管611と、の接続部に設けられ、給湯バイパス管611に導かれる水の量を制御する。なお、給湯バイパス管611は、給湯潜熱熱交換器205の入口管604と、給湯熱交換器206の出口管607と、に接続されている。
給湯潜熱熱交換器205の入口管604は、給湯潜熱熱交換器205の出口管605に接続されている。給湯潜熱熱交換器205の出口管605の端部には、水抜き栓227が設けられている。また、給湯潜熱熱交換器205の出口管605には、給湯潜熱熱交換器205の出口管605から分岐した給湯熱交換器206の入口管606が接続されている。給湯熱交換器206の入口管606には、水管サーミスタ218が設けられている。水管サーミスタ218は、給湯熱交換器206の入口管606を流れる水の温度を検出する。
給湯熱交換器206の入口管606は、給湯熱交換器206の出口管607に接続されている。給湯熱交換器206の出口管607には、熱交換サーミスタ219と、給湯サーミスタ223と、湯量サーボ224と、が設けられている。熱交換サーミスタ219は、給湯熱交換器206の出口管607を流れる水であって、給湯熱交換器206を通過した直後の水の温度を検出する。給湯サーミスタ223は、給湯熱交換器206の出口管607を流れる水であって、給湯熱交換器206の出口管607と給湯バイパス管611との接続部よりも下流側(湯量サーボ224側)の水の温度を検出する。湯量サーボは、給湯管612に導かれる湯の量を制御する。
〔タンク部とヒートポンプ部との接続〕
続いて、タンク部10と、ヒートポンプ部30と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、タンク部10とヒートポンプ部30とを接続するタンク系統の管路の一例である。第2の液体熱交換器302の内管353は、第2の液体熱交換器302の出口管355を介してガス湯沸かし部20の回収ポンプ236に接続されている。回収ポンプ236は、熱回収循環路613に接続されている。熱回収循環路613は、プレート熱交換器103の内部を通り、第2の液体熱交換器302の入口管356に接続されている。なお、熱回収循環路613は、プレート四方弁251を介して第2の共通管692に接続されている。
回収ポンプ236とプレート入口サーミスタ123との間の熱回収循環路613には、電磁弁242が設けられている。電磁弁242と、プレート熱交換器103と、の間の熱回収循環路613には、プレート入口サーミスタ123が設けられている。プレート入口サーミスタ123は、熱回収循環路613を流れる水であって、プレート熱交換器103に流入する直前の水の温度を検出する。
次に、本実施形態に係る給湯暖房システム2の基本動作について、図面を参照して説明する。
なお、以下の各図面において、三方弁の近傍に記載された三方弁イラストは、塗り潰された部分同士が互いに連通している状態(連通状態)であることを表し、塗り潰された部分と塗り潰されていない部分が互いに連通していない状態(非連通状態)であることを表している。
〔給水予熱動作〕
図3は、本実施形態に係る給湯暖房システムの給水予熱動作を説明する図である。
給水予熱動作は、ヒートポンプ部30において生成された熱により、タンク101の内部に貯留された水を加熱する動作である。図3に表した塗りつぶし部分は、給水予熱動作において水が流れる管路を表している。制御装置70が給水予熱動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。また、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、給水予熱動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、給水予熱動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図3に表した矢印A17のように、風呂ポンプ235が駆動すると、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626を流れる水は、風呂ポンプ235から送り出され、ヒートポンプ入口三方弁243と、第1の液体熱交換器301の入口管615と、を介して第1の液体熱交換器301に流入する。第1の液体熱交換器301に流入する水の温度は、例えば約30℃程度である。
第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。図3に表した矢印A6のように、第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水は、ヒートポンプ出口三方弁244を介して第1の暖房往き管617に導かれる。
第1の暖房往き管617を流れる水は、第2の低温能力四方弁261と、第2の暖房往き管635と、蓄熱三方弁262と、第4の暖房往き管637と、風呂往き四方弁245と、タンク往き管638と、を介して熱回収循環路613に導かれる。図3に表した矢印A7および矢印A8のように、熱回収循環路613を流れる水は、プレート熱交換器103の内部を通り、プレート四方弁251を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。
このとき、タンク101の内部に貯留された水は、プレート熱交換器103の内部における熱回収循環路613を流れる水により加熱される。加熱された水は、タンク101内の上部に移動する。これにより、タンク101内の上部には、高温(例えば約45℃程度)の水の層が形成される。タンク101内の下部には、低温(例えば約15℃程度)の水の層が形成される。
〔給湯動作・蓄熱利用給湯動作〕
図4は、本実施形態に係る給湯暖房システムの給湯動作および蓄熱利用給湯動作を説明する図である。
給湯動作は、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、給湯栓に供給する動作である。蓄熱利用給湯動作は、タンク101の内部に貯留された水であってタンク101の内部で加熱された水を給湯栓に供給する動作である。図4に表した塗りつぶし部分は、給湯動作および蓄熱利用給湯動作において水が流れる管路を表している。
給湯栓が開かれると、制御装置70は、水制御弁114および湯制御弁117の少なくともいずれかを開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20に供給される。水供給源から供給される水の温度は、例えば約15℃程度である。
ガス湯沸かし部20に供給される水の温度(混合サーミスタ121の検出温度)が給湯設定温度よりも低い場合には、制御装置70は、給湯動作の制御を実行し、燃焼装置201を作動させる。すなわち、燃焼装置201の内部を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約30℃程度である。給湯熱交換器206において加熱された水の温度は、例えば約70℃程度である。
加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206の出口管607を通り、バイパスサーボ222により給湯バイパス管611に導かれた水と混合し、湯量サーボ224を介して給湯栓に供給される。給湯栓に導かれる水の温度は、例えば約42℃程度である。制御装置70は、給湯栓に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、第1のバーナ203および第2のバーナ204の出力を制御する。
タンク101に貯留された水の温度(タンク内サーミスタ113の検出温度)が給湯設定温度よりも高い場合には、制御装置70は、蓄熱利用給湯動作の制御を実行し、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を調整する。このとき、タンク101に貯留された水の温度は、例えば通常約45℃、最大約60℃程度である。
水導入管152を流れた水と、湯導入管153を流れた水と、は混合水導入管154で混合水として合流し、燃焼装置201を介して給湯栓に供給される。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。混合水導入管154を流れる水および給湯栓に供給される水の温度は、例えば約42℃程度である。このように、制御装置70は、給湯栓に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を制御する。蓄熱利用給湯動作において水が流れる管路は、給湯動作において水が流れる管路と同じである。
〔ドレン排水動作〕
図5および図6は、本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。
ドレン排出動作は、ドレンタンク233に貯留されたドレンを排出するとともに、管路の洗浄を行う動作である。図5に表した塗りつぶし部分は、ドレンタンク233に貯留されたドレンを排出する動作において水が流れる管路を表している。図6に表した塗りつぶし部分は、管路の洗浄を行う動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、ドレンタンク233に溜まったドレンを排出する動作(ドレン排出動作)の制御を実行した後に、湯張り動作の制御を実行する。湯張り動作が実行されているときに、多量のドレンが発生することがあるため、制御装置70は、湯張り動作の制御を実行する前にドレン排出動作の制御を実行する。そして、制御装置70は、ドレン排出動作の制御を実行した後に、湯張り動作において水が流れる管路の洗浄を行う動作(洗浄動作)の制御を実行する。なお、自動ボタンは、浴槽50に自動湯張りを行う動作(湯張り動作)のオンオフスイッチである。
制御装置70がドレン排出動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図5に表した矢印A9のように、ドレンタンク233に貯留されたドレン(水)は、第1のドレンタンク出口管641および第2のドレンタンク出口管642を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。第1のドレンタンク出口管641は、ドレンタンク233に接続されている。また、第1のドレンタンク出口管641は、第1の低温能力四方弁259を介して第2のドレンタンク出口管642に接続されている。第2のドレンタンク出口管642は、第2のドレン切替三方弁252を介して風呂ポンプ入口管626に接続されている。なお、第1のドレンタンク出口管641には、逆止弁265が設けられている。
図5に表した矢印A2のように、風呂ポンプ入口管626を流れたドレンは、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。続いて、図5に表した矢印A1のように、風呂ポンプ出口管614を流れたドレンは、第1の共通管691を流れる。第1の共通管691のうち第1の風呂往き管619を流れたドレンは、風呂往き三方弁246を介して第2の風呂往き管621および第3の風呂往き管622に導かれる。第3の風呂往き管622に導かれたドレンは、第1のドレン切替三方弁247を介して排出される。
続いて、図6に表したように、制御装置70は、洗浄動作の制御を実行し、水制御弁114を開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が水導入管152および混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20に供給される。ガス湯沸かし部20に供給された水は、給湯潜熱熱交換器205および給湯熱交換器206を流れ、湯量サーボ224に導かれる。湯量サーボ224に導かれた水は、第1の注湯管643と、第2の注湯管644と、第3の注湯管645と、を流れ、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。
第1の注湯管643は、注湯電磁弁266と、逆止弁267と、逆止弁268と、を介して第2の注湯管644に接続されている。第2の注湯管644は、注湯三方弁271を介して第3の注湯管645に接続されている。第3の注湯管645は、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に接続されている。第2の注湯管644には、湯量センサ269が設けられている。湯量センサ269は、第2の注湯管644を流れる湯の流量を検出する。また、逆止弁267、268の近傍には、大気開放弁294が設けられている。
風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、ドレン排出動作に関して前述した管路と同じ管路を流れ、第1のドレン切替三方弁247を介して排出される。このとき、風呂ポンプ235は、停止している。
〔第1の湯張り動作・蓄熱湯張り動作〕
図7は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。
第1の湯張り動作は、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、浴槽50に供給する動作である。蓄熱湯張り動作は、タンク101の内部に貯留された水であってタンク101の内部で加熱された水を浴槽50に供給する動作である。図7に表した塗りつぶし部分は、第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、図6に関して前述したドレン排出動作の制御を実行した後に、第1の湯張り動作または蓄熱湯張り動作の制御を実行する。第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作において、制御装置70は、水制御弁114および湯制御弁117の少なくともいずれかを開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20に供給される。水供給源から供給される水の温度は、例えば約15℃程度である。
ガス湯沸かし部20に供給される水の温度(混合サーミスタ121の検出温度)が湯張り設定温度よりも低い場合には、制御装置70は、第1の湯張り動作の制御を実行し、燃焼装置201を作動させる。燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206の出口管607を通り、湯量サーボ224に導かれる。これは、図4に関して前述した通りである。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約30℃程度である。給湯熱交換器206において加熱された水の温度は、例えば約70℃程度である。
湯量サーボ224に導かれた水は、第1の注湯管643を流れ、注湯電磁弁266と、逆止弁267と、逆止弁268と、を介して第2の注湯管644に導かれる。第2の注湯管644に導かれた水は、注湯三方弁271を介して第3の注湯管645に導かれる。
図7に表した矢印A11および矢印A12のように、第3の注湯管645に導かれた水は、第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部を介して風呂ポンプ入口管626の両側に分岐して流れる。図7に表した矢印A11の方向に導かれた水は、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625と、第2の風呂戻り管624と、第1の風呂戻り管623と、を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。一方で、図7に表した矢印A12の方向に導かれた水は、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614と、風呂熱交換器207の入口管608と、第1の共通管691と、を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。つまり、第1の湯張り動作において、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、風呂往き管619、621、622および風呂戻り管623、624、625の両方を用いて浴槽50に供給される。
浴槽50に導かれる水の温度は、例えば約42℃程度である。制御装置70は、浴槽50に供給される水の温度が、湯張り設定温度と一致するように、第1のバーナ203および第2のバーナ204の出力を制御する。
タンク101に貯留された水の温度(タンク内サーミスタ113の検出温度)が湯張り設定温度よりも高い場合には、制御装置70は、蓄熱湯張り動作の制御を実行し、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を調整する。このとき、タンク101に貯留された水の温度は、例えば約40℃〜60℃程度である。
水導入管152を流れた水と、湯導入管153を流れた水と、は混合水導入管154で混合水として合流し、燃焼装置201を介して湯量サーボ224に導かれる。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。混合水導入管154を流れる水および浴槽50に供給される水の温度は、例えば約42℃程度である。このように、制御装置70は、浴槽50に供給される水の温度が、湯張り設定温度と一致するように、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を制御する。蓄熱湯張り動作において水が流れる管路は、第1の湯張り動作において水が流れる管路と同じである。
そして、制御装置70は、浴槽50の内部の水位が循環金具(図示せず)よりも上になると第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を一時中断し、浴槽50の内部の水位を確認する。続いて、制御装置70は、浴槽50の内部の水位が設定水位になるまで第1の湯張り動作または蓄熱湯張り動作の制御を実行する。
〔第2の湯張り動作〕
図8は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の湯張り動作を説明する図である。
図8を参照して説明する第2の湯張り動作は、ガス湯沸かし部20およびヒートポンプ部30を用いて、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、浴槽50に供給する動作である。例えばタンク101に湯が貯留されていない状態で、夏場などにおいて湯張り設定温度が40℃以下である場合には、ヒートポンプ部30を用いることで高い効率の湯張り動作を実現することができる。図8に表した塗りつぶし部分は、第2の湯張り動作において水が流れる管路を表している。
使用者が湯張り設定温度を40℃以下に設定し自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、ガス湯沸かし部20およびヒートポンプ部30を用いた第2の湯張り動作の制御を実行する。制御装置70が第2の湯張り動作の制御を実行すると、水供給源(例えば水道)から供給された水は、第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部に導かれる。これは、図7に関して前述した通りである。
なお、第2の湯張り動作において、給湯熱交換器206で加熱された水の温度は、約70℃程度ではなく、例えば約60℃程度である。また、湯量サーボ224に導かれる水の温度は、約42℃程度ではなく、例えば約30℃程度である。この点において、第2の湯張り動作は、図7に関して前述した第1の湯張り動作または蓄熱湯張り動作とは異なる。
図8に表した矢印A11および矢印A12のように、第3の注湯管645に導かれた水は、第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部を介して風呂ポンプ入口管626の両側に分岐して流れる。図8に表した矢印A11の方向に導かれた水は、浴槽50に供給される。これは、図7に関して前述した通りである。図8に表した矢印A11の方向に導かれて浴槽50に供給される水の温度は、例えば約30℃程度である。
一方で、図8に表した矢印A12の方向に導かれた水は、第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614を流れ、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれる。第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれた水は、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れ、風呂熱交換器207の入口管608に導かれる。
このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の湯張り動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の湯張り動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そのため、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱され、第1の共通管691と、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、を流れて浴槽50に供給される。風呂熱交換器207において加熱され、浴槽50に供給される水の温度は、例えば約60℃程度である。その他の動作は、図7に関して前述した第1の湯張り動作と同じである。
〔第1の追い焚き動作〕
図9は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の追い焚き動作を説明する図である。
第1の追い焚き動作は、浴槽50の内部の水を循環させて加熱し、加熱された水を浴槽50に戻す動作である。図9に表した塗りつぶし部分は、第1の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押し、図7に関して前述した第1の湯張り動作および図8に関して前述した第2の湯張り動作が完了すると、制御装置70は、浴槽50の内部の水位を確認し、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第1の追い焚き動作の制御を実行する。あるいは、使用者が追い焚きボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第1の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第1の追い焚き動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図9に表した矢印A2のように、浴槽50の内部の水は、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625と、を流れ、風呂ポンプ235を介して風呂熱交換器207の入口管608に導かれる。このとき、風呂熱交換器207の入口管608を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
風呂熱交換器207を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。風呂熱交換器207において加熱された水の温度は、例えば約60℃程度である。風呂熱交換器207において加熱された水は、第1の共通管691と、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、を流れて浴槽50の内部に供給される。
〔第2の追い焚き動作〕
図10は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の追い焚き動作を説明する図である。
図9に関して前述した第1の追い焚き動作では、ガス湯沸かし部20を用いて浴槽50から導かれた水を加熱する一方で、図10を参照して説明する第2の追い焚き動作では、ガス湯沸かし部20およびヒートポンプ部30を用いて浴槽50から導かれた水を加熱する。図10に表した塗りつぶし部分は、第2の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
例えば、浴槽50の内部に水が残っている状態で使用者が追い焚きボタン(図示せず)を押し、水の温度が比較的低い場合には、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第2の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第2の追い焚き動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図10に表した矢印A17のように、浴槽50の内部の水は、風呂ポンプ235を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ出口管614を流れる。このとき、第2の共通管692を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
風呂ポンプ出口管614を流れる水は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれる。第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれた水は、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れ、風呂熱交換器207の入口管608に導かれる。
このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の追い焚き動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の追い焚き動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そのため、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱され、第1の共通管691と、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、を流れて浴槽50に供給される。風呂熱交換器207において加熱され、浴槽50に供給される水の温度は、例えば約60℃程度である。
〔第3の追い焚き動作〕
図11は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第3の追い焚き動作を説明する図である。
図11を参照して説明する第3の追い焚き動作では、ヒートポンプ部30を用いて浴槽50から導かれた水を加熱する。図11に表した塗りつぶし部分は、第3の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押し、図7に関して前述した第1の湯張り動作および図8に関して前述した第2の湯張り動作が完了すると、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度を約30分毎に確認する。浴槽50の内部の水の温度と、設定温度と、の差が0.5℃以上である場合には、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第3の追い焚き動作の制御を実行する。図11を参照して説明する第3の追い焚き動作は、いわゆる自動運転中の保温動作である。
例えば、制御装置70は、水位センサ255の検出水位に基づいて使用者が浴槽50に入ったことを検知すると、ヒートポンプ部30の運転を開始し、浴槽50の内部の水の温度低下の程度を確認する。そして、例えば夏場のように温度低下の程度が小さい場合には、制御装置70は、図11を参照して説明する第3の追い焚き動作の制御を実行する。一方で、例えば冬場のように温度低下の程度が大きい場合には、制御装置70は、図10に関して前述した第2の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第3の追い焚き動作を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、浴槽50の内部の水は、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625を流れる。このとき、第2の共通管692を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
第3の風呂戻り管625を流れた水は、プレート四方弁251を介してプレート往き管646に導かれる。図11に表した矢印A7のように、プレート往き管646に導かれた水は、熱回収循環路613を流れ、プレート熱交換器103に流入する。図11に表した矢印A8のように、プレート熱交換器103に流入した水は、タンク101に貯留された水により冷却され、プレート四方弁251を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。風呂ポンプ入口管626を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。言い換えれば、タンク101に貯留された水は、プレート熱交換器103を流れる水により加熱される。
図11に表した矢印A17のように、風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、風呂ポンプ235を介して風呂ポンプ出口管614を流れ、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれる。第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれた水は、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れる。
このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第3の追い焚き動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第3の追い焚き動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そのため、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
図11に表した矢印A6のように、第1の液体熱交換器301から流出した水は、ヒートポンプ出口三方弁244を介して第1の暖房往き管617に導かれる。第1の暖房往き管617に導かれた水は、第2の低温能力四方弁261を介して第2の暖房往き管635に導かれる。第2の暖房往き管635に導かれた水は、風呂往き四方弁245を介して第1の共通管691のうちの第1の風呂往き管619に導かれる。第1の風呂往き管619に導かれた水は、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、を流れて浴槽50に供給される。
〔浴湯熱ヒートポンプ部回収動作〕
図12は、本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を説明する図である。
浴湯熱ヒートポンプ部回収動作は、浴槽50に残った湯を循環させ、その湯の熱をヒートポンプ部30を介してタンク101に貯留された水で回収する動作である。図12に表した塗りつぶし部分は、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において水が流れる管路を表している。
自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている場合には、制御装置70は、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作の制御を実行する。自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている例としては、例えば、使用者が自動ボタン(図示せず)を押して自動運転を手動で停止させた場合や、保温動作が4時間を経過して自動運転が自動的に停止した場合などが挙げられる。
制御装置70が浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、浴槽50の内部の水は、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625を流れる。このとき、第3の風呂戻り管625を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。第3の風呂戻り管625を流れた水は、プレート四方弁251を介して風呂ポンプ入口管626に導かれる。風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、図11に関して前述した第3の追い焚き動作における管路と同じ管路を流れ、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れる。
このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第2の液体熱交換器302に熱媒体を供給する。そのため、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第1の液体熱交換器301は、冷房機として機能する。一方で、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第2の液体熱交換器302は、暖房機として機能する。そのため、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により冷却される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約15℃程度である。図12に表した矢印A6のように、第1の液体熱交換器301から流出した水は、図11に関して前述した第3の追い焚き動作における管路と同じ管路を流れて浴槽50に戻る。
一方で、制御装置70が浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を実行すると、回収ポンプ236が駆動する。そうすると、図12に表した矢印A13および矢印A14のように、第2の液体熱交換器302から流出し第2の液体熱交換器302の出口管355を流れる水は、回収ポンプ236により熱回収循環路613に送り出される。このとき、前述したように、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第2の液体熱交換器302は、暖房機として機能する。そのため、第2の液体熱交換器302から流出した水の温度は、例えば約60℃程度である。
図12に表した矢印A7のように、回収ポンプ236により熱回収循環路613に送り出された水は、プレート熱交換器103に流入する。図12に表した矢印A8のように、プレート熱交換器103に流入した水は、タンク101に貯留された水により冷却され、プレート熱交換器103から流出する。プレート熱交換器103から流出した水の温度は、例えば約30℃程度である。言い換えれば、タンク101に貯留された水は、プレート熱交換器103を流れる水により加熱される。図12に表した矢印A15および矢印A16のように、プレート熱交換器103から流出した水は、第2の液体熱交換器302の入口管356に導かれて第2の液体熱交換器302に流入する。
このようにして、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、浴槽50に残った湯の熱は、ヒートポンプ部30を介してタンク101に貯留された水で回収される。
〔浴湯熱回収動作〕
図13は、本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱回収動作を説明する図である。
浴湯熱回収動作は、浴槽50に残った湯を循環させ、その湯の熱をタンク101に貯留された水で回収する動作である。図13に表した塗りつぶし部分は、浴湯熱回収動作において水が流れる管路を表している。
自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている場合には、制御装置70は、浴湯熱回収動作の制御を実行する。ここで、図12に関して前述した浴湯熱ヒートポンプ部回収動作では、浴槽50の内部の水がヒートポンプ部30を流れて浴槽50に戻る一方で、図13を参照して説明する浴湯熱回収動作では、浴槽50の内部の水がタンク部10を流れて浴槽50に戻る。
制御装置70が浴湯熱回収動作を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、浴槽50の内部の水は、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625を流れる。このとき、第3の風呂戻り管625を流れる水の温度は、例えば約40℃程度である。第3の風呂戻り管625を流れた水は、プレート四方弁251を介してプレート往き管646に導かれる。プレート往き管646に導かれた水は、熱回収循環路613を流れ、プレート熱交換器103に流入する。
図13に表した矢印A8のように、プレート熱交換器103に流入した水は、タンク101に貯留された水により冷却され、プレート四方弁251を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。風呂ポンプ入口管626を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。言い換えれば、タンク101に貯留された水は、プレート熱交換器103を流れる水により加熱される。風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、図9に関して前述した第1の追い焚き動作における管路と同じ管路を流れて浴槽50に戻る。
このようにして、浴湯熱回収動作において、浴槽50に残った湯の熱は、タンク101に貯留された水で回収される。
〔低温暖房動作〕
図14は、本実施形態に係る給湯暖房システムの低温暖房動作を説明する図である。
低温暖房動作は、低温暖房装置402を運転させて居室(床面を含む)を暖房する動作である。図14に表した塗りつぶし部分は、低温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が低温暖房ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、低温暖房装置402が設置された居室の温度(例えば床面温度)を急速に上昇させるホットダッシュ運転の制御を実行する。ホットダッシュ運転は、水を循環させ、例えば約80℃程度の高い温度の水を低温暖房装置402に供給する運転である。制御装置70は、例えば約30分間にわたってホットダッシュ運転を継続する。また、制御装置70は、ホットダッシュ運転の開始と略同時にヒートポンプ部30の運転を開始する。
制御装置70が低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図14に表した矢印A18のように、シスターン237の内部の水がシスターン出口管629を流れ、風呂戻り四方弁249を介して第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625に導かれる。第3の風呂戻り管625に導かれた水は、プレート四方弁251を介して風呂ポンプ入口管626に導かれる。図14に表した矢印A17のように、風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。
風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、図11に関して前述した第3の追い焚き動作における管路と同じ管路を流れ、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れる。このとき、ヒートポンプ部30は、運転を開始していても、運転開始から十分な時間が経過していないため熱交換を行う能力をまだ有していない。そのため、第1の液体熱交換器301を流れる水は、第1の液体熱交換器301において加熱されることはなく、冷却されることもない。シスターン237から風呂ポンプ235を介して第1の液体熱交換器301に流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
第1の液体熱交換器301の出口管616を流れた水は、風呂熱交換器207の入口管608に導かれる。風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱され、第1の共通管691のうちの風呂熱交換器207の出口管609に導かれる。風呂熱交換器207において加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
風呂熱交換器207の出口管609に導かれた水は、第1の低温能力管632と、第2の低温能力管633と、第2の暖房往き管635と、第3の暖房往き管636と、を流れ、低温往き熱動弁241を介して低温暖房装置402に供給される。低温暖房装置402に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。
居室が冷えている場合において、低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転が開始された直後では、低温暖房装置402に供給された約80℃程度の温度の水は、冷やされ、冷たい水としてシスターン237に戻る。ヒートポンプ部30は、運転開始から所定時間が経過すると、熱交換を行う能力を有する。このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、低温暖房動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、低温暖房動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そして、ホットダッシュ運転の時間が経過してしばらくすると、シスターン237に戻る水の温度が上昇し始める。
そこで、制御装置70は、使用者が低温暖房ボタン(図示せず)を押してから例えば約30分間にわたってホットダッシュ運転を行った後、定常運転の制御を実行する。定常運転は、水を循環させ、例えば約60℃程度の温度の水を低温暖房装置402に供給する運転である。
低温暖房動作のうちの定常運転において水が流れる管路は、低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転において水が流れる管路と同じである。ホットダッシュ運転では、第1の液体熱交換器301を流れる水は加熱されない一方で、定常運転では、第1の液体熱交換器301を流れる水は第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱され、第1の共通管691のうちの風呂熱交換器207の出口管609に導かれる。風呂熱交換器207において加熱された水の温度は、例えば約60℃程度である。これにより、例えば約60℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。
〔低温低負荷暖房動作〕
図15および図16は、本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。
低温低負荷暖房動作は、ヒートポンプ部30を用いて、低温暖房装置402を運転させて居室(床面を含む)を暖房する動作である。図15および図16に表した塗りつぶし部分は、低温低負荷暖房動作において水が流れる管路を表している。
図14に関して前述したように、低温暖房動作のうちの定常運転においては、例えば約60℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。ここで、居室の温度の過度の上昇を抑えるため、制御装置70は、低温低負荷暖房動作の制御を実行する。低温低負荷暖房動作では、例えば約40℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。
図15に表したように、制御装置70が低温低負荷暖房動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、シスターン237の内部の水が、シスターン出口管629と、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625と、風呂ポンプ入口管626と、風呂ポンプ出口管614と、第1の液体熱交換器301の入口管615、内管352および出口管616と、を流れる。これは、図14に関して前述した通りである。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約40℃程度である。
第1の液体熱交換器301の出口管616に導かれた水は、ヒートポンプ出口三方弁244を介して第1の暖房往き管617に導かれる。第1の暖房往き管617に導かれた水は、第2の低温能力四方弁261を介して第2の暖房往き管635と、第3の暖房往き管636と、を流れ、低温往き熱動弁241を介して低温暖房装置402に供給される。これにより、例えば約40℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。低温低負荷暖房動作では、ヒートポンプ部30を用いて低温暖房装置402を運転させるため、エネルギー効率の向上を図ることができる。
例えば居室の断熱性能が比較的高い場合には、低温暖房装置402に供給される水の温度が例えば約40℃程度であっても、居室の温度が過度に上昇することがある。この場合には、図16に表したように、制御装置70は、ヒートポンプ部30の運転開始/運転停止の制御ではなく、第1の液体熱交換器301において加熱された水をプレート熱交換器103に導く。すなわち、第2の低温能力四方弁261を介して第2の暖房往き管635に導かれた水は、蓄熱三方弁262と、第4の暖房往き管637と、風呂往き四方弁245と、タンク往き管638と、を介して熱回収循環路613に導かれる。図16に表した矢印A7および矢印A8のように、熱回収循環路613を流れる水は、プレート熱交換器103の内部を通り、プレート四方弁251を介して第2の共通管692のうちの風呂ポンプ入口管626に導かれる。このとき、タンク101の内部に貯留された水は、プレート熱交換器103の内部における熱回収循環路613を流れる水により加熱される。
このようにして、制御装置70は、蓄熱三方弁262およびプレート四方弁251を切り替えることより、第1の液体熱交換器301において加熱された水が低温暖房装置402に導かれる状態と、プレート熱交換器103に導かれる状態と、を切り替える。これにより、低温低負荷暖房動作では、居室温度の過度の上昇が抑えられるとともに、ヒートポンプ部30の効率の低下が抑えられる。
〔第1の高温暖房動作〕
図17は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の高温暖房動作を説明する図である。
第1の高温暖房動作は、高温暖房装置401を運転させて居室(例えば浴室など)を暖房する動作である。図17に表した塗りつぶし部分は、第1の高温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が高温暖房ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、第1の高温暖房動作の制御を実行する。制御装置70が第1の高温暖房動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図17に表した矢印A18のように、シスターン237の内部の水は、図14に関して前述した低温暖房動作における管路と同じ管路を流れ、風呂ポンプより風呂ポンプ出口管614に送り出される。
図17に表した矢印A2に表したように、風呂ポンプ入口管626に導かれた水は、風呂熱交換器207の入口管608に導かれる。風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱される。風呂熱交換器207において加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
風呂熱交換器207において加熱された水は、第1の共通管691を流れ、風呂往き三方弁246を介して第1の高温暖房往き管627に導かれる。第1の高温暖房往き管627に導かれた水は、第2の高温暖房往き管451を流れて高温暖房装置401に供給される。高温暖房装置401に供給される水の温度は、例えば約80℃程度である。高温暖房装置401に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。
〔第2の高温暖房動作〕
図18は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の高温暖房動作を説明する図である。
図18を参照して説明する第2の高温暖房動作は、図17に関して前述した第1の高温暖房動作と同様に、高温暖房装置401を運転させて居室(例えば浴室など)を暖房する動作である。図18に表した塗りつぶし部分は、第2の高温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が高温暖房ボタン(図示せず)を押したときに、ヒートポンプ部30が運転中である場合には、制御装置70は、図18を参照して説明する第2の高温暖房動作の制御を実行する。図18に表した矢印A18のように、制御装置70が第2の高温暖房動作の制御を実行すると、図17に関して前述した第1の高温暖房動作と同様に、シスターン237の内部の水は、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。
図18に表した矢印A17のように、風呂ポンプ出口管614に導かれた水は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれる。第1の液体熱交換器301の入口管615に導かれた水は、第1の液体熱交換器301の内管352および出口管616を流れる。
このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の高温暖房動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の高温暖房動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そのため、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
風呂熱交換器207の入口管608に導かれた水は、風呂熱交換器207において加熱される。風呂熱交換器207において加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
風呂熱交換器207において加熱された水は、図17に関して前述した第1の高温暖房動作における管路と同じ管路を流れて高温暖房装置401に供給される。高温暖房装置401に供給される水の温度は、例えば約80℃程度である。高温暖房装置401に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。
〔凍結防止動作(水(液体)抜き動作)〕
次に、図19を参照して、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内の水が冬季に凍結することを防止するために、第2の液体熱交換器302の内管353内の水を抜いて空気に置換する水抜き動作例(水・空気置換動作例)を説明する。
図19は、本実施形態に係る給湯暖房システムの水(液体)抜き動作例を説明する図である。
図19では、水・空気置換回路300は、凍結防止動作(水(液体)抜き動作)の際に用いられる回路である。すなわち、水(液体)抜き動作の際には、室外に配置されている第2の液体熱交換器302の内管353内の水は、水・空気置換回路300を通り、第3の風呂往き管622と第1のドレン切替三方弁247とを介して、排水管299より外部に排水される。また、浴槽50側から取り込まれた空気は、水・空気置換回路300を通り、第2の液体熱交換器302の内管353に導かれる。水・空気置換回路300は、浴槽系統の管路と暖房系統の管路を利用して構成されている。言い換えれば、水・空気置換回路300は、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と、暖房系統の管路のうちの少なくとも一部と、を有する。図19に表した塗りつぶし部分は、水・空気置換回路300を表している。
すでに説明したように、図19に示す第2の液体熱交換器302は、熱媒体循環路351を流れる熱媒体と、タンク部10のプレート熱交換器103から第2の液体熱交換器302の内管353に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。すなわち、第2の液体熱交換器302では、熱媒体循環路351は、タンク部10からヒートポンプ部30に向かって供給された水が通る第2の液体熱交換器302の内管353との間で、熱的に接続されている。第2の液体熱交換器302の内部の熱媒体循環路351の部分は、気体熱交換器(空気熱交換器)303に直列に接続されている。
周囲の気温が高い夏場(夏季)に、低温暖房装置402を用いて床冷房運転が実行されるときには、気体熱交換器(空気熱交換器)303ではなく、第2の液体熱交換器302から排出される熱が、第2の液体熱交換器302からプレート熱交換器103へ送られる。これにより、タンク101の内部に貯留された水は、プレート熱交換器103の内部を流れる水により加熱される。つまり、第2の液体熱交換器302から排出される熱は、タンク101に貯留された水で回収される。本実施形態の第2の液体熱交換器302は、ヒートポンプ部30の冷房運転時に排熱回収をするための液体熱交換器であり、本発明の「液体熱交換器」に相当する。
このように、第2の液体熱交換器302とプレート熱交換器103とは、ヒートポンプ部30の冷房運転時の廃熱(排熱)を利用してタンク部10に湯を貯める「廃熱(排熱)回収機能」を有している。この廃熱(排熱)回収機能は、ヒートポンプ部30の冷房運転時にのみ行われる。そのため、夏季には、第2の液体熱交換器302の内管353に水が満たされる必要がある一方で、冬季には、周囲の冷気にさらされるとともに第2の液体熱交換器302内における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により冷却される第2の液体熱交換器302の内管353内の水が、凍結するおそれがある。また、冬季にヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、熱媒体循環路351を流れる熱媒体は、膨張弁305を通過することにより減圧され、低温低圧の液体状態になる。膨張弁305を通過した低温低圧の熱媒体は、気体熱交換器303において熱を奪う。このとき、湿度が比較的高いと、霜が気体熱交換器303に付着する。このように、冬季にヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、霜が気体熱交換器303に付着するほどの低温の熱媒体が第2の液体熱交換器302に流れ込む。これによっても、第2の液体熱交換器302の内管353内の水が、凍結するおそれがある。
すなわち、季節が夏季を過ぎて冬季になると、気体熱交換器(空気熱交換器)303は、周囲の冷気に満たされる。さらに、冬季においてヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、第1の液体熱交換器301が暖房機として機能する一方で、第2の液体熱交換器302が冷房機として機能する。そのため、冬季においてヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、低温の熱媒体が第2の液体熱交換器302内における熱媒体循環路351を流れる。これにより、第2の液体熱交換器302の内管353は、第2の液体熱交換器302における熱媒体循環路351を流れる低温の熱媒体により冷却される。そのため、第2の液体熱交換器302の内管353内に水が残っていると、この水が凍結してしまうおそれがある。この内管353内の水が凍結すると、ヒートポンプ部30の動作に影響を与えてしまう。
そこで、ヒートポンプ部30の気体熱交換器303と第2の液体熱交換器302との周囲が冷気で満たされるとともに、ヒートポンプ部30の暖房運転時に第2の液体熱交換器302の内管353が熱媒体循環路351を流れる熱媒体により冷却される冬季では、水・空気置換回路300を用いて、第2の液体熱交換器302の内管353内の水を、内管353から抜いて空気で置換するための水(液体)抜き動作(水・空気置換動作)が実行される。
図19に示すように、本実施形態に係る給湯暖房システム2には、外気温センサ99と、水位センサ255と、が設けられている。外気温センサ99と水位センサ255とは、電気的に制御装置70に接続されている。
外気温センサ99は、例えばヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の付近に配置されている。外気温センサ99は、第2の液体熱交換器302の周囲の外気温度を検出して、制御装置70に外気温度信号を送る。
制御装置70は、外気温度を常時監視して、夏季(春季、秋季)であるか、冬季であるかを判断する。制御装置70は、外気温センサ99から外気温度信号を受けて、外気温度が所定温度未満になるかどうかを監視している。制御装置70は、外気温度が所定温度未満になる時間が所定時間継続した場合には、季節が冬季であると判断する。
水位センサ255は、浴槽50内の水位を検出して、制御装置70に水位信号を送る。これにより、制御装置70は、浴槽50内に水(湯水)があるか無いかを判断する。
次に、図19を参照して、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の凍結防止動作(水(液体)抜き動作)例を説明する。この水抜き動作例は、制御装置70の指令により、水・空気置換回路300を用いて実行される。
図19に示す水・空気置換回路300では、プレート四方弁251側に示す入口管356は、第2の液体熱交換器302の内管353の入口管356と同じである。図19に表した矢印A44と矢印A45で示すように、プレート四方弁251は、第2の液体熱交換器302の入口管356を流れる水や空気が風呂ポンプ入口管626に導かれる状態に設定されている。
また、第2の液体熱交換器302の内管353の出口管355は、回収ポンプ236側に示す出口管355と同じである。図19に表した矢印A46と矢印A47で示すように、プレート四方弁251は、第3の風呂戻り管625を流れる空気がプレート往き管646に導かれる状態に設定されている。
制御装置70は、風呂ポンプ235の駆動を開始し、回収ポンプ236を停止し、電磁弁248を開き、電磁弁242を閉じる。制御装置70は、外気温センサ99からの外気温度信号により外気温度を常時監視して、夏季(春季、秋季)であるか、冬季であるかを判断する。例えば、制御装置70は、外気温度があらかじめ定めた温度未満である状態が、所定時間継続した場合には、冬季になったと判断する。
制御装置70は、水位センサ255から水位信号を受けることで、浴槽50内には水が無いことを確認する。このように、浴槽50内には水が無いことを確認する理由は、以下の通りである。すなわち、浴槽50内に水が無いことを確認する理由は、第2の液体熱交換器302の内管353の水を排水して代わりに空気で置換する動作が実行される際に、浴槽50内の水が吸い込まれ、第2の液体熱交換器302の内管353へ導かれないようにするためである。また、他の理由は、水の無い空の浴槽50から、水・空気置換用の空気を取り込んで、第2の液体熱交換器302の内管353に送るためである。
図19において、制御装置70が風呂ポンプ235の駆動を開始すると、第2の液体熱交換器302の内管353内に残っている水は、矢印A44と矢印A45で示すように、内管353内から第2の液体熱交換器302の入口管356、風呂ポンプ入口管626、風呂ポンプ235、風呂ポンプ出口管614に接続された風呂熱交換器207、第1の共通管691、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622を流れ、排水管299より外部に排水される。具体的には、第2の液体熱交換器302の内管353内に残っている水は、浴室から外部に排水される。
このようにして、第2の液体熱交換器302の内管353内の水が抜かれるとともに、水の入っていない浴槽50の吸込み口388側から空気が浴槽50の吸込み口388に接続された第1の風呂戻り管623側に取り込まれる。
この取り込まれた空気は、第1の風呂戻り管623、第2の風呂戻り管624、電磁弁248、風呂戻り四方弁249、第3の風呂戻り管625、プレート四方弁251、プレート往き管646、熱回収循環路613、回収ポンプ236、第2の液体熱交換器302の出口管355を流れ、第2の液体熱交換器302の内管353内に送られる。これにより、第2の液体熱交換器302の内管353内の水は、空気が第2の液体熱交換器302の内管353内に取り込まれることで、水から空気に確実に置換され入れ替えられる。
なお、風呂水流スイッチ253は、風呂ポンプ入口管626の水流を検知する。そこで、水流が途絶えて流れている空気を風呂水流スイッチ253が検知すると、制御装置70は、風呂水流スイッチ253からの空気検知を受けて、風呂ポンプ235の動作を停止する。
以上のようにして、制御装置70が、浴槽50内に水が無いことを確認した上で、第2の液体熱交換器302の内管353内から水を抜くことで、第2の液体熱交換器302の内管353内の水を空気に確実に置換して入れ替えることができる。このため、冬季において、周囲の冷気がヒートポンプ部30を覆っても、第2の液体熱交換器302の内管353の凍結を防止することができる。
上述したように、第2の液体熱交換器302と室外の気体熱交換器303とは、直列に接続されている。夏季に例えば床冷房運転が実行されるときには、室外の気体熱交換器303ではなく、第2の液体熱交換器302から排出される熱を用いてタンク101内の水が温められる。
ところが、季節が過ぎて冬季になると、室外の気体熱交換器303の周囲は冷気で満たされる。さらに、冬季においてヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、第2の液体熱交換器302の内管353は、第2の液体熱交換器302内における熱媒体循環路351を流れる低温の熱媒体により冷却される。そのため、第2の液体熱交換器302の内管353内に水があると、その水は凍結してしまうおそれがある。そのため、第2の液体熱交換器302の内管353の水抜きをすることが望ましい。
そこで、制御装置70は、外気温度センサ99からの外気温度信号により冬季が近づいたと判断すると、水の無い浴槽50の吸込み口388から空気を吸い込んで、第2の液体熱交換器302の内管353内の水を空気に置換する運転を行う。これにより、第2の液体熱交換器302の内管353の凍結を防ぐことができる。
そして、季節が過ぎて夏季になったときに、第2の液体熱交換器302の内管353内に空気があって水が無いと、ヒートポンプ部30は冷房運転を行うことができない。そこで、制御装置70は、外気温度センサ99からの外気温度信号により冬季から季節が移って再び夏季が近づいたと判断すると、再び第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に置換することが望ましい。
以上説明したように、図19に示す給湯暖房システム2では、浴槽系統の管路は、暖房系統の管路に接続されている。また、浴槽系統の管路の一部は、暖房系統の管路の一部と共通する部分を有している。
ヒートポンプ部30は、室外の気体熱交換器303と、気体熱交換器303に接続されて冷房運転時に排熱回収をするための第2の液体熱交換器302と、を有し、水・空気置換回路300を利用して、液体熱交換器302の内管353に残った水を排水して、液体熱交換器302の内管353に空気に入れて、液体熱交換器302の内管353内の水を空気に置換する。制御装置70は、冬季になった場合に、水・空気置換回路300を用いて液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に置換する動作の制御を実行する。
これにより、室外に配置されており、冷房運転時に排熱回収をするためのヒートポンプ部30の部分である液体熱交換器302の内管353に水が残っていて、外気温度が下がる冬季にヒートポンプ部30の液体熱交換器302の内管353に残っている水が凍結する可能性がある場合に、ヒートポンプ部30の液体熱交換器302の内管353の凍結を確実に防止することができる。従って、冬季にヒートポンプ部30が動作しないことを防ぐことができる。
制御装置70は、外気温センサ99からの外気温度信号を受けて、冬季になったと判断すると、水・空気置換回路300を用いて液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に置換する。
これにより、制御装置70が外気温センサ99からの外気温度信号に基づいて、冬季になったことを判断した上で、水・空気置換回路300を用いて液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に置換する動作をするので、外気温度が下がる冬季においてだけ、ヒートポンプ部30の凍結を確実に防止することができる。
制御装置70は、水位センサ255からの水位信号を受けて、浴槽50内に水が無いことを確認すると、浴槽50の吸込み口388から空気を水・空気置換回路300に取り込み、液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に置換する。これにより、制御装置70が水位センサ255からの水位信号に基づいて、浴槽50内の水が無いことを確認した上で、水・空気置換回路300を用いて液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に置換する動作をする。
これにより、制御装置70は、浴槽50内に水が無いことを確認する。浴槽50内に湯水が残っていたとしても、浴槽50内に残っている水が、水・空気置換回路300内に誤って入ることを確実に防ぐ。そのため、浴槽50側から空気がより確実に取り込まれる。このため、液体熱交換器302の内管353に残った水を空気に確実に置換することができる。従って、ヒートポンプ部30の凍結を確実に防止することができる。
なお、前述したように、本実施形態に係る給湯暖房システム2が設置された後には、制御装置70は、外気温センサ99から外気温度信号を受けて季節の判断を自動で行う。一方で、本実施形態に係る給湯暖房システム2が設置される前(例えば試運転時など)においては、制御装置70に対して季節を誤認識等させ、試運転などを実行する必要がある。例えば、外気温センサ99から送信された外気温度信号を制御装置70に対して誤認識させる手段としては、氷が入った袋に外気温センサ99を浸したり、冷却シートを外気温センサ99に当てたり、使い捨てカイロを外気温センサ99に当てたりする手段などが挙げられる。あるいは、外気温センサ99の夏場や冬場に対応する抵抗を用意し、外気温センサ99の信号の代わりに抵抗の信号を基板に対して与える手段などが挙げられる。あるいは、基板にスイッチ等を設け、制御装置70に対してスイッチ等から信号を与える手段などが挙げられる。あるいは、季節を認識させる認識信号をリモコンから基板に対して送信する手段などが挙げられる。そして、試運転時に実行されるシーケンスに、水(液体)抜き動作(水・空気置換動作)や注水動作(空気・水置換動作)などのシーケンスが組み込まれる。
[風呂往き管と風呂戻り管との判別方法]
次に、図20を参照して、風呂往き管と風呂戻り管との判別方法を説明する。本実施形態では、風呂往き管の一例である第3の風呂往き管622に対して、流路を切り替えるための弁としての第1のドレン切替三方弁247を取り付ける作業を例に挙げ、風呂往き管と風呂戻り管との判別方法を説明する。
図20は、風呂往き管と風呂戻り管との判別方法を説明する図である。なお、図20に示す第1のドレン切替三方弁247の取り付け作業は、冬季から夏季に近づくと、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内に水(液体)を再び供給して、内管353内の空気を水に再度置換する作業でもある。
工事者が、図20に示す給湯暖房システム2を施工する際あるいは施工後に、図20に示す浴槽50に対する風呂往き管としての例えば第3の風呂往き管622を切断して、第3の風呂往き管622の途中に、例えば水の流路を変更するための三方弁としての第1のドレン切替三方弁247を取り付ける作業を行う場合がある。
第3の風呂往き管622は、浴槽50の吹き出し口389に接続されており、浴槽50内に湯水を送る管である。一方で、第1の風呂戻り管623は、浴槽50の吸込み口388に接続されており、浴槽50内の湯水を戻すための管である。なお、図7に関して前述したように、第1の風呂戻り管623は、湯張り動作において浴槽50内に湯水を送る管として用いられることがある。
このように、第3の風呂往き管622の途中に、第1のドレン切替三方弁247を追加して取り付けるのは、第3の風呂往き管622に対して、例えば浴室内に排水管299を接続して、制御装置70がこの第1のドレン切替三方弁247を切り替えることで、第3の風呂往き管622を通る湯水を、排水管299を通して、外部に排水できるようにするためである。
しかし、工事者が、実際の施工現場で、第3の風呂往き管622の途中を切断して、第3の風呂往き管622の途中に、第1のドレン切替三方弁247を追加して取り付けようとする場合には、次の問題がある。すなわち、工事者は、第3の風呂往き管622と、第3の風呂往き管622と並んで配置されている第1の風呂戻り管623と、を見た目だけでは区別できないことがある。
もし、工事者が誤って第1の風呂戻り管623側を切断してしまうと、第1の風呂戻り管623内の湯水が浴槽50内や浴槽50の周囲に出てしまう。そうすると、浴槽50内や浴槽50の周囲が湯水により水浸しになってしまう。このため、工事者は、どちらの管が切断しようとする第3の風呂往き管622であるかをよく確認した上で、第3の風呂往き管622を切断して例えば第1のドレン切替三方弁247を取り付ける作業を行う必要がある。
そこで、工事者が第3の風呂往き管622に対して第1のドレン切替三方弁247を取り付ける工事作業を行う際には、制御装置70は、図20に例示する塗りつぶし部分のような水の経路を確保する。すなわち、制御装置70は、水の経路を切り替え、風呂往き管には通水せず、風呂戻り管のみに通水する制御を実行する。具体的には、工事者が第3の風呂往き管622を切断して第1のドレン切替三方弁247のような弁を取り付ける工事中には、制御装置70は、水の経路を切り替え、第3の風呂往き管622には全く湯水を入れずに空にしておいて、第1の風呂戻り管623側だけに水を入れることで、第3の風呂往き管622には水が流れないように制御する。本実施形態の第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、および第3の風呂往き管622は、本発明の「風呂往き管」に相当する。本実施形態の第1の風呂戻り管623、第2の風呂戻り管624、および第3の風呂戻り管625は、本発明の「風呂戻り管」に相当する。
これにより、工事者は、第1の風呂戻り管623には水が流れているが、第3の風呂往き管622には水が流れていない空の状態であることを、湯水の流れる際の音や振動、または管が架橋ポリエチレン管等で構成されている場合には菅の内部における水の流れを目視確認することで判別することができる。従って、工事者は、第3の風呂往き管622と第1の風呂戻り管623とを容易に区別し、並んでいる管の内の第3の風呂往き管622の位置を確認してから、第3の風呂往き管622の切断をして、第3の風呂往き管622の途中に、第1のドレン切替三方弁247を簡単に取り付けることができる。
図20において、制御装置70は、風呂ポンプ235と回収ポンプ236を停止し、電磁弁248を開き、電磁弁242を閉じている。
水道源から通水することで、水は、給水管151と、水導入管152と、混合水導入管154と、給湯潜熱熱交換器205と、給湯熱交換器206と、を流れ、第1の注湯管643に入る。この水は、第1の注湯管643から、逆止弁267と、逆止弁268と、第2の注湯管644と、第3の注湯管645と、プレート四方弁251と、を介して、第2の液体熱交換器302の入口管356に入り、第2の液体熱交換器302の出口管355から出る。
そして、図20に表した矢印A13および矢印A14のように、第2の液体熱交換器302の出口管355から出た水は、回収ポンプ236に入って回収ポンプ236内を水で満たしてから、熱回収循環路613のプレート往き管646と、プレート四方弁251と、第3の風呂戻り管625と、風呂戻り四方弁249と、電磁弁248と、第2の風呂戻り管624と、を経て、浴槽50に接続された第1の風呂戻り管623に入る。
このように、図20において、制御装置70は、水の経路を切り替え、水が、第1の風呂戻り管623に入るようにして、第3の風呂往き管622には全く入らないようにする。
これにより、工事者は、第3の風呂往き管622と第1の風呂戻り管623とを容易に区別し、水の流れていない第3の風呂往き管622の途中を切断して、例えば第1のドレン切替三方弁247のような弁を取り付ける工事を行うことができる。この際に、第3の風呂往き管622には全く水は流れず、第3の風呂往き管622は空になっている。つまり、水は、第1の風呂戻り管623だけに流れ、第3の風呂往き管622には流れない。
工事者は、水が第1の風呂戻り管623に流れているが、第3の風呂往き管622には流れていないことを、湯水の流れる際の音や振動、または管が架橋ポリエチレン管等で構成されている場合には菅の内部における水の流れを目視確認することで判別することができる。従って、工事者は、どちらの管が第3の風呂往き管622であるかをはっきりと確認した上で、第3の風呂往き管622の切断することができる。従って、工事者は、第3の風呂往き管622の途中に、第1のドレン切替三方弁247を簡単にしかも確実に取り付けることができる。このため、工事者は、弁の取り付け工事を確実に行え、工事時間の短縮が図れる。
なお、図20に示すように水を流す動作を行う際に、制御装置70は、風呂戻り四方弁249を浴槽50側に切り替えておく。また、制御装置70が風呂往き三方弁246を高温暖房装置401方向に切り替えておくと、第1の風呂往き管619から排水管299への無駄な排水を抑えることができる。
また、図20において、給湯暖房システム2を施工する際には、回収ポンプ236内には空気が入ったままで水は入っていない。そのため、回収ポンプ236が正常に動作するためには、管路に呼び水注水(または注湯)を行って、回収ポンプ236内の空気を追い出して回収ポンプ236内に水を入れる呼び水注水を行う必要がある。この呼び水注水を行わないと、試運転の際に、風呂ポンプ235が正常に動作しない。
そこで、制御装置70が図20に示す塗りつぶし部分のような水の経路を確保することにより、給湯暖房システム2を施工する際には、第2の液体熱交換器302の出口管355から出た水は、回収ポンプ236に入って回収ポンプ236内を水で満たすことができる。つまり、回収ポンプ236は、水が第1の風呂戻り管623に入り第3の風呂往き管622には全く入らない経路の途中に設けられている。
このように、工事者が給湯暖房システム2を設置するときに、一定量の水を入れて呼び水注水をして回収ポンプ236内を水で満たすことができるので、試運転の際に風呂ポンプ235を正常に動作させることができる。
ここで、図20を参照して、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内に水(液体)を再び供給して、内管353内の空気を水に再度置換する作業について説明する。
図19に戻って説明すると、夏季から季節が過ぎて冬季になると、気体熱交換器(空気熱交換器)303が周囲の冷気に満たされるとともに、冬季においてヒートポンプ部30の暖房運転が実行されると、第2の液体熱交換器302の内管353が第2の液体熱交換器302内における熱媒体循環路351を流れる低温の熱媒体により冷却される。そのため、第2の液体熱交換器302の内管353内に水が残っていると、この水が凍結してしまうおそれがある。この内管353内の水が凍結すると、ヒートポンプ部30の動作に影響を与えてしまう。
そこで、図19において、ヒートポンプ部30が置かれている周囲が冷気で満たされる冬季では、図19に示す水・空気置換回路300を用いて、第2の液体熱交換器302の内管353内の水を、内管353から抜いて空気で置換するための水(液体)抜き動作(水・空気置換動作)が行われる。
一方で、冬季から再び夏季に近づくと、ヒートポンプ部30が冷房運転を行うために、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内に水を再び供給して、内管353内に残っている空気を水に再度置換する作業を行う必要がある。
季節が過ぎて夏季に近づいて、制御装置70が、外気温度センサ99からの外気温度信号により、再び夏季が近づいたと判断すると、再び第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を排出して、その代わりに第2の液体熱交換器302の内管353内を水に置換する。
図20に示す塗りつぶし部分の水の経路は、工事者が、第3の風呂往き管622を確認してから、第3の風呂往き管622の切断をして、第3の風呂往き管622の途中に、第1のドレン切替三方弁247を簡単に取り付ける場合を示している。これと同時に、図20に示す塗りつぶし部分の水の経路は、上述したように、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水(液体)に再び置換する空気・水置換作業を再度行う場合にも適用できる。
このように、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353の空気・水置換作業が行われる場合には、外気温センサ99からの外気温度信号により、外気温度が予め定めた温度になると、制御装置70は、夏季が近づいたと判断して、上述したように、風呂ポンプ235と回収ポンプ236とを停止し、電磁弁248を開き、電磁弁242を閉じる。
これにより、水は、プレート四方弁251を介して、第2の液体熱交換器302の入口管356から内管353に入り、第2の液体熱交換器302の出口管355から出て回収ポンプ236に入る。このように、制御装置70が、冬季が過ぎて夏季に近づいたと判断すると、第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に再び置換して、内管353内を水で満たすことができる。つまり、第2の液体熱交換器302は、水が第1の風呂戻り管623に入り第3の風呂往き管622には全く入らない経路の途中に設けられている。
上述したように、図20に示すように、浴槽系統の管路は、浴槽50へ接続されて浴槽50へ水を通す第3の風呂往き管622と、浴槽50に接続されて浴槽50から水を戻す第1の風呂戻り管623と、を有し、制御装置70は、水の経路を切り替え、第3の風呂往き管622には通水せず、第1の風呂戻り管623のみに通水する制御を実行する。
これにより、水は、第3の風呂往き管622には流れないが、第1の風呂戻り管623には流れる。このため、第3の風呂往き管622には水の流れる音等が無いことで、工事者は、第3の風呂往き管622を簡単に判別できる。従って、工事者は第3の風呂往き管622の切断をして第1のドレン切替三方弁247を容易に取り付けることができる。また、工事者が第3の風呂往き管622を切断しても、水が漏れることがない。
水が第1の風呂戻り管623と第2の風呂戻り管624のみに流れる経路の途中には、第2の液体熱交換器302が配置されている。これにより、第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に再び置換して、内管353内を水で満たすことができる。
水が第1の風呂戻り管623と第2の風呂戻り管624のみに流れる経路の途中には、回収ポンプ236が配置されている。これにより、回収ポンプ236から空気を出して回収ポンプ236に水を入れることができる。これにより、給湯暖房システム2の試運転前には、回収ポンプ236は空気が入っていて水が無い状態であっても、回収ポンプ236から空気を追い出して回収ポンプ236に呼び水注水をして回収ポンプ237内に水を入れることができる。このため、その後、回収ポンプ236が正常の動作可能となり、給湯暖房システム2の試運転を正常に行うことができる。
[第2の液体熱交換器の内管の空気・水置換動作]
次に、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に置換する空気・水置換動作について、図21を参照して説明する。
図21は、第2の液体熱交換器の内管の空気・水置換動作を説明する図である。
上述したように、冬季には、ヒートポンプ部30の第2の液体熱交換器302の内管353内の水を空気に置換して水抜きをしている。ところが、第2の液体熱交換器302の内管353内の水が抜かれて空気になっている水抜き中であっても、使用者は、冬季には浴槽50内の湯水の追い焚きを行うことが多い。このため、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部を有する追い焚き管路には、湯水が充満して残っている。なお、本実施形態の追い焚き管路は、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第1の風呂戻り管623、第2の風呂戻り管624、および第3の風呂戻り管625を有する。例えば図9には、追い焚き動作において水が流れる管路が表されている。
このように、例えば第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き管路に湯水が充満して残っている状態であるにもかかわらず、季節が冬季から夏季になったからといって、図20に示すように、制御装置70が、第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に再び置換して、内管353内を水で満たす自動注水を行うと、次のような新たな課題が生じる。
すなわち、図20に示すように、制御装置70が、夏前に、内管353内を水で満たす自動注水を開始すると、注水開始とともに、まず第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き管路に残っている湯水が浴槽50内に追い出されてしまい、浴槽50内が湯水により水浸しになる。また、水が例えば冬季から夏季まで流れていない第2の液体熱交換器302の内管353を流れた不衛生な水が、浴槽50内に入ることがある。
しかも、第2の液体熱交換器302の内管353内の空気が圧縮された状態であるために、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等に残っている湯水が浴槽50内に追い出された時点で、圧縮された空気が勢いよく浴槽50内に出てしまい、例えば「プシュ」などという大きな音が浴室内に反響することがある。
このように、浴槽50内が、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き管路に残っている湯水により水浸しになる。この浴槽50内に導かれた水は、例えば冬季から夏季までの約半年間換水されていない不衛生な水である場合がある。
そこで、制御装置70は、図21に示す塗りつぶし部分のように、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き管路に充満している湯水が浴槽50内に入ることを抑えるために、浴槽50への往き管である第2の風呂往き管621および第3の風呂往き管622と、第1のドレン切替三方弁247と、排水管299と、を用いる。
第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き管路に充満している湯水が浴槽50内に入ることを抑えるためには、風呂戻り管である第2の風呂戻り管624、第1の風呂戻り管623は用いられない。
図21において、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き動作時の追い焚き管路に充満している湯水の排出動作を、詳しく説明する。
水道源(水供給源)からの水は、給水管151と、水導入管152と、混合水導入管154と、給湯潜熱熱交換器205と、給湯熱交換器206と、を流れ、第1の注湯管643に導かれる。さらに、この水は、第1の注湯管643から、逆止弁267と、逆止弁268と、第2の注湯管644と、第3の注湯管645と、プレート四方弁251と、を介して、第2の液体熱交換器302の入口管356に入り、第2の液体熱交換器302の出口管355から出る。
そして、第2の液体熱交換器302の出口管355から出た水は、回収ポンプ236に入って回収ポンプ236内を水で満たしてから、熱回収循環路613のプレート往き管646と、プレート四方弁251と、第3の風呂戻り管625と、風呂戻り四方弁249と、シスターン出口管629と、シスターン237と、第3の低温能力管634と、第2の低温能力管633と、低温能力切替弁263と、第1の低温能力管632と、第1の共通管691のうちの出口管609と、第1の風呂往き管619と、第2の風呂往き管621と、第3の風呂往き管622と、第1のドレン切替三方弁247と、を介して、排水管299から排出される。
これにより、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等を有する追い焚き動作時の追い焚き管路に充満している湯水を排水管299から排出することができる。
このため、浴槽50内は、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等に残っている湯水により水浸しになることを抑えることができる。また、水が例えば冬季から夏季まで第2の液体熱交換器302の内管353を流れていない場合であっても、不衛生な水が、浴槽50内に入ることを抑えることができる。さらに、不衛生な湯水を追い出す際に、湯水を押し出し終わった時点で、圧縮された空気が浴槽50内に勢いよく出ることが無くなる。
また、給湯熱交換器206の出口管607には、湯量サーボ224が設けられている。湯量サーボ224は、第1の注湯管643等を通って浴槽50に向かって流れる水の量を制御する。本実施形態の制御装置70は、湯量サーボ224を制御することにより、第2の液体熱交換器302の内管353の空気・水置換動作において内管353で圧縮された空気が浴槽50内に出る量を制御する。そのため、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622、第3の風呂戻り管625等に残っている湯水が浴槽50内に追い出された時点で、圧縮された空気が勢いよく浴槽50内に出ることが抑制される。これにより、例えば「プシュ」などという大きな音が浴室内に反響することを抑えることができる。
なお、図21に示す塗りつぶし部分の管路では、不衛生な湯水がシスターン237の内部に入ることがある。これに対して、本実施形態では、シスターン237の内部の水は、空気・水置換動作が所定時間実行されることで新たな水に置換される。あるいは、シスターン237の内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで新たな水に置換される。具体的には、シスターン237の内部の水位は、一部がシスターン237の内部に差し込まれた第3の低温能力管634の下端まで低下する。例えば、図21に表したシスターン237の内部の水位が約半分程度まで低下する。これは、シスターン237の内部に送り込まれた空気の全量が排出されるわけではないためである。これに対して、本実施形態では、シスターン237に対する補水動作が実行される。
すなわち、水供給源から供給される水の圧力によって、水が水導入管151,152および混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20に供給される。ガス湯沸かし部20に供給された水は、給湯バイパス管611を流れるとともに給湯潜熱熱交換器205および給湯熱交換器206を流れて、湯量サーボ224に導かれる。湯量サーボ224に導かれた水は、第1の注湯管643と、第2の注湯管644と、第3の注湯管645と、を流れる。図19に表した矢印A11および矢印A12のように、第3の注湯管645に導かれた水は、第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部を介して風呂ポンプ入口管626の両側に分岐して流れる。このとき、バイパスサーボ222および湯量サーボ224のそれぞれは、制御装置70の制御により開度を調整し、第1の注湯管643に導かれる水の量を制御する。例えば、制御装置70は、バイパスサーボ222および湯量サーボ224の開度を絞って水圧を低下させ、第1の注湯管643に導かれる水の流量を約5リットル/分以下に設定する。一方で、制御装置70は、湯張りする動作の制御を実行する場合には、バイパスサーボ222および湯量サーボ224の開度を全開に設定し、第1の注湯管643に導かれる水の流量を約16リットル/分程度に設定して、速やかに浴槽50に注湯する。
第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部から風呂ポンプ235に向かって流れた水は、矢印A2のように、風呂ポンプ235から風呂ポンプ出口管614を経て、風呂熱交換器207に向かって流れる。このとき、風呂ポンプ235は、停止している。そして、風呂熱交換器207の出口管609からの水は、矢印A1のように、風呂熱交換器207の出口管609から分岐した第1の低温能力管632に入る。
低温能力切替弁263は、制御装置70の制御により弁の開度を調整し、第1の低温能力管632を流れる水の流量を制御する。つまり、低温能力切替弁263は、弁の開度を調整し、風呂熱交換器207の出口管609を通って第1の風呂往き管619に導かれる水の流量と、風呂熱交換器207の出口管609を通って第1の低温能力管632に導かれる水の流量と、の比率を制御する。これにより、低温能力切替弁263は、弁を開けることにより、第1の低温能力管632に水を流す。
この場合には、制御装置70は、低温能力切替弁263の開制御を行う。オーバーフロー弁239は、非通電の状態(制御装置70により制御されていない状態)で開いている。一方で、オーバーフロー弁239は、通電の状態(制御装置70により制御された状態)で閉じる。シスターン237の内部は、オーバーフロー弁239が開いているときに大気開放される。つまり、シスターン237は、圧力逃がし(空気抜き)の貯留槽として機能する。
これにより、シスターン237内には、圧力の影響を受けずにスムーズに水を補給することができる。このオーバーフロー弁239の開閉動作は、制御装置70により制御される。上述したように、オーバーフロー弁239は、所定以上の圧力がかかると自動的に開く動作を行うわけではなく、制御装置70から送信された信号に基づいて開閉動作を行う。
第1の低温能力管632に流れる水は、低温能力切替弁263を通って、第1の低温能力四方弁259を介して第2の低温能力管633に入る。第2の低温能力管633に入った水は、第2の低温能力四方弁261を介して第3の低温能力管634に入る。そして、第3の低温能力管634に入った水は、シスターン237の内部に入る。
一方で、第3の注湯管645と風呂ポンプ入口管626との接続部からプレート四方弁251に向かって流れた水は、第2の共通管692のうちの第3の風呂戻り管625を流れ、風呂戻り四方弁249を介してシスターン出口管629に導かれる。そして,シスターン出口管629に導かれた水は、シスターン237の内部に入る。このようにして、シスターン237の内部の水位が低下した場合には、オーバーフロー弁239を開いて大気開放しながら、水供給源から水を水導入管151に供給することで、第3の低温能力管634とシスターン出口管629との両方を用いてシスターン237内に補水をすることができる。
これにより、シスターン237の内部に不衛生な水が入ってきた場合であっても、シスターン237の内部の水をきれいな水に置換することができる。このため、シスターン237内から浴槽50等に不衛生な水が入ることを防ぐことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る給湯暖房システム2の浴槽系統の管路は、浴槽50へ接続されて浴槽50へ水を送る第1の風呂往き管619と第2の風呂往き管621と第3の風呂往き管622と、浴槽50に接続されて浴槽50から水を戻す第1の風呂戻り管623と第2の風呂戻り管624と、を有する。制御装置70は、季節が夏季になった場合に、浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と暖房系統の管路のうちの少なくとも一部とを利用して、第2の液体熱交換器302の内管353の空気を排出し内管353に水を入れて内管353の空気を水に置換するとともに、第1の風呂往き管619、第2の風呂往き管621、第3の風呂往き管622と、第3の風呂戻り管625に通水し、風呂往き管を流れる水を風呂往き管に接続された排水管299を通して排出する置換動作の制御を実行する。
これにより、制御装置70は、夏季になると、追い焚き管路に残った湯水を排出管299を通して排出することができるとともに、自動注水により第2の液体熱交換器302の内管353内の空気を水に置換できる。これにより、第2の液体熱交換器302の内管353の空気を水に置換する空気・水置換動作を行う際に、追い焚き管路に残った湯水が浴槽50内に入ることを抑えることができる。また、水が例えば冬季から夏季まで流れていない第2の液体熱交換器302の内管353を流れた不衛生な水が、浴槽50内に入ることを抑えることができる。
本実施形態に係る給湯暖房システム2は、室外の温度を検出する外気温センサ99をさらに備える。制御装置70は、外気温センサ99からの温度信号を受けて、季節が夏季になったと判断すると、空気・水置換動作の制御を実行する。
これにより、制御装置70は、夏季を確認してから、自動注水により第2の液体熱交換器302の内管353の空気を水に置換する空気・水置換動作を実行することができる。
ガス湯沸かし部20は、浴槽50に向かって流れる水の量を制御する湯量サーボ224を有する。制御装置70は、湯量サーボ224を制御することにより、空気・水置換動作において内管353で圧縮された空気が浴槽50内に出る量を制御する。
これにより、空気・水置換動作において第2の液体熱交換器302の内管353で圧縮された空気が浴槽50内に勢いよく出て、例えば「プシュ」などという大きな音が浴室内に反響することを抑えることができる。
ガス湯沸かし部20は、空気・水置換動作の制御が実行されるときに流れる水の経路の途中に設けられたシスターン237を有する。シスターン237の内部の水は、空気・水置換動作が所定時間実行されることで新たな水に置換される。これにより、シスターン237の内部に不衛生な水が入ってきた場合であっても、シスターン237の内部の水をきれいな水に置換することができる。このため、シスターン237内から浴槽50等に不衛生な水が入ることを防ぐことができる。
あるいは、シスターン237の内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで新たな水に置換される。
これにより、シスターン237の内部に不衛生な水が入ってきた場合であっても、シスターン237の内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで新たな水に置換される。このため、シスターン237内から浴槽等に不衛生な水が入ることを防ぐことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
〔特徴1:小型化〕
本実施形態の給湯暖房システム2Aは、タンク部10Aと、ガス湯沸かし部20Aと、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、を備える。タンク部10Aは、ガス湯沸かし部20Aに対して管で接続されている。ガス湯沸かし部20Aは、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、に対して管で接続されている。ヒートポンプ部30は、ガス湯沸かし部20Aを介して暖房装置40に管で接続されている。一方で、暖房装置40は、浴槽50に対して管では接続されていない。すなわち、暖房経路(暖房系統の管路)および浴槽経路(浴槽系統の管路)は、互いに分離されている。この点において、本実施形態の給湯暖房システム2Aは、図2に関して前述した給湯暖房システム2とは異なる。これにより、本実施形態の給湯暖房システム2Aは、暖房装置40内の汚水が浴槽水に混入することをより確実に抑えることができる。
また、所定の装置に存在する余分な熱ないし湯水をその他の装置に回すようにコントロールすることで(即ち、熱を融通し合うことで)、装置の小型化を図っている。
かくして、小さなスペースしかないマンションや狭小住宅等であっても、高効率の給湯暖房システム2Aを利用することができる。
そして、例えば、タンク部10Aと、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、に対してガス湯沸かし部20Aを管などで繋ぐことで、各装置間を湯水が流通可能となる。これにより、「機能性の向上」「効率性の向上」「快適性の向上」「コストダウン」を更に図れるようになった。以下、これを説明する。
〔特徴2:機能性の向上〕
本実施形態では、機能性の向上を図っている。
例えば、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aは、浴槽50の残湯などを風呂熱交換器207Aに送るとともに、タンク部10Aの水を風呂熱交換器207Aに送り、浴槽50の残湯とタンク部10Aの水との間で熱交換を行うことで、該残湯の熱をタンク部10Aに回収可能な「浴湯熱回収機能」を有している。この機能によれば、エネルギーの無駄を省いて、タンク部10A内に温水を作ることが出来ると共に、浴槽50の残湯を冷却して菌の繁殖を抑制できる。
また、本実施形態のタンク部10Aは例えばマンションのパイプシャフトに収容可能なほど小型である。そこで、タンク部10Aの湯が所定の温度になったら、その湯を他の装置に回して利用し、タンク部10Aでは可及的に次々に新たな湯を生成できる状態にする。これにより、大型の貯湯タンク並みの機能を発揮させている。例えば、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aは、ヒートポンプ部30の冷房運転時の廃熱を利用してタンク部10Aに湯を生成する「廃熱回収機能」を有している。この廃熱回収の際に、湯張りの予約がされている場合において、タンク部10Aの湯が基準の温度になったら、タンク部10Aの湯を率先して浴槽50に送る。そして、タンク部10A内の湯が所定量に低下したら再び廃熱回収機能を利用してタンク部10Aに湯を生成し、その湯を再び浴槽50に送るという動作を繰り返している。これにより、小型のタンク部10Aであっても、浴槽50への所定量の湯張りが可能となる。
〔特徴3:効率性の向上〕
次に、本実施形態では、上記各装置の効率の向上を図っている。
例えば、ヒートポンプ部30の起動時の効率向上を図っている。即ち、ヒートポンプ部30は、停止時に室外の気体熱交換器303が冷却機になって、気体熱交換器303内の熱媒体が液体になる。そうすると、次回の起動に時間を要して効率が悪化するという特性を有する。そこで、気体熱交換器303内における熱媒体の液化を防止する構造ないし制御を採用することで、ヒートポンプ部30の効率の向上を図っている。熱媒体の液化の防止手段としては、図2に関して前述した給湯暖房システム2の効率性の向上と同様である。この効率性の向上の詳細については、後述する。
また、本実施形態では、管路内での自然放熱量を抑制することでも効率性の向上を図っている。この効率性の向上についても、図2に関して前述した給湯暖房システム2の効率性の向上と同様である。
また、本実施形態では、ヒートポンプ部30に低い温度の液体を送り込むことで、フルパワーで運転することが高効率なヒートポンプ部30の効率を上げることができる。
例えば、ヒートポンプ部30だけでは加熱不足なために、ヒートポンプ部30とガス湯沸かし部20Aとの双方を用いて加熱する場合、先ずヒートポンプ部30で加熱する。その後、所定の不足分の熱を加えるために、ガス湯沸かし部20Aの第3の液体熱交換器272で熱交換を行うという順序にしている。これにより、ヒートポンプ部30には低い給水温度の液体が送り込まれ、効率を上げることができる。
また、浴槽50の湯を保温だけする場合は、効率性を考慮してヒートポンプ部30の熱を利用して保温するのが理想的である。しかし、熱い湯がヒートポンプ部30に送り込まれると、ヒートポンプ部30の高効率性が没却される。そこで、タンク部10Aの水を第3の液体熱交換器272に回し、タンク部10Aの水で奪熱して温水を生成した後に、低い給水温度の液体をヒートポンプ部30に送り込んでいる。これにより、ヒートポンプ部30の効率を上げることができる。
〔特徴4:快適性の向上〕
次に、本実施形態では、快適性の向上を図っている。
例えば、本実施形態では、夏場に涼しい浴室内でシャワーを浴びることができる。また、冬場に暖かい浴室に入浴することができる。これにより、寒暖の差で生じる脳卒中や心臓発作などを防止することができる。快適性の向上は、図2に関して前述した給湯暖房システム2の快適性の向上と同様である。この快適性の向上の詳細については、後述する。
〔特徴5:トラブルの回避〕
以上のように、本発明の実施形態では、「小型化」「機能性の向上」「効率性の向上」「快適性の向上」を図っているが、そのような構成及び/又は制御を行う結果、種々のトラブルが発生する恐れが想定される。そこで、本実施形態では、該トラブルを回避するための更なる構成ないし制御を行っている。
例えば、ヒートポンプ部30をマンションのパイプシャフト内に設置した場合、発生したドレン水を通常の室外機のようにそのまま排出すると、パイプシャフトを通じて廊下等が濡れる恐れがある。この点、本実施形態では、ヒートポンプ部30と浴室の排水口とを管で接続して、発生したドレン水をその排水口内に排水するようにしている。
また、本実施形態では、暖房経路および浴槽経路は、互いに分離されている。そのため、不使用な装置及び管内の換水を行う必要はない。この点において、本実施形態の給湯暖房システム2Aは、図2に関して前述した給湯暖房システム2とは異なる。
〔第2の実施形態〕
図22は、本発明の第2の実施形態に係る給湯暖房システムを表す配管図である。
図22に表したように、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aは、タンク部10Aと、ガス湯沸かし部20Aと、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、制御装置70と、を備える。タンク部10Aと、ガス湯沸かし部20Aと、ヒートポンプ部30と、制御装置70と、は図1に表した筐体21および筐体33の内部に設けられている。筐体21および筐体33は、図1に関して前述した通りである。また、ヒートポンプ部30、暖房装置40および制御装置70は、図2〜図18に関して前述した給湯暖房システム2が備えるヒートポンプ部30、暖房装置40および制御装置70とそれぞれ同じである。
タンク部10Aは、タンク101と、減圧弁102と、を有する。図2〜図18に関して前述した給湯暖房システム2のタンク部10と比較して、本実施形態のタンク部10Aは、プレート熱交換器を有していない。一方で、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aでは、ガス湯沸かし部20Aが第3の液体熱交換器272を有する。第3の液体熱交換器272の詳細については、後述する。
減圧弁102の下流側において、給水管151は、タンク101の下部に接続されているとともに、タンク101の下部において分岐し、回収切替四方弁285を介して、第1の給水接続管667と、第2の給水接続管668と、第2の回収ポンプ入口管666と、に接続されている。第1の給水接続管667は、給水切替三方弁277を介して、給湯熱交換器206Aの出口管607と、第3の液体熱交換器272の接続管651と、に接続されている。タンク101の上部には、湯導入管153および回収ポンプ出口管659が接続されている。タンク部10Aの他の構造は、図2に関して前述したタンク部10の構造と同じである。
本実施形態に係る給湯暖房システム2Aのタンク101には、過圧逃がし弁(図示せず)が設けられている。過圧逃がし弁は、所定以上の圧力がかかると自動的に開く動作を行う。つまり、過圧逃がし弁は、制御装置70から送信された信号に基づいて開閉動作を行うわけではない。この点において、タンク101に設けられた過圧逃がし弁は、シスターン237に設けられたオーバーフロー弁239とは異なる。
ガス湯沸かし部20Aは、燃焼装置201と、中和器231と、ドレンタンク233と、風呂ポンプ235と、回収ポンプ236と、シスターン237と、風呂熱交換器207Aと、第3の液体熱交換器272と、暖房ポンプ275と、を有する。すなわち、図2〜図18に関して前述した給湯暖房システム2のガス湯沸かし部20と比較して、本実施形態のガス湯沸かし部20Aは、第3の液体熱交換器272と、暖房ポンプ275と、をさらに有する。また、風呂熱交換器207Aは、燃焼装置201の燃焼室202ではなく、燃焼装置201の燃焼室202の外側に設けられている。
燃焼装置201の燃焼室202には、第1のバーナ203と、第2のバーナ204と、給湯潜熱熱交換器205と、給湯熱交換器206Aと、が設けられている。第1のバーナ203および第2のバーナ204は、給湯熱交換器206Aの近傍に設けられ、給湯熱交換器206Aを加熱する。給湯熱交換器206Aは、多数のフィンを有し、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205は、給湯熱交換器206Aの上側に設けられ、燃焼室202の排ガスに含まれる潜熱を回収する。すなわち、給湯潜熱熱交換器205は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかの燃焼により給湯熱交換器206Aが熱交換を行った後の燃焼排気と接触する位置に設けられている。
第3の液体熱交換器272は、第3の液体熱交換器272の接続管651を通って第3の液体熱交換器272の内部に導かれた水(液体)と、第1の液体熱交換器301から第3の液体熱交換器272の内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。あるいは、第3の液体熱交換器272は、第3の液体熱交換器272と風呂熱交換器207Aとに接続された中間配管653を通って第3の液体熱交換器272の内部に導かれた水(液体)と、第1の液体熱交換器301から第3の液体熱交換器272の内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。すなわち、第3の液体熱交換器272の内部において、接続管651および中間配管653に接続された第3の液体熱交換器272の第1の内管652は、第1の液体熱交換器301の出口管616に接続された第3の液体熱交換器272の第2の内管654と熱的に接続されている。第3の液体熱交換器272は、いわゆる液−液熱交換器である。
風呂熱交換器207Aは、風呂熱交換器207Aの接続管655を通って風呂熱交換器207Aの内部に導かれた水(液体)と、浴槽50から風呂熱交換器207Aの内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。あるいは、風呂熱交換器207Aは、第3の液体熱交換器272と風呂熱交換器207Aとに接続された中間配管653を通って風呂熱交換器207Aの内部に導かれた水(液体)と、浴槽50から風呂熱交換器207Aの内部に導かれた水(液体)と、の間において非接触で熱交換を行うことができる。すなわち、風呂熱交換器207Aの内部において、中間配管653および接続管655に接続された風呂熱交換器207Aの第1の内管656は、風呂ポンプ出口管614に接続された風呂熱交換器207Aの第2の内管657と熱的に接続されている。風呂熱交換器207Aは、図2に関して前述した風呂熱交換器207とは異なり、いわゆる液−液熱交換器である。
タンク部10Aに関して前述したように、第1の給水接続管667は、給水切替三方弁277を介して、給湯熱交換器206Aの出口管607と、第3の液体熱交換器272の接続管651と、に接続されている。第3の液体熱交換器272の接続管651は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652と、中間配管653と、風呂熱交換器207Aの第1の内管656と、を介して風呂熱交換器207Aの接続管655に接続されている。
第3の液体熱交換器272の接続管651には、接続管サーミスタ288が設けられている。接続管サーミスタ288は、第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水の温度を検出する。中間配管653には、中間配管サーミスタ291が設けられている。中間配管サーミスタ291は、中間配管653を流れる水の温度を検出する。風呂熱交換器207Aの接続管655には、風呂切替弁278および風呂熱交換器サーミスタ292が設けられている。風呂切替弁278は、弁の開度を調整し、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水の流量を制御する。風呂熱交換器サーミスタ292は、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水の温度を検出する。
給湯熱交換器206Aの出口管607には、給湯熱交換器206Aの出口管607から分岐した給湯往き管661が接続されている。給湯往き管661は、湯量サーボ224を介して第1の注湯管643に接続されている。給湯往き管661と給湯熱交換器206Aの出口管607との接続部分と、湯量サーボ224と、の間において、給湯往き管661には、給湯往き管661から分岐した風呂熱交換器207Aの接続管655が接続されている。すなわち、風呂熱交換器207Aの接続管655は、一方の端部において給湯往き管661に接続され、他方の端部において風呂熱交換器207Aの第1の内管656に接続されている。また、給湯往き管661と給湯熱交換器206Aの出口管607との接続部分と、湯量サーボ224と、の間において、給湯往き管661には、給湯往き管661から分岐した給湯バイパス管611が接続されている。
中間配管653には、中間配管653から分岐した第1の回収ポンプ入口管658が接続されている。第1の回収ポンプ入口管658は、第1の回収三方弁282を介して回収ポンプ236に接続されている。また、第1の回収ポンプ入口管658には、循環水量センサ274が設けられている。循環水量センサ274は、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水の流量を検出する。
前述したように、給水管151は、回収切替四方弁285を介して第2の回収ポンプ入口管666に接続されている。第2の回収ポンプ入口管666は、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に接続されている。図22に表した矢印A26および矢印A27に表したように、回収ポンプ236が駆動すると、水が第2の回収ポンプ入口管666を流れ、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に導かれる場合がある。
また、前述したように、給水管151は、回収切替四方弁285を介して第2の給水接続管668に接続されている。第2の給水接続管668には、逆止弁286が設けられている。
タンク部10Aに関して前述したように、タンク101の上部には、回収ポンプ出口管659が接続されている。回収ポンプ出口管659は、第2の回収三方弁283を介して第2の液体熱交換器302の入口管356に接続されている。また、回収ポンプ出口管659は、第3の回収三方弁284を介して第2の液体熱交換器302の出口管355に接続されている。回収ポンプ出口管659には、タンク入口サーミスタ293が設けられている。タンク入口サーミスタ293は、回収ポンプ出口管659を流れる水の温度を検出する。
暖房ポンプ275には、シスターン出口管629と、暖房ポンプ出口管662と、が接続されている。暖房ポンプ出口管662は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に接続されている。第1の液体熱交換器301の出口管616は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を介して第3の液体熱交換器272の出口管664に接続されている。
第1の液体熱交換器301の出口管616には、出口サーミスタ312と、入口サーミスタ287と、が設けられている。出口サーミスタ312は、図2に関して前述した通りである。入口サーミスタ287は、第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水であって、第3の液体熱交換器272に流入する直前の水の温度を検出する。第3の液体熱交換器272の出口管664には、暖房高温サーミスタ289が設けられている。暖房高温サーミスタ289は、第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度を検出する。
第3の液体熱交換器272の出口管664には、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の低温能力管632が接続されている。第1の低温能力管632には、低温能力切替弁263が設けられているとともに、第1の低温能力管632から分岐した第2の低温能力管633が接続されている。そして、第2の低温能力管633は、シスターン237に接続されている。また、第1の低温能力管632には、補給水電磁弁276が設けられている。図22に表した矢印A21および矢印A22のように、補給水電磁弁276は、弁の開度を調整し、シスターン237に補給される水の流量を制御する。また、図22に表した矢印A23、矢印A24および矢印A25のように、シスターン237から溢れた水は、給湯暖房システム2Aの外部に排出される。なお、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aのシスターン237には、オーバーフロー弁239は、設けられていない。
第1の液体熱交換器301の出口管616と、第1の暖房往き管617と、の接続部には、ヒートポンプ出口三方弁244Aが設けられている。ヒートポンプ出口三方弁244Aは、図2に関して前述したヒートポンプ出口三方弁244とは異なり、中間位置を取り得る。すなわち、ヒートポンプ出口三方弁244Aは、第1の液体熱交換器301を流れた水が第3の液体熱交換器272に導かれる状態と、第1の暖房往き管617に導かれる状態と、第3の液体熱交換器272および第1の暖房往き管617の両方に導かれる状態と、を切り替えることができる。
第1の暖房往き管617は、蓄熱四方弁279を介して、第3の液体熱交換器272の出口管664と、第2の暖房往き管635と、第1の暖房バイパス管663と、に接続されている。第3の液体熱交換器272の出口管664には、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627が接続されている。第1の高温暖房往き管627は、第3の液体熱交換器272の出口管664に対する接続部と、第2の高温暖房往き管451に対する接続部と、の間において、第1の暖房バイパス管663に接続されている。
第1の液体熱交換器301の出口管616には、ヒートポンプ出口三方弁244Aと、入口サーミスタ287と、の間において、第2の暖房バイパス管665が接続されている。第2の暖房バイパス管665は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して、暖房ポンプ出口管662と、第1の液体熱交換器301の入口管615と、に接続されている。
第3の注湯管645は、電磁弁281を介して、風呂ポンプ入口管626と、第2の風呂戻り管624と、浴槽バイパス管631と、に接続されている。風呂ポンプ出口管614は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を介して第2の風呂往き管621に接続されている。第2の風呂戻り管624には、風呂水流スイッチ253と、風呂戻りサーミスタ254と、水位センサ255と、が設けられている。風呂水流スイッチ253および風呂戻りサーミスタ254は、図2に関して前述した通りである。
図22に表した矢印A32、矢印A24および矢印A25のように、ドレンタンク233から溢れたドレンは、給湯暖房システム2Aの外部に排出される。ガス湯沸かし部20Aの他の構造は、図2に関して前述したガス湯沸かし部20の構造と同じである。
次に、タンク部10Aと、ガス湯沸かし部20Aと、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、の相互の接続について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る給湯暖房システム2Aでは、タンク部10Aは、ガス湯沸かし部20Aに対して管で接続されている。ガス湯沸かし部20Aは、ヒートポンプ部30と、暖房装置40と、浴槽50と、に対して管で接続されている。ヒートポンプ部30は、ガス湯沸かし部20Aを介して暖房装置40に管で接続されている。一方で、暖房装置40は、浴槽50に対して管では接続されていない。すなわち、暖房装置40の系統の管路および浴槽50の系統の管路は、互いに分離されている。浴槽系統の管路は、暖房系統の管路とは別の系統として設けられている。
〔ガス湯沸かし部と浴槽との接続〕
まず、ガス湯沸かし部20Aと、浴槽50と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、ガス湯沸かし部20Aと浴槽50とを接続する浴槽系統の管路の一例である。給湯熱交換器206Aの出口管607は、給湯熱交換器206Aの出口管607から分岐した給湯往き管661に接続されている。給湯往き管661は、湯量サーボ224を介して第1の注湯管643に接続されている。第1の注湯管643は、注湯電磁弁266と、逆止弁267と、逆止弁268と、を介して第2の注湯管644に接続されている。
第2の注湯管644は、電磁弁281を介して、風呂ポンプ入口管626と、浴槽バイパス管631と、第2の風呂戻り管624と、に接続されている。風呂ポンプ入口管626は、風呂ポンプ235を介して風呂ポンプ出口管614に接続されている。風呂ポンプ出口管614は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を介して第1の風呂往き管619に接続されている。第1の風呂往き管619は、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に接続された第2の風呂往き管621に接続されている。一方で、第2の風呂戻り管624は、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に接続された第1の風呂戻り管623に接続されている。
〔ガス湯沸かし部と暖房装置との接続〕
〔ガス湯沸かし部とヒートポンプ部との接続〕
続いて、ガス湯沸かし部20Aと暖房装置40との接続、およびガス湯沸かし部20Aとヒートポンプ部30との接続について説明する。ここで説明する管路は、ガス湯沸かし部20Aと暖房装置40とを接続する暖房系統の管路の一例である。なお、前述したように、ヒートポンプ部30は、ガス湯沸かし部20Aを介して暖房装置40に管路で接続されている。
暖房ポンプ275には、暖房ポンプ出口管662が接続されている。暖房ポンプ出口管662は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第1の液体熱交換器301の入口管615に接続されている。第1の液体熱交換器301の入口管615は、第1の液体熱交換器301の内管352を介して第1の液体熱交換器301の出口管616に接続されている。
第1の液体熱交換器301の出口管616は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を介して第3の液体熱交換器272の出口管664に接続されている。第3の液体熱交換器272の出口管664は、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627に接続されている。第1の高温暖房往き管627は、第1の高温暖房往き管627から分岐した第1の暖房バイパス管663に接続されている。第1の暖房バイパス管663は、蓄熱四方弁279を介して第2の暖房往き管635に接続されている。第2の暖房往き管635は、低温往き熱動弁241を介して低温暖房往き管453に接続されている。低温暖房装置402とシスターン237との接続は、図2に関して前述した通りである。そして、シスターン237は、シスターン出口管629を介して暖房ポンプ275に接続されている。
また、前述したように、第3の液体熱交換器272の出口管664は、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627に接続されている。第1の高温暖房往き管627は、第2の高温暖房往き管451に接続されている。高温暖房装置401とシスターン237との接続は、図2に関して前述した通りである。そして、シスターン237は、シスターン出口管629を介して暖房ポンプ275に接続されている。
あるいは、ガス湯沸かし部20Aは、ガス湯沸かし部20Aが有する第1の暖房往き管617を通して暖房装置40に接続されている。すなわち、暖房ポンプ275と、第1の液体熱交換器301の出口管616と、の間の接続は、前述した通りである。第1の液体熱交換器301の出口管616は、ヒートポンプ出口三方弁244Aを介して第1の暖房往き管617に接続されている。第1の暖房往き管617は、蓄熱四方弁279を介して第2の暖房往き管635に接続されている。第2の暖房往き管635は、第2の暖房往き管635は、低温往き熱動弁241を介して低温暖房往き管453に接続されている。低温暖房装置402とシスターン237との接続は、図2に関して前述した通りである。そして、シスターン237は、シスターン出口管629を介して暖房ポンプ275に接続されている。
また、第1の暖房往き管617は、蓄熱四方弁279を介して第3の液体熱交換器272の出口管664に接続されている。前述したように、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627に接続されている。第1の高温暖房往き管627は、第2の高温暖房往き管451に接続されている。高温暖房装置401とシスターン237との接続は、図2に関して前述した通りである。そして、シスターン237は、シスターン出口管629を介して暖房ポンプ275に接続されている。
〔タンク部とガス湯沸かし部との接続〕
続いて、タンク部10Aと、ガス湯沸かし部20Aと、の接続について説明する。ここで説明する管路は、タンク部10Aとガス湯沸かし部20Aとを接続するタンク系統の管路の一例である。タンク部10Aは、ガス湯沸かし部20Aの燃焼装置201に対して管路で接続されている。すなわち、タンク部10Aの混合水導入管154は、給湯潜熱熱交換器205の入口管604に接続されている。なお、給湯潜熱熱交換器205の入口管604は、タンク部10Aの混合水導入管154と同じ管であってもよいし、タンク部10Aの混合水導入管154とは別の管であってもよい。つまり、タンク部10Aの混合水導入管154を流れる水が、給湯潜熱熱交換器205の入口管604に導かれればよい。
給湯潜熱熱交換器205の入口管604は、給湯潜熱熱交換器205の出口管605に接続されている。給湯潜熱熱交換器205の出口管605には、給湯潜熱熱交換器205の出口管605から分岐した給湯熱交換器206Aの入口管606が接続されている。給湯熱交換器206Aの入口管606は、給湯熱交換器206Aの出口管607に接続されている。
また、タンク部10Aは、ガス湯沸かし部20Aの液体熱交換器272および風呂熱交換器207Aに対して管路で接続されている。すなわち、タンク101の下部に接続された給水管151は、回収切替四方弁285を介して、第1の給水接続管667に接続されている。第1の給水接続管667は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を介して中間配管653に接続されている。中間配管653は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を介して風呂熱交換器207Aの接続管655に接続されている。
風呂熱交換器207Aの接続管655は、風呂熱交換器207Aの接続管655から分岐した第2の給水接続管668に接続されている。第2の給水接続管668は、回収切替四方弁285を介して第2の回収ポンプ入口管666に接続されている。第2の回収ポンプ入口管666は、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に接続されている。第1の回収ポンプ入口管658は、回収ポンプ236を介して回収ポンプ出口管659に接続されている。そして、回収ポンプ出口管659は、タンク101の上部に接続されている。
あるいは、中間配管653には、中間配管653から分岐した第1の回収ポンプ入口管658が接続されている。第1の回収ポンプ入口管658は、回収ポンプ236を介して回収ポンプ出口管659に接続されている。そして、回収ポンプ出口管659は、タンク101の上部に接続されている。
〔タンク部とヒートポンプ部との接続〕
続いて、タンク部10Aと、ヒートポンプ部30と、の接続について説明する。ここで説明する管路は、タンク部10Aとヒートポンプ部30とを接続するタンク系統の管路の一例である。タンク部10Aと、液体熱交換器272および風呂熱交換器207Aと、の接続に関して前述したように、タンク101の下部に接続された給水管151は、回収切替四方弁285を介して、第1の給水接続管667に接続されている。第1の給水接続管667は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を介して中間配管653に接続されている。第1の回収ポンプ入口管658は、回収ポンプ236を介して回収ポンプ出口管659に接続されている。
図22に表した矢印A28および矢印A29に表したように、回収ポンプ出口管659は、第2の回収三方弁283を介して第2の液体熱交換器302の入口管356に接続されている。第2の液体熱交換器302の入口管356は、第2の液体熱交換器302の内管353を介して第2の液体熱交換器302の出口管355に接続されている。図22に表した矢印A30および矢印A31に表したように、第2の液体熱交換器302の出口管355は、第3の回収三方弁284を介して回収ポンプ出口管659に接続されている。そして、回収ポンプ出口管659は、タンク101の上部に接続されている。
次に、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aの基本動作について、図面を参照して説明する。
〔給水予熱動作〕
図23は、本実施形態に係る給湯暖房システムの給水予熱動作を説明する図である。
図3に関して前述したように、給水予熱動作は、ヒートポンプ部30において生成された熱により、タンク101の内部に貯留された水を加熱する動作である。図23に表した塗りつぶし部分は、給水予熱動作において水が流れる管路を表している。制御装置70が給水予熱動作の制御を実行すると、回収ポンプ236および暖房ポンプ275が駆動する。また、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、給水予熱動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、給水予熱動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図23に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301の入口管615を介して第1の液体熱交換器301の内管352に導かれる。第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出した水の温度は、例えば約45℃程度である。
第1の液体熱交換器301から流出した水は、第1の液体熱交換器301の出口管616を流れ、第3の液体熱交換器272の第2の内管654に導かれる。第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の出口管664と、第1の低温能力管632と、第2の低温能力管633と、を流れ、シスターン237に導かれる。
一方で、図23に表した矢印A34のように、回収ポンプ236が駆動すると、タンク101の内部の水は、タンク101の下部に接続された給水管151を流れ、回収切替四方弁285および給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。そして、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272において加熱され、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。
中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658を流れ、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。これにより、タンク101内の上部には、高温(例えば約45℃程度)の水の層が形成される。タンク101内の下部には、低温(例えば約15℃程度)の水の層が形成される。
〔給湯動作・蓄熱利用給湯動作〕
図24は、本実施形態に係る給湯暖房システムの給湯動作および蓄熱利用給湯動作を説明する図である。
図4に関して前述したように、給湯動作は、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、給湯栓に供給する動作である。蓄熱利用給湯動作は、タンク101の内部に貯留された水であってタンク101の内部で加熱された水を給湯栓に供給する動作である。図24に表した塗りつぶし部分は、給湯動作および蓄熱利用給湯動作において水が流れる管路を表している。
給湯栓が開かれると、制御装置70は、水制御弁114および湯制御弁117の少なくともいずれかを開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。水供給源から供給される水の温度は、例えば約15℃程度である。
ガス湯沸かし部20Aに供給される水の温度(混合サーミスタ121の検出温度)が給湯設定温度よりも低い場合には、制御装置70は、給湯動作の制御を実行し、燃焼装置201を作動させる。すなわち、燃焼装置201の内部を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約30℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約70℃程度である。
加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607および給湯往き管661を通り、バイパスサーボ222により給湯バイパス管611に導かれた水と混合し、湯量サーボ224を介して給湯栓に供給される。給湯栓に導かれる水の温度は、例えば約42℃程度である。制御装置70は、給湯栓に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、第1のバーナ203および第2のバーナ204の出力を制御する。
タンク101に貯留された水の温度(タンク内サーミスタ113の検出温度)が給湯設定温度よりも高い場合には、制御装置70は、蓄熱利用給湯動作の制御を実行し、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を調整する。このとき、タンク101に貯留された水の温度は、例えば通常約45℃、最大60℃程度である。
水導入管152を流れた水と、湯導入管153を流れた水と、は混合水導入管154で混合水として合流し、燃焼装置201を介して給湯栓に供給される。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。混合水導入管154を流れる水および給湯栓に供給される水の温度は、例えば約42℃程度である。このように、制御装置70は、給湯栓に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を制御する。蓄熱利用給湯動作において水が流れる管路は、給湯動作において水が流れる管路と同じである。
〔ドレン排水動作〕
図25および図26は、本実施形態に係る給湯暖房システムのドレン排出動作を説明する図である。
図5および図6に関して前述したように、ドレン排出動作は、ドレンタンク233に貯留されたドレンを排出するとともに、管路の洗浄を行う動作である。図25に表した塗りつぶし部分は、ドレンタンク233に貯留されたドレンを排出する動作において水が流れる管路を表している。図26に表した塗りつぶし部分は、管路の洗浄を行う動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、ドレンタンク233に溜まったドレンを排出する動作(ドレン排出動作)の制御を実行した後に、湯張り動作の制御を実行する。これは、図5および図6に関して前述した通りである。
制御装置70がドレン排出動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235が駆動する。そうすると、図25に表した矢印A9のように、ドレンタンク233に貯留されたドレン(水)は、第1のドレンタンク出口管641を流れ、第2のドレン切替三方弁252を介して第3の注湯管645に導かれる。第3の注湯管645を流れるドレンは、電磁弁281を介して風呂ポンプ入口管626に導かれる。
風呂ポンプ入口管626を流れるドレンは、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。続いて、風呂ポンプ出口管614を流れるドレンは、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を通り、第1の風呂往き管619に導かれる。第1の風呂往き管619を流れるドレンは、第1のドレン切替三方弁247を介して排出される。
続いて、図26に表したように、制御装置70は、洗浄動作の制御を実行し、水制御弁114を開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が水導入管152および混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、給湯潜熱熱交換器205および給湯熱交換器206Aを流れ、給湯往き管661に導かれる。給湯往き管661を流れる水は、湯量サーボ224を介して、第1の注湯管643と、第2の注湯管644と、第3の注湯管645と、を流れる。第3の注湯管645を流れる水は、ドレン排出動作に関して前述した管路と同じ管路を流れ、第1のドレン切替三方弁247を介して排出される。
〔第1の湯張り動作・蓄熱湯張り動作〕
図27は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。
第1の湯張り動作は、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、浴槽50に供給する動作である。蓄熱湯張り動作は、タンク101の内部に貯留された水であって第3の液体熱交換器272で加熱された水を浴槽50に供給する動作である。図27に表した塗りつぶし部分は、第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、図26に関して前述したドレン排出動作の制御を実行した後に、第1の湯張り動作または蓄熱湯張り動作の制御を実行する。第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作において、制御装置70は、水制御弁114および湯制御弁117の少なくともいずれかを開く。そうすると、水供給源から供給される水の圧力によって、水が混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。水供給源から供給される水の温度は、例えば約15℃程度である。
ガス湯沸かし部20Aに供給される水の温度(混合サーミスタ121の検出温度)が湯張り設定温度よりも低い場合には、制御装置70は、第1の湯張り動作の制御を実行し、燃焼装置201を作動させる。燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607を通り、湯量サーボ224に導かれる。これは、図24に関して前述した通りである。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約30℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約70℃程度である。
湯量サーボ224に導かれた水は、バイパスサーボ222により給湯バイパス管611に導かれた水と混合し、第1の注湯管643を流れ、注湯電磁弁266と、逆止弁267と、逆止弁268と、を介して第2の注湯管644に導かれる。第2の注湯管644に導かれた水は、第2のドレン切替三方弁252を介して第3の注湯管645に導かれる。第3の注湯管645を流れる水は、電磁弁281を介して、風呂ポンプ入口管626と、浴槽バイパス管631と、第2の風呂戻り管624と、に導かれる。
風呂ポンプ入口管626を流れる水は、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。続いて、風呂ポンプ出口管614を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を通り、第1の風呂往き管619に導かれる。第1の風呂往き管619を流れる水は、第2の風呂往き管621を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。一方で、第2の風呂戻り管624を流れる水は、浴槽バイパス管631を流れる水と合流し、第1の風呂戻り管623を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。つまり、第1の湯張り動作において、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、風呂往き管619、621および風呂戻り管623、624の両方を用いて浴槽50に供給される。
浴槽50に導かれる水の温度は、例えば約42℃程度である。制御装置70は、浴槽50に供給される水の温度が、湯張り設定温度と一致するように、第1のバーナ203および第2のバーナ204の出力を制御する。
タンク101に貯留された水の温度(タンク内サーミスタ113の検出温度)が湯張り設定温度よりも高い場合には、制御装置70は、蓄熱湯張り動作の制御を実行し、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を調整する。このとき、タンク101に貯留された水の温度は、例えば約40℃〜60℃程度である。
水導入管152を流れた水と、湯導入管153を流れた水と、は混合水導入管154で混合水として合流し、燃焼装置201を介して湯量サーボ224に導かれる。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。制御装置70は、浴槽50に供給される水の温度が、湯張り設定温度と一致するように、水制御弁114および湯制御弁117のそれぞれの開度を制御する。蓄熱湯張り動作において水が流れる管路は、第1の湯張り動作において水が流れる管路と同じである。なお、蓄熱湯張り動作においては、混合水導入管154を流れる水は、給湯バイパス管611に導かれなくともよい。この場合には、例えば約40℃〜60℃程度の水がタンク101内から無くなり、例えば約15℃程度の水が燃焼装置201において加熱されないまま浴槽50に導かれることを抑えることができる。これにより、意図しない追い焚き動作が実行されることを抑えることができる。
そして、制御装置70は、浴槽50の内部の水位が循環金具(図示せず)よりも上になると第1の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を一時中断し、浴槽50の内部の水位を確認する。続いて、制御装置70は、浴槽50の内部の水位が設定水位になるまで第1の湯張り動作または蓄熱湯張り動作の制御を実行する。
〔第2の湯張り動作・蓄熱湯張り動作〕
図28は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の湯張り動作および蓄熱湯張り動作を説明する図である。
図28を参照して説明する第2の湯張り動作は、ガス湯沸かし部20Aおよびヒートポンプ部30を用いて、水供給源(例えば水道)から供給された水を加熱し、浴槽50に供給する動作である。蓄熱湯張り動作は、タンク101の内部に貯留された水であって第3の液体熱交換器272で加熱された水を浴槽50に供給する動作である。図8に関して前述したように、例えばタンク101に湯が貯留されていない状態で、夏場などにおいて湯張り設定温度が40℃以下である場合には、ヒートポンプ部30を用いることで高い効率の湯張り動作を実現することができる。図28に表した塗りつぶし部分は、第2の湯張り動作および蓄熱湯張り動作において水が流れる管路を表している。
使用者が湯張り設定温度を40℃以下に設定し自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、ガス湯沸かし部20Aおよびヒートポンプ部30を用いた第2の湯張り動作の制御を実行する。そうすると、回収ポンプ236および暖房ポンプ275が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。さらに、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の湯張り動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の湯張り動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図28に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301および第3の液体熱交換器272を通り、シスターン237に導かれる。これは、図23に関して前述した通りである。このとき、第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
一方で、図28に表した矢印A34のように、回収ポンプ236が駆動し、湯制御弁117が開くと、水供給源から供給される水の圧力によって、水が給水管151を流れ、タンク101の下部を通過する。タンク101の下部を通過した水は、給水管151を引き続き流れ、回収切替四方弁285および給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。そして、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272において加熱され、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。
中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658を流れ、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。これにより、タンク101内の上部には、例えば約30℃程度の水の層が形成される。
図28に表した矢印A35のように、湯制御弁117が開いているため、タンク101内の上部に形成された層の水(例えば約30℃程度の水)は、混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201の内部を流れ、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約30℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約60℃程度である。
続いて、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607を流れ、図27に関して前述した管路と同じ管路を介して浴槽50に供給される。浴槽50に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。
あるいは、図28を参照して説明した第2の湯張り動作において、タンク101の内部に貯留された水であって第3の液体熱交換器272で加熱された水は、燃焼装置201で加熱されることなく浴槽50に供給されてもよい。つまり、制御装置70は、蓄熱湯張り動作の制御を実行してもよい。このとき、タンク101内の上部には、例えば約45℃程度の水の層が形成されている。
すなわち、使用者が湯張り設定温度を40℃以下に設定し自動ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、回収ポンプ236および暖房ポンプ275を駆動させる。このとき、回収ポンプ236の回転数は、前述した第2の湯張り動作における回収ポンプ236の回転数よりも低い。また、暖房ポンプ275が駆動したときの水の流れは、前述した通りである。
前述したように、回収ポンプ236が駆動し、湯制御弁117が開くと、例えば約15℃程度の水が、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる。そして、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272において加熱され、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658および回収ポンプ出口管659を流れ、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。タンク101内の上部に形成された層の水(例えば約45℃程度の水)は、前述した管路を流れ、燃焼装置201で加熱されることなく浴槽50に供給される。なお、蓄熱湯張り動作においては、混合水導入管154を流れる水は、給湯バイパス管611に導かれなくともよい。この場合には、例えば約45℃程度の水がタンク101内から無くなり、例えば約15℃程度の水が燃焼装置201において加熱されないまま浴槽50に導かれることを抑えることができる。これにより、意図しない追い焚き動作が実行されることを抑えることができる。
〔第1の追い焚き動作〕
図29は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の追い焚き動作を説明する図である。
第1の追い焚き動作は、浴槽50の内部の水を循環させて加熱し、加熱された水を浴槽50に戻す動作である。図29に表した塗りつぶし部分は、第1の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押し、図27に関して前述した第1の湯張り動作および図28に関して前述した第2の湯張り動作が完了すると、制御装置70は、浴槽50の内部の水位を確認し、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第1の追い焚き動作の制御を実行する。あるいは、使用者が追い焚きボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第1の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第1の追い焚き動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235および回収ポンプ236が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。
図29に表した矢印A36のように、回収ポンプ236が駆動すると、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。
図29に表した矢印A35のように、湯制御弁117が開いているため、タンク101内の上部に形成された層の水(例えば約45℃程度の水)は、混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201の内部を流れ、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約45℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
続いて、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607を流れ、給湯熱交換器206Aの出口管607から分岐した風呂熱交換器207Aの接続管655に導かれる。図29に表した矢印A38のように、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656に導かれる。風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、中間配管653を流れ、第1の回収ポンプ入口管658に導かれる。
一方で、図29に表した矢印A37のように、風呂ポンプ235が駆動すると、浴槽50の内部の水は、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、風呂ポンプ入口管626を流れ、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。風呂ポンプ出口管614を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657に導かれる。
このとき、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水により加熱される。風呂熱交換器207Aにおいて加熱され、風呂熱交換器207Aから流出して第1の風呂往き管619を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aから流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。第1の風呂往き管619を流れる水は、第2の風呂往き管621を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。
〔第2の追い焚き動作〕
図30は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の追い焚き動作を説明する図である。
図29に関して前述した第1の追い焚き動作では、ガス湯沸かし部20Aを用いて浴槽50から導かれた水を加熱する一方で、図30を参照して説明する第2の追い焚き動作では、ガス湯沸かし部20Aおよびヒートポンプ部30を用いて浴槽50から導かれた水を加熱する。図30に表した塗りつぶし部分は、第2の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
例えば、浴槽50の内部に水が残っている状態で使用者が追い焚きボタン(図示せず)を押し、水の温度が比較的低い場合には、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第2の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第2の追い焚き動作の制御を実行すると、風呂ポンプ235および回収ポンプ236が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。さらに、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の追い焚き動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の追い焚き動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図30に表した矢印A36のように、回収ポンプ236が駆動すると、水が、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。そして、回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれ、燃焼装置201の内部に導かれて加熱され、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる。これは、図29に関して前述した第1の追い焚き動作における水の流れと同じである。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。また、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。
このとき、図29に関して前述した第1の追い焚き動作と同様に、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水により加熱される。風呂熱交換器207Aにおいて加熱され、風呂熱交換器207Aから流出して第1の風呂往き管619を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aから流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。第1の風呂往き管619を流れる水は、第2の風呂往き管621を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。
風呂熱交換器207Aの第1の内管656から流出した水は、中間配管653を流れ、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。このとき、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。
すなわち、図30に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301および第3の液体熱交換器272を通り、シスターン237に導かれる。これは、図23に関して前述した通りである。このとき、第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を介して第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。これにより、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。
第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
図30に表した矢印A39のように、第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、給水切替三方弁277を介して第1の給水接続管667に導かれる。図30に表した矢印A26および矢印A27に表したように、第1の給水接続管667を流れる水は、回収切替四方弁285を介して第2の回収ポンプ入口管666に導かれる。図30に表した矢印A36のように、第2の回収ポンプ入口管666を流れる水は、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に導かれ、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約60℃程度である。
〔第3の追い焚き動作〕
図31は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第3の追い焚き動作を説明する図である。
図31を参照して説明する第3の追い焚き動作では、ヒートポンプ部30を用いて浴槽50から導かれた水を加熱する。図31に表した塗りつぶし部分は、第3の追い焚き動作において水が流れる管路を表している。
使用者が自動ボタン(図示せず)を押し、図27に関して前述した第1の湯張り動作および図28に関して前述した第2の湯張り動作が完了すると、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度を約30分毎に確認する。浴槽50の内部の水の温度と、設定温度と、の差が0.5℃以上である場合には、制御装置70は、浴槽50の内部の水の温度が設定温度と一致するように第3の追い焚き動作の制御を実行する。図31を参照して説明する第3の追い焚き動作は、いわゆる自動運転中の保温動作である。
例えば、制御装置70は、水位センサ255の検出水位に基づいて使用者が浴槽50に入ったことを検知すると、ヒートポンプ部30の運転を開始し、浴槽50の内部の水の温度低下の程度を確認する。そして、例えば夏場のように温度低下の程度が小さい場合には、制御装置70は、図31を参照して説明する第3の追い焚き動作の制御を実行する。一方で、例えば冬場のように温度低下の程度が大きい場合には、制御装置70は、図30に関して前述した第2の追い焚き動作の制御を実行する。
制御装置70が第3の追い焚き動作を実行すると、風呂ポンプ235と、回収ポンプ236と、暖房ポンプ275と、が駆動する。また、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第3の追い焚き動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第3の追い焚き動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図31に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301および第3の液体熱交換器272を通り、シスターン237に導かれる。これは、図23に関して前述した通りである。このとき、第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
図31に表した矢印A34のように、回収ポンプ236が駆動すると、タンク101の内部の水は、タンク101の下部に接続された給水管151を流れ、回収切替四方弁285および給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。図31に表した矢印A40のように、第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。そして、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272において加熱され、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。
中間配管653を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656に導かれる。このとき、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水により加熱される。
すなわち、図31に表した矢印A37のように、風呂ポンプ235が駆動すると、浴槽50の内部の水は、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、風呂ポンプ入口管626を流れ、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。風呂ポンプ出口管614を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657に導かれる。このとき、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。これにより、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水により加熱される。
風呂熱交換器207Aにおいて加熱され、風呂熱交換器207Aから流出して第1の風呂往き管619を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aから流出して風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。第1の風呂往き管619を流れる水は、第2の風呂往き管621を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。
図31に表した矢印A41のように、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、風呂熱交換器207Aの接続管655に導かれる。図31に表した矢印A26および矢印A27のように、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水は、回収切替四方弁285を介して第2の回収ポンプ入口管666に導かれる。図31に表した矢印A36のように、第2の回収ポンプ入口管666を流れる水は、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に導かれ、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を受け流れる水は、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約30℃程度である。
〔浴湯熱ヒートポンプ部回収動作〕
図32および図33は、本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を説明する図である。
浴湯熱ヒートポンプ部回収動作は、浴槽50に残った湯を循環させ、その湯の熱をヒートポンプ部30を介してタンク101に貯留された水で回収する動作である。図32に表した塗りつぶし部分は、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において水が流れる管路を表している。図33に表した塗りつぶし部分は、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作の途中で給湯動作が割り込まれた場合において水が流れる管路を表している。
自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている場合には、制御装置70は、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作の制御を実行する。自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている例としては、例えば、使用者が自動ボタン(図示せず)を押して自動運転を手動で停止させた場合や、保温動作が4時間を経過して自動運転が自動的に停止した場合などが挙げられる。
制御装置70が浴湯熱ヒートポンプ部回収動作を実行すると、風呂ポンプ235と、回収ポンプ236と、暖房ポンプ275と、が駆動する。また、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第2の液体熱交換器302に熱媒体を供給する。そのため、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第1の液体熱交換器301は、冷房機として機能する。一方で、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第2の液体熱交換器302は、暖房機として機能する。
図32に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301および第3の液体熱交換器272を通り、シスターン237に導かれる。これは、図23に関して前述した通りである。このとき、第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。
図32に表した矢印A28および矢印A29のように、回収ポンプ236が駆動すると、回収ポンプ236から送り出された水は、第2の液体熱交換器302の入口管356を流れ、第2の液体熱交換器302に導かれる。浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、第2の液体熱交換器302が暖房機として機能するため、第2の液体熱交換器302の内管353を流れる水は、第2の液体熱交換器302の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第2の液体熱交換器302から流出し第2の液体熱交換器302の出口管355を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。
図32に表した矢印A31および矢印A43のように、第2の液体熱交換器302の出口管355を流れる水は、第3の回収三方弁284を介して回収ポンプ出口管659を流れ、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約60℃程度である。水制御弁114が開いているため、タンク101の内部は、タンク101の下部に接続された給水管151を流れ、混合水導入管154を介してガス湯沸かし部20Aに供給される。
ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201を通過し、給湯熱交換器206Aの出口管607に導かれる。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。給湯熱交換器206Aの出口管607を流れる水は、給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。図32に表した矢印A40のように、第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。そして、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により冷却される。第3の液体熱交換器272において冷却され、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
中間配管653を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656に導かれる。このとき、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水により加熱される。
すなわち、図32に表した矢印A37のように、風呂ポンプ235が駆動すると、浴槽50の内部の水は、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、風呂ポンプ入口管626を流れ、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。風呂ポンプ出口管614を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657に導かれる。このとき、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。これにより、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水により加熱される。
風呂熱交換器207Aにおいて冷却され、風呂熱交換器207Aから流出して第1の風呂往き管619を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aから流出して風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。第1の風呂往き管619を流れる水は、第2の風呂往き管621を流れ、循環金具(図示せず)を介して浴槽50に供給される。
図32に表した矢印A41のように、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、風呂熱交換器207Aの接続管655に導かれる。図32に表した矢印A26および矢印A27のように、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水は、回収切替四方弁285を介して第2の回収ポンプ入口管666に導かれる。図32に表した矢印A28のように、第2の回収ポンプ入口管666を流れる水は、第1の回収三方弁282を介して第1の回収ポンプ入口管658に導かれ、回収ポンプ236により第2の液体熱交換器302の入口管356に送り出される。第2の液体熱交換器302の入口管356を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
このようにして、浴湯熱ヒートポンプ部回収動作において、浴槽50に残った湯の熱は、ヒートポンプ部30を介してタンク101に貯留された水で回収される。
ここで、図32を参照して説明した浴湯熱ヒートポンプ部回収動作の途中で、給湯動作が割り込まれ実行されることがある。つまり、図32を参照して説明した浴湯熱ヒートポンプ部回収動作の途中で、給湯栓が開かれることがある。この場合には、図33に表したように、制御装置70は、湯制御弁117を開き、水制御弁114を閉じる制御を実行する。また、制御装置70は、燃焼装置201を作動させる。
図33に表した矢印A35のように、湯制御弁117が開き、水制御弁114が閉じると、タンク101内の上部に形成された層の水(例えば約60℃程度の水)は、混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201の内部を流れ、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約60℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
続いて、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607および給湯往き管661を通り、バイパスサーボ222により給湯バイパス管611に導かれた水と混合し、湯量サーボ224を介して給湯栓に供給される。給湯栓に導かれる水の温度は、例えば約42℃程度である。制御装置70は、給湯栓に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、第1のバーナ203および第2のバーナ204の出力を制御するとともに、湯量サーボ224の開度を制御する。
なお、本実施形態に係る給湯暖房システム2Aの浴湯熱ヒートポンプ部回収動作では、例えばファン306などを駆動することで第2の液体熱交換器302から流出した熱媒体を冷却しなくとも、浴槽50に残った湯の熱をヒートポンプ部30を介してタンク101に貯留された水で効率良く回収することができる。すなわち、図32を参照して説明した浴湯熱ヒートポンプ部回収動作では、矢印A43のように、第2の液体熱交換器302において加熱された水は、回収ポンプ出口管659を流れ、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部の水は、タンク101の表面に設けられたプレート熱交換器103(例えば図2参照)により加熱されるわけではない。そのため、タンク101の内部の水に生ずる対流は、自然対流ではなく強制対流である。そのため、例えばファン306などを駆動することで第2の液体熱交換器302から流出した熱媒体を冷却しなくとも、浴槽50に残った湯の熱をヒートポンプ部30により回収し、比較的高温の水をタンク101の内部に貯留することができる。
例えば、使用者が昼間において約45℃程度の水を使う頻度は、夜間と比較すると高い。そのため、昼間には、制御装置70は、ファン306を駆動させずに、浴槽50に残った湯の熱をヒートポンプ部30により回収し、約45℃程度の水をタンク101の内部に貯留してもよい。また、使用者が約45℃程度の温度よりも高い温度の水をタンク101の内部に貯留したい場合には、制御装置70は、例えばファン306などを駆動することで第2の液体熱交換器302から流出した熱媒体を冷却することができる。つまり、約45℃程度の水がタンク101の内部に満たされた後で、使用者が約45℃程度の温度よりも高い温度の水をタンク101の内部に貯留したい場合には、制御装置70は、例えばファン306などを駆動することで第2の液体熱交換器302から流出した熱媒体を冷却してもよい。
一方で、使用者が夜間において約45℃程度の水を使う頻度は、昼間と比較すると低い。例えば、翌日の朝までには比較的長い時間が存在するため、使用者は、約45℃程度の温度よりも高い温度の水をタンク101の内部に貯留したいと考えることがある。この場合には、制御装置70は、例えばファン306などを駆動することで第2の液体熱交換器302から流出した熱媒体を冷却してもよい。これにより、翌日の朝までに、約45℃程度の温度よりも高い温度の水をタンク101の内部に貯留することができる。
〔浴湯熱回収動作〕
図34は、本実施形態に係る給湯暖房システムの浴湯熱回収動作を説明する図である。
浴湯熱回収動作は、浴槽50に残った湯を循環させ、その湯の熱をタンク101に貯留された水で回収する動作である。図34に表した塗りつぶし部分は、浴湯熱回収動作において水が流れる管路を表している。
自動運転が終了したときに浴槽50の内部に湯が残っている場合には、制御装置70は、浴湯熱回収動作の制御を実行する。制御装置70が浴湯熱回収動作を実行すると、風呂ポンプ235および回収ポンプ236が駆動する。また、制御装置70は、水制御弁114および風呂切替弁278を開く。
図34に表した矢印A37のように、風呂ポンプ235が駆動すると、浴槽50の内部の水は、第1の風呂戻り管623と、第2の風呂戻り管624と、風呂ポンプ入口管626を流れ、風呂ポンプ235により風呂ポンプ出口管614に送り出される。風呂ポンプ出口管614を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657に導かれる。風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水の温度は、例えば約40℃程度である。
一方で、図34に表した矢印A36のように、回収ポンプ236が駆動すると、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。水制御弁114が開いているため、タンク101の内部は、タンク101の下部に接続された給水管151を流れ、混合水導入管154を介してガス湯沸かし部20Aに供給される。
ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201を通過し、給湯熱交換器206Aの出口管607に導かれる。このとき、燃焼装置201は、燃焼動作を行わない。つまり、燃焼装置201を流れる水は、第1のバーナ203および第2のバーナ204によっては加熱されない。給湯熱交換器206Aの出口管607を流れる水は、給湯熱交換器206Aの出口管607から分岐した風呂熱交換器207Aの接続管655に導かれる。図34に表した矢印A38のように、風呂熱交換器207Aの接続管655を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第1の内管656に導かれる。風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水の温度は、例えば約15℃程度である。
このとき、風呂熱交換器207Aの第1の内管656を流れる水は、風呂熱交換器207Aの第2の内管657を流れる水により加熱される。風呂熱交換器207Aにおいて加熱され、風呂熱交換器207Aから流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。一方で、風呂熱交換器207Aから流出し第1の風呂往き管619を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。
中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658に導かれる。図34に表した矢印A36のように、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出され、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。
このようにして、浴湯熱回収動作において、浴槽50に残った湯の熱は、タンク101に貯留された水で回収される。
なお、本実施形態の給湯暖房システム2Aでは、暖房経路(暖房系統の管路)および浴槽経路(浴槽系統の管路)は、互いに分離されている。そのため、浴湯熱回収動作が実行された場合であっても、浴槽50の内部の少なくとも一部の水が、浴槽50に戻らずシスターン237に流れることはなく、シスターン237から溢れることはない。
〔低温暖房動作〕
図35は、本実施形態に係る給湯暖房システムの低温暖房動作を説明する図である。
低温暖房動作は、低温暖房装置402を運転させて居室(床面を含む)を暖房する動作である。図35に表した塗りつぶし部分は、低温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が低温暖房ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、低温暖房装置402が設置された居室の温度(例えば床面温度)を急速に上昇させるホットダッシュ運転の制御を実行する。ホットダッシュ運転は、図14に関して前述した通りである。制御装置70は、例えば約30分間にわたってホットダッシュ運転を継続する。また、制御装置70は、ホットダッシュ運転の開始と略同時にヒートポンプ部30の運転を開始する。
制御装置70が低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転の制御を実行すると、回収ポンプ236および暖房ポンプ275が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。
図35に表した矢印A36のように、回収ポンプ236が駆動すると、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。
図35に表した矢印A35のように、湯制御弁117が開いているため、タンク101内の上部に形成された層の水(例えば約45℃程度の水)は、混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される。ガス湯沸かし部20Aに供給された水は、燃焼装置201の内部を流れ、第1のバーナ203および第2のバーナ204の少なくともいずれかにより加熱される。給湯潜熱熱交換器205において加熱された水の温度は、例えば約45℃程度である。給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
続いて、燃焼装置201において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器206Aの出口管607を流れ、給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。図35に表した矢印A40のように、第3の液体熱交換器272の接続管651を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。
一方で、図35に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301の入口管615を介して第1の液体熱交換器301の内管352に導かれる。第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の出口管616に導かれる。第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654に導かれる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水は、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627に導かれる。第1の高温暖房往き管627を流れる水は、第1の高温暖房往き管627から分岐した第1の暖房バイパス管663に導かれる。第1の暖房バイパス管663を流れる水は、蓄熱四方弁279を介して第2の暖房往き管635に導かれる。
第2の暖房往き管635を流れる水は、低温往き熱動弁241を介して低温暖房装置402に供給される。低温暖房装置402に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。
一方で、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658に導かれる。図35に表した矢印A36のように、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。
居室が冷えている場合において、低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転が開始された直後では、低温暖房装置402に供給された約80℃程度の温度の水は、冷やされ、冷たい水としてシスターン237に戻る。ヒートポンプ部30は、運転開始から所定時間が経過すると、熱交換を行う能力を有する。このとき、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、低温暖房動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、低温暖房動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。そして、ホットダッシュ運転の時間が経過してしばらくすると、シスターン237に戻る水の温度が上昇し始める。
そこで、制御装置70は、使用者が低温暖房ボタン(図示せず)を押してから例えば約30分間にわたってホットダッシュ運転を行った後、定常運転の制御を実行する。定常運転は、図14に関して前述した通りである。
低温暖房動作のうちの定常運転において水が流れる管路は、低温暖房動作のうちのホットダッシュ運転において水が流れる管路と同じである。ホットダッシュ運転では、第1の液体熱交換器301を流れる水は加熱されない一方で、定常運転では、第1の液体熱交換器301を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654に導かれる。このとき、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。これにより、例えば約60℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。
〔低温低負荷暖房動作〕
図36および図37は、本実施形態に係る給湯暖房システムの低温低負荷暖房動作を説明する図である。
低温低負荷暖房動作は、ヒートポンプ部30を用いて、低温暖房装置402を運転させて居室(床面を含む)を暖房する動作である。図36および図37に表した塗りつぶし部分は、低温低負荷暖房動作において水が流れる管路を表している。
図35に関して前述したように、低温暖房動作のうちの定常運転においては、例えば約60℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。ここで、居室の温度の過度の上昇を抑えるため、制御装置70は、低温低負荷暖房動作の制御を実行する。低温低負荷暖房動作では、例えば約40℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。
図36に表したように、制御装置70が低温低負荷暖房動作の制御を実行すると、暖房ポンプ275が駆動する。また、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、低温低負荷暖房動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、低温低負荷暖房動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
図36に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662に送り出された水は、第1の液体熱交換器301の入口管615を流れ、第1の液体熱交換器301の内管352に導かれる。
第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301において加熱される。第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。第1の液体熱交換器301から流出した水は、ヒートポンプ出口三方弁244Aを介して第1の暖房往き管617に導かれる。第1の暖房往き管617を流れる水は、蓄熱四方弁279を介して第2の暖房往き管635に導かれる。
第2の暖房往き管635を流れる水は、低温往き熱動弁241を介して低温暖房装置402に供給される。これにより、例えば約40℃程度の温度の水が低温暖房装置402に供給される。低温暖房装置402に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。低温低負荷暖房動作では、ヒートポンプ部30を用いて低温暖房装置402を運転させるため、エネルギー効率の向上を図ることができる。
例えば居室の断熱性能が比較的高い場合には、低温暖房装置402に供給される水の温度が例えば約40℃程度であっても、居室の温度が過度に上昇することがある。この場合には、図37に表したように、制御装置70は、ヒートポンプ部30の運転開始/運転停止の制御ではなく、第1の液体熱交換器301において加熱された水を第3の液体熱交換器272に導く。すなわち、第1の液体熱交換器301から流出した水は、ヒートポンプ出口三方弁244Aを介して第1の液体熱交換器301の出口管616を流れ、第3の液体熱交換器272に導かれる。
一方で、制御装置70は、回収ポンプ236の運転を開始する。回収ポンプ236が駆動すると、タンク101の下部から流出した水は、回収切替四方弁285を介して第1の給水接続管667を流れ、図37に表した矢印A40のように、給水切替三方弁277を介して第3の液体熱交換器272の接続管651に導かれる。第3の液体熱交換器272の接続管651を流れた水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652に導かれる。このとき、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水は、第1の回収ポンプ入口管658に導かれる。図37に表した矢印A36のように、第1の回収ポンプ入口管658を流れる水は、回収ポンプ236により回収ポンプ出口管659に送り出される。回収ポンプ出口管659を流れる水は、タンク101の内部に導かれる。タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約45℃程度である。
このようにして、制御装置70は、ヒートポンプ出口三方弁244Aを切り替えることより、第1の液体熱交換器301において加熱された水が低温暖房装置402に導かれる状態と、第3の液体熱交換器272に導かれる状態と、を切り替える。これにより、低温低負荷暖房動作では、居室温度の過度の上昇が抑えられるとともに、ヒートポンプ部30の効率の低下が抑えられる。
〔第1の高温暖房動作〕
図38は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第1の高温暖房動作を説明する図である。
第1の高温暖房動作は、高温暖房装置401を運転させて居室(例えば浴室など)を暖房する動作である。図38に表した塗りつぶし部分は、第1の高温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が高温暖房ボタン(図示せず)を押すと、制御装置70は、第1の高温暖房動作の制御を実行する。制御装置70が第1の高温暖房動作の制御を実行すると、回収ポンプ236および暖房ポンプ275が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。
第1の高温暖房動作において回収ポンプ236が駆動したときの水の流れは、図35に関して前述した低温暖房動作において回収ポンプ236が駆動したときの水の流れと同じである。但し、第1の高温暖房動作において、タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約60℃程度である。そのため、混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される水の温度は、例えば約60℃程度である。また、給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
一方で、図35に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、ヒートポンプ入口三方弁243を介して第2の暖房バイパス管665に導かれる。すなわち、暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301を通らない。
第2の暖房バイパス管665を流れる水は、第1の液体熱交換器301の出口管616に導かれる。第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約30℃程度である。第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654に導かれる。
このとき、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。一方で、第3の液体熱交換器272から流出して中間配管653を流れる水の温度は、例えば約60℃程度である。
第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水は、第3の液体熱交換器272の出口管664から分岐した第1の高温暖房往き管627と、蓄熱四方弁279を介して第1の暖房バイパス管663と、に導かれる。第1の暖房バイパス管663を流れる水は、第1の高温暖房往き管627を流れる水と合流し、第2の高温暖房往き管451を流れて高温暖房装置401に供給される。高温暖房装置401に供給される水の温度は、例えば約80℃程度である。高温暖房装置401に供給された水は、液体合流部405を介して暖房戻り管628に導かれてシスターン237に戻る。
〔第2の高温暖房動作〕
図39は、本実施形態に係る給湯暖房システムの第2の高温暖房動作を説明する図である。
図39を参照して説明する第2の高温暖房動作は、図38に関して前述した第1の高温暖房動作と同様に、高温暖房装置401を運転させて居室(例えば浴室など)を暖房する動作である。図39に表した塗りつぶし部分は、第2の高温暖房動作において水が流れる管路を表している。
使用者が高温暖房ボタン(図示せず)を押したときに、ヒートポンプ部30が運転中である場合には、制御装置70は、図39を参照して説明する第2の高温暖房動作の制御を実行する。制御装置70が第2の高温暖房動作の制御を実行すると、回収ポンプ236および暖房ポンプ275が駆動する。また、制御装置70は、湯制御弁117を開く。さらに、ヒートポンプ部30の圧縮機304は、四方切替弁307を介して第1の液体熱交換器301に熱媒体を供給する。そのため、第2の高温暖房動作において、第1の液体熱交換器301は、暖房機として機能する。一方で、第2の高温暖房動作において、第2の液体熱交換器302は、冷房機として機能する。
第2の高温暖房動作において回収ポンプ236が駆動したときの水の流れは、図38に関して前述した第1の高温暖房動作において回収ポンプ236が駆動したときの水の流れと同じである。管路を流れる水の温度は、図38に関して前述した第1の高温暖房動作において管路を流れる水の温度と同じである。すなわち、タンク101の内部に導かれる水の温度は、例えば約60℃程度である。混合水導入管154を流れ、ガス湯沸かし部20Aに供給される水の温度は、例えば約60℃程度である。また、給湯熱交換器206Aにおいて加熱された水の温度は、例えば約80℃程度である。
一方で、図35に表した矢印A33のように、暖房ポンプ275が駆動すると、シスターン237の内部の水は、シスターン出口管629を流れ、暖房ポンプ275により暖房ポンプ出口管662に送り出される。暖房ポンプ出口管662を流れる水は、第1の液体熱交換器301の入口管615を介して第1の液体熱交換器301の内管352に導かれる。
このとき、第1の液体熱交換器301の内管352を流れる水は、第1の液体熱交換器301の内部における熱媒体循環路351を流れる熱媒体により加熱される。第1の液体熱交換器301から流出し第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水の温度は、例えば約45℃程度である。
第1の液体熱交換器301の出口管616を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第2の内管654に導かれる。このとき、第3の液体熱交換器272の第2の内管654を流れる水は、第3の液体熱交換器272の第1の内管652を流れる水により加熱される。第3の液体熱交換器272から流出して第3の液体熱交換器272の出口管664を流れる水の温度は、例えば約80℃程度である。これにより、例えば約80℃程度の温度の水が高温暖房装置401に供給される。なお、例えば約80℃程度の温度の水が高温暖房装置401に供給され、シスターン237に戻るときの管路は、図38に関して前述した第1の高温暖房動作における管路と同じである。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
2、2A・・・給湯暖房システム、 10、10A・・・タンク部、 20、20A・・・ガス湯沸かし部、 21・・・筐体、 30・・・ヒートポンプ部、 31・・・吸気部、 32・・・排気部、 33・・・筐体、 40・・・暖房装置、 50・・・浴槽、 70・・・制御装置、 99・・・外気温センサ、 101・・・タンク、 102・・・減圧弁、 103・・・プレート熱交換器、 104・・・水抜き栓、 111・・・第1のタンク表面サーミスタ、 112・・・第2のタンク表面サーミスタ、 113・・・タンク内サーミスタ、 114・・・水制御弁、 115・・・水量センサ、 116・・・水温サーミスタ、 117・・・湯制御弁、 118・・・湯量センサ、 119・・・湯温サーミスタ、 121・・・混合サーミスタ、 123・・・プレート入口サーミスタ、 151・・・給水管、 152・・・水導入管、 153・・・湯導入管、 154・・・混合水導入管、 201・・・燃焼装置、 202・・・燃焼室、 203・・・第1のバーナ、 204・・・第2のバーナ、 205・・・給湯潜熱熱交換器、 206、206A・・・給湯熱交換器、 207、207A・・・風呂熱交換器、 208・・・燃焼ファン、 211・・・元ガス電磁弁、 212・・・ガス比例弁、 213・・・第1のガス電磁弁、 214・・・第2のガス電磁弁、 215・・・点火プラグ、 216・・・フレームロッド、217・・・過熱防止装置、 218・・・水管サーミスタ、 219・・・熱交換サーミスタ、 221・・・水量センサ 222・・・バイパスサーボ、 223・・・給湯サーミスタ、 224・・・湯量サーボ、 225・・・給湯受け皿、 226・・・排気口、 227・・・水抜き栓、 228・・・吸気口、 231・・・中和器、 232・・・中和器水位電極、 233・・・ドレンタンク、 234・・・水位電極、 235・・・風呂ポンプ、 236・・・回収ポンプ、 237・・・シスターン、 238・・・水位電極、 239・・・オーバーフロー弁、 241・・・熱動弁、 242・・・電磁弁、 243・・・ヒートポンプ入口三方弁、 244・・・ヒートポンプ出口三方弁、 244A・・・ヒートポンプ出口三方弁、 245・・・風呂往き四方弁、 246・・・風呂往き三方弁、 247・・・第1のドレン切替三方弁、 248・・・電磁弁、 249・・・風呂戻り四方弁、 251・・・プレート四方弁、 252・・・第2のドレン切替三方弁、 253・・・風呂水流スイッチ、 254・・・風呂戻りサーミスタ、 255・・・水位センサ、 256・・・第1の風呂往きサーミスタ、 257・・・第2の風呂往きサーミスタ、 258・・・電磁弁、 259・・・第1の低温能力四方弁、 261・・・第2の低温能力四方弁、 262・・・蓄熱三方弁、 263・・・低温能力切替弁、 264・・・電磁弁、 265・・・逆止弁、 266・・・注湯電磁弁、 267、268・・・逆止弁、 269・・・湯量センサ、 271・・・注湯三方弁、 272・・・第3の液体熱交換器、274・・・循環水量センサ、 275・・・暖房ポンプ、 276・・・補給水電磁弁、 277・・・給水切替三方弁、 278・・・風呂切替弁、 279・・・蓄熱四方弁、 281・・・電磁弁、 282・・・第1の回収三方弁、 283・・・第2の回収三方弁、 284・・・第3の回収三方弁、 285・・・回収切替四方弁、 286・・・逆止弁、 287・・・入口サーミスタ、 288・・・接続管サーミスタ 289・・・暖房高温サーミスタ、 291・・・中間配管サーミスタ、 292・・・風呂熱交換器サーミスタ、 293・・・タンク入口サーミスタ、 294・・・大気開放弁、 299・・・排水管、 300・・・水・空気置換回路、 301・・・第1の液体熱交換器、 302・・・第2の液体熱交換器、 303・・・気体熱交換器、 304・・・圧縮機、 305・・・膨張弁、 306・・・ファン、 307・・・四方切替弁、 308・・・除霜弁、 311・・・入口サーミスタ、 312・・・出口サーミスタ、 313・・・水抜き栓、 314・・・圧力センサ、 315・・・給気口、 325・・・排気口、 351・・・熱媒体循環路、 352、353・・・内管、 354・・・熱媒体バイパス管、 355・・・出口管、 356・・・入口管、 357・・・水抜き管、 388・・・吸込み口、 389・・・吹き出し口、 401・・・高温暖房装置、 402・・・低温暖房装置、 403・・・暖房ファン、 404・・・熱動弁、 405・・・液体合流部、 451・・・第2の高温暖房往き管、 452・・・高温暖房戻り管、 453・・・低温暖房往き管、 454・・・低温暖房戻り管、 601・・・ガス管、 602・・・第1のガス分岐管、 603・・・第2のガス分岐管、 604・・・入口管、 605・・・出口管、 606・・・入口管、 607・・・出口管、 608・・・入口管、 609・・・出口管、 611・・・給湯バイパス管、 612・・・給湯管、 613・・・熱回収循環路、 614・・・風呂ポンプ出口管、 615・・・入口管、 616・・・出口管、 617・・・第1の暖房往き管、 618・・・暖房バイパス管、 619・・・第1の風呂往き管、 621・・・第2の風呂往き管、 622・・・第3の風呂往き管、 623・・・第1の風呂戻り管、 624・・・第2の風呂戻り管、 625・・・第3の風呂戻り管、 626・・・風呂ポンプ入口管、 627・・・第1の高温暖房往き管、 628・・・暖房戻り管、 629・・・シスターン出口管、 631・・・浴槽バイパス管、 632・・・第1の低温能力管、 633・・・第2の低温能力管、 634・・・第3の低温能力管、 635・・・第2の暖房往き管、 636・・・第3の暖房往き管、 637・・・第4の暖房往き管、 638・・・タンク往き管、 639・・・ドレン排出管、 641・・・第1のドレンタンク出口管、 642・・・第2のドレンタンク出口管、 643・・・第1の注湯管、 644・・・第2の注湯管、 645・・・第3の注湯管、 646・・・プレート往き管、 651・・・接続管、 652・・・第1の内管、 653・・・中間配管、 654・・・第2の内管、 655・・・接続管、 656・・・第1の内管、 657・・・第2の内管、 658・・・第1の回収ポンプ入口管、 659・・・回収ポンプ出口管、 661・・・給湯往き管、 662・・・暖房ポンプ出口管、 663・・・第1の暖房バイパス管、 664・・・出口管、 665・・・第2の暖房バイパス管、 666・・・第2の回収ポンプ入口管、 667・・・第1の給水接続管、 668・・・第2の給水接続管、 691・・・第1の共通管、 692・・・第2の共通管

Claims (5)

  1. 水供給源から供給された水を貯留するタンクを有するタンク部と、
    供給された前記水をバーナの燃焼により加熱する燃焼装置を有するガス湯沸かし部と、
    熱媒体を循環させる熱媒体循環路を有し、前記熱媒体と供給された前記水との間において熱交換を行うヒートポンプ部と、
    前記燃焼装置および前記ヒートポンプ部の少なくともいずれかと、浴槽と、を接続し水を循環させる浴槽系統の管路と、
    前記燃焼装置および前記ヒートポンプ部の少なくともいずれかと、暖房装置と、を接続し水を循環させる暖房系統の管路と、
    前記タンク部と前記ガス湯沸かし部と前記ヒートポンプ部との動作を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記浴槽系統の管路は、前記暖房系統の管路に接続され、
    前記浴槽系統の管路の一部は、前記暖房系統の管路の一部と共通する部分を有しており、
    前記浴槽系統の管路は、前記浴槽へ接続されて前記浴槽へ前記水を送る風呂往き管と前記浴槽に接続されて前記浴槽から前記水を戻す風呂戻り管とを有し、
    前記制御装置は、季節が夏季になった場合に、前記浴槽系統の管路のうちの少なくとも一部と前記暖房系統の管路のうちの少なくとも一部とを利用して、前記液体熱交換器の内管の空気を排出し前記液体熱交換器の前記内管に水を入れて前記内管の前記空気を水に置換するとともに、前記風呂往き管に通水し前記風呂往き管を流れる水を前記風呂往き管に接続された排水管を通して排出する置換動作の制御を実行することを特徴とする給湯暖房システム。
  2. 前記室外の温度を検出する外気温センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記外気温センサからの温度信号を受けて、季節が前記夏季になったと判断すると、前記置換動作の制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の給湯暖房システム。
  3. 前記ガス湯沸かし部は、前記浴槽に向かって流れる水の量を制御する湯量サーボを有し、
    前記制御装置は、前記湯量サーボを制御することにより、前記置換動作において前記内管で圧縮された前記空気が前記浴槽内に出る量を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の給湯暖房システム。
  4. 前記ガス湯沸かし部は、前記置換動作の制御が実行されるときに流れる水の経路の途中に設けられたシスターンを有し、
    前記シスターンの内部の水は、前記置換動作が所定時間実行されることで新たな水に置換されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯暖房システム。
  5. 前記ガス湯沸かし部は、前記置換動作の制御が実行されるときに流れる水の経路の途中に設けられたシスターンを有し、
    前記シスターンの内部の水は、抜かれた後に新たな水が注水されることで前記新たな水に置換されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯暖房システム。

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