JP2000177762A - 加熱殺菌乃至滅菌方法及びそれに用いる樹脂製キャップ - Google Patents

加熱殺菌乃至滅菌方法及びそれに用いる樹脂製キャップ

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JP2000177762A
JP2000177762A JP10358053A JP35805398A JP2000177762A JP 2000177762 A JP2000177762 A JP 2000177762A JP 10358053 A JP10358053 A JP 10358053A JP 35805398 A JP35805398 A JP 35805398A JP 2000177762 A JP2000177762 A JP 2000177762A
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裕 柴山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容器内に内容物を充填し且つ口部を樹脂製キ
ャップで密封してなる包装体に熱水を散布して、加熱殺
菌乃至滅菌を行う方法において、キャップとして、その
天面乃至頂部の内面から高さ方向に離隔した位置で容器
口部の内周面乃至外周面と密封係合する部分を備えたキ
ャップを使用しても、前記密封係合部分乃至その近傍の
加熱殺菌乃至滅菌が有効に行われる方法を提供する。 【解決手段】 容器内に内容物を充填し且つ口部を樹脂
製キャップ1で密封してなる包装体に熱水を散布するこ
とから成る加熱殺菌乃至滅菌方法において、前記樹脂キ
ャップ1がその天面11乃至頂部の内面から高さ方向に
離隔した位置で容器口部の内周面乃至外周面と密封係合
する部分を備えたキャップであり、前記樹脂キャップの
スカート部から天面乃至頂部に至る部分には、前記密封
係合部分2に対応する容器口部外面の空間に至る微細貫
通口3が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器内に内容物を
充填し且つ口部を樹脂製キャップで密封してなる包装体
に熱水を散布することから成る加熱殺菌乃至滅菌方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、食品包装体の殺菌乃至滅菌に
は、超高温短時間殺菌(UHT)包装、高温短時間殺菌
(HTST)包装、レトルト殺菌包装、無菌充填包装な
どの完全殺菌包装や、熱間充填包装、湯殺菌包装などの
低温殺菌包装が使用されている。
【0003】食品類の内、飲料の包装には、缶の他に、
PETボトル等のプラスチック製ボトルや、ガラス製の
ボトルが広く使用されており、これらボトルの密封に
は、金属製或いはプラスチック製のキャップが使用され
ている。飲料類に対する殺菌には、無菌充填や、低温殺
菌が一般的に用いられており、殺菌のためのコストや、
内容物の香味保持性の点から、熱間充填、湯殺菌或いは
これらの組合せが一般的となりつつある。低温殺菌の温
度としては、一般に60乃至95℃の温度が用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、容器内
に内容物を充填し且つ口部を樹脂製キャップで密封して
なる包装体に熱水を散布して、加熱殺菌乃至滅菌を行う
方法では、キャップとして、その天面乃至頂部の内面か
ら高さ方向に離隔した位置で容器口部の内周面乃至外周
面と密封係合する部分を備えたキャップを使用した場
合、容器とキャップとの密封係合部分乃至その近傍の殺
菌乃至滅菌が不十分となることが分かった。
【0005】即ち、容器とキャップとの密封係合部分乃
至その近傍への殺菌乃至滅菌温度の伝導は、キャップの
天面乃至頂部或いはスカート部からの熱伝導によらざる
を得ないのであるが、前記密封係合部分とキャップの天
面乃至頂部或いはスカート部との間には熱伝導性の点で
無視できない距離があり、しかもキャップを構成するプ
ラスチックの熱伝導率も低いため、容器とキャップとの
密封係合部分乃至その近傍の温度があまり上昇せず、殺
菌乃至滅菌が不十分となるものと思われる。
【0006】従って、本発明の目的は、容器内に内容物
を充填し且つ口部を樹脂製キャップで密封してなる包装
体に熱水を散布して、加熱殺菌乃至滅菌を行う方法にお
いて、キャップとして、その天面乃至頂部の内面から高
さ方向に離隔した位置で容器口部の内周面乃至外周面と
密封係合する部分を備えたキャップを使用しても、前記
密封係合部分乃至その近傍の加熱殺菌乃至滅菌が有効に
行われる方法を提供するにある。本発明の他の目的は、
熱間充填及び熱水散布による殺菌乃至滅菌に使用され、
容器口部とキャップとの密封係合部分乃至その近傍の加
熱殺菌乃至滅菌が有効に行われる方法及びそれに用いる
キャップを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、容器内
に内容物を充填し且つ口部を樹脂製キャップで密封して
なる包装体に熱水を散布することから成る加熱殺菌乃至
滅菌方法において、前記樹脂キャップがその天面乃至頂
部の内面から高さ方向(下方向)に離隔した位置で容器
口部の内周面乃至外周面(容器口部の頂面も含む)と密
封係合する部分を備えたキャップであり、前記樹脂キャ
ップのスカート部から天面乃至頂部に至る部分には、前
記密封係合部分に対応する容器口部外面の空間に至る微
細貫通口が形成されていることを特徴とする包装体の加
熱殺菌乃至滅菌方法が提供される。本発明に用いるキャ
ップは、特に限定されないが、例えば、A.容器口部と
の密封係合部分がキャップ天面乃至頂部と一体に成形さ
れたインナーリングまたはアウターリングであり、イン
ナーリングの外周またはアウターリングの内周には天面
乃至頂部の内面から離隔した位置に容器口部内面または
外面との係合部を備えているものでも、或いはB.容器
口部との密封係合部分がキャップ天面乃至頂部と別体に
形成されたパッキング乃至ライナーであり、該パッキン
グ乃至ライナーは、天面乃至頂部の内面から高さ方向に
離隔した位置に容器口部との係合部を備えているもので
も、或いはC.容器口部との密封係合部分がキャップ天
面乃至頂部と別体に形成された樹脂製中栓であり、該中
栓は容器口部の頂面或いは頂面及びコーナー部と係合す
るフランジ部と、容器口部の内周面と係合する側壁部
と、閉塞底面部とを備え、前記フランジ部の容器口部と
の接触面はキャップの天面乃至頂面から離隔しているも
のでも、何れのものであってもよい。本発明に用いるキ
ャップの微細貫通口は、上記構造のものであればよく、
特に限定されないが、好適な例として、キャップ成形後
の切削加工によりキャップのスカート部に周状に分布し
て形成された径方向に延びるスリット状貫通口であるも
のや、天面乃至頂部の周縁部に周状に分布して形成され
た高さ方向に延びるスリット状貫通口であるものや、ス
カート部から天面乃至頂部の周縁部にかけて径方向及び
高さ方向に延びる切り欠き状貫通口であるものなどが挙
げられる。
【0008】本発明によればまた、天面乃至頂部と、ス
カート部とを備え、天面乃至頂部に液注出機構或いは開
閉可能な弁機構を有し、スカート部内面に容器口部との
締結用ネジと、スカート部内面の高さ方向の途中及び締
結用ネジの上部に中栓フランジ部の押圧用リングを有し
ている樹脂キャップ、及び容器口部の頂面或いは頂面及
びコーナー部と係合するフランジ部と、容器口部の内周
面と係合する側壁部と、閉塞底面部とを備えた中栓から
成り、前記樹脂キャップのスカート部から天面乃至頂部
に至る部分には、中栓フランジ部の押圧用リングの下側
で且つこれに近接した位置で、フランジ部に対応する容
器口部外面の空間に至る微細貫通口が形成されているこ
とを特徴とする加熱殺菌乃至滅菌用樹脂キャップが提供
される。
【0009】
【発明の実施形態】本発明の加熱殺菌乃至滅菌方法で
は、容器口部を密封する樹脂キャップとして、その天面
乃至頂部の内面から高さ方向(下方向)に離隔した位置
で容器口部の内周面乃至外周面と密封係合する部分を備
えたキャップであって、樹脂キャップのスカート部から
天面乃至頂部に至る部分に、前記密封係合部分に対応す
る容器口部外面の空間に至る微細貫通口を形成したもの
を使用する。
【0010】既に指摘したとおり、熱水散布による殺菌
乃至滅菌方法では、キャップと容器口部との密封係合部
分乃至その近傍とキャップの天面乃至頂部或いはスカー
ト部との間には熱伝導性の点で無視できない距離があ
り、しかもキャップを構成するプラスチックの熱伝導率
も低いため、容器とキャップとの密封係合部分乃至その
近傍の温度があまり上昇せず、殺菌乃至滅菌が不十分と
なるのであるが、本発明では前記構造のキャップを用い
ることにより、密封包装体に熱水を散布した際、微細貫
通口を通して、密封係合部分に対応する容器口部外面に
接する空間内に熱水が流入し、この熱水により容器口部
外面が直接加熱され、この部分からの熱伝導により密封
係合部分乃至その近傍がより高温に加熱され、殺菌乃至
滅菌を十分に行うことが可能となるのである。
【0011】後述する実施例を参照されたい。樹脂キャ
ップのスカート部から天面乃至頂部に至る部分に、中栓
の側壁部に対応する容器口部外面の空間に至る微細貫通
口を形成したキャップ(本発明の実施例)と、微細貫通
口を形成していない以外は同様の構成のキャップ(比較
例)とについて、加熱殺菌乃至滅菌時の温度測定を行っ
た。即ち、内容積500mlのPETボトルに液温87
℃の水を熱間充填し、上記各キャップを打栓した後に3
0秒間容器を横倒しした。しかる後に、正立状態で温度
80℃の熱水を180秒間散布した。中栓側壁部の上部
の温度測定を行ったところ次の結果が得られた。 微細貫通口あり 微細貫通口なし 温度上昇勾配(℃/sec) 0.27 0.21 到達最高温度(℃) 77.2 75.6 70℃以上継続時間(sec) 150 137 尚、温度上昇勾配は温度55℃からの温度の立ち上がり
から求めた。上記の結果によると、微細貫通開口を設け
たキャップの方が、微細貫通口を設けていないキャップ
に比べて、温度の立ち上がり、到達最高温度及び高温の
継続時間の全てにおいて勝っており、キャップの中栓側
壁部上部の加熱殺菌乃至滅菌性に優れていることが了解
される。
【0012】本発明において、樹脂キャップのスカート
部から天面乃至頂部に至る部分に、密封係合部分に対応
する容器口部外面の空間に至る微細貫通口を設けるとい
う簡単な手段で、熱水散布による密封係合部分乃至その
近傍の加熱殺菌乃至滅菌が有効に行われるという事実
は、実験により現象として見いだされたものであり、全
く予想外のものである。即ち、本発明において設ける微
細貫通口とは、文字通り微細なものであり、その貫通口
1個当たりの開口断面積は、一般に0.02乃至0.1
0mmの範囲にある。このような微細な開口から、
密封係合部分乃至その近傍の温度を高める程度の熱水が
有効に流入するということは、驚くべきことであるが、
その原因としては、散布する熱水では、温度上昇により
常温の水に比して粘度や接触角が低くなることにより、
キャップの濡れ性が向上しており、しかも微細貫通口で
は毛細管現象が作用していることと密接に関係してい
る。実際に、後述する実施例1のキャップについて、温
度を変化させて各種値と共に微細貫通孔からの浸透性を
測定した結果は次の通りである。 液体 水 温度(℃) 25 50 70 80 表面張力(γ) 71.96 67.90 64.41 62.60 接触角(θ) 93゜ 80゜ 粘度 0.903 0.549 0.356 濡れ性(γ×cosθ) -3.6 11.8 スリットへの浸透 × ○ ○ ○ 尚、5%エタノール水溶液の室温の表面張力は54.7、接
触角は84゜、粘度は0.667、濡れ性は5.7 であるが、貫
通孔からの浸透は不良であり、濡れ性が浸透に大きく寄
与している。
【0013】本発明に用いる熱水散布による加熱殺菌乃
至滅菌においては、内容物やキャップの形状及び構造に
よっても相違するが、一般に60乃至95℃、特に65
乃至90℃の熱水を用いて殺菌を行うのが適当である。
また、熱水散布の時間も、温度やその他の条件によって
相違するが、一般に2乃至20分間、特に3乃至15分
間程度の時間が好適である。熱水の散布量は、温度及び
時間によっても相違するが、一般に密封係合部分乃至そ
の近傍の温度が所定の加熱殺菌乃至滅菌温度に保持され
るようなものであってよい。殺菌乃至滅菌に用いた熱水
は、回収し、必要により熱交換機或いは加熱装置を通し
た後、熱水散布に循環使用することができる。
【0014】また、熱水を散布すべき包装体は、正立状
態でも横倒し状態でも何れの状態でもよいが、殺菌乃至
滅菌装置のコンパクトさと作業性の点では、包装体がキ
ャップを上にした正立状態で殺菌乃至滅菌操作を行うの
が望ましく、本発明の方法によれば、この場合にもキャ
ップの密封係合部乃至その近傍の殺菌乃至滅菌が有効に
行われるものである。殺菌乃至滅菌後の包装体は、これ
を室温にまで放冷してもよいが、内容物の劣化のおそれ
があることや、キャップの密封部分が何かの拍子でゆる
むおそれがあるため、冷却水を散布し或いは冷却水に浸
漬して、積極的に冷却することが好ましい。
【0015】本発明の加熱殺菌乃至滅菌方法は、熱間充
填法との組合せで実施するのが特に有効である。熱間充
填では、内容物液体の種類によっても相違するが、一般
に包装容器内に温度が75℃以上、特に80乃至95℃
の液体内容物を充填することにより、内容物の殺菌乃至
滅菌と容器の殺菌乃至滅菌とを同時に行う。容器内への
熱間充填及びキャップの閉栓は、当然のことながら正立
状態で行われるが、充填及び閉栓後容器を転倒させ、こ
の状態で10秒乃至60秒間、特に20乃至40秒間保
持して、キャップの殺菌乃至滅菌をも行う。包装体の横
倒しは、容器の口部やキャップの内面が内容物液体と接
触する限り、その仕方に特に制限はないが、必要により
包装体を回転させたり、振動を加えたりすることもでき
る。容器が正立状態で内容物の充填とキャップの打栓と
を行っただけでは、キャップと内容物液面との間には、
ヘッドスペースが必然的に介在し、キャップは殺菌乃至
滅菌が不十分な状態に維持されるのであるが、これを横
倒しすることにより、キャップの天面部内面が高温の内
容液と接触して殺菌乃至滅菌が有効に行われる。
【0016】しかしながら、キャップ天面乃至頂部の内
面から高さ方向に離隔した位置に容器口部との密封係合
部分が存在したり、キャップ天面乃至頂部と容器口部と
の間に空間が形成さていたりすると、これらの部分の殺
菌乃至滅菌が不十分なものとなるのであるが、本発明に
よれば、前述した微細貫通口を備えたキャップを使用
し、熱水散布を行うことにより、キャップの密封係合部
乃至その近傍の部分の加熱殺菌乃至滅菌をも有効に行う
ことが可能となるものである。
【0017】包装体の横倒しは、容器の口部やキャップ
の内面が内容物液体と接触する限り、その仕方に特に制
限はないが、必要により包装体を回転乃至回動させた
り、振動を加えたりすることもできる。
【0018】
【実施例】本発明を次の例で説明する。本発明は、いか
なる意味においても後述する例に限定されるものではな
い。添付図面において、図1は本発明の方法に用いるキ
ャップの一例(実施例1)の一部断面側面図であり、図
2は図1のキャップを容器口部と共に示す一部断面側面
図であり、図3は図2のキャップ及び容器口部の要部を
示す拡大断面図であり、図4は本発明の方法に用いるキ
ャップの他の例(実施例2)の一部断面側面図であり、
図5は図4のキャップを容器口部と共に示す一部断面側
面図であり、図6は図5のキャップ及び容器口部の要部
を示す拡大断面図であり、図7は本発明の方法に用いる
キャップの更に他の例(実施例3)の一部断面側面図で
あり、図8は図7のキャップを容器口部と共に示す一部
断面側面図であり、図9は図7のキャップの上面図であ
り、図10は図8のキャップ及び容器口部の要部を示す
拡大断面図であり、図11は本発明の方法に用いるキャ
ップの別の例(実施例4)の一部断面側面図であり、図
12は図11のキャップの上面図であり、図13は微細
貫通口の形成に用いる工具の一例の斜視図であり、図1
4は図13の工具の刃のA−A断面図であり、図15は
図13の刃のB−B断面図であり、図16は本発明の方
法に用いる中栓付容器蓋の好適例(実施例5)を容器口
部と共に示す一部断面側面図であり、図17は図16の
容器蓋及び容器口部の要部の拡大断面図であり、図18
は図11の容器蓋に用いる中栓の一例の上面図であり、
図19は図18の中栓の側面図であり、図20は図18
の中栓の底面図であり、図21は図18の中栓の側断面
図であり、図22は図11の容器蓋に用いる中栓の他の
例(実施例6)の上面図であり、図23は図22の中栓
の側面図であり、図24は図22の中栓の底面図であ
り、図25は図22の中栓の側断面図であり、図26は
本発明の方法に用いる中栓付容器蓋の他の例(実施例
7)を容器口部と共に示す一部断面側面図であり、図2
7は図26の容器蓋及び容器口部の要部の拡大断面図で
あり、図28は本発明の方法に用いる中栓付容器蓋の更
に他の例(実施例8)を容器口部と共に示す一部断面側
面図であり、図29は図28の容器蓋の要部の拡大断面
図であり、図30は図11のキャップ(実施例4)の変
形を容器口部と共に示す拡大断面図であり、図31は図
22の中栓(実施例6)をキャップ及び容器口部と共に
示す拡大断面図である。
【0019】[実施例1]本発明の方法に使用するキャ
ップの一例を示す図1、図2及び図3において、このプ
ラスチックキャップは、タンパーエビデント機能を有す
るワンピース型の樹脂キャップであり、このキャップ1
は、密封部2と、微細貫通口3とを備えている。キャッ
プ1は容器口部の形状にあわせてほぼ帽子形状をしてお
り、天面11と天面11の周縁部から垂下したスカート
状側壁部12とから形成されている。また、キャップ1
のスカート状側壁部12の下側には、環状切断面13を
介して開封明示用の周状バンド4が設けられている。
【0020】密封部2は、キャップ本体1の天面11の
内面側に一体に形成されており、例えば、アウターリン
グ21、インナーリング22及びフラットな部分23を
備えている。本発明において、アウターリング21の内
周面を容器口部25(図2及び図3参照)の外周面と密
封係合させてもよく、またインナーリング22の外周面
を容器口部25の内周面と密封係合させてもよく、更に
フラットな部分23を容器口部の頂面と密封係合させて
もよい。この具体例に示す密封構造では、図3に最もよ
く示されるように、アウターリング21の内周面に形成
した径内向きの突起21aが容器口部25の外周面28
と係合して密封が行われており、またアウターリング2
1とフラットな部分23と境界部に設けた径内向きの膨
出部(コーナー部)24と容器口部25の外周側コーナ
ー部25bとの間でも係合密封が行われている。この具
体例では、インナーリング22はキャップ1のセンター
リングを行えるような位置決めとしての役目を有してい
る。このタイプの密封構造では、キャップの頂面が上方
向にパネリング変形した場合にも密封位置の変動がない
か或いはあるとしてもその変動の程度が小さく、内圧の
ある内容物の密封に特に適している。
【0021】キャップ1のスカート状側壁部12には、
容器口部への締結のための雌ねじ15が形成されてお
り、これらの雌ねじ15には高さ方向に延びる溝16に
より分断されている。この溝16は、開栓時に早急に容
器のシールをブレークするためのものであり、加熱殺菌
時に熱水を排出する通路ともなるものである。また、ス
カート状側壁部12の外面には、キャップの把持を容易
にするためのローレット溝19が形成されている。一
方、図3に示すとおり、容器口部25は、締結用の雄ね
じ26を備え、この雄ねじ26の下方にキャップ係止用
のあご部27を備えている。
【0022】キャップ1と周状バンド4とは環状切断面
13により分割されていると共に、ブリッジ17により
連結されている。すなわち、ブリッジ17は閉栓時には
そのまま維持され、開栓時には切断されてキャップの旋
回が可能となるものである。
【0023】側壁部12の下部が周状バンド4に向けて
外径の増大する部分、特にテーパー状の部分20から成
っており、この下にブリッジ17の形成用スペースが確
保されている。同様に、周状バンド4の外面も下向きに
径の増大するテーパ面となっている。
【0024】側壁部下部の内面側には段部10が形成さ
れており、この段部下面側からブリッジ17が周状バン
ド4側に延びており、型抜き等の成形性を良好にしてい
る。既に述べたとおり、キャップ本体1と周状バンド4
とは環状切断面13により分割されているが、ブリッジ
17は環状切断面13よりも内側に位置していることが
了解されよう。
【0025】周状バンド4は、容器口部への係止のため
に、径内方向且つ斜め上方向に延びる片状のフラップ片
41を多数周状に配置して備えているが、このフラップ
片41は、スカート部内面から径内方向に突出した厚み
の小さい付け根部44を介して周状に配置されており、
フラップ片41の上方向への屈折乃至屈曲が自由且つ容
易となり、閉栓操作が、ブリッジを破損することなく、
円滑に進行すると共に、その先端部45が容器の係止用
あご部27(図3参照)の下面に沿うように係合して、
キャップの係止が安定に行われる。開栓に際しては、こ
の先端部45と容器係止用あご部27との係合により、
周状バンド4の持ち上がりが阻止され、ブリッジの破断
が生じるようになっている。
【0026】また、周状バンド4の下端縁42は比較的
厚肉に形成されていると共に、この下端縁42は閉栓時
には容器口部下方のサポートリング27aと近接して、
器具等の挿入による不正開封を防止するようにされてい
る。
【0027】本発明の方法では、スカート部12から天
面11に至る部分に、密封係合部分21aに対応する容
器口部外面の空間31に至る微細貫通口3を設けたもの
を用いることが特徴である。図1乃至図3に示すよう
に、この実施例では、微細貫通口3は、スカート状側壁
部12の周に沿って設けられた周方向スリットであり、
図に示す例では、軸対称に4本周方向に分布して設けら
れている。これらの各スリット3はキャップ1の側壁部
12の外面から内面にかけて完全に貫通している。この
微細貫通口3は文字通り微細なものでよく、この実施例
において、スリット3の径方向の寸法は約2mm、スリ
ット幅(間隙)は0.02mmである。
【0028】キャップの容器への締結に際しては、キャ
ップ本体1を閉栓方向に回転させると、周状バンド4と
キャップ本体1との一体性を保持しつつ閉栓方向に回転
し、前に説明したフラップ片41の作用により、容器口
部に周状バンド4及びキャップ本体1を締結させること
が可能となる。
【0029】図3において、容器内に内容物を熱間充填
し、容器口部25にキャップを閉栓した後、約30秒間
横倒しし、その後この容器が正立している状態で熱水を
散布する。散布された熱水は、スリット3を通して容器
口部の外部空間31内に流入乃至吸引され、アウターリ
ング21及び密封係合部分21aに最も近い容器口部外
面28と接触して、これらの部分を介した熱伝導によ
り、密封係合部分21a乃至その近傍も加熱されて、加
熱殺菌乃至滅菌が有効に行われることになる。
【0030】キャップの開栓時においては、フラップ片
41等の固定機構により周状バンド4が容器口部に固定
され、キャップ本体1のみが開栓方向に回転するので、
剪断力によりブリッジ17が破断する。この破断によ
り、キャップ本体1と周状バンド4とが分離して開封が
行われる。
【0031】キャップの成形に用いる樹脂としては、各
種プラスチック、例えば、低−、中−又は高−密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、
ABS樹脂等が挙げられる。
【0032】本発明に用いるプラスチックキャップは、
上記樹脂を用い、通常、圧縮成形、射出成形等によりリ
シール用上蓋部及び開封用バンドが一体化した状態で製
造される。引き裂き部は上記の成形工程で溝として形成
することもできるし、また切れ目を設ける場合には、こ
の成形工程の後に公知のカッティング加工を施せばよ
い。
【0033】微細貫通口3の形成は、成形された樹脂キ
ャップの後加工により施すこともできる。この後加工に
用いる工具の一例を示す図13乃至15において、この
工具は、支持部材80に取り付けられた刃81からなっ
ており、刃81は先端刃82、両サイドの刃83、84
からなっている。刃の厚みtは一般に0.1乃至0.5
mmであり、先端刃82及び両サイドの刃83、84は
何れも水面から角度θだけ傾斜しており、この傾斜角度
θは一般に5乃至15度である。この刃81を樹脂キャ
ップに突き当てることにより、微細貫通口3の切削が行
われる。また、微細貫通孔3の形成は、成型用金型に微
細貫通口に相当する突起部或いは入れ子を設け、微細貫
通口となるべき部分への樹脂の流入を阻止することによ
り行うこともできる。但し、このような微細な貫通孔を
設けるには、前述した後加工によって行う方が好まし
い。
【0034】[実施例2]図4、図5及び図6に示すキ
ャップでは、基本的構成は実施例1に示したものと同様
であるが、密封部2の構成が実施例1のものと相違して
いる。すなわち、この実施例のキャップでは、インナー
リング22の外周面に容器口部25の内周面29を密封
係合する径外方向きの突起部22aを備えている。尚、
アウターリング21はキャップをセンターに位置決めさ
せる機能を有している。このタイプのキャップは、必ず
しもこれに限定されないが、減圧内容物の密封に特に適
している。キャップの他の構成は、図1乃至3のものと
同様であり、説明の重複を避けるため、共通の引照数字
を付して図面に示されている(以下も同様である)。ま
た、スリット3の寸法及び配置も図1乃至3のものと同
様である。このキャップにおいても、図3に関して説明
したのと同様に、加熱殺菌乃至滅菌に際して、散布され
た熱水は、スリット3を通して容器口部の外部空間31
内に流入乃至吸引され、密封係合部分22aに最も近い
容器口部外面28及びアウターリング21乃至その近傍
と接触して、これを加熱し、密封係合部分22a乃至そ
の近傍の殺菌乃至滅菌が有効に行われる。
【0035】[実施例3]図7、図8、図9及び図10
に示すキャップでは、密封部2は、キャップ1と別体に
形成された密封用ライナーから成っており、この密封用
ライナー2は、例えば、キャップ本体1の天面11の内
面側に形成されており、密封すべき容器口部25(図1
0)の頂面25aと係合するリング状の平坦部分22、
容器口部の外周面28と係合する下向きに突出したアウ
ターリング21及び位置決め用のインナーリング23を
備えている。また、キャップ本体の天面11の内面側に
は、密封用ライナー2を保持するために、下向き且つ径
内方向に延びるライナー保持用突起14を備えており、
密封用ライナー2の周縁部はこのライナー保持用突起1
4と係合して脱落しないように保持されている。
【0036】キャップと別個にライナーを施す場合、ラ
イナーとしては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、エチレン系共重合体、各種ゴム乃至熱可塑性
エラストマー、アクリル樹脂プラスチゾル、塩化ビニル
樹脂プラスチゾル等を用いることができる。
【0037】また、周状バンド4の径内方向側には、周
状バンド4を容器口部の下方に固定するためのフラップ
片41が設けられているが、このフラップ片41は、実
施例1に示したものとは配置が次の点で相違している。
すなわち、フラップ片41の付け根44は、周状バンド
の高さ方向且つ斜め方向に、周状に間隔をおいては位置
され、フラップ片41は径内方向に傾斜して延びてい
る。このフラップ片の傾斜角度は、閉栓方向には、フラ
ップ片先端45の径外方向への広がりを許容して、周状
バンド4の回転が可能となるが、逆に開栓方向には、フ
ラップ片先端45の径外方向への広がりを阻止して、周
状バンド4の回転が不能となるようになっている。この
実施例のキャップでも、フラップ片41の上記作用によ
り、キャップ1と周状バンド4とを一体性を保ちつつ閉
栓が可能であり、一方開栓に際しては、周状バンド4が
容器口部のあご部27の下に係止され、ブリッジ17が
切断して開封が行われる。
【0038】また、このキャップにおいては、周状バン
ド4の下側には、下方向に凸に且つ径内方向きに形成さ
れたビード部42が形成されている。このビード部42
は、フラップ片41の下方への変形を防止して、フラッ
プ片41をあご部27の下に保持すると共に、フラップ
片41を機械的に補強するものであり、また器具等の挿
入による不正開封を防止するためのものでもある。この
ビード部42は、例えば周状バンド4の下端に薄い帯状
突起を形成させ、この帯状突起を加熱して熱収縮により
湾曲させることにより形成される。
【0039】このキャップでは、微細貫通口3が天面1
1の周縁に周状に分布して設けられた周方向スリットで
あり(図10参照)、図に示す例では、軸対称に8本周
方向に分布して設けられている。これらの各スリット3
はキャップ本体1の外面から内面にかけて完全に貫通し
ている。また、この実施例において、スリット3の周方
向の寸法は約2mm、スリット幅(間隙)は約0.02
mmである。このキャップにおいても、実施例1に関し
て説明したのと同様に、加熱殺菌乃至滅菌に際して、散
布された熱水は、スリット3を通して容器口部の外部空
間31内に流入乃至吸引され、密封係合部分21、22
に最も近い容器口部外面28及びライナー保持用突起1
4と接触して、これを加熱し、密封係合部分21、22
の殺菌乃至滅菌が有効に行われる。
【0040】[実施例4]図11及び図12に示すキャ
ップでは、キャップ本体1及び密封用ライナー2の構成
は、図7乃至10(実施例3)に示したものと同様であ
る。このキャップでは、微細貫通口3がスカート状側壁
部12から天面11周縁にかけて設けられた径方向の切
欠状スリットであり、図に示す例では、軸対称に8本周
方向に分布して設けられている。これらの各スリット3
はキャップ本体1の外面から内面にかけて完全に貫通し
ている。また、この実施例において、スリット3の径方
向の寸法は約2mm、高さ方向の寸法は3.8mm、ス
リット幅(間隙)は0.02mmである。このキャップ
においても、実施例1(図3)に関して説明したのと同
様に、加熱殺菌乃至滅菌に際して、散布された熱水は、
スリット3を通して容器口部の外部空間31内に流入乃
至吸引され、密封係合部分21、22に最も近い容器口
部外面28及びライナー保持用突起14と接触して、こ
れを加熱し、密封係合部分21、22の殺菌乃至滅菌が
有効に行われる。勿論、実施例3及び4に示すキャップ
本体1及び密封ライナー2からなる構成においても、図
30に示すとおり、実施例1で用いた微細貫通孔3の形
態を用いることは可能であり、むしろ成形性の点ではよ
り好ましい。
【0041】[実施例5]本発明は天面乃至頂部に液注
出機構或いは開閉可能な弁機構を有するものに有利に適
用することができる。即ち、このタイプのキャップにお
いては、前述した液注出機構或いは開閉可能な弁機構の
収容スペースのため、並びに中栓に特有の形状のため、
熱水に接触する外面とキャップの密封係合部分及びその
周辺との距離が大きくなり、密封係合部分等の加熱殺菌
乃至滅菌が著しく困難なものとなっていたが、本発明に
よれば、この密封係合部分等の殺菌乃至滅菌をも有効に
行うことが可能となる。以下、この例について図16乃
至21を参照して説明する。
【0042】図16において、この容器蓋は、合成樹脂
製のキャップ1と、合成樹脂製の中栓7と、オーバーキ
ャップ9を備えている。キャップ1は、おおまかに言っ
て頂部11と、スカート部12とから成っており、頂部
11には微細貫通口3が形成されているが、頂部中央上
部に開閉可能な弁機構6を備えている点が図1乃至3に
示したキャップと相違している。頂部11の径内方向に
はリング状の水平フランジ部51が形成されており、こ
の頂部11の外側端部からスカート部12が下方に垂下
している。水平フランジ部51の内面(下面)には、中
栓押さえ用の環状突起52が形成されている。この突起
52の機能については後述する。スカート部12の内面
にはネジ15が形成されており、このネジ15により、
キャップ1が容器口部25へ着脱自在に係合固定され
る。即ち、容器口部25の外面には、ネジ26が形成さ
れており、上記のネジ15とこのネジ26との螺合によ
り、キャップ1が容器口部25に固定される。また、ス
カート部12の内面のネジ15よりも上方部分には、水
平フランジ部51とは小間隔を置いて中栓係止用突起5
3が形成されている。この中栓係止用突起53の機能に
ついても後述する。
【0043】上記の容器蓋において、キャップ1の頂部
11の中央上部には、段差部54を介して上方に直立し
た中空筒55が形成されており、この中空筒55内の中
空空間は、頂部11の下側空間と連通しており、中栓7
がなければ、容器内に通じている。一方、中空筒55内
には、同心状に小径の柱状体56が上方に延びており、
その上端は、中空筒55から突出している。この柱状体
56と中空筒55との位置関係は同心円状であり、柱状
体56は、一定間隔で設けられているブリッジ57によ
って中空筒55の内側に保持されており、中空筒55内
の空間は、このブリッジ57によっては閉じられておら
ず、従って、中空筒55の内面と柱状体56の外面との
間の空間が注出路58を形成し、この注出路58を通し
て、内容液の注ぎ出しが行われる。
【0044】中空筒55には、弁部材6が上下にスライ
ド可能に嵌め込まれている。この弁部材6の上下動によ
って、上述した注出路58が開放されたり、或いは閉じ
られたりするのであり、この弁部材6が上昇して注出路
58が開放され、下降して注出路58が閉じられる。弁
部材6は、天井壁61と、天井壁61から下方に延びて
いるインナーリング62及び外側筒状壁63とから構成
されており、インナーリング62と外側筒状壁63との
間に中空筒55がスライド可能に嵌め込まれている。ま
た天井壁61の中央部分には、開口64が形成されてい
る。
【0045】即ち、図16に示されている様に、弁部材
6が最下方位置にある時(常態)には、柱状体56の上
端部が開口64を閉じており、従って、この状態では、
注出路58が塞がれ、内容液の注出を行うことができな
い。一方、弁部材6を上昇させると、開口64が開放さ
れ、注出路58が外部に通じる。従って、この状態で内
容液の注ぎ出しを行うことが可能となるわけである。こ
のような構造では、一般の需要者は、例えば片手で容器
を持ちながら、口で弁部材6を引っ張り上げることがで
きるので、飲料などの容器内容液を喫飲する上で極めて
便利である。
【0046】弁部材6の外側筒状壁63の下端内面に
は、アンダーカット(突起部)65が形成されており、
一方、中空筒55の上方部分外面には、係止用突起59
を設けることが好ましい。即ち、上記係止用突起59と
アンダーカット65との係合により、弁部材6が上昇し
過ぎて外れてしまうというトラブルを防止できる。更
に、中空筒55の下方部分外面に係止用突起を設ける
と、アンダーカット65とこの係止用突起との係合によ
り、弁部材60を最下方位置(常態)に安定に保持する
ことができる。また弁部材6の上昇或いは降下による開
閉感を需要者に与えることができる。
【0047】また図16から明らかな様に、本発明の容
器蓋は、衛生性、商品価値、或いはホットパック後の冷
却による水の侵入等を防止するなどの点で、オーバーキ
ャップ9を設けた形で市販に供される。このために、頂
部11から中空筒55の外側に至る中間部分には、ほぼ
直立した段差部54を形成しておき、この部分にオーバ
ーキャップ9を係止する様な構造とすることが望まし
い。
【0048】中栓7としては、図18乃至21に示すよ
うなものが使用される。この中栓7は、容器口部の頂面
25a(図17参照)と係合するフランジ部71と、容
器口部の内周面と係合する側壁部72と、閉塞底面部7
3と、中栓の把持部74とを備えている。この中栓で
は、弧状の把持部材74が側壁部72に一対の離隔した
内側が滑らかな連結部75、75を介して一体に設けら
れ、しかも把持部材74は連結部75、75間の周a,
bの内長い方の周aの側に延びている(図18参照)。
【0049】上記の把持部材74と側壁部72との連結
構造では、これらが連結部75、75の内側において滑
らかに接続されているため、連結部75、75の部分
は、他の側壁部72や把持部74に比して厚肉であり、
把持部74を引っ張ったときにも伸びにくく、引張力が
側壁部に伝達されやすい構造となっている。
【0050】また、本発明による中栓では、把持部材7
4が連結部75、75間の周a,bの内長い方の周aの
側に延びているので、把持部材74による引張力が側壁
部72の短い方の周bに集中的に加わり、シールブレー
クと中栓の開栓とがこの順序に、しかも容易に進行する
ので、開栓時の液飛びが解消されるという利点が得られ
る。
【0051】即ち、開栓に際して、把持部材74を指で
摘み、開栓方向に引っ張ると、先ず、離隔した一対の連
結部75、75が径内方に且つ長い方の周の側に引っ張
られ、これにより、側壁部72の外周面と容器口部の内
周面とのシールブレークが発生する。次いで、この剥離
力は、一対の連結部75、75或いはその近傍の両側か
ら、側壁部2の短い方の周bに沿って、しかも短い方の
周bの中心Cに向かって、シール幅が次第に狭まるよう
に開栓操作が進行する。
【0052】このため、中栓の開栓に際して、常に中栓
のシールブレークが優先して行われ、その後開栓、即ち
中栓の取り外しが進行するので、開栓に際して液飛びが
発生するのが完全に抑制され、しかも中栓の容器からの
取り外し点(短い方の周の中心C)に両側から応力が集
中するように開栓が行われるので、開栓操作も至って容
易且つ確実に行われるという利点が達成されるものであ
る。
【0053】中栓の側壁部72は全体として円周状に形
成されており、その内周面76は、型抜きが容易に行え
るように、下向きに径が小さくなるようなテーパー状に
形成されている。一方、その外周面77には、フランジ
部2よりも下方に離隔した位置に、径外方向に最も膨出
した膨出部78が形成されている。膨出部78の下方に
は、下向きに径が縮小するテーパー部が形成されてい
て、容器口部への打栓が容易に行えるようになってい
る。
【0054】一方、把持部材74は、好適には、側壁部
27の内径よりも小さな内径の環状部材の一部として形
成されており、把持部材74と側壁部72との関係は次
のようになっている。即ち、側壁部72を包含する仮想
的な環状体Aと、把持部材74を包含しその延長上にあ
る仮想的な環状体Bとを考えると、両者は環状体Aの内
周面に環状体Bの内周面が内接する偏心的な位置関係に
ある。これらの環状体A及びBの内部には成型用の樹脂
が充満されており、中栓を形成している。即ち、連結部
75、75からの2個の周のうち長い方の周aの部分で
は側壁部72と把持部材74とが独立に存在するが、短
い方の周bの部分では、前記環状体A及びBの両方を包
含するように側壁部72の内周面が規定されている。一
層具体的には、把持部材74と側壁部72とのこの連結
構造では、把持部材74の側壁部72への付け根となる
端において、側壁部の厚みが最も大きく、次いで連結部
間の中心に向けて厚みが徐々に減少していく部分があ
り、連結部間の中心に最も厚みの小さい部分があり、開
栓に際してこの厚みの最も小さい部分で容器口からの取
り外しが容易に行われるようになっている。
【0055】把持部材4の外周面は、図21に最もよく
示されるように、側壁部72の内周面76とほぼ同様に
下向きに径が小さくなるテーパー面を形成しており、ま
た把持部材74の内周面も垂直面乃至下向きに径の小さ
くなるテーパー面を形成しているが、外周面のテーパー
角度の方が大きく、把持部材74の径方向の厚みは下向
きに次第に小さくなっている。上記の厚み分布を持たせ
た把持部材では、成形時の型抜きが容易であり、例え
ば、把持部材の内周面より内側の型を先ず抜き、次いで
外側の型を無理抜きすることにより、型抜きを容易に行
うことができる。
【0056】用いる中栓は、この場合に決して限定され
るものではないが、把持部材74の上面を中栓のフラン
ジ部71の上面と面一になるように設けておくことが好
ましい。この構造では、把持部材付中栓の成形が最も容
易であると共に、最も厚肉の把持部材上面とフランジ部
上面とが接続されることにより、中栓の開栓による取り
外しが容易に行われる。更に、把持部材74の下端縁を
通る面が側壁部外周の膨出部78の少なくとも一部、特
に膨出部78の上の部分と交わるような位置関係にして
おくことが好ましい。このような配置にすると、開栓に
際して、膨出部78を支点として側壁部外周を容器口部
から離れやすくすることができ、シールブレークや中栓
の取り外しを容易に行うことができる。
【0057】把持部材74の内周面のほぼ中央には、指
の掛かりをよくするためのリブ79が少なくとも1本周
方向に伸びるように設けられている。また、把持部材7
4の中央は成形に際して、2分された樹脂流が合流する
ウェルドラインとなるが、開栓に際してこの部分が破壊
するのを防止するため、相対的に厚肉の補強部となって
いる。
【0058】この具体例においては、中栓のフランジ部
71の外周に、薄肉でしかも幅の狭い延長部70が形成
されており、この延長部70は、中栓をキャップ内にセ
ットした状態で同時に打栓を可能にし、中栓を開栓する
際には、それに先だってキャップのみの取り外しを可能
とするものであるが、その作用については、後から詳述
する。
【0059】本発明の中栓において、把持部材74を包
含する環状体Bの内径(Rb)は、開栓に際して少なく
とも指の挿入が可能となるものである。一般に、Rbは
少なくとも13.2mmの径を有することが好ましい。
また、把持部材74の径方向の厚みは、上面部で0.7
乃至1.05mmの範囲にあることが、開栓性の点で好
適である。
【0060】中栓を構成する樹脂材料は、それ自体公知
の任意のプラスチックで形成されていることができる
が、比較的柔らかい樹脂材料、例えばオレフィン系樹脂
で形成されていることが望ましく、特に弾性率(JIS
K7203)が2000乃至10000kg/cm
のオレフィン系樹脂、特に線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)や線状超低密度ポリエチレン(LUDP
E)から形成されていると、シールブレークと開栓とに
タイムラグをもうけた開栓を容易に行うことが可能とな
る。
【0061】再び図16及び17に戻って、中栓7に薄
肉周縁延長部70が形成されていることが特に好適であ
る。この薄肉周縁部70とキャップスカート部11の内
面に形成されている中栓係止用突起53との係合関係
が、次のようにコントロールされる。即ち、キャップを
打栓する前の状態では、中栓7の薄肉周縁延長部70が
中栓係止用突起53と確実に噛み合う寸法関係となって
いる。一方、キャップが容器口部に打栓された状態で
は、図17に明瞭に示されるとおり、薄肉周縁延長部7
0が径内方向に寸法が縮小された状態となっている。と
いうのは、キャップ1の打栓に伴い、当然中栓7も打栓
されるが、中栓7の膨出部78の径は容器口部25の内
面29の径よりも若干大きく形成されており、そのため
フランジ部71及び薄肉周縁延長部70が径内方向に引
き込まれるからである。上記の点につき更に説明する。
【0062】本発明の容器蓋では、キャッピングに先立
って中栓7はキャップ1内に挿入されるが、この状態に
おいて、中栓7の薄肉周縁部70は、キャップスカート
部11の内面に形成されている中栓係止用突起53と係
合するようになっている。従って、中栓7のキャップ1
からの脱落が有効に防止され、キャッピング工程への搬
送及びキャッピングを確実に行うことができる。
【0063】次いで、内容液が熱間充填された容器の口
部25へのキャッピングが行われる。キャップ1を閉栓
方向に旋回させてキャッピングを行っていくと、キャッ
プ1の降下によって中栓7も押し下げられ、キャッピン
グ終了時には、図16及び図17に示されている様に、
中栓7は容器口部25内に嵌め込まれる。容器口部25
内に嵌め込まれた中栓7では、中栓7の膨出部78が容
器口部25の内面29と係合して、筒状側壁72が容器
口部25によって絞られているから、薄肉周縁部70の
外径は若干縮小している。また、この状態において、水
平フランジ部51の内面に形成されている中栓押さえ用
の環状突起52は、中栓7のフランジ71にがっちりと
食い込み、従って、中栓7はしっかりと容器口部25に
固定され、密封が確実なものとなる。キャッピングが完
全に終了した図16及び図17の状態では、薄肉周縁部
70の外径が小さくなっているため、このままの状態で
キャップ1を上昇させた時、薄肉周縁部70は、中栓係
止用突起53とは係合しないか、或いは係合するとして
も係合の程度が微弱なものとなっている。
【0064】このキャップでは、微細貫通口3が、図1
乃至3と同様に、キャップスカート状側壁12に周方向
に設けられた周方向スリットであり、図に示す例では、
軸対称に4本周方向に分布して設けられている。これら
の各スリット3はキャップ本体1の外面から内面にかけ
て完全に貫通している。また、この実施例において、ス
リット3の各々の開口面積は0.04mmである。こ
のキャップにおいても、図3に関して説明したのと同様
に、加熱殺菌乃至滅菌に際して、散布された熱水は、ス
リット3を通して容器口部の外部空間31内に流入乃至
吸引され、密封係合部分21に最も近い容器口部外面2
8及び中栓フランジ部71と接触して、これを加熱し、
密封係合部分71b,78a及びその周辺部の殺周辺部
の殺菌乃至滅菌が有効に行われる。
【0065】図16及び図17のように、キャップ1及
び中栓7が容器口部25に装着された容器は、この状態
で市販され、これを購入した一般需要者は、先ず、キャ
ップ1を開栓方向に旋回させてキャップ1を上昇させ、
キャップ1を容器口部25から取り除く。キャップ1を
開栓方向に旋回して上昇させると、中栓押さえ用の環状
突起52の中栓フランジ71に対する押圧力も解除され
るが、薄肉周縁部70と中栓係止用突起53との係合は
外れる。即ち、薄肉周縁部70は合成樹脂製であり、し
かも薄肉であることも関連して、変形が容易であり、薄
肉周縁部70が中栓係止用突起53と若干の噛み合いを
生じていたとしても、薄肉周縁部70が変形して突起5
3から容易に外れるのである。かくして、キャップ1の
開栓によって、キャップ1のみが上昇して容器口部25
から取り除かれ、中栓7は、容器口部25にそのまま残
存することになる。
【0066】キャップ1を容器口部25から取り除いた
後は、既に説明したとおり、把持部材74を手で持って
引っ張り上げることにより、容器口部25に残存してい
る中栓7を取り出して廃棄する。 次いで、再びキャッ
プ1を容器口部25に装着する。中栓7を取り除いた容
器口部25にキャップ1を装着すると、中栓押さえ用の
環状突起52が容器口部上端に圧接することになり、容
器内の密封性は十分に確保される。また、この状態で
は、容器内空間はキャップ1に形成されている注出路5
8に連通しているため、一般の需要者は、弁部材6を上
昇させて内容液の注ぎ出し、或いは喫飲を行うことがで
き、弁部材6を降下させることにより、注出路58を閉
じることができる。
【0067】薄肉周縁部70の厚みや径は、閉栓前には
係止用突起53による保持が確実に行われ、一方開栓時
には中栓係止用突起53と薄肉周縁部70との係合が生
じないか或いは係合しても係合状態から容易に外れるよ
うに設定される。例えば、薄肉周縁部70の厚みは、1
00乃至200μm 程度が好適である。
【0068】[実施例6]前記実施例5のキャップにお
いて、図22乃至25に示す中栓を用いることができ
る。この中栓7では、側壁部72の外周に、側壁部の高
さ方向に延びるリブ部91と凹部92とが交互に多数配
置されていることが特徴である。この各リブ部91の中
間にはフランジ面に平行な共通な平面上でしかも共通な
円周上に位置する突起部78が形成されている。即ち、
リブ部91は、図23及び図25から明らかなとおり、
径外方向に凸な湾曲形状となっており、その径外方向に
最も突出した部分が突起部78となっている。
【0069】突起部78の水平断面における外形状は、
図24の底面図から明らかなとおり、円周を分断した弧
からなっており、容器口部との係合が確実に行われるよ
うになっている。一方、凹部92の水平断面形状は、図
24に示す具体例の場合、半円状であるが、この例に限
定されず、U字型溝、V字型溝、逆台形溝、半楕円型
溝、放物線型溝、サイクロイド型溝などの任意の溝形状
であってよい。
【0070】本実施例の中栓では、容器口部との密封保
持は中栓のフランジ部71と容器口部25の頂面25a
との当接、並びにフランジ部付け根に設けられたコーナ
ー部71aと容器口部の頂面のコーナー部25c(図3
1参照)との係合により行われ、一方容器口部25に対
する中栓7の係止は側壁部72のリブ部91に設けた突
起部78により行われ、中栓による容器の密封保持と中
栓の容器への係止とが機能分離的に行われている。この
ように、両方の機能を分離することにより、後述するよ
うに、開栓に先立って常にシールブレークを優先して行
い、その後開栓(抜栓)を行うことが可能となる。上記
のように、フランジ部付け根に設けられたコーナー部7
1aと容器口部の頂面コーナー部25cとを係合させる
と、両コーナー部が垂直方向のみならず、水平方向にも
係合するので、中栓による密封保持が一層確実なものと
なる。
【0071】即ち、中栓の側壁部72では、容器口部に
対する機械的係止を行うが、密封は行わないようにする
ため、側壁部72の外周に、側壁部の高さ方向に延びる
リブ部91と凹部92とを交互に形成させている。リブ
部91に設けた突起部78は容器口部内周面と係合する
が、凹部92は容器口部内周面から離隔していて、気体
や液体が自由に通過できる通路となっている。
【0072】一方、中栓フランジ部71の下面と容器口
部頂面とは垂直方向に係合すると共に、両方のコーナー
部で係合して、密封保持されているから、中栓7をほん
の少し持ち上げるだけで、中栓フランジ部と容器口部と
の隙間及び側壁部の凹部92を通してシールブレークが
行われ、その後容器口部内周面29とリブ部の突起部7
8との係合が解除されることにより、開栓が行われるの
であって、シールブレークと開栓との間に十分なタイム
ラグをもたせることにより、液飛びの発生を防止できる
のである。
【0073】また、容器口部の内周面と係合する突起部
78を、側壁部外周に凹部92を介して間欠的に配置し
たリブ91に形成したため、係止力の調節が容易とな
り、この係止力を、中栓7が容器口部に確実に係止され
るが、中栓7の引き抜きが指で容易に行われる範囲に調
節することが可能となる。
【0074】更に、内容物を熱間充填し、中栓7を密封
させた後、この包装体を横倒しすると、中栓側壁部の凹
部92を通して熱い液体が中栓のほぼ全域に行き渡り、
中栓7の密封係合部近傍の部分の加熱殺菌乃至滅菌が有
効に行われ、内容物の保存性が向上するという利点もあ
る。
【0075】本実施例の中栓7においては、前記円周上
に位置する突起部78の合計の周長をL、円周長をL0
としたとき、L/L0 の比が0.25乃至0.8の範囲
にあることが好ましい。この比が上記範囲を下回ると中
栓を容器口部に確実に係止させることが困難となる傾向
があり、またこの比が上記範囲を上回ると係止力が過大
となって易開栓性が損なわれる傾向がある。
【0076】また、この中栓7においては、突起部78
が位置する円周の径をD、突起部78が位置する面上に
おける凹部92の最深部の径をD1 、容器口部25の内
径をD0 としたとき、各部の径が下記式 D>D0 >D1 を満足する関係にあることが、中栓の容器口部への係止
を確実に行いながら、開栓初期のシールブレークを確実
にし、また内容物の熱間充填による中栓の殺菌乃至滅菌
を確実に行うために好ましい。
【0077】更に、突起部78が位置する円周の径を
D、容器口部25の内径をD0 としたとき、D/D0 の
比が1.01乃至1.09の範囲にあることが、中栓の
係止力と易開栓性とのバランスの点で好ましい。この比
が上記範囲を下回ると中栓の係止が不安定となり、密封
性が低下する傾向があり、一方、この比が上記範囲を上
回るとやはり易開栓性が損なわれる傾向がある。本実施
例の中栓では、リブ部91と凹部92とを交互に配置し
た構造を取っているため、リブの周方向への変形が許容
され、D/D0 の比を比較的広い範囲に設定できること
も特徴であり、中栓と容器口部との間の寸法の許容誤差
を広くできるという利点もある。
【0078】更にまた、突起部78が位置する円周の径
をD、突起部が位置する面上における凹部92の最深部
の径をD1 としたとき、下記式 (D−D1 )/D の比が0.1乃至0.25の範囲にあることが、開栓初
期のシールブレークを確実にし、また内容物の熱間充填
による中栓の殺菌乃至滅菌を確実に行うために好まし
い。
【0079】また、中栓の側壁部におけるリブ91の数
(従って凹部92の数)が6乃至24個であることが、
中栓の係止を確実にすると共に、開栓初期のシールブレ
ークを確実にし、また内容物の熱間充填による中栓の殺
菌乃至滅菌を確実に行うために好ましい。
【0080】この中栓付のキャップにおいて、熱間充填
は、一般に70℃以上、特に85乃至95℃の温度の液
体内容物を充填することにより行うが、キャップを打栓
した後の包装容器の横倒しは、一般に20乃至40秒間
程度行うのが好ましい。横倒し後は、実施例5に述べた
手段で密封係合部及びその周辺部の殺菌を行うことがで
きる。
【0081】[実施例7]図26及び図27に示す中栓
付キャップでは、実施例3と同様に、微細貫通口3は、
頂部11の周縁部に周状に配置され、高さ方向に延びる
周状スリットとして形成されており、全部で4本のスリ
ットが軸対称に設けられている。これらのスリット3は
キャップ本体1の外面から内面にかけて完全に貫通して
いることが理解されるべきである。キャップ本体1の他
の構成及び中栓7の構成は、図16及び図17に示した
キャップ構造、図18乃至21或いは図22乃至25の
中栓の構造と同様である(共通の部材は共通の引照数字
が付されている)。また、この実施例において、スリッ
ト3の周方向の寸法は2mm、スリット幅(間隙)は
0.02mmである。このキャップにおいても、図3に
関して説明したのと同様に、加熱殺菌乃至滅菌に際し
て、散布された熱水は、スリット3を通して容器口部の
外部空間31内に流入乃至吸引され、密封係合部分71
bに最も近い容器口部外面28及び中栓フランジ部71
と接触して、これを加熱し、密封係合部分71b及びそ
の周辺部の殺菌乃至滅菌が有効に行われる。
【0082】[実施例8]図28及び図29に示すよう
に、この実施例では、微細貫通口3は、頂部11の周縁
部からスカート部12の上部にかけて、径方向且つ高さ
方向に延びる切欠状スリットとして形成されており、全
部で4本のスリットが軸対称に設けられている。これら
のスリット3はキャップ本体1の外面から内面にかけて
完全に貫通していることが理解されるべきである。キャ
ップ本体1の他の構成及び中栓7の構成は、図16及び
図17に示したキャップ構造、図18乃至21或いは図
22乃至25の中栓の構造と同様である(共通の部材は
共通の引照数字が付されている)。また、この実施例に
おいて、スリット3の径方向の寸法は2mm、高さ方向
の寸法は4mm、スリット幅(間隙)は0.02mmで
ある。このキャップにおいても、図3に関して説明した
のと同様に、加熱殺菌乃至滅菌に際して、散布された熱
水は、スリット3を通して容器口部の外部空間31内に
流入乃至吸引され、密封係合部分71bに最も近い容器
口部外面28及び中栓フランジ部71と接触して、これ
を加熱し、密封係合部分71bの殺菌乃至滅菌が有効に
行われる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、容器内に内容物を充填
し且つ口部を樹脂製キャップで密封してなる包装体に熱
水を散布して、加熱殺菌乃至滅菌を行うに際し、キャッ
プとして、スカート部から天面乃至頂部に至る部分に密
封係合部分に対応する容器口部外面の空間に至る微細貫
通口を形成したものを使用することにより、天面乃至頂
部の内面から高さ方向に離隔した位置で容器口部の密封
係合が行われても、散布された熱水が、微細貫通口を通
して容器口部の外部空間内に流入乃至吸引され、密封係
合部分に最も近い容器口部外面や中栓などと接触して、
これを加熱し、密封係合部分及びその周辺部分の殺菌乃
至滅菌が有効に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いるキャップの一例(実施例
1)の一部断面側面図である。
【図2】図1のキャップを容器口部と共に示す一部断面
側面図である。
【図3】図2のキャップ及び容器口部の要部を示す拡大
断面図である。
【図4】本発明の方法に用いるキャップの他の例(実施
例2)の一部断面側面図である。
【図5】図4のキャップを容器口部と共に示す一部断面
側面図である。
【図6】図5のキャップ及び容器口部の要部を示す拡大
断面図である。
【図7】本発明の方法に用いるキャップの更に他の例
(実施例3)の一部断面側面図である。
【図8】図7のキャップを容器口部と共に示す一部断面
側面図である。
【図9】図7のキャップの上面図である。
【図10】図8のキャップ及び容器口部の要部を示す拡
大断面図である。
【図11】本発明の方法に用いるキャップの別の例(実
施例4)の一部断面側面図である。
【図12】図11のキャップの上面図である。
【図13】微細貫通口の形成に用いる工具の一例の斜視
図である。
【図14】図13の工具の刃のA−A断面図である。
【図15】図13の刃のB−B断面図である。
【図16】本発明の方法に用いる中栓付容器蓋の好適例
(実施例5)を容器口部と共に示す一部断面側面図であ
る。
【図17】図16の容器蓋及び容器口部の要部の拡大断
面図である。
【図18】図11の容器蓋に用いる中栓の一例の上面図
である。
【図19】図18の中栓の側面図である。
【図20】図18の中栓の底面図である。
【図21】図18の中栓の側断面図である。
【図22】図11の容器蓋に用いる中栓の他の例(実施
例6)の上面図である。
【図23】図22の中栓の側面図である。
【図24】図22の中栓の底面図である。
【図25】図22の中栓の側断面図である。
【図26】本発明の方法に用いる中栓付容器蓋の他の例
(実施例7)を容器口部と共に示す一部断面側面図であ
る。
【図27】図26の容器蓋及び容器口部の要部の拡大断
面図である。
【図28】本発明の方法に用いる中栓付容器蓋の更に他
の例(実施例8)を容器口部と共に示す一部断面側面図
である。
【図29】図28の容器蓋の要部の拡大断面図である。
【図30】図11のキャップ(実施例4)の変形を容器
口部と共に示す拡大断面図である。
【図31】図22の中栓(実施例6)をキャップ及び容
器口部と共に示す拡大断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴山 裕 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 (72)発明者 石井 修 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 3E084 AA12 BA02 BA03 CA01 DA01 DB01 DB12 EA03 EB04 FA09 FB01 GA01 GA08 GB01 GB12 GB13 HA02 HA03 HB01 HB03 HD01 HD02 HD03 HD04 KA01 LB02 LC01 LD08 LD17

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に内容物を充填し且つ口部を樹脂
    製キャップで密封してなる包装体に熱水を散布すること
    から成る加熱殺菌乃至滅菌方法において、前記樹脂キャ
    ップがその天面乃至頂部の内面から高さ方向に離隔した
    位置で容器口部の内周面乃至外周面と密封係合する部分
    を備えたキャップであり、前記樹脂キャップのスカート
    部から天面乃至頂部に至る部分には、前記密封係合部分
    に対応する容器口部外面の空間に至る微細貫通口が形成
    されていることを特徴とする包装体の加熱殺菌乃至滅菌
    方法。
  2. 【請求項2】 容器口部との密封係合部分がキャップ天
    面乃至頂部と一体に成形されたインナーリングまたはア
    ウターリングであり、インナーリングの外周またはアウ
    ターリングの内周には天面乃至頂部の内面から離隔した
    位置に容器口部内面または外面との係合部を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の加熱殺菌乃至滅菌方
    法。
  3. 【請求項3】 容器口部との密封係合部分がキャップ天
    面乃至頂部と別体に形成されたパッキング乃至ライナー
    であり、該パッキング乃至ライナーは、天面乃至頂部の
    内面から離隔した位置に容器口部との密封係合部を備え
    ていることを特徴とする請求項1記載の加熱殺菌乃至滅
    菌方法。
  4. 【請求項4】 容器口部との密封係合部分がキャップ天
    面乃至頂部と別体に形成された樹脂製中栓であり、該中
    栓は容器口部の頂面或いは頂面及びコーナー部と係合す
    るフランジ部と、容器口部の内周面と係合する側壁部
    と、閉塞底面部とを備え、前記フランジ部の容器口部と
    の接触面はキャップの天面乃至頂面から離隔しているこ
    とを特徴とする請求項1記載の加熱殺菌乃至滅菌方法。
  5. 【請求項5】 前記中栓の側壁部の外周には側壁部の高
    さ方向に延びるリブ部と凹部とが交互に多数配置され、
    前記各リブ部の中間にはフランジ面に平行な共通平面上
    でしかも共通な円周上に位置する突起部が形成されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載の加熱殺菌乃至滅菌
    方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂キャップがスカート部内面に容
    器口部との締結用ネジと、スカート部内面の高さ方向の
    途中及び締結用ネジの上部に中栓フランジ部の押圧用リ
    ングを有していることを特徴とする請求項4または5に
    記載の加熱殺菌乃至滅菌方法。
  7. 【請求項7】 前記微細貫通口がキャップ成形後の切削
    加工によりキャップのスカート部に周状に分布して形成
    された周方向に延びるスリット状貫通口であることを特
    徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の加熱殺菌乃至
    滅菌方法。
  8. 【請求項8】 前記微細貫通口が天面乃至頂部の周縁部
    に周状に分布して形成された周方向に延びるスリット状
    貫通口であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか
    に記載の加熱殺菌乃至滅菌方法。
  9. 【請求項9】 前記微細貫通口がスカート部と天面乃至
    頂部との接続コーナ部に周状に分布して形成されたキャ
    ップの高さ方向且つ径方向に延びる切り欠き状貫通口で
    あることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
    加熱殺菌乃至滅菌方法。
  10. 【請求項10】 前記微細貫通口の内側端部が中栓フラ
    ンジ部の押圧用リングの下側に且つこれに近接して位置
    するように形成されていることを特徴とする請求項6に
    記載の加熱殺菌乃至滅菌方法。
  11. 【請求項11】 前記樹脂キャップが天面乃至頂部に液
    注出機構或いは開閉可能な弁機構を有するものである請
    求項4、5、6または10に記載の加熱殺菌乃至滅菌方
    法。
  12. 【請求項12】 熱水散布に先だって、内容物の熱間充
    填とキャップ閉栓後の横倒しとを行う請求項1乃至11
    の何れかに記載の加熱殺菌乃至滅菌方法。
  13. 【請求項13】 天面乃至頂部と、スカート部とを備
    え、天面乃至頂部に液注出機構或いは開閉可能な弁機構
    を有し、スカート部内面に容器口部との締結用ネジと、
    スカート部内面の高さ方向の途中及び締結用ネジの上部
    に中栓フランジ部の押圧用リングを有している樹脂キャ
    ップ、及び容器口部の頂面或いは頂面及びコーナー部と
    係合するフランジ部と、容器口部の内周面と係合する側
    壁部と、閉塞底面部とを備えた中栓から成り、前記樹脂
    キャップのスカート部から天面乃至頂部に至る部分に
    は、中栓フランジ部の押圧用リングの下側で且つこれに
    近接した位置で、密封係合部分に対応する容器口部外面
    の空間に至る微細貫通口が形成されていることを特徴と
    する加熱殺菌乃至滅菌用樹脂キャップ。
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