JP2000152578A - リラクタンスモータ - Google Patents
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Abstract
効率化を図る。 【解決手段】 リラクタンスモータにおいて、回転磁界
を発生するステータコア1内にロータコア10を有し、
このロータコア10は、d軸で分割した所定形状の鋼板
を当該中心孔3の軸方向に積層した分割磁路部13に一
方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿って磁性鋼板
11を埋め込んでなり、この分割磁路部13を前記ロー
タコア10の外周に沿って当該極数分だけ所定間隔に配
置している。しかも、複数の分割磁路部13をダイカス
ト法で非磁性体のボス部14に一体化し、かつ、その分
割磁路部13に係止用の孔17,18を形成し、その一
体化の際孔16,17にはボス部14が含まれるように
し、各分割磁路部12を磁気的に絶縁する。
Description
気自動車等に用いる電動機のリラクタンスモータに係
り、特に詳しくは、ロータコアの機構に特徴を有するリ
ラクタンスモータに関するものである。
図13に示す構成のものがある。図13において、回転
磁界を発生するステータコア1内のロータコア2は複数
枚積層した電磁鋼板からなり、この電磁鋼板には当該中
心孔3に頂点を向けた円弧形状(逆円弧形状)のスリッ
ト4をロータコア2の外周方向に複数個形成し、かつ、
この複数のスリット4を当該極数分だけコア外周に沿っ
て所定間隔に形成してなる。
バリアとして機能するためにステータコア1からの磁束
(一方のq軸から他方のq軸)を通しにくくし、一方、
スリット4の間はステータコア1からの磁束(一方のd
軸から他方のd軸への磁束)を通す。
q軸リラクタンスXd,Xqの比(Xd/Xq;突極
比)に応じたリラクタンストルクによりロータコアに回
転力を発生させる。
ステータコア1によって発生する回転磁界による一方
(q軸)の磁気の通路にスリット4がほぼ直角に介在
し、他方(d軸)の磁気の通路がスリット4の間とな
る。したがって、d軸とq軸インダクタンス比が大き
く、つまり、スリット4によりロータコア2内に磁気的
な突極性が発生し、リラクタンスの比(Xd/Xq)が
大きくなる。
5層構造のスリット3を形成した場合について説明して
いるが、2層以上の多層構造の場合であっても同様であ
る。
ラクタンスモータにおいて、製造上の理由、磁束の路の
確保とフラックスバリアの機能確保との兼ね合い等から
スリット3の幅や間隔に限度がある。また、スリット3
をより多層構造としても、例えば磁束が他の極側に漏れ
ることがあり、磁気的な突極性(リラクタンス比)をさ
らに大きくするにはどうしても限界があり、リラクタン
ストルクの向上が見込めないという問題点があった。
であり、その目的は、d軸とq軸インダクタンス比(い
わゆる突極比)をより大きくし、低コストで高トルク、
高効率化を実現することができるようにしたリラクタン
スモータを提供することにある。
に、この発明は、回転磁界を発生するステータコア内に
ロータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記
ロータコアは、d軸で分割した所定形状の鋼板を当該中
心孔の軸方向に積層した分割磁路部に一方のd軸から他
方のd軸への磁束の路に沿って磁性鋼板を埋め込んでな
り、該分割磁路部を前記ロータコアの外周に沿って当該
極数分だけ所定間隔に配置するとともに、該複数の分割
磁路部を非磁性体のボス部に一体化して同複数の分割磁
路部を磁気的に絶縁したことを特徴としている。
ア内にロータコアを有するリラクタンスモータにおい
て、前記ロータコアは、d軸で分割した所定形状の鋼板
のうち外周のq軸付近を切り欠いて当該中心孔の軸方向
に積層した分割磁路部に、一方のd軸から他方のd軸へ
の磁束の路に沿って少なくとも1層以上の磁性鋼板を埋
め込んでなり、該分割磁路部を前記ロータコアの外周に
沿って当該極数分だけ所定間隔に配置するとともに、該
複数の分割磁路部を非磁性体のボス部に一体化して同複
数の分割磁路部を磁気的に絶縁したことを特徴としてい
る。
方のd軸から他方のd軸への向きとなる方向性の磁性を
有し、該方向性の磁性鋼板の断面は円弧形状あるいは断
面バスタブ形状もしくはV字形状であり、前記磁性鋼板
の断面が前記円弧形状である場合、同円弧の頂点を前記
中心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断面が前記断
面バスタブ形状である場合、同断面バスタブ形状の底辺
を前記中心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断面が
前記V字形状である場合、同V字の頂角を前記中心孔に
向けて埋め込むと好ましい。
部に埋設する磁性鋼板の断面形状に沿った形状とし、前
記ロータコアの外周に凹部を形成するとよい。
方のd軸から他方のd軸への磁束に沿ったスリットを有
するとよい。
該中心孔の軸方向に分割するとよい。
構成とした場合、前記磁性鋼板に突出し、あるいは張り
出しもしくは半抜きによって凸部を形成し、該磁性鋼板
を用いて多層の磁性鋼板の間に空気層を設けるとよい。
スで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼板を金型内で自動積
層してなり、該各分割磁路と前記非磁性体とをダイカス
ト法によって一体化するとよい。
アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマ
グネシウム合金の溶融軽金属にするとよい。
ス部内に含まれる係止用の孔を形成し、かつd軸付近で
ロータコア外周側にかしめ部を形成するとよい。
に長い孔であるとよい。
なるロータコアを組み込むとよい。
1ないし図12を参照して詳しく説明する。なお、図
中、図13と同一部分には同一符号を付して重複説明を
省略する。
d軸から他方のd軸に沿って磁性鋼板を埋め込んだ分割
磁路部をd軸で分割して当該極数分非磁性体のボス部に
一体化し、かつ各分割磁路を当該ロータコアの円周方向
に所定間隔で配置すれば、磁性鋼板によりd軸方向の磁
束を良く通し、各極となる分割磁路部を非磁性体でボス
部に一体化することによりq軸方向の磁束を阻み、ま
た、ステータコアからの磁束の他の極への漏れを防げる
ことから、d軸、q軸インダクタンス比(突極比)を大
きくして突極比をより大きくすることができることに着
目したものである。
このリラクタンスモータのロータコア10は、一方のd
軸から他方のd軸への磁束の路に沿った磁性鋼板11を
埋め込み(円弧形状の磁性鋼板11をその円弧の頂点を
中心孔3に向けて埋め込み)、かつ、コア外周のq軸付
近をその磁性鋼板11と相似形に切り欠いてフラックス
バリア12としてなる断面蒲鉾形状の分割磁路部13を
備え、この分割磁路部13をロータコア10の外周に沿
って当該極数分だけ所定間隔に配置し、かつ、複数の分
割磁路部13を非磁性体のボス部14に一体化してな
る。
した断面蒲鉾形状の鋼板(コアシート)13aを当該中
心孔3の軸方向(シャフトの軸方向)に積層してなり、
また各分割磁路部13は、ロータコア10の外周側でd
軸付近をかしめ部15,16によってかしめる。各分割
磁路部13は、ボス部14と一体化した際に同ボス部1
4内に含まれ、その含まれた部分には係止用の孔(半閉
孔)17,18がd軸方向に長く、かつq軸対称に形成
されている。ボス部14は、ロータコア10の中心にな
ることから、その中心部にシャフトを通す中心孔3を有
している。
ると、各分割磁路部13の製造においては、電磁鋼板を
自動プレスで打ち抜いて自動積層金型内で積層して分割
磁路部13を極数分だけ作成する。このプレス加工工程
において、図2に示すように、分割磁路部13を構成す
るコアシート13aをほぼ断面蒲鉾形状に打ち抜き、同
時に磁性鋼板11を埋め込む孔を打ち抜くとともに、係
止用の孔17,18を打ち抜き、このコアシート13a
を積層して分割磁路部13を形成する一方、この積層時
にかしめ部15,16も形成する。
が、1層以上であればよい。また、磁性鋼板11とロー
タコア10の外周との間隔(同磁性鋼板11とフラック
スバリア12となるコア外周との間隔も含む)および同
磁性鋼板11とロータコア10の内周(ボス部14まで
の距離)との間隔は少なくともコアシート13aの厚さ
以上とする。
の内周に沿って等間隔に位置するように、各分割磁路部
13を非磁性体のボス部14に一体化する方法について
説明する。
るダイカスト法を利用する。例えば、アルミニウム等の
軽金属をダイカスト金型で鋳造してボス部13を製造
し、各分割磁路部13と一体化する際、ボス部14が磁
性鋼板11に重ならないようにし、また、各分割磁路部
13の間に空気層a形成して各分割磁路部13を磁気的
に絶縁する(つまり、各極を磁気的に絶縁する)。
に、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるい
はマグネシウム合金の溶融軽金属を使用してもよい。
路(一方のd軸から他方のd軸への磁路)が磁性鋼板1
1で確保されて磁束がよく通る一方、一方のq軸から他
方のq軸への磁路に対しては、分割磁路部13の間の磁
気的に絶縁した空気層aのフラックスバリアおよびコア
外周を切り欠いたフラックスバリア12が介在するた
め、分割磁路部13においては、従来と比較して少なく
とも方向性の磁性鋼板11および隙間aのフラックスバ
リア分だけd軸とq軸インダクタンスの比(突極比)が
大きくなり、つまりリラクタンストルクが大きくなる。
に入り込むため、ロータコア10の機械的強度が向上す
ることから渦電流損を低減することができるとともに、
係止用の孔17,18がd軸方向に細長くなっているた
め、d軸方向の磁束を妨げることがなく、つまり、d軸
とq軸インダクタンスの比が大きくなる。
ア10の外周側に形成されるため、d軸方向の磁路を確
保してd軸インダクタンスを大きなものとすることによ
り、d軸とq軸インダクタンスの比をより大きなものと
し、しかも、かしめ部15,16によってコア強度を十
分にもたせることができる。
積層方式で、また、ボス部14を既に公知のダイカスト
法で形成する。この場合、形成時にボス部14と分割磁
路部13とを一体化するため、製造面でのコストアップ
を抑えることができる。また、例えばボス部14の材質
として非磁性体の軽金属を用い、特に低コストのアルミ
ニウムを用いれば、モータの低コスト化を図ることがで
きる。
例である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には
同一符号を付して重複説明を省略し、またステータコア
は図1を参照されたい。
分割磁路部21には前実施の形態の円弧形状の磁性鋼板
11に代えて断面バスタブ形状の磁性鋼板22が断面バ
スタブ形状の底辺を中心孔3に向けて埋め込まれてお
り、コア外周のq軸付近のフラックスバリア23の形状
はその断面バスタブ形状になっている。なお、磁性鋼板
22は、断面長手方向の方向性磁性を有し、また6層に
重ねているが、1層以上であればよい。
周との間隔(同磁性鋼板22とフラックスバリア23と
なるコア外周との間隔も含む)および同磁性鋼板22と
ロータコア20の内周(ボス部14までの距離)との間
隔は少なくともコアシート13aの厚さ以上とする。さ
らに、ロータコア20の製造については、前記ロータコ
ア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
効果の他に、磁性鋼板22の断面バスタブ形状の底辺を
ボス部13に近づければ、多層化が容易であり、つま
り、d軸方向の磁束をより通すことになるため、d軸と
q軸インダクタンスの比が大きくなりってリタクタンス
トルクを大きくすることが可能である。
例である。なお、図中、図1ないし図3と同一部分には
同一符号を付して重複説明を省略し、またステータコア
は図1を参照されたい。
分割磁路部31には、前実施の形態の断面円弧形状の磁
性鋼板11に代えてV字形状の磁性鋼板32がそのV字
形状の頂角を中心孔3に向けて埋め込まれており、コア
外周でq軸付近のフラックスバリア33の形状はそのV
字形状になっている。なお、磁性鋼板32は、断面長手
方向の方向性磁性を有し、また6層に重なっているが、
1層以上であればよい。
周との間隔(同磁性鋼板32とフラックスバリア33と
なるコア外周との間隔も含む)および同磁性鋼板32と
ロータコア30の内周(ボス部14までの距離)との間
隔は、少なくともコアシート13aの厚さ以上とする。
また、ロータコア30の製造については、前記ロータコ
ア10と同じでよいことから、その説明を省略する。
1,22,32は1枚板を重ねたものであり、これに磁
束が通ると渦電流が発生し、いわゆる渦電流損が発生し
てリラクタンストルクの向上を妨げることになる。
状の磁性鋼板22について説明すると、断面バスタブ形
状の各辺部にはスリット(長い孔)22a,22b,2
2cが一方のq軸から他方のq軸への磁束の流れを妨げ
ない向き(磁束の向き)に沿って形成され、かつ中心孔
3の軸方向に複数個形成される。この場合、スリット2
2a,22b,23cの形成位置は各層毎に異なってい
てもよく、磁性鋼板22のスリット22a,22b,2
2cは、当該電磁鋼板をプレス加工で打ち抜く際に同時
に形成し、この磁性鋼板22を分割磁路部13に埋め込
めばよい。
2cにより渦電流損を低減することができるため、リラ
クタンストルクの低下を抑えることができる。
様のスリットを形成すればよく、例えば図3に示す円弧
形状の磁性鋼板11の場合には一辺であることから、中
心孔3の軸方向のみに複数個形成し、また図5に示すV
字形状の磁性鋼板32の場合には二辺であることから、
各辺毎に中心孔3の軸方向に複数個形成する。
は、中心孔3の軸方向に複数個分割した磁性鋼板22
d,22e,22fからなり、一方のd軸から他方のd
軸への磁束の流れを妨げないようにする。すなわち、磁
性鋼板22を分割することにより、前述したスリットと
同様の効果を発揮するからである。なお、磁性鋼板22
の分割位置は各層毎に異なってもよく、またその分割数
が3つに限らなくともよい。この場合、磁性鋼板22
d,22e,22fの丈を短くし、これを順次分割磁路
部13に埋め込めばよい。したがって、前述したスリッ
トを形成した場合と同じく、渦電流損を低減することが
でき、リラクタンストルクの低下を抑えることができ
る。
前記磁性鋼板11,22,32の片面にそれぞれ突起部
40,50を形成し、磁性鋼板11,22,32の間に
隙間(空気層)を形成してフラックスバリアとすれば、
d軸、q軸インダクタンス比がより大きくなる。
円錐形であり、図9に示すように、突起部40の先端
は、隣接する磁性鋼板41の面に点接触するようになっ
ている。また、突起部40は、隣接する磁性鋼板41で
異なる位置に形成し、図9から明かなように、磁性鋼板
41のうち中心孔3に最も近いものには突起部を形成し
ないとよい。
分割磁路部13に埋め込む磁性鋼板11に対応してい
る。この場合、磁性鋼板41をプレスで得る際に、磁性
鋼板にその円錐形の突起部40を形成するため、プレス
の加工治具(パンチ)40a側にその円錐形に合わせた
形状のものを設け、円錐形突出しプレスし、あるいは張
り出しプレスとする。
(円形で断面長方形(あるいは正方形)である。したが
って、突起部50の先端は隣接する磁性鋼板の面に面接
触することになる。なお、突起部50は前述同様に隣接
する磁性鋼板で異なる位置に形成する。
際、磁性鋼板にその円柱形の突起部21を形成するた
め、プレスの治具(パンチ)50aの面をその円柱形に
合わせた形状のものを設け、円形半抜きプレスとする。
っては、プレスの加工治具(パンチ)40a,50aが
異なるだけよいことから、製造上のコストアップになら
ずに済む。
とボス部14とを一体的とした際、係止用の孔(半閉
孔)17,18に入るボス部14側の断面形状である。
図11は、磁束の方向(d軸方向)に沿った断面楕円形
状であり、図12は同じく磁束の方向に沿った断面長方
形である。したがって、一方のd軸から他方のd軸への
磁束を阻まず、一方のq軸から他方のq軸への磁束を阻
むことになり、d軸、q軸インダクタンス比を上げるこ
とになる。
ットの固定子1に三相(U相、V相およびW相)の電機
子巻線を有し、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻
線をW相、その中間の巻線をV相としていているが、ス
ロット数や電機子巻線数が異なっていてもよい。
30,40,50,60を直流ブラシレスモータに組み
込めば、例えば空気調和機の圧縮機モータ等として利用
すれば、コストをアップすることなく、空気調和機の運
転効率の上昇を図ることができる。
モータの請求項1記載の発明によると、回転磁界を発生
するステータコア内にロータコアを有するリラクタンス
モータにおいて、前記ロータコアは、d軸で分割した所
定形状の鋼板を当該中心孔の軸方向に積層した分割磁路
部に一方のd軸から他方のd軸への磁束の路に沿って磁
性鋼板を埋め込んでなり、この分割磁路部を前記ロータ
コアの外周に沿って当該極数分だけ所定間隔に配置する
とともに、これら複数の分割磁路部を非磁性体のボス部
に一体化して同複数の分割磁路部を磁気的に絶縁したの
で、一方のd軸から他方のd軸への磁路には磁性鋼板を
介在させることにより磁束の通りを良くし、、また、一
方q軸から他方のq軸には、各分割磁路部12の間(磁
気的絶縁隙間)を介在させq軸方向の磁束を阻むことが
できる。しかも、この磁気的絶縁により磁束の他の極へ
の漏れが防がれるため、従来と比較して少なくとも磁的
絶縁隙間分d軸、q軸インダクタンスの比(突極比)が
大きくなるため、磁気的吸引力を大きく生成することが
可能となり、モータの高効率化を図ることができるとい
う効果がある。
発生するステータコア内にロータコアを有するリラクタ
ンスモータにおいて、前記ロータコアは、d軸で分割し
た所定形状の鋼板のうち外周のq軸付近を切り欠いて当
該中心孔の軸方向に積層した分割磁路部に一方のd軸か
ら他方のd軸への磁束の路に沿って少なくとも1層以上
の磁性鋼板を埋め込んでなり、この分割磁路部を前記ロ
ータコアの外周に沿って当該極数分だけ所定間隔に配置
するとともに、これら複数の分割磁路部を非磁性体のボ
ス部に一体化して同複数の分割磁路部を磁気的に絶縁し
たので、一方のd軸から他方のd軸への磁路には磁性鋼
板を介在させることにより磁束の通りを良くし、また、
一方q軸から他方のq軸には各分割磁路部12の間(磁
気的絶縁隙間)を介在させ、かつ、q軸のコア外周分の
q軸付近を切り欠いてフラックスバリアとして磁気的絶
縁を図ることにより、磁束の他の極への漏れが防がれる
ため、従来と比較して少なくとも磁的絶縁隙間分および
フラックスバリアによりd軸、q軸インダクタンスの比
(突極比)が大きくなる。つまり、リタクタンストルク
が大きくなり、モータの高効率化を図ることができると
いう効果がある。
たは2における分割磁路部に埋設する磁性鋼板は、一方
のd軸から他方のd軸への向きとなる方向性の磁性を有
し、該方向性の磁性鋼板の断面は円弧形状あるいは断面
バスタブ形状もしくはV字形状であり、前記磁性鋼板の
断面が前記円弧形状である場合、同円弧の頂点を前記中
心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断面が前記断面
バスタブ形状である場合、同断面バスタブ形状の底辺を
前記中心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断面が前
記V字形状である場合、同V字の頂角を前記中心孔に向
けて埋め込んでなるので、請求項1または2の効果に加
え、各磁性鋼板の形状はプレス加工の打ち抜き時に容易
に成形することができるため製造コストのアップなしに
済ませることができる。したがって、モータのコストア
ップを抑えることができるとともに、円弧形状や断面バ
スタブ形状の磁性鋼板の場合より多層化を可能なものと
することができる。
たは3において、前記q軸付近の切り欠きは前記分割磁
路部に埋設する磁性鋼板の断面形状に沿った形状とし、
前記ロータコアの外周に凹部を形成したので、請求項2
また3の効果に加え、その凹部が適切なフラックスバリ
アを発揮して磁束の漏れも防止することができるため、
突極比の向上が図れる。
2,3または4において、前記分割磁路部に埋設する磁
性鋼板は、一方のd軸から他方のd軸への磁束に沿った
スリットを有しているので、請求項1,2,3または4
の効果に加え、その磁束による渦電流損を抑えることが
でき、つまり、磁束を効率よく磁性鋼板に通すことがで
きるため突極比の向上が図れる。
2,3または4において前記分割磁路部に埋設する磁性
鋼板は当該中心孔の軸方向に分割してなるので、請求項
1,2,3または4の効果に加え、その磁束による渦電
流損を抑えることができ、つまり磁束を効率よく磁性鋼
板に通すことができ、ひいては突極比の向上が図れる。
2,3,4,5または6において、前記分割磁路部に埋
設する磁性鋼板が多層構成とした場合、前記磁性鋼板に
突出し、あるいは張り出しもしくは半抜きによって凸部
を形成し、該磁性鋼板を用いて多層の磁性鋼板の間に空
気層を設けるようにしたので、請求項1,2,3,4,
5または6の効果に加え、その空気層が一方のq軸から
他方のq軸への磁束に対してフラックスバリア効果を発
揮することから、d軸、q軸インダクタンス比がより大
きくなるという効果がある。
2,3,4,5,6または7における各分割磁路部は、
電磁鋼板を自動プレスで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼
板を金型内で自動積層してなり、該各分割磁路と前記非
磁性体とをダイカスト法によって一体化するようにした
ので、請求項1,2,3,4,5,6または7の効果に
加え、従来の製造方法や公知の製造方法によってロータ
コアを製造することができる効果がある。
おけるボス部の非磁性体はアルミニウム、アルミ合金、
亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるいはマグネシウム合
金の溶融軽金属であるので、請求項8の効果に加え、金
型内に高速、高圧で圧入し、かつ急速凝固させることが
できるため、製造行程が短時間で済み、ひいては製造コ
ストの低下、モータの低コストが可能であるという効果
がある。
1,2,3,4,5,6,7,8または9における各分
割磁路部には、前記非磁性体のボス部内に含まれる係止
用の孔を形成し、かつd軸付近でロータコア外周側にか
しめ部を形成してなるので、請求項1,2,3,4,
5,6,7,8または9の効果に加え、ロータコアの機
械的強度の向上を図ることができ、ひいてはモータの品
質向上が図れるという効果がある。
0における各分割磁路部の係止用の孔は、d軸方向に長
い孔であるので、請求項10の効果に加え、特にd軸方
向の磁束を妨げないことから、d軸とq軸インダクタン
スの比をより大きくすることができる。
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11
において、前記分割磁性部を前記ボス部に一体化してな
るロータコアを組み込んだので、請求項1,2,3,
4,5,6,7,8,9,10または11の効果に加
え、例えば空気調和機の圧縮機モータ等として利用すれ
ば、コストをアップすることなく、空気調和機の運転効
率の上昇を図れるという効果がある。
ータの概略的平面図。
説明するための概略的断面図。
説明するための概略的平面図。
モータのロータコアの概略的平面図。
モータのロータコアの概略的平面図。
性鋼板の例を説明する概略的斜視図。
性鋼板の変形例を説明する概略的斜視図。
に埋め込む磁性鋼板を説明するための概略的断面図。
態とした概略的断面図。
アに埋め込む磁性鋼板を説明するための概略的断面図。
ボス部に分割磁路部を係止する係止部を説明するための
概略的断面図。
明するための概略的断面図。
部) 13,21,31 分割磁路部 14 ボス部(非磁性体) 15,16 かしめ部 17,18 孔(係止用の) 22,22d,22e,22f 磁性鋼板(方向性を有
する断面バスタブ形状) 22a,22b,22c スリット 32 磁性鋼板(方向性を有するV字形状) 40,50 突起部 41 磁性鋼板(方向性を有し、片面に突起を有する円
弧形状) 51 磁性鋼板 a 空気層(分割磁路部の間;隙間)
Claims (12)
- 【請求項1】 回転磁界を発生するステータコア内にロ
ータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記ロ
ータコアは、d軸で分割した所定形状の鋼板を当該中心
孔の軸方向に積層した分割磁路部に一方のd軸から他方
のd軸への磁束の路に沿って磁性鋼板を埋め込んでな
り、該分割磁路部を前記ロータコアの外周に沿って当該
極数分だけ所定間隔に配置するとともに、該複数の分割
磁路部を非磁性体のボス部に一体化して同複数の分割磁
路部を磁気的に絶縁したことを特徴とするリラクタンス
モータ。 - 【請求項2】 回転磁界を発生するステータコア内にロ
ータコアを有するリラクタンスモータにおいて、前記ロ
ータコアは、d軸で分割した所定形状の鋼板のうち外周
のq軸付近を切り欠いて当該中心孔の軸方向に積層した
分割磁路部に、一方のd軸から他方のd軸への磁束の路
に沿って少なくとも1層以上の磁性鋼板を埋め込んでな
り、該分割磁路部を前記ロータコアの外周に沿って当該
極数分だけ所定間隔に配置するとともに、該複数の分割
磁路部を非磁性体のボス部に一体化して同複数の分割磁
路部を磁気的に絶縁したことを特徴とするリラクタンス
モータ。 - 【請求項3】 前記分割磁路部に埋設する磁性鋼板は、
一方のd軸から他方のd軸への向きとなる方向性の磁性
を有し、該方向性の磁性鋼板の断面は、円弧形状あるい
は断面バスタブ形状もしくはV字形状であり、前記磁性
鋼板の断面が前記円弧形状である場合、同円弧の頂点を
前記中心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断面が前
記断面バスタブ形状である場合、同断面バスタブ形状の
底辺を前記中心孔に向けて埋め込み、前記磁性鋼板の断
面が前記V字形状である場合、同V字の頂角を前記中心
孔に向けて埋め込んでなる請求項1または2記載のリラ
クタンスモータ。 - 【請求項4】 前記q軸付近の切り欠きは、前記分割磁
路部に埋設する磁性鋼板の断面形状に沿った形状とし、
前記ロータコアの外周に凹部を形成した請求項2記載の
リラクタンスモータ。 - 【請求項5】 前記分割磁路部に埋設する磁性鋼板は、
一方のd軸から他方のd軸への磁束に沿ったスリットを
有している請求項1,2,3または4記載のリラクタン
スモータ。 - 【請求項6】 前記分割磁路部に埋設する磁性鋼板は、
当該中心孔の軸方向に分割してなる請求項1,2,3ま
たは4記載のリラクタンスモータ。 - 【請求項7】 前記分割磁路部に埋設する磁性鋼板が多
層構成とした場合、前記磁性鋼板に突出し、あるいは張
り出しもしくは半抜きによって凸部を形成し、該磁性鋼
板を用いて多層の磁性鋼板の間に空気層を設けるように
した請求項1,2,3,4,5または6記載のリラクタ
ンスモータ。 - 【請求項8】 前記各分割磁路部は、電磁鋼板を自動プ
レスで打ち抜き、該打ち抜いた電磁鋼板を金型内で自動
積層してなり、該各分割磁路と前記非磁性体とをダイカ
スト法によって一体化するようにした請求項1,2,
3,4,5,6または7記載のリラクタンスモータ。 - 【請求項9】 前記ボス部の非磁性体は、アルミニウ
ム、アルミ合金、亜鉛、亜鉛合金、マグネシウムあるい
はマグネシウム合金の溶融軽金属である請求項8記載の
リラクタンスモータ。 - 【請求項10】 前記各分割磁路部には、前記非磁性体
のボス部内に含まれる係止用の孔を形成し、かつd軸付
近でロータコア外周側にかしめ部を形成してなる請求項
1,2,3,4,5,6,7,8または9記載のリラク
タンスモータ。 - 【請求項11】 前記各分割磁路部の係止用の孔は、d
軸方向に長い孔である請求項10記載のリラクタンスモ
ータ。 - 【請求項12】 前記分割磁性部を前記ボス部に一体化
してなるロータコアを組み込んだ請求項1,2,3,
4,5,6,7,8,9,10または11記載のリラク
タンスモータ。
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JP32623798A JP4038633B2 (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | リラクタンスモータ |
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- 1998-11-17 JP JP32623798A patent/JP4038633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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