JPH11285186A - 永久磁石電動機 - Google Patents
永久磁石電動機Info
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- JPH11285186A JPH11285186A JP10100200A JP10020098A JPH11285186A JP H11285186 A JPH11285186 A JP H11285186A JP 10100200 A JP10100200 A JP 10100200A JP 10020098 A JP10020098 A JP 10020098A JP H11285186 A JPH11285186 A JP H11285186A
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- permanent magnet
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- permanent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 永久磁石電動機において、回転時の機械的強
度の向上を図り、かつマグネットトルクおよびリラクタ
ンストルクを有効利用する。 【解決手段】 インナーロータ型の永久磁石電動機にお
いて、ロータコア10の1極当りを当該極の中心である
d軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁石
11a,11bで構成し、永久磁石11aと永久磁石1
1bとの間に橋絡部kを形成し、この2つの断面扇状の
永久磁石11a,11bを中心孔12に向けて反った弧
に沿って埋設し、かつこの2つの断面扇状の永久磁石1
1a,11bをロータコアの円周方向に当該極数分だけ
等間隔に埋設する。また、永久磁石11a,11bと中
心孔12との間の領域にかしめ部13を形成し、永久磁
石11a,11bとロータコア10の外周との間の領域
cを広くし、かつこの領域c内にリベット14を通す。
度の向上を図り、かつマグネットトルクおよびリラクタ
ンストルクを有効利用する。 【解決手段】 インナーロータ型の永久磁石電動機にお
いて、ロータコア10の1極当りを当該極の中心である
d軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁石
11a,11bで構成し、永久磁石11aと永久磁石1
1bとの間に橋絡部kを形成し、この2つの断面扇状の
永久磁石11a,11bを中心孔12に向けて反った弧
に沿って埋設し、かつこの2つの断面扇状の永久磁石1
1a,11bをロータコアの円周方向に当該極数分だけ
等間隔に埋設する。また、永久磁石11a,11bと中
心孔12との間の領域にかしめ部13を形成し、永久磁
石11a,11bとロータコア10の外周との間の領域
cを広くし、かつこの領域c内にリベット14を通す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンプレッサ等に
用いるインナーロータ型の永久磁石電動機に係り、特に
詳しくはロータコア(回転子)の回転時の機械的強度を
向上させ、マグネットトルクおよびリラクタンストルク
の有効利用も可能となるようにロータコア(回転子)の
構成に工夫を施した永久磁石電動機に関するものであ
る。
用いるインナーロータ型の永久磁石電動機に係り、特に
詳しくはロータコア(回転子)の回転時の機械的強度を
向上させ、マグネットトルクおよびリラクタンストルク
の有効利用も可能となるようにロータコア(回転子)の
構成に工夫を施した永久磁石電動機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この永久磁石電動機のインナーロータ
は、例えば図5に示す構成のものがある。図5におい
て、ステータコア1内の磁石埋込型界磁鉄心(ロータコ
ア)2は、ほぼ断面扇状の永久磁石3を1極当り1個埋
設するとともに、円周方向に極数分だけ等間隔に配置
し、かつそれら隣接する永久磁石3を異極としている。
は、例えば図5に示す構成のものがある。図5におい
て、ステータコア1内の磁石埋込型界磁鉄心(ロータコ
ア)2は、ほぼ断面扇状の永久磁石3を1極当り1個埋
設するとともに、円周方向に極数分だけ等間隔に配置
し、かつそれら隣接する永久磁石3を異極としている。
【0003】ここに、永久磁石による空隙部(ステータ
コアの歯と永久磁石との間)の磁束分布が正弦波状にな
っているものとすると、永久磁石電動機のトルクTはT
=Pn{Φa・Ia・cosβ−0.5(Ld−Lq)
・I2・sin2β}で表される。なお、Tは出力トル
ク、Φaはd,q座標軸上の永久磁石による電機子鎖交
磁束、Ld,Lqはd,q軸インダクタンス、Iaは
d,q座標軸上の電機子電流の振幅、βはd,q座標軸
上の電機子電流のq軸からの進み角、Pnは極対数であ
る。前記数式において、第1項は永久磁石によるマグネ
ットトルクであり、第2の2項はd軸インダクタンスと
q軸インダクタンスとの差によって生じるリラクタンス
トルクである。なお、詳しくは、T.IEE Japa
n,Vol.117―D,No7,1997の論文を参
照されたい。
コアの歯と永久磁石との間)の磁束分布が正弦波状にな
っているものとすると、永久磁石電動機のトルクTはT
=Pn{Φa・Ia・cosβ−0.5(Ld−Lq)
・I2・sin2β}で表される。なお、Tは出力トル
ク、Φaはd,q座標軸上の永久磁石による電機子鎖交
磁束、Ld,Lqはd,q軸インダクタンス、Iaは
d,q座標軸上の電機子電流の振幅、βはd,q座標軸
上の電機子電流のq軸からの進み角、Pnは極対数であ
る。前記数式において、第1項は永久磁石によるマグネ
ットトルクであり、第2の2項はd軸インダクタンスと
q軸インダクタンスとの差によって生じるリラクタンス
トルクである。なお、詳しくは、T.IEE Japa
n,Vol.117―D,No7,1997の論文を参
照されたい。
【0004】また、前記論文によると、各極の永久磁石
を多層構造とすることにより、リラクタンストルクを有
効利用することが記載されている。例えば、ステータコ
ア1内のロータコアは断面円弧状の永久磁石を1極当り
2個配置し、つまり2層構造になっている。これは前述
した1極当り1個(1層)の場合と比較して、d軸イン
ダクタンスLdが小さく、q軸インダクタンスLqが大
幅に大きくなり、これにより前記数式におけるパラメー
タのインダクタンス差(Ld−Lq)の値が大きく、結
果モータトルクTが大きくなる。このように、リラクタ
ンストルクを有効利用すれば、モータトルクTの増大を
図ることができ、1極当りの永久磁石を多層構造にすれ
ば、リラクタンストルクをより有効利用することにな
る。詳細は、前記論文を参照されたい。
を多層構造とすることにより、リラクタンストルクを有
効利用することが記載されている。例えば、ステータコ
ア1内のロータコアは断面円弧状の永久磁石を1極当り
2個配置し、つまり2層構造になっている。これは前述
した1極当り1個(1層)の場合と比較して、d軸イン
ダクタンスLdが小さく、q軸インダクタンスLqが大
幅に大きくなり、これにより前記数式におけるパラメー
タのインダクタンス差(Ld−Lq)の値が大きく、結
果モータトルクTが大きくなる。このように、リラクタ
ンストルクを有効利用すれば、モータトルクTの増大を
図ることができ、1極当りの永久磁石を多層構造にすれ
ば、リラクタンストルクをより有効利用することにな
る。詳細は、前記論文を参照されたい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記永久磁
石電動機においては、ロータコア2の回転時の機械的強
度に問題が生じることがある。図5に示すロータコア2
の場合、マグネットトルクを大きくとるため、永久磁石
3の断面積を大きくすることになり、回転による遠心力
等に耐えきれず、つまり回転時の機械的強度が弱く、し
かもロータコア2の外周と永久磁石3との間の領域aが
狭くなることから、機械的強度がより低下するだけでな
く、リラクタストルクも減少するといった欠点が生じ
る。
石電動機においては、ロータコア2の回転時の機械的強
度に問題が生じることがある。図5に示すロータコア2
の場合、マグネットトルクを大きくとるため、永久磁石
3の断面積を大きくすることになり、回転による遠心力
等に耐えきれず、つまり回転時の機械的強度が弱く、し
かもロータコア2の外周と永久磁石3との間の領域aが
狭くなることから、機械的強度がより低下するだけでな
く、リラクタストルクも減少するといった欠点が生じ
る。
【0006】また、多層構造の永久磁石を有するロータ
コアの場合、図5に示す永久磁石3と同様のマグネット
トルクを得ようとすると、永久磁石の断面積総和を同じ
大きさとすることになり、前述同様に機械的強度が弱く
なり、さらに多層化になるほど、その機械的強度が低下
することになる。このように、機械的強度面で不安が残
るという問題があると、信頼性にも関わり、極めて重大
点な問題ともなりかねない。
コアの場合、図5に示す永久磁石3と同様のマグネット
トルクを得ようとすると、永久磁石の断面積総和を同じ
大きさとすることになり、前述同様に機械的強度が弱く
なり、さらに多層化になるほど、その機械的強度が低下
することになる。このように、機械的強度面で不安が残
るという問題があると、信頼性にも関わり、極めて重大
点な問題ともなりかねない。
【0007】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的はロータコアの回転時の機械的強度の向
上を図ることができるとともに、モータの信頼性の向上
を図ることができ、またマグネットトルクおよびリラク
タンストルクを有効利用することができるようにした永
久磁石電動機を提供することにある。
あり、その目的はロータコアの回転時の機械的強度の向
上を図ることができるとともに、モータの信頼性の向上
を図ることができ、またマグネットトルクおよびリラク
タンストルクを有効利用することができるようにした永
久磁石電動機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアの1極当りを当該極の中心であるd
軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁石で
構成し、かつ該2つの断面扇状の永久磁石を当該中心孔
に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面扇状
の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だ
け等間隔に埋設してなることを特徴としている。
に、この発明はステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアの1極当りを当該極の中心であるd
軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁石で
構成し、かつ該2つの断面扇状の永久磁石を当該中心孔
に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面扇状
の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だ
け等間隔に埋設してなることを特徴としている。
【0009】この発明はステータコア内に磁石埋込型界
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアの1極当りをd軸から所定間隔
離した2つの同形断面扇状の永久磁石で構成し、かつ該
断面扇状の端部を前記ロータコアの外周方向に直線状に
延ばすとともに、該2つの断面扇状の永久磁石を当該中
心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面
扇状の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数
分だけ等間隔に埋設してなることを特徴としている。
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアの1極当りをd軸から所定間隔
離した2つの同形断面扇状の永久磁石で構成し、かつ該
断面扇状の端部を前記ロータコアの外周方向に直線状に
延ばすとともに、該2つの断面扇状の永久磁石を当該中
心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面
扇状の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数
分だけ等間隔に埋設してなることを特徴としている。
【0010】この場合、前記断面扇状の永久磁石と中心
孔との間の領域にはかしめ部を形成し、前記ロータコア
の外周と前記断面扇状の永久磁石との間の領域にはリベ
ットを通すとよい。前記1極を構成する2つの永久磁石
の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5倍と
して橋絡部とするとよい。
孔との間の領域にはかしめ部を形成し、前記ロータコア
の外周と前記断面扇状の永久磁石との間の領域にはリベ
ットを通すとよい。前記1極を構成する2つの永久磁石
の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5倍と
して橋絡部とするとよい。
【0011】この発明はステータコア内に磁石埋込型界
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアの1極当りを多層構造とした断
面円弧状の永久磁石で構成し、かつ該各層の断面円弧状
の永久磁石をd軸から所定間隔離した2つで構成すると
ともに、該多層構造とした2つの断面円弧状の永久磁石
を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前記多
層構造とした2つの断面円弧状の永久磁石を前記ロータ
コアの円周方向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなる
ことを特徴としている。
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアの1極当りを多層構造とした断
面円弧状の永久磁石で構成し、かつ該各層の断面円弧状
の永久磁石をd軸から所定間隔離した2つで構成すると
ともに、該多層構造とした2つの断面円弧状の永久磁石
を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前記多
層構造とした2つの断面円弧状の永久磁石を前記ロータ
コアの円周方向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなる
ことを特徴としている。
【0012】この場合、前記断面円弧状の永久磁石のう
ち前記中心孔に最も近い永久磁石と同中心孔との間の領
域にはかしめ部を形成し、前記ロータコアの外周と前記
断面円弧状の永久磁石のうち前記ロータコアの外周に最
も近い永久磁石との間の領域にはリベットを通すとよ
い。前記d軸から所定間隔離した断面円弧状の永久磁石
の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5倍と
して橋絡部とするとよい。
ち前記中心孔に最も近い永久磁石と同中心孔との間の領
域にはかしめ部を形成し、前記ロータコアの外周と前記
断面円弧状の永久磁石のうち前記ロータコアの外周に最
も近い永久磁石との間の領域にはリベットを通すとよ
い。前記d軸から所定間隔離した断面円弧状の永久磁石
の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5倍と
して橋絡部とするとよい。
【0013】また、前記永久磁石はフェライト磁石であ
るとよい。さらに、前記ロータコアを組み込んでDCブ
ラシレスモータとしてなるとよい。
るとよい。さらに、前記ロータコアを組み込んでDCブ
ラシレスモータとしてなるとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図4を参照して詳しく説明する。なお、図中、
図5および図6と同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
1ないし図4を参照して詳しく説明する。なお、図中、
図5および図6と同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
【0015】この発明の永久磁石電動機は、各極を構成
する永久磁石を磁極の中心であるd軸に沿って半分に分
割してロータコアに橋絡部を形成すれば、機械的強度が
上がり、またその分割して離す間隔が極めて小さくてよ
いことから、永久磁石の量的な問題も容易に解決するこ
とが可能であることに着目したものである。
する永久磁石を磁極の中心であるd軸に沿って半分に分
割してロータコアに橋絡部を形成すれば、機械的強度が
上がり、またその分割して離す間隔が極めて小さくてよ
いことから、永久磁石の量的な問題も容易に解決するこ
とが可能であることに着目したものである。
【0016】そのため、図1および図2示すように、こ
の三相四極の永久磁石電動機のロータコア(磁石埋込型
界磁鉄心;以下コアと記す)10は、1極当りを当該極
の中心であるd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇
状の永久磁石(例えばフェライト磁石)11a,11b
で構成し、かつこの2つの断面扇状の永久磁石11a,
11bを当該中心孔(シャフト用の孔)12に向けて反
った弧に沿って配置し、この永久磁石11a,11bを
円周方向に4組埋設し、かつ隣接する極の永久磁石11
a,11bを異極に埋設している。言い替えれば、1極
当りの永久磁石11a,11bは、断面扇状の永久磁石
を当該極の中心であるd軸に沿って半分に分割し、かつ
d軸から所定距離離した形に配置したものである。
の三相四極の永久磁石電動機のロータコア(磁石埋込型
界磁鉄心;以下コアと記す)10は、1極当りを当該極
の中心であるd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇
状の永久磁石(例えばフェライト磁石)11a,11b
で構成し、かつこの2つの断面扇状の永久磁石11a,
11bを当該中心孔(シャフト用の孔)12に向けて反
った弧に沿って配置し、この永久磁石11a,11bを
円周方向に4組埋設し、かつ隣接する極の永久磁石11
a,11bを異極に埋設している。言い替えれば、1極
当りの永久磁石11a,11bは、断面扇状の永久磁石
を当該極の中心であるd軸に沿って半分に分割し、かつ
d軸から所定距離離した形に配置したものである。
【0017】したがって、永久磁石11a,11bの間
には橋絡部kが形成されるため、回転による遠心力によ
りコアシート10aにかかる応力が軽減し、回転時の機
械的強度の向上が図られることになり、ひいてはモータ
の信頼性の向上が図られる。
には橋絡部kが形成されるため、回転による遠心力によ
りコアシート10aにかかる応力が軽減し、回転時の機
械的強度の向上が図られることになり、ひいてはモータ
の信頼性の向上が図られる。
【0018】なお、永久磁石11a,11bの間の距離
(橋絡部kの幅)はコアシート10aの厚さの1倍から
1.5倍までとすると好ましく、また永久磁石11a,
11bの端部からロータコア10の外周までの距離はコ
アシート10aの厚さ以上であるよい。
(橋絡部kの幅)はコアシート10aの厚さの1倍から
1.5倍までとすると好ましく、また永久磁石11a,
11bの端部からロータコア10の外周までの距離はコ
アシート10aの厚さ以上であるよい。
【0019】この場合、永久磁石11a,11bは同じ
孤に沿った断面扇状であるが、その中心角は90度より
大きくなっている。この中心角を90度より大きくする
と、永久磁石11a,11bは図5に示す永久磁石3よ
りも中心孔12に近くなるので、永久磁石11a,11
bと中心孔12との距離を勘案して、つまり最小限必要
とする距離を考慮してその中心角を決定する。
孤に沿った断面扇状であるが、その中心角は90度より
大きくなっている。この中心角を90度より大きくする
と、永久磁石11a,11bは図5に示す永久磁石3よ
りも中心孔12に近くなるので、永久磁石11a,11
bと中心孔12との距離を勘案して、つまり最小限必要
とする距離を考慮してその中心角を決定する。
【0020】このようにすることで、永久磁石11a,
11bの磁石量を図5に示す永久磁石3と同程度まで増
やすことができ、つまりマグネットトルクを従来程度に
有効利用することができる。しかも、ロータコア10の
外周と永久磁石11a,11bとの間の領域cが図5に
示すロータコア1の場合(領域a参照)よりも広く、ス
テータコア1からの磁束の路(磁路)を確保してリラク
タンストルクを大きくすることができるため、リラクタ
ンストルクを従来より有効利用することができ、かつそ
の広い領域cが機械的強度を高める効果をも生じる。
11bの磁石量を図5に示す永久磁石3と同程度まで増
やすことができ、つまりマグネットトルクを従来程度に
有効利用することができる。しかも、ロータコア10の
外周と永久磁石11a,11bとの間の領域cが図5に
示すロータコア1の場合(領域a参照)よりも広く、ス
テータコア1からの磁束の路(磁路)を確保してリラク
タンストルクを大きくすることができるため、リラクタ
ンストルクを従来より有効利用することができ、かつそ
の広い領域cが機械的強度を高める効果をも生じる。
【0021】さらに、ロータコア10にはかしめ部13
が形成されるとともに、リベット14が通されている。
かしめ部13は各極の永久磁石11a,11bと中心孔
15との間の領域に後述するコア積層時に形成し、例え
ばq軸上に4つ形成すると好ましい。リベット14は、
コア積層時に前記領域c内に開けた孔に通すが、例えば
領域cの中心でd軸付近に孔を開けて通すと好ましい。
このように、かしめ部13およびリベット14により、
コアシート10aの変形を防止するだけなく、機械的強
度をより高めることができる。
が形成されるとともに、リベット14が通されている。
かしめ部13は各極の永久磁石11a,11bと中心孔
15との間の領域に後述するコア積層時に形成し、例え
ばq軸上に4つ形成すると好ましい。リベット14は、
コア積層時に前記領域c内に開けた孔に通すが、例えば
領域cの中心でd軸付近に孔を開けて通すと好ましい。
このように、かしめ部13およびリベット14により、
コアシート10aの変形を防止するだけなく、機械的強
度をより高めることができる。
【0022】なお、ロータコア10の製造においては、
コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打ち抜
き、金型内でかしめて一体的に形成するコア積層方式
(自動積層方式)を採用する。
コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打ち抜
き、金型内でかしめて一体的に形成するコア積層方式
(自動積層方式)を採用する。
【0023】このプレス加工工程において、永久磁石1
1a,11bの埋設孔、中心孔12およびリベット14
用の孔を打ち抜き、図2に示すように、自動的にプレス
し、コアシート10aをかしめながら積層してロータコ
ア10を形成する。しかる後、永久磁石11a,11b
の孔に成形した低コストのフェライト磁石を埋設し、か
つ永久磁石11a,11bを扇の幅方向(ロータコア1
0の径方向)に磁化、着磁する。
1a,11bの埋設孔、中心孔12およびリベット14
用の孔を打ち抜き、図2に示すように、自動的にプレス
し、コアシート10aをかしめながら積層してロータコ
ア10を形成する。しかる後、永久磁石11a,11b
の孔に成形した低コストのフェライト磁石を埋設し、か
つ永久磁石11a,11bを扇の幅方向(ロータコア1
0の径方向)に磁化、着磁する。
【0024】なお、図2に示すように、ロータコア10
の両端部に蓋をした後、リベット14を通しかしめて当
該ロータコア10の製造が終了する。
の両端部に蓋をした後、リベット14を通しかしめて当
該ロータコア10の製造が終了する。
【0025】図1について追加的に説明すると、これ
は、永久磁石電動機が三相四極モータとした場合であ
り、24スロットのステータコア10にはU相、V相お
よびW相の電機子巻線が施されており、外径側の電機子
巻線がU相、内径側の電機子巻線がW相、その中間の電
機子巻線がV相になっているが、スロット数や電機子巻
線数が異なってもよい。
は、永久磁石電動機が三相四極モータとした場合であ
り、24スロットのステータコア10にはU相、V相お
よびW相の電機子巻線が施されており、外径側の電機子
巻線がU相、内径側の電機子巻線がW相、その中間の電
機子巻線がV相になっているが、スロット数や電機子巻
線数が異なってもよい。
【0026】ところで、前記断面扇状の永久磁石11
a,11bを中心孔12に近づけ、永久磁石11a,1
1bによる孤の中心角をより大きくすると、永久磁石1
1a,11bが断面扇状から円環に近づき、つまりその
端部が内側に入り、マグネットトルクを有効利用するこ
とにならない。
a,11bを中心孔12に近づけ、永久磁石11a,1
1bによる孤の中心角をより大きくすると、永久磁石1
1a,11bが断面扇状から円環に近づき、つまりその
端部が内側に入り、マグネットトルクを有効利用するこ
とにならない。
【0027】そこで、図3に示すように、この発明の変
形実施の形態のロータコア20は図1と同様に断面扇状
の永久磁石21a,21bを埋設しているが、この永久
磁石21a,21bによる孤の中心角を90度とし、か
つこの永久磁石21a,21bの一端部(ロータコア2
0の外周側の端部)を直線状に延ばす。なお、図3中、
図1と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。また、永久磁石21a,21bは図1に示す永久磁
石11a,11bに対応している。
形実施の形態のロータコア20は図1と同様に断面扇状
の永久磁石21a,21bを埋設しているが、この永久
磁石21a,21bによる孤の中心角を90度とし、か
つこの永久磁石21a,21bの一端部(ロータコア2
0の外周側の端部)を直線状に延ばす。なお、図3中、
図1と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。また、永久磁石21a,21bは図1に示す永久磁
石11a,11bに対応している。
【0028】この発明の変形実施の形態例によると、永
久磁石21a,21bが最大限まで中心孔12に近づ
き、またその分永久磁石21a,21bの端部が長くな
る。これにより、永久磁石21a,21bの量が多くな
り、マグネットトルクを十分に得ることができる。ま
た、永久磁石21a,21bの端部においては直線状で
あるため、隣接する異極の永久磁石21a,21bと永
久磁石21a,21bとが平行になり、結果、マグネッ
トトルクの有効利用が図られる。
久磁石21a,21bが最大限まで中心孔12に近づ
き、またその分永久磁石21a,21bの端部が長くな
る。これにより、永久磁石21a,21bの量が多くな
り、マグネットトルクを十分に得ることができる。ま
た、永久磁石21a,21bの端部においては直線状で
あるため、隣接する異極の永久磁石21a,21bと永
久磁石21a,21bとが平行になり、結果、マグネッ
トトルクの有効利用が図られる。
【0029】また、永久磁石21a,21bの形状が前
実施の形態と同様であることから、前記実施の形態と同
じ効果を奏することは明かである。すなわち、永久磁石
21aと永久磁石21bとの距離(橋絡部kの幅)がコ
アシートの厚さ以上(例えばその厚さの1倍から1.5
倍まで)とし、また永久磁石31a,31b,32a,
32bの端部からとロータコア30の外周までの距離を
コアシートの厚さ以上にしているからである。
実施の形態と同様であることから、前記実施の形態と同
じ効果を奏することは明かである。すなわち、永久磁石
21aと永久磁石21bとの距離(橋絡部kの幅)がコ
アシートの厚さ以上(例えばその厚さの1倍から1.5
倍まで)とし、また永久磁石31a,31b,32a,
32bの端部からとロータコア30の外周までの距離を
コアシートの厚さ以上にしているからである。
【0030】しかも、永久磁石21a,21bの磁石量
につては、前記実施の形態と同程度にすることが可能で
あり、つまりマグネットトルクの有効利用が可能であ
る。また、ロータコア20の外周と永久磁石21a,2
1bとの間の領域dがより広くなることからも、ステー
タコア20からの磁束の路(磁路)がより確保され、d
軸とq軸のインダクタンス差(Ld−Lq)の値が大き
くなり、リラクタンストルクの増大が図れる。
につては、前記実施の形態と同程度にすることが可能で
あり、つまりマグネットトルクの有効利用が可能であ
る。また、ロータコア20の外周と永久磁石21a,2
1bとの間の領域dがより広くなることからも、ステー
タコア20からの磁束の路(磁路)がより確保され、d
軸とq軸のインダクタンス差(Ld−Lq)の値が大き
くなり、リラクタンストルクの増大が図れる。
【0031】図4はこの発明の他の実施の形態を示す永
久磁石電動機の概略的平面図である。なお、図中、図1
と同一部分には同一符号を付して重複説明する。この永
久磁石電動機では、1極当りを断面円弧状の永久磁石を
多層構造とし、各極の断面円弧状の永久磁石を前述した
永久磁石と同じく、d軸に沿って半分に分割し、かつd
軸から所定距離離して配置する。
久磁石電動機の概略的平面図である。なお、図中、図1
と同一部分には同一符号を付して重複説明する。この永
久磁石電動機では、1極当りを断面円弧状の永久磁石を
多層構造とし、各極の断面円弧状の永久磁石を前述した
永久磁石と同じく、d軸に沿って半分に分割し、かつd
軸から所定距離離して配置する。
【0032】図4において、この永久磁石電動機のロー
タコア30は、1極当りを当該極の中心であるd軸から
所定間隔離した2群の断面円弧状の永久磁石31a,3
1b,32a,32bで構成し、かつ2層構造としてい
る。この場合、2群の断面円弧状の永久磁石31a,3
1b,32a,32bを当該中心孔12に向けて反った
弧に沿って埋設し、つまり永久磁石31a,31bは同
じ孤に沿っており、永久磁石32a,32bはその孤の
内側となる同じ孤に沿っている。そして、永久磁石電動
機が三相四極モータであれば、永久磁石31a,31
b,32a,32bを1極として円周方向に4組配置
し、かつ隣接する極の永久磁石31a,31b,32
a,32bを異極に埋設する。
タコア30は、1極当りを当該極の中心であるd軸から
所定間隔離した2群の断面円弧状の永久磁石31a,3
1b,32a,32bで構成し、かつ2層構造としてい
る。この場合、2群の断面円弧状の永久磁石31a,3
1b,32a,32bを当該中心孔12に向けて反った
弧に沿って埋設し、つまり永久磁石31a,31bは同
じ孤に沿っており、永久磁石32a,32bはその孤の
内側となる同じ孤に沿っている。そして、永久磁石電動
機が三相四極モータであれば、永久磁石31a,31
b,32a,32bを1極として円周方向に4組配置
し、かつ隣接する極の永久磁石31a,31b,32
a,32bを異極に埋設する。
【0033】なお、永久磁石31aと永久磁石31bと
の距離および永久磁石32aと永久磁石32bとの距離
は、コアシートの厚さ以上(例えばその厚さの1倍から
1.5倍まで)とし、また、永久磁石31a,31b,
32a,32bの端部からとロータコア30の外周まで
の距離をコアシートの厚さ以上にする。
の距離および永久磁石32aと永久磁石32bとの距離
は、コアシートの厚さ以上(例えばその厚さの1倍から
1.5倍まで)とし、また、永久磁石31a,31b,
32a,32bの端部からとロータコア30の外周まで
の距離をコアシートの厚さ以上にする。
【0034】この発明の他の実施の形態によると、前実
施の形態と同様に、ロータコア30の内周部と外周部と
を連結し、つまり橋絡部kを形成することから、ロータ
コア30の機械的強度(特に回転時の強度)の向上を図
ることができる。
施の形態と同様に、ロータコア30の内周部と外周部と
を連結し、つまり橋絡部kを形成することから、ロータ
コア30の機械的強度(特に回転時の強度)の向上を図
ることができる。
【0035】また、永久磁石31a,31b,32a,
32bを円弧状としていることから、かしめ部13を形
成し、かつリベット14を通すことができ、つまりコア
シート変形を防止し、かつ機械的強度をより高める効果
がある。さらに、永久磁石31a,31b,32a,3
2bが多層構造であることから、磁石の量を多くしてマ
グネットトルクを上げ、ステータコア1からの磁束の路
(磁路)を確保することができるため、リラクタンスト
ルクを有効利用することができる。
32bを円弧状としていることから、かしめ部13を形
成し、かつリベット14を通すことができ、つまりコア
シート変形を防止し、かつ機械的強度をより高める効果
がある。さらに、永久磁石31a,31b,32a,3
2bが多層構造であることから、磁石の量を多くしてマ
グネットトルクを上げ、ステータコア1からの磁束の路
(磁路)を確保することができるため、リラクタンスト
ルクを有効利用することができる。
【0036】なお、前述したロータコア10,20,3
0をDCブラシレスモータに利用し、例えば空気調和機
のコンプレッサ等に適用すれば、空気調和機の性能アッ
プ、信頼性の向上が図れる。
0をDCブラシレスモータに利用し、例えば空気調和機
のコンプレッサ等に適用すれば、空気調和機の性能アッ
プ、信頼性の向上が図れる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この永久磁石電動
機の請求項1記載の発明によると、ステータコア内に磁
石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁
石電動機において、前記ロータコアの1極当りを当該極
の中心であるd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇
状の永久磁石で構成し、かつこの2つの断面扇状の永久
磁石を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前
記2つの断面扇状の永久磁石を前記ロータコアの円周方
向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなるので、各極の
中心部に橋絡部(ロータコアの内周部と外周部とを連結
する部分)を形成することから、回転時の機械的強度の
向上を図ることができ、ひいてはモータの信頼性を高め
ることができる。また、ステータコアからの磁束の路
(磁路)を確保してリラクタストルクの増大を図り、マ
グネットトルクとともに、リラクタンストルクの有効利
用が可能であるという効果がある。
機の請求項1記載の発明によると、ステータコア内に磁
石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁
石電動機において、前記ロータコアの1極当りを当該極
の中心であるd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇
状の永久磁石で構成し、かつこの2つの断面扇状の永久
磁石を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前
記2つの断面扇状の永久磁石を前記ロータコアの円周方
向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなるので、各極の
中心部に橋絡部(ロータコアの内周部と外周部とを連結
する部分)を形成することから、回転時の機械的強度の
向上を図ることができ、ひいてはモータの信頼性を高め
ることができる。また、ステータコアからの磁束の路
(磁路)を確保してリラクタストルクの増大を図り、マ
グネットトルクとともに、リラクタンストルクの有効利
用が可能であるという効果がある。
【0038】請求項2記載の発明によると、ステータコ
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極当り
をd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁
石で構成し、かつ該断面扇状の端部を前記ロータコアの
外周方向に直線状に延ばすとともに、この2つの断面扇
状の永久磁石を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋
設し、前記2つの断面扇状の永久磁石を前記ロータコア
の円周方向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなるの
で、各極の中心部に橋絡部(ロータコアの内周部と外周
部とを連結する部分)を形成することから、回転時の機
械的強度の向上を図ることができ、ひいてはモータの信
頼性を高めることができる。また、ステータコアからの
磁束の路(磁路)の領域をより広く確保してリラクタス
トルクの増大を図り、マグネットトルクとともに、リラ
クタンストルクの有効利用が可能であるという効果があ
る。
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極当り
をd軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁
石で構成し、かつ該断面扇状の端部を前記ロータコアの
外周方向に直線状に延ばすとともに、この2つの断面扇
状の永久磁石を当該中心孔に向けて反った弧に沿って埋
設し、前記2つの断面扇状の永久磁石を前記ロータコア
の円周方向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなるの
で、各極の中心部に橋絡部(ロータコアの内周部と外周
部とを連結する部分)を形成することから、回転時の機
械的強度の向上を図ることができ、ひいてはモータの信
頼性を高めることができる。また、ステータコアからの
磁束の路(磁路)の領域をより広く確保してリラクタス
トルクの増大を図り、マグネットトルクとともに、リラ
クタンストルクの有効利用が可能であるという効果があ
る。
【0039】請求項3記載の発明によると、請求項1ま
たは2において、前記断面扇状の永久磁石と中心孔との
間の領域にはかしめ部を形成し、前記ロータコアの外周
と前記断面扇状の永久磁石との間の領域にはリベットを
通してなるので、請求項1または2の効果に加え、コア
シートの変形を防止し、機械的強度をより高めることが
できるという効果がある。
たは2において、前記断面扇状の永久磁石と中心孔との
間の領域にはかしめ部を形成し、前記ロータコアの外周
と前記断面扇状の永久磁石との間の領域にはリベットを
通してなるので、請求項1または2の効果に加え、コア
シートの変形を防止し、機械的強度をより高めることが
できるという効果がある。
【0040】請求項4記載の発明によると、前記1極を
構成する2つの永久磁石の間隔を当該コアシートの厚さ
の1倍ないし1.5倍として橋絡部としているので、請
求項1または2の効果に加え、橋絡部としては機械的強
度の面で必要十分であり、しかもその橋絡部の幅が狭い
ことから、当該極の磁石量に影響を及ぼすこともなく、
つまりマグネットトルクへの影響もほとんどないという
効果がある。
構成する2つの永久磁石の間隔を当該コアシートの厚さ
の1倍ないし1.5倍として橋絡部としているので、請
求項1または2の効果に加え、橋絡部としては機械的強
度の面で必要十分であり、しかもその橋絡部の幅が狭い
ことから、当該極の磁石量に影響を及ぼすこともなく、
つまりマグネットトルクへの影響もほとんどないという
効果がある。
【0041】請求項5記載の発明によると、ステータコ
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極当り
を多層構造とした断面円弧状の永久磁石で構成し、かつ
この各層の断面円弧状の永久磁石をd軸から所定間隔離
した2つで構成するとともに、該多層構造とした2つの
断面円弧状の永久磁石を当該中心孔に向けて反った弧に
沿って埋設し、前記多層構造とした2つの断面円弧状の
永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だけ
等間隔に埋設してなるので、マグネットトルクととも
に、リラクタンストルクの有効利用が図れるとともに、
回転時の機械的強度の向上を図ることができ、ひいては
モータの信頼性を高めることができるという効果があ
る。
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極当り
を多層構造とした断面円弧状の永久磁石で構成し、かつ
この各層の断面円弧状の永久磁石をd軸から所定間隔離
した2つで構成するとともに、該多層構造とした2つの
断面円弧状の永久磁石を当該中心孔に向けて反った弧に
沿って埋設し、前記多層構造とした2つの断面円弧状の
永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だけ
等間隔に埋設してなるので、マグネットトルクととも
に、リラクタンストルクの有効利用が図れるとともに、
回転時の機械的強度の向上を図ることができ、ひいては
モータの信頼性を高めることができるという効果があ
る。
【0042】請求項6記載の発明によると、請求項5に
おいて、前記断面円弧状の永久磁石のうち前記中心孔に
最も近い永久磁石と同中心孔との間の領域にはかしめ部
を形成し、前記ロータコアの外周と前記断面円弧状の永
久磁石のうち前記ロータコアの外周に最も近い永久磁石
との間の領域にはリベットを通してなるので、請求項5
の効果に加え、コアシートの変形を防止し、機械的強度
をより高めることができるという効果がある。
おいて、前記断面円弧状の永久磁石のうち前記中心孔に
最も近い永久磁石と同中心孔との間の領域にはかしめ部
を形成し、前記ロータコアの外周と前記断面円弧状の永
久磁石のうち前記ロータコアの外周に最も近い永久磁石
との間の領域にはリベットを通してなるので、請求項5
の効果に加え、コアシートの変形を防止し、機械的強度
をより高めることができるという効果がある。
【0043】請求項7記載の発明によると、請求項5に
おいて、前記d軸から所定間隔離した断面円弧状の永久
磁石の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5
倍として橋絡部としているので、請求項5の効果に加
え、橋絡部としては機械的強度の面で必要十分であり、
しかもその橋絡部の幅が狭いことから、当該極の磁石量
に影響を及ぼすこともなく、つまりマグネットトルクへ
の影響もほとんどないという効果がある。
おいて、前記d軸から所定間隔離した断面円弧状の永久
磁石の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5
倍として橋絡部としているので、請求項5の効果に加
え、橋絡部としては機械的強度の面で必要十分であり、
しかもその橋絡部の幅が狭いことから、当該極の磁石量
に影響を及ぼすこともなく、つまりマグネットトルクへ
の影響もほとんどないという効果がある。
【0044】請求項8記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6または7における永久磁石はフェラ
イト磁石であるので、請求項1,2,3,4,5,6ま
たは7の効果に加え、希土類磁石等の高価な材料を使用
しなくとも、必要なマグネットトルクおよびリラクタン
ストルクを得ることが可能になるため、低コストで高効
率のモータを実現することができるという効果がある。
2,3,4,5,6または7における永久磁石はフェラ
イト磁石であるので、請求項1,2,3,4,5,6ま
たは7の効果に加え、希土類磁石等の高価な材料を使用
しなくとも、必要なマグネットトルクおよびリラクタン
ストルクを得ることが可能になるため、低コストで高効
率のモータを実現することができるという効果がある。
【0045】請求項9記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6,7または8におけるロータコアを
組み込んでDCブラシレスモータとしてなるので、請求
項1,2,3,4,5,6,7または8の効果に加え、
例えば空気調和機のコンプレッサ等のモータに適用すれ
ば、空気調和機の性能アップ、信頼性の向上が図られ、
さらには低コスト化が図れるという効果がある。
2,3,4,5,6,7または8におけるロータコアを
組み込んでDCブラシレスモータとしてなるので、請求
項1,2,3,4,5,6,7または8の効果に加え、
例えば空気調和機のコンプレッサ等のモータに適用すれ
ば、空気調和機の性能アップ、信頼性の向上が図られ、
さらには低コスト化が図れるという効果がある。
【図1】この発明の実施の形態を説明するための永久磁
石電動機の概略的平面図。
石電動機の概略的平面図。
【図2】図1に示す永久磁石電動機を構成するロータコ
アの概略的断面図。
アの概略的断面図。
【図3】この発明の変形実施の形態を説明するための永
久磁石電動機の概略的平面図。
久磁石電動機の概略的平面図。
【図4】この発明の他の実施の形態を説明するための永
久磁石電動機の概略的平面図。
久磁石電動機の概略的平面図。
【図5】従来の永久磁石電動機を説明するための概略的
平面図。
平面図。
1 ステータコア10,20,30 ロータコア(磁石
埋込型界磁鉄心) 11a,11b,21a,21b,31a,31b,3
2a,32b 永久磁石(ロータコア10の) 12 中心孔(シャフト用) 13 かしめ部 14 リベット a,c,d 領域 k 橋絡部
埋込型界磁鉄心) 11a,11b,21a,21b,31a,31b,3
2a,32b 永久磁石(ロータコア10の) 12 中心孔(シャフト用) 13 かしめ部 14 リベット a,c,d 領域 k 橋絡部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥寺 浩之 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 河西 宏治 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内
Claims (9)
- 【請求項1】 ステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアの1極当りを当該極の中心であるd
軸から所定間隔離した2つの同形断面扇状の永久磁石で
構成し、かつ該2つの断面扇状の永久磁石を当該中心孔
に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面扇状
の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だ
け等間隔に埋設してなることを特徴とする永久磁石電動
機。 - 【請求項2】 ステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアの1極当りをd軸から所定間隔離し
た2つの同形断面扇状の永久磁石で構成し、かつ該断面
扇状の端部を前記ロータコアの外周方向に直線状に延ば
すとともに、該2つの断面扇状の永久磁石を当該中心孔
に向けて反った弧に沿って埋設し、前記2つの断面扇状
の永久磁石を前記ロータコアの円周方向に当該極数分だ
け等間隔に埋設してなることを特徴とする永久磁石電動
機。 - 【請求項3】 前記断面扇状の永久磁石と中心孔との間
の領域にはかしめ部を形成し、前記ロータコアの外周と
前記断面扇状の永久磁石との間の領域にはリベットを通
してなる請求項1または2記載の永久磁石電動機。 - 【請求項4】 前記1極を構成する2つの永久磁石の間
隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし1.5倍として
橋絡部としている請求項1または2記載の永久磁石電動
機。 - 【請求項5】 ステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアの1極当りを多層構造とした断面円
弧状の永久磁石で構成し、かつ該各層の断面円弧状の永
久磁石をd軸から所定間隔離した2つで構成するととも
に、該多層構造とした2つの断面円弧状の永久磁石を当
該中心孔に向けて反った弧に沿って埋設し、前記多層構
造とした2つの断面円弧状の永久磁石を前記ロータコア
の円周方向に当該極数分だけ等間隔に埋設してなること
を特徴とする永久磁石電動機。 - 【請求項6】 前記断面円弧状の永久磁石のうち前記中
心孔に最も近い永久磁石と同中心孔との間の領域にはか
しめ部を形成し、前記ロータコアの外周と前記断面円弧
状の永久磁石のうち前記ロータコアの外周に最も近い永
久磁石との間の領域にはリベットを通してなる請求項5
記載の永久磁石電動機。 - 【請求項7】 前記d軸から所定間隔離した断面円弧状
の永久磁石の間隔を当該コアシートの厚さの1倍ないし
1.5倍として橋絡部としている請求項5記載の永久磁
石電動機。 - 【請求項8】 前記永久磁石はフェライト磁石である請
求項1,2,3,4,5,6または7記載の永久磁石電
動機。 - 【請求項9】 前記ロータコアを組み込んでDCブラシ
レスモータとしてなる請求項1,2,3,4,5,6,
7または8記載の永久磁石電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100200A JPH11285186A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 永久磁石電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10100200A JPH11285186A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 永久磁石電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11285186A true JPH11285186A (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=14267671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10100200A Withdrawn JPH11285186A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 永久磁石電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11285186A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001314052A (ja) * | 2000-02-25 | 2001-11-09 | Nissan Motor Co Ltd | 同期電動機のロータ構造 |
WO2003003540A1 (fr) * | 2001-06-28 | 2003-01-09 | Hebin Bai | Generateur a aimants permanents possedant un pont electrique |
US6853106B2 (en) | 2000-06-02 | 2005-02-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Brushless motor |
US7482724B2 (en) | 2004-02-05 | 2009-01-27 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Ipm electric rotating machine |
JP2009153352A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Aichi Elec Co | 永久磁石回転機 |
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