JPH11243653A - 永久磁石電動機 - Google Patents

永久磁石電動機

Info

Publication number
JPH11243653A
JPH11243653A JP10057532A JP5753298A JPH11243653A JP H11243653 A JPH11243653 A JP H11243653A JP 10057532 A JP10057532 A JP 10057532A JP 5753298 A JP5753298 A JP 5753298A JP H11243653 A JPH11243653 A JP H11243653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
permanent magnets
rotor core
triangle
permanent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10057532A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Narita
憲治 成田
Hiroyuki Okudera
浩之 奥寺
Koji Kasai
宏治 河西
Yoshifumi Fukuda
好史 福田
Takashi Suzuki
孝史 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu General Ltd
Original Assignee
Fujitsu General Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu General Ltd filed Critical Fujitsu General Ltd
Priority to JP10057532A priority Critical patent/JPH11243653A/ja
Publication of JPH11243653A publication Critical patent/JPH11243653A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石電動機において、マグネットトルク
およびリラクタンストルクを有効利用し、かつ低製造コ
スト化を図る。 【解決手段】 インナーロータ型の永久磁石電動機にお
いて、ロータコア10の1極を3個の永久磁石11,1
2,13で構成するとともに、この3個の永久磁石を中
心孔14に頂点を向けた三角形の各辺に沿って埋設し、
かつこの3個の永久磁石11,12,13を4極分だけ
ロータコア10の円周方向に等間隔に埋設する。この永
久磁石11,12,13の両端側には磁束の短絡、漏洩
を防止するためのフラックスバリア16a,16b,1
7a,17b,18a,18bを形成する。また、三角
形の両辺に沿った永久磁石11,12とその底辺に沿っ
た永久磁石13との間を所定値だけ開け、ステータコア
1からの磁束の路(磁路)を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンプレッサ等に
用いるインナーロータ型の永久磁石電動機に係り、特に
詳しくはリラクンストルクを有効利用して高効率化を図
り、かつ低コスト化を実現する永久磁石電動機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この永久磁石電動機のインナーロータは
磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)に永久磁石を埋設
し、例えば1極当り1個の永久磁石をコロータア外径に
沿って円周方向に極数分だけ等間隔に配置し、かつそれ
ら隣接する永久磁石を異極とする。
【0003】ここで、永久磁石による空隙部(ステータ
コアの歯と永久磁石との間)の磁束分布が正弦波状にな
っているものとすると、永久磁石電動機のトルクTはT
=Pn{Φa・Ia・cosβ−0.5(Ld−Lq)
・I・sin2β}で表される。なお、Tは出力トル
ク、Φaはd,q座標軸上の永久磁石による電機子鎖交
磁束、Ld,Lqはd,q軸インダクタンス、Iaは
d,q座標軸上の電機子電流の振幅、βはd,q座標軸
上の電機子電流のq軸からの進み角、Pnは極対数であ
る。前記数式において、第1項は永久磁石によるマグネ
ットトルクであり、第2の2項はd軸インダクタンスと
g軸インダクタンスとの差によって生じるリラクタンス
トルクである。なお、詳しくは、T.IEE Japa
n,Vol.117―D,No7,1997の論文を参
照されたい。
【0004】また、前記論文によると、各極の永久磁石
を多層構造とすることにより、リラクタンストルクを有
効利用することが記載されている。例えば、図6に示す
ように、ステータコア1内のロータコア2は断面円弧状
の永久磁石3,4を1極当り2個配置し、つまり2層構
造になっている。これは1層の場合と比較して、d軸イ
ンダクタンスLdに対して、q軸インダクタンスLqが
大幅に大きくなり、これにより前記数式におけるパラメ
ータのインダクタンス差(Ld−Lq)の値が大きく、
結果モータトルクTが大きくなる。このように、リラク
タンストルクを有効利用すれば、モータトルクTの増大
を図ることができる。詳細は、前記論文を参照された
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記永久磁石
電動機においては、マグネットトルクおよびリラクタン
ストルクの両方を利用し、しかもリラクタンストルクを
増大することができるが、永久磁石3,4が断面円弧状
であり、また永久磁石3,4の大きさが異なるため、永
久磁石3,4の製造コストが高く、ひいては永久磁石電
動機の高コスト化が避けられないという欠点がある。す
なわち、永久磁石3,4の側面を曲線加工(研磨)しな
ければならず、かつ2種類の永久磁石3,4の金型を必
要とするからである。
【0006】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は永久磁石の低製造コスト化を図り、特
にリラクタンストルクを有効利用し、低コスト化および
高効率化を図ることができるようにした永久磁石電動機
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はロータコアを内部に有する永久磁石電動
機において、前記ロータコアの1極当りの永久磁石を複
数個で構成するとともに、ロータコアには同数の永久磁
石収納用の孔を設け、該複数個の永久磁石を前記ロータ
コアの中心孔に頂点を向けた三角形の辺に沿って埋設
し、該複数の永久磁石を当該極数分だけ前記ロータコア
の円周方向に等間隔に埋設してなることを特徴としてい
る。
【0008】この発明はステータコア内に磁石埋込型界
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアの1極当りの永久磁石を3個で
構成するとともに、該3個の永久磁石を前記ロータコア
の中心孔に頂点を向けた三角形の各辺に沿って埋設し、
該3個の永久磁石を当該極数分だけ前記ロータコアの円
周方向に等間隔に埋設し、前記永久磁石の両端側にフラ
ックスバリアを形成してなることを特徴としている。
【0009】この場合、前記各永久磁石は所定厚さの板
状で、かつ同一形状であり、該永久磁石の磁化方向を広
い側面に直角とし、前記三角形の両辺に沿った永久磁石
の内側面と同三角形の底辺に沿った永久磁石の外側面と
を同極にするとともに、当該極数を構成する磁極の隣接
同士が異極になるようにするとよい。前記同三角形の両
辺に沿った永久磁石と同三角形の底辺に沿った永久磁石
との間を当該コアシートの厚さ(1枚の厚さ)以上、当
該ステータコアの歯幅以下として前記ステータコアから
の磁束の磁路を確保するようにするよい。前記三角形の
両辺に沿った永久磁石(前記ロータコアの外径から内径
に延びた永久磁石)の両端部の近傍には橋絡部を形成す
るようにするとよい。
【0010】前記各永久磁石の一側面の両隅を面とり
し、かつ該各永久磁石の面とりした側面を前記ロータコ
アの内周側としてなるようにするとよい。前記永久磁石
はフェライト磁石であり、該フェライト磁石によって囲
まれた領域(前記三角形の内側領域)にはカシメピンを
通してなるとよい。前記ロータコアを組み込んでDCブ
ラシレスモータとすると好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図5を参照して詳しく説明する。この発明の永
久磁石電動機は、インナーコアに埋設する永久磁石の断
面を長方形(板状)とし、またその板状の永久磁石を同
一形状とすれば、永久磁石の製造コストの低下が図れ、
その永久磁石を1極当り複数個として三角形の辺に沿っ
て配置すれば、ステータコアからの磁束の磁路を確保し
てリラクタンストルクの増大が図れるだけなく、マグネ
ットトルクもとれることに着目したものである。
【0012】そのため、図1および図2示すように、こ
の三相四極の永久磁石電動機のロータコア(磁石埋込型
界磁鉄心;以下コアと記す)10は、1極当り3個ずつ
断面長方形の永久磁石(所定厚さの板状永久磁石)1
1,12,13を三角形の辺に沿って埋設している。こ
の場合、三角形は例えば二等辺三角形で、その頂角を中
心孔(シャフト用孔)14に向け、底辺をコア外径側と
しており、永久磁石11,12の配置は鈍角をなし、永
久磁石11,13の配置および永久磁石12,13の配
置は鋭角(同じ角)をなす。換言すれば、永久磁石1
1,12は開いたV字の形状に埋設され、永久磁石13
はコア10の外周に沿って埋設されている。永久磁石1
1と永久磁石13および永久磁石12と永久磁石13と
の間は、コアシート10aの厚さ(1枚の厚さ)以上、
ステータコア1の歯幅以下に離す(一例として1mm以
上の間隔とする)。
【0013】各永久磁石11,12,13の磁化方向は
広い側面方向(つまり厚さ方向)に行い、永久磁石1
1,12の内側面と永久磁石の外側面が同極(N極ある
いはS極)になるように行う。また、永久磁石11,1
2,13を1極として等間隔に4極分を配置するととも
に、これら永久磁石と隣接する極(4極)の永久磁石1
1,12,13は異極になるように着磁を行う。各永久
磁石11,12,13によって囲まれた領域(三角形の
内側領域;例えば中心)にはカシメピン15が貫通し、
積層した複数のコアシート10aを固定している。な
お、1極当り3個の永久磁石11,12,13を用いて
いるが、これに限らず、つまり3個以上の板状の永久磁
石を用いるようにしてもよい。
【0014】図3および図4を参照して具体的に説明す
る。なお、図中、図1と同一部分および相当部分には同
一符号を付して重複説明を省略する。また、この永久磁
石電動機は24スロットのステータコア1に三相(U
相、V相およびW相)の電機子巻線を有し、例えば外径
側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、その中間の巻線
をV相としていているが、スロット数や電機子巻線数が
異なっていてもよい。ステータコア1内のロータコア1
0の各極は全く同一形状の永久磁石11,12,13で
構成する。各永久磁石11,12,13の両端側には磁
束の短絡、漏洩を防止するためのフラックスバリア用の
孔16a,16b,17a,17b,18a,18bを
設ける一方、永久磁石11の端部と永久磁石12の端部
との間には橋絡部aを設け、永久磁石11とコア10の
外周との間には橋絡部bを設け、永久磁石12とコア1
0の外周との間には橋絡部cを設ける。
【0015】図4の部分拡大図からも明かなように、各
永久磁石11,12,13は断面長方形の同一形状であ
り、少なくとも一側面側の両隅を所定に(例えばC1だ
け)面とりしてある。また、各永久磁石11,12,1
3の埋設に際し、永久磁石11,12については面とり
した側面を外向きとし(コア10の内周側とし)、永久
磁石13については面とりした側面が内向きとしている
(コア10の内周側としている)。すなわち、永久磁石
11,12,13の形状を同一として1つの金型で済ま
せるためである。また、永久磁石11,12と中心孔1
4との距離をできるだけ大きくし、その孔14にシャフ
トを圧入した際にその部分が変形したり、切れるのを防
ぐためである。さらに、永久磁石11,12と永久磁石
13との距離をできるだけ大きくし、つまりステータコ
ア1からの磁束の路(磁路)を十分に確保し、後述する
q軸インダクタンスの増大に寄与するからである。
【0016】フラックスバリア用の孔16a,17a
は、強度補強のための橋絡部a(図4参照)を形成する
ように(つながらないように)、かつ中心孔14までの
距離を考慮し、中心孔14に沿った形(例えばほぼ三角
形)になるように形成している。同様に、フラックスバ
リア用の孔16b,17bはコア10の外径方向に延び
る形(例えばほぼ長方形)であるが、コア10の外周ま
での距離を考慮するとともに、永久磁石11,12との
間(強度補強のための橋絡部b,c;図4参照)の距離
を考慮し、その外周に沿った形になるように形成してい
る。フラックスバリア用の孔18a,18bは、永久磁
石13がコア10の外周に沿って配置されることから、
その外周までの距離を考慮し、かつ永久磁石13の面と
り角度を考慮し、その外周に沿った形(例えばほぼ三角
形)になるように形成している。
【0017】図5は、前記構成の永久磁石電動機につい
て、磁気ベクトルのシュミレーションを行った結果を模
式的に示したものである。なお、図5は図3と同一であ
ることから、部分的に符号を付して他の符号を省略し、
また電機子巻線についても部分的にだけ表している。磁
気ベクトルのシュミレーションの結果によると、各永久
磁石11,12,13の配置による磁束(図5の波線矢
印参照)dの発生からも、マグネットトルクの有効利用
が従来と同等あるいはそれ以上可能であることの確証を
得ることができ、永久磁石11,12,13として希土
類磁石を用いずとも、フェライト磁石で必要なマグネッ
トトルクの発生を見ることができる。また、ステータコ
ア1からの磁束の路(磁路;図5の実線矢印参照)eに
対して永久磁石11,12,13の介在しない領域が存
在し、しかもその幅をステータコア1の歯幅とすること
により、q軸インダクタンスを大きくすることができ、
ひいてはd軸とq軸のインダクタンス差が大きくなり、
当該モータのリラクタンストルクの増大が従来と同等あ
るいはそれ以上可能であることの確証を得ることができ
る。
【0018】このように、1極当り3個の板状の永久磁
石11,12,13を三角形の辺に沿って配置し、また
フラックスバリア用の孔16a,16b,17a,17
b,18a,18bを適切に設けることにより、マグネ
ットトルクおよびリラクタンストルクを有効利用するこ
とができる。また、磁束の短絡、漏洩を防止することが
でき、ひいてはモータの高効率が図れ、しかも安価なフ
ェライト磁石を用いることにより、コスト低下が図れ
る。
【0019】さらに、板状の永久磁石11,12,13
は直線加工(研磨)でよいことから、製造コストが易
く、また安価なフェライト磁石を用いることで低コスト
が図れ、しかも各永久磁石11,12,13を同一形状
としたことにより、金型が1つでよく、つまり製造コス
トがより安価になり、ひいては低コストで高効率のモー
タを実現することができる。さらにまた、永久磁石1
1,12の両端部側には橋絡部a,b,cを設けている
ことから、コアシート10aの破損もなく、またカシメ
ピン15を十分に通せることから、ロータコア10の歪
みもなく、ひいては故障等の原因の発生も防止すること
ができる。
【0020】ところで、ロータコア10の製造において
は、コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打
ち抜き、金型内でカシメピン15を貫通してかしめて一
体的に形成するコア積層方式(自動積層方式)を採用す
る。
【0021】このプレス加工工程では、中心孔14、カ
シメピン15、永久磁石11の孔、フラックスバリア用
の孔16a,16b、永久磁石12の孔、フラックスバ
リア用の孔17a,17b、永久磁石13の孔およびフ
ラックスバリア用の孔18a,18bを打ち抜くが、永
久磁石11の孔とフラックスバリア用の孔16a,16
b、永久磁石12の孔とフラックスバリア用の孔17
a,17b、永久磁石13の孔とフラックスバリア用の
孔18a,18bはそれぞれ1つの孔として打ち抜く。
そして、図2に示すように、自動的にプレス、積層した
コアシート10aをカシメピン15でかしめた後、永久
磁石11,12,13の孔にフェライト磁石等を収納し
て蓋をし、かつ永久磁石11,12,13を着磁する。
【0022】このように、既に利用されている自動積層
方式によってロータコア10を製造することができるこ
とから、製造能率を落とすことなく、つまりコスト的に
は従来と変わらず、コストアップにならずに済む。ま
た、前述により形成されるロータコア10を組み込んで
DCブラシレスモータとし、空気調和機の圧縮機モータ
等として利用すれば、空気調和機のコスト低下を図るこ
とができ、しかも空気調和機の性能アップ(運転効率の
上昇、振動や騒音の低下)を図ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この永久磁石電動
機の請求項1記載の発明によると、ロータコアを内部に
有する永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極
当りの永久磁石を複数個で構成するとともに、この複数
個の永久磁石を前記ロータコアの中心孔に頂点を向けた
三角形の辺に沿って埋設し、この複数の永久磁石を当該
極数分だけ前記ロータコアの円周方向に等間隔に埋設し
てなるので、当該ステータコアからの磁束の路(磁路)
を確保することが可能であり、ひいてはd軸とq軸のイ
ンダクタンス差を大きくしてリラクタンストルクの増大
を図り、リラクタンストルクを有効利用することができ
る。しかも、1極当り複数個の永久磁石を用いることか
ら、マグネットトルクの有効利用の効果もあり、ひいて
は当該モータの高効率化を図ることにもなる。
【0024】請求項2記載の発明によると、ステータコ
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアの1極当り
の永久磁石を3個で構成するとともに、この3個の永久
磁石を前記ロータコアの中心孔に頂点を向けた三角形の
各辺に沿って埋設し、この3個の永久磁石を当該極数分
だけ前記ロータコアの円周方向に等間隔に埋設し、前記
永久磁石の両端側にフラックスバリアを形成してなるの
で、当該ステータコアからの磁束の路(磁路)を確保す
ることが可能であり、つまりd軸とq軸のインダクタン
ス差を大きくしてリラクタンストルクの増大を図り、リ
ラクタンストルクを有効利用することができる。また、
1極当り3個の永久磁石を用いることから、マグネット
トルクの有効利用の効果もあり、しかもフラックスバリ
アによって磁束の短絡、漏洩を防止することができる効
果があり、ひいては当該モータの高効率化を図ることに
もなる。
【0025】請求項3記載の発明によると、請求項1ま
たは2における各永久磁石は、所定厚さの板状で、かつ
同一形状であり、この永久磁石の磁化方向を広い側面に
直角とし、前記三角形の両辺に沿った永久磁石の内側面
と同三角形の底辺に沿った永久磁石の外側面とを同極に
するとともに、当該極数を構成する磁極の隣接同士が異
極になるようにしたので、請求項1または2の効果に加
え、永久磁石の製造コストが安価に済み、しかも同一形
状の永久磁石を製造すればよいことから、金型が1つで
よく、つまり永久磁石の製造コストがより安価になると
いう効果がある。
【0026】請求項4記載の発明によると、請求項1,
2または3において前記同三角形の両辺に沿った永久磁
石と同三角形の底辺に沿った永久磁石との間を当該コア
シートの厚さ(1枚の厚さ)以上、当該ステータコアの
歯幅以下として前記ステータコアからの磁束の磁路を確
保するようにしたので、請求項1,2または3の効果に
加え、当該ステータコアからの磁束の路(磁路)を十分
に確保することができ、つまりd軸とq軸のインダクタ
ンス差を大きくしてリラクタンストルクの増大を確実に
図り、その結果、リラクタンストルクを確実に有効利用
することができるという効果がある。
【0027】請求項5記載の発明によると、請求項1,
2,3または4において前記三角形の両辺に沿った永久
磁石の両端部の近傍には橋絡部を形成するようにしたの
で、請求項1,2,3または4の効果に加え、当該コア
シートの強度を高めることができ、ひいてはロータコア
の不良を防止することができるという効果がある。
【0028】請求項6記載の発明によると、請求項3,
4または5において前記各永久磁石の一側面の両隅を面
とりし、かつこの各永久磁石の面とりした側面を前記ロ
ータコアの内周側としてなるようにしたので、請求項
3,4または5の効果に加え、シャフト用の中心孔にシ
ャフトを装着した際、当該コアシートの部分が変形した
り、切れるのを防ぐことができ、ひいては当該モータ製
造の歩留まりを高めることにもなるという効果がる。
【0029】請求項7記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5または6における永久磁石はフェライト
磁石であり、このフェライト磁石によって囲まれた領域
(前記三角形の内側領域)にはカシメピンを通してなる
ので、請求項1,2,3,4,5または6の効果に加
え、希土類磁石より安価に済み、つまり当該モータの低
コスト化を図ることができる。また、カシメピンを適切
に配置することで当該コアシートを適切に固定すること
ができ、ひいては当該モータの高精度化の向上を図るこ
とができるという効果がある。
【0030】請求項8記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6または7においてロータコアを組み
込んでDCブラシレスモータとしたので、請求項1,
2,3,4,5,6または7の効果に加え、そのDCブ
ラシレスモータを空気調和機等のコンプレッサ等に用い
れば、コストをアップすることなく、空気調和機等の機
器の性能アップ(運転効率の上昇、トルクの増加)を図
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す永久磁石電動機の
概略的平面図。
【図2】図1に示す永久磁石電動機を構成するロータコ
アの概略的断面図。
【図3】この発明の実施の形態を具体的に示す永久磁石
電動機の概略的平面図。
【図4】図3に示す永久磁石電動機を構成するロータコ
アの概略的拡大平面図。
【図5】図3に示す永久磁石電動機の磁界解析結果の概
略的模式図。
【図6】従来の永久磁石電動機ロータの概略的平面図。
【符号の説明】
1 ステータコア 10 ロータコア(磁石埋込型界磁鉄心) 10a コアシート 11,12,13 永久磁石(板状のフェライト磁石) 14 中心孔(シャフト用) 15 カシメピン 16a,16b,17a,17b,18a,18b 孔
(フラックスバリア用) a,b,c 橋絡部 d 磁束(ロータコア10からの) e 磁路(ステータコア1からの磁束の路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 好史 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 鈴木 孝史 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータコアを内部に有する永久磁石電動
    機において、前記ロータコアの1極当りの永久磁石を複
    数個で構成するとともに、ロータコアには同数の永久磁
    石収納用の孔を設け、該複数個の永久磁石を前記ロータ
    コアの中心孔に頂点を向けた三角形の辺に沿って埋設
    し、該複数の永久磁石を当該極数分だけ前記ロータコア
    の円周方向に等間隔に埋設してなることを特徴とする永
    久磁石電動機。
  2. 【請求項2】 ステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
    (ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
    て、前記ロータコアの1極当りの永久磁石を3個で構成
    するとともに、該3個の永久磁石を前記ロータコアの中
    心孔に頂点を向けた三角形の各辺に沿って埋設し、該3
    個の永久磁石を当該極数分だけ前記ロータコアの円周方
    向に等間隔に埋設し、前記永久磁石の両端側にフラック
    スバリアを形成してなることを特徴とする永久磁石電動
    機。
  3. 【請求項3】 前記各永久磁石は所定厚さの板状で、か
    つ同一形状であり、該永久磁石の磁化方向を広い側面に
    直角とし、前記三角形の両辺に沿った永久磁石の内側面
    と同三角形の底辺に沿った永久磁石の外側面とを同極に
    するとともに、当該極数を構成する磁極の隣接同士が異
    極になるようにした請求項1または2記載の永久磁石電
    動機。
  4. 【請求項4】 前記同三角形の両辺に沿った永久磁石と
    同三角形の底辺に沿った永久磁石との間を当該コアシー
    トの厚さ(1枚の厚さ)以上、当該ステータコアの歯幅
    以下として前記ステータコアからの磁束の磁路を確保す
    るようにした請求項1,2または3記載の永久磁石電動
    機。
  5. 【請求項5】 前記三角形の両辺に沿った永久磁石の両
    端部の近傍には橋絡部を形成するようにした請求項1,
    2,3または4記載の永久磁石電動機。
  6. 【請求項6】 前記各永久磁石の一側面の両隅を面とり
    し、かつ該各永久磁石の面とりした側面を前記ロータコ
    アの内周側としてなるようにした請求項3,4または5
    記載の永久磁石電動機。
  7. 【請求項7】 前記永久磁石はフェライト磁石であり、
    該フェライト磁石によって囲まれた領域(前記三角形の
    内側領域)にはカシメピンを通してなる請求項1,2,
    3,4,5または6記載の永久磁石電動機。
  8. 【請求項8】 前記ロータコアを組み込んでDCブラシ
    レスモータとした請求項1,2,3,4,5,6または
    7記載の永久磁石電動機。
JP10057532A 1998-02-23 1998-02-23 永久磁石電動機 Withdrawn JPH11243653A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10057532A JPH11243653A (ja) 1998-02-23 1998-02-23 永久磁石電動機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10057532A JPH11243653A (ja) 1998-02-23 1998-02-23 永久磁石電動機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11243653A true JPH11243653A (ja) 1999-09-07

Family

ID=13058370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10057532A Withdrawn JPH11243653A (ja) 1998-02-23 1998-02-23 永久磁石電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11243653A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002084722A (ja) * 2000-09-06 2002-03-22 Fujitsu General Ltd 永久磁石電動機
US6853106B2 (en) 2000-06-02 2005-02-08 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Brushless motor
JP2006314152A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Nissan Motor Co Ltd 永久磁石型電動機
US7321177B2 (en) 2004-06-24 2008-01-22 Fanuc Ltd Synchronous electric motor
WO2008113082A1 (en) * 2007-03-15 2008-09-18 A.O. Smith Corporation Interior permanent magnet motor including rotor with flux barriers
US7436095B2 (en) * 2005-10-31 2008-10-14 Caterpillar Inc. Rotary electric machine
US7436096B2 (en) * 2005-10-31 2008-10-14 Caterpillar Inc. Rotor having permanent magnets and axialy-extending channels
US7482724B2 (en) 2004-02-05 2009-01-27 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Ipm electric rotating machine
JP2009044893A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Toyota Industries Corp 回転子及び回転電機
EP2109212A1 (en) * 2008-04-10 2009-10-14 Hamilton Sundstrand Corporation Direct flux regulated permanent magnet brushless motor utilizing sensorless control
US7635039B2 (en) 2004-01-13 2009-12-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Series hybrid electric vehicle
JP2011229395A (ja) * 2011-07-05 2011-11-10 Nissan Motor Co Ltd 永久磁石型電動機
US8102091B2 (en) 2008-07-30 2012-01-24 Regal Beloit Epc Inc. Interior permanent magnet motor including rotor with unequal poles
CN102629787A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 丰田自动车株式会社 用于旋转电机的转子
CN102629789A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 丰田自动车株式会社 用于旋转电机的转子
CN105103413A (zh) * 2013-03-07 2015-11-25 利莱森玛电机公司 旋转电机
EP2136454A4 (en) * 2007-04-12 2017-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Rotor, its manufacturing method, and electric vehicle
CN108418321A (zh) * 2018-03-13 2018-08-17 东南大学 一种非对称转子型永磁电机
WO2022044359A1 (ja) * 2020-08-31 2022-03-03 日本電産株式会社 回転電機
WO2022054302A1 (ja) * 2020-09-14 2022-03-17 日本電産株式会社 回転電機
WO2023026637A1 (ja) * 2021-08-25 2023-03-02 日本電産株式会社 回転電機

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6853106B2 (en) 2000-06-02 2005-02-08 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Brushless motor
JP2002084722A (ja) * 2000-09-06 2002-03-22 Fujitsu General Ltd 永久磁石電動機
US7635039B2 (en) 2004-01-13 2009-12-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Series hybrid electric vehicle
US7482724B2 (en) 2004-02-05 2009-01-27 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Ipm electric rotating machine
US7321177B2 (en) 2004-06-24 2008-01-22 Fanuc Ltd Synchronous electric motor
JP2006314152A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Nissan Motor Co Ltd 永久磁石型電動機
US7436095B2 (en) * 2005-10-31 2008-10-14 Caterpillar Inc. Rotary electric machine
US7436096B2 (en) * 2005-10-31 2008-10-14 Caterpillar Inc. Rotor having permanent magnets and axialy-extending channels
US7932658B2 (en) 2007-03-15 2011-04-26 A.O. Smith Corporation Interior permanent magnet motor including rotor with flux barriers
WO2008113082A1 (en) * 2007-03-15 2008-09-18 A.O. Smith Corporation Interior permanent magnet motor including rotor with flux barriers
EP2136454A4 (en) * 2007-04-12 2017-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Rotor, its manufacturing method, and electric vehicle
JP2009044893A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Toyota Industries Corp 回転子及び回転電機
EP2109212A1 (en) * 2008-04-10 2009-10-14 Hamilton Sundstrand Corporation Direct flux regulated permanent magnet brushless motor utilizing sensorless control
US7843155B2 (en) 2008-04-10 2010-11-30 Hamilton Sundstrand Corporation Direct flux regulated permanent magnet brushless motor utilizing sensorless control
US8102091B2 (en) 2008-07-30 2012-01-24 Regal Beloit Epc Inc. Interior permanent magnet motor including rotor with unequal poles
JP2012161226A (ja) * 2011-02-03 2012-08-23 Toyota Motor Corp 回転電機用回転子
CN102629789A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 丰田自动车株式会社 用于旋转电机的转子
CN102629787A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 丰田自动车株式会社 用于旋转电机的转子
JP2012161228A (ja) * 2011-02-03 2012-08-23 Toyota Motor Corp 回転電機用回転子
US8890385B2 (en) 2011-02-03 2014-11-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Rotor for rotary electric machine
JP2011229395A (ja) * 2011-07-05 2011-11-10 Nissan Motor Co Ltd 永久磁石型電動機
CN105103413A (zh) * 2013-03-07 2015-11-25 利莱森玛电机公司 旋转电机
US9979244B2 (en) 2013-03-07 2018-05-22 Moteurs Leroy-Somer Rotating electronic machine
CN108418321A (zh) * 2018-03-13 2018-08-17 东南大学 一种非对称转子型永磁电机
WO2022044359A1 (ja) * 2020-08-31 2022-03-03 日本電産株式会社 回転電機
WO2022054302A1 (ja) * 2020-09-14 2022-03-17 日本電産株式会社 回転電機
WO2023026637A1 (ja) * 2021-08-25 2023-03-02 日本電産株式会社 回転電機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11243653A (ja) 永久磁石電動機
JP3906882B2 (ja) 永久磁石電動機
JP3906883B2 (ja) 永久磁石電動機
JPH11103546A (ja) 永久磁石電動機
US20140159532A1 (en) Multi-gap type rotary electric machine
JP2011091911A (ja) 永久磁石式回転電機
JP2002084722A (ja) 永久磁石電動機
JP2000333389A (ja) 永久磁石電動機
JPH11285184A (ja) 永久磁石電動機
JP2001095182A (ja) 永久磁石電動機
JP3832535B2 (ja) 永久磁石電動機
JPH11113199A (ja) 永久磁石電動機
JPH1189133A (ja) 永久磁石形モータ
JPH11113198A (ja) 永久磁石電動機
JP2001211582A (ja) 永久磁石電動機
JPH11136892A (ja) 永久磁石電動機
JP2000245087A (ja) 永久磁石電動機
JP4324821B2 (ja) 永久磁石電動機
JP2003088019A (ja) 永久磁石電動機
JP3818341B2 (ja) 永久磁石電動機
JP2001086673A (ja) 永久磁石電動機
JPH1189134A (ja) 永久磁石形モータ
JP3832540B2 (ja) 永久磁石電動機
JP3821185B2 (ja) 永久磁石電動機
JPH11285186A (ja) 永久磁石電動機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510