JP2000152557A - 電動式リニアアクチュエータ - Google Patents

電動式リニアアクチュエータ

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JP2000152557A
JP2000152557A JP10315267A JP31526798A JP2000152557A JP 2000152557 A JP2000152557 A JP 2000152557A JP 10315267 A JP10315267 A JP 10315267A JP 31526798 A JP31526798 A JP 31526798A JP 2000152557 A JP2000152557 A JP 2000152557A
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幹雄 山口
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公明 渡辺
Hironobu Shiono
浩信 塩野
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大作 川田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な効率を確保し、しかも出力軸26が不
用意に変位するのを確実に防止すると共に、コスト低減
と軽量化とを図る。 【構成】 回転軸2を電動モータにより回転させ、多条
のねじ部22、24同士の螺合により、合成樹脂製のナ
ット部材23を介して出力軸26を変位させる。ハウジ
ング1の内周面と回転軸2の外周面との間に、ローラク
ラッチ36と間筒34と滑り軸受35とを設け、回転軸
2と共に回転する間座33と間筒34の端面との間にス
ラストプレート39を設ける。スラスト荷重により回転
軸2が回転する傾向の場合には、ローラクラッチ36が
ロックする。電動モータにより回転軸2を回転させ、ス
ラスト荷重に抗して出力軸26を変位させる際には、ロ
ーラクラッチ36がロックせず、間筒34の存在が回転
軸2の回転を妨げない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る電動式リニア
アクチュエータは、例えば介護用ベッド、昇降テーブ
ル、CTスキャナ、トラックのキャビンチルト装置、リ
フター等、各種機械装置に組み込んだ状態で使用する。
【0002】
【従来の技術】例えば介護用の電動ベッド等には電動式
リニアアクチュエータを組み込んで、電動モータを駆動
源として被介護者を寝かせたベッドの角度調節等を自在
としている。この様な電動式リニアアクチュエータに
は、次の(1)(2)の機能が要求される。 (1) 電動モータの回転運動を出力軸部材の軸方向運動
(直線運動)に変換する機能。 (2) 電動モータの停止時に、スラスト方向に加わる荷重
に拘らず出力軸部材が変位しない様にする機能。 これら(1)(2)の様な機能を満たすべく、従来から次の
〜に記載された様な電動式リニアアクチュエータが知
られている。
【0003】 井沢実著、工業調査会発行の「ボール
ねじとその応用技術」 この刊行物の第134〜136頁には、ボールねじによ
り回転運動を直線運動に変換するアクチュエータに関す
る技術、並びに次の(a) 〜(d) の何れかにより、ボール
ねじの逆転防止を図る技術が記載されている。 (a) 駆動モータにブレーキ作用を持たせる。 (b) 駆動歯車に逆転不能なウォームギヤを使用する。 (c) 駆動歯車軸にブレーキ装置を設ける。 (d) 一方向クラッチ又は両方向クラッチを使用する。
【0004】 トムソン−サギノー社が発行している
リニアアクチュエータのカタログ 特開昭63−47557号公報 特開昭50−31553号公報 特開平8−338495号公報 これらの刊行物には、ボールねじその他の送りねじによ
り回転運動を直線運動に変換するアクチュエータに関す
る技術、並びにばねクラッチにより送りねじの逆転防止
を図る技術が記載されている。
【0005】 特開昭61−38892号公報 この刊行物には、ボールねじにより回転運動を直線運動
に変換するアクチュエータに関する技術、並びにソレノ
イドへの通電に基づいて断接される電動式のクラッチ及
びブレーキにより駆動軸の回転を規制する技術が記載さ
れている。
【0006】 実開昭62−63453号公報 この刊行物には、ボールねじにより回転運動を直線運動
に変換するアクチュエータに関する技術、並びにディス
ク状に形成された抵抗体及び一方向クラッチにより、外
部荷重に基づく復帰時の衝撃を緩和する技術が記載され
ている。
【0007】 実開昭62−63454号公報 この刊行物には、ボールねじにより回転運動を直線運動
に変換するアクチュエータに関する技術、並びにこのボ
ールねじに予圧を付与する事で、このボールねじに抵抗
を付加し、逆転時の速度を調節する技術が記載されてい
る。
【0008】 特開平8−322189号公報 この刊行物には、ボールねじにより回転運動を直線運動
に変換するアクチュエータに関する技術、並びにローラ
式の一方向クラッチを用いて、上記〜に記載した技
術が有する不都合を解消する技術が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記〜に記載した
各技術は、それぞれ次に述べる様な解決すべき問題点が
ある。
【0010】に記載された従来技術の場合 先ず、(a) の様に、駆動モータにブレーキ作用を持たせ
る場合には、駆動モータのコスト及び重量が嵩む。又、
(b) の様に駆動歯車に逆転不能なウォームギヤを使用す
る場合には、ウォームギヤのリード角を小さくしない限
り、確実な逆転防止を図れない。一方、リード角を小さ
くすると、噛合効率が悪くなって、十分な動作速度を確
保する為には高速で回転する大型の電動モータを使用す
る必要が生じる。更に、(c) の様に駆動歯車軸にブレー
キ装置を設けたり、或は(d) の様に一方向クラッチ又は
両方向クラッチを使用する構造の場合には、単独で十分
な逆転防止を図ろうとすると、これらブレーキ装置やク
ラッチとして大型のものを使用しなければならず、装置
全体が大型化する。
【0011】〜に記載された従来技術の場合 これらの場合には、ばねクラッチが、ばねと相手面との
間に働く摩擦力により送りねじの逆転を防止している
為、電動モータにより送りねじ機構を介して出力軸部材
を変位させる際に、ばねクラッチが若干の抵抗となって
効率を低下させるだけでなく、確実な逆転防止効果を得
る為には、ばねクラッチとして相当に大型のものを使用
しなければならない。
【0012】に記載された従来技術の場合 この場合には、高価な部品を使用する為にリニアアクチ
ュエータ自体が高価になるだけでなく、電動モータと連
動させて電動式のクラッチ及びブレーキを制御する制御
回路が必要になる等、装置全体が高価になる事が避けら
れない。
【0013】に記載された従来技術の場合 この場合には、ディスク状に形成された抵抗体及び一方
向クラッチの設置スペースが嵩み、装置全体が大型化す
る。しかも、復帰時の衝撃緩和を目的としている為、確
実な逆転防止効果を得る事はできない。
【0014】に記載された従来技術の場合 この場合には、逆転時の速度を調節する事はできても、
十分な逆転防止を図る事は不可能である。
【0015】に記載された従来技術の場合 この場合には、上記〜に記載した技術の有する不都
合を解消する事ができるが、上記〜、〜に記載
された技術と同様に、ボールねじにより回転運動を直線
運動に変換する構造である為、コスト及び重量が嵩む。
この様に電動式リニアアクチュエータのコスト及び重量
が嵩むのは、この電動式リニアアクチュエータを組み込
んだ電動ベッド等を広く一般に普及させる事に対する妨
げとなり、好ましくない。本発明の電動式リニアアクチ
ュエータは、この様な不都合を何れも解消すべく、十分
な効率を確保し、しかも出力軸部材が不用意に変位する
のを確実に防止すると共に、コスト低減と軽量化とを図
るべく発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の電動式リニアア
クチュエータのうち、請求項1に記載した電動式リニア
アクチュエータは、ハウジングと、このハウジングの内
側に回転のみ自在に支持された回転軸と、上記ハウジン
グに固定された正転逆転自在な電動モータと、この電動
モータの駆動軸と上記回転軸との間に設けられて、この
駆動軸のトルクを増大して上記回転軸に伝達する減速機
と、上記回転軸の一部に設けられた多条の雄ねじ部と、
この多条の雄ねじ部と直接螺合する多条の雌ねじ部を有
し、上記回転軸の軸方向に亙る変位のみを自在に支持さ
れた合成樹脂製のナット部材と、基端部をこのナット部
材に結合固定された出力軸部材と、上記回転軸の一部に
この回転軸と共に回転自在に支持されて、この回転軸に
加わるスラスト荷重を受ける間座と、上記回転軸の周囲
にこの回転軸に対する回転を自在として支持された間筒
と、この間筒の外周面と上記ハウジングの内周面との間
に設けられた一方向クラッチと、少なくとも上記間筒の
軸方向一端面と上記間座との間に設けられたスラストプ
レートと、上記間筒の軸方向他端面と上記ハウジングと
の間に設けられて、上記回転軸から間筒に加わるスラス
ト荷重を支承する軸受とを備える。
【0017】又、請求項2に記載した電動式リニアアク
チュエータは、ハウジングと、このハウジングの内側に
第一の転がり軸受を回して回転のみ自在に支持された合
成樹脂製のナット部材と、このナット部材に設けられた
多条の雌ねじ部と、上記ハウジングに固定された正転逆
転自在な電動モータと、上記ナット部材の内側に、軸方
向に亙る変位のみ自在に挿通された出力軸部材と、この
出力軸部材の途中に設けられ、上記多条の雌ねじ部と直
接螺合する多条の雄ねじ部と、上記電動モータの駆動軸
と上記ナット部材との間に設けられて、この駆動軸のト
ルクを増大して上記ナット部材に伝達する減速機と、上
記出力軸部材の周囲で上記ナット部材から軸方向にずれ
た位置に、この出力軸部材に対する回転を自在として支
持された間筒と、この間筒と上記ハウジングとの間に設
けられ、この間筒に加わるスラスト荷重を支承しつつこ
の間筒の回転を許容する第二の転がり軸受と、少なくと
も上記間筒の一部と上記ナット部材の一部との間で軸方
向に亙り挟持されたスラストプレートと、上記間筒の外
周面と上記ハウジングの内周面との間に設けられて、上
記スラスト荷重に基づいて上記間筒が回転しようとする
際にロックする一方向クラッチとを備える。
【0018】
【作用】上述の様に構成する本発明の電動式リニアアク
チュエータは、何れも出力軸部材に対してスラスト荷重
が加わる状態で使用される。この様に組み付けられた状
態で本発明の電動式リニアアクチュエータは、次の様に
作用する事により、電動モータの駆動軸の回転方向に基
づいて出力軸部材を軸方向に亙って変位させる。
【0019】先ず、上記電動モータの駆動軸を正転さ
せ、上記出力軸部材を上記スラスト荷重に抗して変位さ
せる際の作用に就いて説明する。この場合には、減速機
を介して回転軸又はナット部材が所定方向に回転し、一
方向クラッチはロックする事なく、間筒はハウジングに
対して回転自在である。従ってこの状態では、間筒とス
ラストプレートとは回転軸又はナット部材と共に回転
し、これら各部材の存在がこの回転軸又はナット部材の
回転に対して抵抗となる事はない。この結果、上記駆動
軸の正転に伴って上記回転軸又はナット部材が、所定方
向に円滑に回転する。そして、この回転軸又はナット部
材に対して、多条のねじ部同士の螺合により、出力軸部
材を上記スラスト荷重に抗して変位させる。この際、逆
転防止機構の存在が出力軸部材を変位させる事に対して
抵抗とはならない。
【0020】次に、上記駆動軸を停止させた状態では、
上記スラスト荷重に基づいて出力軸部材から加わる力に
より、上記回転軸又はナット部材が上記所定方向とは反
対方向に回転する傾向となる。同時に上記間筒が、この
回転軸又はナット部材と同方向に回転する傾向となる。
この結果、上記一方向クラッチがロックし、上記間筒が
上記ハウジングに対して回転しなくなる。この状態で上
記回転軸又はナット部材を回転させる為には、上記スラ
ストプレートの側面と相手面とを滑らせる必要がある。
従って、これらスラストプレートの側面と相手面との間
の摩擦係数を、設計的に定められる所望値に規制する事
により、上記スラスト荷重に基づいて上記回転軸又はナ
ット部材が回転する事を確実に防止できる。
【0021】次に、上記駆動軸を逆転させ、減速機を介
して上記回転軸又はナット部材を上記所定方向と反対方
向に回転(逆転)させた状態では、この回転軸又はナッ
ト部材に、上記スラスト荷重に基づいて加わるトルクに
加えて、上記減速機を介して加えられるトルクが、上記
反対方向に加わる。従って上記回転軸又はナット部材
は、上記スラストプレートの側面と相手面との間に作用
する摩擦力に抗して回転する。この際、この摩擦力が上
記回転軸又はナット部材の回転に対する抵抗となるの
で、この駆動軸の回転が急激に行なわれる事が防止され
る。
【0022】上述した様に本発明の電動式リニアアクチ
ュエータの場合は、ボールねじでなく、多条のねじ部同
士の螺合により、電動モータの回転運動を出力軸部材の
直線運動に変換する。しかも、鋼等の金属等により造
る、回転軸又は出力軸部材の雄ねじ部と螺合する、ナッ
ト部材を、合成樹脂製としている為、ねじ部での動摩擦
係数を小さくできる。従って、本発明の場合は、電動モ
ータの正転時及び逆転時の効率を十分に確保する事がで
きる。更に、本発明の場合には、送りねじ機構をボール
ねじにより構成していない為、複数のボールを設けずに
済む分、コスト低減と軽量化とを図れる。更に、回転軸
部材又はナット部材が上記スラスト荷重に基づいて回転
するのを防止する為に、一方向クラッチを用いている
為、上記回転軸部材又はナット部材を上記所定方向と同
方向に回転させる際の効率を低下させる事なく、しか
も、上記スラスト荷重に基づいて、出力軸部材が不用意
に変位するのを確実に防止できる。
【0023】
【本発明の実施の形態】図1〜3は、請求項1に対応す
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の
電動式リニアアクチュエータは、その使用時に圧縮方向
のスラスト荷重が加わる部分に組み付けられる。ハウジ
ング1は、例えばアルミニウム合金をダイキャスト成形
する事により造られる。このハウジング1の内側には、
鋼等の金属製の回転軸2の基端部(図1〜2の左端部)
を、それぞれが深溝型である1対の玉軸受3a、3bに
より、回転のみ自在に支持している。これら1対の玉軸
受3a、3bのうち、図1〜2の左側の玉軸受3aはラ
ジアル荷重のみを支承する。これに対して、同図右側の
玉軸受3bは、ラジアル荷重の他、上記圧縮方向のスラ
スト荷重も支承する。この為、上記右側の玉軸受3bを
構成する外輪4の軸方向片端面(図1〜2の左端面)
は、上記ハウジング1の内周面に止着した止め輪5に突
き当てている。
【0024】又、上記ハウジング1の外側面(図1〜2
の奥面、図3の左面)に形成した取付フランジ6には、
正転逆転自在な電動モータ7を固定している。そして、
この電動モータ7の駆動軸8を、上記ハウジング1内に
挿入している。この駆動軸8と上記回転軸2との間には
減速機9を設けて、この駆動軸8のトルクを増大して上
記回転軸2に伝達自在としている。図示の例の場合に
は、この減速機9として、ウォーム減速機を使用してい
る。この為に上記回転軸2の一端部(図1〜2の左端
部)にはウォームホイール10を外嵌固定している。図
示の例では、これら回転軸2の外周面の一部とウォーム
ホイール10の内周面の一部とに、それぞれキー溝1
1、12を形成し、これらキー溝11、12にキー13
を係合させる事により、上記回転軸2に対するウォーム
ホイール10の回転防止を図っている。
【0025】又、上記ハウジング1内にウォーム14
を、1対の玉軸受15a、15bにより、上記回転軸2
に対して捩れの位置での回転のみ自在に支持し、このウ
ォーム14と上記ウォームホイール10とを噛合させて
いる。又、深溝型である一方の玉軸受15aを構成する
外輪16の端面に板ばね17の外周縁部を突き当てて、
上記ウォーム14と上記1対の玉軸受15a、15bと
に予圧を付与している。従って、この噛合部にはがたつ
きがない。又、上記板ばね17の中央部には、上記ハウ
ジング1の壁部に形成したねじ孔に螺合したスタッド1
8の端面を突き当てて、上記予圧を調節自在としてい
る。19はロックナットである。上記ウォーム14の基
端面(図3の左端面)には直径方向に亙る切り欠き20
を、上記駆動軸8の先端面には直径方向に亙る突片21
を、それぞれ形成している。そして、これら切り欠き2
0と突片21とを係合させる事により、上記駆動軸8の
回転をウォーム14に伝達自在としている。
【0026】一方、前記回転軸2の基端部を除く部分の
外周面には、2条、又は3条等の多条の雄ねじ部22を
形成している。例えば、この雄ねじ部22を2条(3
条)とした場合には、雄ねじ部22のリードがこの雄ね
じ部22のピッチの2倍(3倍)の長さとなる。そして
この様に多条とした雄ねじ部22の周囲に、内周面のほ
ぼ全長に亙り多条の雌ねじ部24を形成した、合成樹脂
製のナット部材23を螺合させている。そして、このナ
ット部材23の先半部(図1〜2の右半部)に形成した
結合筒部25に、出力軸部材である、円筒状の出力軸2
6の基端部を螺合固定している。更に、図示の例の場合
には、この出力軸26の基端縁部を、上記ナット部材2
3の外周面中間部に全周に亙り形成した凹部27に向け
かしめ付ける事により、上記出力軸26の上記ナット部
材23に対する緩み止めを図っている。又、上記ナット
部材23及び出力軸26の周囲は、テーパ円筒状のカバ
ー28により覆っている。この際、上記ナット部材23
の基半部(図1〜2の左半部)外周面とカバー28の内
周面との間には微小隙間を存在させ、上記ナット部材2
3が上記カバー28に対して変位する際に大きな抵抗が
加わるのを防止している。尚、上記出力軸26及びナッ
ト部材23は、この出力軸26の先端部を所定部分に結
合する事で、回転防止が図られる。従って、電動式リニ
アアクチュエータの組み付け時の状態では、上記ナット
部材23は上記回転軸2の周囲に、この回転軸2の軸方
向に亙る変位のみを自在に支持される。
【0027】又、上記カバー28の開口端部(図1〜2
の右端部)内周面と出力軸26の外周面との間には、欠
円筒状で円周方向に亙り弾性変形自在な、円筒状のブッ
シュ44を配置している。即ち、電動式リニアアクチュ
エータの組み立て時で、上記出力軸26を上記カバー2
8内に挿通させる以前に、上記ブッシュ44を弾性変形
させつつ上記カバー28の開口端部内に挿入し、上記ブ
ッシュ44の外周面一部に形成した突部と上記カバー2
8の開口端部内周面一部に形成した溝部とを係合させて
いる。そして、上記出力軸26を上記カバー28及びブ
ッシュ44の内側に挿通して、このブッシュ44を上記
カバー28の開口端部内周面と出力軸26の外周面との
間に配置する事により、上記ブッシュ44が上記カバー
28の開口端部内側の所定位置から抜け出す事を防止し
ている。
【0028】又、上記カバー28の基端部と先端部とに
はそれぞれリミットスイッチ29a、29bを設け、上
記ナット部材23の位置に応じて、何れかのリミットス
イッチ29a、29bがON、OFFする様にしてい
る。即ち、基端部に設けたリミットスイッチ29aは、
上記ナット部材23が雄ねじ部22の基端部に移動し、
電動式リニアアクチュエータが縮み切った状態でON、
OFFする。これに対して先端部に設けたリミットスイ
ッチ29bは、上記ナット部材23が雄ねじ部22の先
端部に移動し、電動式リニアアクチュエータが伸び切っ
た状態でON、OFFする。前記電動モータ7への通電
は、これら各リミットスイッチ29a、29bの検出信
号に基づいて制御される。即ち、電動式リニアアクチュ
エータが縮み切った状態から更に縮ませる方向に通電し
たり、或は伸び切った状態から更に伸ばす方向に通電す
る事を防止する。尚、上記カバー28は合成樹脂、或は
金属により造っており、その基端部に形成した小径筒部
30に前記ハウジング1の先端部に形成した大径筒部3
1を、圧入による締り嵌めにより外嵌固定している。
【0029】又、前記回転軸2の一部で上記雄ねじ部2
2の基端部分には、この雄ねじ部22側が大径となった
段部32を形成している。そして、この段部32に、厚
肉で円輪形の間座33の片面(図1〜2の右側面)内周
寄り部分を突き当てている。従って、上記回転軸2に図
1〜2の左方向に加わる圧縮スラスト荷重は、上記間座
33に伝達される。又、この間座33の内周縁は上記回
転軸2の外周面に、締まりばめにより嵌合しているか、
或は非円形周面同士で嵌合している。従って上記間座3
3は、上記回転軸2と共に回転する。
【0030】又、上記回転軸2の一部で、前記ウォーム
ホイール10の設置部分と上記雄ねじ部22の基端部と
の間部分には、厚肉円筒状の間筒34を、滑り軸受35
を介して回転自在に支持している。そして、この間筒3
4の外周面と前記ハウジング1の内周面との間に、一方
向クラッチである、ローラクラッチ36を設けている。
即ち、内周面をカム面とした外輪37を上記ハウジング
1に内嵌固定し、この外輪37がハウジング1に対し回
転しない様にしている。そして、この外輪37の内周面
と上記間筒34の外周面との間に、複数本のローラ3
8、38を設けている。周知の様にこれら各ローラ3
8、38は、図示を省略した、上記外輪37に対し回転
しない保持器との間に設けられたばねにより、円周方向
一方向に弾性的に押圧されている。従って、上記間筒3
4が所定方向に回転する場合には、上記各ローラ38、
38が上記カム面に食い込む事なく、この間筒34の回
転が許容される。これに対して、上記間筒34が逆方向
に回転すると、上記各ローラ38、38が上記カム面に
食い込み、上記間筒34がハウジング1の内側で回転し
なくなる。
【0031】更に、上記間筒34の軸方向一端面(図1
〜2の右端面)と上記間座33との間には、スラストプ
レート39を挟持している。このスラストプレート39
は、少なくとも両側面を摩擦係数が或る程度大きな材料
により造っており、相手面である前記間座33の片面及
び上記間筒34の端面と摩擦係合する。但し、摩擦係合
状態を一定にする為、間座33と間筒34とが相対回転
した状態では、何れか一方の摩擦係合面が摺動(相対変
位)し、他方の摩擦係合面が相対変位する事のない様に
している。従って、間座33の片面とスラストプレート
39の片面、或はスラストプレート39の他面と間筒3
4の端面とは接着しても良い。
【0032】尚、図示の例の場合には、前記回転軸2の
基端部に螺着したナット40と前記玉軸受3aの内輪と
の間に平座金41を設け、前記ウォームホイール10が
上記回転軸2から抜け出る事を防止している。但し、こ
の平座金41に代えて、皿ばねを設け、この皿ばねによ
り上記ウォームホイール10を、回転軸2の中央部に向
け弾性的に押圧しても良い。この場合には、前記減速機
9の構成各部材同士の隙間を調整したり、摩耗に基づく
隙間を補正する事で、減速機9の作動音を低減する事が
できる。
【0033】上述の様に構成する本発明の電動式リニア
アクチュエータは、例えば前記ハウジング1の基端部
(図1〜2の左端部)に形成した固定側取付部42を固
定部材に、前記出力軸26の先端部(図1〜2の右端
部)を、この先端部に設けた取付孔43を介して変位部
材に、それぞれ支持する。この変位部材は上記固定部材
に近づく方向に変位する傾向となっているので、本例の
電動式リニアアクチュエータは、上記出力軸26に圧縮
方向のスラスト荷重が加わる状態で使用される。
【0034】尚、図示の例では、上記固定側取付部42
の端面を平坦面としている。従って、この平坦面を上記
固定部材の平坦面に突き当てた状態で、この固定側取付
部42を上記固定部材に結合固定すれば、上記出力軸2
6に、例えば図1に矢印で示す方向、即ち、出力軸26
の軸方向に対して角度θをなす方向に、力F0 が作用す
る事により、この出力軸26に曲げ方向の力F0sinθが
作用した場合でも、この曲げ方向の力F0sinθを受ける
事ができる。この際、この曲げ方向の力F0sinθが、前
記回転軸2に設けた雄ねじ部22に作用する傾向となる
が、上記出力軸26の中間部が前記ブッシュ44に当接
すると共に、上記出力軸26の基端部に結合したナット
部材23の一部が前記カバー28の一部に当接する為、
上記曲げ方向の力F0sinθは上記雄ねじ部22に作用し
ない。従って、上記出力軸26に対して曲げ方向の力が
作用した場合でも、小径である回転軸2にこの力が作用
する事を防止すると共に、上記雄ねじ部22及び上記ナ
ット部材23に設けた雌ねじ部24が破損する事を防止
できる。
【0035】上述の様に組み付けられた状態で本発明の
電動式リニアアクチュエータは、次の様に作用する事に
より、電動モータ7の駆動軸8の回転方向に基づいて上
記出力軸26を軸方向に亙って変位させる。
【0036】先ず、上記電動モータ7の駆動軸8を正転
させ、上記出力軸26を上記スラスト荷重に抗し変位さ
せる事で、電動式アクチュエータを伸長させる際の作用
に就いて説明する。この場合には、減速機9を介して回
転軸2が所定方向に回転し、ローラクラッチ36はロッ
クする事なく、間筒34はハウジング1に対して回転自
在である。従ってこの状態では、間筒34とスラストプ
レート39と間座33とは回転軸2と共に回転し、これ
ら各部材34、39、33の存在がこの回転軸2の回転
に対して抵抗となる事はない。又、ローラクラッチ36
はころ軸受の如く作用して、上記間筒34の回転を許容
する。従って、一方向クラッチであるローラクラッチ3
6の存在が、回転軸2の回転に対して抵抗となる事もな
い。
【0037】この結果、上記駆動軸8の正転に伴って上
記回転軸2が、所定方向に円滑に回転する。そして、こ
の回転軸2に設けた多条の雄ねじ部22に螺合した、ナ
ット部材23が軸方向(図1〜2の右方)に変位し、上
記出力軸26を上記スラスト荷重に抗して変位させる。
この際、上述した様に、逆転防止機構を構成する上記間
筒34とスラストプレート39と間座33とローラクラ
ッチ36との存在が出力軸26を変位させる事に対して
抵抗とはならない。従って、上記電動モータ7の駆動力
は上記出力軸26を変位させる事に有効に使われる。こ
の結果、電動モータ7として特に大型のものを使用した
り、或は減速機9の減速比(トルクの増大比)を大きく
しなくても、十分に電動式リニアアクチュエータを伸長
させる事ができる。又、次述する様に、減速機9は必ず
しも逆転不能な構造である必要はない。従って、本例の
様にウォーム減速機を使用する場合でも、ウォームギヤ
のリード角を大きくする事で噛合効率を向上させ、小型
の電動モータ7で十分な動作速度を確保する事ができ
る。
【0038】次に、上記駆動軸8を停止させた状態で
は、上記スラスト荷重に基づいて出力軸26からナット
部材23を介して雄ねじ部22に加わる力により、上記
回転軸2が上記所定方向とは反対方向に回転する傾向と
なる。同時に上記間筒34が、この回転軸2と同方向に
回転する傾向となる。この結果、上記ローラクラッチ3
6がロックし、上記間筒34がハウジング1に対して回
転しなくなる。この状態で上記回転軸2を回転させる為
には、上記スラストプレート39の側面と相手面である
上記間筒34の端面(或は上記間座33の片面)とを滑
らせる必要がある。従って、これらスラストプレート3
9の側面と間筒34の端面(或は間座33の片面)との
間の摩擦係数を設計的に定められる所望値に規制する事
により、上記スラスト荷重に基づいて上記回転軸2が回
転する事を確実に防止できる。
【0039】次に、上記駆動軸8を逆転させた状態で
は、上記回転軸2には、上記スラスト荷重に基づいて加
わるトルクに加えて、上記駆動軸8から減速機9を介し
て伝達されるトルクが、上記反対方向に加わる。従って
上記駆動軸8は、上記スラストプレート39の側面と間
筒34の端面(或は間座33の片面)との間に作用する
摩擦力に抗して回転する。この際、この摩擦力が上記駆
動軸8の回転に対する抵抗となるので、この駆動軸8の
回転が急激に行なわれる事が防止される。従って、上記
スラストプレート39の側面と間筒34の端面(或は間
座33の片面)との間の摩擦係数、並びに電動モータ7
の駆動トルクを適正値にすれば、小型の電動モータ7で
電動式リニアアクチュエータの伸長だけでなく収縮を円
滑に行なわせる事ができる。
【0040】次に、上記スラストプレート39の側面と
間筒34の端面(或は間座33の片面)との間の摩擦係
数の設定方法に就いて説明する。尚、以下の説明で使用
する符号の意味は、それぞれ次の通りである。又、減速
機9が逆転防止に寄与する程度は無視する事と(減速機
9に逆転防止機能は全くないと仮定)した。 F : 出力軸26に圧縮方向に加わるスラスト荷重 μ : スラストプレート39の側面と間筒34の端面
(或は間座33の片面)との間の摩擦係数 D : スラストプレート39の側面と間筒34の端面
(或は間座33の片面)との接触部の平均直径 L : ねじ部のリード T : 電動式リニアアクチュエータを伸長させる為
に、回転軸2に加えるべき作動トルク T´: 圧縮方向のスラスト荷重に基づいて回転軸2に
加わるトルク Tb : スラストプレート39の側面と間筒34の端面
との間の摩擦に基づくブレーキトルク η : 駆動軸8の正転時に於けるねじ部の伝達効率 η´: 駆動軸8の逆転時に於けるねじ部の伝達効率
【0041】 T=(F・L)/(2・π・η) −−− (1) であり、 T´=(F・L・η´)/(2・π) −−− (2) であり、 Tb =(μ・F・D)/2 −−− (3) である。 電動モータ7への通電停止時にも電動式リニアアクチュ
エータの全長がスラスト荷重により縮まらない為には、 Tb >T´ −−− (4) である必要がある。又、電動モータ7として、駆動トル
クができるだけ小さいものを使用可能にする為には、電
動式リニアアクチュエータの全長を収縮させる際に駆動
軸8に要求する駆動トルクを、伸長させる際に駆動軸8
に要求する駆動トルク以下にする事が好ましい。又、電
動式リニアアクチュエータの収縮時に駆動軸8に要求さ
れる駆動トルクは、(Tb −T´)に比例する。従っ
て、 T≧(Tb −T´) −−− (5) である事が好ましい。(4)(5)式をまとめると、 T+T´≧Tb >T´ −−− (6) となる。更にこの(6)式に前記(1)〜(3)式を代
入すると、 (L/π・D)・{η´+(1/η)}≧μ>(L・η´)/(π・D) − −− (7)
【0042】ここで、本発明の電動式リニアアクチュエ
ータの場合には、各ねじ部22、24を多条としてい
る。この為、一般的な1条式のねじ部の場合にはリード
角が3〜4度となるのに対して、各ねじ部22、24
を、例えば、呼びがM12でピッチが2mmの2条ねじと
した場合には、リード角が6.6度となる。又、各ねじ
部22、24のリードLは、ピッチの2倍である4mmと
なる。更に、本発明の場合には、ナット部材23を合成
樹脂製とし、相手部材である回転軸2を鋼等の金属製と
している。従って、ナット部材23の雌ねじ部24にグ
リースを薄く塗布する事により、ねじ部の動摩擦係数μ
0 として、凡そ0.07付近(0.05〜0.09の範
囲で変動する)のものが得られる。これに対して、ナッ
ト部材23を、鋳鉄又は青銅等の一般的に用いられる材
料から造った場合には、ねじ部の動摩擦係数μ0 とし
て、凡そ0.15付近(0.10〜0.20の範囲で変
動する)のものが得られる。従って、本発明の場合に
は、ねじ部の動摩擦係数μ0 を小さく設定できる事が分
かる。
【0043】次に、図4〜5には、ねじ部を圧力角が1
5度である30度台形ねじとした場合の、このねじ部の
リード角及び動摩擦係数μ0 と、正効率η及び逆効率η
´との関係を示している。これらの図から分かる様に、
上述した様な2条ねじで、ねじ部の動摩擦係数μ0 を凡
そ0.07とした場合には、上記正効率ηが凡そ62%
で、上記逆効率η´が凡そ39%と、それぞれの効率で
高いものが得られる。そして、上述の様にして求めた、
ねじ部のリードL及び正効率η及び逆効率η´を、D≒
20mmとして、上記(7)式に代入すると、スラストプ
レート39の側面と間筒34の端面(或は間座33の片
面)との間の摩擦係数μを、 0.127≧μ>0.025 −−− (8) の範囲に規制すれば、小型の電動モータを使用して伸縮
可能で、しかも電動モータへの非通電時に収縮する事の
ない電動式リニアアクチュエータを構成できる事が分か
る。
【0044】尚、上記摩擦係数μの上限は、電動モータ
7の出力に余裕がある場合は、0.127よりも若干大
きな値に設定しても良い。又、尚、図4〜5から明らか
なように、リード角が3〜4度である、一般的な1条ね
じの場合には、正効率を十分に確保できないだけでな
く、よほど上記摩擦係数μを小さくしないと(μ≦0.
05にしないと)電動モータ7の逆転に基づいて回転軸
2を回転させる事ができない。
【0045】一方、前記〜、〜に記載された従
来技術の様に、本発明の場合のねじ部22、24に代え
て、送りねじ機構をボールねじにより構成した場合で、
例えば一般的に電動ベッドに組み込まれる電動式リニア
アクチュエータの場合では、スラストプレート39の側
面と間筒34の端面(或は間座33の片面)との間の摩
擦係数μ´は、 0.16≧μ´>0.07 −−− (9) の範囲に規制する必要がある。この様に本例の場合に
は、送りねじ機構にボールねじを用いた場合よりも、上
記摩擦係数μを小さく設定する事ができる。この様に摩
擦係数μを小さくする為には、上記スラストプレート3
9の側面にグリースを塗布する等の手段を採れる。
【0046】上述した様に本発明の電動式リニアアクチ
ュエータの場合は、ボールねじでなく、多条のねじ部同
士の螺合により、電動モータ7の回転運動を出力軸26
の直線運動に変換する事としている。しかも、鋼等の金
属製である、回転軸2の雄ねじ部22と螺合する、ナッ
ト部材23を、合成樹脂製としている為、ねじ部での動
摩擦係数μ0 を小さくできる。従って、本発明の場合
は、電動モータ7の正転時及び逆転時での効率を十分に
確保する事ができる。更に、本発明の場合には、送りね
じ機構をボールねじにより構成していない為、複数のボ
ールを設けずに済む分、コスト低減と軽量化とを図れ
る。更に、回転軸2がスラスト荷重に基づいて回転する
のを防止する為に、ローラクラッチ36を用いている
為、上記回転軸2を上記所定方向と同方向に回転させる
際の効率を低下させる事なく、しかも、上記スラスト荷
重に基づいて出力軸26が不用意に変位するのを確実に
防止できる。
【0047】尚、上述のスラストプレート39の側面と
間筒34の端面(又は間座33の片面)との間の摩擦係
数μの設定方法は、ねじ部22、24を2条とした場合
に就いて説明したが、本発明はねじ部22、24を2条
に限定したものではなく、3条等、他の多条のねじ部を
採用する事ができる。例えば、ねじ部22、24を呼び
がM12でピッチが2mmの3条ねじとした場合には、ね
じ部のリード角が9.85度となる。又、この際、ねじ
部22,24のリードLは、ピッチの3倍である6mmと
なる。従って、上述の図4〜5から分かるように、この
場合のねじ部22、24の正効率ηは凡そ70%とな
り、逆効率η´は凡そ59%となる。この結果、上記ス
ラストプレート39の側面と上記間筒34の端面(或は
間座33の片面)との間の摩擦係数μは、前述の(7)
式から、 0.193≧μ>0.056 −−− (10) の範囲に規制すれば良い事が分かる。この様にして求め
た(10)式の摩擦係数μと、上記(9)式の摩擦係数
μ´との関係を比較すると、ねじ部を3条とした場合に
は、送りねじ機構をボールねじにより構成した場合より
も上記摩擦係数μを広い範囲で設定する事ができる事が
分かる。この様に摩擦係数μを広い範囲で設定できれ
ば、スラストプレート39の加工を容易にできる。
【0048】次に、図6は、請求項1に対応する、本発
明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合は、
上述した第1例の場合と異なり、引っ張り方向のスラス
ト荷重が加わる部分に使用する。この為に本例の場合に
は、ハウジング1の先端部(図6の右端部)内周面に形
成した内向フランジ状の係止部45と間筒34の先端面
(図6の右端面)との間にスラストプレート39と間座
33とを、間筒34の側から順に設けている。又、回転
軸2は、1対の深溝型の玉軸受46a、46bによりハ
ウジング1の内側に、回転自在に支持している。これら
両玉軸受46a、46bは、ラジアル荷重だけでなくス
ラスト荷重も支承する。特に、間筒34に対向する玉軸
受46bは大型のものを使用して、十分に大きなスラス
ト荷重を支承できる様にしている。又、上記間筒34の
外周面には滑り軸受47を設けて、ハウジング1の内側
での間筒34の回転が、がたつきなく、しかも円滑に行
なわれる様にしている。
【0049】上述の様に構成する本例の電動式リニアア
クチュエータの使用時に、上記回転軸2に対して引っ張
り方向に加わるスラスト荷重は、この回転軸2の基端部
に係止した平座金41、玉軸受46aの内輪48、ウォ
ームホイール10、玉軸受46bを介して、上記間筒3
4に加えられる。本例の場合には、スラスト荷重が圧縮
方向から引っ張り方向に変わった事に伴い、ローラクラ
ッチ36がロックする方向を変え(回転軸2が引っ張り
方向のスラスト荷重により回転する傾向となった場合に
ロックする様にし)ている。又、本例の場合は、出力軸
部材を、断面を矩形状、或は円弧状とした1対のアーム
49、49同士を組み合わせる事により構成している。
即ち、各アーム49、49の一部に設けた係止孔50、
50に、ナット部材23aの外周面にそれぞれ設けた1
対の係止突部59、59を係止する事により、上記各ア
ーム50、50とナット部材23aとを結合している。
それ以外の基本的な構成及び作用は、上述した第1例と
ほぼ同様である。
【0050】尚、図示は省略するが、出力軸部材の端部
を、上記ナット部材23aの先端面(図6の右端面)に
固定した構造とする事もできる。又、上述した各例の場
合には、間筒34の軸方向片側にのみスラストプレート
39を配置した場合に就いて説明したが、間筒34の軸
方向片側だけでなく他側にも他のスラストプレートを設
ける事ができる。この場合には、回転軸2に設けた段部
32とこの回転軸2の基端部に固定したナット等の固定
の部材との間で、上記間筒34の軸方向両側に位置する
部分に、1対のスラストプレートを設ける。
【0051】又、上述した各例は、回転軸2をハウジン
グ1の内側に回転のみを自在に支持すると共に、ナット
部材23をこの回転軸2に対して軸方向に亙る変位のみ
を自在に支持し、出力軸部材の軸方向に亙る変位を自在
とした構造に、本発明を適用した場合に就いて説明し
た。但し、本発明は、図7に、請求項2に対応する、本
発明の実施の形態の第3例として示す様に、出力軸部材
である、出力軸51をハウジング1aに対して軸方向に
亙る変位のみを自在に支持すると共に、ナット部材52
を上記ハウジング1aの内側に回転のみを自在に支持
し、電動モータ7(図3参照)の出力を減速機9を介し
て上記ナット部材52に伝達する構造でも実施できる。
この場合には、このナット部材52に対して軸方向に亙
り変位自在な出力軸51の先端部(図7の右端部)に相
手部材を結合する事により、上記電動モータ7の回転に
基づいて上記相手部材を変位させる事ができる。この場
合、上記ナット部材52を合成樹脂製とすると共に、上
記出力軸51を鋼等の金属製とし、上記ナット部材52
に設けた多条の雌ねじ部24と、上記出力軸51に設け
た多条の雄ねじ部22とを螺合させる。
【0052】図示の例では、上記ナット部材52を、第
一の転がり軸受である玉軸受53により、上記ハウジン
グ1aの内側に回転のみ自在に支持している。又、この
電動式リニアアクチュエータの使用時には、上記出力軸
51に対して、図7の左方向に圧縮方向のスラスト荷重
が加えられる。又、上記減速機9を構成する為のウォー
ムホイール10は、上記ナット部材52の外周面に締り
嵌めにより外嵌固定し、更に必要に応じてキー等によ
り、このナット部材52に対する回転を不能としてい
る。そして、このナット部材52の基端部(図7の左端
部)周囲に間筒54の先端部(図7の右端部)を、滑り
軸受55を介して、回転自在に支持している。又、上記
間筒54とハウジング1aとの間で軸方向に亙り離隔し
た部分にはローラクラッチ36と、第二の転がり軸受で
ある、玉軸受56とを、それぞれ設け、更に、上記間筒
54の先端部に形成した鍔部57の片面と、上記ナット
部材52の中間部外周面に形成した段部58との間に、
間座33とスラストプレート39とを、それぞれ設けて
いる。この構成により、上記電動モータ7の駆動軸8
(図3参照)の停止時に、上記スラスト荷重に基づき上
記ナット部材52が逆回転するのを防止する逆転防止機
構を構成している。
【0053】
【発明の効果】本発明の電動式リニアアクチュエータ
は、以上に述べた通り構成され作用するので、十分な効
率を確保し、しかも出力軸部材が不用意に変位するのを
確実に防止すると共に、コスト低減と軽量化とを図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図2のB−B断面図。
【図4】30度台形ねじに於ける、ねじ部のリード角及
び動摩擦係数と正効率との関係を示す図。
【図5】30度台形ねじに於ける、ねじ部のリード角及
び動摩擦係数と逆効率との関係を示す図。
【図6】本発明の実施の形態の第2例を示す要部断面
図。
【図7】同第3例を示す断面図。
【符号の説明】
1、1a ハウジング 2 回転軸 3a、3b 玉軸受 4 外輪 5 止め輪 6 取付フランジ 7 電動モータ 8 駆動軸 9 減速機 10 ウォームホイール 11 キー溝 12 キー溝 13 キー 14 ウォーム 15a、15b 玉軸受 16 外輪 17 板ばね 18 スタッド 19 ロックナット 20 切り欠き 21 突片 22 雄ねじ部 23、23a ナット部材 24 雌ねじ部 25 結合筒部 26 出力軸 27 凹部 28 カバー 29a、29b リミットスイッチ 30 小径筒部 31 大径筒部 32 段部 33 間座 34 間筒 35 滑り軸受 36 ローラクラッチ 37 外輪 38 ローラ 39 スラストプレート 40 ナット 41 平座金 42 固定側取付部 43 取付孔 44 ブッシュ 45 係止部 46a、46b 玉軸受 47 滑り軸受 48 内輪 49 アーム 50 係止孔 51 出力軸 52 ナット部材 53 玉軸受 54 間筒 55 滑り軸受 56 玉軸受 57 鍔部 58 段部 59 係止突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩野 浩信 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内 (72)発明者 川田 大作 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内 Fターム(参考) 5H607 AA00 BB01 CC01 CC03 CC05 CC09 DD03 DD17 DD19 EE36 EE52 FF01 GG03 GG08 JJ05 KK07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、このハウジングの内側に
    回転のみ自在に支持された回転軸と、上記ハウジングに
    固定された正転逆転自在な電動モータと、この電動モー
    タの駆動軸と上記回転軸との間に設けられて、この駆動
    軸のトルクを増大して上記回転軸に伝達する減速機と、
    上記回転軸の一部に設けられた多条の雄ねじ部と、この
    多条の雄ねじ部と直接螺合する多条の雌ねじ部を有し、
    上記回転軸の軸方向に亙る変位のみを自在に支持された
    合成樹脂製のナット部材と、基端部をこのナット部材に
    結合固定された出力軸部材と、上記回転軸の一部にこの
    回転軸と共に回転自在に支持されて、この回転軸に加わ
    るスラスト荷重を受ける間座と、上記回転軸の周囲にこ
    の回転軸に対する回転を自在として支持された間筒と、
    この間筒の外周面と上記ハウジングの内周面との間に設
    けられた一方向クラッチと、少なくとも上記間筒の軸方
    向一端面と上記間座との間に設けられたスラストプレー
    トと、上記間筒の軸方向他端面と上記ハウジングとの間
    に設けられて、上記回転軸から間筒に加わるスラスト荷
    重を支承する軸受とを備えた電動式リニアアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 ハウジングと、このハウジングの内側に
    第一の転がり軸受を回して回転のみ自在に支持された合
    成樹脂製のナット部材と、このナット部材に設けられた
    多条の雌ねじ部と、上記ハウジングに固定された正転逆
    転自在な電動モータと、上記ナット部材の内側に、軸方
    向に亙る変位のみ自在に挿通された出力軸部材と、この
    出力軸部材の途中に設けられ、上記多条の雌ねじ部と直
    接螺合する多条の雄ねじ部と、上記電動モータの駆動軸
    と上記ナット部材との間に設けられて、この駆動軸のト
    ルクを増大して上記ナット部材に伝達する減速機と、上
    記出力軸部材の周囲で上記ナット部材から軸方向にずれ
    た位置に、この出力軸部材に対する回転を自在として支
    持された間筒と、この間筒と上記ハウジングとの間に設
    けられ、この間筒に加わるスラスト荷重を支承しつつこ
    の間筒の回転を許容する第二の転がり軸受と、少なくと
    も上記間筒の一部と上記ナット部材の一部との間で軸方
    向に亙り挟持されたスラストプレートと、上記間筒の外
    周面と上記ハウジングの内周面との間に設けられて、上
    記スラスト荷重に基づいて上記間筒が回転しようとする
    際にロックする一方向クラッチとを備える電動式リニア
    アクチュエータ。
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