JP2000145944A - 油圧式変速装置の変速制御方法及び制御装置 - Google Patents

油圧式変速装置の変速制御方法及び制御装置

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JP2000145944A
JP2000145944A JP34234498A JP34234498A JP2000145944A JP 2000145944 A JP2000145944 A JP 2000145944A JP 34234498 A JP34234498 A JP 34234498A JP 34234498 A JP34234498 A JP 34234498A JP 2000145944 A JP2000145944 A JP 2000145944A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係合に
よって変速伝動を行う第1及び第2油圧式変速装置を直
列に接続してある作業車両において、1個宛の油圧クラ
ッチを入断する場合と2個宛の油圧クラッチを入断する
場合との、係合させる油圧クラッチへの油充満に要する
時間差を補償した制御を達成する。 【解決手段】 係合させる油圧クラッチの係合指令の付
与時点t0 と切断される油圧クラッチの切断指令の付与
時点tsとの間隔について、1個宛の油圧クラッチを入
断する場合の間隔Δt1よりも2個宛の油圧クラッチを
入断する場合の間隔Δt2の方を大として、斜線で示
す、入断する油圧クラッチが共通してスリップ係合する
領域を、両者の場合でほぼ等しくした。切断される油圧
クラッチの作用油圧の低下を、1個宛の油圧クラッチを
入断する場合よりも2個宛の油圧クラッチを入断する場
合の方を相対的に緩やかに行ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、それぞれ複数油
圧クラッチの択一的な係合によって変速伝動を行う第1
油圧式変速装置と第2油圧式変速装置を、直列に接続し
て設けてある作業車両において、油圧式変速装置の変速
段切替え時に油圧クラッチの作動を制御する変速制御方
法と制御装置に関するものである。
【0002】
【発明の背景】それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係
合によって変速伝動を行う第1油圧式変速装置と第2油
圧式変速装置を、直列に接続して設けてある作業車両で
は、第1及び第2油圧式変速装置によって得られる変速
段数が、第1油圧式変速装置の変速段数と第2油圧式変
速装置の変速段数とを乗じた段数となり、そのような多
段の変速を、操作が容易な切換弁によって行えることと
なる。
【0003】ところで両油圧式変速装置の変速操作に際
し、シフト前の変速段とシフト後の変速段とに応じ1個
宛の油圧クラッチを入断させる場合と2個宛の油圧クラ
ッチを入断させる場合とがある。すなわちシフト前後の
変速段に応じ、第1又は第2油圧式変速装置の係合中の
油圧クラッチはそのまま係合させておいて他の油圧式変
速装置の係合中の油圧クラッチを切り新たな油圧クラッ
チを係合させる場合と、第1油圧式変速装置においても
第2油圧式変速装置においても係合中の油圧クラッチを
切り新たな油圧クラッチを係合させる、つまり2個宛の
油圧クラッチを入断させる場合とが、存在することにな
る。そして単一の油圧ポンプから係合させる油圧クラッ
チに対し作動油を充満させるまでの時間は、1個の油圧
クラッチのみを係合させる場合よりも2個の油圧クラッ
チを係合させる場合の方が長くかかる。したがって作動
油の充満後の油圧の上昇が、1個の油圧クラッチのみを
係合させる場合よりも2個の油圧クラッチを係合させる
場合の方が遅くなる。
【0004】油圧クラッチに対する作動油充満に要す
る、このような時間差を補償する制御方法は、まだ提供
されていない。油圧クラッチに供給される作動油の油圧
を、油圧クラッチの係合指令の付与時点から漸増させる
技術はよく知られているも、同技術は作動油充満に要す
る時間差の問題を解決しない。したがってこれまでは上
記時間差に基づく変速フィーリングの不良が、看過され
てきている。
【0005】したがってこの発明の主な目的は、変速操
作に際し1個の油圧クラッチのみを係合させる場合と2
個の油圧クラッチを係合させる場合との、油圧クラッチ
への作動油充満に要する時間差の問題に対処して、この
時間差があるにも拘わらず変速フィーリングを良くする
新規な変速制御方法と制御装置を、提供することにあ
る。
【0006】
【発明の要約】この発明の油圧式変速装置の変速制御方
法は、それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係合によっ
て変速伝動を行う第1油圧式変速装置と第2油圧式変速
装置を、直列に接続して設けてある作業車両において、
係合させる1個又は2個の油圧クラッチに供給される作
動油の油圧を経時的に漸増させる一方、切断させる1個
又は2個の油圧クラッチから排出される作動油の油圧の
経時的な低下特性を、切断させる油圧クラッチが1個の
場合と2個の場合とで変更して、1個宛の油圧クラッチ
を入断させる場合と2個宛の油圧クラッチを入断させる
場合とで入断させる油圧クラッチが共通してスリップ係
合する領域を、互いにほぼ等しくなるように設定したこ
とを、特徴とする。切断させる油圧クラッチから排出さ
れる作動油の油圧の経時的な低下特性とは、切断させる
油圧クラッチの切断指令の付与による同油圧クラッチの
作用油圧の低下開始時点、及び切断指令付与後の作用油
圧の低下特性の、両者を含む。
【0007】切断される油圧クラッチから排出される作
動油の油圧の、該経時的な低下特性を、切断される油圧
クラッチが1個の場合と2個の場合とで変更することは
例えば、係合させる油圧クラッチの係合指令の付与時点
から切断される油圧クラッチの切断指令の付与時点まで
の間隔を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合には
相対的に短く2個宛の油圧クラッチを入断させる場合に
は相対的に長く設定することにより得られる。この場合
には1個の油圧クラッチのみを係合させる場合と2個の
油圧クラッチを係合させる場合との、油圧クラッチへの
作動油充満に要する時間差の問題に、油充満時間がより
長くかかる油圧クラッチ2個の場合には、係合させる油
圧クラッチの係合指令の付与時点から切断される油圧ク
ラッチの切断指令の付与時点までの間隔をより長くする
ことで対処している。
【0008】切断される油圧クラッチから排出される作
動油の油圧の、該経時的な低下特性を、切断される油圧
クラッチが1個の場合と2個の場合とで変更することは
また、切断させる油圧クラッチに対する作用油圧の低下
を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合よりも2個
宛の油圧クラッチを入断させる場合の方を相対的に緩や
かに行うことによっても得られる。この場合には上記時
間差の問題に、油充満時間がより長くかかる油圧クラッ
チ2個の場合には切断させる油圧クラッチに対する作用
油圧の低下を、相対的に緩やかに行うことによって対処
している。この方法は、時間々隔を変更する上記方法と
組合わせても実施できる。
【0009】何れにしてもこの発明は、係合させる1個
又は2個の油圧クラッチに供給される作動油の油圧を経
時的に漸増させることと、切断させる1個又は2個の油
圧クラッチから排出される作動油の油圧の経時的な低下
特性を、切断させる油圧クラッチが1個の場合と2個の
場合とで変更することとを、組合わせて、1個宛の油圧
クラッチを入断させる場合と2個宛の油圧クラッチを入
断させる場合とで入断させる油圧クラッチが共通してス
リップ係合する領域を、互いにほぼ等しくなるように設
定したから、該共通スリップ領域を、変速段の切替え移
行が最もスムーズに行われるように選択しさえすれば、
1個宛の油圧クラッチを入断する場合にも2個宛の油圧
クラッチを入断する場合にも、使用する油圧ポンプの容
量に左右されることなく変速フィーリングが良好とな
る。
【0010】入断させる油圧クラッチが共通してスリッ
プ係合する前記領域は、シフトアップ時よりもシフトダ
ウン時の方を小さく設定するのが好ましい。すなわち車
両走行時の慣性を考慮すると走行中の車両を増速させる
のに必要なエネルギーよりも減速させるのに必要なエネ
ルギーの方が小さいから、入断させる油圧クラッチが共
通してスリップ係合する領域を減速時には積極的に小さ
くして、エネルギー効率の向上を図るのである。
【0011】この発明の油圧式変速装置の変速制御装置
は、それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係合によって
変速伝動を行う第1油圧式変速装置(17)と第2油圧
式変速装置(20)を、直列に接続して設けてある作業
車両において、前記油圧クラッチ(57,58,59,
66,67,68)に対しそれぞれ接続され、該油圧ク
ラッチに対する作動油の給排を制御する複数個の電磁切
換弁(VL,VM,VH,V1,V2,V3;VAL,
VAM,VAH,VA1,VA2,VA3)、該電磁切
換弁のそれぞれに対し係合指令と切断指令を、選択的に
付与する作動制御手段(80,85,86)、及び油圧
クラッチに供給される作動油の油圧を、電磁切換弁に対
し係合指令が付与された時点から経時的に漸増させる圧
力制御手段(VL,VM,VH,V1,V2,V3,8
7;110)、を備えており、上記作動制御手段に、係
合させる油圧クラッチに接続された電磁切換弁に対する
係合指令の付与時点から切断される油圧クラッチに接続
された電磁切換弁に対する切断指令の付与時点までの間
隔を設定する時間々隔設定手段(88,90)、又は切
断される油圧クラッチに対する切断指令の付与後の作用
油圧の低下特性を設定する圧力設定手段(Va,89;
111)の、少なくとも一方の手段を設けたことを特徴
とする。
【0012】電磁切換弁のそれぞれに対し係合指令と切
断指令を選択的に付与する作動制御手段(80,85,
86)に、係合させる油圧クラッチに接続された電磁切
換弁に対する係合指令の付与時点から切断される油圧ク
ラッチに接続された電磁切換弁に対する切断指令の付与
時点までの間隔を設定する時間々隔設定手段(88,9
0)を、設ける構成によれば、この時間々隔設定手段に
より例えば、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合の
上記時間々隔を相対的に短く設定させ2個宛の油圧クラ
ッチを入断させる場合の上記時間々隔を相対的に長く設
定させて、前述した通りに本発明の変速制御方法を実施
できる。また同作動制御手段(80,85,86)に、
切断される油圧クラッチに対する切断指令の付与後の作
用油圧の低下特性を設定する圧力設定手段(Va,8
9;111)を、設ける構成によれば、この圧力設定手
段により例えば切断される油圧クラッチに対する作用油
圧の低下を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合よ
りも2個宛の油圧クラッチを入断させる場合の方をより
緩やかに行わせるように設定させて、これまた前述した
通りに本発明の変速制御方法を実施できる。時間々隔設
定手段(88,90)と圧力設定手段(Va,89;1
11)との両者を設けると、後述する実施例に示すよう
により多彩な制御を行える。
【0013】時間々隔設定手段(88,90)を設ける
場合には該手段に、シフトアップ時の前記時間々隔を相
対的に長く設定しシフトダウン時の前記時間々隔を相対
的に短く設定する時間設定回路(90)を設けるのが好
ましい。また圧力設定手段(Va,89;111)を設
ける場合には該手段を、切断される油圧クラッチに対す
る作用油圧の低下を、シフトアップ時よりもシフトダウ
ン時の方をより緩やかに行わせるものとするのが好まし
い。かかる構成によると入断させる油圧クラッチが共通
してスリップ係合する前記領域を、シフトアップ時より
もシフトダウン時の方を小さくできて、前述した通りエ
ネルギー効率を向上させ得る。
【0014】圧力設定手段(Va,89;111)は切
断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下を、エン
ジンの定格回転状態よりも低速回転状態において相対的
に緩やかに行わせるものであるのが好ましい。すなわち
エンジン低速回転状態では油圧ポンプの回転数が減少し
て該ポンプの吐出流量が減少するから、油圧クラッチへ
の油充満時間が長くかかり、この長くなる時間を、油圧
クラッチに対する相対的に緩やか油流入により補償させ
るのである。
【0015】より一般には圧力設定手段(Va,89;
111)は切断される油圧クラッチに対する作用油圧の
低下を、エンジンの回転数に応じ該回転数が低いほどよ
り緩やかに行わせるものであるのが、好ましい。このよ
うな圧力設定手段(Va,89;111)は、エンジン
の回転数を検出する回転計(83)の検出値とエンジン
の定格回転数とを比較して、切断される油圧クラッチに
対する作用油圧の低下特性を設定する圧力設定回路(8
9)を備えたものに、構成できる。
【0016】前記電磁切換弁は、前記圧力制御手段を兼
ねた電磁比例切換弁(VL,VM,VH,V1,V2,
V3)に構成するのが好ましい。このときは、個々の油
圧クラッチに配して油圧漸増用の圧力制御手段を設ける
必要がなくされる。
【0017】この発明の他の特徴と長所は、添付図面を
参照して行う以下の説明から明瞭に理解できる。
【0018】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を装備したトラ
クタの伝動機構を示している。トラクタの機体最前部に
搭載されたエンジン10に緩衝接手11を介して接続さ
れた原動軸12を、機体前部に設けてあり、この原動軸
12から走行系の伝動機構とPTO系の伝動機構とを分
岐させてある。
【0019】走行系の伝動機構は、原動軸12とその下
方の出力軸13との間に設けた油圧式前後進切替え装置
14、出力軸13の延長線上に配し該出力軸13に連結
した第1駆動軸15と原動軸12の延長線上に配した中
空の第1変速軸16との間に設けた第1油圧式変速装置
17、第1変速軸16の延長線上に配し該第1変速軸1
6に連結した中空の第2駆動軸18と第1駆動軸15の
延長線上に配した第2変速軸19との間に設けた第2油
圧式変速装置20、第2変速軸19とその延長線上に配
したプロペラ軸22との間に設けた機械式変速装置23
であって第2駆動軸18の延長線上に配した中空の中間
軸21を含む機械式変速装置23を、備えている。プロ
ペラ軸22の後端には小傘歯車24を形成してあり、こ
の小傘歯車24を、左右後輪用の差動装置25の大入力
傘歯車26と噛合わせてある。差動装置25の左右の出
力軸27は、左右のブレーキ28及び遊星歯車式減速装
置29を介して左右の後輪30に接続されており、一側
の出力軸27上にはデフロッククラッチ31を設けてあ
る。
【0020】車両の走行は上述の伝動機構による左右の
後輪30の2輪駆動による他、左右の前輪(図示せず)
も選択的に駆動して4輪駆動によっても行えることとし
てある。すなわちプロペラ軸22上の前輪駆動力取出し
用の歯車32から、中間軸33上に遊転自在に設けられ
た一体回転する2個の歯車34,35を介し回転駆動さ
れる2個の歯車36,37を、前輪駆動力取出し軸38
上に遊嵌設置してある。前輪駆動力取出し軸38は図外
の前輪方向に接続されており、前輪駆動力取出し軸38
上には歯車36,37を選択的に該取出し軸38に対し
結合するための油圧クラッチ機構39を設けてある。前
輪駆動力取出し軸38に対し歯車37が結合されると前
輪が後輪30と同期した速度で、また歯車36が結合さ
れると前輪が後輪30よりも高い速度で、それぞれ駆動
される。
【0021】PTO系の伝動機構は、原動軸12の後端
に連結して中空の第1変速軸16、第2駆動軸18及び
中間軸21を貫通させてある伝動軸40、この伝動軸4
0の後端に連結した伝動軸41、該伝動軸41の延長線
上に配し伝動軸41に対し油圧式のPTOクラッチ42
を介し接続された伝動軸43、該伝動軸43に平行させ
トラクタ機体外に延出させてあるPTO軸44、及び伝
動軸43とPTO軸44との間に設けた機械式のPTO
変速装置45を、備えている。伝動軸41から歯車4
6,47,48列を介し駆動される動力取出し軸49を
設けてあり、この動力取出し軸49によっては油圧ポン
プ50を駆動させることとしてある。
【0022】走行系の伝動機構における第1油圧式変速
装置17は、第1駆動軸15上に遊嵌設置した3個の歯
車51,52,53と第1変速軸16上に固定設置した
3個の歯車54,55,56との対応するもの同士を噛
合わせ、第1駆動軸15上に設けた3個の油圧クラッチ
57,58,59によって歯車51,52,53を択一
的に第1駆動軸15へと結合して、3段の変速を得るも
のに構成されている。また走行系の伝動機構における第
2油圧式変速装置20は、第2駆動軸18上に固定設置
した3個の歯車60,61,62と第2変速軸19上に
遊嵌設置した3個の歯車63,64,65との対応する
もの同士を噛合わせ、第2変速軸19上に設けた3個の
油圧クラッチ66,67,68によって歯車63,6
4,65を択一的に第2変速軸19へと結合して、3段
の変速を得るものに構成されている。したがって第1油
圧式変速装置17の1個宛の油圧クラッチ57,58な
いし59と第2油圧式変速装置20の1個宛の油圧クラ
ッチ66,67ないし68を作動させることにより、合
計で9段の変速を得ることができる。
【0023】第1及び第2油圧式変速装置17,20に
おける互いに噛合わせた歯車のギヤ比は、油圧クラッチ
57,58,59の択一的な作動と油圧クラッチ66,
67,68の択一的な作動とによって表1に示す1−9
速の変速比が得られるように設定されている。
【表1】 ───────────────────────────── 変速比 第1油圧式変速装置 第2油圧式変速装置 17の油圧クラッチ 20の油圧クラッチ 1速 57 66 2速 58 66 3速 59 66 4速 57 67 5速 58 67 6速 59 67 7速 57 68 8速 58 68 9速 59 68
【0024】図2は、第1油圧式変速装置17の油圧ク
ラッチ57,58,59及び第2油圧式変速装置20の
油圧クラッチ66,67,68を作動させるための油圧
回路を示している。図1に示した前記油圧ポンプ50に
よって調圧弁69で設定される油圧の作動油を供給する
給油回路70に接続して、第1及び第2油圧式変速装置
17,20の6個の油圧クラッチ57,58,59及び
66,67,68にそれぞれ接続された6個の電磁比例
切換弁VL,VM,VH及びV1,V2,V3を設けて
ある。各電磁比例切換弁VL,VM,VH,V1,V
2,V3は図示のように中立位置と作用位置とを備える
2ポジションのバルブに構成され、ソレノイドL,M,
H,1,2,3の励磁によって中立位置から作用位置へ
と変位される。各電磁比例切換弁VL,VM,VH,V
1,V2,V3と各油圧クラッチ57,58,59,6
6,67,68間の接続回路にはそれぞれ、圧力センサ
71を接続してある。調圧弁69の排油側には潤滑油圧
設定用の二次調圧弁72が接続され、両調圧弁69,7
2間から潤滑油回路73を導き出して、油圧クラッチ5
7,58,59,66,67,68に対し潤滑油を供給
することとしてある。
【0025】なお油タンク74から油圧ポンプ50に至
る油吸入回路75にはラインフィルタ76とバイパス弁
としてのリリーフ弁77とを、互いに並列に接続して挿
入してある。リリーフ弁77はラインフィルタ76に目
詰まりが起きたときリリーフ動作して、油圧ポンプ50
に対する油の流れを持続させる。前記油圧式前後進切替
え装置14は図1に示すように前進用油圧クラッチ14
Fと後進用油圧クラッチ14Rを有し、これらの油圧ク
ラッチ14F,14Rには前記原動軸12により駆動さ
れる油圧ポンプ78によって給油が行われるが、該油圧
ポンプ78に連なる油吸入回路79は、図2に示すよう
に油吸入回路75に接続して設けられている。
【0026】図3は電磁比例切換弁VL,VM,VH,
V1,V2,V3の作動を制御するための電気制御回路
を、ブロック図で示している。論理回路80が設けら
れ、この論理回路80の入力側には、図示のように1速
位置−9速位置1−9に回動操作される変速レバー81
のレバー角度と回動方向とを検出するポテンショメータ
82、エンジン10(図1)の回転数を検出する回転計
83、路上走行時・作業時切替えスイッチ84、及び6
個設けられた前記圧力センサ71(図2)を接続してあ
る。電磁比例切換弁VL,VM,VH,V1,V2,V
3のソレノイドL,M,H,1,2,3を励磁方向で駆
動するソレノイド駆動回路85と解磁方向で駆動するソ
レノイド駆動回路86とが、設けられている。論理回路
80の出力側は先ずソレノイド駆動回路85に対し、直
接に接続されると共に電磁比例切換弁VL,VM,V
H,V1,V2,V3の油圧上昇パターンを設定する圧
力設定回路87を介して接続されている。論理回路80
の出力側はまた、ソレノイド駆動回路86に対し遅延回
路88を介して接続されると共に電磁比例切換弁VL,
VM,VH,V1,V2,V3の油圧下降パターンを設
定する圧力設定回路89を介して接続され、さらに遅延
回路88に対し時間設定回路90を介して接続されてい
る。
【0027】各電磁比例切換弁VL,VM,VH,V
1,V2,V3は図4に例示するように、そのソレノイ
ドL,M,H,1,2,3にオン信号が与えられた時点
0 からクラッチ作用油圧pを正規油圧p1にまで漸増
させるように、制御を受ける。図4において時間ta
は、油圧クラッチの油室に油が充満し油圧pがピストン
保持圧力paにまで上昇する時点である。この時点ta
で油圧pは、予め設定された比較的緩やかな上昇波形a
上の対応値にまで急上昇し、その後、時点tbまで上昇
波形aに沿って上昇する。時点tbでの油圧は油圧クラ
ッチが完全に係合する値のものであり、事後は不測の事
態に備え油圧pを正規油圧p1まで、比較的急な上昇波
形bに沿って上昇させる。図4においてカーブC1は路
上走行時のもの、カーブC2は作業時のものであり、走
行負荷の大きい作業時には破線で示した時点t0 での初
期油圧及び時点tbでの油圧が、走行負荷の小さい路上
走行時のものよりも高く設定されている。図3に示す論
理回路80はポテンショメータ82にて検出される変速
レバー81のシフト後の位置を示す信号、及び路上走行
時・作業時切替えスイッチ84にて検出される走行モー
ドか作業モードかを示す信号を、ソレノイド駆動回路8
5に付与し、また後者の信号を圧力設定回路87に付与
し同回路87にて油圧上昇カーブを設定させてソレノイ
ド駆動回路85に付与し、ソレノイド駆動回路85が対
応するソレノイドL,M,H,1,2或いは3を駆動す
る。
【0028】また各電磁比例切換弁VL,VM,VH,
V1,V2,V3は図5に例示するように、そのソレノ
イドL,M,H,1,2,3にオフ信号が与えられた時
点t0 から対応する油圧クラッチの作用油圧を、正規油
圧p1から零にまで低下させるように制御を受ける。こ
の油圧の低下は、カーブC1で示すように油圧pをピス
トン保持圧力pa以下にまで急速に低下させる場合の
他、カーブC2,C3で例示するように油圧pを或る値
まで急速に低下させ事後は比較的緩やかに低下させる場
合も含む。油圧を緩やかに低下させるには、各電磁比例
切換弁VL,VM,VH,V1,V2,V3中の可変絞
りが用いられる。該可変絞りは、図2では電磁比例切換
弁の外部に取出して符号Vaで示してある。図3に示す
論理回路80は、ポテンショメータ82にて検出される
変速レバー81シフト時のシフト前の位置を示す信号を
ソレノイド駆動回路86に付与し、また後述する論理に
従ってカーブ決定信号を圧力設定回路89に付与し同回
路89にて油圧低下カーブを設定させてソレノイド駆動
回路86に付与し、ソレノイド駆動回路86が対応する
ソレノイドL,M,H,1,2或いは3を駆動する。
【0029】図3に示した変速レバー81によって第1
及び第2油圧式変速装置17,20の変速操作を行う場
合、前掲の表1から見てとれるように、第1又は第2油
圧式変速装置17又は20のみの1個の油圧クラッチを
新たに作動させ作動中の1個の油圧クラッチを切る場合
と、第1及び第2油圧式変速装置17,20の1個宛の
油圧クラッチを新たに作動させ作動中の1個宛の油圧ク
ラッチを切る場合とがある。前者の場合には、例えば3
速から5速へのシフトアップを行うには第1油圧式変速
装置17では油圧クラッチ58をそのまま作動を続けさ
せて第2油圧式変速装置20の油圧クラッチ67を新た
に作動させ作動中の油圧クラッチ66を切るといった操
作がされ、また6速から4速へのシフトダウンを行うに
は第2油圧式変速装置20では油圧クラッチ67をその
まま作動を続けさせて第1油圧式変速装置17の油圧ク
ラッチ57を新たに作動させ作動中の油圧クラッチ59
を切るといった操作がされることになる。また後者の場
合には、例えば2速から6速へのシフトアップを行うに
は第1油圧式変速装置17の油圧クラッチ59と第2油
圧式変速装置20の油圧クラッチ67とを新たに作動さ
せ第1油圧式変速装置17の油圧クラッチ58と第2油
圧式変速装置20の油圧クラッチ66とを切るといった
操作がされ、また9速から5速へのシフトダウンを行う
には第1油圧式変速装置17の油圧クラッチ58と第2
油圧式変速装置20の油圧クラッチ67とを新たに作動
させ第1油圧式変速装置17の油圧クラッチ59と第2
油圧式変速装置20の油圧クラッチ68とを切るといっ
た操作がされることになる。このように1個のみの油圧
クラッチを新たに作動させる場合と2個の油圧クラッチ
を新たに作動させる場合とでは、油圧クラッチの油室に
油が充満するのに要する時間が後者の場合の方がほぼ倍
加する。そこでこの発明はこの時間差を補償する油圧制
御を、エンジン定格回転状態でのシフトアップ時とシフ
トダウン時、エンジン低速回転状態でのシフトアップ時
とシフトダウン時の4つの場合に分けて行おうとするも
のである。
【0030】図6は、エンジン定格回転状態でのシフト
アップ時の油圧制御態様を示している。図3に示した回
転計83は、エンジンが定格回転状態にあることを論理
回路80に入力している。またポテンショメータ82は
シフトアップ前後の変速レバー81位置を論理回路80
に入力し、論理回路80が1個のみの油圧クラッチを新
たに作動させる場合か2個の油圧クラッチを新たに作動
させる場合かを判定する。図6の上側のグラフが1個の
みの油圧クラッチを新たに作動させる場合の制御態様を
示し、したがって1個のみの油圧クラッチが切られ他の
1個の作動中の油圧クラッチは正規油圧p1をそのまま
作用され続けている。切られる油圧クラッチの作用油圧
pはピストン保持圧力pa以下にまで急速に低下させる
こととしてあり、この油圧低下カーブは図3に示した圧
力設定回路89にて設定される。図6の下側のグラフが
2個の油圧クラッチを新たに作動させる場合の制御態様
を示し、したがって2個の油圧クラッチの作用油圧pが
低下せしめられる。この油圧低下も、図3の圧力設定回
路89にて設定される急速低下カーブに沿って行われ
る。油圧上昇カーブも、1個のみの油圧クラッチを新た
に作動させる場合(図6の上側のグラフ)と2個の油圧
クラッチを新たに作動させる場合(図6の下側のグラ
フ)とで全く同一であり、図3に示す圧力設定回路87
にて設定される。
【0031】1個の油圧クラッチのみを作動させ1個の
油圧クラッチを切るとき(図6の上側のグラフ)にも2
個の油圧クラッチを作動させ2個の油圧クラッチを切る
とき(図6の下側のグラフ)にも、新たに作動させる油
圧クラッチへの係合指令付与時点(ソレノイドL,M,
H,1,2或いは3へのオン信号付与時点)t0 よりも
それまで作動していた油圧クラッチの切断指令付与時点
(ソレノイドL,M,H,1,2或いは3へのオフ信号
付与時点)tsの方を、或る時間だけ遅くすることとし
てある。この時間は、図3に示した論理回路80の出力
信号に応じ時間設定回路90によって設定され、遅延回
路88によってソレノイド駆動回路86に付与されるソ
レノイド駆動時点を所定量だけ遅延させることで、得ら
れる。そして図6のグラフに示すように、1個の油圧ク
ラッチのみを作動させ1個の油圧クラッチを切るときの
遅延時間Δt1よりも2個の油圧クラッチを作動させ2
個の油圧クラッチを切るときの遅延時間Δt2の方を、
新たに作動させる1個の油圧クラッチに油が充満する時
間と2個の油圧クラッチに油が充満する時間との時間差
に対応して、ほぼその時間差だけ長くしている。
【0032】したがって図6に斜線をつけた、新たに作
動させる1個の油圧クラッチとそれまで作動させていた
1個の油圧クラッチとが共通してスリップ係合する領域
(上側のグラフ)と新たに作動させる2個の油圧クラッ
チとそれまで作動させていた2個の油圧クラッチとが共
通してスリップ係合する領域(下側のグラフ)とが、面
積をほぼ等しくされる。共通スリップ係合領域ないしそ
の面積は変速段の切替え移行が最もスムーズに行われる
ように選択され、1個宛の油圧クラッチを入り切りする
場合にも2個宛の油圧クラッチを入り切りする場合に
も、油圧ポンプ50の容量に左右されることなく変速フ
ィーリングが良好となる。
【0033】図7は、エンジン定格回転状態でのシフト
ダウン時の油圧制御態様を示している。上側のグラフが
1個の油圧クラッチのみを作動させ1個の油圧クラッチ
を切るときの油圧制御態様を示し、下側のグラフが2個
の油圧クラッチを作動させ2個の油圧クラッチを切ると
きの油圧制御態様を示している。この場合の油圧制御も
基本的には図6の場合と同様であり、図3の圧力設定回
路89にて設定される急速低下カーブに沿った作用油圧
の低下時点ts を新たな油圧クラッチへの作動油供給開
始時点t0 よりも、1個宛の油圧クラッチを入り切りす
る場合には時間々隔Δt1′だけ遅延させ2個宛の油圧
クラッチを入り切りする場合にはそれより長い時間々隔
Δt2′だけ遅延させて、図7に斜線をつけた、新たに
作動させる1個の油圧クラッチとそれまで作動させてい
た1個の油圧クラッチとが共通してスリップ係合する領
域(上側のグラフ)と新たに作動させる2個の油圧クラ
ッチとそれまで作動させていた2個の油圧クラッチとが
共通してスリップ係合する領域(下側のグラフ)との面
積を、ほぼ等しくしている。
【0034】しかし図7に示す時間々隔Δt1′,Δt
2′はそれぞれ、図6に示した時間々隔Δt1,Δt2
よりも小さくされている。すなわち図3の論理回路80
によって入力されるシフトダウン信号によって時間設定
回路90が設定する遅延時間Δt1′,Δt2′を、シ
フトアップ時に同設定回路90が設定する遅延時間Δt
1,Δt2よりも短くしているのである。これは車両走
行時の慣性を考慮してのものであり、走行中の車両を増
速させるのに必要なエネルギーよりも減速させるのに必
要なエネルギーの方が小さいことから、新たに係合させ
る油圧クラッチと切断する油圧クラッチが共通してスリ
ップ係合する領域を減速時には積極的に小さくすること
によって、エネルギー効率の向上を図ったものである。
【0035】図6及び図7に示した制御では時間々隔Δ
t1,Δt2,Δt1′,Δt2′を、係合させる油圧
クラッチに接続された電磁切換弁に対する係合指令の付
与時点t0 から該油圧クラッチに油が充満し油圧クラッ
チに対する作用油圧がピストン保持圧力paまで上昇す
る時点taまでの時間々隔よりも大きくして、制御の容
易化を図っている。
【0036】図8は、エンジン低速回転状態(アイドリ
ング回転又はそれに近い回転数で回転する状態)でのシ
フトアップ時の油圧制御態様を示している。したがって
図3に示した回転計83は、エンジンが低速回転状態に
あることを論理回路80に入力している。図8の上側の
グラフが1個の油圧クラッチのみを作動させ1個の油圧
クラッチを切るときの油圧制御態様を示し、下側のグラ
フが2個の油圧クラッチを作動させ2個の油圧クラッチ
を切るときの油圧制御態様を示している。この場合の油
圧制御も図6の場合と同様に、切断される油圧クラッチ
の作用油圧の低下時点(切断指令付与時点)tsを新た
な油圧クラッチへの作動油供給開始時点ないし係合指令
付与時点t0 よりも、1個宛の油圧クラッチを入り切り
する場合には時間々隔Δt1だけ遅延させ2個宛の油圧
クラッチを入り切りする場合にはそれより長い時間々隔
Δt2だけ遅延させている。しかし図8の油圧制御では
各電磁比例切換弁VL,VM,VH,V1,V2,V3
中の前記可変絞りVaが利用されており、切断される油
圧クラッチの作用油圧を、或る値まで急速に低下させ事
後は緩やかに低下させている。
【0037】すなわち図8のグラフを図6のグラフと対
比すれば明らかなように、図8の場合にはエンジンの低
速回転に対応する油圧ポンプ50の低速回転によって油
圧クラッチに油が充満するのに要する時間が長くかか
り、この長くなる時間を補償するために、図3の圧力設
定回路89にて設定される油圧低下カーブを、緩やかな
油圧低下が得られるようにし、新たに係合させる油圧ク
ラッチと切断する油圧クラッチが共通してスリップ係合
する領域の面積を、図6の場合とほぼ等しく確保してい
るのである。そして2個宛の油圧クラッチを入り切りす
る場合(図8の下側)の方を、1個宛の油圧クラッチを
入り切りする場合(図8の上側)よりも油圧の低下をよ
り緩やかにして、1個宛の油圧クラッチを入り切りする
場合と2個宛の油圧クラッチを入り切りする場合とで、
新たに係合させる油圧クラッチと切断する油圧クラッチ
が共通してスリップ係合する領域の面積をほぼ等しくし
ている。
【0038】図9は、エンジン低速回転状態でのシフト
ダウン時の油圧制御態様を示している。上側のグラフが
1個の油圧クラッチのみを作動させ1個の油圧クラッチ
を切るときの油圧制御態様を示し、下側のグラフが2個
の油圧クラッチを作動させ2個の油圧クラッチを切ると
きの油圧制御態様を示している。この場合の油圧制御も
基本的には図8の場合と同様であり、切断する油圧クラ
ッチの油圧低下カーブを緩やかな油圧低下が得られるも
のとし、新たに作動させる油圧クラッチに対する油充満
時間が長くなることに対処している。そして図7の場合
と同様に図3の論理回路80によって入力されるシフト
ダウン信号によって時間設定回路90が設定する遅延時
間Δt1′,Δt2′を、シフトアップ時に同設定回路
90が設定する遅延時間Δt1,Δt2よりも短くし、
エネルギー効率の向上を図っている。
【0039】図2に示すように各電磁比例切換弁VL,
VM,VH,V1,V2,V3と各油圧クラッチ57,
58,59,66,67,68間の接続回路の油圧を検
出し、図3に示すように論理回路80の入力側に接続さ
れている6個の前記圧力センサ71は、切断される油圧
クラッチの圧力が切断指令を受けた後で油圧系のトラブ
ルにより所定時間以上、油圧クラッチにおける摩擦板の
ライニングの許容吸収エネルギー値に対応する圧力値よ
りも高い状態が続くと、論理回路80とソレノイド駆動
回路85,86とによって全ての電磁比例切換弁のソレ
ノイドL,M,H,1,2,3に対する係合指令を断っ
て異常な二重噛合いを防ぎ、歯車や油圧クラッチの破損
を防止する。
【0040】図1に示した伝動機構について若干、説明
を補足すると、前後進切替え装置14は原動軸12と出
力軸13間に前進歯車列91及びアイドルギヤ92aを
含む後進歯車列92を設け、これらの歯車列91,92
において原動軸12に遊嵌された歯車を、前進用油圧ク
ラッチ14F及び後進用油圧クラッチ14Rの択一的な
作動によって原動軸12に対し結合して、出力軸13に
前進方向及び後進方向の回転を選択的に付与するもの
に、構成されている。
【0041】機械式変速装置23は、中間軸21を第2
変速軸19に対し減速歯車列を介し接続して該中間軸2
1上に2個の変速歯車93,94を固定設置すると共
に、このうちの小径側の歯車94に減速歯車機構95を
介し接続された変速歯車96を、中間軸21外に設け、
変速歯車93,94,96に噛合わせた歯車97,9
8,99を、プロペラ軸22上に遊嵌設置してあるもの
に構成されている。プロペラ軸上には2個の複式クラッ
チ100,101が設けられ、複式クラッチ100によ
って歯車98,99を選択的にプロペラ軸22に対し結
合可能とされ、また複式クラッチ101によって、歯車
97をプロペラ軸22に対し結合可能とすると共に第2
変速軸19とプロペラ軸22間を直結可能とされてい
る。したがって機械式変速装置23は、4つの変速段を
有する。
【0042】以上の実施例ではエンジン定格回転状態で
のシフトアップ時の油圧制御及びシフトダウン時の油圧
制御にそれぞれ、1個宛の油圧クラッチを入り切りする
場合の時間々隔Δt1,Δt1′よりも2個宛の油圧ク
ラッチを入り切りする場合の時間々隔Δt2,Δt2′
の方を長くするといった制御を用いた。他の実施例では
1個宛の油圧クラッチを入り切りする場合の時間々隔と
2個宛の油圧クラッチを入り切りする場合の時間々隔と
を、例えば時間々隔Δt1,Δt1′で等しくし、入り
切りする油圧クラッチが2個宛の場合に、切断する油圧
クラッチに対する作用油圧を緩やかに低下させることに
よっても、同一の効果を奏する制御が可能である。図1
0及び図11はそれぞれ、そのような油圧制御を行って
いる他の実施例を示している。
【0043】図10はエンジン定格回転状態でのシフト
アップ時の油圧制御を、新たな油圧クラッチに対する係
合指令の付与時点t0 と作動中の油圧クラッチに対する
切断指令の付与時点tsとの時間々隔を1個宛の油圧ク
ラッチを入り切りする場合にも2個宛の油圧クラッチを
入り切りする場合にも等しくΔt1に設定して行う他の
実施例を、示している。本制御では1個宛の油圧クラッ
チを入り切りする場合(図10の上側のグラフ)には切
断する油圧クラッチに対する作用油圧の低下を、図6の
制御による場合と同様に急速に行わせている。これに対
し2個宛の油圧クラッチを入り切りする場合(図10の
下側のグラフ)には切断する油圧クラッチに対する作用
油圧の低下を、緩やかな低下特性を有する部分を有する
低下カーブに沿って行わせている。そして1個宛の油圧
クラッチを入り切りする場合と2個宛の油圧クラッチを
入り切りする場合とで、新たに係合させる油圧クラッチ
と切断する油圧クラッチとが共通してスリップ係合する
領域を、ほぼ等しくしている。
【0044】図11はエンジン定格回転状態でのシフト
ダウン時の油圧制御を、新たな油圧クラッチに対する係
合指令の付与時点t0 と作動中の油圧クラッチに対する
切断指令の付与時点tsとの時間々隔を1個宛の油圧ク
ラッチを入り切りする場合にも2個宛の油圧クラッチを
入り切りする場合にも等しくΔt1′に設定して行う他
の実施例を、示している。図10の制御と同様に、1個
宛の油圧クラッチを入り切りする場合(図11の上側の
グラフ)には切断する油圧クラッチに対する作用油圧の
低下を急速に行わせ、2個宛の油圧クラッチを入り切り
する場合(図11の下側のグラフ)には切断する油圧ク
ラッチに対する作用油圧の低下を緩やかに行わせて、1
個宛の油圧クラッチを入り切りする場合と2個宛の油圧
クラッチを入り切りする場合とで、新たに係合させる油
圧クラッチと切断する油圧クラッチとが共通してスリッ
プ係合する領域を、ほぼ等しくしている。
【0045】さらにまた作動中の油圧クラッチに対する
切断指令の付与時点を、新たな油圧クラッチに対する係
合指令の付与時点t0 と等しくする制御も、可能であ
る。図12はそのように図った実施例を、エンジン定格
回転状態でのシフトアップ時について示している。本実
施例では切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低
下を、1個宛の油圧クラッチを入り切りする場合(図1
2の上側のグラフ)も2個宛の油圧クラッチを入り切り
する場合(図12の下側のグラフ)も緩やかに行わせ、
前者の場合よりも後者の場合の方を、より緩やかに油圧
が低下されることとして、1個宛の油圧クラッチを入り
切りする場合と2個宛の油圧クラッチを入り切りする場
合とで、新たに係合させる油圧クラッチと切断する油圧
クラッチとが共通してスリップ係合する領域を、ほぼ等
しくしている。
【0046】図6に示した時間々隔Δt1をより小さく
して元の時間々隔Δt1と小さくした時間々隔との差
を、緩やかな油圧低下によって補って所定のスリップ係
合領域を確保する制御も勿論、可能である。図13は、
そのような油圧制御を示したものである。
【0047】図14は図2に図示の油圧回路を、より基
本的な回路に変更した実施例を示している。すなわち前
記電磁比例切換弁VL,VM,VH,V1,V2,V3
は電磁切換弁VAL,VAM,VAH,VA1,VA
2,VA3に置換され、給油回路70はこれらの電磁切
換弁に対しそれぞれ、電磁比例弁110を挿入した回路
によって接続されている。電磁切換弁VAL,VAM,
VAH,VA1,VA2,VA3のタンクポートには、
電磁制御弁111を接続してある。
【0048】各電磁比例弁110は中立位置Nと作用位
置Iとを備え、中立位置Nでは給油回路70と各電磁切
換弁VAL,VAM,VAH,VA1,VA2,VA3
間の接続を断つと共に、各電磁切換弁VAL,VAM,
VAH,VA1,VA2,VA3を油タンクに接続し、
またソレノイドの励磁によって移される作用位置Iでは
給油回路70を各電磁切換弁VAL,VAM,VAH,
VA1,VA2,VA3に対し接続し、そのとき同時に
作用位置へと移される各電磁切換弁を介して各油圧クラ
ッチ57,58,59,66,67,68に対する作用
油圧を、前述したように漸増させる。各電磁制御弁11
1は、各電磁切換弁VAL,VAM,VAH,VA1,
VA2,VA3から油を絞ることなく油タンクに排出さ
せる位置Aと、ソレノイドの励磁によって移され内部の
可変絞り111aによって排油を絞る位置Bとを、有す
る。可変絞り111aは見やすくするため、図14では
電磁制御弁111の外部に移して描いてある。
【0049】したがって図14の油圧回路も、図6−1
3に従った各油圧制御に用いることができる。すなわち
各電磁切換弁VAL,VAM,VAH,VA1,VA
2,VA3と対応する各電磁比例弁110は同時に作用
位置に移されてクラッチ作用油圧を漸増させ、また各電
磁制御弁111は対応する各電磁切換弁VAL,VA
M,VAH,VA1,VA2,VA3が作用位置から中
立位置に移されることで対応する各油圧クラッチ57,
58,59,66,67,68から排油を行って同油圧
クラッチを切断させ、その場合に油圧の低下を緩やかに
するためにはソレノイドの励磁によって位置Bに移し、
ソレノイドに導通する電流値によって絞り度を変更する
可変絞り111aによって油圧を、可変に緩やかに低下
させ得る。
【0050】以上の実施例ではエンジン10の回転状態
を、定格回転状態と低速回転状態とに区分して変速制御
を行ったが、そのように2区分することなく、エンジン
10の回転数に応じ連続的に、同回転数が低いほど切断
される油圧クラッチに対する作用油圧の低下をより緩や
かに行わせる制御も勿論、可能である。すなわち圧力設
定手段としての可変絞りVaと圧力設定回路89又は電
磁比例弁110を、切断される油圧クラッチに対する作
用油圧の低下をエンジンの回転数に応じ該回転数が低い
ほどより緩やかに行わせるものに、構成するのである。
具体的には例えば圧力設定回路89を、エンジンの回転
数を検出する回転計83の検出値とエンジンの定格回転
数とを比較して、切断される油圧クラッチに対する作用
油圧の低下特性を設定するものに構成する。これによっ
てエンジン回転数に応じ油圧クラッチへの油充満にかか
る時間を、同回転数に応じて連続的に補償できることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を装備したトラクタの伝動機
構を示す機構図である。
【図2】第1及び第2油圧式変速装置の油圧クラッチを
作動させるための油圧回路を示す回路図である。
【図3】図2に示した電磁比例切換弁の作動を制御する
ための電気制御回路を示すブロック図である。
【図4】各電磁比例切換弁の油圧漸増特性を示すグラフ
である。
【図5】各電磁比例切換弁の油圧低下特性を示すグラフ
である。
【図6】エンジン定格回転状態でのシフトアップ時の油
圧制御態様を示すグラフである。
【図7】エンジン定格回転状態でのシフトダウン時の油
圧制御態様を示すグラフである。
【図8】エンジン低速回転状態でのシフトアップ時の油
圧制御態様を示すグラフである。
【図9】エンジン低速回転状態でのシフトダウン時の油
圧制御態様を示すグラフである。
【図10】エンジン定格回転状態でのシフトアップ時
の、他の実施例に従った油圧制御態様を示すグラフであ
る。
【図11】エンジン定格回転状態でのシフトダウン時
の、他の実施例に従った油圧制御態様を示すグラフであ
る。
【図12】エンジン定格回転状態でのシフトアップ時
の、さらに他の実施例に従った油圧制御態様を示すグラ
フである。
【図13】エンジン定格回転状態でのシフトアップ時
の、さらに別の実施例に従った油圧制御態様を示すグラ
フである。
【図14】第1及び第2油圧式変速装置の油圧クラッチ
を作動させるための、他の実施例に従った油圧回路を示
す回路図である。
【符号の説明】
VL,VM,VH 電磁比例切換弁 V1,V2,V3 電磁比例切換弁 L,M,H ソレノイド 1,2,3 ソレノイド Va 可変絞り VAL,VAM,VAH 電磁切換弁 VA1,VA2,VA3 電磁切換弁 10 エンジン 17 第1油圧式変速装置 20 第2油圧式変速装置 50 油圧ポンプ 57,58,59 油圧クラッチ 66,67,68 油圧クラッチ 80 論理回路 81 変速レバー 82 ポテンショメータ 83 回転計 85 ソレノイド駆動回路 86 ソレノイド駆動回路 87 圧力設定回路 88 遅延回路 89 圧力設定回路 90 時間設定回路 110 電磁比例弁 111 電磁制御弁 111a 可変絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝則 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA01 CA07 FB34 GC44 HA01 KA01 LA07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係
    合によって変速伝動を行う第1油圧式変速装置と第2油
    圧式変速装置を、直列に接続して設けてある作業車両に
    おいて、 係合させる1個又は2個の油圧クラッチに供給される作
    動油の油圧を経時的に漸増させる一方、切断させる1個
    又は2個の油圧クラッチから排出される作動油の油圧の
    経時的な低下特性を、切断させる油圧クラッチが1個の
    場合と2個の場合とで変更して、1個宛の油圧クラッチ
    を入断させる場合と2個宛の油圧クラッチを入断させる
    場合とで入断させる油圧クラッチが共通してスリップ係
    合する領域を、互いにほぼ等しくなるように設定する油
    圧式変速装置の変速制御方法。
  2. 【請求項2】 係合させる油圧クラッチの係合指令の付
    与時点から切断される油圧クラッチの切断指令の付与時
    点までの間隔を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場
    合には相対的に短く2個宛の油圧クラッチを入断させる
    場合には相対的に長く設定することにより、切断される
    油圧クラッチから排出される作動油の油圧の経時的な低
    下特性を、切断される油圧クラッチが1個の場合と2個
    の場合とで変更する請求項1の油圧式変速装置の変速制
    御方法。
  3. 【請求項3】 切断させる油圧クラッチに対する作用油
    圧の低下を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合よ
    りも2個宛の油圧クラッチを入断させる場合の方を相対
    的に緩やかに行う請求項1又は2の油圧式変速装置の変
    速制御方法。
  4. 【請求項4】 入断させる油圧クラッチが共通してスリ
    ップ係合する前記領域を、シフトアップ時よりもシフト
    ダウン時の方を小さく設定する請求項1の油圧式変速装
    置の変速制御方法。
  5. 【請求項5】 それぞれ複数油圧クラッチの択一的な係
    合によって変速伝動を行う第1油圧式変速装置(17)
    と第2油圧式変速装置(20)を、直列に接続して設け
    てある作業車両において、 前記油圧クラッチ(57,58,59,66,67,6
    8)に対しそれぞれ接続され、該油圧クラッチに対する
    作動油の給排を制御する複数個の電磁切換弁(VL,V
    M,VH,V1,V2,V3;VAL,VAM,VA
    H,VA1,VA2,VA3)、 該電磁切換弁のそれぞれに対し係合指令と切断指令を、
    選択的に付与する作動制御手段(80,85,86)、
    及び油圧クラッチに供給される作動油の油圧を、電磁切
    換弁に対し係合指令が付与された時点から経時的に漸増
    させる圧力制御手段(VL,VM,VH,V1,V2,
    V3,87;110)、を備えており、上記作動制御手
    段に、係合させる油圧クラッチに接続された電磁切換弁
    に対する係合指令の付与時点から切断される油圧クラッ
    チに接続された電磁切換弁に対する切断指令の付与時点
    までの間隔を設定する時間々隔設定手段(88,9
    0)、又は切断される油圧クラッチに対する切断指令の
    付与後の作用油圧の低下特性を設定する圧力設定手段
    (Va,89;111)の、少なくとも一方の手段を設
    けてある油圧式変速装置の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記時間々隔設定手段(88,90)
    に、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合の前記時間
    々隔を相対的に短く設定し2個宛の油圧クラッチを入断
    させる場合の前記時間々隔を相対的に長く設定する時間
    設定回路(90)を、設けてある請求項5の油圧式変速
    装置の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記時間々隔設定手段(88,90)
    に、シフトアップ時の前記時間々隔を相対的に長く設定
    しシフトダウン時の前記時間々隔を相対的に短く設定す
    る時間設定回路(90)を、設けてある請求項5の油圧
    式変速装置の変速制御装置。
  8. 【請求項8】 前記時間々隔設定手段(88,90)に
    設定する時間々隔を、係合させる油圧クラッチに接続さ
    れた電磁切換弁に対する係合指令の付与時点(t0 )か
    ら該油圧クラッチに油が充満し油圧クラッチに対する作
    用油圧がピストン保持圧力(pa)まで上昇する時点
    (ta)までの時間々隔よりも大きくしてある請求項5
    の油圧式変速装置の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)が切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下
    を、可変に緩やかに行わせるものである請求項5の油圧
    式変速装置の変速制御装置。
  10. 【請求項10】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)が切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下
    を、1個宛の油圧クラッチを入断させる場合よりも2個
    宛の油圧クラッチを入断させる場合の方をより緩やかに
    行わせるものである請求項9の油圧式変速装置の変速制
    御装置。
  11. 【請求項11】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)が切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下
    を、シフトアップ時よりもシフトダウン時の方をより緩
    やかに行わせるものである請求項9の油圧式変速装置の
    変速制御装置。
  12. 【請求項12】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)が切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下
    を、エンジンの定格回転状態よりも低速回転状態におい
    て相対的に緩やかに行わせるものである請求項5の油圧
    式変速装置の変速制御装置。
  13. 【請求項13】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)が切断される油圧クラッチに対する作用油圧の低下
    を、エンジンの回転数に応じ該回転数が低いほどより緩
    やかに行わせるものである請求項5の油圧式変速装置の
    変速制御装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力設定手段(Va,89;11
    1)に、エンジンの回転数を検出する回転計(83)の
    検出値とエンジンの定格回転数とを比較して、切断され
    る油圧クラッチに対する作用油圧の低下特性を設定する
    圧力設定回路(89)を設けてある請求項13の油圧式
    変速装置の変速制御装置。
  15. 【請求項15】 前記電磁切換弁を、前記圧力制御手段
    を兼ねた電磁比例切換弁(VL,VM,VH,V1,V
    2,V3)に構成してある請求項5の油圧式変速装置の
    変速制御装置。
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